JP2021063102A - 局所的薬物放出のためのゲル処方物 - Google Patents
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Abstract
【課題】局所的薬物放出のためのゲル処方物を提供する。【解決手段】非水溶性炭水化物を含んでなり、非水溶性炭水化物の少なくとも50%がラクトース、マルトース、トレハロース、ラフィノース、グルコサミン、ガラクトサミン、ラクトサミンの誘導体、もしくは少なくとも2つのピラノース糖単位を有する二糖類、三糖類、四糖類の誘導体、またはそれらの混合物から選択される炭水化物であり、ヒトまたは動物身体への投与前は液体であり、投与後に1,000センチポワズ(cP)を越え越えるまでに粘度を増す、薬剤として使用するための組成物とする。【選択図】なし
Description
本発明は、疾患の治療のためのゲル処方物からの薬物の放出制御を提供する。
薬物送達系として使用するための生体材料は、ヒトおよび動物における疼痛、炎症、感染、アレルギー、および癌などの多数の疾患および病態の治療に対して幅広い関心が見出されている。患者を診断し、手術および放射線療法などの高度治療を先導するためには、さらに高度イメージング技術が重要であり、このような手法を先導する新たな造影剤および生体材料が極めて重要である。本発明は、ヒトまたは動物身体への投与後にゲル化または固化し、その後、それが制御薬物放出のための系を提供し、および/または1もしくは複数の画像法によるイメージングのために組織マーカーとして働く、注射可能な液体を提供する。
他の特許および文献に種々の適用のための薬物の放出制御のための生体材料の使用が記載されている。EP1212092およびUS6413536には、有機溶媒、SAIBまたは他のポリオールなどのスクロース誘導体に基づく糖エステル、および1または複数の薬物からなる疎水性ゲルマトリックスに基づく薬物送達のための処方物が記載されている。EP1173151B1およびUS7666844には、ホルモン、抗糖尿病薬、増殖因子、および血液因子の筋肉注射または皮下注射のための注射可能なマイクロインプラントが記載されている。これらの注射可能処方物は、誘導体化された炭水化物に基づいている。ニードルで形成された固体マイクロインプラントは極めて小さいので、何らかの手動デバイスにより患者自身で注射することができると考えられる。EP1042339およびUS6352722には、薬物送達のためのスクロース、ラクトース、セロビオースおよびトレハロースの誘導体の異性体が記載されている。この特許では、医療用分子は、それを溶媒と混合した後に蒸発させるか、または炭水化物を融解した後にそれを薬物と混合することにより固体炭水化物マトリックス中に封入され、これにより患者に投与される固体マトリックスが得られる。
世界で毎年1200万人が癌と診断され、毎年750万人が癌で死に至っている。これらの数字は人口増加のため、また、西洋諸国のライフスタイルのために増加すると予想される。癌には、手術、化学療法、放射線療法および免疫療法の4つの標準治療があり、これらは患者に治療利益を提供するために組み合わせることができる。放射線療法は現代の癌治療の重要な部分を占め、50%を越える癌患者が少なくとも一度、放射線療法を受ける。現代の放射線療法は、高い放射線量を送達するために患者の正確に定義された標的に発達した高精度プランニング、処置装置およびイメージング技術(例えば、コンピューター断層撮影法(CT)、陽電子放射断層撮影法(PET)および磁気イメージング共鳴(MRI))に頼っている。より新しい治療計画には、光線力学療法、高密度超音波療法、および組織損傷を創出するための熱焼灼法が含まれる。
体外照射放射線療法および組織への外部エネルギーの送達に頼る他の療法の主要な難しさの1つは、腫瘍と他の組織の両方が照射中に、すなわち、各単一処置内と前処置過程の両方において、顕著かつ予測不能に移動するということである。これらの移動は劇的である場合があり(例えば、何秒以内に数cm)、呼吸、膀胱および腸充填、空気が通過する結腸、腫瘍退縮および患者のセットアップの変動などの種々の要因によって起こり得る。この問題を最小化する1つの方法は、腫瘍内にまたは腫瘍隣接部への、頻繁なイメージングおよび処置適合を可能とするマーカーの移植である。
理想的には、組織マーカーは、組織移動の追跡を可能とし;いくつかの画像法で可視化でき;長期間(例えば、少なくとも4週間)可視化でき;非毒性で;かつ挿入が容易でなければならない。
放射線療法の分野での改良のために種々の試みが成されてきた。EP1006935には、物質の放出制御のための組成物が記載されている。WO9403155には、架橋剤に結合された骨格から調製されたヒドロゲル組成物が記載されている。ヒドロゲルには、疾患の診断および治療のためのX線造影剤を含む治療薬物および診断標識を負荷することができる。US20120065614には、バイオイメージングのためのハイブリッド系が開示されている。金がヒドロゲルまたはポリマーまたは同等のものを含んでなるマトリックスに結合されている。US20100297007では、実質的に両凹型のナノ粒子が開示され、このナノ粒子は、水性の内部コアと、両親媒性ポリマーを含んでなる親水性の外被を含んでなる。
さらに、US2009110644には、磁性金属酸化物でコーティングされた金属キレート剤であるポリマーからなるナノ粒子が開示され、少なくとも1つの有効薬剤がそのポリマーに共有結合されている。文献US20100290995およびUS2005036946では、ポリラクトンなどの合成および天然生分解性ポリマーの末端基をヨウ素化部分で修飾することによる放射線不透過性生分解性組成物が開示され;SE403255には、ヒドロキシ基および/またはカルボキシ基および/またはアミノ基を含んでなり、さらにヨード置換芳香族基を与えるX線造影剤を含んでなるポリマーを含んでなる造影剤が開示されている。さらに、文献WO9519184には、ポリ(カルボキシラト−フェノキシ)ホスファゼン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)およびメタクリル酸コポリマー(Eudragit’s)などの合成ポリ電解質をカルシウムイオンなどのイオン多価イオンと接触させることによりイオンチャネルに応じて(ionotropically)ゲル化することによって形成されたエアカプセル化微粒子が開示されている。
固体マーカーおよび上記の文献に記載されている方法を用いる現行の臨床プラクティスにはいくつかの欠点がある。固体マーカーの設置は、固体インプラントの寸法が大きいために侵襲的であり、重度の合併症を引き起こすおそれがあり、限界は放射線療法における有用性である。ゲルを形成する低粘度溶液と固体粒子および/または有機X線造影剤(または他のイメージング法)を組み合わせることにより、注射可能ゲルは、使用するゲル形成溶液および造影剤に関する乗算パラメーターによって改変することができるので、微調整特性を持ったものが処方できる。これらの固体粒子は、その系の全体のコントラストに寄与する他、原薬の担持、制御された様式でのそれらの放出も行うことができる。
残念なことに、放射線療法は原発腫瘍の局部的制御を提供できるに過ぎず、転移性疾患を有する患者を治療するには好適でない。しかしながら、放射線療法が提供する弱い免疫刺激効果を強力な免疫調節薬物と組み合わせて利用することにより、転移性疾患を有する患者を治癒させること、および全身的腫瘍制御を得ることが可能となる。癌免疫療法では、腫瘍を拒絶および破壊するように免疫系を刺激することを試みる。放射線療法(RT)は、いくつかの機構によって腫瘍細胞死を誘導し、1つは、カルレティキュリンおよびHMGB1のような免疫原性タンパク質、ならびにATPのような小分子の分泌をもたらす免疫原性細胞死の誘導により呈される。これらの因子は、腫瘍微小環境において単球、樹状細胞(DC)およびマクロファージのような抗原提示細胞を活性化する。さらに、これらの細胞は、死滅した腫瘍細胞および細胞成分を貪食し、局所リンパ節に移動して、内在する死滅腫瘍細胞に由来する抗原に対する抗原特異的応答を惹起する。残念なことに、放射線だけでは、免疫抑制環境のために、特異的免疫依存性の癌細胞の根絶をもたらすのに十分高い免疫原性応答を全身的も腫瘍の局部的にも誘導しない。M2マクロファージ、Treg細胞、未熟DCおよび骨髄由来免疫抑制細胞により引き起こされる効果。しかしながら、放射線療法とToll様受容体(TLR)アゴニストまたは他の免疫刺激化合物投与の組合せは、極めて有効な全身性応答を誘導するのに十分高い免疫細胞の活性化をもたらす可能性がある。
もし効果的な薬物送達系が利用できたならば、放射線療法と化学療法薬または放射線増感剤の組合せは、併用療法に極めて興味深いものともなる。
本発明の1つの目的は、非経口的投与が容易なゲルを形成する低粘度系を含んでなる新たな処方物を提供することであり、ここで、本発明は、薬物放出の良好な制御および可能性としてはまた1もしくは複数のイメージング法による可視化を提供する。
本発明は、非水溶性炭水化物を含んでなり、前記非水溶性炭水化物の少なくとも50%がラクトース、マルトース、トレハロース、ラフィノース、グルコサミン、ガラクトサミン、ラクトサミンの誘導体、もしくは少なくとも2つのピラノース糖単位を有する二糖類、三糖類、四糖類の誘導体、またはそれらの混合物から選択される炭水化物であり、ヒトまたは動物身体への投与前は液体であり、投与後に1,000センチポワズ(cP)を越えるまでに粘度を増す、薬剤として使用するための組成物に関する。
本発明は、非水溶性炭水化物を含んでなり、前記非水溶性炭水化物の少なくとも50%がラクトース、マルトース、トレハロース、ラフィノース、グルコサミン、ガラクトサミン、ラクトサミンの誘導体、もしくは少なくとも2つのピラノース糖単位を有する二糖類、三糖類、四糖類の誘導体、またはそれらの混合物から選択される炭水化物であり、ヒトまたは動物身体への投与前は液体であり、投与後に1,000センチポワズ(cP)を越えるまでに粘度を増す、薬剤として使用するための組成物を開示する。
定義
「非水溶性炭水化物」とは、25摂氏度で濃度が0.1Mを越える場合に沈澱する炭水化物と定義される、水に不溶な炭水化物を意味する。
「非水溶性炭水化物」とは、25摂氏度で濃度が0.1Mを越える場合に沈澱する炭水化物と定義される、水に不溶な炭水化物を意味する。
本発明の文脈では、「ゲル」は、検出可能な薬剤(造影剤)または活性な薬剤成分が分散および/または溶解した担体マトリックスと定義される。用語「ゲル」は、本発明で使用される場合、ヒトまたは動物に注射した際に粘度を増し、その組成物が液体状からゲル状へその外観を変える、ゲルまたは非晶質ガラスマトリックス、結晶性固体、非晶質固体などの系を含む。
本発明の文脈では、「マーカー」または「組織マーカー」は、ひと度、哺乳動物の身体の特定の部位または組織に投与または移植されれば数日間または数週間、動かずに実質的に同じ位置に留まる検出可能な薬剤または組成物である。組織マーカーは、例えば、1以上のX線造影剤、放射活性化合物、常磁性化合物、蛍光薬剤、超音波造影剤、PETイメージング可視化できる薬剤、または他の検出可能な薬剤を含んでなる。
「イメージング可能な組織マーカー」または「イメージング可能なマーカー」は、検出可能な薬剤を、哺乳動物身体に投与または移植された場合に体外イメージング法により組織マーカーの検出を可能とする形態および/または量で含んでなる。例示的な体外イメージング法としては、限定されるものではないが、X線イメージング、CTイメージング、MRI、PETイメージング、単光子放射コンピューター断層(SPECT)イメージング、各シンチグラフィーイメージング、ウルトラソノグラフィーイメージング、超音波イメージング、近赤外線イメージングおよび/または蛍光イメージングが挙げられる。
用語「炭水化物」で、本発明で使用する場合、本発明者らは、単糖類、二糖類および三糖類またはアミノ糖類を含むオリゴ糖類を意味する。
用語「疎水性」で、本発明者らは、分子が水と反発するように見える効果を意味し、これはその水中での溶解度が極めて低いことを意味する。
用語「粘度」で、本発明者らは、流体の粘度が剪断応力または引張応力による漸進的変形に対するその抵抗の尺度であることを意味する。
用語「ゲル状」化合物または材料は、本発明で使用する場合、本発明者らは、ゲルの特性のいくつかを含んでなる任意の化合物、すなわち、定常状態にある場合に制限された流動を示す材料を意味する。重量では、ゲルはほとんど液体であるが、ゲルは液体内でなお三次元相互作用のために固体のように振る舞う。それは、ゲルにその構造(硬度)を与え、接着性粘着力に寄与する、流体内の相互作用である。このように、ゲルは、固体内に液体の分子が分散したものであり、固体は連続相であり、液体は不連続相であり、液体よりも高い粘度を有するゲル状材料をもたらす。
用語「薬物」、「薬剤(medicament)」、「薬剤(agent)」、または「医薬剤(pharmaceutical agent)」には、本発明で使用する場合、ヒトまたは動物身体において局所的または漸進的に作用する生物学的に、生理学的に、または薬理学的に活性な物質が含まれる。
用語「治療する」、「治療」および「療法」は、本発明で使用する場合、治癒的療法、予防的または回避的療法および改善療法を等しく意味する。この用語には、臨床的に確立され得る有益なまたは所望の生理学的結果を得るためのアプローチが含まれる。本発明の目的では、有益なまたは所望の臨床結果としては、限定されるものではないが、検出可能であれ検出不能であれ、症状の改善、疾患の程度の縮小、病態の安定化(すなわち、増悪しない)、病態/症状の進行または増悪の遅延または緩徐化、病態または症状の改善または軽減、および寛解(部分的であれ完全であれ)を含む。用語「軽減」およびその変形形態は、本発明で使用する場合、本発明の組成物が投与されない場合に比べて、生理学的状態もしくは症状の程度および/もしくは望ましくない発現が弱められる、ならびに/または進行の時間経過が緩徐化もしくは長期化されることを意味する。
発明の詳細な説明
本処方物は好ましくは、非経口投与および/または局所的経路を用いた投与、および/または膀胱、子宮、および膣などの腔内経路を用いた投与に適合した形態であり、好ましくは、薬学上許容可能な成分からなるべきである。ヒトまたは動物の身体への注射には、そのままでは比較的低い粘度を有する処方物が意図され、その後、その処方物はより粘稠となる、すなわち、ゲル形成系の存在のためにゾル−ゲル移行(液体からゲルへの移行)を経る。処方物の粘度は、ヒトまたは動物の身体への注射の後に、少なくとも50%、例えば少なくとも80%、例えば少なくとも100%、もしくは少なくとも150%、もしくは少なくとも200%、もしくは少なくとも300%、もしくは少なくとも500%、もしくは少なくとも750%、もしくは少なくとも1000%、もしくは少なくとも10,000%増すこと、または処方物は本質的に固体(非粘稠)となることが好ましい。
本処方物は好ましくは、非経口投与および/または局所的経路を用いた投与、および/または膀胱、子宮、および膣などの腔内経路を用いた投与に適合した形態であり、好ましくは、薬学上許容可能な成分からなるべきである。ヒトまたは動物の身体への注射には、そのままでは比較的低い粘度を有する処方物が意図され、その後、その処方物はより粘稠となる、すなわち、ゲル形成系の存在のためにゾル−ゲル移行(液体からゲルへの移行)を経る。処方物の粘度は、ヒトまたは動物の身体への注射の後に、少なくとも50%、例えば少なくとも80%、例えば少なくとも100%、もしくは少なくとも150%、もしくは少なくとも200%、もしくは少なくとも300%、もしくは少なくとも500%、もしくは少なくとも750%、もしくは少なくとも1000%、もしくは少なくとも10,000%増すこと、または処方物は本質的に固体(非粘稠)となることが好ましい。
処方物は好ましくは、身体への注射または限定されるものではないが生検などの外科関連手順に使用される細い針を通した注射に適合される。注射前のゲル形成処方物の粘度は、その処方物が患者に非経口的に投与され得る任意の好適な粘度とすることができる。
例示的処方物としては、限定されるものではないが、20℃で10,000センチポワズ(cP)未満、例えば、2,000cP未満、例えば10〜2,000cP、例えば20〜1,000cP、例えば150〜350cP、例えば400〜600cP、例えば600〜1,200cPまたは例えば1,000〜2,000cP、または10〜600cP、または20〜350cPの(投与/注射前)粘度を有するものが挙げられる。別の処方物としては、限定されるものではないが、5℃で10,000センチポワズ(cP)未満、例えば2,000cP、例えば10〜2,000cP、例えば20〜1,000cP、例えば150〜350cP、例えば400〜600cP、例えば600〜1,200cPまたは例えば1,000〜2,000cP、または10〜600cP、または20〜350cPの(投与/注射前)粘度を有するものが挙げられる。本明細書に言及される場合、(動的)粘度は、ASTM D7483に記載の方法に従って特定の温度で測定される。本発明のゲルは、錯体形成、水素結合、脱溶媒和、ファンデルワールス相互作用、イオン結合、それらの組合せなどによる疎水性相互作用および/または物理的(非共有結合)架橋により形成され、in situで合わさるまで、または生理学的環境で優勢な条件の結果として、物理的に分離されている2つの前駆体を混合することによって誘導され得る。化学的(共有結合的)架橋は、フリーラジカル重合、縮合重合、陰イオンまたは陽イオン重合、段階成長重合、求電子−求核反応、それらの組合せなどを含む、いくつかの機構のいずれかによって達成され得る。
ゲル形成組成物は、ゲル形成前またはゲル形成中のいずれか、例えばゲルが液体状であるかまたはゲル状への移行中に、ヨウ素化ポリマーまたは糖類およびナノ粒子またはサブミクロン粒子などの有機X線剤を、例えばゲル組成物への拡散により負荷することができる。これらのX線剤または粒子は、化学結合無くヒドロゲルマトリックス中に捕捉されてもよく、またはゲル組成物に非共有結合的もしくは共有結合的に結合されてもよい。有機X線剤は、ゲル中の一成分、および粒子がX線、MRI、PET、SPECT、蛍光、陽子放射線またはHIFUを含む超音波によるイメージングの造影剤であり、かつ/または医薬剤を含有する場合には、別の成分としての粒子である。医薬剤は、限定されるものではないが、放射線増感剤、化学療法薬、免疫調節剤、麻酔薬またはホルモンであり得る。ガドリニウムなどのMRI剤は、ゲル形成系中の成分であり得る。医薬剤はさらに、共有結合されるか、または非共有結合的にゲル中に包埋されてもよい。注射後、ゲル化または固化した処方物は一般に、注射部位に数日、数週間または数ヶ月留まる明確に定義されたゲルをもたらし、例えばX線イメージングにおいてコントラストを提供し、組織マーカーとして機能し得る、従って、例えば放射線療法または外科手術中の組織または腫瘍移動の追跡を可能とするイメージング造影剤のアセンブリを含有し得る。
ゲル形成系は、1以上の体外または内部刺激(または両方の組合せ)の補助または誘引に使用され得る。ゲル形成系はまた、刺激の治療効果を増強するために体外または体内刺激と組み合わせて使用してもよい。1つの興味深い態様では、ゲル形成系は、癌細胞を死滅させる特定の種類の光とともに薬物(光増感剤(photosensitizerまたはphotosensitizing agent))を組み合わせた光線力学療法(PDT)と併用してもよい。別の態様では、ゲル形成系は、限定されるものではないが高密度焦点式超音波(HIFU)、ラジオ波熱灼法(RFA)およびレーザー誘起間質温熱療法(LITT)などの温熱療法に基づく処置と併用してもよい。高密度焦点式超音波(HIFU)では、ゲル形成系は、所望の組織への音響エネルギーの送達を指示または補助し、それにより例えば熱焼灼(凝固壊死)により罹患組織を破壊するために使用し得る。別の態様では、ゲル形成系は、ラジオ波熱灼法(RFA)において使用するための標的部位への針電極の挿入を指示または補助するために使用し得る。さらに別の態様では、ゲル形成系は、標的組織への適正なレーザー照射を保証するためにレーザー誘起間質温熱療法(LITT)を指示または補助するために使用し得る。
ゲル形成成分
好適なゲル形成成分としては、エステル化糖類などの誘導体化糖類、エステル化ポリオールなどの誘導体化ポリオール、ポリマー、脂質、ペプチド、タンパク質、低分子量ゲル化剤および非水溶性高粘度液体担体材料ならびにそれらの組合せといった有機構成要素から構成されるものが含まれる。
好適なゲル形成成分としては、エステル化糖類などの誘導体化糖類、エステル化ポリオールなどの誘導体化ポリオール、ポリマー、脂質、ペプチド、タンパク質、低分子量ゲル化剤および非水溶性高粘度液体担体材料ならびにそれらの組合せといった有機構成要素から構成されるものが含まれる。
本発明の1つの特定の態様では、水和感受性ゲル形成成分は、疎水性糖類である。好ましい足場は、単糖類、二糖類、三糖類、またはオリゴ糖類である。他の好適なアルコール部分としては、一官能性C1−C20アルコール、二官能性C1−C20アルコール、三官能性アルコール、ヒドロキシ含有カルボン酸、ヒドロキシ含有アミノ酸、リン酸含有アルコール、四官能性アルコール、糖アルコール、単糖類、および二糖類、糖酸、およびポリエーテルポリオールから1以上の水素原子を除去することにより誘導されるものが含まれる。より具体的には、アルコール部分は、ドデカノール、ヘキサンジオール、より詳しくは、1,6−ヘキサンジオール、グリセロール、グリコール酸、乳酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシカプロン酸、セリン、ATP、ペンタエリスリトール、マンニトール、ソルビトール、グルコース、ガラクトース、フルクトース、マルトース、ラクトース、グルクロン酸、1〜約10のグリセロール単位を含有するポリグリセロールエーテル、1〜約20のエチレングリコール単位を含有するポリエチレングリコールの1以上を含み得る。加えて、3〜約6個の単糖類を含有するいずれのオリゴ糖も本発明における足場として使用し得る。一般に、本発明の足場エステルは、得られるエステルのアルコール部分を形成する1以上のアルコール、特に、1以上のポリオールを、得られるエステルの酸部分を形成する1以上のカルボン酸、ラクトン、ラクタム、カルボン酸の炭酸塩、または無水物と反応させることにより作製することができる。エステル化反応は単に加熱することによって行うことができるが、場合によっては強酸または強塩基エステル化触媒の添加が使用され得る。あるいは、2−エチルヘキサン酸第一スズなどのエステル化触媒またはN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(EDC)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)などの活性化試薬なども使用可能である。
本発明のアシルオキシ置換基を形成するアシル基は、カルボン酸に由来するいずれの部分であってもよい。より詳しくは、本発明の組成物のアシル基はRCO−であってよく、ここで、Rは場合により、鎖内に存在する1以上の官能基を有する直鎖または分岐型炭化水素であり得る2〜10炭素原子のオキシ置換アルキルである。種々の鎖長のカルボン酸および/またはポリオールを用いると、また、オキシ置換を有するカルボン酸を用いると、得られるエステルの親水性および溶解性の程度の制御が可能となる。このような材料は、安定な疎水性ゲルを形成できるようにin vivoで十分な溶解耐性があり、本発明の活性医薬成分および/または造影剤を封入することができる。
D型またはL型いずれかの好適な単糖類には、限定されるものではないが、任意の比率のα,βアノマー混合物が存在し得る下記の構造が含まれる(グルコサミン、ガラクトサミン、マンノサミン、マンノース、ラムノース、ラムノサミン、ガラクトース、アロース、アロサミン、アルトロース、アルトロサミン、グロース、グロサミン、イドース、イソサミン、タロースおよびタロサミン)。
好適な二糖類には、限定されるものではないが、任意の比率のα,βアノマー混合物が存在し、かつ、個々の糖がαまたはβいずれかのグリコシド結合により連結され、個々の糖がDまたはLであり得る下記の構造が含まれる:Galp−(1→2)−Glc、Galp−(1→3)−GlcN、Galp−(1→4)−Glc、Glcp−(1→4)−Glc、Glcp−(1→6)−Glc、Glcp−(1→2)−GlcN、Galp−(1→4)−ManN、Glcp−(1→4)−GalN、Manp−(1→3)−Glc、ManNp−(1→4)−Gal、GalNp−(1→3)−ManN、GlcNp−(1→6)−GalN、Rhamnp−(1→6)−Glc、Glcp−(1←→1)−Glcp、Talp−(1→4)−Glu、Glup(1→3)−Ido、GlcNp−(1→4)−GlcN、GlcNp−(1→6)−GlcN。
好適な三糖類には、限定されるものではないが、任意の比率のα,βアノマー混合物が存在し、かつ、個々の糖がαまたはβいずれかのグリコシド結合により連結され、個々の糖がDまたはLであり得る下記の構造が含まれる得る下記の構造が含まれる:Galp−(1→2)−Glcp−(1→3)−Galp、Galp−(1→4)−Glcp−(1→6)−GlcN、Galp−(1→4)−Glcp−(1→6)−Gal、Glcp−(1→4)−Glcp−(1→4)−Glcp、Glcp−(1→6)−Glcp−(1→6)−Glc、Galp−(1→6)−Glcp(1←→2)−Fruf、Glcp−(1→3)−Fruf−(2←→1)−Glcp、Galp−(1→4)−ManNp−(1→3)−Glu、Glcp−(1→4)−GalN−(1→2)−Man、Manp−(1→3)−Glcp−(1→4)−GlcN、ManNp−(1→4)−Galp−(1→3)−Glc、GalNp−(1→3)−ManNp−(1→6)−GlcN、Rhamnp−(1→6)−Glcp−(1→4)−GlcN、Galp−(1→6)−Glcp−(1←→1)−Glcp、Talp−(1→4)−Glup−(1→2)−Man、Glup(1→3)−Idop−(1→6)−Glu、GlcNp−(1→6)−GlcNp(1→4)−GlcN。
好適な四糖類には、限定されるものではないが、任意の比率のα,βアノマー混合物が存在し、かつ、個々の糖がαまたはβいずれかのグリコシド結合により連結され、個々の糖がDまたはLであり得る下記の構造が含まれる:Galp−(1→4)−Glcp−(1→6)−glcp−(1→4)−Glc、Galp−(1→4)−Glcp−(1→4)−Glcp−(1→4)−Glcp−(1→4)−Glc、Galp−(1→4)−Glcp−(1→4)−Galp−(1→4)−Glc、Glcp−(1→4)−Glcp−(1→4)−Glcp−(1→4)−Glc、Galp−(1→6)−Glcp−(1→6)−Galp−(1→6)−Glc、Galp−(1→6)−Glcp−(1→6)−Galp−(1→4)−Glc、Galp−(1→6)−Glcp−(1→6)−Glcp−(1→4)−Glc、GlcNp−(1→4)−GlcNp−(1→6)−GlcNp−(1→4)−GlcN、GlcNp−(1→6)−Galp−(1→6)−Glcp−(1←→2)−Fruf、Galp−(1→4)−Glcp−(1→3)−Fruf−(2←→1)−Glcp、Talp−(1→4)−Glup−(1→2)−Man−(1−3)−Glu、Glup(1→3)−Idop−(1→6)−Glup−(1→2)−Gal。
溶媒
溶媒(分散媒)の組成は特に限定されるものではなく、例としては、限定されるものではないがエタノール、乳酸エチル、プロピレンカーボネート、グリコフロール、N−メチルピロリドン、2−ピロリドン、プロピレングリコール、アセトン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、ベンジルアルコール、トリアセチン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、カプロラクタム、デシルメチルスルホキシドなどの生体適合性有機溶媒、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、グリコフロール、ポリエチレングリコール(PEG)、安息香酸ベンジル、トリグリセリド、アセトン、ベンジルアルコール、N−(βヒドロメチル)ラクタミド、ブチレングリコール、カプロラクタム、カプロラクトン、コーン油、デシルメチルスルホキシド、ジメチルエーテル、ジメチルスルホキシド、1−ドデシルアザシクロヘプタン−2−オン、エタノール、酢酸エチル、乳酸エチル、オレイン酸エチル、グリセロール、グリコフロール(テトラグリコール)、ミリスチン酸イソプロピル、酢酸メチル、メチルエチルケトン、カプリル酸および/またはカプリン酸とグリセロールまたはアルキレングリコールのエステル、オレイン酸、落花生油、ポリエチレングリコール、プロピレンカーボネート、2−ピロリドン、ゴマ油、[±]−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−メタノール、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、カルビトール、トリアセチン、クエン酸トリエチル、およびそれらの組合せ;または望ましくは、トリクロロフルオロメタン、ジクロロフルオロメタン、テトラフルオロエタン(R−134a)、ジメチルエーテル、プロパン、ブタン、およびそれらの組合せ;または具体的には、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、オレイン酸、1−ドデシルアザシクロヘプタン−2−オンなどが挙げられる。本処方物はこれらの溶媒(分散媒)に安定に分散させることができるが、これらの溶媒には、例えば、トリ−ペンタノイルグリセロール、トリ−オクタノイルグリセロール、トリ−ドデカノイルグリセロールなどのトリグリセリドの糖誘導体、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、イノシトール、リボースおよびキシロースなどの単糖類、ラクトース、スクロース、セロビオース、トレハロースおよびマルトースなどの二糖類、ラフィノースおよびメレジトースなどの三糖類、およびα−、β−、またはγ−シクロデキストリンなどの多糖類、エリトリトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、およびマルチトールなどの糖アルコール、またはグリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、エチレングリコールモノ−アルキルエーテル、ジエチレングリコールモノ−アルキルエーテルおよび1,3−ブチレングリコールなどの多価アルコールをさらに加えることができる。添加剤は、さらに、限定されるものではないが、アミロライド、プロカインアミド、アセチル−β−メチルコリン、スペルミン、スペルミジン、リゾチーム、フィブロイン、アルブミン、コラーゲン、トランスフォーミング増殖因子−β(TGF−β)、骨形成因子(BMP)、線維芽細胞増殖因子(bFGF)、デキサメタゾン、血管内皮増殖因子(VEGF)、フィブロネクチン、フィブリノゲン、トロンビン、タンパク質、デクスラゾキサン、ロイコボリン、リシノール酸/リシノレイン酸、リン脂質、小腸粘膜下組織、ビタミンE、脂肪酸のポリグリセロールエステル、ラブラフィル、ラブラフィルM1944CS、クエン酸、グルタミン酸、ヒドロキシプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、オイドラギット、テゴベタイン、ジミリストイルホスファチジル−コリン、スクレログルカンなどのバイオアベイラブル材料;クレモフォールEL、エタノール、ジメチルスルホキシドなどの有機溶媒;メチルパラベンなどの保存剤;デンプンおよびその誘導体などの糖類、スクロース−マンニトール、グルコース−マンニトールなどの糖含有ポリオール;アラニン、アルギニン、グリシンなどのアミノ酸;トレハロース−PEGなどのポリマー含有ポリオール;スクロース−PEG、スクロース−デキストランなど;ソルビトール−グリシン、スクロース−グリシンなどの糖含有アミノ酸;種々の分子量のポロキサマー、ツィーン20 ツィーン80、トリトンX−100、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、Brijなどの界面活性剤;トレハロース−ZnSO4、マルトース−ZnSO4などの糖含有イオン;およびケイ酸塩、NaCI、KCI、NaBr、NaI、LiCI、n−Bu4NBr、n−Pr4NBr、Et4NBr、Mg(OH)2、Ca(OH)2、ZnCO3、Ca3(PO4)2、ZnCl2、(C2H3O2)2Zn、ZnCO3、CdCl2、HgCl2、CaCl2、(CaNO3)2、BaCl2、MgCl2、PbCl2、AICl2、FeCl2、FeCl3、NiCl2、AgCl、AuCl、CuCl2、テトラデシル硫酸ナトリウム、ドデシルトリメチル−臭化アンモニウム、ドデシルトリメチル塩化アンモニウム、テトラデシルトリメチル−臭化アンモニウムなどの生物的に許容可能な塩からなる群から選択することができる。
溶媒(分散媒)の組成は特に限定されるものではなく、例としては、限定されるものではないがエタノール、乳酸エチル、プロピレンカーボネート、グリコフロール、N−メチルピロリドン、2−ピロリドン、プロピレングリコール、アセトン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、ベンジルアルコール、トリアセチン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、カプロラクタム、デシルメチルスルホキシドなどの生体適合性有機溶媒、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、グリコフロール、ポリエチレングリコール(PEG)、安息香酸ベンジル、トリグリセリド、アセトン、ベンジルアルコール、N−(βヒドロメチル)ラクタミド、ブチレングリコール、カプロラクタム、カプロラクトン、コーン油、デシルメチルスルホキシド、ジメチルエーテル、ジメチルスルホキシド、1−ドデシルアザシクロヘプタン−2−オン、エタノール、酢酸エチル、乳酸エチル、オレイン酸エチル、グリセロール、グリコフロール(テトラグリコール)、ミリスチン酸イソプロピル、酢酸メチル、メチルエチルケトン、カプリル酸および/またはカプリン酸とグリセロールまたはアルキレングリコールのエステル、オレイン酸、落花生油、ポリエチレングリコール、プロピレンカーボネート、2−ピロリドン、ゴマ油、[±]−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−メタノール、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、カルビトール、トリアセチン、クエン酸トリエチル、およびそれらの組合せ;または望ましくは、トリクロロフルオロメタン、ジクロロフルオロメタン、テトラフルオロエタン(R−134a)、ジメチルエーテル、プロパン、ブタン、およびそれらの組合せ;または具体的には、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、オレイン酸、1−ドデシルアザシクロヘプタン−2−オンなどが挙げられる。本処方物はこれらの溶媒(分散媒)に安定に分散させることができるが、これらの溶媒には、例えば、トリ−ペンタノイルグリセロール、トリ−オクタノイルグリセロール、トリ−ドデカノイルグリセロールなどのトリグリセリドの糖誘導体、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、イノシトール、リボースおよびキシロースなどの単糖類、ラクトース、スクロース、セロビオース、トレハロースおよびマルトースなどの二糖類、ラフィノースおよびメレジトースなどの三糖類、およびα−、β−、またはγ−シクロデキストリンなどの多糖類、エリトリトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、およびマルチトールなどの糖アルコール、またはグリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、エチレングリコールモノ−アルキルエーテル、ジエチレングリコールモノ−アルキルエーテルおよび1,3−ブチレングリコールなどの多価アルコールをさらに加えることができる。添加剤は、さらに、限定されるものではないが、アミロライド、プロカインアミド、アセチル−β−メチルコリン、スペルミン、スペルミジン、リゾチーム、フィブロイン、アルブミン、コラーゲン、トランスフォーミング増殖因子−β(TGF−β)、骨形成因子(BMP)、線維芽細胞増殖因子(bFGF)、デキサメタゾン、血管内皮増殖因子(VEGF)、フィブロネクチン、フィブリノゲン、トロンビン、タンパク質、デクスラゾキサン、ロイコボリン、リシノール酸/リシノレイン酸、リン脂質、小腸粘膜下組織、ビタミンE、脂肪酸のポリグリセロールエステル、ラブラフィル、ラブラフィルM1944CS、クエン酸、グルタミン酸、ヒドロキシプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、オイドラギット、テゴベタイン、ジミリストイルホスファチジル−コリン、スクレログルカンなどのバイオアベイラブル材料;クレモフォールEL、エタノール、ジメチルスルホキシドなどの有機溶媒;メチルパラベンなどの保存剤;デンプンおよびその誘導体などの糖類、スクロース−マンニトール、グルコース−マンニトールなどの糖含有ポリオール;アラニン、アルギニン、グリシンなどのアミノ酸;トレハロース−PEGなどのポリマー含有ポリオール;スクロース−PEG、スクロース−デキストランなど;ソルビトール−グリシン、スクロース−グリシンなどの糖含有アミノ酸;種々の分子量のポロキサマー、ツィーン20 ツィーン80、トリトンX−100、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、Brijなどの界面活性剤;トレハロース−ZnSO4、マルトース−ZnSO4などの糖含有イオン;およびケイ酸塩、NaCI、KCI、NaBr、NaI、LiCI、n−Bu4NBr、n−Pr4NBr、Et4NBr、Mg(OH)2、Ca(OH)2、ZnCO3、Ca3(PO4)2、ZnCl2、(C2H3O2)2Zn、ZnCO3、CdCl2、HgCl2、CaCl2、(CaNO3)2、BaCl2、MgCl2、PbCl2、AICl2、FeCl2、FeCl3、NiCl2、AgCl、AuCl、CuCl2、テトラデシル硫酸ナトリウム、ドデシルトリメチル−臭化アンモニウム、ドデシルトリメチル塩化アンモニウム、テトラデシルトリメチル−臭化アンモニウムなどの生物的に許容可能な塩からなる群から選択することができる。
本発明の1つの態様では、添加剤の含量は、ゲル形成成分の総重量に対して1×10−6〜50重量%、好ましくは、1×10−3〜30重量%である。
造影剤
コントラストは、ガドリニウムなどのMRI薬剤のキレート剤と組合せ可能な、かつ/または固体無機粒子とさらに組合せ可能な銅−64などのPET造影剤のキレート剤と組合せ可能なヨウ素化化合物などの放射線不透過剤有機X線造影剤を用いて達成することができる。キレート剤はDOTA、EDTA、またはDTPAであり得、キレート剤はゲル形成成分に非共有結合的に包埋されるか、またはゲル形成成分に共有結合される。合わせた造影剤は、好ましくは、少なくともCTイメージングにより可視化されなければならない。好ましい造影剤は、ポリマーなどのヨウ素化化合物またはグルコースもしくはスクロースもしくは他のオリゴ糖の誘導体などの糖分子である。固体粒子は、1以上のX線造影剤、すなわち、X線を遮断または減弱することができる化合物を含んでなり得る、またはからなり得る。このような化合物には、周期表によって定義されるように、遷移金属、希土類金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、他の金属が含まれる。金属またはアルカリ金属は、その金属の非酸化状態または任意の既存の酸化状態で見られてよい。これらの酸化状態には、一価陽イオン、二価陽イオン、酸化陽イオン、四価陽イオン、五価陽イオン、六価陽イオンおよび七価陽イオンが含まれる。
コントラストは、ガドリニウムなどのMRI薬剤のキレート剤と組合せ可能な、かつ/または固体無機粒子とさらに組合せ可能な銅−64などのPET造影剤のキレート剤と組合せ可能なヨウ素化化合物などの放射線不透過剤有機X線造影剤を用いて達成することができる。キレート剤はDOTA、EDTA、またはDTPAであり得、キレート剤はゲル形成成分に非共有結合的に包埋されるか、またはゲル形成成分に共有結合される。合わせた造影剤は、好ましくは、少なくともCTイメージングにより可視化されなければならない。好ましい造影剤は、ポリマーなどのヨウ素化化合物またはグルコースもしくはスクロースもしくは他のオリゴ糖の誘導体などの糖分子である。固体粒子は、1以上のX線造影剤、すなわち、X線を遮断または減弱することができる化合物を含んでなり得る、またはからなり得る。このような化合物には、周期表によって定義されるように、遷移金属、希土類金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、他の金属が含まれる。金属またはアルカリ金属は、その金属の非酸化状態または任意の既存の酸化状態で見られてよい。これらの酸化状態には、一価陽イオン、二価陽イオン、酸化陽イオン、四価陽イオン、五価陽イオン、六価陽イオンおよび七価陽イオンが含まれる。
1つの態様では、1以上のX線造影剤は、ヨウ素(I)、金(Au)、ビスマス(Bi)、ガドリニウム(Gd)、鉄(Fe)、バリウム(Ba)、カルシウム(Ca)およびマグネシウム(Mg)から選択される。特定の態様では、検出可能な化合物は、金(Au)およびビスマス(Bi)の群から選択される1以上の化合物を含んでなる。1以上のX線造影剤は一般に、金属形態、合金形態、酸化物形態または塩形態で存在する。
X線イメージングに有用なコントラストを提供するヨウ素化化合物の他、本処方物はX線イメージングまたはX線イメージング以外のイメージング法によって可視化される固体粒子も含み得ると理解されるべきである。1つの態様では、固体粒子はさらに、MRおよび/もしくはPETイメージング、または他のイメージング法によっても可視化される。
特定の態様では、ゲル形成組成物はさらに、MRI、PETイメージング、SPECTイメージング、核シンチグラフィーイメージング、ウルトラソノグラフィーイメージング、超音波イメージング、近赤外線イメージングおよび/または蛍光イメージングなどの1以上のイメージング法のための放射性または常磁性化合物をさらに含んでもよい。
いくつかの興味深い態様では、前記請求項のいずれか一項に記載の処方物は、1以上の放射性、常磁性または強磁性粒子を含んでなる固体粒子を含有する。
さらに、個々の粒子は、異なるイメージング法で可視化される2種類以上の化合物を含んでなり得る。
前記放射活性化合物は、銅(61Cu、64Cu、および67Cu)、ヨウ化物(123I、124I、125I、131I)、インジウム(111In)、テクネチウム(99mTc)、レニウム(186Re、188Re)、ガリウム(67Ga、68Ga)、ストロンチウム(89Sr)、サマリウム(153Sm)、イッテルビウム(169Yb)、タリウム(201Tl)、アスタチン(211At)、ルテチウム(177Lu)、アクチニウム(225Ac)、イットリウム(90Y)、アンチモン(119Sb)、スズ(117Sn、113Sn)、ジスプロシウム(159Dy)、コバルト(56Co)、鉄(59Fe)、ルテニウム(97Ru、103Ru)、パラジウム(103Pd)、カドミウム(115Cd)、テルル(118Te、123Te)、バリウム(131Ba、140Ba)、ガドリニウム(149Gd、151Gd)、テルビウム(160Tb)、金(198Au、199Au)、ランタン(140La)、ジルコニウム(89Zr)、チタン(45Ti)およびラジウム(223Ra、224Ra)の同位体を含んでなり得、金属放射性核種の前記同位体は、その金属の任意の既存の酸化状態で見られてよい。これらの酸化状態には、一価陽イオン、二価陽イオン、三価陽イオン、四価陽イオン、五価陽イオン、六価陽イオンおよび七価陽イオンが含まれる。
前記常磁性または強磁性化合物はまた、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタン(La)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(Vandium)(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta);クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、マンガン(Mn)、テクネチウム(Tc)、レニウム(Re)、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、コバルト(Co)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)、水銀(Hg)、ランタニド(例えば、ランタン(Lathanum)(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu))およびアクチニド(例えば、アクチニウム(Ac)、トリウム(Th)、プロトアクチニウム(Pa)、ウラン(U)、ネプツニウム(Np)、プルトニウム(Pu)、アメリシウム(Am)、キュリウム(Cm)、バークリウム(Bk)、カリホルニウム(Cf)、アインスタイニウム(Es)、フェルミウム(Fm)、メンデレビウム(Md)、ノーベリウム(No)およびローレンシウム(Lr))の群からから選択されてもよく、前記常磁性または強磁性化合物は、その金属の任意の既存の酸化状態で見られてよい。これらの酸化状態には、一価陽イオン、二価陽イオン、三価陽イオン、四価陽イオン、五価陽イオン、六価陽イオンおよび七価陽イオンが含まれる。
前記1以上の放射性、常磁性または強磁性化合物は、ゲル形成成分もしくはナノサイズ粒子に共有結合されていても、またはゲル形成成分もしくはナノサイズ粒子に非共有結合的に会合されてもよい。
1つの態様では、ゲル形成成分またはナノサイズ粒子は、近赤外線蛍光イメージングのための1以上の蛍光団化合物をさらに含んでなる。前記化合物は、蛍光タンパク質、ペプチド、または蛍光色素分子を含んでなり得る。一般的な種類の蛍光色素には、キサンテン、例えば、ローダミン、ロドールおよびフルオレセイン、ならびにそれらの誘導体;ビマン;クマリンおよびそれらの誘導体、例えば、ウンベリフェロンおよびアミノメチルクマリン;芳香族アミン、例えば、ダンシル;スクアリン酸色素;ベンゾフラン;蛍光シアニン;カルバゾール;ジシアノメチレンピラン、ポリメチン、オキサベンザントラン、キサンテン、ピリリウム、カルボスチル、ペリレン、アクリドン、キナクリドン、ルブレン、アントラセン、コロネン、フェナントレセン、ピレン、ブタジエン、スチルベン、ランタニド金属キレート錯体、希土類金属キレート錯体、およびこのような色素の誘導体が含まれる。典型的なフルオレセイン色素には、5−カルボキシフルオレセイン、フルオレセイン−5−イソチオシアネートおよび6−カルボキシフルオレセインが含まれ;他のフルオレセイン色素の例は、例えば、US6,008,379、US5,750,409、US5,066,580、およびUS4,439,356に見出すことができる。これらの種には、ローダミン色素、例えば、テトラメチルローダミン−6−イソチオシアネート、5−カルボキシテトラメチルローダミン、5−カルボキシロドール誘導体、テトラメチルおよびテトラエチルローダミン、ジフェニルジメチルおよびジフェニルジエチルローダミン、ジナフチルローダミン、ローダミン101スルホニルクロリド(テキサスレッドの商標で販売)、および他のローダミン色素もまた含まれ得る。あるいは、これらの種にはシアニン色素、例えば、Cy3、Cy3B、Cy3.5、Cy5、Cy5.5、Cy.Or IRDye 800CW、IRDye 680LT、Qdot 800ナノクリスタル、Qdot 705ナノクリスタルまたはプリフィラジン化合物も含まれ得る。
別の態様では、ナノサイズ粒子は、ウルトラソノグラフィーイメージング用に、1以上の気体が脂質、ポリマーまたは無機系粒子に封入されたものをさらに含んでなるか、またはからなる。前記気体は、空気、六フッ化硫黄または十フッ化二硫黄などの硫黄ハリド;ペルフルオロ炭素などのフルオロ炭素;ペルフルオロアセトンなどのフッ素化(例えば、過フッ素化)ケトン;およびペルフルオロジエチルエーテルなどのフッ素化(例えば、過フッ素化)エーテルを含んでなり得る。例えば最大7個の炭素原子を含有し得る代表的ペルフルオロ炭素には、ペルフルオロアルカン、例えば、ペルフルオロメタン、ペルフルオロエタン、ペルフルオロプロパン、ペルフルオロブタン(例えば、場合によりペルフルオロ−イソ−ブタンなどの他の異性体との混合物としてのペルフルオロ−n−ブタン)、ペルフルオロペンタン、ペルフルオロヘキサンおよびペルフルオロヘプタン;ペルフルオロアルケン、例えば、ペルフルオロプロペン、ペルフルオロブテン(例えば、ペルフルオロブト−2−エン)およびペルフルオロブタジエン;ペルフルオロアルキン、例えば、ペルフルオロブト−2−イン;ペルフルオロシクロアルカン、例えば、ペルフルオロシクロブタン、ペルフルオロメチルシクロブタン、ペルフルオロジメチルシクロブタン、ペルフルオロトリメチルシクロブタン、ペルフルオロシクロペンタン、ペルフルオロメチルシクロペンタン、ペルフルオロジメチルシクロペンタン、ペルフルオロシクロヘキサン、ペルフルオロメチルシクロヘキサンおよびペルフルオロシクロヘプタン;ならびに窒素、二酸化炭素、酸素などの気体との混合物を含む、上記のいずれかの混合物を含んでなり得るが、それらに限定されない。
別の態様では、コントラストは、小有機ヨウ素を含有する化合物を用いて達成される。前記小有機ヨウ素を含有する化合物には、ジアトリゾエート(例えば、商標Gastrografen(商標)として上市)などの市販のヨウ素化造影剤、イオキサグラート(例えば、商標Hexabrix(商標)として上市)などのイオン性ダイマー、イオヘキソール(商標Omnipaque(商標)として上市)、イオパミドール(商標Isovue(商標)として上市)、イオメプロール(商標lomeron(商標)として上市)などの非イオン性モノマー、および非イオン性二量体イオジキサノール(Visipaque(商標)として上市)が含まれる。小有機ヨウ素を含有する化合物のさらなる例には、WO2009/071605、EP1186305、EP686046、EP108638、EP0049745、EP0023992、WO2003080554、W02000026179、WO1997000240、WO9208691、US3804892、US4239747、US3763226、US3763227およびUS3678152に開示されているものが含まれるが、それらに限定されない。別の興味深い態様では、前記小有機ヨウ素を含有する化合物には、スクロースアセテートイソラクテート(SAIB)のヨウ素化誘導体が含まれる。組成物がSAIBを含んでなる、物質の放出制御のための組成物が開示されている、例えばEP1006935に開示されているものとは対照的に、本発明によるこの特定の態様は、SAIBゲルに包埋された安定な造影剤を提供することを狙いとする。このような化合物は、少なくともCTイメージングにより可視化される注射可能ゲルを達成するために単独でまたは固体粒子と組み合わせて使用され得る。本発明の1つの特定の態様では、水和感受性ゲル形成成分は、イソ酪酸と酢酸でアシル化されたスクロース(足場)から構成される疎水性成分であるスクロースアセテートイソラクテート(SAIB)である。本発明の好ましい足場は、単糖類、二糖類または三糖類である。特に好ましい二糖足場はスクロースおよびラクトースであるが、アルコールを含有する足場は、約2〜約20個のヒドロキシ基を有するポリヒドロキシアルコールに由来してよく、また、1〜20個のポリオール分子をエステル化することにより形成されてよい。好適なアルコール部分には、一官能性C1−C20アルコール、二官能性C1−C20アルコール、三官能性アルコール、ヒドロキシ含有カルボン酸、ヒドロキシ含有アミノ酸、リン酸含有アルコール、四官能性アルコール、糖アルコール、単糖類、および二糖類、糖酸、およびポリエーテルポリオールから1以上の水素原子を除去することにより誘導されるものが含まれる。より具体的には、アルコール部分は、ドデカノール、ヘキサンジオール、より詳しくは、1,6−ヘキサンジオール、グリセロール、グリコール酸、乳酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシカプロン酸、セリン、ATP、ペンタエリスリトール、マンニトール、ソルビトール、グルコース、ガラクトース、フルクトース、マルトース、ラクトース、グルクロン酸、1〜約10のグリセロール単位を含有するポリグリセロールエーテル、1〜約20のエチレングリコール単位を含有するポリエチレングリコールのうち1以上を含み得る。加えて、3〜約6個の単糖類を含有するいずれのオリゴ糖も、本発明における足場として使用可能である。一般に、本発明の足場エステルは、得られるエステルのアルコール部分を形成する1以上のアルコール、特に、1以上のポリオールを、1以上のカルボン酸、ラクトン、ラクタム、カルボン酸の炭酸塩、または無水物と反応させることにより作製することができる。エステル化反応は単に加熱することによって行うことができるが、場合によっては強酸または強塩基エステル化触媒の添加が使用され得る。あるいは、2−エチルヘキサン酸第一スズなどのエステル化触媒またはN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(EDC)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)などの活性化試薬なども使用可能である。
本発明のアシルオキシ置換基を形成するアシル基は、カルボン酸に由来するいずれの部分であってもよい。より詳しくは、本発明の組成物のアシル基はRCO−のものであり得、ここで、Rは、鎖内に存在する、1以上の官能基を有する直鎖または分岐型炭化水素であり得る、場合によりオキシ置換された2〜10炭素原子のアルキルである。種々の鎖長のカルボン酸および/またはポリオールを用いると、また、オキシ置換を有するカルボン酸を用いると、得られるエステルの親水性および溶解性の程度の制御が可能となる。このような材料は、本発明の前記造影剤を封入し得る安定な疎水性ゲルを形成できるようにin vivoで十分な溶解耐性がある。
1つの態様では、使用のための組成物は、X線造影剤であり、X線造影剤が1以上のヨウ素化ポリマー、ヨウ素化オリゴマー、ヨウ素化脂質、ヨウ素化糖類、ヨウ素化二糖類、ヨウ素化多糖、ヨウ素化ペプチド、またはそれらの誘導体もしくは組合せを含んでなる。前記請求項のいずれか一項に記載の使用のための組成物は、炭水化物のヨウ素化誘導体(derivates)または多価アルコールのヨウ素化誘導体、例えば、スクロースアセテートイソラクテート(SAIB)のヨウ素化誘導体、例えば、ラクトースのヨウ素化誘導体、例えば、トレハロースのヨウ素化誘導体、例えば、アラビノースのヨウ素化誘導体、例えば、マルトースのヨウ素化誘導体、例えば、グルコースのヨウ素化誘導体、例えば、ガラクトースのヨウ素化誘導体、グルコサミンのヨウ素化誘導体、例えば、ヨウ素化グルコサミンなどを含んでなる。さらに別の態様では、本組成物は、同じ種類の非ヨウ素化炭水化物誘導体の組成物にドープされた炭水化物のヨウ素化誘導体を含んでなる。
さらに、1つの態様では、X線造影剤組成物は、スクロースアセテートイソラクテート(SAIB)またはそれらの誘導体を含んでなり、本発明の1つの特定の態様では、X線造影剤組成物は、スクロースアセテートイソラクテート(SAIB)のヨウ素化誘導体を含んでなる。さらに、本発明の別の特定の態様では、X線造影剤組成物は、スクロースアセテートイソラクテート(SAIB)にドープされたスクロースアセテートイソラクテート(SAIB)のヨウ素化誘導体を含んでなる。これは安定性に関して評価されており、このヨード−SAIB/SAIBのSAIBにドープ可能な量は少なくとも50mol%である。
ヨード−SAIBは、高いX線造影剤を提供する。ヨード−SAIB化合物はエタノールに十分可溶でなく、白色固体であるが、SAIBはエタノールに極めて可溶で、粘稠な油である。しかしながら、エタノールとSAIBの混合物はヨード−SAIBを極めてよく溶解させることができる。このことはSAIBがヨード−SAIBの溶解度を助けることを意味し、これは興味深い特徴であり、高いコントラストのX線マーカーとして機能し得る、投与後(20ゲージより細い細針を通して)にゲル化する注射可能溶液を提供する。マウスに注射すると、ヨード−SAIB/SAIBは高いコントラストを提供し、望ましい安定性を有する。さらに、このゲルは均質に見える。本発明の1つの態様では、X線造影剤組成物は、エタノールとスクロースアセテートイソラクテート(SAIB)の混合物に可溶化したスクロースアセテートイソラクテート(SAIB)のヨウ素化誘導体を含んでなる。
注射可能な医療用ゲル形成系の特徴
(1)注射可能であるためには、この系は投与前に液体様の状態などのゾル状態でなければならない。ゾル状態は、患者の不快感を緩和し、挿入手順を簡単にするために小さなニードルヘッドを可能とするよう十分に低い粘度−一般に、20℃で10,000cP未満、好ましくは2,000cP未満(あるいはまた、5℃で10,000cP未満、好ましくは2,000cP)でなければならない。
(2)ゲル化は、物理的会合または水和を介して起こり始めるか、または注射後に完了する。
(3)ゲルは生分解性であるか、または制御された時間内に徐々に溶解可能でなければならず、生成物は通常の経路で排泄/分泌されなければならない。
(4)ポリマー自体および分解生成物は生体適合性でなければならない。同様に、架橋剤、開始剤などの添加剤が添加される場合には、これらもまた生体適合性でなければならない。
(5)ゲルは潜在的に細胞/組織接着性を有し得る。
(1)注射可能であるためには、この系は投与前に液体様の状態などのゾル状態でなければならない。ゾル状態は、患者の不快感を緩和し、挿入手順を簡単にするために小さなニードルヘッドを可能とするよう十分に低い粘度−一般に、20℃で10,000cP未満、好ましくは2,000cP未満(あるいはまた、5℃で10,000cP未満、好ましくは2,000cP)でなければならない。
(2)ゲル化は、物理的会合または水和を介して起こり始めるか、または注射後に完了する。
(3)ゲルは生分解性であるか、または制御された時間内に徐々に溶解可能でなければならず、生成物は通常の経路で排泄/分泌されなければならない。
(4)ポリマー自体および分解生成物は生体適合性でなければならない。同様に、架橋剤、開始剤などの添加剤が添加される場合には、これらもまた生体適合性でなければならない。
(5)ゲルは潜在的に細胞/組織接着性を有し得る。
ゲル形成系は、好ましくは生体適合性でなければならず、すなわち、哺乳動物、特にヒトに注射された際にその処方物に対する重大、長命または漸増する生物学的応答を刺激しないと理解されるべきである。ゲル足場の代謝を助長するためには、とりわけ、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリ(ラクチド−コ−グリコリド)、ポリホスファジン、ポリホスフェート、ポリカーボネート、ポリアミノ酸、ポリ無水物、およびポリオルトエステルに基づく構成ブロックの使用を介した分解可能な切断が含まれ得る。加えて、炭酸塩、エステル、ウレタン、オルトエステル、アミド、イミド、イミドキシン、ヒドラジド、チオカルバジド、およびホスフェートなどのポリマーと類似の加水分解能な部分を含有する小分子架橋剤が構成ブロックとして使用されてもよい。加えて、ポリグリコリドジアクリレート、ポリオルトエステルジアクリレートおよびアクリル酸置換ポリホスファジン、アクリル酸置換ポリアミノ酸、またはアクリル酸置換ポリリン酸ポリマーも分解可能な構成ブロックとして使用可能である。上記の例ではアクリル酸部分の代わりにメタクリル酸部分またはアクリルアミド部分も使用可能である。同様に、加水分解可能なセグメントと2以上のアクリル酸、メタクリル酸、またはアクリルアミドを含有する小分子も使用可能である。このような分解可能なポリマーおよび小分子構成ブロックは、当技術分野で公知の方法によりアクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミドまたは類似の部分で官能基化してもよい。
注射可能であるためには、この系は、投与前にはゾル状態でなければならない。ゾル状態は、患者の不快感を緩和し、挿入手順を簡単にするために小さなニードルヘッドを可能とするよう十分に低い粘度でなければならない。ゲル化は、物理的会合または水和を介して起こり始めるか、または注射後に完了する。
1つの態様では、本発明による組成物は、局所的経路を用いて投与される。
1つの態様では、本発明による組成物は、既存のまたは確立された体腔中に腔内投与される。既存の体腔には、限定されるものではないが、膀胱、子宮、胆嚢、洞、中耳が含まれる。確立または形成された体腔には、限定されるものではないが、手術および感染に関連して形成された体腔が含まれる。
処方物の粘度
処方物の粘度は、注射前には、20℃で好ましくは10,000cP未満、特に、2,000cP未満である。
処方物の粘度は、注射前には、20℃で好ましくは10,000cP未満、特に、2,000cP未満である。
あるいは、処方物の粘度は、注射前には、5℃で一般に2,000cP未満である。
1つの態様では、本処方物のゲル形成系は、好ましくは、注射後またはヒト身体のものを模倣する条件下で、37℃で2,000〜50,000,000cPの範囲の粘度を有するゲルを形成するものである。より詳しくは、ヒドロゲルの粘度は、約2,000cP、約5,000cP、約10,000cP、約20,000cP、約30,000cP、約50,000cP、約75,000cP、約100,000cP、約125,000cP、約150,000cP、約200,000cP、約30,000cP、約800,000cP、約1,000,000cP、約2,000,000cP、約5,000,000cP、約10,000,000cP、約20,000,000cP、約30,000,000cP、約40,000,000cP、約50,000,000cP、またはそれらの範囲であり得る。好ましくは、注射後の(すなわち、所望の場所に存在する場合)ヒドロゲルの粘度は、20,000cPを越え、例えば、20,000cP〜1,000,000cPの範囲である。特に、注射後の処方物は、好ましくは、本質的に固体である。
ゲル形成系の好ましい特性
1つの態様では、好ましい系には、非水溶性炭水化物、特に、少なくとも2つのピラノース糖単位を有する二糖類、三糖類、四糖類の誘導体もしくはそれらの混合物、またはラクトース、マルトース、トレハロース、ラフィノース、グルコサミン、ガラクトサミン、ラクトサミン誘導体、またはそれらの混合物から選択される炭水化物などの非水溶性高粘度液体担体材料が含まれる。このような系は、薬物または造影剤を担持する固体粒子と混合した後に非経口注射してよく、従って、注射可能組成物として機能し、X線イメージングを含む1または複数のイメージング法により可視化され得る。
1つの態様では、好ましい系には、非水溶性炭水化物、特に、少なくとも2つのピラノース糖単位を有する二糖類、三糖類、四糖類の誘導体もしくはそれらの混合物、またはラクトース、マルトース、トレハロース、ラフィノース、グルコサミン、ガラクトサミン、ラクトサミン誘導体、またはそれらの混合物から選択される炭水化物などの非水溶性高粘度液体担体材料が含まれる。このような系は、薬物または造影剤を担持する固体粒子と混合した後に非経口注射してよく、従って、注射可能組成物として機能し、X線イメージングを含む1または複数のイメージング法により可視化され得る。
本発明の1つの態様では、非水溶性炭水化物を含んでなる組成物は、ヒトまたは動物身体への投与前には液体であり、投与後に1,000センチポワズ(cP)を越えるまでに粘度を増す。本発明の1つの態様では、非水溶性炭水化物を含んでなる組成物は、ヒトまたは動物身体への投与前には液体であり、投与後に10,000センチポワズ(cP)を越えるまでに粘度を増す。
1つの態様では、非水溶性炭水化物の投与量の少なくとも60%は、24時間より長く、ヒトまたは動物身体へ投与された際の注射点から10cm以内に留まる。
好ましい1つの態様では、種々のアシル化炭水化物を混合することで、個々の薬物の放出動態の調整を提供する制御された薬物放出が得られる。本発明による組成物はまた、1以上の有効医薬成分の放出が、炭水化物ヒドロキシル基上の置換の変更によって異なる疎水性を有する炭水化物を混合することにより制御されることにも関連する。疎水性の調整を用いて本発明の放出速度は変更可能であり、従って、このことは、そのプロセスの制御の増強を意味する。それを例えば、医薬および他の物質の放出制御に好適とすること。有効医薬は種々の形態で処方されてよく、本発明は有効成分の処方物の種々の形態を組み込んでいると見られる。
処方物の他の構成要素
1つの態様では、ポリマーは、ゲルと生物学的周囲環境の間の安定剤として働かせるために使用でき、従って、組成物はまた、乳化剤のような両親媒性分子など、ヒトまたは動物身体でゲルの安定性を高める分子も含んでなってよい。従って、1つの態様では、組成物は、ポリ(エチレングリコール−b−カプロラクトン)(PEG−PCL)、スクロースアセテートイソラクテート(SAIB)、ポリ(D,L−乳酸)(PLA)、またはポリ(乳酸−コ−グリコール酸)(PGLA)、またはそれらの組合せを含んでなる。本発明の1つの態様では、ポリ(D,L−乳酸)(PLA)が非水溶性炭水化物に加えられ、前記の封入された内容物、例えば、薬物、粒子、造影剤などのバースト放出を軽減させる。本処方物はさらに、α−、β−、および/またはγ−シクロデキストリンならびにそれらの任意の誘導体(derivate)などの他の構成要素も含み得る。このような構成要素は、ゲル形成系およびナノサイズ粒子とともにゲスト/ホスト錯体を形成してもよく、従って、両者はゲル形成とおそらくは粒子漏出特性の変更を助ける[Adv. Drug Delivery Rev., 2008, 60, 1000-1017]。1つの極めて興味深い態様では、ゲル形成系は、PEG−PHB−PEG 3元ブロックコポリマー、α−シクロデキストリンおよびPEGコーティング固体ナノサイズ粒子に基づいている。このような処方物では、α−シクロデキストリンは、PEG−PHB−PEG 3元ブロックコポリマーのPEGブロックとPEGコーティング固体ナノサイズ粒子の両者と包摂錯体を形成してもよく、これはPHB中央ブロック間の疎水性相互作用と組み合わさって、α−シクロデキストリン相互作用のために固体ナノサイズ粒子の保持が増強された、従って、粒子漏出特性を変更する強力なヒドロゲルを形成する。
1つの態様では、ポリマーは、ゲルと生物学的周囲環境の間の安定剤として働かせるために使用でき、従って、組成物はまた、乳化剤のような両親媒性分子など、ヒトまたは動物身体でゲルの安定性を高める分子も含んでなってよい。従って、1つの態様では、組成物は、ポリ(エチレングリコール−b−カプロラクトン)(PEG−PCL)、スクロースアセテートイソラクテート(SAIB)、ポリ(D,L−乳酸)(PLA)、またはポリ(乳酸−コ−グリコール酸)(PGLA)、またはそれらの組合せを含んでなる。本発明の1つの態様では、ポリ(D,L−乳酸)(PLA)が非水溶性炭水化物に加えられ、前記の封入された内容物、例えば、薬物、粒子、造影剤などのバースト放出を軽減させる。本処方物はさらに、α−、β−、および/またはγ−シクロデキストリンならびにそれらの任意の誘導体(derivate)などの他の構成要素も含み得る。このような構成要素は、ゲル形成系およびナノサイズ粒子とともにゲスト/ホスト錯体を形成してもよく、従って、両者はゲル形成とおそらくは粒子漏出特性の変更を助ける[Adv. Drug Delivery Rev., 2008, 60, 1000-1017]。1つの極めて興味深い態様では、ゲル形成系は、PEG−PHB−PEG 3元ブロックコポリマー、α−シクロデキストリンおよびPEGコーティング固体ナノサイズ粒子に基づいている。このような処方物では、α−シクロデキストリンは、PEG−PHB−PEG 3元ブロックコポリマーのPEGブロックとPEGコーティング固体ナノサイズ粒子の両者と包摂錯体を形成してもよく、これはPHB中央ブロック間の疎水性相互作用と組み合わさって、α−シクロデキストリン相互作用のために固体ナノサイズ粒子の保持が増強された、従って、粒子漏出特性を変更する強力なヒドロゲルを形成する。
本処方物はさらに、X線イメージング以外のイメージング法で可視化される化合物またはポリマーも含み得る。
1つの態様では、本処方物はさらに、ヨウ素含有ポリマー、例えば、ポリビニルピロリドン−ヨウ素(PVP−I)、またはi) Polym. Chem., 2010, 1, 1467-1474, ii) US 3852341, iii) US 4406878, iv) US 5198136, v) Biomedical polymers and polymers therapeutics, Ed. Chiellini E., Sunamoto J., Migliaresi C., Ottenbrite R.M., Cohn D., New York, Kluwer Academic Publishers, 2002, ISBN 0-30646472-1, Print、およびそれらに引用されている参照文献から選択されるものを含んでなる。このようなポリマーは、ゲル化前にゲル形成成分に加えることができ、in vivoで造影剤として機能し得る。このようなポリマーは、それに加えてまたはその代わりに、ゲル形成成分の1以上に共有結合させてもよいし、または本発明の粒子に付着させてもよい。
1つの特定の態様では、処方物は、高いHUコントラストを有する造影剤としてのヨウ素化SAIB、またはヨウ素化炭水化物からなる。
医薬剤
ゲル形成処方物はさらに、プロドラッグを含む医薬剤(要するに、「薬物」;広義には、哺乳動物の生体プロセスを調節できる薬剤として解釈される)を含んでなり得る。これらの薬物は、単剤としてまたは下記薬物のうち2種類以上の組合せとして、その活性型またはプロドラッグとして処方することができる。
ゲル形成処方物はさらに、プロドラッグを含む医薬剤(要するに、「薬物」;広義には、哺乳動物の生体プロセスを調節できる薬剤として解釈される)を含んでなり得る。これらの薬物は、単剤としてまたは下記薬物のうち2種類以上の組合せとして、その活性型またはプロドラッグとして処方することができる。
1つの態様では、有効医薬成分は、細胞内タンパク質および/もしくは受容体のリガンド;または細胞表面タンパク質および/もしくは受容体のリガンドである免疫調節化合物である。さらに別の態様では、細胞内タンパク質および/または受容体は、NOD様受容体(NLR)ファミリーおよびサブファミリーNLRA、NLRB、NLRC、NLRP、NODs、NALP、IPAF、HLA複合体、受容体チロシンキナーゼ(RTK)、インテグリン、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリー(TNFRSF;TNFR1、TNFR2、OX40、4−1BB、CD40)、ATPおよびADP受容体;P2X1−7およびGタンパク質共役P2Y1−8、シクロオキシゲナーゼ(COX)受容体、プロスタグランジン受容体、ケモカイン受容体;CXCRおよびCCR、EIF2AK4、RIG−I様受容体、サイトカイン受容体、インターロイキン受容体、CDタンパク質、CTLAタンパク質、PD1、T細胞受容体、B細胞受容体、およびToll様受容体(TLR)ファミリー;TLR1、TLR2 TLR3、TLR4、TLR5、TLR6、TLR7、TLR8、TLR9、TLR10、TLR11、TLR12、TLR13からなる群から選択される。
医薬活性薬剤の例には、小薬物、プラスミドDNA(例えば、遺伝子療法用)、dsRNA、ssRNA、mRNA、siRNA、炭水化物、ペプチドおよびタンパク質が含まれる。医薬剤の特定の例には、a)アルキル化剤、代謝拮抗剤、酵素(例えば、L−アスパラギナーゼ(L-asparginase))、天然物化学療法薬(チューブリン安定剤および脱安定剤、ホルモンおよび拮抗薬などを含む)などの化学療法薬;b)ゲムシタビンおよびドラニダゾールなどの放射線増感剤、光線力学療法用ポルフィリン(例えば、ビスダイン)または中性子捕捉療法用の10Bクラスターもしくは157Gd;c)アポトーシス、細胞周期、または他の重要なシグナル伝達カスケードを調節するペプチドまたはタンパク質;d)ヘミコハク酸メチルプレドニゾロン、β−メタゾンなどの抗炎症薬;e)ジクロフェナク、プリジノールなどの抗不安筋弛緩薬;f)リドカイン、ブピバカイン、ジブカイン、テトラカイン、プロカインなどの局所麻酔薬;g)オピオイド(opiods)などの鎮痛薬、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID);h)ペンタミジン、アザライドなどの抗菌薬;i)クロルプロマジン、ペルフェナジンなどの抗精神病薬;j)ブジピン、プロジピン、メシル酸ベンズトロピン、トリヘキシフェニジル、L−DOPA、ドーパミンなどの抗パーキンソン薬;k)キナクリン、クロロキン、アモジアキン、クロログアニド、プリマキン、メフロキン、キニーネなどの抗原虫薬;l)ジフェンヒドラミン、プロメタジンなどの抗ヒスタミン薬;m)セロトニン、イミプラミン、アミトリプチリン、ドキセピン、デシプラミンなどの抗鬱薬;n)エピネフリンなどの抗アナフィラキシー薬;o)アトロピン、デシクロミン、メチキセン、プロパンテリン、フィゾスチグミンなどの抗コリン作動薬;p)キニジン、プロプラノロール、チモロール、ピンドロールなどの抗不整脈薬;q)限定されるものではないがプロスタグランジン、トロンボキサン、プロスタサイクリンなどのプロスタノイド;r)限定されるものではないがイミダゾキノリンアミン、免疫調節剤、グアノシン誘導体、ピリミドン誘導体、免疫抑制剤、炎症誘導性または抗炎症性サイトカイン、抗体などの免疫療法薬が含まれる。
抗腫瘍薬および/または放射線増感薬のさらなる例には、塩酸イリノテカン、塩酸ノギテカン、エキサテカン、RFS−2000、ルルトテカン、BNP−1350、Bay−383441、PNU−166148、IDEC−132、BN−80915、DB−38、DB−81、DB−90、DB−91、CKD−620、T−0128、ST−1480、ST−1481、DRF−1042およびDE−310などのカンプトテシン誘導体、ドセタキセル水和物、IND−5109、BMS−184476、BMS−188797、T−3782、TAX−1011、SB−RA−31012、SBT−1514およびDJ−927などのタキサン誘導体、イフォスファミド、塩酸ニムスチン、カルボコン、シクロホスファミド、ダカルバジン、チオテパ、ブスルファン、メルファラン、ラニムスチン、リン酸エストラムスチンナトリウム、6−メルカプトプリンリボシド、エノシタビン、塩酸ゲムシタビン、カルモフール、シタラビン、シタラビンオクホスファート、テガフール、ドキシフルリジン、ヒドロキシカルバミド、フルオロウラシル、メトトレキサート、メルカプトプリン、リン酸フルダラビン、アクチノマイシンD、塩酸アクラルビシン、塩酸イダルビシン、塩酸エピルビシン、塩酸ダウノルビシン、塩酸ピラルビシン、塩酸ブレオマイシン、ジノスタチンスチマラマー、ネオカルジノスタチン、マイトマイシンC、硫酸ブレオマイシン、硫酸ペプロマイシン、酒石酸ビノレルビン、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビンデシン、硫酸ビンブラスチン、塩酸アムルビシン、ゲフィチニブ、エキセメスタン、カペシタビン、TNP−470、TAK−165、KW−2401、KW−2170、KW−2871、KT−5555、KT−8391、TZT−1027、S−3304、CS−682、YM−511、YM−598、TAT−59、TAS−101、TAS−102、TA−106、FK−228、FK−317、E7070、E7389、KRN−700、KRN−5500、J−107088、HMN−214、SM−11355、ZD−0473、マグネシウム5,10,15,20−テトラキス(4−スルホフェニル)−ポルフィン十二水和物、PYROAタンパク質(エメリセラ・ニジュランス(Emericella nidulans))、フォトサンIII、ロメフロキサシン、シアメマジン、チアプロフェン酸、ドキソルビシン、マイトマイシン、パクリタキセル、ナイトロジェンマスタード、エトポシド、カンプトテシン、5−フルオロウラシル、ニコチンアミド、メトロニダゾール、ドキソルビシン、ロメグアトリブ、テモゾロミド、タモキシフェン、ブレオマイシン、5−フルオロウラシル、シクロホスファミド、メトトレキサート、ゲムシタビン、オキサリプラチン、シスプラチン、カルボプラチン、カンプトテシン、CPT−11(SN−38)、エタニダゾール、ニモラゾール、マイトマイシンC、チラパザミン、プロカイン、リドカイン、クロルプロマジン、フルオルデオキシウリジン、ブロモデオキシウリジン、ヨードデオキシウリジン、ヒドロキシ尿素、フルダラビン、テキサフィリン(モテキサフィンガドリニウム)、N−エチルマレミド、パクリタキセル、ドセタキセル、イリノテカン、メクトレサミン、シクロホスファミド、イフォスファミド、メルファラン、クロラムブシル、プロカルバジン(N−メチルヒドラジン、MIH)、ブスルファン、カムスチン(Camustine)(BCNU)、ストレプトゾシン(ストレプトゾトシン)、ベンダムスチン、ダカルバジン(DTIC;ジメチルトリアゼノール(dimethyttriazenol)ミダアゾールカルボキサミド)、テモゾロミド、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、メトトレキサート(アメトプテリン)、ペメトレキセド、フルオロウラシル(5−フルオロウラシル; 5−FU)、カペシタビン、シタラビン(シトシンアラビノシド)、ゲムシタビン、5−アザ−シチジン、デオキシ−5−アザ−シチジン、メルカプトブチリン(6−メルカプトプリン;6−MP)、ペントスタチン(2’−デオキシコホルマイシン)、カンプトテシン、SN−38(CPT−11)、ルダラビン、クロファラビン、ネララビン、チラパザミン、ビンブラスチン、ビノレルビン、ビンクリスチン、パクリタキセル、ドセタキセル、エトポシド、テニポシド、トポテカン、イリノテカン、ダクチノマイシン(アクチノマイシン D)、ダウノルビシン(ダウノマイシン、ルビドマイシン)、ドキソルビシン、ヨンデリス、ミトキサントロン、ブレオマイシン、マイトマイシンC、L−アスパラギナーゼ、ミトタン(o.pDDD)プレドニゾン、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、ジエチルスチルベストロール、エチニルエストラジオール、タモキシフェン、トレミフェン、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、プロピオン酸テストステロン、フルオキシメステロン、フルタミド、カソデックス、ロイプロリド、ヒドロキシ尿素、トレチノイン、三酸化ヒ素、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(ボリノスタット)、イマチニブ、ダサチニブ、ニロチニブ、ゲフルチニブ(Gefrtinib)、エルトイニブ(ertoinib)、ソラフェニブ、スニチニブ、ラパチニブ、ボルテゾミブ、インターフェロン−α、インターロイキン−2、インターロイキン−15、サリドマイド、レナリドマイド(Lenaiidomide)、テムシロリムス(Temsiroiimus)、エベロリムスなどが含まれるが、それらに限定されない。
免疫療法薬の例には、レシキモド、イミキモド、サリドマイド、レナリドマイドおよびポマリドミド、サルグラモスチム、IL−2、IL−15、IFN−a、IFN−b、IFN−g、インターフェロン−α、アレムツズマブ、ベバシズマブ、ブレンツキシマブ・ベドチン、セツキシマブ、ゲムツズマブ、オゾガマイシン、イブリツモマブ、チウキセタン、イピリムマブ、オファツムマブ、パニツムマブ、リツキシマブ、トシツモマブ、トラスツズマブ、ロキソリビン、ブロピリミン、ポマリドミド、サルグラモスチムなどが含まれるが、それらに限定されない。1つの態様では、有効医薬成分は、ポリイノシン酸:ポリシチジル酸(ポリI:C)、ポリアデニル酸−ポリウリジル酸(ポリA:U)、ポリI:C−ポリ−L−リシン(ポリ−ICLC)、ポリ−ICR、3p’dsRNA、3p’dsDNA、2p’dsRNA、2p’dsDNA、p’dsRNA、p’dsDNA、dsRNA、dsDNA、ssDNA、ssRNA、メチル−トリプトファン、D−1MT、L−1MT、トリプトファン、INCB24360、NLG919、INCB24360(Incyte)、NLG919(NewLink Genetics)、LM10(Ludwig Institute)、化合物9(The Institutes for Pharamceutical Discovery)、NCX−4016(NicOx)、AT38(IRCCS)、タダラフィル(Eli Lilly)、アルギニン、N−ヒドロキシ−ノル−L−アルギニン、AZ10606120(フェラーラ大学)、NF340(Uni Dusseldorf)、SCH58261(Peter MacCallum Cancer Centre)、SCH420814(Merck)、PSB1115(Uni Salerno)、ARL67176(Orega Biotech)、AMPCP(Uni Texas San Anthonio)、セレコキシブ(Pfizer)、PF04418948(Pfizer)、RQ−15986(RaQualia Pharma)、プレリキサフォル(Sanofi−Avantis)、PF−4136309(Pfizer)、マラビロク、OM−174、852A(Pfizer)、VTX−2337(VentiRx)、IM−2055(Idera Pharmaceuticals)、LY2157299(Eli Lilly)、EW−7197(Ewha)、BLZ945、BMS−777607、PI−3065、TG100−115、バブラフェニブ(Babrafenib)、ベムラフェニブ、ARL67176、VS4718、ASP3026、クリゾチニブ、GSK1838705、KRCA0008、PF064639229、CL264、N−パルミトイル−S−[2,3−ビス(パルミトイルオキシ)−(2R,S)−プロピル]−(R)−システイン−(S)セリン−(S)リシン4(Pam3Cys)、モノホスホリル脂質A(MPLA)および他のリポ多糖類、α−ガラクトシルセラミド、プロピルイミン、イミキモド(R837)、レシキモド(R848)、TMX−101、TMX−201、TMX−202、ガルジキモド、R850(3M Pharma)、R851(3M Pharma)、852A(3M Pharma)、S−27610、3M−002(CL075)、3M−003、3M−005、3M−006、3M−007、3M−012、3M−13、3M−031、3M−854(3M Pharma)、CL097、CL264、IC−31、ロキソリビンおよび他のイミダゾキノリン、ssPolyU、ソチリモド(3M Pharma)、イサトリビン(Anadys)、ANA975(Anadys/Novartis)、SM360320(Sumitomo)、R1354(Coley Pharmaceuticals)一本鎖または二本鎖RNA、ORN 02(5’−UUAUUAUUAUUAUUAUUAUU−3’)、ORN 06 5’−UUGUUGUUGUUGUUGUUGUU−3’、CpG−ODN DSLIM(Mologen)、AVE 0675(Coley Pharmaceuticals)、CpG B オリゴデオキシヌクレオチド(ODN)1018(Dynavax Technologies)、AZD 1419(Dynavax)、ODN 1982、CpG B ODN 2006(Coley Pharmaceuticals)、IMO 2125(Idera Pharma)、CpG A ODN 2216、CpG A ODN 2336、CpG 2395、CpG ODN 7909(Coley Pharmaceuticals)、CpG 10101(Coley Pharmaceuticals)、CpG ODN AVE0675(Coley Pharmaceuticals)、CpG ODN HYB2093(Idera Pharmaceuticals/Novartis)、CpG ODN HYB2055(Idera Pharmaceuticals)、CpG−ODN IMO−2125(Idera Pharmaceuticals)、CpG C ODN M362、Tolamba(CpG BクラスODN 1018を共有結合させたAmb a1ブタクサアレルゲン)(Dynavax Technologies)、Heplisav(Dynavax Technologies)、10181SS(Dynavax Technologies)、IM02055(Idera Pharmaceuticals)、IRS954(Dynavax Technologies)、(フラジェリン、ムラミルジペプチド、QS21などのサポニン、リーシュマニア伸長因子、SB−AS4、トレオニル−ムラミルジペプチド、L18−MDP、ミファムルチド、A83−01、A4476、GW788383、LY364947、R268712、RepSox、SB431542、SB505124、SB525334、SD208、FAK阻害剤14、PF431396、PF573228、Y11およびOM−174からなる群から選択される免疫刺激化合物である。さらに別の態様では、有効医薬成分は、21−アセトキシプレフネノロン(Acetoxyprefnenolone)、アルクロメタゾン(Aalclometasone)、アルゲストン、アミシノニド、ベクロメタゾン、ベタメタゾン、二プロピオン酸ベタメタゾン、ヘミコハク酸ベタメタゾン、ブデソニド、クロロプレドニゾン、クロベタゾール、ブロベタゾン(Blovetasone)、クロコルトロン、クロプレドノール、コルチコステロン、コルチゾン、コルチバゾール、デフラザコート、デソニド、デスオキシメタゾン(Desoximethasone)、デキサメタゾン、パルミチン酸デキサメタゾン、リン酸デキサメタゾン、ジフルオラゾン、ジフルコルトロン、ジフルプレドネート、エノキソロン、フルアザコート、フルクロロニド、フルメタゾン、フルニソリド、フルオシノロンアセトニド、フルドロコルチゾン、フルオシノニド、フルオコルチンブチル、フルオコルトロン、フルオロメトロン、フルペロロン、フルプレドニジン、フルプレドニゾロン、フルランドレノリド、ホルモコータル、ハルシノニド、グルココルチコイド、ハロメタゾン、ハロプレドン、ヒドロコルタメート、ヒドロコルチゾン、リメタゾン、マジプレドン、メドリソン、メプレドニゾン、メチオールプレドニゾロン、ヘミコハク酸メチオールプレドニゾロン、フロ酸モメタゾン、パラメタゾン、プレドニカルベート、プレドニゾロン、パルミチン酸プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロン、プレドニゾン、プレドニバル、プレドニリデン、チキソコルタール(Tixocortal)、およびトリアムシノロンからなる群から選択されるステロイドを含んでなる免疫抑制化合物である。さらに別の態様では、有効医薬成分は、c−Fms、PDGFR□、Abl、PDGFR□、NFkB、IkB、JAK1、JAK2、JAK3、GSK3、p38 MAPK、JNK、KIT、EGFR、ERBB2、ERBB4、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3、FLT3、PKC□、RAF1、CDK1、CDK2、CDK4、NLRP3、IRF3、STAT1、STAT2、STAT3、STAT4、STAT5、STAT6、Hsp90、Hsp70、PI3K、mTOR、AKT、DNA−PK、ATM、AMPK、PDK−1、S6キナーゼ、RIP2、トリF、MYD88、TAK1からなる群から選択される細胞内標的に作用する小分子阻害剤を含んでなる免疫抑制化合物である。さらに別の態様では、有効医薬成分は、インドメタシン、CLI−095(C15H17ClFNO4S、CAS#243984−11−4)、Bay11−7082(C10H9NO2S、CAS#19542−67−7)、トリプトリド(PG 490)、CGP53716、SU9518、PD166326、セラストロール、トリプテリン、BIRB−796(ドラマピモド)、SB 203580、SB202190、VX−702、NVP−BEZ235、GDC−0980(RG7422)、リダフォロリムス(デフォロリムス、AP23573)、ニロチニブ(タシグナ、AMN107)、トシル酸ソラフェニブ(ネクサバール)、ダサチニブ(スプリセル、BMS−354825)、MLN518(CT53518)、バタラニブ(PTK787/ZK222584)、OSI−930、AZD2171、パゾパニブ(ボトリエント)、IPI−504(レタスピマイシン)、デフォロリムス(リダフォロリムス)、GDC−0980(RG7422、C23H30N8O3S、CAS#1032754−93−0)、パロミド529(C24H22O6 CAS#914913−88−5)、メシル酸イマチニブ(グリベック(Gleevec)/グリベック(Glivec))、エベロリムス(アフィニトール、RAD001)、シロリムス(ラパミューン、ラパマイシン)、テムシロリムス(トリセル、CCI−779)、ボルテゾミブ(ベルケード)、ゲフィチニブ(イレッサ)、カネルチニブ(CI−1033、CAS#267243−28−7、C24H25ClFN5O3)、塩酸エルロチニブ(タルセバ)、ペリチニブ(EKB−569)(C24H23ClFN5O2、CAS#257933−82−7)、バンデタニブ(ザクティマ、ZD6474、C22H24BrFN4O2、CAS No.:443913−73−3)、スニチニブ(スーテント、SU−11248、C22H27FN4O2.C4H6O5、CAS No.:341031−54−7)、タンデュチニブ(MLN518)、C31H42N6O4、CAS No.:387867−13−2、ロスコビチン(セリシクリブ)、C19H26N6O、CAS No.:186692−46−6からなる群から選択される細胞内標的に作用する小分子阻害を含んでなる免疫抑制化合物である。さらに別の態様では、有効医薬成分は、リファンピシン、ジデオキシシチジン−5’−三リン酸、クラリスロマイシン、アシクロビル、シプロフロキサシン、フシジン、ゲンタマイシン、クロラムフェニコール、レボフロキサシン、オキシテトラサイクリン、トブラマイシン、ナトリウムクロモグリカト(natriumcromoglicat)、アモキシシリン、アンピシリン、ピバンピシリン、エルタペネム、メロペネム、ドリペネム、セフォタキシム、セフタジジム、シプロフロキサシン、バラシクロビル、エファビレンツ、エムトリシタビン、テノホビルジソプロキシル、リルピビリン、ペニシリン、トリメトプリム−スルファメトキサゾール、リファンピシン、エタンブトール、イソニアジド、ピラジンアミド、
ボリコナゾール、アムホテリシンB、キャスポファンギン、フルシトシン、イトラコナゾール、ドキシサイクリン、スルホンアミド、およびスルファメトキサゾール、バンコマイシン、ポリミキシンB、ポリミキシンE、エノキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン レボフロキサシン、モキシフロキサシン、ナジフロキサシン、ロメフロキサシン、フレロキサシン、ガチフロキサシン、グレパフロキサシン、ペフロキサシン、スパルフロキサシン、テマフロキサシン、トロバフロキサシン、ダノフロキサシン、エンロフロキサシン、イバフロキサシン、マルボフロキサシン、オルビフロキサシンからなる群から選択される抗感染化合物である。
ボリコナゾール、アムホテリシンB、キャスポファンギン、フルシトシン、イトラコナゾール、ドキシサイクリン、スルホンアミド、およびスルファメトキサゾール、バンコマイシン、ポリミキシンB、ポリミキシンE、エノキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン レボフロキサシン、モキシフロキサシン、ナジフロキサシン、ロメフロキサシン、フレロキサシン、ガチフロキサシン、グレパフロキサシン、ペフロキサシン、スパルフロキサシン、テマフロキサシン、トロバフロキサシン、ダノフロキサシン、エンロフロキサシン、イバフロキサシン、マルボフロキサシン、オルビフロキサシンからなる群から選択される抗感染化合物である。
これらの薬物は、組成物中に所望の効果を達成するのに十分な量で含まれる。組成物中に組み込まれた薬物または生物学的に活性な薬剤は所望の放出特性、生物学的効果に必要とされる薬物の濃度、および薬物の所望の放出期間に依存する。生物学的に活性な物質は一般に、組成物中に組成物の総重量に対し約0.5重量%〜約20重量%の範囲、より一般には、およそ1重量%〜約15重量%の間で存在する。別の好ましい範囲は、約2重量%〜約10重量%である。増殖因子などの極めて活性な薬剤では、好ましい範囲は1重量%未満、また、0.0001%未満である。
組織シーラントとしての処方物の使用
本発明はまた、本発明によるイメージング手順とともに生検により形成される、例えば、ニードルカナル用の組織シーラントとして使用するための、上記で定義される処方物を提供する。
本発明はまた、本発明によるイメージング手順とともに生検により形成される、例えば、ニードルカナル用の組織シーラントとして使用するための、上記で定義される処方物を提供する。
組織シーラントは、有効量の止血剤、例えば、凝固因子、凝固開始剤、血小板活性化因子、血管収縮剤および線維素溶解阻害剤、例えば、エピネフリン、アドレノクロム、コラーゲン、トロンビン、フィブリン、フィブリノゲン、酸化セルロースおよびキトサンから選択される薬剤を含み得る。
X線造影剤組成物としての本発明の特定の態様
本発明は、1つの態様では、局所投与用のX線造影剤組成物であり、この場合、X線造影剤組成物はコントラスト特性を示し、前記X線造影剤組成物の投与量の少なくとも60%が24時間より長く、そのX線造影剤組成物がヒトまたは動物身体へ投与された際の注射点から10cm以内に留まる。当然のことながら、可能な注射パターンおよび注射方法には、限定されるものではないが、経皮注射、内視鏡(気管支鏡、胃内視鏡、または体内のナビゲーションに使用される他の任意の軟質ワイヤーシステム)の使用、別のこのようなシステムとの結合、頭蓋内注射、空気および流体で満たされた器官または体腔(例えば、膀胱、胃)内など、種々の形態が存在する。
本発明は、1つの態様では、局所投与用のX線造影剤組成物であり、この場合、X線造影剤組成物はコントラスト特性を示し、前記X線造影剤組成物の投与量の少なくとも60%が24時間より長く、そのX線造影剤組成物がヒトまたは動物身体へ投与された際の注射点から10cm以内に留まる。当然のことながら、可能な注射パターンおよび注射方法には、限定されるものではないが、経皮注射、内視鏡(気管支鏡、胃内視鏡、または体内のナビゲーションに使用される他の任意の軟質ワイヤーシステム)の使用、別のこのようなシステムとの結合、頭蓋内注射、空気および流体で満たされた器官または体腔(例えば、膀胱、胃)内など、種々の形態が存在する。
さらに、限定されるものではないが、急速注入(「ボーラス」)、注射中の針の引き戻し、部位への緩徐注入、針の前進、および所定の時間で定圧をかけるポンプなど、種々の投与形態が存在する。さらに、限定されるものではないが、針の側部に複数のより小さなオブジェクトを形成する1以上の孔、軟質の複数のチャンバー系を備えた針などを使用し得る種々の装置が存在する。
1つの態様では、本発明はゲル化特性を有し、投与前には液体であって、投与後にゲルに変換する能力を有する。1つの特定の態様では、本発明はゲル化特性を有し、投与前には均質な液体であり、投与後にゲルに変換する能力を有する。さらに、1つの態様では、本発明は、ヒトまたは動物対象への注射の際にゲル化する、均質な液体X線造影剤組成物の一部としての非コロイド状X線造影剤である。さらに別の特定の態様では、X線造影剤組成物は、ヒトまたは動物身体に投与する前は液体であり、ヒトまたは動物身体への投与後に10,000センチポワズ(cP)を越えるまでに粘度を増す。別の特定の態様では、本発明は、20℃で10,000センチポワズ(cP)未満の粘度を有する。
さらに、1つの展望から、本発明のX線造影剤組成物は、X線造影剤組成物の一部であるX線造影剤を含んでなり、前記X線造影剤は有機物質である。
それは造影「剤」である有機物質であり、1つの特定の態様では、X線造影剤組成物は、アルギン酸塩およびキトサンを含んでなる。別の特定の態様では、X線造影剤は、1以上の天然ポリマー、合成ポリマー、オリゴマー、脂質、糖類、二糖類、多糖類、ペプチドまたはそれらの任意の組合せを含んでなり、上述のように、これらは造影「剤」である。本発明のさらに別の特定の態様では、X線造影剤は、1以上のヨウ素化ポリマー、オリゴマー、脂質、糖類、二糖類、多糖、ペプチド、またはそれらの誘導体もしくは組合せを含んでなる。さらに、1つの態様では、X線造影剤は、塩化金酸などの無機酸または塩である。
本発明は、1つの態様では、種々の目的の粒子を含んでなり得る。1つの目的は付加的なコントラスト高架であり得、もう1つの目的はその高架を増強するためであり得、第3の目的は例えば投薬または他の物質の担体としてのものであり得る。本発明の1つの特定の態様によれば、X線造影剤組成物は、金(Au)を含んでなるナノ粒子を含んでなる。さらに別の態様では、X線造影剤組成物はまた、1〜1000nmのサイズ範囲の粒子、例えば、2〜500nmのサイズ範囲のナノ粒子を含んでなり、1つの特定の態様では、ナノ粒子は、さらに最も可能性の高い物質として金(Au)を含んでなる。さらに別の態様では、X線造影剤組成物は、RI、PET、超音波、蛍光、高周波、可視光造影剤であり得るナノ粒子を含んでなる。さらに、1つの特定の態様では、ナノ粒子はMRIまたはPET造影剤または上述イメージング法の組合せである。
従前に述べたように、本発明はゲル化特性を持ち得、ゲル化は、限定されるものではないが、温度、水和、酵素の活性化、イオン濃度および/またはpHなどの種々の因子によって誘導され得る。1つの態様では、X線造影剤組成物は、35〜40℃の範囲の温度に応答してゲル形成を示す。別の態様では、X線造影剤組成物は、水和に応答してゲル形成を示す。さらに別の態様では、X線造影剤組成物は、1μM〜500mMの範囲、例えば1mM〜200mMの範囲のイオン濃度に応答してゲル形成を示す。1つの態様では、これらのイオンは、カルシウムイオンなどの二価イオンである。1つの態様では、X線造影剤組成物は、6〜8の範囲のpHに応答してゲル形成を示す。さらに別の態様では、X線造影剤組成物は、開始剤との接触に応答してゲル形成を示し、ここで、開始剤は、限定されるものではないが、イオン、または他の分子を架橋する化学反応性化合物など、多くの異なるものであり得る。
1つの態様では、本発明によるX線造影剤組成物は、放射活性化合物、常磁性化合物、蛍光化合物または強磁性化合物、またはそれらの任意の混合物を含んでなり得る。
従前に述べたように、X線造影剤組成物はまた、限定されるものではないが、原薬などの物質の担体としても働き得る。この物質は組成物中にあってもよいし、またはナノ粒子にコーティング/結合されていてもよい。この物質はまた、他の種類の添加物であってもよい。物質の例としては、限定されるものではないが、化学療法に好適な物質、ゲムシタビン、シスプラチン、ドキソルビシン、ドラニダゾール、ホルモンまたは抗体であり得る。1つの態様では、X線組成物は、少なくとも1種類の原薬を含んでなる。1つの特定の態様では、X線造影剤組成物は、1〜1000nmのサイズ範囲の粒子、例えば、2〜500nmのサイズ範囲のナノ粒子を含んでなり、この粒子は少なくとも1種類の原薬を含有する。
1つの態様では、ポリマーは、ゲルと生物学的周囲環境の間の安定剤として働かせるために使用でき、従って、X線造影剤組成物はまた、乳化剤のような両親媒性分子など、ヒトまたは動物身体でゲルの安定性を高める分子も含んでなってよい。従って、1つの態様では、X線造影剤組成物は、ポリ(エチレングリコール−b−カプロラクトン)(PEG−PCL)、スクロースアセテートイソラクテート(SAIB)、ポリ(D,L−乳酸)(PLA)、またはポリ(乳酸−コ−グリコール酸)(PGLA)、またはそれらの組合せを含んでなる。本発明の1つの態様では、ポリ(D,L−乳酸)(PLA)がスクロースアセテートイソラクテート(SAIB)ゲルに加えられ、前記の封入された内容物、例えば、粒子薬物などのバースト放出を軽減させる。さらに、1つの態様では、X線造影剤組成物は、スクロースアセテートイソラクテート(SAIB)またはそれらの誘導体を含んでなり、本発明の1つの特定の態様では、X線造影剤組成物は、スクロースアセテートイソラクテート(SAIB)のヨウ素化誘導体を含んでなる。さらに、本発明の別の特定の態様では、X線造影剤組成物は、スクロースアセテートイソラクテート(SAIB)にドープされたスクロースアセテートイソラクテート(SAIB)のヨウ素化誘導体を含んでなる。これは安定性に関して評価済みであり、SAIBにドープ可能なこのヨード−SAIB/SAIBの量は少なくとも50mol%である。
ヨード−SAIBは、高いX線造影剤を提供する。ヨード−SAIB化合物はエタノールに十分可溶でなく、白色固体であるが、SAIBはエタノールに極めて可溶で、粘稠な油である。しかしながら、エタノールとSAIBの混合物はヨード−SAIBを極めてよく溶解させることができる。このことはSAIBがヨード−SAIBの溶解度を助けることを意味し、これは興味深い特徴であり、高いコントラストのX線マーカーとして機能し得る、投与後(20ゲージより細い細針を通して)にゲル化する注射可能溶液を提供する。マウスに注射すると、ヨード−SAIB/SAIBは高いコントラストを提供し、望ましい安定性を有する。さらに、このゲルは均質に見える。本発明の1つの態様では、X線造影剤組成物は、エタノールとスクロースアセテートイソラクテート(SAIB)の混合物に可溶化したスクロースアセテートイソラクテート(SAIB)のヨウ素化誘導体を含んでなる。
組成物を含有させ、また保存する1つの方法は、シリンジの内部に保持させることであり得る。これは、少なくとも6か月の潜在的保存寿命を示す。本発明の1つの態様は、シリンジ、前記シリンジの開放端に適合した皮下針、および前記請求項のいずれか一項に記載の組成物を含んでなるキットである。
意図される本発明の使用は、排他的ではないが、放射線療法または画像誘導放射線療法のためであり、限定されるものではないが、イメージング、診断、治療および/または放射線療法の品質評価で使用するための2DX線スキャンなどの他の使用も考えられる。本発明は、組織マーカーとしておよび/または制御型薬物放出組成物として使用するために使用され得る。
1つの態様では、本発明によるX線造影剤組成物は、0.01〜5.0mLの量での投与に使用するためのものであり、1つの特定の態様では、X線造影剤組成物は、その量が0.1〜1.0mLである投与において使用するためのものである。1つの態様では、本発明は組織シーラントとして使用され得る。
癌の治療方法
1つの態様では、本発明は、唇、口または喉の悪性新生物、例えば、舌、舌の基部、歯茎、口底、口蓋、耳下腺、大唾液腺、扁桃腺、中咽頭、鼻咽頭、梨状洞、下咽頭または他の唇、口もしくは喉の部分の悪性新生物、または消化器の悪性新生物、例えば、食道、胃、小腸、結腸、直腸S状結腸移行部、直腸、肛門および肛門管、肝臓および肝内胆管、胆嚢、他の胆道、膵臓および脾臓の部分の悪性新生物、呼吸器系および胸腔内器官の悪性新生物、例えば、鼻腔および中耳、副鼻腔、喉頭、気管、気管支および肺、胸腺、心臓、縦隔および胸膜の悪性新生物、骨および関節軟骨の悪性新生物、例えば、四肢の骨および関節軟骨、骨および関節軟骨の悪性新生物、皮膚、皮脂腺および汗腺の悪性黒色腫、中皮および軟組織の悪性新生物、例えば、中皮腫、カポジ肉腫の悪性新生物、末梢神経および自律神経系の悪性新生物、後腹膜および腹膜の悪性新生物、血管、嚢、軟骨、筋膜、脂肪、靱帯、リンパ管、筋肉、滑膜、腱、頭部、顔面および頚部、腹部、骨盤などの結合組織および軟組織の悪性新生物、または結合組織および軟組織の境界部病巣、乳房または女性器の悪性新生物、例えば、外陰、膣、子宮頚部、子宮体、子宮、卵巣、卵管、胎盤の悪性新生物、または男性器の悪性新生物、例えば、陰茎、前立腺、精巣の悪性新生物、尿路の悪性新生物、例えば、腎臓、腎盂、尿管、膀胱、尿道または他の泌尿器の悪性新生物、眼、脳および他の中枢神経系の部分の悪性新生物、例えば、眼および付属器、髄膜、脳、脊髄、脳神経および他の脳神経系の部分の悪性新生物、甲状腺および他の内分泌腺の悪性新生物、例えば、甲状腺、副腎、副甲状腺、下垂体、頭蓋咽頭管、松果腺、頚動脈小体、大動脈体および他の傍神経節の悪性新生物、頭部、顔面および頚部、胸部、腹部および骨盤の悪性新生物、リンパ節、呼吸器系および消化器、腎臓および腎盂、膀胱および他の泌尿器系器官の続発性悪性新生物、皮膚、脳、脳髄膜、または他の神経系の部分、骨および骨髄、卵巣、副腎の続発性悪性新生物、リンパ系、造血系および関連組織の悪性新生物、例えば、ホジキン病、濾胞性非ホジキンリンパ腫、びまん性非ホジキンリンパ腫、末梢および皮膚T細胞リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、リンパ肉腫、悪性免疫増殖性疾患、例えば、ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症、アルファ重鎖病、ガンマ重鎖病、免疫増殖性小腸疾患、多発性骨髄腫、および悪性形質細胞性新生物、例えば、形質細胞白血病、形質細胞腫、孤立性骨髄腫、リンパ性白血病、例えば、急性リンパ芽球性白血病、骨髄性白血病、単球性白血病、芽細胞白血病、幹細胞白血病、ならびに他の不特定のリンパ系、造血系および関連組織の悪性新生物、例えば、レッテラー・ジーベ病、悪性組織球症、悪性肥満細胞腫瘍、真性組織球性リンパ腫または他の種類の悪性新生物といった悪性新生物に関連する癌性疾患の治療に関する。
1つの態様では、本発明は、唇、口または喉の悪性新生物、例えば、舌、舌の基部、歯茎、口底、口蓋、耳下腺、大唾液腺、扁桃腺、中咽頭、鼻咽頭、梨状洞、下咽頭または他の唇、口もしくは喉の部分の悪性新生物、または消化器の悪性新生物、例えば、食道、胃、小腸、結腸、直腸S状結腸移行部、直腸、肛門および肛門管、肝臓および肝内胆管、胆嚢、他の胆道、膵臓および脾臓の部分の悪性新生物、呼吸器系および胸腔内器官の悪性新生物、例えば、鼻腔および中耳、副鼻腔、喉頭、気管、気管支および肺、胸腺、心臓、縦隔および胸膜の悪性新生物、骨および関節軟骨の悪性新生物、例えば、四肢の骨および関節軟骨、骨および関節軟骨の悪性新生物、皮膚、皮脂腺および汗腺の悪性黒色腫、中皮および軟組織の悪性新生物、例えば、中皮腫、カポジ肉腫の悪性新生物、末梢神経および自律神経系の悪性新生物、後腹膜および腹膜の悪性新生物、血管、嚢、軟骨、筋膜、脂肪、靱帯、リンパ管、筋肉、滑膜、腱、頭部、顔面および頚部、腹部、骨盤などの結合組織および軟組織の悪性新生物、または結合組織および軟組織の境界部病巣、乳房または女性器の悪性新生物、例えば、外陰、膣、子宮頚部、子宮体、子宮、卵巣、卵管、胎盤の悪性新生物、または男性器の悪性新生物、例えば、陰茎、前立腺、精巣の悪性新生物、尿路の悪性新生物、例えば、腎臓、腎盂、尿管、膀胱、尿道または他の泌尿器の悪性新生物、眼、脳および他の中枢神経系の部分の悪性新生物、例えば、眼および付属器、髄膜、脳、脊髄、脳神経および他の脳神経系の部分の悪性新生物、甲状腺および他の内分泌腺の悪性新生物、例えば、甲状腺、副腎、副甲状腺、下垂体、頭蓋咽頭管、松果腺、頚動脈小体、大動脈体および他の傍神経節の悪性新生物、頭部、顔面および頚部、胸部、腹部および骨盤の悪性新生物、リンパ節、呼吸器系および消化器、腎臓および腎盂、膀胱および他の泌尿器系器官の続発性悪性新生物、皮膚、脳、脳髄膜、または他の神経系の部分、骨および骨髄、卵巣、副腎の続発性悪性新生物、リンパ系、造血系および関連組織の悪性新生物、例えば、ホジキン病、濾胞性非ホジキンリンパ腫、びまん性非ホジキンリンパ腫、末梢および皮膚T細胞リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、リンパ肉腫、悪性免疫増殖性疾患、例えば、ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症、アルファ重鎖病、ガンマ重鎖病、免疫増殖性小腸疾患、多発性骨髄腫、および悪性形質細胞性新生物、例えば、形質細胞白血病、形質細胞腫、孤立性骨髄腫、リンパ性白血病、例えば、急性リンパ芽球性白血病、骨髄性白血病、単球性白血病、芽細胞白血病、幹細胞白血病、ならびに他の不特定のリンパ系、造血系および関連組織の悪性新生物、例えば、レッテラー・ジーベ病、悪性組織球症、悪性肥満細胞腫瘍、真性組織球性リンパ腫または他の種類の悪性新生物といった悪性新生物に関連する癌性疾患の治療に関する。
本発明によれば、口腔、食道、胃、消化器、中耳および呼吸器系の上皮内癌腫、上皮内黒色腫、皮膚の上皮内癌腫、乳房の上皮内癌腫、女性器または男性器の上皮内癌腫、膀胱、泌尿器または眼、甲状腺および他の内分泌腺の上皮内癌腫、または他の種類の上皮内癌腫の治療。
HIFU/陽子療法において使用するための本発明の特定の態様
現代の放射線技術の進展は、三次元原体放射線療法から強度変調放射線療法(IMRT)および陽子療法へとますます原体性の放射線療法を可能としている。これらの技術は、リスクのある器官への線量を最小にし、用量漸増を可能とする。不十分なターゲット精度は局部的腫瘍制御を損なうこと、および放射線誘導毒性のリスクを高めることがあるので、用量漸増必須条件は、正確で再現性のある患者の位置合わせおよびターゲットの心合わせ配置を必要条件とする。
現代の放射線技術の進展は、三次元原体放射線療法から強度変調放射線療法(IMRT)および陽子療法へとますます原体性の放射線療法を可能としている。これらの技術は、リスクのある器官への線量を最小にし、用量漸増を可能とする。不十分なターゲット精度は局部的腫瘍制御を損なうこと、および放射線誘導毒性のリスクを高めることがあるので、用量漸増必須条件は、正確で再現性のある患者の位置合わせおよびターゲットの心合わせ配置を必要条件とする。
2D X線(kV−ラジオグラフ)または3DX線(コーンビームコンピューター断層撮影法(CT))画像を用いる画像誘導放射線療法(IGRT)は、処置前および時には処置中に記録される。標的の解剖学的特徴に応じて骨解剖学または軟組織に対する心合わせが使用される。いくつかの臨床症例では、例えば、縦隔に隣接する前立腺癌および肺腫瘍などのターゲット位置は、骨の解剖学にもまたは軟組織の解剖学にも十分に相関しない。これらの症例では、ターゲットの位置合わせは、ターゲット内または近傍に移植された放射線不透過性基準マーカーに対する心合わせにより高めることができる。
基準マーカーは、通常、光子放射線療法と一緒に用いられる。しかしながら、陽子放射線療法における基準マーカーの使用は、それらの存在が治療陽子線量に極度の摂動をもたらし得、これが基準マーカーから下流の顕著なコールドスポットに読み替えられることから、注意をもって取り組まれてきた。
種々の材料の様々な固体基準マーカーに対する陽子ビームの摂動が検討されており、所定の線量(4−10)_ENREF_2_ENREF_2の最大80%の線量摂動を示す。一般に、低Z材料から構成される小マーカーでは生じる線量摂動は最低である。しかしながら、1ミリメートルに未満の大きさの固体マーカーでは臨床関連線量摂動が報告されている。結論として、陽子治療計画系において、特に、マーカーが処置野内に存在する場合には、実際のマーカーサイズと位置の両方が正確に説明されなければならない。
陽子療法の理想的な基準マーカーは、CTまたはkVイメージングで可視化され、陽子ビームにおける線量摂動を起こさず、治療計画に使用されるCT画像に対する画像アーチファクトを生じない。液体マーカーは、この点で有望な特性を有する。液体マーカーは、組織に注入される放射線不透過性流体である。1つの態様では、本発明は組成物であり、その組成物は陽子療法の基準マーカーである。別の態様では、本発明は、組成物をCTまたはkVイメージングにより可視化する造影剤をさらに含んでなる組成物である。
高密度焦点式超音波(HIFU、またはしばしば磁気共鳴誘導焦点式超音波を表すMRgFUS)は、アブレーションにより罹患組織または組織を局部的に加熱および破壊するために高密度焦点式超音波エネルギーを適用する医療行為である。
HIFUは、疾患を治療するために温度を用いる臨床療法の一種である温熱療法である。HIFUはまた、身体に音響エネルギーを向ける最小浸潤または非侵襲的方法を含む、治療超音波の一方法論でもある。HIFUに加え、他の方法論には、超音波補助薬物送達、超音波止血、超音波砕石術、および超音波補助血栓溶解が含まれる。
臨床的HIFU法は一般に、治療レベルまたはアブレーションレベルの超音波エネルギーを適用する前に処置のプランニングおよびターゲティングを可能とするためのイメージング法とともに実施される。磁気共鳴画像法(MRI)が誘導に使用される場合、この技術は磁気共鳴誘導焦点式超音波と呼ばれることがあり、しばしばMRgFUSまたはMRgHIFUと略記される。
1つの態様では、本発明は組成物であり、その組成物は、組成物を高密度焦点式超音波(HIFU)により可視化する造影剤を含んでなる。本発明の別の態様では、本組成物は、罹患組織を治療するためにHIFUが使用される場合にHIFUの治療効果を増強する薬剤を含んでなる。
PETイメージングに使用するための本発明の特定の態様:
陽電子放射断層撮影法(PET)は、非侵襲的に生体プロセスを分子レベルで調べる現代の有力な技術である。この高度に洗練されたイメージング法は、511keVの特徴的なエネルギーを有する消滅光子のコインシデンス・レジストレーションに頼るものである。
陽電子放射断層撮影法(PET)は、非侵襲的に生体プロセスを分子レベルで調べる現代の有力な技術である。この高度に洗練されたイメージング法は、511keVの特徴的なエネルギーを有する消滅光子のコインシデンス・レジストレーションに頼るものである。
幅広い陽電子放射ハロゲンが使用可能である;腫瘍学における適用に有用であることが報告されている18F、75Br、76Br、および124I、中でも18Fが最も有望である。一般に、75Br、76Br、および124Iの崩壊は、18Fよりも高いエネルギーの陽電子を生じる。このことは、陽電子は消滅までに組織中でより長い距離かかることから空間分解能の低下を意味する。これらの代替放射性ハロゲンはまた高エネルギーのγ線も放出し、電子の捕捉(75Br、76Br、124I)および内部遷移(124I)を生じる。表1は、これらの放射性同位元素の選択したいくつかの物理的特性を比較したものである。
18Fは、表2に示される3つの異なる核反応を用いて生成することができる。しかしながら、実際には、20Ne(d、α)および18O(p,n)プロセスのみが適切である。その高いターゲット収率のために18O(p,n)経路が好ましい反応となっている。担体付加無し(n.c.a.)の18Fは、18O豊富媒体の陽子照射から得られる。
陽子療法併用のPETイメージング:
陽電子放射断層撮影法(PET)は、患者における陽子療法からの被爆線量の分布をモニタリングするための潜在的に極めて有用なツールである。この方法は、陽子と被照射組織のターゲット核との非弾性反応によって生成される少量の陽電子放射体の崩壊(一般に11C(t1/2=20.39分)、13N(t1/2=9.96min)および15O(t1/2=2.04分))後の陽電子消滅γ線の検出に基づく。この療法の検証は、陽電子活性分布を識別するPET画像を、処置の計画に用いた予測標的線量分布と比較することによって達成することができる。核反応の予想数は、核反応断面図、標的線量によって制限される入射粒子の数、および標的粒子の数、の3つの因子によって支配される。
陽電子放射断層撮影法(PET)は、患者における陽子療法からの被爆線量の分布をモニタリングするための潜在的に極めて有用なツールである。この方法は、陽子と被照射組織のターゲット核との非弾性反応によって生成される少量の陽電子放射体の崩壊(一般に11C(t1/2=20.39分)、13N(t1/2=9.96min)および15O(t1/2=2.04分))後の陽電子消滅γ線の検出に基づく。この療法の検証は、陽電子活性分布を識別するPET画像を、処置の計画に用いた予測標的線量分布と比較することによって達成することができる。核反応の予想数は、核反応断面図、標的線量によって制限される入射粒子の数、および標的粒子の数、の3つの因子によって支配される。
軟組織の通常の陽子照射中に生成される同位元素を使用することは、11C、13Nおよび15Oの半減期が短いために問題があり(図1)、これは多くの場合、インビームPETスキャナおよびデータ取得後の複雑なデータ解析を必要とする。さらに、天然同位元素の使用は、陽子照射からPETイメージングへの生物学的ウォッシュアウトに見舞われ、測定の不明確性が増す。
ブラッグピーク遠位端(Bragg-peak-distal-edge)(BPDE)の位置の正確な評価は、陽子療法線量送達において、アンダーシューティングおよびオーバーシューティングが患者の解剖学、動きなどの変化によって導入されないことを確認するために重要である。現行範囲の検証技術には、患者の体内での陽子相互作用の後に生成されるβ+放射体を利用するPETイメージングが含まれる。しかしながら、このような相互作用は、主としては深さを持つ陽子エネルギーの減少のためにBPDEにおいてごくわずかなPETシグナルを生じ、これがβ+放射体の生成効率を低下させる。
本発明における、すなわち、記載されている任意の組成物ならびにスクロースに基づく組成物および[18O]6−スクロースオクタアセテートとしてのBioXmark(商標)、またはその誘導体中の成分としての18Oの包含は、PETイメージングを用いて検出可能な18Fのin vivo形成をもたらす18O(p,n)18F核反応を助長する。18O(p,n)18F反応は、少量の陽子線量のモニタリングを可能とする低相互作用エネルギー閾値を有することで利益を受け、放射線線量評価の可能性が得られる。さらに、形成された18Fは、患者をモニタリングするための十分な半減期を有する。
陽子ビームにおける線量摂動を導入しないマーカーは、患者の配置/動きの管理を明確に可視化し、それと同時に陽子コミュニティーに関して極めて有益なBPDEに関する線量測定出力を提供する。
1つの態様では、本発明は組成物であり、その組成物は、組成物をPETにより可視化する造影剤を含んでなる。別の態様では、本発明は、18Oをさらに含んでなる組成物である。
処方物を含んでなるキット
本発明はさらに、シリンジ、前記シリンジの開放端に適合した皮下針、および以上に定義された処方物を含んでなるキットを含んでなる。1つの態様では、処方物は、内部または前記シリンジに保持される。
本発明はさらに、シリンジ、前記シリンジの開放端に適合した皮下針、および以上に定義された処方物を含んでなるキットを含んでなる。1つの態様では、処方物は、内部または前記シリンジに保持される。
ゲル形成系は、凍結乾燥粉末、懸濁液または溶液として提供され得る。異なる成分は1以上の個々のバイアルで提供されてもよいし、または内部にもしくは前記シリンジ内で予め混合されてもよい。異なる成分の例としては、限定されるものではないが、ゲル形成系と固体粒子、および処方物と1以上の開始剤が挙げられる。
シリンジは、シングルバレルシリンジ、マルチプルバレルシリンジ(例えば、MEDMIX SYSTEMS AG)またはダブルチャンバーシリンジ(例えば、Debiotech S.A.)などからなってもよい、それに限定されない。マルチプルバレルシリンジおよびダブルチャンバーシリンジ(double champer syringes)などは、例えば、一方の成分がゲル形成系、有効医薬成分および可能性としては造影剤の混合物であり、他方の成分が開始剤または塩懸濁液である場合の2成分処方物に有用であり得る。別の態様では、ダブルチャンバーシリンジは、一方のチャンバーがゲル形成成分と造影剤を含有し、他方のチャンバーが有効医薬成分を含有する場合に有用であり得る。
シリンジの針は、いくつかの態様では、細針生検に好適なものであり得る。このような態様のシリンジおよび針の限定されない例が米国特許第7,871,383号、米国特許出願公開第20040162505号、およびそれらに引用されている参照文献に記載されている。このようなシリンジおよび針は、有利には、組織の生検が本発明の処方物を用いたそのイメージングとともに取られる手順において使用可能である。好ましくは、本キットは、例えば、室温(一般に18〜25℃)またはより低い温度、例えば2〜10℃、例えば約5℃で保存した場合に少なくとも6か月、例えば少なくとも12か月の保存寿命を有する。保存寿命は、例えば、そのキットが25℃、80%RHおよび1気圧で保存でき、かつ、粘度が初期粘度の±5%以内に維持される場合の期間として決定することができる。
構造
特定の態様では、本発明は、ゲルが下記からなる群から選択される構造を有する組成物を含む。
特定の態様では、本発明は、ゲルが下記からなる群から選択される構造を有する組成物を含む。
単糖類:
D−グルコサミン誘導体:
式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4およびR5は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニル、炭水化物および炭水化物誘導体からなる群から独立に選択され;
R1、R2、R3、R4およびR5の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4およびR5は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される。
D−グルコサミン誘導体:
R1、R2、R3、R4およびR5の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4およびR5は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される。
二糖類:
式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択されるか;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される。
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される。
ラクトース誘導体:
式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択され;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される。
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される。
トレハロース誘導体:
式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択され;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される。
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される。
マルトース誘導体:
式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択され;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される。
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される。
三糖類:
式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択され;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される。
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される。
式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9およびR10は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9およびR10は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択され;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9およびR10の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9およびR10は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される。
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9およびR10の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9およびR10は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される。
式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11およびR12は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11およびR12は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択され;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11およびR12の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11およびR12は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される。
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11およびR12の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11およびR12は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される。
式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択され;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される。
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される。
発明の特定の態様
本発明の1つの態様は、非水溶性炭水化物を含んでなり、前記非水溶性炭水化物の少なくとも50%がラクトース、マルトース、トレハロース、ラフィノース、グルコサミン、ガラクトサミン、ラクトサミンの誘導体、もしくは少なくとも2つのピラノース糖単位を有する二糖類、三糖類、四糖類の誘導体、またはそれらの混合物から選択される炭水化物であり、ヒトまたは動物身体への投与前は液体であり、投与後に1,000センチポワズ(cP)を越えるまでに粘度を増す、薬剤として使用するための組成物に関する。別の態様は、ヒトまたは動物身体において1以上の有効医薬成分放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、組成物がヒトまたは動物身体への投与前は液体であり、ヒトまたは動物身体への投与後に10,000センチポワズ(cP)を越えるまでに粘度を増す、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、組成物が投与前は液体であり、投与後にゲル状材料に変換する能力を有する、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、組成物が投与後に結晶性固体または非晶質固体などの固体となる、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、ヒトまたは動物身体への投与後の粘度の増加が投与された材料から周囲組織への分子の拡散による、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、ヒトまたは動物身体への投与後の粘度の増加が溶媒様分子の拡散による、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、非水溶性炭水化物が、下記式I、II、III:
本発明の1つの態様は、非水溶性炭水化物を含んでなり、前記非水溶性炭水化物の少なくとも50%がラクトース、マルトース、トレハロース、ラフィノース、グルコサミン、ガラクトサミン、ラクトサミンの誘導体、もしくは少なくとも2つのピラノース糖単位を有する二糖類、三糖類、四糖類の誘導体、またはそれらの混合物から選択される炭水化物であり、ヒトまたは動物身体への投与前は液体であり、投与後に1,000センチポワズ(cP)を越えるまでに粘度を増す、薬剤として使用するための組成物に関する。別の態様は、ヒトまたは動物身体において1以上の有効医薬成分放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、組成物がヒトまたは動物身体への投与前は液体であり、ヒトまたは動物身体への投与後に10,000センチポワズ(cP)を越えるまでに粘度を増す、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、組成物が投与前は液体であり、投与後にゲル状材料に変換する能力を有する、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、組成物が投与後に結晶性固体または非晶質固体などの固体となる、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、ヒトまたは動物身体への投与後の粘度の増加が投与された材料から周囲組織への分子の拡散による、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、ヒトまたは動物身体への投与後の粘度の増加が溶媒様分子の拡散による、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、非水溶性炭水化物が、下記式I、II、III:
[式I、IIおよびIIIのR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から集合的に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される]
から選択される構造を有する二糖類である、放出制御系として使用するための組成物に関する。
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される]
から選択される構造を有する二糖類である、放出制御系として使用するための組成物に関する。
1つの態様は、非水溶性炭水化物が、下記式IV:
[式IVのR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から集合的に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される]
から選択される構造を有する三糖類である、放出制御系として使用するための組成物に関する。
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される]
から選択される構造を有する三糖類である、放出制御系として使用するための組成物に関する。
1つの態様は、非水溶性炭水化物の少なくとも50%が単糖類または少なくとも1つのアミノ糖単位を含有するオリゴ糖類である、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、アミノ糖が下記式Vの構造:
[式中、式VのR1、R2、R3、R4およびR5は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4およびR5は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニル、および単糖類、二糖類、三糖類または四糖類誘導体からなる群から独立に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4およびR5の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4およびR5は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルから独立に選択される;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマー中心などの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される]
を有する、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、1以上の有効医薬成分の放出が炭水化物ヒドロキシル基上の置換の変更により異なった疎水性を有する非水溶性炭水化物を混合することにより制御される、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、有効医薬成分がタンパク質、ペプチド、核タンパク質、ムコタンパク質、リポタンパク質、または合成ポリペプチドから選択される、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、有効医薬成分が、タンパク質、すなわち、ヒト成長ホルモン、線維芽細胞増殖因子(FGF)、エリスロポエチン(EPO)、血小板由来増殖因子(PDGF)、顆粒球コロニー刺激因子(g−CSF)、ウシソマトトロピン(BST)、腫瘍壊死因子(TNF)、トランスフォーミング増殖因子−β(TGF−β)、サイトカイン、インターロイキン、インスリン、またはインターフェロンから選択される、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、有効医薬成分が核酸、ヌクレオチド、ヌクレオシド、オリゴヌクレオチド、DNA、RNAまたはそれらの断片から選択される、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、有効医薬成分が無機または有機薬物小分子である、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、有効医薬成分が癌の治療のための化学療法薬である、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、有効医薬成分が、代謝拮抗剤、抗微小管剤、トポイソメラーゼ阻害剤、細胞傷害性抗生物質、アルキル化剤、チェックポイント阻害剤、または放射線増感剤、または光増感剤である化合物種から選択される化学療法薬である、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、有効医薬成分が免疫応答を調節する薬物である、放出制御系として使用するための組成物に関する。
またはR1、R2、R3、R4およびR5の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4およびR5は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルから独立に選択される;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマー中心などの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される]
を有する、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、1以上の有効医薬成分の放出が炭水化物ヒドロキシル基上の置換の変更により異なった疎水性を有する非水溶性炭水化物を混合することにより制御される、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、有効医薬成分がタンパク質、ペプチド、核タンパク質、ムコタンパク質、リポタンパク質、または合成ポリペプチドから選択される、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、有効医薬成分が、タンパク質、すなわち、ヒト成長ホルモン、線維芽細胞増殖因子(FGF)、エリスロポエチン(EPO)、血小板由来増殖因子(PDGF)、顆粒球コロニー刺激因子(g−CSF)、ウシソマトトロピン(BST)、腫瘍壊死因子(TNF)、トランスフォーミング増殖因子−β(TGF−β)、サイトカイン、インターロイキン、インスリン、またはインターフェロンから選択される、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、有効医薬成分が核酸、ヌクレオチド、ヌクレオシド、オリゴヌクレオチド、DNA、RNAまたはそれらの断片から選択される、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、有効医薬成分が無機または有機薬物小分子である、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、有効医薬成分が癌の治療のための化学療法薬である、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、有効医薬成分が、代謝拮抗剤、抗微小管剤、トポイソメラーゼ阻害剤、細胞傷害性抗生物質、アルキル化剤、チェックポイント阻害剤、または放射線増感剤、または光増感剤である化合物種から選択される化学療法薬である、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、有効医薬成分が免疫応答を調節する薬物である、放出制御系として使用するための組成物に関する。
1つの態様は、有効医薬成分が放射線療法、光線力学療法(PDT);高密度焦点式超音波(HIFU)、ラジオ波熱灼法(RFA)、レーザー療法、またはレーザー誘起間質温熱療法(LITT)などの処置に基づく温熱療法の効果を増強する、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、有効医薬成分が麻酔薬である、放出制御系として使用するための組成物に関する。
1つの態様は、有効医薬成分が、組成物中に分散されたナノ粒子またはミクロスフェア中に処方される、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、組成物がその組成物をPETイメージング、SPECTイメージング、超音波イメージング、CTイメージング、X線イメージング、蛍光透過イメージング、蛍光イメージング、またはOCTイメージングにより可視化する造影剤を含んでなる、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、組成物が近接照射療法などの内部放射線療法としてまたはヒトもしくは動物の組織のイメージングに使用するための有機放射性同位元素または無機放射性核種を含んでなる、放出制御系として使用するための組成物に関する。1つの態様は、シリンジ、内視鏡または気管支鏡を介してヒトまたは動物身体に、好ましくは標的組織に投与され、ヒトまたは動物身体への挿入後の組成物は、好ましくは創傷包帯、止血鉗子である、組織再生を促進する、間隙充填剤である、組織または外科的接着のための医療用または外科用インプラントを構成する。
本発明の別の側面は、前記請求項のいずれか一項に記載の組成物を含んでなり、前記組成物が噴霧可能な組成物である、医療用または外科用インプラントに関する。
1つの態様では、本発明は、
a.非水溶性炭水化物
b.イメージング用の造影剤、その造影剤の少なくとも60%が24時間後に注射部位から10cm以内に留まる、
を含んでなる、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関し、前記組成物は、ヒトまたは動物身体への投与前には液体であり、投与後に1,000センチポワズ(cP)を越えるまでに粘度を増す。
a.非水溶性炭水化物
b.イメージング用の造影剤、その造影剤の少なくとも60%が24時間後に注射部位から10cm以内に留まる、
を含んでなる、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関し、前記組成物は、ヒトまたは動物身体への投与前には液体であり、投与後に1,000センチポワズ(cP)を越えるまでに粘度を増す。
1つの態様は、組成物がヒトまたは動物身体への投与前には液体であり、投与後に10,000センチポワズ(cP)を越えるまでに粘度を増す、本発明による、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。
別の態様では、本発明は、組成物が有効医薬成分を含んでなる、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。
別の態様では、本発明は、組成物が有効医薬成分を含んでなり、その有効医薬成分が代謝拮抗剤、抗微小管剤、トポイソメラーゼ阻害剤、細胞傷害性抗生物質、アルキル化剤、放射線増感剤、または光増感剤である化合物種から選択される抗癌化学療法薬である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。
別の態様では、本発明は、組成物がイメージング用のX線造影剤である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。
別の態様では、本発明は、組成物が、有機物質であるX線造影剤である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。
別の態様では、本発明は、組成物がX線造影剤であり、X線造影剤が1以上のヨウ素化ポリマー、ヨウ素化オリゴマー、ヨウ素化脂質、ヨウ素化糖類、ヨウ素化二糖類、ヨウ素化多糖類、ヨウ素化ペプチド、またはそれらの誘導体もしくは組合せを含んでなる、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。
別の態様では、本発明は、組成物が有効医薬成分を含んでなり、その有効医薬成分が、限定されるものではないが、塩酸イリノテカン、塩酸ノギテカン、エキサテカン、ルルトテカン、ドセタキセル水和物、シクロホスファミド、イフォスファミド(Iifosfamide)、ニムスチン、カルボコン、クロラムブシル、ダカルバジン、エノシタビン、ゲムシタビン、カルモフール、シタラビン、シタラビンオクホスファート、テガフール、ドキシフルリジン、ヒドロキシカルバミド、5−フルオロウラシル、メトトレキサート、メルカプトプリン、リン酸フルダラビン、アクチノマイシンD、塩酸アクラルビシン、塩酸イダルビシン、塩酸エピルビシン、塩酸ダウノルビシン、塩酸ピラルビシン、塩酸ブレオマイシン、ジノスタチンスチマラマー、ネオカルジノスタチン、マイトマイシンC、硫酸ブレオマイシン、硫酸ペプロマイシン、酒石酸ビノレルビン、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビンデシン、硫酸ビンブラスチン、塩酸アムルビシン、ゲフィチニブ、エキセメスタン、カペシタビン、ドキソルビシン、マイトマイシン、パクリタキセル、ナイトロジェンマスタード、エトポシド、カンプトテシン、ニコチンアミド、メトロニダゾール、オキサリプラチン、シスプラチン、カルボプラチン、カンプトテシン、チラパザミン、ビンブラスチン、ビノレルビン、ビンクリスチン、ダウノルビシン タモキシフェン、イマチニブ、ダサチニブ、ニロチニブ、ゲフルチニブ(Gefrtinib)、エルトイニブ(ertoinib)、ソラフェニブ、スニチニブ、ラパチニブ、ボルテゾミブ、インターフェロン−α、インターロイキン−2、サリドマイド、レナリドマイド(Lenaiidomide)、テムシロリムス(Temsiroiimus)、エベロリムスなどの抗癌および放射線増感剤の群から選択される1以上の化合物である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。有効薬剤は種々の形態で処方され得、本発明は、有効成分の処方物の種々の形態を組み込むものと見るべきである。別の態様では、本発明は、組成物が投与前には液体であり、投与後にゲル状材料に変換する能力を有する、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。別の態様では、本発明は、組成物が投与後に結晶性固体または非晶質固体などの固体となる、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。別の態様では、本発明は、ヒトまたは動物身体への投与後の粘度の増加がゲル状材料から周囲組織への分子の拡散による、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。別の態様では、本発明は、ヒトまたは動物身体への投与後の粘度の増加が溶媒様分子の拡散による、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。
別の態様では、本発明は、非水溶性炭水化物の少なくとも50%がラクトース、マルトース、トレハロース、ラフィノース、グルコサミン、ガラクトサミンおよびラクトサミンの誘導体、またはそれらの混合物から選択されるピラノースに基づく炭水化物である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。
別の態様では、本発明は、非水溶性炭水化物の少なくとも50%が少なくとも2つのピラノース糖単位を有する二糖類、またはそれらの混合物である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。別の態様では、本発明は、非水溶性炭水化物が下記式I、II、III:
[式I、IIまたはIIIのR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から集合的に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、前述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される]
から選択される構造を有する二糖類である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、前述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される]
から選択される構造を有する二糖類である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。
別の態様では、本発明は、非水溶性炭水化物の少なくとも50%が三糖類または三糖類の混合物である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。別の態様では、本発明は、前記非水溶性炭水化物が下記式IV:
[式IVのR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から集合的に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、前述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される]
から選択される構造を有する三糖類である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、前述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される]
から選択される構造を有する三糖類である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。
別の態様では、本発明は、非水溶性炭水化物の少なくとも50%がともに連結された少なくとも4つの単糖単位を有するオリゴ糖またはオリゴ糖の混合物である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。
別の態様では、本発明は、非水溶性炭水化物の少なくとも50%が単糖類または少なくとも1つのアミノ糖単位を含有するオリゴ糖である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。別の態様では、本発明は、少なくとも1つのアミノ糖が下記式Vの構造:
[式中、式VのR1、R2、R3、R4およびR5は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4およびR5は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニル、単糖類 二糖類、三糖類または四糖類誘導体からなる群から独立に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4およびR5の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4およびR5は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルから独立に選択される;
かつ、前述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマー中心などの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される]
を有する化合物から選択される、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。
またはR1、R2、R3、R4およびR5の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4およびR5は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルから独立に選択される;
かつ、前述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマー中心などの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される]
を有する化合物から選択される、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記1以上の有効医薬成分の放出が炭水化物ヒドロキシル基上の置換の変更により異なった疎水性を有する炭水化物を混合することにより制御される、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。別の態様では、本発明は、有効医薬成分が、有効医薬成分の放出速度を制御するために組成物中に分散されるナノ粒子またはミクロスフェア中に処方される、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。別の態様では、本発明は、X線造影剤が無機酸または塩である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。別の態様では、本発明は、組成物がまた1〜1000nmのサイズ範囲の粒子、例えば、2〜500nmのサイズ範囲のナノ粒子も含んでなる、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。別の態様では、本発明は、ナノ粒子が金(Au)を含んでなる、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。
別の態様では、本発明は、成物がまた放射活性化合物、常磁性化合物、蛍光化合物もしくは強磁性化合物、またはそれらの任意の混合物も含んでなる、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。別の態様では、本発明は、組成物がMRI、SPECTまたはPET造影剤を含有する、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。
1つの態様では、本発明は、組成物がまた、界面活性分子、両親媒性分子、および/または乳化剤の群から選択されるヒトまたは動物身体でゲル安定性を高める分子も含んでなる、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。別の態様では、本発明は、組成物がまたヒトまたは動物身体でゲルの安定性を高める分子も含んでなり、前記ゲルの安定性を高める分子がポリ(エチレングリコール−b−カプロラクトン)(PEG−PCL)、ポリ(D,L−乳酸)(PLA)、またはポリ(乳酸−コ−グリコール酸)(PGLA)、またはそれらの任意の組合せの群から選択される、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。
1つの態様では、本発明は、組成物が炭水化物のヨウ素化誘導体または多価アルコールのヨウ素化誘導体、例えば、スクロースアセテートイソラクテート(SAIB)のヨウ素化誘導体、例えば、ラクトースのヨウ素化誘導体、例えば、トレハロースのヨウ素化誘導体、例えば、アラビノースのヨウ素化誘導体、例えば、マルトースのヨウ素化誘導体、例えば、グルコースのヨウ素化誘導体、例えば、ガラクトースのヨウ素化誘導体、グルコサミンのヨウ素化誘導体、例えば、ヨウ素化グルコサミンなどを含んでなる、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。
別の態様では、本発明は、組成物が同じ種類の非ヨウ素化炭水化物誘導体の組成物にドープされた炭水化物のヨウ素化誘導体を含んでなる、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。
別の態様では、本発明は、放射性療法と組み合わせてヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。別の態様では、本発明は、組織マーカーとして使用するための、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。
本発明の別の側面は、哺乳動物の身体のX線画像を記録する方法であって、
a.非水溶性炭水化物ゲル形成系に有機X線薬剤を含んでなるX線造影剤組成物を準備する工程、
b.X線造影剤組成物を哺乳動物の所定の場所に投与する工程、および
c.身体の少なくとも前記所定の場所を含んでなる部分のX線に基づく画像を記録する工程
を含んでなる方法に関する。
a.非水溶性炭水化物ゲル形成系に有機X線薬剤を含んでなるX線造影剤組成物を準備する工程、
b.X線造影剤組成物を哺乳動物の所定の場所に投与する工程、および
c.身体の少なくとも前記所定の場所を含んでなる部分のX線に基づく画像を記録する工程
を含んでなる方法に関する。
本発明の別の側面は、哺乳動物における放射線療法と標的組織のX線イメージングを連結する方法であって、
a.非水溶性炭水化物ゲル形成系に有機X線薬剤を含んでなるX線造影剤組成物を準備する工程、
b.X線造影剤組成物を哺乳動物の所定の標的組織に投与する工程、
c.身体の少なくとも前記標的組織を含んでなる部分のX線に基づく画像を記録し、それにより前記標的組織を画定する工程、および
d.対外照射放射線療法を前記標的組織に向けるためにc)で得られた標的組織の画定を用いる工程
を含んでなる方法に関する。
a.非水溶性炭水化物ゲル形成系に有機X線薬剤を含んでなるX線造影剤組成物を準備する工程、
b.X線造影剤組成物を哺乳動物の所定の標的組織に投与する工程、
c.身体の少なくとも前記標的組織を含んでなる部分のX線に基づく画像を記録し、それにより前記標的組織を画定する工程、および
d.対外照射放射線療法を前記標的組織に向けるためにc)で得られた標的組織の画定を用いる工程
を含んでなる方法に関する。
本発明の別の側面は、哺乳動物において標的組織への薬学的に活性な薬剤の局所投与を指示するための方法であって、
a.非水溶性炭水化物ゲル形成系に有機X線薬剤を含んでなるX線造影剤組成物を準備する工程、
b.X線造影剤組成物を哺乳動物の所定の標的組織に投与する工程、
c.身体の少なくとも前記標的組織を含んでなる部分のX線に基づく画像を記録し、それにより前記標的組織を画定する工程、および
d.哺乳動物の所定の標的組織に有効医薬剤を送達するための有効を送達するために有効医薬剤をさらに含んでなるようにb)のX線造影剤組成物を使用する工程
を含んでなる方法に関する。
a.非水溶性炭水化物ゲル形成系に有機X線薬剤を含んでなるX線造影剤組成物を準備する工程、
b.X線造影剤組成物を哺乳動物の所定の標的組織に投与する工程、
c.身体の少なくとも前記標的組織を含んでなる部分のX線に基づく画像を記録し、それにより前記標的組織を画定する工程、および
d.哺乳動物の所定の標的組織に有効医薬剤を送達するための有効を送達するために有効医薬剤をさらに含んでなるようにb)のX線造影剤組成物を使用する工程
を含んでなる方法に関する。
別の態様では、本発明は、非水溶性炭水化物の少なくとも50%が、ラクトース、マルトース、トレハロース、ラフィノース、グルコサミン、ガラクトサミンおよびラクトースアミンの誘導体、またはそれらの混合物から選択されるピラノースに基づく炭水化物である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する方法に関する。
別の態様では、本発明は、非水溶性炭水化物が、少なくとも2つのピラノース糖単位を有する二糖類である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する方法に関する。別の態様では、本発明は、非水溶性炭水化物が下記式I、II、III:
[式I、IIまたはIIIのR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から集合的に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、前述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される]
から選択される構造を有する二糖類である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する方法に関する。
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、前述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される]
から選択される構造を有する二糖類である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する方法に関する。
別の態様では、本発明は、非水溶性炭水化物が三糖類または三糖類の混合物である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する方法に関する。別の態様では、本発明は、非水溶性炭水化物が下記式IV:
[式IVのR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から集合的に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、前述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される]
から選択される構造を有する三糖類である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。別の態様では、本発明は、非水溶性炭水化物がともに連結された少なくとも4つの単糖単位を有するオリゴ糖である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する方法に関する。別の態様では、本発明は、非水溶性炭水化物が少なくとも1つのアミノ糖単位を含有する単糖類またはオリゴ糖である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する方法に関する。
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、前述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される]
から選択される構造を有する三糖類である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する。別の態様では、本発明は、非水溶性炭水化物がともに連結された少なくとも4つの単糖単位を有するオリゴ糖である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する方法に関する。別の態様では、本発明は、非水溶性炭水化物が少なくとも1つのアミノ糖単位を含有する単糖類またはオリゴ糖である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する方法に関する。
別の態様では、本発明は、アミノ糖が下記式Vの構造:
[式中、式VのR1、R2、R3、R4およびR5は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4およびR5は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニル、炭水化物および炭水化物誘導体からなる群から独立に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4およびR5の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4およびR5は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、前述の構造的変形形態の純粋なアノマーおよびα−アノマーとβ−アノマーの混合物の両方が特許請求される]
を有する化合物から選択される、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する方法に関する。
またはR1、R2、R3、R4およびR5の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4およびR5は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、前述の構造的変形形態の純粋なアノマーおよびα−アノマーとβ−アノマーの混合物の両方が特許請求される]
を有する化合物から選択される、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する方法に関する。
別の態様では、本発明は、標的組織が望ましくなく増殖している細胞を含んでなる、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する方法に関する。
別の態様では、本発明は、標的組織が腫瘍細胞を含んでなる、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する方法に関する。別の態様では、本発明は、工程(c)と(d)が同時に実施される、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する方法に関する。
別の側面において、本発明は、好ましくはシリンジ、内視鏡または気管支鏡を介してヒトまたは動物身体の標的組織に投与され、ヒトまたは動物身体に挿入された後の組成物が組織または外科的接着のための医療用または外科用インプラントを構成する、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための組成物に関する方法に関する。
さらに別の側面では、本発明は、組成物が噴霧可能な組成物の一部である、ヒトまたは動物身体への局所併用投与において使用するための医療用または外科用インプラントに関する。
さらに別の側面では、本発明は、有効医薬成分がそれを必要とする組織、好ましくは腫瘍組織に特異的に放出される、局所併用投与において使用するための組成物の局所投与のための方法に関する。1つの態様では、本発明は、組織が腹腔内空間、筋肉、真皮、表皮、自然内腔また空隙、腹腔、前立腺、直腸、前立腺と直腸、心臓と肺、リンパ節と別の組織、胸部、放射線標的と健康な組織の間の組織、および血管系などの2つ以上の器官の間の場所といった器官間空間を含んでなる、ヒトまたは動物身体への、有効医薬成分を伴うまたは伴わない局所併用投与において使用するための組成物に関する方法に関する。
1つの態様では、本発明は、組成物が非水溶性炭水化物を含んでなり、組成物がヒトまたは動物身体への投与前には液体であり、投与後に1,000センチポワズ(cP)を越えるまでに粘度を増す、ヒトまたは動物身体において免疫原性応答を調節する少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、組成物がヒトまたは動物身体への投与前には液体であり、ヒトまたは動物身体への投与後に10,000センチポワズ(cP)を越えるまでに粘度を増す、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、組成物が投与前には液体であり、投与後に結晶性固体または非晶質固体などのゲル状材料または固体材料となる、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、ヒトまたは動物身体への投与後の粘度の増加が投与された材料から周囲組織への分子の拡散による、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、ヒトまたは動物身体への投与後の粘度の増加が溶媒様分子の拡散による、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、非水溶性炭水化物の少なくとも50%がグルコース、ガラクトース、マンノース、ラクトース、マルトース、トレハロース、ラフィノース、グルコサミン、ガラクトサミン、およびラクトースアミンの誘導体から選択される、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、少なくとも1つの有効医薬成分が、細胞内タンパク質および/もしくは受容体のリガンド;または細胞表面タンパク質および/もしくは受容体のリガンドである免疫調節化合物である、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、細胞内タンパク質および/または受容体がNOD様受容体(NLR)ファミリーおよびサブファミリーNLRA、NLRB、NLRC、NLRP、NODs、NALP、IPAF、HLA複合体、RIG−I様受容体、サイトカイン受容体、インターロイキン受容体、CDタンパク質、CTLAタンパク質、PD1、T細胞受容体、B細胞受容体、およびToll様受容体(TLR)ファミリー;TLR1、TLR2 TLR3、TLR4、TLR5、TLR6、TLR7、TLR8、TLR9、TLR10、TLR11、TLR12、TLR13からなる群から選択される、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、有効医薬成分が体液性および/または細胞媒介性の免疫応答である免疫原性を惹起する、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、少なくとも1つの有効医薬成分がポリイノシン酸:ポリシチジル酸(ポリI:C)、ポリアデニル酸−ポリウリジル酸(ポリA:U)、ポリI:C−ポリ−L−リシン(ポリ−ICLC)、ポリ−ICR、CL264、N−パルミトイル−S−[2,3−ビス(パルミトイルオキシ)−(2R,S)−プロピル]−(R)−システイン−(S)セリン−(S)リシン4(Pam3Cys)、モノホスホリル脂質A(MPLA)および他のリポ多糖類、α−ガラクトシルセラミド、プロピルイミン、イミキモド(R837)、レシキモド(R848)、TMX−101、TMX−201、TMX−202、ガルジキモド、R850(3M Pharma)、R851(3M Pharma)、852A(3M Pharma)、S−27610、3M−002(CL075)、3M−003、3M−005、3M−006、3M−007、3M−012、3M−13、3M−031、3M−854(3M Pharma)、CL097、CL264、IC−31、ロキソリビンおよび他のイミダゾキノリン、ssPolyU、ソチリモド(3M Pharma)、イサトリビン(Anadys)、ANA975(Anadys/Novartis)、SM360320(Sumitomo)、R1354(Coley Pharmaceuticals)一本鎖または二本鎖RNA、ORN 02(5’−UUAUUAUUAUUAUUAUUAUU−3’)、ORN 06 5’−UUGUUGUUGUUGUUGUUGUU−3’、CpG−ODN DSLIM(Mologen)、AVE 0675(Coley Pharmaceuticals)、CpG B オリゴデオキシヌクレオチド(ODN)1018(Dynavax Technologies)、AZD 1419(Dynavax)、ODN 1982、CpG B ODN 2006(Coley Pharmaceuticals)、IMO 2125(Idera Pharma)、CpG A ODN 2216、CpG A ODN 2336、CpG 2395、CpG ODN 7909(Coley Pharmaceuticals)、CpG 10101(Coley Pharmaceuticals)、CpG ODN AVE0675(Coley Pharmaceuticals)、CpG ODN HYB2093(Idera Pharmaceuticals/Novartis)、CpG ODN HYB2055(Idera Pharmaceuticals)、CpG−ODN IMO−2125(Idera Pharmaceuticals)、CpG C ODN M362、Tolamba(CpG BクラスODN 1018を共有結合させたAmb a1ブタクサアレルゲン)(Dynavax Technologies)、Heplisav(Dynavax Technologies)、10181SS(Dynavax Technologies)、IM02055(Idera Pharmaceuticals)、IRS954(Dynavax Technologies)、(フラジェリン、ムラミルジペプチド、QS21などのサポニン、リーシュマニア伸長因子、SB−AS4、トレオニル−ムラミルジペプチド、L18−MDP、ミファムルチド、およびOM−174からなる群から選択される、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、少なくとも1つの有効医薬成分が、21−アセトキシプレフネノロン(Acetoxyprefnenolone)、アルクロメタゾン(Aalclometasone)、アルゲストン、アミシノニド、ベクロメタゾン、ベタメタゾン、二プロピオン酸ベタメタゾン、ヘミコハク酸ベタメタゾン、ブデソニド、クロロプレドニゾン、クロベタゾール、ブロベタゾン(Blovetasone)、クロコルトロン、クロプレドノール、コルチコステロン、コルチゾン、コルチバゾール、デフラザコート、デソニド、デスオキシメタゾン(Desoximethasone)、デキサメタゾン、パルミチン酸デキサメタゾン、リン酸デキサメタゾン、ジフルオラゾン、ジフルコルトロン、ジフルプレドネート、エノキソロン、フルアザコート、フルクロロニド、フルメタゾン、フルニソリド、フルオシノロンアセトニド、フルドロコルチゾン、フルオシノニド、フルオコルチンブチル、フルオコルトロン、フルオロメトロン、フルペロロン、フルプレドニジン、フルプレドニゾロン、フルランドレノリド、ホルモコータル、ハルシノニド、グルココルチコイド、ハロメタゾン、ハロプレドン、ヒドロコルタメート、ヒドロコルチゾン、リメタゾン、マジプレドン、メドリソン、メプレドニゾン、メチオールプレドニゾロン、ヘミコハク酸メチオールプレドニゾロン、フロ酸モメタゾン、パラメタゾン、プレドニカルベート、プレドニゾロン、パルミチン酸プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロン、プレドニゾン、プレドニバル、プレドニリデン、チキソコルタール(Tixocortal)、およびトリアムシノロンからなる群から選択されるステロイドを含んでなる免疫抑制化合物である、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、少なくとも1つの有効医薬成分が、c−Fms、PDGFR□、Abl、PDGFR□、NFkB、IkB、JAK1、JAK2、JAK3、GSK3、p38 MAPK、JNK、KIT、EGFR、ERBB2、ERBB4、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3、FLT3、PKC□、RAF1、CDK1、CDK2、CDK4、NLRP3、IRF3、STAT1、STAT2、STAT3、STAT4、STAT5、STAT6、JAK、Hsp90、Hsp70、PI3K、mTOR、AKT、DNA−PK、ATM、AMPK、PDK−1、S6キナーゼ、RIP2、トリF、MYD88、TAK1、PTK2(FAK)、TAK1、Ras、Raf、Mek、Erk、GLUT1、GLUT2、HK1、HK2、Ca9、HIF−1、HIF−2、HIF−3、PHD1、PHD2、PHD3、ALKからなる群から選択される細胞標的に作用する小分子阻害剤を含んでなる免疫抑制化合物である、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。
1つの態様では、本発明は、少なくとも1つの有効医薬成分が、インドメタシン、CLI−095(C15H17ClFNO4S、CAS#243984−11−4)、Bay11−7082(C10H9NO2S、CAS#19542−67−7)、トリプトリド(PG490)、CGP53716、SU9518、PD166326、セラストロール、トリプテリン、BIRB−796(ドラマピモド)、SB203580、SB202190、VX−702、NVP−BEZ235、GDC−0980(RG7422)、リダフォロリムス(デフォロリムス、AP23573)、ニロチニブ(タシグナ、AMN107)、トシル酸ソラフェニブ(ネクサバール)、ダサチニブ(スプリセル、BMS−354825)、MLN518(CT53518)、バタラニブ(PTK787/ZK222584)、OSI−930、AZD2171、パゾパニブ(ボトリエント)、IPI−504(レタスピマイシン)、デフォロリムス(リダフォロリムス)、GDC−0980(RG7422、C23H30N8O3S、CAS#1032754−93−0)、パロミド529(C24H22O6 CAS#914913−88−5)、メシル酸イマチニブ(グリベック(Gleevec)/グリベック(Glivec))、エベロリムス(アフィニトール、RAD001)、シロリムス(ラパミューン、ラパマイシン)、テムシロリムス(トリセル、CCI−779)、ボルテゾミブ(ベルケード)、ゲフィチニブ(イレッサ)、カネルチニブ(CI−1033、CAS#267243−28−7、C24H25ClFN5O3)、塩酸エルロチニブ(タルセバ)、ペリチニブ(EKB−569)(C24H23ClFN5O2、CAS#257933−82−7)、バンデタニブ(ザクティマ、ZD6474、C22H24BrFN4O2、CAS No.:443913−73−3)、スニチニブ(スーテント、SU−11248、C22H27FN4O2.C4H6O5、CAS No.:341031−54−7)、タンデュチニブ(MLN518)、C31H42N6O4、CAS No.:387867−13−2、ロスコビチン(セリシクリブ)、C19H26N6O、CAS No.:186692−46−6からなる群から選択される細胞内標的に作用する小分子阻害を含んでなる免疫抑制化合物である、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、少なくとも1つの有効医薬成分が、リファンピシン、ジデオキシシチジン−5’−三リン酸、クラリスロマイシン、アシクロビル、シプロフロキサシン、フシジン、ゲンタマイシン、クロラムフェニコール、レボフロキサシン、オキシテトラサイクリン、トブラマイシン、ナトリウムクロモグリカト(natriumcromoglicat)、アモキシシリン、アンピシリン、ピバンピシリン、エルタペネム、メロペネム、ドリペネム、セフォタキシム、セフタジジム、シプロフロキサシン、バラシクロビル、エファビレンツ、エムトリシタビン、テノホビルジソプロキシル、リルピビリン、ペニシリン、トリメトプリム−スルファメトキサゾール、リファンピシン、エタンブトール、イソニアジド、ピラジンアミド、ボリコナゾール、アムホテリシンB、キャスポファンギン、フルシトシン、イトラコナゾール、ドキシサイクリン、スルホンアミド、およびスルファメトキサゾールからなる群から選択される抗感染化合物である、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、少なくとも1つの有効医薬成分が、サリドマイド、レナリドマイドおよびポマリドミド、サルグラモスチム、IL−2、インターフェロン−α、アレムツズマブ、ベバシズマブ、ブレンツキシマブ・ベドチン、セツキシマブ、ゲムツズマブ、オゾガマイシン、イブリツモマブ、チウキセタン、イピリムマブ、オファツムマブ、パニツムマブ、リツキシマブ、トシツモマブ、トラスツズマブ、ロキソリビン、ブロピリミン、ポマリドミド、サルグラモスチムからなる群から選択される免疫調節化合物である、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、少なくとも1つの抗原をさらに含んでなる、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、非水溶性炭水化物の少なくとも50%が少なくとも2つのピラノース糖単位を有する二糖類、またはそれらの混合物である、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、前記非水溶性炭水化物が下記式I、II、III:
[式I、IIおよびIIIのR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から集合的に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される]
から選択される構造を有する二糖類である、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される]
から選択される構造を有する二糖類である、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。
1つの態様では、本発明は、非水溶性炭水化物の少なくとも50%が三糖類、またはそれらの混合物である、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、前記非水溶性炭水化物が下記式IV:
[式IVのR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から集合的に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択されるか;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される]
から選択される構造を有する三糖類である、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択されるか;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される]
から選択される構造を有する三糖類である、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。
1つの態様では、本発明は、非水溶性炭水化物の少なくとも50%がともに連結された少なくとも4つの単糖単位を有するオリゴ糖またはオリゴ糖の混合物である、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、非水溶性炭水化物の少なくとも50%が単糖類または少なくとも1つのアミノ糖単位を含有するオリゴ糖類似体である、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、非水溶性炭水化物が下記式Vの構造:
[式中、式VのR1、R2、R3、R4およびR5は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4およびR5は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニル、および単糖類、二糖類、三糖類または四糖類誘導体からなる群から独立に選択されるか;
またはR1、R2、R3、R4およびR5の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4およびR5は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルから独立に選択される;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマー中心などの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される]
を有する化合物から選択されるアミノ糖である、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。
またはR1、R2、R3、R4およびR5の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか;またはR1、R2、R3、R4およびR5は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルから独立に選択される;
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマー中心などの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される]
を有する化合物から選択されるアミノ糖である、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。
1つの態様では、本発明は、1以上の有効医薬成分の放出が炭水化物ヒドロキシル基上の置換の変更により異なった疎水性を有する炭水化物を混合することにより制御される、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、組成物がまた、界面活性分子、例えば、両親媒性分子、例えば、乳化剤などのヒトまたは動物身体でゲル安定性を高める分子も含んでなる、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、組成物が、組成物をPETイメージング、SPECTイメージング、超音波イメージング、CTイメージング、X線イメージング、蛍光透過イメージング、蛍光イメージング、またはOCTイメージングにより可視化する造影剤を含んでなる、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、有効医薬成分が、組成物中に分散されるナノ粒子またはミクロスフェア中に処方される、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、放射線療法、光線力学療法(PDT);高密度焦点式超音波(HIFU)、ラジオ波熱灼法(RFA)、レーザー療法、またはレーザー誘起間質温熱療法(LITT)などの処置に基づく温熱療法と組み合わせた、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、好ましくはシリンジ、内視鏡または気管支鏡を介してヒトまたは動物身体の標的組織に投与され、ヒトまたは動物身体に挿入された後の組成物が組織または外科的接着のための医療用または外科用インプラントを構成する、好ましくは、創傷包帯、止血鉗子であり、組織再生を促進し、または間隙充填剤である、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。1つの態様では、本発明は、組成物が、近接照射療法などの内部放射線療法としてまたはヒトもしくは動物の組織のイメージングに使用するための有機放射性同位元素または無機放射性核種を含んでなる、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物に関する。
本発明の別の側面は、組成物が噴霧可能な組成物の一部である、前記請求項のいずれか一項に記載の組成物を含んでなる医療用または外科用インプラントに関する。
本発明の別の側面は、腫瘍組織に注入するための本発明による組成物の使用に関する。1つの態様では本発明は、対外照射放射線療法と組み合わせた少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物の使用に関する。
本発明のさらに別の側面は、有効医薬成分がそれを必要とする組織、好ましくは腫瘍組織に特異的に放出される、少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御において使用するための組成物の局所投与のための方法に関する。
1つの態様では、本発明は、腹腔内空間、筋肉、真皮、表皮、自然内腔または空隙、腹腔、前立腺、直腸、前立腺と直腸の間の場所、胸部、放射線標的と健康な組織の間の組織、および血管系を含んでなる組織における少なくとも1種類の有効医薬成分の放出制御における使用のための組成物に関する。
1つの態様では、本発明は、本発明は、組織が腹腔内空間、筋肉、真皮、表皮、自然内腔また空隙、腹腔、前立腺、直腸、前立腺と直腸、心臓と肺、リンパ節と別の組織、胸部、放射線標的と健康な組織の間の組織、および血管系などの2つ以上の器官の間の場所といった器官間空間を含んでなる、ヒトまたは動物身体への、有効医薬成分を伴うまたは伴わない局所併用投与において使用するための組成物に関する方法に関する。
実施例I
合成
一般実験条件: 総ての反応は不活性雰囲気(N2)下で行った。水感受性の液体および溶液はシリンジに移した。合成の洗浄に使用した水は、総ての場合で、純粋なMiliQ水であった。有機溶液は、200〜0ミリバール下、30〜60℃での回転蒸発により濃縮した。薄層クロマトグラフィー(TLC)は、シリカ60Fがプレコーティングされたアルミニウムシート(Merck 5554)を用いて行った。TLCプレートはUV光下で検査するか、または硫酸セリウムアンモニウム溶液(10%硫酸溶液中、1%硫酸セリウム(IV)および2.5%モリブデン酸六アンモニウム)を用いて現像した。
合成
一般実験条件: 総ての反応は不活性雰囲気(N2)下で行った。水感受性の液体および溶液はシリンジに移した。合成の洗浄に使用した水は、総ての場合で、純粋なMiliQ水であった。有機溶液は、200〜0ミリバール下、30〜60℃での回転蒸発により濃縮した。薄層クロマトグラフィー(TLC)は、シリカ60Fがプレコーティングされたアルミニウムシート(Merck 5554)を用いて行った。TLCプレートはUV光下で検査するか、または硫酸セリウムアンモニウム溶液(10%硫酸溶液中、1%硫酸セリウム(IV)および2.5%モリブデン酸六アンモニウム)を用いて現像した。
試薬: 化学物質は総てSigma Aldrichから購入し、受け取ったままの状態で使用した。乾燥ピリジンは、使用前にシーブ(4Å)上で2〜3日乾燥させることによって得た。
機器類: 核磁気共鳴(NMR)は、5mmH−Broadband Dual Channel z−gradient Prodigy cryoprobeとともに、1Hについては401.3MHz、13Cについては100.62MHzで作動するBruker Ascend(商標)400MHzで実施した。NMRスペクトルは総て298Kで取得した。FIDファイルをMnova Suiteバージョン8.1.4で処理した。NMRスペクトルは総てCDCl3で記録し、7.26ppm(一重線)および77.16ppm(三重線)のシグナルをそれぞれ1H−NMRおよび13C−NMRスペクトルの参照に用いた。α,βアノマー混合物の1H−NMRスペクトルでは、最も豊富なアノマーのH−1の積分を常に1.0とし、H−1 αとH−1 βの積分比から各アノマー種のパーセンテージを算出した。MALDI−TOF MSは、Bruker Autoflex Speed(商標)装置で実施した。MALDI−TOFに使用したマトリックスは、エタノール中、2,5ジヒドロキシ安息香酸(DHB)、トリフルオロ酢酸およびNa+の混合物であった。
D−グルコサミンエステル:
α−Dグルコサミンペンタアセテート:
D−グルコサミンHCl(2g、9.3mmol)を、不活性雰囲気(N2)下、10mL乾燥CH2Cl2に懸濁させ、0℃に冷却した。その後、無水酢酸(10mL、106mmol、約2.3当量pr.OH)を注意深く加え、次いで、乾燥ピリジン(10mL)および触媒量のDMAP(117mg、0.96mmol、約0.1当量)を加えた。この反応物をゆっくり室温に戻し、この温度で30時間維持し、その後、温度を40℃に上げ、さらに32時間維持した。その後、TLC(アセトン:トルエン 1:1、生成物のRf約0.6)は、反応が完了していたことを示した。この反応混合物を真空濃縮し、トルエンと共蒸発させた。濃縮物をCHCl3(100mL)に再溶解させ、NaHCO3(水溶液)(4×100mL)および水(2×100mL)で洗浄した。純粋なα−アノマーがイソプロパノール−ヘキサンからの再結晶化から単離された。収量:2.2g(61%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.15 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 5.63 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 5.26 - 5.15 (m, 2H), 4.52 - 4.41 (m, 1H), 4.23 (dd, J = 12.5, 4.1 Hz, 1H), 4.04 (dd, J = 12.5, 2.4 Hz, 1H), 3.98 (ddd, J = 9.8, 4.1, 2.4 Hz, 1H), 2.17 (s, 3H), 2.07 (s, 3H), 2.03 (s, 3H), 2.02 (s, 3H), 1.92 (s, 3H)。13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 171.8, 170.8, 170.1, 169.2, 168.7, 90.8, 70.8, 69.8, 67.6, 61.6, 51.1, 51.04, 23.1, 21.0, 20.8 (2C), 20.7。MALDI TOF-MS: 理論値[M+ Na]+: 412.35。実測値: 412.33。
α−Dグルコサミンペンタアセテート:
α−Dグルコサミンペンタプロピオネート:
D−グルコサミンHCl(2g、9.3mmol)は、不活性雰囲気(N2)下、10mL乾燥CH2Cl2中に懸濁させ、0℃に冷却した。その後、無水プロピオン酸(13mL、101.4mmol、約2.2当量pr.OH)を注意深く加え、次いで、乾燥ピリジン(11.5mL)および触媒量のDMAP(113mg、0.93mmol、約0.1当量)を加えた。この反応物をゆっくり室温に戻し、この温度で2時間維持し、その後、反応物を40℃に加熱し、この温度で56時間維持した。その後、TLC(アセトン:トルエン 1:2、生成物のRf約0.5)は、反応が完了していたことを示した。次に、この反応物を真空濃縮し、トルエンと共蒸発させた。濃縮物をCHCl3(100mL)に溶かし、NaHCO3(水溶液)(3×100mL)および水(2×100mL)で洗浄した。次いで、有機相をMgSO4(s)で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。純粋なα−アノマーがイソプロパノールからの再結晶化により単離された。収量:2.6g(61%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.18 (d, J = 3.6 Hz, 1H, H-1 α), 5.50 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 5.30 - 5.17 (m, 2H), 4.52 - 4.44 (m, 1H), 4.23 (dd, J = 12.5, 4.4 Hz, 1H), 4.06 (dd, J = 12.5, 2.2 Hz, 1H), 3.98 (ddd, J = 9.7, 4.4, 2.2 Hz, 1H), 2.44 (q, J = 7.5 Hz, 2H), 2.40 - 2.21 (m, 6H), 2.12 (2×q, J = 7.5 Hz, 2H), 1.24 - 1.02 (m, 〜15H)。13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 175.3, 174.2, 173.7, 172.7, 172.2, 90.7, 70.7, 70.0, 67.4, 61.6, 51.2, 51.08, 29.6, 27.7, 27.6, 27.5, 27.4, 9.7, 9.2 (2C), 9.1 (2C)。MALDI TOF-MS: 理論値[M+ Na]+: 482.49。実測値: 482.50。
α,β−Dグルコサミンペンタプロピオネート:
D−グルコサミンHCl(2g、9.3mmol)は、不活性雰囲気(N2)下、10mL乾燥CH2Cl2中に懸濁させ、0℃に冷却した。その後、無水プロピオン酸(13mL、101.4mmol、約2.2当量pr.OH)を注意深く加え、次いで、乾燥ピリジン(11,5mL)および触媒量のDMAP(114.5mg、0.94mmol、約0.1当量)を加えた。この反応物をゆっくり室温に戻し、この温度で1時間維持し、その後、反応物を40℃に加熱し、この温度で36時間維持した。その後、TLC(アセトン:トルエン 1:2、生成物のRf約0.45)は、反応が完了していたことを示した。次に、この反応物を真空濃縮し、トルエンと共蒸発させた。濃縮物をCHCl3(100mL)に溶かし、NaHCO3(水溶液)(3×100mL)および水(2×100mL)で洗浄した。次いで、有機相をMgSO4(s)で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、非晶質ガラスを得た。収量:3,1g(73%)(アノマーの混合物:約91%αおよび約9%β)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 6.18 (d, J = 3.6 Hz, 1H, H-1 α), 5.69 (d, J= 8.8 Hz, 0.1 H, H-1 β), 5.51 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 5.30 - 5.07 (m, 2H), 4.52 - 4.43 (m, 1H), 4.39 - 4.26 (m, 0.2H), 4.23 (dd, J = 12.4, 4.4 Hz, 1H), 4.12 (dd, J = 12.6, 2.3 Hz, 0.1H), 4.06 (dd, J = 12.5, 2.2 Hz, 1H), 3.98 (ddd, J = 9.6, 4.3, 2.2 Hz, 1H, H-5 α), 3.79 (ddd, J = 9.4, 4.6, 2.1 Hz, 0.1H, H-5 β), 2.50 - 2.05 (m, ~11H), 1.23 - 1.01 (m, 〜17H)。MALDI TOF-MS: 理論値[M+ Na]+: 482.49。実測値: 482.50。
α−Dグルコサミンペンタイソブチレート:
D−グルコサミンHCl(2g、9.3mmol)を不活性雰囲気(N2)下、10mL乾燥CH2Cl2中に懸濁させ、0℃に冷却した。その後、無水イソ酪酸(17mL、102.5mmol、約2.2当量pr.OH)を注意深く加え、次いで、乾燥ピリジン(11.5mL)および触媒量のDMAP(113mg、0.93mmol、約0.1当量)を加えた。この反応物をゆっくり室温に戻し、この温度で2時間維持し、その後、反応物を40℃に加熱し、この温度で58時間維持した。その後、TLC(アセトン:トルエン 1:2、生成物のRf約0.6)は、反応が完了していたことを示した。この反応物を真空濃縮し、トルエンと共蒸発させた。次いで、濃縮物をCHCl3(100mL)に溶かし、NaHCO3(水溶液)(3×100mL)および水(2×100mL)で洗浄した。次いで、有機相をMgSO4(s)で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。純粋なα−アノマーが、イソプロパノールからの再結晶化により単離された。収量:2.95g(60%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.19 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 5.52 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 5.34 - 5.13 (m, 2H), 4.55 - 4.35 (m, 1H), 4.15 (dd, J = 12.4, 4.7 Hz, 1H), 4.09 (dd, J = 12.4, 2.2 Hz, 1H), 3.99 (ddd, J = 9.6, 4.7, 2.2 Hz, 1H), 2.72 - 2.44 (m, 4H), 2.25 (hept, J = 7.2 Hz, 1H), 1.24 (d, J = 1.5 Hz, 3H), 1.22 (d, J = 1.5 Hz, 3H), 1.18 - 1.03 (m, 〜24H)。13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 178.1, 176.8, 176.6, 175.2, 174.7, 90.5, 70.4, 70.2, 67.0, 61.6, 51.5, 35.6, 34.2, 34.1, 34.0 (2C), 19.5, 19.4, 19.1 (2C), 19.0 (2C), 18.9 (4C)。MALDI TOF-MS: 理論値[M+ Na]+: 552.62。実測値: 552.64。
トレハロースエステル:
トレハロースオクタアセテート:
D−トレハロース二水和物(2g、5.3mmol)を不活性雰囲気(N2)下、20mL乾燥ピリジン中に懸濁させ、次いで、無水酢酸(9mL、95.4mmol、約2.3当量pr.OH)および触媒量のDMAP(70.9mg、0.6mmol、約0.1当量)を加えた。室温で一晩、反応を行った。15時間後、反応温度を48℃に調節し、この温度でさらに28時間反応を続け、その後、TLC(20%アセトン、トルエン、生成物のrf約0.4)は、反応が起こったことを示した。次いで、真空濃縮およびトルエンとの共蒸発を行った。この濃縮物をCHCl3(100mL)に再溶解させ、NaHCO3(水溶液)(3×100mL)および水(2×100mL)で洗浄した。有機相をMgSO4(s)で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、真空乾燥させた。収量:3.1g(86%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.49 (dd, J = 10.3, 9.3 Hz, 2H), 5.28 (d, J = 3.9 Hz, 2H), 5.09 - 4.99 (m, 4H), 4.23 (dd, J = 12.0, 5.5 Hz, 2H), 4.05 (ddd, J=10.3, 5.5, 2.0, 2H), 4.05 - 3.96 (m, 2H), 2.08 (s, 6H), 2.07 (s, 6H), 2.05 (s, 6H), 2.03 (s, 6H). 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 170.7 (2C), 170.1 (2C), 169.7 (4C), 92.4 (2C), 70.1 (2C), 70.0 (2C), 68.6 (2C), 68.3 (2C), 61.9 (2C), 20.8 (2C), 20.7 (6C)。MALDI-TOF-MS: 理論値[M+Na]+: 701.59。実測値: 701.55。
トレハロースオクタアセテート:
トレハロースオクタプロピオネート:
D−トレハロース二水和物(2g、5.3mmol)を、不活性雰囲気(N2)下、20mL乾燥ピリジン中に懸濁させ、次いで、無水プロピオン酸(12mL、93.6mmol、約2.2当量pr.OH)および触媒量のDMAP(73.1mg、0.6mmol、約0.1当量)を加えた。反応を48℃で39時間行い、その後、TLC(10%アセトン、トルエン、生成物のRf約0.4)は、反応が完了していたことを示した。次いで、真空濃縮およびトルエンとの共蒸発を行った。粗濃縮物をCHCl3(100mL)に溶かし、NaHCO3(水溶液)(3×100mL)および水(2×100mL)で洗浄した。有機相をMgSO4(s)で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、真空乾燥させた。収量:3.5g(84.2%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.51 (dd, J = 10.2, 9.3 Hz, 2H), 5.30 (d, J = 3.8 Hz, 2H), 5.11 - 5.02 (m, 4H), 4.21 (dd, J = 12.3, 5.6 Hz, 2H), 4.03 - 3.96 (m, 4H), 2.40 - 2.21 (m, 16H), 1.17 - 1.04 (m, 24H)。13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 174.2 (2C), 173.4 (2C), 173.3 (2C), 173.1 (2C), 91.9 (2C), 70.0 (4C), 68.5 (2C), 68.3 (2C), 61.7 (2C), 27.6 (2C), 27.5 (6C), 9.3 (2C), 9.1 (6C)。MALDI TOF-MS: 理論値[M+ Na]+: 813.80。実測値: 813.80。
トレハロースオクタイソブチレート:
D−トレハロース二水和物(2g、5.3mmol)を不活性雰囲気(N2)下、20mL乾燥ピリジン中に懸濁させ、次いで、無水イソ酪酸(15.5mL、93.5mmol、約2.2当量 pr.OH)および触媒量のDMAP(73.1mg、0.6mmol、約0.1当量)を加えた。反応を49℃で47時間行い、その後、TLC(10%アセトン、トルエン、生成物のRf約0.6)は、反応が単に完了に近いことが示された。さらなる無水イソ酪酸(1.93mL、11.6mmol)を追加し、反応を58℃でさらに14時間続け、その後、反応は完了した。次いで、真空濃縮およびトルエンの共蒸発を行った。粗濃縮物をCHCl3(100mL)に溶かし、NaHCO3(水溶液)(3×100mL)および水(2×100mL)で洗浄した。有機相をMgSO4(s)で乾燥させ、濾過し、減圧下濃縮し、真空乾燥させた。収量:4.3g(91%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.55 (t, J = 9.8 Hz, 2H), 5.36 (d, J = 3.8 Hz, 2H), 5.10 (t, J = 9.9 Hz, 2H), 5.03 (dd, J = 10.1, 3.8 Hz, 2H), 4.08 (m, 4H), 3.91 (ddd, J = 10.4, 5.5, 2.1 Hz, 2H), 2.63 - 2.52 (m, 4H), 2.48 (m, 4H), 1.17 (m, 24H), 1.13 - 1.07 (m, 24H)。13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 176.7 (2C), 175.9 (2C), 175.7 (2C), 175.4 (2C), 90.5 (2C), 70.2 (2C), 69.8 (2C), 68.6 (2C), 68.0 (2C), 61.6 (2C), 34.1 (2C), 34.0 (4C), 33.9 (2C), 19.1 (2C), 19.0 (8C), 18.9 (4C), 18.8 (2C)。MALDI TOF-MS: 理論値[M+ Na]+: 926.02。実測値: 925.97。
マルトースエステル:
β−マルトースオクタアセテート:
D−マルトース一水和物(2g、5.6mmol)を不活性雰囲気(N2)下、20mL乾燥ピリジン中に懸濁させ、次いで、その後間もなく無水酢酸(9.5mL、100.5mmol、約2.3当量pr.OH)および触媒量のDMAP(73.1mg、0.6mmol、約0.1当量)を加えた。反応を49℃で47時間行い、その後、TLC(20%アセトン、トルエン、生成物のRf約0.4)は、反応が完了していたことを示した。次いで、真空濃縮およびトルエンとの共蒸発を行った。粗濃縮主物をCHCl3(100mL)に溶かし、NaHCO3(水溶液)(3×100mL)および水(2×100mL)で洗浄した。次いで、有機相をMgSO4(s)で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。純粋なβ−アノマーがイソプロパノールからの再結晶化により単離された。収量:3.1g(82%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.74 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.40 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 5.35 (dd, J = 10.5, 9.5 Hz, 1H), 5.29 (t, J = 8.9 Hz, 1H), 5.05 (t, J = 9.9 Hz, 1H), 4.97 (dd, J = 9.2, 8.1 Hz, 1H), 4.85 (dd, J = 10.5, 4.0 Hz, 1H), 4.45 (dd, J = 12.3, 2.5 Hz, 1H), 4.24 (t, J = 3.9 Hz, 1H), 4.21 (t, J = 3.8 Hz, 1H), 4.07 - 4.00 (m, 2H), 3.93 (ddd, J = 10.3, 3.8, 2.3 Hz, 1H), 3.83 (ddd, J = 9.6, 4.4, 2.5 Hz, 1H), 2.13 (s, 3H), 2.10 (s, 6H), 2.04 (s, 3H), 2.02 (s, 3H), 2.01 (2 x s, 6H), 2.00 (s, 3H)。13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 170.7, 170.6 (2C), 170.2, 170.0, 169.7, 169.6, 168.9, 95.8, 91.4, 75.4, 73.1, 72.5, 71.1, 70.1, 69.4, 68.7, 68.1, 62.6, 61.6, 21.00, 20.9, 20.8 (2C), 20.7 (4C)。MALDI-TOF-MS: 理論値[M+ Na]+: 701.59。実測値: 701.38。
β−マルトースオクタアセテート:
β−マルトースオクタプロピオネート:
D−マルトース一水和物(2g、5.6mmol)を不活性雰囲気(N2)下、20mL乾燥ピリジン中に懸濁させ、その後間もなく無水プロピオン酸(12.5mL、97.5mmol、約2.2当量 pr.OH)および触媒量のDMAP(68.9mg、0.56mmol、約0.1当量)を加えた。反応を48℃で24時間、さらに40℃で16時間行い、その後、TLC(10%アセトン、トルエン、生成物のRf約0.4)は、反応が完了していたことを示した。次いで、真空濃縮およびトルエンとの共蒸発を行った。濃縮物をCHCl3(100mL)に溶かし、NaHCO3(水溶液)(3×100mL)および水(2×100mL)で洗浄した。有機相をMgSO4(s)で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。純粋なβ−アノマーがイソプロパノールからの再結晶化により単離された。収量:3.6g(82%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.75 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.41 - 5.33 (m, 2H), 5.30 (t, J = 9.0 Hz, 1H), 5.08 (t, J = 9.9 Hz, 1H), 4.98 (dd, J = 9.3, 8.2 Hz, 1H), 4.87 (dd, J = 10.5, 4.0 Hz, 1H), 4.45 (dd, J = 12.3, 2.6 Hz, 1H), 4.25 (t, J = 4.5 Hz, 1H), 4.22 (t, J = 4.6 Hz, 1H), 4.09 - 3.97 (m, 2H), 3.93 (ddd, J = 10.3, 3.7, 2.1 Hz, 1H), 3.84 (ddd, J = 9.7, 4.4, 2.6 Hz, 1H), 2.43 - 2.20 (m, 16H), 1.17 - 1.03 (m, 24H)。13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 174.1, 174.0 (2C), 173.4 (2C), 173.1, 173.0, 172.4, 95.8, 91.4, 76.8, 75.3, 73.2, 72.2, 71.0, 69.9, 69.4, 68.8, 67.8, 62.5, 61.4, 27.6 (2C), 27.5 (3C), 27.4 (2C), 27.3, 9.3, 9.1 (4C), 8.9, 8.8 (2C)。MALDI-TOF-MS: 理論値[M+ Na]+: 813.80。実測値: 813.70。
α,β−マルトースオクタプロピオネート:
D−マルトース一水和物(2g、5.6mmol)を不活性雰囲気(N2)下、20mL乾燥ピリジン中に懸濁させ、その後間もなく無水プロピオン酸(12.5mL、97.5mmol、約2.2当量 pr.OH)および触媒量のDMAP(70mg、0.57mmol、約0.1当量)を加えた。反応を48℃で43時間行い、その後、TLC(10%アセトン、トルエン、生成物のRf約0.35)は、反応が完了していたことを示した。次いで、真空濃縮およびトルエンとの共蒸発を行った。濃縮物をCHCl3(100mL)に溶かし、NaHCO3(水溶液)(3×100mL)および水(2×100mL)で洗浄した。有機相をMgSO4(s)で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、白色固体を得た。収量:3,3g(76%)(アノマーの混合物、約4%αおよび約96%β)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 6.25 (d, J = 3.7 Hz, 0.04H, H-1 α), 5.75 (d, J = 8.2 Hz, 1H, H-1 β), 5.53 (dd, J = 10.1, 8.5 Hz, 0.04H), 5.40 - 5.33 (m, 2H), 5.30 (t, J=9.0 Hz, 1H), 5.08 (t, J = 9.9 Hz, 1H), 4.98 (dd, J = 9.3, 8.2 Hz, 1H), 4.87 (dd, J = 10.5, 4.1 Hz, 1H), 4.45 (dd, J = 12.2, 2.6 Hz, 1H), 4.25 (t, J= 4.5 Hz, 1H) 4.22 (t, J = 4.6 Hz, 1H), 4.12 (m, 0.04 H), 4.09 - 3.98 (m, 2H), 3.93 (ddd, J = 10.1, 3.7, 2.1 Hz, 1H), 3.84 (ddd, J = 9.6, 4.4, 2.6 Hz, 1H), 2.47 - 2.18 (m, 〜17H), 1.19 - 1.02 (m, 〜25H。MALDI-TOF-MS: 理論値[M+ Na]+: 813.80。実測値: 813.70。
β−マルトースオクタイソブチレート:
D−マルトース一水和物(2g、5.6mmol)を不活性雰囲気(N2)下、20mL乾燥ピリジン中に懸濁させ、次いで、無水イソ酪酸(16.2mL、97.7mmol、約2.2当量 pr.OH)および触媒量のDMAP(68mg、0.56mmol、0.1当量)を加えた。反応を不活性雰囲気下、48℃で24時間、さらに40℃で17時間行い、その後、TLC(10%アセトン、トルエン、生成物のRf約0.5)は、反応が完了していたことを示した。次いで、真空濃縮およびトルエンとの共蒸発を行った。濃縮物をCHCl3(100mL)に溶かし、NaHCO3(水溶液)(3×100mL)および水(2×100mL)で洗浄した。次いで、有機相をMgSO4(s)で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。純粋なβ−アノマーがイソプロパノールからの再結晶化により単離された。収量:4.5g(89%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.74 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.40 (t, J = 9.9 Hz, 1H), 5.36 - 5.26 (m, 2H), 5.12 (t, J = 9.8 Hz, 1H), 5.01 (dd, J = 9.1, 8.0 Hz, 1H), 4.89 (dd, J = 10.4, 4.0 Hz, 1H), 4.49 (dd, J = 12.0, 2.7 Hz, 1H), 4.27 (dd, J = 12.1, 4.7 Hz, 1H), 4.20 (dd, J = 12.5, 4.0 Hz, 1H), 4.11 - 3.99 (m, 2H), 3.96 (ddd, J = 10.4, 3.9, 2.0 Hz, 1H), 3.85 (ddd, J = 9.6, 4.7, 2.7 Hz, 1H), 2.66 - 2.38 (m, 8H), 1.21 - 1.06 (m, 〜48H)。13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 176.8, 176.6, 176.2, 175.8, 175.5, 175.4, 175.3, 175.0, 100.1, 95.2, 91.4, 75.0, 73.3, 71.6, 70.7, 69.9, 69.3, 68.9, 67.6, 62.3, 61.5, 34.1, 34.0 (3C), 33.9 (3C), 33.8, 19.3, 19.2, 19.1 (2C), 19.0 (4C), 18.9 (4C), 18.7, 18.5 (2C), 18.4。MALDI TOF-MS: 理論値[M+ Na]+: 926.02。実測値: 925.96。
ラクトースエステル:
α,β−ラクトースオクタアセテート:
β−ラクトース(10g、29.2mmol)を不活性雰囲気(N2)下、乾燥ピリジン(100mL)中に懸濁させた。その後、Ac2O(48.5mL、514mmol、約2.2当量 pr.OH)を注意深く加え、次いで、触媒量のDMAP(357mg、2.9mmol、0.1当量)を加えた。反応物を48℃に加熱し、24時間維持し、次いで、反応物を室温に冷却し、さらに24時間維持し、その後、TLC(25%アセトン、トルエン、Rf αアノマー:約0.3、βアノマーのRf:約0.35)は、反応が完了していたことを示した。次に、この反応物を真空濃縮し、トルエンと共蒸発させた。濃縮物をCHCl3(150mL)に溶かし、NaHCO3(水溶液)(3×150mL)および水(2×150mL)で洗浄した。有機相をMgSO4(s)で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、真空乾燥させて非晶質ガラスを得た。収量:18.6g(収率93.7%)(アノマーの混合物:約30%αおよび約70%β)。1H-NMR: (400 MHz, クロロホルム-d) δ 6.24 (d, J = 3.7 Hz, 0.4H, H-1 α), 5.66 (d, J = 8.3 Hz, 1H, H-1 β), 5.44 (dd, 10.28, 9.53 Hz, 0.4 H), 5.37 - 5.31 (m, 2H), 5.23 (t, J = 9.1 Hz, 1H), 5.15 - 5,00 (m, 3H), 4.99 - 4.91 (m, 2H), 4.50 - 4.41 (m, 3H), 4.17 - 4.05 (m, 4H), 3.99 (ddd, J = 10.2, 4.3, 2.1 Hz, 0.4H, H5 α), 3.91 - 3.78 (m, 3H), 3.75 (ddd, J = 9.9, 4.8, 2.0 Hz, 1H, H5 β), 2.19-1.93 (一重線, 〜32 H, CH3 アセチル)。MALDI TOF-MS: 理論値[M+ Na]+: 701.59。実測値: 701.51。
α,β−ラクトースオクタアセテート:
α,β−ラクトースオクタプロピオネート:
β−ラクトース(5g、14.6mmol)を不活性雰囲気(N2)下、乾燥ピリジン(50mL)中に懸濁させ、その後、無水プロピオン酸(33.5mL、257.4mmol、2.2当量 pr.OH)を注意深く加え、次いで、触媒量のDMAP(181.3mg、1.48mmol、0.1当量)を加えた。反応物を60℃に加熱し、32時間維持し、その後、TLC(10%アセトン、トルエン、αアノマーのRf:約0.35、βアノマーのRf:約0.4)は、反応が完了していたことを示した。次に、この反応物を真空濃縮し、トルエンと共蒸発させた。濃縮物をCH2Cl2(150mL)に溶かし、10%HCl(水溶液)(2×150mL)、次いで、NaHCO3(水溶液)(2×100mL)および水(2×200mL)で洗浄した。有機相をMgSO4(s)で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、真空乾燥させて非晶質ガラスを得た。収量:9.7g(84%)(アノマーの混合物:約30%αおよび約70%β)。1H-NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 6.26 (d, J = 3.7 Hz, 0.4H, H1-α), 5.68 (d, J = 8.3 Hz, 1H, H-1 β), 5.47 (dd,10.3, 9.2 Hz,0.4 H), 5.38 - 5.33 (m, 2H), 5.26 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 5.15 -5.00 (m, 3H), 5.02 - 4.91 (m, 2H), 4.49 - 4.41 (m, 3H), 4.15 - 4.03 (m, 4H), 3.98 (ddd, J = 10.1, 3.9, 1.8 Hz, 0.4 H, H5 α), 3.91 - 3.77 (m, 3H), 3.73 (ddd, J = 9.9, 4.6, 2.0 Hz, 1H, H5 β), 2.47 - 2.15 (m, 〜23H), 1.19 - 0.99 (m, 〜34H)。MALDI TOF-MS: 理論値[M+ Na]+: 813.80。実測値: 813.42。
α,β−ラクトースオクタイソブチレート:
β−ラクトース(10g、29.2mmol)を不活性雰囲気(N2)下、乾燥ピリジン(100mL)中に懸濁させた。その後、無水イソ酪酸(85mL、512.6mmol、2.2当量 pr.OH)を注意深く加え、次いで、触媒量のDMAP(357mg、2.9mmol、0.1当量)を加えた。反応物を55℃に加熱し、36時間維持し、その後、反応物を室温に冷却し、さらに24時間維持し、その後、TLC(10%アセトン、トルエン、αアノマーのRf:約0.6、βアノマーのRf:約0.65)は、反応が完了していたことを示した。次に、この反応物を真空濃縮し、トルエンと共蒸発させた。濃縮物をCHCl3(150mL)に溶かし、NaHCO3(水溶液)(3×150mL)および水(2×150mL)で洗浄した。有機相をMgSO4(s)で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、濃縮乾燥させて非晶質ガラスを得た。収量:23.6g(89,5%)(アノマーの混合物:約30%αおよび約70%β)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 6.26 (d, J = 3.8 Hz, 0.4H, H-1α), 5.68 (d, J = 8.3 Hz, 1H, H-1β), 5.48 (dd, J = 10.3, 9.3 Hz, 0.4 H), 5.40 - 5.34 (m, 2H), 5.27 (t, J = 9.5 Hz, 1H), 5.18 - 5.00 (m, 3H), 5.03 - 4.91 (m, 2H), 4.50 - 4.41 (m, 3H), 4.24 - 4.02 (m, 〜4H), 3.95 (ddd, J = 10.1, 3.8, 1.7 Hz, 0.4H, H5 α), 3.91 - 3.80 (m, 3H), 3.70 (ddd, J = 9.9, 4.5, 2.0 Hz, 1H, H5 β), 2.70 - 2.32 (m, 〜11H), 1.26 - 1.01 (m, 〜68 H). MALDI TOF-MS: 理論値[M+ Na]+: 926.02。実測値: 925.70。
ラフィノースエステル:
ラフィノースウンデカプロピオネート:
D−ラフィノース五水和物(2g、3.4mmol)を不活性雰囲気(N2)下、乾燥ピリジン(20mL)中に懸濁させた。その後、無水酢酸(6mL、63.5mmol、約1.7当量 pr.OH)、次いで、触媒量のDMAP(41mg、0.3mmol、約0.1当量)を加えた。この反応物を48℃に加熱し、46時間維持し、TLC(20%アセトン、トルエン、生成物のRf約0.3)は、反応が完了していたことを示した。この反応物を真空濃縮し、トルエンと共蒸発させた。濃縮物をCHCl3(100mL)に溶かし、NaHCO3(水溶液)(3×100mL)および水(2×100mL)で洗浄した。有機相をMgSO4(s)で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、真空乾燥させた。収量:2.9g(88.7%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.65 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 5.50 - 5.43 (m, 3H), 5.36 - 5.31 (m, 1H), 5.30 (d, J = 3.4 Hz, 1H), 5.13 - 5.08 (m, 2H), 5.07 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 5.00 (dd, J = 10.4, 9.4 Hz, 1H), 4.76 (dd, J = 10.4, 3.6 Hz, 1H), 4.41 - 4.22 (m, 6H), 4.22 - 4.10 (m, 2H), 4.03 (dd, J = 11.3, 7.0 Hz, 1H), 3.72 (dd, J = 11.1, 6.1 Hz, 1H), 3.52 (dd, J = 11.0, 2.0 Hz, 1H), 2.17 (s, 3H), 2.14 (s, 3H), 2.12 (s, 3H), 2.11 (s, 3H), 2.11 (s, 3H), 2.10 (s, 6H), 2.05 (s, 6H), 2.01 (s, 3H), 1.95 (s, 3H)。13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 170.7 (2C), 170.6, 170.4, 170.3 (2C), 170.2 (2C), 169.8, 169.7, 169.6, 105.0, 96.0, 90.2, 80.1, 76.5, 76.0, 70.7, 69.6, 69.4, 68.9, 68.4 (2C), 67.5, 66.5, 66.1, 63.8, 62.0 (2C), 20.9 (4C), 20.8 (5C), 20.7 (2C)。MALDI TOF-MS: 理論値[M+ Na]+: 989.84。実測値: 989.91。
ラフィノースウンデカプロピオネート:
ラフィノースウンデカプロピオネート:
D−ラフィノース五水和物(2g、3.4mmol)を不活性雰囲気(N2)下、乾燥ピリジン(20mL)中に懸濁させた。その後、無水プロピオン酸(8mL、62.4mmol、約1.7当量 pr.OH)を注意深く加え、次いで、触媒量のDMAP(46mg、0.4mmol、約0.1当量)を加えた。この反応物を48℃に加熱し、42時間維持し、TLC(10%アセトン、トルエン、生成物のRf約0.4)は、反応が完了していたことを示した。この反応物を真空濃縮し、トルエンと共蒸発させた。濃縮物をCHCl3(100mL)に溶かし、NaHCO3(水溶液)(3×100mL)および水(2×100mL)で洗浄した。有機相をMgSO4(s)で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、真空乾燥させた。収量:3.3g(86.7%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.61 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 5.52 - 5.41 (m, 3H), 5.39 - 5.30 (m, 2H), 5.15 - 5.04 (m, 3H), 4.82 (dd, J = 10.4, 3.7 Hz, 1H), 4.43 - 4.22 (m, 6H), 4.21 - 4.01 (m, 3H), 3.73 (dd, J = 11.3, 5.2 Hz, 1H), 3.54 (dd, J = 11.3, 1.9 Hz, 1H), 2.50 - 2.17 (m, 22H), 1.18 - 1.03 (m, 〜33H)。13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 174.2, 174.1, 174.0, 173.8, 173.6 (4C), 173.2, 173.1, 173.0, 104.6, 96.4, 90.3, 79.7, 76.0, 75.5, 70.3, 69.7 (2C), 68.5, 68.2 (2C), 67.7, 66.5, 66.0, 63.8, 62.4, 61.7, 27.6 (2C), 27.5 (5C), 27.4 (2C), 27.3, 27.2, 9.4, 9.3, 9.2 (2C), 9.1 (2C), 9.0 (5C)。MALDI TOF-MS: 理論値[M+ Na]+: 1144.13。実測値: 1144.18。
ラフィノースウンデカイソブチレート:
D−ラフィノース五水和物(2g、3.4mmol)を不活性雰囲気(N2)下、乾燥ピリジン(20mL)中に懸濁させた。その後、無水イソ酪酸(10mL、60.3mmol、約1.6当量 pr.OH)を注意深く加え、次いで、触媒量のDMAP(47mg、0.4mmol、約0.1当量)を加えた。この反応物を48℃に加熱し、43時間維持し、TLC(10%アセトン、トルエン、生成物のRf約0.6)は、反応が完了していたことを示した。次に、この反応物を真空濃縮し、トルエンと共蒸発させた。濃縮物をCHCl3(100mL)に溶かし、NaHCO3(水溶液)(3×100mL)および水(2×100mL)で洗浄した。有機相をMgSO4(s)で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、真空乾燥させた。収量:3.6g(84.3%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.58 - 5.44 (m, 4H), 5.49 - 5.38 (m, 1H), 5.42 - 5.29 (m, 1H), 5.28 (t, J = 9.8 Hz, 1H), 5.18 - 5.07 (m, 2H), 4.89 (dd, J = 10.4, 3.6 Hz, 1H), 4.41 - 4.30 (m, 1H), 4.31 - 4.14 (m, 4H), 4.11 - 3.99 (m, 4H), 3.75 (dd, J = 11.7, 3.4 Hz, 1H), 3.58 (dd, J = 11.8, 1.9 Hz, 1H), 2.71 - 2.34 (m, 11H), 1.24 - 1.08 (m, 〜66H)。13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 176.6 (2C), 176.5, 176.1 (3C), 176.0, 175.9, 175.8, 175.5, 175.1, 103.6, 97.0, 90.0, 78.7, 75.3, 74.6, 70.1, 69.8, 69.6, 68.1, 67.8 (2C), 67.7, 66.6, 65.9, 64.2, 62.9, 61.4, 34.2, 34.0 (5C), 33.9 (4C), 33.8, 19.3 (2C), 19.1 (3C), 19.0 (7C), 18.9 (6C), 18.8, 18.7, 18.5, 18.4。MALDI TOF-MS: 理論値[M+ Na]+: 1298.43。実測値: 1298.46。
α,βラクトースアセテート:プロピオネート1:1位置異性体の合成
ラクトース(10g、29,2mmol)は、不活性雰囲気下、約120mLの乾燥ピリジン中に懸濁させ、0℃に冷却した。その後、無水酢酸(16.5mL、175.3mmol、約6当量)と無水プロピオン酸(22.5mL、175.2mmol、約6当量)の混合物を、激しい撹拌下で分液漏斗を介して滴下した。その後、反応物を約30分かけて室温までゆっくり再加熱した。次に、触媒量のDMAP(約357mg、2.9mmol、約0.1当量)を加え、反応48℃、不活性雰囲気下で一晩続けた。次に、MALDI TOF−MSにより、反応が起こったことを確認した。その後、トルエン(2×20mL)の共蒸発を用いて溶媒および無水物を蒸発させ、残留する無水物を除去した。最終精製は、CHCl3(100mL)中への溶解およびNaHCO3(水溶液)(4×100mL)、水(1×100mL)およびブライン(1×100mL)での洗浄からなった。次いで、有機相をMgSO4(s)で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、真空乾燥させた。収量:15.2g(71%)(得られる生成物中の全体で約1:1のアセテート:プロピオネート混合物の予想重量に従って計算(1H−NMRにより確認))、約75%βおよび約25% α(1H−NMRから)。1H-NMR (400 MHz, クロロホルム-d): δ 6.28 - 6.23 (m, 2H, H-1α), 5.71 - 5.63 (m, 6H, H-1β), 5.52 - 5.41 (m, 2H), 5.40 - 5.31 (m, 12H), 5.31 - 5.19 (m, 6H), 5.16 - 4.88 (m, 〜15H), 4.52 - 4.40 (m, ,〜16H), 4.19 - 4.03 (m, 〜28H), 4.03 - 3.94 (m, 2H), 3.91 - 3.79 (m, 〜18H), 3.80 - 3.70 (m, 6H), 2.50 - 2.18 (m, 〜48H, CH2 プロピオネート), 2.15 - 1.92 (m, 〜72H, CH3アセテート), 1.27 - 0.93 (m, 〜72H, CH3 プロピオネート)。MALDI TOF−MS:7個のアセチルと1個のプロピルを有する化合物[M+Na]+:理論値:715.62。実測値:715.7。6個のアセチル
+2個のプロピルを有する化合物[M+Na]+:理論値:729.65。実測値:729.81。5個のアセチル+3個のプロピルを有する化合物[M+Na]+:理論値:743.67。実測値:743.85。4個のアセチル+4個のプロピルを有する化合物[M+Na]+:理論値:757.70。実測値:757.88。3個のアセチル+5個のプロピオニルを有する化合物[M+Na]+:理論値:771.73。実測値:771.9。6個のプロピオニル+2個のアセチルを有する化合物[M+Na]+。理論値:785.76。実測値:785.93。
+2個のプロピルを有する化合物[M+Na]+:理論値:729.65。実測値:729.81。5個のアセチル+3個のプロピルを有する化合物[M+Na]+:理論値:743.67。実測値:743.85。4個のアセチル+4個のプロピルを有する化合物[M+Na]+:理論値:757.70。実測値:757.88。3個のアセチル+5個のプロピオニルを有する化合物[M+Na]+:理論値:771.73。実測値:771.9。6個のプロピオニル+2個のアセチルを有する化合物[M+Na]+。理論値:785.76。実測値:785.93。
位置異性体トレハロース合成
トレハロースアセテート:プロピオネート3:1および2:1位置異性体の合成
合成a): D−トレハロース二水和物(5g、13.2mmol)を不活性雰囲気下、50mL乾燥ピリジン中に懸濁させ、その後間もなく、無水酢酸(15mL、159mmol、約12当量)および無水プロピオン酸(10mL、78mmol、約6当量)をおおよそ2:1の関係で加えた(まず無水酢酸を加え、その後間もなく無水プロピオン酸を加えた)。その後、触媒量のDMAP(約166mg、1.4mmol、約0,1当量)を加えた。反応を不活性雰囲気下、室温で、1.5日間行った。次に、TLC(20%アセトン、トルエン)は、反応が起こったことを示した(rf約0.3〜0.5からおよそ5スポット)。その後、トルエン(2×20mL)の共蒸発を用いて溶媒および無水物を蒸発させ、残留する無水物を除去した。最終精製はCHCl3(100mL)中への溶解およびNaHCO3(水溶液)(4×100mL)、水(2×100mL)およびブライン(1×100mL)での洗浄からなった。次いで、有機相をMgSO4(s)で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、真空乾燥させた。収量:6,4g(約69%、得られる生成物中の全体で約3:1アセテート:プロピオンネート混合物の予想重量に従って計算(1H−NMRにより確認))。1H-NMR (400 MHz, クロロホルム-d): δ 5.54 - 5.44 (m, 10H, H-1およびH-1’), 5.32 - 5.25 (m, 10H), 5.10 - 4.99 (m, 20H), 4.23 (m, 10H), 4.08 - 3.95 (m, 20H), 2.41 - 2.21 (m, 〜20H, CH2プロピオネート), 2.11 - 1.97 (m, 〜90H, CH3アセテート), 1.19 - 1.05 (m, 〜30H, CH3プロピオネート)。MALDI TOF-MS: 均一にアセチル化された化合物 [M+Na]+: 理論値: 701.59。実測値: 701.61。7個のアセチル基と1個のプロピオニル基を有する化合物[M+Na]+:理論値:715.62。実測値:715.66。6個のアセチル基と2個のプロピオニル基を有する化合物[M+Na]+:理論値:729.65。実測値:729.70。5個のアセチル基と3個のプロピオニル基を有する化合物:[M+Na]+:理論値:743.67。実測値:743.74。4個のアセチル基と4個のプロピオニル基を有する化合物:[M+Na]+:理論値:757.70。実測値:757.75。
トレハロースアセテート:プロピオネート3:1および2:1位置異性体の合成
合成b): D−トレハロース二水和物(5g、13,2mmol)を不活性雰囲気下、50mL乾燥ピリジン中に懸濁させ、その後間もなく無水酢酸(11mL、116.6mmol、8.8当量)および無水プロピオン酸(15mL、116.9mmol、約8.9当量)を約1:1の関係で加えた(まず無水酢酸を加え、その後間もなく無水プロピオン酸を加えた)。その後、触媒量のDMAP(約165mg、1.4mmol、約0.1当量)を加えた。反応を不活性雰囲気下、室温で1.5日間行った。その後、TLC(20%アセトン、トルエン)は、反応が起こったことを示した(rf約0.3〜0.6からおよそ6スポット)。その後、トルエン(2×20mL)の共蒸発を用いて溶媒および無水物を蒸発させて無水物を除去した。最終精製は、CHCl3(100mL)への溶解およびNaHCO3(水溶液)(4×100mL)、水(2×100mL)およびブライン(1×100mL)での洗浄からなった。次いで、有機相をMgSO4(s)で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、真空乾燥させた。収量:6,9g(収率約73%、得られる生成物中の全体で約2:1のアセテート:プロピオネート混合物に従って計算(1H−NMRにより確認))。1H-NMR (400 MHz, クロロホルム-d): δ 5.54 - 5.45 (m, 12H. H-1およびH-1’), 5.32 - 5.25 (m, 12H), 5.10 - 4.99 (m, 24H), 4.27 - 4.17 (m, 12H), 4.09 - 3.95 (m, 24H), 2.40 - 2.21 (m, 32H, CH2プロピオネート), 2.11 - 1.97 (m, 96H, CH3アセテート), 1.18 - 1.04 (m, 48H, CH3プロピオネート)。MALDI TOF−MS:均一にアセチル化された化合物[M+Na]+:理論値:701.59。実測値:701.61。7個のアセチル基と1個のプロピオニル基[M+Na]+を有する化合物:理論値:715.62。実測値:715.68。6個のアセチル基と2個のプロピオニル基をを有する化合物[M+Na]+:理論値:729.65。実測値:729.73。5個のアセチル基と3個のプロピオニル基を有する化合物:[M+Na]+:理論値:743.67。実測値:743.77。4個のアセチル基と4個のプロピオニル基を有する化合物:[M+Na]+:理論値:757.70。実測値:757.79。3個のアセチル基と5個のプロピオニル基を有する化合物:[M+Na]+:理論値:771.73。実測値:771.81。
実施例II
ゲル形成
わずかなパーセンテージの有機溶媒および/またはトリグリセリドしか含有しない合成エステルのゲル形成特性は、以下の実験で調べた。
ゲル形成
わずかなパーセンテージの有機溶媒および/またはトリグリセリドしか含有しない合成エステルのゲル形成特性は、以下の実験で調べた。
EtOHを用いて処方されるゲル:
約210mgの以下の糖エステル処方物: α,βラクトースオクタアセテート:α,βラクトースオクタイソブチレート5:1、α,βラクトースオクタアセテート:α,βラクトースオクタイソブチレート2:1、α,βラクトースオクタアセテート:α,βラクトースオクタイソブチレート1:1、α,βラクトースオクタブチレート:α,βラクトースオクタプロピオネート1:1、α,βラクトースオクタブチレート:α,βラクトースオクタプロピオネート1:5、α,βラクトースオクタブチレート:α,βラクトースオクタプロピオネート1:3、α,βラクトースオクタプロピオネート:α,βラクトースオクタイソブチレート1:1、α,βラクトースオクタブチレート:α,βラクトースオクタイソブチレート1:5、α,βラクトースオクタプロピオネート、α,βラクトースオクタイソブチレート:α,βラクトースオクタブチレート0.5:0.5:5、α,βラクトースオクタイソブチレート:α,βラクトースオクタブチレート3:1、トレハロースオクタアセテート:トレハロースオクタプロピオネート1:1、トレハロースオクタプロピオネート、トレハロースオクタイソブチレート、ラフィノースウンデカアセテート:ラフィノースウンデカプロピオネート1:1、ラフィノースウンデカイソブチレート、β−マルトースウンデカイソブチレートおよびα,β−D−グルコサミンペンタプロピオネートを、約37℃に加熱し、ボルテックスにかけ、超音波処理を施すことにより20重量%のEtOHと混合した。次に、得られた処方物の約50〜80uLを、25Gニードルを用いて2mLのPBSバッファーに注入した。注入時にこの溶液の総てがゲルを形成した(図1に示された例)。
約210mgの以下の糖エステル処方物: α,βラクトースオクタアセテート:α,βラクトースオクタイソブチレート5:1、α,βラクトースオクタアセテート:α,βラクトースオクタイソブチレート2:1、α,βラクトースオクタアセテート:α,βラクトースオクタイソブチレート1:1、α,βラクトースオクタブチレート:α,βラクトースオクタプロピオネート1:1、α,βラクトースオクタブチレート:α,βラクトースオクタプロピオネート1:5、α,βラクトースオクタブチレート:α,βラクトースオクタプロピオネート1:3、α,βラクトースオクタプロピオネート:α,βラクトースオクタイソブチレート1:1、α,βラクトースオクタブチレート:α,βラクトースオクタイソブチレート1:5、α,βラクトースオクタプロピオネート、α,βラクトースオクタイソブチレート:α,βラクトースオクタブチレート0.5:0.5:5、α,βラクトースオクタイソブチレート:α,βラクトースオクタブチレート3:1、トレハロースオクタアセテート:トレハロースオクタプロピオネート1:1、トレハロースオクタプロピオネート、トレハロースオクタイソブチレート、ラフィノースウンデカアセテート:ラフィノースウンデカプロピオネート1:1、ラフィノースウンデカイソブチレート、β−マルトースウンデカイソブチレートおよびα,β−D−グルコサミンペンタプロピオネートを、約37℃に加熱し、ボルテックスにかけ、超音波処理を施すことにより20重量%のEtOHと混合した。次に、得られた処方物の約50〜80uLを、25Gニードルを用いて2mLのPBSバッファーに注入した。注入時にこの溶液の総てがゲルを形成した(図1に示された例)。
DMSO、NMPまたはプロピレンカーボネートを用いて処方されるゲル:
約210mgの以下の糖エステル処方物: α,βラクトースオクタブチレート、α,βラクトースオクタプロピオネート、α,βラクトースオクタブチレート:α,βラクトースオクタプロピオネート1:1、α,βラクトースオクタイソブチレート、α,βマルトースオクタプロピオネート、βマルトースオクタプロピオネート、α−D−グルコサミンペンタプロピオネート、α,β−D−グルコサミンペンタプロピオネート、βマルトースオクタプロピオネート:α−D−グルコサミンペンタプロピオネート1:1およびα−D−グルコサミンペンタイソブチレートを、約37℃に加熱し、ボルテックスにかけ、超音波処理を施すことにより20重量%のNMPまたはDMSOと混合した。得られた処方物の約50〜60uLをPBSに注入した。マルトースオクタプロピオネート、グルコサミンペンタプロピオネートおよびラクトースオクタアセテートでは、別の重量%の溶媒(すなわち、25〜40重量%の前述の溶媒)も試みた。総ての場合で、非晶質固体(ゲル)の形成が見られた。α,β−マルトースプロピオネートおよびα,β−D−グルコサミンペンタプロピオネートの場合、PBSへの注入およびゲル形成はまた、35%および20%プロピレンカーボネートをそれぞれ用いて処方した場合に好結果である(図1に示される例)。純粋なα−D−グルコサミンエステルおよび親水性マルトースエステル類似体は、PBSへの注入後に幾分か結晶性がある硬い非晶質固体を形成する蛍光があり、従って、約20重量%の溶媒はかろうじて注入可能であるが、約25〜35重量%の溶媒を含有するこのタイプのゲルは取り扱いが容易である。ラクトースオクタアセテートなどの純粋なアセチル化エステルは20重量%DMSOまたは20重量%プロピレンカーボネート中で注射可能であるが、これは結果としての処方物が高粘度のためにかろうじて行えるものであり、純粋なアセチルエステルの注射可能ゲルの形成には、約30〜40重量%溶媒(EtOH、DMSO/NMPまたはプロピレンカーボネート)がより適当である。
約210mgの以下の糖エステル処方物: α,βラクトースオクタブチレート、α,βラクトースオクタプロピオネート、α,βラクトースオクタブチレート:α,βラクトースオクタプロピオネート1:1、α,βラクトースオクタイソブチレート、α,βマルトースオクタプロピオネート、βマルトースオクタプロピオネート、α−D−グルコサミンペンタプロピオネート、α,β−D−グルコサミンペンタプロピオネート、βマルトースオクタプロピオネート:α−D−グルコサミンペンタプロピオネート1:1およびα−D−グルコサミンペンタイソブチレートを、約37℃に加熱し、ボルテックスにかけ、超音波処理を施すことにより20重量%のNMPまたはDMSOと混合した。得られた処方物の約50〜60uLをPBSに注入した。マルトースオクタプロピオネート、グルコサミンペンタプロピオネートおよびラクトースオクタアセテートでは、別の重量%の溶媒(すなわち、25〜40重量%の前述の溶媒)も試みた。総ての場合で、非晶質固体(ゲル)の形成が見られた。α,β−マルトースプロピオネートおよびα,β−D−グルコサミンペンタプロピオネートの場合、PBSへの注入およびゲル形成はまた、35%および20%プロピレンカーボネートをそれぞれ用いて処方した場合に好結果である(図1に示される例)。純粋なα−D−グルコサミンエステルおよび親水性マルトースエステル類似体は、PBSへの注入後に幾分か結晶性がある硬い非晶質固体を形成する蛍光があり、従って、約20重量%の溶媒はかろうじて注入可能であるが、約25〜35重量%の溶媒を含有するこのタイプのゲルは取り扱いが容易である。ラクトースオクタアセテートなどの純粋なアセチル化エステルは20重量%DMSOまたは20重量%プロピレンカーボネート中で注射可能であるが、これは結果としての処方物が高粘度のためにかろうじて行えるものであり、純粋なアセチルエステルの注射可能ゲルの形成には、約30〜40重量%溶媒(EtOH、DMSO/NMPまたはプロピレンカーボネート)がより適当である。
トリグリセリドを用いて処方されるゲル:
約210mgのα,βラクトースオクタブチレート:α,βラクトースオクタプロピオネート1:1またはα,βラクトースオクタイソブチレートを、2、5または10重量%グリセロールトリオクタノエート、5%DMSOおよびEtOHと混合し、総ての処方物について合計20重量%の溶媒となるように加えた。ラクトースオクタイソラクテートの場合には、15重量%グリセロールトリオクタノエートおよび5%DMSO、30重量%グリセロールトリオクタノエートおよび5%NMP/DMSOまたは40重量%グリセロールトリオクタノエート単独を含有する処方物も作製した。約37℃に加熱し、ボルテックスにかけ、超音波処理を施すことにより溶液を混合した。得られた処方物の約40〜60uLをPBSに注入した。総ての場合で、非晶質固体(ゲル)の形成が見られた。純粋なトリグリセリドが「溶媒」として使用される場合には、注入された固体は極めて柔軟、透明で、注入24時間後でもバイアルを振れば容易に形状が操作できた(図1に示される例)。
約210mgのα,βラクトースオクタブチレート:α,βラクトースオクタプロピオネート1:1またはα,βラクトースオクタイソブチレートを、2、5または10重量%グリセロールトリオクタノエート、5%DMSOおよびEtOHと混合し、総ての処方物について合計20重量%の溶媒となるように加えた。ラクトースオクタイソラクテートの場合には、15重量%グリセロールトリオクタノエートおよび5%DMSO、30重量%グリセロールトリオクタノエートおよび5%NMP/DMSOまたは40重量%グリセロールトリオクタノエート単独を含有する処方物も作製した。約37℃に加熱し、ボルテックスにかけ、超音波処理を施すことにより溶液を混合した。得られた処方物の約40〜60uLをPBSに注入した。総ての場合で、非晶質固体(ゲル)の形成が見られた。純粋なトリグリセリドが「溶媒」として使用される場合には、注入された固体は極めて柔軟、透明で、注入24時間後でもバイアルを振れば容易に形状が操作できた(図1に示される例)。
実施例III
蛍光団のin vitro放出
実施例Iに記載のとおりに合成した種々の炭水化物エステルを、以下、放出実験に用いた。実験に使用した他の化学物質は総てCCS Healthcare(無水エタノール)およびSigma Aldrich(他の化学物質)から購入し、製造者から受け取ったままの状態で使用した。
蛍光団のin vitro放出
実施例Iに記載のとおりに合成した種々の炭水化物エステルを、以下、放出実験に用いた。実験に使用した他の化学物質は総てCCS Healthcare(無水エタノール)およびSigma Aldrich(他の化学物質)から購入し、製造者から受け取ったままの状態で使用した。
一般試験条件: 75〜80%のゲル形成炭水化物、および20%の非毒性水混和性溶媒の小滴を21〜25Gのハイパーダーミックニードル(hyperdermic needles)を介してPBSバッファー(2mL)中へ注入した後、炭水化物エステル処方物からの種々の化合物のin vitro放出動態を調べた。実験は37℃に維持し、PBSの小アリコート(10μL)を特定の時間間隔で取り出し、新鮮なバッファーに置き換えた。放出された蛍光団の量を、Thermo Scientific Nano Drop 2000C分光光度計でのUV−vis分光法により、既知濃度での標準曲線を用いて決定した。
蛍光団:イソニアジド
約204mgのラクトースイソブチレートまたはラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート(1:1)(80%)を20%無水EtOHおよびイソニアジド(LogP約−0.8)と混合し、ゲル中約5μg/μLの濃度とした。50および80μLのラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート1:1ゲルおよびラクトースイソブチレートゲルをそれぞれPBSに注入した。累積放出をUV−visにより263nmで測定した(図2参照)。
約204mgのラクトースイソブチレートまたはラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート(1:1)(80%)を20%無水EtOHおよびイソニアジド(LogP約−0.8)と混合し、ゲル中約5μg/μLの濃度とした。50および80μLのラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート1:1ゲルおよびラクトースイソブチレートゲルをそれぞれPBSに注入した。累積放出をUV−visにより263nmで測定した(図2参照)。
蛍光団: フルオレセイン遊離酸
約204mgのラクトースイソブチレートまたは約231mgのラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート(1:1)(80%)を20%無水EtOHおよびフルオレセイン遊離酸(LogP約1.8)と混合し、ゲル中1.7μg/μLの濃度とした。70μLの各溶液をPBSに注入した。累積放出をUV−visにより490nmで測定した(図3参照)。
約204mgのラクトースイソブチレートまたは約231mgのラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート(1:1)(80%)を20%無水EtOHおよびフルオレセイン遊離酸(LogP約1.8)と混合し、ゲル中1.7μg/μLの濃度とした。70μLの各溶液をPBSに注入した。累積放出をUV−visにより490nmで測定した(図3参照)。
蛍光団: エオジンY
約204mgのラクトースイソブチレートまたはラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート(1:1)(80%)を20%無水EtOHおよびエオジンY(LogP約6.4)と混合し、ゲル中約2.4μg/μLの濃度とした。50および80μLのラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート1:1ゲルおよびラクトースイソブチレートゲルをそれぞれPBSに注入した。累積放出をUV−visにより515nmで測定した(図4参照)。
約204mgのラクトースイソブチレートまたはラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート(1:1)(80%)を20%無水EtOHおよびエオジンY(LogP約6.4)と混合し、ゲル中約2.4μg/μLの濃度とした。50および80μLのラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート1:1ゲルおよびラクトースイソブチレートゲルをそれぞれPBSに注入した。累積放出をUV−visにより515nmで測定した(図4参照)。
実施例IV
化学療法薬のin vitro放出
実施例Iに記載のとおりに合成される種々の炭水化物エステルを合成し、以下、放出実験に用いた。実験に使用した他の化学物質は総てCCS Healthcare(無水エタノール)およびSigma Aldrich(他の化学物質)から購入し、製造者から受け取ったままの状態で使用した。
化学療法薬のin vitro放出
実施例Iに記載のとおりに合成される種々の炭水化物エステルを合成し、以下、放出実験に用いた。実験に使用した他の化学物質は総てCCS Healthcare(無水エタノール)およびSigma Aldrich(他の化学物質)から購入し、製造者から受け取ったままの状態で使用した。
一般実験条件: 49〜80%のゲル形成炭水化物、0〜50%の添加剤(PLA/PLGA/セルロースアセテートブチレート(CAB)/グリセロールエステル)および20〜30%の非毒性水混和性溶媒の小滴を21〜25Gのハイパーダーミックニードルを介してPBSバッファー(2mL)中へ注入した後、炭水化物エステル処方物からの種々の化合物のin vitro放出動態を調べた。実験は37℃に維持し、PBSの小アリコート(そうではないことが記載されていければ10μL)を特定の時間間隔で取り出し、新鮮なバッファーに置き換えた。ゲル組成物中として示されるパーセンテージは総て重量%(%w/w)である。放出された化学療法薬の量を、Thermo Scientific Nano Drop 2000C分光光度計でのUV−vis分光法により、既知濃度での標準曲線を用いて決定した。
化学療法薬: 5−フルオロウラシル
約220mgのラクトースイソブチレートまたはラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート(1:1)(80%)を5−フルオロウラシル(5−FU)含有20%DMSOと混合し、ゲル中約5μg/μLの濃度とした。50μLの各溶液をPBSに注入した。累積放出をUV−visにより265nmで測定した(図5参照)。
約220mgのラクトースイソブチレートまたはラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート(1:1)(80%)を5−フルオロウラシル(5−FU)含有20%DMSOと混合し、ゲル中約5μg/μLの濃度とした。50μLの各溶液をPBSに注入した。累積放出をUV−visにより265nmで測定した(図5参照)。
約210mgのラクトースプロピオネート(80%)を、5−FUを含有する種々の溶媒(20%DMSO、20%NMP、5%DMSOおよび15%無水EtOHまたは5%NMPおよび15%無水EtOH)と混合し、ゲル中、約5μg/μLの平均濃度とした。約40〜70μLの各溶液をPBSに注入した。累積放出をUV−visにより265nmで測定した(図6参照)。
約224mgのラクトースプロピオネート(75%)および5%の種々の添加剤(PLGA Mn4000〜15,000またはPLA Mn10,000〜18,000)を5%DMSOおよび5−FU含有15%EtOHと混合し、ゲル中約5μg/μLの平均濃度とした。80μLの両ゲルをPBSに注入した。PLA不含のゲル処方物を図6の15%EtOHおよび5%DMSOを含有する80%ラクトースプロピオネートに従って処方し、40μLのゲルをPBSに注入した。累積放出をUV−visにより265nmで測定した(図7参照)。
約210mgのトレハロースイソブチレート、トレハロースアセテート:トレハロースプロピオネート1:1、ラフィノースイソブチレートおよびラフィノースアセテート::プロピオネート1:1を15%EtOHおよび5−FU含有5%DMSOと混合し、ゲル中約3μg/μLの平均濃度とした。約70μLの処方物をPBSに注入した。累積放出をUV−visにより265nmで測定した(図8)。
約170〜210mgのグルコサミンイソブチレート、グルコサミンプロピネート、マルトースイソブチレートおよびマルトースプロピオネートを、5−FUを含有する種々の溶媒と混合した。グルコサミンエステルの場合には20%DMSOを使用し、マルトースイソブチレートおよびマルトースプロピオネートを、5−FU含有5%DMSOとともにそれぞれ15%EtOHおよび30%プロピレンカーボネートと混合し、ゲル中約3μg/μLの平均濃度とした。約20〜70μLの処方物をPBSに注入した。累積放出をUV−visにより265nmで測定した(図9参照)。
約300mgのラクトースイソブチレート(80%)またはラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート1:1を2、5または10%グリセロールトリオクタノエート、5%DMSO(5−F含有)およびEtOHと混合し、合計20%の溶媒とした。この結果、ゲル中約10μg/μL 5−FUの平均濃度となる。約40〜50μLの処方物をPBSに注入した。1mLバッファーのアリコートを特定の時間間隔で取り出し、新しいバッファーに置き換えた。累積放出をUV−visにより265nmで測定した(図10参照)。
約300mgのラクトースイソブチレート(65%)を30%グリセロールトリオクタノエートおよび5−FUを含有する5%DMSOまたは5%NMPと混合した。この結果、ゲル中約11μg/μL 5−FUの平均濃度となった。約50μLの処方物をPBSに注入した。1mLバッファーのアリコートを特定の時間間隔で取り出し、新しいバッファーに置き換えた。累積放出をUV−visにより265nmで測定した(図11参照)。
化学療法薬: ゲムシタビンHCl
約210mgのラクトースイソブチレートおよび約230mgのラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート(1:1)(80%)をゲムシタビンHCl含有20%DMSOと混合し、ゲル中5.5μg/μLの濃度とした。50および80μLのラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート1:1ゲルおよびラクトースイソブチレートゲルをそれぞれPBSに注入した。累積放出をUV−visにより268nmで測定した(図12参照)。
約210mgのラクトースイソブチレートおよび約230mgのラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート(1:1)(80%)をゲムシタビンHCl含有20%DMSOと混合し、ゲル中5.5μg/μLの濃度とした。50および80μLのラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート1:1ゲルおよびラクトースイソブチレートゲルをそれぞれPBSに注入した。累積放出をUV−visにより268nmで測定した(図12参照)。
約210mgのマルトースイソブチレートおよびグルコサミンイソブチレート(80%)を15%EtOHおよび15%DMSOとそれぞれ混合した後、ゲムシタビンHCl含有5%DMSOを両方に加え、ゲル中約1.4μg/μLの濃度とした。約70μLの各ゲルをPBSに注入した。累積放出をUV−visにより268nmで測定した(図13参照)。
約210mgのマルトースイソブチレートおよびグルコサミンイソブチレートを20%DMSOと混合し、一方、約210mgのマルトースプロピオネートをゲムシタビンHCl含有35%DMSOと混合し、ゲル中約2〜3μg/μLの平均濃度とした。50〜60μLの処方物をPBSに注入した。累積放出をUV−visにより268nmで測定した(図14および15参照)。
化学療法薬: チラパザミン
約210mgのラクトースイソブチレートおよびラクトースアセテートを次のように処方した: ラクトースイソブチレートを15%EtOHまたは15%グリセロールトリオクタノエートのいずれかと混合し、一方、ラクトースアセテートを30%EtOHと混合し、注射可能ゲルを形成した。総てのゲルをさらなる、チラパザミン含有(LogP約−0.06)約5%DMSOと混合し、ゲル中約1μg/μLの濃度とした。約20〜70μLのゲルをPBSに注入した。累積放出をUV−visにより266nmで測定した(図16参照)。
約210mgのラクトースイソブチレートおよびラクトースアセテートを次のように処方した: ラクトースイソブチレートを15%EtOHまたは15%グリセロールトリオクタノエートのいずれかと混合し、一方、ラクトースアセテートを30%EtOHと混合し、注射可能ゲルを形成した。総てのゲルをさらなる、チラパザミン含有(LogP約−0.06)約5%DMSOと混合し、ゲル中約1μg/μLの濃度とした。約20〜70μLのゲルをPBSに注入した。累積放出をUV−visにより266nmで測定した(図16参照)。
免疫療法薬: レシキモド
約300mgのラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート(1:1)をtBuOH中レシキモドと混合し、一晩(または1日まで)凍結乾燥させた。次に、炭水化物−薬物マトリックスを0、2、5,10、または15%グリセロールトリオクタノエート、10%プロピレンカーボネートおよび5、8または10%EtOHと混合し、合計20〜30%溶媒とした。この結果、ゲル中約1.78μg/μLレシキモドの平均濃度となった。約50μLの処方物を2mLのPBSに注入した。1mLバッファーのアリコートを特定の時間間隔で取り出し、新しいバッファーに置き換えた。累積放出を蛍光分光法(励起:330nm、発光:355nm)により測定した(図17a参照)。
約300mgのラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート(1:1)をtBuOH中レシキモドと混合し、一晩(または1日まで)凍結乾燥させた。次に、炭水化物−薬物マトリックスを0、2、5,10、または15%グリセロールトリオクタノエート、10%プロピレンカーボネートおよび5、8または10%EtOHと混合し、合計20〜30%溶媒とした。この結果、ゲル中約1.78μg/μLレシキモドの平均濃度となった。約50μLの処方物を2mLのPBSに注入した。1mLバッファーのアリコートを特定の時間間隔で取り出し、新しいバッファーに置き換えた。累積放出を蛍光分光法(励起:330nm、発光:355nm)により測定した(図17a参照)。
約300mgのラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート(1:1)をtBuOH中レシキモドと混合し、一晩(または1日まで)凍結乾燥させた。次に、炭水化物−薬物マトリックスを2%PLGA 75:25(Mw:4.000〜15.000kDa)と、および0、2、5、10、または15%グリセロールトリオクタノエート、10%プロピレンカーボネートおよび5、8、または10%EtOHと混合し、合計20〜30%溶媒とした。この結果、ゲル中約1.78μg/μLレシキモドの平均濃度となった。約50μLの処方物を2mLのPBSに注入した。1mLバッファーのアリコートを特定の時間間隔で取り出し、新しいバッファーに置き換えた。累積放出を蛍光分光法(励起:330nm、発光:355nm)により測定した(図17b参照)。
免疫療法薬: イミキモド
約300mgのラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート(1:1)をtBuOH中イミキモドと混合し、一晩(または1日まで)凍結乾燥させた。次に、炭水化物−薬物マトリックスを0、2、または5%グリセロールトリオクタノエート、10%プロピレンカーボネートおよび5、8または10%EtOHと混合し、合計20%溶媒とした。この結果、ゲル中約2.6μg/μLイミキモドの平均濃度となった。約50μLの処方物を2mLのPBSに注入した。1mLバッファーのアリコートを特定の時間間隔で取り出し、新しいバッファーに置き換えた。累積放出を蛍光分光法(励起:330nm、発光:355nm)により測定した(図17c参照)。
約300mgのラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート(1:1)をtBuOH中イミキモドと混合し、一晩(または1日まで)凍結乾燥させた。次に、炭水化物−薬物マトリックスを0、2、または5%グリセロールトリオクタノエート、10%プロピレンカーボネートおよび5、8または10%EtOHと混合し、合計20%溶媒とした。この結果、ゲル中約2.6μg/μLイミキモドの平均濃度となった。約50μLの処方物を2mLのPBSに注入した。1mLバッファーのアリコートを特定の時間間隔で取り出し、新しいバッファーに置き換えた。累積放出を蛍光分光法(励起:330nm、発光:355nm)により測定した(図17c参照)。
約300mgのラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート(1:1)をtBuOH中イミキモドと混合し、一晩(または1日まで)凍結乾燥させた。次に、炭水化物−薬物マトリックスを2%PLGA 75:25(Mw4.000〜15.000kDa)と、および0、2、または5%グリセロールトリオクタノエート、10%プロピレンカーボネートおよび5、8または10%EtOHと混合し、合計20〜30%の溶媒とした。この結果、ゲル中約2.6μg/μLイミキモドの平均濃度となった。約50μLの処方物を2mLのPBSに注入した。1mLバッファーのアリコートを特定の時間間隔で取り出し、新しいバッファーに置き換えた。累積放出を蛍光分光法(励起:330nm、発光:355nm)により測定した累積放出を蛍光分光法(励起:330nm、発光:355nm)により測定した(図17d参照)。
化学療法薬: ゲムシタビン
約300mgのラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート1:1を2、5または10%グリセロールトリオクタノエート、5%DMSO(ゲムシタビンHCl含有)およびEtOHと混合し、合計20%溶媒とした。この結果、ゲル中約9μg/μLゲムシタビンの平均濃度となった。約50μLの処方物をPBSに注入した。1mLバッファーのアリコートを特定の時間間隔で取り出し、新しいバッファーに置き換えた。累積放出をUV−visにより268nmで測定した(図20参照)。
約300mgのラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート1:1を2、5または10%グリセロールトリオクタノエート、5%DMSO(ゲムシタビンHCl含有)およびEtOHと混合し、合計20%溶媒とした。この結果、ゲル中約9μg/μLゲムシタビンの平均濃度となった。約50μLの処方物をPBSに注入した。1mLバッファーのアリコートを特定の時間間隔で取り出し、新しいバッファーに置き換えた。累積放出をUV−visにより268nmで測定した(図20参照)。
化学療法薬: ロメグアトリブ
約300mgのラクトースイソブチレートまたはラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート1:1をロメグアトリブ溶液(tBuOH/水中)と混合し、一晩凍結乾燥させた。結果として得られる炭水化物−薬物マトリックスを、5%EtOHまたは0.25%セルロースアセテートブチレート(CAB、Mn約12000)のいずれかとともに、40〜50%トリグリセリド(グリセロールトリオクタノエート(GTO)またはグリセロールトリヘキサノエート(GTH))と混合した。この結果、ゲル中約72μg/μLロメグアトリブの平均濃度となった。約50μLの処方物をPBSに注入した。1mLバッファーのアリコートを特定の時間間隔で取り出し、新しいバッファーに置き換えた。累積放出をUV−visにより249nmで測定した(図21参照)。
約300mgのラクトースイソブチレートまたはラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート1:1をロメグアトリブ溶液(tBuOH/水中)と混合し、一晩凍結乾燥させた。結果として得られる炭水化物−薬物マトリックスを、5%EtOHまたは0.25%セルロースアセテートブチレート(CAB、Mn約12000)のいずれかとともに、40〜50%トリグリセリド(グリセロールトリオクタノエート(GTO)またはグリセロールトリヘキサノエート(GTH))と混合した。この結果、ゲル中約72μg/μLロメグアトリブの平均濃度となった。約50μLの処方物をPBSに注入した。1mLバッファーのアリコートを特定の時間間隔で取り出し、新しいバッファーに置き換えた。累積放出をUV−visにより249nmで測定した(図21参照)。
化学療法薬: チラパザミン
約300mgのラクトースイソブチレートまたはラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート1:1をチラパザミン溶液(tBuOH/水中)と混合し、一晩凍結乾燥させた。結果として得られる炭水化物−薬物マトリックスを10〜50%トリグリセリド(グリセロールトリオクタノエート(GTO)またはグリセロールトリヘキサノエート(GTH))と混合し、処方物を5〜15%プロピレンカーボネートまたは1〜0.25%セルロースアセテートブチレート(Mn約12000)で微調整した。この結果、ゲル中約35μg/μLチラパザミンの平均濃度となった。約50μLの処方物をPBSに注入した。1mLバッファーのアリコートを特定の時間間隔で取り出し、新しいバッファーに置き換えた。累積放出をUV−visにより266nmで測定した(図22aおよびb参照)。
約300mgのラクトースイソブチレートまたはラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート1:1をチラパザミン溶液(tBuOH/水中)と混合し、一晩凍結乾燥させた。結果として得られる炭水化物−薬物マトリックスを10〜50%トリグリセリド(グリセロールトリオクタノエート(GTO)またはグリセロールトリヘキサノエート(GTH))と混合し、処方物を5〜15%プロピレンカーボネートまたは1〜0.25%セルロースアセテートブチレート(Mn約12000)で微調整した。この結果、ゲル中約35μg/μLチラパザミンの平均濃度となった。約50μLの処方物をPBSに注入した。1mLバッファーのアリコートを特定の時間間隔で取り出し、新しいバッファーに置き換えた。累積放出をUV−visにより266nmで測定した(図22aおよびb参照)。
化学療法薬: テモゾロミド
約300mgのラクトースイソブチレートまたはラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート1:1をテモゾロミド溶液(tBuOH/水中)と混合し、一晩凍結乾燥させた。結果として得られる炭水化物−薬物マトリックスを40〜50%トリグリセリド(グリセロールトリオクタノエート(GTO)またはグリセロールトリヘキサノエート(GTH))と混合し、処方物を5〜10%プロピレンカーボネート/エタノールまたは1〜0.25%セルロースアセテートブチレート(Mn約12.000)で微調整した。この結果、ゲル中約15μg/μLテモゾロミドの平均濃度となった。約50μLの処方物をNaOAc/AcOHバッファーに注入した。1mLバッファーのアリコートを特定の時間間隔で取り出し、新しいバッファーに置き換えた。累積放出をUV−visにより330nmで測定した(図23参照)。
約300mgのラクトースイソブチレートまたはラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート1:1をテモゾロミド溶液(tBuOH/水中)と混合し、一晩凍結乾燥させた。結果として得られる炭水化物−薬物マトリックスを40〜50%トリグリセリド(グリセロールトリオクタノエート(GTO)またはグリセロールトリヘキサノエート(GTH))と混合し、処方物を5〜10%プロピレンカーボネート/エタノールまたは1〜0.25%セルロースアセテートブチレート(Mn約12.000)で微調整した。この結果、ゲル中約15μg/μLテモゾロミドの平均濃度となった。約50μLの処方物をNaOAc/AcOHバッファーに注入した。1mLバッファーのアリコートを特定の時間間隔で取り出し、新しいバッファーに置き換えた。累積放出をUV−visにより330nmで測定した(図23参照)。
化学療法薬: メトトレキサート
約300mgのラクトースイソブチレートまたはラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート1:1をメトトレキサート溶液(tBuOH/水中)と混合し、一晩凍結乾燥させた。得られた炭水化物−薬物マトリックスを10〜30%トリグリセリド(グリセロールトリオレエート)と混合し、注入性に適正な粘度を得るために処方物を15〜25%プロピレンカーボネートで微調整した。この結果、ゲル中約32μg/μLメトトレキサートの平均濃度となった。約50μLの処方物をPBSに注入した。1mLバッファーのアリコートを特定の時間間隔で取り出し、新しいバッファーに置き換えた。累積放出をUV−visにより372nmで測定した(図24参照)。
約300mgのラクトースイソブチレートまたはラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート1:1をメトトレキサート溶液(tBuOH/水中)と混合し、一晩凍結乾燥させた。得られた炭水化物−薬物マトリックスを10〜30%トリグリセリド(グリセロールトリオレエート)と混合し、注入性に適正な粘度を得るために処方物を15〜25%プロピレンカーボネートで微調整した。この結果、ゲル中約32μg/μLメトトレキサートの平均濃度となった。約50μLの処方物をPBSに注入した。1mLバッファーのアリコートを特定の時間間隔で取り出し、新しいバッファーに置き換えた。累積放出をUV−visにより372nmで測定した(図24参照)。
化学療法薬: 5−FU
約400mgのラクトースイソブチレートまたはラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート1:1を5−FU溶液(tBuOH/水中)と混合し、一晩凍結乾燥させた。結果として得られる炭水化物−薬物マトリックスを40〜50%トリグリセリド(グリセロールトリオクタノエート(GTO)またはグリセロールトリヘキサノエート(GTH))と混合し、処方物を5〜10%プロピレンカーボネート/エタノールまたは1〜0.25%セルロースアセテートブチレート(Mn約12.000)で微調整した。この結果、ゲル中約30μg/μL 5−FUの平均5−FU濃度となった。約50μLの処方物をPBSに注入した。1mLバッファーのアリコートを特定の時間間隔で取り出し、新しいバッファーに置き換えた。累積放出をUV−visにより265nmで測定した(図25aおよびb参照)。
約400mgのラクトースイソブチレートまたはラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート1:1を5−FU溶液(tBuOH/水中)と混合し、一晩凍結乾燥させた。結果として得られる炭水化物−薬物マトリックスを40〜50%トリグリセリド(グリセロールトリオクタノエート(GTO)またはグリセロールトリヘキサノエート(GTH))と混合し、処方物を5〜10%プロピレンカーボネート/エタノールまたは1〜0.25%セルロースアセテートブチレート(Mn約12.000)で微調整した。この結果、ゲル中約30μg/μL 5−FUの平均5−FU濃度となった。約50μLの処方物をPBSに注入した。1mLバッファーのアリコートを特定の時間間隔で取り出し、新しいバッファーに置き換えた。累積放出をUV−visにより265nmで測定した(図25aおよびb参照)。
約400mgのラクトースイソブチレートまたはラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート1:1を5−FU溶液(tBuOH/水中)と混合し、一晩凍結乾燥させた。結果として得られる炭水化物−薬物マトリックスをa)10〜50%トリグリセリド(グリセロールトリオクタノエート(GTO)またはグリセロールトリヘキサノエート(GTH))と混合し、処方物を5〜10%プロピレンカーボネート/エタノールまたは2〜0.25%セルロースアセテートブチレート(Mn約12.000)で微調整するか、またはb)2%PLGA(Mw4000〜15000)を含むもしくは含まないEtOHの場合には、20〜30%プロピレンカーボネートまたはエタノールで微調整した。この結果、ゲル中約48μg/μL 5−FUの平均5−FU濃度となった。約50μLの処方物をPBSに注入した。1mLバッファーのアリコートを特定の時間間隔で取り出し、新しいバッファーに置き換えた。累積放出をUV−visにより265nmで測定した(図26a、b、cおよびd+図27a、b、cおよびd参照)。
約400mgのラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート1:1またはラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート位置異性体またはトレハロースアセテート:プロピオネート位置異性体を5−FU溶液(tBuOH/水中)と混合し、一晩凍結乾燥させた。結果として得られる炭水化物−薬物マトリックスを
a)40〜50%トリグリセリド(グリセロールトリヘキサノエート(GTH))と混合し、処方物を5〜10%プロピレンカーボネート/エタノールで微調整するか、またはb)30%エタノールおよび2%PLGA(Mw4000〜15000)で微調整した。この結果、ゲル中約48μg/μL 5−FUの平均5−FU濃度となった。約50μLの処方物をPBSに注入した。1mLバッファーのアリコートを特定の時間間隔で取り出し、新しいバッファーに置き換えた。累積放出をUV−visにより265nmで測定した(図28a、bおよびc+図29)。
a)40〜50%トリグリセリド(グリセロールトリヘキサノエート(GTH))と混合し、処方物を5〜10%プロピレンカーボネート/エタノールで微調整するか、またはb)30%エタノールおよび2%PLGA(Mw4000〜15000)で微調整した。この結果、ゲル中約48μg/μL 5−FUの平均5−FU濃度となった。約50μLの処方物をPBSに注入した。1mLバッファーのアリコートを特定の時間間隔で取り出し、新しいバッファーに置き換えた。累積放出をUV−visにより265nmで測定した(図28a、bおよびc+図29)。
実施例V
in vivoゲル安定性評価
ラクトースイソブチレートの処方物:X−SAIB(造影剤):EtOHおよびDMSOを1)75:5:15:5、2)77,5:5:12,5:5および2)80:5:10:5の組成で、ラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート(1:1):X−SAIB(造影剤):EtOHおよびDMSO 75:5:15:5比の処方物とともに調製した。総てのゲル処方物は、DNA結合薬のモデルとして、約0.7‰のヘキスト33342を用いて調製した。25〜30uLの各ゲルを、NMRIヌードマウスの側腹部で増殖させたFaDu頭頸部異種移植片に注射した(マウス4〜8個体の群に各処方物を注射した)。放出およびゲルの安定性を最大5〜6日間モニタリングした。2〜3個体のマウスを所定の時点(1日目、試験期間の中間および試験期間の終了時)に犠牲にした。腫瘍を摘出し、組織学的検査向けに腫瘍組織を保存するために液体N2で急速凍結した。放射線不透過性ゲルドープの安定性をマイクロ−CTイメージングにより評価した(図18参照)。ラクトースイソブチレートゲルのみを、ゲルの安定性に対する放射線の作用を評価するためにX線に曝した。形状および大きさは時間が経っても比較的均一に留まっていたので、放射線も腫瘍組織内の生物学的条件もゲルの安定性に有意に影響するとは思われなかった。Hoechstの拡散は腫瘍の凍結切片の蛍光イメージングにより評価した(図19参照)。イメージングによりヘキストの腫瘍への放出が確認され、6日に期間にわたって腫瘍領域の大部分に蛍光団の分布が示された。
in vivoゲル安定性評価
ラクトースイソブチレートの処方物:X−SAIB(造影剤):EtOHおよびDMSOを1)75:5:15:5、2)77,5:5:12,5:5および2)80:5:10:5の組成で、ラクトースアセテート:ラクトースプロピオネート(1:1):X−SAIB(造影剤):EtOHおよびDMSO 75:5:15:5比の処方物とともに調製した。総てのゲル処方物は、DNA結合薬のモデルとして、約0.7‰のヘキスト33342を用いて調製した。25〜30uLの各ゲルを、NMRIヌードマウスの側腹部で増殖させたFaDu頭頸部異種移植片に注射した(マウス4〜8個体の群に各処方物を注射した)。放出およびゲルの安定性を最大5〜6日間モニタリングした。2〜3個体のマウスを所定の時点(1日目、試験期間の中間および試験期間の終了時)に犠牲にした。腫瘍を摘出し、組織学的検査向けに腫瘍組織を保存するために液体N2で急速凍結した。放射線不透過性ゲルドープの安定性をマイクロ−CTイメージングにより評価した(図18参照)。ラクトースイソブチレートゲルのみを、ゲルの安定性に対する放射線の作用を評価するためにX線に曝した。形状および大きさは時間が経っても比較的均一に留まっていたので、放射線も腫瘍組織内の生物学的条件もゲルの安定性に有意に影響するとは思われなかった。Hoechstの拡散は腫瘍の凍結切片の蛍光イメージングにより評価した(図19参照)。イメージングによりヘキストの腫瘍への放出が確認され、6日に期間にわたって腫瘍領域の大部分に蛍光団の分布が示された。
実施例VI
in vivoゲル有効性評価
放射線療法との組合せ
ラクトースイソブチレート: 組成60:40w/w%のGTOを、22,4μg/μLの5−フルオルウラシルを用いて調製した。25μLのゲル(マウス1個体当たりの5−FU用量:20mg/kg)を、ヌードNMRIマウスの側腹部の皮下で増殖させたFadu頭頸部異種移植腫瘍(平均腫瘍サイズ:150〜200mm3)へ、5μl/分の流速で腫瘍内注射した。ゲル注射後1日目に、腫瘍に放射線療法を施した(1、4、7および10日目に5Gyを4回)。各群は7〜8個体のマウスからなり、腫瘍増殖の進行を週に3回モニタリングした。それらの腫瘍が1000mm3を越えたところでマウスを安楽死させた。同じ期間中に、安全性特性を観察するために各マウスの体重をモニタリングした(図30参照、a:腫瘍増殖曲線、b:生存曲線)。
in vivoゲル有効性評価
放射線療法との組合せ
ラクトースイソブチレート: 組成60:40w/w%のGTOを、22,4μg/μLの5−フルオルウラシルを用いて調製した。25μLのゲル(マウス1個体当たりの5−FU用量:20mg/kg)を、ヌードNMRIマウスの側腹部の皮下で増殖させたFadu頭頸部異種移植腫瘍(平均腫瘍サイズ:150〜200mm3)へ、5μl/分の流速で腫瘍内注射した。ゲル注射後1日目に、腫瘍に放射線療法を施した(1、4、7および10日目に5Gyを4回)。各群は7〜8個体のマウスからなり、腫瘍増殖の進行を週に3回モニタリングした。それらの腫瘍が1000mm3を越えたところでマウスを安楽死させた。同じ期間中に、安全性特性を観察するために各マウスの体重をモニタリングした(図30参照、a:腫瘍増殖曲線、b:生存曲線)。
Claims (26)
- 非水溶性炭水化物を含んでなり、該非水溶性炭水化物の少なくとも50%がラクトース、マルトース、トレハロース、ラフィノース、グルコサミン、ガラクトサミン、ラクトサミンの誘導体、もしくは少なくとも2つのピラノース糖単位を有する二糖類、三糖類、四糖類の誘導体、またはそれらの混合物から選択される炭水化物であり、ヒトまたは動物身体への投与前は液体であり、投与後に1,000センチポワズ(cP)を越えるまでに粘度を増す、薬剤として使用するための組成物。
- ヒトまたは動物身体において1以上の有効医薬成分放出制御系として使用するための、請求項1に記載の組成物。
- ヒトまたは動物身体への投与前は液体であり、ヒトまたは動物身体への投与後に10,000センチポワズ(cP)を越えるまでに粘度を増す、請求項1または2に記載の組成物。
- 投与前は液体であり、投与後にゲル状材料に変換する能力を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
- 投与後に結晶性固体または非晶質固体などの固体となる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
- ヒトまたは動物身体への投与後の粘度の増加が投与された材料から周囲組織への分子の拡散による、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
- ヒトまたは動物身体への投与後の粘度の増加が溶媒様分子の拡散による、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記非水溶性炭水化物が下記式I、II、IIIから選択される構造を有する二糖類である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物:
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択されるか、
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか、またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され、
かつ、上記の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される]。 - 前記非水溶性炭水化物が下記式IVから選択される構造を有する三糖類である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物:
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、水素、アルカノイル、ヒドロキシル置換アルカノイル、およびアシルオキシ置換アルカノイル、アルカニル、ヒドロキシ置換アルカニルおよびアシルオキシ置換アルカニルからなる群から独立に選択されるか、
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか、
またはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から独立に選択され、
かつ、上記の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマーの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される]。 - 前記非水溶性炭水化物の少なくとも50%が単糖類または少なくとも1つのアミノ糖単位を含有するオリゴ糖類である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記アミノ糖が下記式Vの構造を有する、請求項10に記載の組成物:
またはR1、R2、R3、R4およびR5の総ての基は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルからなる群から集合的に選択されるか、またはR1、R2、R3、R4およびR5は、アセチル、イソブチリルまたはプロピオニルから独立に選択され、
かつ、上述の構造的変形形態のα−アノマーとβ−アノマー中心などの純粋なアノマーおよび混合物の両方が特許請求される]。 - 1以上の有効医薬成分の放出が炭水化物ヒドロキシル基上の置換の変更により、異なる疎水性を有する非水溶性炭水化物を混合することにより制御される、請求項2〜11のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記有効医薬成分がタンパク質、ペプチド、核タンパク質、ムコタンパク質、リポタンパク質、または合成ポリペプチドから選択される、請求項2〜12のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記有効医薬成分が、タンパク質、すなわち、ヒト成長ホルモン、線維芽細胞増殖因子(FGF)、エリスロポエチン(EPO)、血小板由来増殖因子(PDGF)、顆粒球コロニー刺激因子(g−CSF)、ウシソマトトロピン(BST)、腫瘍壊死因子(TNF)、トランスフォーミング増殖因子−β(TGF−β)、サイトカイン、インターロイキン、インスリン、またはインターフェロンから選択される、請求項2〜13のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記有効医薬成分が核酸、ヌクレオチド、ヌクレオシド、オリゴヌクレオチド、DNA、RNAまたはそれらの断片から選択される、請求項2〜12のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記有効医薬成分が無機または有機薬物小分子である、請求項2〜12のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記有効医薬成分が癌の治療のための化学療法薬である、請求項2〜16のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記有効医薬成分が、代謝拮抗剤、抗微小管剤、トポイソメラーゼ阻害剤、細胞傷害性抗生物質、アルキル化剤、チェックポイント阻害剤、または放射線増感剤、または光増感剤である化合物種から選択される化学療法薬である、請求項2〜12のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記有効医薬成分が免疫応答を調節する薬物である、請求項2〜12のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記有効医薬成分が放射線療法、光線力学療法(PDT);高密度焦点式超音波(HIFU)、ラジオ波熱灼法(RFA)、レーザー療法、またはレーザー誘起間質温熱療法(LITT)などの処置に基づく温熱療法の効果を増強する、請求項2〜19のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記有効医薬成分が麻酔薬である、請求項2〜12のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記有効医薬成分が、組成物中に分散されたナノ粒子またはミクロスフェア中に処方される、請求項2〜21のいずれか一項に記載の組成物。
- 組成物をPETイメージング、SPECTイメージング、超音波イメージング、CTイメージング、X線イメージング、蛍光透過イメージング、蛍光イメージング、またはOCTイメージングにより可視化する造影剤を含んでなる、請求項1〜22のいずれか一項に記載の組成物。
- 近接照射療法などの内部放射線療法としてまたはヒトもしくは動物の組織のイメージングに使用するための有機放射性同位元素または無機放射性核種を含んでなる、請求項1〜23のいずれか一項に記載の組成物。
- シリンジ、内視鏡または気管支鏡を介してヒトまたは動物身体に、好ましくは標的組織に投与され、ヒトまたは動物身体への挿入後の組成物は、好ましくは創傷包帯、止血鉗子である、組織再生を促進する、間隙充填剤である、組織または外科的接着のための医療用または外科用インプラントを構成する、請求項1〜24のいずれか一項に記載の組成物。
- 請求項1〜25のいずれか一項に記載の組成物を含んでなり、該組成物が噴霧可能な組成物の一部である、医療用または外科用インプラント。
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