JP2021145398A - バスバー収容構造及び高電圧用接続装置 - Google Patents
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Abstract
Description
図1及び図2において、引用符号1は本発明の一実施形態であるバスバー収容構造2を有する高電圧用接続装置を示す。高電圧用接続装置1は、自動車の高電圧部品及び/又は機器間に組み付けられるものであって、ここでは図示しないバッテリーパック内での電気的な接続に用いられる。バッテリーパックは比較的大型のものであることから、高電圧用接続装置1も長尺なものに形成される。長尺な高電圧用接続装置1は、距離のある高電圧部品同士を電気的に接続することができるように形成される。別な言い方をすれば、高電圧部品同士を電気的に接続するため、距離があっても全長が所定の寸法公差内に収まるように形成される。そのため、バスバー収容構造2が有効になる。
図2において、バスバー3は、所望の厚みを有する導電性金属板を打ち抜いて形成されるものであって、第一バスバー5及び第二バスバー6の二つで構成される。バスバー3は、長尺な帯板状のものに形成される。また、バスバー3は、曲げ加工が幾つか施されたものに形成される。バスバー3は、第一バスバー5及び第二バスバー6の後述する各主経路部9、21が略平行に整列するように形成される。バスバー3は、上記各主経路部9、21が撓み可能となる長尺で帯板状のものに形成される。すなわち、バスバー3は長尺で帯板状となる形状ゆえに撓みが可能なものに形成される(短ければ剛性があるが、長い場合には撓るような変形が可能なものに形成される)。この他、バスバー3は、上記高電圧部品同士を所定の経路で接続することができる形状に形成される。
図2において、第一バスバー5は、主経路部9と、二つの端末部10、11と、二つの中間部12、13とを有する。主経路部9は、経路の主要部分であって、第一バスバー5の中で最も長尺になる部分に形成される。本実施例の主経路部9は、長く形成される第一主経路部14と、この第一主経路部14よりも短く形成される第二主経路部15と、これらの連続部分の曲げ部16とを有して図示のL字状に形成される。第一主経路部14は、図の矢印P方向に真っ直ぐのびるように形成される。また、第二主経路部15は、矢印Q方向に真っ直ぐのびるように形成される。曲げ部16は、90度曲げを施した部分に形成される。尚、主経路部9の幅(図2の矢印R方向の長さ)や厚みは電流等に応じて適宜設定されるものとする。主経路部9を構成する第一主経路部14及び第二主経路部15は、同じ幅及び同じ厚みにて形成される。特に限定するものでないが、第一主経路部14は第二主経路部15の二倍以上の長さに形成される。少なくとも第一主経路部14は、上記の撓みが可能なもの(撓るような変形が可能なもの)に形成される。
図2において、第二バスバー6は、第一バスバー5と同様、主経路部21と、二つの端末部22、23と、二つの中間部24、25とを有する。主経路部21は、経路の主要部分であって、第二バスバー6の中で最も長尺になる部分に形成される。本実施例の主経路部21は、長く形成される第一主経路部26と、この第一主経路部26よりも短く形成される第二主経路部27と、これらの連続部分の曲げ部28とを有して図示のL字状に形成される。第一主経路部26は、図の矢印P方向に真っ直ぐのびるように形成される。また、第二主経路部27は、矢印Q方向に真っ直ぐのびるように形成される。曲げ部28は、90度曲げを施した部分に形成される。尚、主経路部21の幅(図2の矢印R方向の長さ)や厚みは電流等に応じて適宜設定されるものとする。主経路部21を構成する第一主経路部26及び第二主経路部27は、同じ幅及び同じ厚みにて形成される。主経路部21は、第一バスバー5の主経路部9と同じ幅及び同じ厚みに形成される。特に限定するものでないが、第一主経路部26は第二主経路部27の二倍以上の長さに形成される。少なくとも第一主経路部26は、上記の撓みが可能なもの(撓るような変形が可能なもの)に形成される。
図において、ケース4は、絶縁性を有する樹脂材料を溶融し、これを金型に射出することにより図示形状に成形される。ケース4は、第一バスバー5及び第二バスバー6を収容・保護することができる形状に形成される。ケース4は、上記の如く、ケース本体7と、ケース蓋体8とを備えて構成される。
図1ないし図5において、ケース本体7は、第一バスバー5及び第二バスバー6の収容にあたり、これら第一バスバー5及び第二バスバー6が差し込まれる側の部材として形成される。ケース本体7は、第一バスバー5及び第二バスバー6の形状や整列状態に合わせて形成される。ケース本体7は、主経路部9、21を収容する箇所(主経路収容部33)と、端末部12、13、22、23を収容・露出させる箇所(端末収容露出部34、35)と、中間部12、13、24、25を収容する箇所(中間収容部36、37)とを有する。また、ケース本体7における上記箇所の共通として、底壁38と、一対の側壁39と、複数の本体側ロック部40とを有する。
図2ないし図5において、主経路収容部33は、上記の如く、第一バスバー5及び第二バスバー6の主経路部9、21を収容する箇所として形成される。具体的には、第一主経路収容部41及び第二主経路収容部42を有し、第一主経路収容部41が主経路部9を収容することができるように、また、第二主経路収容部42が主経路部21を収容することができるように形成される。第一主経路収容部41及び第二主経路収容部42に収容された主経路部9、21は、隔壁43により隔てられて絶縁される。隔壁43は、一対の側壁39の中央に配置される。隔壁43は、底壁38から一対の側壁39の高さまで垂直に立ち上がるように形成される。隔壁43及び一対の側壁39は、平行に配置される。隔壁43及び一方の側壁39と、隔壁43及び他方の側壁39は、同じ間隔になるように形成される。すなわち、第一主経路収容部41及び第二主経路収容部42のそれぞれの幅W1が同じになるように設定される。第一主経路収容部41及び第二主経路収容部42の各幅W1は、第一バスバー5及び第二バスバー6(主経路部9、21)の厚み寸法に対し十分広く設定される。もう少し具体的に説明すれば、第一主経路収容部41及び第二主経路収容部42の各幅W1は、第一バスバー5の主経路部9(21)を図5に示す如く略波形に撓ませても(或いは撓らせても(図示省略))、これを許容することができるような十分な広さに設定される。この他、第一主経路収容部41及び第二主経路収容部42の各幅W1は、中間収容部36、37の後述する幅W3よりも広く設定される。
図1ないし図3において、端末収容露出部34、35は、上記の如く、第一バスバー5及び第二バスバー6の端末部12、13、22、23を収容・露出させる箇所として形成される。端末収容露出部34、35は、端末部12、13、22、23の一部を収容しつつ残り部分(端子に相当する部分)を所定長さで露出させることができるように形成される。端末収容露出部34、35は、一対ずつ形成される。
図1、2、3、及び5において、中間収容部36、37は、上記の如く、第一バスバー5及び第二バスバー6の中間部12、13、24、25を収容する箇所として形成される。中間収容部36は、第一バスバー5及び第二バスバー6(中間部12、24)の厚み寸法に合わせた幅W3を有するように形成される。中間収容部36は、収容のみならず中間部12、24自体を保持する保持部47としても形成される(保持の構造に関しては特に限定されないものとする。例えばリブを設けて圧入による保持などが挙げられる。尚、ケース蓋体8があるため、従来例のような抜け止め突部の形成は不要である)。一方、中間収容部37は、第一バスバー5(中間部13)の側だけ幅W3を有するように形成される(一例であり、中間部25の側にも同様に形成してよいものとする)。尚、幅W3であることから、主経路部9のような上記の撓みは生じさせないものとする。中間収容部37にも保持部47が形成されるものとする。
図1、2、及び4において、ケース蓋体8は、第一バスバー5及び第二バスバー6を収容した後のケース本体7を覆うために蓋状となる形状に形成される。このようなケース蓋体8は、主経路蓋部48と、端末蓋部49、50と、中間蓋部51、52とを有する。また、ケース蓋体8は、天井壁53と、一対の側壁54と、複数の蓋側ロック部55とを有する。
図5において、第一バスバー5の各部分の寸法公差が上限方向に積み重なって全体的に超過が生じており、そして、この超過分に気付かずに第一バスバー5の収容が行われたとしても、ケース本体7の第一主経路収容部41が上記の如く幅広く形成されていることから、第一バスバー5の第一主経路部14を例えば図示の如く撓ませることで上記超過分を第一主経路収容部41で吸収することができるという効果を奏する。バスバー収容構造2によれば、第一主経路部14を撓ませること、また、ケース4に第一主経路部14の撓みを許容し且つ撓みの原因を吸収する部分を持たせることから、結果、ケース4(ケース本体7)の破損等を防止することができるという効果を奏する。
以上、図1ないし図5を参照しながら説明してきたように、本発明の一実施形態である高電圧用接続装置1によれば、バスバー収容構造2を有することから、より良いものを提供することができるという効果を奏する。
特に図示しないが、主経路部9、21がL字状でなく真っ直ぐな第一バスバー5及び第二バスバー6と、これを収容するケース4とを備えてバスバー収容構造2及び高電圧用接続装置1を構成してもよいものとする。
Claims (6)
- 導電性を有する帯板形状のバスバーと、該バスバーを収容する絶縁性のケースとを備え、
前記バスバーは、経路の主要部分である主経路部と、前記ケースから露出する複数の端末部と、該複数あるうちの少なくとも一つの端末部及び前記主経路部の間に位置し且つ前記主経路部に対して曲げ形状又は直線形状で連続する中間部とを有し、
前記ケースは、前記主経路部を収容する箇所の幅が前記中間部を収容する箇所の幅よりも広く形成される
ことを特徴とするバスバー収容構造。 - 請求項1に記載のバスバー収容構造において、
前記主経路部を収容する箇所は、一つ又は前記主経路部の延在方向に沿って複数配置され且つ部分的に狭くなるような狭所部を有する
ことを特徴とするバスバー収容構造。 - 請求項2に記載のバスバー収容構造において、
前記中間部を収容する箇所は、前記中間部自体を保持する保持部としても形成される
ことを特徴とするバスバー収容構造。 - 請求項3に記載のバスバー収容構造において、
前記狭所部の幅は、前記保持部の幅よりも広く形成される
ことを特徴とするバスバー収容構造。 - 請求項1、2、3又は4に記載のバスバー収容構造において、
前記バスバーは、第一バスバー及び第二バスバーの二つで構成されるとともに前記第一バスバー及び前記第二バスバーの各前記主経路部が略平行に整列され、
前記ケースは、前記第一バスバー及び前記第二バスバーを収容するケース本体及び該ケース本体を覆うケース蓋体の二つで構成され、
前記ケース本体には、前記第一バスバー及び前記第二バスバーの各前記主経路部の間に位置してこれらを隔てる隔壁が形成され、
前記ケース蓋体には、前記隔壁の端部に接して前記第一バスバー及び前記第二バスバーを隔てる隔壁接触部が形成される
ことを特徴とするバスバー収容構造。 - 導電性を有する帯板形状のバスバーと、該バスバーを収容する絶縁性のケースとを備えて高電圧部品及び/又は機器間に組み付けられ、
前記バスバーは、経路の主要部分である主経路部と、前記ケースから露出して前記高電圧部品及び/又は前記機器に組み付けられる複数の端末部と、該複数あるうちの少なくとも一つの端末部及び前記主経路部の間に位置し且つ前記主経路部に対して曲げ形状又は直線形状で連続する中間部とを有し、
前記ケースは、前記主経路部を収容する箇所の幅が前記中間部を収容する箇所の幅よりも広く形成されて前記主経路部の撓みを許容し公差を吸収する部分になる公差吸収部を有する
ことを特徴とする高電圧用接続装置。
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