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JP2020506698A - α−アミラーゼ変異体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、親α−アミラーゼと比した場合に向上した洗浄性能を有する親α−アミラーゼの変異体に関する。本発明はまた、この変異体をコードするポリヌクレオチド、このポリヌクレオチドを含む核酸構築物、ベクターおよび宿主細胞、ならびに、本発明の変異体を生成する方法に関する。

Description

配列表の参照
本出願は、コンピュータ読み取り可能な形態の配列表を含んでおり、これは本明細書において参照により援用される。
本発明は、α−アミラーゼの変異体、この変異体をコードするポリヌクレオチド、および、この変異体の生成方法に関する。
α−アミラーゼ(α−1,4−グルカン−4−グルカノヒドロラーゼ、E.C.3.2.1.1)は、デンプンならびに他の直鎖および分岐1,4−グリコシドオリゴ糖および多糖類の加水分解を触媒する酵素群を構成する。
洗剤、製パン、醸造、例えば異性化糖の調製またはデンプンからのエタノール製造の一部におけるデンプン液化および糖化などの数々の公知の用途におけるα−アミラーゼの産業的な使用には長い歴史がある。α−アミラーゼのこれらの用途および他の用途は公知であり、特に細菌性α−アミラーゼといった微生物由来のα−アミラーゼが利用される。
用いられた最初の細菌性α−アミラーゼは、Termamylとしても知られるB.リケニホルミス(B.licheniformis)由来のα−アミラーゼであり、これは広範に特徴付けが行われ、この酵素に係る結晶構造が判明している。AA560などのアルカリ性アミラーゼが、洗剤における用途が見出された特定の一群のα−アミラーゼを形成する。これらの公知の細菌性アミラーゼの多くは、特定の用途における機能が改善されるよう修飾されている。
Termamyl、AA560(国際公開第2000/060060号パンフレット)およびSP707(Tsukamoto et al.,1988,Biochem.Biophys.Res.Comm.151:25−31により記載されている)などのバチルス属(Bacillus)アミラーゼは、洗剤における用途が見出されるα−アミラーゼの特定の群を形成する。これらのアミラーゼは修飾されて、洗剤中における安定性が向上されている。例えば国際公開第96/23873号パンフレットには、SP707のアミノ酸181+182またはアミノ酸183+184を欠失させて(国際公開第96/23873号パンフレットの配列番号7)、このアミラーゼの安定性を向上することが開示されている。国際公開第96/23873号パンフレットにはさらに、M202を例えばロイシンで置換することによりSP707アミラーゼを修飾して、分子を酸化に対して安定化させることが開示されている。それ故、アミラーゼを修飾して一定の特性を向上させることは公知である。
環境保護のために、洗浄、皿洗いおよび/またはクリーニングプロセス中の温度を下げることがますます重要となっている。しかしながら、アミラーゼを含む大部分の酵素の至適温度は、低温洗浄において通常用いられる温度よりも高い。α−アミラーゼは洗剤組成物において用いられる重要な酵素であり、その使用は、ランドリーの洗濯または皿洗いの最中におけるデンプン質の汚れを除去するためにますます重要となっている。従って、温度が低い場合であっても洗浄性能、汚れ除去効果および/または活性が保持されるα−アミラーゼ変異体を見出すことが重要である。しかしながら、現在の洗剤酵素組成物の効率にも関わらず、多くの汚れは完全に除去することが困難である。これらの問題は、低い洗浄温度(例えば冷水)および短期間の洗浄サイクルの使用増加により悪化している。それ故、低温下で機能することが可能であり、同時に特異活性(デンプン分解活性)、安定性および/または洗浄性能などの他の望ましい特性が維持または増加可能であるデンプン分解酵素を得ることが望ましい。
それ故、本発明は、5〜40℃の温度などの低温での洗浄、皿洗いおよび/またはクリーニングプロセスにおいて用いられることが可能であるα−アミラーゼ変異体を提供することを目的とする。さらに、本発明はまた、親α−アミラーゼと比して、または、配列番号1、2、3、4、5、6、7または8のいずれかのα−アミラーゼと比して向上した洗浄性能を低温で有するα−アミラーゼ変異体を提供することを目的とする。
本発明は親α−アミラーゼの変異体に関し、ここで、(i)変異体は、配列番号1に係るアミノ酸配列の109、1、7、280、284、320、323および391に対応する1つ以上の位置、および、任意選択により、配列番号1に係るアミノ酸配列の位置140、181、182、183、184、195、206、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含み、(ii)変異体は、少なくとも90%など、少なくとも95%など、少なくとも97%などの少なくとも80%であるが、100%未満の配列同一性を、配列番号:1、2、3、4、5、6、7または8に係るアミノ酸配列に対して有し、ならびに、(iii)変異体は、α−アミラーゼ活性を有する。
本発明はまた、本発明に係る変異体をコードするポリヌクレオチド、本発明に係る変異体をコードするポリヌクレオチドを含む核酸構築物、本発明に係る変異体をコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクター、および、本発明に係る変異体をコードするポリヌクレオチドを含む宿主細胞に関する。
本発明はまた、α−アミラーゼ変異体を生成する方法であって、(a)変異体の発現に好適な条件下で本発明の宿主細胞を培養するステップ、および、(b)変異体を回収するステップを含む方法に関する。
本発明はさらに、α−アミラーゼ変異体を入手する方法であって、親α−アミラーゼに、配列番号1に係るアミノ酸配列の109、7、1、391、280、284、320および323に対応する1つ以上の位置、および、任意選択により、配列番号1に係るアミノ酸配列の位置140、181、182、183、184、195、206、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を導入するステップであって、各修飾が独立して置換または欠失であり、および、変異体がα−アミラーゼ活性を有するステップ;ならびに、変異体を回収するステップを含む方法に関する。
本発明は親α−アミラーゼの変異体に関し、ここで、(i)変異体は、配列番号1に係るアミノ酸配列の109、7、1、391、280、284、320および323に対応する1つ以上の位置、および、任意選択により、配列番号1に係るアミノ酸配列の位置140、181、182、183、184、195、206、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含み、(ii)変異体は、少なくとも90%など、少なくとも95%など、少なくとも97%などの少なくとも80%であるが、100%未満の配列同一性を、配列番号:1、2、3、4、5、6、7または8に係るアミノ酸配列に対して有し、ならびに、(iii)変異体はα−アミラーゼ活性を有する。
一態様において、本発明は親α−アミラーゼの変異体に関し、ここで、(i)変異体は、配列番号1に係るアミノ酸配列の109、1、7、280、284、320、323および391からなる群から選択される位置に対応する1つ以上の位置、および、任意選択により、配列番号1に係るアミノ酸配列の140、181、182、183、184、195、206、243、260、304および476からなる群から選択される位置に対応する1つ以上の位置に修飾を含み、(ii)変異体は、少なくとも90%など、少なくとも95%など、少なくとも97%などの少なくとも80%であるが、100%未満の配列同一性を、配列番号:1、2、3、4、5、6、7または8に係るアミノ酸配列に対して有し、ならびに、(iii)変異体はα−アミラーゼ活性を有する。
定義
対立遺伝子変異体:「対立遺伝子変異体」という用語は、同一の染色体座を占有する遺伝子の2つ以上の代替的な形態のいずれかを意味する。対立遺伝子変異は、突然変異を介して自然に生じ、また、個体群中の多型性によりもたらされ得る。遺伝子突然変異は、サイレント(コードされるポリペプチドにおける変化無し)であることが可能であり、または、改変されたアミノ酸配列を有するポリペプチドがコードされ得る。ポリペプチドの対立遺伝子変異体は、遺伝子の対立遺伝子変異体によってコードされたポリペプチドである。
「α−アミラーゼ」(α−1,4−グルカン−4−グルカノヒドロラーゼ、E.C.3.2.1.1)という用語は、デンプンならびに他の直鎖および分岐1,4−グリコシドオリゴ糖および多糖類の加水分解を触媒する酵素群を構成する。本発明の目的のために、α−アミラーゼ活性は、実施例の項に記載の手法に従って判定される。一態様において、本発明の変異体は、配列番号1の成熟型ポリペプチドのα−アミラーゼ活性の、例えば少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも100%といった、少なくとも20%を有する。
本明細書において用いられるところ、「アミノ酸」という用語は、標準的な20種の遺伝的にコードされたアミノ酸、および、これらの対応する「D型」の立体異性体(天然の「L型」と比較)、ω−アミノ酸、他の天然に生じるアミノ酸、通常のものではないアミノ酸(例えば、α,α−二置換アミノ酸、N−アルキルアミノ酸等)、ならびに、化学的に誘導体化されたアミノ酸を含む。1種以上のアミノ酸の化学誘導体は、官能側基との反応により達成され得る。このような誘導体化された分子としては、例えば、遊離アミノ基が誘導体化されて、アミン塩酸塩、p−トルエンスルホニル基、カルボキシベンゾキシ基、t−ブチルオキシカルボニル基、クロロアセチル基またはホルミル基を形成している分子が挙げられる。遊離カルボキシル基は、誘導体化されて、塩、メチルおよびエチルエステル、または、他のタイプのエステルおよびヒドラジドを形成し得る。遊離水酸基は、誘導体化されてO−アシルまたはO−アルキル誘導体を形成し得る。また、化学誘導体としては、20種の標準的なアミノ酸の天然アミノ酸誘導体を含有するペプチドが挙げられる。例えば:4−ヒドロキシプロリンはプロリンについて置換され得;5−ヒドロキシリシンはリシンについて置換され得;3−メチルヒスチジンはヒスチジンについて置換され得;ホモセリンはセリンについて置換され得、および、オルニチンはリシンについて置換され得る。誘導体はまた、要求される活性が維持される限りにおいて1種以上の付加または欠失を含有するペプチドを含む。他の包含される修飾は、アミド化、アミノ末端アシル化(例えばアセチル化またはチオグリコール酸アミド化)、末端カルボキシルアミド化(例えば、アンモニアまたはメチルアミンによる)等の末端修飾である。
アミノ酸が特定的に列挙されている場合(「アラニン」または「Ala」または「A」など)、この用語は、別段の記載がない限り、l−アラニンおよびd−アラニンの両方を指す。他の通常のものではないアミノ酸はまた、所望される機能的特性がポリペプチドによって保持される限りにおいて、本発明のポリペプチドに係る好適なコンポーネントであり得る。示されているペプチドについて、コードされているアミノ酸残基の各々は、適切な場合、従来のアミノ酸の慣用名に対応して1文字の記号で表記されている。一実施形態において、本発明のポリペプチドは、L−アミノ酸を含むか、または、L−アミノ酸から構成されている。
cDNA:「cDNA」という用語は、真核または原核細胞から得られる成熟したスプライシングされたmRNA分子からの逆転写により調製されることが可能であるDNA分子を意味する。cDNAは、対応するゲノムDNA中に存在し得るイントロン配列を欠いている。初期の一次RNA転写物は、成熟型のスプライシングされたmRNAとして出現する前にスプライシングを含む一連のステップを介して処理されるmRNAの前駆体である。
「コード配列」という用語は、変異体のアミノ酸配列を直接特定するポリヌクレオチドを意味する。コード配列の境界は、一般にオープンリーディングフレームにより判定され、これは通常、ATG、GTGまたはTTGなどの開始コドンで開始され、TAA、TAGまたはTGAなどの終止コドンで終わる。コード配列は、ゲノムDNA、cDNA、合成DNAまたはこれらの組み合わせであり得る。
「制御配列」という用語は、本発明の変異体をコードするポリヌクレオチドの発現に必要とされる核酸配列を意味する。各制御配列は、変異体をコードするポリヌクレオチドに対してネイティブ(すなわち、同一の遺伝子に由来)もしくは外来(すなわち、異なる遺伝子に由来)であっても、または、相互にネイティブもしくは外来であってもよい。このような制御配列としては、これらに限定されないが、リーダー、ポリアデニル化配列、プロペプチド配列、プロモータ、シグナルペプチド配列、および転写ターミネータが挙げられる。少なくとも、制御配列、プロモータ、ならびに、転写および翻訳終止シグナルを含む。制御配列は、変異体をコードするポリヌクレオチドのコード領域に対する制御配列の連結を促進させる特定の制限部位を導入する目的のためにリンカーを備えていてもよい。
「増強された洗浄性能」または「向上した洗浄性能」という用語は、配列番号1の親α−アミラーゼと比して向上したクリーニング効果(例えば汚れの除去)を洗濯または食器洗浄などの洗浄プロセスにおいてもたらす、本発明のポリペプチドの能力を意味する。洗浄性能は、自動機械式応力アッセイ(AMSA)を用いるなど、技術分野において周知である方法を用いて、判定され得る。増強された洗浄性能は、例えば20℃以上(40℃など)の洗浄温度といった、洗浄条件の一部のみ、または、おそらくはそのすべての下で達成され得ることが当業者には認識されるであろう。
本明細書において用いられるところ、「酵素洗浄力による有益性」という用語は、酵素が洗剤に対して付加し得る、同一であるが酵素を含まない洗剤と比した場合における有利な効果を指す。酵素によりもたらされることが可能である重要な洗浄力による有益性は、洗浄および/またはクリーニング後に視認可能な汚染物がないかほとんどない汚れの除去;洗浄プロセスで遊離した汚染物の再付着の防止または低減(再付着防止とも呼ばれる効果);元々は白色であったが反復的な使用および洗浄の後に灰色がかったもしくは黄色がかった外観となってしまった生地の白色度の完全なまたは部分的な回復(白色化とも呼ばれる効果)である。触媒による汚れの除去または汚染物の再付着の防止とは直接関連しないが生地の取り扱いによる有益性(Textile care benefit)もまた、酵素洗浄力による有益性について重要である。このような生地の取り扱いによる有益性の例は、一の布地から他の布地へ、もしくは、同一の布地の他の部分への移染の防止または低減(移染防止または逆汚染防止とも呼ばれる効果);ピル性を低減するための布地表面からの突出繊維もしくは破断繊維の除去、または、既に存在しているピルもしくは毛羽の除去(抗ピルとも呼ばれる効果);布地柔軟性の向上;布地の色の清澄化;および、布地もしくは衣服の繊維中に詰まった粒状の汚染物の除去である。酵素漂白は、さらなる酵素洗浄力による有益性であり、ここで、触媒活性は一般に、過酸化水素または他の過酸化物などの漂白成分の形成を触媒するために用いられる。
「発現」という用語は、特にこれらに限定されないが、転写、転写後修飾、翻訳、翻訳後修飾および分泌物を含む変異体の生成に関与するいずれかのステップを含む。
「発現ベクター」という用語は、変異体をコードするポリヌクレオチドを含み、また、その発現をもたらす制御配列に作動可能にリンクされている直鎖または環状DNA分子を含む。
「断片」という用語は、配列番号:1、2、3、4、5、6、7または8のポリペプチドのアミノおよび/またはカルボキシル終端で1つ以上(例えば複数)のアミノ酸を欠くポリペプチドを意味し;ここで、断片はα−アミラーゼ活性を有する。一態様において、断片は、配列番号:1、2、3、4、5、6、7または8の少なくとも200連続アミノ酸残基、例えば、配列番号1、2、3、4、5、6、7または8の、少なくとも300連続アミノ酸残基、または、少なくとも350連続アミノ酸残基、または、少なくとも400連続アミノ酸残基、または、少なくとも450連続アミノ酸残基を含有する。
「宿主細胞」という用語は、本発明のポリヌクレオチドを含む核酸構築物または発現ベクターによる形質転換、形質移入、形質導入等に対する感受性を有するいずれかの細胞タイプを意味する。「宿主細胞」という用語は、複製の最中に生じる突然変異による親細胞とは等しくない親細胞の子孫のいずれかを包含する。
本明細書において用いられるところ、「強度値」という用語は、洗浄性能の計測値を指す。これは、白色光を照射した際におけるサンプルから反射した光の強度として表される輝度として計測される。サンプルが汚れている場合、反射光の強度はきれいなサンプルからのものよりも低い。従って、反射光の強度を用いて洗浄性能を計測することが可能であり、ここで、より高い強度値がより高い洗浄性能と相関している。色の計測は、洗浄した生地のイメージを撮像するために用いられるプロ用の平面スキャナ(Kodak iQsmart、Kodak)で行われる。スキャンしたイメージから光強度の値を抽出するために、イメージからの24−ビットピクセル値が、レッド、グリーンおよびブルー(RGB)の値に変換される。強度値(Int)は、RGB値をベクターとして一緒に加算し、次いで、得られるベクターの長さから算出される。
Figure 2020506698
「Δ強度」または「Δ強度値」という用語は、本明細書において、例えば布きれCS−28(Center For Testmaterials BV,P.O.Box 120,3133 KT Vlaardingen,the Netherlands)または硬質面といったテスト材料の強度計測の結果として定義されている。布きれは、バックグラウンドとして同等の条件下で洗浄した布きれの一部と共に、計測される。Δ強度は、アミラーゼで洗浄したテスト材料の強度値から、アミラーゼを伴わずに洗浄したテスト材料の強度値を差し引いたものである。
本明細書において用いられるところ、「向上した特性」という用語は、親と比して向上した変異体に関する特徴を指す。このような向上した特性としては、これらに限定されないが、洗浄性能、熱活性、耐熱性、ならびに、保管条件下における安定性、および、化学的安定性が挙げられる。向上した特性は、本明細書において定義および記載されている安定性などのもののいずれかであり得る。
「向上した洗浄性能」という用語は、本明細書において、配列番号2または1のアミラーゼの洗浄性能を基準とした本発明のアミラーゼの洗浄性能の改変を示すと定義されており、この改変は、例えば汚れの除去の向上として示され得る。向上した洗浄性能は、実施例1に従って判定される。実施例1において列挙されている条件の1つ以上において、α−アミラーゼ変異体濃度が0.2mg/Lである場合にモデル洗剤Aにおいて20℃において、または、α−アミラーゼ変異体濃度が0.05mg/Lである場合にモデル洗剤Aにおいて40℃において、または、α−アミラーゼ変異体濃度が0.2mg/Lである場合にモデル洗剤Jにおいて20℃において、または、α−アミラーゼ変異体濃度が0.05mg/Lである場合にモデル洗剤Jにおいて30℃において、または、α−アミラーゼ変異体濃度が0.2mg/Lである場合に洗剤Kにおいて20℃において、改善度(IF)が1.0超、好ましくは1.05超であれば、洗浄性能は向上している。洗浄条件は実施例の項において記載されている。
「洗浄性能」という用語は、普通、例えば皿洗浄などにおける硬質面クリーニングといったクリーニングを含むが、また、洗濯などの生地における洗浄性能、ならびに、産業上および組織的なクリーニングをも含む。向上した洗浄性能は、本明細書における定義において記載されているΔ強度を比較することにより計測し得る。
「単離された」という用語は、自然界においては生じない形態または環境にある物質を意味する。単離された物質の非限定的な例としては、(1)いずれかの非天然物質、(2)特にこれらに限定されないが、自然界において関連している天然構成成分の1種以上もしくはすべてが少なくとも部分的に除去されたいずれかの酵素、変異体、核酸、タンパク質、ペプチドもしくは補助因子を含むいずれかの物質;(3)自然界において見出される物質と相対的に人工的に修飾されたいずれかの物質;または、(4)自然界においては関連している他の成分に対する物質の量を増やすことにより修飾されたいずれかの物質(例えば、物質をコードする遺伝子の複数のコピー;物質をコードする遺伝子と自然界で関連しているプロモータより強力なプロモータの使用)が挙げられる。単離された物質は、発酵液体培地サンプルに存在し得る。一態様において、本発明は単離されたα−アミラーゼ変異体に関する。
単離されたポリヌクレオチド:「単離されたポリヌクレオチド」という用語は、人工的に修飾されたポリヌクレオチドを意味する。一態様において、単離されたポリヌクレオチドは、アガロース電気泳動による測定で、少なくとも1%の純度、例えば、少なくとも5%の純度、少なくとも10%の純度、少なくとも20%の純度、少なくとも40%の純度、少なくとも60%の純度、少なくとも80%の純度、少なくとも90%の純度および少なくとも95%の純度である。ポリヌクレオチドは、ゲノム、cDNA、RNA、半合成、合成由来、または、これらのいずれかの組み合わせであり得る。
単離された変異体:「単離された変異体」という用語は、人工的に修飾された変異体を意味する。一態様において、この変異体は、SDS−PAGEによる測定で、例えば、少なくとも5%の純度、少なくとも10%の純度、少なくとも20%の純度、少なくとも40%の純度、少なくとも60%の純度、少なくとも80%の純度および少なくとも90%の純度といった、少なくとも1%の純度である。
低温:「低温」は、5〜40℃、好ましくは5〜35℃、好ましくは5〜30℃、より好ましくは5〜25℃、より好ましくは5〜20℃、最も好ましくは5〜15℃、および、特に5〜10℃の温度である。好ましい実施形態において、「低温」は、10〜35℃、好ましくは10〜30℃、または、10〜25℃、または、10〜20℃、または、10〜15℃の温度である。
「成熟型ポリペプチド」という用語は、N末端プロセシング、C末端切断、グリコシル化、リン酸化等などの翻訳およびいずれかの翻訳後修飾に続くその最終形態にあるポリペプチドを意味する。宿主細胞が、同一のポリヌクレオチドによって発現されるさらなる異なる成熟型ポリペプチドの2種(すなわち、異なるC−末端および/またはN−末端アミノ酸を有するもの)の混合物をもたらし得ることは技術分野において公知である。
「成熟型ポリペプチドコード配列」という用語は、α−アミラーゼ活性を有する成熟型ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを意味する。
「変異体」という用語は、変異体をコードするポリヌクレオチドを意味する。
「突然変異」という用語は、本発明のポリペプチドに係る文脈において、基準アミノ酸配列(すなわち配列番号1)中における1つ以上のアミノ酸が、異なるアミノ酸による置換または欠失によって改変されることを意味する。さらに、突然変異は、基準アミノ酸配列中への1つ以上の余剰アミノ酸の挿入に相当し得る。
「核酸構築物」という用語は一重鎖または二重鎖の核酸分子を意味し、これは、天然の遺伝子から単離されているか、または、そうでなければ自然には存在しないように核酸のセグメントを含有するよう修飾されているか、または、1つ以上の制御配列を含む合成物である。核酸構築物という用語は、核酸構築物が本発明のコード配列の発現に必要とされる制御配列を含む場合には、用語「発現カセット」と同義である。
「作動的にリンクされた」という用語は、制御配列がコード配列を発現させるよう、ポリヌクレオチドのコード配列と相対的に適切な位置に制御配列が位置する構造を意味する。
「親」または「親α−アミラーゼ」という用語は、本発明の酵素変異体をもたらすために改変が行われたα−アミラーゼを意味する。親は、天然(野生型)ポリペプチドまたはその変異体であり得る。例えば、親は、配列番号1のα−アミラーゼ(SP722として公知である)であり得る。あるいは、親は、配列番号2のα−アミラーゼを意味していてもよい。親α−アミラーゼは、本明細書において、配列番号:3、4、5、6、7および8と列挙されているものなどのいずれかの好適なα−アミラーゼであり得る。
2つのアミノ酸配列間または2つのヌクレオチド配列間の関連性は、「配列同一性」というパラメータによって記載される。
本発明の目的のために、2つのアミノ酸配列間の配列同一性は、EMBOSSパッケージ(EMBOSS:The European Molecular Biology Open Software Suite,Rice et al.,2000,Trends Genet.16:276−277)、好ましくはバージョン5.0.0以降のNeedleプログラムにおいて実装されているNeedleman−Wunschアルゴリズム(Needleman and Wunsch,1970,J.Mol.Biol.48:443−453)を用いて判定される。用いられるパラメータは、10のギャップオープンペナルティ、0.5のギャップエクステンションペナルティ、および、EBLOSUM62(BLOSUM62のEMBOSSバージョン)置換マトリックスであり得る。Needle標識された「最長の同一性」(−nobriefオプションを用いて得られる)の出力が同一性割合として用いられ、以下のとおり算出される。
(同等の残基×100)/(アラインメントの長さ−アラインメント中のギャップの総数)
あるいは、用いられるパラメータは、10のギャップオープンペナルティ、0.5のギャップエクステンションペナルティ、および、EDNAFULL(NCBI NUC4.4のEMBOSSバージョン)置換マトリックスであり得る。Needle標識「最長の同一性」(−nobriefオプションを用いて得られる)の出力が同一性割合として用いられ、以下のとおり算出される。
(同等のデオキシリボヌクレオチド×100)/(アラインメントの長さ−アラインメント中のギャップの総数)
デンプン除去プロセス:「デンプン除去プロセス」という表現は、ランドリーなどの例えば生地クリーニングといったデンプンが生地から除去される洗浄プロセスにおけるものなどの、デンプンが除去(または転化)されるいずれかの種類のプロセスに関する。デンプン除去プロセスはまた、皿洗浄などの硬質面クリーニングであることが可能であり、または、産業上もしくは組織的なクリーニングなどの一般的なクリーニングプロセスであることが可能である。この表現はまた、一般的に、他のデンプン除去プロセスまたはデンプン転化、エタノール製造、デンプン液化、生地糊抜き、紙およびパルプ製造、ビール製造、ならびに、洗剤を含む。
実質的に純粋なポリヌクレオチド:「実質的に純粋なポリヌクレオチド」という用語は、他の外来性または不要なヌクレオチドを含まず、および、遺伝的に操作されたポリペプチド産生系における使用に好適な形態のポリヌクレオチド調製物を意味する。それ故、実質的に純粋なポリヌクレオチドは、元々または組換え的に関連している他のポリヌクレオチド材料を、最大で10%、最大で8%、最大で6%、最大で5%、最大で4%、最大で3%、最大で2%、最大で1%および最大で0.5wt%含有する。しかしながら、実質的に純粋なポリヌクレオチドは、プロモータおよびターミネータなどの天然の5’−および3’−非翻訳領域を含み得る。実質的に純粋なポリヌクレオチドは、重量基準で、少なくとも90%の純度、例えば、少なくとも92%の純度、少なくとも94%の純度、少なくとも95%の純度、少なくとも96%の純度、少なくとも97%の純度、少なくとも98%の純度、少なくとも99%の純度および少なくとも99.5%の純度であることが好ましい。本発明のポリヌクレオチドは、実質的に純粋な形態であることが好ましい。
実質的に純粋な変異体:「実質的に純粋な変異体」という用語は、元々関連しているかまたは組換えにより関連している他のポリペプチド材料を、最大で10%、最大で8%、最大で6%、最大で5%、最大で4%、最大で3%、最大で2%、最大で1%および最大で0.5wt%で含有する調製物を意味する。好ましくは、変異体は、調製物中に存在するポリペプチド材料の総重量を基準として、少なくとも92%の純度、例えば、少なくとも94%の純度、少なくとも95%の純度、少なくとも96%の純度、少なくとも97%の純度、少なくとも98%の純度、少なくとも99%、少なくとも99.5%の純度および100%の純度である。本発明の変異体は、実質的に純粋な形態であることが好ましい。これは、例えば、周知の組換え方法によって、または、古典的な精製方法によって変異体を調製することにより達成が可能である。
「サブ配列」という用語は、成熟型ポリペプチドコード配列の5’および/または3’末端で1つ以上(例えば複数)のヌクレオチドを欠くポリヌクレオチドを意味し;ここで、サブ配列はα−アミラーゼ活性を有する断片をコードする。
生地:生地サンプルCS−28(綿上の米デンプン)は、Center For Testmaterials BV,P.O.Box 120,3133 KT Vlaardingen,the Netherlandsから入手する。
本明細書において用いられるところ、「生地の取り扱いによる有益性」という用語は、触媒による汚れの除去または汚染物の再付着の防止とは直接関連しないが、酵素洗浄力による有益性に重要であると定義されている。このような生地の取り扱いによる有益性の例は、一の布地から他の布地へ、もしくは、同一の布地の他の部分への移染の防止または低減(移染防止または逆汚染防止とも呼ばれる効果);ピル性を低減するための生地表面からの突出繊維もしくは破断繊維の除去、または、既に存在しているピルもしくは毛羽の除去(抗ピルとも呼ばれる効果);生地柔軟性の向上;生地の色の清澄化;および、生地の繊維中に詰まった粒状の汚染物の除去である。酵素漂白は、さらなる酵素洗浄力による有益性であり、ここで、触媒活性は一般に、過酸化水素または他の過酸化物または他の漂白種などの漂白成分の形成を触媒するために用いられる。
「変異体」という用語は、突然変異(すなわち、置換、挿入および/または欠失)を、配列番号1または配列番号:2、3、4、5、6、7もしくは8の「親」α−アミラーゼに関連する1つ以上(例えば複数)の位置で含む、α−アミラーゼ活性を有するポリペプチドを意味する。置換は、ある位置にあるアミノ酸を異なるアミノ酸で置き換えることを意味し;欠失は、ある位置にあるアミノ酸の除去を意味し;および、挿入は、ある位置にあるアミノ酸に隣接して、直接連続するようアミノ酸を付加することを意味する。本発明の変異体は、配列番号1または配列番号2の成熟型ポリペプチドのα−アミラーゼ活性の、例えば少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも100%といった少なくとも20%を有する。
「野生型」α−アミラーゼという用語は、自然界において見出されるバクテリア、イースト菌または糸状真菌などの天然微生物によって発現されるα−アミラーゼを意味する。
従来の変異体の決定
α−アミラーゼ活性を有する本発明のポリペプチドは、配列番号:1、2、3、4、5、6、7または8に示されているバチルス属(Bacillus)から誘導されたα−アミラーゼの変異体に相当する。
Figure 2020506698
本発明の目的のために、配列番号1において開示されているポリペプチドは、他のα−アミラーゼポリペプチドにおける対応するアミノ酸残基の判定に用いられる。しかしながら、配列番号2の配列もまた、他のα−アミラーゼポリペプチドにおける対応するアミノ酸残基の判定に用いられ得ることを当業者は認識するであろう。他のα−アミラーゼのアミノ酸配列が配列番号1において開示されている成熟型ポリペプチドとアラインされ、このアラインメントに基づいて、配列番号2に開示されている成熟型ポリペプチドにおけるいずれかのアミノ酸残基に対応するアミノ酸位置番号が、好ましくはバージョン5.0.0以降のEMBOSSパッケージのNeedleプログラム(EMBOSS:The European Molecular Biology Open Software Suite,Rice et al.,2000,Trends Genet.16:276−277)において実装されているNeedleman−Wunschアルゴリズム(Needleman and Wunsch,1970,J.Mol.Biol.48:443−453)を用いて、判定される。用いられるパラメータは、10のギャップオープンペナルティ、0.5のギャップエクステンションペナルティ、および、EBLOSUM62(BLOSUM62のEMBOSSバージョン)置換マトリックスである。
他のα−アミラーゼにおける対応するアミノ酸残基の同定は、特にこれらに限定されないが、MUSCLE(multiple sequence comparison by log−expectation;バージョン3.5以降;Edgar,2004,Nucleic Acids Research 32:1792−1797)、MAFFT(バージョン6.857以降;Katoh and Kuma,2002,Nucleic Acids Research 30:3059−3066;Katoh et al.,2005,Nucleic Acids Research 33:511−518;Katoh and Toh,2007,Bioinformatics 23:372−374;Katoh et al.,2009,Methods in Molecular Biology 537:39−64;Katoh and Toh,2010,Bioinformatics 26:1899−1900)、および、ClustalWを採用するEMBOSS EMMA(1.83以降;Thompson et al.,1994,Nucleic Acids Research 22:4673−4680)を含む数々のコンピュータプログラムを用い、これらのそれぞれのデフォルトパラメータを用いることで、複数のポリペプチド配列のアラインメントによって判定可能である。
配列番号1の成熟型ポリペプチドから他のα−アミラーゼが分化して、従来からの配列に基づく比較による関係の検出ができない場合(Lindahl and Elofsson,2000,J.Mol.Biol.295:613−615)、他の対配列比較アルゴリズムを用いることが可能である。配列に基づくサーチにおける感度は、データベースのサーチにポリペプチドファミリー(プロファイル)の確率表現を利用するサーチプログラムを用いることで高めることが可能である。例えば、PSI−BLASTプログラムは、反復データベースサーチプロセスを介してプロファイルを生成し、離れた相同体を検出することが可能である(Atschul et al.,1997,Nucleic Acids Res.25:3389−3402)。ポリペプチドに係るファミリーまたはスーパーファミリーがタンパク質構造データベースにおいて1つまたは複数の表現を有する場合には、感度をさらに高めることが可能である。GenTHREADER(Jones,1999,J.Mol.Biol.287:797−815;McGuffin and Jones,2003,Bioinformatics 19:874−881)などのプログラムは、問い合わせ配列に係るフォールド構造を予想するニューラルネットワークに対する入力として、多様なソース(PSI−BLAST、二次構造予測、構造アラインメントプロファイルおよび溶媒和ポテンシャル)からの情報を利用する。同様に、Gough et al.,2000,J.Mol.Biol.313:903−919による方法が、未知の構造の配列とSCOPデータベースに存在するスーパーファミリーモデルとのアラインに用いられることが可能である。次いで、これらのアラインメントを用いてポリペプチドに係る相同性モデルを生成することが可能であり、このようなモデルは、その目的のために開発された多様なツールを用いて正確に評価可能である。
公知の構造のタンパク質に関して、数々のツールおよびリソースが、構造アラインメントの検索および生成のために使用可能である。例えばタンパク質のSCOPスーパーファミリーが構造的にアラインされており、これらのアラインメントはアクセスおよびダウンロードが可能である。2つ以上のタンパク質構造は距離アラインメントマトリックス(Holm and Sander,1998,Proteins 33:88−96)または組み合わせ拡張法(Shindyalov and Bourne,1998,Protein Engineering 11:739−747)などの多様なアルゴリズムを用いてアラインすることが可能であり、これらのアルゴリズムを、可能性のある構造相同体を発見するために、対象の構造と共に問い合わせ構造データベースに対して追加的に実行することが可能である(例えば、Holm and Park,2000,Bioinformatics 16:566−567)。
本発明のα−アミラーゼ変異体の記載において、以下の命名法が参照を容易とするために採用される。公認されているIUPACの1文字または3文字のアミノ酸略記が利用されている。
置換.アミノ酸置換に関しては以下の命名法が用いられている:元のアミノ酸、位置、置換されたアミノ酸。従って、例えば位置226でのスレオニンのアラニンでの置換は、「Thr226Ala」または「T226A」と示される。複数の突然変異は加算記号(「+」)によって分けられており、例えば、「Gly205Arg+Ser411Phe」または「G205R+S411F」とされ、それぞれ、グリシン(G)のアルギニン(R)による、および、セリン(S)のフェニルアラニン(F)による位置205および411での置換が表されている。
欠失.アミノ酸の欠失に関して以下の命名法が用いられている:元のアミノ酸、位置、。従って、位置181でのグリシンの欠失は「Ser181」または「S181」と示される。複数の欠失は加算記号(「+」)によって分けられており、例えば「Ser181+Thr182」または「S181+T182」とされる。
挿入.アミノ酸挿入に関しては以下の命名法が用いられている:元のアミノ酸、位置、元のアミノ酸、挿入されたアミノ酸。従って、例えば位置195でのグリシンの後へのリシンの挿入は、「Gly195GlyLys」または「G195GK」と示される。複数のアミノ酸の挿入は、[元のアミノ酸、位置、元のアミノ酸、挿入されたアミノ酸1番、挿入されたアミノ酸2番;等]と示される。例えば、位置195でのグリシンの後へのリシンおよびアラニンの挿入は、「Gly195GlyLysAla」または「G195GKA」と示される。
このような事例において、挿入されたアミノ酸残基には、挿入されたアミノ酸残基の前のアミノ酸残基に下付文字を付与することにより番号が付される。それ故、上記の例において配列は以下のとおりとなる。
Figure 2020506698
複数の修飾.複数の修飾を含む変異体は加算記号(「+」)によって分けられており、例えば、「Arg170Tyr+Gly195Glu」または「R170Y+G195E」は、それぞれ、アルギニンおよびグリシンに対する位置170および195のチロシンおよびグルタミン酸での置換を表す。
異なる修飾.1つの位置で異なる改変を導入可能である場合、異なる改変はコンマによって分けられ、例えば、「Arg170Tyr,Glu」は、アルギニンのチロシンまたはグルタミン酸による位置170での置換を表す。それ故、「Tyr167Gly,Ala+Arg170Gly,Ala」は以下の変異体を示す。
「Tyr167Gly+Arg170Gly」、「Tyr167Gly+Arg170Ala」、「Tyr167Ala+Arg170Gly」、および「Tyr167Ala+Arg170Ala」。
親α−アミラーゼ
親α−アミラーゼはまた、配列番号1に記載のポリペプチドに対して少なくとも80%配列同一性を有するポリペプチドでもあり得る。
一態様において、親α−アミラーゼは、α−アミラーゼ活性を有する配列番号1のポリペプチドに対して、少なくとも85%、少なくとも90%、例えば、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99または100%などの少なくとも80%の配列同一性を有する。一態様において、親α−アミラーゼのアミノ酸配列は、配列番号1のポリペプチドとは、例えば、5個のアミノ酸、4個のアミノ酸、3個のアミノ酸、2個のアミノ酸および1個のアミノ酸といった10個以下のアミノ酸が異なっている。
親α−アミラーゼは、配列番号1のアミノ酸配列を含むか、または、これから構成されることが好ましい。他の実施形態において、親α−アミラーゼは、配列番号1のポリペプチドの対立遺伝子変異体である。
親α−アミラーゼはまた、配列番号2に記載のポリペプチドと少なくとも80%の配列同一性を有するポリペプチドであり得る。
一態様において、親α−アミラーゼは、α−アミラーゼ活性を有する配列番号2のポリペプチドに対して、少なくとも85%、少なくとも90%、例えば、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99または100%などの少なくとも80%の配列同一性を有する。一態様において、親α−アミラーゼのアミノ酸配列は、配列番号2のポリペプチドとは、例えば、5個のアミノ酸、4個のアミノ酸、3個のアミノ酸、2個のアミノ酸および1個のアミノ酸といった10個以下のアミノ酸が異なっている。
親α−アミラーゼは、配列番号2のアミノ酸配列を含むか、または、これから構成されることが好ましい。他の実施形態において、親α−アミラーゼは、配列番号2のポリペプチドの対立遺伝子変異体である。
親α−アミラーゼはまた、配列番号3に記載のポリペプチドと少なくとも80%の配列同一性を有するポリペプチドであり得る。
一態様において、親α−アミラーゼは、α−アミラーゼ活性を有する配列番号3のポリペプチドに対して、少なくとも85%、少なくとも90%、例えば、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99または100%などの少なくとも80%の配列同一性を有する。一態様において、親α−アミラーゼのアミノ酸配列は、配列番号3のポリペプチドとは、例えば、5個のアミノ酸、4個のアミノ酸、3個のアミノ酸、2個のアミノ酸および1個のアミノ酸といった10個以下のアミノ酸が異なっている。
親α−アミラーゼは、配列番号3のアミノ酸配列を含むか、または、これから構成されることが好ましい。他の実施形態において、親α−アミラーゼは、配列番号3のポリペプチドの対立遺伝子変異体である。
親α−アミラーゼはまた、配列番号4に記載のポリペプチドと少なくとも80%の配列同一性を有するポリペプチドであり得る。
一態様において、親α−アミラーゼは、α−アミラーゼ活性を有する配列番号4のポリペプチドに対して、少なくとも85%、少なくとも90%、例えば、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99または100%などの少なくとも80%の配列同一性を有する。一態様において、親α−アミラーゼのアミノ酸配列は、配列番号4のポリペプチドとは、例えば、5個のアミノ酸、4個のアミノ酸、3個のアミノ酸、2個のアミノ酸および1個のアミノ酸といった10個以下のアミノ酸が異なっている。
親α−アミラーゼは、配列番号4のアミノ酸配列を含むか、または、これから構成されることが好ましい。他の実施形態において、親α−アミラーゼは、配列番号4のポリペプチドの対立遺伝子変異体である。
親α−アミラーゼはまた、配列番号5に記載のポリペプチドと少なくとも80%の配列同一性を有するポリペプチドであり得る。
一態様において、親α−アミラーゼは、α−アミラーゼ活性を有する配列番号5のポリペプチドに対して、少なくとも85%、少なくとも90%、例えば、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99または100%などの少なくとも80%の配列同一性を有する。一態様において、親α−アミラーゼのアミノ酸配列は、配列番号5のポリペプチドとは、例えば、5個のアミノ酸、4個のアミノ酸、3個のアミノ酸、2個のアミノ酸および1個のアミノ酸といった10個以下のアミノ酸が異なっている。
親α−アミラーゼは、配列番号5のアミノ酸配列を含むか、または、これから構成されることが好ましい。他の実施形態において、親α−アミラーゼは、配列番号5のポリペプチドの対立遺伝子変異体である。
親α−アミラーゼはまた、配列番号6に記載のポリペプチドと少なくとも80%の配列同一性を有するポリペプチドであり得る。
一態様において、親α−アミラーゼは、α−アミラーゼ活性を有する配列番号6のポリペプチドに対して、少なくとも85%、少なくとも90%、例えば、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99または100%などの少なくとも80%の配列同一性を有する。一態様において、親α−アミラーゼのアミノ酸配列は、配列番号6のポリペプチドとは、例えば、5個のアミノ酸、4個のアミノ酸、3個のアミノ酸、2個のアミノ酸および1個のアミノ酸といった10個以下のアミノ酸が異なっている。
親α−アミラーゼは、配列番号6のアミノ酸配列を含むか、または、これから構成されることが好ましい。他の実施形態において、親α−アミラーゼは、配列番号6のポリペプチドの対立遺伝子変異体である。
親α−アミラーゼはまた、配列番号7に記載のポリペプチドと少なくとも80%の配列同一性を有するポリペプチドであり得る。
一態様において、親α−アミラーゼは、α−アミラーゼ活性を有する配列番号7のポリペプチドに対して、少なくとも85%、少なくとも90%、例えば、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99または100%などの少なくとも80%の配列同一性を有する。一態様において、親α−アミラーゼのアミノ酸配列は、配列番号7のポリペプチドとは、例えば、5個のアミノ酸、4個のアミノ酸、3個のアミノ酸、2個のアミノ酸および1個のアミノ酸といった10個以下のアミノ酸が異なっている。
親α−アミラーゼは、配列番号7のアミノ酸配列を含むか、または、これから構成されることが好ましい。他の実施形態において、親α−アミラーゼは、配列番号7のポリペプチドの対立遺伝子変異体である。
親α−アミラーゼはまた、配列番号8に記載のポリペプチドと少なくとも80%の配列同一性を有するポリペプチドであり得る。
一態様において、親α−アミラーゼは、α−アミラーゼ活性を有する配列番号8のポリペプチドに対して、少なくとも85%、少なくとも90%、例えば、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99または100%などの少なくとも80%の配列同一性を有する。一態様において、親α−アミラーゼのアミノ酸配列は、配列番号8のポリペプチドとは、例えば、5個のアミノ酸、4個のアミノ酸、3個のアミノ酸、2個のアミノ酸および1個のアミノ酸といった10個以下のアミノ酸が異なっている。
親α−アミラーゼは、配列番号8のアミノ酸配列を含むか、または、これから構成されることが好ましい。他の実施形態において、親α−アミラーゼは、配列番号8のポリペプチドの対立遺伝子変異体である。
配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8のアミノ酸配列またはその断片は、技術分野において周知である方法に従って、異なる属もしくは種の系統から親をコードするDNAを同定およびクローン化するために核酸プローブの設計に用いられ得る。特に、このようなプローブは、含まれる対応する遺伝子を同定および単離するために、標準的なサザンブロッティング法の後に、対象の属もしくは種のゲノムもしくはcDNAとのハイブリダイゼーションに用いられることが可能である。このようなプローブは配列全体よりもかなり短いことが可能であるが、例えば、長さが少なくとも25、少なくとも35または少なくとも70ヌクレオチドといった少なくとも14ヌクレオチドであるべきである。好ましくは、核酸プローブは、例えば、少なくとも200ヌクレオチド、少なくとも300ヌクレオチド、少なくとも400ヌクレオチド、少なくとも500ヌクレオチド、少なくとも600ヌクレオチド、少なくとも700ヌクレオチド、少なくとも800ヌクレオチドまたは少なくとも900ヌクレオチドの長さといった、少なくとも100ヌクレオチドの長さである。DNAおよびRNAプローブの両方が用いられることが可能である。プローブは、典型的には、対応する遺伝子を検出するために標識化される(例えば、32P、H、35S、ビオチンまたはアビジンで)。このようなプローブは本発明によって包含される。
このような他の生体から調製したゲノムDNAもしくはcDNAライブラリは、上記のプローブとハイブリダイズし、親をコードするDNAについてスクリーニングされ得る。このような他の生体由来のゲノムまたは他のDNAは、アガロースもしくはポリアクリルアミドゲル電気泳動、または、他の分離技術によって分離され得る。これらのライブラリからのDNAまたは分離されたDNAが、ニトロセルロースもしくは他の好適なキャリア材料に移され固定化され得、これがサザンブロッティングにおいて用いられる。
本発明の目的に関して、ハイブリダイゼーションとは、低度〜きわめて高度の緊縮条件下で、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8またはそのサブ配列をコードするポリヌクレオチドに対応する標識化ヌクレオチドプローブにポリヌクレオチドがハイブリダイズすることを表す。プローブがハイブリダイズする分子は、例えば、X線フィルムまたは技術分野において公知であるいずれかの他の検出手段を用いて検出可能である。
一態様において、核酸プローブは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8またはその断片のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドである。
長さが少なくとも100ヌクレオチドの長鎖プローブに関して、きわめて低度〜きわめて高度の緊縮条件は、最適には12〜24時間の標準的なサザンブロッティング法に続く、42℃での、5×SSPE、0.3%SDS、200マイクログラム/ml断片処理および変性済みのサケ精子DNA、ならびに、きわめて低度および低度の緊縮性に対しては25%ホルムアミド、中度および中度−高度の緊縮性に対しては35%ホルムアミド、または、高度およびきわめて高度の緊縮性に対しては50%ホルムアミドでのプレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションとして定義される。キャリア材料は、最終的には、2×SSC、0.2%SDS、45℃(きわめて低度の緊縮性)、50℃(低度の緊縮性)、55℃(中度の緊縮性)、60℃(中度−高度の緊縮性)、65℃(高度の緊縮性)または70℃(きわめて高度の緊縮性)で、15分間、3回洗浄される。
長さが約15ヌクレオチド〜約70ヌクレオチドの短い短鎖プローブに関して、緊縮条件は、最適には12〜24時間の標準的なサザンブロッティング法に続く、Bolton and McCarthy(1962,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 48:1390)に従う計算を用いて算出したTよりも約5℃〜約10℃低い温度で、0.9M NaCl、0.09Mトリス−HCl pH7.6、6mMEDTA、0.5%NP−40、1×デンハート溶液、1mMピロリン酸ナトリウム、1mMナトリウム一塩基性リン酸、0.1mM ATPおよび0.2mgのイースト菌RNA/mlでのプレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションとして定義される。キャリア材料は、最終的には、6X SCC中で1度、また、0.1%SDS中で15分間、および、算出したTより5℃〜10℃低い温度で6×SSCを用いて15分間ずつ2回洗浄される。
親は、いずれかの属の微生物から得られ得る。本発明の目的のために、「〜から得られる」という用語は、本明細書において用いられるところ、所与のソースに関連して、ポリヌクレオチドによってコードされた親がソースによって、または、ソースからのポリヌクレオチドが挿入された細胞によって生成されることを意味することとする。一態様において、親は、細胞外に分泌される。
親は細菌性α−アミラーゼであり得る。例えば、親は、バチルス属(Bacillus)、クロストリジウム属(Clostridium)、エンテロコッカス属(Enterococcus)、ゲオバチルス属(Geobacillus)、ラクトバチルス属(Lactobacillus)、ラクトコッカス属(Lactococcus)、オセアノバチルス属(Oceanobacillus)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)、ストレプトコッカス属(Streptococcus)、もしくはストレプトマイセス属(Streptomyces)α−アミラーゼなどのグラム陽性細菌性ポリペプチド、または、カムピロバクター属(Campylobacter)、大腸菌(E.coli)、フラボバクテリウム属(Flavobacterium)、フソバクテリウム属(Fusobacterium)、ヘリコバクター属(Helicobacter)、イリオバクター属(Ilyobacter)、ネイッセリア属(Neisseria)、シュードモナス属(Pseudomonas)、サルモネラ属(Salmonella)またはウレアプラズマ属(Ureaplasma)α−アミラーゼなどのグラム陰性細菌性ポリペプチドであり得る。
一態様において、親は、バチルスアルカロフィルス(Bacillus alkalophilus)、バチルスアミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルスブレビス(Bacillus brevis)、バチルスシルクランス(Bacillus circulans)、バチルスクラウシイ(Bacillus clausii)、バチルスコアグランス(Bacillus coagulans)、バシラスフィルムス(Bacillus firmus)、バチルスラウツス(Bacillus lautus)、バチルスレンツス(Bacillus lentus)、バチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)、バチルスメガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルスプミルス(Bacillus pumilus)、バチルスステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)、古草菌(Bacillus subtilis)またはバチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)α−アミラーゼである。
他の態様において、親は、ストレプトコッカスエクイシミリス(Streptococcus equisimilis)、化膿レンサ球菌(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコッカスウベリス(Streptococcus uberis)またはストレプトコッカスズーエピデミカス(Streptococcus equi subsp.Zooepidemicus)α−アミラーゼである。
他の態様において、親は、ストレプトマイセスアウロモゲネス(Streptomyces achromogenes)、ストレプトマイセスアベルミチリス(Streptomyces avermitilis)、ストレプトマイセスコエリコロル(Streptomyces coelicolor)、ストレプトマイセスグリセウス(Streptomyces griseus)またはストレプトマイセスリビダンス(Streptomyces lividans)α−アミラーゼである。
他の態様において、親は、例えば、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8のα−アミラーゼといったバチルス属の一種(Bacillus sp.)α−アミラーゼである。
前述の種について、本発明は、知られている種の名称に関わらず、完全および不完全世代、ならびに、例えば無性世代といった他の分類学上の均等物の両方を含むことが理解されるであろう。当業者は、適切な均等物の同一性を容易に認識するであろう。
これらの種の系統は、アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関(ATCC:American Type Culture Collection)、ドイツ微生物細胞培養コレクション(DSM:Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH)、オランダ微生物株保存センター(CBS:Centraalbureau Voor Schimmelcultures)、および、農業研究局特許培養物コレクション(Agricultural Research Service Patent Culture Collection)、北方リサーチセンター(NRRL:Northern Regional Research Center)などの多数の微生物保存機関において公共に容易に利用可能である。
親は、上記のプローブを用いて、自然(例えば、汚染物、コンポスト、水等)から単離された微生物、または、天然材料(例えば、汚染物、コンポスト、水等)から直接的に得られたDNAサンプルを含む他のソースから同定および得られ得る。微生物およびDNAを自然環境から直接的に単離する技術は技術分野において周知である。次いで、親をコードするポリヌクレオチドは、他の微生物または混合DNAサンプルのゲノムもしくはcDNAライブラリを同じようにスクリーニングすることによりもたらされ得る。一旦、親をコードするポリヌクレオチドがプローブで検出されたら、ポリヌクレオチドは、当業者に公知の技術(例えば、前述のSambrook et al.,1989を参照のこと)を利用することにより単離またはクローン化され得る。
親は、一のポリペプチドの一部分が、他のポリペプチドの一部分のN−末端またはC−末端で融合したハイブリッドポリペプチドであり得る。
親はまた、1個のポリペプチドが他のポリペプチドのN−末端またはC−末端で融合した融合ポリペプチドまたは切断可能な融合ポリペプチドであり得る。融合ポリペプチドは、一のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを他のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに融合することにより生成される。融合ポリペプチドを生成する技術は、技術分野において公知であると共に、フレーム中に収まり、融合ポリペプチドの発現が同一のプロモータおよびターミネータによる制御下にあるよう、ポリペプチドをコードするコード配列を連結するステップを含む。融合タンパク質はまた、翻訳後に融合が形成されるインテインテクノロジーを用いて構築されてもよい(Cooper et al.,1993,EMBO J.12:2575−2583;Dawson et al.,1994,Science 266:776−779)。
融合ポリペプチドは、2つのポリペプチドの間に切断部位をさらに含んでいることが可能である。融合タンパク質が分泌される際に、この部位が切断されて2つのポリペプチドが遊離される。切断部位の例としては、これらに限定されないが、Martin et al.,2003,J.Ind.Microbiol.Biotechnol.3:568−576;Svetina et al.,2000,J.Biotechnol.76:245−251;Rasmussen−Wilson et al.,1997,Appl.Environ.Microbiol.63:3488−3493;Ward et al.,1995,Biotechnology 13:498−503;および、Contreras et al.,1991,Biotechnology 9:378−381;Eaton et al.,1986,Biochemistry 25:505−512;Collins−Racie et al.,1995,Biotechnology 13:982−987;Carter et al.,1989,Proteins:Structure,Function,and Genetics 6:240−248;および、Stevens,2003,Drug Discovery World 4:35−48に開示されている部位が挙げられる。
変異体の調製
本発明は、α−アミラーゼ活性を有する変異体を入手する方法であって、(a)親α−アミラーゼに、配列番号1に係るアミノ酸配列の位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する1つ以上の位置、および、任意選択により、配列番号1に係るアミノ酸配列の位置140、181、182、183、184、195、206、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を導入するステップであって、各修飾が独立して置換または欠失であり、および、前記変異体がα−アミラーゼ活性を有するステップ;ならびに、(b)前記変異体を回収するステップを含む方法に関する。
一態様において、本発明は、α−アミラーゼ活性を有する変異体を入手する方法であって、(a)親α−アミラーゼに、配列番号1に係るアミノ酸配列の位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する1つ以上の位置、ならびに、任意選択により、配列番号:2、3、4、5、6、7および8に記載のアミノ酸配列の位置140、181、182、183、184、195、206、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を導入するステップであって、番号が配列番号1に従い、および、各修飾が独立して置換または欠失であり、および、前記変異体がα−アミラーゼ活性を有するステップ;ならびに、(b)前記変異体を回収するステップを含む方法に関する。
一実施形態において、修飾は置換である。一実施形態において、修飾は欠失である。
他の実施形態において、本発明は、α−アミラーゼ活性を有する変異体を入手する方法であって、(a)親α−アミラーゼに1つ以上の位置で置換を導入するステップであって、置換が、配列番号:1、2、3、4、5、6、7または8のポリペプチドのH1A、G7A、G109A、N280S、W284H、K320A、M323NおよびE391Aから選択され、番号が配列番号1に従うステップ、ならびに、(b)変異体を回収するステップを含む方法に関する。
一実施形態において、この方法はさらに、親α−アミラーゼに1つ以上の位置で欠失を導入するステップであって、欠失が:配列番号:1、2、3、4、5、6、7または8のポリペプチドのH1、R181、G182、D183およびG184から選択され、番号が配列番号1に従うステップ、ならびに、変異体を回収するステップを含む。
一実施形態において、この方法はさらに、親α−アミラーゼに1つ以上の位置で置換を導入するステップであって、置換が:配列番号:1、3、4、5、6、7または8のポリペプチドのW140Y、N195F、V206Y、Y243F、E260G、G304RおよびG476Kから選択されるステップ、ならびに、変異体を回収するステップを含む。
変異体は、部位特異的突然変異誘発、合成遺伝子構築、半合成遺伝子構築、無作為突然変異誘発、シャッフリング等などの技術分野において公知であるいずれかの突然変異誘発法を用いて調製可能である。
部位特異的突然変異誘発は、親をコードするポリヌクレオチドにおける1つまたは複数の規定の部位で1つまたは複数(いくつか)の突然変異を形成する技術である。
部位特異的突然変異誘発は、所望の突然変異を含有するオリゴヌクレオチドプライマーが使用されるPCRによってインビトロで達成されることが可能である。部位特異的突然変異誘発はまた、親をコードするポリヌクレオチドを含むプラスミドにおける部位が制限酵素により切断され、および、その後、ポリヌクレオチドに突然変異を含有するオリゴヌクレオチドが連結されるカセット式突然変異誘発によってインビトロで行われることが可能である。通常、プラスミドおよびオリゴヌクレオチドで消化する制限酵素は同一であり、プラスミドの付着末端と挿入断片とを互いに連結させる。例えば、Scherer and Davis,1979,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 76:4949−4955;および、Barton et al.,1990,Nucleic Acids Res.18:7349−4966を参照のこと。
部位特異的突然変異誘発はまた、技術分野において公知である方法によってインビボで達成可能である。例えば、米国特許出願公開第2004/0171154号明細書;Storici et al.,2001,Nature Biotechnol.19:773−776;Kren et al.,1998,Nat.Med.4:285−290;および、Calissano and Macino,1996,Fungal Genet.Newslett.43:15−16を参照のこと。
いずれかの部位特異的突然変異誘発法が本発明において用いられることが可能である。変異体の調製に用いられることが可能である多くの市販のキットが入手可能である。
合成遺伝子構築には、対象のポリペプチドをコードするための設計されたポリヌクレオチド分子のインビトロ合成が伴う。遺伝子合成は、Tian et al.(2004,Nature 432:1050−1054)により記載されている多重マイクロチップ系テクノロジー、ならびに、オリゴヌクレオチドが合成されると共に光による制御が可能なマイクロ流体チップにアセンブルされる同様のテクノロジーなどの多数の技術を利用して行うことが可能である。
単一もしくは複数のアミノ酸置換、欠失、および/または挿入は、Reidhaar−Olson and Sauer,1988,Science 241:53−57;Bowie and Sauer,1989,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:2152−2156;国際公開第95/17413号パンフレット;または、国際公開第95/22625号パンフレットにより開示されているものなどの公知の突然変異誘発方法、組換え法、および/または、シャッフリング法、これに続く関連するスクリーニング法を用いて行い、テストすることが可能である。用いられることが可能である他の方法としては、エラープローンPCR、ファージディスプレイ(例えば、Lowman et al.,1991,Biochemistry 30:10832−10837;米国特許第5,223,409号明細書;国際公開第92/06204号パンフレット)、および、領域特異的突然変異誘発(Derbyshire et al.,1986,Gene 46:145;Ner et al.,1988,DNA 7:127)が挙げられる。
突然変異誘発/シャッフリング法は、宿主細胞によって発現されたクローン化突然変異誘発ポリペプチドの活性を検出するために、高スループット自動スクリーニング法と組み合わせることが可能である(Ness et al.,1999,Nature Biotechnology 17:893−896)。活性ポリペプチドをコードする突然変異誘発DNA分子は、宿主細胞から回収可能であり、技術分野における標準的な方法を用いて直ぐに配列決定されることが可能である。これらの方法では、ポリペプチドにおける個別のアミノ酸残基の重要性を直ぐに判定することが可能である。
半合成遺伝子構築は、合成遺伝子構築および/または部位特異的突然変異誘発および/またはランダム突然変異誘発および/またはシャッフリングの態様を組み合わせることにより達成される。半合成構築は、PCR技術と組み合わされる、合成されたポリヌクレオチド断片を利用するプロセスに代表される。それ故、遺伝子の定義された領域が新たに合成され得、一方で、他の領域が部位特異的突然変異誘発性プライマーを用いて増幅され得、一方で、さらに他の領域がエラープローンPCRまたは非エラープローンPCR増幅に供され得る。次いで、ポリヌクレオチドサブ配列がシャッフルされ得る。
変異体
本発明はまた、(i)配列番号1に係るアミノ酸配列の位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する1つ以上の位置、ならびに、任意選択により、配列番号1に係るアミノ酸配列の位置140、181、182、183、184、195、206、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含み、(ii)変異体が、少なくとも90%など、少なくとも95%など、少なくとも97%などの少なくとも80%であるが、100%未満の配列同一性を、配列番号:1、2、3、4、5、6、7または8に係るアミノ酸配列に対して有し、ならびに、(iii)変異体がα−アミラーゼ活性を有する、親α−アミラーゼの変異体を提供する。これにより、親α−アミラーゼと比して、または、配列番号1、2、3、4、5、6、7または8のα−アミラーゼと比して、低温で向上した洗浄性能を有する変異体が提供される。
実施形態において、変異体は、親α−アミラーゼのアミノ酸配列に対して少なくとも80%、例えば、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%または少なくとも99%であるが、100%未満の配列同一性を有する。
他の実施形態において、本発明は、(i)配列番号1に係るアミノ酸配列の位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する1つ以上の位置、ならびに、任意選択により、配列番号1に係るアミノ酸配列の位置140、181、182、183、184、195、206、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含み、(ii)変異体が、少なくとも90%など、少なくとも95%など、少なくとも97%などの少なくとも80%であるが、100%未満の配列同一性を、配列番号:1、2、3、4、5、6、7または8に係るアミノ酸配列に対して有し、ならびに、(iii)変異体がα−アミラーゼ活性を有する、単離された親α−アミラーゼの変異体に関する。
他の実施形態において、変異体は、少なくとも80%、少なくとも85%など、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%など、少なくとも97%、少なくとも98%、および少なくとも99%であるが、100%未満の配列同一性を配列番号1の成熟型ポリペプチドに対して有する。
他の実施形態において、変異体は、少なくとも80%、少なくとも85%など、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%など、少なくとも97%、少なくとも98%、および少なくとも99%であるが、100%未満の配列同一性を配列番号2の成熟型ポリペプチドに対して有する。
他の実施形態において、変異体は、少なくとも80%、少なくとも85%など、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%など、少なくとも97%、少なくとも98%、および少なくとも99%であるが、100%未満の配列同一性を配列番号3の成熟型ポリペプチドに対して有する。
他の実施形態において、変異体は、少なくとも80%、少なくとも85%など、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%など、少なくとも97%、少なくとも98%、および少なくとも99%であるが、100%未満の配列同一性を配列番号4の成熟型ポリペプチドに対して有する。
他の実施形態において、変異体は、少なくとも80%、少なくとも85%など、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%など、少なくとも97%、少なくとも98%、および少なくとも99%であるが、100%未満の配列同一性を配列番号5の成熟型ポリペプチドに対して有する。
他の実施形態において、変異体は、少なくとも80%、少なくとも85%など、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%など、少なくとも97%、少なくとも98%、および少なくとも99%であるが、100%未満の配列同一性を配列番号6の成熟型ポリペプチドに対して有する。
他の実施形態において、変異体は、少なくとも80%、少なくとも85%など、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%など、少なくとも97%、少なくとも98%、および少なくとも99%であるが、100%未満の配列同一性を配列番号7の成熟型ポリペプチドに対して有する。
他の実施形態において、変異体は、少なくとも80%、少なくとも85%など、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%など、少なくとも97%、少なくとも98%、および少なくとも99%であるが、100%未満の配列同一性を配列番号8の成熟型ポリペプチドに対して有する。
一実施形態において、本発明の変異体中の修飾の番号は、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10などの、例えば、1〜10および1〜5といった1〜20の修飾である。
一実施形態において、変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する1つ以上の位置に置換などの修飾、ならびに、任意選択により、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従う。
他の実施形態において、変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する2つ以上の位置に置換などの修飾、ならびに、任意選択により、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従う。
他の実施形態において、変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する3つ以上の位置に置換などの修飾、ならびに、任意選択により、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従う。
他の実施形態において、変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する4つ以上の位置に置換などの修飾、ならびに、任意選択により、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従う。
他の実施形態において、変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する5つ以上の位置に置換などの修飾、ならびに、任意選択により、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従う。
他の実施形態において、変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する6つ以上の位置に置換などの修飾、ならびに、任意選択により、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従う。
他の実施形態において、変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する7つ以上の位置に置換などの修飾、ならびに、任意選択により、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従う。
他の実施形態において、変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する8つの位置に置換などの修飾、ならびに、任意選択により、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従う。
一実施形態において、変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する1つ以上の位置に置換などの修飾、ならびに、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従う。
他の実施形態において、変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する2つ以上の位置に置換などの修飾、ならびに、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従う。
他の実施形態において、変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する3つ以上の位置に置換などの修飾、ならびに、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従う。
他の実施形態において、変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する4つ以上の位置に置換などの修飾、ならびに、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従う。
他の実施形態において、変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する5つ以上の位置に置換などの修飾、ならびに、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従う。
他の実施形態において、変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する6つ以上の位置に置換などの修飾、ならびに、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従う。
他の実施形態において、変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する7つ以上の位置に置換などの修飾、ならびに、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従う。
他の実施形態において、変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する8つの位置に置換などの修飾、ならびに、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従う。
好ましい実施形態において、変異体は、1、7、109、280および391からなる群から選択される1、2、3、4または5つの位置に修飾を含む。
一実施形態において、変異体は、1、7、109、280および391からなる群から選択される2、3、4または5つの位置に、少なくとも1つの欠失および少なくとも1つの置換を含む。
一実施形態において、変異体は、7、109、280および391から選択される1、2、3または4つの位置に置換を含む。
一実施形態において、変異体は:X1+X7;X1+X109;X1+X280;X1+X284;X1+X320;X1+X323;X1+X391;X109+X280;X109+X284;X109+X320;X109+X323;X109+X391;X7+X109;X7+X280;X7+X284;X7+X320;X7+X323;X7+X391;X280+X284;X280+X320;X280+X323;X280+X391;X284+X320;X284+X323;X284+X391;X320+X323;X320+X391;および、X323+X391からなる位置の群から選択される位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従う。
一実施形態において、変異体は:X109+X7+X1;X109+X7+X391;X109+X7+X280;X109+X7+X284;X109+X7+X320;X109+X7+X323;X109+X1+X391;X109+X1+X280;X109+X1+X284;X109+X1+X320;X109+X1+X323;X109+X391+X280;X109+X391+X284;X109+X391+X320;X109+X391+X323;X109+X280+X284;X109+X280+X320;X109+X280+X323;X109+X284+X320;X109+X284+X323;X109+X320+X323;X7+X1+X391;X7+X1+X280;X7+X1+X284;X7+X1+X320;X7+X1+X323;X7+X391+X280;X7+X391+X284;X7+X391+X320;X7+X391+X323;X7+X280+X284;X7+X280+X320;X7+X280+X323;X7+X284+X320;X7+X284+X323;X7+X320+X323;X1+X391+X280;X1+X391+X284;X1+X391+X320;X1+X391+X323;X1+X280+X284;X1+X280+X320;X1+X280+X323;X1+X284+X320;X1+X284+X323;X1+X320+X323;X391+X280+X284;X391+X280+X320;X391+X280+X323;X391+X284+X320;X391+X284+X323;X391+X320+X323;X280+X284+X320;X280+X284+X323;X280+X320+X323;および、X284+X320+X323からなる位置の群から選択される位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従う。
一実施形態において、変異体は:X109+X7+X1+X391;X109+X7+X1+X280;X109+X7+X1+X284;X109+X7+X1+X320;X109+X7+X1+X323;X109+X7+X391+X280;X109+X7+X391+X284;X109+X7+X391+X320;X109+X7+X391+X323;X109+X7+X280+X284;X109+X7+X280+X320;X109+X7+X280+X323;X109+X7+X284+X320;X109+X7+X284+X323;X109+X7+X320+X323;X109+X1+X391+X280;X109+X1+X391+X284;X109+X1+X391+X320;X109+X1+X391+X323;X109+X1+X280+X284;X109+X1+X280+X320;X109+X1+X280+X323;X109+X1+X284+X320;X109+X1+X284+X323;X109+X1+X320+X323;X109+X391+X280+X284;X109+X391+X280+X320;X109+X391+X280+X323;X109+X391+X284+X320;X109+X391+X284+X323;X109+X391+X320+X323;X109+X280+X284+X320;X109+X280+X284+X323;X109+X280+X320+X323;X109+X284+X320+X323;X7+X1+X391+X280;X7+X1+X391+X284;X7+X1+X391+X320;X7+X1+X391+X323;X7+X1+X280+X284;X7+X1+X280+X320;X7+X1+X280+X323;X7+X1+X284+X320;X7+X1+X284+X323;X7+X1+X320+X323;X7+X391+X280+X284;X7+X391+X280+X320;X7+X391+X280+X323;X7+X391+X284+X320;X7+X391+X284+X323;X7+X391+X320+X323;X7+X280+X284+X320;X7+X280+X284+X323;X7+X280+X320+X323;X7+X284+X320+X323;X1+X391+X280+X284;X1+X391+X280+X320;X1+X391+X280+X323;X1+X391+X284+X320;X1+X391+X284+X323;X1+X391+X320+X323;X1+X280+X284+X320;X1+X280+X284+X323;X1+X280+X320+X323;X1+X284+X320+X323;X391+X280+X284+X320;X391+X280+X284+X323;X391+X280+X320+X323;X391+X284+X320+X323;および、X280+X284+X320+X323からなる位置の群から選択される位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従う。
一実施形態において、変異体は、X1、X1A、X7A、X7K、X7E、X7N、X7Q、X7L、X7D、X109A、X109S、X140Y、X181、X182、X183、X184、X195F、X206Y、X243F、X260G、X280S、X284H、X284R、X284F、X304R、X320A、X320M、X320T、X320V、X320S、X323N、X323R、X323S、X323K、X391A、X391VおよびX476Kからなる群から選択される1つ以上の修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従う。
特定の一実施形態において、変異体は:X1+X1A;X1+X7A;X1+X109A;X1+X280S;X1+X284H;X1+X320A;X1+X323N;X1+X391A;X1A+X7A;X1A+X109A;X1A+X280S;X1A+X284H;X1A+X320A;X1A+X323N;X1A+X391A;X7A+X109A;X7A+X280S;X7A+X284H;X7A+X320A;X7A+X323N;X7A+X391A;X109A+X280S;X109A+X284H;X109A+X320A;X109A+X323N;X109A+X391A;X280S+X284H;X280S+X320A;X280S+X323N;X280S+X391A;X284H+X320A;X284H+X323N;X284H+X391A;X320A+X323N;X320A+X391A;および、X323N+X391Aからなる群から選択される修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従う。
一実施形態において、変異体は:X1+X7A+X109A;X1+X7A+X280S;X1+X7A+X284H;X1+X7A+X320A;X1+X7A+X323N;X1+X7A+X391A;X1+X109A+X280S;X1+X109A+X284H;X1+X109A+X320A;X1+X109A+X323N;X1+X109A+X391A;X1+X280S+X284H;X1+X280S+X320A;X1+X280S+X323N;X1+X280S+X391A;X1+X284H+X320A;X1+X284H+X323N;X1+X284H+X391A;X1+X320A+X323N;X1+X320A+X391A;X1+X323N+X391A;X1A+X7A+X109A;X1A+X7A+X280S;X1A+X7A+X284H;X1A+X7A+X320A;X1A+X7A+X323N;X1A+X7A+X391A;X1A+X109A+X280S;X1A+X109A+X284H;X1A+X109A+X320A;X1A+X109A+X323N;X1A+X109A+X391A;X1A+X280S+X284H;X1A+X280S+X320A;X1A+X280S+X323N;X1A+X280S+X391A;X1A+X284H+X320A;X1A+X284H+X323N;X1A+X284H+X391A;X1A+X320A+X323N;X1A+X320A+X391A;X1A+X323N+X391A;X7A+X109A+X280S;X7A+X109A+X284H;X7A+X109A+X320A;X7A+X109A+X323N;X7A+X109A+X391A;X7A+X280S+X284H;X7A+X280S+X320A;X7A+X280S+X323N;X7A+X280S+X391A;X7A+X284H+X320A;X7A+X284H+X323N;X7A+X284H+X391A;X7A+X320A+X323N;X7A+X320A+X391A;X7A+X323N+X391A;X109A+X280S+X284H;X109A+X280S+X320A;X109A+X280S+X323N;X109A+X280S+X391A;X109A+X284H+X320A;X109A+X284H+X323N;X109A+X284H+X391A;X109A+X320A+X323N;X109A+X320A+X391A;X109A+X323N+X391A;X280S+X284H+X320A;X280S+X284H+X323N;X280S+X284H+X391A;X280S+X320A+X323N;X280S+X320A+X391A;X280S+X323N+X391A;X284H+X320A+X323N;X284H+X320A+X391A;X284H+X323N+X391A;および、X320A+X323N+X391Aからなる群から選択される修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従う。
好ましい一実施形態において、変異体は:
X1+X109A+X280S+X391A;X1+X7K+X109A+X280S+X391A;X1+X7E+X109A+X280S+X391A;X1+X7N+X109A+X280S+X391A;X1+X7Q+X109A+X280S+X391A;X1+X7L+X109A+X280S+X391A;X1+X7D+X109A+X280S+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X391A;X1+X109A+X280S+X320M+X391A;X1+X109A+X280S+X320T+X391A;X1+X109A+X280S+X320V+X391A;X1+X109A+X280S+X323R+X391A;X1+X109A+X280S+X320S+X391A;X1+X109A+X280S+X391V;X1+X109A+X284R+X391A;X1+X109A+X284F+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;X1+X109A+X280S+X284F+X391A;X1+X109A+X280S+X323N+X391A;X1+X109A+X280S+X323K+X391A;X1+X109S+X280S+X391A;X1+X109A+X284H+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X323N+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284H+X320A+X323N+X391A;X7A+X284H+X320A+X323N;X7A+X320A+X323N;X320A;X7A+X320A;X1+X7A+X109A+X280S+X391A;X1+X109A+X280S+X284H+X391A;X1+X109A+X280S+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X323N+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284F+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284R+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X284R+X391A;および、X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X323N+X391Aからなる群から選択される位置に対応する位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従い、および、変異体は、配列番号:1、2、3、4、5、6、7または8に記載のアミラーゼのいずれか1つに対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
一実施形態において、変異体は:
X1+X109A+X280S+X391A;X1+X7K+X109A+X280S+X391A;X1+X7E+X109A+X280S+X391A;X1+X7N+X109A+X280S+X391A;X1+X7Q+X109A+X280S+X391A;X1+X7L+X109A+X280S+X391A;X1+X7D+X109A+X280S+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X391A;X1+X109A+X280S+X320M+X391A;X1+X109A+X280S+X320T+X391A;X1+X109A+X280S+X320V+X391A;X1+X109A+X280S+X323R+X391A;X1+X109A+X280S+X320S+X391A;X1+X109A+X280S+X391V;X1+X109A+X284R+X391A;X1+X109A+X284F+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;X1+X109A+X280S+X284F+X391A;X1+X109A+X280S+X323N+X391A;X1+X109A+X280S+X323K+X391A;X1+X109S+X280S+X391A;X1+X109A+X284H+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X323N+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284H+X320A+X323N+X391A;X7A+X284H+X320A+X323N;X7A+X320A+X323N;X320A;X7A+X320A;X1+X7A+X109A+X280S+X391A;X1+X109A+X280S+X284H+X391A;X1+X109A+X280S+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X323N+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284F+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284R+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X284R+X391A;および、X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X323N+X391Aからなる群から選択される、配列番号1に係るアミノ酸配列の位置に対応する位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従い、および、変異体は、配列番号1に記載のアミラーゼに対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
一実施形態において、変異体は:
X1+X109A+X280S+X391A;X1+X7K+X109A+X280S+X391A;X1+X7E+X109A+X280S+X391A;X1+X7N+X109A+X280S+X391A;X1+X7Q+X109A+X280S+X391A;X1+X7L+X109A+X280S+X391A;X1+X7D+X109A+X280S+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X391A;X1+X109A+X280S+X320M+X391A;X1+X109A+X280S+X320T+X391A;X1+X109A+X280S+X320V+X391A;X1+X109A+X280S+X323R+X391A;X1+X109A+X280S+X320S+X391A;X1+X109A+X280S+X391V;X1+X109A+X284R+X391A;X1+X109A+X284F+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;X1+X109A+X280S+X284F+X391A;X1+X109A+X280S+X323N+X391A;X1+X109A+X280S+X323K+X391A;X1+X109S+X280S+X391A;X1+X109A+X284H+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X323N+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284H+X320A+X323N+X391A;X7A+X284H+X320A+X323N;X7A+X320A+X323N;X320A;X7A+X320A;X1+X7A+X109A+X280S+X391A;X1+X109A+X280S+X284H+X391A;X1+X109A+X280S+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X323N+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284F+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284R+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X284R+X391A;および、X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X323N+X391Aからなる群から選択される、配列番号2に係るアミノ酸配列の位置に対応する位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従い、および、変異体は、配列番号2に記載のアミラーゼに対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
好ましい一実施形態において、変異体は:
H1+G109A+N280S+E391A;H1+G7K+G109A+N280S+E391A;H1+G7E+G109A+N280S+E391A;H1+G7N+G109A+N280S+E391A;H1+G7Q+G109A+N280S+E391A;H1+G7L+G109A+N280S+E391A;H1+G7D+G109A+N280S+E391A;H1+G109A+N280S+K320A+E391A;H1+G109A+N280S+K320M+E391A;H1+G109A+N280S+K320T+E391A;H1+G109A+N280S+K320V+E391A;H1+G109A+N280S+M323R+E391A;H1+G109A+N280S+K320S+E391A;H1+G109A+N280S+E391V;H1+G109A+W284R+E391A;H1+G109A+W284F+E391A;H1+G109A+N280S+K320A+M323S+E391A;H1+G109A+N280S+W284F+E391A;H1+G109A+N280S+M323N+E391A;H1+G109A+N280S+M323K+E391A;H1+G109S+N280S+E391A;H1+G109A+W284H+E391A;H1+G109A+N280S+K320A+M323N+E391A;H1+G7A+G109A+N280S+E391A;H1+G7A+G109A+N280S+W284H+K320A+M323N+E391A;G7A+W284H+K320A+M323N;G7A+K320A+M323N;K320A;G7A+K320A;H1+G7A+G109A+N280S+E391A;H1+G109A+N280S+W284H+E391A;H1+G109A+N280S+M323S+E391A;H1+G7A+G109A+N280S+K320A+E391A;H1+G7A+G109A+N280S+M323S+E391A;H1+G7A+G109A+N280S+M323N+E391A;H1+G7A+G109A+N280S+W284F+E391A;H1+G7A+G109A+N280S+W284R+E391A;H1+G7A+G109A+N280S+K320A+M323S+E391A;H1+G7A+G109A+W284R+E391A;および、H1+G7A+G109A+N280S+K320A+M323N+E391Aからなる群から選択される、配列番号2に係るアミノ酸配列の位置に対応する位置に修飾を含む。
一実施形態において、変異体は:
X1+X109A+X280S+X391A;X1+X7K+X109A+X280S+X391A;X1+X7E+X109A+X280S+X391A;X1+X7N+X109A+X280S+X391A;X1+X7Q+X109A+X280S+X391A;X1+X7L+X109A+X280S+X391A;X1+X7D+X109A+X280S+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X391A;X1+X109A+X280S+X320M+X391A;X1+X109A+X280S+X320T+X391A;X1+X109A+X280S+X320V+X391A;X1+X109A+X280S+X323R+X391A;X1+X109A+X280S+X320S+X391A;X1+X109A+X280S+X391V;X1+X109A+X284R+X391A;X1+X109A+X284F+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;X1+X109A+X280S+X284F+X391A;X1+X109A+X280S+X323N+X391A;X1+X109A+X280S+X323K+X391A;X1+X109S+X280S+X391A;X1+X109A+X284H+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X323N+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284H+X320A+X323N+X391A;X7A+X284H+X320A+X323N;X7A+X320A+X323N;X320A;X7A+X320A;X1+X7A+X109A+X280S+X391A;X1+X109A+X280S+X284H+X391A;X1+X109A+X280S+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X323N+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284F+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284R+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X284R+X391A;および、X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X323N+X391Aからなる群から選択される、配列番号3に係るアミノ酸配列の位置に対応する位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従い、および、変異体は、配列番号3に記載のアミラーゼに対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
一実施形態において、変異体は:
X1+X109A+X280S+X391A;X1+X7K+X109A+X280S+X391A;X1+X7E+X109A+X280S+X391A;X1+X7N+X109A+X280S+X391A;X1+X7Q+X109A+X280S+X391A;X1+X7L+X109A+X280S+X391A;X1+X7D+X109A+X280S+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X391A;X1+X109A+X280S+X320M+X391A;X1+X109A+X280S+X320T+X391A;X1+X109A+X280S+X320V+X391A;X1+X109A+X280S+X323R+X391A;X1+X109A+X280S+X320S+X391A;X1+X109A+X280S+X391V;X1+X109A+X284R+X391A;X1+X109A+X284F+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;X1+X109A+X280S+X284F+X391A;X1+X109A+X280S+X323N+X391A;X1+X109A+X280S+X323K+X391A;X1+X109S+X280S+X391A;X1+X109A+X284H+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X323N+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284H+X320A+X323N+X391A;X7A+X284H+X320A+X323N;X7A+X320A+X323N;X320A;X7A+X320A;X1+X7A+X109A+X280S+X391A;X1+X109A+X280S+X284H+X391A;X1+X109A+X280S+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X323N+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284F+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284R+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X284R+X391A;および、X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X323N+X391Aからなる群から選択される、配列番号4に係るアミノ酸配列の位置に対応する位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従い、および、変異体は、配列番号4に記載のアミラーゼに対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
一実施形態において、変異体は:
X1+X109A+X280S+X391A;X1+X7K+X109A+X280S+X391A;X1+X7E+X109A+X280S+X391A;X1+X7N+X109A+X280S+X391A;X1+X7Q+X109A+X280S+X391A;X1+X7L+X109A+X280S+X391A;X1+X7D+X109A+X280S+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X391A;X1+X109A+X280S+X320M+X391A;X1+X109A+X280S+X320T+X391A;X1+X109A+X280S+X320V+X391A;X1+X109A+X280S+X323R+X391A;X1+X109A+X280S+X320S+X391A;X1+X109A+X280S+X391V;X1+X109A+X284R+X391A;X1+X109A+X284F+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;X1+X109A+X280S+X284F+X391A;X1+X109A+X280S+X323N+X391A;X1+X109A+X280S+X323K+X391A;X1+X109S+X280S+X391A;X1+X109A+X284H+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X323N+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284H+X320A+X323N+X391A;X7A+X284H+X320A+X323N;X7A+X320A+X323N;X320A;X7A+X320A;X1+X7A+X109A+X280S+X391A;X1+X109A+X280S+X284H+X391A;X1+X109A+X280S+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X323N+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284F+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284R+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X284R+X391A;および、X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X323N+X391Aからなる群から選択される、配列番号5に係るアミノ酸配列の位置に対応する位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従い、および、変異体は、配列番号5に記載のアミラーゼに対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
一実施形態において、変異体は:
X1+X109A+X280S+X391A;X1+X7K+X109A+X280S+X391A;X1+X7E+X109A+X280S+X391A;X1+X7N+X109A+X280S+X391A;X1+X7Q+X109A+X280S+X391A;X1+X7L+X109A+X280S+X391A;X1+X7D+X109A+X280S+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X391A;X1+X109A+X280S+X320M+X391A;X1+X109A+X280S+X320T+X391A;X1+X109A+X280S+X320V+X391A;X1+X109A+X280S+X323R+X391A;X1+X109A+X280S+X320S+X391A;X1+X109A+X280S+X391V;X1+X109A+X284R+X391A;X1+X109A+X284F+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;X1+X109A+X280S+X284F+X391A;X1+X109A+X280S+X323N+X391A;X1+X109A+X280S+X323K+X391A;X1+X109S+X280S+X391A;X1+X109A+X284H+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X323N+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284H+X320A+X323N+X391A;X7A+X284H+X320A+X323N;X7A+X320A+X323N;X320A;X7A+X320A;X1+X7A+X109A+X280S+X391A;X1+X109A+X280S+X284H+X391A;X1+X109A+X280S+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X323N+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284F+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284R+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X284R+X391A;および、X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X323N+X391Aからなる群から選択される、配列番号6に係るアミノ酸配列の位置に対応する位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従い、および、変異体は、配列番号6に記載のアミラーゼに対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
一実施形態において、変異体は:
X1+X109A+X280S+X391A;X1+X7K+X109A+X280S+X391A;X1+X7E+X109A+X280S+X391A;X1+X7N+X109A+X280S+X391A;X1+X7Q+X109A+X280S+X391A;X1+X7L+X109A+X280S+X391A;X1+X7D+X109A+X280S+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X391A;X1+X109A+X280S+X320M+X391A;X1+X109A+X280S+X320T+X391A;X1+X109A+X280S+X320V+X391A;X1+X109A+X280S+X323R+X391A;X1+X109A+X280S+X320S+X391A;X1+X109A+X280S+X391V;X1+X109A+X284R+X391A;X1+X109A+X284F+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;X1+X109A+X280S+X284F+X391A;X1+X109A+X280S+X323N+X391A;X1+X109A+X280S+X323K+X391A;X1+X109S+X280S+X391A;X1+X109A+X284H+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X323N+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284H+X320A+X323N+X391A;X7A+X284H+X320A+X323N;X7A+X320A+X323N;X320A;X7A+X320A;X1+X7A+X109A+X280S+X391A;X1+X109A+X280S+X284H+X391A;X1+X109A+X280S+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X323N+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284F+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284R+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X284R+X391A;および、X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X323N+X391Aからなる群から選択される、配列番号7に係るアミノ酸配列の位置に対応する位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従い、および、変異体は、配列番号7に記載のアミラーゼに対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
一実施形態において、変異体は:
X1+X109A+X280S+X391A;X1+X7K+X109A+X280S+X391A;X1+X7E+X109A+X280S+X391A;X1+X7N+X109A+X280S+X391A;X1+X7Q+X109A+X280S+X391A;X1+X7L+X109A+X280S+X391A;X1+X7D+X109A+X280S+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X391A;X1+X109A+X280S+X320M+X391A;X1+X109A+X280S+X320T+X391A;X1+X109A+X280S+X320V+X391A;X1+X109A+X280S+X323R+X391A;X1+X109A+X280S+X320S+X391A;X1+X109A+X280S+X391V;X1+X109A+X284R+X391A;X1+X109A+X284F+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;X1+X109A+X280S+X284F+X391A;X1+X109A+X280S+X323N+X391A;X1+X109A+X280S+X323K+X391A;X1+X109S+X280S+X391A;X1+X109A+X284H+X391A;X1+X109A+X280S+X320A+X323N+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284H+X320A+X323N+X391A;X7A+X284H+X320A+X323N;X7A+X320A+X323N;X320A;X7A+X320A;X1+X7A+X109A+X280S+X391A;X1+X109A+X280S+X284H+X391A;X1+X109A+X280S+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X323N+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284F+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X284R+X391A;X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;X1+X7A+X109A+X284R+X391A;および、X1+X7A+X109A+X280S+X320A+X323N+X391Aからなる群から選択される、配列番号8に係るアミノ酸配列の位置に対応する位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従い、および、変異体は、配列番号8に記載のアミラーゼに対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
本発明に係る変異体は、X1、X1A、X7A、X109A、X280SおよびX391Aの群から選択される1、2、3、4または5つの位置に修飾を含んでいることが好ましい。さらに好ましい実施形態において、1、2、3、4または5つの位置における修飾は、X1、X7A、X109A、X280SおよびX391Aから選択される。
一態様において、本発明は、
X1+X109A+X280S+X391A、X1+X109A+X284H+X391A、X1+X109A+X280S+X320A+X323N+X391A、X1+X7A+X109A+X280S+X391AおよびX1+X7A+X109A+X280S+X284H+X323N+X391Aに対応する位置に修飾を含む変異体に関し、ここで、番号は配列番号1に従い、および、ここで、変異体は、配列番号1、2、3、4、5、6、7または8に対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
一実施形態において、本発明は、H1+G109A+N280S+E391A;H1+G109A+W284H+E391A;H1+G109A+N280S+K320A+M323N+E391A;H1+G7A+G109A+N280S+E391A;および、H1+G7A+G109A+N280S+W284H+M323N+E391Aに対応する位置に修飾を含む配列番号1の変異体に関し、ここで、番号は配列番号1に従い、および、ここで、変異体は、配列番号1に対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
一実施形態において、本発明は、H1+G109A+N280S+E391A;H1+G109A+W284H+E391A;H1+G109A+N280S+K320A+M323N+E391A;H1+G7A+G109A+N280S+E391A;および、H1+G7A+G109A+N280S+W284H+M323N+E391Aに対応するものを含む配列番号2の変異体に関し、ここで、番号は配列番号1に従い、および、ここで、変異体は、配列番号2に対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
一実施形態において、本発明は、H1+G109A+N280S+E391A;H1+G109A+W284H+E391A;H1+G109A+N280S+K320A+M323N+E391A;H1+G7A+G109A+N280S+E391A;および、H1+G7A+G109A+N280S+W284H+M323N+E391Aに対応するものを含む配列番号3の変異体に関し、ここで、番号は配列番号1に従い、および、ここで、変異体は、配列番号3に対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
一実施形態において、本発明は、H1+G109A+N280S+E391A;H1+G109A+W284H+E391A;H1+G109A+N280S+K320A+M323N+E391A;H1+G7A+G109A+N280S+E391A;および、H1+G7A+G109A+N280S+W284H+M323N+E391Aに対応するものを含む配列番号4の変異体に関し、ここで、番号は配列番号1に従い、および、ここで、変異体は、配列番号4に対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
一実施形態において、本発明は、H1+G109A+N280S+E391A;H1+G109A+W284H+E391A;H1+G109A+N280S+K320A+M323N+E391A;H1+G7A+G109A+N280S+E391A;および、H1+G7A+G109A+N280S+W284H+M323N+E391Aに対応するものを含む配列番号5の変異体に関し、ここで、番号は配列番号1に従い、および、ここで、変異体は、配列番号5に対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
一実施形態において、本発明は、H1+G109A+N280S+E391A;H1+G109A+W284H+E391A;H1+G109A+N280S+K320A+M323N+E391A;H1+G7A+G109A+N280S+E391A;および、H1+G7A+G109A+N280S+W284H+M323N+E391Aに対応するものを含む配列番号6の変異体に関し、ここで、番号は配列番号1に従い、および、ここで、変異体は、配列番号6に対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
一実施形態において、本発明は、H1+G109A+N280S+E391A;H1+G109A+W284H+E391A;H1+G109A+N280S+K320A+M323N+E391A;H1+G7A+G109A+N280S+E391A;および、H1+G7A+G109A+N280S+W284H+M323N+E391Aに対応するものを含む配列番号7の変異体に関し、ここで、番号は配列番号1に従い、および、ここで、変異体は、配列番号7に対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
一実施形態において、本発明は、H1+G109A+N280S+E391A;H1+G109A+W284H+E391A;H1+G109A+N280S+K320A+M323N+E391A;H1+G7A+G109A+N280S+E391A;および、H1+G7A+G109A+N280S+W284H+M323N+E391Aに対応するものを含む配列番号8の変異体に関し、ここで、番号は配列番号1に従い、および、ここで、変異体は、配列番号8に対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
一実施形態において、本発明の変異体はさらに、140、181、182、183、184、195、206、243、260、304および476の群から選択される1つ以上の位置に修飾を含む。特定の実施形態において、本発明の変異体は、W140Y/F、R181、G182、D183、G184、N195F/Y、I206Y/F、Y243F、E260A/D/C/Q/L/M/F/P/S/W/V/G/H/I/K/N/R/T/Y、G304R/K/E/QおよびG476E/Q/R/Kの群から選択される1つ以上のさらなる修飾を含む。好ましい一実施形態において、本発明に係る変異体はさらに、G304R、W140YF、E260GHIKNPRTYおよびG476EQRKからなる群から選択される2、3または4つの位置に置換を含む。さらに好ましい実施形態において、2、3または4つの位置における置換は、G304R、W140Y、E260GおよびG476Kからなる群から選択される。
一実施形態において、本発明の変異体は、
H1+G109A+W140Y+D183+G184+N195F+I206Y+Y243F+E260G+N280S+G304R+E391A+G476K、
H1+G109A+W140Y+D183+G184+N195F+I206Y+Y243F+E260G+W284H+G304R+E391A+G476K、
H1+G109A+W140Y+D183+G184+N195F+I206Y+Y243F+E260G+N280S+G304R+K320A+M323N+E391A+G476K、
H1+G7A+G109A+W140Y+D183+G184+N195F+I206Y+Y243F+E260G+N280S+G304R+E391A+G476K、および
H1+G7A+G109A+W140Y+D183+G184+N195F+I206Y+Y243F+E260G+N280S+W284H+G304R+M323N+E391A+G476K、
に対応する修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従い、変異体は、配列番号1、2、3、4、5、6、7または8に対して少なくとも80%の配列同一性を有すると共に、配列番号1の変異体である。
親における必須アミノ酸は、部位特異的突然変異誘発またはアラニン走査突然変異誘発(Cunningham and Wells,1989,Science 244:1081−1085)などの技術分野において公知である手法に従って同定することが可能である。後者の技術においては、単一のアラニン突然変異が分子中のすべての残基に導入され、得られたミュータント分子が、分子の活性に重要であるアミノ酸残基を同定するためにα−アミラーゼ活性についてテストされる。また、Hilton et al.,1996,J.Biol.Chem.271:4699−4708を参照のこと。α−アミラーゼの活性部位または他の生物学的相互作用は、推定上の接触部位アミノ酸の突然変異が併用される、核磁気共嗚、結晶構造解析、電子回折または光親和性標識などの技術によって判定される、構造の物理的分析によって判定されることも可能である。例えば、de Vos et al.,1992,Science 255:306−312;Smith et al.,1992,J.Mol.Biol.224:899−904;Wlodaver et al.,1992,FEBS Lett.309:59−64を参照のこと。必須アミノ酸のアイデンティティは、親に関連するポリペプチドによるアイデンティティの分析から推測されることも可能である。
ポリヌクレオチド
本発明はまた、本発明の変異体のいずれかをコードする単離されたポリヌクレオチドに関連する。従って、本発明は、配列番号1に係るアミノ酸配列の位置:109、1、7、280、284、320、323および391に対応する1つ以上の位置、ならびに、任意選択により、配列番号1に係るアミノ酸配列の位置140、181、182、183、184、195、206、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含む変異体をコードする単離されたポリヌクレオチドに関し、ここで、変異体は、少なくとも80%、少なくとも85%など、少なくとも90%、少なくとも95%など、少なくとも97%などであるが、100%未満の配列同一性を、配列番号:1、2、3、4、5、6、7または8に係るアミノ酸配列に対して有し、ならびに、ここで、変異体はα−アミラーゼ活性を有する。
核酸構築物
本発明はまた、制御配列に適合する条件下で好適な宿主細胞中にコード配列を発現させる1つまたは複数(いくつか)の制御配列に作動可能にリンクした本発明の変異体をコードするポリヌクレオチドを含む核酸構築物に関する。従って、本発明は、配列番号1に係るアミノ酸配列の位置:109、1、7、280、284、320、323および391に対応する1つ以上の位置、ならびに、任意選択により、配列番号1に係るアミノ酸配列の位置140、181、182、183、184、195、206、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含む変異体をコードするポリヌクレオチドを含む核酸構築物に関し、ここで、ポリヌクレオチドは、制御配列に適合する条件下で好適な宿主細胞においてコード配列を発現させる1つ以上の制御配列に作動的にリンクされている。
ポリヌクレオチドは、多様な方法で処置されて変異体の発現がもたらされ得る。ベクターへ挿入される前のポリヌクレオチドの処置が、発現ベクターに応じて、望ましいか、または、必要であり得る。組換えDNA法を利用するポリヌクレオチドを修飾するための技術は技術分野において周知である。
制御配列は、ポリヌクレオチドの発現のための宿主細胞によって認識されるプロモータ配列であり得る。プロモータ配列は、変異体の発現を媒介する転写制御配列を含有する。プロモータは、ミュータント、切断およびハイブリッドプロモータを含む宿主細胞において転写活性を示すいずれかの核酸配列であり得、ならびに、宿主細胞に対して相同性または非相同性である細胞外または細胞内ポリペプチドをコードする遺伝子から得られ得る。
細菌宿主細胞において本発明の核酸構築物の転写をもたらす好適なプロモータの例は、バチルスアミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)α−アミラーゼ遺伝子(amyQ)、バチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)α−アミラーゼ遺伝子(amyL)、バチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)ペニシリナーゼ遺伝子(penP)、バチルスステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)マルトジェニックアミラーゼ遺伝子(amyM)、古草菌(Bacillus subtilis)レバンスクラーゼ遺伝子(sacB)、古草菌(Bacillus subtilis)xylAおよびxylB遺伝子、大腸菌(E.coli)lacオペロン、ストレプトマイセスコエリコロル(Streptomyces coelicolor)アガラーゼ遺伝子(dagA)および原核β−ラクタマーゼ遺伝子(Villa−Kamaroff et al.,1978,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75:3727−3731)、ならびに、tacプロモータ(DeBoer et al.,1983,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:21−25)から得られるプロモータである。さらなるプロモータが、「Useful proteins from recombinant bacteria」,Gilbert et al.,1980,Scientific American 242:74−94;および、前述のSambrook et al.,1989に記載されている。
糸状真菌宿主細胞において本発明の核酸構築物の転写をもたらす好適なプロモータの例は、アスペルギルスニズランス(Aspergillus nidulans)アセトアミダーゼ、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)中性α−アミラーゼ、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)酸安定α−アミラーゼ、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)またはアスペルギルスアワモリ(Aspergillus awamori)グルコアミラーゼ(glaA)、アスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)TAKAアミラーゼ、アスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)アルカリ性タンパク分解酵素、アスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)トリオースリン酸イソメラーゼ、フザリウム オキシスポルム(Fusarium oxysporum)トリプシン−様タンパク分解酵素(国際公開第96/00787号パンフレット)、フザリウムベネナツム(Fusarium venenatum)アミログルコシダーゼ(国際公開第00/56900号パンフレット)、フザリウムベネナツム(Fusarium venenatum Daria)(国際公開第00/56900号パンフレット)、フザリウムベネナツム(Fusarium venenatum Quinn)(国際公開第00/56900号パンフレット)、リゾムコールミエヘイ(Rhizomucor miehei)リパーゼ、リゾムコールミエヘイ(Rhizomucor miehei)アスパラギン酸プロテイナーゼ、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)β−グルコシダーゼ、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)セロビオヒドロラーゼI、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)セロビオヒドロラーゼII、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)エンドグルカナーゼI、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)エンドグルカナーゼII、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)エンドグルカナーゼIII、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)エンドグルカナーゼIV、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)エンドグルカナーゼV、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)キシラナーゼI、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)キシラナーゼII、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)β−キシロシダーゼ、ならびに、NA2−tpiプロモータ(非翻訳リーダーがアスペルギリ属(Aspergilli)におけるトリオースリン酸イソメラーゼをコードする遺伝子由来の非翻訳リーダーにより置き換えられた、アスペルギリ属(Aspergilli)における中性α−アミラーゼをコードする遺伝子を含む修飾プロモータ;非限定的な例としては、非翻訳リーダーがアスペルギルスニズランス(Aspergillus nidulans)またはアスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)におけるトリオースリン酸イソメラーゼをコードする遺伝子由来の非翻訳リーダーにより置き換えられた、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)における中性α−アミラーゼをコードする遺伝子を含む修飾プロモータが挙げられる)の遺伝子から得られたプロモータ;ならびに、そのミュータント、切断およびハイブリッドプロモータである。
イースト菌宿主において、有用なプロモータは、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)エノラーゼ(ENO−1)、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)ガラクトキナーゼ(GAL1)、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)アルコール脱水素酵素/グリセルアルデヒド−3−リン酸脱水素酵素(ADH1、ADH2/GAP)、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)トリオースリン酸イソメラーゼ(TPI)、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)メタロチオネイン(CUP1)およびサッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)3−ホスホグリセリン酸キナーゼの遺伝子から得られる。イースト菌宿主細胞に対する他の有用なプロモータは、Romanos et al.,1992,Yeast 8:423−488により記載されている。
制御配列はまた、宿主細胞によって認識されて転写を終結させる好適な転写ターミネータ配列であり得る。ターミネータ配列は、変異体をコードするポリヌクレオチドの3’−末端に作動可能にリンクする。宿主細胞において機能するいずれかのターミネータが用いられ得る。
糸状真菌宿主細胞の好ましいターミネータは、アスペルギルスニズランス(Aspergillus nidulans)アントラニル酸シンターゼ、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)α−グルコシダーゼ、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)グルコアミラーゼ、アスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)TAKAアミラーゼおよびフザリウムオキシスポルム(Fusarium oxysporum)トリプシン−様タンパク分解酵素の遺伝子から得られる。
イースト菌宿主細胞の好ましいターミネータは、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)エノラーゼ、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)チトクロムC(CYC1)およびサッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)グリセルアルデヒド−3−リン酸脱水素酵素の遺伝子から得られる。イースト菌宿主細胞の他の有用なターミネータが、前述のRomanos et al.,1992に記載されている。
制御配列はまた、宿主細胞による翻訳に重要であるmRNAの非翻訳領域である好適なリーダー配列であり得る。リーダー配列は、変異体をコードするポリヌクレオチドの5’−末端に作動可能にリンクする。宿主細胞において機能するいずれかのリーダー配列が用いられ得る。
糸状真菌宿主細胞の好ましいリーダーは、アスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)TAKAアミラーゼおよびアスペルギルスニズランス(Aspergillus nidulans)トリオースリン酸イソメラーゼの遺伝子から得られる。
イースト菌宿主細胞の好適なリーダーは、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)エノラーゼ(ENO−1)、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)3−ホスホグリセリン酸キナーゼ、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)α−因子およびサッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)アルコール脱水素酵素/グリセルアルデヒド−3−リン酸脱水素酵素(ADH2/GAP)の遺伝子から得られる。
制御配列はまた、変異体をコードする配列の3’−末端に作動可能にリンクする配列であるポリアデニル化配列であり得、転写された場合に、ポリアデノシン残基を転写されたmRNAに付加するシグナルとして宿主細胞によって認識される。宿主細胞において機能するいずれかのポリアデニル化配列が用いられ得る。
糸状真菌宿主細胞の好ましいポリアデニル化配列は、アスペルギルスニズランス(Aspergillus nidulans)アントラニル酸シンターゼ、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)グルコアミラーゼ、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)α−グルコシダーゼ、アスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)TAKAアミラーゼおよびフザリウムオキシスポルム(Fusarium oxysporum)トリプシン−様タンパク分解酵素の遺伝子から得られる。
イースト菌宿主細胞の有用なポリアデニル化配列が、Guo and Sherman,1995,Mol.Cellular Biol.15:5983−5990に記載されている。
制御配列はまた、変異体のN−末端にリンクしたシグナルペプチドをコードし、および、変異体を細胞の分泌経路に送るシグナルペプチドコード領域であり得る。ポリヌクレオチドのコード配列の5’−末端は、変異体をコードするコード領域のセグメントと共に、翻訳読み枠に元々リンクしたシグナルペプチドコード領域を本質的に含有し得る。または、コード配列の5’−末端は、コード配列に対して外来性のシグナルペプチドコード領域を含有し得る。コード配列がシグナルペプチドコード領域を元々含有していない場合には、外来性のシグナルペプチドコード領域が必要とされる場合がある。または、外来性のシグナルペプチドコード領域は単に、変異体の分泌を増強するために天然シグナルペプチドコード領域を置き換えてもよい。しかしながら、発現変異体を宿主細胞の分泌経路に送るいずれかのシグナルペプチドコード領域がもちいられてもよい。
細菌宿主細胞の効果的なシグナルペプチドコード配列は、バチルス属(Bacillus)NCIB11837マルトジェニックアミラーゼ、バチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)サブチリシン、バチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)β−ラクタマーゼ、バチルスステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)α−アミラーゼ、バチルスステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)中性プロテアーゼ(nprT、nprS、nprM)および古草菌(Bacillus subtilis)prsAの遺伝子から得られるシグナルペプチドコード配列である。さらなるシグナルペプチドが、Simonen and Palva,1993,Microbiological Reviews 57:109−137に記載されている。
糸状真菌宿主細胞の効果的なシグナルペプチドコード配列は、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)中性アミラーゼ、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)グルコアミラーゼ、アスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)TAKAアミラーゼ、フミコラインソレンス(Humicola insolens)セルラーゼ、フミコラインソレンス(Humicola insolens)エンドグルカナーゼV、フミコララヌギノサ(Humicola lanuginosa)リパーゼおよびリゾムコールミエヘイ(Rhizomucor miehei)アスパラギン酸プロテイナーゼの遺伝子から得られるシグナルペプチドコード配列である。
イースト菌宿主細胞の有用なシグナルペプチドは、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)α−因子およびサッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)インベルターゼの遺伝子から得られる。他の有用なシグナルペプチドコード配列が、前述のRomanos et al.,1992により記載されている。
制御配列はまた、変異体のN−末端でプロペプチド位置をコードするプロペプチドコード領域であり得る。得られたポリペプチドは、酵素原またはプロポリペプチド(または、いくつかの場合においてチモーゲン)として公知である。プロポリペプチドは、一般に非活性であり、プロポリペプチドからのプロペプチドの触媒または自己触媒切断によって活性ポリペプチドに転換されることが可能である。プロペプチドコード領域は、古草菌(Bacillus subtilis)アルカリ性タンパク分解酵素(aprE)、古草菌(Bacillus subtilis)中性タンパク分解酵素(nprT)、ミセリオフトラテルモフィラ(Myceliophthora thermophila)ラッカーゼ(国際公開第95/33836号パンフレット)、リゾムコールミエヘイ(Rhizomucor miehei)アスパラギン酸プロテイナーゼおよびサッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)α−因子の遺伝子から得られ得る。
シグナルペプチドおよびプロペプチド領域の両方が変異体のN−末端に存在する場合、プロペプチド領域は変異体のN−末端に隣接して位置されており、また、シグナルペプチド領域は、プロペプチド領域のN−末端に隣接して位置されている。
宿主細胞の増殖に対した変異体の発現の調節を可能とする調節配列を付加することが望ましい場合もあり得る。調節系の例は、調節化合物の存在を含む化学的または物理的刺激に応じて、遺伝子の発現をオンオフさせるものである。原核系における調節系としては、lac、tac、およびtrpオペレータ系が挙げられる。イースト菌においては、ADH2系またはGAL1系が用いられ得る。糸状菌においては、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)グルコアミラーゼプロモータ、アスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)TAKAα−アミラーゼプロモータおよびアスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)グルコアミラーゼプロモータが用いられ得る。調節配列の他の例は、遺伝子増幅を可能とするものである。真核系において、これらの調節配列は、メトトレキセートの存在下で増幅されるジヒドロ葉酸レダクターゼ遺伝子、および、重金属を伴って増幅されるメタロチオネイン遺伝子を含む。これらの事例において、変異体をコードするポリヌクレオチドは、調節配列と作動可能にリンクしているであろう。
発現ベクター
本発明はまた、本発明のポリヌクレオチド、プロモータ、ならびに、転写および翻訳終止シグナルを含む組換え発現ベクターに関する。従って、本発明は、配列番号1に係るアミノ酸配列の位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する1つ以上の位置、および、任意選択により、配列番号1に係るアミノ酸配列の位置140、181、182、183、184、195、206、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置における修飾、プロモータ、ならびに、転写および翻訳終止シグナルを含む変異体をコードするポリヌクレオチドを含む組み換え型ベクターに関する。種々のヌクレオチドおよび制御配列が一緒になって、このような部位で変異体をコードするポリヌクレオチドの挿入または置換を可能とするために1つまたは複数(いくつか)の好都合な制限部位を含み得る組換え発現ベクターが生成される。または、ポリヌクレオチドは、ポリヌクレオチドまたはポリヌクレオチドを含む核酸構築物を発現に適切なベクターに挿入することにより発現され得る。発現ベクターの形成において、コード配列は、コード配列が、発現に適切な制御配列と作動可能にリンクするようベクター中に位置されている。
組換え発現ベクターは、組換えDNA法に簡便に供されることが可能であり、ポリヌクレオチドの発現をもたらすことが可能であるいずれかのベクター(例えば、プラスミドまたはウイルス)であり得る。ベクターの選択は、典型的には、ベクターが導入される宿主細胞に対するベクターの親和性に応じることとなる。ベクターは、直鎖または閉鎖された環状プラスミドであり得る。
ベクターは、例えばプラスミド、染色体外要素、微小染色体または人工染色体といった、自己複製ベクター(すなわち、染色体外のエンティティとして存在し、その複製が染色体複製とは無関係なベクター)であり得る。ベクターは、自己複製を確実とするための何らかの手段を含有し得る。または、ベクターは、宿主細胞に導入された際に、ゲノム中に統合され、および、中に統合された染色体と一緒に複製されるものであり得る。しかも、単一のベクターもしくはプラスミド、または、一緒になって、宿主細胞のゲノムに導入される全DNAを含有する2つ以上のベクターもしくはプラスミド、または、トランスポゾンが用いられてもよい。
ベクターは、形質転換、形質移入、形質導入等された細胞の選択を容易とする1つまたは複数(いくつか)の選択マーカーを有することが好ましい。選択マーカーは、その生成物が、殺生剤またはウイルス耐性、重金属に対する耐性、栄養要求体に対する原栄養性等をもたらす遺伝子である。
細菌性選択マーカーの例は、バチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)もしくは古草菌(Bacillus subtilis)由来のdal遺伝子、または、アンピシリン、クロラムフェニコール、カナマイシンまたはテトラサイクリン耐性などの抗生物質耐性を与えるマーカーである。イースト菌宿主細胞の好適なマーカーは、ADE2、HIS3、LEU2、LYS2、MET3、TRP1およびURA3である。
ベクターは、宿主細胞のゲノムへのベクターの統合、または、ゲノムとは無関係の細胞中のベクターの自律複製を許容する要素を有することが好ましい。
宿主細胞ゲノムへの統合に関して、ベクターは、変異体をコードするポリヌクレオチドの配列、または、相同的もしくは非相同的組換えによるゲノムへの統合に係るベクターのいずれかの他の要素に依存し得る。または、ベクターは、染色体における正確な位置での宿主細胞のゲノムへの相同的組換えによる統合をもたらす追加のヌクレオチド配列を有していてもよい。正確な位置で統合される可能性を高めるために、統合要素は、相同的組換えの確率を高めるために対応する標的配列に対して高度の同一性を有する、100〜10,000塩基対、400〜10,000塩基対および800〜10,000塩基対などの十分な数の核酸を含有しているべきである。統合要素は、宿主細胞のゲノム中の標的配列と相同的であるいずれかの配列であり得る。さらに、統合要素は、非コーディングまたはコーディングヌクレオチド配列であり得る。他方で、ベクターは、非相同的組換えにより宿主細胞のゲノムに統合され得る。
自律複製に関して、ベクターは、対象の宿主細胞におけるベクターの自律的な複製を可能とする複製起点をさらに含んでいてもよい。複製起点は、細胞において機能する自律複製を媒介するいずれかのプラスミドレプリケータであり得る。「複製起点」または「プラスミドレプリケータ」という用語は、インビボでのプラスミドまたはベクターの複製を可能とするヌクレオチド配列を意味する。
本発明のポリヌクレオチドの2つ以上のコピーが宿主細胞に挿入されて、変異体の生成が高められてもよい。ポリヌクレオチドのコピーの数は、配列の少なくとも1つの追加のコピーを宿主細胞ゲノムに統合することにより、または、増幅可能な選択マーカー遺伝子をポリヌクレオチドに含めることにより増加させることが可能であり、ここで、選択マーカー遺伝子の増幅されたコピー、従って、ポリヌクレオチドの追加のコピーを含有する細胞は、適切な選択可能な薬剤中で細胞を培養することにより選択可能である。
実質的に純粋な変異体を得るために、上記の要素を連結して本発明の組換え発現ベクターを構築するために用いられる手法は、当業者に周知である(例えば、前述のSambrook et al.,1989を参照のこと)。
宿主細胞
本発明はまた、本発明の変異体の生成をもたらす1つまたは複数(いくつか)の制御配列に作動可能にリンクした本発明のポリヌクレオチドを含む組換え宿主細胞に関する。従って、本発明は、配列番号1に係るアミノ酸配列の位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する1つ以上の位置、ならびに、任意選択により、配列番号1に係るアミノ酸配列の位置140、181、182、183、184、195、206、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含む変異体をコードするポリヌクレオチドを含む組み換え型宿主細胞に関し、ここで、ポリヌクレオチドは、配列番号1に係るアミノ酸配列の位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する1つ以上の位置、ならびに、任意選択により、配列番号1に係るアミノ酸配列の位置140、181、182、183、184、195、206、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含む変異体を産生させる1つ以上の制御配列に作動的にリンクされている。ポリヌクレオチドを含む構築物もしくはベクターは、構築物もしくはベクターが染色体性組み込み体として、もしくは、既述の自己複製余剰−染色体性ベクターとして維持されるよう宿主細胞に導入される。「宿主細胞」という用語は、複製の最中に生じる突然変異により親細胞と同等ではない親細胞のいずれかの子孫を包含する。宿主細胞の選択は、変異体をコードする遺伝子およびそのソースに大きく依存することとなる。
宿主細胞は、例えば、原核生物または真核生物といった、変異体の組換え生成において有用ないずれかの細胞であり得る。
原核宿主細胞は、グラム陽性またはグラム陰性バクテリアのいずれかであり得る。グラム陽性バクテリアとしては、これらに限定されないが、バチルス属(Bacillus)、クロストリジウム属(Clostridium)、エンテロコッカス属(Enterococcus)、ゲオバチルス属(Geobacillus)、ラクトバチルス属(Lactobacillus)、ラクトコッカス属(Lactococcus)、オセアノバチルス属(Oceanobacillus)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)、ストレプトコッカス属(Streptococcus)およびストレプトマイセス属(Streptomyces)が挙げられる。グラム陰性バクテリアとしては、これらに限定されないが、カムピロバクター属(Campylobacter)、大腸菌(E.coli)、フラボバクテリウム属(Flavobacterium)、フソバクテリウム属(Fusobacterium)、ヘリコバクター属(Helicobacter)、イリオバクター属(Ilyobacter)、ネイッセリア属(Neisseria)、シュードモナス属(Pseudomonas)、サルモネラ属(Salmonella)およびウレアプラズマ属(Ureaplasma)が挙げられる。
細菌宿主細胞は、特にこれらに限定されないが、バチルスアルカロフィルス(Bacillus alkalophilus)、バチルスアミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルスブレビス(Bacillus brevis)、バチルスシルクランス(Bacillus circulans)、バチルスクラウシイ(Bacillus clausii)、バチルスコアグランス(Bacillus coagulans)、バシラスフィルムス(Bacillus firmus)、バチルスラウツス(Bacillus lautus)、バチルスレンツス(Bacillus lentus)、バチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)、バチルスメガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルスプミルス(Bacillus pumilus)、バチルスステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)、古草菌(Bacillus subtilis)、およびバチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)細胞を含むいずれかのバチルス属(Bacillus)細胞であり得る。
細菌宿主細胞はまた、特にこれらに限定されないが、ストレプトコッカスエクイシミリス(Streptococcus equisimilis)、化膿レンサ球菌(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコッカスウベリス(Streptococcus uberis)、およびストレプトコッカスズーエピデミカス(Streptococcus equi subsp.Zooepidemicus)細胞のいずれかのストレプトコッカス属(Streptococcus)細胞を含むいずれかのストレプトコッカス属(Streptococcus)細胞であり得る。
細菌宿主細胞はまた、特にこれらに限定されないが、ストレプトマイセスアウロモゲネス(Streptomyces achromogenes)、ストレプトマイセスアベルミチリス(Streptomyces avermitilis)、ストレプトマイセスコエリコロル(Streptomyces coelicolor)、ストレプトマイセスグリセウス(Streptomyces griseus)、およびストレプトマイセスリビダンス(Streptomyces lividans)細胞を含むいずれかのストレプトマイセス属(Streptomyces)細胞であり得る。
バチルス属(Bacillus)細胞へのDNAの導入は、例えば、プロトプラスト形質転換により(例えば、Chang and Cohen,1979,Mol.Gen.Genet.168:111−115を参照のこと)、コンピテント細胞を用いることにより(例えば、Young and Spizizen,1961,J.Bacteriol.81:823−829、またはDubnau and Davidoff−Abelson,1971,J.Mol.Biol.56:209−221を参照のこと)、電気穿孔法により(例えば、Shigekawa and Dower,1988,Biotechniques 6:742−751を参照のこと)、または、接合により(例えば、Koehler and Thorne,1987,J.Bacteriol.169:5271−5278を参照のこと)行われ得る。大腸菌(E.coli)細胞へのDNAの導入は、例えば、プロトプラスト形質転換により(例えば、Hanahan,1983,J.Mol.Biol.166:557−580を参照のこと)または電気穿孔法により(例えば、Dower et al.,1988,Nucleic Acids Res.16:6127−6145を参照のこと)行われ得る。ストレプトマイセス属(Streptomyces)細胞へのDNAの導入は、例えば、プロトプラスト形質転換および電気穿孔法により(例えば、Gong et al.,2004,Folia Microbiol.(Praha)49:399−405を参照のこと)、接合により(例えば、Mazodier et al.,1989,J.Bacteriol.171:3583−3585を参照のこと)、または、形質導入により(例えば、Burke et al.,2001,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 98:6289−6294を参照のこと)行われ得る。シュードモナス属(Pseudomonas)細胞へのDNAの導入は、例えば、電気穿孔法により(例えば、Choi et al.,2006,J.Microbiol.Methods 64:391−397を参照のこと)、または、接合により(例えば、Pinedo and Smets,2005,Appl.Environ.Microbiol.71:51−57を参照のこと)行われ得る。ストレプトコッカス属(Streptococcus)細胞へのDNAの導入は、例えば、天然コンピテンスにより(例えば、Perry and Kuramitsu,1981,Infect.Immun.32:1295−1297を参照のこと)、プロトプラスト形質転換により(例えば、Catt and Jollick,1991,Microbios 68:189−2070を参照のこと)、電気穿孔法により(例えば、Buckley et al.,1999,Appl.Environ.Microbiol.65:3800−3804を参照のこと)、または、接合により(例えば、Clewell,1981,Microbiol.Rev.45:409−436を参照のこと)行われ得る。しかしながら、DNAを宿主細胞に導入するための技術分野において公知である方法のいずれかを用いることが可能である。
宿主細胞はまた、哺乳類、昆虫、植物または真菌細胞などの真核生物であり得る。
真菌細胞は、それ自体公知の様式でのプロトプラスト形成、プロトプラストの形質転換、および、細胞壁の再生を含むプロセスにより形質転換され得る。アスペルギルス属(Aspergillus)およびトリコデルマ属(Trichoderma)宿主細胞の形質転換に好適な手法は、欧州特許第238023号明細書およびYelton et al.,1984,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:1470−1474に記載されている。フザリウム属(Fusarium)種の形質転換に好適な方法は、Malardier et al.,1989,Gene 78:147−156および国際公開第96/00787号パンフレットに記載されている。イースト菌は、Becker and Guarente,In Abelson,J.N.and Simon,M.I.,editors,Guide to Yeast Genetics and Molecular Biology,Methods in Enzymology,Volume 194,pp 182−187,Academic Press,Inc.,New York;Ito et al.,1983,J.Bacteriol.153:163;および、Hinnen et al.,1978,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75:1920に記載の手法を用いて形質転換され得る。
生成方法
本発明はまた:(a)本発明の宿主細胞を変異体の発現に好適な条件下で培養するステップ;および、(b)変異体を回収するステップを含む変異体を生成する方法に関する。従って、本発明は、(a)配列番号1に係るアミノ酸配列の位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する1つ以上の位置、および、任意選択により、配列番号1に係るアミノ酸配列の位置140、181、182、183、184、195、206、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含む変異体をコードする発現ベクターまたはポリヌクレオチドを含む宿主細胞を、変異体の発現に好適な条件下で培養するステップ;ならびに、(b)変異体を回収するステップを含む変異体を生成する方法に関する。
一態様において、本発明は、親α−アミラーゼに、配列番号1に係るアミノ酸配列の109、7、1、391、280、284、320および323からなる群から選択される位置に対応する1つ以上の位置、および、任意選択により、配列番号1に係るアミノ酸配列の140、181、182、183、184、195、206、243、260、304および476からなる群から選択される位置に対応する1つ以上の位置に修飾を導入するステップであって、各修飾が独立して置換または欠失であり、および、変異体がα−アミラーゼ活性を有するステップ;ならびに、変異体を回収するステップを含むα−アミラーゼ変異体を入手する方法に関する。
宿主細胞は、技術分野において公知である方法を用いて変異体の生成に好適な栄養培地中で培養される。例えば、細胞は、好適な培地中ならびにポリペプチドの発現および/または単離が許容される条件下で行われる、振盪フラスコ培養により、または、実験用もしくは産業用発酵槽における小規模もしくは大規模発酵(連続式、バッチ式、フェドバッチ式または固体状発酵を含む)により培養され得る。培養は、炭素および窒素源および無機塩を含む好適な栄養培地において、技術分野において公知である手法を用いて行われる。好適な媒体は、商業的な供給者から入手可能であるか、または、公開された組成に従って調製され得る(例えば、American Type Culture Collectionのカタログ)。変異体が栄養培地に分泌される場合、変異体は培地から直接回収可能である。変異体が分泌されない場合、細胞ライセートから回収可能である。
変異体は、変異体に特異的な技術分野において公知である方法を用いて検出され得る。これらの検出方法は、特定の抗体の使用、酵素産生物の形成、または、酵素基質の消失を含み得る。例えば、酵素アッセイを用いて変異体の活性を判定してもよい。
変異体は技術分野において公知である方法により回収され得る。例えば、変異体は、特にこれらに限定されないが、収集、遠心分離、ろ過、抽出、噴霧乾燥、蒸発または沈殿を含む従来の手法により栄養培地から回収され得る。
変異体は、実質的に純粋な変異体を得るために、特にこれらに限定されないが、クロマトグラフィ(例えば、イオン交換、親和性、疎水性、クロマトフォーカシングおよびサイズ排除)、電気泳動的手法(例えば、分取等電点電気泳動)、較差溶解度(例えば、硫酸アンモニウム沈殿)、SDS−PAGE、または、抽出(例えば、Protein Purification,J.−C.Janson and Lars Ryden,editors,VCH Publishers,New York,1989を参照のこと)を含む技術分野において公知である多様な手法によって精製され得る。
代替的な態様においては、変異体は回収されず、変異体を発現する本発明の宿主細胞が変異体のソースとして用いられ得る。
組成物
本発明はまた、本発明の変異体を含む組成物に関する。従って、本発明は、変配列番号1に係るアミノ酸配列の位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する1つ以上の位置、ならびに、任意選択により、配列番号1に係るアミノ酸配列の位置140、181、182、183、184、195、206、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含む異体を含む組成物に関する。好ましくは、組成物はこのような変異体が富化されている。「富化」という用語は、組成物のα−アミラーゼ活性が、例えば1.1の富化因子で高められることを意味する。
組成物は、主な酵素成分として変異体を含み得る例えば単成分組成物である。または、組成物は、アミノペプチダーゼ、アミラーゼ、カルボヒドラーゼ、カルボキシペプチダーゼ、カタラーゼ、セルラーゼ、キチナーゼ、クチナーゼ、シクロデキストリングリコシルトランスフェラーゼ、デオキシリボヌクレアーゼ、エステラーゼ、α−ガラクトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、α−グルコシダーゼ、β−グルコシダーゼ、ハロペルオキシダーゼ、インベルターゼ、ラッカーゼ、リパーゼ、マンノシダーゼ、オキシダーゼ、ペクチン分解性酵素、ペプチドグルタミナーゼ、ペルオキシダーゼ、フィターゼ、ポリフェノールオキシダーゼ、タンパク質分解性酵素、リボヌクレアーゼ、トランスグルタミナーゼまたはキシラナーゼなどの複数の酵素活性を含み得る。追加の酵素が、例えば、バチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)もしくは古草菌(Bacillus subtilis)といったバチルス属(Bacillus);例えば、アスペルギルスアクレアツス(Aspergillus aculeatus)、アスペルギルスアワモリ(Aspergillus awamori)、アスペルギルスフォエティダス(Aspergillus foetidus)、アスペルギルスフミガーツス(Aspergillus fumigatus)、アスペルギルスジャポニクス(Aspergillus japonicus)、アスペルギルスニズランス(Aspergillus nidulans)、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)またはアスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)といったアスペルギルス属(Aspergillus);例えば、フザリウムバクテリジオイデス(Fusarium bactridioides)、フザリウムセレアリス(Fusarium cerealis)、フザリウムクロークウェレンス(Fusarium crookwellense)、フザリウムクルモルム(Fusarium culmorum)、フザリウム グラミネアルム(Fusarium graminearum)、フザリウムグラミヌム(Fusarium graminum)、フザリウムヘテロスポルム(Fusarium heterosporum)、フザリウムネグンディ(Fusarium negundi)、フザリウム オキシスポルム(Fusarium oxysporum)、フザリウムレチクランツム(Fusarium reticulatum)、フザリウム ロゼウム(Fusarium roseum)、フザリウムサムブシヌム(Fusarium sambucinum)、フザリウムサルコクロウム(Fusarium sarcochroum)、フザリウムスルフレウム(Fusarium sulphureum)、フザリウムトルロセウム(Fusarium toruloseum)、フザリウムトリコテシオイデス(Fusarium trichothecioides)もしくはフザリウムベネナツム(Fusarium venenatum)といったフザリウム属(Fusarium);フミコラ属(Humicola)、例えば、フミコラインソレンス(Humicola insolens)もしくはフミコララヌギノサ(Humicola lanuginosa);または、例えば、トリコデルマハルジアヌム(Trichoderma harzianum)、トリコデルマコニンギイ(Trichoderma koningii)、トリコデルマロンギブラキアツム(Trichoderma longibrachiatum)、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)またはトリコデルマビリデ(Trichoderma viride)といったトリコデルマ属(Trichoderma)に属する微生物または他の任意の本明細書の宿主細胞によって例えば生成され得る。
組成物は、技術分野において公知である方法に従って調製され得、また、液体または乾燥組成物の形態であり得る。例えば、組成物は、粒質物または微粒剤の形態であり得る。変異体は、技術分野において公知である方法に従って安定化され得る。
本発明によれば、上記のα−アミラーゼ変異体は、典型的には、例えばランドリー洗剤組成物または皿洗い洗剤組成物といった洗剤組成物などのクリーニング組成物中の成分であり得る。液体ランドリー洗剤組成物が特に好ましい。
このようなクリーニング組成物は、クリーニング/洗剤補助剤、好ましくは成分の混合物を含む。典型的には、クリーニング補助剤は、0.001〜99.9wt%、さらに典型的には0.01〜80wt%の量のクリーニング補助剤で組成物中に存在するであろう。
他の好ましい態様において、組成物は、半極性および/またはアニオン性および/またはカチオン性および/または両性イオン性および/または両性および/または半極性ノニオン性および/またはこれらの混合物を含むノニオン性であり得る1種または複数種の界面活性剤を含む。界面活性剤は、典型的には、組成物の0.1%〜60wt%または0.5〜50wt%または1〜40wt%のレベルで存在する。
使用
本発明はまた、α−アミラーゼ変異体の使用方法に関する。
本発明のα−アミラーゼ変異体は、低温で、洗剤組成物、ランドリーの洗濯、皿洗いおよび/またはクリーニングプロセスにおいて有用である。
使用方法
本発明はまた、ある場所(とりわけ表面または布地)をクリーニングおよび/または処理するための方法に関する。一態様において、このような方法であって、任意選択により、前記表面または布地を洗浄および/またはすすぐステップ、前記表面または布地とこの明細書に開示されているいずれかの消費者製品とを接触させるステップ、次いで、任意選択により、前記表面または布地を洗浄および/またはすすぐステップを含む方法が開示されている。
本明細書において用いられるところ、洗浄としては、特に限定されないが、こすり洗いおよび機械的撹拌が挙げられる。このような表面または布の乾燥は、家庭または工業環境において採用される一般的な手段のいずれか一つによって達成され得る。このような手段としては、これらに限定されないが、周囲温度または高温、5〜0.01気圧の圧力下、太陽光、赤外線、紫外線およびマイクロ波の照射を含む電磁波の存在下または不在下における強制空気乾燥または静止空気乾燥が挙げられる。一態様において、前記乾燥は、アイロンを利用することにより周囲温度を超える温度で温度達成されてもよく、ここで、例えば、前記布地は、比較的短時間、または、さらには長時間の間前記アイロンと直接接触させられてもよく、また、ここで、重力によって通常存在する圧力を超えて圧力が印加されてもよい。他の態様において、前記乾燥は、乾燥機を利用することにより周囲温度を超える温度で達成されてもよい。布地を乾燥させるための装置は周知であり、頻繁に衣類乾燥機と称される。衣類に追加して、このような電気器具はタオル、敷布、枕カバー、オムツ等を含む多くの他の物品の乾燥に用いられ、このような器具は、世界の多くの国々において、布地を乾燥させるための物干し用のロープの使用を実質的に置き換える標準的な有用品として受け入れられている。今日用いられているほとんどの乾燥機では、布地が乾燥機中において回転されるに伴って、布地の上および/またはその中を通過する加熱された空気が用いられる。空気は、例えば、電気的に、ガス炎により、または、さらにはマイクロ波放射線で加熱され得る。このような空気は、約15℃から約400℃、約25℃から約200℃、約35℃から約100℃、または、約40℃から約85℃に加熱され得、乾燥機において表面および/または布地を乾燥させるために用いられる。当業者には理解されるであろうとおり、本発明のクリーニング組成物は、理想的には、洗濯用途での使用に好適である。従って、本発明は、布地を洗濯するための方法を含む。この方法は、洗濯されるべき布地と、本出願人によるクリーニング組成物、クリーニング添加剤またはこれらの混合物の少なくとも一実施形態を含む前記クリーニング洗濯溶液とを接触させるステップを含む。布地は、通常の消費者における使用条件または組織的な使用条件において洗濯が可能であるほとんどの布地を含み得る。溶液は、約8〜約10.5のpHを有することが好ましい。組成物は、溶液中において約500ppm〜約15,000ppmの濃度で利用され得る。水温は、典型的には、約5℃〜約90℃の範囲である。水対布地の比は、典型的には、約1:1〜約30:1である。
以下は洗剤組成物の例示である。
Figure 2020506698
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組成物実施例1〜21の原料および注釈
11〜C18の平均脂肪族炭素鎖長を有する直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩
12−18ジメチルヒドロキシエチルアンモニウムクロリド
AE3SはC12−15アルキルエトキシ(3)スルフェート
AE7は、7の平均エトキシル化度を有するC12−15アルコールエトキシレート
AE9は、9の平均エトキシル化度を有するC12−16アルコールエトキシレート
HSASは、米国特許第6,020,303号明細書および米国特許第6,060,443号明細書に開示されている約16〜17の炭素鎖長を有する中鎖分岐第一級アルキルスルフェート
ポリアクリレートMW4500はBASF製
カルボキシメチルセルロースは、CP Kelco,Arnhem,Netherlands製Finnfix(登録商標)V
CHECは、カチオン性変性ヒドロキシエチルセルロースポリマー。
ホスホネートキレート剤は、例えば、ジエチレンテトラアミン五酢酸(DTPA)ヒドロキシエタンジホスホネート(HEDP)、
Savinase(登録商標)、Natalase(登録商標)、Stainzyme(登録商標)、Lipex(登録商標)、Celluclean(商標)、Mannaway(登録商標)およびWhitezyme(登録商標)はすべて、Novozymes,Bagsvaerd,Denmarkの製品。
Purafect(登録商標)、Purafect Prime(登録商標)は、Genencor International,Palo Alto,California,USAの製品
蛍光増白剤1はTinopal(登録商標)AMSであり、蛍光増白剤2はTinopal(登録商標)CBS−Xであり、Direct Violet 9はPergasol(登録商標)Violet BN−Zであり、NOBSはノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム
TAEDはテトラアセチルエチレンジアミン
S−ACMCは、C.I.ReactiveBlue19(製品名AZO−CM−CELLULOSE)と共役されたカルボキシメチルセルロース
汚染物剥離剤はRepel−o−tex(登録商標)PF
アクリル酸/マレイン酸コポリマーは、分子量70,000であり、および、70:30のアクリレート:マレエート比
EDDSは、エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸のナトリウム塩、(S,S)異性体泡抑制剤凝集体はDow Corning,Midland,Michigan,USA製
HSASは中鎖分岐アルキルスルフェート
Liquitint(登録商標)Violet CTは、Milliken,Spartanburg,South Carolina,USA製
ランダムグラフトコポリマーは、ポリエチレンオキシド主鎖および複数のポリ酢酸ビニル側鎖を有するポリ酢酸ビニルグラフトポリエチレンオキシドコポリマーである。ポリエチレンオキシド主鎖の分子量は約6000であり、ポリエチレンオキシド対ポリ酢酸ビニルの重量比は約40〜60であり、50のエチレンオキシド単位当たりのグラフト点は1つ以下である。
−NH当たり20個のエトキシレート基を有するポリエチレンイミン(MW=600)。
両親媒性アルコキシル化ポリマーは、−NH当たり24個のエトキシレート基および−NH当たり16個のプロポキシレート基を含有するよう誘導体化されたポリマーから調製されたポリエチレンイミン(MW600)。
アミラーゼは、本明細書におけるa)〜k)のいずれか(mg活性タンパク質)。
Figure 2020506698
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本明細書に開示の寸法および値は、言及されている厳密な数値に狭義に限定されると理解されるべきではない。代わりに、別段の規定がある場合を除き、このような寸法の各々は、言及されている値と、その値の上下における機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図されている。例えば、「40mm」と開示されている寸法は「約40mm」を意味することが意図されている。
α−アミラーゼ活性判定用のpNP−G7アッセイ
α−アミラーゼ活性は、G7−pNP基質を利用する方法により判定し得る。G7−pNPは、α−アミラーゼなどのエンド−アミラーゼにより切断されることが可能であるブロックオリゴ糖(blocked oligosaccharide)である4,6−エチリデン(G)−p−ニトロフェニル(G)−α,D−マルトヘプタオシドに対する略記である。切断の後、キット中のα−グルコシダーゼが加水分解された基質をさらに消化して、黄色の遊離pNP分子を遊離させ、これにより、λ=405nm(400〜420nm)での可視分光法による計測が可能である。G7−pNP基質およびα−グルコシダーゼを含有するキットは、Roche/Hitachi(カタログ番号11876473)により製造されている。
試薬:
このキットのG7−pNP基質は、22mMの4,6−エチリデン−G7−pNPおよび52.4mM HEPES(2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]−エタンスルホン酸)、pH7.0)を含有する。
α−グルコシダーゼ試薬は、52.4mMのHEPES、87mMのNaCl、12.6mMのMgCl、0.075mMのCaCl、≧4kU/Lのα−グルコシダーゼ)を含有する。
基質処理溶液は、1mLのα−グルコシダーゼ試薬を0.2mLのG7−pNP基質と混合することにより形成される。この基質処理溶液は、使用直前に形成される。
希釈緩衝剤:50mMのMOPS、0.05%(w/v)のTriton X100(ポリエチレングリコールp−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェニルエーテル(C1422O(CO)(n=9〜10)))、1mMのCaCl、pH8.0。
手法:
分析されるアミラーゼサンプルを希釈緩衝剤中に希釈して、確実に希釈サンプル中のpHを7とした。アッセイを、20μlの希釈酵素サンプルを96ウェルマイクロタイタープレートに移し、80μlの基質処理溶液を添加することにより行った。溶液を混合し、室温で1分プレインキュベートし、OD405nmで5分間にわたって20秒毎に吸収を計測する。
時間依存吸収曲線の傾斜(吸光度/分)は、所与の一連の条件下で、対象のα−アミラーゼの特異活性(活性/mg酵素)と直接的に比例する。アミラーゼサンプルは、傾斜が0.4吸光度単位/分未満であるレベルまで希釈するべきである。
ランドリー用自動機械式応力アッセイ(AMSA)
ランドリーにおける洗浄性能を評価するために、自動機械式応力アッセイ(AMSA)を用いて洗濯実験を実施する。AMSAでは、大量の小容量酵素−洗剤溶液の洗浄性能を試験可能である。AMSAプレートは、テスト溶液用の多数のスロットと、洗浄されるランドリーサンプルである生地をすべてのスロット開口部に対してしっかりと押し込む蓋とを有する。洗浄時間の間、プレート、テスト溶液、生地および蓋を激しく振盪してテスト溶液と生地とを接触させ、規則正しい周期的な振動で機械的応力を加える。さらなる説明については、国際公開第02/42740号パンフレット、特に第23〜24頁の段落「Special method embodiments」を参照のこと。
一般的な洗浄性能の説明
水(10°dH)、洗剤(例えば、以下に記載の欧州製の液体洗剤5.1g/L)および本発明の酵素(例えば0、0.8および/または1.2mg酵素タンパク質/Lの濃度)を含むテスト溶液を調製する。デンプン(例えば、Center For Testmaterials BV,P.O.Box 120,3133 KT,Vlaardingen,The Netherlands製のCS−28)で汚れた布地を加え、および、20℃で20分間洗浄した。水道からの流水で完全にすすぎ、暗中で乾燥させた後、洗浄性能の尺度として、汚れた布地の光強度または反射率値をその後に計測する。0mg酵素タンパク質/Lでのテストをブランクとして用いてΔレミッション値を得た。洗浄ステップの最中には、例えば洗浄溶液を布地と振盪、回転または攪拌する形態で機械的作用が加えられることが好ましい。
AMSA洗浄性能実験を以下に特定した実験条件下で実施した。
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アミラーゼ希釈緩衝剤:アミラーゼは、保管中のアミラーゼを安定化させる低濃度のカルシウム(0.1mM)、ならびに、容器およびピペットに酵素タンパク質が吸着する恐れを低減させる0.01%Triton X−100を含む超純水(MilliQ水)で希釈した。
CaCl、MgClおよびNaHCO(Ca2+:Mg2+:HCO =3:1:4.5)をテスト系に添加することにより水硬度を10°dHに調節した。洗浄した後、生地を水道水ですすぎ、乾燥させた。
洗浄性能は、洗浄した生地の色の輝度として計測される。輝度はまた、白色の光を照射した際のサンプルからの反射光の強度として表されることが可能である。サンプルが汚れている場合、きれいなサンプルのものよりも反射光の強度は低い。従って、反射光の強度を用いて洗浄性能を計測することが可能である。
色の計測は、洗浄した生地のイメージを撮像するために用いられるプロ用の平面スキャナ(Kodak iQsmart,Kodak,Midtager 29,DK−2605 Brondby,Denmark)で行われる。
スキャンしたイメージからの光強度の値を抽出するために、イメージからの24ビットピクセル値をレッド、グリーンおよびブルー(RGB)の値に変換する。強度値(Int)は、RGB値をベクターとして一緒に加算し、次いで、得られるベクターの長さから算出される。
Figure 2020506698
異なる変異体のAMSAランドリーテストの結果が表1および2に示されている。結果において、指数は100である。親α−アミラーゼの性能結果が100の値とされ、変異体の結果がこの値と比較される。
TOM洗浄性能
CaCl、MgClおよびNAHCOの添加により、以下に記載の強度に水硬度を調節した。洗浄溶液を、以下に記載のとおり、バケツ中に、所望の量の洗剤、温度および水硬度で調製した。洗剤を10分間の磁気攪拌の最中に溶解させた。(洗浄溶液は、調製後30〜60分以内に用いた)。
Terg−O−tometer中の水浴中の温度および回転(rpm)は、以下の表2の設定に従って設定した。設定に従って温度を調節した場合(許容誤差は+/−0.5℃)、洗浄溶液は以下に記載した量に従ってTOMビーカに添加した。
ビーカ中における撹拌は200rpmであった。2枚の手製の米デンプン布きれ(HM CS−28)、2枚の手製のタピオカデンプン布きれ(HM CS−29)およびバラストをビーカの各々に加え、以下に示す時間に従って洗浄を行った。布きれを冷たい水道水で5分間すすぎ、洗浄バッグ中に入れ、洗濯機(AEG OEKO LAVAMAT 86820)中において「STIVN」プログラムですすいだ。布きれを仕分けし、フィルタ紙に挟んで乾燥器中において、一晩、加熱をせずに静置して乾燥させた。
生地サンプルHM CS−28(綿上の米デンプン、5×5cm、デンプン直径2.5cmの円形に適用した)およびHM CS−29(綿上のタピオカデンプン、5×5cm、デンプン直径2.5cmの円形に適用した)を、Center for Testmaterials BV,P.O.Box 120,3133 KT Vlaardingen,the Netherlandsから入手した。
白色の綿メリヤスをバラストとして用い、これは、Warwick Equest Ltd,Unit 55,Consett Business Park,Consett,County Durham,DH8 6BN UKから入手した。
Figure 2020506698
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洗浄性能を、レミッション値で表した洗浄した生地の色の輝度として計測した(REM)。レミッション計測は、Macbeth 7000 Color Eye分光測光計を用いて行った。乾燥した布きれの各々を計測した。バックグラウンドからの干渉の恐れがあるため、レミッションの計測中は、2層の布地の上に布きれを置いた。レミッションは460nmで計測した。UVフィルタは用いなかった。布きれに対するレミッションの平均結果を算出した。
異なる変異体の洗浄性能は表5において改善度(IF)として示し、これは以下に示すとおり算出される。
Figure 2020506698
実施例1
自動機械式応力アッセイを用いるα−アミラーゼの洗浄性能
洗剤ベース組成物中のα−アミラーゼの洗浄性能を評価するために、自動機械式応力アッセイ(AMSA)を用いて洗浄実験を行ってもよい。AMSAテストでは、大量の小容量酵素−洗剤溶液の洗浄性能を試験可能である。AMSAプレートは、テスト溶液用の多数のスロットと、洗浄されるランドリーサンプルである生地の布きれをすべてのスロット開口部に対してしっかりと押し込む蓋とを有する。洗浄時間の間、プレート、テスト溶液、生地および蓋を激しく振盪してテスト溶液と生地とを接触させ、規則正しい周期的な振動で機械的応力を加える。さらなる記載については、国際公開第02/42740号パンフレット(特に、第23〜24ページの段落「特別な方法の実施形態」)を参照のこと。
一般的な洗浄性能の説明
水(6°dHまたは15°dH)、0.79g/Lの洗剤(例えば、以下に記載のとおりモデル洗剤J)、および、0または0.2mg酵素タンパク質/Lの濃度の本発明の酵素を含むテスト溶液を調製する。デンプンで汚れた布(Center For Test materials BV,P.O.Box 120,3133 KT,Vlaardingen,the Netherlands製のCS−28)を加え、20℃および40℃で10分間洗浄し、または、代わりに、実施例に記載されているとおり、20℃および30℃で10分間洗浄する。水道からの流水で完全にすすぎ、暗中で乾燥させた後、洗浄性能の尺度として、汚れた布地の光強度値をその後に計測する。0mg酵素タンパク質/Lでのテストをブランクとして用い、洗剤による寄与と相関させる。洗浄ステップの最中には、例えば洗浄溶液を布地と振盪、回転または攪拌する形態で機械的作用が加えられることが好ましい。AMSA洗浄性能実験は以下に特定されている実験条件下で実施し得る。
Figure 2020506698
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CaCl、MgClおよびNaHCO(Ca2+:Mg2+:HCO3−=2:1:4.5)をテスト系に添加することにより、水硬度を6°dHに調節した。洗浄した後、生地を水道水ですすぎ、乾燥させた。
Figure 2020506698
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CaCl、MgClおよびNaHCO(Ca2+:Mg2+:HCO3−=4:1:7.5)をテスト系に添加することにより、水硬度を15°dHに調節した。洗浄した後、生地を水道水ですすぎ、乾燥させた。
Figure 2020506698
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CaCl、MgClおよびNaHCO(Ca2+:Mg2+:HCO3−=4:1:7.5)をテスト系に添加することにより、水硬度を15°dHに調節した。洗浄した後、生地を水道水ですすぎ、乾燥させた。
洗浄性能は、白色光を照射した際におけるサンプルから反射した光の強度として表される輝度として計測される。サンプルが汚れている場合、きれいなサンプルからのものよりも反射光の強度は低い。従って、反射光の強度を用いて洗浄性能を計測することが可能である。
色の計測は、洗浄した生地のイメージを撮像するために用いられるプロ用の平面スキャナ(EPSON Expression10000XL、EPSON)で行われる。
スキャンしたイメージから光強度の値を抽出するために、イメージからの48→24ビットカラーピクセル値が、レッド、グリーンおよびブルー(RGB)の値に変換される。強度値(Int)は、RGB値をベクターとして一緒に加算し、次いで、得られるベクターの長さから算出される。
Figure 2020506698
本発明に係る変異体の洗浄性能を以下の表に示す。表3は、異なる濃度(0.05mg酵素/Lの洗剤および0.2mg酵素/Lの洗剤)および異なる温度(20℃および40℃)における、モデル洗剤A(表D)およびJ(表B)の洗浄性能を評価するための実験から得られた結果を示す。表4は、異なる濃度(0.05mg酵素/Lの洗剤および0.2mg酵素/Lの洗剤)および異なる温度(20℃および40℃)における、洗剤K(表F)の洗浄性能を評価するための実験から得られた結果を示す。
Figure 2020506698
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表10および表11から分かるとおり、テストを行った変異体はすべて、テスト条件の少なくとも1つにおいて、基準(配列番号2)と比して向上した洗浄性能を有する。
実施例2−液体洗剤K中のα−アミラーゼのTOMにおける洗浄性能
テストした変異体および対応する親α−アミラーゼ(配列番号2)の洗浄性能を、上記のとおりTOMスケール洗浄についてテストした。用いた洗剤は洗剤Kであった。結果は、(変異体の性能−ブランクの性能)を(親の性能−ブランクの性能)で除したものとして示す。
Figure 2020506698
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本明細書に記載され、特許請求されている本発明は、本明細書に開示されている特定の態様によって範囲が限定されるべきではなく、これは、これらの態様は本発明の数々の態様の例示であることが意図されているためである。いずれかの同等の態様は本発明の範囲内であることが意図されている。実際に、本明細書に示され、記載されているものに追加した本発明の種々の改変形態が、前述の記載から当業者には明らかとなるであろう。このような改変形態もまた、添付の特許請求の範囲の範囲内に属することが意図されている。競合する場合には、定義を含む本開示が優先されることとなる。

Claims (21)

  1. 親α−アミラーゼの変異体であって、
    (i)配列番号1に係るアミノ酸配列の位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する1つ以上の位置、および、任意選択により、配列番号1に係る前記アミノ酸配列の位置140、181、182、183、184、195、206、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を含み、
    (ii)少なくとも90%など、少なくとも95%など、少なくとも97%などの少なくとも80%であるが、100%未満の配列同一性を、配列番号:1、2、3、4、5、6、7または8に係るアミノ酸配列に対して有し、ならびに
    (iii)α−アミラーゼ活性を有する、
    親α−アミラーゼの変異体。
  2. 前記修飾が欠失または置換である、請求項1に記載の変異体。
  3. 前記変異体が、配列番号1に係る前記アミノ酸配列の位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する少なくとも1つの位置に修飾を含む、請求項1または2に記載の変異体。
  4. 前記変異体が、配列番号1に係る前記アミノ酸配列の位置109、1、7、140、181、182、183、184、195、206、243、260、280、284、304、320、323、391および476に対応する少なくとも1つの位置に修飾を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の変異体。
  5. 前記1つ以上の修飾が置換である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の変異体。
  6. 前記1つ以上の修飾の少なくとも1つが欠失である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の変異体。
  7. 前記変異体が、1、109および391からなる群から選択される少なくとも2つの位置に修飾を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の変異体。
  8. 前記修飾が:X1、X1A、X7A、X7K、X7E、X7N、X7Q、X7L、X7D、X109A、X109S、X140Y、X181、X182、X183、X184、X195F、X206Y、X243F、X260G、X280S、X284H、X284R、X284F、X304R、X320A、X320M、X320T、X320V、X320S、X323N、X323R、X323S、X323K、X391A、X391VおよびX476Kからなる群から選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の変異体。
  9. 前記変異体が、向上した洗浄性能などの向上した性能を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の変異体。
  10. 前記変異体が、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%または少なくとも99%であるが、100%未満である配列同一性を、前記親α−アミラーゼの前記アミノ酸配列に対して有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の変異体。
  11. 修飾の数が、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の修飾など、例えば1〜20、例えば1〜10および1〜5といった1〜30の修飾である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の変異体。
  12. 前記変異体が:X1+X7;X1+X109;X1+X280;X1+X284;X1+X320;X1+X323;X1+X391;X109+X280;X109+X284;X109+X320;X109+X323;X109+X391;X7+X109;X7+X280;X7+X284;X7+X320;X7+X323;X7+X391;X280+X284;X280+X320;X280+X323;X280+X391;X284+X320;X284+X323;X284+X391;X320+X323;X320+X391;および、X323+X391からなる位置の群から選択される位置に修飾を含み、ここで、番号は配列番号1に従う、請求項1〜11のいずれか一項に記載の変異体。
  13. 前記変異体が:
    H1+G109A+N280S+E391A;
    H1+G7K+G109A+N280S+E391A;
    H1+G7E+G109A+N280S+E391A;
    H1+G7N+G109A+N280S+E391A;
    H1+G7Q+G109A+N280S+E391A;
    H1+G7L+G109A+N280S+E391A;
    H1+G7D+G109A+N280S+E391A;
    H1+G109A+N280S+K320A+E391A;
    H1+G109A+N280S+K320M+E391A;
    H1+G109A+N280S+K320T+E391A;
    H1+G109A+N280S+K320V+E391A;
    H1+G109A+N280S+M323R+E391A;
    H1+G109A+N280S+K320S+E391A;
    H1+G109A+N280S+E391V;
    H1+G109A+W284R+E391A;
    H1+G109A+W284F+E391A;
    H1+G109A+N280S+K320A+M323S+E391A;
    H1+G109A+N280S+W284F+E391A;
    H1+G109A+N280S+M323N+E391A;
    H1+G109A+N280S+M323K+E391A;
    H1+G109S+N280S+E391A;
    H1+G109A+W284H+E391A;
    H1+G109A+N280S+K320A+M323N+E391A;
    H1+G7A+G109A+N280S+E391A;
    H1+G7A+G109A+N280S+W284H+K320A+M323N+E391A;
    G7A+W284H+K320A+M323N;
    G7A+K320A+M323N;
    K320A;
    G7A+K320A;
    H1+G7A+G109A+N280S+E391A;
    H1+G109A+N280S+W284H+E391A;
    H1+G109A+N280S+M323S+E391A;
    H1+G7A+G109A+N280S+K320A+E391A;
    H1+G7A+G109A+N280S+M323S+E391A;
    H1+G7A+G109A+N280S+M323N+E391A;
    H1+G7A+G109A+N280S+W284F+E391A;
    H1+G7A+G109A+N280S+W284R+E391A;
    H1+G7A+G109A+N280S+K320A+M323S+E391A;
    H1+G7A+G109A+W284R+E391A;および
    H1+G7A+G109A+N280S+K320A+M323N+E391A
    からなる群から選択される、配列番号2に係る前記アミノ酸配列の位置に対応する位置に修飾を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の変異体。
  14. 前記親α−アミラーゼが、配列番号:1、2、3、4、5、6、7および8に係る前記アミノ酸配列から選択されるか、または、配列番号:1および2に係る前記アミノ酸配列のいずれかに対して、少なくとも90%、少なくとも92%など、少なくとも95%など、少なくとも97%など、少なくとも98%など、少なくとも99%など、もしくは、100%の配列同一性を有するいずれかのα−アミラーゼから選択される、請求項1〜13のいずれか一項に記載の変異体。
  15. 前記親α−アミラーゼが、配列番号1および2に係る前記アミノ酸配列を含むか、または、これらからなる、請求項1〜14のいずれか一項に記載の変異体。
  16. 請求項1〜15のいずれか一項に記載の前記変異体をコードするポリヌクレオチド。
  17. 請求項16に記載のポリヌクレオチドを含む核酸構築物。
  18. 請求項16に記載のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
  19. 請求項16に記載のポリヌクレオチドを含む宿主細胞。
  20. α−アミラーゼ変異体を生成する方法であって:
    a.前記変異体の発現に好適な条件下で請求項19に記載の宿主細胞を培養するステップ;および
    b.前記変異体を回収するステップ
    を含む方法。
  21. α−アミラーゼ変異体を入手する方法であって、親α−アミラーゼに、配列番号1に係る前記アミノ酸配列の位置109、1、7、280、284、320、323および391に対応する1つ以上の位置、および、任意選択により、配列番号1に係る前記アミノ酸配列の位置140、181、182、183、184、195、206、243、260、304および476に対応する1つ以上の位置に修飾を導入するステップであって、各修飾が独立して置換または欠失であり、および、前記変異体がα−アミラーゼ活性を有するステップ;ならびに、前記変異体を回収するステップを含む方法。
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