Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP2020001174A - 昇華性熱転写記録媒体 - Google Patents

昇華性熱転写記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP2020001174A
JP2020001174A JP2018119835A JP2018119835A JP2020001174A JP 2020001174 A JP2020001174 A JP 2020001174A JP 2018119835 A JP2018119835 A JP 2018119835A JP 2018119835 A JP2018119835 A JP 2018119835A JP 2020001174 A JP2020001174 A JP 2020001174A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dye
sublimable
mol
sublimation
thermal transfer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018119835A
Other languages
English (en)
Inventor
廣介 木下
Kosuke Kinoshita
廣介 木下
鈴田 昌由
Masayoshi Suzuta
昌由 鈴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2018119835A priority Critical patent/JP2020001174A/ja
Publication of JP2020001174A publication Critical patent/JP2020001174A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Abstract

【課題】昇華性熱転写記録媒体において、印画時の記録性(印画品質)を低下させることなく、染料のブリードや析出を抑制し、高濃度の発色(階調)を発現することができる昇華性熱転写記録媒体を提供する。【解決手段】染料層のうち、マゼンタ色染料層が、バインダー樹脂と少なくとも2種類以上の昇華性染料を含み、前記バインダー樹脂がアセタール成分を含み、前記アセタール成分に対する全昇華性染料のmol比率が、245以上1000以下であり、前記昇華性染料のうち1つの昇華性染料が、下記の化学式(1)に示される昇華性染料Aであり、前記昇華性染料Aが、全昇華性染料に対して、10wt%以上65wt%以下であることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、サーマルヘッド等を用いて、昇華性染料層を熱印加し、昇華性染料を熱転写することにより、画像を記録するための昇華性熱転写記録媒体に関する。
一般に、昇華性熱転写記録媒体は、昇華性熱転写方式のプリンタに使用されるインクリボンのことであり、基材の片面に、昇華性の色素を含む染料層を設けたものである。
昇華性熱転写方式は、プリンタのサーマルヘッドに印加した熱によって、染料層中に含まれる昇華性の色素である染料を昇華させて、被転写体の受像層に転写するというものである。
現在、昇華性熱転写方式は、プリンタの高機能化と併せて、各種画像を簡便に形成できることから、身分証明書などのカード類を始め、アミューズメント用出力物などの幅広い領域で利用されている。
このような用途の多様化と共に、得られる印画物への耐久性を求める声が大きくなると共に、近年では印画する画数の増加や、プリンタの高速化に対応すべく、高速印画に対応した昇華性熱転写記録媒体が求められている。
高速化に対応した昇華性熱転写記録媒体として求められる特性として、例えば、高速印画の際でも低エネルギーでの印画が可能であり、かつ高濃度発色(階調)記録ができることが求められ、更には、昇華性熱転写記録媒体の保存安定性なども求められている。
例えば、高濃度での発色(階調)を発現させるための手段としては、染料層中のバインダー樹脂に対する染料の割合を増やすという手法が考えられるが、安易に染料の割合を増やすと、染料の滲出(ブリード)や、結晶化等による染料の析出などが発生する。
この様なブリードや析出などの発生した昇華性熱転写記録媒体と、被転写体の受像層とを重ねて印画工程を実施した場合には、サーマルヘッドによる加熱記録部分以外の領域においても、ブリードあるいは析出した染料が受像層に移行し、地汚れが発生するという問題があった。
この様な問題に対し、例えば、特許文献1では、バインダー樹脂としてポリビニルアセトアセタール樹脂を含有し、このポリビニルアセトアセタール樹脂のアセタール部分の重量%が、ポリマー全量に対して50%以上であって、かつ、アセタール部分の80重量%以上が、ポリビニルアセトアセタールからなる樹脂を用いることが提案されている。
しかし、実際にこのようなバインダー樹脂を用いた場合であっても熱転写時に、受像シート面に地汚れが発生することがあった。
また、特許文献2では、経時によるカブリ防止の手段として、染料層中にHLB(親水親油バランス)が10以上の界面活性剤を含有することが提案されている。
しかし、この場合も用いる染料の構造によっては、熱転写時に、受像シート面に地汚れが発生することがあった。
特許第2515310号公報 特開2005−313359号公報
上述のような手法では、いずれも選定する染料の種類や添加量などによって、その効果は必ずしも十分なものではなく、地汚れなどが発生する場合があった。
本発明は、これらの問題を解決すべくなされたもので、印画時の記録性(印画品質)を低下させることなく、保存安定性を向上させ、染料のブリードや析出を抑制し、高濃度の発色(階調)を発現することができる昇華性熱転写記録媒体を提供しようとするものである。
本発明者らは、昇華性熱転写記録媒体の染料層中におけるバインダー樹脂のアセタール化度と、アセタール化度に対する適切な染料の添加量を見出し、本発明を完成するに至った。
上記課題を解決するため、本発明の第1の発明は、基材上に、加熱により移行して熱転写受像シート上に転写されるマゼンタ、イエロー、シアンの各染料を含有する染料層が、少なくとも面順次に設けられてなる昇華性熱転写記録媒体であって、前記染料層のうち、マゼンタ色染料層が、バインダー樹脂と少なくとも2種類以上の昇華性染料を含み、前記バインダー樹脂がアセタール成分を含み、前記アセタール成分に対する全昇華性染料のmol比率が、245以上1000以下であり、前記昇華性染料のうち1つの昇華性染料が、下記の化学式(1)に示される昇華性染料Aであり、前記昇華性染料Aが、全昇華性染料に対して、10wt%以上65wt%以下であることを特徴とする昇華性熱転写記録媒体である。
第2の発明は、前記2種以上の染料のうち、前記昇華性染料が、化学式(1)で示した昇華性染料に加え、非対称な構造を有する下記の化学式(2)に示されるアントラキノン系染料である昇華性染料Bおよび/または化学式(3)に示されるベンゼンアゾ系染料である昇華性染料Cが含まれることを特徴とする請求項1に記載の昇華性熱転写記録媒体である。

(Rは水素原子であるか、又は炭素、窒素、酸素のいずれかを少なくとも1つ以上有する置換基である。)

(φは、少なくともベンゼン環構造あるいは複素環構造を有することを示している。また、Rは水素原子であるか、又は炭素、窒素、酸素のいずれかを少なくとも1つ以上有する置換基である。)
第3の発明は、前記バインダー樹脂が、アセタール化度70%以上であるポリビニルブチラール樹脂であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の昇華性熱転写記録媒体である。
本発明によれば、印画時の記録性(印画品質)を低下させることなく、保存安定性を向上させ、染料のブリードや析出を抑制し、高濃度の発色(階調)を発現することができる昇華性熱転写記録媒体を得ることが可能となる。
本発明の昇華性熱転写記録媒体の例を示す斜視図である。 本発明の昇華性熱転写記録媒体の構成例を示す断面図である。 従来の昇華性熱転写記録媒体の例を示す断面図である。 従来の昇華性熱転写記録媒体を用いた例を示す印画物の平面図である。
本発明の昇華性熱転写記録媒体の実施の形態について、図を参照しながら説明する。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
また、同様又は類似した機能を発揮する構成要素には全て図面を通じて同一の参照符号を附し、重複する説明は省略する。
図1および図2は、本発明の実施形態に係る昇華性熱転写記録媒体の例を示す斜視図、ならびに層構成の例を示す断面図である。
図1には、基材(11)上に、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)の各染料を有する染料層(12)を面順次に設けた昇華性熱転写記録媒体(10)の例が示されている。
図2は、この様な昇華性熱転写記録媒体(10)の染料層(12)を有する領域の層構成の例を示す断面図が示されており、基材(11)の片面に染料層(12)が設けられ、反対側の面には、耐熱滑性層(13)が設けられている。
(基材)
昇華性熱転写記録媒体(10)に用いられる基材(11)は、サーマルヘッドを用いた熱転写時の熱圧で軟化変形しない耐熱性と強度が要求される。
そのため、基材(11)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロプレン、セロファン、アセテート、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、芳香族ポリアミド、アラミド、ポリスチレン等の合成樹脂からなるフィルムや、コンデンサー紙、パラフィン紙などの紙類等を単独または組み合わされた複合体として、使用することが可能である。
これらの中でも、物性面、加工性、コスト面などを考慮すると、ポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられる。
また、基材(11)は、操作性、加工性を考慮し、その厚さが2μm以上、50μm以下の範囲内であることが望ましく、更には転写適性や加工性等のハンドリング性を考慮す
ると、2μm以上、12μm以下のものがより好ましいと言える。
更に基材(11)は、易接着処理が施されていても良く、易接着処理としては、例えば、コロナ処理、火炎処理、オゾン処理、紫外線処理、放射線処理、粗面化処理、プラズマ処理、プライマー処理など各種の処理を任意に適用することができる。
また、これらの処理を2種以上併用して、設けられてあっても良い。このような易接着処理が施されたフィルム基材は、各染料層との接着性を付与するための下引き層などが設けられていても良い。
(耐熱滑性層)
基材(11)の染料層(12)が設けられている面とは反対側の面には、耐熱滑性層(13)が設けられている。
耐熱滑性層(13)は、サーマルヘッド印字時のフィルム走行性を高めるために設けるもので、用いられる材料としては、例えば、アクリルポリオール、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレートなどの各種アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、酢酸セルロース樹脂、ニトロセルロース樹脂、ポリカーボネート樹脂などを挙げる事ができるが、これらに限定されるものではない。またこれらの樹脂に硬化剤や滑剤などが添加されてあっても良い。
硬化剤の例としては、例えば、トリレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネートなどのイソシアネート類、およびその誘導体などを例示することができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
また、滑剤としては、例えば、動物系ワックス、植物系ワックス等の天然ワックス、合成炭化水素系ワックス、脂肪族アルコールと酸系ワックス、脂肪族エステルとグリセライト系ワックス、合成ケトン系ワックス、アミンおよびアマイド系ワックス、塩素化炭化水素系ワックス、アルファーオレフィン系ワックス等の合成ワックス、ステアリン酸ブチル、オレイン酸エチル等の高級脂肪酸エステル、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムなどの高級脂肪酸金属塩、長鎖アルキルリン酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテルリン酸エステル等のリン酸エステルなどの界面活性剤などを例示することができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
更に、耐熱滑性層(13)には、例えば、タルク、シリカ、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、シリコーン粒子、ポリエチレン樹脂粒子、ポリプロピレン樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、ポリメチルメタクリレート樹脂粒子、ポリウレタン樹脂粒子等の充填剤が添加されてあっても良い。
上述のような耐熱滑性層は、乾燥後の塗布量として、0.1g/m以上2.0g/m以下程度とすることができる。
(下引き層)
染料層(12)と基材(11)との間に下引き層を設ける場合には、基材(11)と各染料層(12)のバインダー樹脂との両方に対して良好な接着性を有する材料で、かつ染料バリア性や染料層を積層するための耐溶剤性等を有することが望ましい。
この様な材料としては、例えば、ポリビニルピロリドン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリビニルホルマール系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合体系樹脂などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
また、下引き層には、目的に応じて、コロイド状無機顔料超微粒子、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、分散剤、粘度調整剤、安定化剤などの従来公知の添加剤が加えられてあっても良い。このような下引き層は、昇華性熱転写記録媒体(10)の印字感度等に影響しないことが望ましく、1.0g/m以下程度とすることができる。
(染料層)
以上の様にして得られる基材(11)に対し、各染料層(12)を面順次に設けることとなるが、各色染料層に含まれるバインダー樹脂としては、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース等のセルロース系樹脂や、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラールなどのポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂や、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合樹脂、フェノキシ樹脂等を例示することができるが、中でもポリビニルブチラールなどのアセタール成分を有するポリビニルアセタール樹脂を好適に用いることができる。
特にマゼンタ色染料層に用いられるポリビニルアセタール樹脂については、アセタール化度が70%以上のものを好適に用いることができる。
各色染料層に含まれる色素は、熱により、溶融、拡散、昇華移行する染料であればいずれでも使用することが可能であるが、一般的には、インドアニリン系、アゾ系、アントラキノン系、スチリル系などの各種染料を例示することができる。
しかし、従来、昇華性熱転写媒体において、安定性を考慮しすぎて、染料の添加量を少なくすると、印画時に十分な発色濃度が得られず、逆に添加量が多すぎると、図3のような染料(21)のブリードや析出が生じ易くなり、結果的に、図4に示すように、サーマルヘッドを用いて印画を実施し、印画物(30)を作成する際に、本来の印画部(31)とは異なる領域に、地汚れ(32)が発生してしまうことがあった。
これに対し、本発明者等は、特に地汚れに対して目立ち易いマゼンタ色において、上述のようにアセタール化度の高いバインダー樹脂を用いると共に、少なくとも2種類以上の昇華性染料を含み、前記アセタール成分に対する全昇華性染料のモル比率が、245以上1000以下であり、前記昇華性染料のうち1つの昇華性染料が、化学式(1)に示される昇華性染料Aであり、前記昇華性染料Aが、全昇華性染料に対して、10wt%以上65wt%以下とすることにより、印画物(30)おける地汚れを無くすことができることを見出した。
これは、推測としてアセタール成分内のプロピル基と昇華性染料Aの末端基との相性からポリビニルブチラール樹脂への溶解性が高まるためではないかと考えられる。
また、地汚れを発生させずに印字した際の十分な発色を保持するためには、マゼンタ色染料層内におけるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分に対する全昇華性染料のmol比率が、245以上1000以下であることが重要である。
これは、前記mol比率が、245未満である場合には、ポリビニルブチラール樹脂中に含まれる昇華性染料の絶対量が不足し、発色に劣ることとなり、また1000を超える場合には、ポリビニルブチラール樹脂への溶解が不十分となり地汚れが発生するためである。
また、印字した際の発色濃度をより向上させるためには、マゼンタ色染料層に加える昇華性染料を昇華性染料Aだけでなく、化学式(2)に示す非対称構造を有するアントラキノン系染料である昇華性染料Bおよび/または化学式(3)に示すアゾ系染料である昇華性染料Cを添加することが望ましく、その際、全昇華性染料中に占める昇華性染料Aの割合は、10wt%以上65wt%以下であることが望ましい。
昇華性染料Aの添加量が、全昇華性染料に対して10wt%未満である場合には、マゼンタ染料層において、昇華性染料の析出し、地汚れが発生する。
これは、推測として、昇華性染料Aが全昇華性染料に対して、10wt%以上含まれる場合には、その他の昇華性染料との相互作用により、共溶解もしくは結晶化阻害などを引き起こし、昇華性染料の表面析出を防止しているためではないかと考えられる。
また、昇華性染料Aが全昇華性染料に対して65wt%を超える場合、昇華性染料Aはモル吸光係数が低い染料であるため、1mol当たりの反射濃度が低く、印字した際に十分な発色濃度が得られない場合がある。
ここで、非対称な構造を有するアントラキノン系染料である昇華性染料Bは、推測として非対称な構造であるが故に、染料層内中における染着性よりも放出性が高く、結果的に印字した際の発色濃度が高まると考えられる。
そのため、昇華性染料Bを単独で用いた場合には、地汚れが発生する。従って、昇華性染料Aとの混合が必要となる。
このような昇華性染料Bとして、例えば、Solvent Red 111(Cas No. 82−38−2)、Disperse Red 11(Cas No. 2872−48−2)、Disperse Red 22(Cas No. 2944−28−7)、Disperse Red 60(Cas No. 17418−58−5)、Disperse Red BFL(Cas No. 12223−43−7)、Disperse Red 121(Cas No. 12223−62−0)、Disperse Red 146(Cas No. 59763−30−3)、Solvent Red 168(Cas No. 71832−19−4)などを例示することができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
また、アゾ系染料である昇華性染料Cは、比較的モル吸光係数が高く、1mol当たりの反射濃度が高いため、印字した際の発色濃度が高いといえる。ただし、染料の中では長い紐状に官能基が多く、分子量が高くなる傾向にあるため、染料層に単独で添加すると、染料層中において層内染着性が不足し、表面への析出が起こりやすいため、地汚れが発生する。
このため、昇華性染料Bと同様に、昇華性染料Aと混合して用いることにより、地汚れを阻止することが可能となる。
このような昇華性染料Cとして、例えば、Disperse Red 13(Cas No. 3180−81−2)、Disperse Red 19(Cas No. 2
734−52−3)、Disperse Red 73(Cas No. 16889−10−4)、Disperse Red 82(Cas No. 30124−94−8)、Disperse Red 97(Cas No. 81367−85−3)、Disperse Red 338(Cas No. 87714−25−8)、N−2−(2,6−Dicyano−p−tolyl)azo−5−(dipropylamino)phenylmetahanesulphonamide(Cas No. 72968−82−2)などを例示することができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
上述のような染料層(12)には、離型性を有するシリコーンオイルなどの滑剤が添加されてあっても良い。
シリコーンオイルとしては、市販のものをいずれも用いることができ、例えば、側鎖にポリエーテル、酸化エチレン、酸化プロプレンなどを有する変性シリコーンや、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン等のストレートシリコーンオイル、アミノ変性、エポキシ変性、カルビノール変性、メルカプト変性、カルボキシル変性、メタクリル変性、ポリエーテル変性、フェノール変性、片末端反応性・異種官能変性等の反応性変性シリコーンオイル、アラルキル変性、ポリエーテル変性、フロロアルキル変性、長鎖アルキル変性、高級脂肪酸エステル変性、フェイニル変性等の非反応性変性シリコーンオイルなどを例示することができる。
また、染料層(12)には、昇華性熱転写媒体(10)としての性能を損なわない範囲で、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、分散剤、粘度調整剤、安定化剤等の公知の添加剤が含まれていても良い。
このような染料層(12)は、マゼンタ(M)色染料層以外にも、イエロー(Y)、シアン(C)などのように、必要に応じて対応する色相の染料を選定し、配合して各色の染料層(12)を形成することができる。
また、ブラック(Bk)色染料層が必要な場合には、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)に用いられる染料を混合してブラック(Bk)としても良いし、黒色の染料を新たに選定する方法や、カーボンブラックなどに代表される顔料を熱溶融性のバインダー樹脂やワックス類中に分散してなる熱溶融型の染料層として形成されてあっても何ら問題ない。
上述のような染料層(12)は、乾燥後の塗布量が、1.0g/m程度であることが望ましいと言える。
このようにして得られた昇華性熱転写記録媒体(10)は、被転写体と対向配置し、昇華性熱転写記録媒体(10)の染料層(12)とは反対側の面から、サーマルヘッドを用いて熱を印加することにより、被転写体上に、高い濃度の発色(階調)を有し、地汚れ(32)などの無い良好な画像を形成することができる。
被転写体は、染料層(12)から色素である染料を受容する能力を有するものであれば、いずれでも良く、従来公知の被転写体を任意に用いることができ、例えば、被転写体基材の少なくとも片面に、断熱層や染料受容層等を積層したものなどを例示することができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の
実施例に限定されるものではない。なお、文中で「部」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
実施例1から実施例26、ならびに比較例1から比較例12に用いられる各昇華性染料種と配合比については、表1にまとめて示している。
以下に、各実施例を説明する。
〔実施例1]
基材として厚み4.5μmのポリエステルフィルムを用い、先ず、基材の他方の面に下記組成からなる耐熱滑性層用塗布液を用いて、乾燥後の膜厚が1.3μmとなるように耐熱滑性層を形成した。
<耐熱滑性層用塗布液>
アクリルポリオール樹脂 15.0部
ステアリン酸亜鉛 1.5部
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル 1.5部
タルク 1.0部
2,6−トリレンジイソシアネート 5.0部
トルエン 50.0部
メチルエチルケトン 20.0部
酢酸エチル 6.0部
次に、基材の一方の面に、グラビアコート法により、下記組成の染料層用塗布液1を用いて、乾燥後の膜厚が0.8μmとなるようにマゼンタ色染料層を形成して昇華性熱転写記録媒体を得た。
<染料層用塗布液1>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 25mol
Cas No.17418−58−5(昇華性染料B) 110mol
Cas No.72968−82−2(昇華性染料C) 110mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(245mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液1を作製する。
〔実施例2〕
下記組成の染料層用塗布液2を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液2>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 43mol
Cas No.71832−19−4(昇華性染料B) 195mol
Cas No.87714−25−8(昇華性染料C) 195mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(433mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液2を作製する。
〔実施例3〕
下記組成の染料層用塗布液3を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液3>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 62mol
Cas No.59763−30−3(昇華性染料B) 280mol
Cas No.81367−85−3(昇華性染料C) 280mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(622mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液3を作製する。
〔実施例4〕
下記組成の染料層用塗布液4を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液4>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 81mol
Cas No.12223−62−0(昇華性染料B) 365mol
Cas No.30124−94−8(昇華性染料C) 365mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(810mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液4を作製する。
〔実施例5〕
下記組成の染料層用塗布液5を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液5>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 100mol
Cas No.12223−43−7(昇華性染料B) 450mol
Cas No.16889−10−4(昇華性染料C) 450mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(1000mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液5を作製する。
〔実施例6〕
下記組成の染料層用塗布液6を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液6>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 59mol
Cas No.2944−28−7(昇華性染料B) 93mol
Cas No.2734−52−3(昇華性染料C) 93mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(245mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液6を作製する。
〔実施例7〕
下記組成の染料層用塗布液7を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液7>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 104mol
Cas No.17418−58−5(昇華性染料B) 165mol
Cas No.87714−25−8(昇華性染料C) 165mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(433mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液7を作製する。
〔実施例8〕
下記組成の染料層用塗布液8を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液8>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 149mol
Cas No.71832−19−4(昇華性染料B) 236mol
Cas No.81367−85−3(昇華性染料C) 236mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(622mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液8を作製する。
〔実施例9〕
下記組成の染料層用塗布液9を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液9>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 194mol
Cas No.59763−30−3(昇華性染料B) 308mol
Cas No.30124−94−8(昇華性染料C) 308mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(810mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液9を作製する。
〔実施例10〕
下記組成の染料層用塗布液10を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液10>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 240mol
Cas No.12223−62−0(昇華性染料B) 380mol
Cas No.16889−10−4(昇華性染料C) 380mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(1000mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液10を作製する。
〔実施例11〕
下記組成の染料層用塗布液11を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液11>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 93mol
Cas No.12223−43−7(昇華性染料B) 76mol
Cas No.2734−52−3(昇華性染料C) 76mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(245mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液11を作製する。
〔実施例12〕
下記組成の染料層用塗布液12を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液12>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 165mol
Cas No.2944−28−7(昇華性染料B) 134mol
Cas No.72968−82−2(昇華性染料C) 134mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(433mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液12を作製する。
〔実施例13〕
下記組成の染料層用塗布液13を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液13>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 236mol
Cas No.17418−58−5(昇華性染料B) 193mol
Cas No.81367−85−3(昇華性染料C) 193mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(622mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液13を作製する。
〔実施例14〕
下記組成の染料層用塗布液14を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液14>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 236mol
Cas No.71832−19−4(昇華性染料B) 193mol
Cas No.30124−94−8(昇華性染料C) 193mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(622mol)に対し、アセタール化度が70%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液14を作製する。
〔実施例15〕
下記組成の染料層用塗布液15を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液15>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 308mol
Cas No.59763−30−3(昇華性染料B) 251mol
Cas No.16889−10−4(昇華性染料C) 251mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(810mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液15を作製する。
〔実施例16〕
下記組成の染料層用塗布液16を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液16>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 380mol
Cas No.12223−62−0(昇華性染料B) 310mol
Cas No.2734−52−3(昇華性染料C) 310mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(1000mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液16を作製する。
〔実施例17〕
下記組成の染料層用塗布液17を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液17>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 127mol
Cas No.12223−43−7(昇華性染料B) 59mol
Cas No.72968−82−2(昇華性染料C) 59mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(245mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液17を作製する。
〔実施例18〕
下記組成の染料層用塗布液18を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液18>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 225mol
Cas No.2944−28−7(昇華性染料B) 104mol
Cas No.87714−25−8(昇華性染料C) 104mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(433mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液18を作製する。
〔実施例19〕
下記組成の染料層用塗布液19を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液19>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 323mol
Cas No.17418−58−5(昇華性染料B) 149mol
Cas No.30124−94−8(昇華性染料C) 149mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(622mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液19を作製する。
〔実施例20〕
下記組成の染料層用塗布液20を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液20>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 421mol
Cas No.71832−19−4(昇華性染料B) 194mol
Cas No.16889−10−4(昇華性染料C) 194mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(810mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液20を作製する。
〔実施例21〕
下記組成の染料層用塗布液21を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液21>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 520mol
Cas No.59763−30−3(昇華性染料B) 240mol
Cas No.2734−52−3(昇華性染料C) 240mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(1000mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液21を作製する。
〔実施例22〕
下記組成の染料層用塗布液22を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液22>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 159mol
Cas No.12223−62−0(昇華性染料B) 43mol
Cas No.72968−82−2(昇華性染料C) 43mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(245mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液22を作製する。
〔実施例23〕
下記組成の染料層用塗布液23を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液23>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 281mol
Cas No.12223−43−7(昇華性染料B) 76mol
Cas No.87714−25−8(昇華性染料C) 76mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(433mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液23を作製する。
〔実施例24〕
下記組成の染料層用塗布液24を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液24>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 404mol
Cas No.2944−28−7(昇華性染料B) 109mol
Cas No.81367−85−3(昇華性染料C) 109mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(622mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液24を作製する。
〔実施例25〕
下記組成の染料層用塗布液25を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液25>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 527mol
Cas No.17418−58−5(昇華性染料B) 142mol
Cas No.16889−10−4(昇華性染料C) 142mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(810mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液25を作製する。
〔実施例26〕
下記組成の染料層用塗布液26を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液26>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 650mol
Cas No.71832−19−4(昇華性染料B) 175mol
Cas No.2734−52−3(昇華性染料C) 175mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(1000mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液26を作製する。
〔比較例1〕
下記組成の染料層用塗布液27を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液27>
(昇華性染料配合比)
(昇華性染料A) 0mol
Cas No.59763−30−3(昇華性染料B) 245mol
(昇華性染料C) 0mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(245mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液27を作製する。
〔比較例2〕
下記組成の染料層用塗布液28を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液28>
(昇華性染料配合比)
(昇華性染料A) 0mol
Cas No.12223−62−0(昇華性染料B) 1000mol
(昇華性染料C) 0mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(1000mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液28を作製する。
〔比較例3〕
下記組成の染料層用塗布液29を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液29>
(昇華性染料配合比)
(昇華性染料A) 0mol
(昇華性染料B) 0mol
Cas No.81367−85−3(昇華性染料C) 245mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(245mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液29を作製する。
〔比較例4〕
下記組成の染料層用塗布液30を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液30>
(昇華性染料配合比)
(昇華性染料A) 0mol
(昇華性染料B) 0mol
Cas No.30124−94−8(昇華性染料C) 1000mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(1000mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液30を作製する。
〔比較例5〕
下記組成の染料層用塗布液31を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液31>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 12mol
Cas No.17418−58−5(昇華性染料B) 116mol
Cas No.2734−52−3(昇華性染料C) 116mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(245mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液31を作製する。
〔比較例6〕
下記組成の染料層用塗布液32を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液32>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 50mol
Cas No.71832−19−4(昇華性染料B) 475mol
Cas No.72968−82−2(昇華性染料C) 475mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(1000mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液32を作製する。
〔比較例7〕
下記組成の染料層用塗布液33を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液33>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 24mol
Cas No.59763−30−3(昇華性染料B) 108mol
Cas No.87714−25−8(昇華性染料C) 108mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(240mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液33を作製する。
〔比較例8〕
下記組成の染料層用塗布液34を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液34>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 101mol
Cas No.12223−62−0(昇華性染料B) 455mol
Cas No.81367−85−3(昇華性染料C) 455mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(1010mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液34を作製する。
〔比較例9〕
下記組成の染料層用塗布液35を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液35>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 156mol
Cas No.12223−43−7(昇華性染料B) 42mol
Cas No.30124−94−8(昇華性染料C) 42mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(240mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液35を作製する。
〔比較例10〕
下記組成の染料層用塗布液36を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液36>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 657mol
Cas No.2944−28−7(昇華性染料B) 177mol
Cas No.16889−10−4(昇華性染料C) 177mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(1010mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液36を作製する。
〔比較例11〕
下記組成の染料層用塗布液37を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液37>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 172mol
Cas No.82−38−2(昇華性染料B) 37mol
Cas No.3180−81−2(昇華性染料C) 37mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(245mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液37を作製する。
〔比較例12〕
下記組成の染料層用塗布液38を用いた以外は、実施例1と同様にして、昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<染料層用塗布液38>
(昇華性染料配合比)
Cas No.6408−72−6(昇華性染料A) 700mol
Cas No.82−38−2(昇華性染料B) 150mol
Cas No.3180−81−2(昇華性染料C) 150mol
上述の昇華性染料配合比からなる全昇華性染料(1000mol)に対し、アセタール化度が66%であるポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分が1molとなる割合でポリビニルブチラール樹脂を配合し、シリコーンオイル、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを加えて、染料層用塗布液38を作製する。
〔評価方法〕
実施例1〜実施例26および比較例1〜比較例12で得られた昇華性熱転写記録媒体について、下記の方法で作製した被転写体(熱転写受像シート)を用いて、評価用サーマルプリンタにて印画し、その時の各昇華性熱転写記録媒体による地汚れの有無、発色濃度、印画時の搬送性について評価を実施した。
〔熱転写受像シートの作製〕
被転写体基材として、100μmの白色発泡ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、その一方の面に下記組成の染料受容層用塗布液を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が、8.0g/mとなるように、コーティングして染料受容層を設けた。
また、更に、染料受容層を設けた被転写体基材の他方の面に、下記組成の粘着層用塗布液を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が10,0g/mとなるようにコーティングして粘着層を設け、この粘着層側に、離型シートとして、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを、ドライラミネート法を用いて、貼り合わせることにより、熱転写受像シートを作製した。
<染料受容層用塗布液>
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 19.5部
アミノ変性シリコーンオイル 0.5部
トルエン 40.0部
メチルエチルケトン 40.0部
<粘着層用塗布液>
アクリル共重合体 49.0部
エポキシ樹脂 0.5部
酢酸エチル 51.5部
〔地汚れ評価〕
得られた昇華性熱転写記録媒体につき、評価用サーマルプリンタを用い、23℃、80%RHの環境下で白ベタ画像を印画し、白色度の評価を実施した。
◎: 白色度95%以上である。
○: 白色度94%以上である。
△: 白色度93%以上である。
×: 白色度93%未満である。
なお、△以上であれば、実運用上問題ないレベルである。
〔発色濃度評価〕
得られた昇華性熱転写記録媒体につき、評価用サーマルプリンタを用い、23℃、50%RHの環境下で、255階調画像を印画し、測色評価を実施した。
◎: 反射濃度2.10以上である。
○: 反射濃度2.00以上である。
△: 反射濃度1.90以上である。
×: 反射濃度1.90未満である。
なお、△以上であれば、実運用上問題ないレベルである。
実施例1〜実施例26ならびに比較例1〜比較例12で作製した各昇華性熱転写記録媒体について、上述の評価を実施した結果を、表2に示した。
表2に示す結果から、実施例1〜実施例26ならびに比較例1〜比較例4を比較してみ
ると、昇華性染料Aを含む組成の場合には、昇華性染料B、昇華性染料Cとの組み合わせに関係なく、地汚れレベルは、実用上問題ないのに対し、昇華性染料Aを含まない組成においては、ポリビニルブチラール樹脂のアセタール成分に対する全昇華性染料の添加量が245molの場合であっても地汚れが発生しており、昇華性染料Aを含むことが重要であることが判る。
すなわち、昇華性染料Aを含むことによって、他の昇華性染料を染料層(12)に添加した場合に発生し易い昇華性染料の析出が、抑制されていることを示している。
一方、比較例5および比較例6より、昇華性染料Aを含む組成であっても、昇華性染料Aの添加量が、全昇華性染料に対して10wt%未満である場合には、地汚れが発生しており、昇華性染料Aの添加効果が発揮できていないことが判る。
また、比較例11および比較例12より、昇華性染料Aの添加量が、全昇華性染料に対して65wt%を超える場合には、十分な発色濃度が得られないことが判る。
これは、昇華性染料Aのモル吸光係数の値が低いために、十分な発色濃度が得られなくなるためと考えられる。
また、比較例7〜比較例10より、昇華性染料Aの添加量が、全昇華性染料に対して、10wt%〜65wt%の範囲内であっても、ポリビニルブチラールのアセタール成分に対する全昇華性染料のmol比率が、245未満あるいは1000を超える場合には、発色濃度および/または地汚れにおいて、不具合が発生していることが判る。
以上の結果より、本発明の昇華性熱転写記録媒体を用いることにより、印画画像においても高い発色濃度(階調)を有し、かつ地汚れを抑制することができるということが判った。
本発明の昇華性熱転写記録媒体は、昇華転写方式のプリンタに適用することができ、プリンタの高速・高機能化と併せて、高濃度での印画を可能にしながら地汚れを抑制できるため、身分証明書等のカード類、アミューズメント用出力物、企業配布広告等に広く利用することができる。
10 ・・・ 昇華性熱転写記録媒体
11 ・・・ 基材
12 ・・・ 染料層
M ・・・ マゼンタ
Y ・・・ イエロー
C ・・・ シアン
13 ・・・ 耐熱滑性層
20 ・・・ 従来の昇華性熱転写記録媒体
21 ・・・ 染料
30 ・・・ 印画物
31 ・・・ 印画部
32 ・・・ 地汚れ

Claims (3)

  1. 基材上に、加熱により移行して熱転写受像シート上に転写されるマゼンタ、イエロー、シアンの各染料を含有する染料層が、少なくとも面順次に設けられてなる昇華性熱転写記録媒体であって、
    前記染料層のうち、マゼンタ色染料層が、バインダー樹脂と少なくとも2種類以上の昇華性染料を含み、前記バインダー樹脂がアセタール成分を含み、前記アセタール成分に対する全昇華性染料のmol比率が、245以上1000以下であり、
    前記昇華性染料のうち1つの昇華性染料が、下記の化学式(1)に示される昇華性染料Aであり、
    前記昇華性染料Aが、全昇華性染料に対して、10wt%以上65wt%以下であることを特徴とする昇華性熱転写記録媒体。
  2. 前記昇華性染料が、化学式(1)で示した昇華性染料に加え、非対称な構造を有する下記の化学式(2)に示されるアントラキノン系染料である昇華性染料Bおよび/または化学式(3)に示されるアゾ系染料である昇華性染料Cが含まれることを特徴とする請求項1に記載の昇華性熱転写記録媒体。
    (Rは水素原子であるか、又は炭素、窒素、酸素のいずれかを少なくとも1つ以上有する置換基である。)
    (φは、少なくともベンゼン環構造あるいは複素環構造を有することを示している。また、Rは水素原子であるか、又は炭素、窒素、酸素のいずれかを少なくとも1つ以上有する置換基である。)
  3. 前記バインダー樹脂が、アセタール化度70%以上であるポリビニルブチラール樹脂であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の昇華性熱転写記録媒体。
JP2018119835A 2018-06-25 2018-06-25 昇華性熱転写記録媒体 Pending JP2020001174A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018119835A JP2020001174A (ja) 2018-06-25 2018-06-25 昇華性熱転写記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018119835A JP2020001174A (ja) 2018-06-25 2018-06-25 昇華性熱転写記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020001174A true JP2020001174A (ja) 2020-01-09

Family

ID=69098113

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018119835A Pending JP2020001174A (ja) 2018-06-25 2018-06-25 昇華性熱転写記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020001174A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021187186A1 (ja) * 2020-03-18 2021-09-23 大日本印刷株式会社 熱転写シート及び印画物の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021187186A1 (ja) * 2020-03-18 2021-09-23 大日本印刷株式会社 熱転写シート及び印画物の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4888173B2 (ja) 熱転写シート
US8153555B2 (en) Thermal transfer sheet
US10882349B2 (en) Thermal transfer recording medium
JP2006306017A (ja) 熱転写シート
JP2020001174A (ja) 昇華性熱転写記録媒体
JP2007331180A (ja) 昇華転写受像シート、昇華転写シート及び昇華転写記録セット
JP2008105373A (ja) 熱転写シート
JP2008137257A (ja) 熱転写受像シート
JP2018083375A (ja) 熱転写記録材料
JP2013014091A (ja) 感熱転写記録媒体
JP2017189913A (ja) 熱転写記録材料
JP2019217733A (ja) 昇華性熱転写記録媒体
JPH09300827A (ja) 熱転写シート
JP2007203669A (ja) 転写型画像保護フィルム
JP5645117B2 (ja) 熱転写シート
JP5794058B2 (ja) 熱転写シート
JP6572573B2 (ja) 感熱転写記録媒体
JP2018176567A (ja) 熱転写受像シート
JP2023011228A (ja) 熱転写シート
JPH0648055A (ja) 熱転写記録方法
JP6828569B2 (ja) 感熱転写記録媒体
JP6720577B2 (ja) 感熱転写記録媒体
JP2021030444A (ja) 熱転写シート
JP2001328359A (ja) 熱転写シート
JP2021123003A (ja) 熱転写記録媒体