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JP2021066492A - 包装箱 - Google Patents

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Abstract

【課題】手掛け穴による側壁の強度低下を抑えることができる包装箱を提供する。【解決手段】包装箱1であって、筒状の胴部10と、胴部10の下側の開口部に設けられた底板30と、を備えている。胴部10の左右の側壁13,14には、それぞれ二つの手掛け穴50,60が開口しており、二つの手掛け穴50,60は、前後方向に間隔を空けて並べられている。【選択図】図1

Description

本発明は、包装箱に関する。
段ボール製の包装箱としては、筒状の胴部と、胴部の上下に設けられた頂板および底板と、を備え、胴部の左右の側壁にそれぞれ一つの手掛け穴が開口しているものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許第4731727号公報
前記した従来の包装箱では、作業者が親指以外の四本の指を手掛け穴に差し込めるように、手掛け穴は前後方向に延びている長穴に形成されている。この構成では、側壁に大きな開口部が形成されるため、側壁の強度が低下するという問題がある。
本発明は、前記した問題を解決し、手掛け穴による側壁の強度低下を抑えることができる包装箱を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、包装箱であって、筒状の胴部と、前記胴部の下側の開口部に設けられた底板と、を備えている。前記胴部の左右の側壁には、それぞれ二つの手掛け穴が開口しており、二つの前記手掛け穴は、前後方向に間隔を空けて配置されている。
本発明の包装箱を作業者が持ち上げるときには、例えば、親指以外の四本の指を前後の手掛け穴に二本ずつ分けて挿入する。本発明の包装箱では、二つの手掛け穴の間に側壁の一部が残っているため、四本の指をまとめて挿入可能な大きさの一つの手掛け穴を側壁に形成した場合に比べて、側壁の強度低下を抑えることができる。
前記した包装箱において、前側の前記手掛け穴は、後部の開口面積を前部の開口面積よりも大きく形成し、後側の前記手掛け穴は、前部の開口面積を後部の開口面積よりも大きく形成することが好ましい。
作業者の親指以外の四本の指を前後の手掛け穴に二本ずつ分けて挿入したときには、太い指(中指、薬指)が手掛け穴の開口面積が大きい部位に挿入され、細い指(人差し指、小指)は手掛け穴の開口面積が小さい部位に挿入される。前記した構成では、手掛け穴の開口面積を抑えて、側壁の強度低下を抑えることができる。
前記した包装箱において、前側の前記手掛け穴の上縁部を、後端部から前端部に向かうに連れて上向きに傾斜させ、後側の前記手掛け穴の上縁部を、前端部から後端部に向かうに連れて上向きに傾斜させることが好ましい。
この構成では、作業者の親指以外の四本の指を前後の手掛け穴に二本ずつ分けて挿入したときに、四本の指の付け根に沿うように、前後の手掛け穴の上縁部が傾斜しているため、包装箱を持ち上げ易くなる。
前記した包装箱において、前記胴部の内部空間を前後の空間に区画する仕切り板を備え、前記手掛け穴が蓋板によって閉塞され、前記蓋板の外縁部の一部が罫線を介して前記手掛け穴の内縁部に連設されている場合がある。この場合には、前記仕切り板の側縁部が、前後の前記手掛け穴の間において、前記側壁の内面に接するように、胴部内に仕切り板を配置する。
この構成では、蓋板を胴部の内側に押し込んで手掛け穴を開口させたときに、蓋板が仕切り板に干渉するのを防ぐことができる。
これにより、仕切り板の側縁部全体によって側壁の内面を支持することができる。また、胴部の上側の開口部に頂板を設けた場合には、仕切り板の上縁部全体によって頂板の内面を支持することができる。したがって、仕切り板によって包装箱の内面を確実に支持することができ、包装箱の強度を高めることができる。
本発明の包装箱では、二つの手掛け穴の間に側壁の一部が残っているため、側壁の強度低下を抑えることができ、ひいては、包装箱の耐荷重を高めることができる。
本発明の実施形態に係る包装箱を前方右上から見た斜視図である。 本発明の実施形態に係る包装箱のブランクシートを示した図である。 本発明の実施形態に係る包装箱を示した正面図である。 本発明の実施形態に係る包装箱を示した平面図である。 本発明の実施形態に係る包装箱を示した右側面図である。 本発明の実施形態に係る包装箱を示した左側面図である。 本発明の実施形態に係る包装箱の第一の変形例を示した右側面図である。 本発明の実施形態に係る包装箱の第二の変形例を示した右側面図である。 本発明の実施形態に係る包装箱の第三の変形例を示した右側面図である。
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
以下の説明において、前後左右方向とは、本実施形態の包装箱を説明する上で便宜上設定したものであり、包装箱の構成や使用状態を限定するものではない。
本実施形態の包装箱1は、図1に示すように、角筒状の胴部10と、胴部10の上側の開口部に設けられた頂板20と、胴部10の下側の開口部に設けられた底板30と、を備えている。本実施形態の包装箱1は、A式の段ボール箱である。
包装箱1は、図2に示すように、一枚の段ボール製のシートを切り抜いたブランクシートSを各罫線において山折りまたは谷折りすることで形成される。図2に示すブランクシートSは内面側が見えるように配置されている。
ブランクシートSの各罫線(折線)は、ブランクシートSの表面を押し込んで形成された線状の溝(押罫)である。
なお、罫線に断続的な切れ込みを形成してもよい。このようにすると、罫線においてブランクシートSを折り曲げ易くなる。
胴部10は、図1に示すように、前後一対の端壁11,12と、左右一対の側壁13,14と、を有している。両端壁11,12および両側壁13,14は、側面視において四角形に形成されている(図3参照)。
前側の端壁11の左縁部には、罫線を介して左側の側壁13が連設されている。また、左側の側壁13の後縁部には、罫線を介して後側の端壁12が連設されている。また、後側の端壁12の右縁部には、罫線を介して右側の側壁14が連設されている。また、前側の端壁11の右縁部には、罫線を介して帯状の接合片15が連設されている。接合片15は、右側の側壁14の内面に接合されている。
ブランクシートS(図2参照)を各罫線で折り曲げつつ、接合片15を右側の側壁14の内面に接合すると、前後の端壁11,12および左右の側壁13,14によって、平面視で四角形の筒状の胴部10が形成される。
頂板20は、胴部10の上側の開口部を閉塞している(図4参照)。頂板20は、両側壁13,14に連設された左右の内フラップ22,22(図2参照)の上面に、両端壁11,12に連設された前後の外フラップ21,21(図2参照)を重ねることで形成されている。
底板30は、胴部10の下側の開口部を閉塞している。底板30は、両側壁13,14に連設された左右の内フラップ32,32(図2参照)の下面に、両端壁11,12に連設された前後の外フラップ31,31(図2参照)を重ねることで形成されている。
本実施形態の胴部10内には、胴部10の内部空間を前後の空間に区画する仕切り板40が収容されている。仕切り板40は、前後の端壁11,12と平行に配置された四角形の平板であり、両端壁11,12と同じ形状および大きさに形成されている。
仕切り板40は、胴部10の内部空間の前後方向の中央部に配置されている。これにより、包装箱1の内部空間が前後に二等分されている。
仕切り板40の左縁部全体が左側の側壁13の内面に接しているとともに、仕切り板40の右縁部全体が右側の側壁14の内面に接している。また、仕切り板40の上縁部全体が頂板20の内面に接しているとともに、仕切り板40の下縁部全体が底板30の内面に接している。
右側の側壁14の上部には、図5に示すように、前後二つの手掛け穴50,60が前後方向に間隔を空けて配置されている。前後の手掛け穴50,60は、側壁14の前後方向の中央部の前後両側に配置されている。
前後の手掛け穴50,60は、側壁14を貫通している開口部であり、作業者が包装箱1を持ち上げるときに指を掛ける部位である。
前側の手掛け穴50は、前後方向に延びており、後端部から前端部に向かうに連れて上向きに傾斜している。前側の手掛け穴50は蓋板51によって閉塞されている。蓋板51の上縁部は、罫線L51を介して手掛け穴50の上縁部50aに連設されている。罫線L51は、側壁14の内面に形成されている。
蓋板51の上縁部以外の外縁部は、スリットL52を介して手掛け穴50の内縁部に連設されている。
前側の手掛け穴50の上縁部50aは、後端部から前端部に向かうに連れて上向きに傾斜した直線である。前側の手掛け穴50の上縁部50aは、後端部から前端部に向かうに連れて側壁14の上縁部に近づくように傾斜している。
側壁14の上縁部および下縁部に対する上縁部50aの傾斜角度は限定されるものではないが、20度以上60度以下であることが好ましい。
前側の手掛け穴50には、上縁部50aの中央部において上縁部50aに対して直交している仮想基準線を境界として、前側の前部55と後側の後部56との二つの領域が形成されている。前部55と後部56は連続して一つの穴部を構成している。
前側の手掛け穴50の後部56の開口面積は、前部55の開口面積よりも大きく形成されている。
前側の手掛け穴50の後部56の内縁部は、後側から下側に亘って円弧状に湾曲している。前側の手掛け穴50の前部55の内縁部は、前側から下側に亘って円弧状に湾曲している。前側の手掛け穴50の下縁部は、中央部において内側に突出している。このように、前側の手掛け穴50は、長手方向の中央部においてくびれている。
後側の手掛け穴60は、側壁14の前後方向の中央部を挟んで、前側の手掛け穴50と前後対称な構成である。したがって、後側の手掛け穴60の詳細な説明は省略する。
後側の手掛け穴60は、蓋板61によって閉塞されている。蓋板61の上縁部は、罫線L61を介して手掛け穴60の上縁部60aに連設され、蓋板61の上縁部以外の外縁部は、スリットL62を介して手掛け穴60の内縁部に連設されている。
後側の手掛け穴60の上縁部60aは、前端部から後端部に向かうに連れて上向きに傾斜している。後側の手掛け穴60は、前部65の開口面積が、後部66の開口面積よりも大きく形成されている。後側の手掛け穴60は、前端部から後端部に向かうに連れて全体的に上向きに傾斜している。
前後の手掛け穴50,60の前後方向の間隔は、作業者が包装箱1を持ち上げるときに、親指以外の四本の指を前後の手掛け穴50,60に二本ずつ分けて挿入することができるように設定されている。
前側の手掛け穴50の後部56および後側の手掛け穴60の前部65は、側壁14の前後方向の中央部に配置されている。つまり、前後の手掛け穴50,60において開口面積が大きい部位が側壁14の前後方向の中央部に配置されている。
前後の手掛け穴50,60の間において、右側の側壁14の内面には、仕切り板40の右縁部全体が接している(図1参照)。前後の手掛け穴50,60は、仕切り板40の前後両側に配置されている。包装箱1の側面視において、前後の手掛け穴50,60と仕切り板40の右縁部とが重ならないように配置されている。
図6に示すように、左側の側壁13の上部にも前後二つの手掛け穴50,60が前後方向に間隔を空けて配置されている。
左側の側壁13の両手掛け穴50,60は、右側の側壁14(図5参照)の両手掛け穴50,60と左右対称な構成であるため、その詳細な説明は省略する。
作業者が包装箱1を持ち上げるときには、図1に示す前後の手掛け穴50,60の蓋板51,61を外側から内側に押し込む。これにより、蓋板51,61は側壁13,14に対して胴部10の内側に折れ曲がり、胴部10の左右の側壁13,14に前後の手掛け穴50,60が開口する。
作業者は、親指以外の四本の指を前後の手掛け穴50,60に二本ずつ分けて挿入する。作業者が包装箱1の後側に位置している場合には、前側の手掛け穴50に人差し指および中指を挿入し、後側の手掛け穴60に薬指および小指を挿入する。
このとき、図5および図6に示すように、前側の手掛け穴50の後部56に中指が挿入され、後側の手掛け穴60の前部65に薬指が挿入される。また、前側の手掛け穴50の前部55に人差し指が挿入され、後側の手掛け穴60の後部66に小指が挿入される。
つまり、太い指(中指、薬指)が手掛け穴50,60の開口面積が大きい部位に挿入され、細い指(人差し指、小指)は手掛け穴50,60の開口面積が小さい部位に挿入される。これにより、指と手掛け穴50,60の内縁部との隙間が小さくなるため、手掛け穴50,60に対して指を安定させることができる。
このようにして、作業者は、図1に示すように、両手の指を左右の側壁13,14の前後の手掛け穴50,60に掛けて、包装箱1を持ち上げることができる。
以上のような包装箱1では、前後の手掛け穴50,60の間に側壁13,14の一部が残っているため、四本の指をまとめて挿入可能な大きさの手掛け穴を側壁13,14に形成した場合に比べて、側壁13,14の強度低下を抑えることができる。ひいては、包装箱1の耐荷重を高めることができる。
本実施形態の包装箱1の手掛け穴50,60では、細い指(人差し指、小指)が挿入される部位の開口面積を小さくして、手掛け穴50,60の開口面積を抑えているため、側壁13,14の強度低下を抑えることができる。
本実施形態の包装箱1では、図5および図6に示すように、前側の手掛け穴50の上縁部50aを後端部から前端部に向かうに連れて上向きに傾斜させ、後側の手掛け穴60の上縁部60aを前端部から後端部に向かうに連れて上向きに傾斜させている。
この構成では、作業者の親指以外の四本の指を前後の手掛け穴50,60に二本ずつ分けて挿入したときに、四本の指の付け根に沿うように、前後の手掛け穴50,60の上縁部50a,60aが傾斜しているため、包装箱1を持ち上げ易くなる。
本実施形態の包装箱1では、前後の手掛け穴50,60が仕切り板40の前後両側に配置され、前後の手掛け穴50,60の間において、仕切り板40の側縁部全体が側壁13,14の内面に接している。
この構成では、蓋板51,61を胴部10の内側に押し込んで手掛け穴50,60を開口させたときに、蓋板51,61が仕切り板40に干渉するのを防ぐことができる。
これにより、仕切り板40の側縁部全体によって側壁13,14の内面を支持することができる。また、仕切り板40の上縁部全体によって頂板20の内面を支持することができる。したがって、仕切り板40によって包装箱1の内面を確実に支持することができ、包装箱1の強度を高めることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
前後の手掛け穴の形状は、第一実施形態の前後の手掛け穴50,60に限定されるものではない。例えば、図7に示すように、前後の手掛け穴50,60の上縁部50a,60aを傾斜させることなく、側壁14の上縁部および下縁部に平行させてもよい。
また、図8に示すように、前側の手掛け穴50の上縁部50aを後端部から前端部に向かうに連れて下向きに傾斜させ、後側の手掛け穴60の上縁部60aを前端部から後端部に向かうに連れて下向きに傾斜させてもよい。
また、図8に示す前後の手掛け穴50,60の蓋板51,61には、上縁部から下縁部に亘ってスリットL55,L65が形成されている。この構成では、蓋板51,61を外側から押し込み易くなる。
本実施形態の包装箱1では、図4に示すように、手掛け穴50,60の前部55,65と後部56,66の開口面積が異なっているが、図9に示すように、手掛け穴50,60の前部55,65と後部56,66の開口面積を同じ大きさに形成してもよい。
本実施形態の包装箱1では、図1に示すように、胴部10内に仕切り板40が設けられているが、胴部10内に仕切り板40を設けなくてもよい。
本実施形態の包装箱1では、頂板20および底板30が複数のフラップによって形成されているが、その構成は限定されるものではなく、例えば、一枚の平板によって頂板および底板を形成してもよい。
本実施形態の包装箱1では、胴部10の上側の開口部が頂板20によって閉塞されているが、頂板に開口部を形成してもよい。また、胴部10の上側の開口部に頂板を設けることなく、包装箱をトレイ形状に形成してもよい。
本実施形態の包装箱1は、胴部10が四角形の角筒状に形成されているが、胴部10の形状は限定されるものではなく、例えば、胴部を六角形や八角形の角筒状に形成してもよい。
本実施形態の包装箱1は段ボール製であるが、各種公知の板紙によって包装箱を形成してもよい。
1 包装箱
10 胴部
11 前側の端壁
12 後側の端壁
13 左側の側壁
14 右側の側壁
15 接合片
20 頂板
30 底板
40 仕切り板
50 前側の手掛け穴
50a 上縁部
51 蓋板
55 前部
56 後部
60 後側の手掛け穴
60a 上縁部
61 蓋板
65 前部
66 後部
L51 罫線
L52 スリット
L61 罫線
L62 スリット
S ブランクシート

Claims (4)

  1. 筒状の胴部と、
    前記胴部の下側の開口部に設けられた底板と、を備え、
    前記胴部の左右の側壁には、それぞれ二つの手掛け穴が開口しており、
    二つの前記手掛け穴は、前後方向に間隔を空けて配置されていることを特徴とする包装箱。
  2. 請求項1に記載の包装箱であって、
    前側の前記手掛け穴は、後部の開口面積が前部の開口面積よりも大きく形成され、
    後側の前記手掛け穴は、前部の開口面積が後部の開口面積よりも大きく形成されていることを特徴とする包装箱。
  3. 請求項1または請求項2に記載の包装箱であって、
    前側の前記手掛け穴の上縁部は、後端部から前端部に向かうに連れて上向きに傾斜し、
    後側の前記手掛け穴の上縁部は、前端部から後端部に向かうに連れて上向きに傾斜していることを特徴とする包装箱。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の包装箱であって、
    前記胴部の内部空間を前後の空間に区画する仕切り板を備え、
    前記手掛け穴は、蓋板によって閉塞され、
    前記蓋板の外縁部の一部は、罫線を介して前記手掛け穴の内縁部に連設されており、
    前記仕切り板の側縁部は、前後の前記手掛け穴の間において、前記側壁の内面に接していることを特徴とする包装箱。
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