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JP2020512331A - 抗c型肝炎ウイルス感染のためのケイ素含有化合物 - Google Patents

抗c型肝炎ウイルス感染のためのケイ素含有化合物 Download PDF

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JP2020512331A JP2019552128A JP2019552128A JP2020512331A JP 2020512331 A JP2020512331 A JP 2020512331A JP 2019552128 A JP2019552128 A JP 2019552128A JP 2019552128 A JP2019552128 A JP 2019552128A JP 2020512331 A JP2020512331 A JP 2020512331A
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宏江 徐
宏江 徐
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正大天晴▲藥▼▲業▼集▲団▼股▲フン▼有限公司
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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Abstract

本発明は抗C型肝炎ウイルス感染のためのケイ素含有化合物に関し、具体的には、式Iで表される化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物、その製造方法、およびそれらを含む医薬組成物に関する。また、本発明は、前記化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物、およびそれらを含む医薬組成物の、C型肝炎ウイルス感染を治療するための使用に関する。

Description

(関連出願の相互参照)
本願は、それぞれ2017年03月22日および2017年09月19日に中国国家知的財産局に出願された出願番号がCN201710172925.8およびCN201710845367.7である中国特許出願に基づく優先権及び利益を主張し、これらの中国特許出願の内容のすべてを本願に援用する。
本発明は医薬品化学の分野に属し、具体的には抗C型肝炎ウイルス感染の(C型肝炎ウイルス感染に対抗する)ためのケイ素含有化合物、その製造方法、これらの化合物を含む医薬組成物に関する。また、本発明はこれらの化合物および医薬組成物のC型肝炎ウイルス(HCV)感染を治療するための使用。
HCVは、プラス鎖のRNAウイルスであり、フラビウイルス科のヘパシウイルス属に属し、少なくとも6つの主要な遺伝子型を持ち、50を超えるサブタイプを含むことが確認されている。一本鎖HCV RNAゲノムは、長さが約9500ヌクレオチドで、約3000アミノ酸の単一の大きなポリタンパク質をコードする単一のオープンリーディングフレーム(ORF)を持っている。感染細胞では、このポリタンパク質は複数の部位で細胞およびウイルスのプロテアーゼによって切断され、構造タンパク質と非構造(NS)タンパク質になる。HCVの場合、成熟した非構造タンパク質(NS2、NS3、NS4A、NS4B、NS5A、およびNS5B)の形成は、2つのウイルスプロテアーゼによって達成される。
慢性HCV感染症の治療計画には、以下の内容が含まれており、すなわち、HCV感染患者および肝硬変患者を治療するために、リバビリンとペグインターフェロン−αとを組み合わせ、治療が失敗した場合、インターフェロンを含む治療計画が再び使用され、持続的なウイルス学的反応率は14%と低くなり、さらに、インターフェロンを含む治療計画において肝硬変患者への毒性副作用を増加させている。
HCV NS3/4Aプロテアーゼ阻害剤、NS5A阻害剤およびNS5Bポリメラーゼ阻害剤の開発に伴い、新規な治療法として、インターフェロンとリバビリンの使用が不要になり、毒性が軽減されるだけでなく、治療期間も短縮されている。これらのような新規な阻害剤には、ABT−267(WO2010144646)、ABT−530(WO2012051361)などが含まれている。
一態様によれば、本発明は、下記式I:
Figure 2020512331
[式中、
およびRは、それぞれヒドロキシル、アルキル、アルコキシおよびアリールからなる群から独立して選ばれ、あるいは、RおよびRは、結合して1、2または3個のケイ素原子を含むケイ素含有飽和脂肪族環を形成し、、
、R、RおよびRは、それぞれ水素およびハロゲンからなる群から独立して選ばれ、
Xは、次の基
Figure 2020512331
からなる群から選ばれ、
Yは、次の基
Figure 2020512331
からなる群から選ばれ、
およびRは、それぞれ−CH(アルキル)(アルコキシ)、−CH(アルキル)、−CH(アルコキシ)、−C(アルキル)(アルコキシ)、−C(アルキル)(アルコキシ)、−C(アルキル)および−C(アルコキシ)からなる群から独立して選ばれ、
およびR10は、それぞれ水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、およびアルコキシアルキルからなる群から独立して選ばれ、
各RおよびRは、それぞれ水素、ハロゲン、およびアルキルからなる群から独立して選ばれ、
各mは、0、1、2、3、および4からなる群から独立して選ばれ、
nは、0、1、2、3、4、5、6、および8からなる群から選ばれる。]
で表される化合物(以下、「式I化合物」とも呼ばれる)またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物を提供する。
その他の態様によれば、本発明は、治療有効量の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物、および1つ以上の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
その他の態様によれば、本発明は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物、あるいは前記医薬組成物の、C型肝炎ウイルス感染を治療するための医薬の製造における使用を提供する。
その他の態様によれば、本発明は、治療有効量の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物、あるいは前記医薬組成物を、それを必要とする患者に投与することを含むC型肝炎ウイルス感染の治療方法を提供する。
その他の態様によれば、本発明は、C型肝炎ウイルス感染を治療するための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物、およびC型肝炎ウイルス感染を治療するための前記医薬組成物を提供する。
さらなる一態様によれば、本発明は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物、あるいは前記医薬組成物の、C型肝炎ウイルス感染を治療するための使用を提供する。
〔発明の詳細な説明〕
一態様によれば、本発明は、下記式I:
Figure 2020512331
[式中、
およびRは、それぞれヒドロキシル、アルキル、アルコキシおよびアリールからなる群から独立して選ばれ、あるいは、RおよびRは、結合して1、2または3個のケイ素原子を含むケイ素含有飽和脂肪族環を形成し(すなわち、RおよびRは、それらが結合するケイ素原子と一緒になってケイ素含有飽和脂肪族環を形成する)、
、R、RおよびRは、それぞれ水素およびハロゲンからなる群から独立して選ばれ、
Xは、次の基
Figure 2020512331
からなる群から選ばれ、
Yは、次の基
Figure 2020512331
からなる群から選ばれ、
およびRは、それぞれ−CH(アルキル)(アルコキシ)、−CH(アルキル)、−CH(アルコキシ)、−C(アルキル)(アルコキシ)、−C(アルキル)(アルコキシ)、−C(アルキル)および−C(アルコキシ)からなる群から独立して選ばれ、
およびR10は、それぞれ水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、およびアルコキシアルキルからなる群から独立して選ばれ、
各RおよびRは、それぞれハロゲンおよびアルキルからなる群から独立して選ばれ、あるいは、各RおよびRは、それぞれ水素、ハロゲン、およびアルキルからなる群から独立して選ばれ、
各mは、0、1、2、3、および4からなる群から独立して選ばれ、
nは、0、1、2、3、4、5、6、および8からなる群から選ばれる。]で表される、化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物を提供する。
ここで、Nがベンゼン環に結合しているピロール環(Nは1位にある)の2位および5位の相対的な立体化学は、シスまたはトランスであってもよい。いくつかの具体的な実施形態において、ピロール環の2位および5位の配置には、(2S、5S)、(2S、5R)、(2R、5S)および(2R、5R)が含まれる。式Iの化合物は、立体異性体であってもよく、または任意の比率の2つ以上の立体異性体の混合物であってもよい。
いくつかの実施形態において、上記式Iの化合物における各Raの置換位置は、ケイ素原子のオルトまたはメタ位置の炭素原子に任意にある。
いくつかの実施形態において、前記式Iの化合物では、各Rの置換位置は任意であってもよく、好ましくは、Xは
Figure 2020512331
からなる群から選ばれ、Yは
Figure 2020512331
からなる群から選ばれる。
いくつかの実施形態において、前記式Iの化合物では、R、R、R、R、R、R10、RおよびRの定義に関するアルキルはC1−6アルキルまたはC1−4アルキルであり、R、R、R、R、RおよびR10の定義に関するアルコキシはC1−6アルコキシまたはC1−4アルコキシであり、RおよびR10の定義に関するアルコキシアルキルはC1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−4アルキルまたはC1−4アルコキシC1−2アルキルであり、RおよびRの定義に関するアリールはC6−12アリールであり、RおよびRの定義に関するケイ素含有飽和脂肪族環は3〜8員のまたは4〜6員のケイ素含有飽和脂肪族環である。
いくつかの実施形態において、RおよびRは、それぞれヒドロキシル、C1−6アルキル、C1−6アルコキシおよびC6−12アリールからなる群から独立して選ばれ、あるいは、RおよびRは、結合して1、2または3個のケイ素原子を含む3〜8員のケイ素含有飽和脂肪族環を形成する。
いくつかの実施形態において、RおよびRは、それぞれC1−6アルキルからなる群から独立して選ばれ、あるいは、RおよびRは、結合して1個のケイ素原子を含む3〜8員のケイ素含有飽和脂肪族環を形成する。
いくつかの実施形態において、RおよびRは、それぞれメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、n−ブチル、イソブチルおよびフェニルからなる群から独立して選ばれ、あるいは、RおよびRは、結合して1個のケイ素原子を含む3員、4員、5員、6員、7員または8員のケイ素含有飽和脂肪族環を形成する。
いくつかの実施形態において、RおよびRは、それぞれメチルから独立して選ばれ、あるいは、RおよびRは、結合して1個のケイ素原子を含む4、5または6員のケイ素含有飽和脂肪族環を形成する。
いくつかの実施形態において、R、R、RおよびRは、それぞれ水素、フルオロ、およびクロロからなる群から独立して選ばれる。
いくつかの実施形態において、RおよびRは、それぞれ水素およびフルオロからなる群から独立して選ばれ、RおよびRは、水素から選ばれる。いくつかの実施形態において、R和Rの一方はフルオロであり、他方は水素であり、RおよびRは、水素から選ばれる。好ましくは、RおよびRは、フルオロから選ばれ、RおよびRは、水素から選ばれる。
いくつかの実施形態において、Xは
Figure 2020512331
から選ばれ、Yは
Figure 2020512331
からなる群から選ばれる。いくつかの実施形態において、Xは
Figure 2020512331
から選ばれ、Yは
Figure 2020512331
からなる群から選ばれる。いくつかの実施形態において、Xは
Figure 2020512331
から選ばれ、Yは
Figure 2020512331
からなる群から選ばれる。
いくつかの実施形態において、Xは
Figure 2020512331
から選ばれ、Yは
Figure 2020512331
から選ばれ、あるいは、Xは
Figure 2020512331
から選ばれ、Yは
Figure 2020512331
から選ばれ、あるいは、Xは
Figure 2020512331
から選ばれ、Yは
Figure 2020512331
から選ばれ、好ましくは、Xは
Figure 2020512331
から選ばれ、Yは
Figure 2020512331
から選ばれ、あるいは、Xは
Figure 2020512331
から選ばれ、Yは
Figure 2020512331
から選ばれ、あるいは、Xは
Figure 2020512331
から選ばれ、Yは
Figure 2020512331
から選ばれ、好ましくは、Xは
Figure 2020512331
から選ばれ、Yは
Figure 2020512331
から選ばれ、あるいは、Xは
Figure 2020512331
から選ばれ、Yは
Figure 2020512331
から選ばれ、あるいは、Xは
Figure 2020512331
から選ばれ、Yは
Figure 2020512331
から選ばれる。
いくつかの実施形態において、Xは
Figure 2020512331
から選ばれ、Yは
Figure 2020512331
から選ばれ、あるいは、Xは
Figure 2020512331
から選ばれ、Yは
Figure 2020512331
および
Figure 2020512331
からなる群から選ばれ、好ましくは、Xは
Figure 2020512331
から選ばれ、Yは
Figure 2020512331
から選ばれ、あるいは、Xは
Figure 2020512331
から選ばれ、Yは
Figure 2020512331
からなる群から選ばれ、好ましくは、Xは
Figure 2020512331
から選ばれ、Yは
Figure 2020512331
から選ばれ、あるいは、Xは
Figure 2020512331
から選ばれ、Yは
Figure 2020512331
からなる群から選ばれる。
いくつかの実施形態において、Xは
Figure 2020512331
からなる群から選ばれ、Yは
Figure 2020512331
からなる群から選ばれる。いくつかの実施形態において、Xは
Figure 2020512331
からなる群から選ばれ、Yは
Figure 2020512331
からなる群から選ばれる。
いくつかの実施形態において、RおよびRは、それぞれ−CH(C1−6アルキル)(C1−6アルコキシ)、−CH(C1−6アルキル)、−CH(C1−6アルコキシ)、−C(C1−6アルキル)(C1−6アルコキシ)、−C(C1−6アルキル)(C1−6アルコキシ)、−C(C1−6アルキル)および−C(C1−6アルコキシ)からなる群から独立して選ばれる。いくつかの実施形態において、RおよびRは同じである。
いくつかの実施形態において、RおよびRは、それぞれ−CH(CH)(OCH)、−CH(CH、−CH(OCH、−C(CH(OCH)、−C(CH)(OCH、−C(CH、−C(OCH、−CH(CHCH)(OCHCH)、−CH(CH)(OCHCH)、−CH(CHCH)(OCH)、−CH(CHCH、−CH(CH)(CHCH)、−CH(OCHCH、−CH(OCHCH)(OCH)、−C(CHCH(OCHCH)、−C(CH(OCHCH)、−C(CHCH(OCH)、−C(CHCH)(OCHCH、−C(CH)(OCHCH、−C(CHCH)(OCH、−C(CHCH、−C(CH)(CHCH、−C(CH(CHCH)および−C(OCHCHからなる群から独立して選ばれる。
いくつかの実施形態において、RおよびR10は、それぞれ水素、ハロゲン、アルキルおよびアルコキシからなる群から独立して選ばれる。いくつかの実施形態において、RおよびR10は、それぞれ水素およびアルコキシアルキルからなる群から独立して選ばれる。
いくつかの実施形態において、RおよびR10は、それぞれ水素、ハロゲン、C1−6アルキルおよびC1−6アルコキシからなる群から独立して選ばれる。いくつかの実施形態において、RおよびR10は、それぞれ水素およびC1−6アルコキシC1−6アルキルからなる群から独立して選ばれる。いくつかの実施形態において、RおよびR10は同じである。
いくつかの実施形態において、RおよびR10は、それぞれ水素、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、n−ブチル、イソブチル、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、tert−ブトキシ、n−ブトキシ、およびイソブトキシからなる群から独立して選ばれる。いくつかの実施形態において、RおよびR10は、それぞれ水素、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル、およびエトキシエチルからなる群から独立して選ばれる。いくつかの実施形態において、RおよびR10は、それぞれ水素およびメトキシメチルからなる群から独立して選ばれる。いくつかの実施形態において、RおよびR10はいずれも水素である。いくつかの実施形態において、RおよびR10の一方は水素であり、他方はメトキシメチルである。いくつかの実施形態において、RおよびR10はいずれもメトキシメチルである。
いくつかの実施形態において、RおよびRは、それぞれ−CH(アルキル)(アルコキシ)、−CH(アルキル)および−CH(アルコキシ)からなる群から独立して選ばれる。いくつかの実施形態において、RおよびRは、それぞれ−CH(C1−6アルキル)(C1−6アルコキシ)、−CH(C1−6アルキル)および−CH(C1−6アルコキシ)からなる群から独立して選ばれる。いくつかの実施形態において、RおよびRはいずれも−CH(CH)(OCH)である。
いくつかの実施形態において、RおよびRは、それぞれ−CH(CH)(OCH)および−CH(CHからなる群から独立して選ばれ、RおよびR10は、それぞれ水素およびメトキシメチルからなる群から独立して選ばれる。
いくつかの実施形態において、RおよびRは、それぞれ−CH(CH)(OCH)および−CH(CHからなる群から独立して選ばれ、RおよびR10は、水素から選ばれる。
いくつかの実施形態において、RおよびRは、それぞれ−CH(CH)(OCH)および−CH(CHからなる群から独立して選ばれ、ここで−CH(CH)(OCH)のキラル炭素原子はR配置にあり、そして、RおよびR10は、それぞれ水素およびメトキシメチルからなる群から独立して選ばれる。
いくつかの実施形態において、RおよびRは、それぞれ−CH(CH)(OCH)および−CH(CHからなる群から独立して選ばれ、ここで−CH(CH)(OCH)のキラル炭素原子はR配置にあり、RおよびR10は、水素から選ばれる。
いくつかの実施形態において、RまたはR10に結合したテトラヒドロピロール環上のキラル炭素原子はS配置にある。
いくつかの実施形態において、各RおよびRは、それぞれ水素、ハロゲンおよびC1−6アルキルからなる群から独立して選ばれる。
いくつかの実施形態において、各RおよびRは、それぞれハロゲンおよびC1−6アルキルからなる群から独立して選ばれる。
いくつかの実施形態において、各RおよびRは、それぞれフルオロ、クロロ、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、n−ブチル、およびイソブチルからなる群から独立して選ばれる。
いくつかの実施形態において、各RおよびRは、それぞれ水素、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、n−ブチル、およびイソブチルからなる群から独立して選ばれる。
いくつかの実施形態において、nは0から選ばれ、Rはフルオロから選ばれる。
いくつかの実施形態において、RおよびRはメチルであり、あるいは、RおよびRは、結合して1個のケイ素原子を含む4、5または6員のケイ素含有飽和脂肪族環を形成し、R和Rの一方はフルオロであり、他方は水素であり、あるいは、RおよびRはいずれもフルオロであり、RおよびRは水素であり、Xは
Figure 2020512331
であり、Yは
Figure 2020512331
であり、RおよびRはいずれも−CH(CH)(OCH)であり、RおよびR10はいずれも水素またはメトキシメチルであり、nは0である。
さらに、本発明は、下記式Ia、式Ib、式Icまたは式Idの化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物を提供する。
Figure 2020512331
[式Ia、式Ib、式Icおよび式Id中のR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R、R、X、Y、m、nは、前記式I中のR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R、R、X、Y、m、nについての詳細な説明と同じである。その他の関連説明も式I中の説明と同じである。]
具体的には、本発明は、下記化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物を提供する。
Figure 2020512331
Figure 2020512331
Figure 2020512331
Figure 2020512331
Figure 2020512331
Figure 2020512331
具体的には、本発明は、下記化合物:化合物1a、化合物1b、化合物2a、化合物2b、化合物3a、化合物4a、化合物4b、化合物5a、化合物5b、化合物6a、化合物6b、化合物7b、化合物8b、化合物17bおよび化合物18b、またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物を提供する。
具体的には、本発明は、下記化合物:化合物1a、化合物1b、化合物2a、化合物2b、化合物3a、化合物4a、化合物4b、化合物5a、化合物5b、化合物6a、化合物6b、化合物7b、化合物8a、化合物8b、化合物9b、化合物11a、化合物14b、化合物15b、化合物17bおよび化合物18b、またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物を提供する。
別の態様によれば、本発明は、治療有効量の式Iまたは式Iaまたは式Ibまたは式Icまたは式Idの化合物、またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物、および1つ以上の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
本発明に係る医薬組成物は、本発明に係る化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物と、適切な薬学的に許容される担体とを組み合わせて製造することができ、例えば錠剤、丸剤、カプセル剤、粉剤、顆粒剤、クリーム剤、乳剤、懸濁剤、液剤、坐剤、注射剤、吸入剤、ゲル剤、マイクロスフェアおよびエアゾールのような固体、半固体、液体または気体の製剤として調製することができる。
本発明に係る化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物、またはその医薬組成物の典型的な投与経路は、経口投与、直腸投与、経粘膜投与、経腸投与、または局所投与、経皮投与、吸入投与、腸管外投与、舌下投与、膣内投与、鼻内投与、眼内投与、腹膜内投与、筋肉内投与、皮下投与、静脈内投与が含まれるが、これらに限定されない。
本発明に係る医薬組成物は、例えば通常の混合法、溶解法、造粒法、糖衣錠製法、粉砕法、乳化法、凍結乾燥法等の本技術分野で周知の方法によって製造することができる。
経口投与については、活性化合物と当該技術分野で周知の医薬的に許容される担体とを混合して当該医薬組成物を調製してもよい。これらの担体は、本発明の化合物を、錠剤、丸剤、トローチ剤、糖衣剤、カプセル剤、液剤、ゲル化剤、シロップ剤、懸濁剤等として調製されて患者の経口投与に用いられてもよい。
通常の混合法、充填法や打錠法によって経口固形組成物を製造できる。例えば、下記の方法により得ることができ、すなわち、前記活性化合物と固体賦形剤とを混合し、必要に応じて、得られた混合物をパンミリングし、必要とすれば他の適当な助剤を加え、そして当該混合物を顆粒に加工して錠剤や糖衣剤のコアを得る。適当な補助剤は、粘着剤、希釈剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤、甘味剤又は矯味剤等が含まれるが、これらに限定されない。糖衣錠のコアは、一般的な薬務における周知の方法により、特に腸溶コーティンを用い、必要に応じてコーティングされてもよい。
医薬組成物は、さらに、適切な単位剤形の無菌液剤、懸濁液や凍結乾燥製品での非経口投与のために適用されてもよい。充填剤、緩衝剤または界面活性剤などの適切な賦形剤を使用することができる。
さらなる態様によれば、本発明に係る化合物(特定の構造を有する化合物を含む)は、C型肝炎ウイルス(HCV)NS5Aに対する阻害活性を有し、HCV NS5A阻害剤としてC型肝炎ウイルス感染の治療のために使用することができ、特にC型肝炎ウイルス感染によって引き起こされる肝炎、肝硬変などの肝疾患の治療に使用できる。
具体的には、本発明に係る化合物(特定の構造を有する化合物を含む)は、C型肝炎ウイルス(HCV)NS5A阻害活性を有し、特にHCVの様々な遺伝子サブタイプに対する優れた阻害活性を有し、これらの遺伝子サブタイプは1a、1b、2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、6aを含み、また、いくつかのキメラタイプの1b/3a、1b/4a、1b/5a、1b/6aなども含む。
具体的には、本発明に係る化合物(特定の構造を有する化合物を含む)は、肝臓組織に対して良好な親和性を有し、肝臓組織を標的に分布することことができる。
具体的には、本発明に係る化合物(特定の構造を有する化合物を含む)は、特定の薬物耐性も持っている。
本発明は、式Iまたは式Iaまたは式Ibまたは式Icまたは式Idの化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物の、C型肝炎ウイルス(HCV)感染を治療する医薬の製造における使用を提供する。
本発明は、式Iまたは式Iaまたは式Ibまたは式Icまたは式Idの化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物と、少なくとも1つの他の活性化合物との、C型肝炎ウイルス(HCV)感染を治療する医薬の製造における使用を提供する。
本発明は、式Iまたは式Iaまたは式Ibまたは式Icまたは式Idの化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物を含む医薬組成物の、C型肝炎ウイルス(HCV)感染を治療する医薬の製造における使用を提供する。
本発明は、式Iまたは式Iaまたは式Ibまたは式Icまたは式Idの化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物と、少なくとも1つの他の活性化合物とを含む医薬組成物の、C型肝炎ウイルス(HCV)感染を治療する医薬の製造における使用を提供する。
いくつかの実施形態において、他の活性化合物にはHCV活性に対抗する他の化合物が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、他の活性化合物には免疫調節剤および他の抗ウイルス剤が含まれるが、これらに限定されない。
前記HCVは、その複数の遺伝子型および複数の遺伝子サブタイプ、例えば1a、1b、2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、6aを含む。
本発明は、治療有効量の式Iまたは式Iaまたは式Ibまたは式Icまたは式Idの化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物、あるいは前記医薬組成物を、それを必要とする患者に投与することを含むC型肝炎ウイルス感染の治療方法を提供する。
本発明に係る前記式Iまたは式Iaまたは式Ibまたは式Icまたは式Idの化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物の治療有効量は、約0.0001〜20mg/Kg体重/日、例えば0.001〜10mg/Kg体重/日である。
式Iまたは式Iaまたは式Ibまたは式Icまたは式Idの化合物の投与頻度は、患者個体の必要に応じて決め、例えば1日に1回もしくは2回、または1日に複数回である。投与は断続的であってもよく、例えば、数日の間、患者は式Iまたは式Iaまたは式Ibまたは式Icまたは式Idの化合物の1日投与量を受け、その後数日またはより長い時間に、患者は、式Iまたは式Iaまたは式Ibまたは式Icまたは式Idの化合物の1日投与量を受けない。
本発明は、C型肝炎ウイルス感染を治療するための式Iまたは式Iaまたは式Ibまたは式Icまたは式Idの化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物、およびC型肝炎ウイルス感染を治療するための前記医薬組成物を提供する。
本発明は、式Iまたは式Iaまたは式Ibまたは式Icまたは式Idの化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物、あるいは前記医薬組成物の、C型肝炎ウイルス感染を治療するための使用を提供する。
関連定義:
特に断りのない限り、本発明における下記の用語およびフレーズは、次の意味を有する。ある1つの特定の用語やフレーズは、特に定義されない場合、不明確または未定義であると考えられるべきではなく、一般的な意味であると理解されるべきである。
用語「任意に/必要に応じて…(してもよい)」(英語で「optIonal」または「optIonally」)などは、後述する事情や状況が発生する可能性も、発生していない可能性もあることを指し、該記載は、前記の事情や状況が発生した場合も、発生していない場合も含む。
本明細書に記載のCm−nとは、この部分がm〜n個の炭素原子を有することを指す。例えば、「C1−6アルキル」は、アルキルが1〜6個の炭素原子を有することを指す。
本明細書における数値範囲は、所定範囲内の各整数を指す。例えば、「C1−6」とは、当該基が1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子、4個の炭素原子、5個の炭素原子、または6個の炭素原子を有し得ることを指す。
任意の変数(例えば、R)は、化合物の組成や構造に1回以上現れる場合、その各状況における定義がそれぞれ独立している。そのため、例えば、1個の基は2個のRで置換される場合、各Rのいずれも独立して選択肢を持っている。
ある置換基の結合が1つの環における2個の原子に交差接続する場合、当該置換基とこの環における任意の原子とを結合することができる。例えば、構成単位
Figure 2020512331
は、シクロヘキシル、シクロヘキサジエンにおける任意の位置で置換されてもよいことを示す。
用語「ハロゲン/ハロ」とは、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードを指す。
用語「アルキル」とは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどの、炭素原子と水素原子からなる直鎖または分岐鎖の飽和脂肪族炭化水素基を指す。特定のアルキルには、そのすべての異性体が含まれ、例えばプロピルには、−C HCHCH、−CH(CHが含まれ、例えばブチルには、−CHCHCHCH、−CH(CH)(CHCH)、−C(CH、−CHCH(CHが含まれる。
用語「C1−6アルキル」は、アルキルが1〜6個の炭素原子を有するアルキルを指す。用語「C1−4アルキル」は、アルキルが1〜4個の炭素原子を有するアルキルを指す。
用語「C1−6アルコキシ」は、1〜6個の炭素原子を有する−O−アルキルを指す。用語「C1−4アルコキシ」は、1〜4個の炭素原子を有する−O−アルキルを指す。
用語「アルコキシアルキル」とは、少なくとも1つのアルコキシで置換されたアルキルを指し、すなわち、アルキルの少なくとも1つの水素原子がアルコキシで置換されている。例えば、メトキシメチル、エトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチル、メトキシプロピル、エトキシプロピルおよびイソプロポキシメチルが挙げられる。さらに、例えば、2−メトキシ−エチル、1−、2−または3−メトキシプロピル、2−エトキシエチルが挙げられる。
用語「アリール」は、共役したπ電子系を有する全炭素の単環式または多環式縮合芳香環基であり、好ましくは6〜14個の炭素原子を有し、より好ましくは6〜12個の炭素原子、最も好ましくは6個の炭素原子を有する。例えば、単環式芳香環基はフェニルから選ばれ、二環式縮合芳香環基は、ナフチルを含む4〜6員の芳香族または非芳香族炭素環に縮合したフェニル基からなる。
用語「飽和脂肪族環」とは、完全飽和で単環、架橋環またはスピロ環として存在できる炭素環を指す。特に断らない限り、該炭素環は、通常3〜10員環である。飽和脂肪族環の非限定的な例には、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、アダマンタンなどが含まれるが、これらに限定されない。
用語「ケイ素含有飽和脂肪族環」とは、上記「飽和脂肪族環」の1、2または3個の炭素原子がケイ素原子に置き換わっていることを指す。
用語「員」とは、環形成原子の数を指し、例えば、「3〜8員」または「4〜6員」は、環形成原子の数が3〜8または4〜6であり、1個のケイ素原子を含む4員の飽和脂肪族環には、環形成原子の数が4個であり、そのうち3個は炭素原子であり、1個はケイ素原子である。
用語「薬学的に許容される」とは、それらの化合物、材料、組成物および/または剤形に対して信頼性を有する医学的判断の範囲においてヒトおよび動物の組織とを接触して使用することに適用するが、過剰な毒性、刺激性、アレルギー性の反応、または他の問題や合併症がなく、合理的なベネフィット・リスク比に見合うことを指す。
用語「薬学的に許容される塩」は、特定の化合物の遊離酸及び遊離塩基の生物学的効果を維持し、そして生物学的悪影響がない塩を指す。薬学的に許容される塩は、例えば、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基で形成される塩、無機酸で形成される塩、有機酸で形成される塩、塩基性または酸性アミノ酸で形成される塩などが挙げられる。
本発明に係る薬学的に許容される塩は、酸性基または塩基を含有する親化合物から通常の化学的方法で合成することができる。一般的には、このような塩の調製方法は、水や有機溶媒または両者の混合物に、遊離酸または遊離塩基の形態のこれらの化合物と適当の化学量論の塩基または酸とを反応させて調製することである。通常、好ましくは、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノールまたはアセトニトリル等の非水媒体である。
本発明に係る中間体および化合物は、異なる互変異性体の形態でも存在し得、そしてこのような形態は本発明の保護範囲内に含まれている。用語「互変異性体」または「互変異性型(tautomerIc form)」という用語は、低エネルギー障壁を介して相互変換可能である、異なるエネルギーを有する構造異性体を指す。例えば、プロトン互変異性体(プロトトロピー互変異性体としても知られている)は、ケト−エノールおよびイミン−エナミン異性化のような、プロトン移動による相互変換を含む。プロトン互変異性体の具体例は、プロトンが2つの環窒素原子間を移動可能なイミダゾール部分である。原子価互変異性体には、いくつかの結合電子の再編成による相互変換が含まれる。互変異性体の非限定的な例としては、
Figure 2020512331
と、
Figure 2020512331
とが含まれるが、これらに限定されない。
用語用語「立体異性体」とは、例えば、鏡像異性体およびジアステレオマーなどのような化合物の分子構造が同じであるが立体構造が異なることで産生した性体を指す。
薬物または薬理活性剤について、用語「有効量」または「治療有効量」は、無毒なのに望ましい効果を達成可能な薬物・薬剤の十分な投与量を指す。本発明に係る経口剤形について、組成物における1種の活性物質の「有効量」とは、当該組成物におけるその他の活性物質と併用する際に望ましい効果を達成するために必要な投与量を指す。有効量の決定は、個人差があり、受験者の年齢および一般的な状況に依存し、具体的な活性物質にも依存して変化し、個別のケースに適合な有効量は、当業者により通常の実験に基づいて決定される。
本発明に係る化合物は、当該化合物を構成する1つ以上の原子の上に、不自然な割合の原子同位体を含むことができる。例えば、放射性同位体で化合物を標識することができ、例えば重水素(H)、三重水素(H)、ヨウ素−125(125I)またはC−14(14C)が挙げられる。本発明に係る化合物の全ての同位体構成の変更は、放射性であるか否やかを問わず、いずれも本発明の範囲に含まれる。
さらに、重同位体(例えば、重水素、すなわちHなど)で置換すること(重水素の形成など)により、さらに高い代謝安定性から生じる特定の治療上の利点(例えば、インビボ半減期の増加、または必要用量の減少など)が得られるため、ある状況によって好ましい場合があり、その中で、重水素化は部分的でも完全でもよく、部分的重水素化は少なくとも1個の水素が少なくとも1個の重水素で置換されることを指す。さらに、重水素化の特定の位置に関して、式Iまたは式Iaまたは式Ibまたは式Icまたは式Idの化合物のメトキシ中の水素原子は、1、2または3個の重水素原子で置換されていてもよく、フェニル環中の水素原子は、1、2、3、4、または5個の重水素原子で置換されている。
例示的な重水素化化合物を以下に示すが、それらに限定されない。
Figure 2020512331
本発明に係る化合物は、キラル中心として知られる非対称的に置換された炭素原子を含んでもよい。これらの化合物は、単一の立体異性体(例えば、単一の鏡像異性体または単一のジアステレオマー)、立体異性体の混合物(例えば、鏡像異性体またはジアステレオマーの混合物)、またはラセミ混合物の形で存在してもよいが、これらに限定されない。本発明に係る単一の立体異性体として同定された化合物は、他の立体異性体を実質的に含まない形態で存在する化合物を説明することを意図している。用語「実質的に含まない」とは、組成物中の化合物の少なくとも95%、96%、97%、98%または99%が記載の立体異性体であることを指す。キラル炭素の立体化学が化合物の化学構造に指定されていない場合、その化学構造には、キラル中心の立体異性体化合物が含まれることが意図されている。例えば、式Iまたは式Iaまたは式Ibまたは式Icまたは式Idの化合物において、RおよびRは、キラル炭素原子を含んでもよく、具体的にはRおよびRが−CH(C1−4アルキル)(C1−4アルコキシ)である場合、そのうちにキラル炭素原子の少なくとも1つは、−CH(C1−4アルキル)(C1−4アルコキシ)であり、ここで、Cはキラル炭素原子であり、それぞれS配置またはR配置、より具体的には、RおよびRが−CH(CH)(OCH)である場合、特定の配置は
Figure 2020512331
ある。
本発明に係る化合物の個々の立体異性体は、当該分野で公知の種々の方法を使用して調製することができる。これらの方法には、立体特異的合成、ジアステレオマーのクロマトグラフィー分離、エナンチオマーのクロマトグラフィー分割、エナンチオマー混合物中のエナンチオマーのジアステレオマーへの変換、それに続くジアステレオマーのクロマトグラフィー分離および個々のエナンチオマーの再生、ならびに酵素的分割が含まれるが、これらに限定されない。
本発明の化合物は、下記に記載の具体的な実施形態、およびそれと他の化学合成方法との組合せでなる実施形態、並びに当業者にとってよく知られた均等な形態を含む、当業者にとってよく知られている多種類の合成方法により調製することができる。好ましい実施形態には本発明の実施例が含まれるが、これらに限定されるものではない。
本発明の反応原料および反応試薬は、市販により購入しまたは調製により得ることができる。
本発明の具体的実施形態の化学反応は、適当な溶剤において達成され、当該溶剤は、本発明の化学変化とその所望の試薬および材料に適合させなければならない。当業者は、本発明の化合物を得るために、既存の実施形態に基づいて合成手順や反応スキームを変更したり選択したりする必要となる場合がある。
本発明に係る式Iの化合物は、以下のスキームにより当該技術分野の従来法により製造することができる[式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R、R、X、Y、m、nは上記のように定義されている。]
1.Xは
Figure 2020512331
から選ばれ、Yは
Figure 2020512331
から選ばれる場合、
Figure 2020512331
化合物7および化合物8を環化して化合物9を得、ニトロをさらに還元して化合物10を得、化合物10および化合物11および/または化合物11’をアミド化反応に供して化合物12を得、さらにアミノ保護基Cbzを除去して化合物13を得、次に、化合物14および/または化合物14’とのアミド化反応に、さらに化合物13を供して式Iの化合物を得た。
2.Xは
Figure 2020512331
から選ばれ、Yは
Figure 2020512331
から選ばれる場合、
Figure 2020512331
化合物15をアミノ置換反応に供して化合物16を得、化合物16を加水分解して化合物16’を得、化合物17および/または化合物17’とのアミド化反応に化合物16’を供して化合物18を得、化合物18中のニトロをアミノに還元し、さらに環化して式Iの化合物を得た。
3.Xは
Figure 2020512331
から選ばれ、Yは
Figure 2020512331
から選ばれる場合、
Figure 2020512331
化合物19をまずビス(ピナコラト)ジボロンと反応させて化合物20を得、化合物20を化合物21および/または化合物21’とカップリング反応させて化合物22を得、化合物22を脱保護基した後、化合物23および/または化合物23’とアミド化反応させて式Iの化合物を得た。
X、Yは、異なるタイプの断片から選ばれる場合、前記構造断片
Figure 2020512331
を構築する方法を参照することができ、まず1つの構造断片を構築し、次に別の異なる構造断片を構築するように任意に順次行うことができる。
ここで、化合物8は、下記の通りに製造することができる。
Figure 2020512331
化合物1を置換反応に供して化合物2を得、化合物2を塩基の存在下でベンジルアミンと縮合して環を形成し、ベンジル保護基を除去して化合物3を得、化合物3および化合物4を塩基の存在下でN−アルキル化反応に供して化合物5を得、そのニトロをさらに還元して化合物8を得た。
また、本発明は、式Ia、式Ib、式Ic、および式Idの化合物の製造方法を提供する。
異なる配置の式Ia、式Ib、式Icおよび式Idの化合物は、製造された式Iの化合物をクロマトグラフィーカラムクロマトグラフィーにより直接分離して得ることができる。
異なる配置の式Ia、式Ib、式Icおよび式Idの化合物は、異なる配置の化合物10、化合物15、および化合物19などの異なるキラル中間体断片をそれぞれ製造することによっても得ることができる。
以下の具体的な実施例は、当業者が本発明をより明確に理解して実施できることを目的とする。それらは、本発明の範囲に対する限定と見なさず、本発明の例示的な説明及び典型的な代表に過ぎない。
当業者は、本発明に係る化合物を製造するために関与する他の合成経路があり、そして以下に提供されるものが非限定的な例であることを理解するであろう。
特に明記しない限り、本発明で使用される原料は市販されて直接購入することができ、さらなる精製なしに直接使用される。
酸化または加水分解を受けやすい原料を含むすべての操作は、窒素保護雰囲気下で行われる。カラムクロマトグラフィーは、青島化工有限公司製のシリカゲル(200〜300メッシュ)を使用して行った。薄層クロマトグラフィーは、E.Merck社製のプレハブプレート(シリカゲル60 PF254、0.25mm)を使用して行った。キラル化合物は、カラム(Waters XBrIdge C18、φ4.6×150mm、5μm)、およびキラルカラム(CHIRALPAK IA φ4.6×250mm、5μm)を使用して分離した。核磁気共鳴クロマトグラフィー(NMR)は、VarIan VNMRS−400核磁気共鳴分光計を使用して測定した。LC /MSは、FINNIGAN Thermo LCQ Advantage MAX、AgIlent LC 1200シリーズ(カラム: Waters Symmetry C18、φ4.6×50 mm、5μm、35℃)で行い、ESI(+)イオンモードを使用した。
特に明記しない限り、トリエチルアミンをTEAで示し、N、N−ジメチルホルムアミドをDMFで示し、テトラヒドロフランをTHFで示し、時間を「h」で示し、例えば24時間を「24h」で示し、20〜25℃を「室温」で示し、tert−ブトキシカルボニルをBoc−で示し、p−メトキシベンジルをPMB−で示し、メチルスルホニルをMs−で示す。
実施例1: 4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロアニリン
(4-(4,4-DImethyl-1,4-azasIlInan-1-yl)-3,5-dIfluoroanIlIne)
Figure 2020512331
ステップ1: 1−(2,6−ジフルオロ−4−ニトロフェニル)−4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン
4,4−ジメチルアザシリナン塩酸塩(20.6g、124.4mmol)およびトリエチルアミン(51.6g、3373.0mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(200mL)に分散させ、得られた混合物を室温で10分間撹拌した後、氷水浴に移して撹拌し、3,4,5−トリフルオロニトロベンゼン(20.0g、113.0mmol)を滴下し、滴下終了後、得られた混合物を氷水浴で30分間撹拌した後、室温で一晩撹拌した。反応溶液を水1Lに注ぎ、10分間撹拌し、吸引ろ過し、水で洗浄し(10mL×3)、乾燥させて1−(2,6−ジフルオロ−4−ニトロフェニル)−4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン(31.2g)を得た。
H NMR(500 MHz, DMSO−d): δ7.93 (dd, J=10.0 Hz, 1.0 Hz, 2H), 3.49−3.51(m, 4H), 0.85−0.88(m, 4H), 0.12(s, 6H).
ステップ2: 4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロアニリン
1−(2,6−ジフルオロ−4−ニトロフェニル)−4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン(31.0g、108.3mmol)をテトラヒドロフラン(200mL)に溶解し、Pd/C(5.0g、10%、含水量56%)を加え、水素雰囲気下、室温で一晩反応させた。吸引ろ過し、ろ液を濃縮し、残渣を石油エーテルで叩解し、吸引ろ過し、乾燥させて4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロアニリン(23.4g)を得た。
H NMR (500 MHz, DMSO−d): δ6.10−6.12(m, 2H), 5.34(s, 2H), 3.10−3.13 (m, 4H),0.77−0.79(m, 4H), 0.08(s, 6H).
実施例2: 4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3−フルオロアニリン
(4-(4,4-DImethyl-1,4-azasIlInan-1-yl)-3-fluoroanIlIne)
Figure 2020512331
ステップ1: 1−(2−フルオロ−4−ニトロフェニル)−4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン
4,4−ジメチルアザシリナン塩酸塩(19.3g、105.8mmol)、トリエチルアミン(48.2g、349.1mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(200mL)に分散させ、得られた混合物を室温で10分間撹拌した後、氷水浴に移して撹拌し、3,4−ジフルオロニトロベンゼン(16.8g、105.8mmol)を滴下し、滴下終了後、得られた混合物を氷水浴で30分間撹拌した後、室温で一晩撹拌した。反応溶液水1Lに注ぎ、10分間撹拌し、吸引ろ過し、大量の水で洗浄し、固体を収集し、乾燥させて1−(2−フルオロ−4−ニトロフェニル)−4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン(28.1g)を得た。
H NMR (300 MHz, DMSO−d): δ7.91−7.95 (m, 2H), 7.10−7.14(m, 1H), 3.71−3.73(m, 4H), 0.85−0.88(m, 4H), 0.11(s, 6H).
ステップ2: 4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3−フルオロアニリン
1−(2−フルオロ−4−ニトロフェニル)−4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン(28.0g、104.3mmol)をテトラヒドロフラン(200mL)に溶解し、Pd/C(5.0g、10%、含水量56%)を加え、水素雰囲気下、室温で一晩反応させた。反応溶液を吸引ろ過し、ろ液を濃縮し、残渣を石油エーテル(200mL)で叩解し、吸引ろ過し、乾燥させて4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3−フルオロアニリン(1.2g)を得た。
H NMR(500 MHz, DMSO−d): δ6.75−6.79 (m, 1H), 6.25−6.31(m, 2H), 4.90 (s, 2H), 3.04−3.06 (m, 4H), 0.79−0.81(m, 4H), 0.08(s, 6H)。
実施例3: 8−アザ−5−シラスピロ[4.5]デカン塩酸塩
(8-aza-5-sIlaspIro[4.5]decane hydrochlorIde)
Figure 2020512331
ステップ1: 1,1−ジビニルシラシクロペンタン
1L乾燥した三口フラスコに、1,1−ジクロロシラシクロペンタン(純度90%、15.53g、90mmol)および乾燥テトラヒドロフラン(100mL)を加え、窒素ガス保護下で0℃に冷却し、徐々に1M/Lの臭化ビニルマグネシウム(220mmol、220mL)を滴下し、滴下の過程に内部温度を0℃〜5℃に制御した。滴下終了後、自然に室温まで昇温して5時間撹拌した。その後、0℃に冷却し、撹拌しながら徐々に水(200mL)に注ぎ、液体を分離させ、水層をジエチルエーテル(60mL×2)で抽出し、有機層を合わせて飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、常圧でテトラヒドロフランおよびジエチルエーテルを留去し、その後、減圧蒸留して1,1−ジビニルシラシクロペンタン(4.97g)を得た。
H NMR (500M Hz, CDCl): δ 6.27−6.20 (m, 2H ), 6.07 (d, J=3.5 Hz, 1H), 6.04 (d, J=4.0Hz, 1H), 5.83 (d, J=3.5 Hz, 1H),5.79 (d, J=4.0Hz, 1H), 1.66−1.63 (m,4H), 0.75−0.73 (m,4H).
ステップ2: 1,1−ビス(2−ブロモエチル)シラシクロペンタンの製造
1,1−ジビニルシラシクロペンタン(19.64g、142.4mmol)を、n−ヘプタン150mLに溶解させ、過酸化ベンゾイル(0.06g、0.23mmol)を加え、40℃で1時間撹拌した。反応が完了するまで、乾燥臭化水素ガスを反応溶液に連続的に供給した。反応溶液を室温まで冷却し、飽和炭酸ナトリウム水溶液で反応溶液(100mL×3)洗浄した。有機層を飽和食塩水(60mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。ろ過し、減圧下で溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:石油エーテル/酢酸エチル=20/1)に供し、1,1−ビス(2−ブロモエチル)シラシクロペンタン(21.4g)を得た。
H−NMR (DMSO−d, 500 MHz): δ 3.69(t, J= 9.0Hz,4H),1.5(m,8H), 0.63(t,J= 3.0Hz,4H).
ステップ3: 8−ベンジル−8−アザ−5−シラスピロ[4.5]デカン
1,1−ビス(2−ブロモエチル)シラシクロペンタン(21.4g、71.83mmol)、ベンジルアミン(9.24g、86.2mmol)、トリエチルアミン(15.99g、158.02mmol)の混合物をクロロホルム(100mL)において加熱還流して13時間反応させ、室温まで冷却し、5% NaOH水溶液(150mL)を加え、30分間撹拌し、得られた混合物をジクロロメタン(100mL×3)で抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:石油エーテル/酢酸エチル=15/1)に供し、8−ベンジル−8−アザ−5−シラスピロ[4.5]デカン(8.0g)を得た。
H−NMR (DMSO−d, 500 MHz):δ7.30(m, 4H), 7.22(m, 1H),3.50(s, 2H), 2.65(t,J= 6Hz,4H),1.53(m,4H),0.78(t,J= 12.5Hz,4H), 0.57(t,J= 1.0Hz,4H).
MS (ESI) m/z:246.2[M+H]
ステップ4: 8−アザ−5−シラスピロ[4.5]デカン塩酸塩
8−ベンジル−8−アザ−5−シラスピロ[4.5]デカン(8.0g、32.63mmol)を、80%無水メタノール(100mL)に溶解させ、0.8 gの10%Pd−C、36%の濃塩酸(9.92g、97.9mmol)を順次加え、水素ガスで3回置換し、得られた混合物を50℃に加熱し、水素化還元反応を15時間させた。得られた混合物を室温まで冷却し、珪藻土をろ過助剤とした。減圧下でを留去し溶媒白色固体を得、酢酸エチル/ジクロロメタン(1/1)で叩解し、吸引ろ過し、8−アザ−5−シラスピロ[4.5]デカン塩酸塩(5.2g)を得た。
H−NMR (DMSO−d, 500 MHz): δ 3.21(t,J= 6.0Hz,4H), 1.56(m,4H), 1.06(t,J= 6.5Hz,4H), 0.64(t,J= 7.0Hz,4H).
MS (ESI) m/z: 156.2[M+H]
実施例4: 3,5−ジフルオロ−4−(8−アザ−5−シラスピロ[4.5]デカン−8−イル)アニリン
(3,5-DIfluoro-4-(8-aza-5-sIlaspIro[4.5]dec-8-yl)anIlIne)
Figure 2020512331
ステップ1: 8−(2,6−ジフルオロ−4−ニトロフェニル)−8−アザ5−シラスピロ[4.5]デカン
8−アザ−5−シラスピロ[4.5]デカン塩酸塩(5.0g、26.1mmol)、トリエチルアミン(12.0g、86.1mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(50mL)に分散させ、得られた混合物を室温で10分間撹拌した後、氷水浴に移して撹拌し、3,4,5−リフルオロニトロベンゼン(5.1g、28.7mmol)を滴下し、滴下終了後、得られた混合物を氷水浴で30分間撹拌した後、室温で一晩撹拌した。反応溶液を水(300mL)に注ぎ、10分間撹拌し、吸引ろ過し、水(10mL×3)で洗浄し、乾燥させて8−(2,6−ジフルオロ−4−ニトロフェニル)−8−アザ5−シラスピロ[4.5]デカン(2.9g)を得た。
H NMR (500 MHz, CDCl): δ 7.70−7.77 (m, 2H), 3.55(t, J=6.5Hz,4H), 1.60−1.63(m, 4H), 1.00(t, J=6.5Hz, 4H), 0.66(t, J=7.0Hz, 4H).
ステップ2: 3,5−ジフルオロ−4−(8−アザ−5−シラスピロ[4.5]デカン−8−イル)アニリン
8−(2,6−ジフルオロ−4−ニトロフェニル)−8−アザ5−シラスピロ[4.5]デカン(2.9g、9.3mmol)を、テトラヒドロフラン(30mL)に溶解させ、Pd/C(0.5g、10%、含水量56%)を加え、室温で水素化還元反応を2.5時間させた。反応溶液を吸引ろ過し、ろ液を濃縮し、残渣を石油エーテル(30mL)で叩解し、吸引ろ過し、乾燥させて3,5−ジフルオロ−4−(8−アザ−5−シラスピロ[4.5]デカン−8−イル)アニリン(2.45g)を得た。
H NMR (500 MHz, CDCl): δ6.14−6.18(m, 2H), 3.63(s, 2H), 3.27−3.29(t, J=6.5Hz, 4H), 1.59−1.62(m, 4H), 0.96(t, J=6.0Hz, 4H), 0.64−0.66(m, 4H).
MS (ESI) m/z: 283.1 [M+H]
実施例5: ((2S,2’S,3R,3’R)−((2S,2’S)−(((((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(4,1−フェニレン))ビス(アザンジイル))ビス(カルボニル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(3−メトキシ−1−オキソブタン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸メチル(1a)
(Methyl ((2S,2’S,3R,3’R)-((2S,2’S)-(((((2S,5S)-1-(4-(4,4-dImethyl azasIlInan-1-yl)-3,5-dIfluorophenyl)pyrrolIdIn-2,5-dIyl)bIs(4,1-phenylene))bIs(azanedIyl))bIs(carbonyl))bIs (pyrrolIdIn-2,1-dIyl))bIs(3-methoxy-1-oxobutan-1,2-dIyl))dIcarbamate (1a))
Figure 2020512331
ステップ1: 1−(4−((2S,5S)−2,5−ビス(4−ニトロフェニル)ピロリジン−1−イル)−2,6−ジフルオロフェニル)−4,4−ジメチルアザシリナン
100mLの三口フラスコにおいて、(1R,4R)−1,4−ビス(4−ニトロフェニル)ブタン−1,4−ジイルジメシレート(1.5g、3.0mmol)を10mLのN,N−ジメチルホルムアミドにを加え、4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロアニリン(7.88g、30.71mmol)を加え、窒素ガス保護下で60℃に加熱して24時間反応させた。反応終了後、反応溶液を200mLの2 M塩酸に注ぎ、ろ過して固体を収集し、ジクロロメタン(50mL)で再溶解させ、飽和塩化ナトリウム水溶液(30mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:石油エーテル/酢酸エチル=10/1)により、1−(4−((2S,5S)−2,5−ビス(4−ニトロフェニル)ピロリジン−1−イル)−2,6−ジフルオロフェニル)−4,4−ジメチルアザシリナン(1.2g)を得た。
H NMR (500 MHz, CDCl): δ 8.24(d, J= 8.5 Hz,4H), 7.37(d, J= 8.5 Hz,4H), 5.78(d, J= 11.5 Hz, 2H), 5.25(d, J= 6.5 Hz, 2H), 3.29(s, 4H), 2.60(s, 2H), 2.06 (s, 2H), 0.97(s, 4H), 0.10(s, 6H).
MS (ESI) m/z: 553.2[M+H]
ステップ2: 4,4’−((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ジフェニルアミン
100mLの一口フラスコにおいて、1−(4−((2S,5S)−2,5−ビス(4−ニトロフェニル)ピロリジン−1−イル)−2,6−ジフルオロフェニル)−4,4−ジメチルアザシリナン(2.1g、3.8mmol)を、30mLのテトラヒドロフランに溶解させ、二酸化白金(0.43g、1.9mmol)を加え、水素ガスで3回置換し、常温常圧の条件下で3時間水素化反応させた。珪藻土をろ過助剤とし、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=5/1)により精製して粗生成物1.25 gを得、石油エーテル(15mL)で叩解して4,4’−((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ジフェニルアミン(0.72g)を得た。
H NMR (500 MHz, CDCl): δ6.94(d, J= 8.0 Hz, 4H), 6.65(d,J= 8.5 Hz, 4H), 5.82 (d, J= 12.0 Hz, 2H), 4.95(d, J= 5.5 Hz,2H), 3.17(s,4H), 2.49(s, 2H), 1.73(d, J= 5.5 Hz,2H), 0.82(s,4H), 0.07(s,6H).
MS (ESI) m/z :493.1 [M + H]
ステップ3: ((2S,2’S,3R,3’R)−((2S,2’S)−(((((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(4,1−フェニレン))ビス(アザンジイル)ビス(カルボニル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(3−メトキシ−1−オキソブタン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸メチル(1a)
100mLの一口フラスコを取って、4,4’−((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ジフェニルアミン(0.5g、1.02mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド10mLに溶解させ、N−(メトキシカルボニル)−O−メチル−L−スレオニル−L−プロリン(0.9g、3.05mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.58g、3.05mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.42g、3.05mmol)、N−メチルモルホリン(0.62g、6.1mmol)を順次加えた。得られた混合物を55℃に加熱し、12時間反応させた。反応溶液を水に注ぎ、ろ過し、ろ過ケーキをジクロロメタン(50mL)で再溶解させ、飽和塩化ナトリウム水溶液(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1:2(v/v))により精製して化合物1a(0.6g)を得た。
H NMR (500 MHz, DMSO−d): δ 9.95(s,2H), 7.52(d, J= 8.5 Hz, 4H), 7.29(d,J= 8.0 Hz, 2H), 7.14(d, J= 8.5 Hz, 4H), 5.81(d, J= 12.5 Hz, 2H), 5.15(d, J= 6.0 Hz, 2H), 4.44(dd,J= 4.5Hz, 8.0Hz, 2H ), 4.28(d, J= 8.0 Hz, 2H), 3.83(m, 2H), 3.68(d,J= 7.0 Hz, 2H), 3.54(s, 6H), 3.49(t, J= 6.5 Hz, 2H), 3.23(s, 6H), 3.04(t, J= 5.5 Hz, 4H), 2.45(m, 2H), 2.16(m, 2H), 2.00(d, J= 6.0 Hz, 2H), 1.90(m, 4H), 1.62(d, J= 5.5 Hz, 2H), 1.15(d, J= 6.0 Hz, 6H), 0.71(t,J= 6.0 Hz, 4H), 0.04(s, 6H).
MS (ESI) m/z: 1055.3 [M + Na]
実施例6: ((2S,2’S,3R,3’R)−((2S,2’S)−(((((2R,5R)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(4,1−フェニレン))ビス(アザンジイル)ビス(カルボニル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(3−メトキシ−1−オキソブタン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸メチル(1b)
(Methyl ((2S,2’S,3R,3’R)-((2S,2’S)-(((((2R,5R)-1-(4-(4,4-dImethylazasIlInan-1-yl)-3,5-dIfluorophenyl)pyrrolIdIn-2,5-dIyl)bIs(4,1-phenylene))bIs(azanedIyl)) bIs(carbonyl))bIs(pyrrolIdIn-2,1-dIyl))bIs(3-methoxy-1-oxobutan-1,2-dIyl))dIcarbamate (1b))
Figure 2020512331
実施例5における化合物1aの合成ステップ1、2、3を参照して化合物1b(320mg)を得た。
H NMR (500 MHz, CDCl): δ 8.92 (s, 2H), 7.45 (d, J = 8.5 Hz, 4H), 7.06 (d, J = 8.5 Hz, 4H), 5.76 (d, J = 12 Hz, 2H), 5.70 (d, J = 8 Hz, 2H), 5.01−4.99 (m, 2H), 4.83−4.82 (m, 2H), 4.70−4.68 (m, 2H), 3.80−3.79 (m, 2H), 3.78−3.77 (m, 4H), 3.69 (s, 6H), 3.38 (s, 6H), 3.33−3.20 (m, 3H), 2.48−2.44 (m, 4H), 2.06−2.01 (m, 7H), 1.74−1.73 (m, 4 H), 1.23−1.22 (m, 6H), 0.08 (s, 6H).
MS (ESI) m/z: 1055.5 [M+Na]
実施例7: ((2S,2’S,3R,3’R)−((2S,2’S)−(((((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3−フルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(4,1−フェニレン))ビス(アザンジイル)ビス(カルボニル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(3−メトキシ−1−オキソブタン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸メチル(2a)
(Methyl ((2S, 2’S, 3R, 3’R)-((2S, 2’S)-(((((2S, 5S)-1-(4-(4,4-dImethylazasIlInan-1-yl)-3-fluorophenyl)pyrrolIdIn-2,5-dIyl)bIs(4,1-phenylene))bIs(azanedIyl))bIs (carbonyl))bIs(pyrrolIdIn-2,1-dIyl))bIs(3-methoxy-1-oxobutan-1,2-dIyl))dIcarbamate (2a))
Figure 2020512331
ステップ1: 1−(4−((2S,5S)−2,5−ビス(4−ニトロフェニル)ピロリジン−1−イル)−2−フルオロフェニル)−4,4−ジメチルアザシリナン
100 mLの三口フラスコに、それぞれ(1R,4R)−1,4−ビス(4−ニトロフェニル)ブタン−1,4−ジイルジメシレート(1.5g、3.1mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(15mL)および4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3−フルオロアニリン(7.32g、31mmol)を加え、窒素ガス保護下で油浴で60℃に加熱して24時間反応させた。反応溶液を2 M塩酸(100mL)に注ぎ、固体が析出し、ろ過して固体を収集し、ジクロロメタン(50mL)で再溶解させ、飽和塩化ナトリウム水溶液(30mL) で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=10/1)により精製して1−(4−((2S,5S)−2,5−ビス(4−ニトロフェニル)ピロリジン−1−イル)−2−フルオロフェニル)−ジメチルアザシリナン(1.2g)を得た。
H−NMR (500 MHz, CDCl): δ8.24(s, 4H), 7.36(d, J= 8.0 Hz, 4H), 6.71(s, 1H), 6.00(m,2H), 5.29(s,2H), 3.11(s, 2H), 2.63(s, 2H), 1.96(s, 2H), 1.58(m, 2H), 0.85(m, 4H), 0.07(s, 6H).
MS (ESI) m/z: 535.1[M + H]
ステップ2: 4,4’−((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3−フルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ジフェニルアミン
100mLの一口フラスコにおいて、1−(4−((2S,5S)−2,5−ビス(4−ニトロフェニル)ピロリジン−1−イル)−2−フルオロフェニル)−4,4−ジメチルアザシリナン(1.67g、3.13mmol)を、20mLのテトラヒドロフランに溶解させ、二酸化白金(0.7g、3.13mmol)を加え、常温常圧の条件下で水素化反応を3時間させた。珪藻土をろ過助剤とし、減圧下で溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=5/1)精製して4,4’−((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3−フルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ジフェニルアミン(1.2g)を得た。
H NMR (500 MHz, CDCl): δ 6.95(d, J= 8.0 Hz, 4H), 6.64(d, J= 8.5 Hz, 4H), 6.06(m, 3H), 4.98(d, J= 7.0 Hz, 2H), 3.12(s, 2H), 2.50(s,2H), 1.75(d, J= 5.0 Hz, 2H), 1.26(m, 2H), 0.88(m, 4H), 0.12(s, 6H).
MS (ESI) m/z: 475.1 [M + H]
ステップ3: ((2S,2’S,3R,3’R)−((2S,2’S)−(((((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3−フルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(4,1−フェニレン))ビス(アザンジイル)ビス(カルボニル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(3−メトキシ−1−オキソブタン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸メチル(2a)
100mLの一口フラスコにおいて、4,4’−((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3−フルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ジフェニルアミン(0.53g、1.12mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド10mLに溶解させ、N−(メトキシカルボニル)−O−メチル−L−スレオニル−L−プロリン(0.97g、3.35mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.64g、3.35mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.45g、3.35mmol)およびN−メチルモルホリン(0.68g、6.71mmol)を順次加えた。混合物を55℃に加熱し、12時間反応させた。反応溶液を水に注ぎ、ろ過し、ろ過ケーキをジクロロメタンで再溶解させ、有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥させ、カラムクロマトグラフィー(移動相:石油エーテル/酢酸エチル=1/2(v/v))により精製して化合物2a(0.5g)を得た。
H NMR (500 MHz, CDCl): δ9.93(s, 2H), 7.50(d, J= 8.5 Hz, 4H), 7.29(d, J= 8.0 Hz, 2H),7.13(d, J= 8.5 Hz, 4H), 6.71(m,1H), 5.96(m, 2H), 5.13(d, J=6.0 Hz, 4H), 4.44(m, 2H), 4.28(m, 2H), 3.82(m, 2H), 3.65(m, 2H), 3.54(s, 6H), 3.48(m, 2H), 3.26(s, 6H), 2.98(m, 4H), 2.45(m, 2H), 2.16(m, 2H), 2.09(m, 2H), 1.89(m, 4H), 1.62(d,J= 5.5 Hz, 2H), 1.14(d, J= 6.0 Hz, 6H), 0.73(t, J= 5.5 Hz, 2H), 0.04(s, 6H).
MS (ESI) m/z: 1015.5[M + H]
実施例8: ((2S,2’S,3R,3’R)−((2S,2’S)−(((((2R,5R)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3−フルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(4,1−フェニレン))ビス(アザンジイル)ビス(カルボニル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(3−メトキシ−1−オキソブタン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸メチル(2b)
(Methyl ((2S, 2’S, 3R, 3’R)-((2S, 2’S)-(((((2R, 5R)-1-(4-(4,4-dImethylazasIlInan-1-yl)-3-fluorophenyl)pyrrolIdIn-2,5-dIyl)bIs(4,1-phenylene))bIs(azanedIyl))bIs (carbonyl)) bIs (pyrrolIdIn-2,1-dIyl))bIs(3-methoxy-1-oxobutan-1,2-dIyl))dIcarbamate (2b))
Figure 2020512331
実施例7における化合物2aの合成ステップ1、2、3を参照して化合物2b(0.55g)を得た。
HNMR (500 MHz, DMSO−d): δ 9.94(s, 2H), 7.51(d, J= 8.5 Hz, 4H), 7.29(d, J= 7.5 Hz, 2H), 7.13(d, J= 8.5 Hz, 4H), 6.70(m, 1H), 5.96(m, 2H), 5.13(d, J= 6.0 Hz, 2H), 4.44(dd, J= 5.0 Hz, 8.0 Hz, 2H), 4.28(t, J= 7.5 Hz, 2H), .3.69(m, 2H), 3.54(m, 2H), 3.49(s,6H), 3.47(d, J= 6.5 Hz, 2H), 3.25(s, 6H), 2.98(m, 4H), 2.44(m, 2H), 2.15(m, 2H), 2.00(d, J= 6.0 Hz, 2H), 1.89(m, 4H), 1.62(d, J= 5.5 Hz, 2H), 1.13(d, J= 6.5 Hz, 6H), 0.73 (t, J= 6.0 Hz, 4H), 0.04(s, 6H).
MS (ESI) m/z: 1037.50[M + Na]
実施例9: ((2S,2’S,3R,3’R)−((2S,2’S)−(((((2S,5S)−1−(3,5−ジフルオロ−4−(8−アザ−5−シラスピロ[4.5]デカン−8−イル)フェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(4,1−フェニレン))ビス(アザンジイル))ビス(カルボニル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル)(3−メトキシ−1−オキソブタン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸メチル(3a)
(Methyl ((2S,2’S,3R,3’R)-((2S,2’S)-(((((2S,5S)-1-(3,5-dIfluoro-4-(8-aza-5-sIlaspIro [4.5]dec-8-yl)phenyl)pyrrolIdIn-2,5-dIyl)bIs(4,1-phenylene))bIs (azanedIyl))bIs(carbonyl)) bIs(pyrrolIdIn-2,1-dIyl)(3-methoxy-1-oxobutan-1,2-dIyl))dIcarbamate (3a))
Figure 2020512331
ステップ1: 8−(4−((2S,5S)−2,5−ビス(4−ニトロフェニル)ピロリジン−1−イル)−2,6−ジフルオロフェニル)−8−アザ−5−シラスピロ[4.5]デカン
100mLの一口フラスコにおいて、室温で(1R, 4R)−1,4−ビス(4−ニトロフェニル)ブタン−1,4−ジイルジメシレート(0.39g、0.79mmol)および3,5−ジフルオロ−4−(8−アザ−5−シラスピロ[4.5]デカン−8−イル)アニリン(0.45g、1.59mmol)を、アセトニトリル(4mL)に溶解させ、その後、混合液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.51g、3.95mmol)を加え、75℃に加熱して一晩撹拌した。反応溶液を室温まで冷却した後、6N塩酸水溶液(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(20mL×2) で抽出した。有機相をそれぞれ水(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮し、得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)により異性体を分離して8−(4−((2S,5S)−2,5−ビス(4−ニトロフェニル)ピロリジン−1−イル)−2,6−ジフルオロフェニル)−8−アザ−5−シラスピロ[4.5]デカン(0.25g)を得た。
H NMR (500 MHz, DMSO−d): δ 8.22 (d, J = 8.5 Hz, 4H), 7.52 (d, J = 8 Hz, 4H), 5.88 (d, J = 11.5 Hz, 2H), 5.50−5.49 (m, 2H), 3.07−3.04 (m, 4H), 1.75−1.74 (m, 2H), 1.52−1.49 (m, 4H), 1.25−1.23 (m, 2H), 0.81−0.78 (m, 4H), 0.55−0.52 (m, 4H).
MS(ESI)m/z 579.5 [M+H]
ステップ2: 4,4’−((2S,5S)−1−(3,5−ジフルオロ−4−(8−アザ−5−シラスピロ[4.5]デカン−8−イル)フェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ジフェニルアミン
100mLの一口フラスコにおいて、8−(4−((2S,5S)−2,5−ビス(4−ニトロフェニル)ピロリジン−1−イル)−2,6−ジフルオロフェニル)−8−アザ−5−シラスピロ[4.5](0.25g、0.43mmol)を、テトラヒドロフラン(4mL)に溶解させ、さらに該溶液に二酸化白金(0.1g、0.43mmol)を加え、水素ガスで3回置換し、その後、水素雰囲気下、室温で一晩反応させた。反応溶液を珪藻土でろ過し、ろ液を濃縮して4,4’−((2S,5S)−1−(3,5−ジフルオロ−4−(8−アザ−5−シラスピロ[4.5]デカン−8−イル)フェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ジフェニルアミン(0.19g)を得た。
MS(ESI)m/z:519.5 [M+H]
ステップ3: ((2S,2’S,3R,3’R)−((2S,2’S)−(((((2S,5S)−1−(3,5−ジフルオロ−4−(8−アザ−5−シラスピロ[4.5]デカン−8−イル)フェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(4,1−フェニレン))ビス(アザンジイル))ビス(カルボニル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル)(3−メトキシ−1−オキソブタン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸メチル(3a)
100mLの一口フラスコにおいて、室温で4,4’−((2S,5S)−1−(3,5−ジフルオロ−4−(8−アザ−5−シラスピロ[4.5]デカン−8−イル)フェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ジフェニルアミン(0.14g、0.27mmol)およびN−(メトキシカルボニル)−O−メチル−L−スレオニル−L−プロリン(0.23g、0.81mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解させ、その後、1−エチル−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボニルジイミド塩酸塩(0.16g、0.81mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.11g、0.81mmol)およびN−メチルモルホリン(0.14g、1.35mmol)を順次加えた。その後、60℃に加熱し、1時間反応させた。反応終了後、反応溶液を水(50mL)に注ぎ、そして酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機相をそれぞれ水(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮し、精製して化合物3a(0.14g)を得た。
H NMR(500 MHz, DMSO−d): δ 9.95 (s, 2H), 7.52(d, J = 10Hz, 4H), 7.31(d, J = 10Hz, 2H), 7.14(d, J = 5Hz, 4H), 5.80(d, J = 10Hz, 2H), 5.15(s, 2H), 4.45−4.42(m, 2H), 4.29−4.26(m, 2H), 3.85−3.81(m, 2H), 3.69−3.65(m, 2H), 3.53(s, 6H), 3.49−3.45(m, 2H), 3.25(s, 6H), 3.08−3.05(m, 4H), 2.44(s, 2H), 2.17−2.12(m, 2H), 2.01−1.96(m, 2H), 1.91−1.84(m, 4H), 1.62−1.61(m, 2H), 1.51−1.50(m, 4H), 1.15−1.13(m, 6H), 0.81−0.79(m, 4H), 0.56−0.53(m, 4H).
MS(ESI)m/z 1081.3 [M+Na]
実施例10: (2S,2’S,3R,3’R)−((2S,2’S)−(((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−ジアゾカン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5,2−ジイル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(3−メトキシ − 1−オキソブタン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸メチル(4a)
(Methyl (2S, 2’S, 3R, 3’R)-((2S,2’S)-(((2S,5S)-1-(4-(4,4- dImethyl-1,4-dIazocan-1-yl)-3,5-dIfluorophenyl)pyrrolIdIn-2,5-dIyl)bIs(1H-benzo[d]ImIdazol-5,2-dIyl))bIs(pyrrolIdIn-2,1-dIyl))bIs(3-methoxy-1-oxobutan-1,2- dIyl))dIcarbamate (4a))
Figure 2020512331
ステップ1: 1−(4−((2S,5S)−2,5−ビス(4−クロロ−3−ニトロフェニル)ピロリジン−1−イル)−2,6−ジフルオロフェニル)−4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン
100mLの一口フラスコにおいて、室温で(1R,4R)−1,4−ビス(4−クロロ−3−ニトロフェニル)ブタン−1,4−ジイルジメシレート(2.5g、4.49mmol)および4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロアニリン(9.2g、35.88mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(30mL)に溶解し、得られた混合物を一晩60℃に加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、1N塩酸(50mL)に注ぎ、そして酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機相を合わせて、乾燥させ、ろ過して濃縮させ、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)により精製して1−(4−((2S,5S)−2,5−ビス(4−クロロ−3−ニトロフェニル)ピロリジン−1−イル)−2,6−ジフルオロフェニル)−4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン(2.5g)を得た。
H NMR (500 MHz, CDCl): δ = 7.70 (d, J = 1 Hz, 2H), 7.52 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.34−7.28 (m, 2H), 6.02−5.99 (m, 1H), 5.98−5.93 (m, 1H), 5.22 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 3.14−3.13 (m, 4H), 2.60−2.50 (m, 2H), 1.90−1.892 (m, 2H), 0.86−0.85 (m, 4H), 0.08 (s, 6H).
MS (ESI) m/z 621.1 [M+H]
ステップ2: 5,5’−((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(N−(4−メトキシベンジル)−2−ニトロアニリン)
100mLの一口フラスコにおいて、1−(4−((2S,5S)−2,5−ビス(4−クロロ−3−ニトロフェニル)ピロリジン−1−イル)−2,6−ジフルオロフェニル)−4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン(2.0g、3.22mmol)に、4−メトキシベンジルアミン(3.53g、25.74mmol)を加え、油浴で145℃に加熱して1時間反応させた。反応溶液を室温まで冷却し、酢酸エチル(100mL)で希釈し、2N塩酸(50mL×2)および飽和食塩水(20mL)を順次用いて洗浄した。有機相を乾燥させ、ろ過し、濃縮させて粗生成物を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)により精製して5,5’−((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(N−(4−メトキシベンジル)−2−ニトロアニリン)(2.1g)を得た。MS (ESI) m/z 845.3 [M+Na]
ステップ3: 5,5’−((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(2−ニトロアニリン)
100mLの一口フラスコにおいて、5,5’−((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(N−(4−メトキシベンジル)−2−ニトロアニリン)(2.1g、2.55mmol)を、トリフルオロ酢酸(20mL)に溶解させ、室温で1時間撹拌した。反応溶液を濃縮して溶媒を除去し、酢酸エチル(20mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム(20mL)および飽和食塩水(10mL)を順次用いて洗浄した。有機相を乾燥させ、ろ過し、濃縮させて粗生成物を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)により精製して5,5’−((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(2−ニトロアニリン)(1.5g)を得た。
MS (ESI) m/z 583.1 [M+H]
ステップ4: ((2S,2’S,3R,3’R)−((2S,2’S)−(((((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(2−ニトロ−4,1−フェニレン)ビス(アザンジイル))ビス(カルボニル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(3−メトキシ−1−オキソブタン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸メチル
100mLの一口フラスコにおいて、5,5’−((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(2−ニトロアニリン)(1.4g、2.4mmol)およびN−(メトキシカルボニル)−O−メチル−L−スレオニル−L−プロリン(2.08g、7.2mmol)を、ピリジン(15mL)に溶解させ、氷浴でオキシ塩化リン(1.11g、7.2mmol)滴下し、反応を15分間続けた。反応溶液を酢酸エチル(30mL)で希釈し、1N塩酸(20mL×2)、飽和炭酸水素ナトリウム(20mL)および飽和食塩水(20mL)を順次用いて洗浄した。有機相を乾燥させ、ろ過し、濃縮させ、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=2:3)により精製して((2S,2’S,3R,3’R)−((2S,2’S)−(((((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1‐イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(2−ニトロ−4,1−フェニレン)ビス(アザンジイル))ビス(カルボニル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(3−メトキシ−1−オキソブタン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸メチル(1.6g)を得た。
MS (ESI) m/z 1145.5 [M+Na]
ステップ5: ((2S,2’S,3R,3’R)−((2S,2’S)−(((((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(2−アミノ−4,1−フェニレン)ビス(アザンジイル))ビス(カルボニル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(3−メトキシ−1−オキソブタン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸メチル
100mLの一口フラスコにおいて、((2S,2’S,3R,3’R)−((2S,2’S)−(((((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(2−ニトロ−4,1−フェニレン)ビス(アザンジイル))ビス(カルボニル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(3−メトキシ−1−オキソブタン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸メチル(1.6g、1.42mmol)を、テトラヒドロフラン(20mL)に溶解させ、二酸化白金(200 mg、0.88mmol)を加え、水素ガス条件下、室温で1時間反応させた。反応溶液を珪藻土でろ過し、ろ液を濃縮して((2S,2’S,3R,3’R)− ((2S,2’S)−(((((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(2−アミノ−4,1−フェニレン)ビス(アザンジイル))ビス(カルボニル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(3−メトキシ−1−オキソブタン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸メチル(1.2g)を得た。
MS (ESI) m/z 1085.4 [M+Na]
ステップ6: (2S,2’S,3R,3’R)−((2S,2’S)−(((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5,2−ジイル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(3−メトキシ − 1−オキソブタン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸メチル(4a)
100mLの一口フラスコにおいて、(2S,2’S,3R,3’R)−((2S,2’S)−(((((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(2−アミノ−4,1−フェニレン)ビス(アザンジイル))ビス(カルボニル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(3−メトキシ−1−オキソブタン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸メチル(1.2g、1.13mmol)に酢酸(10mL)を加え、油浴で70℃に加熱して2時間反応させた。反応溶液を濃縮して溶媒を除去し、残渣を酢酸エチル(30mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム(30mL)および飽和食塩水(20mL)を順次用いて洗浄した。有機相を乾燥させ、ろ過し、濃縮させ、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=20/1)および分取HPLCにより精製して化合物4a(88mg)を得た。
H NMR (500 MHz, CDCl): δ = 10.39 (s, 1H), 10.26 (s, 1H), 7.73−7.71 (m, 1H), 7.53−7.50 (m, 1H), 7.33−7.30 (m, 1H), 7.15−7.15 (m, 3H), 5.80−5.75 (m, 2H), 5.72−5.68 (m, 2H), 5.55−5.51 (m, 2H), 5.22−5.17 (m, 2 H), 4.64 (s, 1H), 4.57 (s, 1H), 3.80−3.78 (m, 3H), 3.77−3.74 (m, 8H), 3.73−3.72 (m, 1H), 3.31−3.09 (m, 3H), 3.10−3.07 (m, 4H), 2.98−2.90 (m, 4H), 2.62−2.57 (m, 2H), 2.30−2.27 (m, 4H), 2.20−2.10 (m, 2H), 1.75−1.72 (m, 2H), 1.29−1.27 (m, 2H), 1.18−1.14 (m, 5H), 0.77−0.74 (m, 4H), 0.04 (s, 6H).
MS (ESI) m/z 1049.4 [M+Na]
実施例11: ((2S,2’S,3R,3’R)−((2S,2’S)−(((2R,5R)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5,2−ジイル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(3−メトキシ−1− オキソブタン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸メチル(4b)
(Methyl (2S, 2’S, 3R, 3’R)-((2S,2’S)-(((2R,5R)-1-(4-(4,4-dImethylazasIlInan-1-yl)-3,5-dIfluorophenyl)pyrrolIdIn-2,5-dIyl)bIs(1H-benzo[d]ImIdazol-5,2-dIyl))bIs(pyrrolIdIn-2,1-dIyl))bIs(3-methoxy-1-oxobutan-1,2-dIyl))dIcarbamate (4b))
Figure 2020512331
実施例10における化合物の4aの合成方法を参照し合成して((2S,2’S,3R,3’R)−((2S,2’S)−(((2R,5R)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5,2−ジイル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(3−メトキシ−1− オキソブタン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸メチル(4b)(0.7g)を得た。
H NMR (500 MHz, DMSO−d): δ 12.08(s, 1H), 12.00(s, 1H), 7.49(d, J= 8.5 Hz, 1H), 7.41(d, J= 8.0 Hz, 2H), 7.19(s, 1H), 7.08(m, 4H), 5.87(t, J= 6.0 Hz, 2H), 5.35(d, J= 7.5 Hz, 2H), 5.16(t, J= 3.5 Hz, 2H), 4.29(d, J= 4.5 Hz, 2H), 3.85(d, J= 6.0 Hz, 4H), 3.55(s, 6H), 3.48(d, J= 5.5 Hz, 2H), 3.18(m, 6H), 3.00(m, 4H), 2.54(m, 2H), 2.20(s, 4H), 2.02(m, 4H), 1.69(s, 2H), 1.04(m, 6H), 0.69(s, 4H), 0.02(s, 6H).
MS (ESI) m/z:1027.4[M + H]
実施例12: (2S,2’S,3R,3’R)−((2S,2’S)−(((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3−フルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5,2−ジイル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(3−メトキシ−1− オキソブタン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸メチル(5a)
(Methyl (2S, 2’S, 3R, 3’R)-((2S,2’S)-(((2S,5S)-1-(4-(4,4-dImethyl-1,4-azasIlInan-1-yl)-3-fluorophenyl)pyrrolIdIn-2,5-dIyl)bIs(1H-benzo[d]ImIdazol-5,2-dIyl))bIs(pyrrolIdIn-2,1-dIyl))bIs(3-methoxy-1-oxobutan-1,2-dIyl))dIcarbamate (5a))
Figure 2020512331
実施例10における化合物の4aの合成方法を参照し合成して(2S,2’S,3R,3’R)−((2S,2’S)−(((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3−フルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5,2−ジイル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(3−メトキシ−1− オキソブタン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸メチル5a(44mg)を得た。
H−NMR (500 MHz, CDCl): δ = 10.40 (s, 1H), 10.26 (s, 1H), 7.72−7.04 (m, 1H), 7.56−7.55 (m, 1H), 7.31−7.30 (m, 1H), 7.17−7.08 (m, 3H), 6.59 (s, 1H), 6.08−5.95 (m, 2H), 5.76−5.68 (m, 2H), 5.57−5.50 (m, 2H), 5.28−5.21 (m, 2H), 4.64−4.61 (s, 1H), 4.60−4.57 (s, 1H), 3.82−3.80 (m, 4H), 3.79−3.67 (m, 9H), 3.63−3.57 (m, 1H), 3.33−3.26 (m, 3H), 3.08−2.95(m, 9H), 2.67−2.54 (m, 2H), 2.30−2.22 (m, 4H), 2.18−2.13 (m, 2H), 1.85−1.80 (m, 3H), 1.20−1.03 (m. 3H), 0.81−0.79 (m, 4H), 0.04 (s, 6H)。
MS (ESI) m/z 1031.3 [M+Na]
実施例13: ((2S,2’S,3R,3’R)−((2S,2’S)−(((2R,5R)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3−フルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5,2−ジイル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(3−メトキシ−1− オキソブタン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸メチル(5b)
(Methyl (2S, 2’S, 3R, 3’R)-((2S,2’S)-(((2R,5R)-1-(4-(4,4-dImethylazasIlInan-1-yl)-3-fluorophenyl)pyrrolIdIn-2,5-dIyl)bIs(1H-benzo[d]ImIdazol-5,2-dIyl))bIs(pyrrolIdIn-2,1-dIyl))bIs(3-methoxy-1-oxobutan-1,2-dIyl))dIcarbamate (5b))
Figure 2020512331
実施例10における化合物の4aの合成方法を参照して((2S,2’S,3R,3’R)−((2S,2’S)−(((2R,5R)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3−フルオロフェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5,2−ジイル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(3−メトキシ−1− オキソブタン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸メチル(5b)(0.4g)を得た。
H NMR(DMSO−d, 500 MHz): δ 12.04(s, 1H), 11.98(s, 1H), 7.47(d, J= 8.0 Hz, 2H), 7.39(d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.07(m, 4H), 6.65(m, 1H), 6.02(d, J= 7.0 Hz, 2H), 5.32(d, J= 5.0 Hz, 2H), 5.15(d, J= 7.0 Hz, 2H), 4.29(s, 2H), 3.85(s, 4H), 3.55(s, 6H), 3.48(m, 2H), 3.27(s, 6H), 2.94(m, 4H), 2.54(m, 2H), 2.21(d, J= 5.5Hz, 4H), 2.01(m, 4H), 1.70( s, 2H), 1.05(t, J= 6.0 Hz, 6H), 0.71(t, J= 3.0 Hz, 4H), 0.02(s, 6H).
MS (ESI) m/z: 1009.5[M + H]
実施例14: ((2S,3R)−1−((S)−2−(6−((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−5−(4−((S)−1−(N−(メトキシカルボニル)−O−メチル−L−スレオニル)ピロリジン−2−ホルミルアミノ)フェニル)ピロリジン−2−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピロリジン−1−イル)−3−メトキシ−1−オキソブタン−2−イル)カルバミン酸メチル(6a)
(Methyl ((2S,3R)-1-((S)-2-(6-((2S,5S)-1-(4-(4,4-dImethylazasIlInan-1-yl)-3,5-dIfluorophenyl)-5-(4-((S)-1-(N-(methoxycarbonyl)-O-methyl-L-threonyl)pyrrolIdIn-2-formylamIno)phenyl)pyrrolIdIn-2-yl)-1H-benzo[d]ImIdazol-2-yl)pyrrolIdIn-1-yl)-3-methoxy-1-oxobutan-2-yl)carbamate(6a))
Figure 2020512331
ステップ1: 1−(4−((2S,5S)−2−(4−クロロ−3−ニトロフェニル)−5−(4−ニトロフェニル)ピロリジン−1−イル)−2,6−ジフルオロフェニル)−4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン
(1R,4R)−1−(4−クロロ−3−ニトロフェニル)−4−(4−ニトロフェニル)ブタン−1,4−ジイルジメシレート(2.00g、4.5mmol)、4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロアニリン(9.20g、36.0mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(5.85g、45.0mmol)の混合物をN,N−ジメチルホルムアミド(45mL)において60℃に加熱し油浴で一晩撹拌しながら反応させた。反応終了後、反応溶液に注ぎ2M/塩酸(200mL)において10分間撹拌し、酢酸エチル(60mL×2)で抽出し、有機相をそれぞれ2M塩酸(60mL)および飽和食塩水(60mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:石油エーテル/酢酸エチル=15/1)により精製して1−(4−((2S,5S)−2−(4−クロロ−3−ニトロフェニル)−5−(4−ニトロフェニル)ピロリジン−1−イル)−2,6−ジフルオロフェニル)−4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン(1.31g)を得た。
H NMR(500 MHz, DMSO−d):δ 8.21(d, J=8.5Hz, 2H), 7.96(d, J=2.0Hz, 1H), 7.75(d, J=8.5Hz, 1H), 7.48−7.55(m, 3H), 5.92(d, J=12.0Hz, 2H), 5.43−5.50(m, 2H), 3.04(t, J=6.0Hz, 4H), 1.94−2.03(m, 2H), 1.72−1.79(m, 2H), 0.72(t, J=6.0Hz, 4H), 0.03(s, 6H).
MS (ESI) m/z: 587.1.
ステップ2: (S)−2−((4−((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−5−(4−ニトロフェニル)ピロリジン−2−イル)−2−ニトロフェニル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
1−(4−((2S,5S)−2−(4−クロロ−3−ニトロフェニル)−5−(4−ニトロフェニル)ピロリジン−1−イル)−2,6−ジフルオロフェニル)−4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン(1.47g、2.49mmol)、(S)−2−カルバモイルピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.81g、3.75mmol)、炭酸セシウム(1.23g、3.75mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.12g、0.12mmol)、4, 5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9, 9−ジメチルキサンテン(0.42g、0.75mmol)を、1, 4−ジオキサン(40mL)に分散させ、得られた混合物をN雰囲気下の100℃油浴で撹拌しながら4時間反応させた。反応溶液を室温まで冷却し、吸引ろ過し、ろ液を水200mLに注ぎ、酢酸エチル(60mL×2)で抽出し、水(60mL×3)で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:石油エーテル/酢酸エチル=10/1)により精製して(S)−2−((4−((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−5−(4−ニトロフェニル)ピロリジン−2−イル)−2−ニトロフェニル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.1g)を得た。
H NMR(500 MHz, DMSO−d):δ 10.52(s, 1H), 8.21−8.28(m, 2H), 7.85−7.86(m, 1H), 7.49−7.66(d, J=8.5Hz, 1H), 7.50−7.58(m, 3H), 5.91(d, J=12.5Hz, 2H), 5.45(dd, J=8.0Hz, J=34.5Hz, 2H),4.30(s, 1H), 3.34−3.43(m, 2H), 3.02−3.10(m, 4H), 2.42−2.45(m, 1H), 2.13−2.28(m, 1H), 1.72−1.97(m, 6H), 1.3(s, 9H), 0.69−0.72(m, 4H), 0.03(s, 6H).
MS (ESI) m/z: 765.3.
ステップ3: (S)−2−((2−アミノ−4−((2S,5S)−5−(4−アミノフェニル)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
(S)−2−((4−((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−5−(4−ニトロフェニル)ピロリジン−2−イル)−2−ニトロフェニル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.00g、1.30mmol)を、テトラヒドロフラン(15mL)に溶解させ、酸化白金(0.1g)を加え、水素雰囲気下、室温で撹拌しながら6時間反応させた。反応溶液を吸引ろ過し、ろ液を濃縮し、残渣をメチルtert−ブチルエーテル(15mL)で叩解し精製して(S)−2−((2−アミノ−4−((2S,5S)−5−(4−アミノフェニル)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.58g、63%)を得た。
H NMR(500 MHz, DMSO−d):δ 9.24(s, 1H), 7.06(d, J=9.0Hz, 1H), 6.84−6.85(m, 2H), 6.50−6.58(m, 3H), 6.43(d, J=7.5Hz, 1H), 5.81(d, J=12.5Hz, 2H), 4.95(s, 4H), 4.79−4.93(m, 2H), 4.24(s, 1H), 3.34−3.43(m, 2H), 3.03−3.08(m, 4H), 2.35−2.41(m, 2H), 2.13−2.22(m, 1H), 1.89−1.91(m, 2H), 1.76−1.79(m, 1H), 1.57−1.61(m, 2H), 1.32−1.41(m, 9H), 0.71−0.73(m, 4H), 0.04(s, 6H).
MS (ESI) m/z: 705.3.
ステップ4: (S)−2−((2−アミノ−4−((2S,5S)−5−(4 −((S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−ホルミルアミノ)フェニル) 1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
(S)−2−((2−アミノ−4−((2S,5S)−5−(4−アミノフェニル)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.40g、0.57mmol)、L−BOC−プロリン(0.13g、0.60mmol)、2−(7−オキソベンゾトリアゾール)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(0.33g、0.86mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.20mL、1.14mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解させ、室温で撹拌しながら2時間反応させた。反応溶液を水(50mL)に注ぎ、10分間撹拌し、吸引ろ過し、ろ過ケーキを水(5mL×3)で洗浄し、固体を収集し、乾燥させて(S)−2−((2−アミノ−4−((2S,5S)−5−(4−((S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−ホルミルアミノ)フェニル)1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.46g)を得た。
H NMR(500 MHz, DMSO−d):δ 9.92(s, 1H), 9.15−9.23(m, 1H), 7.53(d, J=8.0Hz, 1H), 7.14−7.15(m, 2H), 7.07(d, J=8.0Hz, 1H), 6.57−6.61(m, 2H), 5.81(d, J=12.5Hz, 2H), 5.06(dd, J=7.5Hz, J=34.0Hz, 2H), 4.380−4.93(m, 2H), 4.19−4.25(m, 2H), 3.33−3.41(m, 4H), 3.03−3.05(m, 4H), 2.43−2.47(m, 2H), 2.19−2.20(m, 2H), 1.80−1.89(m, 6H), 1.64−1.67(m, 2H), 1.36−1.41(m, 18H), 0.70−0.72(m, 4H), 0.03(s, 6H).
MS (ESI) m/z: 902.6.
ステップ5: (S)−2−((4−((2S,5S)−5−(2−((S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
(S)−2−((4−((2S,5S)−5−(2−((S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.45g、0.50mmol)、酢酸(2.7mL)を、トルエン(9mL)に溶解させ、得られた混合物を、55℃の油浴で撹拌しながら5時間反応させた。飽和炭酸ナトリウム水溶液で反応溶液のpHをアルカリ性になるように調整し、酢酸エチル(30mL×2)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:石油エーテル/酢酸エチル=10/1)により精製して(S)−2−((4−((2S,5S)−5−(2−((S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.21g)を得た。
H NMR(500 MHz, DMSO−d):δ 9.95(s, 1H), 7.55(d, J=8.0Hz, 2H), 7.46(d, J=7.5Hz, 1H), 7.17−7.25(m, 3H), 7.06(d, J=8.5Hz, 1H), 5.82−5.86(m, 2H), 5.25(dd, J=5.5Hz, J=48.5Hz, 2H), 4.85−4.95(m, 1H), 4.41−4.42(m, 2H),3.39−.356(m, 4H), 3.02−3.04(m, 4H), 2.15−2.20(m, 2H), 1.80−1.99(m, 8H), 1.68−1.70(m, 2H), 1.29−1.40(m, 18H), 0.68−0.71(m, 4H), 0.02(s, 6H).
MS (ESI) m/z: 884.4.
ステップ6: (S)−N−(4−((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−5−(2−((S)−ピロリジン−2−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)ピロリジン−2−イル)フェニル)ピロリジン−2−ホルムアミド(S)−2−((4−((2S,5S)−5−(2−((S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.17g、0.23mmol)を、テトラヒドロフラン(8mL)および濃塩酸(2mL、24mL)に溶解させ、室温で1時間反応させた。反応溶液を濃縮し、残渣を水(10mL)で希釈し、酢酸エチルで洗浄し、水相のpHを飽和炭酸ナトリウム水溶液でアルカリ性になるように調整し、そしてジクロロメタンとメタノールとの10:1混合溶液で抽出し、有機相を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮して(S)−N−(4−((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−5−(2−((S)−ピロリジン−2−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)ピロリジン−2−イル)フェニル)ピロリジン−2−ホルムアミド(0.15g)を得た。
H NMR(500 MHz, DMSO−d):δ 9.92(s, 1H), 7.61(d, J=8.5Hz, 2H), 7.46(d, J=7.5Hz, 1H), 7.16−7.23(m, 3H), 7.03(d, J=8.5Hz, 1H), 5.85 (d, J=12.5Hz, 2H), 5.29(dd, J=5.5, 45.0Hz, 2H), 4.31−4.32(m, 1H), 3.66−3.69(m, 2H), 3.02(t, J=6.0Hz, 4H), 2.87−2.94(m, 4H), 1.95−2.01(m, 4H), 1.73−1.78(m, 3H), 1.63−1.67(m, 4H), 1.23−1.25(m, 3H), 0.68(t, J=6.0Hz, 4H), 0.02(s, 6H).
MS (ESI) m/z: 684.2.
ステップ7: ((2S,3R)−1−((S)−2−(6−((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−5−(4−((S)−1−(N−(メトキシカルボニル)−O−メチル−L−スレオニル)ピロリジン−2−ホルミルアミノ)フェニル)ピロリジン−2−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピロリジン−1−イル)−3−メトキシ−1−オキソブタン−2−イル)カルバミン酸メチル(6a)
(S)−N−(4−((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−5−(2−((S)−ピロリジン−2−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)ピロリジン−2−イル)フェニル)ピロリジン−2−ホルムアミド(0.14g、0.21mmol)、(2S,3R)−3−メトキシ−2−((メトキシカルボニル)アミノ)酪酸(0.09g、0.47mmol)、2−(7−オキソベンゾトリアゾール)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(0.16g、0.41mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.21g、1.64mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)を室温で3時間反応させた。反応終了後、反応溶液を水(30mL)に注ぎ、10分間撹拌し、吸引ろ過し、水(10mL×3)で洗浄し、粗生成物を収集して精製し、((2S,3R)−1−((S)−2−(6−((2S,5S)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−5−(4−((S)−1−(N−(メトキシカルボニル)−O−メチル−L−スレオニル)ピロリジン−2−ホルミルアミノ)フェニル)ピロリジン−2−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピロリジン−1−イル)−3−メトキシ−1−オキソブタン−2−イル)カルバミン酸メチル(6a)(0.065g)を得た。
H NMR (500 MHz, DMSO−d): δ 11.97−12.29 (m, 1 H), 9.95−10.00 (m, 1 H), 7.53 (d, J = 8.0 Hz, 2 H), 7.43 (dd, J = 8.5 Hz, J = 34.5 Hz, 1 H), 7.30 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.16−7.27 (m, 4 H), 7.04 (dd, J = 8.0Hz, J = 25.5 Hz, 1 H), 5.84 (dd, J = 3.5Hz, J = 12.5 Hz, 2 H), 5.14−5.34 (m, 3H), 4.43−4.46 (m, 1 H), 4.27−4.30 (m, 2 H), 3.83−3.84 (m, 2 H), 3.66−3.68 (m, 1 H), 3.47−3.55 (m, 7 H), 3.16−3.28 (m, 6 H), 3.02 (t, J = 6.0Hz, 4 H), 2.49−2.51 (m, 1 H), 2.14−2.24 (m, 3H), 1.97−2.07 (m, 4 H), 1.85−1.93 (m, 2 H), 1.63−1.70 (m, 2 H), 1.23−1.25 (m, 2 H), 1.06−1.15 (m, 6 H), 0.70 (t, J = 5.0 Hz, 4 H), 0.03 (s, 6 H).
MS (ESI) m/z: 1030.4.
実施例15: ((2S,3R)−1−((S)−2−(6−((2R,5R)−1−(4−(4,4−ジメチル−アザシリナン−1−イル) −5−(4−((S)−1−(N−(メトキシカルボニル)−O−メチル−L−スレオニル)ピロリジン−2−ホルミルアミノ)フェニル)ピロリジン−2−イル)−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)ピロリジン−1−イル)−3−メトキシ−1−オキソブタン−2−イル)カルバミン酸メチル(6b)
(Methyl ((2S,3R)-1-((S)-2-(6-((2R,5R)-1-(4-(4,4-dImethylazasIlInan-1-yl)-5-(4-((S)-1-(N-(methoxycarbonyl)-O-methyl-L-threonyl)pyrrolIdIn-2-formylamIno)phenyl)pyrrolIdIn-2-yl)-benzo[d]ImIdazol-2-yl)pyrrolIdIn-1-yl)-3-methoxy-1-oxobutan-2-yl)carbamate (6b))
Figure 2020512331
化合物6bの製造は、実施例化合物6aの製造方法を参照し合成して化合物6b(0.06g)を得た。
H NMR (500 MHz, DMSO−d): δ 11.98−12.28(m, 1H), 9.96−10.00(m, 1H), 7.53(d, J=8.5Hz, 1H), 7.44(dd, J=8.0Hz, J=39.0Hz, 1H), 7.29(d, J=4.0Hz, 1H), 7.12−7.24(m, 4H), 7.05(m, 1H), 5.84(dd, J=6.0Hz, J=12.0Hz, 2H), 5.12−5.34(m, 3H), 4.43−4.46(m, 1H), 4.26−4.34(m, 2H), 3.83−3.84(m, 2H), 3.66−3.68(m, 1H), 3.463.54(m, 7H), 3.10−3.25(m, 6H), 3.02(t, J=6.0Hz, 4H), 2.47−2.49(m, 1H), 2.15−2.20(m, 3H), 1.87−1.92(m, 6H), 1.62−1.69(m, 2H), 1.23−1.25(m, 2H), 0.99−1.14(m, 6H), 0.69(t, J=6.0Hz, 4H), 0.02(s, 6H).
MS(ESI): m/z 1030.4.
実施例16: ((2S,2’S,3R,3’R)−((2S,2’S)−(((2R,5R)−1−(3,5−ジフルオロ−4−(8−アザ−5−シラスピロ[4.5]デカン−8−イル)フェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5,2−ジイル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス−1−オキソブタン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸メチル(7b)
(Methyl ((2S,2’S,3R,3’R)-((2S,2’S)-(((2R,5R)-1-(3,5-dIfluoro-4-(8-aza-5-sIlaspIro[4.5]dec-8-yl)phenyl)pyrrolIdIn-2,5-dIyl)bIs(1H-benzo[d]ImIdazol-5,2-dIyl))bIs(pyrrolIdIn-2,1-dIyl)bIs-1-oxobutan-1,2-dIyl))dIcarbamate (7b))
Figure 2020512331
実施例10における化合物4aの製造方法を参照し製造して((2S,2’S,3R,3’R)−((2S,2’S)−(((2R,5R)−1−(3,5−ジフルオロ−4−(8−アザ−5−シラスピロ[4.5]デカン−8−イル)フェニル)ピロリジン−2,5−ジイル)ビス(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5,2−ジイル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス−1−オキソブタン−1,2−ジイル))ジカルバミン酸メチル(7b)を得た。
実施例17: ((2S,3R)−1−((S)−2−((4−((2R,5R)−1−(4−(4,4−ジメチルアザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−5−(4−(2−((S)−1−(N−(メトキシカルボニル)−O−メチル−L−スレオニル)ピロリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)カルバモイル)ピロリジン−1−イル)−3−メトキシ−1−オキソブタン−2−イル)カルバミン酸メチル(8b)
(Methyl ((2S,3R)-1-((S)-2-((4-((2R,5R)-1-(4-(4,4-dImethylazasIlInan-1-yl)-3,5-dIfluorophenyl-5-(4-(2-((S)-1-(N-methoxycarbonyl)-O-methyl-L-threonyl)pyrrolIdIn-2-yl)-1H-ImIdazol-5-yl)phenyl)pyrrolIdIn-2-yl)phenyl)carbamoyl)pyrrolIdIn-1-yl)-3-methoxy-1-oxobutan-2-yl)carbamate (8b))
Figure 2020512331
ステップ1: 1−(4−((2R,5R)−2−(4−ブロモフェニル)−5−(4−ニトロフェニル)ピロリジン−1−イル)−2,6−ジフルオロフェニル)−4,4−ジメチルアザシリナン
250mLの一口フラスコにおいて、(1S,4S)−1−(4−ブロモフェニル)−4−(4−ニトロフェニル)ブタン−1,4−ジイルジメシレート(12g、23.03mmol)、4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロアニリン(47.2g、184.2mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(23.8g、184.2mmol)の混合物をN,N−ジメチルホルムアミド(100mL)中に60℃に加熱して5時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を2N希塩酸溶液(300mL)に注ぎ、酢酸エチル(300mL)で抽出した。有機相をそれぞれ6N希塩酸溶液(100mL)、水(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮させた。得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=25/1)により精製して1−(4−((2R,5R)−2−(4−ブロモフェニル)−5−(4−ニトロフェニル)ピロリジン−1−イル)−2,6−ジフルオロフェニル)−4,4−ジメチルアザシリナン(4.7g)を得た。
MS(ESI)m/z:586.0.
ステップ2:1−(2,6−ジフルオロ−4−((2R,5R)−2−(4−ニトロフェニル)−5−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)フェニル)ピロリジン−1−イル)フェニル)−4,4−ジメチルアザシリナン
反応フラスコに、1−(4−((2R,5R)−2−(4−ブロモフェニル)−5−(4−ニトロフェニル)ピロリジン−1−イル)−2,6−ジフルオロフェニル)−4,4−ジメチルアザシリナン(3g、5.13mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(1.56g、6.16mmol)、酢酸カリウム(1.51g、15.39mmol)および[1−1’−(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロライド(0.19g、0.26mmol)を順次加え、窒素ガス保護下でN,N−ジメチルホルムアミド(75mL)を加え、得られた混合物を100℃に加熱して9時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を氷水(200mL)に注ぎ、そして酢酸エチル(300mL)で抽出した。有機相をそれぞれ水(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮し、得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=12:1)により精製して1−(2,6−ジフルオロ−4−((2R,5R)−2−(4−ニトロフェニル)−5−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)フェニル)ピロリジン−1−イル)フェニル)−4,4−ジメチルアザシリナン(1.54g)を得た。
MS(ESI): m/z 634.2.
ステップ3: (S)−2−(5−(4−((2R,5R)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル))−5−(4−ニトロフェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
反応フラスコに、1−(2,6−ジフルオロ−4−((2R,5R)−2−(4−ニトロフェニル)−5−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)フェニル)ピロリジン−1−イル)フェニル)−4,4−ジメチルアザシリナン(1.3g、2.05mmol)、(S)−2−(5−ブロモ−1H−イミダゾール−2−イル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.71g、2.26mmol)、炭酸カリウム(0.85g、6.15mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.12g、0.103mmol)を順次加え、窒素ガス保護下で反応フラスコにジオキサン(65mL)および水(13mL)を加え、得られた混合物を90℃に加熱して4時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を水(100mL)に注ぎ、そして酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機相をそれぞれ水(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮し、得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)により精製して、(S)−2−(5−(4−((2R,5R)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル))−5−(4−ニトロフェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.8g)を得た。
MS(ESI):m/z 743.2.
ステップ4: (S)−2−(5−(4−((2R,5R)−5−(4−アミノフェニル)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)ピリジン−2−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
反応フラスコに、(S)−2−(5−(4−((2R,5R)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル))−5−(4−ニトロフェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.8g、1.08mmol)、テトラヒドロフラン(20mL)および二酸化白金(0.08g)を順次加え、室温常圧で撹拌しながら2時間水素化還元反応させた。反応終了後、反応溶液を珪藻土でろ過し、ろ液を濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)により精製して(S)−2−(5−(4−((2R,5R)−5−(4−アミノフェニル)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)ピリジン−2−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.46g)を得た。
H NMR(500M, DMSO−d): δ11.78(s, 1H), 7.65(d, J= 5Hz, 2H), 7.37(s, 1H), 7.15(d, J= 5Hz, 2H), 6.86(d, J= 10Hz, 2H), 6.52(d, J= 10Hz, 2H), 5.82(d, J= 10Hz, 2H), 5.12(d, J= 5Hz, 1H), 5.02(d, J= 10Hz, 1H), 4.94(brs, 2H), 4.83−4.76(m, 1H), 3.52−3.50(m, 1H), 3.37−3.34(m, 1H), 3.03(t, J= 5Hz, 4H), 2.47−2.39(m, 2H), 2.21−2.14(m, 1H), 2.03−1.96(m, 2H), 1.86−1.83(m, 1H), 1.66−1.58(m, 2H), 1.39(s, 3H), 1.23(s, 1H), 1.16(s, 5H), 0.72−0.69(m, 4H), 0.02(s, 6H);
MS(ESI)m/z: 713.3 .
ステップ5: (S)−2−((4−((2R,5R)−5−(4−(2−((S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル)−5−イル)フェニル)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)カルバモイル)−1−カルボン酸tert−ブチル
反応フラスコに、(S)−2−(5−(4−((2R,5R)−5−(4−アミノフェニル)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)ピリジン−2−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.36g、0.51mmol)、(tert−ブトキシカルボニル)−L−プロリン(0.13g、0.61mmol)、2−(7−オキソベンゾトリアゾール)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(0.29g、0.765mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.13g、1.02mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)を順次加え、室温で3時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を水(100mL)に注ぎ、そして酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機相をそれぞれ水(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)により精製して、(S)−2−((4−((2R,5R)−5−(4−(2−((S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル)−5−イル)フェニル)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)カルバモイル)−1−カルボン酸tert−ブチル(0.27g)を得た。
H NMR(500M, DMSO−d): δ11.85(s, 1H), 9.94(d, J= 5Hz, 1H), 7.66(d, J= 10Hz, 2H), 7.55(d, J= 5Hz, 2H), 7.37(s, 1H), 7.17(d, J= 5Hz, 4H), 5.83(d, J= 15Hz, 2H), 5.18(s, 2H), 4.84−4.76(m, 1H), 4.26−4.18(m, 1H),3.53(s, 1H), 3.42−3.41(m, 1H), 3.38−3.34(m, 2H), 3.03(t, J= 5Hz, 4H), 2.47−2.43(m, 2H), 2.21−2.16(m, 2H), 2.03−2.01(m, 2H), 1.88−1.76(m, 4H), 1.68−1.64(m, 2H), 1.39(s, 6H), 1.28(s, 6H), 1.23(s, 1H), 1.16(s, 5H), 0.70(t, J= 5Hz, 4H), 0.02(s, 6H);
LC−MS(ESI):m/z 732.7.
ステップ6: (S)−N−(4−((2R,5R)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−5−−(2−((S)−ピロリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)ピロリジン−2−ホルムアミド
(S)−2−((4−((2R,5R)−5−(4−(2−((S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル) −5−イル)フェニル)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)カルバモイル)−カルボン酸(0.2g、0.22mmol)を、テトラヒドロフラン(5mL)に溶解させた後、濃塩酸(2.5mL)を滴下し、滴下終了後、室温で2時間撹拌した。反応終了後、減圧下で溶媒を留去し、得られた濃縮液のpHがアルカリ性になるように飽和炭酸ナトリウム溶液で調整した。その後、ジクロロメタン/メタノール溶液(200Ml、ジクロロメタン/メタノール=10/1)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮させて表題化合物(0.15g)を得た。
MS(ESI)m/z 710.3.
ステップ7: メチル((2S,3R)−1−((S)−2−((4−((2R,5R)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル) −3,5−ジフルオロフェニル)−5−(4−(2−((S)−1−(N−(メトキシカルボニル)−O−メチル−L−スレオニル)ピロリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)カルバモイル)ピロリジン−1−イル)−3−メトキシ−1−オキソブタン−2−イル)カルバミン酸メチル(8b)
反応フラスコに、(S)−N−(4−((2R,5R)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−5−(2−((S)−ピロリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)ピロリジン−2−ホルムアミド(0.13g、0.183mmol)、N−(メトキシカルボニル)−O−メチル−L−スレオニン(0.081g、0.421mmol)、2−(7−オキソベンゾトリアゾール)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(0.16g、0.421mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.189g、1.464mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(6mL)を順次加え、得られた混合液を室温で3時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を水(150mL)に注ぎ、そして酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機相をそれぞれ水(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮し、得られた粗生成物を分取液体クロマトグラフィーにより精製して表題化合物(0.06g)を得た。
H NMR(500M, DMSO−d): δ 11.69(s, 1H), 9.97(s, 1H), 7.65(d, J=5Hz, 2H), 7.53(d, J=10Hz, 2H), 7.40(s, 1H), 7.32(d, J=5Hz, 1H), 7.25−7.21(m, 1H), 7.15−7.14(m, 4H), 5.82(d, J= 10Hz, 2H), 5.17(s, 2H), 5.06(s, 1H), 4.44(s, 1H), 4.29−4.26(m, 2H), 3.84−3.80(m, 2H), 3.70−3.65(m, 1H), 3.57(s, 1H), 3.54(s, 5H), 3.49−3.40(m, 3H), 3.27(s, 1H), 3.24(s, 3H), 3.17(s, 2H), 3.04−3.01(m, 4H), 2.46(s, 2H), 2.18−2.13(m, 3H), 2.01−1.95(m, 3H), 1.91−1.86(m, 2H), 1.66−1.63(m, 2H), 1.19−1.13(m, 3H), 1.09−1.05(m, 3H), 0.71−0.69(m, 4H), 0.02(s, 6H);
LC−MS(ESI)m/z 1056.4 [M+H]
実施例18: ((2S,3R)−1−((2S,4S)−2−((4−((2R,5R)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−5−(6−フルオロ−2−((S)−1−(N−(メトキシカルボニル)−O−メチル−L−スレオニル)ピロリジン−2−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)ピロリジン−2−イル)フェニル)ホルムアミド)−4−(メトキシメチル)ピロリジン−1−イル)−3−メトキシ−1−オキソブタン−2−イル)カルバミン酸メチル(17b)
(Methyl ((2S,3R)-1-((2S,4S)-2-((4-((2R,5R)-1-(4-(4,4-dImethyl-1,4-azasIlInan-1-yl)-3,5-dIfluorophenyl)-5-(6-fluoro-2-((S)-1-(N-(methoxycarbonyl)-O-methyl-L-threonyl)pyrrolIdIn-2-yl)-1H-benzo[d]ImIdazol-5-yl)pyrrolIdIn-2-yl)phenyl)formamIdo)-4-(methoxymethyl)pyrrolIdIn-1-yl)-3-methoxy-1-oxobutan-2-yl)
carbamate (17b) )
Figure 2020512331
ステップ1: 1−(4−((2R,5R)−2−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ニトロフェニル)−5−(4−ニトロフェニル)ピロリジン−1−イル)−2,6−ジフルオロフェニル)−4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン
一口フラスコに、(1S,4S)−1−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ニトロフェニル)−4−(4−ニトロフェニル)ブタン−1,4−ジイルジメシレート(15g、27.7mmol)、4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロアニリン(14.3g、55.46mmol)、アセトニトリル(60mL)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(18g、138.5mmol)を加え、75℃に加熱して一晩反応させた。反応終了後、反応溶液を室温まで冷却した後、6N塩酸水溶液(200mL)に注ぎ、そして酢酸エチル(200mL×2)で抽出した。有機相をそれぞれ水(200mL)および飽和食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮し、得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)により分離して表題化合物(1.5g)を得た。
LC−MS(ESI)m/z 605.8 [M+H]
ステップ2: (S)−2−((4−((2R,5R)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)− 5−(4−ニトロフェニル)ピロリジン−2−イル)−5−フルオロ−2−ニトロフェニル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボン酸 tert−ブチル
一口フラスコに、1−(4−((2R,5R)−2−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ニトロフェニル)−5−(4−ニトロフェニル)ピロリジン−1−イル)−2,6−ジフルオロフェニル)−4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン(1g、1.66mmol)、(S)−2−カルバモイルピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.53g、2.48mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.23g、0.248mmol)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(0.287g、0.496mmol)、炭酸セシウム(0.81g、2.48mmol)およびジオキサン(12.5mL)を加え、窒素ガス保護下で100℃で12時間反応させた。珪藻土でろ過し、濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)により精製して表題化合物(0.54g)を得た。
LC−MS(ESI)m/z 783.8 [M+H]
ステップ3: (S)−2−((2−アミノ−4−((2R,5R)−5−(4−アミノフェニル)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2−イル)−5−フルオロフェニル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボン酸 tert−ブチル
一口フラスコに、(S)−2−((4−((2R,5R)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)− 5−(4−ニトロフェニル)ピロリジン−2−イル)−5−フルオロ−2−ニトロフェニル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボン酸 tert−ブチル(0.54g、0.69mmol)、テトラヒドロフラン(10mL)および二酸化白金(0.054g)を加え、水素雰囲気下、室温で一晩反応させた。珪藻土でろ過し、濃縮させて表題化合物(0.5g)を得た。
LC−MS(ESI)m/z 723.5 [M+H]
ステップ4: (2S, 4S)−2−((4−((2R,5R)−5−(5−アミノ−4−((S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−ホルムアミド)−2−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)カルバモイル)−4−(メトキシメチル)ピロリジン−1−カルボン酸 tert−ブチル
一口フラスコに、(S)−2−((2−アミノ−4−((2R,5R)−5−(4−アミノフェニル)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2−イル)−5−フルオロフェニル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボン酸 tert−ブチル(0.22g、0.297mmol)、(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(メトキシメチル)ピロリジン−2−カルボン酸(0.085g、0.327mmol)、2−(7−オキソベンゾトリアゾール)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(0.17g、0.446mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.077g、0.594mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(6mL)を加え、室温で1時間反応させた。反応溶液を水(150mL)に注ぎ、ろ過して表題化合物(0.32g)を得た。
LC−MS(ESI)m/z 986.8[M+Na]
ステップ5: (2S,4S)−2−((4−((2R,5R)−5−(2−((S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル)−6−フルオロ−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)カルバモイル)−4−(メトキシメチル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
一口フラスコに、(2S,4S)−2−((4−((2R,5R)−5−(5−アミノ−4−((S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−ホルムアミド)−2−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)カルバモイル)−4−(メトキシメチル)ピロリジン−1−カルボン酸 tert−ブチル(0.31g、0.203mmol)および醋酸(2mL)を加え、72℃に加熱して30分間反応させ、反応溶液のpHがアルカリ性なるように飽和炭酸水素ナトリウム溶液で調整し、そして酢酸エチルで抽出し、有機相をそれぞれ水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮させて表題化合物(0.26g)を得た。
LC−MS(ESI)m/z 946.9 [M+H]
ステップ6: (2S,4S)−N−(4−((2R,5R)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−5−(6−フルオロ−2−((S)−ピロリジン−2−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)ピロリジン−2−イル)フェニル)−4−(メトキシメチル)ピロリジン−2−ホルムアミド
一口フラスコに、(2S,4S)−2−((4−((2R,5R)−5−(2−((S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル)−6−フルオロ−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2−イル)フェニル)カルバモイル)−4−(メトキシメチル)ピロリジン−1−カルボン酸 tert−ブチル(0.25g、0.26mmol)、濃塩酸(3mL)およびテトラヒドロフラン(3mL)を加え、室温で1時間撹拌し、反応溶液のpHがアルカリ性なるように飽和炭酸水素ナトリウム溶液で調整し、ジクロロメタンとメタノールとの混合溶液(ジクロロメタン/メタノール=10/1)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮させて表題化合物(0.18g)を得た。
LC−MS(ESI)m/z 746.6 [M+H]
ステップ7:
一口フラスコに、(2S,4S)−N−(4−((2R,5R)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−5−(6−フルオロ−2−((S)−ピロリジン−2−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)ピロリジン−2−イル)フェニル)−4−(メトキシメチル)ピロリジン−2−ホルムアミド(0.18g、0.24mmol)、N−(メトキシカルボニル)−O−メチル−L−スレオニン(0.11g、0.55mmol)、2−(7−オキソベンゾトリアゾール)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(0.18g、0.48mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.25g、1.92mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(6mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応溶液を水(150mL)に注ぎ、酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機相をそれぞれ水(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮し、得られた粗生成物を分取液体クロマトグラフィーにより精製して表題化合物(0.083g)を得た。
H NMR(500M, DMSO−d)δ 12.23(brs, 1H), 9.98(s, 1H), 7.54−7.53(m, 2H), 7.37−7.29(m, 2H), 7.20−7.18(m, 2H), 7.12(s, 1H), 6.99(s, 1H), 5.83−5.81(m, 2H), 5.47−5.45(m, 1H), 5.22(s, 1H), 5.11(s, 1H), 4.42−4.38(m, 1H), 4.26−4.24(m, 2H), 4.10−4.08(m, 1H), 3.81(s, 2H), 3.54(s, 6H), 3.45−3.39(m, 6H), 3.26−3.24(m, 6H), 3.08−3.03(m, 6H), 2.44−2.37(m, 1H), 2.30(s, 1H), 2.19(s, 2H), 2.02−1.97(m, 2H), 1.74(s, 1H), 1.66−1.59(m, 2H), 1.25−1.23(m, 2H), 1.13(s, 3H), 0.96(s, 3H), 0.70(s, 4H), 0.02(s, 6H)。
LC−MS (ESI) m/z 1092.9 [M+H]
実施例19: ((2S,3R)−1−((2S,4S)−2−((4−((2R,5R)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−5−(2−((S)−1−(N−(メトキシカルボニル)−O−メチル−L−スレオニル)ピロリジン−2−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)ピロリジン−2−イル)フェニル)ホルムアミド)−4−(メトキシメチル)ピロリジン−1−イル)−3−メトキシ−1−オキソブタン−2−イル)カルバミン酸メチル(18b)
(Methyl ((2S,3R)-1-((2S,4S)-2-((4-((2R,5R)-1-(4-(4,4-dImethyl-1,4-azasIlInan-1-yl)-3,5-dIfluorophenyl)-5-(2-((S)-1-(N-(methoxycarbonyl)-O-methyl-L-threonyl)pyrrolIdIn-2-yl)-1H-benzo[d]ImIdazol-5-yl)pyrrolIdIn-2-yl)phenyl)formamIdo)-4-(methoxymethyl)pyrrolIdIn-1-yl)-3-methoxy-1-oxobutan-2-yl)carbamate (18b))
Figure 2020512331
ステップ1−6: (2S,4S)−N−(4−((2R,5R)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−5−(2−((S)−ピロリジン−2−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)ピロリジン−2−イル)フェニル)−4−(メトキシメチル)ピロリジン−2−ホルムアミド
出発原料として(1S,4S)−1−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ニトロフェニル)−4−(4−ニトロフェニル)ブタン−1,4−ジイルジメシレートの代わりに(1S,4S)−1−(4−クロロ−3−ニトロフェニル)−4−(4−ニトロフェニル)ブタン−1,4−ジイルジメシレートを使用し、実施例18におけるステップ1−6を参照して表題化合物を得た。
ステップ7:
反応フラスコに、(2S, 4S)−N−(4−((2R,5R)−1−(4−(4,4−ジメチル−1,4−アザシリナン−1−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)−5−(2−((S)− ピロリジン−2−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)ピロリジン−2−イル)フェニル)−4−(メトキシメチル)ピロリジン−2−ホルムアミド(0.30g、0.41mmol)、N−(メトキシカルボニル)−O−メチル−L−スレオニン(0.18g、0.95mmol)、2−(7−オキソベンゾトリアゾール)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(0.31g、0.82mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.56mL、3.28mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)を加え、得られた混合物室温で撹拌しながら45分間反応させた。反応終了後、反応溶液を水(50mL)に注ぎ、5分間撹拌し、酢酸エチル(30mL)で抽出し、有機相を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣を精製して化合物18b(0.26g)を得た。
H NMR (500 MHz, CDCl) δ= 10.33−10.41(brs, 1H), 8.81(s, 1H), 7.44−7.46(m, 3H), 7.28−7.32(m, 1H), 7.05−7.10(m, 3H), 5.70−5.78(m, 4H), 5.46−5.50(m, 1H), 5.14−5.17(m, 1H), 5.03−5.04(m, 1H), 4.78−4.81(m, 1H), 4.70−4.72(m, 1H), 4.61−4.63(m, 1H), 4.02−4.06(m, 1H), 3.76−3.77(m, 3H), 3.70−3.71(m, 6H), 3.42−3.51(m, 2H), 3.6(s, 6H), 3.26−3.27(m, 3H), 3.12(t, J=6.0Hz, 4H), 2.48−2.61(m, 3H), 2.09−2.37(m, 5H), 1.71−1.79(m, 5H), 1.15−1.23(m, 6H), 0.76−0.79 (m, 4H), 0.05(s, 6H)。
LC−MS(ESI)m/z 1074.8[M+H]
試験例1:
C型肝炎ウイルスGT1b/3aおよびGT1b/6a NS5Aキメラレプリコンと、GT1bおよびGT1a野生型レプリコンに対する特定の化合物の活性を測定する
1.実験材料
細胞:Huh7細胞株およびHCV GT1b/aおよびGT1b /6a NS5Aキメラレプリコンと、GT1bおよびGT1a野生型レプリコンRNA。
化合物:100%DMSOを用いて10mMストック溶液を調製して窒素キャビネットに一時的に保存した。
主な試薬を表1に示した。
Figure 2020512331
2.実験方法
化合物の処理:表2の化合物の検出最終濃度に従って、化合物DMSOストック溶液を希釈し、96ウェル検出プレートに加えた。
DMSO最終濃度は0.5%であった。化合物の検出最終濃度を表2に示した。
Figure 2020512331
細胞の準備: レプリコンプラスミドDNAを、対応する制限酵素で線形化した後、T7 RNAポリメラーゼによりDNAをRNAに転写した。
In vItroでの転写で調製されたレプリコンRNAは、エレクトロポレーションによりHuh−7細胞にトランスフェクトした。トランスフェクトされた細胞を、希釈化合物を含む96ウェル検出プレートに10,000細胞/ウェルの密度で播種した。その後、プレートを5%COを含む37℃のインキュベーターに入れて3日間培養した。
細胞活性検出:細胞増殖蛍光滴定検出試薬CellTIter−Fluorを、GT1b野生型レプリコンの96ウェルプレートに加え、5%CO2を含む37°Cのインキュベーターに入れて細胞を1時間培養した後、EnvIsIonによって蛍光シグナル値(RFU)を検出し、元のデータ(RFU)が化合物の細胞毒性の計算に使用された。
薬物活性検出:
ルシフェラーゼ検出試薬BrItelIte plusを使用して15分間以内にEnvIsIonで発光シグナル値(RLU)が検出され、元のデータ(RLU)は化合物の活性の計算に使用された。
データの処理:以下の式により化合物の細胞毒性が計算された。
細胞生存率%=(CPD−HPE)/(ZPE−HPE)×100%
以下の式により化合物の活性が計算された。
阻害率InhIbItIon%=(ZPE−CPD)/(ZPE−HPE)×100%
*CPO:化合物ウェルのシグナル値。
HPE(Hundred percent effect):100%の有効なアクション対照ウェルのシグナル値(ウェル内にDMEM培養液のみ)、
ZPE(Zero percent effect):無効なアクション対照ウェルのシグナル値(化合物を0.5%DMSOに置き換えた)。
細胞生存率(VIabIlIty%)および阻害率(InhIbItIon%)をそれぞれGraphPad PrIsmソフトウェアにインポートし、非線形回帰法を使用して曲線を適合させて、化合物の対応する曲線とその細胞毒性(CC50)、およびHCVレプリコンに対する阻害活性(EC50)値を取得した。
3.実験結果は、表3に示した。
Figure 2020512331
試験例2:C型肝炎ウイルスGT1aおよびGT1b野生型レプリコンと、GT1b/3a、GT1b/4a、GT1b/5aおよびGT1b/6a NS5Aキメラレプリコンに対する特定の化合物の活性の測定
1.実験材料
細胞:Huh−7細胞(肝臓がん細胞株であり、米国AppTec社から由来)、HCV GT1aおよびGT1b野生型(wt)レプリコン、GT1b/3a、GT1b/4a、GT1b/5aおよびGT1b/6a NS5Aキメラレプリコン。
化合物:100%DMSOを使用して10 mMストック溶液を調製し、−40℃の冷蔵庫に保存した。
主な試薬を表4に示した。
Figure 2020512331
2.実験方法:一過性トランスフェクション
化合物の処理:表5の化合物の検出最終濃度に従って、化合物DMSOストック溶液を希釈し、96ウェル検出プレートに加えた。
DMSO最終濃度は0.5%であった。化合物の検出最終濃度を表5に示した。
Figure 2020512331
細胞の準備: レプリコンプラスミドDNAを、対応する制限酵素で線形化した後、T7 RNAポリメラーゼによりDNAをRNAに転写した。In vItroでの転写で調製されたレプリコンRNAは、エレクトロポレーションによりHuh−7細胞にトランスフェクトした。トランスフェクトされた細胞を、希釈化合物を含む96ウェル検出プレートに10,000細胞/ウェルの密度で播種した。その後、プレートを5%COを含む37℃のインキュベーターに入れて3日間培養した。
細胞活性検出: 細胞増殖蛍光滴定検出試薬CellTIter−Fluorを、GT1b野生型レプリコンの96ウェルプレートに加え、5%COを含む37℃のインキュベーターに入れて細胞を1時間培養した後、EnvIsIonによって蛍光シグナル値(RFU)を検出し、元のデータ(RFU)が化合物の細胞毒性の計算に使用された。
薬物活性検出: ルシフェラーゼ検出試薬BrItelIte plusを使用して15分間以内にEnvIsIonで発光シグナル値(RLU)が検出され、元のデータ(RLU)は化合物の活性の計算に使用された。
データの処理: 以下の式により化合物の細胞毒性が計算された。
細胞生存率%=(CPD−HPE)/(ZPE−HPE)×100%
以下の式により化合物の活性が計算された。
阻害率InhIbItIon%=(ZPE−CPD)/(ZPE−HPE)×100%
*CPO:化合物ウェルのシグナル値。
HPE(Hundred percent effect):100%の有効なアクション対照ウェルのシグナル平均値(ウェル内にDMEM培養液のみ)、
ZPE(Zero percent effect):無効なアクション対照ウェルのシグナル値(化合物を0.5%DMSOに置き換えた。
細胞生存率(VIabIlIty%)および阻害率(InhIbItIon%)をそれぞれGraphPad PrIsmソフトウェアにインポートし、非線形回帰法を使用して曲線を適合させて、化合物の対応する曲線とその細胞毒性(CC50)、およびHCVレプリコンに対する阻害活性(EC50)値を取得した。
試験例3: 感染性C型肝炎ウイルスHCVc(GT2a、JFH−1)に対する特定の化合物の活性測定
1.実験材料
細胞:Huh7.5.1細胞およびC型肝炎ウイルスHCVcc(GT2a、JFH−1)感染システム。
化合物:100%DMSOを用いて10mMストック溶液を調製して窒素キャビネットに一時的に保存した。
主な試薬を上記の表4に示した。
2.試験の方法
化合物の処理:表6の化合物の検出最終濃度に従って、化合物DMSOストック溶液を希釈し、96ウェル検出プレートに加えた。DMSO最終濃度は0.5%であった。化合物の検出最終濃度を表6に示した。
Figure 2020512331
ウイルス感染:Huh7.5.1細胞を96ウェル細胞培養プレートに播種し、後で使用するために細胞を5%COインキュベーターにおいて37℃で一晩培養した。化合物およびHCVccウイルス溶液(MOI=0.1)を細胞に同時に加え、ウイルス感染を3日間培養した。並行細胞毒性試験は、ウイルスの阻害方法と同じであるが、ウイルス感染はなかった。
薬物活性検出:hRLucの活性は、ウミシイタケルシフェラーゼ検出(RenIlla lucIferase)試薬の添加により検出された。元のデータ(RLU)は、化合物活性の計算に使用された。
細胞生存率検出:alamarBlue検出試薬の添加により細胞生存率が検出された。元のデータ(RFU)は、化合物の細胞毒性の計算に使用された。
データの処理:以下の式により化合物の細胞毒性が計算された。
化合物の活性は、以下の式により計算された。
*CPD:化合物ウェルのシグナル値。
VC(VIrus Control):ウイルス対照。DMSO対照ウェルの平均シグナルには、細胞およびウイルスを含む。
CC(Cell Control):細胞対象。細胞対照ウェルには、細胞のみを含み、ウイルスを含まない。
細胞生存率(Cell VIabIlIty%)および化合物活性率(InhIbItIon%)をそれぞれGraphPad PrIsmソフトウェアにインポートし、非線形回帰法を使用して曲線を適合させて、化合物の対応する曲線とその細胞毒性(CC50)、およびHCVレプリコンに対する阻害活性(EC50)値を取得した。
3. 試験例2および試験例3の試験結果を表7に示した。
Figure 2020512331
試験例4: ラット肝組織における特定の化合物分布の評価
雄ラット18匹を2つの群にランダムに分け、各群にラット9匹を水の制限なしで一晩絶食させた後、胃内投与により化合物1aおよび化合物6bを10mg/kgで投与した後、0.5時間、3時間、および8時間で試験動物を流血させて屠殺し、試験動物に約1mLの血液を採取し、EDTA−K2で抗凝固処理し、血液サンプルを直ちに氷中に置き、30分間以内に遠心分離機に移し、4℃、4000rpmで血漿を10分間遠心分離した。同時に、肝臓全体をさまざまな時点で採取し、氷冷した生理食塩水ですすぎ、吸い取りにより乾燥させ、重量を測定し、生理食塩水(W/V=1/5)で希釈してホモジェネートにさせた。すべての血漿および肝臓のホモジネートを収集し、すぐに−20℃で保存して試験のために用意した。
ラットは投与後4時間で給餌できる。
すべてのサンプル(試料)が完全に溶けた後、ボルテックスして均一に混合し、サンプル50μLをピペットで1.5mLの遠心管に移し、IS−D(20 ng/mLジアゼパムアセトニトリル)溶液300μLを加え(ブランクサンプルにアセトニトリル200μLを加え)、サンプルを10分間ボルテックスし、12,000rpm、4℃で10分間遠心分離し、純水80μLを96ウェルプレートに加えた後、上清80μLをそれぞれ遠心管から96ウェルプレートに移し、3分間ボルテックスし、LC−MS/MSインジェクション分析まで4℃で置いた。血漿および肝臓の薬物濃度を表8に示した。
Figure 2020512331
試験例5: マウス肝組織における特定化合物分布の評価
雄マウス18匹を2つの群にランダムに分け、水の制限なしで一晩絶食させた後、胃内投与により化合物1aおよび化合物6bを10mg/kgで投与した後、0.5時間、3時間、および8時間で試験動物を流血させて屠殺し、試験動物に約1mLの血液を採取し、EDTA−K2で抗凝固処理し、血液サンプルを直ちに氷中に置き、30分間以内に遠心分離機に移し、4℃、4,000rpmで血漿を10分間遠心分離した。同時に、肝臓全体をさまざまな時点で採取し、氷冷した生理食塩水ですすぎ、吸い取りにより乾燥させ、重量を測定し、生理食塩水(W/V=1/5)で希釈してホモジェネートにさせた。すべての血漿および肝臓のホモジネートを収集し、すぐに−20℃で保存して試験のために用意した。
マウスは投与後4時間で給餌できる。
すべてのサンプル(試料)が完全に溶けた後、ボルテックスして均一に混合し、サンプル50μLをピペットで1.5mLの遠心管に移し、IS−D(20 ng/mLジアゼパムアセトニトリル)溶液200μLを加え(ブランクサンプルにアセトニトリル200μLを加え)、サンプルを10分間ボルテックスし、12,000rpm、4℃で10分間遠心分離し、純水80μLを96ウェルプレートに加えた後、上清80μLをそれぞれ遠心管から96ウェルプレートに移し、3分間ボルテックスし、LC−MS/MSインジェクション分析まで4℃で置いた。血漿および肝臓の薬物濃度を表9に示した。
Figure 2020512331
試験例6:
特定化合物の薬剤耐性の評価−−特定化合物のIn vItro抗HCV GT1a野生型レプリコンとGT1a−NS5A−Y93HおよびGT1a−NS5A−L31V変異レプリコンの活性の測定
1.実験材料
細胞: Huh−7細胞は肝臓がん細胞株(米国AppTec社から由来)、HCVGT1a野生型レプリコンと、GT1a−NS5A−Y93HおよびGT1a−NS5A−L31V変異レプリコンである。
化合物:100% DMSOで10 mMストック溶液を調製して窒素キャビネットに保存した。
主な試薬を表10に示した。
Figure 2020512331
2.実験方法:一過性トランスフェクションによる検出
化合物の処理:表11の化合物の検出最終濃度に従って、化合物DMSOストック溶液を希釈し、96ウェル検出プレートに加えた。DMSO最終濃度は0.5%であった。化合物の検出最終濃度を表11に示した。
Figure 2020512331
細胞の準備: レプリコンプラスミドDNAを、対応する制限酵素で線形化した後、T7 RNAポリメラーゼによりDNAをRNAに転写した。In vItroでの転写で調製されたレプリコンRNAは、エレクトロポレーションによりHuh−7細胞にトランスフェクトした。トランスフェクトされた細胞を、希釈化合物を含む96ウェル検出プレートに10,000細胞/ウェルの密度で播種した。その後、プレートを5%COを含む37℃のインキュベーターに入れて3日間培養した。
化合物活性検出: ルシフェラーゼ検出試薬BrIght−Gloを使用して5分間以内にEnvIsIonで発光(LumInescence)シグナル値(RLU)が検出され、元のデータ(RLU)は化合物の活性の計算に使用された。
データの処理: 化合物の活性は、以下の式により計算された。
*CPD:化合物ウェルのシグナル値、
HPE(Hundred percent effect):100%の有効なアクション対照ウェルのシグナル平均値(ウェル内にDMEM培養液のみ)、
ZPE(Zero percent effect):無効なアクション対照ウェルのシグナル平均値(化合物を0.5%DMSOに置き換えた。
化合物活性率(阻害率%)をGraphPad PrIsmソフトウェアにインポートし、非線形回帰法を使用して曲線を適合させて、化合物の対応する曲線、およびHCVレプリコンに対する阻害活性(EC50)値を取得した。
3.試験結果は、表12に示した。
Figure 2020512331

Claims (18)

  1. 次の式I:
    Figure 2020512331
    [式中、
    およびRは、それぞれヒドロキシル、アルキル、アルコキシおよびアリールからなる群から独立して選ばれ、あるいは、RおよびRは、結合して1、2または3個のケイ素原子を含むケイ素含有飽和脂肪族環を形成し、
    、R、RおよびRは、それぞれ水素およびハロゲンからなる群から独立して選ばれ、
    Xは、次の基
    Figure 2020512331
    からなる群から選ばれ、
    Yは、次の基
    Figure 2020512331
    からなる群から選ばれ、
    およびRは、それぞれ−CH(アルキル)(アルコキシ)、−CH(アルキル)、−CH(アルコキシ)、−C(アルキル)(アルコキシ)、−C(アルキル)(アルコキシ)、−C(アルキル)および−C(アルコキシ)からなる群から独立して選ばれ、
    およびR10は、それぞれ水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、およびアルコキシアルキルからなる群から独立して選ばれ、
    各RおよびRは、それぞれ水素、ハロゲン、およびアルキルからなる群から独立して選ばれ、
    各mは、0、1、2、3、および4からなる群から独立して選ばれ、
    nは、0、1、2、3、4、5、6、および8からなる群から選ばれる。]で表される、
    化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物。
  2. 請求項1に記載の化合物であって、下記式Iaの化合物、式Ibの化合物、式Icの化合物または式Idの化合物である、化合物:
    Figure 2020512331
    [式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R、R、X、Y、mおよびnは、請求項1で定義された通りである。]。
  3. 請求項1または2に記載の化合物であって、RおよびRは、それぞれC1−6アルキルから独立して選ばれ、あるいは、RおよびRは、結合して1個のケイ素原子を含む3〜8員のケイ素含有飽和脂肪族環を形成する、化合物。
  4. 請求項1または2に記載の化合物であって、RおよびRは、それぞれメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、n−ブチル、イソブチルおよびフェニルからなる群から独立して選ばれ、あるいは、RおよびRは、結合して1個のケイ素原子を含む3、4、5または6員のケイ素含有飽和脂肪族環を形成する、化合物。
  5. 請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の化合物であって、R、R、RおよびRは、それぞれ水素、フルオロ、およびクロロからなる群から独立して選ばれ、好ましくは、RおよびRは、それぞれ水素およびフルオロからなる群から独立して選ばれ、RおよびRは、水素から選ばれ、好ましくは、R和Rの一方はフルオロであり、他方は水素であり、RおよびRは、水素から選ばれ、好ましくは、RおよびRは、フルオロから選ばれ、RおよびRは、水素から選ばれる、化合物。
  6. 請求項1〜5のうちのいずれか1項に記載の化合物であって、
    Xは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、Yは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、あるいは、Xは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、Yは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、あるいは、Xは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、Yは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、あるいは、Xは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、Yは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、あるいは、Xは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、Yは
    Figure 2020512331
    からなる群から選ばれ、
    好ましくは、Xは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、Yは
    Figure 2020512331

    から選ばれ、あるいは、Xは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、Yは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、あるいは、Xは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、Yは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、あるいは、Xは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、Yは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、あるいは、Xは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、Yは
    Figure 2020512331
    からなる群から選ばれ、好ましくは、Xは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、Yは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、あるいは、Xは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、Yは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、あるいは、Xは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、Yは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、あるいは、Xは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、Yは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、あるいは、Xは
    Figure 2020512331
    から選ばれ、Yは
    Figure 2020512331
    からなる群から選ばれる、化合物。
  7. 請求項1〜5のうちのいずれか1項に記載の化合物であって、
    Xは
    Figure 2020512331
    からなる群から選ばれ、Yは
    Figure 2020512331
    からなる群から選ばれ、あるいは、Xは
    Figure 2020512331
    からなる群から選ばれ、Yは
    Figure 2020512331
    からなる群から選ばれる、化合物。
  8. 請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の化合物であって、
    およびRは、それぞれ−CH(CH)(OCH)、−CH(CH、−CH(OCH、−C(CH(OCH)、−C(CH)(OCH、−C(CH、−C(OCH、−CH(CHCH)(OCHCH)、−CH(CH)(OCHCH)、−CH(CHCH)(OCH)、−CH(CHCH、−CH(CH)(CHCH)、−CH(OCHCH、−CH(OCHCH)(OCH)、−C(CHCH(OCHCH)、−C(CH(OCHCH)、−C(CHCH(OCH)、−C(CHCH)(OCHCH、−C(CH)(OCHCH、−C(CHCH)(OCH、−C(CHCH、−C(CH)(CHCH、−C(CH(CHCH)および−C(OCHCHからなる群から独立して選ばれる、化合物。
  9. 請求項1〜8のうちのいずれか1項に記載の化合物であって、RおよびR10は、それぞれ水素、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、n−ブチル、イソブチル、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、tert−ブトキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル、およびエトキシエチルからなる群から独立して選ばれる、化合物。
  10. 請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の化合物であって、RおよびRは、それぞれ−CH(CH)(OCH)および−CH(CHからなる群から独立して選ばれ、RおよびR10は、それぞれ水素およびメトキシメチルからなる群から独立して選ばれる、化合物。
  11. 請求項1〜10のうちのいずれか1項に記載の化合物であって、RおよびRは、それぞれ水素、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、n−ブチル、およびイソブチルからなる群から独立して選ばれる、化合物。
  12. 請求項1〜11のうちのいずれか1項に記載の化合物であって、
    およびRはメチルであり、あるいは、RおよびRは、結合して1個のケイ素原子を含む4、5または6員のケイ素含有飽和脂肪族環を形成し、R和Rの一方はフルオロであり、他方は水素であり、あるいは、RおよびRはいずれもフルオロであり、RおよびRは水素であり、Xは、
    Figure 2020512331
    であり、Yは、
    Figure 2020512331
    であり、RおよびRはいずれも−CH(CH)(OCH)であり、RおよびR10は、いずれも水素またはメトキシメチルであり、nは0である、化合物。
  13. 請求項1または2に記載の化合物であって、下記化合物
    Figure 2020512331
    Figure 2020512331
    Figure 2020512331
    Figure 2020512331
    Figure 2020512331
    Figure 2020512331
    からなる群から選ばれる、化合物。
  14. 治療有効量の請求項1〜13のうちのいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物、および1つ以上の薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
  15. 請求項1〜13のうちのいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物、あるいは請求項14に記載の医薬組成物の、C型肝炎ウイルス感染を治療するための医薬の製造における使用。
  16. C型肝炎ウイルス感染の治療方法であって、治療有効量の請求項1〜13のうちのいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物、あるいは請求項14に記載の医薬組成物を、それを必要とする患者に投与することを含む、方法。
  17. C型肝炎ウイルス感染を治療するための、請求項1〜13のうちのいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物、あるいは請求項14に記載の医薬組成物。
  18. 請求項1〜13のうちのいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、互変異性体、立体異性体もしくは重水素化物、またはそれらの混合物、あるいは請求項14に記載の医薬組成物の、C型肝炎ウイルス感染を治療するための使用。
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