JP2020061982A - メントールの苦味抑制剤および苦味抑制方法 - Google Patents
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Abstract
Description
l−メントールを用いて冷涼感をより強く、より持続させるには、その配合量を増やすことが直接的かつ有効な方法である。しかし、l−メントールを多量に使用することにより冷涼感が増強される反面、メントール由来の苦味が強くなるという問題点があった。
(1)2−イソプロピル−N,2,3−トリメチルブチルアミドと3−メントキシプロパン−1,2−ジオールから選ばれる1種以上を有効成分とするメントールの苦味抑制剤。
(2)メントール1質量部に対し、(1)に記載のメントールの苦味抑制剤の質量部の比が0.001〜2に含有してなるメントール風味の香料組成物。
(3)(2)に記載のメントール風味の香料組成物を含有する飲食品。
(4)(2)に記載のメントール風味の香料組成物を含有する口腔用組成物。
(6)メントール1質量部に対する(1)に記載のメントールの苦味抑制剤の質量部の比が0.001〜2となるように添加することを特徴とするメントールの苦味抑制方法。
(7)(5)又は(6)のいずれかに記載のメントールの苦味抑制方法により、飲食品中のメントールの苦味を抑制する方法。
(8)(5)又は(6)のいずれかに記載のメントールの苦味抑制方法により、口腔用組成物中のメントールの苦味を抑制する方法。
本発明の苦味抑制剤は、2−イソプロピル−N,2,3−トリメチルブチルアミド、3−メントキシプロパン−1,2−ジオールであることを特徴とする。
本発明の飲食品は、清涼感を提供する飲食物であればよく、具体的には清涼飲料水、アイスクリーム、チューインガム、チューイングキャンディー、グミ、タブレット等があげられる。
本発明の口腔用組成物は、歯磨き、洗口液、口中清涼剤、シート状フィルムなどがあげられる。
さらに、本発明の苦味抑制剤は、上記の有効成分である香料成分の他に、必要に応じて、飲食品用や香粧品用の各種香料を付加的成分として適宜配合することができる。 例えば、「特許庁公報 周知慣用技術集(香料) 第II部 食品用香料」(平成12(2000)年1月14日発行、日本国特許庁)、「特許庁公報 周知慣用技術集(香料) 第III部 香粧品用香料」(平成13(2001)年6月15日発行、日本国特許庁)等に記載された香料原料(精油、エッセンス、コンクリート、アブソリュート、エキストラクト、オレオレジン、レジノイド、回収フレーバー、炭酸ガス抽出精油、合成香料)、各種植物エキス、酸化防止剤等が例示され、それぞれ本発明の効果を損なわない量で配合することができる。
本発明の苦味抑制効果は、苦味抑制剤とl−メントールが共存してさえいればよい。ただし、抑制剤の配合量が多くなると、l−メントール特有の冷涼なハッカ様の香味とコク味がもたらす清涼感やリフレッシュ感が相対的に弱くなったり、抑制剤自体の香味の影響が大きくなったりして、香味全体のバランスに変調をきたす。したがって、本発明の苦味抑制剤とl−メントールの配合量比は限定されることが望ましく、l−メントール1質量部に対して抑制剤は0.001〜2質量部であり、好ましくは0.01〜1質量部、特に好ましくは0.01〜0.2質量部であることが望ましい。
(1)ガム生地の作製
金属製のボールに紛体原料であるキシリトール、マルチトールおよび還元パラチノースを入れて均一化するまで混合した。次いでガムベースを電子レンジで45〜55℃に加温後、前記紛体原料混合物と還元麦芽糖水飴を少量ずつ入れて均一化するまで手で練りこみ、表1のガム生地を作製した。
前記(1)により作製したガム生地に対して、l−メントールと本発明の苦味抑制剤を表2の処方に準じて添加し、常法に従って高剪断型ミキサーを用いて約50℃で混和し、冷却後ローラーにより圧展成形し、1個0.85gの粒ガムを調製した。なお、l−メントールと苦味抑制剤の配合比は表3および表4に記載している。
表2の処方例に従って試作されたチューインガムを、よく訓練されたパネラー5名により、チューインガム咀嚼中の冷涼感と苦味を下記評価基準に従って7段階評価で採点した。5名のパネラーの評価点数の平均値を表3及び表4に示す。なお、冷涼感及び苦味の評価基準は評価の事前に同一のl−メントールの評価サンプルを用いてすり合わせを行った。
冷涼感及び苦味の評価基準:
1点: 非常に弱く感じる
2点: 弱く感じる
3点: やや弱く感じる
4点: 強くも弱くもない
5点: やや強く感じる
6点: 強く感じる
7点: 非常に強く感じる
(1)タブレット用粉末の作製
金属製のボールにタブレット用原料であるソルビトール、アスパルテーム、ショ糖脂肪酸エステル、微粒二酸化ケイ素を入れて均一化するまで混合し、表5のタブレット生地を作製した。
前記(1)により作製したタブレット生地に対して、l−メントールと本発明の苦味抑制剤を表6の処方に準じて添加し、打錠圧1.3tにて打錠してタブレットを調製した。なお、l−メントールと苦味抑制剤の配合比は表7および表8に記載している。
表6の処方例に従って試作されたタブレットを、よく訓練されたパネラー5名により、タブレット喫食時の冷涼感と苦味を下記評価基準に従って7段階評価で採点した。5名のパネラーの評価点数の平均値を表7及び表8に示す。なお、冷涼感及び苦味の評価基準は評価の事前に同一のl−メントールの評価サンプルを用いてすり合わせを行った。
冷涼感及び苦味の評価基準:
1点: 非常に弱く感じる
2点: 弱く感じる
3点: やや弱く感じる
4点: 強くも弱くもない
5点: やや強く感じる
6点: 強く感じる
7点: 非常に強く感じる
(1)洗口液の作製
油系ベースおよび水系ベースの原料を配合のうえ、60℃に加温して均一になるまで撹拌した。l−メントールと苦味抑制剤はエタノールで所定濃度の希釈品を作製し、それらと油系ベースを100mL透明ガラス瓶に合わせて均一になるまで撹拌した。その後、水系ベースを加えて透明になるまで撹拌して洗口液を調製した。
表9の処方に従って試作された洗口液を、よく訓練されたパネラー5名により、20秒間口をゆすぎ、吐き出した直後の冷涼感と苦味を下記評価基準に従って7段階評価で採点した。5名のパネラーの評価点数の平均値を表10及び表11に示す。なお、冷涼感及び苦味の評価基準は評価の事前に同一のl−メントールの評価サンプルを用いてすり合わせを行った。
冷涼感及び苦味の評価基準:
1点: 非常に弱く感じる
2点: 弱く感じる
3点: やや弱く感じる
4点: 強くも弱くもない
5点: やや強く感じる
6点: 強く感じる
7点: 非常に強く感じる
Claims (8)
- 2−イソプロピル−N,2,3−トリメチルブチルアミドと3−メントキシプロパン−1,2−ジオールから選ばれる1種以上を有効成分とするメントールの苦味抑制剤。
- メントール1質量部に対し、請求項1に記載のメントールの苦味抑制剤の質量部の比が0.001〜2に含有してなるメントール風味の香料組成物。
- 請求項2に記載のメントール風味の香料組成物を含有する飲食品。
- 請求項2に記載のメントール風味の香料組成物を含有する口腔用組成物。
- 請求項1に記載する苦味抑制剤を添加することを特徴とするメントールの苦味抑制方法。
- メントール1質量部に対する請求項1に記載のメントールの苦味抑制剤の質量部の比が0.001〜2となるように添加することを特徴とするメントールの苦味抑制方法。
- 請求項5又は6のいずれかに記載のメントールの苦味抑制方法により、飲食品中のメントールの苦味を抑制する方法。
- 請求項5又は6のいずれかに記載のメントールの苦味抑制方法により、口腔用組成物中のメントールの苦味を抑制する方法。
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