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JP2020105072A - ポリエチレングリコール誘導体 - Google Patents

ポリエチレングリコール誘導体 Download PDF

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JP2020105072A
JP2020105072A JP2017060137A JP2017060137A JP2020105072A JP 2020105072 A JP2020105072 A JP 2020105072A JP 2017060137 A JP2017060137 A JP 2017060137A JP 2017060137 A JP2017060137 A JP 2017060137A JP 2020105072 A JP2020105072 A JP 2020105072A
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川 知 之 西
Tomoyuki Nishikawa
川 知 之 西
浦 祐 輔 三
Yusuke Miura
浦 祐 輔 三
本 道 寛 前
Michihiro Maemoto
本 道 寛 前
見 篤 史 細
Atsushi HOSOMI
見 篤 史 細
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Mitsubishi Tanabe Pharma Corp
Kyowa Kirin Co Ltd
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Mitsubishi Tanabe Pharma Corp
Kyowa Kirin Co Ltd
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Abstract

【課題】エボカルセト又はその薬学的に許容される塩の持続性製剤の提供。【解決手段】下記式で表される、エボカルセト(4-(3S-(1R-(1-ナフチル)エチルアミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル酢酸)のアミノ基にポリエチレングリコール誘導体を結合させた、カルシウム感受性受容体活性化作用を有し、血中PTH(副甲状腺ホルモン)濃度の低下を通じて抗副甲状腺機能亢進作用を示すことを期待される、エボカルセトのポリエチレングリコール誘導体又はその薬学的に許容される塩。【選択図】なし

Description

本発明は、4−(3S−(1R−(1−ナフチル)エチルアミノ)ピロリジン−1−イル)フェニル酢酸のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩に関する。
副甲状腺ホルモン(PTH)は、骨吸収を誘導して血中カルシウム(Ca)を増加させる生理的機能を有し、血中Caの恒常性を保つための役割を担っているホルモンである。PTHの分泌亢進が慢性的に持続すると、骨からの持続的なCaの溶出によって血中Ca濃度が上昇し、代謝異常が生じる。このため、PTHの分泌と合成は、細胞外カルシウムイオン(Ca2+)濃度を感知するCa感受性受容体(CaSR)を介したシグナル伝達により厳密に制御されている。また、CaSRに対する活性化作用を有する化合物は、血中PTH濃度の低下を通じて抗副甲状腺機能亢進作用を示すことを期待されることが報告されている(特許文献1および非特許文献1〜5参照)。
CaSR活性化作用を有する、4-(3S-(1R-(1-ナフチル)エチルアミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル酢酸[エボカルセト(Evocalcet)。以下、エボカルセト]が知られている(特許文献1参照)。
Figure 2020105072
低分子化合物、ペプチド、タンパク質などの薬物をポリエチレングリコール(PEG)で修飾することで、免疫原性の低下、酵素分解からの保護、血中半減期の増大などにより、薬物の生体内での安定性を向上できることが知られている(特許文献3並びに非特許文献6、7、8、9、10および11参照)。
一方、CaSR活性化作用を有する化合物とポリエチレングリコールなどの水溶性オリゴマーが結合した化合物が知られている(特許文献2参照)。
国際公開第2005/115975号 国際公開第2011/056325号 国際公開第2011/140393号
Nature, 366: p.575-580, 1993 Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 95: p.4040-4045,1998 Annu. Rev. Nutr., 20: p.507-533, 2000 The International Journal of Biochemistry & Cell Biology, 32: p.789-804, 2000 Curr. Opin. Nephrol. Hypertens., 9; p.123-132, 2000 Journal of Controlled Release, 34; p.223-232, 1995 Advanced Drug Delivery Reviews, 61; p.1177-1188, 2009 Bioconjugate Chemistry, 19: p.849-859, 2008 Journal of Medicinal Chemistry, 39: p.424-431, 1996 Progress in Polymer Science, 38: p.421-444, 2013 Journal of Medicinal Chemistry, 57: p.2303-2314, 2014
本発明は、血漿中でのエボカルセトの持続的な放出を可能とするエボカルセトのポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩の提供を目的とする。
本発明者らは、エボカルセトのポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩を用いることにより、血漿中でのエボカルセトの持続的放出を実現できることを見出した。本発明はこれらの知見に基づくものである。
すなわち、本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1)4−(3S−(1R−(1−ナフチル)エチルアミノ)ピロリジン−1−イル)フェニル酢酸のポリエチレングリコール誘導体、またはその薬学的に許容される塩。
(2)一以上の4−(3S−(1R−(1−ナフチル)エチルアミノ)ピロリジン−1−イル)フェニル酢酸部分が、一以上のポリエチレングリコール部分と直接またはリンカーを介して結合してなる、(1)に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(3)下記式(A)で表される、(1)または(2)に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
Figure 2020105072
[式中、
POLYは非マルチアーム型ポリエチレングリコール残基またはマルチアーム型ポリエチレングリコール残基を表し、ここで、
非マルチアーム型ポリエチレングリコール残基は−(OCHCHn1−Mで表され、ここで、n1は10〜1000の整数であり、かつMはヒドロキシまたは置換されていてもよい低級アルコキシを表し、
マルチアーム型ポリエチレングリコール残基は、2〜20のアームを有し、かつそれぞれのアームに−(OCHCHn2−が含まれ、n2はそれぞれ同一または異なってよく、10〜1000の整数であり、
A1は、
下記式(B):
Figure 2020105072
(式中、
*は、結合点を表し、
は、X1a2aを表し、ここで
1aは、結合、酸素原子、硫黄原子またはNR0a(式中、R0aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)を表し、
2aは、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、下記式:
Figure 2020105072
[式中、ZはCOまたはNR1a(式中、R1aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)を表し、Y1AおよびY1Bは、同一または異なって、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、CHO、酸素原子、硫黄原子、NR2a(式中、R2aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)、置換されていてもよいシクロアルキレン、置換されていてもよいアリーレン、置換されていてもよい芳香族複素環ジイル、または置換されていてもよい脂肪族複素環ジイルを表す]、または下記式:
Figure 2020105072
(式中、R3aは水素原子または低級アルキルを表す)
を表す)、
または、下記式(C):
Figure 2020105072
(式中、
*は結合点を表し、
は、Rは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表し、
Yは、Yを表し、ここで、
は、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、または下記式を表し:
Figure 2020105072
[式中、X3aは酸素原子、硫黄原子、またはNR4a(式中、R4aは水素原子または低級アルキルを表す)を表す]、
は、結合または下記式を表し:
Figure 2020105072
(式中、R5aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)、
は、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、下記式:
Figure 2020105072
(式中、R6aはシクロアルキレン、置換されていてもよいアリーレンまたは置換されていてもよい脂肪族複素環ジイルを表し、R7aは結合またはNR8a(式中、R8aは水素原子または低級アルキルを表す)を表す)
または下記式を表す:
Figure 2020105072
(式中、n3は1〜5の整数を表し、R9aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表し、R10aは水素原子、置換されていてもよい低級アルキル、または置換されていてもよいアリールを表し、n3が2〜5の整数である場合、それぞれのR9aおよびR10aは同一でも異なっていてもよい))を表し、
Lは、
(i)下記式(D):
Figure 2020105072
(式中、
*は、A1との結合点を表し、
**は、POLYとの結合点を表し、
1Aは、結合、酸素原子、硫黄原子またはNR11a(式中、R11aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表すか、R11aがL2Aとの間で結合を表す)を表し、
2Aは、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、置換されていてもよいシクロアルキレン、置換されていてもよいアリーレン、置換されていてもよい芳香族複素環ジイル、置換されていてもよい脂肪族複素環ジイル、または下記式を表し:
Figure 2020105072
(式中、R12aは水素原子または低級アルキルを表す)、
3Aは、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、置換されていてもよいシクロアルキレン、置換されていてもよいアリーレン、置換されていてもよい芳香族複素環ジイル、または置換されていてもよい脂肪族複素環ジイルまたは下記式を表し:
Figure 2020105072
[式中、Y2AおよびY2Bは、同一または異なって、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、酸素原子、硫黄原子またはNR13a(式中、R13aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)を表す]、
4Aは、結合、酸素原子、硫黄原子、置換されていてもよい低級アルキレン、置換されていてもよいシクロアルキレン、置換されていてもよいアリーレン、置換されていてもよい芳香族複素環ジイル、置換されていてもよい脂肪族複素環ジイル、または置換されていてもよい低級アルキレンオキシを表す)、または
(ii)下記式(E):
Figure 2020105072
(式中、
*は、A1との結合点を表し、
**は、POLYとの結合点を表し、
1Bは、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、または下記式を表し:
Figure 2020105072
[式中、X4aは酸素原子、硫黄原子、またはNR14a(式中、R14aは水素原子または低級アルキルを表す)を表す]、
2Bは、結合または2〜5つの結合手を有する基であるリンカーを表し、
2Bが2つの結合手を有する基であるリンカーである場合には、m1が1であり、L2Bが3〜5つの結合手を有する基であるリンカーである場合には、それぞれm1が2〜4であり、各L1Bは同一または異なっていてもよく、
3Bは、結合、または置換されていてもよい低級アルキレンを表し、
4Bは、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、または下記式で表されるリンカーを表し:
Figure 2020105072
[式中、Y3AおよびY3Bは、同一または異なって、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、酸素原子、硫黄原子またはNR15a(式中、R15aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)を表す]、
5Bは、結合、酸素原子、または置換されていてもよい低級アルキレンを表す)、または
(iii)下記式(F):
Figure 2020105072
(式中、
*は、A1との結合点を表し、
**は、POLYとの結合点を表し、
1Cは、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、または下記式を表し:
Figure 2020105072
(式中、X5aは酸素原子、硫黄原子、またはNR16a(式中、R16aは水素原子または低級アルキルを表す)、
2Cは、結合または下記式を表し:
Figure 2020105072
(式中、R17aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)、
3Cは、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、下記式:
Figure 2020105072
(式中、n4は1〜5の整数を表し、R18aは水素原子、置換されていてもよい低級アルキルを表し、R19aは水素原子、置換されていてもよい低級アルキル、または置換されていてもよいアリールを表し、n4が2〜5の整数である場合、それぞれのR18aおよびR19aは同一でも異なっていてもよい)、または下記式を表す:
Figure 2020105072
(式中、Yは置換されていてもよい低級アルキレン、置換されていてもよいシクロアルキレン、置換されていてもよいアリーレン、置換されていてもよい芳香族複素環ジイル、または置換されていてもよい脂肪族複素環ジイルを表し、YはNR20a(式中、R20aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す))、
4Cは、結合、置換されていてもよい低級アルキル、下記式:
Figure 2020105072
(式中、Yは置換されていてもよい低級アルキレンを表す)
または下記式を表す:
Figure 2020105072
(式中、n5は0〜5の整数を表し、n6は1〜10の整数を表し、R21aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す))、または
(iv)下記式(G):
Figure 2020105072
(式中、
*は、A1との結合点を表し、
**は、POLYとの結合点を表し、
1Dは、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、下記式:
Figure 2020105072
[式中、X6aは酸素原子、硫黄原子、またはNR22a(式中、R22aは水素原子または低級アルキルを表す)を表す]、
または、下記式を表し:
Figure 2020105072
(式中、n7は0〜5の整数を表し、n8は1〜10の整数を表し、R23aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)、
2Dは、結合、2〜5つの結合手を有する基であるリンカーを表し、
2Dが2つの結合手を有する基であるリンカーである場合には、m2が1であり、L2Dが3〜5つの結合手を有する基であるリンカーである場合には、それぞれm2が2〜4であり、各L1Dは同一または異なっていてもよく、
各リンカーは下記式を介して結合されたリンカーであってもよく:
Figure 2020105072
[式中、X7aは酸素原子、硫黄原子、またはNR24a(式中、R24aは水素原子または低級アルキルを表す)を表す]、
3Dは、結合、酸素原子、置換されていてもよい低級アルキレン、または下記式を表す:
Figure 2020105072
(式中、Yは置換されていてもよい低級アルキレンを表す))を表し、
mは、1〜20の整数を表し、かつ
lは、1〜20の整数を表す]。
(4)式(A)中、A1が式(B)を表し、X1aおよびX1aが共に結合であり、かつLが式(D)を表す、(3)に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(5)n1またはn2が10〜1000の整数である、(4)に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(6)n1またはn2が200〜1000の整数である、(4)に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(7)mが1である、(4)〜(6)のいずれかに記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(8)L1Aが結合または酸素原子である、(4)〜(7)のいずれかに記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(9)L2Aが結合または置換されていてもよい低級アルキレンであり、
3Aが結合、下記式:
Figure 2020105072
または下記式を表し:
Figure 2020105072
(式中、Y4AおよびY4Bは、同一または異なって、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、酸素原子、硫黄原子またはNR25a(式中、R25aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)を表す)、かつ
4Aが酸素原子である、
(4)〜(8)のいずれかに記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(10)L2Aが下記式を表す、(4)に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
Figure 2020105072
(11)式(A)中、A1が式(B)を表し、X1aおよびX1aが同時に結合ではなく、かつLが式(E)を表す、(3)に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(12)n1またはn2が100〜400の整数である、(11)に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(13)mが1または2である、(11)または(12)に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(14)lが2〜8である、(11)〜(13)のいずれかに記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(15)L1Bが下記式を表す、(11)〜(14)のいずれかに記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
Figure 2020105072
[式中、X8aは酸素原子を表す]。
(16)L2Bが下記式のいずれのリンカーである、(11)〜(15)のいずれかに記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
Figure 2020105072
(17)L2Bが下記式を表し:
Figure 2020105072
3Bが結合を表し、
4Bが下記式を表し:
Figure 2020105072
[式中、Y5AおよびY5Bは、同一または異なって、結合または置換されていてもよい低級アルキレンを表す]、
5Bが、酸素原子を表す、
(11)〜(16)のいずれかに記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(18)式(B)中のX1aが結合または酸素原子である、(11)〜(17)のいずれかに記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(19)式(B)中のX2aが下記式:
Figure 2020105072
(式中、
6Aは結合を表し、
6Bは、置換されていてもよいシクロアルキレン、置換されていてもよいアリーレン、置換されていてもよい芳香族複素環ジイル、または置換されていてもよい脂肪族複素環ジイルを表す)、または下記式を表す:
Figure 2020105072
(11)〜(18)のいずれかに記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(20)式(A)中、A1が式(C)を表し、Y、YおよびYが全て結合であり、かつLが式(F)を表す、(3)に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(21)n1またはn2が50〜1000の整数である、(20)に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(22)
n1またはn2が200〜800の整数である、(20)に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(23)mが1である、(20)〜(22)のいずれかに記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(24)lが1〜8である、(20)〜(23)のいずれかに記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(25)L1Cが下記式である、(20)〜(24)のいずれかに記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
Figure 2020105072
(26)L2Cが下記式である、(20)〜(25)のいずれかに記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
Figure 2020105072
(式中、R27aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)。
(27)L3Cが下記式である、(20)〜(26)のいずれかに記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
Figure 2020105072
(式中、n9は1〜5の整数を表し、R28aは水素原子、置換されていてもよい低級アルキルを表し、R29aは水素原子、置換されていてもよい低級アルキル、または置換されていてもよいアリールを表し、n9が2〜5の整数である場合、それぞれのR28aおよびR29aは同一でも異なっていてもよい)。
(28)n9が2であり、R28aが水素原子であり、R29aが置換されていてもよい低級アルキルである(27)に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(29)R29aがイソプロピルまたは下記式で置換されたプロピルである、(27)または(28)に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
Figure 2020105072
(30)L3Cが下記式である、(20)〜(29)のいずれかに記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
Figure 2020105072
(式中、n9は1を表し、R28aは水素原子を表し、R29aは置換されていてもよい低級アルキルまたは置換されていてもよいアリールを表す)。
(31)R29aが置換されていてもよい低級アルキルを表す、(30)に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(32)R29aが低級アルキルである、(30)に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(33)L4Cが下記式である、(20)〜(32)のいずれかに記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
Figure 2020105072
(式中、Yは置換されていてもよい低級アルキレンを表す)。
(34)Yがメチレンである、(33)に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(35)A1が式(C)を表し、Y、YおよびYが同時に結合ではなく、かつLが式(G)を表す、(3)に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(36)n1またはn2が100〜1000の整数である、(35)に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(37)mが1〜4である、(35)または(36)に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(38)lが1〜8である、(35)〜(37)のいずれかに記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
(39)L1Dが下記式である、(35)〜(38)のいずれかに記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
Figure 2020105072
[式中、X9aは酸素原子を表す]。
(40)L1Dが下記式である、(35)〜(38)のいずれかに記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
Figure 2020105072
(式中、n11は0を表し、n12は2を表し、R32aは水素原子を表す)。
(41)L2Dが下記式のいずれかのリンカーである、(35)〜(40)のいずれかに記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
Figure 2020105072
(42)L3Dが下記式を表す、(35)〜(41)のいずれかに記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
Figure 2020105072
(式中、Yはメチレンを表す)。
(43)(1)〜(42)のいずれかに記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩を含有する、副甲状腺機能亢進症の治療のための医薬組成物。
(44)副甲状腺機能亢進症が二次性副甲状腺機能亢進症である、(43)に記載の医薬組成物。
(45)副甲状腺機能亢進症が原発性副甲状腺機能亢進症である、(43)に記載の医薬組成物。
(46)下記式で表される構造を有する、ポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
Figure 2020105072
(式中、R33aは水素原子または低級アルキルを表す)。
エボカルセトのポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩を用いることにより、血漿中安定性調節により持続的にエボカルセトを放出させ、持続的な薬効を得ることが可能となる。また、ポリエチレングリコール付加による水溶性獲得により静注製剤化が可能となる。
発明の具体的説明
本発明は、4−(3S−(1R−(1−ナフチル)エチルアミノ)ピロリジン−1−イル)フェニル酢酸(エボカルセト)のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩である。本発明の好ましい態様によれば、一以上の4−(3S−(1R−(1−ナフチル)エチルアミノ)ピロリジン−1−イル)フェニル酢酸部分が、一以上のポリエチレングリコール部分と直接またはリンカーを介して結合してなるポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩が提供される。ここで、ポリエチレングリコール部分とは、例えば、−(OCHCH−(ここで、Nは整数を表す)が含まれる構造を意味する。また、4−(3S−(1R−(1−ナフチル)エチルアミノ)ピロリジン−1−イル)フェニル酢酸部分とは、例えば、上記式(B)または式(C)の構造または下記式の構造を意味する。
Figure 2020105072

(式中、*は結合点を表し、Rは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)。
本発明のより好ましい態様によれば、下記式(A)で表されるポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩が提供される:
Figure 2020105072
[式中、
POLYは非マルチアーム型ポリエチレングリコール残基またはマルチアーム型ポリエチレングリコール残基を表し、ここで、
非マルチアーム型ポリエチレングリコールは残基−(OCHCHn1−Mで表され、ここで、n1は10〜1000の整数であり、かつMはヒドロキシまたは置換されていてもよい低級アルコキシを表し、
マルチアーム型ポリエチレングリコール残基は、2〜20のアームを有し、かつそれぞれのアームに−(OCHCHn2−が含まれ、n2はそれぞれ同一または異なってよく、10〜1000の整数であり、
A1は、下記式(B):
Figure 2020105072
(式中、
*は、結合点を表し、
は、X1a2aを表し、ここで
1aは、結合、酸素原子、硫黄原子またはNR0a(式中、R0aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)を表し、
2aは、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、下記式:
Figure 2020105072
[式中、ZはCOまたはNR1a(式中、R1aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)を表し、Y1AおよびY1Bは、同一または異なって、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、CHO、酸素原子、硫黄原子、NR2a(式中、R2aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)、置換されていてもよいシクロアルキレン、置換されていてもよいアリーレン、置換されていてもよい芳香族複素環ジイル、または置換されていてもよい脂肪族複素環ジイルを表す]、または下記式:
Figure 2020105072
(式中、R3aは水素原子または低級アルキルを表す)
を表す)、
または、下記式(C):
Figure 2020105072
(式中、
*は結合点を表し、
は、Rは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表し、
Yは、Yを表し、ここで、
は、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、または下記式を表し:
Figure 2020105072
[式中、X3aは酸素原子、硫黄原子、またはNR4a(式中、R4aは水素原子または低級アルキルを表す)を表す]、
は、結合または下記式を表し:
Figure 2020105072
(式中、R5aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)、
は、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、下記式:
Figure 2020105072
(式中、R6aはシクロアルキレン、置換されていてもよいアリーレンまたは置換されていてもよい脂肪族複素環ジイルを表し、R7aは結合またはNR8a(式中、R8aは水素原子または低級アルキルを表す)を表す)
または下記式を表す:
Figure 2020105072
(式中、n3は1〜5の整数を表し、R9aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表し、R10aは水素原子、置換されていてもよい低級アルキル、または置換されていてもよいアリールを表し、n3が2〜5の整数である場合、それぞれのR9aおよびR10aは同一でも異なっていてもよい))を表し、
L(例えば、リンカーとして)は、
(i)下記式(D):
Figure 2020105072
(式中、
*は、A1との結合点を表し、
**は、POLYとの結合点を表し、
1Aは、結合、酸素原子、硫黄原子またはNR11a(式中、R11aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表すか、R11aがL2Aとの間で結合を表す)を表し、
2Aは、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、置換されていてもよいシクロアルキレン、置換されていてもよいアリーレン、置換されていてもよい芳香族複素環ジイル、置換されていてもよい脂肪族複素環ジイル、または下記式を表し:
Figure 2020105072
(式中、R12aは水素原子または低級アルキルを表す)、

3Aは、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、置換されていてもよいシクロアルキレン、置換されていてもよいアリーレン、置換されていてもよい芳香族複素環ジイル、または置換されていてもよい脂肪族複素環ジイルまたは下記式を表し:
Figure 2020105072
[式中、Y2AおよびY2Bは、同一または異なって、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、酸素原子、硫黄原子またはNR13a(式中、R13aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)を表す]、
4Aは、結合、酸素原子、硫黄原子、置換されていてもよい低級アルキレン、置換されていてもよいシクロアルキレン、置換されていてもよいアリーレン、置換されていてもよい芳香族複素環ジイル、置換されていてもよい脂肪族複素環ジイル、または置換されていてもよい低級アルキレンオキシを表す)、または
(ii)下記式(E):
Figure 2020105072
(式中、
*は、A1との結合点を表し、
**は、POLYとの結合点を表し、
1Bは、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、または下記式を表し:
Figure 2020105072
[式中、X4aは酸素原子、硫黄原子、またはNR14a(式中、R14aは水素原子または低級アルキルを表す)を表す]、
2Bは、結合または2〜5つの結合手を有する基であるリンカーを表し、
2Bが2つの結合手を有する基であるリンカーである場合には、m1が1であり、L2Bが3〜5つの結合手を有する基であるリンカーである場合には、それぞれm1が2〜4であり、各L1Bは同一または異なっていてもよく、
3Bは、結合、または置換されていてもよい低級アルキレンを表し、
4Bは、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、または下記式で表されるリンカーを表し:
Figure 2020105072
[式中、Y3AおよびY3Bは、同一または異なって、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、酸素原子、硫黄原子またはNR15a(式中、R15aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)を表す]、
5Bは、結合、酸素原子、または置換されていてもよい低級アルキレンを表す)、または
(iii)下記式(F):
Figure 2020105072
(式中、
*は、A1との結合点を表し、
**は、POLYとの結合点を表し、
1Cは、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、または下記式を表し:
Figure 2020105072
(式中、X5aは酸素原子、硫黄原子、またはNR16a(式中、R16aは水素原子または低級アルキルを表す)、
2Cは、結合または下記式を表し:
Figure 2020105072
(式中、R17aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)、
3Cは、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、下記式:
Figure 2020105072
(式中、n4は1〜5の整数を表し、R18aは水素原子、置換されていてもよい低級アルキルを表し、R19aは水素原子、置換されていてもよい低級アルキル、または置換されていてもよいアリールを表し、n4が2〜5の整数である場合、それぞれのR18aおよびR19aは同一でも異なっていてもよい)、または下記式:
Figure 2020105072
(式中、Yは置換されていてもよい低級アルキレン、置換されていてもよいシクロアルキレン、置換されていてもよいアリーレン、置換されていてもよい芳香族複素環ジイル、または置換されていてもよい脂肪族複素環ジイルを表し、YはNR20a(式中、R20aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)を表す))、
4Cは、結合、酸素原子、置換されていてもよい低級アルキレン、下記式:
Figure 2020105072
(式中、Yは置換されていてもよい低級アルキレンを表す)
または下記式を表す:
Figure 2020105072
(式中、n5は0〜5の整数を表し、n6は1〜10の整数を表し、R21aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す))、または
(iv)下記式(G):
Figure 2020105072
(式中、
*は、A1との結合点を表し、
**は、POLYとの結合点を表し、
1Dは、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、下記式:
Figure 2020105072
[式中、X6aは酸素原子、硫黄原子、またはNR22a(式中、R22aは水素原子または低級アルキルを表す)を表す]、
または、下記式を表し:
Figure 2020105072
(式中、n7は0〜5の整数を表し、n8は1〜10の整数を表し、R23aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)、
2Dは、結合、2〜5つの結合手を有する基であるリンカーを表し、
2Dが2つの結合手を有する基であるリンカーである場合には、m2が1であり、L2Dが3〜5つの結合手を有する基であるリンカーである場合には、それぞれm2が2〜4であり、各L1Dは同一または異なっていてもよく、
各リンカーは下記式を介して結合されたリンカーであってもよく:
Figure 2020105072
[式中、X7aは酸素原子、硫黄原子、またはNR24a(式中、R24aは水素原子または低級アルキルを表す)を表す]、
3Dは、結合、酸素原子、置換されていてもよい低級アルキル、または下記式を表す:
Figure 2020105072
(式中、Yは置換されていてもよい低級アルキレンを表す))を表し、
mは、1〜20の整数を表し、かつ
lは、1〜20の整数を表す]。
本発明において、マルチアーム型ポリエチレングリコール残基とは複数の分岐構造(結合手)(アーム、arm)をもつポリエチレングリコール残基であり、例えば、4−アーム−ポリエチレングリコール(4−arm−PEG)および8−アーム−ポリエチレングリコール(8−arm−PEG)は以下の構造である(ここで、以下の構造中、nは10〜1000であり、それぞれのnは同一でも、異なっていてもよい)。マルチアーム型ポリエチレングリコール残基は1分子中に複数のエボカルセトまたはその薬学的に許容される塩を導入することが可能であり、原料としては希望の官能基数に応じた多価アルコールなどを使用することが一般的である。例えば、3−アーム型はグリセリン等、4−アーム型はペンタエリスリトール等を原料としてエチレンオキサイドを開環重合しており、6−アーム型や8−アーム型のポリエチレングリコールは、テトラグリセリンやヘキサグリセリンのようなポリグリセロールを低分子原料としたものが知られている。
Figure 2020105072
(式中、●は上記式(A)の[(A1)−L]−との結合点を表す)。
非マルチアーム型ポリエチレングリコール残基は分岐構造を有さないポリエチレングリコール残基であり、好ましくは−(OCHCHn1−Mで表され、ここで、n1は10〜1000の整数であり、かつMはヒドロキシまたは置換されていてもよい低級アルコキシを表す。
本発明において、低級アルキルとは、例えば直鎖または分岐状の炭素数1〜10のアルキルを表し、より具体的にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどを表す。
低級アルコキシにおける低級アルキル部分は、前記低級アルキルと同義である。
本発明において、低級アルキレンおよび低級アルキレンオキシにおける低級アルキレンとは、例えば直鎖または分岐状の炭素数1〜10のアルキレンを表し、より具体的にはメチレン、エチレン、トリメチレン、プロピレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレンなどを表す。
本発明において、シクロアルキレンとは、例えば炭素数3〜8のシクロアルキルから一つの水素原子を除いた基があげられ、より具体的にはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルから一つの水素原子を除いた基などを表す。
本発明において、アリールとは、例えば炭素数6〜14のアリールがあげられ、より具体的にはフェニル、ナフチル、アズレニル、アントリルなどを表す。
アリーレンとは、前記アリールから一つの水素原子を除いた基があげられる。
本発明において、芳香族複素環ジイルとは、芳香族複素環基から一つの水素原子を除いた基等を表す。芳香族複素環基としては、例えば窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む5員または6員の単環性芳香族複素環基、3〜8員の環が縮合した二環または三環性で窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む縮環性芳香族複素環基などがあげられ、より具体的にはフリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、イソインドリル、インドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、オキサゾロピリミジニル、チアゾロピリミジニル、ピロロピリジニル、ピロロピリミジニル、イミダゾピリジニル、プリニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニルなどを表す。
本発明において、脂肪族複素環ジイルとは、脂肪族複素環基から一つの水素原子を除いた基等を表す。脂肪族複素環基としては、例えば窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む5員または6員の単環性脂肪族複素環基、3〜8員の環が縮合した二環または三環性で窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む縮環性脂肪族複素環基などがあげられ、より具体的にはアジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジノ、ピペリジニル、アゼパニル、1,2,5,6−テトラヒドロピリジル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、ピラゾリニル、オキシラニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロ−2H−ピラニル、5,6−ジヒドロ−2H−ピラニル、オキサゾリジニル、モルホリノ、モルホリニル、チオキサゾリジニル、チオモルホリニル、2H−オキサゾリル、2H−チオキサゾリル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリジニル、ジヒドロベンゾオキサゾリル、ジヒドロベンゾチオキサゾリル、ベンゾジオキソリニル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロイソキノリル、ジヒドロ−2H−クロマニル、ジヒドロ−1H−クロマニル、ジヒドロ−2H−チオクロマニル、ジヒドロ−1H−チオクロマニル、テトラヒドロキノキサリニル、テトラヒドロキナゾリニル、ジヒドロベンゾジオキサニルなどを表す。
本発明において、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよい低級アルキレン、置換されていてもよい低級アルキレンオキシ、および置換されていてもよい低級アルコキシにおける置換基としては、同一または異なって、例えば置換数1〜3の、ハロゲン、ヒドロキシ、スルファニル、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、C3−8シクロアルキル、C6−14アリール、脂肪族複素環基、芳香族複素環基、C1−10アルコキシ、C3−8シクロアルコキシ、C6−14アリールオキシ、C7−16アラルキルオキシ、C2−11アルカノイルオキシ、C7−15アロイルオキシ、C1−10アルキルスルファニル、−NR(式中、RおよびRは同一または異なって、水素原子、C1−10アルキル、C3−8シクロアルキル、C6−14アリール、芳香族複素環基、C7−16アラルキル、C2−11アルカノイル、C7−15アロイル、C1−10アルコキシカルボニルまたはC7−16アラルキルオキシカルボニルを表す)、C2−11アルカノイル、C7−15アロイル、C1−10アルコキシカルボニル、C6−14アリールオキシカルボニル、C1−10アルキルカルバモイル、ジC1−10アルキルカルバモイル、およびグアニジルからなる群から選ばれる置換基があげられる。
本発明において、置換基を有していてもよいアリール、置換基を有していてもよいアリーレン、および置換基を有していてもよい芳香族複素環ジイルにおける置換基としては、同一または異なって、例えば置換数1〜3の、ハロゲン、ヒドロキシ、スルファニル、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、C1−10アルキル、トリフルオロメチル、C3−8シクロアルキル、C6−14アリール、脂肪族複素環基、芳香族複素環基、C1−10アルコキシ、C3−8シクロアルコキシ、C6−14アリールオキシ、C7−16アラルキルオキシ、C2−11アルカノイルオキシ、C7−15アロイルオキシ、C1−10アルキルスルファニル、−NRXaYa(式中、RXaおよびRYaは同一または異なって、水素原子、C1−10アルキル、C3−8シクロアルキル、C6−14アリール、芳香族複素環基、C7−16アラルキル、C2−11アルカノイル、C7−15アロイル、C1−10アルコキシカルボニルまたはC7−16アラルキルオキシカルボニルを表す)、C2−11アルカノイル、C7−15アロイル、C1−10アルコキシカルボニル、C6−14アリールオキシカルボニル、C1−10アルキルカルバモイルおよびジC1−10アルキルカルバモイル
からなる群から選ばれる置換基があげられる。
本発明において、置換基を有していてもよいシクロアルキレン、および置換基を有していてもよい脂肪族複素環ジイルにおける置換基としては、同一または異なって、例えば置換数1〜3の、オキソ、ハロゲン、ヒドロキシ、スルファニル、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、C1−10アルキル、トリフルオロメチル、C3−8シクロアルキル、C6−14アリール、脂肪族複素環基、芳香族複素環基、C1−10アルコキシ、C3−8シクロアルコキシ、C6−14アリールオキシ、C7−16アラルキルオキシ、C2−11アルカノイルオキシ、C7−15アロイルオキシ、C1−10アルキルスルファニル、−NRXbYb(式中、RXbおよびRYbは同一または異なって、水素原子、C1−10アルキル、C3−8シクロアルキル、C6−14アリール、芳香族複素環基、C7−16アラルキル、C2−11アルカノイル、C7−15アロイル、C1−10アルコキシカルボニルまたはC7−16アラルキルオキシカルボニルを表す)、C2−11アルカノイル、C7−15アロイル、C1−10アルコキシカルボニル、C6−14アリールオキシカルボニル、C1−10アルキルカルバモイルおよびジC1−10アルキルカルバモイルからなる群から選ばれる置換基があげられる。
ここで示したC1−10アルキルならびにC1−10アルコキシ、C2−11アルカノイルオキシ、C1−10アルキルスルファニル、C2−11アルカノイル、C1−10アルコキシカルボニル、C1−10アルキルカルバモイルおよびジC1−10アルキルカルバモイルのC1−10アルキル部分としては、例えば前記低級アルキルの例示であげた基があげられる。ジC1−10アルキルカルバモイルにおける2つのC1−10アルキル部分は同一でも異なっていてもよい。
3−8シクロアルキルおよびC3−8シクロアルコキシのシクロアルキル部分としては、例えば前記シクロアルキレンの例示であげた基に相当するシクロアルキルがあげられる。
6−14アリール、C6−14アリールオキシ、C7−15アロイル、C7−15アロイルオキシおよびC6−14アリールオキシカルボニルのアリール部分としては、例えば前記アリールの例示であげた基があげられる。
7−16アラルキルオキシ、C7−16アラルキルおよびC7−16アラルキルオキシカルボニルのアリール部分としては、例えば前記アリールの例示であげた基があげられ、アルキル部分としては、例えばC1−10のアルキレンがあげられ、より具体的には前記低級アルキレンの例示であげた基があげられる。
芳香族複素環基としては、例えば前記芳香族複素環基の例示であげた基があげられる。
脂肪族複素環基としては、例えば前記脂肪族複素環基の例示であげた基があげられる。
本発明において、2〜5つの結合手を有する基であるリンカーとは、例えば、以下のような3つの結合手を有するリンカー:
Figure 2020105072
を表し、これらのリンカーが直接または下記構造を介して複数のリンカー(好ましくは2〜10個、より好ましくは2〜6個、さらに好ましくは3個)が繋がっていてもよい:
Figure 2020105072
[式中、X10aは酸素原子、硫黄原子、またはNR(式中、Rは水素原子または低級アルキルを表す)を表し、好ましくは酸素原子を表す]。
上記であげたリンカーが直接または上記であげた構造を介して複数繋がったリンカーとしては、例えば、下記のリンカーがあげられる。
Figure 2020105072
ポリエチレングリコール誘導体A
本発明の好ましい態様によれば、上記式(A)中、A1が上記式(B)を表し、X1aおよびX1aが共に結合であり、かつLが上記式(D)を表す、ポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩(以下、「ポリエチレングリコール誘導体A」という)が提供される。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Aにおいて、上記式(A)中、POLYは非マルチアーム型ポリエチレングリコール残基およびマルチアーム型ポリエチレングリコール残基のいずれでもよいが、非マルチアーム型ポリエチレングリコール残基(−(OCHCHn1−M)であることが好ましい。また、POLYが非マルチアーム型ポリエチレングリコール残基である場合、Mはヒドロキシであることが好ましい。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Aにおいて、n1またはn2は、好ましくは10〜1000の整数であり、より好ましくは200〜1000の整数である。上記式(A)中、POLYが非マルチアーム型ポリエチレングリコール残基である場合、n1は10〜1000の整数であることが好ましく、200〜1000の整数であることがより好ましい。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Aにおいて、lは、好ましくは1〜20であり、より好ましくは1〜10であり、さらに好ましくは1である。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Aにおいて、mは、好ましくは1である。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Aにおいて、lが1であり、かつn1が10〜800の整数であることが好ましく、lが1であり、かつn1が200〜800の整数であることがより好ましい。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Aにおいて、上記式(D)中、L1Aは、好ましくは結合または酸素原子である。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Aにおいて、好ましくは、L2Aが結合または置換されていてもよい低級アルキレンであり、L3Aが結合、下記式:
Figure 2020105072
または下記式を表し:
Figure 2020105072
(式中、Y4AおよびY4Bは、同一または異なって、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、酸素原子、硫黄原子またはNR25a(式中、R25aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す))、
、かつ
4Aが酸素原子である。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Aにおいて、L2Aが下記の構造を有するものが好ましい態様である:
Figure 2020105072
ポリエチレングリコール誘導体B
本発明の別の好ましい態様によれば、上記式(A)中、A1が上記式(B)を表し、X1aおよびX1aが同時に結合ではなく、かつLが上記式(E)を表す、ポリエチレングリコール誘導体(以下、「ポリエチレングリコール誘導体B」という)が提供される。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Bにおいて、上記式(A)中、POLYは非マルチアーム型ポリエチレングリコール残基およびマルチアーム型ポリエチレングリコール残基のいずれでもよいが、マルチアーム型ポリエチレングリコール残基であることが好ましい。POLYがマルチアーム型ポリエチレングリコールである場合、2〜15のアームを有することが好ましく、3〜8のアームを有することがより好ましく、4または8のアームを有することがさらに好ましい。また、POLYがマルチアーム型ポリエチレングリコール残基である場合、それぞれのアームに−(OCHCHn2−が含まれ、n2はそれぞれ同一または異なってよく10〜1000の整数であり、好ましくは100〜400の整数である。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Bにおいて、lは、好ましくは1〜20であり、より好ましくは1〜10であり、さらに好ましくは2〜8である。lは、POLYがマルチアーム型ポリエチレングリコール残基である場合のアーム数に対応してもよい。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Bにおいて、mは、好ましくは1または2である。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Bにおいて、L1Bは好ましくは下記式を表す:
Figure 2020105072
[式中、X8aは酸素原子を表す]。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Bにおいて、L2Bは、好ましくは2〜5つの結合手を有する基であるリンカーを表し、より好ましくは3つの結合手を有する複素環基であるリンカーを表し、さらに好ましくは下記式のいずれのリンカーを表す:
Figure 2020105072
本発明のポリエチレングリコール誘導体Bにおいて、好ましくは、L2Bが2つの結合手を有する基であるリンカーである場合には、m1が1であり、L2Bが3〜5つの結合手を有する基であるリンカーである場合には、それぞれm1が2〜4であり、各L1Bは同一または異なっていてもよいが、より好ましくはL2Bが3つの結合手を有する基であるリンカーであり、m1が2であり、かつ各L1Bはそれぞれ同じである。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Bの好ましい態様において、L2Bが下記式を表し:
Figure 2020105072
3Bが結合を表し、
4Bが下記式を表し:
Figure 2020105072
[式中、Y5AおよびY5Bは、同一または異なって、結合または置換されていてもよい低級アルキレンを表す]、かつ
5Bが、酸素原子を表す。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Bにおいて、好ましくは、式(B)中のX1aが結合または酸素原子である。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Bにおいて、好ましくは、式(B)中のX2aが下記式:
Figure 2020105072
(式中、
6Aは結合を表し、
6Bは、置換されていてもよいシクロアルキレン、置換されていてもよいアリーレン、置換されていてもよい芳香族複素環ジイル、または置換されていてもよい脂肪族複素環ジイルを表す。Y6AはLと結合することが好ましい)、または下記式を表す:
Figure 2020105072
ポリエチレングリコール誘導体C
本発明の別の好ましい態様によれば、上記式(A)中、A1が上記式(C)を表し、Y、YおよびYが同時に結合であり、かつLが上記式(F)を表す、ポリエチレングリコール誘導体(以下、「ポリエチレングリコール誘導体C」という)が提供される。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Cにおいて、上記式(A)中、POLYは非マルチアーム型ポリエチレングリコール残基およびマルチアーム型ポリエチレングリコール残基のいずれでもよいが、非マルチアーム型ポリエチレングリコール残基(−(OCHCHn1−M)であることが好ましい。また、POLYが非マルチアーム型ポリエチレングリコール残基である場合、Mはヒドロキシであることが好ましい。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Cにおいて、n1またはn2が、好ましくは50〜1000の整数であり、より好ましくは200〜800の整数である。上記式(A)中、POLYが非マルチアーム型ポリエチレングリコール残基である場合、n1は50〜1000の整数であることが好ましく、200〜800の整数であることがより好ましい。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Cにおいて、lは、好ましくは1〜20であり、より好ましくは1〜10であり、さらに好ましくは1〜8である。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Cにおいて、mは、好ましくは1である。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Cにおいて、好ましくは、mが1であり、かつlが1〜8である。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Cにおいて、好ましくは、L1Cが下記式である:
Figure 2020105072
本発明のポリエチレングリコール誘導体Cにおいて、好ましくは、L2Cが下記式である:
Figure 2020105072
(式中、R27は水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Cにおいて、好ましくは、L3Cが下記式である:
Figure 2020105072
(式中、n9は1〜5の整数を表し、R28は水素原子、置換されていてもよい低級アルキルを表し、R29は水素原子、置換されていてもよい低級アルキル、または置換されていてもよいアリールを表し、n9が2〜5の整数である場合、それぞれのR28およびR29は同一でも異なっていてもよい)。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Cにおいて、好ましくは、L3Cが下記式である:
Figure 2020105072
(式中、n9は2の整数を表し、R28aは水素原子を表し、R29aは置換されていてもよい低級アルキルを表す)。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Cにおいて、好ましくは、上記式において、R29aがイソプロピルまたは下記式で置換されたプロピルである:
Figure 2020105072
本発明のポリエチレングリコール誘導体Cにおいて、より好ましくは、L3Cが下記式である:
Figure 2020105072
(式中、n9は1を表し、R28aは水素原子を表し、R29aは置換されていてもよい低級アルキルまたは置換されていてもよいアリールを表す。窒素原子側の末端がL4Cと結合することが好ましい)。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Cにおいて、好ましくは、上記式において、R29aは置換されていてもよい低級アルキルを表す。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Cにおいて、より好ましくは、上記式において、R29aは低級アルキルを表す。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Cにおいて、好ましくは、L4Cが下記式である:
Figure 2020105072
(式中、Yは置換されていてもよい低級アルキレンを表す)。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Cにおいて、好ましくは、上記式において、Yがメチレンである。
ポリエチレングリコール誘導体D
本発明の別の好ましい態様によれば、上記式(A)中、A1が上記式(C)を表し、Y、YおよびYが同時に結合ではなく、かつLが上記式(G)を表す、ポリエチレングリコール誘導体(以下、「ポリエチレングリコール誘導体D」という)が提供される。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Dにおいて、n1またはn2が、好ましくは100〜1000の整数であり、より好ましくは200〜800の整数である。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Dにおいて、好ましくは、mが2〜8であり、より好ましくは2〜4である。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Dにおいて、好ましくは、lが1〜8であり、より好ましくは、4または8であり、かつPOLYはマルチアーム型ポリエチレングリコール残基である。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Dにおいて、好ましくは、式(C)中、Yが下記式である:
Figure 2020105072
本発明のポリエチレングリコール誘導体Dにおいて、好ましくは、式(C)中、Yが下記式である:
Figure 2020105072
(式中、Rは低級アルキルを表す)。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Dにおいて、好ましくは、Yが下記式である:
Figure 2020105072
(式中、n3は1の整数を表し、Rは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表し、R10は水素原子を表す)。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Dにおいて、好ましくは、式(G)中、L1Dが下記式である:
Figure 2020105072
[式中、X9aは酸素原子を表す]。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Dにおいて、好ましくは、式(G)中、L1Dが下記式である:
Figure 2020105072
(式中、n11は0を表し、n12は2を表し、R32は水素原子を表す)。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Dにおいて、好ましくは、式(G)中、L2Dは、好ましくは2〜5つの結合手を有する基であるリンカーを表し、より好ましくは3つの結合手を有する複素環基であるリンカーを表し、さらに好ましくは下記式のいずれのリンカーを表す:
Figure 2020105072
本発明のポリエチレングリコール誘導体Dにおいて、好ましくは、L2Dが2つの結合手を有する基であるリンカーである場合には、m2が1であり、L2Dが3〜5つの結合手を有する基であるリンカーである場合には、それぞれm2が2〜4であり、各L2Dは同一または異なっていてもよいが、より好ましくはL2Dが3つの結合手を有する基であるリンカーであり、m2が2であり、かつ各L1Dはそれぞれ同じである。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Dにおいて、好ましくは、L3Dが下記式である:
Figure 2020105072
(式中、Yはメチレンを表す)。
ポリエチレングリコール誘導体E
本発明の別の好ましい態様によれば、A1が上記式(B)を表し、かつLが上記式(E)を表す、ポリエチレングリコール誘導体(以下、「ポリエチレングリコール誘導体E」という)が提供される。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Eにおいて、好ましくは、POLYがマルチアーム型ポリエチレングリコール残基であり、mが1であり、lが8である。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Eにおいて、より好ましくは、上記式(B)中、X1aが結合であり、X2aが下記式を表す:
Figure 2020105072
(式中、R3aは水素原子を表す)。
本発明のポリエチレングリコール誘導体Eにおいて、好ましくは、式(E)中、L2Bは、好ましくは2〜5つの結合手を有する基であるリンカーを表し、より好ましくは下記式のいずれのリンカーを表す:
Figure 2020105072
また、上記アザビシクロ[2.2.1]へプタン環がカルボニル等を介して連結したリンカーも好適であり、以下にその例を示す。
Figure 2020105072
本発明において、「薬学的に許容される塩」は、例えば薬学的に許容される酸付加塩、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン付加塩、アミノ酸付加塩などを包含する。薬学的に許容される酸付加塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩などの無機酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩などの有機酸塩などがあげられ、薬学的に許容される金属塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩などのアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、亜鉛塩などがあげられ、薬学的に許容されるアンモニウム塩としては、例えばアンモニウム、テトラメチルアンモニウムなどの塩があげられ、薬学的に許容される有機アミン付加塩としては、例えばモルホリン、ピペリジンなどの付加塩があげられ、薬学的に許容されるアミノ酸付加塩としては、例えばリジン、グリシン、フェニルアラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸などの付加塩があげられる。
エボカルセトのポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩の中には、幾何異性体、光学異性体などの立体異性体、互変異性体などが存在し得るものもあるが、本発明は、これらを含め、全ての可能な異性体およびそれらの混合物を包含する。
エボカルセトのポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩中の各原子の一部またはすべては、それぞれ対応する同位体原子で置き換わっていてもよく、本発明は、これら同位体原子で置き換わったポリエチレングリコール誘導体も包含する。
本発明のエボカルセトのポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩は、エボカルセトの活性代謝物(活性代謝物としては、例えば各種の抱合体等が挙げられる)のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩をも包含する。
本発明の化合物の製造法について以下に説明する。
なお、以下に示す製造法において、定義した基が該製造法の条件下で変化するか、又は該製造法を実施するのに不適切な場合、有機合成化学で常用される保護基の導入、及び除去方法[例えば、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス第3版(Protective Groups in Organic Synthesis, third edition)、グリーン(T. W. Greene)著、John Wiley & Sons Inc.(1999年)等に記載の方法]等を用いることにより、目的化合物を製造することができる。また、必要に応じて置換基導入等の反応工程の順序を変えることもできる。
製造法1
本発明の化合物のうち、下記に示す化合物(b-9)及び(b-10)は、例えば以下の工程に従い製造することができる。
Figure 2020105072
(式中、R4はリンカーであり、R6はエチル、ベンジルまたはtert-ブチルからなる群から選択され、R7は鎖状または環状アルキルからなる群から選択され、R8、R9は水素、メチル、イソプロピル、tert-ブチルからなる群から選択され、Pはtert-ブトキシカルボニルまたはベンジルオキシカルボニルからなる群から選択され、Xはハロゲン原子を表す)
工程1
化合物(b-3)は、化合物(b-1)と0.5〜5当量の化合物(b-2)を、溶媒中、1〜5当量の縮合剤の存在下、必要により1〜5当量の添加剤の存在下、-20 ℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜96時間反応させることにより製造することができる。
縮合剤としては、例えば1,3-ジシクロヘキサンカルボジイミド(DCC)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(EDC)、カルボニルジイミダゾール(CDI)、ヨウ化 2-クロロ-1-メチルピリジニウム、O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(HBTU)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(HATU)、1-シアノ-2-エトキシ-2-オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノ-モルホリノ-カルベニウムヘキサフルオロリン酸塩(COMU)等があげられる。
添加剤としては、例えば1-ヒドロキシベンゾトリアゾール・一水和物(HOBt)、トリエチルアミン(TEA)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)等があげられる。
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、ジクロロメタン(DCM)、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,2-ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMA)、N-メチルピロリドン(NMP)、ピリジン、水等があげられ、これらは単独で又は混合して用いられる。
化合物(b-1)は、公知の方法[WO2015/034031、20-24項]もしくはそれらに準じた方法により得ることができる。
化合物(b-2)は、市販品として得られるか、又は公知の方法もしくはそれらに準じた方法により得ることができる。
また、化合物(b-3)は、化合物(b-1)を大過剰量の化合物(b-2)の存在下、無溶媒でまたは溶媒中、好ましくは1当量〜大過剰量の酸の存在下、0 ℃と用いる溶媒の沸点との間の温度で、5分間〜96時間処理することによっても製造することができる。
酸としては、例えば塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸(TFA)、p-トルエンスルホン酸(TsOH)、メタンスルホン酸、四塩化チタン、三フッ化ホウ素などがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
溶媒としては、例えばDCM、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、DMA、NMPなどがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
工程2
化合物(b-5)は、化合物(b-3)と0.5〜5当量の化合物(b-4)を、溶媒中、1〜5当量の添加剤の存在下、-20 ℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜96時間反応させることにより製造することができる。
添加剤としては、例えばTEA、DIPEA等があげられる。
溶媒としては、例えばDCM、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、DMA、NMP、ピリジン等があげられ、これらは単独で又は混合して用いられる。
化合物(b-4)は、市販品として得られるか、又は公知の方法もしくはそれらに準じた方法により得ることができる。
工程3
化合物(b-7)は、化合物(b-6)と0.5〜5当量の化合物(b-4)を、溶媒中、1〜5当量の添加剤の存在下、-20 ℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜96時間反応させることにより製造することができる。
添加剤としては、例えばTEA、DIPEA等があげられる。
溶媒としては、例えばDCM、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、DMA、NMP、ピリジン等があげられ、これらは単独で又は混合して用いられる。
化合物(b-6)は、市販品として得られるか、又は公知の方法もしくはそれらに準じた方法により得ることができる。
工程4
化合物(b-8)は、Pがtert-ブチルカルボニルの場合、化合物(b-8)を無溶媒でまたは溶媒中、好ましくは1当量〜大過剰量の酸の存在下、0 ℃と用いる溶媒の沸点との間の温度で、5分間〜96時間処理することにより製造することができる。
酸としては、例えば塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸、TFA、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、四塩化チタン、三フッ化ホウ素などがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、DCM、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、DMA、NMPなどがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
また、Pがベンジルオキシカルボニル基の場合、化合物(b-8)を溶媒中、水素雰囲気下でまたは水素源の存在下で、触媒の存在下、-20 ℃と用いる溶媒の沸点との間の温度で、常圧または加圧下で、5分間〜72時間処理することにより製造することができる。
触媒としては、例えばパラジウム炭素、パラジウム、水酸化パラジウム、酢酸パラジウム、パラジウム黒などがあげられ、これらは化合物(b-8)に対して好ましくは0.01〜200重量%用いられる。
水素源としては、例えばギ酸、ギ酸アンモニウム、ギ酸ナトリウム、シクロヘキサジエン、ヒドラジンなどがあげられ、これらは化合物(b-8)に対して好ましくは2当量〜大過剰量用いられる。
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、DMA、NMP、水などがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
工程5
化合物(b-9)は、化合物(b-8)と0.001〜5当量の化合物(a-5)を、溶媒中、1〜1000当量の縮合剤の存在下、必要により1〜5当量の添加剤の存在下、-20℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜96時間反応させることにより製造することができる。
縮合剤としては、例えばDCC、EDC、CDI、ヨウ化 2-クロロ-1-メチルピリジニウム、HBTU、HATU、COMU等があげられる。
添加剤としては、例えばHOBt、TEA、DIPEA等があげられる。
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、DCM、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、DMA、NMP、ピリジン、水等があげられ、これらは単独で又は混合して用いられる。
化合物(a-5)は、市販品として得られるか、又は公知の方法もしくはそれらに準じた方法により得ることができる。
工程6
化合物(b-10)は、R6がtert-ブチル基の場合、化合物(b-9)を無溶媒でまたは溶媒中、好ましくは1当量〜大過剰量の酸の存在下、0 ℃と用いる溶媒の沸点との間の温度で、5分間〜96時間処理することにより製造することができる。
酸としては、例えば塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸、TFA、TsOH、メタンスルホン酸、四塩化チタン、三フッ化ホウ素などがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、DCM、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、DMA、NMPなどがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
また、R6がベンジル基の場合、化合物(b-9)を溶媒中、水素雰囲気下でまたは水素源の存在下で、触媒の存在下、-20 ℃と用いる溶媒の沸点との間の温度で、常圧または加圧下で、5分間〜72時間処理することにより製造することができる。
触媒としては、例えばパラジウム炭素、パラジウム、水酸化パラジウム、酢酸パラジウム、パラジウム黒などがあげられ、これらは化合物(b-8)に対して好ましくは0.01〜200重量%用いられる。
水素源としては、例えばギ酸、ギ酸アンモニウム、ギ酸ナトリウム、シクロヘキサジエン、ヒドラジンなどがあげられ、これらは化合物(b-8)に対して好ましくは2当量〜大過剰量用いられる。
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、DMA、NMP、水などがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
製造法2
本発明の化合物のうち、下記に示す化合物(b-13)及び(b-14)は、例えば以下の工程に従い製造することができる。
Figure 2020105072
工程1
化合物(b-11)は、化合物(b-5)と0.5〜5当量の化合物(a-7)を、溶媒中、1〜5当量の添加剤の存在下、-20℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜96時間反応させることにより製造することができる。
添加剤としては、例えばTEA、DIPEA等があげられる。
溶媒としては、例えばDCM、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、DMA、NMP、ピリジン等があげられ、これらは単独で又は混合して用いられる。
化合物(a-7)は、市販品として得られるか、又は公知の方法もしくはそれらに準じた方法により得ることができる。
工程2
化合物(b-12)は、化合物(b-11)を無溶媒でまたは溶媒中、好ましくは1当量〜大過剰量の酸の存在下、0 ℃と用いる溶媒の沸点との間の温度で、5分間〜96時間処理することにより製造することができる。
酸としては、例えば塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸、TFA、TsOH、メタンスルホン酸、四塩化チタン、三フッ化ホウ素などがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、DCM、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、DMA、NMPなどがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
工程3
化合物(b-13)は、化合物(b-12)と0.001〜5当量の化合物(a-5)を、溶媒中、1〜1000当量の縮合剤の存在下、必要により1〜5当量の添加剤の存在下、-20℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜96時間反応させることにより製造することができる。
縮合剤としては、例えばDCC、EDC、CDI、ヨウ化2-クロロ-1-メチルピリジニウム、HBTU、HATU、COMU等があげられる。
添加剤としては、例えばHOBt、TEA、DIPEA等があげられる。
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、DCM、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、DMA、NMP、ピリジン、水等があげられ、これらは単独で又は混合して用いられる。
化合物(a-5)は、市販品として得られるか、又は公知の方法もしくはそれらに準じた方法により得ることができる。
工程6
化合物(b-14)は、R6がtert-ブチル基の場合、化合物(b-13)を無溶媒でまたは溶媒中、好ましくは1当量〜大過剰量の酸の存在下、0 ℃と用いる溶媒の沸点との間の温度で、5分間〜96時間処理することにより製造することができる。
酸としては、例えば塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸、TFA、TsOH、メタンスルホン酸、四塩化チタン、三フッ化ホウ素などがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、DCM、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、DMA、NMPなどがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
また、R6がベンジル基の場合、化合物(b-13)を溶媒中、水素雰囲気下でまたは水素源の存在下で、触媒の存在下、-20 ℃と用いる溶媒の沸点との間の温度で、常圧または加圧下で、5分間〜72時間処理することにより製造することができる。
触媒としては、例えばパラジウム炭素、パラジウム、水酸化パラジウム、酢酸パラジウム、パラジウム黒などがあげられ、これらは化合物(b-8)に対して好ましくは0.01〜200重量%用いられる。
水素源としては、例えばギ酸、ギ酸アンモニウム、ギ酸ナトリウム、シクロヘキサジエン、ヒドラジンなどがあげられ、これらは化合物(b-8)に対して好ましくは2当量〜大過剰量用いられる。
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、DMA、NMP、水などがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
製造法3
本発明の化合物のうち、下記に示す化合物(a-6)は、例えば以下の工程に従い製造することができる。
Figure 2020105072
(式中、R1、R2はヘテロ原子を含んでいてもよい鎖状または環状アルキルからなる群より構成され、R3はPEG単位を含む群より構成され、Xは酸素原子又は窒素原子を表す)
工程1
化合物(a-3)は、化合物(a-1)と0.5〜5当量の化合物(a-2)を、溶媒中、1〜5当量の縮合剤の存在下、必要により1〜5当量の添加剤の存在下、-20℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜96時間反応させることにより製造することができる。
縮合剤としては、例えばDCC、EDC、CDI、ヨウ化2-クロロ-1-メチルピリジニウム、HBTU、HATU、COMU等があげられる。
添加剤としては、例えばHOBt、TEA、DIPEA等があげられる。
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、DCM、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、DMA、NMP、ピリジン、水等があげられ、これらは単独で又は混合して用いられる。
化合物(a-1)は、公知の方法[WO2015/034031、20-24項]もしくはそれらに準じた方法により得ることができる。
化合物(a-2)は、市販品として得られるか、又は公知の方法[例えば、US2015/0166518、11-12項]もしくはそれらに準じた方法により得ることができる。
工程2
化合物(a-4)は、化合物(a-3)を無溶媒でまたは溶媒中、好ましくは1当量〜大過剰量の酸の存在下、0℃と用いる溶媒の沸点との間の温度で、5分間〜96時間処理することにより製造することができる。
酸としては、例えば塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸、TFA、TsOH、メタンスルホン酸、四塩化チタン、三フッ化ホウ素などがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、DCM、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、DMA、NMPなどがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
工程3
化合物(a-6)は、化合物(a-4)と0.001〜5当量の化合物(a-5)を、溶媒中、1〜1000当量の縮合剤の存在下、必要により1〜5当量の添加剤の存在下、-20℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜96時間反応させることにより製造することができる。
縮合剤としては、例えばDCC、EDC、CDI、ヨウ化2-クロロ-1-メチルピリジニウム、HBTU、HATU、COMU等があげられる。
添加剤としては、例えばHOBt、TEA、DIPEA等があげられる。
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、DCM、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、DMA、NMP、ピリジン、水等があげられ、これらは単独で又は混合して用いられる。
化合物(a-5)は、市販品として得られるか、又は公知の方法もしくはそれらに準じた方法により得ることができる。
製造法4
本発明の化合物のうち、下記に示す化合物(a-10)は、例えば以下の工程に従い製造することができる。
Figure 2020105072
(式中、R1、R2、R3及びR3はそれぞれ前記と同義であり、R4はリンカーであり、Xは酸素原子又は窒素原子を表す)
工程1
化合物(a-8)は、化合物(a-4)と0.1〜5当量の化合物(a-7)を、溶媒中、1〜5当量の縮合剤の存在下、必要により1〜20当量の添加剤の存在下、-20 ℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜96時間反応させることにより製造することができる。
縮合剤としては、例えばDCC、EDC、CDI、ヨウ化2-クロロ-1-メチルピリジニウム、HBTU、HATU、COMU等があげられる。
添加剤としては、例えばHOBt、TEA、DIPEA等があげられる。
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、DCM、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、DMA、NMP、ピリジン、水等があげられ、これらは単独で又は混合して用いられる。
化合物(a-7)は、市販品として得られるか、又は公知の方法もしくはそれらに準じた方法により得ることができる。
工程2
化合物(a-9)は、化合物(a-8)を無溶媒でまたは溶媒中、好ましくは1当量〜大過剰量の酸の存在下、0 ℃と用いる溶媒の沸点との間の温度で、5分間〜96時間処理することにより製造することができる。
酸としては、例えば塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸、TFA、TsOH、メタンスルホン酸、四塩化チタン、三フッ化ホウ素などがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、DCM、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、DMA、NMPなどがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
工程3
化合物(a-10)は、化合物(a-9)と0.001〜5当量の化合物(a-5)を、溶媒中、1〜1000当量の縮合剤の存在下、必要により1〜5当量の添加剤の存在下、-20 ℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜96時間反応させることにより製造することができる。
縮合剤としては、例えばDCC、EDC、CDI、ヨウ化2-クロロ-1-メチルピリジニウム、HBTU、HATU、COMU等があげられる。
添加剤としては、例えばHOBt、TEA、DIPEA等があげられる。
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、DCM、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、DMA、NMP、ピリジン、水等があげられ、これらは単独で又は混合して用いられる。
化合物(a-5)は、市販品として得られるか、又は公知の方法もしくはそれらに準じた方法により得ることができる。
製造法5
本発明の化合物のうち、下記に示す化合物(a-12)は、例えば以下の工程に従い製造することができる。
Figure 2020105072
(式中、R3はPEG単位を含む群より構成される)
工程1
化合物(a-12)は、化合物(a-1)と0.5〜5当量の化合物(a-11)を、溶媒中、1〜5当量の縮合剤の存在下、必要により1〜5当量の添加剤の存在下、-20 ℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜96時間反応させることにより製造することができる。
縮合剤としては、例えばDCC、EDC、CDI、ヨウ化 2-クロロ-1-メチルピリジニウム、HBTU、HATU、COMU等があげられる。
添加剤としては、例えばHOBt、TEA、DIPEA等があげられる。
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、DCM、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、DMA、NMP、ピリジン、水等があげられ、これらは単独で又は混合して用いられる。
化合物(a-1)は、公知の方法[WO2015/034031、20-24項]もしくはそれらに準じた方法により得ることができる。
化合物(a-2)は、市販品として得られるか、又は公知の方法もしくはそれらに準じた方法により得ることができる。
製造法4
本発明の化合物のうち、以下の化合物(a-15)は、例えば以下の工程に従い製造することができる。
Figure 2020105072
(式中、R’はヘテロ原子を含んでいてもよい鎖状もしくは環状アルキル、R’’はPEG単位を含む群より構成される)
工程1
化合物(a-14)は、化合物(a-1)と0.5〜5当量の化合物(a-13)を、溶媒中、1〜5当量の縮合剤の存在下、必要により1〜5当量の添加剤の存在下、-20 ℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜96時間反応させることにより製造することができる。
縮合剤としては、例えばDCC、EDC、CDI、ヨウ化2-クロロ-1-メチルピリジニウム、HBTU、HATU、COMU等があげられる。
添加剤としては、例えばHOBt、TEA、DIPEA等があげられる。
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、DCM、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、DMA、NMP、ピリジン、水等があげられ、これらは単独で又は混合して用いられる。
化合物(a-1)は、公知の方法[WO2015/034031、20-24項]もしくはそれらに準じた方法により得ることができる。
化合物(a-13)は、市販品として得られるか、又は公知の方法もしくはそれらに準じた方法により得ることができる。
工程2
化合物(a-15)は、化合物(a-14)と0.1〜5等量の添加剤の存在下、-20 ℃と用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜96時間反応させることにより製造することができる。
添加剤としては、例えば硫酸銅5水和物、アスコルビン酸ナトリウム等があげられる。
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、DCM、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサン、DMF、DMA、NMP、ピリジン、水等があげられ、これらは単独で又は混合して用いられる。
化合物(a-14)は、市販品として得られるか、又は公知の方法もしくはそれらに準じた方法により得ることができる。
本発明の別の態様によれば、エボカルセトのポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物が提供される。この医薬組成物は、例えば、副甲状腺機能亢進症、副甲状腺癌または副甲状腺摘出術不能もしくは術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症における高カルシウム血症の予防や治療薬等に用いることができ、好ましくは副甲状腺機能亢進症(より好ましくは、二次性副甲状腺機能亢進症)の予防や治療薬に用いることができる。
本発明の医薬組成物には、医薬として使用されるものであれば特に限定されるものではないが、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、および光沢化剤などが含まれていてもよい。
本発明の医薬組成物は、経口用製剤または非経口用製剤のいずれでもよく、好ましくは非経口用製剤であり、この非経口用製剤(例えば、注射剤)には塩溶液、ブドウ糖溶液または塩水とブドウ糖溶液の混合液等の希釈剤または溶剤等をさらに添加することができる。
本発明の医薬組成物の形状は、特に限定されないが、固形製剤であってもよく、錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、カプセル剤またはドライシロップの形状を有することが好ましい。
本発明の医薬組成物の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、圧縮成形等の製剤学の技術分野において一般的に用いられる方法により製造することができ、例えば、押し出し造粒法(スクリュー押し出し造粒装置、ロール押し出し式造粒装置等による)、転動造粒法(回転ドラム型造粒装置、遠心転動型造粒装置等による)、流動層造粒法(流動層造粒装置、転動流動層造粒装置等による)、攪拌造粒法(攪拌造粒装置等による)等を用いて湿式造粒を行うことより製造することができる。
本発明の別の態様によれば、有効量のエボカルセトのポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩を含む組成物を、対象(好ましくは、それを必要とする対象)に投与することを含む、治療または予防方法が提供される。この治療または予防方法は、好ましくは副甲状腺機能亢進症の治療または予防方法である。
本発明の別の態様によれば、医薬としての使用のための、エボカルセトのポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩を含む組成物が提供される。
本発明の別の態様によれば、副甲状腺機能亢進症の治療または予防に使用するための、エボカルセトのポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩を含む組成物が提供される。
本発明の別の態様によれば、副甲状腺機能亢進症の治療または予防のための薬剤の製造における、エボカルセトのポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩を含む組成物の使用が提供される。
本発明の別の態様によれば、副甲状腺機能亢進症の治療または予防のための、エボカルセトのポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩を含む組成物の使用が提供される。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
以下の実施例において、Etはエチルを表し、Meはメチルを表し、iPrはイソプロピルを表し、iBuはイソブチルを表し、tBuはtert−ブチルを表す。また、以下の実施例において、PEG MWは各ポリエチレングリコール誘導体中のポリエチレングリコールの分子量を表し、マルチアーム型ポリエチレングリコールの場合には、全てのアーム中のポリエチレングリコールの合計分子量を表す。PEG MW(ポリエチレングリコールの分子量)中の、例えば、10Kは分子量10,000を表す。mPEGはMeO(CHCHO)n1(式中、n1は前記と同義である)を表す。
以下の実施例において、化合物の純度分析には、以下の二通りのいずれかの条件によるHPLC分析法を用いた。
分析条件A
使用機器:日立L-2000シリーズ
使用カラム:XBridge RP Shield (2.5μm 3.0x50mm)
温度:40 ℃
送液条件:0.05%TFA/アセトニトリル
分析時間:8分
流速:1 mL/min
分析条件B
使用機器:日立L-2000シリーズ
使用カラム:XBridge Shield RP18 (2.5μm 3.0x50mm)
温度:40 ℃
送液条件:0.05%TFA/アセトニトリル
分析時間:10分
流速:0.9 mL/min
参考例1
公知の方法[WO2015/034031、20-24項]に記載された方法でエボカルセトを得た。
参考例2
参考例1で得られるエボカルセト(1.30 g, 3.47 mmol)をDCM(6 mL)に溶解し、EDC(799 mg, 4.17 mmol)、ベンジルアルコール(433 μL, 4.17 mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)(42.0 mg, 0.347 mmol)を加え、終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル=80/20, 60/40)で精製し、ベンジル2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(1.58 g、収率98%)を油状物質として得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ: 8.23 (1H, t, J = 4.5 Hz), 7.88 (1H, dt, J = 8.3, 2.6 Hz), 7.76 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.69 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.49 (3H, tt, J = 9.1, 3.1 Hz), 7.32 (5H, dtd, J = 15.8, 5.8, 3.4 Hz), 7.11 (2H, d, J = 8.6 Hz), 6.44 (2H, dd, J = 7.0, 4.8 Hz), 5.10 (2H, s), 3.55 (2H, s), 3.41 (3H, tt, J = 14.5, 4.5 Hz), 3.22-3.16 (1H, m), 3.06 (1H, dd, J = 8.6, 5.4 Hz), 2.22-2.14 (1H, m), 1.94-1.85 (1H, m), 1.52 (3H, d, J = 6.8 Hz).
ESI/MS m/z : 465[M+H]+
参考例3
参考例1で得られるエボカルセト(900 mg, 2.403 mmol)をエタノール(10 mL)に溶解し、硫酸(0.320 mL, 6.01 mmol)を加え、4時間加熱還流した。反応混合物に飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、油状物質としてエチル2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(1.03g, 106%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ: 8.25-8.19 (1H, m), 7.91-7.86 (1H, m), 7.78-7.74 (1H, m), 7.71-7.67 (1H, m), 7.52-7.43 (3H, m), 7.13-7.06 (2H, m), 6.47-6.40 (2H, m), 4.84-4.73 (1H, m), 4.17-4.03 (2H, q, J = 6.8 Hz), 3.51-3.46 (2H, s), 3.46-3.33 (3H, m), 3.25-3.14 (1H, m), 3.11-3.01 (1H, m), 2.24-2.11 (1H, m), 2.07-2.01 (1H, m), 1.95-1.81 (1H, m), 1.54-1.48 (3H, d, J = 6.3Hz), 1.29-1.18 (3H, t, J = 7.2 Hz).
ESI/MS m/z : 403[M+H]+
参考例4
公知の方法(WO2002024702)でラセミ体の(1R,2S,3S,4S)-7-(tert-ブトキシカルボニル)-7-アザビシクロ[2.2.1]へプタン-2,3-ジカルボン酸(下式)を得た。
Figure 2020105072
参考例5
公知の方法(Organic Letters, 3(17), 2637-2640; 2001)で5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)イソフタル酸(下式)を得た。
Figure 2020105072
参考例6
市販のチオモルホリンを用い、公知の方法[US2015/0166518、11-12項]に記載された方法でtert-ブチル 1-イミノ-1λ6-チオモルホリン-4-カルボキシレート 1-オキシドを得た。
参考例7
市販の1-アミノ-4-メチルペンタン-2-オール 塩酸塩(100 mg, 0.651 mmol)をアセトニトリル(4 mL)に溶解し、二炭酸ジ-tert-ブチル(0.166 mL, 0.716 mmol)、TEA(0.272 mL, 1.95 mmol)を加え、20時間撹拌した。反応混合物に飽和重曹水、酢酸エチルを加え、Presep(登録商標; けいそう土、顆粒状タイプM, 4.5 g/25 mL)を通してろ過し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル=50/50)で精製し、tert-ブチル (2-ヒドロキシ-4-メチルペンチル)カルバメート(143 mg, 収率quant.)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ: 4.94 (br s, 1H), 3.83-3.73 (m, 1H), 3.35-3.25 (m, 1H), 3.05-2.93 (m, 1H), 2.27-2.21 (br m, 1H), 1.84-1.71 (m, 1H), 1.45 (s, 9H), 1.43-1.34 (m, 1H), 1.28-1.16 (m, 1H), 0.96-0.89 (m, 6H).
参考例8
市販の1-アミノ-4,4-ジメチルペンタン-2-オールを用いて、参考例7と同様にして、tert-ブチル (2-ヒドロキシ-3,3-ジメチルブチル)カルバメート(171 mg, 収率97%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ: 4.92 (br s, 1H), 3.45-3.37 (m, 1H), 3.36-3.29 (m, 1H), 3.03-2.93 (m, 1H), 2.34-2.28 (br m, 1H), 1.45 (s, 9H), 0.93 (s, 9H).
参考例9
市販の1-アミノ-4-フェニルブタン-2-オールを用いて、参考例7と同様にして、tert-ブチル (2-ヒドロキシ-3-ジフェニルプロピル)カルバメート(157 mg, 収率99%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ: 7.35-7.29 (m, 2H), 7.26-7.19 (m, 3H), 4.94 (br s, 1H), 3.99-3.88 (m, 1H), 3.43-3.34 (m, 1H), 3.12-3.03 (m, 1H), 2.84-2.68 (m, 2H), 2.48-2.42 (br m, 1H), 1.46 (s, 9H).
参考例10
市販の4-アミノ-2-メチルフェノールを用いて、参考例7と同様にして、tert-ブチル (4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)カルバメート(165 mg, 収率91%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ: 7.20-7.12 (br m, 1H), 6.99 (dd, J = 8.6, 2.3 Hz, 1H), 6.68 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.29 (br s, 1H), 4.73 (s, 1H), 2.22 (s, 3H), 1.51 (s, 9H).
参考例11
市販の4-アミノ-2,6-ジメチルフェノールを用いて、参考例7と同様にして、tert-ブチル (4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)カルバメート(108 mg, 収率66%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ: 6.97 (s, 2H), 6.24 (br s, 1H), 4.44 (s, 1H), 2.21 (s, 6H), 1.50 (s, 9H).
実施例1
化合物N-1の合成
工程1
参考例2で得られるベンジル2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(1.58 g, 3.40 mmol)をDCM(10 mL)に溶解し、DIPEA(1.19 mL, 6.79 mmol)、クロロギ酸α-クロロエチル(728 mg, 5.10 mmol)を加え、室温で0.5時間撹拌した。反応混合物に飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた粗生成物ベンジル2-(4-((3S)-3-(((1-クロロエトキシ)カルボニル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(1.94 g)をそのまま次の反応に用いた。
工程2
工程1の生成物(1.94 g, 3.40 mmol)をアセトニトリル(5 mL)に溶解し、TEA(1.42 mL, 10.2 mmol)、N-Boc-L-ロイシン(3.22 g, 13.9 mmol)を加え、70 ℃で終夜撹拌した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル=90/10, 70/30)で精製し、1-((((S)-1-(4-(2-(ベンジルオキシ)-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル(tert-ブトキシカルボニル)-L-ロイシネート(2.74 g, 二段階収率 105%)を油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 766[M+H]+
工程3
工程2の生成物(530 mg, 0.692 mmol)をDCM(1 mL)に溶解し、0 ℃に冷却し、トリフルオロ酢酸(1 mL)を加え、1時間撹拌した。溶媒を留去して得られた粗生成物を酢酸エチルに溶解し、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた粗生成物(2S)-1-((((S)-1-(4-(2-(ベンジルオキシ)-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル 2-アミノ-4-メチルペンタノエート(461 mg, 100%)をそのまま次の反応に用いた。
ESI/MS m/z : 666[M+H]+
工程4
工程3の生成物(461 mg, 0.692 mmol)をDCM(30 mL)に溶解し、mPEG-AA, MW 10k(Creative PEGWorks社、カタログNo. PSB-226)(2.93 g, 0.277 mmol)、EDC(663 mg, 3.46 mmol)、DMAP・TsOH(81.0 mg, 0.277 mmol)を加え、室温で終夜撹拌した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物を少量のクロロホルムに溶解し、ジエチルエーテル/2-プロパノール(1:1)を滴下することで析出した固体をろ取した。固体をジエチルエーテル/2-プロパノール(1:1)で洗浄した後、真空乾燥することで生成物(3.01 g, 収率97%)を取得した。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.21wt%であることが示された。なお、定量実験は以下の手順に従って行った。
得られた固体42.4 mgをメタノール200 μL、4 mol/L NaOH水溶液150 μLに溶解し、終夜撹拌することで完全にエボカルセトへ分解した。続いて、反応溶液をメタノールを用いて1 mLにメスアップした。メスアップした溶液200 μLと内部標準物質としてo-ターフェニルのメタノール溶液(1 mg/mL)200 μLを混合し、溶液Aを調製した。続いて、エボカルセト標準溶液(1 mg/mL)200 μLと、o-ターフェニルのメタノール溶液(1 mg/mL)200 μLを混合し、溶液Bを調製した。HPLC分析による吸光ピーク面積から、以下の計算式に従ってエボカルセト含量を算出した。
エボカルセト含量(wt%)=(溶液Aのエボカルセト面積/溶液Aのo-ターフェニル面積)×(溶液Bのo-ターフェニル面積/溶液Bのエボカルセト面積)×(100/用いた試料質量)
工程5
工程4の生成物(3.00 g, 0.267 mmol)をアセトニトリル(120 mL)に溶解し、使用直前にアセトニトリルで洗浄した10% Pd/C(3.00 g)を加えた。水素雰囲気に置換した後、室温で2時間撹拌した。アセトニトリル(780 mL)を加えて希釈した後、0.2 μmメンブランフィルターを用いてろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、得られた固体をジエチルエーテル/2-プロパノール(1:1)で洗浄した後、真空乾燥することで化合物N-1(2.52 g、収率85%)を取得した。生成物のHPLC分析の結果、純度70%だった(条件A; RT:4.9-6.0 min)。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が1.64wt%であることが示された。
実施例2
化合物N-2の合成
工程1
参考例3で得られるエチル2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテートを用い、実施例1の工程1と同様にして、エチル 2-(4-((3S)-3-(((1-クロロエトキシ)カルボニル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテートの粗生成物を得て、そのまま次の反応に用いた。
工程2〜3
工程1の生成物を用い、実施例1の工程2および3と同様にして、1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル L-ロイシネートの粗生成物を得て、そのまま次の反応に用いた。
ESI/MS m/z : 604[M+H]+
工程4
工程3の生成物(23.0 mg, 0.038 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-2(71.0 mg, 85%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度94.1%だった(条件A; RT:5.53 min)。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.63wt%であることが示された。
実施例3
化合物N-3の合成
実施例2の工程3で得られた1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル L-ロイシネート(18.0 mg, 0.0290 mmol)及びmPEG-AA, MW 20k(Creative PEGWorks社、カタログNo. PSB-225)(250 mg, 0.0120 mmol)を用い、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-3(211 mg, 82%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度91%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が0.740wt%であることが示された。
実施例4
化合物N-4の合成
実施例2の工程3で得られた1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル L-ロイシネート(11.0 mg, 0.0190 mmol)、mPEG-AA, MW 30k(Creative PEGWorks社、カタログNo. PSB-224)(230 mg, 0.00750 mmol)、DMAP(0.90 mg, 0.00750 mmol)、EDC(18.0 mg, 0.0940 mmol)、DCM(2 mL)を用いて化合物N-4(182 mg, 78%)を白色個体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度97%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が0.98wt%であることが示された。
実施例5
化合物N-5の合成
工程1
実施例2の工程1で得られたエチル 2-(4-((3S)-3-(((1-クロロエトキシ)カルボニル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(250 mg, 0.621 mmol)及びN-Boc-グリシン(143 mg, 0.813 mmol)を用いて、実施例1の工程2と同様にして、(2R,3R)-1-(2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)アセトキシ)エチル 2-(3-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニルイミダゾリジン-1-イル)-3-(ナフタレン-1-イル)ブタノエート(105 mg, 82%)を得た。
ESI/MS m/z : 648 [M+H]+
工程2〜3
工程1の生成物を用いて、実施例1の工程3〜4と同様にして、化合物N-5(170 mg, 2段階92%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度98.6%だった(条件A; RT:5.41 min)。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.98wt%であることが示された。
実施例6
化合物N-6の合成
工程1
実施例2の工程1で得られたエチル 2-(4-((3S)-3-(((1-クロロエトキシ)カルボニル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(98.0 mg, 0.193 mmol)及びN-Boc-L-バリン(171 mg, 0.789 mmol)を用いて、実施例1の工程2と同様にして、(2R,3R)-1-(((S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-メチルブタノイル)オキシ)エチル 2-(3-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)イミダゾリジン-1-イル)3-(ナフタレン-1-イル)ブタノエート(85.0 mg, 64%)を油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 690[M+H]+
工程2〜3
工程1の生成物を用いて、実施例1の工程3〜4と同様にして、化合物N-6(145 mg, 2段階100%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度87.8%だった(条件A; RT:5.55 min)。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.87wt%であることが示された。
実施例7
化合物N-7の合成
工程1
実施例2の工程1で得られたエチル 2-(4-((3S)-3-(((1-クロロエトキシ)カルボニル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(103 mg, 0.202 mmol)及びN-Boc-L-アラニン(157 mg, 0.830 mmol)を用いて、実施例1の工程2と同様にして、(2R,3R)-1-(((S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパノイル)オキシ)エチル 2-(3-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)イミダゾリジン-1-イル)-3-(ナフタレン-1-イル)ブタノエート(110 mg, 82%)を油状物質として得た(110 mg, 82%)。
ESI/MS m/z : 662[M+H]+
工程2〜3
工程1の生成物を用いて、実施例1の工程3〜4と同様にして、化合物N-7(144 mg, 2段階85%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度90.6%だった(条件A; RT:5.45 min)。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.75wt%であることが示された。
実施例8
化合物N-8の合成
工程1
実施例2の工程1で得られたエチル 2-(4-((3S)-3-(((1-クロロエトキシ)カルボニル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(92.0 mg, 0.181 mmol)及びN-Boc-L-フェニルアラニン(197 mg, 0.741 mmol)を用いて、実施例1の工程2と同様にして、(2R,3R)-1-(((S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ-3-フェニルプロパノイル)オキシ)エチル 2-(3-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)イミダゾリジン-1-イル)-3-(ナフタレン-1-イル)ブタノエート(104 mg, 78%)を油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 738[M+H]+
工程2〜3
工程1の生成物を用いて、実施例1の工程3〜4と同様にして、化合物N-8(160 mg, 2段階89%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度94%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.57wt%であることが示された。
実施例9
化合物N-9の合成
工程1
実施例2の工程1で得られたエチル 2-(4-((3S)-3-(((1-クロロエトキシ)カルボニル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(87.0 mg, 0.171 mmol)及びN-Boc-イソロイシン(162 mg, 0.701 mmol)を用いて、実施例1の工程2と同様にして、(3S)-1-(((2R, 3R)-2-(3-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)イミダゾリジン-1-イル)-3-(ナフタレン-1-イル)ブタノイル)オキシ)エチル 2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-メチルペンタノエート(98 mg, 81%)を油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 704[M+H]+
工程2〜3
工程1の生成物を用いて、実施例1の工程3〜4と同様にして、化合物N-9(153 mg, 2段階87%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度98%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.39wt%であることが示された。
実施例10
化合物N-10の合成
工程1
参考例3で得られるエチル2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(41.3 mg, 0.103 mmol)及びククロロギ酸クロロメチル(14.0 μL, 0.154 mmol)を用いて、実施例1の工程1と同様にして、2-(4-((S)-3-(((クロロメトキシ)カルボニル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテートの粗生成物(63.3 mg)を得て、そのまま次の反応に用いた。
工程2〜3
工程1の生成物を用い、実施例1の工程2〜3と同様にして、(S)-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)メチル 2-アミノ-4-メチルペンタノエートの粗生成物を得て、そのまま次の反応に用いた。
ESI/MS m/z : 590[M+H]+
工程4
工程3の生成物(24.0 mg, 0.0410 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-10(172 mg, 93%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度96%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.33wt%であることが示された。
上記化合物番号N−1〜N−10の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例11
化合物N-11の合成
工程1
実施例2の工程1で得られたエチル 2-(4-((3S)-3-(((1-クロロエトキシ)カルボニル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(60.0 mg, 0.118 mmol)及び(S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3,3-ジメチルブタノイックアシッド(112 mg, 0.483 mmol)を用いて、実施例1の工程2と同様にして、(2S)-1-(((2R, 3R)-2-(3-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)イミダゾリジン-1-イル)-3-(ナフタレン-1-イル)ブタノイル)オキシ)エチル 2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3,3-ジメチルブタノエート(67.8 mg, 82%)を油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 704[M+H]+
工程2〜3
工程1の生成物を用いて、実施例1の工程3〜4と同様にして、化合物N-11(151 mg, 2段階83%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度97%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.34wt%であることが示された。
実施例12
化合物N-12の合成
工程1
参考例3で得られるエチル2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(250 mg, 0.621 mmol)及びクロロギ酸1-クロロ-2-メチルプロピル(136 μL, 0.932 mmol)を用いて、実施例1の工程1と同様にして、2-(4-((3S)-3-(((1-クロロ-2-メチルプロポキシ)カルボニル)((R)-1(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテートの粗生成物(382 mg)を得て、そのまま次の反応に用いた。
工程2〜3
工程1の生成物を用いて、実施例1の工程2〜3と同様にして(2S)-1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル 2-アミノ-3-メチルブタノエートの粗生成物を得て、そのまま次の反応に用いた。
ESI/MS m/z : 618[M+H]+
工程4
工程3の生成物(23.0 mg, 0.038 mmol)を用い、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-12(162 mg, 95%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度97%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.54wt%であることが示された。
実施例13
化合物N-13の合成
実施例12の工程3で得られた(2S)-1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル 2-アミノ-3-メチルブタノエート(109 mg, 0.176 mmol)及びmPEG-AA, MW 20k(1.50 g, 0.0700 mmol)を用い、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-13(1.30 g, 84%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度94%(条件A; RT:5.41 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が0.751wt%であることが示された。
実施例14
化合物N-14の合成
実施例12の工程3で得られた(2S)-1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル 2-アミノ-3-メチルブタノエート(101 mg, 0.163 mmol)及びmPEG-AA, MW 30k(2.00 g, 0.0650 mmol)を用い、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-14(1.73 g, 85%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件A; RT:5.34 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が1.17wt%であることが示された。
実施例15
化合物N-15の合成
工程1
参考例1で得られるエボカルセト(0.40 g, 1.07 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド ジ-tert-ブチルアセタール(1.09 g, 5.34 mmol)存在下80 ℃で終夜加熱撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル=1/0, 9/1)で精製し、2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)酢酸 tert-ブチルエステル(0.295g, 収率64%)を油状物質として得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ: 8.22 (1H, t, J = 4.8 Hz), 7.87 (1H, ddd, J = 11.6, 5.9, 3.4 Hz), 7.76 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.69 (1H, d, J = 6.3 Hz), 7.54-7.46 (3H, m), 7.09 (2H, d, J = 8.2 Hz), 6.44 (2H, d, J = 8.6 Hz), 4.79 (1H, q, J = 6.5 Hz), 3.46-3.35 (5H, m), 3.19 (1H, dt, J = 12.8, 4.6 Hz), 3.07 (1H, dd, J = 8.6, 5.4 Hz), 2.21-2.14 (1H, m), 1.89 (1H, dt, J = 19.8, 7.4 Hz), 1.52 (3H, d, J = 6.3 Hz), 1.42 (9H, s).
ESI/MS m/z : 431[M+H]+
工程2
工程1の生成物(0.993 g, 2.31 mmol)をDCM(10 mL)に溶解し、DIPEA(0.806 mL, 4.61 mmol)、クロロギ酸1-クロロ-2-メチルプロピル(0.473 g, 2.77 mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物に飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、2-(4-((3S)-3-(((1-クロロ-2-メチルプロポキシ)カルボニル)((R)-1-(ナフタレン-1-yl)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)酢酸 tert-ブチルエステルの粗生成物を得た。得られた粗生成物をそのまま次の反応に用いた。
工程3
工程2の生成物(1.11 g, 1.96 mol)をアセトニトリル(10 mL)に溶解し、TEA(0.955 mL、6.86 mmol)、N-Cbz-バリン(1.97 g, 7.83 mmol)を加え、80 ℃で終夜撹拌した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル=1/0, 8/2)で精製し、tert-ブチル 1-((((S)-1-(4-(2-(tert-ブトキシ)-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル((ベンジルオキシ)カルボニル)-L-バリネート(1.41 g, 二段階収率 93%)を油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 780[M+H]+
工程4
工程3の生成物(0.34 g, 0.436 mmol)を使用直前にアセトニトリルで洗浄した10%Pd/C 0.2 gを加えた。水素雰囲気に置換した後、室温で終夜撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、ろ液を減圧濃縮し、1-((((S)-1-(4-(2-(tert-ブトキシ)-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル L-バリネート(0.282 mg, 収率100%)を得た。
ESI/MS m/z : 646[M+H]+
工程5
工程4の生成物(32 mg, 0.049 mmol)をDCM(3 mL)に溶解し、mPEG-AA, MW 30k(0.6 g, 0.02 mmol)、EDC(47 mg, 0.244 mmol)、DMAP(2.4 mg, 0.02 mmol)を加え、室温で終夜撹拌した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物を少量のクロロホルムに溶解し、ジエチルエーテル/2-プロパノール(1:1)を滴下することで析出した固体をろ取した。固体をジエチルエーテル/2-プロパノール(1:1)で洗浄した後、真空乾燥することで粗生成物(546 mg, 収率89%)を白色固体として取得した。
工程6
工程5で得られた粗生成物(0.06 g)をDCM(0.8 mL)に溶解し、0 ℃に冷却し、トリフルオロ酢酸(0.8 mL)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物をトルエンで希釈した後、減圧留去した。得られた残渣をエーテル/2-プロパノール(1:1)でリスラリーした後、真空乾燥することで化合物N-15(20.8 mg、収率35%)を白色固体として取得した。生成物のHPLC分析の結果、純度99%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が0.64wt%であることが示された。
実施例16
化合物N-16の合成
工程1
実施例12の工程1で得られた2-(4-((3S)-3-(((1-クロロ-2-メチルプロポキシ)カルボニル)((R)-1(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(80.0 mg, 0.149 mmol)及び(S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3,3-ジメチルブタノイックアシッド (141 mg, 0.611 mmol)を用いて、実施例1の工程2と同様にして、(2S)-1-(((2R,3R)-2-(3-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)イミダゾリジン-1-イル)-3-(ナフタレン-1-イル)ブタノイル)オキシ)-2-メチルプロピル 2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3,3-ジメチルブタノエート(48.7 mg, 45%)を油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 732[M+H]+
工程2〜3
工程1の生成物を用いて、実施例1の工程3〜4と同様にして、化合物N-16(154 mg, 2段階90%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度96%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.69wt%であることが示された。
実施例17
化合物N-17の合成
工程1
実施例12の工程1で得られた2-(4-((3S)-3-(((1-クロロ-2-メチルプロポキシ)カルボニル)((R)-1(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(83.0 mg, 0.155 mmol)及びN-Boc-L-ロイシン(147 mg, 0.634 mmol)を用いて、実施例1の工程2と同様にして、(2S)-1-(((2R,3R)-2-(3-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)イミダゾリジン-1-イル)-3-(ナフタレン-1-イル)ブタノイル)オキシ)-2-メチルプロピル 2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-4-メチルペンタノエート(58.1 mg, 51%)を油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 732[M+H]+
工程2〜3
工程1の生成物を用いて、実施例1の工程3〜4と同様にして、化合物N-17(128 mg, 2段階75%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度95%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が1.96wt%であることが示された。
上記化合物番号N−11〜N−17の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例18
化合物N-18の合成
工程1
実施例2の工程1で得られたエチル 2-(4-((3S)-3-(((1-クロロエトキシ)カルボニル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(89.0 mg, 0.175 mmol)及びN-Boc-L-プロリン(154 mg, 0.717 mmol)を用いて、実施例1の工程2と同様にして、(2S)-1-tert-ブチル 2-(1-(((2R,3R)-2-(3-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)イミダゾリジン-1-イル)-3-(ナフタレン-1-イル)ブタノイル)オキシ)エチル)ピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(99 mg, 82%)を油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 688[M+H]+
工程2〜3
工程1の生成物を用いて、実施例1の工程3〜4と同様にして、化合物N-18(142 mg, 2段階79%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度98%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.84wt%であることが示された。
実施例19
化合物N-19の合成
工程1
実施例2の工程1で得られたエチル 2-(4-((3S)-3-(((1-クロロエトキシ)カルボニル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(87.0 mg, 0.171 mmol)及び2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-メチルプロパノイックアシッド(142 mg, 0.701 mmol)を用いて、実施例1の工程2と同様にして、(2R,3R)-1-((2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-メチルプロパノイル)オキシ)エチル 2-(3-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)イミダゾリジン-1-イル)-3-(ナフタレン-1-イル)ブタノエート(90.4 mg, 78%)を油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 676[M+H]+
工程2〜3
工程1の生成物を用いて、実施例1の工程3〜4と同様にして、化合物N-19(143 mg, 2段階80%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が1.98wt%であることが示された。
実施例20
化合物N-20の合成
工程1
実施例2の工程1で得られた(2S)-1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル 2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-4-メチルペンタノエート(80.7 mg, 0.159 mmol)及びN-Boc-D-ロイシン(150 mg, 0.65 mmol)を用いて、実施例1の工程2と同様にして、(2R)-1-(((2R,3R)-2-(3-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)イミダゾリジン-1-イル)-3-(ナフタレン-1-イル)ブタノイル)オキシ)エチル 2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ-4-メチルペンタノエート(64.4 mg, 58%)を油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 704[M+H]+
工程2〜3
工程1の生成物を用いて、実施例1の工程3〜4と同様にして、化合物N-20(161 mg, 2段階94%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.27wt%であることが示された。
実施例21
化合物N-21の合成
工程1
実施例2の工程1で得られたエチル 2-(4-((3S)-3-(((1-クロロエトキシ)カルボニル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(83.0 mg, 0.163 mmol)及び1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-3-カルボン酸(153 mg, 0.669 mmol)を用いて、実施例1の工程2と同様にして、1-tert-ブチル 3-(1-(((2R,3R)-2-(3-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)イミダゾリジン-1-イル)-3-(ナフタレン-1-イル)ブタノイル)オキシ)エチル)ピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(56.0 mg, 49%)を油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 702[M+H]+
工程2〜3
工程1の生成物を用いて、実施例1の工程3〜4と同様にして、化合物N-21(160 mg, 2段階93%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度98%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.47wt%であることが示された。
実施例22
化合物N-22の合成
工程1
実施例1の工程1で得られたベンジル2-(4-((3S)-3-(((1-クロロエトキシ)カルボニル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(87.8 mg, 0.172 mmol)及び1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-カルボン酸(162 mg, 0.707 mmol)を用いて、実施例1の工程2と同様にして、1-tert-ブチル 4-(1-(((2R,3R)-2-(3-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)イミダゾリジン-1-イル)-3-(ナフタレン-1-イル)ブタノイル)オキシ)エチル)ピペリジン-1,4-ジカルボキシレート(92.0 mg, 76%)を油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 702[M+H]+
工程2〜3
工程1の生成物を用いて、実施例1の工程3〜4と同様にして、化合物N-22(155 mg, 2段階89%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度98%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.10wt%であることが示された。
実施例23
化合物N-23の合成
工程1
実施例2の工程1で得られたエチル 2-(4-((3S)-3-(((1-クロロエトキシ)カルボニル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(86.0 mg, 0.169 mmol)及び6-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ヘキサノイックアシッド(160 mg, 0.693 mmol)を用いて、実施例1の工程2と同様にして、1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル 6-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ヘキサノエート(99.0 mg, 83%)を油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 706[M+H]+
工程2〜3
工程1の生成物を用いて、実施例1の工程3〜4と同様にして、化合物N-23(171 mg, 2段階89%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度98%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.54wt%であることが示された。
実施例24
化合物N-24の合成
工程1
実施例2の工程1で得られたエチル 2-(4-((3S)-3-(((1-クロロエトキシ)カルボニル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(126 mg, 0.248 mmol)及びN-(tert-ブトキシカルボニル)-β-アラニン(187 mg, 0.990 mmol)を用いて、実施例1の工程2と同様にして、1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル 3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロピオネート(150 mg, 92%)を得た。
ESI/MS m/z : 662[M+H]+
工程2〜3
工程1の生成物を用いて、実施例1の工程3〜4と同様にして、化合物N-24(415 mg, 2段階93%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度98%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.70wt%であることが示された。
実施例25
化合物N-25の合成
工程1
実施例2の工程1で得られたエチル 2-(4-((3S)-3-(((1-クロロエトキシ)カルボニル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(87.0 mg, 0.171 mmol)及び1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-2-カルボン酸(161 mg, 0.701 mmol)を用いて、実施例1の工程2と同様にして、1-tert-ブチル 2-(1-(((2R,3R)-2-(3-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)イミダゾリジン-1-イル)-3-(ナフタレン-1-イル)ブタノイル)オキシ)エチル)ピペリジン-1,2-ジカルボキシレート(94.0 mg, 78%)を油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 702[M+H]+
工程2〜3
工程1で得られた1-tert-ブチル 2-(1-(((2R,3R)-2-(3-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)イミダゾリジン-1-イル)-3-(ナフタレン-1-イル)ブタノイル)オキシ)エチル)ピペリジン-1,2-ジカルボキシレートを用いて、実施例1の工程3〜4と同様にして、化合物N-25(129 mg, 2段階74%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度89%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が1.62wt%であることが示された。
実施例26
化合物N-26の合成
工程1
実施例2の工程1で得られたエチル 2-(4-((3S)-3-(((1-クロロエトキシ)カルボニル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(60.0 mg, 0.118 mmol)及び1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロペンタンカルボン酸(111 mg, 0.483 mmol)を用いて、実施例1の工程2と同様にして、1-(((2R,3R)-2-(3-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)イミダゾリジン-1-イル)-3-(ナフタレン-1-イル)ブタノイル)オキシ)エチル 1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロペンタンカルボキシレート(65.0 mg, 79%)を油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 702[M+H]+
工程2〜3
工程1で得られた1-(((2R,3R)-2-(3-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)イミダゾリジン-1-イル)-3-(ナフタレン-1-イル)ブタノイル)オキシ)エチル 1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロペンタンカルボキシレートを用いて、実施例1の工程3〜4と同様にして、化合物N-26(157 mg, 2段階92%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度96%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が1.75wt%であることが示された。
実施例27
化合物N-27の合成
工程1
実施例12の工程1で得られた2-(4-((3S)-3-(((1-クロロ-2-メチルプロポキシ)カルボニル)((R)-1(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(80.0 mg, 0.149 mmol)及び3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)オキセタン-3-カルボン酸(133 mg, 0.611 mmol)を用いて、実施例1の工程2と同様にして、1-(((2R,3R)-2-(3-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)イミダゾリジン-1-イル)-3-(ナフタレン-1-イル)ブタノイル)オキシ)-2-メチルプロピル 3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)オキセタン-3-カルボキシレート(74.7 mg, 70%)を油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 718[M+H]+
工程2〜3
工程1の生成物を用いて、実施例1の工程3〜4と同様にして、化合物N-27(159 mg, 2段階93%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度96%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が1.91wt%であることが示された。
上記化合物番号N−18〜N−27の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例28
化合物N-28の合成
工程1
実施例2の工程1で得られるエチル 2-(4-((3S)-3-(((1-クロロエトキシ)カルボニル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(103 mg, 0.202 mmol)及び参考例4で得られる7-(tert-ブトキシカルボニル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボン酸(23.0 mg, 0.0810 mmol)を用いて、実施例1の工程2と同様にして、7-tert-ブチル 2,3-ビス(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルボモイル)オキシ)エチル) 7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3,7-トリカルボキシレート(76.5 mg, 77%)を白色固体として得た。
工程2
工程1の生成物(76.0 mg, 0.0620 mmol)を用いて、実施例1の工程3と同様にして、ビス(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1(ナフタレン-1-イル)エチル)カルボモイル)オキシ)エチル) 7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボキシレートの粗生成物(61.6 mg, 88%)を得て、そのまま次の反応に用いた。
工程3
工程2の生成物(32.0 mg, 0.0280 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-28(69.0 mg, 83%)を得た。生成物のHPLC分析の結果、純度97%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が3.76wt%であることが示された。
実施例29
化合物N-29の合成
工程1
実施例28の工程2で得られたビス(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルボモイル)オキシ)エチル) 7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボキシレート(19.0 mg, 0.0160 mmol)及びmPEG-AA, MW 20k(140 mg, 0.00700 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-29(115 mg, 81%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が1.35wt%であることが示された。
実施例30
化合物N-30の合成
実施例28の工程2で得られたビス(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1(ナフタレン-1-イル)エチル)カルボモイル)オキシ)エチル) 7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボキシレート(13.0 mg, 0.0110 mmol)及びmPEG-AA, MW 30k(140 mg, 0.00500 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-30(122 mg, 84%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度93%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が1.68wt%であることが示された。
実施例31
化合物N-31の合成
工程1
実施例10の工程1で得られる2-(4-((S)-3-(((クロロメトキシ)カルボニル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(0.0450 g, 0.0910 mmol)、及び参考例4で得られる(1R,3S,4S)-7-(tert-ブトキシカルボニル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボキシリックアシッド(10.4 mg, 0.0360 mmol)を用いて、実施例1の工程2と同様にして、7-(tert-ブチル) 2,3-ビス(((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)メチル) (1R,3S,4S)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3,7-トリカルボキシレート(41.0 mg, 94.0%)を白色固体として得た。
ESI/MS m/z : 1202[M+H]+
工程2
工程1の生成物(0.0410 g, 0.0340 mmol)を用いて、実施例1の工程3と同様にして、ビス(((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)メチル) (1R,3S,4S)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボキシレートの粗生成物(38.0 mg, quant.)を無色油状物質として得、そのまま次の反応に用いた。
ESI/MS m/z : 1102[M+H]+
工程3
工程2の生成物(0.0370 g, 0.0340 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-31(0.174 g, 88.0%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度91%(条件B; RT:6.43 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が5.37wt%であることが示された。
実施例32
化合物N-32の合成
工程1
実施例12の工程1で得られる2-(4-((3S)-3-(((1-クロロ-2-メチルプロポキシ)カルボニル)((R)-1(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(0.0500 g, 0.0930 mmol)を、アセトニトリル(1.00 mL)に溶解し、参考例4で得られる(1R,3S,4S)-7-(tert-ブトキシカルボニル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボキシリックアシッド(10.6 mg, 0.0370 mmol)、DIPEA(0.0200 mL, 0.112 mmol)、ヨウ化ナトリウム(0.0170 g, 0.112 mmol)を加え、80 ℃で終夜撹拌した。酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル=100/0, 70/30)で精製し、7-(tert-ブチル) 2,3-ビス(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル) (1R,3S,4S)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3,7-トリカルボキシレート(0.0184 g, 38.4%)を無色油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 1286[M+H]+
工程2
工程1の生成物(0.0184 g, 0.0140 mmol)を用いて、実施例1の工程3と同様にして、ビス(((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)2-メチルプロピル) (1R,3S,4S)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボキシレートの粗生成物(17.0 mg, quant.)を無色油状物質として得、そのまま次の反応に用いた。
ESI/MS m/z : 1186[M+H]+
工程3
工程2の生成物(0.0170 g, 0.0140 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-32(0.0733 g, 66.0%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度97%(条件B; RT:6.86 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が5.43wt%であることが示された。
上記化合物番号N−28〜N−32の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例33
化合物N-33の合成
工程1
実施例4で得られる(1R,3S,4S)-7-(tert-ブトキシカルボニル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボキシルアシッド(50.0 mg, 0.175 mmol)を、DCM(1.00 mL)に溶解し、塩化チオニル(0.0640 mL, 0.876 mmol)、DMF(0.00136 mL, 0.0180 mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、得られた粗生成物tert-ブチル (1R,3S,4S)-2,3-ビス(クロロカルボニル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-カルボキシレート(0.0560 g, quant.)を白色固体として得、そのまま次の反応に用いた。
工程2
実施例12の工程3で得られた(2S)-1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル 2-アミノ-3-メチルブタノエート(173 mg, 0.279 mmol)を、DCM(2.00 mL)に溶解し、実施例33の工程1で得られたtert-ブチル (1R,3S,4S)-2,3-ビス(クロロカルボニル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-カルボキシレート(0.0560 g, quant.)、及びTEA(0.0580 mL, 0.419 mmol)を加え、室温で終夜撹拌した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル=100/0, 50/50)で精製し、tert-ブチル (1S,2S,4R)-2-(((2R)-1-(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロポキシ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバモイル)-3-(((2S)-1-(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロポキシ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバモイル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-カルボキシレート(0.158 g, 76.0%)を白色固体として得た。
ESI/MS m/z : 1485[M+H]+
工程3
工程2の生成物(0.0300 g, 0.0200 mmol)を、DCM(1.00 mL)に溶解し、TFA(0.233 mL, 3.03 mmol)を加え、0 ℃で2時間撹拌した。溶媒を留去して得られた粗生成物を酢酸エチルに溶解し、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた粗生成物1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル ((1R,3S,4S)-3-(((2R)-1-(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロポキシ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバモイル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボニル)-L-バリネート(0.0280 g, quant.)を無色油状物質として得、そのまま次の反応に用いた。
ESI/MS m/z : 1385[M+H]+
工程4
工程3の生成物(0.0280 g, 0.02 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-33(0.0970 g, 78.0%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度94%(条件B; RT:7.04 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が4.97wt%であることが示された。
実施例34
化合物N-34の合成
工程1
実施例2の工程1〜3で得られる1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル L-ロイシネート(0.0490 g, 0.0810 mmol)を用いて、実施例33の工程2と同様にして、tert-ブチル (1S,2S,4R)-2-(((2R)-1-(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エトキシ)-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)カルバモイル)-3-(((2S)-1-(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エトキシ)-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)カルバモイル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-カルボキシレート(0.0230 g, 39.1%)を白色固体として得た。
ESI/MS m/z : 1457[M+H]+
工程2
工程1の生成物(0.0230 g, 0.0160 mmol)を用いて、実施例32の工程3と同様にして、1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル ((1R,3S,4S)-3-(((2R)-1-(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エトキシ)-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)カルバモイル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボニル)-L-ロイシネート(0.00690 g, 32.2%)を無色油状物質として得、そのまま次の反応に用いた。
ESI/MS m/z : 1356[M+H]+
工程3
工程2の生成物(0.00690 g, 0.00515 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-34(0.0260 g, 64.1%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件B; RT:6.90 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が4.99wt%であることが示された。
実施例35
化合物N-35の合成
工程1
実施例6の工程1〜3で得られる1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル L-ロイシネート(0.0480 g, 0.0810 mmol)を用いて、実施例33の工程2と同様にして、tert-ブチル (1S,2S,4R)-2-(((2R)-1-(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エトキシ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバモイル)-3-(((2S)-1-(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エトキシ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバモイル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-カルボキシレート(0.0342 g, 59.3%)を白色固体として得た。
ESI/MS m/z : 1429[M+H]+
工程2
工程1の生成物(0.0342 g, 0.0240 mmol)を用いて、実施例32の工程3と同様にして、1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル ((1R,3S,4S)-3-(((2R)-1-(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エトキシ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバモイル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボニル)-L-バリネート(0.00720 g, 22.6%)を無色油状物質として得、そのまま次の反応に用いた。
ESI/MS m/z : 1328[M+H]+
工程3
工程2の生成物(0.00724 g, 0.00545 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-35(0.0342 g, 69.1%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件B; RT:6.80 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が3.75wt%であることが示された。
上記化合物番号N−33〜N−35の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例36
化合物N-36の合成
工程1
参考例3で得られるエチル2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(0.300 g, 0.683 mmol)を用い、実施例1の工程1と同様にして、エチル 2-(4-((3S)-3-(((1-クロロエトキシ)カルボニル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(0.170 g, 48.9%)を無色油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 509[M+H]+
工程2
工程1の生成物(0.0560 g, 0.110 mmol)、及び1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロプロパン-1-カルボキシリックアシッド(0.0890 g, 0.440 mmol)を用いて、実施例1の工程2と同様にして、1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル 1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロプロパン-1-カルボキシレート(0.0740 g, quant.)を白色アモルファスとして得た。
ESI/MS m/z : 674[M+H]+
工程3
工程2の生成物(0.0724 g, 0.107 mmol)を用いて、実施例1の工程3と同様にして、1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル 1-アミノシクロプロパン-1-カルボキシレート(0.0620 g, quant.)を無色油状物質として得た。
工程4
工程3の生成物(0.0610 g, 0.107 mmol)、及び実施例33の工程1で得られるtert-ブチル (1R,3S,4S)-2,3-ビス(クロロカルボニル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-カルボキシレート(0.0160 g, 0.050 mmol)を用いて、実施例33の工程2と同様にして、ビス(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル) 1,1'-(((1R,3S,4S)-7-(tert-ブトキシカルボニル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボニル)ビス(アザネジイル))ビス(シクロプロパン-1-カルボキシレート)(0.0246 g, 35.5%)を白色固体として得た。
ESI/MS m/z : 1396[M+H]+
工程5
工程4の生成物(0.0246 g, 0.0180 mmol)を用いて、実施例33の工程3と同様にして、ビス(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル) 1,1'-(((1R,3S,4S)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボニル)ビス(アザネジイル))ビス(シクロプロパン-1-カルボキシレート)(0.0230 g, quant.)を白色固体として得た。
工程6
工程5の生成物を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-36(0.0570 g, 50.8%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件B; RT:6.43 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が5.33wt%であることが示された。
実施例37
化合物N-37の合成
工程1
実施例36の工程1で得られるエチル 2-(4-((3S)-3-(((1-クロロエトキシ)カルボニル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(0.0560 g, 0.110 mmol)及び(S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-2-カルボキシリックアシッド(0.101 g, 0.440 mmol)を用いて、実施例1の工程3と同様にして、1-(tert-ブチル) 2-(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル) (2S)-ピペリジン-1,2-ジカルボキシレート(0.0731 g, 95.0%)を白色アモルファスとして得た。
ESI/MS m/z : 702[M+H]+
工程2
工程1の生成物(0.0731 g, 0.104 mmol)を用いて、実施例1の工程3と同様にして、1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル (2S)-ピペリジン-2-カルボキシレート(0.0630 g, quant.)を無色油状物質として得た。
工程3
工程2の生成物を用いて、実施例36の工程4と同様にして、ビス(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル) 1,1'-((1R,3R,4S)-7-(tert-ブトキシカルボニル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジイル)(2S,2'S)-ビス(ピペリジン-2-カルボキシレート)(0.0420 g, 58.2 %)を白色固体として得た。
ESI/MS m/z : 1452[M+H]+
工程4
工程3の生成物(0.0420 g, 0.0290 mmol)を用いて、実施例33の工程3と同様にして、ビス(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル) 1,1'-((1R,3R,4S)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジイル)(2S,2'S)-ビス(ピペリジン-2-カルボキシレート)(0.0390 g, quant.)を無色油状物質として得た。
工程5
工程4の生成物(0.0390 g, 0.0290 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-37(0.133 g, 79.0%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度95%(条件B; RT:6.78 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が4.95wt%であることが示された。
上記化合物番号N−36およびN−37の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例38
化合物N-38の合成
工程1
実施例28の工程2で得られる(1R,3S,4S)-ビス(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1(ナフタレン-1-イル)エチル)カルボモイル)オキシ)エチル) 7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボキシレート(0.0650 g, 0.0570 mmol)、及び、実施例33の工程1で得られるtert-ブチル(1R,3S,4S)-2,3-ビス(クロロカルボニル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-カルボキシレート(0.00900 g, 0.0280 mmol)を、ピリジン(1.00 mL)に溶解し、TEA(0.0190 mL, 0.140 mmmol)を加え、50 ℃で終夜撹拌した。酢酸エチルで希釈し、1N塩酸、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル=70/30, 100/0)で精製し、
生成物(0.0486 g, 69.3%)を白色固体で得た。
ESI/MS m/z : 2509[M+H]+
工程2
工程1の生成物(0.0486 g, 0.0190 mmol)を用いて、実施例33の工程3と同様にして、生成物(0.0250 g, 53.6%)を白色アモルファスとして得、そのまま次の反応に用いた。
ESI/MS m/z : 2410[M+H]+
工程3
工程2の生成物(0.0140 g, 0.00586 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-38(0.0964 g, 89.0%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件B; RT:6.77 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.74wt%であることが示された。
実施例39
化合物N-39の合成
実施例38の工程2の生成物(0.0106 g, 0.00440 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-39(0.0921 g, 87.0%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度97%(条件B; RT:6.54 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が1.50wt%であることが示された。
上記化合物番号N−38およびN−39の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例40
化合物N-40の合成
工程1
実施例2の工程1で得られたエチル 2-(4-((3S)-3-(((1-クロロエトキシ)カルボニル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(104 mg, 0.204 mmol)及び参考例5で得られる5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)イソフタリックアシッド(23.0 mg, 0.0820 mmol)を用い、実施例1の工程2と同様にして、ビス(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル) 5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)イソフタレート(86.3 mg, 85%)を白色固体として得た。
工程2
工程1の生成物(62.5 mg, 0.0510 mmol)を用いて、実施例1の工程3と同様にして、ビス(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル) 5-アミノイソフタレートの粗生成物(62.2 mg, 108%)を得て、そのまま次の反応に用いた。
工程3
工程2の生成物(37.0 mg, 0.0330 mmol)を用い、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-40(132 mg, 85%)を白色個体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が3.74wt%であることが示された。
実施例41
化合物N-41の合成
実施例40の工程2で得られたビス(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル) 5-アミノイソフタレート(14.0 mg, 0.0120 mmol)及びmPEG-AA, MW 20k(105 mg, 0.00500 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-41(98.4 mg, 85%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度95%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が0.790wt%であることが示された。
実施例42
化合物N-42の合成
実施例40の工程2で得られたビス(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル) 5-アミノイソフタレート(12.0 mg, 0.0110 mmol)及びmPEG-AA, MW 30k(130 mg, 0.00400 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-42(111 mg, 82%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が0.730wt%であることが示された。
実施例43
化合物N-43の合成
工程1
実施例2の工程1で得られたエチル 2-(4-((3S)-3-(((1-クロロエトキシ)カルボニル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(104 mg, 0.204 mmol)及び市販のN-(tert-ブトキシカルボニル)イミノ二酢酸(19.0 mg, 0.0810 mmol)を用いてビス(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル) 2,2’-((tert-ブトキシカルボニル)アザネジル)ジアセテート(71.7 mg, 75%)を得た。
工程2
工程1の生成物(37.9 mg, 0.0320 mmol)を用いて、実施例1の工程3と同様にして、ビス(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル) 2,2’-アザネジルジアセテートの粗生成物(34.9 mg, 101%)を得て、そのまま次の反応に用いた。
工程3
工程2の生成物(35.0 mg, 0.0330 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-43(143 mg, 93%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が3.75wt%であることが示された。
実施例44
化合物N-44の合成
実施例43の工程2で得られたビス(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル) 2,2’-アザネジルジアセテート(7.00 mg, 0.0070 mmol)及びmPEG-AA, MW 30k(80 mg, 0.000300 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-44(69.0 mg, 83%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度93%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が1.00wt%であることが示された。
上記化合物番号N−41〜N−44の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例45
化合物N-45の合成
工程1
N-(tert-ブトキシカルボニル)イミノ二酢酸(0.0405 g, 0.174 mmol)をDMF(2.00 mL)に溶解し、COMU(0.223 g, 0.521 mmol)、DIPEA(0.0910 mL, 0.521 mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。実施例12の工程3で得られる(2S)-1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル 2-アミノ-3-メチルブタノエート(0.0405 g, 0.174 mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。酢酸エチルを加えて希釈し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル=70/30, 100/0)で精製し、1-(((1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル N-(tert-ブトキシカルボニル)-N-(2-(((2S)-1-(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロポキシ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)アミノ)-2-オキソエチル)グリシル-L-バリネート(0.187 g, 75.0%)を白色固体として得た。
ESI/MS m/z : 1433[M+H]+
工程2
工程1の生成物(0.0500 g, 0.0350 mmol)を用いて、実施例1の工程3と同様にして、1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル (2-(((2S)-1-(1-(((1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロポキシ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)アミノ)-2-オキソエチル)グリシル-L-バリネートの粗生成物(0.0470 g, quant.)を得て、そのまま次の反応に用いた。
工程3
工程2の生成物(0.0180 g, 0.0140 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-45(0.0729 g, 81.0%)を白色個体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度91%(条件B; RT:6.90 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が1.94wt%であることが示された。
上記化合物番号N−45の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例46
化合物N-46の合成
実施例28の工程2で得られる(1R,3S,4S)-ビス(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1(ナフタレン-1-イル)エチル)カルボモイル)オキシ)エチル) 7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボキシレート(0.0220 g, 0.0200 mmol)及び、AA-PEG-AA 40k(Creative PEGWorks社、カスタム合成品)(0.200g, 0.00488 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-46(0.162g, 77.0%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度93%(条件B; RT:6.51 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が3.94wt%であることが示された。
上記化合物番号N−46の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例47
化合物N-47の合成
実施例38の工程2の生成物(0.0120 g, 0.00497 mmol)、及びAA-PEG-AA 40k(0.0650 g, 0.00159 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして化合物N-47(0.0619 g, 85.0%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件B; RT:6.20-9.00 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が6.37wt%であることが示された。
上記化合物番号N−47の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例48
化合物N-48の合成
工程1
実施例28の工程1で得られる(1R,3S,4S)-7-tert-ブチル 2,3-ビス(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルボモイル)オキシ)エチル) 7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3,7-トリカルボキシレート(0.143 g, 0.127 mmol)及び、実施例32の工程1で得られるtert-ブチル (1R,3S,4S)-2,3-ビス(クロロカルボニル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-カルボキシレート(0.0190 g, 0.296 mmol)を、DCM(1.00 mL)に溶解し、TEA(0.0410 mL, 0.296 mmmol)を加え、室温で終夜撹拌した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル=70/30, 100/0)で精製し、 (1R,3S,4S)-3-((1R,3S,4S)-2,3-ビス((1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エトキシ)カルボニル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-カルボニル)-7-(tert-ブトキシカルボニル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシリックアシッド(0.00468 g, 56.6%)を白色アモルファスとして得た。
ESI/MS m/z : 1398[M+H]+
工程2
工程1の生成物(0.0234 g, 0.0170 mmol)を、DCM(1.00 mL)に溶解し、COMU(0.0140 g, 0.0330 mmol)、DIPEA(0.00585 mL, 0.0330 mmol)を加え、室温で10分間撹拌した。実施例12の工程3で得られる(2S)-1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル 2-アミノ-3-メチルブタノエート(0.0160 g, 0.0250 mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。酢酸エチルを加えて希釈し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル=70/30, 100/0)で精製し、ビス(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル) (1R,3S,4S)-7-((1S,2S,4R)-7-(tert-ブトキシカルボニル)-3-(((2R)-1-(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロポキシ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバモイル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボニル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボキシレート(0.0117 g, 35.0%)を茶色固体として得た。
ESI/MS m/z : 1997[M+H]+
工程3
工程2の生成物(0.0117 g, 0.00586 mmol)を、実施例1の工程3と同様にして、ビス(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル) (1R,3S,4S)-7-((1S,2S,4R)-3-(((2R)-1-(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロポキシ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバモイル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボニル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボキシレート(0.0110 g, quant.)を白色アモルファスとして得た。
工程4
工程3の生成物(0.0110 g, 0.00586 mmol)、及びAA-PEG-AA 40k(0.0800 g, 0.00195 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして化合物N-48(0.0811 g, 92.0%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件B; RT:5.90-8.60 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が4.17wt%であることが示された。
上記化合物番号N−48の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例49
化合物N-49の合成
実施例2の工程3で得られた1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル L-ロイシネート(82.0 mg, 0.135 mmol)及び4-Arm PEG-acid, MW 10k(Creative PEGWorks社、カタログNo. PSB-481)(150 mg, 0.0140 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-49(142 mg, 78%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度94.2%だった(条件A; RT:5.20-7.50 min)。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が10.1wt%であることが示された。
実施例50
化合物N-50の合成
工程1
実施例2の工程3で得られた1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル L-ロイシネート(48.0 mg, 0.0800 mmol)及び4-Arm PEG-acid, MW 20k(Creative PEGWorks社、カタログNo. PSB-482)(160 mg, 0.0080 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-50(159 mg, 89%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度97.6%だった(条件A; RT:5.00-7.10 min)。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.79wt%であることが示された。
実施例51
化合物N-51の合成
実施例12の工程3で得られる(2S)-1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル 2-アミノ-3-メチルブタノエート(0.0240 g, 0.0390 mmol)及び4-Arm PEG-acid, MW 20k(0.100 g, 0.00487 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして化合物N-51(0.0655 g, 58.6%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件B; RT:5.79-7.88 min)だった。 加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が5.36wt%であることが示された。
実施例52
化合物N-52の合成
実施例12の工程3で得られる(2S)-1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル 2-アミノ-3-メチルブタノエート(0.0110 g, 0.019 mmol)及び、4arm PEG Carboxyl, MW 40000(JenKem Technology USA社、A7066)(0.100 g, 0.00233 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして化合物N-52(0.0840 g, 80.0%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度97%(条件B; RT:6.00-6.49 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が3.31wt%であることが示された。
実施例53
化合物N-53の合成
工程1
実施例15の工程5で得られた化合物(0.014 g, 0.022 mmol)および4arm PEG Carboxyl, MW 40000(0.12 g)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、生成物(100 mg, 79%)を白色固体として得た。
工程2
工程1の生成物(60 mg)を用いて、実施例15の工程6と同様にして、化合物N-53(20.8 mg)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度98.7%だった(条件A; RT:5.30-7.00 min)。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.52wt%であることが示された。
上記化合物番号N−49〜N−53の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例54
化合物N-54の合成
工程1
実施例12の工程3で得られる(2S)-1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル 2-アミノ-3-メチルブタノエート(0.103 g, 0.167 mmol)をDMF(1.00 mL)に溶解し、1-(9H-フルオレン-9-イル)-3-オキソ-2,7,10-トリオキサ-4-アザドデカン-12-オイックアシッド(0.0970 g, 0.251 mmol)、HATU(0.0950 g, 0.251 mmol)、DIPEA(0.0880 mL, 0.501 mmol)を加え、室温で2.5時間撹拌した。酢酸エチルを加えて希釈し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル=90/10, 75/25)で精製し、1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル (1-(9H-フルオレン-9-イル)-3-オキソ-2,7,10-トリオキサ-4-アザドデカン-12-オイル)-L-バリネート(0.0710 g, 43.2%)を白色アモルファスとして得た。
ESI/MS m/z : 985[M+H]+
工程2
工程1の生成物(0.0150 g, 0.015 mmol)をDMF(1.00 mL)に溶解し、ピペリジン(0.00754 mL, 0.0760 mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。酢酸エチルを加えて希釈し、2 mol/L塩酸を加え、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。粗生成物の1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル (2-(2-(2-アミノエトキシ)エトキシ)アセチル)-L-バリネート(0.0120 g, quant.)を得て、そのまま次の反応へと用いた。
ESI/MS m/z : 763[M+H]+
工程3
工程2の生成物(0.0110 g, 0.0150 mmol)及び4-Arm PEG-Acid, MW 20k(0.0500 g, 0.00244 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして化合物N-54(0.0466 g, 81.0%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件B; RT:5.20-8.20 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.11wt%であることが示された。
実施例55
化合物N-55の合成
工程1
実施例12の工程1で得られる2-(4-((3S)-3-(((1-クロロ-2-メチルプロポキシ)カルボニル)((R)-1(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(0.350 g, 0.652 mmol)、及び(tert-ブトキシカルボニル)グリシン(0.457 g, 2.61 mmol)を用いて、実施例1の工程2と同様にして、1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル (tert-ブトキシカルボニル)グリシネート(0.205 g, 46.6%)を無色油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 676[M+H]+
工程2
工程1の生成物(0.205 g, 0.303 mmol)を用いて、実施例1の工程3と同様にして、1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピルグリシネート(0.175 g, quant.)を無色油状物質として得た。
工程3
工程2の生成物(0.174 g, 0.303 mmol)をDMF(2.00 mL)に溶解し、ジシクロヘキシルアミン2,2-ジメチル-4-オキソ-3,8,11-トリオキサ-5-アザトリデカン-13オエイト(0.202 g, 0.455 mmol)、HATU(0.173 g, 0.455 mmol)、DIPEA(0.159 mL, 0.909 mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。酢酸エチルを加えて希釈し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル=100/0, 50/50)で精製し、1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル (2,2-ジメチル-4-オキソ-3,8,11-トリオキサ-5-アザトリデカン-13-オイル)グリシネート(0.149 g, 59.8%)を無色油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 821[M+H]+
工程4
工程3の生成物(0.0900 g, 0.110 mmol)を用いて、実施例1の工程3と同様にして、1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル (2-(2-(2-アミノエトキシ)エトキシ)アセチル)グリシネート(0.0790 g, quant.)を無色油状物質として得た。
工程5
工程4の生成物(0.00805 g, 0.0110 mmol)、及び4arm PEG Carboxyl, MW 40000(0.0800 g, 0.00186 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして化合物N-55(0.0680 g, 80.0%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件B; RT:5.30-6.90 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が1.98wt%であることが示された。
実施例56
化合物N-56の合成
工程1
実施例10の工程1で得られる2-(4-((S)-3-(((クロロメトキシ)カルボニル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(0.400 g, 0.808 mmol)及び(tert-ブトキシカルボニル)-L-バリン(0.702 g, 3.23 mmol)を用いて、実施例1の工程2と同様にして、((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)メチル (tert-ブトキシカルボニル)-L-バリネート(0.194 g, 35.5%)を無色油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 676[M+H]+
工程2
工程1の生成物(0.194 g, 0.286 mmol)を用いて、実施例1の工程3と同様にして、((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)メチル L-バリネート(0.165 g, quant.)を無色油状物質として得た。
工程3
工程2の生成物(0.165 g, 0.286 mmol)を用いて、実施例55の工程3と同様にして、((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)メチル (2,2-ジメチル-4-オキソ-3,8,11-トリオキサ-5-アザトリデカン-13-オイル)-L-バリネート(0.196 g, 84.0%)を無色油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 821[M+H]+
工程4
工程3の生成物(0.110 g, 0.134 mmol)を用いて、実施例1の工程3と同様にして、((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)メチル (2-(2-(2-アミノエトキシ)エトキシ)アセチル)-L-バリネート(0.0970 g, quant.)を無色油状物質として得た。
工程5
工程4の生成物(0.00805 g, 0.0110 mmol)、及び4arm PEG Carboxyl, MW 40000(0.0800 g, 0.00186 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして化合物N-56(0.0604 g, 70.9%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件B; RT:5.70-6.40 min)だった。
加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.80wt%であることが示された。
上記化合物番号N−54〜N−56の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例57
化合物N-57の合成
工程1
実施例12の工程1で得られる2-(4-((3S)-3-(((1-クロロ-2-メチルプロポキシ)カルボニル)((R)-1(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(0.223 g, 0.415 mmol)、及びジシクロヘキシルアミン2,2-ジメチル-4-オキソ-3,8,11-トリオキサ-5-アザトリデカン-13オエイト(0.185 g, 0.415 mmol)を用いて、実施例1の工程2と同様にして、1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル 2,2-ジメチル-4-オキソ-3,8,11-トリオキサ-5-アザトリデカン-13-オエート(0.141 g, 44.4%)を黄色アモルファスとして得た。
ESI/MS m/z : 764[M+H]+
工程2
工程1の生成物(0.141 g, 0.184 mmol)を用いて、実施例1の工程3と同様にして、1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル 2-(2-(2-アミノエトキシ)エトキシ)アセテート(0.122 g, quant.)を無色油状物質として得た。
工程3
工程3の生成物(0.0102 g, 0.0150 mmol)、及び4arm PEG Carboxyl, MW 40000(0.110 g, 0.00256 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして化合物N-57(0.0900 g, 77.0%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件B; RT:5.30-6.90 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が0.95wt%であることが示された。
上記化合物番号N−57の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例58
化合物番N-58の合成
工程1
実施例12の工程3で得られる(2S)-1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル 2-アミノ-3-メチルブタノエート(0.327 g, 0.529 mmol)、及びNα-[(9H-フルオレン-9-イルメトキシ)カルボニル]-Nω-(2,2,4,6,7-ペンタメチルジヒドロベンゾフラン-5-スルホニル)-L-アルギニン(1.03 g, 1.59 mmol)を用いて、実施例54の工程1と同様にして、1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル Nα-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-Nω-((2,2,4,6,7-ペンタメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)スルフォニル)-L-アルギニル-L-バリネート(1.0 g, quant.)を白色固体として得た。
ESI/MS m/z : 1248[M+H]+
工程2
工程1の生成物(0.0512 g, 0.0410 mmol)を用いて、実施例54の工程2と同様にして、1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル Nω-((2,2,4,6,7-ペンタメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)スルフォニル)-L-アルギニル-L-バリネート(0.0420 g, quant.)を無色油状物質として得た。
工程3
工程2の生成物(0.0400 g, 0.0390 mmol)、及び4-Arm PEG-Acid, MW 20k(0.100 g, 0.00487 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして生成物(0.0910 g, 76.0%)を白色固体として得た。
工程4
工程3の生成物(0.0300 g, 0.00122 mmol)を、TFA(0.489 mL)に溶解し、室温で終夜撹拌した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物を少量のクロロホルムに溶解し、ジエチルエーテル/2-プロパノール(1:1)を滴下することで析出した固体をろ取した。固体をジエチルエーテル/2-プロパノール(1:1)で洗浄した後、真空乾燥することで化合物N-58(0.0227 g, 79.0%)を白色固体として取得した。生成物のHPLC分析の結果、純度97%(条件B; RT:5.10-6.80 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が1.59wt%であることが示された。
実施例59
化合物N-59の合成
工程1
実施例12の工程3で得られる(2S)-1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル 2-アミノ-3-メチルブタノエート(0.128 g, 0.207 mmol)、及びNα-(tert-ブトキシカルボニル)-Nω-((4-メトキシ-2,3,6-トリメチルフェニル)スルフォニル)-L-アルギニン(0.151 g, 0.311 mmol)を用いて、実施例54の工程1と同様にして、1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル Nα-(tert-ブトキシカルボニル)-Nω-((4-メトキシ-2,3,6-トリメチルフェニル)スルフォニル)-L-アルギニル-L-バリネート(0.212 g, 94.0%)を無色油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 1086[M+H]+
工程2
工程1の生成物(0.212 g, 0.195 mmol)をDCM(2.00 mL)に溶解し、TFA(0.752 mL, 0.00976 mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。溶媒を留去し、粗生成物の1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル Nω-((4-メトキシ-2,3,6-トリメチルフェニル)スルフォニル)-L-アルギニル-L-バリネート(0.192 g, quant.)を無色油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 986[M+H]+
工程3
工程2の生成物(0.0190 g, 0.0200 mmol)、及び4arm PEG Carboxyl, MW 40000(0.140 g, 0.00326 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして生成物(0.139 g, 91.0%)を白色固体として得た。
工程4
工程3の生成物(0.139 g, 0.00296 mmol)をTFA/トリイソプロピルシラン(1.00 mL/0.0500 mL)溶液に溶解し、室温で終夜撹拌した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物を少量のクロロホルムに溶解し、ジエチルエーテル/2-プロパノール(1:1)を滴下することで析出した固体をろ取した。固体をジエチルエーテル/2-プロパノール(1:1)で洗浄した後、真空乾燥することで化合物N-59(0.105 g, 77.0%)を白色固体として取得した。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件B; RT:5.40-6.40 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が0.80wt%であることが示された。
上記化合物番号N−58および59の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例60
化合物N-60の合成
実施例33の工程3で得られる1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル ((1R,3S,4S)-3-(((2R)-1-(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロポキシ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバモイル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボニル)-L-バリネート(0.0540 g, 0.0390 mmol)及び、4-Arm PEG-Acid, MW 20k(0.100 g, 0.00487 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-60(0.0927 g, 73.2%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件B; RT:4.50-9.50 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が10.0wt%であることが示された。
実施例61
化合物N-61の合成
実施例33の工程3で得られる1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル ((1R,3S,4S)-3-(((2R)-1-(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロポキシ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバモイル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボニル)-L-バリネート(0.0320 g, 0.0230 mmol)及び、4arm PEG Carboxyl, MW 40000(0.100 g, 0.00233 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-61(0.0690 g, 61.2%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件B; RT:6.60-8.90 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が6.11wt%であることが示された。
上記化合物番号N−60およびN−61の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例62
化合物N-62の合成
工程1
参考例4で得られる(1R,3S,4S)-7-(tert-ブトキシカルボニル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボキシリックアシッド(6.61 mg, 0.0230 mmol)をDMF(1.00 mL)に溶解し、COMU(0.0300 g, 0.0700 mmol)、DIPEA(0.0200 mL, 0.116 mmol)を加え、室温で10分間撹拌した。実施例54の工程2で得られる1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル (2-(2-(2-アミノエトキシ)エトキシ)アセチル)-L-バリネート(0.0390 g, 0.0510 mmol)を加え、50℃で2時間撹拌したのち、室温で終夜撹拌した。酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=100/0, 90/10)で精製し、tert-ブチル (1R,3S,4S)-2-(((2R,9S)-3-((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)-6,9-ジイソプロピル-2-(ナフタレン-1-イル)-4,8,11-トリオキソ-5,7,13,16-テトラオキサ-3,10-ジアザオクタデカン-18-イル)カルバモイル)-3-(((2R,9S)-3-((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)-6,9-ジイソプロピル-2-(ナフタレン-1-イル)-4,8,11-トリオキソ-5,7,15,18-テトラオキサ-3,10-ジアザイコサン-20-イル)カルバモイル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-カルボキシレート(0.0560 g, quant.)を得た。
工程2
工程1の生成物(0.0560 g, 0.0320 mmol)をDCM(1.00 mL)に溶解し、TFA(0.243 mL, 0.00315 mmol)を加えて、0 ℃で2時間撹拌した。酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物を分取HPLCを用いて精製し、生成物(0.0110 g, 20.8%)を黄色油状物質として得た。
ESI/MS m/z : 1675[M+H]+
工程3
工程2の生成物(0.0110 g, 0.00658 mmol)、及び4-Arm PEG-Acid, MW 20k(0.0300 g, 0.00146 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-62(0.0320 g, 81.0%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件B; RT:5.80-9.50 min)だった。
加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が5.56wt%であることが示された。
上記化合物番号N−62の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例63
化合物N-63の合成
実施例40の工程2で得られたビス(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)エチル) 5-アミノイソフタレート(33.0 mg, 0.0290 mmol)及び4-Arm PEG-Acid, MW 20k(75.0 mg, 0.00400 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-63(56.0 mg, 61%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度100%だった(条件A; RT:5.10-7.50 min)。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が4.96wt%であることが示された。
上記化合物番号N−63の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例64
化合物N-64の合成
実施例45の工程2で得られる1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル (2-(((2S)-1-(1-(((1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロポキシ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)アミノ)-2-オキソエチル)グリシル-L-バリネート(0.0250 g, 0.0190 mmol)及び、4arm PEG Carboxyl, MW 40000(0.100 g, 0.0233 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-64(0.0849 g, 76.0%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件B; RT:5.60-7.90 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が1.62wt%であることが示された。
上記化合物番号N−64の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例65
化合物N-65の合成
実施例33の工程3で得られる1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル ((1R,3S,4S)-3-(((2R)-1-(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロポキシ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバモイル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボニル)-L-バリネート(0.0170 g, 0.0280 mmol)及び、8-Arm PEG-Acid, MW 40k(Creative PEGWorks社、カタログNo. PSB-834)(0.100 g, 0.00232 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-65(0.0840 g, 76.0%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件B; RT:5.50-8.40 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が5.28wt%であることが示された。
実施例66
化合物N-66の合成
工程1
実施例15の工程5で得られた化合物(0.024 g, 0.037 mmol)および8-Arm PEG-Acid, MW 40k(0.1g)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、生成物(87.7 mg, 79%)を白色固体として得た。
工程2
工程1の生成物(87.7 mg)、実施例15の工程6と同様にして、化合物N-66(61.3 mg,収率71%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度98.6%だった(条件A; RT:5.20-6.90 min)。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が3.76wt%であることが示された。
上記化合物番号N−65および66の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例67
化合物N-67の合成
実施例55の工程4で得られる1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル (2-(2-(2-アミノエトキシ)エトキシ)アセチル)グリシネート(0.0560 g, 0.0780 mmol)、及び8-Arm PEG-Acid, MW 40k(0.280 g, 0.00650 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-67(0.280 g, 88.0%)を淡黄色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件B; RT:5.30-7.20 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.51wt%であることが示された。
実施例68
化合物N-68の合成
実施例56の工程4で得られる((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)メチル (2-(2-(2-アミノエトキシ)エトキシ)アセチル)-L-バリネート(0.0680 g, 0.0950 mmol)、及び8-Arm PEG-Acid, MW 40k(0.340 g, 0.00789 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-68(0.285 g, 74.1%)を淡黄色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件B; RT:5.30-7.40 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が3.14wt%であることが示された。
上記化合物番号N−67および68の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例69
化合物N-69の合成
実施例57の工程2で得られる1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル 2-(2-(2-アミノエトキシ)エトキシ)アセテート(0.0810 g, 0.123 mmol)、及び8-Arm PEG-Acid, MW 40k(0.440 g, 0.0102 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-69(0.423 g, 86.0%)を淡黄色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件B; RT:5.30-7.80 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が1.99wt%であることが示された。
上記化合物番号N−69の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例70
化合物N-70の合成
工程1
実施例59の工程2で得られる1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル Nω-((4-メトキシ-2,3,6-トリメチルフェニル)スルフォニル)-L-アルギニル-L-バリネート(0.104 g, 0.106 mmol)、及び8-Arm PEG-Acid, MW 40k(0.380 g, 0.00882 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、生成物(0.374 g, 83.0%)を白色固体として得た。
工程2
工程1の生成物(0.374 g, 0.00735 mmol)を用いて、実施例59の工程4と同様にして、N-70(0.300 g, 83.0%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度98%(条件B; RT:5.40-6.70 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が0.46wt%であることが示された。
上記化合物番号N−70の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例71
化合物N-71の合成
実施例28の工程2で得られる(1R,3S,4S)-ビス(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1(ナフタレン-1-イル)エチル)カルボモイル)オキシ)エチル) 7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボキシレート(0.0630 g, 0.0560 mmol)、及び8-Arm PEG-Acid, MW 40k(0.200 g, 0.00464 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-71(0.197 g, 82.0%)を薄黄色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件B; RT:6.50-9.80 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が7.10wt%であることが示された。
上記化合物番号N−71の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例72
化合物N-72の合成
実施例33の工程3で得られる1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロピル ((1R,3S,4S)-3-(((2R)-1-(1-((((S)-1-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)カルバモイル)オキシ)-2-メチルプロポキシ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバモイル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボニル)-L-バリネート(0.0580 g, 0.0420 mmol)及び8-Arm PEG-Acid, MW 40k(0.150 g, 0.00348 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物N-72(0.147 g, 78.0%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件B; RT:4.50-9.80 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が8.34wt%であることが示された。
上記化合物番号N−72の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例73
化合物C-1の合成
参考例1で得られるエボカルセト(140 mg, 0.375 mmol)をDCM(2 mL)に懸濁し、mPEG-OH, MW 1k(Creative PEGWorks社、カタログNo. PJK-206)(150 mg, 0.150 mmol)、EDC(144 mg, 0.750 mmol)、DMAP(18.0 mg, 0.150 mmol)を加えて終夜撹拌した。反応溶液を直接シリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=100/0, 90/10)で精製し、化合物C-1(112 mg, 55%)をろう状化合物として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が26.6wt%であることが示された。
実施例74
化合物C-2の合成
参考例1で得られるエボカルセト(70.0 mg, 0.188 mmol)を用いて、実施例73と同様にして、化合物C-2(109 mg, 62%)をろう状化合物として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が16.3wt%であることが示された。
実施例75
化合物C-3の合成
参考例1で得られるエボカルセト(9.00 mg, 0.131 mmol)をDCM(1 mL)に懸濁させ、塩化オキサリル(0.023 mL, 0.262 mmol)、DMF 1滴を加えて0 ℃で5分撹拌した。溶媒を減圧留去した後、溶媒と過剰の塩化オキサリルを減圧留去した後、粗生成物をDCM(1 mL)に溶解させた。mPEG-OH, MW 5k(Creative PEGWorks社、カタログNo. PJK-204)(262 mg, 0.052 mmol)を加え、室温で1時間撹拌した後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=100/0, 90/10)で精製し、冷ジエチルエーテルを加えて析出させることで化合物C-3(208 mg, 74%)を得た。生成物のHPLC分析の結果、純度91%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が3.6wt%であることが示された。
上記化合物番号C−1〜C−3の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例76
化合物C-4 の合成
工程1
参考例1で得られるエボカルセト(100 mg, 0.267 mmol)をDCM(2 mL)に溶解し、EDC(77.0 mg, 0.401 mmol)、N-Boc-L-バリノール(65.0 mg, 0.320 mmol)、DMAP(9.80 mg, 0.080 mmol)、TEA(0.0570 mL, 0.0800 mmol)を加え、10時間撹拌した。反応混合物に飽和重曹水、酢酸エチルを加え、Presep(登録商標; けいそう土、顆粒状タイプM, 4.5 g/25 mL)を通してろ過し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル=70/30)で精製し、(S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-メチルブチル 2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(158 mg, 収率106%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ: 8.25-8.20 (m, 1H), 7.91-7.86 (m, 1H), 7.76 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.54-7.45 (m, 3H), 7.09 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.44 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.80 (q, J = 6.6 Hz, 1H), 4.49 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 4.16-4.03 (m, 2H), 3.68-3.58 (m, 1H), 3.50 (s, 2H), 3.46-3.35 (m, 3H), 3.23-3.14 (m, 1H), 3.09-3.02 (m, 1H), 2.23-2.13 (m, 1H), 1.95-1.80 (m, 1H), 1.79-1.66 (m, 1H), 1.52 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 1.47-1.42 (m, 9H), 0.98-0.86 (m, 6H).
ESI/MS m/z : 560[M+H]+
工程2
工程1で得られた(S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-メチルブチル 2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(40.0 mg, 0.0710 mmol)をDCM(1 mL)に溶解し、TFA(1 mL)を加え、2時間撹拌した。溶媒を留去して得られた粗生成物をクロロホルムに溶解し、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。
続いて、mPEG-AA, MW 10k(200 mg, 0.0190 mmol)、EDC(46.0 mg, 0.238 mmol)、DMAP(2.30 mg, 0.0190 mmol)を加え、減圧下一定量の溶媒を留去した後に、室温で終夜撹拌した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物を少量のクロロホルムに溶解し、ジエチルエーテル/2-プロパノール(1:1)を滴下することで析出した固体をろ取した。得られた固体を2-プロパノールに懸濁させ、室温で1時間撹拌した。その後、固体をろ取し、2-プロパノールで洗浄した後、真空乾燥することで化合物C-4(133 mg, 収率64%)を取得した。生成物のHPLC分析の結果、純度85%(条件A; RT:4.85 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が1.88wt%であることが示された。
実施例77
化合物C-5の合成
工程1
参考例1で得られるエボカルセト(89.3 mg, 0.186 mmol)及びN-Boc-L-ロイシノール(0.053 mg, 0.241 mmol)を用いて、実施例76の工程1と同様にして、((S)-4-メチル-1-(2-(4-((S-3-((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセトアミド)ペンタン-2-イル)カルバメート(104 mg, 98%)を油状物質として得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ: 8.25-8.20 (1H, m), 7.90-7.86 (1H, m), 7.76 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.72-7.69 (1H, d, J = 6.2 Hz), 7.52-7.44(3H, m), 7.09 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.44 (2H, d, J = 8.4 Hz), 4.79 (1H, q, J = 6.6 Hz), 4.39 (1H, br), 4.03 (2H, d, J = 4.4 Hz), 389 (1H, br), 3.51 (2H, s), 3.45-3.33 (3H, m), 3.23-3.13 (1H, m), 3.09-3.01 (1H, m), 2.25-2.11 (1H, m), 1.95-1.82 (1H, m), 1.52 (3H, d, J = 9.2 Hz), 1.45-1.41 (9H, s), 1.30-1.18 (2H, m), 0.90-0.85 (6H, dd, J = 6.6, 2.2 Hz).
ESI/MS m/z : 574[M+H]+
工程2
工程1で得られた((S)-4-メチル-1-(2-(4-((S-3-((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセトアミド)ペンタン-2-イル)カルバメートを用いて、実施例4の工程2と同様にして、化合物C-5(158 mg, 94%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度98.8%だった(条件A; RT:4.00-5.50 min)。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.23wt%であることが示された。
実施例78
化合物C-6の合成
工程1
参考例1で得られるエボカルセト(100 mg, 0.267 mmol)及び (S)-(-)-N-Boc-tert-ロイシノール(70.0 mg, 0.320 mmol)を用いて、実施例76の工程1と同様にして、(S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3,3-ジメチルブチル 2-(4-((S)-3-(((R)-1(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(173 mg, quant.)を得た。
1H-NMR (400MHZ, CDCl3) δ: 8.25-8.20 (m, 1H), 7.91-7.86 (m, 1H), 7.76 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.54-7.45 (m, 3H), 7.09 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.44 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.80 (q, J = 6.5 Hz, 1H), 4.49 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 4.21-4.15 (m, 1H), 4.14-4.02 (m, 1H), 3.72-3.64 (m, 1H), 3.49 (s, 2H), 3.46-3.35 (m, 3H), 3.23-3.14 (m, 1H), 3.09-3.03 (m, 1H), 2.23-2.12 (m, 1H), 1.94-1.83 (m, 1H), 1.52 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 1.48-1.42 (m, 6H), 0.91 (s, 9H).
ESI/MS m/z : 574[M+H]+
工程2
工程1の生成物を用いて、実施例4の工程2と同様にして、化合物C-6(137 mg, 66%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度90%(条件A; RT:4.85 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が1.84wt%であることが示された。
実施例79
化合物C-7の合成
工程1
参考例1で得られるエボカルセト(100 mg, 0.267 mmol)及びN-(tert-ブトキシカルボニル)-L-2-フェニルグリシノール(76.0 mg, 0.320 mmol)を用いて、実施例76の工程1と同様にして、(S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-フェニルエチル 2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(141 mg, 89%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ: 8.25-8.20 (m, 1H), 7.91-7.86 (m, 1H), 7.76 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.54-7.45 (m, 3H), 7.40-7.19 (m, 5H), 7.03 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.42 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 5.06 (br s, 1H), 4.96 (br s, 1H), 4.80 (q, J = 6.5 Hz, 1H), 4.32-4.23 (m, 2H), 3.89-3.83 (m, 1H), 3.48 (s, 2H), 3.47-3.35 (m, 3H), 3.23-3.15 (m, 1H), 3.09-3.03 (m, 1H), 2.24-2.13 (m, 1H), 1.95-1.84 (m, 1H), 1.52 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.48-1.36 (m, 9H).
ESI/MS m/z : 594[M+H]+
工程2
工程1の生成物を用いて、実施例4の工程2と同様にして、化合物C-7(154 mg, 74%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度93%(条件A; RT:4.84 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.64wt%であることが示された。
実施例80
化合物C-8 の合成
工程1
参考例1で得られるエボカルセト(100 mg, 0.267 mmol)及びN-(tert-ブトキシカルボニル)-L-フェニルアラニノール(81.0 mg, 0.320 mmol)を用いて、実施例76の工程1と同様にして、(S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-フェニルプロピル 2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(154 mg, 95%)を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.25-8.20 (m, 1H), 7.91-7.86 (m, 1H), 7.76 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.54-7.45 (m, 3H), 7.34-7.15 (m, 3H), 7.12 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.06 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 6.46 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.80 (q, J = 6.5 Hz, 1H), 4.62-4.56 (br m, 1H), 4.08-3.94 (m, 3H), 3.53 (s, 2H), 3.46-3.35 (m, 3H), 3.23-3.14 (m, 1H), 3.10-3.03 (m, 1H), 2.87-2.82 (br m, 1H), 2.81-2.73 (m, 1H), 2.72-2.63 (m, 1H), 2.23-2.13 (m, 1H), 1.95-1.83 (m, 1H), 1.52 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 1.44-1.37 (m, 9H).
ESI/MS m/z : 609[M+H]+
工程2
工程1の生成物を用いて、実施例4の工程2と同様にして、化合物C-8(156 mg, 75%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度93%(条件A; RT:4.86 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.30wt%であることが示された。
実施例81
化合物C-9の合成
工程1
参考例1で得られるエボカルセト(100 mg, 0.267 mmol)及び参考例7で得られるtert-ブチル (2-ヒドロキシ-4-メチルフェニル)カルバメート(70.0 mg, 0.320 mmol)を用いて、実施例76の工程1と同様にして、1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ-4-メチルペンタン-2-イル 2-(4-((S)-3-((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(137 mg, 89%)を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.25-8.20 (m, 1H), 7.91-7.86 (m, 1H), 7.76 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.54-7.45 (m, 3H), 7.09 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.44 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 5.02-4.94 (m, 1H), 4.80 (q, J = 6.5 Hz, 1H), 4.58-4.51 (br m, 1H), 3.48 (s, 2H), 3.46-3.35 (m, 3H), 3.34-3.26 (m, 1H), 3.23-3.03 (m, 3H), 2.23-2.13 (m, 1H), 1.95-1.83 (m, 1H), 1.52 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 1.47-1.39 (m, 9H), 1.33-1.22 (m, 3H), 0.96-0.82 (m, 6H).
ESI/MS m/z : 575[M+H]+
工程2
工程1の生成物を用いて、実施例4の工程2と同様にして、化合物C-9(167 mg, 80%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件A; RT:4.78 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.45wt%であることが示された。
実施例82
化合物C-10の合成
工程1
参考例1で得られるエボカルセト(100 mg, 0.267 mmol)及び参考例8で得られるtert-ブチル (2-ヒドロキシ-3,3-ジメチルブチル)カルバメート(70.0 mg, 0.320 mmol)を用いて、実施例76の工程1と同様にして、1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ-3,3-ジメチルブタン-2-イル 2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(125 mg, 82%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ: 8.25-8.20 (m, 1H), 7.91-7.86 (m, 1H), 7.76 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 7.54-7.45 (m, 3H), 7.11 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.44 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.80 (q, J = 6.5 Hz, 1H), 4.75-4.68 (m, 1H), 4.52-4.44 (br m, 1H), 3.52 (s, 2H), 3.49-3.34 (m, 4H), 3.18 (q, J = 8.0 Hz, 1H), 3.10-2.98 (m, 2H), 2.24-2.13 (m, 1H), 1.95-1.83 (m, 1H), 1.52 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 1.40 (s, 9H), 0.87 (s, 9H).
ESI/MS m/z : 575[M+H]+
工程2
工程1の生成物を用いて、実施例4の工程2と同様にして、化合物C-10(156 mg, 75%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件A; RT:4.75 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が3.21wt%であることが示された。
実施例83
化合物C-11の合成
工程1
参考例1で得られるエボカルセト(100 mg, 0.267 mmol)及び参考例9で得られるtert-ブチル (2-ヒドロキシ-3-フェニルプロピル)カルバメート(81.0 mg, 0.320 mmol)を用いて、実施例76の工程1と同様にして、1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-フェニルプロパン-2-イル 2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(147 mg, 91%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ: 8.25-8.20 (m, 1H), 7.91-7.86 (m, 1H), 7.76 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.54-7.45 (m, 3H), 7.26-7.16 (m, 3H), 7.15-7.10 (m, 2H), 7.03 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.42 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 5.13-5.04 (m, 1H), 4.80 (q, J = 6.5 Hz, 1H), 4.61-4.53 (br m, 1H), 3.48-3.30 (m, 6H), 3.23-3.12 (m, 2H), 3.09-3.03 (m, 1H), 2.91-2.75 (m, 2H), 2.23-2.14 (m, 1H), 1.95-1.84 (m, 1H), 1.52 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 1.41 (s, 9H).
ESI/MS m/z : 609[M+H]+
工程2
工程1で得られた1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-フェニルプロパン-2-イル 2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテートを用いて、実施例76の工程2と同様にして、化合物C-11(154 mg, 74%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度97%(条件A; RT:4.76 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.57wt%であることが示された。
上記化合物番号C−4〜C−11の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例84
化合物C-12の合成
工程1
参考例1で得られるエボカルセト(100 mg, 0.267 mmol)及びN-Boc-2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール(61.0 mg, 0.320 mmol)を用いて、実施例76の工程1と同様にして、2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-メチルプロピル 2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(145 mg, quant.)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ: 8.25-8.20 (m, 1H), 7.92-7.86 (m, 1H), 7.76 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 7.54-7.45 (m, 3H), 7.10 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.43 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.80 (q, J = 6.5 Hz, 1H), 4.47 (br s, 1H), 4.10 (s, 2H), 3.52 (s, 2H), 3.46-3.35 (m, 3H), 3.23-3.14 (m, 1H), 3.09-3.03 (m, 1H), 2.23-2.13 (m, 1H), 1.95-1.84 (m, 1H), 1.52 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 1.46-1.38 (m, 9H), 1.23 (s, 6H).
ESI/MS m/z : 547[M+H]+
工程2
工程1の生成物を用いて、実施例76の工程2と同様にして、化合物C-12(136 mg, 65%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度85%(条件A; RT:4.84 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が1.65wt%であることが示された。
実施例85
化合物番号C-13の合成
工程1
参考例1で得られるエボカルセト(200 mg, 0.534 mmol)及びtert-ブチル-(R)-3-ヒドロキシピロリジン1-カルボキシレート(150 mg, 0.801 mmol)を用いて、実施例76の工程1と同様にして、
tert-ブチル(R)-3-(2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセトキシ)ピロリジン-1-カルボキシレート(311 mg, quant.)を得た。
ESI/MS m/z : 544[M+H]+
工程2
工程1の生成物(277 mg, 0.051 mmol)を用いて、実施例1の工程3と同様にして、(R)-ピロリジン-3-イル-2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(167 mg, 74%)を得た。
ESI/MS m/z :444 [M+H]+
工程3
工程2で得られた(R)-ピロリジン-3-イル-2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(16 mg, 0.36 mmol)及びmPEG-AA, MW 10k(150 mg, 0.014 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物C-13(136 mg, 87%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度90%(条件A; rt 4.9 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.74wt%であることが示された。
実施例86
化合物番号C-14の合成
工程1
参考例1で得られるエボカルセト(200 mg, 0.534 mmol)及びtert-ブチル-(R)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(101 mg, 0.502 mmol)を用いて、実施例76の工程1と同様にして、
tert-ブチル-(R)-3-(2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-カルボキシレート(230mg, 78%)を得た。
ESI/MS m/z : 558[M+H]+
工程2
工程1の生成物(291mg, 0.052mmol)を用いて、実施例1の工程3と同様にして、(R)-ピペリジン3-イル-2-(4-((S)-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(212 mg, 89%)を得た。
ESI/MS m/z :458[M+H]+
工程3
工程2の生成物(16 mg, 0.36 mmol)及びmPEG-AA, MW 10k(150 mg, 0.014 mmol)を用いて、実施例1の工程4と同様にして、化合物C-13(143 mg, 91%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度93%(条件A; rt 4.88 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が3 wt%であることが示された。
実施例87
化合物C-15の合成
工程1
参考例1で得られるエボカルセト(100 mg, 0.267 mmol)及び(1S,2S)-トランス-N-Boc-アミノシクロヘキサノール(69.0 mg, 0.320 mmol)を用いて、実施例76の工程1と同様にして、(1S,2S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル 2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(86.0 mg, 収率56%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ: 8.25-8.20 (m, 1H), 7.91-7.86 (m, 1H), 7.76 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 7.54-7.45 (m, 3H), 7.08 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.43 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.80 (q, J = 6.5 Hz, 1H), 4.63-4.49 (m, 2H), 3.60-3.46 (m, 3H), 3.45-3.35 (m, 3H), 3.22-3.14 (m, 1H), 3.09-3.03 (m, 1H), 2.22-2.13 (m, 1H), 2.10-2.02 (m, 1H), 1.95-1.83 (m, 2H), 1.75-1.63 (m, 2H), 1.52 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 1.41 (s, 9H), 1.33-1.10 (m, 4H).
ESI/MS m/z : 573[M+H]+
工程2
工程1の生成物(30.0 mg, 0.0520 mmol)をDCM(1 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(1 mL)を加え、2時間撹拌した。溶媒を留去し、得られた粗生成物(1S,2S)-2-アミノシクロヘキシル 2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテートをそのまま次の反応に用いた。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ: 8.08 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.96 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.88 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.70-7.57 (m, 3H), 7.17 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.62 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.52 (br s, 2H), 4.46-4.35 (m, 2H), 3.94-3.80 (m, 3H), 3.70 (q, J = 8.6 Hz, 1H), 3.65-3.58 (m, 1H), 3.57-3.49 (m, 1H), 3.45-3.37 (m, 1H), 3.33-3.24 (m, 1H), 3.00-2.88 (m, 1H), 2.68-2.58 (m, 1H), 2.32-2.24 (m, 1H), 2.15-1.98 (m, 2H), 1.85-1.75 (m, 4H), 1.49-1.21 (m, 6H).
工程3
工程2の生成物(27.0 mg, 0.0460 mmol)をDCM(2 mL)に溶解し、mPEG-AA, MW 10k(200 mg, 0.0180 mmol)、EDC(44.0 mg, 0.231 mmol)、DMAP(2.30 mg, 0.0180 mmol)、TEA(0.0520 mL, 0.370 mmol)を加え、室温で終夜撹拌した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物を少量のクロロホルムに溶解し、ジエチルエーテル/2-プロパノール(1:1)を滴下することで析出した固体をろ取した。得られた固体を2-プロパノールに懸濁させ、室温で1時間撹拌した。その後、固体をろ取し、2-プロパノールで洗浄した後、真空乾燥することで化合物C-15(168 mg, 収率81%)を取得した。生成物のHPLC分析の結果、純度98%(条件A; RT:4.77 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が3.32wt%であることが示された。
実施例88
化合物C-16の合成
工程1
参考例1で得られるエボカルセト(100 mg, 0.267 mmol)及び(1R,2S)-シス-N-Boc-2-アミノシクロヘキサノール(69.0 mg, 0.320 mmol)を用いて、実施例76の工程1と同様にして、(1R,2S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル 2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(102 mg, 収率67%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ: 8.25-8.20 (m, 1H), 7.91-7.86 (m, 1H), 7.76 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.54-7.45 (m, 3H), 7.11 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.45 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 5.03-4.98 (m, 1H), 4.80 (q, J = 6.5 Hz, 1H), 4.41-4.33 (br m, 1H), 3.67-3.55 (m, 1H), 3.51 (s, 2H), 3.46-3.35 (m, 3H), 3.23-3.15 (m, 1H), 3.10-3.03 (m, 1H), 2.24-2.13 (m, 1H), 1.95-1.84 (m, 2H), 1.69-1.60 (m, 2H), 1.52 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 1.47-1.23 (m, 14H).
ESI/MS m/z : 573[M+H]+
工程2〜3
工程1の生成物を用いて、実施例87の工程2〜3と同様にして、化合物C-16(161 mg, 77%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度95%(条件A; RT:4.78 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が1.99wt%であることが示された。
実施例89
化合物C-17の合成
工程1
参考例1で得られるエボカルセト(150 mg, 0.401 mmol)及び(1S,2S)-トランス-N-Boc-2-アミノシクロペンタノール(105 mg, 0.521 mmol)を用いて、実施例76の工程1と同様にして、(1S,2S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロペンチル 2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(209 mg, 収率94%)を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.25-8.20 (m, 1H), 7.91-7.86 (m, 1H), 7.76 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 7.54-7.45 (m, 3H), 7.08 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.43 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.95-4.88 (m, 1H), 4.80 (q, J = 6.5 Hz, 1H), 4.74-4.56 (br m, 1H), 3.95-3.80 (br m, 1H), 3.48 (s, 2H), 3.46-3.35 (m, 3H), 3.22-3.14 (m, 1H), 3.10-3.02 (m, 1H), 2.23-2.05 (m, 2H), 2.04-1.83 (m, 2H), 1.81-1.58 (m, 4H), 1.52 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 1.48-1.38 (m, 9H).
ESI/MS m/z : 559[M+H]+
工程2〜3
工程1の生成物を用いて、実施例87の工程2〜3と同様にして、化合物C-17(164 mg, 79%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件A; RT:4.74 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.42wt%であることが示された。
実施例90
化合物C-18の合成
工程1〜2
実施例89の工程1で得られた(1S,2S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロペンチル 2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート及びmPEG-AA, MW 30kを用いて、実施例15の工程2〜3と同様にして、化合物C-18(2.09 g, 86%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件A; RT:4.83 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が0.743wt%であることが示された。
実施例91
化合物C-19の合成
工程1
参考例1で得られるエボカルセト(100 mg, 0.267 mmol)及び(1R,2S)-シス-N-Boc-2-アミノシクロペンタノール(64.0 mg, 0.320 mmol)を用いて、実施例76の工程1と同様にして、(1R,2S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロペンチル 2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(134 mg, 収率90%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ: 8.25-8.20 (m, 1H), 7.92-7.86 (m, 1H), 7.76 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.54-7.45 (m, 3H), 7.10 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.44 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 5.10-5.06 (m, 1H), 4.80 (q, J = 6.5 Hz, 1H), 4.46-4.38 (br m, 1H), 4.00-3.88 (br m, 1H), 3.50 (s, 2H), 3.47-3.35 (m, 3H), 3.23-3.15 (m, 1H), 3.09-3.03 (m, 1H), 2.24-2.14 (m, 1H), 2.01-1.84 (m, 3H), 1.76-1.64 (m, 3H), 1.61-1.50 (m, 4H), 1.48-1.36 (m, 9H).
ESI/MS m/z : 559[M+H]+
工程2〜3
工程1の生成物を用いて、実施例87の工程2〜3と同様にして、化合物C-19(162 mg, 78%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件A; RT:4.69 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.79wt%であることが示された。
上記化合物番号C−12〜C−19の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例92
化合物C-20の合成
工程1
参考例1で得られるエボカルセト(100 mg, 0.267 mmol)及N-Boc-4-ヒドロキシアニリン(67.0 mg, 0.320 mmol)を用いて、実施例76の工程1と同様にして、4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)フェニル 2-(4-((S)-3-((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチルアミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(131 mg, 収率87%)を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.25-8.20 (m, 1H), 7.91-7.86 (m, 1H), 7.76 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.54-7.45 (m, 3H), 7.35-7.29 (m, 2H), 7.19 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.99-6.93 (m, 2H), 6.50-6.40 (m, 3H), 4.80 (q, J = 6.5 Hz, 1H), 3.70 (s, 2H), 3.47-3.37 (m, 3H), 3.25-3.16 (m, 1H), 3.11-3.05 (m, 1H), 2.23-2.14 (m, 1H), 1.96-1.84 (m, 1H), 1.52 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 1.50 (s, 9H).
ESI/MS m/z : 567[M+H]+
工程2〜3
工程1の生成物を用いて、実施例87の工程2〜3と同様にして、化合物C-20(136 mg, 65%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件A; RT:4.82 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が1.09wt%であることが示された。
実施例93
化合物C-21の合成
工程1
参考例1で得られるエボカルセト(100 mg, 0.267 mmol)及び参考例10で得られるtert-ブチル(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)カルバメート(72.0 mg, 0.320 mmol)を用いて、実施例76の工程1と同様にして、4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-メチルフェニル 2-(4-((S)-3-((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチルアミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(135 mg, 収率87%)を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.25-8.20 (m, 1H), 7.91-7.86 (m, 1H), 7.76 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.53-7.45 (m, 3H), 7.20 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.09-7.04 (m, 1H), 6.87 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 6.47 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.39 (br s, 1H), 4.80 (q, J = 6.5 Hz, 1H), 3.72 (s, 2H), 3.50-3.36 (m, 3H), 3.24-3.16 (m, 1H), 3.12-3.05 (m, 1H), 2.24-2.14 (m, 1H), 2.00 (s, 3H), 1.96-1.84 (m, 1H), 1.52 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 1.50 (s, 9H).
ESI/MS m/z : 581[M+H]+
工程2〜3
工程1の生成物を用いて、実施例87の工程2〜3と同様にして、化合物C-21(136 mg, 65%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度95%(条件A; RT:4.80 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が0.111wt%であることが示された。
実施例94
化合物C-22の合成
工程1
参考例1で得られるエボカルセト(140 mg, 0.374 mmol)及び参考例11で得られるtert-ブチル(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)カルバメート(106 mg, 0.449 mmol)を用いて、実施例76の工程1と同様にして、4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2,6-ジメチルフェニル 2-(4-((S)-3-((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチルアミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(189 mg, 収率85%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ: 8.25-8.20 (m, 1H), 7.91-7.86 (m, 1H), 7.76 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.53-7.44 (m, 3H), 7.21 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.02 (br s, 2H), 6.46 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.34 (br s, 1H), 4.80 (q, J = 6.5 Hz, 1H), 3.73 (s, 2H), 3.48-3.36 (m, 3H), 3.24-3.16 (m, 1H), 3.11-3.05 (m, 1H), 2.25-2.12 (m, 1H), 1.98 (s, 6H), 1.96-1.85 (m, 1H), 1.52 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 1.49 (s, 9H).
ESI/MS m/z : 595[M+H]+
工程2〜3
工程1で得られた4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2,6-ジメチルフェニル 2-(4-((S)-3-((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチルアミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテートを用いて、実施例87の工程2〜3と同様にして、化合物C-22(157 mg, 75%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件A; RT:4.84 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が0.202wt%であることが示された。
実施例95
化合物C-23の合成
工程1
参考例1で得られるエボカルセト(527 mg, 1.41 mmol)をDCM(4 mL)に懸濁し、参考例6で得られるtert-ブチル 1-イミノ-1λ6-チオモルホリン-4-カルボキシレート 1-オキシド(0.22 g, 0.938 mmol)、EDC(360 mg, 1.87 mmol)、DMAP(23 mg, 0.188 mmol)を加えて終夜撹拌した。反応溶液を直接シリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=96/4)で精製し、tert-ブチル 1-((2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセチル)イミノ)-1λ6-チオモルホリン-4-カルボキシラート 1-オキシド(329 mg, 59%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.22 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.88 (1H, t, J = 4.8 Hz), 7.76 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.70 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.49 (3H, td, J = 9.1, 5.1 Hz), 7.13 (2H, d, J = 8.2 Hz), 6.44 (2H, d, J = 8.6 Hz), 4.80 (1H, d, J = 6.8 Hz), 4.02 (2H, br), 3.60 (2H, s), 3.52 (4H, t, J = 11.3 Hz), 3.44-3.37 (3H, m), 3.19 (1H, t, J = 8.4 Hz), 3.08 (3H, dt, J = 15.9, 5.7 Hz), 2.16 (1H, t, J = 10.6 Hz), 1.89 (1H, dd, J = 12.0, 7.5 Hz), 1.52 (3H, d, J = 6.3 Hz), 1.45 (9H, s).
ESI/MS m/z : 591[M+H]+
工程2
工程1の生成物(0.13 g, 0.22 mmol)をDCM(0.8 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(0.8 mL)を加えて30分撹拌した。反応混合物をトルエンで希釈し、減圧濃縮した後、飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮し2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)-N-(1-オキシド-1λ6-チオモルホリン-1-イリデン)アセタミド(85.9 mg, 収率80%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.23 (1H, d, J = 9.4 Hz), 7.88 (1H, dd, J = 6.3, 3.1 Hz), 7.76 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.70 (1H, d, J = 6.7 Hz), 7.49 (3H, td, J = 9.1, 5.4 Hz), 7.14 (2H, d, J = 8.5 Hz), 6.44 (2H, d, J = 8.5 Hz), 4.80 (1H, q, J = 6.4 Hz), 3.65 (2H, d, J = 13.0 Hz), 3.53 (2H, s), 3.40 (3H, dt, J = 17.1, 5.6 Hz), 3.29 (2H, dd, J = 8.5, 5.4 Hz), 3.18 (1H, dd, J = 16.6, 7.2 Hz), 3.14-3.04 (5H, m), 2.18 (1H, dd, J = 11.7, 6.3 Hz), 1.89 (1H, dd, J = 12.1, 7.2 Hz), 1.52 (4H, d, J = 6.3 Hz).
ESI/MS m/z : 491[M+H]+
工程3
工程2の生成物(29 mg,0.06 mmol)とmPEG-AA, MW 10k(0.25 g)を用い、実施例1と同様の方法で化合物C-23(0.208 g, 収率80%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度81%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.72wt%であることが示された。
実施例96
化合物C-24の合成
実施例23工程2で得られる化合物(64 mg, 0.13 mmol)とmPEG-AA, MW 30k(1.6 g)を用い、実施例23の工程3と同様の方法にて化合物C-24(1.45g, 収率89%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が1.23wt%であることが示された。
上記化合物番号C−20〜C−24の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例97
化合物C-25の合成
工程1
参考例1で得られるエボカルセト(200 mg, 0.534 mmol)をDCM(15 mL)に懸濁させ、EDC(133 mg, 0.694 mmol)、プロパルギルアルコール(0.0640 mL, 1.07 mmol)、HOBT(106 mg, 0.694 mmol)を加えて4時間撹拌した。反応液を飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄した後、溶媒を留去し濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=95/5)で精製し、プロプ-2-イン-1-イル 2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(179 mg, 81%)を油状物質として得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ: 1.52 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.86-1.92 (1H, m), 2.15-2.19 (1H, m), 2.45 (1H, t, J = 2.4 Hz), 3.06 (1H, dd, J = 8.6, 5.3 Hz), 3.15-3.23 (1H, m), 3.35-3.47 (3H, m), 3.54 (2H, s), 4.66 (2H, d, J = 2.2 Hz), 4.79 (1H, q, J = 6.6 Hz), 6.42-6.45 (2H, m), 7.10 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.47-7.51 (3H, m), 7.69 (1H, d, J = 7.0 Hz), 7.76 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.86-7.89 (1H, m), 8.22 (1H, t, J = 4.8 Hz).
ESI/MS m/z : 413[M+H]+
工程2
工程1の生成物(54.0 mg, 0.131 mmol)とmPEG-Azide, MW 10k(Creative PEGWorks社、カタログNo. PSB-2023)(450 mg, 0.0440 mmol)を1,4-ジオキサン(1 mL)、水(0.2 mL)に溶解させ、ナトリウム(R)-2-((S)-1,2-ジヒドロキシエチル)-4-ヒドロキシ-5-オキソ-2,5-ジヒドロフラン-3-オラート)(17.0 mg, 0.0870 mmol)、硫酸銅五水和物(16.0 mg, 0.0650 mmol)を加えて48時間撹拌した。反応液にアンモニア水を加えた後、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、溶媒を留去し濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=95/5、93/7)で精製した。得られた固体を冷ジエチルエーテルでリスラリーし、ろ取した。ろ物を酢酸エチルに懸濁し、遠心分離した後、取得した粉を乾燥させ、化合物C-25(124 mg, 26%)を得た。生成物のHPLC分析の結果、純度91%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が3.2wt%であることが示された。
上記化合物番号C−25の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例98
化合物C-26の合成
実施例81の工程1で得られた1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ-4-メチルペンタン-2-イル 2-(4-((S)-3-((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート及び4arm PEG Carboxyl, MW 40000を用いて、実施例76の工程2と同様にして、化合物C-26(876 mg, 84%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件A; RT:4.95 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.89wt%であることが示された。
実施例99
化合物C-27の合成
実施例11の工程1で得られた1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-フェニルプロパン-2-イル 2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート及び4arm PEG Carboxyl, MW 40000を用いて、実施例76の工程2と同様にして、化合物C-27(671 mg, 64%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件A; RT:4.95 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.50wt%であることが示された。
実施例100
化合物C-28の合成
実施例23工程2で得られる化合物(160 mg, 0.326 mmo)と4arm PEG Carboxyl, MW 40000(1.4 g)を用い、実施例23の工程3と同様の方法にて化合物C-24(1.21 g, 収率83%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度96%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が2.75wt%であることが示された。
上記化合物番号C−26〜C−28の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例101
化合物C-29の合成
工程1
実施例83の工程1で得られた1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-フェニルプロパン-2-イル 2-(4-((S)-3(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート(50.0 mg, 0.0820 mmol)をDCM(1 mL)に溶解し、TFA(1 mL)を加え、1時間撹拌した。溶媒を留去して得られた粗生成物をクロロホルムに溶解し、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。
続いて、参考例4で得られる7-(tert-ブトキシカルボニル)-7-アザビシク[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボキシリックアシッド(10.0 mg, 0.0350 mmol)、EDC(34.0 mg, 0.175 mmol)、DMAP(4.30 mg, 0.0350 mmol)を加え、減圧下一定量の溶媒を留去した後に、室温で終夜撹拌した。溶媒を留去して得られた粗生成物を酢酸エチルに溶解し、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル=40/60)で精製し、(((1R,3S,4S)-7-(tert-ブトキシカルボニル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボニル)ビス(アザネジル))ビス(3-フェニルプロパン-1,2-ジイル) ビス(2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート)(25.0 mg, 56%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ: 8.25-8.19 (m, 2H), 7.90-7.85 (m, 2H), 7.75 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.69 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 7.53-7.44 (m, 6H), 7.24-7.14 (m, 6H), 7.13-7.07 (m, 4H), 7.06-6.98 (m, 4H), 6.45-6.37 (m, 4H), 5.16-5.06 (m, 2H), 4.83-4.74 (m, 2H), 4.42-4.16 (m, 2H), 3.69-3.23 (m, 14H), 3.22-3.12 (m, 2H), 3.11-3.00 (m, 2H), 2.92-2.68 (m, 4H), 2.22-2.10 (m, 2H), 1.94-1.82 (m, 2H), 1.78-1.64 (m, 2H), 1.51 (d, J = 6.5 Hz, 6H), 1.45-1.38 (m, 9H).
ESI/MS m/z : 1265[M+H]+
工程2
工程1の生成物(25.0 mg, 0.0200 mmol)及び4arm PEG Carboxyl, MW 40000(100 mg, 2.33 μmol)を用いて、実施例76の工程2と同様にして、化合物C-29(55.0 mg, 収率50%)を得た。生成物のHPLC分析の結果、純度97%(条件A; RT:5.01 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が3.68wt%であることが示された。
実施例102
化合物C-30の合成
工程1
実施例23の工程2で得られる化合物(150 mg, 0.307 mmol)と参考例4で得られる化合物(35 mg, 0.123 mmol)をDCM(2 mL)に溶解させ、EDC(118 mg, 0.613 mmol)、DMAP(15 mg, 0.123 mmol)、TEA(51 μL, 0.368 mmol)を加え終夜撹拌した。反応混合物を直接シリカゲルクロマトグラフィーで精製し(クロロホルム/メタノール=1/0、97/3)で精製し、tert-ブチル(1R,3S,4S)-2,3-ビス(1-((2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセチル)イミノ)-1-オキシド-1λ6-チオモルホリン4-カルボニル-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-カルボキシレート(138mg, 収率91%)を白色アモルファスとして得た。
ESI/MS m/z : 616[M/2+H]+
工程2
工程1の生成物(0.19 g, 0.154 mmol)をDCM(2 mL)に溶解させた後、トリフルオロ酢酸(2 mL)を加え3時間撹拌した。反応混合物をトルエンで希釈した後減圧濃縮し、飽和重曹水を加え酢酸エチルで抽出し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=1/0, 85/15)で精製し、N,N’-(((1R,3S,4S)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボニル)-ビス(1-オキシド-1λ6-チオモルホリン-4-イル-1-イリデン))ビス(2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセトアミド(120 mg, 収率69%)を白色アモルファスとして得た。
ESI/MS m/z : 566[M/2+H]+
工程3
工程2の生成物(231 mg, 0.205 mol)と4arm PEG Carboxyl, MW 40000(0.88 g)をDMF(6 mL)に溶解させた後、COMU(0.11 g, 0.256 mmol)、TEA(43 μL, 0.307 mmol)を加え、終夜撹拌した。反応混合物を水で希釈した後、限外ろ過によって精製し、化合物C-30(814 mg, 収率84%)を黄色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度96%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が6.06wt%であることが示された。
上記化合物番号C29およびC−30の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例103
化合物C-31の合成
実施例83の工程1で得られた1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-フェニルプロパン-2-イル 2-(4-((S)-3-(((R)-1-(ナフタレン-1-イル)エチル)アミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)アセテート及び8-Arm PEG-Acid, MW 40kを用いて、実施例4の工程2と同様にして、化合物C-31(102 mg, 47%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%(条件A; RT:4.92 min)だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が3.01wt%であることが示された。
実施例104
化合物C-32の合成
実施例23の工程2で得られる化合物(18 mg, 0.037 mmo)と8-Arm PEG-Acid, MW 40k(0.1 g)を用い、実施例23の工程3と同様の方法にて化合物C-32(72 mg, 収率66%)を白色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が4.44 wt%であることが示された。
上記化合物番号C−31およびC−32の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
実施例105
化合物C-33の合成
実施例30の工程2で得られる化合物(273 mg、0.241 mmol)と4arm PEG Carboxyl, MW 40000(520 mg)を用い、実施例30の工程3と同様の方法にて化合物C-33(487 mg, 収率78%)を黄色固体として得た。生成物のHPLC分析の結果、純度99%だった。加水分解による定量実験から、エボカルセト含量が9.26 wt%であることが示された。
上記化合物番号C−33の構造は以下の通りである。
Figure 2020105072
試験例1:カニクイザル血漿を用いた血漿中安定性評価
雄性カニクイザルのプール血漿(新日本科学、ヘパリン採血)に化合物を添加した時の血漿中安定性を評価した(各化合物n=2)。サル血漿を96ウェルプレートに分注し、CO2インキュベーター内で37℃にて約3時間プレインキュベーションした。その後、リン酸緩衝液(PBS)(1/15 mol/L、pH7.4)あるいは超純水に溶解した試験化合物をエボカルセト濃度として1 μmol/Lの濃度になるよう血漿に添加し、十分に撹拌したものをCO2インキュベーター内で24時間静置した。翌日各試料を回収し、内標準物質(50 ng/mL エボカルセト標識体。エボカルセト標識体は対応する原料を用いて公知の方法により合成した)及び0.1%ギ酸を含むアセトニトリルを加えて撹拌後、遠心分離(5000×g、4℃、5分)した。その上清50 μLを採取し、0.1%ギ酸100μLを添加し測定試料とした。
測定試料中のエボカルセト濃度は液体クロマトグラム−タンデム型質量分析計(LC/MS/MS)を用いて測定した。定量したエボカルセト濃度を、添加した理論濃度で除する事によりエボカルセト放出率(%)を算出した。結果を表39および40に示す。表39および40の結果によれば、血漿添加後24時間のエボカルセト放出率(%)が、いずれの化合物も0.5〜25%の間に存在し、薬物動態学的観点から、良好であることが分かった。
LC/MS/MSを用いたエボカルセト定量方法を以下に示す。
機器
・ポンプ:ACQUITY Binary Solvent Manager (Waters)
・オートサンプラー:ACQUITY Sample Manager FTN (Waters)
・MS/MS:API6500QTRAP (ABSCIEX)
・Analystバージョン:Analyst 1.6.2
液体クロマトグラム条件
・移動相A:0.1%ギ酸
・移動相B:0.1%ギ酸含有アセトニトリル
・流速:0.25 mL/min
・グラジエント:以下の表37に示す。
Figure 2020105072
・分析カラム:ACQUITY UPLC BEH C18 (1.7μm, 2.1 mmI.D.×150 mm) (Waters)
・プレカラム:VanGuard Pre-Column BEH C18 (1.7μm, 2.1 mmI.D.×5 mm) (Waters )
・カラム温度:30℃
・注入量:5 μL
質量分析条件
・イオン化法:Electrospray ionization(ESI)、positive
・検出法:Multiple reaction monitoring(MRM)
・ソース温度:500℃
・イオンスプレー電位:5500 V
・ネブライザーガス:20
・カーテンガス:15
・コリジョンガス:12
Figure 2020105072
Figure 2020105072
Figure 2020105072
試験例2:カニクイザルに静脈内投与した時の薬物動態評価
生理食塩水に溶解(エボカルセトとして0.5 mg/mL)した化合物を雄性カニクイザル(Nafovanny、年齢3-6歳)に静脈内投与した(投与量:エボカルセトとして1 mg/kg、各群n=2)。投与直前、投与後0.25、1、4、8、24、48、96及び168時間にヘパリン処理したシリンジを用いて血液(約500 μL)を採取し、遠心分離後血漿を得た。血漿試料に内標準物質を含むアセトニトリル(同上)及び0.1%ギ酸を加えて撹拌後、遠心分離(5000×g、4℃、5分)した。その上清50 μLを採取し、0.1%ギ酸100 μLを添加し測定試料とした。測定試料中のエボカルセト濃度はLC/MS/MS(条件は試験例1と同じ)を用いて測定した。また、エボカルセトの血漿中薬物動態パラメータ(最大血漿中濃度Cmax、消失半減期t1/2、血漿中濃度時間曲線下面積AUC0-t、AUC0-∞)をノンコンパートメントモデル解析により算出した。結果を表41に示す。表41の結果によれば、本発明のポリエチレングリコール誘導体はエボカルセトの持続的な血漿中放出を示した。
Figure 2020105072

Claims (46)

  1. 4−(3S−(1R−(1−ナフチル)エチルアミノ)ピロリジン−1−イル)フェニル酢酸のポリエチレングリコール誘導体、またはその薬学的に許容される塩。
  2. 一以上の4−(3S−(1R−(1−ナフチル)エチルアミノ)ピロリジン−1−イル)フェニル酢酸部分が、一以上のポリエチレングリコール部分と直接またはリンカーを介して結合してなる、請求項1に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  3. 下記式(A)で表される、請求項1または2に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
    Figure 2020105072
    [式中、
    POLYは非マルチアーム型ポリエチレングリコール残基またはマルチアーム型ポリエチレングリコール残基を表し、ここで、
    非マルチアーム型ポリエチレングリコール残基は−(OCHCHn1−Mで表され、ここで、n1は10〜1000の整数であり、かつMはヒドロキシまたは置換されていてもよい低級アルコキシを表し、
    マルチアーム型ポリエチレングリコール残基は、2〜20のアームを有し、かつそれぞれのアームに−(OCHCHn2−が含まれ、n2はそれぞれ同一または異なってよく、10〜1000の整数であり、
    A1は、
    下記式(B):
    Figure 2020105072
    (式中、
    *は、結合点を表し、
    は、X1a2aを表し、ここで
    1aは、結合、酸素原子、硫黄原子またはNR0a(式中、R0aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)を表し、
    2aは、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、下記式:
    Figure 2020105072
    [式中、ZはCOまたはNR1a(式中、R1aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)を表し、Y1AおよびY1Bは、同一または異なって、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、CHO、酸素原子、硫黄原子、NR2a(式中、R2aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)、置換されていてもよいシクロアルキレン、置換されていてもよいアリーレン、置換されていてもよい芳香族複素環ジイル、または置換されていてもよい脂肪族複素環ジイルを表す]、または下記式:
    Figure 2020105072
    (式中、R3aは水素原子または低級アルキルを表す)
    を表す)、
    または、下記式(C):
    Figure 2020105072
    (式中、
    *は結合点を表し、
    は、Rは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表し、
    Yは、Yを表し、ここで、
    は、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、または下記式を表し:
    Figure 2020105072
    [式中、X3aは酸素原子、硫黄原子、またはNR4a(式中、R4aは水素原子または低級アルキルを表す)を表す]、
    は、結合または下記式を表し:
    Figure 2020105072
    (式中、R5aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)、
    は、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、下記式:
    Figure 2020105072
    (式中、R6aはシクロアルキレン、置換されていてもよいアリーレンまたは置換されていてもよい脂肪族複素環ジイルを表し、R7aは結合またはNR8a(式中、R8aは水素原子または低級アルキルを表す)を表す)
    または下記式を表す:
    Figure 2020105072
    (式中、n3は1〜5の整数を表し、R9aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表し、R10aは水素原子、置換されていてもよい低級アルキル、または置換されていてもよいアリールを表し、n3が2〜5の整数である場合、それぞれのR9aおよびR10aは同一でも異なっていてもよい))を表し、
    Lは、
    (i)下記式(D):
    Figure 2020105072
    (式中、
    *は、A1との結合点を表し、
    **は、POLYとの結合点を表し、
    1Aは、結合、酸素原子、硫黄原子またはNR11a(式中、R11aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表すか、R11aがL2Aとの間で結合を表す)を表し、
    2Aは、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、置換されていてもよいシクロアルキレン、置換されていてもよいアリーレン、置換されていてもよい芳香族複素環ジイル、置換されていてもよい脂肪族複素環ジイル、または下記式を表し:
    Figure 2020105072
    (式中、R12aは水素原子または低級アルキルを表す)、
    3Aは、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、置換されていてもよいシクロアルキレン、置換されていてもよいアリーレン、置換されていてもよい芳香族複素環ジイル、または置換されていてもよい脂肪族複素環ジイルまたは下記式を表し:
    Figure 2020105072
    [式中、Y2AおよびY2Bは、同一または異なって、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、酸素原子、硫黄原子またはNR13a(式中、R13aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)を表す]、
    4Aは、結合、酸素原子、硫黄原子、置換されていてもよい低級アルキレン、置換されていてもよいシクロアルキレン、置換されていてもよいアリーレン、置換されていてもよい芳香族複素環ジイル、置換されていてもよい脂肪族複素環ジイル、または置換されていてもよい低級アルキレンオキシを表す)、または
    (ii)下記式(E):
    Figure 2020105072
    (式中、
    *は、A1との結合点を表し、
    **は、POLYとの結合点を表し、
    1Bは、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、または下記式を表し:
    Figure 2020105072
    [式中、X4aは酸素原子、硫黄原子、またはNR14a(式中、R14aは水素原子または低級アルキルを表す)を表す]、
    2Bは、結合、または2〜5つの結合手を有する基であるリンカーを表し、
    2Bが2つの結合手を有する基であるリンカーである場合には、m1が1であり、L2Bが3〜5つの結合手を有する基であるリンカーである場合には、それぞれm1が2〜4であり、各L1Bは同一または異なっていてもよく、
    3Bは、結合、または置換されていてもよい低級アルキレンを表し、
    4Bは、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、または下記式で表されるリンカーを表し:
    Figure 2020105072
    [式中、Y3AおよびY3Bは、同一または異なって、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、酸素原子、硫黄原子またはNR15a(式中、R15aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)を表す]、
    5Bは、結合、酸素原子、または置換されていてもよい低級アルキレンを表す)、または
    (iii)下記式(F):
    Figure 2020105072
    (式中、
    *は、A1との結合点を表し、
    **は、POLYとの結合点を表し、
    1Cは、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、または下記式を表し:
    Figure 2020105072
    (式中、X5aは酸素原子、硫黄原子、またはNR16a(式中、R16aは水素原子または低級アルキルを表す)、
    2Cは、結合または下記式を表し:
    Figure 2020105072
    (式中、R17aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)、
    3Cは、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、下記式:
    Figure 2020105072
    (式中、n4は1〜5の整数を表し、R18aは水素原子、置換されていてもよい低級アルキルを表し、R19aは水素原子、置換されていてもよい低級アルキル、または置換されていてもよいアリールを表し、n4が2〜5の整数である場合、それぞれのR18aおよびR19aは同一でも異なっていてもよい)、または下記式を表す:
    Figure 2020105072
    (式中、Yは置換されていてもよい低級アルキレン、置換されていてもよいシクロアルキレン、置換されていてもよいアリーレン、置換されていてもよい芳香族複素環ジイル、または置換されていてもよい脂肪族複素環ジイルを表し、YはNR20a(式中、R20aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す))、
    4Cは、結合、酸素原子、置換されていてもよい低級アルキル、下記式:
    Figure 2020105072
    (式中、Yは置換されていてもよい低級アルキレンを表す)
    または下記式を表す:
    Figure 2020105072
    (式中、n5は0〜5の整数を表し、n6は1〜10の整数を表し、R21aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す))、または
    (iv)下記式(G):
    Figure 2020105072
    (式中、
    *は、A1との結合点を表し、
    **は、POLYとの結合点を表し、
    1Dは、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、下記式:
    Figure 2020105072
    [式中、X6aは酸素原子、硫黄原子、またはNR22a(式中、R22aは水素原子または低級アルキルを表す)を表す]、
    または、下記式を表し:
    Figure 2020105072
    (式中、n7は0〜5の整数を表し、n8は1〜10の整数を表し、R23aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)、
    2Dは、結合、2〜5つの結合手を有する基であるリンカーを表し、
    2Dが2つの結合手を有する基であるリンカーである場合には、m2が1であり、L2Dが3〜5つの結合手を有する基であるリンカーである場合には、それぞれm2が2〜4であり、各L1Dは同一または異なっていてもよく、
    各リンカーは下記式を介して結合されたリンカーであってもよく:
    Figure 2020105072
    [式中、X7aは酸素原子、硫黄原子、またはNR24a(式中、R24aは水素原子または低級アルキルを表す)を表す]、
    3Dは、結合、酸素原子、置換されていてもよい低級アルキル、または下記式を表す:
    Figure 2020105072
    (式中、Yは置換されていてもよい低級アルキレンを表す))を表し、
    mは、1〜20の整数を表し、かつ
    lは、1〜20の整数を表す]。
  4. 式(A)中、A1が式(B)を表し、X1aおよびX1aが共に結合であり、かつLが式(D)を表す、請求項3に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  5. lが1であり、かつn1が10〜800の整数である、請求項4に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  6. lが1であり、かつn1が200〜800の整数である、請求項4に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  7. mが1である、請求項4〜6のいずれか一項に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  8. 1Aが結合または酸素原子である、請求項4〜7のいずれか一項に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  9. 2Aが結合または置換されていてもよい低級アルキレンであり、
    3Aが結合、下記式:
    Figure 2020105072
    または下記式を表し:
    Figure 2020105072
    (式中、Y4AおよびY4Bは、同一または異なって、結合、置換されていてもよい低級アルキレン、酸素原子、硫黄原子またはNR25a(式中、R25aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す))、かつ
    4Aが酸素原子である、
    請求項4〜8のいずれか一項に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  10. 2Aが下記式を表す、請求項4に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
    Figure 2020105072
  11. 式(A)中、A1が式(B)を表し、X1aおよびX1aが同時に結合ではなく、かつLが式(E)を表す、請求項3に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  12. n1またはn2が100〜400の整数である、請求項11に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  13. mが1または2である、請求項11または12に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  14. lが2〜8である、請求項11〜13のいずれか一項に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  15. 1Bが下記式を表す、請求項11〜14のいずれか一項に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
    Figure 2020105072
    [式中、X8aは酸素原子を表す]。
  16. 2Bが下記式のいずれのリンカーである、請求項11〜15のいずれか一項に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
    Figure 2020105072
  17. 2Bが下記式を表し:
    Figure 2020105072
    3Bが結合を表し、
    4Bが下記式を表し:
    Figure 2020105072
    [式中、Y5AおよびY5Bは、同一または異なって、結合または置換されていてもよい低級アルキレンを表す]、
    5Bが、酸素原子を表す、
    請求項11〜16のいずれか一項に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  18. 式(B)中のX1aが結合または酸素原子である、請求項11〜17のいずれか一項に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  19. 式(B)中のX2aが下記式:
    Figure 2020105072
    (式中、
    6Aは結合を表し、
    6Bは、置換されていてもよいシクロアルキレン、置換されていてもよいアリーレン、置換されていてもよい芳香族複素環ジイル、または置換されていてもよい脂肪族複素環ジイルを表す)、または下記式を表す:
    Figure 2020105072
    請求項11〜18のいずれか一項に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  20. 式(A)中、A1が式(C)を表し、Y、YおよびYが全て結合であり、かつLが式(F)を表す、請求項3に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  21. n1またはn2が50〜1000の整数である、請求項20に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  22. n1またはn2が200〜800の整数である、請求項20に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  23. mが1である、請求項20〜22のいずれか一項に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  24. lが1〜8である、請求項20〜23のいずれか一項に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  25. 1Cが下記式である、請求項20〜24のいずれか一項に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
    Figure 2020105072
  26. 2Cが下記式である、請求項20〜25のいずれか一項に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
    Figure 2020105072
    (式中、R27aは水素原子または置換されていてもよい低級アルキルを表す)。
  27. 3Cが下記式である、請求項20〜26のいずれか一項に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
    Figure 2020105072
    (式中、n9は1〜5の整数を表し、R28aは水素原子、置換されていてもよい低級アルキルを表し、R29aは水素原子、置換されていてもよい低級アルキル、または置換されていてもよいアリールを表し、n9が2〜5の整数である場合、それぞれのR28aおよびR29aは同一でも異なっていてもよい)。
  28. n9が2であり、R28aが水素原子であり、R29aが置換されていてもよい低級アルキルである、請求項27に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  29. 29aがイソプロピルまたは下記式で置換されたプロピルである、請求項27または28に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
    Figure 2020105072
  30. 3Cが下記式である、請求項20〜29のいずれか一項に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
    Figure 2020105072
    (式中、n9は1を表し、R28aは水素原子を表し、R29aは置換されていてもよい低級アルキルまたは置換されていてもよいアリールを表す)。
  31. 29aが置換されていてもよい低級アルキルを表す、請求項30に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  32. 29aが低級アルキルである、請求項30に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  33. 4Cが下記式である、請求項20〜32のいずれか一項に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
    Figure 2020105072
    (式中、Yは置換されていてもよい低級アルキレンを表す)。
  34. がメチレンである、請求項33に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  35. A1が式(C)を表し、Y、YおよびYが同時に結合ではなく、かつLが式(G)を表す、請求項3に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  36. n1またはn2が100〜1000の整数である、請求項35に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  37. mが1〜4である、請求項35または36に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  38. lが1〜8である、請求項35〜37のいずれか一項に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩。
  39. 1Dが下記式である、請求項35〜38のいずれか一項に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
    Figure 2020105072
    [式中、X9aは酸素原子を表す]。
  40. 1Dが下記式である、請求項35〜38のいずれか一項に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
    Figure 2020105072
    (式中、n11は0を表し、n12は2を表し、R32aは水素原子を表す)。
  41. 2Dが下記式のいずれかのリンカーである、請求項35〜40のいずれか一項に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
    Figure 2020105072
  42. 3Dが下記式を表す、請求項35〜41のいずれか一項に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
    Figure 2020105072
    (式中、Yはメチレンを表す)。
  43. 請求項1〜42のいずれか一項に記載のポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩を含有する、副甲状腺機能亢進症の治療のための医薬組成物。
  44. 副甲状腺機能亢進症が二次性副甲状腺機能亢進症である、請求項43に記載の医薬組成物。
  45. 副甲状腺機能亢進症が原発性副甲状腺機能亢進症である、請求項43に記載の医薬組成物。
  46. 下記式で表される構造を有する、ポリエチレングリコール誘導体またはその薬学的に許容される塩:
    Figure 2020105072
    (式中、R33aは水素原子または低級アルキルを表す)。
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