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JP2021066781A - 光散乱型液晶素子用液晶組成物、及び該光散乱型液晶素子用液晶組成物を用いた光散乱型液晶素子 - Google Patents

光散乱型液晶素子用液晶組成物、及び該光散乱型液晶素子用液晶組成物を用いた光散乱型液晶素子 Download PDF

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JP2021066781A JP2019191939A JP2019191939A JP2021066781A JP 2021066781 A JP2021066781 A JP 2021066781A JP 2019191939 A JP2019191939 A JP 2019191939A JP 2019191939 A JP2019191939 A JP 2019191939A JP 2021066781 A JP2021066781 A JP 2021066781A
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Abstract

【課題】 リバースモードタイプの光散乱型液晶素子において電圧無印加時の透明性に優れると共に、駆動電圧、及びヒステリシスを低減することにある。【解決手段】 本発明は、第一の成分として下記一般式(1)で表される化合物の群から選択される重合性化合物を含有し、第二の成分として非重合性の化合物を含有し、第三の成分として光重合開始剤を含有する、光散乱型液晶素子用液晶組成物、該光散乱型液晶組成物の重合性化合物を重合させることによりポリマーネットワークを形成させてなる光散乱型液晶素子に関する。本発明の光散乱型液晶素子用液晶組成物は、リバースモードタイプの光散乱型液晶素子において電圧無印加時の透明性に優れると共に、駆動電圧、ヒステリシスを低減できる。【選択図】 なし

Description

本発明は、光散乱型液晶素子用液晶組成物、及びそれを用いた光散乱型液晶素子に関する。光散乱型液晶素子は、デジタルカメラやスマートフォン等の調光に使用される光シャッター、ディスプレイ用光源の光散乱板、導光板、反射型ディスプレイや透明ディスプレイの反射板、及びスマートウィンドウ等の物品を含む。
近年、ディスプレイ用途の多様化、高性能化とともに、透明ディスプレイ、コントラスト比の高い液晶ディスプレイ、所望の透過−散乱度合いの調光が可能な光シャッター機能をもつ調光素子などの実現が期待されており、これらを実現するための調光材料の開発が重要な課題となっている。
調光材料のうち、透過‐散乱型の調光素子用材料として、ポリマーネットワーク型液晶を用いた光散乱型液晶表示素子は、素子中において液晶と高分子が互いに相分離し、高分子によるポリマーネットワークが形成された液晶素子方式である。光散乱型液晶表示素子は、透明状態と白濁状態との間のコントラスト比を利用する表示方式のため、偏光板等の光学フィルムを必要としない。そのため、偏光板を用いたTN、STN、IPS又はVAモードの液晶表示素子に比べ、明るい表示が実現できるメリットがあり、しかも、素子の構成も単純であることから、調光ガラス等の光シャッター用途、時計等セグメント表示用途に応用されている。また、高精細表示を実現するため、アクティブ駆動表示素子と組み合わせて、プロジェクター用途、反射型ディスプレイ用途等への応用も検討されている。
近年では、透過型ディスプレイ、フレキシブルディスプレイといった、従来に無い設計の液晶表示装置も実用化へ向け開発が進められている。これらに応用が期待される液晶素子として、たとえば特許文献1や特許文献2に記載されるような、電圧の無印加時に透明状態、電圧の印加時に散乱状態となる、いわゆるリバースモードタイプの光散乱型液晶素子が挙げられる。これらのリバースモードタイプの光散乱型液晶素子は、いわゆる通常モードの光散乱型液晶表示素子、すなわち、正の誘電異方性を有する液晶材料を用い、電圧の無印加時に散乱状態、電圧の印加時に透明状態となる従来型の光散乱型液晶素子よりも、透明状態における透明度に優れるという特長を有する。
しかしながら、リバースモードタイプの光散乱型液晶素子を設計するには、電圧無印加の状態において、素子中の液晶分子とポリマーネットワーク中のメソゲン基とを略同一方向に高次に配向させる必要がある。電圧無印加時にこの配向が十分でないと、液晶組成物とポリマーネットワークとの界面や、液晶のドメイン間において局所的な光散乱を生じやすいため、液晶素子が透明状態のとき白濁が残りやすい。次世代ディスプレイのような高い透明性が要求される用途に対しては、このような白濁を高い水準で抑制することが求められる。
他方、当該素子中の液晶分子は、ポリマーネットワーク中のメソゲン基との配向によって強いアンカーリング力を受けるため、通常の液晶素子よりも液晶分子を駆動しにくく、実用的な駆動電圧を得がたいものであった。また、中間調を表示するような高精細なディスプレイ用途に適用する場合、電圧上昇時における透過率軌跡と電圧降下時における透過率の軌跡の差異、いわゆるヒステリシスの大きさも問題となり、ヒステリシスの小さい素子が求められていた。
特開平5−119302 特許第5017963号
従って、本発明が解決しようとする課題は、リバースモードタイプの光散乱型液晶素子において電圧無印加時の透明性に優れると共に、駆動電圧、及びヒステリシスを低減することにある。
本発明等は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、リバースモードタイプの光散乱型液晶素子用液晶組成物において、特定の重合性化合物を用いることが重要であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、第一の成分として下記一般式(1)で表される化合物の群から選択される重合性化合物を含有し、第二の成分として非重合性の化合物を含有し、第三の成分として光重合開始剤を含有する、光散乱型液晶素子用液晶組成物に関する。
Figure 2021066781
(式中、P11、P12は各々独立して重合性基を表し、
11、S12は各々独立してスペーサー基を表し、
11,X12は各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−RX1−、−OCO−RX1−、−RX1−COO−、−RX1−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−CHCH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合(ただし、−RX1−は、炭素原子数2〜6のアルキレン基を表す。)を表し、(ただし、各P−(S−X)−結合には−O−O−を含まない。)、
11は−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−RZ1−、−OCO−RZ1−、−RZ1−COO−、−RZ1−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−CHCH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、又は−C≡C−(ただし、−RZ1−は、炭素原子数2〜6のアルキレン基を表す。)を表し
11、A12は各々独立して、2価の芳香環、脂環、複素環及び縮合環から選択される基を表す。)
本発明は、更に、前記光散乱型液晶組成物の重合性化合物を重合させることによりポリマーネットワークを形成させてなる光散乱型液晶素子に関する。
本発明によれば、リバースモードタイプの光散乱型液晶素子において電圧無印加時の透明性に優れると共に、駆動電圧、ヒステリシスを低減できる。
本発明の光散乱型液晶素子用液晶組成物は、前記した通り、第一の成分である重合性化合物と、第二の成分である非重合性の化合物と、第三の成分である光重合開始剤を必須成分とするものである。
(第一の成分:重合性化合物)
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物は、先ず、第一成分として下記一般式(1)で表される化合物の群から選択された重合性化合物を含有する。
Figure 2021066781
(式中、P11、P12は各々独立して重合性基を表し、
11、S12は各々独立してスペーサー基を表し、
11,X12は各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−RX1−、−OCO−RX1−、−RX1−COO−、−RX1−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−CHCH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合(ただし、−RX1−は、炭素原子数2〜6のアルキレン基を表す。)を表し、(ただし、各P−(S−X)−結合には−O−O−を含まない。)
11は−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−RZ1−、−OCO−RZ1−、−RZ1−COO−、−RZ1−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−CHCH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、又は−C≡C−(ただし、−RZ1−は、炭素原子数2〜6のアルキレン基を表す。)を表し、
11、A12は各々独立して、2価の芳香環、脂環、複素環及び縮合環から選択される基を表す。)
ここで、前記一般式(1)中、P11、P12で表される重合性基は、下記式(P−1)〜式(P−20)
Figure 2021066781
が好ましく、これらの重合性基のうち、重合性および保存安定性を高める観点から、式(P−1)、式(P−2)、式(P−7)、式(P−12)、又は式(P−13)が好ましく、式(P−1)、式(P−2)、式(P−7)がより好ましく、特に式(P−1)、及び式(P−2)が好ましい。
前記一般式(1)中、S11、S12は各々独立して単結合又はスペーサー基を表すが、特に液晶性を発現しやすく、また、駆動電圧低減の観点から炭素原子数1〜18のアルキレン基であることが好ましい。ここで、該アルキレン基は直鎖状アルキレン基又は分岐状アルキレン基であることが好ましく、また、該アルキレン基中の水素原子は、1つ以上のハロゲン原子、CN基、または前述の重合性基を有する炭素原子数1〜8のアルキル基により置換されていても良い。該アルキレン基中に存在する1つのCH2基又は隣接していない2つ以上のCH2基はそれぞれ相互に独立して、酸素原子が相互に直接結合しない形で、−O−、−S−、−NH−、−N(CH)−、−CO−、−CH(OH)−、CH(COOH)、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−SCO−、−COS−又は−C≡C−により置き換えられていても良い。
これらのなかでもスペーサー基のうち、液晶性を発現する観点から、炭素原子数2〜8の直鎖アルキレン基、フッ素原子で置換された炭素数2〜6のアルキレン基、アルキレン基の一部が−O−で置き換えられた炭素原子数4〜14のアルキレン基が好ましい。
前記一般式(1)中、X11、X12で表される基は、前記した通り、各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−RX1−、−OCO−RX1−、−RX1−COO−、−RX1−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−CHCH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合(ただし、−RX1−は、炭素原子数2〜6のアルキレン基を表す。)であるが、なかでも単結合、−O−、−S−、−CO−、−COO−、及び−OCO−からなる群から選択される基が好ましく、−O−であることがより好ましい。
ただし、前記一般式(1)中、P11−(S11−X11)−及びP12−(S12−X12)−の各P−(S−X)−結合には−O−O−結合を含まない。
前記一般式(1)中、Z11で表される基は、前記した通り、−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−RZ1−、−OCO−RZ1−、−RZ1−COO−、−RZ1−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−CHCH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、又は−C≡C−(ただし、−RZ1−は、炭素原子数2〜6のアルキレン基を表す。)であるが、なかでも−COO−、−CFO−、−CH=CH−、−CHCH−、又は−C≡C−からなる群から選択される基が好ましく、−COO−であることがより好ましい。
前記一般式(1)中、A11、A12は各々独立して、2価の芳香環、脂環、複素環及び縮合環から選択される基を表し、具体的には下記(a)〜(c)から選択される基が好ましい。
(a) トランス−1,4−シクロへキシレン基(この基中に存在する1つのメチレン基又は隣接していない2つ以上のメチレン基は−O−又は−S−に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は窒素原子に置き換えられてもよい。)
(c) 1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ(2.2.2)オクチレン基、1,4−ピペリジン基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基及び1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−基
(上記の基(a)、基(b)及び基(c)の基中に存在する1つ又は2つ以上の水素原子は、それぞれ独立してフッ素原子、塩素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のハロゲン化アルキル基、炭素原子数1〜8のハロゲン化アルコキシ基、又は炭素原子数1〜8のアルコキシ基に置換されていても良い。)
これらのなかでも液晶性を発現し易い点から、基(a)、基(b)が好ましく、特に基(b)を必須の構造として有することが好ましい。
本発明で用いる重合性化合物は2つの環構造を持ち、且つ2つの環の間に結合基を持つ化合物であることから弱い液晶性を示すとともに、柔軟性も備える。リバースモードタイプの光散乱型液晶素子は、電圧無印加時の透明状態は、重合する前の一般式(1)で表される重合性化合物を含む重合性組成物と後述する非重合性液晶組成物とが均一に相溶し、一つのネマチック層となって一様に配向し、重合性組成物が重合によって相分離してもその配向状態を維持することにより実現される。そのため、重合性組成物には液晶性を示す化合物が必要となる。ただし、環構造が多数あるような液晶性が高い重合性液晶化合物を用いると、非重合性液晶との弾性エネルギーが高くなるため、非重合性液晶が動く難くなり駆動電圧は上昇してしまう。一方本発明の2つの環構造を持つ重合性化合物を用いると、液晶性が低いため、非重合性液晶との相互作用が小さくなり、駆動電圧を低減することができる。またヒステリシスについては、重合性組成物が重合したポリマーネットワーク界面の液晶がずれ動くことが原因であり、剛直な骨格の重合性液晶を用いると起きやすい。そのため、環構造環に結合基を設け、ポリマーネットワークの柔軟性を高くすることで、ポリマーネットワークが非重合性液晶の動きに追従しやすくなり、ヒステリシスを低減することが出来る。
前記一般式(1)で表される化合物はさらに具体的には、下記式(1−1)〜般式(1−5)で表される化合物を例示することができる。
Figure 2021066781
上記一般式(1−1)〜一般式(1−5)で表される化合物のうち、一般式(1−1)、及び(1−2)で表される化合物が好ましい。
なお、以上詳述した一般式(1)で表される重合性化合物は、第一の成分として、一種のみ用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
(第四の成分 重合性化合物)
本発明では、重合性の成分として前記第一の成分に加え、目的とする性能に応じて第四の成分を使用することができる。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物は、第四の成分としては、具体的には、下記一般式(3−1)で表される重合性化合物を用いることが、駆動電圧、及びヒステリシスをより低減できる点から好ましい。
Figure 2021066781
式中、P31は重合性官能基を表し、具体的にはP11、P12と同じ意味を表す。P31はの好ましい基は、P11、P12と同じである。
31は単結合又は炭素原子数1〜9のアルキレン基を表すが、該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないようにそれぞれ独立して−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよく、該アルキレン基中に存在する1つ又は2つ以上の水素原子は、それぞれ独立してフッ素原子で置換されていてもよい。
31は炭素原子数1〜6のアルキレン基であることが好ましく、炭素原子数1〜3のアルキレン基であることがより好ましい。
一般式(3−1)中、R32及びR33はそれぞれ独立して、水素原子、又は炭素原子数1〜21のアルキル基を表すが、該アルキル基中の1つ若しくは2つ以上の隣接しない−CH−が−O−、−CO−、 −COO−又は−OCO−で置換されていてもよく、該アルキル基中に存在する1つ若しくは2つ以上の水素原子がそれぞれ独立してR34で置換されていてもよい。R32及びR33は1つ若しくは2つ以上の隣接しない−CH−が−O−、−CO−、 −COO−又は−OCO−で置換されていてもよく、1つ若しくは2つ以上の水素原子がそれぞれ独立してR34で置換されていてもよい炭素原子数3〜16のアルキル基を表すことがより好ましく、1つ若しくは2つ以上の水素原子がそれぞれ独立してR34で置換されていてもよい炭素原子数5〜14のアルキル基を表すことがさらに好ましく、炭素原子数6〜12のアルキル基を表すことが特に結晶性を抑制できる点から好ましい。ここでR34は炭素原子数1〜6のアルキル基を表す。
一般式(3−1)中、R31、R32及びR33それぞれに含まれる炭素原子数の総和は、3〜30であることが好ましく、4〜28であることがより好ましく、5〜26であることがさらに好ましく、6〜24であることがさらに好ましく、12〜24であることが特に好ましい。R32及びR33のいずれか一方が水素原子を表さないことが好ましく、R32及びR33の両方が水素原子を表さないことがより好ましい。
一般式(3−1)で表される化合物としては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、2エチルヘキシルアクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、等の直鎖状アルキル鎖を有するモノ(メタ)アクリレート、あるいは、下記の構造で表される分岐状アルキル鎖を有するモノ(メタ)アクリレートが挙げられる。
Figure 2021066781
これらのなかでも特に電圧無印加時の透明性を良好に維持しつつ、駆動電圧を低減効果が顕著なものとなる点から分岐状アルキル鎖を有するモノ(メタ)アクリレートを用いることが好ましい。
また、本発明では、第四の成分として前記一般式(3−1)で表される重合性化合物に代えて、或いは、前記一般式(3−1)で表される重合性化合物と共に、下記一般式(3−2)で表される重合性化合物を用いることも好ましい。
Figure 2021066781
(式中、Y31、及びY32は水素原子、又はメチル基を表し、
31は直鎖、または分岐の炭素原子数4〜80のアルキレンを表し、該アルキレンの任意の炭素原子は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−CO−、−C≡C−、−OCO−、−COO−、又はOHで置換されてよい。)
ここで、一般式(3−2)中、X31は直鎖、または分岐のアルキレンは、炭素原子数6〜80の範囲のものであるが、炭素原子数は7〜70の範囲であることが好ましく、中でも8〜60の範囲であることが好ましく、特に9〜50の範囲であることが駆動電圧低下の点から好ましい。
上記した一般式(3−2)で表される重合性化合物は、例えば、下記の構造のものが挙げられる。
Figure 2021066781
(式中、n及びmはn+mが1〜10、n2は1〜18、n3及びm2はn3+m2が1〜18となる値、nは1〜23、nは1〜23、nは4〜30、nは2〜10、nは2〜10をそれぞれ表す。)
(第五の成分:重合性化合物)
更に駆動電圧、ヒステリシスの調整、及び低温特性の改善等の観点から、第五の成分として一般式(4)を用いることもできる(ただし、一般式(4)で表される化合物において前記一般式(1)で表される化合物を除く)。
Figure 2021066781
式中、P41は重合性基を表し、具体的にはP11、P12と同じ意味を表す。P41の好ましい基はP11、P12と同じである。
41は単結合又はスペーサー基を表すが、特に液晶性を発現しやすく、また、駆動電圧低減の観点から炭素原子数1〜18のアルキレン基であることが好ましい。ここで、該アルキレン基は直鎖状アルキレン基又は分岐状アルキレン基であることが好ましく、また、該アルキレン基中の水素原子は、1つ以上のハロゲン原子、CN基、または前述の重合性基を有する炭素原子数1〜8のアルキル基により置換されていても良い。該アルキレン基中に存在する1つのCH2基又は隣接していない2つ以上のCH2基はそれぞれ相互に独立して、酸素原子が相互に直接結合しない形で、−O−、−S−、−NH−、−N(CH)−、−CO−、−CH(OH)−、CH(COOH)、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−SCO−、−COS−又は−C≡C−により置き換えられていても良い。
これらのなかでもスペーサー基のうち、液晶性を発現する観点から、炭素原子数2〜8の直鎖アルキレン基、フッ素原子で置換された炭素数2〜6のアルキレン基、アルキレン基の一部が−O−で置き換えられた炭素原子数4〜14のアルキレン基が好ましい。
42は水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアノ基、又は、炭素原子数1から20のアルキル基、又はP42−S42−を表すが、前記アルキル基は直鎖状であっても分岐状であっても良く、前記アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、前記アルキル基中の1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換されても良く、P42は重合性基を表し、S42はスペーサー基を表す。、これらの中でも、炭素原子数1から10のアルキル基(該アルキル基中の一つ以上の−CH−基は、酸素原子で置き換えられも良く)、又はP42−S42−(P42はP11、又はP12と同じ意味を表し、S42はS41と同じ意味を表す)であることが好ましく、P42−S42−であることが更により好ましい。
41、X42は、S41又はR42への結合手を左端の結合として表記する場合において、各々独立して、−O−、−S−、−OCH−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表し(ただし、各P−(S−X)−結合には−O−O−を含まない。)、中でもX41は−O−であることが好ましく、X42は単結合、−O−CO−O−、又は−O−であることが好ましい。
ただし、前記一般式(4)中、P41−(S41−X41)−及びP42−(S42−X42)−の各P−(S−X)−結合には−O−O−結合を含まない。
41は、−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−RZ41−、−OCO−RZ41−、−RZ41−COO−、−RZ41−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−CHCH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表し((ただし、−RZ41−は、炭素原子数2〜6のアルキレン基を表す)、中でも−COO−、−OCO−、−CH−CH−COO−、−CH−CH−OCO−、−COO−CH−CH−、−OCO−CH−CH−、−C≡C−、又は単結合であることが好ましく、Z41が複数存在する場合それらは各々同一であっても異なっていても良く、
41、A42は各々独立して、一般式(1)中のA11、A12と同じ意味を表す。
前記一般式(4)で表される重合性化合物は、具体的には、下記の式(4−1)から式(4−39)で表される重合性化合物が好ましい。
Figure 2021066781
Figure 2021066781
Figure 2021066781
Figure 2021066781
Figure 2021066781
上記式(4−1)〜式(4−39)において、n、mは、各々独立して1〜10の整数数を表し、R、R、及びRは、各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、シアノ基を示す。これらの基が炭素数1〜6のアルキル基、あるいは炭素数1〜6のアルコキシ基の場合、全部が未置換であるか、あるいは1つまたは2つ以上のハロゲン原子により置換されていてもよい。
また、以下の(4−40)〜(4−94)の化合物も好ましい。
Figure 2021066781
Figure 2021066781
Figure 2021066781
Figure 2021066781
Figure 2021066781
Figure 2021066781
Figure 2021066781
Figure 2021066781
Figure 2021066781
Figure 2021066781
Figure 2021066781
上記式(4−40)〜式(4−94)において、n、mは、各々独立して1〜10の整数数を表し、Rは、各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、シアノ基を示す。これらの基が炭素数1〜6のアルキル基、あるいは炭素数1〜6のアルコキシ基の場合、全部が未置換であるか、あるいは1つまたは2つ以上のハロゲン原子により置換されていてもよい。
前記第一の成分、第四の成分、及び第五の成分の合計は、ポリマーネットワークの強度を維持し、且つ低駆動電圧を実現する観点から、2〜20質量%であることが好ましく、2.5〜15質量%であることがより好ましく、3〜10質量%であることが更により好ましい。また、後述する第二の成分の非重合性化合物を均一配向状態にするために、第一の成分、及び第五の成分の合計は0.5〜10質量%であることが好ましく、1〜5質量%であることがより好ましい。
また第一の成分と第四の成分の併用は、更なる低電圧化、低ヒステリシス化に有効である。第一の成分により後述の第二成分である非重合性化合物を含有する非重合性の液晶組成物との相互作用を弱めることができるが、非液晶性化合物である第四の成分の添加により、この相互作用をさらに低下することができる。さらに、第四の成分の中でも、一般式(3−1)で表される化合物、すなわち単官能化合物であることで架橋密度を低下させ、且つ柔軟性のある側鎖を持つ化合物を用いると、更に柔軟性を高くすることができ、更なる低電圧化のみでなく、更なる低ヒステリシス化も実現される。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物には、前記第一の成分、第四の成分、及び第五の成分の化合物と共に、基材との密着性を改善する基、例えば、ヒドロキシル基、チオール基、アミド基、アミノ基、リン酸基などの極性基を有する重合性化合物等のその他の重合性化合物を併用しても良い。
(第二の成分:非重合性化合物)
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物には、第二成分として非重合性化合物を含有する。より具体的には、本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物には、下記一般式(2)で表される化合物を1種又は2種以上含有することが好ましい。
Figure 2021066781
(式中、R21は、炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
22は、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、CF基、OCF基、OCHF基、NCS基、又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
21、A22及びA23はそれぞれ独立して
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)及び
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
(d) 1,4−シクロヘキセニレン基
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)、基(c)及び基(d)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
21及びZ22はそれぞれ独立して単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−OCF−、−CFO−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、
21は0〜3の整数を表し、A21、又はZ21が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。)
一般式(2)で表される化合物としては、以下の一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)で表される化合物を含むことが好ましい。一般式(2)の中でも、電圧印加時の散乱性能を高めたい場合は、一般式(N−1)で表される化合物を含むものが好ましい。なお、以下特に断らない限り、単に組成物という時は液晶組成物を指す。
また1種類又は2種類以上の一般式(N−1)で表される液晶化合物と共に、一般式(N−2)又は一般式(N−3)で表される液晶化合物を、1種類又は2種類以上含有してもよい。これら液晶化合物は誘電的に負の化合物(誘電率異方性の符号が負で、その絶対値が2より大きい)に該当する。
Figure 2021066781
(式中、RN11、RN12、RN21、RN22、RN31及びRN32はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
N11、AN12、AN21、AN22、AN31及びAN32はそれぞれ独立して
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)及び
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
(d) 1,4−シクロヘキセニレン基
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)、基(c)及び基(d)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
N11、ZN12、ZN21、ZN22、ZN31及びZN32はそれぞれ独立して単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−OCF−、−CFO−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、
N21は水素原子又はフッ素原子を表し、
N31は−CH−又は酸素原子を表し、
N11、nN12、nN21、nN22、nN31及びnN32はそれぞれ独立して0〜3の整数を表すが、nN11+nN12、nN21+nN22及びnN31+nN32はそれぞれ独立して1、2又は3であり、AN11〜AN32、ZN11〜ZN32が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。ただし、一般式(i)で表される化合物を除く。)
一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)で表される化合物は、誘電率異方性が負でその絶対値が2よりも大きな化合物であることが好ましい。
一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)中、RN11、RN12、RN21、RN22、RN31及びRN32はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数2〜8のアルケニル基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数2〜5のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数2〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜3のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数3のアルケニル基(プロペニル基)が特に好ましい。
また、それが結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び炭素原子数4〜5のアルケニル基が好ましく、それが結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
アルケニル基としては、式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい。(各式中の黒点は環構造中の炭素原子を表す。)
Figure 2021066781
N11、AN12、AN21、AN22、AN31及びAN32はそれぞれ独立してΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表すことが好ましく、下記の構造を表すことがより好ましく、
Figure 2021066781
トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基又は1,4−フェニレン基を表すことがより好ましい。
N11、ZN12、ZN21、ZN22、ZN31及びZN32はそれぞれ独立して−CHO−、−CFO−、−CHCH−、−CFCF−又は単結合を表すことが好ましく、−CHO−、−CHCH−又は単結合が更に好ましく、−CHO−又は単結合が特に好ましい。XN21はフッ素原子が好ましい。TN31は酸素原子が好ましい。
N11+nN12、nN21+nN22及びnN31+nN32は1又は2が好ましく、nN11が1でありnN12が0である組み合わせ、nN11が2でありnN12が0である組み合わせ、nN11が1でありnN12が1である組み合わせ、nN11が2でありnN12が1である組み合わせ、nN21が1でありnN22が0である組み合わせ、nN21が2でありnN22が0である組み合わせ、nN31が1でありnN32が0である組み合わせ、nN31が2でありnN32が0である組み合わせ、が好ましい。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての式(N−1)で表される液晶化合物の好ましい含有量の下限値は30質量%であり、上限値は95質量%である。より好ましい含有量の下限値は45%であり、上限値は80質量%である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての式(N−2)で表される液晶化合物の好ましい含有量は、0質量%である。ただし、透明性などの本願発明の目的を阻害しない限り、該含有量の下限値は、1質量%であり、10質量%であり、20質量%であってもよい。該含有量の上限値は、35質量%であり、25質量%であり、20質量%であってよい。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の組成物の総量に対しての式(N−3)で表される液晶化合物の好ましい含有は、0質量%である。ただし、透明性などの本願発明の目的を阻害しない限り、該含有量の下限値は、1%であり、10質量%であり、20質量%であってもよい。該含有量の上限値は、35質量%であり、25質量%であり、20質量%であってよい。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。さらに、 本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物のTNIを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高く上限値が高いことが好ましい。
一般式(N−1)で表される化合物として、下記の一般式(N−1a)〜(N−1g)で表される化合物群を挙げることができる。
Figure 2021066781
(式中、RN11及びRN12は一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表し、nNa11は0又は1を表し、nNb11は1又は2を表し、nNc11は0又は1を表し、nNd11は1又は2を表し、nNe11は1又は2を表し、nNf11は1又は2を表し、nNg11は1又は2を表し、ANe11はトランス−1,4−シクロへキシレン基又は1,4−フェニレン基を表し、ANg11はトランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基又は1,4−フェニレン基を表すが少なくとも1つは1,4−シクロヘキセニレン基を表し、ZNe 11は単結合又はエチレンを表すが少なくとも1つはエチレンを表す。)
より具体的には、一般式(N−1)で表される化合物は一般式(N−1−1)〜(N−1−5)、(N−1−10)〜(N−1−18)、(N−1−20)〜(N−1−21)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
一般式(N−1−1)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781
(式中、RN111及びRN112はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N111は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、プロピル基、ペンチル基又はビニル基が好ましい。RN112は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N−1−1)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(N−1−1)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0%であり、上限値は25%である。より好ましい含有量の下限値は0%であり、上限値は15%である。
さらに、一般式(N−1−1)で表される化合物は、式(N−1−1.1)から式(N−1−1.23)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−1.1)〜(N−1−1.4)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−1.1)及び式(N−1−1.3)で表される化合物が好ましい。
Figure 2021066781
式(N−1−1.1)〜(N−1−1.22)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能である。
一般式(N−1−2)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781
(式中、RN121及びRN122はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N121は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基又はペンチル基が好ましい。RN122は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メチル基、プロピル基、メトキシ基、エトキシ基又はプロポキシ基が好ましい。
一般式(N−1−2)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(N−1−2)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は30質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は20質量%である。
さらに、一般式(N−1−2)で表される化合物は、式(N−1−2.1)から式(N−1−2.22)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−2.3)から式(N−1−2.7)、式(N−1−2.10)、式(N−1−2.11)、式(N−1−2.13)及び式(N−1−2.20)で表される化合物であることが好ましく、Δεの改良を重視する場合には式(N−1−2.3)から式(N−1−2.7)で表される化合物が好ましく、TNIの改良を重視する場合には式(N−1−2.10)、式(N−1−2.11)及び式(N−1−2.13)で表される化合物であることが好ましく、応答速度の改良を重視する場合には式(N−1−2.20)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781
式(N−1−2.1)から式(N−1−2.22)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能である。
一般式(N−1−3)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781
(式中、RN131及びRN132はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N131は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN132は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数3〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、1−プロペニル基、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N−1−3)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(N−1−3)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は5質量%であり、上限値は50質量%である。より好ましい含有量の下限値は10質量%であり、上限値は35質量%である。
さらに、一般式(N−1−3)で表される化合物は、式(N−1−3.1)から式(N−1−3.21)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−3.1)〜(N−1−3.7)及び式(N−1−3.21)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−3.1)、式(N−1−3.2)、式(N−1−3.3)、式(N−1−3.4)及び式(N−1−3.6)で表される化合物が好ましい。
Figure 2021066781
式(N−1−3.1)〜式(N−1−3.4)、式(N−1−3.6)及び式(N−1−3.21)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、式(N−1−3.1)及び式(N−1−3.2)の組み合わせ、式(N−1−3.3)、式(N−1−3.4)及び式(N−1−3.6)から選ばれる2種又は3種の組み合わせが好ましい。
一般式(N−1−4)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781
(式中、RN141及びRN142はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N141及びRN142はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メチル基、プロピル基、エトキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N−1−4)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(N−1−4)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は25質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は15質量%である。
さらに、一般式(N−1−4)で表される化合物は、式(N−1−4.1)から式(N−1−4.14)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−4.1)〜(N−1−4.4)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−4.1)、式(N−1−4.2)及び式(N−1−4.4)で表される化合物が好ましい。
Figure 2021066781
式(N−1−4.1)〜(N−1−4.14)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能である。
一般式(N−1−5)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781
(式中、RN151及びRN152はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N151及びRN152はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましくエチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
一般式(N−1−5)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(N−1−5)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は30質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は20質量%である。
さらに、一般式(N−1−5)で表される化合物は、式(N−1−5.1)から式(N−1−5.6)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−5.1)、式(N−1−5.2)及び式(N−1−5.4)で表される化合物が好ましい。
Figure 2021066781
式(N−1−5.1)、式(N−1−5.2)及び式(N−1−5.4)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能である。
一般式(N−1−10)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781
(式中、RN1101及びRN1102はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1101は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基、ビニル基又は1−プロペニル基が好ましい。RN1102は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N−1−10)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(N−1−10)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は35質量%である。より好ましい含有量の下限値は2質量%であり、上限値は25質量%である。
さらに、一般式(N−1−10)で表される化合物は、式(N−1−10.1)から式(N−1−10.21)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−10.1)〜(N−1−10.5)式(N−1−10.20)及び式(N−1−10.21)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−10.1)、式(N−1−10.2)、式(N−1−10.20)及び式(N−1−10.21)で表される化合物が好ましい。
Figure 2021066781
式(N−1−10.1)、式(N−1−10.2)、式(N−1−10.20)及び式(N−1−10.21)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能である。
一般式(N−1−11)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781
(式中、RN1111及びRN1112はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1111は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基、ビニル基又は1−プロペニル基が好ましい。RN1112は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N−1−11)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(N−1−11)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は75質量%である。より好ましい含有量の下限値は2%であり、上限値は50質量%である。
さらに、一般式(N−1−11)で表される化合物は、式(N−1−11.1)から式(N−1−11.14)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−11.1)〜(N−1−11.5)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−11.2及び式(N−1−11.4)で表される化合物が好ましい。
Figure 2021066781
式(N−1−11.2)及び式(N−1−11.4)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能である
一般式(N−1−12)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781
(式中、RN1121及びRN1122はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1121は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1122は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N−1−12)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(N−1−12)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は25質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は15質量%である。
一般式(N−1−13)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781
(式中、RN1131及びRN1132はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1131は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1132は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N−1−13)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(N−1−13)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は25質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は15質量%である。
一般式(N−1−14)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781
(式中、RN1141及びRN1142はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1141は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1142は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N−1−14)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(N−1−14)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は25質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は15質量%である。
一般式(N−1−15)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781
(式中、RN1151及びRN1152はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1151は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1152は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N−1−15)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(N−1−15)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は25質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は15質量%である。
一般式(N−1−16)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781
(式中、RN1161及びRN1162はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1161は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1162は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N−1−16)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(N−1−16)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は25質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は15質量%である。
一般式(N−1−17)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781
(式中、RN1171及びRN1172はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1171は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1172は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N−1−17)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(N−1−17)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は25質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は15質量%である。
一般式(N−1−18)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781
(式中、RN1181及びRN1182はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1181は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1182は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N−1−18)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(N−1−18)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は35質量%である。より好ましい含有量の下限値は2質量%であり、上限値は25質量%である。
さらに、一般式(N−1−18)で表される化合物は、式(N−1−18.1)から式(N−1−18.5)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−18.1)〜(N−1−11.3)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−18.2及び式(N−1−18.3)で表される化合物が好ましい。
Figure 2021066781
一般式(N−1−20)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781
(式中、RN1201及びRN1202はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1201及びRN1202はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
一般式(N−1−20)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(N−1−20)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は25質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は15質量%である。
一般式(N−1−21)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781
(式中、RN1211及びRN1212はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1211及びRN1212はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
一般式(N−1−21)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(N−1−21)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は25質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は15質量%である。
一般式(N−1−22)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781
(式中、RN1221及びRN1222はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1221及びRN1222はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
一般式(N−1−22)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(N−1−21)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は25質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は15質量%である。
さらに、一般式(N−1−22)で表される化合物は、式(N−1−22.1)から式(N−1−22.12)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−22.1)〜(N−1−22.5)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−22.1)〜(N−1−22.4)で表される化合物が好ましい。
Figure 2021066781
一般式(N−2)で表される化合物は、式(N−2−1)または式(N−2−2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781
(式中、RN211及びRN212はそれぞれ独立して、一般式(N−2)におけるRN21及びRN22と同じ意味を表す。同様に、式中、RN221及びRN222はそれぞれ独立して、一般式(N−2)におけるRN21及びRN22と同じ意味を表す。)
N211及び,及びRN221は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基、ビニル基又は1−プロペニル基が好ましい。
N221及び,及びRN222は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基、又はブトキシ基が好ましい。
式(N−2−1)または式(N−2−2)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(N−2−1)または式(N−2−2)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は25質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は15質量%である。
さらに、式(N−2−1)または式(N−2−2)で表される化合物は、式(N−2−1.1)から式(N−2−1.5)、式(N−2−2.1)から式(N−2−2.2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781
一般式(N−3)で表される化合物は一般式(N−3−2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781
(式中、RN321及びRN322はそれぞれ独立して、一般式(N−3)におけるRN#1及びRN32と同じ意味を表す。)
N321及びRN322は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、プロピル基又はペンチル基が好ましい。
一般式(N−3−2)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明に係る光散乱型液晶素子液晶用組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(N−3−2)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は25質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は15質量%である。
さらに、一般式(N−3−2)で表される化合物は、式(N−3−2.1)から式(N−3−2.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781

本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物には、非重合性液晶化合物として、一般式(L)で表される液晶化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。
一般式(2)で表される化合物としては、以下の一般式(L)で表される化合物を含むことが好ましい。一般式(L)で表される液晶化合物は誘電的にほぼ中性の化合物(誘電率異方性Δεの値が−2〜2)に該当する。
Figure 2021066781
(式中、RL1及びRL2はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
L1は0、1、2又は3を表し、
L1、AL2及びAL3はそれぞれ独立して
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)及び
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)の基中に存在する1つ又は2つ以上の水素原子はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
L1及びZL2はそれぞれ独立して単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−OCF−、−CFO−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、
L1が2又は3であってAL2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、nL1が2又は3であってZL2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。)
一般式(L)で表される化合物は単独で用いてもよいが、組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類である。あるいは本発明の別の実施形態では2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類であり、6種類であり、7種類であり、8種類であり、9種類であり、10種類以上である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物において、一般式(L)で表される液晶化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(L)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は1質量%であり、上限値は85質量%である。より好ましい含有量の下限値は3質量%であり、上限値は65質量%である。
該組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。さらに、本発明に係る組成物のTNIを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を低く上限値が低いことが好ましい。
信頼性を重視する場合にはRL1及びRL2はともにアルキル基であることが好ましく、化合物の揮発性を低減させることを重視する場合にはアルコキシ基であることが好ましく、粘性の低下を重視する場合には少なくとも一方はアルケニル基であることが好ましい。
分子内に存在するハロゲン原子は0、1、2又は3個が好ましく、0又は1が好ましく、他の液晶分子との相溶性を重視する場合には1が好ましい。
L1及びRL2は、それが結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び炭素原子数4〜5のアルケニル基が好ましく、それが結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
アルケニル基としては、式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい。(各式中の黒点は環構造中の炭素原子を表す。)
Figure 2021066781
L1は応答速度を重視する場合には0が好ましく、ネマチック相の上限温度を改善するためには2又は3が好ましく、これらのバランスをとるためには1が好ましい。また、組成物として求められる特性を満たすためには異なる値の化合物を組み合わせることが好ましい。
L1、AL2及びAL3はΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、それぞれ独立してトランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表すことが好ましく、下記の構造を表すことがより好ましく、
Figure 2021066781
トランス−1,4−シクロへキシレン基又は1,4−フェニレン基を表すことがより好ましい。
L1及びZL2は応答速度を重視する場合には単結合であることが好ましい。
一般式(L)で表される化合物は分子内のハロゲン原子数が0個又は1個であることが好ましい。
一般式(L)で表される化合物は一般式(L−1)〜(L−9)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
一般式(L−1)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781
(式中、RL11及びRL12はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
L11及びRL12は、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
一般式(L−1)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
好ましい含有量の下限値は、本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対して0質量%であり、上限値は30質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は20質量%である。
該組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。さらに、該組成物のTNIを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値が中庸で上限値が中庸であることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−1)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781
(式中RL12は一般式(L−1)における意味と同じ意味を表す。)
一般式(L−1−1)で表される化合物は、式(L−1−1.1)から式(L−1−1.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−1.2)又は式(L−1−1.3)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(L−1−1.3)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(L−1−1.3)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0%であり、上限値は20質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は13質量%である。
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781
(式中RL12は一般式(L−1)における意味と同じ意味を表す。)
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(L−1−2)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は25質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は15質量%である。
さらに、一般式(L−1−2)で表される化合物は、式(L−1−2.1)から式(L−1−2.4)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−2.2)から式(L−1−2.4)で表される化合物であることが好ましい。特に、式(L−1−2.2)で表される化合物は該組成物の応答速度を特に改善するため好ましい。また、応答速度よりも高いTNIを求めるときは、式(L−1−2.3)又は式(L−1−2.4)で表される化合物を用いることが好ましい。式(L−1−2.3)及び式(L−1−2.4)で表される化合物の含有量は、低温での溶解度を良くするために30質量%以上にすることは好ましくない。
Figure 2021066781

一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781
(式中RL13及びRL14はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルコキシ基を表す。)
L13及びRL14は、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(L−1−3)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は25質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は15質量%である。
さらに、一般式(L−1−3)で表される化合物は、式(L−1−3.1)から式(L−1−3.12)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)又は式(L−1−3.4)で表される化合物であることが好ましい。特に、式(L−1−3.1)で表される化合物は該組成物の応答速度を特に改善するため好ましい。また、応答速度よりも高いTNIを求めるときは、式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)、式(L−1−3.11)及び式(L−1−3.12)で表される化合物を用いることが好ましい。式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)、式(L−1−3.11)及び式(L−1−3.12)で表される化合物の合計の含有量は、低温での溶解度を良くするために20質量%以上にすることは好ましくない。
Figure 2021066781
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−4)及び/又は(L−1−5)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781
(式中RL15及びRL16はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルコキシ基を表す。)
L15及びRL16は、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(L−1−4)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は25質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は15質量%である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(L−1−5)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は25質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は15質量%である。
さらに、一般式(L−1−4)及び(L−1−5)で表される化合物は、式(L−1−4.1)から式(L−1−5.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−4.2)又は式(L−1−5.2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781
組成物の信頼性を重視する場合には、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)及び式(L−1−3.4))で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましく、組成物の応答速度を重視する場合には、式(L−1−1.3)、式(L−1−2.2)で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましい。
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−6)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781
(式中RL17及びRL18はそれぞれ独立してメチル基又は水素原子を表す。)
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(L−1−6)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は25質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は15質量%である。
さらに、一般式(L−1−6)で表される化合物は、式(L−1−6.1)から式(L−1−6.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781
一般式(L−2)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781

(式中、RL21及びRL22はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
L21は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、RL22は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
一般式(L−1)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、反対に、応答速度を重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(L−2)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は25質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は15質量%である。
さらに、一般式(L−2)で表される化合物は、式(L−2.1)から式(L−2.6)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−2.1)、式(L−2.3)、式(L−2.4)及び式(L−2.6)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781
一般式(L−3)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781
(式中、RL31及びRL32はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
L31及びRL32はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
一般式(L−3)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(L−3)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は50質量%である。より好ましい含有量の下限値は1質量%であり、上限値は35質量%である。
高い複屈折率を得る場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、反対に、高いTNIを重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
さらに、一般式(L−3)で表される化合物は、式(L−3.1)から式(L−3.7)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−3.1)から式(L−3.4)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781
一般式(L−4)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781
(式中、RL41及びRL42はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
L41は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、RL42は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。)
一般式(L−4)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
該組成物において、一般式(L−4)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(L−4)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は35質量%である。より好ましい含有量の下限値は1質量%であり、上限値は25質量%である。
一般式(L−4)で表される化合物は、例えば式(L−4.1)から式(L−4.3)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781
低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて、式(L−4.1)で表される化合物を含有していても、式(L−4.2)で表される化合物を含有していても、式(L−4.1)で表される化合物と式(L−4.2)で表される化合物との両方を含有していても良いし、式(L−4.1)から式(L−4.3)で表される化合物を全て含んでいても良い。
一般式(L−4)で表される化合物は、例えば式(L−4.4)から式(L−4.6)で表される化合物であることが好ましく、式(L−4.4)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781
低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて、式(L−4.4)で表される化合物を含有していても、式(L−4.5)で表される化合物を含有していても、式(L−4.4)で表される化合物と式(L−4.5)で表される化合物との両方を含有していても良い。
一般式(L−4)で表される化合物は、式(L−4.7)から式(L−4.10)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(L−4.9)で表される化合物が好ましい。
Figure 2021066781
一般式(L−5)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781
(式中、RL51及びRL52はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
L51は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、RL52は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
一般式(L−5)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
該組成物において、一般式(L−5)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(L−5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は50質量%である。より好ましい含有量の下限値は1質量%であり、上限値は35質量%である。
一般式(L−5)で表される化合物は、式(L−5.1)又は式(L−5.2)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(L−5.1)で表される化合物であることが好ましい。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、これら化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は20質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は13質量%である。
Figure 2021066781
一般式(L−5)で表される化合物は、式(L−5.3)又は式(L−5.4)で表される化合物であることが好ましい。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、これら化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は50質量%である。より好ましい含有量の下限値は1質量%であり、上限値は35質量%である。
Figure 2021066781
一般式(L−5)で表される化合物は、式(L−5.5)から式(L−5.7)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、特に式(L−5.7)で表される化合物であることが好ましい。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、これら化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は20質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は13質量%である。
Figure 2021066781
一般式(L−6)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781
(式中、RL61及びRL62はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表し、XL61及びXL62はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表す。)
L61及びRL62はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、XL61及びXL62のうち一方がフッ素原子他方が水素原子であることが好ましい。
一般式(L−6)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(L−6)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は35質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は25質量%である。Δnを大きくすることに重点を置く場合には含有量を多くした方が好ましく、低温での析出に重点を置いた場合には含有量は少ない方が好ましい。
一般式(L−6)で表される化合物は、式(L−6.1)から式(L−6.9)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、これらの化合物の中から1種〜3種類含有することが好ましく、1種〜4種類含有することがさらに好ましい。また、選ぶ化合物の分子量分布が広いことも溶解性に有効であるため、例えば、式(L−6.1)又は(L−6.2)で表される化合物から1種類、式(L−6.4)又は(L−6.5)で表される化合物から1種類、式(L−6.6)又は式(L−6.7)で表される化合物から1種類、式(L−6.8)又は(L−6.9)で表される化合物から1種類の化合物を選び、これらを適宜組み合わせることが好ましい。その中でも、式(L−6.1)、式(L−6.3)式(L−6.4)、式(L−6.6)及び式(L−6.9)で表される化合物を含むことが好ましい。
さらに、一般式(L−6)で表される化合物は、例えば式(L−6.10)から式(L−6.17)で表される化合物であることが好ましく、その中でも、式(L−6.11)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781
一般式(L−7)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781
(式中、RL71及びRL72はそれぞれ独立して一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表し、AL71及びAL72はそれぞれ独立して一般式(L)におけるAL2及びAL3と同じ意味を表すが、AL71及びAL72上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子によって置換されていてもよく、ZL71は一般式(L)におけるZL2と同じ意味を表し、XL71及びXL72はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表す。)
式中、RL71及びRL72はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、AL71及びAL72はそれぞれ独立して1,4-シクロヘキシレン基又は1,4-フェニレン基が好ましく、AL71及びAL72上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子によって置換されていてもよく、ZL71は単結合又はCOO−が好ましく、単結合が好ましく、XL71及びXL72は水素原子が好ましい。
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて組み合わせる。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類である。
該組成物において、一般式(L−7)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(L−7)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は25質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は15質量%である。
該組成物が高いTNIの実施形態が望まれる場合は式(L−7)で表される化合物の含有量を多めにすることが好ましく、低粘度の実施形態が望まれる場合は含有量を少なめにすることが好ましい。
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.1)から式(L−7.4)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.11)から式(L−7.13)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.11)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.21)から式(L−7.23)で表される化合物である。式(L−7.21)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.31)から式(L−7.34)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.31)又は/及び式(L−7.32)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.41)から式(L−7.44)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.41)又は/及び式(L−7.42)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.51)から式(L−7.53)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781
一般式(L−8)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781
(式中、RL81及びRL82はそれぞれ独立して一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表し、AL81は一般式(L)におけるAL1と同じ意味又は単結合を表すが、AL81上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子によって置換されていてもよく、XL81〜XL86はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表す。)
式中、RL81及びRL82はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、AL81は1,4-シクロヘキシレン基又は1,4-フェニレン基が好ましく、AL71及びAL72上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子によって置換されていてもよく、一般式(L−8)中の同一の環構造上にフッ素原子は0個又は1個が好ましく、分子内にフッ素原子は0個又は1個であることが好ましい。
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて組み合わせる。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類である。
該組成物において、一般式(L−8)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(L−8)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は30質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は20質量%である。
該組成物が高いTNIの実施形態が望まれる場合は式(L−8)で表される化合物の含有量を多めにすることが好ましく、低粘度の実施形態が望まれる場合は含有量を少なめにすることが好ましい。
さらに、一般式(L−8)で表される化合物は、式(L−8.1)から式(L−8.4)で表される化合物であることが好ましく、式(L−8.3)、式(L−8.5)、式(L−8.6)、式(L−8.13)、式(L−8.16)から式(L−8.18)、式(L−8.23)から式(L−8.28)で表される化合物であることがより好ましい。
Figure 2021066781
Figure 2021066781
Figure 2021066781
一般式(L−9)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2021066781
(式中、RL91及びRL92はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
L91及びRL92はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
一般式(L−9)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、式(L−9)で表される化合物の、好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は90質量%である。より好ましい含有量の下限値は0質量%であり、上限値は75質量%である。
高い複屈折率を得る場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、反対に、高いTNIを重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
さらに、一般式(L−9)で表される化合物は、式(L−9.1)から式(L−9.5)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 2021066781
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、一般式(N)及び一般式(L)で表される化合物の合計の、好ましい含有量の下限値は80質量%であり、上限値は100質量%である。より好ましい含有量の下限値は90質量%であり、上限値は100質量%である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物の総量に対しての、一般式(N−1−1)から(N−1−18)、一般式(L−1)から(L−9)で表される化合物の合計の、好ましい含有量の下限値は80質量%であり、上限値は100質量%である。より好ましい含有量の下限値は95質量%であり、上限値は100質量%である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物は、分子内に過酸(−CO−OO−)構造等の酸素原子同士が結合した構造を持つ化合物を含有しないことが好ましい。
組成物の信頼性及び長期安定性を重視する場合にはカルボニル基を有する化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して5質量%以下とすることが好ましく、3質量%以下とすることがより好ましく、1質量%以下とすることが更に好ましく、実質的に含有しないことが最も好ましい。
UV照射による安定性を重視する場合、塩素原子が置換している化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して15質量%以下とすることが好ましく、10質量%以下とすることが好ましく、8質量%以下とすることが好ましく、5質量%以下とすることがより好ましく、3質量%以下とすることが好ましく、実質的に含有しないことが更に好ましい。
分子内の環構造がすべて6員環である化合物の含有量を多くすることが好ましく、分子内の環構造がすべて6員環である化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して80質量%以上とすることが好ましく、90質量%以上とすることがより好ましく、95質量%以上とすることが更に好ましく、実質的に分子内の環構造がすべて6員環である化合物のみで組成物を構成することが最も好ましい。
組成物の酸化による劣化を抑えるためには、環構造としてシクロヘキセニレン基を有する化合物の含有量を少なくすることが好ましく、シクロヘキセニレン基を有する化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して10質量%以下とすることが好ましく、8質量%以下とすることが好ましく、質量5%以下とすることがより好ましく、3質量%以下とすることが好ましく、実質的に含有しないことが更に好ましい。
粘度の改善及びTNIの改善を重視する場合には、水素原子がハロゲンに置換されていてもよい2−メチルベンゼン−1,4−ジイル基を分子内に持つ化合物の含有量を少なくすることが好ましく、前記2−メチルベンゼン−1,4−ジイル基を分子内に持つ化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して10%以下とすることが好ましく、8%以下とすることが好ましく、5%以下とすることがより好ましく、3%以下とすることが好ましく、実質的に含有しないことが更に好ましい。
本願において実質的に含有しないとは、意図せずに含有する物を除いて含有しないという意味である。
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物に含有される液晶化合物が、側鎖としてアルケニル基を有する場合、前記アルケニル基がシクロヘキサンに結合している場合には当該アルケニル基の炭素原子数は2〜5であることが好ましく、前記アルケニル基がベンゼンに結合している場合には当該アルケニル基の炭素原子数は4〜5であることが好ましく、前記アルケニル基の不飽和結合とベンゼンは直接結合していないことが好ましい。
一方、電圧印加時の散乱性能はそれほど必要とせず、より低電圧駆動のみを必要とする場合は、前記一般式(2)の中でも、R22がフッ素原子、塩素原子、シアノ基、CF3基、OCF基、OCHF基、NCS基である非重合性化合物を含有することが好ましく、具体的には下記一般式(P−1)、(P−2)、又は(P−3)で表される液晶化合物が好ましい。
Figure 2021066781
(式中、RP1、RP2、及びRP3はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
P1、AP2及びAP3はそれぞれ独立して
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)及び
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
(d) 1,4−シクロヘキセニレン基
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)、基(c)及び基(d)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
P1、ZP2及びZP3はそれぞれ独立して単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−OCF−、−CFO−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、
P11、XP31、及びXP31はそれぞれ独立してフッ素原子、シアノ基、CF3基、OCF3基、OCHF2基、又はNCS基を表し、
P12、XP13、XP22、XP23、XP24、XP32、及びXP33はそれぞれ独立して水素原子、又はフッ素原子を表し、
P1、nP2、及びnP3はそれぞれ独立して1〜3の整数を表す。
一般式(P−1)、(P−2)、又は(P−3)の中でも、(P−11)〜(P−56)で表される化合物が好ましい。
Figure 2021066781
Figure 2021066781
(式中RP4は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−O−、によって置換されていてもよい。)
(第三の成分:光重合開始剤)
本発明に係る光散乱型液晶素子用液晶組成物には、第三成分として光重合開始剤を含有する。光重合開始剤は少なくとも1種類以上含有することが好ましい。具体的には、BASF社製の「イルガキュア651」、「イルガキュア184」、「ダロキュア1173」、「イルガキュア907」、「イルガキュア127」、「イルガキュア369」、「イルガキュア379」、「イルガキュア819」、「イルガキュア2959」、「イルガキュア1800」、「イルガキュア250」、「イルガキュア754」、「イルガキュア784」、「イルガキュアOXE01」、「イルガキュアOXE04」、「ルシリンTPO」、「ダロキュア1173」、「ダロキュアMBF」やLAMBSON社製の「エサキュア1001M」、「エサキュアKIP150」、「スピードキュアBEM」、「スピードキュアBMS」、「スピードキュアMBP」、「スピードキュアPBZ」、「スピードキュアITX」、「スピードキュアDETX」、「スピードキュアEBD」、「スピードキュアMBB」、「スピードキュアBP」や日本化薬社製の「カヤキュアDMBI」、日本シイベルヘグナー社製(現DKSH社)の「TAZ−A」、ADEKA社製の「アデカオプトマーSP−152」、「アデカオプトマーSP−170」、「アデカオプトマーN−1414」、「アデカオプトマーN−1606」、「アデカオプトマーN−1717」、「アデカオプトマーN−1919」、UCC社製の「サイラキュアーUVI−6990」、「サイラキュアーUVI−6974」や「サイラキュアーUVI−6992」、旭電化工業社製の「アデカオプトマーSP−150、SP−152、SP−170、SP−172」やローディア製の「PHOTOINITIATOR2074」、BASF社製の「イルガキュア250」、GEシリコンズ社製の 「UV−9380C」、みどり化学社製の「DTS−102」等が挙げられる。
光重合開始剤の使用量は光散乱型液晶素子用液晶組成物に対して0.01〜5質量%であることが好ましく、0.05〜0.5質量%が特に好ましい。これらは、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもでき、また、増感剤等を添加しても良い。
(光散乱型液晶素子)
本発明の光散乱型液晶素子用液晶組成物を用いた光散乱型液晶素子は、相分離液晶層と配向膜と電極とを備える。
本発明の液晶素子は、上記要素を備えるものであれば、具体的な実施形態は特に限定されるものではないが、たとえば、少なくとも一方に電極を有する2枚の透明基板と配向膜の間に相分離液晶層が狭持された構成としてよい。
本発明の光散乱型液晶素子は、無電源状態において相分離液晶層の配向状態が維持されるものである。このため、いわゆるリバースモードで駆動可能な素子として利用できる。すなわち、該液晶素子は、電圧無印加時には透明状態であり、電圧印加時には散乱状態とすることができる。
本発明の光散乱型液晶素子は、配向膜のみならず、配向性重合体からなる緻密なポリマーネットワークによっても液晶分子の配向が制御されている。よって、本発明の液晶素子は、外的な応力による配向乱れを起こしにくく、高い応力耐性を有する。本発明の液晶素子は、曲げ応力加わる環境下でも表示不良を起こしにくいため、屈曲可能なものとすることができる。従って、本発明の液晶素子は、素子表面が局面であってもよい。
(配向膜)
配向膜は、用途によりホメオトロピック配向膜、ホモジニアス配向膜を使い分けることが出来る。ホメオトロピック配向膜としては、複合液晶組成物又は相分離液晶層と直接当接してホメオトロピック配向を誘起する作用を有するものであればよい。このような配向膜としては、公知のものを用いてよい。通常、ホメオトロピック配向膜は、液晶相を挟持するように一対で配置される。通常、ホメオトロピック配向膜は対向する一対の基板のそれぞれの表面上に配置される。ホモジニアス配向膜としては、ラビング等の処理により液晶の配向方向を規制できるものであれば良く、このような配向膜として、公知のものを用いてよい。
前記配向膜としては、例えば、ポリイミド配向膜、光配向膜等が挙げられる。配向膜の形成方法としては、例えば、ポリイミド配向膜の場合であれば、ポリイミド樹脂組成物を透明基材上に塗布し、180℃以上の温度で熱硬化させ、更に綿布やレーヨン布でラビング処理する方法が挙げられる。また、ホメオトロピック配向膜ではラビング処理を施していないポリイミド膜等の高分子膜も用いることもできる。また、垂直配向のポリイミド配向膜を使用しなくても垂直配向が可能となる自発垂直配向(PIレス)モノマーを使用することもできる。自発垂直配向モノマーに用いるモノマーとしては公知のモノマーを用いることできる。光配向性のホモジニアス配向膜としては、光分解型、二量化型、異性化型等のものを用いることができる。
(電極)
電極は、本発明の液晶素子中において、相分離液晶層中の液晶分子を配向制御可能な電界を生じるように設けられる。電極はITO等の透明電極であることが好ましい。電極の形状は特に限定されず、スマートウィンドウ等の用途の場合は全面が電極である構造でもよく、目的に応じてパターンが形成されていてもよい。
(透明基板)
前記透明基板の材料としては、ガラス、プラスチック等を用いることができる。本発明の液晶素子をフレキシブルディスプレイに適用する観点からは、透明基板は可撓性であることが好ましい。
(液晶素子の製造例)
本発明の光散乱型液晶素子は、生産性の観点から、前記電極、及び配向膜が形成された2枚の基板間に光散乱型液晶素子用液晶組成物を狭持させた重合性液晶素子から作製することが好ましい。光散乱型液晶素子中において、非重合性液晶組成物中の液晶性化合物やメソゲン基を有する重合性化合物は、配向膜の配向規制力によってホメオトロピック、又はホモジニアス配向状態にある。この配向状態下に、光散乱型液晶素子用液晶組成物中の重合性化合物を後述の方法により紫外線硬化し、光散乱型液晶素子用液晶組成物から相分離液晶層を形成することで、光散乱型液晶素子が得られる。
紫外線を照射する方法について、ランプとしてはメタルハライド、高圧水銀、UV−LED等、通常紫外線重合で用いられる装置であればよい。紫外線強度としては365nmのセンサーで、1〜100mW/cmであることが好ましく、1〜20mW/cmであることがより好ましく、2〜10mW/cmであることが更により好ましい。紫外線照射エネルギーとしては、1〜50J/cmであることが好ましく、2〜20J/cmであることがより好ましい。紫外線を照射する温度は15〜30℃であることが好ましい。
電極、及び配向膜が形成された2枚の基板間に光散乱型液晶素子用液晶組成物を狭持させる方法は、常法でよく、真空注入法又はODF法などを用いることができる。ODF法の重合性液晶素子製造工程においては、中空素子のバックプレーンまたはフロントプレーンのどちらか一方の基板にエポキシ系光熱併用硬化性などのシール剤を、ディスペンサーを用いて閉ループ土手状に描画し、その中に脱気下で所定量の複合液晶組成物を滴下後、フロントプレーンとバックプレーンを接合することによって重合性液晶素子を製造することができる。また、フィルム基板を用いてロールトゥーロール生産する場合は、単純な滴下法で光散乱型液晶素子用液晶組成物を基材上に滴下し、対向基板と張り合わせ作製してもよい。また、シール構造を有せず、後工程でラミネート処理をすることによりフィルム全体をシールする手法をとっても良い。
本発明の光散乱型液晶素子は、電圧印加により液晶分子の配向を制御できるよう構成されればよいが、垂直電界型液晶素子として構成されることが好ましい。垂直電界型液晶素子は、配向膜に対して垂直に電界が生じるように電極が配置された液晶素子である。垂直電界型液晶素子においては、通常、相分離液晶層を狭持する2つの透明基板の両方に電極が設けられる。
ポリマーネットワーク垂直電界型液晶調光素子は、たとえば、建材、調光ガラス、車載向けのスマートウィンドウ、OLEDディスプレイにおける調光ユニット、又は透明ディスプレイ等に用いることが好ましく、とりわけ光散乱性が高くかつ駆動電圧を低減できる点からスマートウィンドウとして有用である。
上記垂直電界型液晶表示素子は、従来の高分子分散型液晶表示素子と同様な用途に用いることができるほか、特に透過型ディスプレイ、フレキシブルディスプレイ等にも好ましく用いることができる。
(その他の電界型)
本発明の光散乱型液晶素子には、上記垂直電界型の他、横電界型やその他の電界型を採用してもよい。FFS駆動モードに採用されるフリンジ電界を採用してもよい。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例及び比較例の組成物における「%」は「質量%」を意味する。
各実施例及び比較例中の評価特性の各々の詳細は以下の通りである。
Toff : セル基板面法線方向の、電圧無印加時(透明状態)の光透過率[%]
※この数値が大きいほど、透明性が高い。
Ton : セル基板面法線方向の、電圧印加時(散乱状態)の飽和光透過率[%]※この値が低いほど散乱性が高い。
V10 : Toff時の透過率を100%、Ton時の透過率を0%とした場合、透過率が10%に達する時の電圧を駆動電圧[V]
HS50 :透過率50%を示す電圧上昇時の電圧Vup50と、電圧低下時の電圧Vdown50との差異(Vup50−Vdown50)の値[V]
各実施例及び比較例中で用いた重合性化合物(1−A)〜(2−B)の構造は次式の通りである。また、重合開始剤としてはイルガキュア651(BASF社製)を用いた。
Figure 2021066781
各実施例及び比較例中で用いた液晶組成物「L−1」〜「L−3」はそれぞれ以下のとおりである(質量%)。
(液晶組成物「L−1」)
Figure 2021066781
(液晶組成物「L−2」)
Figure 2021066781
(液晶組成物「L−3」)
Figure 2021066781
(実施例1)
液晶組成物「L−1」を95.92質量%、重合性組成物「A−1」を4質量%、重合開始剤としてイルガキュア651(BASF社製)0.08質量%を混合して、光散乱型液晶素子用液晶組成物を調製した。得られた光散乱型液晶素子用液晶組成物は、常温でネマチック相を示した。また、得られた重合性液晶組成物を10℃、0℃、及び−10℃の恒温層に3日間放置し、析出の有無を観察した。
ITO透明電極が方形に形成され、垂直配向用ポリイミド配向膜材料が約0.1μmの厚みで形成された基板2枚を一組として間隔5μmで対向させた液晶セルを用意した。
このセルに、調製した光散乱型液晶素子用液晶組成物を真空注入法で注入した。注入から約10分後、セル内の配向状態を確認したところ、重合性液晶組成物は均一に垂直方向に配向していることが確認できた。
次いで、作製した充填液晶セルを25±1℃に保ちながら紫外線を照射し、前記重合性モノマーを重合させて前記光散乱型液晶素子用液晶組成物中から相分離液晶層を形成することで、光散乱型液晶素子を作製した。このとき、紫外線光源はメタルハライドランプを用い、紫外線を8.6mW/cmの照度で240秒間照射(計2.1J/cmの積算エネルギー)した。照度はウシオ電機社製の受光器UVD−365PD付きユニメータUIT−101を用いて測定した。
得られた液晶素子は、電圧無印加時、透明状態で散乱は観察されず、液晶が垂直配向していることが確認された。
電圧−透過率特性の測定には、液晶素子の一方の基板面側に投光器、他方の基板面側に受光器を備えた装置を用いて、液晶素子の上下に偏光板を用いない条件とした。測定温度25℃において、液晶素子の電極間に矩形波を印加し、電圧を0Vから透過率変化が飽和するまでの区間で段階的に上昇させ、液晶素子に対して投光器と対向側に配置した受光器で検出された透過率を記録する方法により測定した。電圧の上昇に伴い、光散乱が増加し、透過率が減少していくことが確認できた。また、同様にして電圧低下時の透過率についても測定した。電圧−透過率特性の測定には、液晶特性測定装置LCD−5200(大塚電子社製)を用いた。
電圧−透過率特性の曲線から、電圧無印加状態の透過率Toff、飽和電圧印加時の透過率Tonを求めた。また、Toff時の透過率を100%、Ton時の透過率を0%とした場合、透過率が10%に達する時の電圧を駆動電圧(V10)として算出した。さらに、10vの電圧を印加した場合の透過率T(10v)の値も求めた。ヒステリシス特性は透過率50%を示す電圧上昇時の電圧Vup50と、電圧低下時の電圧Vdown50との差異(Vup50−Vdown50)の値をHS50と定義し算出した。
Toffは87.1%、Tonは4.5%、V10は14v、T(10v)は26%、HS50は0.42vであり、10℃保存は析出なし、0℃保存、−10℃保存は析出有であた。
(実施例2〜実施例10、比較例1〜比較例6)
実施例1と同様の条件で準備した、実施例2〜実施例10、及び、各比較例1〜比較例6の光散乱型液晶素子用液晶組成物に使用した化合物、及び各光散乱型液晶素子用液晶組成物を用いて実施例1と同様の条件にて作製した光散乱型液晶素子の特性を表1〜3に示す。
Figure 2021066781
Figure 2021066781
Figure 2021066781
実施例の組成物は比較例に比べて、駆動電圧(V10)が高く、10v印加時の透過率も高い。また、HS50の数値も大きくヒステリシス特性が悪いことがわかる。

Claims (7)

  1. 第一の成分として下記一般式(I)で表される化合物の群から選択される重合性化合物を含有し、第二の成分として非重合性の化合物を含有し、第三の成分として光重合開始剤を含有する、光散乱型液晶素子用液晶組成物。
    Figure 2021066781
    (式中、P11、P12は各々独立して重合性基を表し、
    11、S12は各々独立してスペーサー基を表し、
    11,X12は各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−RX1−、−OCO−RX1−、−RX1−COO−、−RX1−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−CHCH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合(ただし、−RX1−は、炭素原子数2〜6のアルキレン基を表す。)を表し、(ただし、各P−(S−X)−結合には−O−O−を含まない。)、
    11は−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−RZ1−、−OCO−RZ1−、−RZ1−COO−、−RZ1−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−CHCH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、又は−C≡C−(ただし、−RZ1−は、炭素原子数2〜6のアルキレン基を表す。)を表し、
    11、A12は各々独立して、2価の芳香環、脂環、複素環及び縮合環から選択される基を表す。)
  2. 前記第二の成分の非重合性化合物として、一般式(2)で表される化合物を1種又は2種以上含有する、請求項1に記載の光散乱型液晶素子用液晶組成物。
    Figure 2021066781
    (式中、R21は、炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
    22は、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、CF基、OCF基、OCHF基、NCS基、又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
    21、A22及びA23はそれぞれ独立して
    (a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)及び
    (b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
    (c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
    (d) 1,4−シクロヘキセニレン基
    からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)、基(c)及び基(d)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
    21及びZ22はそれぞれ独立して単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−OCF−、−CFO−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、
    21は0〜3の整数を表し、A21、又はZ21が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。)
  3. 前記第三の成分として、下記一般式(3−1)
    Figure 2021066781
    (式中、P31は重合性官能基を表し、
    31は単結合又は炭素原子数1〜9のアルキレン基を表すが、該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないようにそれぞれ独立して−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよく、該アルキレン基中に存在する1つ又は2つ以上の水素原子は、それぞれ独立してフッ素原子で置換されていてもよく、
    32及びR33はそれぞれ独立して、水素原子、又は炭素原子数1〜21のアルキル基を表すが、該アルキル基中の1つ又は2つ以上の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないようにそれぞれ独立して−O−、−CO−、 −COO−又は−OCO−で置換されていてもよく、該アルキル基中に存在する1つ又は2つ以上の水素原子は、それぞれ独立してR34で置換されていてもよく、R34はフッ素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のハロゲン化アルキル基を表す。)で表される重合性化合物、又は
    下記一般式(3−2)
    Figure 2021066781
    (式中、Y31、及びY32は水素原子、又はメチル基を表し、
    31は直鎖、または分岐の炭素原子数6〜80のアルキレンを表し、該アルキレンの任意の炭素原子は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−CO−、−C≡C−、−OCO−、−COO−、又はOHで置換されてよい。)
    で表される重合性化合物を含有する、請求項1に記載の光散乱型液晶素子用液晶組成物。
  4. 第四成分として、下記一般式(4)で表される化合物の群から選択される重合性化合物を含有する、光散乱型液晶素子用液晶組成物。
    Figure 2021066781
    (式中、P41は重合性基を表し、
    41はスペーサー基又は単結合を表し、
    42は水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアノ基、又は、炭素原子数1から20のアルキル基、又はP42−S42−を表すが、前記アルキル基は直鎖状であっても分岐状であっても良く、前記アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、前記アルキル基中の1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換されても良く、P42は重合性基を表し、S42はスペーサー基を表し、
    41、X42は、S41又はR42への結合手を左端の結合として表記する場合において、各々独立して、−O−、−S−、−OCH−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表し(ただし、各P−(S−X)−結合には−O−O−を含まない。)、
    41は、−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−RZ41−、−OCO−RZ41−、−RZ41−COO−、−RZ41−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−CHCH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表し(ただし、−RZ41−は、炭素原子数2〜6のアルキレン基を表す。)、Z41が複数存在する場合それらは各々同一であっても異なっていても良く、
    41、A42は各々独立して、2価の芳香環、脂環、複素環及び縮合環から選択される基を表し、A41が複数存在する場合それらは各々同一であっても異なっていても良く、
    41は各々独立して1〜3の整数を表す。ただし、一般式(IV)で表される化合物において前記一般式(I)で表される化合物を除く。)
  5. 前記第一の成分、第三の成分、及び第四の成分の合計が、光散乱型液晶素子用液晶組成物の全ての成分に対して、2〜20質量%である請求項4記載の光散乱型液晶素子用液晶組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の光散乱型液晶組成物の重合性化合物を重合させることによりポリマーネットワークを形成させてなる光散乱型液晶素子。
  7. 2枚の電極付き基板を有し、少なくとも一方が透明な基板であり、その基板間に請求項1〜5のいずれか一項に記載の光散乱型液晶組成物の重合性化合物を重合させることによりポリマーネットワークを形成させてなる光散乱型液晶を有する素子。
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