JP2021028219A - サンルーフ装置のサポートフレームの製造方法及びサンルーフ装置の可動パネルの製造方法 - Google Patents
サンルーフ装置のサポートフレームの製造方法及びサンルーフ装置の可動パネルの製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】一対のサイドフレームの寸法精度を確保できるサンルーフ装置のサポートフレームの製造方法及びサンルーフ装置の可動パネルの製造方法を提供する。【解決手段】サポートフレーム50の製造方法は、フロントフレーム51と、リアフレーム53と、一対のサイドフレーム52と、を個別に成形する成形工程と、一対のサイドフレーム52の相対的な位置関係を決める位置決め工程と、位置決め工程の後に、フロントフレーム51の両端部と一対のサイドフレーム52の前端部とをそれぞれ接合し、リアフレーム53の両端部と一対のサイドフレーム52の後端部とをそれぞれ接合する接合工程と、を備える。【選択図】図3
Description
本発明は、サンルーフ装置のサポートフレームの製造方法及びサンルーフ装置の可動パネルの製造方法に関する。
従来から、車体のルーフに形成されるルーフ開口を開閉するサンルーフ装置が知られている。例えば、特許文献1には、合わせガラスからなるパネルと、パネルを支持するサポートフレームと、車両前後方向に延びるガイドレールと、ガイドレールに沿って移動するスライダと、サポートフレームに固定されるとともにスライダに係合するリフタと、を備えるサンルーフ装置が記載されている。
サポートフレームは、矩形枠状をなし、パネルを周縁に沿って支持する。サポートフレームは、車両幅方向における両側において、車両前後方向に延びる部分(以下、「サイドフレーム」ともいう。)にリフタ取付部を有する。サイドフレームは、リフタ取付部を介してリフタと連結される。
リフタは、スライダの車両前後方向の移動に伴い、前端部に対して後端部が上下動したり、前端部に対して後端部が下降した状態でスライダとともに車両前後方向に移動したりする。なお、ガイドレールとスライダとリフタとは、パネルの車両幅方向における両側に対をなすように設けられる。
そして、サンルーフ装置において、パネルがルーフ開口を閉鎖する閉鎖状態である場合に、スライダが車両後方に移動すると、パネルの後端部が前端部に対して下降する。続いて、スライダが車両後方にさらに移動すると、パネルが車両後方に移動することにより、パネルがルーフの後部に収容される。
上記のようなサンルーフ装置において、一対のサイドフレームの車両幅方向における間隔及び一対のサイドフレームの形状にばらつきが生じている場合、サポートフレームのリフタ取付部に取り付けたリフタに車両幅方向の荷重が作用したり、サポートフレームのリフタ取付部に取り付けたリフタが車両幅方向に傾いたりする場合がある。この場合、スライダの移動に伴い、リフタが円滑に動作できなくなることで、パネルが円滑に開閉作動できなくなるおそれがある。
本発明の目的は、一対のサイドフレームの寸法精度を確保できるサンルーフ装置のサポートフレームの製造方法及びサンルーフ装置の可動パネルの製造方法を提供することである。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するサンルーフ装置のサポートフレームの製造方法は、サンルーフパネルを前端に沿って支持するフロントフレームと、前記サンルーフパネルを後端に沿って支持するリアフレームと、前記サンルーフパネルを車両幅方向における両側端に沿って支持する一対のサイドフレームと、が枠状に連結されたサンルーフ装置のサポートフレームの製造方法であって、前記一対のサイドフレームの相対的な位置関係を決める位置決め工程と、前記位置決め工程の後に、前記フロントフレームの両端部と前記一対のサイドフレームの前端部とをそれぞれ接合し、前記リアフレームの両端部と前記一対のサイドフレームの後端部とをそれぞれ接合する接合工程と、を備える。
上記課題を解決するサンルーフ装置のサポートフレームの製造方法は、サンルーフパネルを前端に沿って支持するフロントフレームと、前記サンルーフパネルを後端に沿って支持するリアフレームと、前記サンルーフパネルを車両幅方向における両側端に沿って支持する一対のサイドフレームと、が枠状に連結されたサンルーフ装置のサポートフレームの製造方法であって、前記一対のサイドフレームの相対的な位置関係を決める位置決め工程と、前記位置決め工程の後に、前記フロントフレームの両端部と前記一対のサイドフレームの前端部とをそれぞれ接合し、前記リアフレームの両端部と前記一対のサイドフレームの後端部とをそれぞれ接合する接合工程と、を備える。
上記構成の製造方法は、フロントフレーム、リアフレーム及び一対のサイドフレームを個別に成形できるため、サポートフレームを一体に成形する場合と比較して、一対のサイドフレームを精度良く成形できる。さらに、上記構成の製造方法は、一対のサイドフレームの相対的な位置関係を決めた状態で、フロントフレーム、リアフレーム及び一対のサイドフレームを接合するため、サポートフレームにおける一対のサイドフレームの相対的な位置関係が理想的な位置関係となりやすい。こうして、上記構成の製造方法は、一対のサイドフレームの寸法精度を確保できる。
上記サンルーフ装置のサポートフレームの製造方法において、前記一対のサイドフレームの各々は、前記車両幅方向に貫通する取付孔が形成される取付部を有するものであり、前記位置決め工程は、前記一対のサイドフレームの前記取付部を基準として、前記一対のサイドフレームの相対的な位置関係を決めることが好ましい。
上記構成の製造方法は、位置決め工程において、一対のサイドフレームの取付部を基準とするため、一対のサイドフレームの取付部の車両幅方向における間隔を管理しやすくなる。つまり、上記構成の製造方法は、取付部を介してサポートフレームにサンルーフ装置の構成部品が固定される場合において、サンルーフ装置の構成部品に意図しない荷重が作用したり意図しない傾きが生じたりすることを抑制できる。
上記サンルーフ装置のサポートフレームの製造方法において、前記位置決め工程は、前記一対のサイドフレームの前記取付孔の軸線を一致させることが好ましい。
上記構成の製造方法によれば、取付部の取付孔の軸線と直交する方向において、一対のサイドフレームの相対的な位置関係が決まりやすくなる。このため、上記構成の製造方法は、一対のサイドフレームの相対的な位置関係をより理想的な位置関係にできる。
上記構成の製造方法によれば、取付部の取付孔の軸線と直交する方向において、一対のサイドフレームの相対的な位置関係が決まりやすくなる。このため、上記構成の製造方法は、一対のサイドフレームの相対的な位置関係をより理想的な位置関係にできる。
上記サンルーフ装置のサポートフレームの製造方法において、前記位置決め工程は、前記一対のサイドフレームで治具を挟むことが好ましい。
上記構成の製造方法は、予め治具の大きさを一対のサイドフレームの間隔に応じた大きさとしておくことで、位置決め工程において、一対のサイドフレームを容易に位置決めできる。
上記構成の製造方法は、予め治具の大きさを一対のサイドフレームの間隔に応じた大きさとしておくことで、位置決め工程において、一対のサイドフレームを容易に位置決めできる。
上記サンルーフ装置のサポートフレームの製造方法において、前記位置決め工程は、前記一対のサイドフレームで治具を挟むとともに、前記治具から延びる一対の係合軸であって且つ同一直線上に配置される一対の係合軸を、前記一対のサイドフレームの前記取付孔にそれぞれ挿入させることが好ましい。
上記構成の製造方法は、予め治具の大きさを一対のサイドフレームの間隔に応じた大きさとしておくことで、位置決め工程において、一対のサイドフレームを容易に位置決めできる。さらに、上記構成の製造方法は、治具の一対の係合軸を一対のサイドフレームの取付孔にそれぞれ挿入することで、一対のサイドフレームの取付孔の軸線を容易に一致させることができる。
上記サンルーフ装置のサポートフレームの製造方法において、前記位置決め工程は、前記一対のサイドフレームを磁力により前記治具に吸着させることが好ましい。
上記構成の製造方法によれば、接合工程において、一対のサイドフレームが互いに離れる方向に移動しにくくなる。このため、上記構成の製造方法は、接合工程において、姿勢の安定した一対のサイドフレームに、フロントフレーム及びリアフレームを接合できる。また、上記構成の製造方法は、接合工程の完了後、治具とサイドフレームとを挟んで保持する場合と比較して、治具からサポートフレームを取り外しやすくなる。
上記構成の製造方法によれば、接合工程において、一対のサイドフレームが互いに離れる方向に移動しにくくなる。このため、上記構成の製造方法は、接合工程において、姿勢の安定した一対のサイドフレームに、フロントフレーム及びリアフレームを接合できる。また、上記構成の製造方法は、接合工程の完了後、治具とサイドフレームとを挟んで保持する場合と比較して、治具からサポートフレームを取り外しやすくなる。
前記位置決め工程は、前記位置決め工程は、前記一対のサイドフレームの各々において、前記治具と前記サイドフレームとを挟んで保持する保持工程を有することが好ましい。
上記構成の製造方法によれば、接合工程において、一対のサイドフレームが互いに離れる方向に移動しにくくなる。このため、上記構成の製造方法は、接合工程において、姿勢の安定した一対のサイドフレームに、フロントフレーム及びリアフレームを接合できる。
上記構成の製造方法によれば、接合工程において、一対のサイドフレームが互いに離れる方向に移動しにくくなる。このため、上記構成の製造方法は、接合工程において、姿勢の安定した一対のサイドフレームに、フロントフレーム及びリアフレームを接合できる。
サンルーフ装置の可動パネルの製造方法は、サンルーフパネルと、前記サンルーフパネルを前端に沿って支持するフロントフレーム、前記サンルーフパネルを後端に沿って支持するリアフレーム及び前記サンルーフパネルを車両幅方向における両側端に沿って支持する一対のサイドフレームが枠状に連結されたサポートフレームと、を備えるサンルーフ装置の可動パネルの製造方法であって、前記一対のサイドフレームの相対的な位置関係を決める位置決め工程と、位置決めされた前記一対のサイドフレームを前記サンルーフパネルに接着する第1接着工程と、前記第1接着工程の後に、前記フロントフレームを前記一対のサイドフレームの前端部に接着し、前記リアフレームを前記一対のサイドフレームの後端部に接着する第2接着工程と、を備える。
上記構成の製造方法は、フロントフレーム、リアフレーム及び一対のサイドフレームを個別に成形できるため、サポートフレームを一体に成形する場合と比較して、一対のサイドフレームを精度良く成形できる。さらに、上記構成の製造方法は、一対のサイドフレームの相対的な位置関係を決めた状態で、一対のサイドフレームをサンルーフパネルに接着するため、一対のサイドフレームの相対的な位置関係が理想的な位置関係となりやすい。こうして、上記構成の製造方法は、一対のサイドフレームの寸法精度を確保できる。
上記サンルーフ装置の可動パネルの製造方法は、前記一対のサイドフレームの前端部及び後端部には、貫通孔が形成されるものであり、前記第1接着工程の前工程であって、前記サンルーフパネル及び前記一対のサイドフレームの少なくとも一方に接着剤を塗布する塗布工程を備え、前記第2接着工程は、前記第1接着工程にて前記一対のサイドフレームの前端部の前記貫通孔から溢れた前記接着剤により、前記フロントフレームの両端部を前記一対のサイドフレームの前端部にそれぞれ接着し、前記第1接着工程にて前記一対のサイドフレームの後端部の前記貫通孔から溢れた前記接着剤により、前記リアフレームの両端部を前記一対のサイドフレームの後端部にそれぞれ接着することが好ましい。
上記構成の製造方法は、フロントフレームの両端部と一対のサイドフレームの前端部との間に接着剤を塗布したり、リアフレームの両端部と一対のサイドフレームの後端部との間に接着剤を塗布したりしなくても、フロントフレーム及びリアフレームを一対のサイドフレームに接着することができる。
前記一対のサイドフレームには、位置決め孔が形成され、前記サンルーフパネルには、前記車両幅方向に間隔をあけて一対の係合突起が設けられるものであり、上記サンルーフ装置の可動パネルの製造方法では、前記第1接着工程は、前記一対のサイドフレームの前記位置決め孔に前記一対の係合突起がそれぞれ挿入されることにより、前記一対のサイドフレームを前記サンルーフパネルに対して位置決めすることが好ましい。
上記構成の製造方法は、サンルーフパネルに対して、一対のサイドフレームの接着位置を精度良く決定できる。
サンルーフ装置のサポートフレームの製造方法及びサンルーフ装置の可動パネルの製造方法は、一対のサイドフレームの寸法精度を確保できる。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態に係るサンルーフ装置のサポートフレームの製造方法について説明する。第1実施形態では、サンルーフ装置が車両に搭載された状態で、サンルーフ装置の方向を使用する。また、車両幅方向を単に「幅方向」ともいい、車両前後方向を単に「前後方向」ともいい、車両上下方向を単に「上下方向」ともいう。
以下、第1実施形態に係るサンルーフ装置のサポートフレームの製造方法について説明する。第1実施形態では、サンルーフ装置が車両に搭載された状態で、サンルーフ装置の方向を使用する。また、車両幅方向を単に「幅方向」ともいい、車両前後方向を単に「前後方向」ともいい、車両上下方向を単に「上下方向」ともいう。
図1に示すように、車両10は、ルーフ11にルーフ開口部12が形成される車体13と、ルーフ開口部12を開閉するサンルーフ装置20と、を備える。ルーフ開口部12は、上方からの平面視において、幅方向Xを長手方向とし前後方向Yを短手方向とする略矩形状をなしている。
次に、サンルーフ装置20について説明する。
図1に示すように、サンルーフ装置20は、ルーフ開口部12の周囲を囲うベースフレーム30と、ルーフ開口部12を開閉する可動パネル40と、可動パネル40を駆動する駆動装置60と、を備える。
図1に示すように、サンルーフ装置20は、ルーフ開口部12の周囲を囲うベースフレーム30と、ルーフ開口部12を開閉する可動パネル40と、可動パネル40を駆動する駆動装置60と、を備える。
図1に示すように、ベースフレーム30は、ルーフ開口部12の幅方向Xにおける両縁部で前後方向Yに延びる一対のガイドレール31と、一対のガイドレール31の前端部同士を幅方向Xに連結するフロントハウジング32と、を有する。
図2に示すように、可動パネル40は、「サンルーフパネル」の一例としてのパネル本体41と、パネル本体41を支持するサポートフレーム50と、を有する。パネル本体41は、上方からの平面視において、ルーフ開口部12と同等の矩形板状をなしている。パネル本体41は、例えば、ガラス又は樹脂などの透明材料から形成することが好ましい。パネル本体41とサポートフレーム50とは、例えば、ウレタン系の接着剤で接合される。
次に、サポートフレーム50について説明する。
図2に示すように、サポートフレーム50は、上方からの平面視において、矩形枠状をなしている。サポートフレーム50は、パネル本体41を前端に沿って支持するフロントフレーム51と、パネル本体41を幅方向における両側端に沿って支持する一対のサイドフレーム52と、パネル本体41を後端に沿って支持するリアフレーム53と、を有する。なお、一対のサイドフレーム52は、幅方向Xにおいて対称な形状を有するため、以降の説明では、一方のサイドフレーム52について説明する。
図2に示すように、サポートフレーム50は、上方からの平面視において、矩形枠状をなしている。サポートフレーム50は、パネル本体41を前端に沿って支持するフロントフレーム51と、パネル本体41を幅方向における両側端に沿って支持する一対のサイドフレーム52と、パネル本体41を後端に沿って支持するリアフレーム53と、を有する。なお、一対のサイドフレーム52は、幅方向Xにおいて対称な形状を有するため、以降の説明では、一方のサイドフレーム52について説明する。
図3に示すように、フロントフレーム51は、幅方向Xに延びる。フロントフレーム51は、下方に凹む凹部511と、パネル本体41に接合されるパネル接合面512と、を有する。凹部511とパネル接合面512とは、フロントフレーム51の長手方向にわたって形成される。凹部511は、フロントフレーム51の断面係数を高めるための構造である。上方からの平面視において、パネル接合面512は、凹部511を前方及び幅方向Xから囲むように形成される。また、フロントフレーム51の両端部には、フロントフレーム51の厚さ方向に第1位置決め孔513が貫通形成される。
図3に示すように、サイドフレーム52は、前後方向Yに延び、フロントフレーム51及びリアフレーム53の端部同士を接続する。サイドフレーム52は、長手方向にわたって、略L字状の断面形状を有する。詳しくは、サイドフレーム52は、上下方向Zを厚さ方向とする第1プレート521と、幅方向Xを厚さ方向とする第2プレート522と、を有する。
第1プレート521は、フロントフレーム51及びリアフレーム53に接合されるフレーム接合面523と、パネル本体41に接合されるパネル接合面524と、を有する。フレーム接合面523は、対をなすように第1プレート521の長手方向における両端部に形成され、パネル接合面524は、第1プレート521の長手方向において、一対のフレーム接合面523の間に形成される。一対のフレーム接合面523及びパネル接合面524の間には、フレーム接合面523がパネル接合面524よりも下方に位置するように段差が設けられる。また、第1プレート521の長手方向における両端部には、第1プレート521の厚さ方向に第2位置決め孔525が貫通形成される。第2位置決め孔525の孔径は、第1位置決め孔513の孔径よりも小さい。
第2プレート522は、長手方向に交互に配置される複数の取付部526と複数の接続プレート527とを有する。第1実施形態では、第2プレート522は、3つの取付部526と4つの接続プレート527とを有する。取付部526と接続プレート527は、ともに矩形板状をなしている。取付部526と接続プレート527とは、取付部526が接続プレート527よりも幅方向Xにおける内方に位置するように接続される。取付部526には、幅方向Xに取付孔528が貫通形成される。取付孔528の断面形状は、略矩形状をなしている。また、以降の説明では、取付部526のうち、幅方向Xにおける内方を向く面を内側面526aとし、幅方向Xにおける外方を向く面を外側面526bとする。
図3に示すように、リアフレーム53は、幅方向Xに延びる。リアフレーム53は、下方に凹む凹部531と、パネル本体41に接合されるパネル接合面532と、を有する。凹部531とパネル接合面532とは、リアフレーム53の長手方向にわたって形成される。凹部531は、リアフレーム53の断面係数を高めるための構造である。上方からの平面視において、パネル接合面532は、凹部531を後方及び幅方向Xから囲むように形成される。また、リアフレーム53の両端部には、リアフレーム53の厚さ方向に第3位置決め孔533が貫通形成される。第3位置決め孔533の孔径は、第1位置決め孔513の孔径と同等の大きさである。
図2に示すように、フロントフレーム51、一対のサイドフレーム52及びリアフレーム53が連結された状態では、パネル接合面512,524,532がサポートフレーム50の周方向に連続する。そして、サポートフレーム50は、パネル接合面512,524,532を介して、パネル本体41の裏面に固定される。
なお、可動パネル40において、パネル本体41の前端とフロントフレーム51とは平行でなくてもよいし、パネル本体41の側端とサイドフレーム52とは平行でなくてもよいし、パネル本体41の後端とリアフレーム53とは平行でなくてもよい。
次に、駆動装置60について説明する。
図1に示すように、駆動装置60は、サポートフレーム50のサイドフレーム52に固定される支持部材70と、支持部材70の前端部を支持するフロントリンク61と、フロントリンク61よりも後方で支持部材70を支持するリアリンク62と、を備える。また、駆動装置60は、ガイドレール31に沿って移動することでフロントリンク61及びリアリンク62を駆動する駆動シュー63と、フロントハウジング32に配置されるモータ64と、モータ64の動力を駆動シュー63に伝達するケーブル65と、を備える。なお、駆動装置60の構成部材のうち、モータ64を除く構成部材は、幅方向Xに対をなす構成部材である。
図1に示すように、駆動装置60は、サポートフレーム50のサイドフレーム52に固定される支持部材70と、支持部材70の前端部を支持するフロントリンク61と、フロントリンク61よりも後方で支持部材70を支持するリアリンク62と、を備える。また、駆動装置60は、ガイドレール31に沿って移動することでフロントリンク61及びリアリンク62を駆動する駆動シュー63と、フロントハウジング32に配置されるモータ64と、モータ64の動力を駆動シュー63に伝達するケーブル65と、を備える。なお、駆動装置60の構成部材のうち、モータ64を除く構成部材は、幅方向Xに対をなす構成部材である。
図4に示す状態において、支持部材70は、ガイドレール31に沿って延びる。支持部材70の幅方向Xにおける内壁71には、前後方向Yに間隔をあけて複数の固定孔72が形成される。複数の固定孔72は、内壁71を幅方向Xに貫通する。複数の固定孔72の形成間隔は、サイドフレーム52における複数の取付孔528の形成間隔と等しい。
支持部材70は、支持部材70の固定孔72及びサイドフレーム52の取付孔528に通した締結部材により、サイドフレーム52に固定される。詳しくは、図5に示すように、締結部材としてのねじ81及びナット82と座金83とを用いて、支持部材70とサイドフレーム52とが幅方向Xに連結される。このとき、支持部材70の内壁71とサイドフレーム52の取付部526の外側面526bは面接触する。
なお、以降の説明では、一対の支持部材70の内壁71間の間隔をL1とし、サイドフレーム52の取付部526の板厚をL2とする。一対の支持部材70の内壁71間の間隔L1は、一対のサイドフレーム52の取付部526の外側面526b間の間隔でもある。
次に、駆動装置60の動作について簡単に説明する。
図4に示すように、駆動シュー63がガイドレール31の前端付近に位置する状態では、支持部材70の長手方向がガイドレール31の長手方向と略一致する。このため、図4に示す状態では、支持部材70に支持される可動パネル40が、ルーフ開口部12を閉塞する全閉位置に配置される。
図4に示すように、駆動シュー63がガイドレール31の前端付近に位置する状態では、支持部材70の長手方向がガイドレール31の長手方向と略一致する。このため、図4に示す状態では、支持部材70に支持される可動パネル40が、ルーフ開口部12を閉塞する全閉位置に配置される。
図6に示すように、可動パネル40が全閉位置に配置される状態から駆動シュー63が後方に移動すると、リアリンク62が起き上がる。つまり、支持部材70の後端部が上昇し、可動パネル40は後端部が上昇したチルトアップ位置に配置される。
図7に示すように、可動パネル40がチルトアップ位置に配置される状態から駆動シュー63が後方に移動すると、フロントリンク61及びリアリンク62が後方に移動する。つまり、フロントリンク61及びリアリンク62に支持される支持部材70が後方に移動し、可動パネル40はルーフを全開する全開位置に配置される。
また、可動パネル40が全開位置に配置される状態から駆動シュー63が前方に移動すると、フロントリンク61及びリアリンク62が前方に移動する。つまり、フロントリンク61及びリアリンク62に支持される支持部材70が前方に移動し、可動パネル40は、チルトアップ位置に配置される。さらに、可動パネル40がチルトアップ位置に配置される状態から駆動シュー63が前方に移動すると、リアリンク62が倒れる。つまり、支持部材70の後端部が下降し、可動パネル40は全閉位置に配置される。
次に、サポートフレーム50の製造時に用いる治具90について説明する。
図8に示すように、治具90は、略矩形板状をなす治具本体91と、治具本体91から治具本体91の厚さ方向に突出する一対の第1突出部92及び一対の第2突出部93と、一対の第1突出部92からそれぞれ延びる一対の第1係合軸94と、一対の第2突出部93からそれぞれ延びる一対の第2係合軸95と、を有する。
図8に示すように、治具90は、略矩形板状をなす治具本体91と、治具本体91から治具本体91の厚さ方向に突出する一対の第1突出部92及び一対の第2突出部93と、一対の第1突出部92からそれぞれ延びる一対の第1係合軸94と、一対の第2突出部93からそれぞれ延びる一対の第2係合軸95と、を有する。
治具90の説明においては、治具本体91の形状にしたがって、第1方向D1、第2方向D2及び第3方向D3を使用する。第1方向D1、第2方向D2及び第3方向D3は互いに直交する方向である。
治具本体91は、第3方向D3を厚さ方向とし、第3方向D3における平面視において、第1方向D1を長手方向とするとともに第2方向D2を短手方向とする矩形状をなしている。
一対の第1突出部92は、治具本体91の第1方向D1における両端部且つ第2方向D2における端部から第3方向D3にそれぞれ突出している。第1突出部92は、略直方体状をなし、第1突出部92の第2方向D2における長さは、サイドフレーム52の前端寄りの取付部526の前後方向Yにおける長さと略等しい。第1突出部92は、第1方向D1と直交する係合面96を有する。第1突出部92の係合面96は、第1突出部92の第1方向D1における外側面である。
一対の第2突出部93は、治具本体91の第1方向D1における両端部且つ第2方向D2における端部から第3方向D3にそれぞれ突出している。一対の第2突出部93は、治具本体91の第2方向D2に一端寄りに位置し、一対の第1突出部92は、治具本体91の第2方向D2における他端寄りに位置する。第2突出部93は、略直方体状をなし、第2突出部93の第2方向D2における長さは、サイドフレーム52の後端寄りの取付部526の前後方向Yにおける長さと略等しい。第2突出部93は、第1方向D1と直交する係合面96を有する。第2突出部93の係合面96は、第1突出部92の第1方向D1における外側面である。
第1方向D1における一方側において、第1突出部92の係合面96及び第2突出部93の係合面96は面一であり、第1方向D1における他方側において、第1突出部92の係合面96及び第2突出部93の係合面96は面一である。また、一対の第1突出部92の係合面96の間隔L3、すなわち、一対の第2突出部93の係合面96の間隔L3は、一対の支持部材70の内壁71間の間隔L1からサイドフレーム52の取付部526の板厚L2の2倍を差し引いた値と等しい。
第1突出部92及び第2突出部93は、係合面96に金属を磁力で吸着させるために着磁されている。第1突出部92及び第2突出部93は、磁石を内蔵することで、係合面96に金属を吸着可能としてもよい。この場合、磁石は、永久磁石を用いてもよいし、電磁石を用いてもよい。
第1係合軸94及び第2係合軸95は、サイドフレーム52の取付孔528の断面形状に応じた形状をなしている。つまり、第1係合軸94及び第2係合軸95の断面形状は、略矩形状をなしている。第1方向D1において、一対の第1係合軸94の軸線は同一直線上に位置し、一対の第2係合軸95の軸線は同一直線上に位置する。第1係合軸94及び第2係合軸95の軸線間距離は、サイドフレーム52の前端寄りの取付部526の取付孔528及び後端寄りの取付部526の取付孔528の軸線間距離と等しい。
第1係合軸94は、第1突出部92に対して相対移動可能に構成され、第2係合軸95は、第2突出部93に対して相対移動可能に構成されている。例えば、第1係合軸94は、第1突出部92に対して着脱自在に構成されてもよいし、第1突出部92の内部に退避する位置及び第1突出部92から突出する位置の間を移動できるように構成されてもよい。同様に、第2係合軸95は、第2突出部93に対して着脱自在に構成されてもよいし、第2突出部93の内部に退避する位置及び第2突出部93から突出する位置の間を移動できるように構成されてもよい。
第1実施形態の作用について説明する。具体的には、サポートフレーム50の製造方法について説明する。
サンルーフパネルの製造方法は、成形工程、位置決め工程及び接合工程を備える。
サンルーフパネルの製造方法は、成形工程、位置決め工程及び接合工程を備える。
成形工程は、フロントフレーム51、一対のサイドフレーム52及びリアフレーム53を個別に成形する工程である。成形工程において、フロントフレーム51、サイドフレーム52及びリアフレーム53は、金属板をプレス加工することにより成形される。フロントフレーム51、サイドフレーム52及びリアフレーム53の成形時に用いられる金属板は、それぞれ、フロントフレーム51、サイドフレーム52及びリアフレーム53の上方からの平面視形状に応じた大きさの金属板である。
位置決め工程は、一対のサイドフレーム52の相対的な位置関係を決める第1位置決め工程と、一対のサイドフレーム52に対するフロントフレーム51及びリアフレーム53の相対的な位置関係を決める第2位置決め工程と、を有する。
図9に示すように、第1位置決め工程は、治具90を一対のサイドフレーム52で挟むことにより、一対のサイドフレーム52の相対的な位置関係を決める工程である。また、第1位置決め工程は、一対のサイドフレーム52の取付部526を基準として行われる。詳しくは、第1位置決め工程において、一対のサイドフレーム52の取付部526の内側面526aは、磁力により治具90の係合面96に吸着される。つまり、一対のサイドフレーム52の前端寄りの取付部526の内側面526aが治具90の一対の第1突出部92の係合面96にそれぞれ吸着され、一対のサイドフレーム52の後端寄りの取付部526の内側面526aが治具90の一対の第2突出部93の係合面96にそれぞれ吸着される。こうして、治具90の係合面96とサイドフレーム52の取付部526の内側面526aとが面接触し、幅方向Xにおいて、治具90に対して一対のサイドフレーム52が位置決めされる。つまり、一対のサイドフレーム52の幅方向Xにおける位置関係が決まる。
また、第1位置決め工程では、治具90の一対の第1係合軸94が、一対のサイドフレーム52の前端寄りの取付部526の取付孔528にそれぞれ挿入され、治具90の一対の第2係合軸95が、一対のサイドフレーム52の後端寄りの取付部526の取付孔528にそれぞれ挿入される。その結果、幅方向Xにおいて、一方のサイドフレーム52の複数の取付孔528の軸線と、他方のサイドフレームの複数の取付孔528の軸線と、がそれぞれ一致する。こうして、第1係合軸94及び第2係合軸95の軸線と直交する方向において、治具90に対して一対のサイドフレームが位置決めされる。つまり、一対のサイドフレーム52の幅方向Xと直交する方向における位置関係、例えば、前後方向Yにおける位置関係及び上下方向Zにおける位置関係が決まる。
図10に示すように、第2位置決め工程において、フロントフレーム51は、治具90に対して位置決めされた一対のサイドフレーム52のフレーム接合面523に重なるように配置される。その後、上下方向Zに重なるフロントフレーム51の第1位置決め孔513及び一対のサイドフレーム52の第2位置決め孔525にピン100が挿入されることで、一対のサイドフレーム52に対してフロントフレーム51が位置決めされる。また、リアフレーム53は、治具90に対して位置決めされた一対のサイドフレーム52のフレーム接合面523に重なるように配置される。その後、上下方向Zに重なるリアフレーム53の第3位置決め孔533及び一対のサイドフレーム52の第2位置決め孔525にピン100が挿入されることで、一対のサイドフレーム52に対してリアフレーム53が位置決めされる。
ここで、フロントフレーム51の第1位置決め孔513は、一対のサイドフレーム52の第2位置決め孔525よりも大きいため、フロントフレーム51の成形精度と一対のサイドフレーム52の成形精度とに僅かなばらつきが生じていたとしても、第1位置決め孔513及び第2位置決め孔525が上下方向Zに重なりやすい。つまり、ピン100が第1位置決め孔513及び第2位置決め孔525に挿入されやすくなる。リアフレーム53及び一対のサイドフレーム52についても同様である。
なお、位置決め工程は、図10に白抜き矢印で示すように、一対のサイドフレーム52の各々において、治具90とサイドフレーム52とをクランプ等で挟んで保持する保持工程を有してもよい。
接合工程は、位置決め工程の後に、フロントフレーム51の両端部と一対のサイドフレーム52の前端部とをそれぞれ接合し、リアフレーム53の両端部と一対のサイドフレーム52の後端部とをそれぞれ接合する工程である。フロントフレーム51、一対のサイドフレーム52及びリアフレーム53は、例えば、溶接により接合される。こうして、接合工程では、フロントフレーム51、一対のサイドフレーム52及びリアフレーム53が接合されることにより、サポートフレーム50が完成する。接合工程の後は、治具90からサポートフレーム50が取り外される。治具90からサポートフレーム50を取り外す場合には、例えば、一対の第1突出部92から一対の第1係合軸94がそれぞれ取り外され、一対の第2突出部93から一対の第2係合軸95がそれぞれ取り外される。
第1実施形態の効果について説明する。
(1)のサポートフレーム50の製造方法は、フロントフレーム51、一対のサイドフレーム52及びリアフレーム53を個別に成形するため、サポートフレーム50を一体に成形する場合と比較して、フロントフレーム51、一対のサイドフレーム52及びリアフレーム53を精度良く成形できる。また、上記製造方法は、サポートフレーム50を一体に成形する場合と比較して、サポートフレーム50の外形形状に応じた一枚の金属板を用意する必要がない点で、歩留まりが良くなる。
(1)のサポートフレーム50の製造方法は、フロントフレーム51、一対のサイドフレーム52及びリアフレーム53を個別に成形するため、サポートフレーム50を一体に成形する場合と比較して、フロントフレーム51、一対のサイドフレーム52及びリアフレーム53を精度良く成形できる。また、上記製造方法は、サポートフレーム50を一体に成形する場合と比較して、サポートフレーム50の外形形状に応じた一枚の金属板を用意する必要がない点で、歩留まりが良くなる。
さらに、上記製造方法は、サイドフレーム52の相対的な位置関係を決めた状態で、フロントフレーム51、リアフレーム53及び一対のサイドフレーム52を接合するため、サポートフレーム50における一対のサイドフレーム52の相対的な位置関係が設計に基づく理想的な位置関係となりやすい。したがって、上記製造方法は、一対のサイドフレーム52の寸法精度を確保できる。その結果、一対のサイドフレーム52に一対の支持部材70を固定した状態において、一対の支持部材70に意図しない荷重が作用したり、一対の支持部材70に意図しない傾きが生じたりすることが抑制される。このため、サンルーフ装置20は、円滑な可動パネル40の作動を実現できる。
(2)上記製造方法は、位置決め工程において、一対のサイドフレーム52の取付部526を基準とするため、一対のサイドフレーム52の取付部526の幅方向Xにおける間隔を管理しやすくなる。つまり、上記製造方法は、一対のサイドフレーム52の取付部526の内側面526a間の間隔を、一対の支持部材70の内壁71間の間隔に合わせやすくなる。したがって、上記製造方法は、一対のサイドフレーム52に一対の支持部材70を固定した状態において、一対の支持部材70に意図しない荷重が作用したり、一対の支持部材70に意図しない傾きが生じたりすることをより抑制できる。
(3)上記製造方法は、位置決め工程において、一対のサイドフレーム52の取付孔528の軸線同士を一致させる。このため、位置決め工程は、サイドフレーム52の取付孔528の軸線と直交する方向において、一対のサイドフレーム52との相対的な位置関係を決めやすくなる。その結果、上記製造方法は、位置決め工程において、一対のサイドフレーム52の相対的な位置関係をより理想的な位置関係にできる。
(4)上記製造方法は、位置決め工程において、一対のサイドフレーム52で治具90を挟むことで、一対のサイドフレーム52の相対的な位置関係を決める。このため、上記製造方法は、位置決め工程において、一対のサイドフレーム52を容易に位置決めできる。
(5)上記製造方法は、位置決め工程において、治具90の一対の第1係合軸94が、一対のサイドフレーム52の前端寄りの取付部526の取付孔528にそれぞれ挿入され、治具90の一対の第2係合軸95が、一対のサイドフレーム52の後端寄りの取付部526の取付孔528にそれぞれ挿入される。したがって、上記製造方法は、一対のサイドフレーム52の取付孔528の軸線を容易に一致させることができる。
(6)上記製造方法は、位置決め工程において、サイドフレーム52を磁力により係合面96に吸着させるため、接合工程において、一対のサイドフレーム52が互いに離れる方向に移動しにくくなる。つまり、上記製造方法は、接合工程において、姿勢の安定した一対のサイドフレーム52に、フロントフレーム51及びリアフレーム53を接合できる。また、上記製造方法は、接合工程の完了後、治具90の磁力を上回る力をサポートフレーム50に作用させることで、治具90からサポートフレーム50を容易に取り外しできる。
(7)位置決め工程が保持工程を有する場合、接合工程において、一対のサイドフレーム52が互いに離れる方向により移動しにくくなる。このため、上記製造方法は、接合工程において、姿勢の安定した一対のサイドフレーム52に、フロントフレーム51及びリアフレーム53を接合できる。
(8)上記製造方法は、個別に成形したフロントフレーム51、一対のサイドフレーム52及びリアフレーム53を接合することで、サポートフレーム50を製造するため、サポートフレーム50を一体に成形する場合と比較して、以下の利点を有する。すなわち、上記製造方法は、フロントフレーム51の両端部の下方にサイドフレーム52の接続プレート527を設けたり、リアフレーム53の両端部の下方にサイドフレーム52の接続プレート527を設けたりできる。その結果、サポートフレーム50のコーナー部分の強度が高くなりやすい。
(9)上記製造方法は、個別に成形したフロントフレーム51、一対のサイドフレーム52及びリアフレーム53を接合することで、サポートフレーム50を製造する。このため、上記製造方法は、フロントフレーム51、一対のサイドフレーム52及びリアフレーム53の大きさを変更することで、ルーフ開口部12の大きさの異なる車種への展開が容易となる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る可動パネル40Aについて、図面を参照しつつ説明する。第2実施形態の説明では、第1実施形態と共通する構成について、同一の符号を付して説明を省略又は簡略する。
第2実施形態に係る可動パネル40Aについて、図面を参照しつつ説明する。第2実施形態の説明では、第1実施形態と共通する構成について、同一の符号を付して説明を省略又は簡略する。
図11及び図12に示すように、可動パネル40Aは、「サンルーフパネル」の一例としてのパネル本体41と、パネル本体41の外縁を覆う樹脂フレーム42と、パネル本体41を支持するサポートフレーム50Aと、を有する。
パネル本体41は、上下方向Zにおける平面視において、ルーフ開口部12と同等の矩形板状をなしている。パネル本体41は、例えば、ガラス又は樹脂などの透明材料から形成することが好ましい。
樹脂フレーム42は、上下方向Zにおける平面視において、パネル本体41の外形と対応した大きさの枠状をなしている。樹脂フレーム42は、樹脂材料からなり、パネル本体41と一体化している。図12に示すように、樹脂フレーム42は、枠状をなす保護部421と、保護部421と一体の前側係合突起422及び後側係合突起423を有する。図12では、図示を省略するが、前側係合突起422は幅方向Xに対をなすように2つ設けられ、後側係合突起423は幅方向Xに対をなすように2つ設けられる。
一対の前側係合突起422は、樹脂フレーム42の前端寄りの位置であって、幅方向Xにおける両端寄りの位置にそれぞれ位置する。一対の後側係合突起423は、樹脂フレーム42の後端寄り位置であって、幅方向Xにおける両端寄りの位置にそれぞれ位置する。前側係合突起422及び後側係合突起423は、パネル本体41からパネル本体41の板厚方向、すなわち、車両下方に延びる。前側係合突起422及び後側係合突起423の延びる方向と直交する断面形状は、略円形をなしている。
次に、サポートフレーム50Aについて説明する。
図11及び図12に示すように、サポートフレーム50Aは、パネル本体41を前端に沿って支持するフロントフレーム51Aと、パネル本体41を幅方向Xにおける両側端に沿って支持する一対のサイドフレーム52Aと、パネル本体41を後端に沿って支持するリアフレーム53Aと、を有する。一対のサイドフレーム52Aは、幅方向Xにおいて対称な形状をなしている。
図11及び図12に示すように、サポートフレーム50Aは、パネル本体41を前端に沿って支持するフロントフレーム51Aと、パネル本体41を幅方向Xにおける両側端に沿って支持する一対のサイドフレーム52Aと、パネル本体41を後端に沿って支持するリアフレーム53Aと、を有する。一対のサイドフレーム52Aは、幅方向Xにおいて対称な形状をなしている。
図11及び図12に示すように、フロントフレーム51Aは、幅方向Xに延びる。フロントフレーム51Aは、一対のサイドフレーム52Aの前端部同士を接続する。フロントフレーム51Aは、下方に凹む凹部511と、サイドフレーム52Aに接着されるフレーム接着面514Aと、パネル本体41に接着されるパネル接着面515Aと、を有する。図11に示すように、フレーム接着面514A及びパネル接着面515Aは、ともにフロントフレーム51Aの上面である。フレーム接着面514Aは、フロントフレーム51Aの長手方向における両端部に設けられ、パネル接着面515Aは、フロントフレーム51Aの長手方向における中間部に設けられる。
フロントフレーム51Aの両端部には、フロントフレーム51Aの厚さ方向に第1位置決め孔513Aが貫通形成される。つまり、フレーム接着面514Aには、第1位置決め孔513Aが開口している。一方のフレーム接着面514Aに開口する第1位置決め孔513Aは、上下方向Zにおける平面視において略円形をなし、他方のフレーム接着面514Aに開口する第1位置決め孔513Aは、上下方向Zにおける平面視において略長円形をなしている。第1位置決め孔513Aの内径は、樹脂フレーム42の前側係合突起422の外径よりも大きい。
図11及び図12に示すように、サイドフレーム52Aは、長手方向にわたって、略L字状の断面形状を有する。詳しくは、サイドフレーム52Aは、上下方向Zを厚さ方向とする第1プレート521Aと、幅方向Xを厚さ方向とする第2プレート522Aと、を有する。
第1プレート521Aは、フロントフレーム51A及びリアフレーム53Aに接着されるフレーム接着面523Aと、パネル本体41に接着されるパネル接着面524Aと、を有する。第1プレート521Aの前端部の下面の一部及び第1プレート521Aの後端部の下面の一部がフレーム接着面523Aとなり、第1プレート521Aの上面の大部分がパネル接着面524Aとなる。
第1プレート521Aの前端部は、第1プレート521Aの長手方向における中間部よりも、幅方向Xにおける内方に延びる。第1プレート521Aの前端部は、厚さ方向に貫通形成される第2位置決め孔525A及び貫通孔529Aを有する。厚さ方向における平面視において、第2位置決め孔525Aは貫通孔529Aよりも大きな略長円形をなし、貫通孔529Aは略円形をなしている。第1プレート521Aの前端部において、第2位置決め孔525Aが形成される部位と貫通孔529Aが形成される部位との間には、前者の部位を後者の部位よりも上方に配置させる段差が生じている。また、第2位置決め孔525Aの内径は、樹脂フレーム42の前側係合突起422の外径よりも大きい。第2位置決め孔525Aは、第2実施形態において「位置決め孔」の一例に相当する。
第1プレート521Aの後端部は、第1プレート521Aの長手方向における中間部よりも、幅方向Xにおける外方に延びる。第1プレート521Aの後端部は、厚さ方向に貫通形成される第2位置決め孔525A及び貫通孔529Aを有する。厚さ方向における平面視において、第2位置決め孔525Aは貫通孔529Aよりも大きな略円形をなし、貫通孔529Aは略円形をなしている。第1プレート521Aの後端部において、第2位置決め孔525Aが形成される部位と貫通孔529Aが形成される部位との間には、前者の部位を後者の部位よりも上方に配置させる段差が生じている。また、第2位置決め孔525Aの内径は、樹脂フレーム42の前側係合突起422の外径よりも大きい。
第2プレート522Aは、第1プレート521Aの幅方向Xにおける外縁から下方に延びる。第2プレート522Aは、長手方向に交互に配置される複数の取付部526と複数の接続プレート527とを有する。取付部526と接続プレート527は、ともに矩形板状をなしている。取付部526と接続プレート527とは、取付部526が接続プレート527よりも幅方向Xにおける外方に位置するように接続される。取付部526には、幅方向Xに取付孔528が貫通形成される。
図11及び図12に示すように、リアフレーム53Aは、幅方向Xに延びる。リアフレーム53Aは、一対のサイドフレーム52Aの後端部同士を接続する。リアフレーム53Aは、下方に凹む凹部531と、サイドフレーム52Aに接着されるフレーム接着面534Aと、パネル本体41に接着されるパネル接着面535Aと、を有する。フレーム接着面534A及びパネル接着面535Aは、ともにリアフレーム53Aの上面である。フレーム接着面534Aは、リアフレーム53Aの長手方向における両端部に設けられ、パネル接着面535Aは、リアフレーム53Aの長手方向における中間部に設けられる。
リアフレーム53Aの両端部には、リアフレーム53Aの厚さ方向に第3位置決め孔533Aが貫通形成される。つまり、フレーム接着面534Aには、第3位置決め孔533Aが開口している。図11に示すように、一方のフレーム接着面534Aに開口する第3位置決め孔533Aは、上下方向Zにおける平面視において略円形をなし、他方のフレーム接着面534Aに開口する第3位置決め孔533Aは、上下方向Zにおける平面視において略長円形をなしている。第3位置決め孔533Aの孔径は、第1位置決め孔513Aの孔径とそれぞれ同等の大きさである。
第2実施形態の作用について説明する。
具体的には、可動パネル40Aの製造方法について説明する。可動パネル40Aの製造方法に使用される治具90Aは、第1実施形態における治具90と比較したとき、第1突出部92及び第2突出部93の突出方向が幅方向Xに相当する第1方向D1である点が異なる。
具体的には、可動パネル40Aの製造方法について説明する。可動パネル40Aの製造方法に使用される治具90Aは、第1実施形態における治具90と比較したとき、第1突出部92及び第2突出部93の突出方向が幅方向Xに相当する第1方向D1である点が異なる。
第2実施形態に係る可動パネル40Aの製造方法は、第1成形工程、第2成形工程、塗布工程、位置決め工程、第1接着工程及び第2接着工程を備える。
第1成形工程は、フロントフレーム51A、一対のサイドフレーム52A及びリアフレーム53Aを個別に成形する工程である。第1成形工程において、フロントフレーム51A、サイドフレーム52A及びリアフレーム53Aは、金属板をプレス加工することにより成形される。フロントフレーム51A、サイドフレーム52A及びリアフレーム53Aの成形時に用いられる金属板は、それぞれ、フロントフレーム51A、サイドフレーム52A及びリアフレーム53Aの上方からの平面視形状に応じた大きさの金属板である。
第1成形工程は、フロントフレーム51A、一対のサイドフレーム52A及びリアフレーム53Aを個別に成形する工程である。第1成形工程において、フロントフレーム51A、サイドフレーム52A及びリアフレーム53Aは、金属板をプレス加工することにより成形される。フロントフレーム51A、サイドフレーム52A及びリアフレーム53Aの成形時に用いられる金属板は、それぞれ、フロントフレーム51A、サイドフレーム52A及びリアフレーム53Aの上方からの平面視形状に応じた大きさの金属板である。
第2成形工程は、樹脂フレーム42を成形しつつパネル本体41と一体化する工程である。第2成形工程は、パネル本体41を金型内に配置する工程と、パネル本体41と金型内に液状樹脂を流し込む工程と、液状樹脂を硬化させる工程と、を含む。例えば、第2成形工程は、RIM成形によりパネル本体41と一体化した樹脂フレーム42を成形する工程である。
塗布工程は、パネル本体41と、フロントフレーム51A、一対のサイドフレーム52A及びリアフレーム53Aと、を接着するための接着剤200をパネル本体41に塗布する工程である。塗布工程は、例えば、産業用ロボットを用いて行われる。接着剤200は、例えば、適度な粘性を有するウレタン系の接着剤とすればよい。
図13に示すように、塗布工程では、パネル本体41の外縁に沿って枠状に接着剤200が塗布される。パネル本体41において、接着剤200が塗布される領域が、フロントフレーム51A、一対のサイドフレーム52A及びリアフレーム53Aが接着される領域となる。また、塗布工程において、パネル本体41に塗布される接着剤200の厚さは、可動パネル40Aが組み立てられた状況におけるパネル本体41と、フロントフレーム51A、一対のサイドフレーム52A及びリアフレーム53Aとの隙間よりも大きい。
図14に示すように、位置決め工程は、治具90Aを一対のサイドフレーム52Aで挟むことにより、一対のサイドフレーム52Aの相対的な位置関係を決める工程である。また、位置決め工程は、一対のサイドフレーム52Aの取付部526を基準として行われる。詳しくは、位置決め工程において、一対のサイドフレーム52Aの取付部526の内側面526aは、磁力により治具90Aの係合面96に吸着される。つまり、一対のサイドフレーム52Aの前端寄りの取付部526の内側面526aが治具90Aの一対の第1突出部92の係合面96にそれぞれ吸着され、一対のサイドフレーム52Aの後端寄りの取付部526の内側面526aが治具90Aの一対の第2突出部93の係合面96にそれぞれ吸着される。こうして、治具90Aの係合面96とサイドフレーム52Aの取付部526の内側面526aとが面接触し、幅方向Xにおいて、治具90Aに対して一対のサイドフレーム52Aが位置決めされる。つまり、一対のサイドフレーム52Aの幅方向Xにおける位置関係が決まる。
また、位置決め工程では、治具90Aの一対の第1係合軸94が、一対のサイドフレーム52Aの前端寄りの取付部526の取付孔528にそれぞれ挿入され、治具90Aの一対の第2係合軸95が、一対のサイドフレーム52Aの後端寄りの取付部526の取付孔528にそれぞれ挿入される。その結果、幅方向Xにおいて、一方のサイドフレーム52Aの複数の取付孔528の軸線と、他方のサイドフレーム52Aの複数の取付孔528の軸線と、がそれぞれ一致する。こうして、第1係合軸94及び第2係合軸95の軸線と直交する方向において、治具90Aに対して一対のサイドフレーム52Aが位置決めされる。つまり、一対のサイドフレーム52Aの幅方向Xと直交する方向における位置関係、例えば、前後方向Yにおける位置関係及び上下方向Zにおける位置関係が決まる。
図14に示すように、第1接着工程は、治具90Aを挟んだ状態の一対のサイドフレーム52Aをパネル本体41に接着する工程である。つまり、一対のサイドフレーム52Aの幅方向Xにおける位置関係が治具90Aにより定められたまま、一対のサイドフレーム52Aのパネル接着面524Aがパネル本体41に接着される。一対のサイドフレーム52Aがパネル本体41に接着される際には、パネル本体41と一対のサイドフレーム52Aのパネル接着面524Aとの間で圧縮される接着剤200が広がる。さらに、一対のサイドフレーム52Aの貫通孔529Aから接着剤200が溢れ、一対のサイドフレーム52Aのフレーム接着面523Aに接着剤200が広がる。
第1接着工程において、サイドフレーム52Aの前端部の第2位置決め孔525Aには、樹脂フレーム42の前側係合突起422が挿入され、サイドフレーム52Aの後端部の第2位置決め孔525Aには、樹脂フレーム42の後側係合突起423が挿入される。ここで、サイドフレーム52Aの前端部の第2位置決め孔525Aの内径は、樹脂フレーム42の前側係合突起422の外径よりも大きく、サイドフレーム52Aの後端部の第2位置決め孔525Aの内径は、樹脂フレーム42の後側係合突起423の外径よりも大きい。このため、パネル本体41に対して、一対のサイドフレーム52Aを位置決めする際には、若干の位置調整が可能である。
第1接着工程が終了すると、一対のサイドフレーム52Aから治具90Aが取り外される。治具90Aから一対のサイドフレーム52Aを取り外す場合には、例えば、一対の第1突出部92から一対の第1係合軸94がそれぞれ取り外され、一対の第2突出部93から一対の第2係合軸95がそれぞれ取り外される。なお、一対のサイドフレーム52Aから治具90Aを取り外すのは、次に説明する第2接着工程を終了してからとしてもよい。
図15に示すように、第2接着工程は、フロントフレーム51A及びリアフレーム53Aをパネル本体41と一対のサイドフレーム52Aに接着する工程である。詳しくは、フロントフレーム51Aのパネル接着面515Aは、塗布工程で塗布された接着剤200により、パネル本体41に接着される。また、フロントフレーム51Aのフレーム接着面514Aは、第1接着工程でサイドフレーム52Aの前端部の貫通孔529Aから溢れた接着剤200により、サイドフレーム52Aの前端部のフレーム接着面523Aに接着される。同様に、リアフレーム53Aのパネル接着面535Aは、塗布工程で塗布された接着剤200により、パネル本体41に接着される。また、リアフレーム53Aのフレーム接着面534Aは、第1接着工程でサイドフレーム52Aの後端部の貫通孔529Aから溢れた接着剤200により、サイドフレーム52Aの後端部のフレーム接着面523Aに接着される。
例えば、図16に示すように、サイドフレーム52Aの後端部の貫通孔529Aを通る可動パネル40Aの断面を図示すると、サイドフレーム52Aの後端部のフレーム接着面523A及びリアフレーム53Aのフレーム接着面534Aとの間に接着剤200からなる接着層201が形成される。
第2接着工程において、フロントフレーム51Aの第1位置決め孔513Aには、樹脂フレーム42の前側係合突起422が挿入され、リアフレーム53Aの第3位置決め孔533Aには、樹脂フレーム42の後側係合突起423が挿入される。ここで、フロントフレーム51Aの第1位置決め孔513Aの内径は、樹脂フレーム42の前側係合突起422の外径よりも大きく、リアフレーム53Aの第3位置決め孔533Aの内径は、樹脂フレーム42の後側係合突起423の外径よりも大きい。このため、パネル本体41に対して、フロントフレーム51A及びリアフレーム53Aを位置決めする際には、若干の位置調整が可能である。
こうして、第1実施形態とは、接合の順序が異なるが、フロントフレーム51A、一対のサイドフレーム52A及びリアフレーム53Aが連結されることにより、矩形枠状をなすサポートフレーム50Aが構成される。
第2実施形態の効果について説明する。第2実施形態は、第1実施形態の効果と同等の効果に加え以下の効果を得ることができる。
(10)可動パネル40Aの製造方法は、フロントフレーム51A、一対のサイドフレーム52A及びリアフレーム53Aを個別に成形できるため、サポートフレーム50Aを一体に成形する場合と比較して、フロントフレーム51A、一対のサイドフレーム52A及びリアフレーム53Aを精度良く成形できる。また、上記製造方法は、サポートフレーム50Aを一体に成形する場合と比較して、サポートフレーム50Aの外形形状に応じた一枚の金属板を用意する必要がない点で、歩留まりが良くなる。
(10)可動パネル40Aの製造方法は、フロントフレーム51A、一対のサイドフレーム52A及びリアフレーム53Aを個別に成形できるため、サポートフレーム50Aを一体に成形する場合と比較して、フロントフレーム51A、一対のサイドフレーム52A及びリアフレーム53Aを精度良く成形できる。また、上記製造方法は、サポートフレーム50Aを一体に成形する場合と比較して、サポートフレーム50Aの外形形状に応じた一枚の金属板を用意する必要がない点で、歩留まりが良くなる。
さらに、上記構成の製造方法は、一対のサイドフレーム52Aの相対的な位置関係を決めた状態で、一対のサイドフレーム52Aをパネル本体41に接着するため、一対のサイドフレーム52Aの相対的な位置関係が理想的な位置関係となりやすい。こうして、上記製造方法は、一対のサイドフレーム52Aの寸法精度を確保できる。その結果、一対のサイドフレーム52Aに一対の支持部材70を固定した状態において、一対の支持部材70に意図しない荷重が作用したり、一対の支持部材70に意図しない傾きが生じたりすることが抑制される。このため、サンルーフ装置20は、円滑な可動パネル40Aの作動を実現できる。
(11)第2接着工程は、第1接着工程にて一対のサイドフレーム52Aの前端部の貫通孔529Aから溢れた接着剤200により、フロントフレーム51Aの両端部を一対のサイドフレーム52Aの前端部にそれぞれ接着する。同様に、第2接着工程は、第1接着工程にて一対のサイドフレーム52Aの後端部の貫通孔529Aから溢れた接着剤200により、リアフレーム53Aの両端部を一対のサイドフレーム52Aの後端部にそれぞれ接着する。このため、上記製造方法は、フロントフレーム51Aの両端部と一対のサイドフレーム52Aの前端部との間及びリアフレーム53Aの両端部と一対のサイドフレーム52Aの後端部との間に接着剤200を塗布しなくても、フロントフレーム51A及びリアフレーム53Aを一対のサイドフレーム52Aに接着できる。
(12)一対のサイドフレーム52Aの第2位置決め孔525Aには、パネル本体41から延びる前側係合突起422及び後側係合突起423が挿入される。また、フロントフレーム51Aの第1位置決め孔513Aには、パネル本体41から延びる前側係合突起422が挿入され、リアフレーム53Aの第2位置決め孔525Aには、パネル本体41から延びる後側係合突起423が挿入される。このため、パネル本体41に対するフロントフレーム51A、一対のサイドフレーム52A及びリアフレーム53Aの位置決め精度が良好となる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・サポートフレーム50,50Aにおいて、取付部526の形状は適宜に変更することが可能である。この場合、治具90,90Aの係合面96の形状は、取付部526の形状に応じた形状とすることが好ましい。
・サポートフレーム50,50Aにおいて、取付部526の形状は適宜に変更することが可能である。この場合、治具90,90Aの係合面96の形状は、取付部526の形状に応じた形状とすることが好ましい。
・治具90,90Aの第1突出部92及び第2突出部93が着磁されている場合、位置決め工程は保持工程を備えなくてもよい。この場合であっても、上記実施形態の効果(4)を得ることができる。
・位置決め工程が把持工程を備える場合、治具90の第1突出部92及び第2突出部93は着磁されなくてもよい。この場合であっても、上記実施形態の効果(5)を得ることができる。
・支持部材70の内壁71と、サイドフレーム52の取付部526と、の間に座金などの介在部を設ける場合には、当該座金の板厚を考慮して、一対の第1突出部92の係合面96の間隔L3、すなわち、一対の第2突出部93の係合面96の間隔L3を決めることが好ましい。
・上記実施形態では、一対のサイドフレーム52,52Aの幅方向Xにおける相対的な位置関係を決めるために、取付部526の内側面526aを治具90,90Aの係合面96に接触させたが、一対のサイドフレーム52の他の部位を治具90,90Aの係合面96に接触させてもよい。例えば、位置決め工程は、一対のサイドフレーム52,52Aの接続プレート527を治具90,90Aの係合面96に接触させることにより、一対のサイドフレーム52,52Aの相対的な位置関係を決めてもよい。
・上記実施形態では、一対のサイドフレーム52,52Aの幅方向Xと直交する方向における相対的な位置関係を決めるために、取付部526の取付孔528に治具90,90Aの第1係合軸94及び第2係合軸95を挿入させたが、他の方法により、一対のサイドフレーム52,52Aの幅方向Xと直交する方向における相対的な位置関係を決めてもよい。例えば、治具90,90Aに一対のサイドフレーム52,52Aの前端面及び後端面を接触させたり、治具90,90Aに一対のサイドフレーム52,52Aの第1プレート521,521Aの上面を接触させたり、治具90,90Aに一対のサイドフレーム52,52Aの第2プレート522,522Aの側面を接触させたりすることで、上記位置関係を決めてもよい。
・第2実施形態において、フロントフレーム51Aが一対のサイドフレーム52Aに強固に接着できている場合、フロントフレーム51Aをパネル本体41に接着しなくてもよい。同様に、リアフレーム53Aが一対のサイドフレーム52Aに強固に接着できている場合、リアフレーム53Aをパネル本体41に接着しなくてもよい。
・第2実施形態において、塗布工程は、フロントフレーム51Aのフレーム接着面514A及び一対のサイドフレーム52Aの前端部のフレーム接着面523Aの少なくとも一方に接着剤200を塗布してもよい。同様に、塗布工程は、リアフレーム53Aのフレーム接着面534A及び一対のサイドフレーム52Aの前端部のフレーム接着面523Aの少なくとも一方に接着剤200を塗布してもよい。この場合、一対のサイドフレーム52Aに貫通孔529Aを設けなくてもよい。
・第2実施形態において、塗布工程は、パネル本体41に接着剤200を塗布するのではなく、フロントフレーム51Aのパネル接着面515A、一対のサイドフレーム52Aのパネル接着面524A及びリアフレーム53Aのパネル接着面535Aに接着剤200を塗布してもよい。
10…車両、11…ルーフ、12…ルーフ開口部、13…車体、20…サンルーフ装置、30…ベースフレーム、31…ガイドレール、32…フロントハウジング、40,40A…可動パネル、41…パネル本体(サンルーフパネルの一例)、42…樹脂フレーム、421…保護部、422…前側係合突起、423…後側係合突起、50,50A…サポートフレーム、51,51A…フロントフレーム、511…凹部、512…パネル接合面、513,513A…第1位置決め孔、514A…フレーム接着面、515A…パネル接着面、52,52A…サイドフレーム、521,521A…第1プレート、522,522A…第2プレート、523…フレーム接合面、523A…フレーム接着面、524…パネル接合面、524A…パネル接着面、525…第2位置決め孔、525A…第2位置決め孔(位置決め孔の一例)、526…取付部、526a…内側面、526b…外側面、527…接続プレート、528…取付孔、529A…貫通孔、53,53A…リアフレーム、531…凹部、532…パネル接合面、533,533A…第3位置決め孔、534A…フレーム接着面、535A…パネル接着面、60…駆動装置、61…フロントリンク、62…リアリンク、63…駆動シュー、64…モータ、65…ケーブル、70…支持部材、71…内壁、72…固定孔、81…ねじ、82…ナット、83…座金、90…治具、90A…治具、91…治具本体、92…第1突出部、93…第2突出部、94…第1係合軸、95…第2係合軸、96…係合面、100…ピン、200…接着剤、201…接着層、D1…第1方向、D2…第2方向、D3…第3方向、L1…間隔、L2…板厚、L3…間隔、X…幅方向、Y…前後方向、Z…上下方向。
Claims (10)
- サンルーフパネルを前端に沿って支持するフロントフレームと、前記サンルーフパネルを後端に沿って支持するリアフレームと、前記サンルーフパネルを車両幅方向における両側端に沿って支持する一対のサイドフレームと、が枠状に連結されたサンルーフ装置のサポートフレームの製造方法であって、
前記一対のサイドフレームの相対的な位置関係を決める位置決め工程と、
前記位置決め工程の後に、前記フロントフレームの両端部と前記一対のサイドフレームの前端部とをそれぞれ接合し、前記リアフレームの両端部と前記一対のサイドフレームの後端部とをそれぞれ接合する接合工程と、を備える
サンルーフ装置のサポートフレームの製造方法。 - 前記一対のサイドフレームの各々は、前記車両幅方向に貫通する取付孔が形成される取付部を有するものであり、
前記位置決め工程は、前記一対のサイドフレームの前記取付部を基準として、前記一対のサイドフレームの相対的な位置関係を決める
請求項1に記載のサンルーフ装置のサポートフレームの製造方法。 - 前記位置決め工程は、前記一対のサイドフレームの前記取付孔の軸線を一致させる
請求項2に記載のサンルーフ装置のサポートフレームの製造方法。 - 前記位置決め工程は、前記一対のサイドフレームで治具を挟む
請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のサンルーフ装置のサポートフレームの製造方法。 - 前記位置決め工程は、前記一対のサイドフレームで治具を挟むとともに、前記治具から延びる一対の係合軸であって且つ同一直線上に配置される一対の係合軸を、前記一対のサイドフレームの前記取付孔にそれぞれ挿入させる
請求項3に記載のサンルーフ装置のサポートフレームの製造方法。 - 前記位置決め工程は、前記一対のサイドフレームを磁力により前記治具に吸着させる
請求項4又は請求項5に記載のサンルーフ装置のサポートフレームの製造方法。 - 前記位置決め工程は、前記一対のサイドフレームの各々において、前記治具と前記サイドフレームとを挟んで保持する保持工程を有する
請求項4〜請求項6の何れか一項に記載のサンルーフ装置のサポートフレームの製造方法。 - サンルーフパネルと、
前記サンルーフパネルを前端に沿って支持するフロントフレーム、前記サンルーフパネルを後端に沿って支持するリアフレーム及び前記サンルーフパネルを車両幅方向における両側端に沿って支持する一対のサイドフレームが枠状に連結されたサポートフレームと、を備えるサンルーフ装置の可動パネルの製造方法であって、
前記一対のサイドフレームの相対的な位置関係を決める位置決め工程と、
位置決めされた前記一対のサイドフレームを前記サンルーフパネルに接着する第1接着工程と、
前記第1接着工程の後に、前記フロントフレームを前記一対のサイドフレームの前端部に接着し、前記リアフレームを前記一対のサイドフレームの後端部に接着する第2接着工程と、を備える
サンルーフ装置の可動パネルの製造方法。 - 前記一対のサイドフレームの前端部及び後端部には、貫通孔が形成されるものであり、
前記第1接着工程の前工程であって、前記サンルーフパネル及び前記一対のサイドフレームの少なくとも一方に接着剤を塗布する塗布工程を備え、
前記第2接着工程は、
前記第1接着工程にて前記一対のサイドフレームの前端部の前記貫通孔から溢れた前記接着剤により、前記フロントフレームの両端部を前記一対のサイドフレームの前端部にそれぞれ接着し、
前記第1接着工程にて前記一対のサイドフレームの後端部の前記貫通孔から溢れた前記接着剤により、前記リアフレームの両端部を前記一対のサイドフレームの後端部にそれぞれ接着する
請求項8に記載のサンルーフ装置の可動パネルの製造方法。 - 前記一対のサイドフレームには、位置決め孔が形成され、
前記サンルーフパネルには、前記車両幅方向に間隔をあけて一対の係合突起が設けられるものであり、
前記第1接着工程は、前記一対のサイドフレームの前記位置決め孔に前記一対の係合突起がそれぞれ挿入されることにより、前記一対のサイドフレームを前記サンルーフパネルに対して位置決めする
請求項8又は請求項9に記載のサンルーフ装置の可動パネルの製造方法。
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JP2020038449A Pending JP2021028219A (ja) | 2019-08-09 | 2020-03-06 | サンルーフ装置のサポートフレームの製造方法及びサンルーフ装置の可動パネルの製造方法 |
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2020
- 2020-03-06 JP JP2020038449A patent/JP2021028219A/ja active Pending
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