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JP2020092155A - 光半導体装置 - Google Patents

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JP2020092155A JP2018227880A JP2018227880A JP2020092155A JP 2020092155 A JP2020092155 A JP 2020092155A JP 2018227880 A JP2018227880 A JP 2018227880A JP 2018227880 A JP2018227880 A JP 2018227880A JP 2020092155 A JP2020092155 A JP 2020092155A
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Abstract

【課題】反りなど歪みを抑制しつつ高い光利用効率を実現するのに適した光半導体装置を提供する。【解決手段】本発明の光半導体装置Xは、光半導体素子E1,E2と、開口部10Aを有する樹脂成形体10と、リード20,30とを備える。樹脂成形体10の開口部10Aは、その内壁面11に規定される幅広領域R1,R2、幅狭領域R3、および幅漸変領域R4,R5を含んでこれらの配列方向に延びる開口形状を有する。リード20,30は、それぞれ、開口部10Aに幅広領域R1内で臨む領域と幅広領域R2内で臨む領域とを含んで開口部10Aの延び方向に延びる。光半導体素子E1は、開口部10Aの幅広領域R1内で、リード20上に搭載され且つリード30にボンディングワイヤWを介して接続されている。光半導体素子E2は、開口部10Aの幅広領域R2内で、リード20上に搭載され且つリード30にボンディングワイヤWを介して接続されている。【選択図】図1

Description

本発明は、発光ダイオードなど光半導体素子を備える光半導体装置に関する。
発光ダイオードなど光半導体素子を備える光半導体装置は、電球や蛍光灯、ネオン管、ハロゲンランプなど他の光源と比較して、寿命が長いことや、動作が安定していること、応答速度が速いことなどの特長を有する。このような光半導体装置については、様々な用途において実用化が進んでいる。例えば、照明用途(家庭・オフィスの一般屋内照明や街路灯など)、表示用途(交通信号機など)、光源用途(液晶テレビのバックライトなど)、および通信用途(赤外線リモコンなど)においてである。このような光半導体装置については、例えば下記の特許文献1〜3に記載されている。
特開2006−140207号公報 特開2008−252135号公報 特開2017−76701号公報
図11から図13は、従来型の光半導体装置の一例である光半導体装置Yを表す。光半導体装置Yは、いわゆるモールドアレイパッケージ(MAP)の形態で形成されるものであって、樹脂成形体110と、一組のリード120,130と、発光ダイオードであるLED素子140と、透明樹脂部150とを備える。
樹脂成形体110は、リード120,130を伴ういわゆるインサート成形によってリード120,130を保持する形態に成形された樹脂体であり、傾斜面111によって開口形状が規定される開口部112を有する。樹脂成形体110における少なくとも傾斜面111には、所定の態様によって光反射性が付与されている。リード120は、開口部112に臨む露出面121を有し、且つ、開口部112とは反対側で装置外に露出する露出面122を有する。リード130は、開口部112に臨む露出面131を有し、且つ、開口部112とは反対側で装置外に露出する露出面132を有する。リード120,130の露出面121,131は、光半導体装置Yにおける外部接続用の一対の端子をなす。LED素子140は、その図12中の上面側と下面側にそれぞれ電極部(図示せず)を有し、且つ、開口部112内の露出面121上に搭載されてリード120に対して電気的かつ機械的に接続されている。これとともに、LED素子140は、リード130の露出面131に対してボンディングワイヤWを介して電気的に接続されている。透明樹脂部150は、樹脂成形体110の開口部112に充填されて硬化された透明樹脂体であり、開口部112内のLED素子140等を封止している。
このような構成の光半導体装置YにおいてLED素子140から光が発せられる場合、その光は開口部112内での反射を経て又は反射を経ずに透明樹脂部150を通過して開口部112外に出射される。
樹脂成形体(光半導体装置Yでは樹脂成形体110)とリード部材(光半導体装置Yではリード120,130)とが一体成形されてなる部位を備える光半導体装置においては、樹脂成形体とリード部材との間に有意な熱膨張率差がある。そのため、従来、光半導体装置の製造過程や実装過程では、前記の熱膨張率差に起因して光半導体装置内の各所に内部応力が発生し、それが当該装置の反りなど歪みを生じさせることがある。光半導体装置における反りなど歪みは、樹脂成形体からのリード部材の部分的離脱などの構造的劣化、ひいては特性的劣化の原因となりうる。
一方、光半導体装置においては、従来、用途に応じた充分な明るさを得られない場合がある。
本発明は、以上のような事情のもとで考え出されたものであって、その目的は、反りなど歪みを抑制しつつ高い光利用効率を実現するのに適した光半導体装置を提供することにある。
本発明によると、光半導体装置が提供される。この光半導体装置は、第1光半導体素子と、第2光半導体素子と、互いに離隔している第1リードおよび第2リードと、これらリードと一体化されている樹脂成形体とを備える。
樹脂成形体は、例えばインサート成形により、第1および第2リードを部分的に内部に取り込みつつ成形された樹脂体である。これとともに、樹脂成形体は、開口形状を規定する光反射用の内壁面と、光反射用の部分底面とを有する、リフレクタ開口部である開口部を有する(部分底面は、開口部の底面の一部をなし、離隔している両リード間に位置する領域を含む)。この開口部ないしその開口形状は、その内壁面によって規定される第1幅広領域と、第2幅広領域と、当該第1および第2幅広領域の間の幅狭領域と、第1幅広領域および幅狭領域の間の第1幅漸変領域と、第2幅広領域および幅狭領域の間の第2幅漸変領域とを含み、且つこれらの配列方向に延びる。このようなリフレクタ開口部の内壁面は、好ましくは、開口部における底面から開口端にかけて開口形状が広がるように、傾斜している。
第1リードは、上記の第1幅広領域内で開口部に臨む領域と上記の第2幅広領域内で開口部に臨む領域とを含んで樹脂成形体の開口部の延び方向に延びる。また、第1リードは、好ましくは、樹脂成形体から外部に延出している電極部を有する。このような態様で、第1リードは樹脂成形体によって部分的に被覆されつつ保持されている。
第2リードは、上記の第1幅広領域内で開口部に臨む領域と上記の第2幅広領域内で開口部に臨む領域とを含んで樹脂成形体の開口部の延び方向に延び、且つ第1リードから離隔している。また、第2リードは、好ましくは、樹脂成形体から外部に延出している電極部を有する。このような態様で、第2リードは樹脂成形体によって部分的に被覆されつつ保持されている。
第1光半導体素子は、樹脂成形体の開口部の第1幅広領域内において、第1リード上に搭載され且つ第2リードにボンディングワイヤを介して接続されている。
第2光半導体素子は、樹脂成形体の開口部の第2幅広領域内において、第1リード上に搭載され且つ第2リードにボンディングワイヤを介して接続されている。
本発明の光半導体装置において、樹脂成形体の有する開口部(リフレクタ開口部)は、上述のように、それに含まれる上記各領域の配列方向に延びた開口形状を有する。そのように延びた開口形状のリフレクタ開口部の第1幅広領域内に第1光半導体素子が配置され且つ第2幅広領域内に第2光半導体素子が配置されるという上記構成は、本光半導体装置の発光駆動時にリフレクタ開口部の延び方向において明るさを均一化するうえで好適である。加えて、当該リフレクタ開口部において両光半導体素子が搭載される両リード間に光反射用の部分底面(樹脂成形体の一部)が介在するという上記構成は、開口部内の反射面を確保してリフレクタ開口部外への反射光量の増大を図るうえで好適である。更に加えて、このようなマルチ光半導体素子搭載型の本光半導体装置は、発光素子として高価格の高輝度素子の代わりに価格が半値未満の廉価な光半導体素子を採用して製造コストを抑制しつつ、発光駆動時の所定の明るさを確保するうえで好適である。
本発明の光半導体装置において、樹脂成形体の有するリフレクタ開口部は、上述のように、その内壁面によって規定される第1および第2幅広領域と、第1および第2幅広領域の間の幅狭領域と、第1幅広領域および幅狭領域の間の第1幅漸変領域と、第2幅広領域および幅狭領域の間の第2幅漸変領域とを含んでこれらの配列方向に延びる開口形状を有する。そして、当該開口部における第1幅広領域内に第1光半導体素子は配され、且つ第2幅広領域内に第2光半導体素子は配されている。このような構成は、マルチ光半導体素子搭載型の本光半導体装置において、反りなど歪みを抑制しつつ高い光利用効率を実現するのに適する。その理由は次のとおりである。
樹脂成形体とリード部材とが一体成形されてなる部位を備える光半導体装置においては、樹脂成形体とリード部材との間に有意な熱膨張率差がある。そのため、実際上は、樹脂成形体とリード部材との一体物に占めるリード部材の割合が所定範囲内にて大きいほど、光半導体装置の製造過程や実装過程を経て当該光半導体装置に生ずる内部応力が大きい傾向にある。この内部応力は、製造される光半導体装置において、反りなど歪みの原因となりうる。本発明の光半導体装置における、樹脂成形体開口部(リフレクタ開口部)が第1および第2幅広領域の間の幅狭領域を有するという上記構成は、当該開口部を取り囲む樹脂成形体の壁構造体において開口部の幅狭領域に対応する箇所に厚肉部を設けるのに適する。樹脂成形体の壁構造体にこのような厚肉部を設けるのに適した構成は、樹脂成形体と第1および第2リードとの密着面積を確保するのに適し、従って、当該装置の反りなど歪みを抑制するのに適するのである。すなわち、本光半導体装置の樹脂成形体における当該厚肉部(樹脂成形体の壁構造体においては開口部内に突き出る凸部を有する部分)は、上述のように延びる開口形状のリフレクタ開口部の中央付近にて主に、本装置の反りを抑制する機能を発揮することが可能なのである。
また、本発明の光半導体装置において、樹脂成形体のリフレクタ開口部が第1幅広領域(第1光半導体素子が配される)と幅狭領域との間に第1幅漸変領域を有するとともに、第2幅広領域(第2光半導体素子が配される)と幅狭領域との間に第2幅漸変領域を有するという上記構成は、高い光利用効率を実現するうえで好適である。開口部内壁面において第1幅漸変領域を規定する領域(第1境界領域)は、第1幅広領域内の第1光半導体素子に対向する配向・形状を有しうる。内壁面のこのような第1境界領域は、本光半導体装置の発光駆動時に第1光半導体素子から発せられる光の一部を受けやすくて反射しやすく、従って、開口部外への反射光量の増大に寄与しうる。また、開口部内壁面において第2幅漸変領域を規定する領域(第2境界領域)は、第2幅広領域内の第2光半導体素子に対向する配向を有する。内壁面のこのような第2境界領域は、本光半導体装置の発光駆動時に第2光半導体素子から発せられる光の一部を受けやすくて反射しやすく、従って、開口部外への反射光量の増大に寄与しうる。このような光半導体装置は、高い光利用効率を実現するのに適するのである。
以上のように、本発明の光半導体装置は、反りなど歪みを抑制しつつ、高い光利用効率を実現するのに適する。光半導体装置において、その反りなど歪みの抑制は、高い発光信頼性の確保に資する。光半導体装置において、高い光利用効率の実現は、高いエネルギー効率の確保に資する。したがって、本光半導体装置は、発光信頼性が高く且つエネルギー効率の良い発光デバイスとして設計するのに適する。
本光半導体装置において、好ましくは、樹脂成形体の開口部の第1幅漸変領域において内壁面は内側湾曲面を有し、且つ樹脂成形体の開口部の第2幅漸変領域において内壁面は内側湾曲面を有する。すなわち、本光半導体素子において、好ましくは、開口部内壁面の上記第1境界領域は内側湾曲面を有し、且つ開口部内壁面の上記第2境界領域は内側湾曲面を有する。このような構成は、高い光利用効率の実現に資する。
本光半導体装置における第1リードは、好ましくは、樹脂成形体の開口部における第1幅広領域に臨む領域を含む第1露出面と、第2幅広領域に臨む領域を含み且つ第1露出面から離隔している第2露出面とを有する。これとともに、第2リードは、好ましくは、樹脂成形体の開口部における第1幅広領域に臨む領域を含む第3露出面と、第2幅広領域に臨む領域を含み且つ第3露出面から離隔している第4露出面とを有する。このような構成は、温度変化によるリード部材の膨張収縮を細分化して、本光半導体装置に生ずる内部応力を低減するうえで好適であり、従って、当該装置の反りなど歪みを抑制するうえで好適である。
本光半導体装置において、第1および第2リードは、それぞれ、樹脂成形体から外部に延出している例えば四つ以上の複数の外部接続用の電極部を有する。このような多端子構成は、光半導体素子が搭載されうる実装基板の回路設計ないし回路構成について高い自由度を確保するうえで好適である。
本発明の一の実施形態に係る光半導体装置の平面図である。 図1に示す光半導体装置における線II-IIに沿った断面図である。 図1に示す光半導体装置における線III-IIIに沿った断面図である。 図1に示す光半導体装置における線IV-IVに沿った断面図である。 図1に示す光半導体装置における線V-Vに沿った断面図である。 図1に示す光半導体装置における線VI-VIに沿った断面図である。 図1に示す光半導体装置の裏面図である。 図1に示す光半導体装置の変形例の平面図である。 図1に示す光半導体装置の変形例の一断面図である。 図1に示す光半導体装置の変形例の平面図である。 従来型の一の光半導体装置の平面図である。 図11に示す光半導体装置における線XII-XIIに沿った断面図である。 図11に示す光半導体装置の裏面図である。
図1から図7は、本発明の一の実施形態に係る光半導体装置Xを表す。図1は光半導体装置Xの平面図であり、図2から図6は、図1の線II-II、線III-III、線IV-IV、線V-V、および線VI-VIに沿った光半導体装置Xの断面図である。また、図7は光半導体装置Xの裏面図である。
光半導体装置Xは、光半導体素子E1,E2と、樹脂成形体10と、互いに離隔しているリード20,30と、透明樹脂部40とを備える。光半導体装置Xは、本実施形態では、いわゆるモールドアレイパッケージ(MAP)の形態で形成されるものである。
光半導体素子E1,E2は、それぞれ、発光機能を有する素子であって、本実施形態では具体的には発光ダイオード(LED)素子である。LED素子を構成するための半導体材料としては、例えば、GaAlAs、AlInGaP、InGaN、GaP、GaAs、およびGaAsPが挙げられる。また、本実施形態では、光半導体素子E1,E2は、図2、図4および図5中の上面側と下面側にそれぞれ電極部(図示せず)を有する。
樹脂成形体10は、例えばインサート成形により、リード20,30を部分的に内部に取り込みつつ成形された樹脂体である。これとともに、樹脂成形体10は、光反射用の内壁面11と光反射用の部分底面12とを伴うリフレクタ開口部である開口部10Aを有する(部分底面12は、開口部10Aの底面の一部をなす)。開口部10Aの内壁面11は、開口部10Aの開口形状を規定する。また、樹脂成形体10における開口部10A側の所定の箇所(例えば図1に示す平面視において、リード20よりもリード30に近い箇所)には、いわゆるカソードマークとしての切り欠き(図示せず)が形成されていてもよい。このような樹脂成形体10は、例えば、白色顔料を含有する熱硬化性樹脂組成物よりなる。その熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂に配合される白色顔料としては、例えば、酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、および酸化ジルコニウムが挙げられる。樹脂成形体10形成用の樹脂材料の市販品としては、例えば、株式会社ダイセル製の「AEW−700」が挙げられる。
樹脂成形体10の開口部10Aないしその開口形状は、開口部10Aの内壁面11によって規定される幅広領域R1、幅広領域R2、当該領域間の幅狭領域R3、および幅漸変領域R4,R5を含んでこれらの配列方向に延びる。幅漸変領域R4は、幅広領域R1と幅狭領域R3の間に位置する。幅漸変領域R5は、幅広領域R2と幅狭領域R3の間に位置する。このような開口部10Aの内壁面11は、本実施形態では、開口部10Aにおける底面から開口端にかけて開口形状が広がるように、傾斜している。
このような開口部10Aを取り囲む樹脂成形体10の壁構造体は、開口部10Aの幅広領域R1,R2に対応する箇所に薄肉部10aを有し、且つ、幅狭領域R3に対応する箇所に厚肉部10bを有する。薄肉部10aについて例えば図4および図5に示す厚さT1は、例えば0.1〜0.4mmである。厚肉部10bについて例えば図6に示す厚さT2は、例えば0.2〜0.8mmであり、好ましくは1.1T1〜5T1である。
樹脂成形体10ないしその開口部10Aの延び方向D1における樹脂成形体10の長さL1は、例えば2.5〜3.5mmである。長さL1に直交する方向D2(幅方向)における樹脂成形体10の長さ(幅)は、例えば1.2〜2mmである。また、樹脂成形体10における上述の厚肉部10bの例えば図1に示す長さL2は、例えば0.5〜1mmであり、好ましくは0.1L1〜0.3L1である。
リード20は、樹脂成形体10ないしその開口部10Aの延び方向D1に延びた全体形状を有するとともに、樹脂成形体10の開口部10Aに臨んで開口部10Aの底面の一部をなす露出面21,22を有し、且つ、開口部10Aとは反対の側にて露出している露出面23,24を有する。露出面21は、幅広領域R1内で開口部10Aに臨む領域を含む。上述の光半導体素子E1は、ハンダ材料や導電性接着剤など導電性接合材料を介してリード20の露出面21に搭載されて、リード20に対して電気的かつ機械的に接続されている。リード20の露出面22は、幅広領域R2内で開口部10Aに臨む領域を含む。上述の光半導体素子E2は、ハンダ材料や導電性接着剤など導電性接合材料を介してリード20の露出面22に搭載されて、リード20に対して電気的かつ機械的に接続されている。これら露出面21,22は開口部10A内で互いに離隔している。光半導体装置Xの発光駆動時に光半導体素子E1,E2から発せられる熱の一部は、リード20の露出面21,22,23,24を介して装置外に放出されうる。リード20はこのような放熱機能をも担う。また、リード20は、樹脂成形体10から外部に延出している電極部20aを有する。樹脂成形体10からの電極部20aの延出長さは、例えば0.1〜2mmである。このような態様で、リード20は樹脂成形体10によって部分的に被覆されつつ保持されている。
リード30は、樹脂成形体10ないしその開口部10Aの延び方向D1に延びた全体形状を有するとともに、樹脂成形体10の開口部10Aに臨んで開口部10Aの底面の一部をなす露出面31,32を有し、且つ、開口部10Aとは反対の側にて露出している露出面33,34を有する。露出面31は、幅広領域R1内で開口部10Aに臨む領域を含む。この露出面31に対し、リード20の露出面21上の光半導体素子E1はボンディングワイヤWを介して電気的に接続されている。リード30の露出面32は、幅広領域R2内で開口部10Aに臨む領域を含む。この露出面32に対し、リード20の露出面22上の光半導体素子E2はボンディングワイヤWを介して電気的に接続されている。これら露出面31,32は開口部10A内で互いに離隔している。また、リード30は、樹脂成形体10から外部に延出している電極部30aを有する。樹脂成形体10からの電極部30aの延出長さは、例えば0.1〜2mmである。このような態様で、リード30は樹脂成形体10によって部分的に被覆されつつ保持されている。
リード20,30は、それぞれ、導電性を有する金属材料よりなる。リード用の金属材料としては、例えば、Cu、Cu合金、および42%Ni-Fe合金が挙げられる。また、リード20,30の厚さは、それぞれ、例えば0.1〜0.3mmである。このようなリード20,30は、例えば、金属プレートに対するエッチング加工や打ち抜き加工を経て形成することができる。リード20,30の表面は、Agめっき処理など所定のめっき処理が施されていてもよい。
透明樹脂部40は、樹脂成形体10の開口部10Aに充填されて硬化された透明樹脂体であり、透明性を有する半導体用封止材料よりなる。そのような封止材料としては、例えば、エポキシ系封止材およびシリコーン系封止材が挙げられる。エポキシ系封止材の市販品としては、例えば、株式会社ダイセル製の「CELVENUS W0973」および「CELVENUS W0925」が挙げられる。シリコーン系封止材の市販品としては、例えば、株式会社ダイセル製の「CELVENUS A2045」および「CELVENUS A0246」が挙げられる。
このような光半導体素子Xは、例えば次のようないわゆるラインモールド方式で製造される。まず、所定のリードフレームを用意する。このリードフレームは、平面視矩形の枠体と、その枠体内に一列に並ぶ光半導体装置形成区域ごとの、所定のパターン形状を有するパターン部とを有する。パターン部は、上述のリード20,30をなすこととなるリード部、リード部と枠体とを連結する連結部、および、リード部間を連結する連結部を含む。このようなリードフレームは、例えばエッチング加工によって作製することが可能である。次に、リードフレームの光半導体装置形成区域ごとに上述の樹脂成形体10を形成する。具体的には、リードフレームにおける複数の光半導体装置形成区域にわたって複数の樹脂成形体10を一括的に成形するための成形面を有する一組の金型について前記リードフレームを介在させつつ型締めした後、所定の温度条件および圧力条件の下、樹脂成形体10形成用の上述の白色顔料含有の熱硬化性樹脂組成物を、金型内に供給して成形する(インサート成形)。これにより、各光半導体装置形成区域に、上述の開口部10Aを伴う樹脂成形体10が形成される。成形法としては、例えばトランスファ成形やインジェクション成形が採用される。この成形工程の後、各光半導体装置形成区域の開口部10Aにおいて、リード20の上述の露出面21,22に対する導電性接合材料を介しての光半導体素子E1,E2のマウント、当該光半導体素子E1,E2と上述のリード30の対応する露出面31,32とのワイヤボンディング、および、上述の透明樹脂部40の例えばポッティングによる形成を経る。次に、光半導体装置形成区域ごとに、リードフレームにおけるパターン部の上述の連結部を切断してリード20,30の分離を行い、光半導体装置Xを単離する。例えば以上のようにして、光半導体装置Xを製造することができる。
光半導体装置Xの駆動時には、リード20,30を介して光半導体素子E1,E2に所定の電力が供給され、これによって光半導体素子E1,E2が発光する。光半導体素子E1,E2からの出射光の一部は樹脂成形体10の開口部10A内での反射を経て、光半導体素子E1,E2からの出射光の他の一部は開口部10A内での反射を経ずに、透明樹脂部40を通過して開口部10A外に出射される。
以上のような光半導体装置Xにおいて、樹脂成形体10の有する開口部10A(リフレクタ開口部)は、上述のように、それに含まれる上記各領域の配列方向に延びた開口形状を有する。そのように延びた開口形状の開口部10Aの幅広領域R1内に光半導体素子E1が配置され且つ幅広領域R2内に光半導体素子E2が配置されるという上述の構成は、光半導体装置Xの発光駆動時に開口部10A(リフレクタ開口部)の延び方向において明るさを均一化するうえで好適である。加えて、当該リフレクタ開口部において光半導体素子E1,E2が搭載されるリード20,30間に光反射用の部分底面12(樹脂成形体10の一部)が介在するという上述の構成は、開口部10A内の反射面を確保して開口部10A外への反射光量の増大を図るうえで好適である。更に加えて、このようなマルチ光半導体素子搭載型の光半導体装置Xは、発光素子として高価格の高輝度素子の代わりに価格が半値未満の廉価な光半導体素子(光半導体素子E1,E2)を採用して製造コストを抑制しつつ、発光駆動時の所定の明るさを確保するうえで好適である。
光半導体装置Xにおいて、樹脂成形体10の有するリフレクタ開口部である開口部10Aは、上述のように、その内壁面11によって規定される幅広領域R1,R2、幅狭領域R3、および幅漸変領域R4,R5を含んでこれらの配列方向に延びる開口形状を有する。そのような開口部10Aにおける幅広領域R1内に光半導体素子E1は配され、且つ幅広領域R2内に光半導体素子E2は配されている。このような構成は、マルチ光半導体素子搭載型の光半導体装置Xにおいて、反りなど歪みを抑制しつつ高い光利用効率を実現するのに適する。その理由は次のとおりである。
樹脂成形体とリード部材とが一体成形されてなる部位を備える光半導体装置においては、樹脂成形体とリード部材との間に有意な熱膨張率差がある。そのため、実際上は、樹脂成形体とリード部材との一体物に占めるリード部材の割合が所定範囲内にて大きいほど、光半導体装置の製造過程や実装過程を経て当該光半導体装置に生ずる内部応力が大きい傾向にある。この内部応力は、製造される光半導体装置において、反りなど歪みの原因となりうる。上述の光半導体装置Xにおける、樹脂成形体10の開口部10A(リフレクタ開口部)が幅広領域R1,R2間に幅狭領域R3を有するという上記構成は、開口部10Aを取り囲む樹脂成形体10の壁構造体において開口部10Aの幅狭領域R3に対応する箇所に厚肉部10bを設けるのに適する。樹脂成形体10の壁構造体にこのような厚肉部10bを設けるのに適した構成は、樹脂成形体10とリード20,30との密着面積を確保するのに適し、従って、光半導体装置Xの反りなど歪みを抑制するのに適するのである。すなわち、光半導体装置Xの樹脂成形体10におけるそのような厚肉部10b(樹脂成形体10の壁構造体においては開口部10A内に突き出る凸部を有する部分)は、上述のように延びる開口形状の開口部10A(リフレクタ開口部)の中央付近にて主に、本装置の反りを抑制する機能を発揮することが可能なのである。
また、光半導体装置Xでは、上述のように、樹脂成形体10の開口部10A(リフレクタ開口部)が幅広領域R1(光半導体素子E1が配される)と幅狭領域R3との間に幅漸変領域R4を有するとともに、幅広領域R2(光半導体素子E2が配される)と幅狭領域R3との間に幅漸変領域R5を有する。開口部10Aの内壁面11において幅漸変領域R4を規定する領域(第1境界領域)は、幅広領域R1内の光半導体素子E1に対向する配向・形状を有する。このような第1境界領域は、光半導体装置Xの発光駆動時に光半導体素子E1から発せられる光の一部を受けやすくて反射しやすく、従って、開口部10A外への反射光量の増大に寄与しうる。これとともに、開口部10A内壁面11において幅漸変領域R5を規定する領域(第2境界領域)は、幅広領域R2内の光半導体素子E2に対向する配向・形状を有する。内壁面11のこのような第2境界領域は、光半導体装置Xの発光駆動時に光半導体素子E2から発せられる光の一部を受けやすくて反射しやすく、従って、開口部10A外への反射光量の増大に寄与しうる。このような光半導体装置Xは、高い光利用効率を実現するのに適するのである。
以上のように、本実施形態の光半導体装置Xは、反りなど歪みを抑制しつつ、高い光利用効率を実現するのに適する。光半導体装置Xにおいて、その反りなど歪みの抑制は、高い発光信頼性の確保に資する。光半導体装置Xにおいて、高い光利用効率の実現は、高いエネルギー効率の確保に資する。したがって、光半導体装置Xは、発光信頼性が高く且つエネルギー効率の良い発光デバイスとして設計するのに適する。
上述の光半導体装置Xでは、例えば図8に示すように、樹脂成形体10の開口部10Aの幅漸変領域R4,R5において内壁面11は内側湾曲面11aを有していてもよい。このような構成は、高い光利用効率を実現するうえで好適である。光半導体装置Xの発光駆動時に光半導体素子E1,E2から発せられた光の一部が各内側湾曲面11aによって開口部10A外へ効果的に反射され、各内側湾曲面11aが開口部10A外への反射光量の増大に寄与するからである。
光半導体装置Xにおけるリード20は、上述のように、樹脂成形体10の開口部10Aにおける幅広領域R1に臨む領域を含む露出面21と、幅広領域R2に臨む領域を含み且つ露出面21から離隔している露出面22とを有する。これとともに、リード30は、上述のように、樹脂成形体10の開口部10Aにおける幅広領域R1に臨む領域を含む露出面31と、幅広領域R2に臨む領域を含み且つ露出面31から離隔している露出面32とを有する。このような構成は、温度変化によるリード20,30の膨張収縮を細分化して、光半導体装置Xに生ずる内部応力を低減するうえで好適であり、従って、本装置の反りなど歪みを抑制するうえで好適である。
光半導体装置Xにおいて、リード20,30の電極部20a,30aは、その一部について例えば図9に示すように、樹脂成形体10の開口部10Aとは反対の側に折り曲げられた屈曲形状を有していてもよい。このような構成によると、光半導体装置Xが搭載される実装基板上において、当該実装基板の有する配線パターン(電極パッド部を含む)の構成によっては、光半導体装置Xと電極パッド部とを例えばハンダ付けによって電気的に接続しやすい場合がある。
光半導体装置Xにおいては、光半導体素子E1および/または光半導体素子E2として、一面上に二つの電極部を有するLED素子が採用されてもよい。そのようなLED素子を構成するための半導体材料としては、例えばInGaNが挙げられる。そのような光半導体素子E1,E2を備える光半導体装置Xでは、例えば図10に示すように、光半導体素子E1は、リード20の露出面21に対してボンディングワイヤWを介して電気的に接続されるとともに、リード30の露出面31に対して別のボンディングワイヤWを介して電気的に接続される。これとともに、光半導体素子E2は、リード20の露出面22に対してボンディングワイヤWを介して電気的に接続されるとともに、リード30の露出面32に対して別のボンディングワイヤWを介して電気的に接続される。
光半導体装置Xにおいて、リード20は4箇所に電極部20aを有し、且つリード30は4箇所に電極部30aを有する。すなわち、光半導体装置Xは、外部接続用の8端子を有する構成を備える。このような構成は、光半導体素子が搭載されうる実装基板の回路設計ないし回路構成について高い自由度を確保することができ、好ましい。
X 光半導体装置
E1,E2 光半導体素子
10 樹脂成形体
10A 開口部
10a 薄肉部
10b 厚肉部
11 内壁面
11a 内側湾曲面
12 部分底面
R1 幅広領域(第1幅広領域)
R2 幅広領域(第2幅広領域)
R3 幅狭領域
R4 幅漸変領域(第1幅漸変領域)
R5 幅漸変領域(第2幅漸変領域)
20 リード(第1リード)
30 リード(第2リード)
21 露出面(第1露出面)
22 露出面(第2露出面)
31 露出面(第3露出面)
32 露出面(第4露出面)
20a,30a 電極部
40 透明樹脂部
W ボンディングワイヤ

Claims (3)

  1. 第1光半導体素子および第2光半導体素子と、
    第1リードおよび第2リードと、
    前記第1および第2リードと一体化されている樹脂成形体と、を備え、
    前記樹脂成形体は、開口形状を規定する光反射用の内壁面と光反射用の部分底面とを有する開口部であって、前記内壁面によって規定される第1幅広領域、第2幅広領域、当該第1および第2幅広領域の間の幅狭領域、前記第1幅広領域および前記幅狭領域の間の第1幅漸変領域、並びに、前記第2幅広領域および前記幅狭領域の間の第2幅漸変領域を含んでこれらの配列方向に延びる、開口部を有し、
    前記第1リードは、前記第1幅広領域内で前記開口部に臨む領域と前記第2幅広領域内で前記開口部に臨む領域とを含んで前記開口部の延び方向に延び、
    前記第2リードは、前記第1幅広領域内で前記開口部に臨む領域と前記第2幅広領域内で前記開口部に臨む領域とを含んで前記開口部の延び方向に延び、且つ前記第1リードから離隔し、
    前記第1光半導体素子は、前記樹脂成形体の前記開口部の前記第1幅広領域内において、前記第1リード上に搭載され且つ前記第2リードにボンディングワイヤを介して接続され、
    前記第2光半導体素子は、前記樹脂成形体の前記開口部の前記第2幅広領域内において、前記第1リード上に搭載され且つ前記第2リードにボンディングワイヤを介して接続されている、光半導体装置。
  2. 前記樹脂成形体の前記開口部の前記第1幅漸変領域において前記内壁面は内側湾曲面を有し、且つ、前記樹脂成形体の前記開口部の前記第2幅漸変領域において前記内壁面は内側湾曲面を有する、請求項1に記載の光半導体装置。
  3. 前記第1リードは、前記樹脂成形体の前記開口部における前記第1幅広領域に臨む領域を含む第1露出面と、前記第2幅広領域に臨む領域を含み且つ前記第1露出面から離隔している第2露出面とを有し、
    前記第2リードは、前記樹脂成形体の前記開口部における前記第1幅広領域に臨む領域を含む第3露出面と、前記第2幅広領域に臨む領域を含み且つ前記第3露出面から離隔している第4露出面とを有する、請求項1または2に記載の光半導体装置。
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