JP2021183136A - 薄膜貼付装置 - Google Patents
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Abstract
Description
図1〜6を参照しつつ、本開示の実施の形態1について説明する。
図1は、本実施の形態の薄膜貼付装置の分解斜視図であり、図2は、図1のA−A断面に相当する断面図である。
図1に示すように、本実施の形態の薄膜貼付装置1は、キャップ2と、保持部材3と、収納ケース4と、装置本体5とを備えている。薄膜貼付装置1は、美容シート等の薄膜を肌に貼付する際に使用される薄膜貼付装置である。
次いで、キャップ2、保持部材3、収納ケース4および装置本体5のそれぞれの構造について、図1、2を用いて説明する。ちなみに、図1の分解斜視図は、薄膜貼付装置1を、使用時に薄膜を肌に押し付ける際の押付方向に沿って分解したものである。以下、個々の部分の配置や形状などの説明においては、便宜上、この押付方向を基準として述べる。また、本実施の形態では、装置本体5は円盤状であり、その軸方向は押付方向と一致する。以下の説明では、用語としての「押付方向」と「軸方向」とを適宜使い分ける。なお、「軸方向」に関して、「片側」は、使用時に被貼付面に近い側であり、図1、2の上側をいう。一方、「軸方向」に関して「他側」は、使用時に被貼付面から遠い側であって、図1、2の下側をいう。
以下、本開示に係る薄膜貼付装置1で使用する薄膜構造体29の構造の1例およびその製造方法について、図3を参照しつつ、簡単に説明する。
次に、図4〜6を参照しつつ、本実施の形態の薄膜貼付装置1を使用して行う薄膜の貼付方法の1例について説明する。具体的には、ユーザ40が、本実施の形態の薄膜貼付装置1を使用して、自身の頬41のシミ等の変色領域42に、薄膜31を貼付する方法について説明する。なお、変色領域42は、図4(g)および図6に斜格子で示す部分に相当する。
先ず、薄膜貼付装置1からキャップ2および収納ケース4を取り外して、図4(a)に示す状態とする。なお、図4には、保持部材3を省略している。そして、収納ケース4の収容空間23に収納されている薄膜構造体29を、必要枚数だけ取り出す。この際、取り出した薄膜構造体29を、別途設けた保持具37(図4(b)参照)に保持しておく。具体的には、保持具37の側面に形成された保持凹部38に、薄膜31が上側になるように保持しておく。なお、図4(b)には、薄膜31の一部を省略して示している。また、保持具37を使用せずに、薄膜構造体29を手で保持していても良い。
次に、ユーザ40は、保持部材3の外周面を片手で把持した状態で、装置本体5を構成する親水性シート25の軸方向片側面により構成される仮貼付部に、薄膜構造体29を構成する薄膜31の片側面(図4(b)の上側面)を一時的に貼付(仮貼付)させる。具体的には、図4(c)に示すように、装置本体5を構成する親水性シート25の軸方向片側面を、保持具37に保持された薄膜構造体29の薄膜31の片側面に押し付ける。本例の場合、薄膜31が添着される親水性シート25の軸方向片側面に粘着層等は設けていない。なお、第1ステップにおいて、薄膜31を手で保持している場合には、装置本体5を構成する親水性シート25の軸方向片側面に、薄膜構造体29の薄膜31の片側面を手で添着する。いずれにしても、第2ステップでは、図4(d)に示すように、薄膜構造体29を、薄膜31を介して、装置本体5を構成する親水性シート25の軸方向片側面に添着する。
次に、図4(e)に示すように、親水性シート25の軸方向片側面に添着された薄膜構造体29(薄膜31)から、支持体30を剥がして図4(f)に示す状態とする。この際、支持体30に、例えば、霧吹き50等により水分を供給すると、図5Aに示すように、支持体30と薄膜31との間に水の層39が形成されて、薄膜31から、支持体30を剥がし易くなる。
次に、図4(g)に示すように、装置本体5を、ユーザ40の頬41に形成された変色領域42に対して平行または略平行となる状態にする。換言すれば、装置本体5の中心軸が、変色領域42に対して直交または略直交する状態にする。
次に、図4(g)に示す状態で、変色領域42と、親水性シート25に添着された薄膜31とが、装置本体5の軸方向に重畳するように、装置本体5の変色領域42に平行な方向に関する位置を調整する。本実施の形態の場合、図6に示すように、ユーザ40の顔をキャップ2の鏡7に映すことにより、変色領域42と、親水性シート25に添着された薄膜31との位置関係を確認して位置合わせを行うことができる。即ち、本実施の形態の場合、図4(g)に二点鎖線の矢印αで示すように、装置本体5よりも軸方向他側(図4(g)の上側および図6の手前側)から、装置本体5を介して、変色領域42を視認することができる。このため、この状態のユーザ40を、鏡7に映せば、ユーザ40は、図6に示すように、変色領域42と親水性シート25に添着した薄膜31との位置を正確に合わせることができる。
次に、図4(h)に示すように、装置本体5を構成する親水性シート25の軸方向片側面に添着された薄膜31を、変色領域42に押し付ける。
最後に、図4(i)に示すように、装置本体5を、頬41から離隔させる。この状態で、薄膜31が、変色領域42に貼付される。なお、装置本体5を、頬41から離隔させる際、変色領域42が水分を含んでいると、図5Bに示すように、変色領域42の水分が、薄膜31を透過して、薄膜31と親水性シート25との間に水の層39aが形成されるため、薄膜31が、親水性シート25から剥がれ易くなる。なお、変色領域42が水分を含んでいない場合には、必要に応じて、変色領域42または親水性シート25の軸方向片側面に添着された薄膜31に、霧吹き50(図4(d)参照)等で水分を供給するのが好ましい。
以上のような構成を有する本実施の形態の薄膜貼付装置1によれば、被貼付面である変色領域42に対して薄膜31を精度良く貼付できる。即ち、本実施の形態の場合、前述したように、ユーザ40は、変色領域42と親水性シート25に添着した薄膜31との位置を正確に合わせた状態で、薄膜31を変色領域42に押し付けることができる。この結果、変色領域42に対して薄膜31を精度良く貼付できる。
前述した実施の形態1の場合、装置本体5を、主部24と、主部24とは別部材として設けた親水性シート25とにより構成している。ただし、例えば、親水性シート25を省略して、主部24の軸方向片側面に親水性を有するコーティング剤をコーティングしたり、あるいは、主部24の軸方向片側面にUV照射等の改質処理を施して親水性表面層を設ける構成を採用することもできる。
図7、8を参照しつつ、本開示に係る実施の形態2について説明する。
実施の形態2に係る薄膜貼付装置1aは、装置本体5aの構造が前述した実施の形態1の場合と相違する。以下、実施の形態2に係る薄膜貼付装置1aの構造のうち、実施の形態1に係る薄膜貼付装置1との相違点を中心に説明する。また、実施の形態1に係る薄膜貼付装置1と同様の構造について説明する場合には、必要に応じて実施の形態1の説明に用いた各図を参照する。
以上のような構成を有する本実施の形態の場合、主部24と親水性シート25との間に、主部24よりも柔らかい(弾性を有する)材料により構成される弾性シート43を設けている。このため、親水性シート25の軸方向片側面に添着した薄膜31を、ユーザ40(図6参照)の頬41に形成された変色領域42に押し付ける際の、頬41への肌当たりを優しくできる。その他の構成および作用・効果は、前述した実施の形態1と同様である。
前述した実施の形態2では、装置本体5aを、主部24、弾性シート43および親水性シート25により構成している。ただし、弾性シート43として、少なくとも軸方向片側面に親水性を有するものを採用した場合には、親水性シート25を省略することもできる。このような構成を採用する場合には、例えば、弾性シートを、親水性を有する弾性材により構成する。この場合には、弾性シートが、親水性部材に相当する。あるいは、弾性シートを、親水性を有しない弾性材により構成すると共に、弾性シートの軸方向片側面に、親水性を有するコーティング剤をコーティングしたり、UV照射、オゾン処理等の改質処理を施して親水性表面層を設ける構成を採用することもできる。
図9A、図9Bを参照しつつ、本開示に係る実施の形態3について説明する。
実施の形態3に係る薄膜貼付装置1bは、前述した実施の形態1の薄膜貼付装置1から、キャップ2および収納ケース4を省略した如き構造を有する。具体的には、本実施の形態の薄膜貼付装置1bは、保持部材3aと、装置本体5bとを備えている。
本実施の形態の構造を実施する場合には、前述した装置本体5bの代わりに、前述した実施の形態1、2の装置本体5、5aを採用できる。
図10を参照しつつ、本開示に係る実施の形態4について説明する。
実施の形態4に係る薄膜貼付装置1cは、前述した実施の形態3の薄膜貼付装置1bと、保持部材3bの構造が相違する。以下、本実施の形態の薄膜貼付装置1cのうち、実施の形態3の薄膜貼付装置1bと相違する部分の構造について説明する。
以上のような構成を有する本実施の形態の場合、薄膜貼付装置1cが把持部材48を備えている。このため、貼付作業の際、ユーザ40の手を、顔から離れた位置に配置できる。この結果、ユーザ40の手と顔とが干渉し難くなると共に、ユーザ40の手が、ユーザ40の視界に入り難くなるため、作業性の向上を図れる。
本実施の形態の構造を実施する場合には、装置本体5bの代わりに、前述した実施の形態1、2の装置本体5、5aを採用できる。
図11を参照しつつ、本開示に係る実施の形態5について説明する。
実施の形態5に係る薄膜貼付装置1dは、前述した実施の形態4の薄膜貼付装置1c(図10参照)と、保持部材3cを構成する把持部材48aの構造が相違する。以下、薄膜貼付装置1dのうち、実施の形態4の薄膜貼付装置1cと相違する部分の構造について説明する。
以上のような構成を有する本実施の形態の場合、薄膜貼付装置1dが備える把持部材48aを、固定部47に対して、前述のように傾斜させた状態で設けている。このため、前述した実施の形態4の構造よりも、把持部材48aを把持したユーザ40の手と顔とを干渉しにくくできる。
本実施の形態の構造を実施する場合には、装置本体5bの代わりに、前述した実施の形態1、2の装置本体5、5aを採用できる。
図12A、図12B,図13を参照し、本開示に係る実施の形態6について説明する。
実施の形態6に係る薄膜貼付装置1eは、前述した実施の形態1の薄膜貼付装置1において、保持部材と仮貼付部(親水性シート)のみで構成される。また、保持部材3の材質や形状が相違する。以下、本実施の形態の薄膜貼付装置1eの構造を主に説明する。続いて、実施の形態6に係る薄膜貼付装置1eと薄膜を収納する収納ケース4eについて説明する。
図12Aに示すように、収納ケース4eは、実施の形態1において説明した薄膜構造体に相当する薄膜構造体29eと、本実施の形態の薄膜貼付装置1eを並べて収容する。本実施の形態の薄膜貼付装置1eは、平面状であるため、小型の収納ケースに収納することができるため、持ち運びしやすい。収納ケースの内側面には、鏡を構成し、ユーザが薄膜を皮膚へ貼付た後の状態を確認する際に用いてもよい。
本実施の形態の薄膜貼付装置1eを使用して、ユーザ40のシミ等の変色領域(図示せず)に薄膜31を貼付ける方法の一例を、図13に示す。実施の形態1で説明した第2ステップから第7ステップとほぼ同様であるため、詳細な説明は省略する。収納ケース4eから取り出した薄膜構造体29eの薄膜31には、ユーザのシミ等の変色領域に対応する変色領域42が印刷されている。なお、変色領域42は、図13に斜格子で示す部分に相当する。薄膜貼付装置1eの親水性シート25の表面に、薄膜31の表面(支持体と反対面)を仮貼着し、霧吹き等による水分供給後、支持体の剥がししろ30eを掴んで剥がす。続いて、図13に示すように、ユーザ40の頬の変色領域42(図示せず)に薄膜を押し付ける。なお、本実施の形態の薄膜貼付装置1eは、実施の形態1と異なり、保持部材が平面状であるが、全体が透明状の材料であるため、ユーザ40の頬の変色領域に薄膜31を押し付ける際、薄膜31の変色領域42の位置を確認しながら押し付けることが可能である。併せて、収容ケース4e内の鏡7eを利用してもよい。
以上のような構成を有する本実施の形態の場合、薄膜貼付装置1eがゲルなどの弾性を有する保持部材3eと親水性シート25から構成される。この構成により、面積が大きく、曲率が大きい部位、ユーザの個体差にも容易に追従できるので、顔面や体の様々な部位に確実に貼りつけることができる。
2 キャップ
3,3a,3b,3c,3e 保持部材
4,4e 収納ケース
5,5a,5b 装置本体
6 キャップ本体
7,7e 鏡
8 筒部
9 底部
10 雌ねじ部
11 鏡配置空間
12 鏡面
13 第一筒部
14 第二筒部
15 外側段部
16 内側段部
17 雄ねじ部
18 収納筒部
19 底部
20 小径円筒面
21 大径円筒面
22 段部
23 薄膜収納空間
24,24a 主部
25 親水性シート(仮貼付部)
26 大径円盤部
27 小径円盤部
28 段部
29,29e 薄膜構造体
30 支持体
31 薄膜
32 裁断前支持体
33 裁断前薄膜
34 裁断前構造体
35 レーザー
36 カッター
37 保持具
38 保持凹部
39,39a 水の層
40 ユーザ
41 頬
42 変色領域
43 弾性シート
44 大径円筒面
45 小径円筒面
46 段部
47 固定部
48,48a 把持部材
49 くびれ部
50 霧吹き
Claims (8)
- 被貼付面への薄膜の貼付に用いる薄膜貼付装置であって、
透明の親水性シートと、
前記親水性シートと接着し、透明の弾性を有する素材で構成された保持部材と、
を備え、
前記親水性シートの前記保持部材との接着面の反対側の面には、前記薄膜が仮貼付される、
薄膜貼付装置。 - 前記保持部材の厚みは、0.1〜15mmである、
請求項1に記載の薄膜貼付装置。 - 前記薄膜には、ユーザのシミ等の変色領域に対応する変色領域が印刷されている、
請求項1に記載の薄膜貼付装置。 - 前記保持部材は、軟質透明樹脂、ゲルで構成される、
請求項1に記載の薄膜貼付装置。 - 前記親水性シートは、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)から構成される、
請求項1に記載の薄膜貼付装置。 - 前記薄膜には支持体が積層構成されており、前記支持体は前記薄膜の外形に対して拡張させて当該薄膜から剥がすための掴み部を構成する、
請求項1に記載の薄膜貼付装置。 - 請求項1に記載の薄膜貼付装置および薄膜構造体を格納する収納ケースであって、
前記薄膜構造体は、生体適合性を有する薄膜と支持体とを備えており、
前記薄膜貼付装置と前記薄膜構造体とを並べて収容する、
収納ケース。 - 親水性シートと接着し、透明の弾性を有する素材で構成された平板形状の保持部材を用いて、薄膜を肌に貼付する方法であって、
前記親水性シートにおいて前記保持部材接着面とは反対側に薄膜を仮貼付し、
前記保持部材に仮貼付された薄膜を使用者の肌の変色した領域に押し付けて、薄膜を前記変色した領域にさせる、
薄膜貼付方法。
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