JP2021005252A - コンテンツ生成システム、コンテンツ生成方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザが簡易に使用できるコンテンツ生成システムを提供する。【解決手段】コンテンツ生成システム200は、ユーザ99に第1のコンテンツを提示するコンテンツ提示部11と、コンテンツ提示部11により提示された第1のコンテンツに対するユーザ99の、自身の意思を示す主観的反応、及び自身の意思とは無関係な反応である客観的反応を取得する反応取得部13と、反応取得部13で取得されたユーザ99の主観的反応及び客観的反応に基づいて、第2のコンテンツを生成するためのパラメータを決定する反応解析部15と、反応解析部15で決定したパラメータに基づいて、第2のコンテンツを生成するコンテンツ生成部17と、を備える。【選択図】図1
Description
本開示は、コンテンツ生成システム、及びコンテンツ生成方法に関する。
従来、コンテンツ生成システムとして、ユーザがコンテンツを選択することにより、選択されたコンテンツと当該コンテンツに関連する関連情報に基づいて、物品デザインを生成する情報処理装置が知られている(特許文献1参照)。
特許文献1に開示された情報処理装置では、当該情報処理装置を用いてユーザが生成したい物品デザインについて、ユーザ自身が具体的な情報を提供することが必要である。言い換えると、物品デザインについて、具体的な情報をもたないユーザは、情報処理装置を使用することが困難である。
本開示は、ユーザが簡易にコンテンツを生成できるコンテンツ生成システムを提供する。
本開示の一態様に係るコンテンツ生成システムは、ユーザに第1のコンテンツを提示するコンテンツ提示部と、前記コンテンツ提示部により提示された前記第1のコンテンツに対する前記ユーザの、自身の意思を示す主観的反応、及び自身の意思とは無関係な反応である客観的反応を取得する反応取得部と、前記反応取得部で取得された前記ユーザの前記主観的反応及び前記客観的反応に基づいて、第2のコンテンツを生成するためのパラメータを決定する反応解析部と、前記反応解析部で決定した前記パラメータに基づいて、前記第2のコンテンツを生成するコンテンツ生成部と、を備える。
また、本開示の一態様に係るコンテンツ生成方法は、ユーザに第1のコンテンツを提示する提示ステップと、前記提示ステップにおいて提示された前記第1のコンテンツに対する前記ユーザの、自身の意思を示す主観的反応、及び自身の意思とは無関係な反応である客観的反応を取得する取得ステップと、前記取得ステップにおいて取得された前記ユーザの前記主観的反応及び前記客観的反応に基づいて、第2のコンテンツを生成するためのパラメータを決定する解析ステップと、前記解析ステップにおいて決定した前記パラメータに基づいて、前記第2のコンテンツを生成する生成ステップと、を含む。
また、本開示の一態様は、上記に記載のコンテンツ生成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現することもできる。
本開示の一態様に係るコンテンツ生成システムによれば、ユーザが簡易にコンテンツを生成できる。
(本開示に至った経緯)
近年、ネットショッピングの普及により膨大な数の商品に容易にアクセスすることが可能となったことから、商品購入時における選択肢の幅が拡大した。一方で、ユーザの嗜好が多様化してきており、ユーザ一人ひとりの嗜好を満たす商品作りが求められている。こうした背景を踏まえ、ユーザの嗜好に合った商品を効率的に見つけるための検索方法やユーザの嗜好に合ったデザインを作り出す方法が提案されている。
近年、ネットショッピングの普及により膨大な数の商品に容易にアクセスすることが可能となったことから、商品購入時における選択肢の幅が拡大した。一方で、ユーザの嗜好が多様化してきており、ユーザ一人ひとりの嗜好を満たす商品作りが求められている。こうした背景を踏まえ、ユーザの嗜好に合った商品を効率的に見つけるための検索方法やユーザの嗜好に合ったデザインを作り出す方法が提案されている。
上記の方法等に例示されるように、自身の嗜好等の条件に適合するコンテンツをユーザが選択することは、選択肢が多くなるほど困難である。
これに対して、上記特許文献1に開示された情報処理装置では、ユーザがコンテンツを選択することにより、選択されたコンテンツに基づいて、物品デザインを生成する。しかしながら、現実には当該情報処理装置は、ユーザが生成したい物品デザインについて、ユーザ自身が具体的な情報を提供することが必要である。言い換えると、物品デザインについて、具体的な情報をもたないユーザは、情報処理装置を使用することが困難である。
そこで、本開示では、ユーザが簡易に使用でき、ユーザ自身の嗜好等の条件に適合するコンテンツを生成できるコンテンツ生成システムを提供する。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略又は簡略化される場合がある。
(実施の形態)
[構成]
以下、実施の形態に係るコンテンツ生成システムの構成について説明する。図1は、実施の形態に係るコンテンツ生成システムの概要を示す図である。図1では、コンテンツとして衣服のデザインを提示及び生成する例を示している。また、図2は、実施の形態に係るコンテンツ生成システムの機能構成を示すブロック図である。図2には、コンテンツ生成システム200のほかに、ユーザ99も併せて図示している。
[構成]
以下、実施の形態に係るコンテンツ生成システムの構成について説明する。図1は、実施の形態に係るコンテンツ生成システムの概要を示す図である。図1では、コンテンツとして衣服のデザインを提示及び生成する例を示している。また、図2は、実施の形態に係るコンテンツ生成システムの機能構成を示すブロック図である。図2には、コンテンツ生成システム200のほかに、ユーザ99も併せて図示している。
本実施の形態におけるコンテンツ生成システム200は、ユーザ99に対してコンテンツを提示し、提示されたコンテンツに対するユーザ99の反応を取得する。なお、本実施の形態におけるコンテンツとは、視覚又は聴覚の刺激をユーザ99に与えるものに加え、触覚、嗅覚、又は味覚の刺激をユーザ99に与えるものも含む広義の概念である。
取得されるユーザ99の反応は、主観的反応及び客観的反応に大別される。主観的反応は、ユーザ99の主観に基づく反応であり、ユーザ99自身の意思によって変更可能な反応である。また、客観的反応は、ユーザ99の潜在意識に基づく反応であり、ユーザ99自身の意思とは無関係に生じる反応である。
図1に示すように、本実施の形態におけるコンテンツ生成システム200は、コンテンツ生成装置100において、ユーザ99から取得した主観的反応及び客観的反応に基づいて更なるコンテンツを生成する。コンテンツ生成システム200は、新たに生成したコンテンツを再度ユーザ99に提示し、ユーザ99の主観的反応及び客観的反応を取得することにより、コンテンツの生成と提示とを繰り返し実施する。
本実施の形態のコンテンツ生成システム200において生成されるコンテンツは、ユーザ99自身の意思に基づく主観的反応と、ユーザ99自身の潜在意識に基づく客観的反応とを用いて生成されるため、より精度よくユーザ99が望むコンテンツを生成することができる。したがって、コンテンツの生成と提示とを繰り返し実施することにより、ユーザ99が望むコンテンツに限りなく近づけることが可能となる。
図2に示すように、コンテンツ生成システム200は、コンテンツ生成装置100と、提示装置201と、入力装置203と、検知器205とを備える。
コンテンツ生成装置100は、プロセッサと、プログラムが格納されたメモリとを備え、当該プログラムがプロセッサによって実行されることによりコンテンツ生成装置100の機能が実現される。コンテンツ生成装置100は、一例としてクラウドサーバとして実現され、提示装置201、入力装置203、及び検知器205のそれぞれと、ネットワークを介して接続される。なお、コンテンツ生成装置100の複数の機能のそれぞれは、提示装置201、入力装置203、及び検知器205のいずれかに一体化されてもよい。
コンテンツ生成装置100は、コンテンツ提示部11、反応取得部13、反応解析部15、及びコンテンツ生成部17を備える。
コンテンツ提示部11は、提示装置201と接続され、提示装置201を介して、ユーザ99に第1のコンテンツを提示する処理装置である。言い換えると、コンテンツ提示部11は、第1のコンテンツを提示装置201へと送信し、提示装置201において当該第1のコンテンツを提示させることによりユーザ99に第1のコンテンツを提示する。
なお、第1のコンテンツは、あらかじめ、コンテンツ生成装置100が有するコンテンツである。また、コンテンツ生成装置100は、互いに異なる複数の第1のコンテンツを有する。
ここで、第1のコンテンツは、ユーザ99が望むコンテンツを生成するための初期値としての役割を有する。初期値の集団となる複数の第1のコンテンツに偏りがあると、第1のコンテンツをもとに生成されるコンテンツにも偏りが生じてしまい、結果としてユーザ99が望むコンテンツとはかけ離れたコンテンツが生成されてしまう可能性がある。したがって、複数の第1のコンテンツは、多様な組み合わせであることが望ましい。つまり、ユーザ99に提示される複数の第1のコンテンツは、より多くの候補となる複数の第1のコンテンツの中から、ランダムに選択された複数の第1のコンテンツであるとよい。
提示装置201は、例えば、ユーザ99に提示される第1のコンテンツが視覚に刺激を与えるコンテンツであればディスプレイ等の表示装置として実現される。また、第1のコンテンツが聴覚に刺激を与えるコンテンツであれば、スピーカ等の出音装置として実現される。つまり、提示装置201は、第1のコンテンツの形態に合わせて適切な形態で実現される。以降の実施の形態の説明においては、提示装置201は、ディスプレイを有する表示装置として説明する。
反応取得部13は、提示された第1のコンテンツに対するユーザ99の主観的反応及び客観的反応を取得する処理装置である。反応取得部13は、入力装置203と接続され、入力装置203を介して、提示された第1のコンテンツに対するユーザ99の主観的反応を取得する。また、反応取得部13は、検知器205に接続され、検知器205を介して、提示された第1のコンテンツに対するユーザ99の客観的反応を取得する処理装置である。
入力装置203は、第1のコンテンツに対する主観的反応をユーザ99が入力するための装置であり、一例として、コンピュータに入力するためのマウス、キーボード、押しボタン、及び、提示装置201と一体化されたタッチパネル等のユーザインタフェースである。
検知器205は、第1のコンテンツに対するユーザ99の客観的反応を検知するための装置であり、一例として、脳波計、心拍計、心電図、筋電位計、皮膚温度計、皮膚電位計、視線追跡装置、呼吸量計、加速度センサ、クロックカウンタ、カメラ等の装置である。なお、検知器205は、以上の例に限定されず、ユーザ99の客観的反応を取得できれば、どのような装置であってもよい。
反応解析部15は、反応取得部13で取得されたユーザ99の主観的反応及び客観的反応に基づいて、第2のコンテンツを生成するためのパラメータを決定する処理装置である。
コンテンツ生成部17は、反応解析部15において決定されたパラメータに基づいて第2のコンテンツを生成する。コンテンツ生成部17は、生成したコンテンツをコンテンツ提示部11へと出力する。コンテンツ提示部11は、第1のコンテンツとして、コンテンツ生成部17で生成された第2のコンテンツをさらにユーザ99に提示する。これにより、コンテンツ生成システム200は、生成された第2のコンテンツに対するユーザ99の主観的反応及び客観的反応をさらに取得する。
なお、第2のコンテンツは、第1のコンテンツをもとにコンテンツ生成部17において新たに生成されたコンテンツである。第2のコンテンツを第1のコンテンツとしてユーザ99に提示し、その結果、生成されたコンテンツも第2のコンテンツである。したがって、コンテンツ生成装置100によって新たに生成されたコンテンツをすべて第2のコンテンツとして説明する。なお、第2のコンテンツをさらにユーザ99に提示する場合には、当該提示される第2のコンテンツを第1のコンテンツとして説明する。
[動作]
次に、コンテンツ生成システム200の動作について説明する。図3は、実施の形態に係るコンテンツ生成システムの通信シーケンス図である。
次に、コンテンツ生成システム200の動作について説明する。図3は、実施の形態に係るコンテンツ生成システムの通信シーケンス図である。
はじめに、コンテンツ生成装置100は、第1のコンテンツを提示装置201へと送信する(S11)。第1のコンテンツは、あらかじめコンテンツ生成装置100の記憶装置(不図示)等に格納されている複数の中からランダムに選択された第1のコンテンツが送信される。
送信された第1のコンテンツは、提示装置201において受信され(S12)、提示装置201が有するディスプレイに表示される(S13)。ディスプレイに表示された第1のコンテンツをユーザ99が視認することにより、ユーザ99に第1のコンテンツが提示される。つまり、コンテンツ提示部11は、提示装置201を介して、ユーザ99に第1のコンテンツを提示する提示ステップを実施する。
ユーザ99は、第1のコンテンツの視認により、第1のコンテンツに対する反応を示す。ユーザ99は、ユーザ99が示す反応のうち主観的反応を入力装置203に入力する(S14)。ユーザ99による主観的反応の入力では、例えば、押しボタンの押圧の有無により提示された第1のコンテンツがユーザ99にとって良であったか又は不良であったかを入力してもよい。また、ユーザ99にとって欲しい/要らない、良い/悪い、又はYES/NO等の2つの選択肢からいずれかを選択する入力であってもよい。また、ユーザ99による主観的反応の入力では、テンキー等を用いて、ユーザ99が提示された第1のコンテンツに対する反応に基づく点数を入力してもよい。点数は、0〜100までの101段階、又は、より簡易的な5段階の点数等が入力されてもよい。
入力装置203は、ユーザ99によって入力された主観的反応をコンテンツ生成装置100の反応取得部13へ送信する(S15)。コンテンツ生成装置100は、入力装置203から送信された主観的反応を受信することにより取得する(S16)。
また、検知器205は、ユーザ99が示す反応のうち客観的反応を検知する(S17)。検知器205は、例えば、ユーザ99が装着するヘッドギア型の脳波計測装置であってもよく、ステップS17において当該脳波計測装置により、例えば、ユーザ99の脳波が客観的反応として検知される。
検知器205は、また、例えば、客観的反応としてユーザ99の心拍、心電図、筋電位、皮膚温度、皮膚電位、視線、呼吸、又は加速度を検知する各種計測装置であってもよい。また、これらのいずれかの計測装置を複数組み合わせて、複数種類の客観的反応が検知されてもよい。
検知器205は、検知したユーザ99の客観的反応をコンテンツ生成装置100の反応取得部13へ送信する(S18)。コンテンツ生成装置100は、検知器205から送信された客観的反応を受信することにより取得する(S19)。以上により、主観的反応及び客観的反応を取得する取得ステップが実施される。
ここで、コンテンツ生成装置100の反応解析部15は、反応取得部13において取得したユーザ99の主観的反応及び客観的反応に基づいて、反応解析処理(つまり解析ステップ)を実施する(S20)。ここで、上記のステップS20において実施される反応解析処理について、図4を用いて説明する。図4は、実施の形態に係る反応解析処理を示すフローチャートである。なお、以下の反応解析処理の説明では、第1のコンテンツがユーザ99に対して複数提示される場合の反応解析処理の一例について説明する。反応解析処理は、ユーザ99の主観的反応及び客観的反応に基づいて第2のコンテンツを生成するためのパラメータを決定する処理であればどのような処理であってもよい。
図4に示すように、ステップS20の反応解析処理では、はじめに、第1のコンテンツについて、取得されたユーザ99の主観的反応及び客観的反応に基づきスコアを付与する(S20a)。第1のコンテンツは、例えば、ユーザ99に対して複数提示され、そのそれぞれについてスコアが付与される。スコアが付与された複数の第1のコンテンツは、当該スコアが所定値(つまり第1所定値)よりも大きいか否かに基づき、一部が抽出される(S20b)。続いて、第1のコンテンツを構成する要素のうち、抽出された第1のコンテンツ間で交換される交換要素を、パラメータとして決定する(S20c)。
以上のようにして、反応解析処理では、第2のコンテンツを生成するためのパラメータをユーザ99の主観的反応及び客観的反応に基づいて決定する。
図3に戻り、コンテンツ生成装置100のコンテンツ生成部17は、反応解析処理において決定されたパラメータを用いて、当該パラメータに基づく第2のコンテンツを生成する生成ステップを実施する(S21)。第2のコンテンツは、上記の反応解析処理の一例において決定されたパラメータを用いる場合、第1のコンテンツの交換要素を交換することにより生成される。上記の反応解析処理と、第2のコンテンツの生成との一例についてより具体的な例を、図6及び図7を用いて後述する。
ユーザ99の主観的反応及び客観的反応に基づき生成された第2のコンテンツは、第1のコンテンツとして、再び提示装置201に送信される(S22)。第1のコンテンツとして送信された第2のコンテンツは、提示装置201において受信され(S12)、提示装置201が有するディスプレイに表示されることにより、再度ユーザ99に提示される。
以上のように、コンテンツの提示、反応の取得及び解析処理、並びにコンテンツの生成が繰り返されることにより、生成される第2のコンテンツは、ユーザ99の嗜好等の条件を満たすものに徐々に近づいていく。
その後、ユーザ99は、生成された第2のコンテンツがユーザ99の嗜好等の条件を満たすと判断した場合に、入力装置203に対して終了指示を入力する(S23)。終了指示は、入力装置203によりコンテンツ生成装置100へと送信され(S24)、コンテンツ生成装置100において受信される(S25)。以上により、コンテンツ生成システム200は、各種処理を終了する。
図3に示すように、本実施の形態において、第2のコンテンツの生成のためにユーザ99は、提示された第1のコンテンツに対する主観的反応の入力のみを実施すればよい。ユーザ99の客観的反応は、検知器205によって自動的に検知される。したがって、提示された第1のコンテンツに対するユーザ99の反応の一部は、コンテンツ生成システム200によって自動的に取得されるため、ユーザ99が生成したいコンテンツに対する具体的な情報の提供等の煩わしい操作が不要となる。よって、ユーザ99は、本実施の形態におけるコンテンツ生成システム200を簡単に使用できる。また、ユーザ99の主観に基づく反応及び潜在意識に基づく反応に基づいて第2のコンテンツが生成されるため、よりユーザ99の嗜好等の条件に適合した第2のコンテンツが生成される。
図5は、実施の形態に係る提示装置に提示される第1のコンテンツを例示する図である。図5の(a)では、はじめにユーザ99に対して提示される、第1のコンテンツが提示装置201のディスプレイに提示されている。図5の(a)において、第1のコンテンツは、Tシャツのデザインの画像50である。また、図5の(b)では、ユーザ99に対して第1のコンテンツとして提示される、第2のコンテンツが提示装置201のディスプレイに提示されている。図5の(b)において、第1のコンテンツは、Tシャツのデザインの画像51である。つまり、図5の(b)は、図5の(a)においてユーザ99が画像50に対して示した主観的反応及び客観的反応に基づき、生成された第2のコンテンツが提示されている提示装置201を示している。
図5の例では、コンテンツ生成システム200は、ユーザ99に対して一度に提示する第1のコンテンツが1つであり、生成された第2のコンテンツを提示する場合を含め、第1のコンテンツを1つずつ順番に提示する。コンテンツ生成システム200は、順番に提示する第1のコンテンツについて、それぞれユーザ99の主観的反応及び客観的反応に基づいてスコアを付与していくことにより、ユーザ99の嗜好等の条件により適合したコンテンツを生成していく。
以下、本実施の形態におけるコンテンツの生成について、図6及び図7を用いて説明する。図6は、実施の形態に係る第2のコンテンツの生成の一例を説明する図である。また、図7は、実施の形態に係る第2のコンテンツの生成に用いられるアルゴリズムの一例を説明する図である。
図6の上段には、あらかじめコンテンツ生成装置100の記憶装置等に格納されている複数の中からランダムに選択された複数の第1のコンテンツが示されている。これらの複数の第1のコンテンツは、ユーザ99に対して、順番に提示される。また、図中では、ユーザ99が、提示された複数の第1のコンテンツの中から1つのコンテンツを選択したことが示されている。すなわち、ユーザ99の主観的反応では、選択された1つのコンテンツが最も高いスコアを示している。
図6の下段には、コンテンツ生成システム200によって生成された第2のコンテンツが示されている。第2のコンテンツは、ユーザ99による第1のコンテンツの選択に基づいて複数生成される。より具体的には、コンテンツ生成システム200は、複数の第1のコンテンツの中から主観的反応により選択された1つのコンテンツと、複数の第1のコンテンツそれぞれに対する客観的反応とを用いて第2のコンテンツを複数生成する。
本実施の形態においては、遺伝的アルゴリズムを応用することで、ユーザ99の嗜好等の条件に適合したコンテンツの生成を行う。図7では、複数のコンテンツが矩形の集合として表現されている。つまり、紙面左右方向に並ぶ8つの矩形の組み合わせを、1つのコンテンツとして説明する。1つのコンテンツを構成する矩形のそれぞれは、当該コンテンツを構成する要素を示している。本実施の形態では、コンテンツがTシャツのデザインであるため、コンテンツを構成する要素は、例えば、Tシャツの全体形状、色、柄、ポケットの有無、袖の長さ、材料、縫製方法、質感等である。さらに、これらの要素が細分化されていてもよい。各矩形が示す要素は、コンテンツを構成する最も小さい単位の要素を示していればよく、コンテンツを構成する要素数にも特に制限はない。
本実施の形態では、コンテンツを構成する要素の集合を遺伝子に見立て、「組替え」と「突然変異」とによって、新たな要素の組み合わせを有するコンテンツの生成を行う。
図7の(a)では、あらかじめ、コンテンツ生成装置100の記憶装置等に格納された第1のコンテンツであるコンテンツ71〜コンテンツ76の6つが示されている。これらの第1のコンテンツは、図5に示したように、1つずつ順番にユーザ99に提示される。図7の(b)のように、ユーザ99の主観的反応及び客観的反応に基づいて、第1のコンテンツのそれぞれには、総合的反応としてのスコアが付与される。スコアの付与は、例えば、次の式(1)を用いて説明される。
ここで、主観的反応は、順番に提示される第1のコンテンツのそれぞれについて、ユーザ99が評価した5段階の評価に基づく得点として数値化される。また、N400振幅は、客観的反応の一例であり、ユーザ99の脳波の一成分である事象関連電位(ERP:Event−Related Potential)のうち、約400msにピークを有する電位の大きさである。N400振幅は、違和感に関連して生じるため、N400振幅の値が大きいほどスコアが下がるように減算される。また、反応時間は、客観的反応の一例であり、ユーザ99の迷い等によって生じるため、反応時間の値が大きいほどスコアが下がるように減算される。
なお、α、β、γは、各説明変数の重み係数である。例えば、N400振幅及び反応時間は加齢、体調等その他の要因によって変動し得るため、ユーザ99に合わせて適切に設定される必要がある。また、主観的反応又は客観的反応のいずれを重視するかも、コンテンツ生成の目的に応じて適宜設定される必要がある。このためαを大きくとるか、β及びγを大きくとるかをコンテンツ生成システム200の設計者又はユーザ99が適切に設定できればよい。なお、これらの重み係数は、機械学習によって定められてもよい。本実施の形態のコンテンツ生成システム200では、少なくとも主観的反応及び客観的反応を用いるため、α>0かつβ>0かつγ≧0、又は、α>0かつβ≧0かつγ>0の条件が適用される。なお、上記の式(1)は、第1のコンテンツにおけるスコアを算出するための一例であり、少なくとも主観的反応及び客観的反応を用いてスコアが算出されれば、上記の式(1)でなくてもよい。
このようにしてスコアが付されたコンテンツ71〜コンテンツ76のうち、スコアが所定値(第1所定値)である99以下のコンテンツ75及びコンテンツ76は、除外(言い換えると淘汰)される。つまり、スコアが所定値(第1所定値)よりも大きい2以上の第1のコンテンツ(ここでは、コンテンツ71〜コンテンツ74)が抽出される。
抽出されたコンテンツは、図7の(c)に示すように、要素の交換による組替えが実施される。より具体的には、まず、交叉箇所cを決定し、当該交叉箇所cによって規定される、抽出された複数のコンテンツの間で交換される交換要素がパラメータとして決定される。コンテンツ生成部17では、決定されたパラメータに基づいて第2のコンテンツを生成する。
例えば、図中では、コンテンツ71とコンテンツ72との間で、交叉箇所cを境に、紙面右側2つの交換要素が交換され、新たにコンテンツ71a及びコンテンツ71bが生成される。また、例えば、図中では、コンテンツ73とコンテンツ74との間で、交叉箇所cを境に、紙面左側1つ及び紙面右側3つの交換要素が交換され、新たにコンテンツ73a及びコンテンツ73bが生成される。以上のようにして第2のコンテンツの生成が実施される。
なお、上記で決定される交叉箇所cは、ランダムに決定されてもよく、固定箇所を避けて決定されてもよい。例えば、複数の第1のコンテンツそれぞれのスコアが一様に高い場合、これらの複数の第1のコンテンツにおける共通の箇所を固定箇所とし、その他の共通しない相違箇所の中から交叉箇所cを決定してもよい。
また、ここで、抽出されたコンテンツのうち、スコアが所定値(第2所定値)である120よりも大きいコンテンツ71及びコンテンツ72は、そのまま第2のコンテンツとして生成される。これにより、図7の(c)に示すようにコンテンツ71及びコンテンツ72、並びに、コンテンツ71a、コンテンツ71b、コンテンツ73a、及びコンテンツ73bを含む6つのコンテンツが得られる。
続いて、図7の(d)では、交換要素の交換を実施したあとに、さらに、コンテンツに対して、コンテンツを構成する要素のうちの1以上の要素をランダムに変化させる変異導入を行うことにより突然変異が生じた前記第2のコンテンツを生成する。図7の(d)に示すように、ランダムに選択された変異点mに対応する要素が選択され、当該要素と乱数を含む要素とが交換される。これにより、例えば、図7の(d)では、コンテンツ71aの変異点mに対応する要素が交換されてコンテンツ71cが、コンテンツ71bの変異点mに対応する要素が交換されてコンテンツ71dが、コンテンツ72の変異点mに対応する要素が交換されてコンテンツ72aが、コンテンツ73bの変異点mに対応する要素が交換されてコンテンツ73cが、それぞれ生成される。
よって、抽出された第1のコンテンツのうち、スコアが所定値(第2所定値)よりも大きく、そのまま第2のコンテンツとして生成されたコンテンツ71、組替えのみが実施されたコンテンツ73aを含み、複数の第2のコンテンツが生成される。生成された第2のコンテンツは、第1のコンテンツとしてユーザ99に再び提示され、それぞれにスコアが付与される。
以上の繰り返しにより、よりスコアが高く、ユーザ99の嗜好等の条件に適合した第2のコンテンツが生成される。なお、突然変異の処理については、実施しなくてもよく、この場合、図7の(a)、図7の(b)、図7の(c)の処理を繰り返すのみでよい。突然変異の処理を実施しなければ、スコアがある程度高いものの、ユーザ99の嗜好等の条件に完全には適合していないコンテンツに収束してしまう可能性がある。一方で、突然変異の処理を実施しなければ、より早くスコアがある程度高いコンテンツに収束することができる。
また、突然変異の処理を実施すれば、コンテンツがある程度高いスコアに収束することは避けられるが、ユーザ99の嗜好等の条件に適合するコンテンツに収束するまでに時間を要する。このようなトレードオフの関係に基づいて適切に、突然変異の処理を実施するか否か、及び、突然変異の発生頻度等の設定を行えばよい。
以上説明したように、本開示におけるコンテンツ生成システム200は、ユーザ99に第1のコンテンツを提示するコンテンツ提示部11と、コンテンツ提示部11により提示された第1のコンテンツに対するユーザ99の、自身の意思を示す主観的反応、及び自身の意思とは無関係な反応である客観的反応を取得する反応取得部13と、反応取得部13で取得されたユーザ99の主観的反応及び客観的反応に基づいて、第2のコンテンツを生成するためのパラメータを決定する反応解析部15と、反応解析部15で決定したパラメータに基づいて、第2のコンテンツを生成するコンテンツ生成部17と、を備える。
このようなコンテンツ生成システム200は、ユーザ99から取得された主観的反応及び客観的反応に基づいて第2のコンテンツの生成を行う。つまり、ユーザ99は、コンテンツ生成システム200に対して主観的反応及び客観的反応を提供する。ここで、主観的反応及び客観的反応のうち、客観的反応がユーザ99の能動的な入力操作等を要せずに取得されることから、実際には、ユーザ99は、主観的反応を入力するのみで第2のコンテンツが生成される。つまり、ユーザ99が、第2のコンテンツの生成のために煩わしい情報提供の操作等を実施しなくてよいため、コンテンツ生成システム200を用いることで、ユーザ99は、簡易に第2のコンテンツを生成できる。また、生成される第2のコンテンツは、ユーザ99自身の意思を示す主観的反応、及び、潜在意識に基づく客観的反応に基づいて生成されるため、よりユーザ99の嗜好等の条件に適合している。よって、ユーザ99は、コンテンツ生成システム200を使用することにより、簡単に、かつ、ユーザ99の嗜好等の条件に精度よく適合した、第2のコンテンツを生成することができる。
また、例えば、コンテンツ提示部は、互いに異なる複数の第1のコンテンツをユーザに提示し、反応取得部は、複数の第1のコンテンツのそれぞれについて、ユーザの主観的反応及び客観的反応を取得し、反応解析部は、複数の第1のコンテンツのそれぞれについて、取得されたユーザの主観的反応及び客観的反応に基づいてスコアを付与して、スコアが第1所定値よりも大きい2以上の第1のコンテンツを抽出し、第1のコンテンツを構成する要素のうち、抽出された2以上の第1のコンテンツ間で交換される交換要素を、パラメータとして決定し、コンテンツ生成部は、抽出された2以上の第1のコンテンツ間で、交換要素を交換することにより第2のコンテンツを生成してもよい。
コンテンツ生成システム200は、ユーザ99の主観的反応及び客観的反応に基づくスコアを用いて各時点におけるスコアが高い第1のコンテンツを抽出する。また、コンテンツ生成システム200は、遺伝的アルゴリズムにおける組替えの処理を応用することで新たな第2のコンテンツを生成できる。スコアが高い第1のコンテンツをもとに新たに生成される第2のコンテンツは、同様にスコアが高いことが期待できる。さらに、第1のコンテンツにおける欠点を補うような組替えも期待でき、生成される第2のコンテンツのスコアが第1のコンテンツのスコアを上回る可能性もある。よって、コンテンツ生成システム200は、よりユーザ99の嗜好等の条件に精度よく適合した、第2のコンテンツを生成することができる。
また、例えば、コンテンツ生成部は、抽出された2以上の第1のコンテンツ間で、交換要素を交換したあとに、さらに、複数の第1のコンテンツを構成する要素のうちの1以上の要素をランダムに変化させる変異導入を行うことにより第2のコンテンツを生成してもよい。
これによれば、コンテンツ生成システム200は、遺伝的アルゴリズムにおける突然変異の処理を応用することで新たな第2のコンテンツを生成できる。突然変異が導入されることにより、第1のコンテンツに類似した第2のコンテンツしか生成されない可能性を低減される。つまり、第1のコンテンツよりもスコアが大幅に伸びた第2のコンテンツが生成される可能性を高くすることができる。よって、コンテンツ生成システム200は、よりユーザ99の嗜好等の条件に精度よく適合した、第2のコンテンツを生成することができる。
また、例えば、コンテンツ生成部は、第2のコンテンツを複数生成してもよい。
コンテンツ生成システム200が生成する第2のコンテンツが複数であることにより、第1のコンテンツのスコアを上回るスコアを有する第2のコンテンツが生成される可能性をより高くすることができる。よって、コンテンツ生成システム200は、よりユーザ99の嗜好等の条件に精度よく適合した、第2のコンテンツを生成することができる。
また、例えば、コンテンツ提示部は、第1のコンテンツとして、コンテンツ生成部で生成された第2のコンテンツを提示し、反応取得部は、コンテンツ提示部により提示された第2のコンテンツに対するユーザの主観的反応及び客観的反応を取得してもよい。
これによれば、コンテンツ生成システム200は、生成された第2のコンテンツを提示することで、さらに取得された主観的反応及び客観的反応に基づいて第2のコンテンツを生成できる。このようにして生成された第2のコンテンツは、第1のコンテンツとしてユーザ99に提示された第2のコンテンツをスコアで上回る可能性がある。つまり、コンテンツの提示と生成を繰り返すことで、第1のコンテンツよりもスコアが高い第2のコンテンツよりも、さらにスコアが高い第2のコンテンツを生成できる。よって、コンテンツ生成システム200は、よりユーザ99の嗜好等の条件に精度よく適合した、第2のコンテンツを生成することができる。
また、例えば、コンテンツ生成部において生成される複数の第2のコンテンツには、スコアが第2所定値よりも大きい、抽出された第1のコンテンツが含まれてもよい。
これによれば、第1のコンテンツに対するユーザ99の主観的反応及び客観的反応に基づくスコアが第2所定値よりも大きく、比較的ユーザ99の嗜好等の条件に適合した第1のコンテンツをそのまま第2のコンテンツとして生成することができる。第2のコンテンツの生成においては、遺伝的アルゴリズムを応用することにより、元となる第1のコンテンツを変化させた新たな第2のコンテンツを生成する。したがって、元の第1のコンテンツよりもスコアが低い第2のコンテンツが生成される可能性がある。そこで、元の第1のコンテンツのうち、スコアが最も高いものを含む、第2所定値以上のスコアを示す第1のコンテンツをそのまま第2のコンテンツとして生成する。これにより、少なくとも、第1のコンテンツと同じ、比較的高いスコアを示す第2のコンテンツを含む、第2のコンテンツが生成される。よって、生成される第2のコンテンツのスコアの最大値は、常に元の第1のコンテンツにおけるスコアの最大値以上であるため、よりユーザ99の嗜好等の条件に精度よく適合した、第2のコンテンツを生成することができる。
また、本実施の形態におけるコンテンツ生成方法は、ユーザに第1のコンテンツを提示する提示ステップと、提示ステップにおいて提示された第1のコンテンツに対するユーザの、自身の意思を示す主観的反応、及び自身の意思とは無関係な反応である客観的反応を取得する取得ステップと、取得ステップにおいて取得されたユーザの主観的反応及び客観的反応に基づいて、第2のコンテンツを生成するためのパラメータを決定する解析ステップと、解析ステップにおいて決定したパラメータに基づいて、第2のコンテンツを生成する生成ステップと、を含む。
これによれば、コンテンツ生成方法では、ユーザ99から取得された主観的反応及び客観的反応に基づいて第2のコンテンツの生成を行う。つまり、ユーザ99は、第2のコンテンツの生成のために主観的反応及び客観的反応を提供する。ここで、主観的反応及び客観的反応のうち、客観的反応がユーザ99の能動的な入力操作等を要せずに取得されることから、実際には、ユーザ99は、主観的反応を入力するのみで第2のコンテンツが生成される。つまり、ユーザ99が、第2のコンテンツの生成のために煩わしい情報提供の操作等を実施しなくてよいため、コンテンツ生成方法により、ユーザ99は、簡易に第2のコンテンツを生成できる。また、生成される第2のコンテンツは、ユーザ99自身の意思である主観的反応、及び、潜在意識に基づく客観的反応に基づいて生成されるため、よりユーザ99の嗜好等の条件に適合している。よって、コンテンツ生成方法により、簡単に、かつ、ユーザ99の嗜好等の条件に精度よく適合した、第2のコンテンツを生成することができる。
また、本実施の形態におけるプログラムは、上記に記載のコンテンツ生成方法をコンピュータに実行させる。
これによれば、コンピュータを用いて、上記のコンテンツ生成方法を実行することができる。
[変形例]
以下では、さらに、実施の形態の変形例に係るコンテンツ生成システム200について説明する。なお、以下の説明では、前述した実施の形態と比較して異なる箇所について説明し、実施の形態と実質的に同一の箇所については、省略又は簡略化して説明する。
以下では、さらに、実施の形態の変形例に係るコンテンツ生成システム200について説明する。なお、以下の説明では、前述した実施の形態と比較して異なる箇所について説明し、実施の形態と実質的に同一の箇所については、省略又は簡略化して説明する。
上記の実施の形態において説明したコンテンツ生成システム200では、提示装置201において、ユーザ99に対して一度に提示する第1のコンテンツが1つであり、第1のコンテンツを1つずつ順番に提示される例を説明した。一方で本変形例において説明するコンテンツ生成システム200では、提示装置201において、一度に複数の第1のコンテンツをユーザ99が一覧できるように提示される例を説明する。
図8は、実施の形態の変形例に係る提示装置に提示される第1のコンテンツを例示する図である。
図8の(a)では、はじめにユーザ99に対して提示される、複数の第1のコンテンツが提示装置201のディスプレイに提示されている。図8の(a)において、第1のコンテンツは、Tシャツのデザインの画像52〜画像55である。また、図8の(b)では、ユーザ99に対して第1のコンテンツとして提示される、複数の第2のコンテンツが提示装置201のディスプレイに提示されている。図bの(b)において、第1のコンテンツは、Tシャツのデザインの画像56〜画像59である。つまり、図8の(b)は、図8の(a)においてユーザ99が画像52〜画像55に対して示した主観的反応及び客観的反応に基づき、生成された複数の第2のコンテンツが提示されている提示装置201を示している。
図8の例では、コンテンツ生成システム200は、ユーザ99に対して、生成された第2のコンテンツを提示する場合を含め、一度に複数の第1のコンテンツを一覧できるように提示する。コンテンツ生成システム200は、一度に提示する第1のコンテンツについて、それぞれユーザ99の主観的反応及び客観的反応に基づいてスコアを付与していくことにより、ユーザ99の嗜好等の条件により適合したコンテンツを生成していく。特に、本変形例におけるコンテンツ生成システムは、一度に複数の第1のコンテンツに対するユーザ99の主観的反応及び客観的反応を取得できるため、より迅速にユーザ99の嗜好等の条件に適合したコンテンツを生成することが可能である。
ユーザ99は、提示された第1のコンテンツにおいて、図8の(a)に示すように、画像52〜画像55のうち、カーソル60によって選択されている画像に対する順位を入力装置203に入力する。画像52〜画像55のそれぞれについて同様にカーソル60によって選択し、順位を入力することにより、提示された4つの第1のコンテンツのそれぞれについてユーザ99の主観的反応が取得される。図8の(b)に示すように、ユーザ99は、同様に、画像56〜画像59のうち、カーソル61によって選択されている画像に対する順位を入力装置203に入力する。このように、順位の入力を繰り返すことにより、提示された複数の第1のコンテンツの各々に対するユーザ99の主観的反応が入力される。
また、コンテンツ生成システム200は、検知器205である脳波計により、ユーザ99が4つの第1のコンテンツのうち、各々の第1のコンテンツにおける視線の停留時間を計測する。例えば、4つの第1のコンテンツの各々は、異なる周波数で表示される。これにより、検知器205において取得されるユーザ99の脳波のうち、定常状態視覚誘発電位(SSVEP:Steady State Visual Evoked Potentials)に基づき、ユーザ99が視認している第1のコンテンツが特定される。定常状態視覚誘発電位は、ユーザ99が視認する対象物の周波数と同期した波形を示すため、4つの第1のコンテンツの各々が、異なる周波数で表示されることにより、ユーザ99が視認している第1のコンテンツを特定できる。コンテンツ生成システム200は、このようにして取得された視線停留時間を客観的反応として用いて、ユーザ99の主観的反応及び客観的反応に基づいて、第1のコンテンツの各々に対するスコアを付与する。スコアの付与は、例えば、次の式(2)を用いて説明される。
ここで、主観的反応は、複数の第1のコンテンツそれぞれについて、ユーザ99が順位付けした評価に基づく得点として数値化される。また、全時間に対する視線停留時間は、ユーザ99の、対応する第1のコンテンツが気になっている程度に相関するため、全時間に対する視線停留時間の値が大きいほどスコアが上がるように加算される。
なお、α、δは、上記の実施の形態と同様に各説明変数の重み係数を示しており、詳細な説明を省略する。上記の式(2)は、複数の第1のコンテンツの各々におけるスコアを算出するための一例であり、少なくとも主観的反応及び客観的反応を用いてスコアが算出されれば、上記の式(2)でなくてもよい。
以上説明したように、本変形例におけるコンテンツ生成システム200の、コンテンツ提示部11は、複数の第1のコンテンツをユーザ99が一覧できるように提示してもよい。
これによれば、コンテンツ生成システム200は、一度に複数の第1のコンテンツにスコアを付与する操作を実施できる。よって、一定時間内により多くのコンテンツの提示と生成を繰り返すことができるため、より迅速にユーザ99の嗜好等の条件に適合した、第2のコンテンツを生成することができる。
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本開示は、上記実施の形態に限定されるものではない。
以上、実施の形態について説明したが、本開示は、上記実施の形態に限定されるものではない。
また、本開示は、コンピュータによって行われるコンテンツの生成方法として実現されてもよいし、情報の提示方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。また、本開示は、このようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、又は、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
また、例えば、上記の実施の形態においては、提示装置、入力装置、及び検知器を含むコンテンツ生成システムについて説明したが、コンテンツ生成システムは、提示装置、入力装置、及び検知器を備えなくてもよい。コンテンツ生成システムは、クラウドサーバ上に設置されたコンテンツ生成装置のみで実現され、通信可能に接続された提示装置、入力装置、及び検知器を介して、ユーザに第1のコンテンツを提示し、ユーザの、主観的反応及び客観的反応を取得してもよい。この場合、例えば、スマートフォン、タブレット端末、コンピュータ等の情報通信端末は、提示装置としてのディスプレイ等、入力装置としてのキーボード等、及び検知器としてのカメラ又は拡張端子若しくは近距離無線通信により接続された脳波計等を備えるため好適に用いられる。
また、上記の実施の形態においては、第1のコンテンツ及び第2のコンテンツは、視覚の刺激をユーザに与える構成を説明したが、これに限らない。
例えば、第1のコンテンツ及び第2のコンテンツは、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚の少なくともいずれか1種類の刺激をユーザ99に与えてもよい。これによれば、コンテンツ生成システム200は、第1のコンテンツによってユーザ99に与えた五感への刺激に対する主観的反応及び客観的反応に基づき、五感への刺激を与える第2のコンテンツを生成することができる。
図9は、実施の形態に係る第1のコンテンツと第2のコンテンツの組み合わせについて説明する図である。図9には、左列に第1のコンテンツを、右列に左に示す第1のコンテンツのそれぞれに対応する第2のコンテンツを組み合わせの表が示されている。上記の実施の形態において説明したように、第1のコンテンツであるTシャツのデザインから第2のコンテンツであるTシャツのデザインが生成されてもよい。また、第1のコンテンツである音楽から第2のコンテンツである音楽が生成されてもよい。
これらに例示されるように、第1のコンテンツ及び第2のコンテンツは、同種の刺激をユーザに与えてもよい。これによれば、コンテンツ生成システムにおける提示装置が第1のコンテンツと第2のコンテンツとで共用でき、システム構成を簡略化することができる。
また、図9に示すように、第1のコンテンツである画像から第2のコンテンツである映像が生成されてもよい。画像の周波数、彩度、明度、色調等に合わせ、周波数、テンポ、音程、音域等が適合する映像が生成されることで、元の画像に対するユーザの印象をより具体化することができる。このとき、第2のコンテンツである映像の視覚+聴覚に例示されるように、第1のコンテンツ及び第2のコンテンツは、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚の少なくともいずれか2種類の刺激をユーザに与えてもよい。これによれば、コンテンツ生成システムは、第1のコンテンツによってユーザに与えた五感のうちの2種類の刺激の組み合わせによる複合刺激に対する主観的反応及び客観的反応に基づき、五感のうちの2種類の刺激の組み合わせによる複合刺激を与える第2のコンテンツを生成することができる。
また、図9に示すように、第1のコンテンツである芳香性物質から第2のコンテンツである画像が生成されてもよい。例えば、芳香性物質を含む液体が噴霧器等によって噴霧されることでユーザに第1のコンテンツが提示さてもよい。芳香性物質の組成成分、成分原料、調合比、濃度等に合わせ、周波数、彩度、明度、色調等が適合する画像が生成されることで、元の方向性物質に対する抽象化されたユーザのイメージを生成することができる。
また、第1のコンテンツである画像から第2のコンテンツである触覚フィードバックが生成されてもよい。例えば、画像の周波数、彩度、明度、色調等に合わせ、硬さ、温度、動き、質感が適合する触覚フィードバックが生成されることで、元の画像から想起されるような再現された感触を生成することができる。
また、第1のコンテンツである調味料から第2のコンテンツであるレシピ画像が生成されてもよい。例えば、各種調味料が溶解された液体が混合されて、混合液が第1のコンテンツとしてユーザに提示されてもよい。ユーザが食味した混合液における調味料の酸味、塩味、甘味、旨味等に合わせ、酸味、塩味、甘味、旨味等が適合するレシピを示す画像が生成されることで、元の調味料に基づくユーザの味覚の嗜好を満たすレシピ画像を生成することができる。
これらに例示されるように、第1のコンテンツ及び第2のコンテンツは、異種の刺激をユーザに与えてもよい。これによれば、コンテンツ生成システムは、より多様なコンテンツに応用することができる。よって、よりユーザ99の嗜好等の条件に精度よく適合した、第2のコンテンツを生成することができる。
また、上記の実施の形態では、第2のコンテンツの生成に用いるパラメータの決定に遺伝的アルゴリズムを応用する例を説明したが、これに限られない。例えば、遺伝的アルゴリズムに代えて、差分進化、粒子群最適化、アントコロニー最適化、疑似アニーリング法等の各種最適化アルゴリズムを、第1のコンテンツ及び第2のコンテンツの形態に合わせて適宜選択して応用することができる。つまり、第2のコンテンツの生成では、生成される第2のコンテンツが最適化されるようなあらゆるアルゴリズム等を適用してもよい。
また、例えば、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。
また、上記実施の形態において、入出力部などの各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
また、入出力部などの各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。各構成要素は、回路(又は集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
また、本開示の全般的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
11 コンテンツ提示部
13 反応取得部
15 反応解析部
17 コンテンツ生成部
200 コンテンツ生成システム
13 反応取得部
15 反応解析部
17 コンテンツ生成部
200 コンテンツ生成システム
Claims (12)
- ユーザに第1のコンテンツを提示するコンテンツ提示部と、
前記コンテンツ提示部により提示された前記第1のコンテンツに対する前記ユーザの、自身の意思を示す主観的反応、及び自身の意思とは無関係な反応である客観的反応を取得する反応取得部と、
前記反応取得部で取得された前記ユーザの前記主観的反応及び前記客観的反応に基づいて、第2のコンテンツを生成するためのパラメータを決定する反応解析部と、
前記反応解析部で決定した前記パラメータに基づいて、前記第2のコンテンツを生成するコンテンツ生成部と、を備える
コンテンツ生成システム。 - 前記コンテンツ提示部は、互いに異なる複数の前記第1のコンテンツを前記ユーザに提示し、
前記反応取得部は、複数の前記第1のコンテンツのそれぞれについて、前記ユーザの前記主観的反応及び前記客観的反応を取得し、
前記反応解析部は、
複数の前記第1のコンテンツのそれぞれについて、取得された前記ユーザの前記主観的反応及び前記客観的反応に基づいてスコアを付与して、前記スコアが第1所定値よりも大きい2以上の前記第1のコンテンツを抽出し、
前記第1のコンテンツを構成する要素のうち、抽出された2以上の前記第1のコンテンツ間で交換される交換要素を、前記パラメータとして決定し、
前記コンテンツ生成部は、抽出された2以上の前記第1のコンテンツ間で、前記交換要素を交換することにより前記第2のコンテンツを生成する
請求項1に記載のコンテンツ生成システム。 - 前記コンテンツ生成部は、抽出された2以上の前記第1のコンテンツ間で、前記交換要素を交換したあとに、さらに、複数の前記第1のコンテンツを構成する要素のうちの1以上の要素をランダムに変化させる変異導入を行うことにより前記第2のコンテンツを生成する
請求項2に記載のコンテンツ生成システム。 - 前記コンテンツ提示部は、複数の前記第1のコンテンツを前記ユーザが一覧できるように提示する
請求項2又は3に記載のコンテンツ生成システム。 - 前記コンテンツ生成部は、前記第2のコンテンツを複数生成する
請求項1〜4のいずれか一項に記載のコンテンツ生成システム。 - 前記コンテンツ提示部は、前記第1のコンテンツとして、前記コンテンツ生成部で生成された前記第2のコンテンツを提示し、
前記反応取得部は、前記コンテンツ提示部により提示された前記第2のコンテンツに対する前記ユーザの前記主観的反応及び前記客観的反応を取得する
請求項1〜5のいずれか一項に記載のコンテンツ生成システム。 - 前記コンテンツ生成部において生成される複数の前記第2のコンテンツには、前記スコアが第2所定値よりも大きい、抽出された前記第1のコンテンツが含まれる
請求項2に従属する請求項5に記載のコンテンツ生成システム。 - 前記第1のコンテンツ及び第2のコンテンツは、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚の少なくともいずれか1種類の刺激を前記ユーザに与える
請求項1〜5のいずれか一項に記載のコンテンツ生成システム。 - 前記第1のコンテンツ及び第2のコンテンツは、同種の刺激を前記ユーザに与える
請求項6に記載のコンテンツ生成システム。 - 前記第1のコンテンツ及び第2のコンテンツは、異種の刺激を前記ユーザに与える
請求項6に記載のコンテンツ生成システム。 - ユーザに第1のコンテンツを提示する提示ステップと、
前記提示ステップにおいて提示された前記第1のコンテンツに対する前記ユーザの、自身の意思を示す主観的反応、及び自身の意思とは無関係な反応である客観的反応を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにおいて取得された前記ユーザの前記主観的反応及び前記客観的反応に基づいて、第2のコンテンツを生成するためのパラメータを決定する解析ステップと、
前記解析ステップにおいて決定した前記パラメータに基づいて、前記第2のコンテンツを生成する生成ステップと、を含む
コンテンツ生成方法。 - 請求項11に記載のコンテンツ生成方法をコンピュータに実行させるための
プログラム。
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- 2019-06-26 JP JP2019119135A patent/JP2021005252A/ja active Pending
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