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JP2021035706A - ロボットアーム制御装置、ロボットアーム制御方法、プログラム及び電子機器の製造方法 - Google Patents

ロボットアーム制御装置、ロボットアーム制御方法、プログラム及び電子機器の製造方法 Download PDF

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JP2021035706A JP2019158000A JP2019158000A JP2021035706A JP 2021035706 A JP2021035706 A JP 2021035706A JP 2019158000 A JP2019158000 A JP 2019158000A JP 2019158000 A JP2019158000 A JP 2019158000A JP 2021035706 A JP2021035706 A JP 2021035706A
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洋行 細野
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洋行 細野
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Abstract

【課題】ロボットアームによる対象部品の挿入の成否判定が可能なロボットアーム制御装置、ロボットアーム制御方法、プログラム及び電子機器の製造方法を提供する。【解決手段】ロボットアーム制御装置は、アーム駆動制御部と、判定部と、を具備する。上記アーム駆動制御部は、アームに、第1の対象部品を第1の方向に沿って一定量移動させて第2の対象部品に挿入させ、その後、上記第1の対象部品を上記第1の方向に沿って所定の力で押圧させる。上記判定部は、上記アームで上記所定の力で上記第1の対象部品を押圧している時の上記第1の方向に対して反対方向である第2の方向に対する上記アームの先端の移動量が閾値を超える場合、上記第1の対象部品の上記第2の対象部品への組付けが失敗であると判定する。【選択図】図2

Description

本技術は、ロボットアーム制御装置、ロボットアーム制御方法、プログラム及び電子機器の製造方法に関する。
特許文献1には、組立工程や部品の位置決め工程などにみられるはめ合い作業を行うロボットの制御方法が開示されている。特許文献1のロボットの制御方法では、力制御により発生するロボットの先端位置の位置ずれを検出し、その値があらかじめ定めたしきい値より大きい時、目的とする作業が未達成であると判断される。この制御方法では、力制御により押し込みながら規定の力に達した時点で止め、その時の位置情報によって目的とする作業が達成されたか否かが判定される。
特開平11−282536号公報
しかしながら、特許文献1に記載される、力制御により押し込みながら規定の力に達した時点で即座に止めることは難しく、実際の停止時の力にはバラツキがある。この状態の位置で作業が達成されたか否かを判定した場合、実際には挿入が未完了の段階でも、規定の力に達し、作業が達成されたと判断される位置に達してしまうといった不具合が生じることがある。
以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、ロボットアームによる対象部品の挿入の成否判定が可能なロボットアーム制御装置、ロボットアーム制御方法、プログラム及び電子機器の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本技術の一形態に係るロボットアーム制御装置は、アーム駆動制御部と、判定部と、を具備する。
上記アーム駆動制御部は、アームに、対象部品を第1の方向に沿って一定量移動させて被組付け部に挿入させ、その後、上記対象部品を上記第1の方向に沿って所定の力で押圧させる。
上記判定部は、上記アームで上記所定の力で上記対象部品を押圧している時の上記第1の方向に対して反対方向である第2の方向に対する上記アームの先端の移動量が閾値を超える場合、上記対象部品の上記被組付け部への組付けが失敗であると判定する。
この構成によれば、誤判定が生じにくい、組付けの成否判定が可能となる。
上記一定量は、上記対象部品が上記被組付け部に正位置で組付けられたときの上記対象部品の上記被組付け部への挿入量より過剰な量であってもよい。
上記アーム駆動制御部は、上記アームに、上記アームの先端に作用する、上記第1の方向に直交し、互いに直交する第3の方向及び第4の方向の力が0となるように、上記対象部品を一定量移動させてもよい。
上記判定部は、上記検出結果に基づいて、上記アームで上記対象部品を一定量移動するときに、上記アームの先端に作用する上記第1の方向に沿った力が閾値を超えたら異常と判定してもよい。
上記アーム駆動制御部は、上記アームに、上記対象部品を一定量移動させて上記被組付け部に挿入させるときの上記アームの先端に作用する上記第1の方向に沿った力よりも小さい上記所定の力で、上記対象部品を押圧させてもよい。
上記アームの先端に作用する力を検出する力覚センサでの検出結果を取得する取得部を更に具備し、上記アーム駆動制御部は、上記検出結果を用いて上記アームの駆動を制御してもよい。
上記判定部は、上記第2の方向に対する上記アームの先端の移動量が上記閾値以下である場合、上記対象部品の上記被組付け部への組付けが成功であると判定してもよい。
上記目的を達成するため、本技術の一形態に係るロボットアーム制御方法は、
アームに、対象部品を第1の方向に沿って一定量移動させて被組付け部に挿入させ、
上記対象部品を一定量移動させた後、上記アームに、上記対象部品を上記第1の方向に沿って所定の力で押圧させ
上記アームで上記所定の力で上記対象部品を押圧している時の上記第1の方向に対して反対方向である第2の方向に対する上記アームの先端の移動量が閾値を超える場合、上記対象部品の上記被組付け部への組付けが失敗であると判定する。
上記目的を達成するため、本技術の一形態に係るプログラムは、
アームに、対象部品を第1の方向に沿って一定量移動させて被組付け部に挿入させるステップと、
上記対象部品を一定量移動させた後、上記アームに、上記対象部品を上記第1の方向に沿って所定の力で押圧させるステップと、
上記アームで上記所定の力で上記対象部品を押圧している時の上記第1の方向に対して反対方向である第2の方向に対する上記アームの先端の移動量が閾値を超える場合、上記対象部品の上記被組付け部への組付けが失敗であると判定するステップと
を含む処理をロボットアーム制御装置に実行させる。
上記目的を達成するため、本技術の一形態に係る電子機器の製造方法は、
アームに、対象部品を第1の方向に沿って一定量移動させて被組付け部に挿入させ、その後、上記対象部品を上記第1の方向に沿って所定の力で押圧させるアーム駆動制御部と、上記アームで上記所定の力で上記対象部品を押圧している時の上記第1の方向に対して反対方向である第2の方向に対する上記アームの先端の移動量が閾値を超える場合、上記対象部品の上記被組付け部への組付けが失敗であると判定する判定部と、を備えるロボットアーム制御装置を用いて、
上記対象部品と上記被組付け部とを備える電子機器を製造する。
本技術の実施形態に係るロボットアーム制御システムの概要を説明する図である。 上記ロボットアーム制御システムを構成する第1及び第2のロボットアーム装置、ロボットアーム制御装置の構成を説明する図である。 上記ロボットアーム制御システムにおけるコネクタ嵌合時の動作を説明するフロー図である。 上記ロボットアーム制御システムにおけるコネクタ嵌合作業でのプラグとリセプタクルとの嵌合付近の部分概略側面図である。 コネクタ嵌合の成功時及び失敗時におけるプラグとリセプタクルとの嵌合付近の部分概略側面図である。 上記ロボットアーム制御装置におけるコネクタ嵌合の成否判定に係るロボットアーム制御方法を説明するフロー図である。 位置決め工程の一例を示し、第1のロボットアーム装置の動作フロー図である。 画像処理による位置認識及び力制御による位置探索によって位置決めを行う例を説明するためのプラグとリセプタクルとの嵌合付近の部分概略側面図である。
本技術は、ロボットアームで保持した対象部品を被組付け部に組付ける作業に適用され、当該作業の成否判定を行うものである。対象部品としてのプラグコネクタをロボットアームに保持させ、当該プラグコネクタを被組み付け部としてのリセプタクルコネクタに挿入、嵌合させるコネクタ嵌合作業も組付け作業に相当する。
本実施形態では、対象部品としてのプラグコネクタ(以下、プラグと称する場合がある。)を被組付け部としてのリセプタクルコネクタ(以下、リセプタクルと称する場合がある。)に挿入、嵌合して、コネクタ嵌合を行う例をあげて説明する。
リセプタクルは接続部が凸になっているオス型のコネクタであり、プラグは接続部が凹になっているメス型のコネクタである。
本技術の実施形態に係るロボットアーム制御システムについて図1及び図2を用いて説明する。
図1は、ロボットアーム制御システムの概要を説明する図である。
図2は、成否判定工程に係る、第1のロボットアーム装置1及び第2のロボットアーム装置2における主要構成、ロボットアーム制御装置6の機能構成を示す。
[ロボットアーム制御システムの概要]
図1に示すように、ロボットアーム制御システム100は、第1のロボットアーム装置1と、第2のロボットアーム装置2と、ロボットアーム制御装置6と、を具備する。
第1のロボットアーム装置1とロボットアーム制御装置6とは通信可能に構成される。
第2のロボットアーム装置2とロボットアーム制御装置6とは通信可能に構成される。
第1のロボットアーム装置1はプラグ3を把持して保持する。第2のロボットアーム装置2は、リセプタクル4が搭載された基板5を吸着して保持することによって、間接的にリセプタクル4を保持する。
ロボットアーム制御装置6は、第1のロボットアーム装置1及び第2のロボットアーム装置2それぞれのアーム10及び20の駆動を制御する。アーム10及び20の駆動制御によって、第1のロボットアーム装置1により保持されるプラグ3と第2のロボットアーム装置2により保持されるリセプタクル4とが嵌め合わされる。
図1、4、5及び8において、リセプタクル4にプラグ3が正しい位置で挿入される際のプラグ3の挿入方向である第1の方向をZ軸正方向として図示する。第1の方向に対して反対方向である第2の方向をZ軸負方向とする。第3の方向に沿った軸であるX軸と、第4の方向に沿った軸であるY軸と、Z軸とは互いに直交する。
プラグ3を基板5に搭載されたリセプタクル4に嵌合することにより、例えば電子機器の一部を構成する回路基板を製造することができる。
[第1のロボットアーム装置の構成]
図1に示すように、第1のロボットアーム装置1は、基台であるベース部11と、ベース部11から延伸するアーム10と、力覚センサ19と、撮像部としてのカメラ18と、を備える。
アーム10は、複数の関節部12a、12b、12cと、関節部12a、12b、12cによって連結される複数のリンク13a、13bと、ハンド14と、を有する。
関節部12a〜12cは、リンク13a、13b、ハンド14を互いに回動可能に連結する機能を有する。関節部12a〜12cの回転は互いに独立して行い得るように構成される。図2に示すように、各関節部12a〜12cは、アーム駆動部であるアクチュエータ101を有し、当該アクチュエータ101の駆動により所定の駆動軸に対して回転駆動される回転機構を有する。関節部12a〜12cにおける回転駆動をそれぞれ制御することにより、例えばアーム10を伸ばしたり、縮めたり(折り畳んだり)といった、アーム10の駆動を制御することができる。アーム10の駆動制御とは、関節部12a〜12cの回転角度、発生トルク(関節部12a〜12cが発生させるトルク)が制御されることを意味する。
アクチュエータ101は、ロボットアーム制御装置6から送信されたロボットアーム制御信号を物理的運動に変換する。尚、アクチュエータは関節部毎に設けられるが、図2においては特に区別せずにアクチュエータ101として図示している。
各関節部12a〜12cのアクチュエータ101は、エンコーダ1011、図示しないモータ、モータドライバ、減速機、トルクセンサ及び駆動軸を有する。エンコーダ1011、モータ、減速機及びトルクセンサは、駆動軸に対して直列にこの順で連結される。
モータは、アクチュエータにおける原動機であり、駆動軸をその軸周りに回転させる。モータは電流を供給されることによってその回転駆動が制御される。
モータドライバは、モータに電流を供給することによりモータを回転駆動させるドライバ回路であり、モータに供給する電流量を調整することにより、モータの回転数を制御することができる。
減速機は、駆動軸に接続され、モータによって生じた駆動軸の回転速度を所定の減速比で減速することにより、所定の値を有する回転駆動力(すなわち、トルク)を発生させる。減速機によって生成されたトルクは、減速機の出力軸に接続されたトルクセンサを介して、リンク13a、13b、ハンド14に伝達される。
エンコーダ1011は、駆動軸に接続され、駆動軸の回転数を検出する。エンコーダ1011によって検出された駆動軸の回転数と、減速機の減速比との関係に基づいて、関節部12a〜12cの回転角度、回転角速度及び回転角加速度等の情報を得ることができる。
トルクセンサは、減速機の出力軸に接続され、減速機によって生成されたトルク、すなわち、アクチュエータ101によって出力されるトルクを検出する。
ハンド14は、アーム10の先端部に位置する。ハンド14は、その先端部位に位置する、プラグ3を把持して保持するツール141を有する。
各関節部12a〜12cの駆動軸の回転位置が制御されることにより、アーム10及びハンド14の駆動が制御され、ハンド14の先端部位にあるツール141を所望の位置に所望の姿勢で停止させることができる。各関節部12a〜12cの駆動軸の角速度が制御されることにより、ツール141を所望の経路に沿って所望の速度で移動させることができる。ツール141の移動量の検出は、関節部12a〜12cの回転量をエンコーダ1011により検出し、この回転量に比例して出力されるパルスをカウントすることによって行われる。
エンコーダ1011の検出結果は、ロボットアーム制御装置6へ送信される。
力覚センサ19はハンド14に設けられる。
力覚センサ19は、典型的には6軸力覚センサである。6軸力覚センサは、X軸、Y軸、Z軸方向の力と、力のモーメントの大きさと方向を測るセンサである。力覚センサには、歪ゲージ式、静電容量式、圧電式、光学式等を用いることができる。
力覚センサ19により、アーム10の先端に位置するツール141に及ぶ外力、すなわちツール141に作用する力が検出される。
力覚センサ19での検出結果はロボットアーム制御装置6に送信される。
撮像部としてのカメラ18は、ハンド14に固定設置される。
カメラ18は、典型的にはステレオカメラである。カメラ18は、第2のロボットアーム装置2のアーム20により保持されたリセプタクル4の画像を撮像する。この画像データを用いて、後述する位置決め工程において、プラグ3とリセプタクル4との位置ずれを補正してもよい。
カメラ18での検出結果はロボットアーム制御装置6に送信される。
図2に示すように、第1のロボットアーム装置1は、通信部16を有する。通信部16により、第1のロボットアーム装置1とロボットアーム制御装置6とは通信可能となっている。第1のロボットアーム装置1で取得された力覚センサ19、エンコーダ1011の検出結果は、通信部16を介してロボットアーム制御装置6に送信される。また、第1のロボットアーム装置1では、ロボットアーム制御装置6で生成されたロボットアーム制御信号が通信部16を介して受信され、当該ロボットアーム制御信号に基づいてアーム10が駆動制御される。
[第2のロボットアーム装置の構成]
図1に示すように、第2のロボットアーム装置2は、基台であるベース部21と、ベース部21から延伸するアーム20と、を備える。
アーム20は、複数の関節部22a、22b、22cと、関節部22a、22b、22cによって連結される複数のリンク23a、23bと、ハンド24と、を有する。
関節部22a〜22cは、リンク23a、23b、ハンド24を互いに回動可能に連結する機能を有する。関節部22a〜22cの回転は互いに独立して行い得るように構成される。図2に示すように、各関節部22a〜22cは、アーム駆動部であるアクチュエータ201を有し、当該アクチュエータ201の駆動により所定の駆動軸に対して回転駆動される回転機構を有する。第1のロボットアーム装置1と同様に、関節部22a〜22cにおける回転駆動をそれぞれ制御することにより、例えばアーム20を伸ばしたり、縮めたり(折り畳んだり)といった、アーム20の駆動を制御することができる。
アクチュエータ201は関節部毎に設けられるが、図2においては特に区別せずにアクチュエータ201として図示している。アクチュエータ201の構造はアクチュエータ101と同様である。
ハンド24は、アーム20の先端部に位置する。ハンド24は、その先端に位置する、リセプタクル4が搭載された基板5を吸着保持するツール241を有する。
各関節部22a〜22cの駆動軸の回転位置が制御されることにより、アーム20及びハンド24の駆動が制御され、ハンド24の先端部位にあるツール241を所望の位置に所望の姿勢で停止させることができる。各関節部22a〜22cの駆動軸の角速度が制御されることにより、ツール241を所望の経路に沿って所望の速度で移動させることができる。
図2に示すように、第2のロボットアーム装置2は、通信部26を有する。通信部26により、第2のロボットアーム装置2とロボットアーム制御装置6とは通信可能となっている。第2のロボットアーム装置2では、ロボットアーム制御装置6で生成されたロボットアーム制御信号が通信部26を介して受信され、当該ロボットアーム制御信号に基づいてアーム20が駆動制御される。
[ロボットアーム制御装置の構成]
図2に示すように、ロボットアーム制御装置6は、制御部60と、記憶部65と、通信部66と、を備える。
ここで、詳細については後述するが、本実施形態のコネクタ嵌合に係る一連の工程では、位置決め工程と、位置制御による挿入工程と、コネクタ嵌合の成否判定のための力制御による押圧工程とが順に行われる。
位置制御による挿入工程及び成否判定のための力制御による押圧工程において、基板5に搭載されるリセプタクル4は、基板5と共にZ軸方向に沿って若干移動可能な程度に第2のロボットアーム装置2により固定、保持される。一方、プラグ3は、プラグ3を保持する第1のロボットアーム装置1のアーム10がロボットアーム制御信号に基づいて駆動することにより、位置がほぼ固定して保持されたリセプタクル4内に挿入される。
コネクタ嵌合の成否判定は、プラグ3を所定の力で押圧する力制御による押圧工程でプラグ3を所定の力で押圧している時のツール141の移動量に基づいて行われる。ツール141の移動量は、当該ツール141が把持するプラグ3の移動量に相当する。本実施形態では、エンコーダ1011の検出結果を用いてツール141の移動量が算出される。
本実施形態において、位置制御とは、挿入工程におけるツールのZ軸方向に沿った移動量を制御することである。
力制御とは、押圧工程におけるプラグ3を押圧する力を制御することである。
制御部60は、コネクタ嵌合の成否判定を含むコネクタ嵌合に係る一連の処理を行う。制御部60については後述する。
通信部66は、第1のロボットアーム装置1及び第2のロボットアーム装置2と通信する。
記憶部65は、コネクタ嵌合の成否判定処理を実行するプログラムを格納する。
記憶部65は、予めティーチングで取得される、位置決め工程での、ツール241における基板保持位置の座標情報、ツール141における挿入開始位置の座標情報を記憶する。上記挿入開始位置は、プラグ3の先端がリセプタクル4にわずかに入る位置である。
記憶部65は、予め設定された位置制御による挿入工程時のツール141の移動量を記憶する。位置制御による挿入工程時のツール141の移動量は一定量となっている。この設定されるツール141の移動量は、プラグ3がリセプタクル4に正位置で嵌合されたときのプラグ3の挿入量より過剰な量に設定される。位置制御による挿入工程でのツール141の移動量は、プラグ3の移動量に相当する。
過剰分の量は、位置制御による挿入工程での挿入によって、力覚センサの定格を超えた力が力覚センサに加わらず、また、基板5が破損させてしまわないように、設定される。
ここで、同じ種類のリセプタクル及びプラグであっても、部品固体差でリセプタクル4とプラグ3との嵌合のクリアランスが異なる場合がある。上記一定量の移動量における過剰分の量は、クリアランス誤差を考慮して適宜設定することができる。移動量を挿入量より過剰な量に設定することにより、リセプタクル4内へのプラグ3の挿入量が不十分とならないように確実に挿入することができる。
記憶部65は、成否判定のための力制御による押圧工程でのプラグ3を押圧する所定の力を予め記憶する。
記憶部65は、成否判定に用いるツール141の移動量の閾値を予め記憶する。
制御部60は、取得部61と、算出部62と、アーム駆動制御部63と、判定部64と、を有する。
取得部61は、第1のロボットアーム装置1から、力覚センサ19の検出結果及びエンコーダ1011の検出結果を取得する。
算出部62は、エンコーダ1011の検出結果に基づいて、成否判定のための力制御による押圧工程時のツール141の移動量を算出する。
判定部64は、算出部62で算出された押圧工程によって移動するツール141の移動量が閾値以下か否かを判定する。判定部64は、閾値以下である場合、コネクタ嵌合が成功していると判定する。判定部64は、閾値より大きい場合、コネクタ嵌合が失敗していると想定し、再度位置決め工程から一連の処理を繰り返すように判定する。判定部64は、成否判定のための力制御による押圧工程が所定の回数以上の場合、コネクタ嵌合が失敗していると判定する。
判定部64は、力覚センサ19の検出結果に基づいて、リトライ又は作業中止を判定してもよい。
より詳細には、力覚センサ19で検出されるZ軸方向に沿った力が予め定めておいた閾値を超えたら異常と判定し、再度位置決め工程から一連の処理を繰り返す(リトライ)、又は、コネクタ嵌合作業を中止する判定をする。
リセプタクル4へのプラグ3の挿入時、正位置からずれて挿入が行われた場合、例えばリセプタクル4の凹部壁面にプラグ3が衝突し、アーム10の先端であるツール141に作用する力が大きくなる。本実施形態では、力覚センサ19の出力をモニタリングすることにより、閾値を超える力が確認された場合、正位置からずれて挿入が行われているとして、リトライ又は作業が中止される。このように、力覚センサ19の出力をモニタリングすることにより作業時の異常を見つけることができ、安定して良品の電子機器を製造することができる。
アーム駆動制御部63は、アーム10及びアーム20を駆動するロボットアーム制御信号を生成し、通信部66を介して第1のロボットアーム装置1及び第2のロボットアーム装置2に送信する。
アーム駆動制御部63は、予め記憶部65に記憶されている挿入開始位置にツール141が、基板保持位置にツール241が位置するように、ロボットアーム制御信号を生成する。
アーム駆動制御部63は、予め記憶部65に記憶されている位置制御による挿入工程におけるツール141の移動量の情報に基づいて、アーム10に、プラグ3をZ軸正方向に沿って一定量移動させるようにロボットアーム制御信号を生成する。挿入工程では、力覚センサ19での検出結果をモニタリングしながら、X軸及びY軸におけるツール141に作用する力が0となるように、ツール141を移動させる。これにより、Z軸方向に沿ってツール141を移動させることができる。
アーム駆動制御部63は、予め記憶部65に記憶されている成否判定のための力制御による押圧工程でのプラグ3を押圧する力の情報に基づいて、アーム10に、プラグ3を所定の力で押圧させるようにロボットアーム制御信号を生成する。
このように、アーム駆動制御部63は、アーム10に、プラグ3をZ軸正方向(第1の方向)に沿って一定量移動させてリセプタクル4に挿入させる(位置制御による挿入工程)。その後、アーム駆動制御部63は、アーム10に、プラグ3をZ軸正方向(第1の方向)に沿って所定の力で押圧させる(成否判定のための力制御による押圧工程)。
[ロボットアーム制御システムにおける動作説明]
図3及び図4を用いて、コネクタ嵌合時のロボットアーム装置の動作について説明する。
図3は、ロボットアーム制御システム100におけるコネクタ嵌合の成否判定に係る動作を説明する図である。
図4は、コネクタ嵌合作業でのプラグとリセプタクルとの嵌合部分の状態の変化を示す部分概略側面図である。
図3に示すように、第1のロボットアーム装置1では、ツール141によってプラグ3が保持される(S10)。一方、第2のロボットアーム装置2では、ツール142によってリセプタクル4が搭載された基板5が保持される(S20)。
次に、図3及び図4(A)に示すように、予め設定されている基板保持位置、挿入開始位置にツール141及び241が位置するようアーム10及びアーム20が駆動する。これにより、リセプタクル4が搭載される基板5は基板保持位置に移動し、その位置が保持される(S21)。プラグ3は挿入開始位置に移動し、プラグ3とリセプタクル4の位置決めがなされる(S11)。
次に、図4(B)に示すように、予め設定されている挿入工程におけるツール141の移動量の情報に基づいてアーム10が駆動することにより、位置がほぼ固定されて保持されている基板5上のリセプタクル4にプラグ3が挿入される(S12)。
位置制御によるプラグの挿入工程では、プラグ3がリセプタクル4に正位置で嵌合されたときのプラグ3の挿入量より過剰な量の移動量でプラグ3はリセプタクル4に挿入される。これにより、プラグ3がリセプタクル4に正しい位置に挿入されている場合、過剰分だけリセプタクル4が搭載される基板5はZ軸正方向に若干移動する。
挿入工程完了時のエンコーダ1011の検出結果はロボットアーム制御装置6に送信される。
次に、予め設定されている押圧工程でのプラグ3を押圧する力の情報に基づいてアーム10が駆動することにより、プラグ3がZ軸正方向に所定の力で押圧される(S13)。
押圧工程でのエンコーダ1011の検出結果はロボットアーム制御装置6に送信される。
ロボットアーム制御装置6の取得部61によりエンコーダの検出結果が取得される(S30)。
次に、算出部62により、エンコーダの検出結果から押圧工程での押圧時のツール141の移動量が算出される(S31)。
次に、算出されたツール141の移動量に基づいてコネクタ嵌合の成否が判定される(S32)。
ここで、同じ種類のリセプタクル及びプラグであっても、部品固体差でリセプタクル4とプラグ3との嵌合のクリアランスが異なり、正しい位置関係でコネクタ嵌合が行われる場合であっても位置制御による挿入工程でツール141に作用する力の大きさが変動する場合がある。
例えば、正しい位置関係でコネクタ嵌合が行われる成功時、クリアランスが大きい場合は、クリアランスが小さい場合よりも位置制御による挿入工程でツール141に作用するZ軸方向に沿った力が小さくなる。
このような部品個体差によって、コネクタ嵌合成功時において、挿入工程でツール141に作用するZ軸方向に沿った力と、押圧工程でプラグ3をZ軸方向に沿って押圧する所定の力との大小関係が異なる場合がある。
押圧工程でプラグ3を押圧する所定の力が、挿入工程でプラグ3に作用する力と同等の場合、ツール141の位置は変わらない。
押圧工程でプラグ3を押圧する所定の力が、挿入工程でプラグ3に作用する力よりも小さい場合、図4(C)に示すように、ツール141の位置はZ軸負方向に移動する。
押圧工程でプラグ3を押圧する所定の力が、挿入工程でプラグ3に作用する力よりも大きい場合、ツール141の位置はZ軸正方向に移動する。
しかしながら、コネクタ嵌合失敗時では、挿入工程でツール141に作用するZ軸方向に沿った力は、成功時よりも大きくなるので、押圧工程でプラグ3を所定の力で押圧したときのツール141のZ軸負方向への移動量は成功時よりも大きくなる。従って、力制御による押圧工程時のツール141のZ軸負方向(第2の方向)に対する移動量からコネクタ嵌合の成否を判定することができる。
押圧工程でプラグ3を押圧する所定の力の値は、成否判定可能なように、失敗例の挿入工程でツール141に作用するZ軸方向に沿った力よりも小さくなるように、実験によって予め検討され、設定される。また、コネクタ嵌合の成否判定に用いる移動量の閾値も、同様に、実験によって予め検討され、設定される。
ここで、コネクタ嵌合の成功例と失敗例について、図5を用いて説明する。
図5(A)は位置決め完了時のプラグとリセプタクルの状態を示す。
図5(B)及び(C)は成功例を示し、図5(D)及び(E)は失敗例を示す。
図5(B)及び(D)は、それぞれ成功例、失敗例における、位置制御による挿入工程完了時のプラグとリセプタクルの状態を示す。
図5(C)及び(E)は、それぞれ成功例、失敗例における、力制御による押圧工程時(成否判定時)のプラグとリセプタクルの状態を示す。
図5(A)に示すように、位置決め完了時では、プラグ3の先端部分はリセプタクル4に挿入された状態となっている。
位置決め完了後、位置制御による挿入工程が行われる。図5(B)に示すように、リセプタクル4にプラグ3が正しい位置関係で挿入された場合(成功例)のツール141の先端位置をAとする。図5(D)に示すように、リセプタクル4にプラグ3が正しい位置関係からずれて挿入され、プラグ3がリセプタクル4の内部で引っ掛かり挿入が不十分である場合(失敗例)のツール141の先端位置をBとする。
位置制御による挿入工程では、プラグ3を保持しているツール141を、予め設定された一定量の移動量でZ軸正方向に移動させる。
図5(D)に示すように、失敗例の場合、ツール141の移動により、プラグ3がリセプタクル4の内部で引っ掛かった状態で、基板5全体がZ軸正方向に移動する。このため、図5(B)及び(D)に示すように、位置制御による挿入工程後のツール141の先端位置A、Bが同じとなり、ツール141の先端位置を評価するだけではコネクタ嵌合の成否判断が難しい。
これに対し、本実施形態では、位置制御による挿入工程後に、力制御による押圧工程を行い、挿入工程完了時からのツール141の移動量に基づいてコネクタ嵌合の成否判定を行っている。
力制御による押圧工程では、予め設定された所定の大きさの力でプラグ3はZ軸正方向に押圧される。
図5に示す例では、成否判定時の力制御による押圧工程でプラグ3を押圧する力の大きさが、位置制御による挿入工程でプラグ3に加わるZ軸正方向の力よりも小さく設定されている場合を示す。
上述のように、本実施形態では、挿入工程時では、正位置での嵌合時のプラグ3のリセプタクル4への挿入量よりも過剰な量の移動量でツール141を移動させる。従って、図5(B)及び(C)に示すように、成功例では、成否判定時の力制御による押圧時に、挿入工程時のプラグ3に作用する力よりも低い力が加わることにより、ツール141はZ軸方向負方向(第2の方向)にd1の移動量で移動する。
一方、失敗例では、図5(D)及び(E)に示すように、挿入工程時のプラグ3に作用する力が成功例よりも大きくなっているので、押圧工程時のZ軸方向負方向(第2の方向)への移動量d2は成功例の移動量d1よりも大きくなる。
このように、押圧工程時のツール141の移動量が大きければ、コネクタ嵌合が失敗であると判定することができる。本実施形態では、成否判定のための力制御による押圧工程での、ツール141のZ軸方向負方向(第2の方向)に対する移動量が閾値を超えた場合、コネクタ嵌合が失敗であると判定する。
[ロボットアーム制御方法]
図6を用いて、ロボットアーム制御方法について説明する。
図6は、ロボットアーム制御装置6におけるロボットアーム制御方法を説明する図である。
図6に示すように、コネクタ嵌合に係る一連の処理が開始されると、位置決め制御が行われる(S40)。
位置決め制御では、記憶部65に記憶される基板保持位置の座標情報及び挿入開始位置の座標情報に基づいて、アーム駆動制御部63により、ロボットアーム制御信号が生成され、第1のロボットアーム装置1及び第2のロボットアーム装置2へ送信される。
第1のロボットアーム装置1では、受信したロボットアーム制御信号に基づいてアクチュエータ101が駆動し、プラグ3を保持したツール141は挿入開始位置に移動する。
第2のロボットアーム装置2では、受信したロボットアーム制御信号に基づいてアクチュエータ201が駆動し、リセプタクル4が搭載された基板5を保持したツール241は基板保持位置に移動する。
位置決め制御後、位置制御によるプラグ3のリセプタクル4への挿入制御が行われる(S41)。
挿入制御では、記憶部65に記憶されるツール141の移動量の情報に基づいて、アーム駆動制御部63によりロボットアーム制御信号が生成され、第1のロボットアーム装置1へ送信される。
第1のロボットアーム装置1では、受信したロボットアーム制御信号に基づいてアクチュエータ101が駆動し、プラグ3を保持したツール141はZ軸正方向(第1の方向)に所定量移動する。これにより、ツール141に保持されたプラグ3が、基板保持位置で保持されている基板5上のリセプタクル4へ挿入される。
次に、取得部61により、第1のロボットアーム装置1からエンコーダ1011の検出結果が取得される(S42)。
次に、成否判定のための力制御による押圧制御が行われる(S43)。
押圧制御では、記憶部65に記憶されるプラグ3を押圧する力の情報に基づいて、アーム駆動制御部63によりロボットアーム制御信号が生成され、第1のロボットアーム装置1へ送信される。
第1のロボットアーム装置1では、受信したロボットアーム制御信号に基づいてアクチュエータ101が駆動し、ツール141によりZ軸正方向(第1の方向)に沿って所定の力でプラグ3が押圧される。
次に、取得部61により、第1のロボットアーム装置1からエンコーダ1011の検出結果が取得される(S44)。
算出部62により、S42で取得した挿入工程完了時に取得したエンコーダ1011の検出結果と、S44で取得した押圧工程時に取得したエンコーダ1011の検出結果に基づいて、ツール141のZ軸方向負方向(第2の方向)に対する移動量が算出される(S45)。
次に、判定部64により、算出結果に基づいて、移動量が閾値以下か否かが判定される(S46)。
判定部64により、閾値以下であると判定されると(YES)、コネクタ嵌合が正しい位置関係で行われたとして成功判定がなされる(S47)。
判定部64により、閾値を超えていると判定されると(NO)、S48に進む。
S48では、判定部64により、成否判定のための押圧制御が所定回数以上行ったか否かが判定される。所定回数は予め設定される。
判定部64により、所定回数未満であると判定されると(NO)、S40に戻り一連の処理が繰り返される。
判定部64により、所定回数以上であると判定されると(YES)、コネクタ嵌合が正しい位置関係で行われていないとして失敗判定がなされる(S49)。
[追加説明]
上述では、挿入工程前のリセプタクルとプラグの位置決めを、予めティーチングにより設定した座標に基づいて行っていたが、位置精度が不十分な場合は、必要に応じて、画像処理による位置認識、力制御による位置探索の少なくともいずれか一方を更に行って位置決めをしてもよい。これにより、位置決め精度が向上し、コネクタ嵌合の成功率があがり、生産性が向上する。
以下、図7及び図8を用いて、ティーチング、画像処理による位置認識、力制御による位置探索を用いて位置決めを行う場合を例にあげて説明する。
図7は、位置決め工程の一例を示し、第1のロボットアーム装置における動作のフロー図である。ロボットアーム装置のアームの駆動制御はロボットアーム制御装置6から送信されるロボットアーム制御信号に基づいて行われる。
図8は、画像処理による位置認識時、力制御による位置探索時のプラグとリセプタクルの状態を説明する嵌合付近の部分概略側面図である。
以下、図7のフローに従って説明する。
まず、ティーチングによる座標情報と画像処理による位置認識によって、位置決めが行われる。具体的には次のように行われる。
図8(A)に示すように、リセプタクル4が搭載された基板5は、ツール241により保持され、基板保持位置まで移動される。プラグ3がツール141に保持された後、カメラ18による画像取得が行われるように、ツール141は画像取得位置に移動される(S110)。
基板保持位置及び画像取得位置は、予めティーチングによって座標位置が設定されている。画像取得位置は、リセプタクル4の画像を取得できる位置である。
画像取得位置に移動された後、カメラ18によりリセプタクル4の画像が撮像される。
カメラ18により撮像された画像はロボットアーム制御装置6の取得部61により取得される。ロボットアーム制御装置6の図示しない画像処理部により、取得された画像が処理されてリセプタクル4のXY座標が測定される。この測定結果に基づいて、ロボットアーム制御装置6の算出部62により、ツール141のXY座標における挿入開始位置の補正量が算出される(S111)。
アーム駆動制御部63により、算出された補正量に基づき、ツール141が挿入開始位置に移動するためのロボットアーム制御信号が生成される。このロボットアーム制御信号に基づいて、ツール141は挿入位置へ移動される(S112)。
次に、力制御による位置探索による位置決めが行われる。具体的には次のように行なわれる。
図8(B)に示すように、プラグ3がリセプタクル4に接触するまで、力制御でZ軸正方向(奥行方向、挿入方向)に弱い力で押し付けながらツール141を移動させる(S113)。
次に、力制御でZ軸正方向に弱い力で押し付けながらX方向、Y方向にプラグ3を動かし、プラグ3の先端をリセプタクル4に挿入する(S114)。この際、力覚センサでの検出結果をモニタリングし、規定の力以下となったときにプラグ3の先端がリセプタクル4に挿入されたと判定することができる。また、正しい位置でプラグ3の先端がリセプタクル4に挿入されたか否かは、ツール141のZ軸方向における位置情報で判断することができる。
次に、力制御でZ軸正方向に弱い力で押し付けながらツール141を移動させ(S115)、図8(C)に示すように位置決め工程が完了する。
以上のように、本実施形態では、プラグ3のリセプタクル4への挿入を位置制御で行い、その後、力制御での押圧時のツールの移動量からコネクタ嵌合の成否を判定しているので、誤判定による不良品流出のリスクを低減させることができる。
例えば、力制御によりプラグをリセプタクルに押し込みながらツールに作用する力が規定の力に達した時点で押し込みを停止し、停止時にコネクタ嵌合の成否判断を行う方法をあげる。この方法では、実際には即座に押し込みを停止できないため、実際の停止時のツールに作用する力にバラツキが生じ、誤判定が生じる場合がある。
これに対し、本実施形態では、位置制御により所定の移動量でプラグを移動させた後、力制御で所定の力で押圧した時のツールの移動量を用いてコネクタ嵌合の成否判定を行っているので、誤判定が生じにくい。これにより、安定して良品の電子機器を製造することができ、製造効率が向上する。
また、挿入工程時に力制御によってプラグをリセプタクルに押し込む場合、例えばロック機構等の嵌合部の突起を乗り越えた直後に力が一瞬抜け、その後過大な力がかかり、定格を超えた力が力覚センサに加わったり、基板を破損させてしまうことがある。
これに対し、本実施形態では、挿入工程を位置制御によって行っているため、過大な力が力覚センサや基板に加わりにくい。したがって、力覚センサでの検出を安定したものとすることができ、また基板の破損の発生が抑制され、安定したコネクタ嵌合作業が可能となり、製造効率が向上する。
本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
例えば、上述の実施形態では、成否判定を実行する制御部60がロボットアーム制御装置6に設けられる例をあげたが、第1のロボットアーム装置に設けられても良いし、クラウドサーバ上に設けられても良い。また、記憶部65についても同様である。
また、例えば、組付け時に移動される対象部品を保持する第1のロボットアーム装置1が、リセプタクル4が搭載された基板5を保持し、組付け時に位置が保持される被組付け部を保持する第2のロボットアーム装置2が、プラグ3を保持してもよい。
また、上述の実施形態において、カメラ18はロボットアーム装置のアームに固定される例をあげたが、カメラがロボットアーム装置の外部で固定されてもよい。
また、上述の実施形態ではコネクタ嵌合を例にあげて説明したが、様々な部品の組付け作業に適用することができる。
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)
アームに、対象部品を第1の方向に沿って一定量移動させて被組付け部に挿入させ、その後、上記対象部品を上記第1の方向に沿って所定の力で押圧させるアーム駆動制御部と、
上記アームで上記所定の力で上記対象部品を押圧している時の上記第1の方向に対して反対方向である第2の方向に対する上記アームの先端の移動量が閾値を超える場合、上記対象部品の上記被組付け部への組付けが失敗であると判定する判定部と
を具備するロボットアーム制御装置。
(2)
上記(1)に記載のロボットアーム制御装置であって、
上記一定量は、上記対象部品が上記被組付け部に正位置で組付けられたときの上記対象部品の上記被組付け部への挿入量より過剰な量である
ロボットアーム制御装置。
(3)
上記(1)又は(2)に記載のロボットアーム制御装置であって、
上記アーム駆動制御部は、上記アームに、上記アームの先端に作用する、上記第1の方向に直交し、互いに直交する第3の方向及び第4の方向の力が0となるように、上記対象部品を一定量移動させる
ロボットアーム制御装置。
(4)
上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載のロボットアーム制御装置であって、
上記判定部は、上記アームで上記対象部品を一定量移動するときに、上記アームの先端に作用する上記第1の方向に沿った力が閾値を超えたら異常と判定する
ロボットアーム制御装置。
(5)
上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載のロボットアーム制御装置であって、
上記アーム駆動制御部は、上記アームに、上記対象部品を一定量移動させて上記被組付け部に挿入させるときの上記アームの先端に作用する上記第1の方向に沿った力よりも小さい上記所定の力で、上記対象部品を押圧させる
ロボットアーム制御装置。
(6)
上記(1)〜(5)のいずれか1つに記載のロボットアーム制御装置であって、
上記アームの先端に作用する力を検出する力覚センサでの検出結果を取得する取得部を更に具備し、
上記アーム駆動制御部は、上記検出結果を用いて上記アームの駆動を制御する
ロボットアーム制御装置。
(7)
上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載のロボットアーム制御装置であって、
上記判定部は、上記第2の方向に対する上記アームの先端の移動量が上記閾値以下である場合、上記対象部品の上記被組付け部への組付けが成功であると判定する
ロボットアーム制御装置。
(8)
アームに、対象部品を第1の方向に沿って一定量移動させて被組付け部に挿入させ、
上記対象部品を一定量移動させた後、上記アームに、上記対象部品を上記第1の方向に沿って所定の力で押圧させ
上記アームで上記所定の力で上記対象部品を押圧している時の上記第1の方向に対して反対方向である第2の方向に対する上記アームの先端の移動量が閾値を超える場合、上記対象部品の上記被組付け部への組付けが失敗であると判定する
ロボットアーム制御方法。
(9)
アームに、対象部品を第1の方向に沿って一定量移動させて被組付け部に挿入させるステップと、
上記対象部品を一定量移動させた後、上記アームに、上記対象部品を上記第1の方向に沿って所定の力で押圧させるステップと、
上記アームで上記所定の力で上記対象部品を押圧している時の上記第1の方向に対して反対方向である第2の方向に対する上記アームの先端の移動量が閾値を超える場合、上記対象部品の上記被組付け部への組付けが失敗であると判定するステップと
を含む処理をロボットアーム制御装置に実行させるためのプログラム。
(10)
アームに、対象部品を第1の方向に沿って一定量移動させて被組付け部に挿入させ、その後、上記対象部品を上記第1の方向に沿って所定の力で押圧させるアーム駆動制御部と、上記アームで上記所定の力で上記対象部品を押圧している時の上記第1の方向に対して反対方向である第2の方向に対する上記アームの先端の移動量が閾値を超える場合、上記対象部品の上記被組付け部への組付けが失敗であると判定する判定部と、を備えるロボットアーム制御装置を用いて、
上記対象部品と上記被組付け部とを備える電子機器を製造する
電子機器の製造方法。
3…プラグ(対象部品)
4…リセプタクル(被組付け部)
6…ロボットアーム制御装置
10、20…アーム
19…力覚センサ
61…取得部
63…アーム駆動制御部
64…判定部

Claims (10)

  1. アームに、対象部品を第1の方向に沿って一定量移動させて被組付け部に挿入させ、その後、前記対象部品を前記第1の方向に沿って所定の力で押圧させるアーム駆動制御部と、
    前記アームで前記所定の力で前記対象部品を押圧している時の前記第1の方向に対して反対方向である第2の方向に対する前記アームの先端の移動量が閾値を超える場合、前記対象部品の前記被組付け部への組付けが失敗であると判定する判定部と
    を具備するロボットアーム制御装置。
  2. 請求項1に記載のロボットアーム制御装置であって、
    前記一定量は、前記対象部品が前記被組付け部に正位置で組付けられたときの前記対象部品の前記被組付け部への挿入量より過剰な量である
    ロボットアーム制御装置。
  3. 請求項2に記載のロボットアーム制御装置であって、
    前記アーム駆動制御部は、前記アームに、前記アームの先端に作用する、前記第1の方向に直交し、互いに直交する第3の方向及び第4の方向の力が0となるように、前記対象部品を一定量移動させる
    ロボットアーム制御装置。
  4. 請求項3に記載のロボットアーム制御装置であって、
    前記判定部は、前記アームで前記対象部品を一定量移動するときに、前記アームの先端に作用する前記第1の方向に沿った力が閾値を超えたら異常と判定する
    ロボットアーム制御装置。
  5. 請求項2に記載のロボットアーム制御装置であって、
    前記アーム駆動制御部は、前記アームに、前記対象部品を一定量移動させて前記被組付け部に挿入させるときの前記アームの先端に作用する前記第1の方向に沿った力よりも小さい前記所定の力で、前記対象部品を押圧させる
    ロボットアーム制御装置。
  6. 請求項1に記載のロボットアーム制御装置であって、
    前記アームの先端に作用する力を検出する力覚センサでの検出結果を取得する取得部を更に具備し、
    前記アーム駆動制御部は、前記検出結果を用いて前記アームの駆動を制御する
    ロボットアーム制御装置。
  7. 請求項1に記載のロボットアーム制御装置であって、
    前記判定部は、前記第2の方向に対する前記アームの先端の移動量が前記閾値以下である場合、前記対象部品の前記被組付け部への組付けが成功であると判定する
    ロボットアーム制御装置。
  8. アームに、対象部品を第1の方向に沿って一定量移動させて被組付け部に挿入させ、
    前記対象部品を一定量移動させた後、前記アームに、前記対象部品を前記第1の方向に沿って所定の力で押圧させ
    前記アームで前記所定の力で前記対象部品を押圧している時の前記第1の方向に対して反対方向である第2の方向に対する前記アームの先端の移動量が閾値を超える場合、前記対象部品の前記被組付け部への組付けが失敗であると判定する
    ロボットアーム制御方法。
  9. アームに、対象部品を第1の方向に沿って一定量移動させて被組付け部に挿入させるステップと、
    前記対象部品を一定量移動させた後、前記アームに、前記対象部品を前記第1の方向に沿って所定の力で押圧させるステップと、
    前記アームで前記所定の力で前記対象部品を押圧している時の前記第1の方向に対して反対方向である第2の方向に対する前記アームの先端の移動量が閾値を超える場合、前記対象部品の前記被組付け部への組付けが失敗であると判定するステップと
    を含む処理をロボットアーム制御装置に実行させるためのプログラム。
  10. アームに、対象部品を第1の方向に沿って一定量移動させて被組付け部に挿入させ、その後、前記対象部品を前記第1の方向に沿って所定の力で押圧させるアーム駆動制御部と、前記アームで前記所定の力で前記対象部品を押圧している時の前記第1の方向に対して反対方向である第2の方向に対する前記アームの先端の移動量が閾値を超える場合、前記対象部品の前記被組付け部への組付けが失敗であると判定する判定部と、を備えるロボットアーム制御装置を用いて、
    前記対象部品と前記被組付け部とを備える電子機器を製造する
    電子機器の製造方法。
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