JP2020046284A - Biosensor, target particle detection method, and separation method - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、バイオセンサ、標的粒子検出方法および分離方法に関する。 The present invention relates to a biosensor, a target particle detection method, and a separation method.
エクソソームは細胞外小胞の一種であり、生体内に含まれる粒径100nm前後の微小な小胞である。細胞外小胞は内部に核酸等を含む脂質二重膜構造を有し、離れた臓器間を移動し、物質輸送を行う働きを持つことが知られている。脂質二重膜には、タンパク質又は糖タンパク質等が含まれ、またその周囲にはcfDNAが付着していることを示唆する観測結果も報告されている。それらは細胞外小胞が産生された細胞の情報や、転移先の細胞の情報等を含むと考えられている。 Exosomes are a kind of extracellular vesicles and are minute vesicles having a particle size of about 100 nm contained in the living body. It is known that extracellular vesicles have a lipid bilayer structure containing nucleic acid and the like inside, and have the function of moving between distant organs and transporting substances. It has been reported that lipid bilayer membranes contain proteins or glycoproteins, and that the results suggest that cfDNA is attached to the periphery. It is thought that they include information on cells in which extracellular vesicles have been produced, information on cells to which metastasis has occurred, and the like.
細胞外小胞は癌の転移に深く関与していることが報告されている。或いは、アルツハイマー病、パーキンソン病、レビー小体型認知症等の認知症、神経変性疾患、及び腎障害等の癌以外の疾患においてもその原因物質の輸送等に関わっていることが報告されている。そのため、細胞外小胞は、疾患の早期検出及び再発モニタリング等に用いるためのバイオマーカーとして注目されている。また、その構成や働きについて不明な点が多いため研究対象としても注目されており、細胞外小胞の検出方法や分離方法の開発が望まれている。 Extracellular vesicles have been reported to be deeply involved in cancer metastasis. Alternatively, it has been reported that Alzheimer's disease, Parkinson's disease, dementia such as Lewy body dementia, neurodegenerative diseases, and diseases other than cancer such as renal impairment are involved in transport of causative substances. Therefore, extracellular vesicles are attracting attention as biomarkers for use in early detection of disease, monitoring of recurrence, and the like. In addition, there are many unclear points about the structure and function thereof, so that it is attracting attention as a research target, and development of a method for detecting and separating extracellular vesicles is desired.
本発明は、標的粒子を特異的且つ高感度に検出又は分離する方法及びそれに用いるバイオセンサを提供することを目的とする。 An object of the present invention is to provide a method for detecting or separating target particles with high specificity and high sensitivity, and a biosensor used for the method.
実施形態に従うバイオセンサは、試料中の標的粒子を検出するためのセンサである。バイオセンサは、第1の基板上に複数のセンサ素子を配置したセンサアレイを備える。複数のセンサ素子はそれぞれ、第1の基板上に設けられた第1の絶縁層と、第1の絶縁層に互いに間隙をあけて埋め込まれた少なくとも2つの電極と、少なくとも2つの電極及び間隙上に設けられ、少なくとも2つの電極と接続されたチャネルと、第1の絶縁層及びチャネル上に設けられ、間隙に対応するチャネルを露出させる開口部を有する第2の絶縁層と、前記開口部よりも上方に設けられた第2の電極とを備える。バイオセンサを平面視した時、第2の電極の面積がチャネルの面積よりも大きい。 The biosensor according to the embodiment is a sensor for detecting a target particle in a sample. The biosensor includes a sensor array in which a plurality of sensor elements are arranged on a first substrate. Each of the plurality of sensor elements includes a first insulating layer provided on the first substrate, at least two electrodes embedded in the first insulating layer with a gap therebetween, and at least two electrodes and And a channel connected to at least two electrodes, a second insulating layer provided on the first insulating layer and the channel, and having an opening exposing a channel corresponding to the gap; And a second electrode provided above. When the biosensor is viewed in a plan view, the area of the second electrode is larger than the area of the channel.
以下に、図面を参照しながら種々の実施形態について説明する。各図は実施形態とその理解を促すための模式図であり、その形状や寸法、比等は実際と異なる個所があるが、これらは以下の説明と公知の技術を参酌して適宜、設計変更することができる。 Hereinafter, various embodiments will be described with reference to the drawings. Each drawing is a schematic diagram for promoting the understanding of the embodiment and its understanding, and there are places where the shape, dimensions, ratio, etc. are different from the actual ones, but these may be changed as appropriate in consideration of the following description and known techniques. can do.
実施形態に従うバイオセンサは、試料中の標的粒子を検出するためのセンサである。バイオセンサは、第1の基板上に複数のセンサ素子を配置したセンサアレイを備える。複数のセンサ素子はそれぞれ、第1の基板上に設けられた第1の絶縁層と、第1の絶縁層に互いに間隙をあけて埋め込まれた少なくとも2つの電極と、少なくとも2つの電極及び間隙上に設けられ、少なくとも2つの電極と接続されたチャネルと、第1の絶縁層及びチャネル上に設けられ、間隙に対応するチャネルを露出させる開口部を有する第2の絶縁層と、開口部よりも上方に設けられた第2の電極とを備える。バイオセンサを平面視した時、第2の電極の面積がチャネルの面積よりも大きい。更なる実施形態によれば、開口部から露出されたチャネルにプローブを更に備えるバイオセンサが提供される。また、更なる実施形態によれば、バイオセンサを用いる標的粒子検出方法および標的粒子分離方法が提供される。 The biosensor according to the embodiment is a sensor for detecting a target particle in a sample. The biosensor includes a sensor array in which a plurality of sensor elements are arranged on a first substrate. Each of the plurality of sensor elements includes a first insulating layer provided on the first substrate, at least two electrodes embedded in the first insulating layer with a gap therebetween, and at least two electrodes and A second insulating layer provided on the first insulating layer and the channel, the second insulating layer having an opening for exposing the channel corresponding to the gap; A second electrode provided above. When the biosensor is viewed in a plan view, the area of the second electrode is larger than the area of the channel. According to a further embodiment, there is provided a biosensor further comprising a probe in a channel exposed from the opening. According to a further embodiment, a method for detecting target particles and a method for separating target particles using a biosensor are provided.
以下、実施形態のバイオセンサ、標的粒子検出方法および標的粒子分離方法について説明する。 Hereinafter, a biosensor, a target particle detection method, and a target particle separation method of the embodiment will be described.
(第1の実施形態)
・バイオセンサ
図1は、第1の実施形態のバイオセンサの一例を示す断面図である。バイオセンサ1は、センサアレイ2と上部電極3とを備える。
(First embodiment)
-Biosensor Fig. 1 is a sectional view showing an example of the biosensor of the first embodiment. The
センサアレイ2は、第1の基板6上に形成された複数のセンサ素子5を含む。複数のセンサ素子5は平面視した時、例えば行列方向にアレイ状に配置される。
The
複数のセンサ素子5はそれぞれ、第1の基板6上に設けられた第1の絶縁層7に埋め込まれたドレイン電極9、第1のソース電極10及び第2のソース電極11を備える。例えば、ドレイン電極9、第1のソース電極10及び第2のソース電極11は、第1の絶縁層7の表面と面一になるように埋め込まれている。ドレイン電極9、第1のソース電極10及び第2のソース電極11は、この順番で一直線上に並んで配置される。ドレイン電極9及び第1のソース電極10は、第1の間隙8aを空けて配置される。第1のソース電極10及び第2のソース電極11は、第2の間隙8bを空けて配置される。
Each of the plurality of
ドレイン電極9、第1の間隙8a、第1のソース電極10、第2の間隙8b及び第2のソース電極11上にはチャネル12が設けられている。チャネル12は、ドレイン電極9、第1のソース電極10及び第2のソース電極11と接続されている。
A
第1の絶縁層7のチャネル12で被覆されない領域及びチャネル12上には、第2の絶縁層13が設けられている。第2の絶縁層13は、第1の間隙8aに対応するチャネル12の領域(チャネル12a)を露出させる開口部15を有する。開口部15を除く第2の絶縁層13上には、遮蔽電極14が設けられている。
A second
上部電極3は、センサアレイ2の上方に空間4をあけて設けられる。上部電極3は、遮蔽電極14と対向するように、第2の基板16の一方の面に配置される。
The
例えば、第1の基板6と第2の基板16とは、その外周に位置する璧部(図示せず)によって連結され、それによって上部電極3が支持される。また、壁部によって、センサアレイ2、上部電極3及び第2の基板16、並びに璧部で囲まれた液密な空間4が形成されている。空間4内には、バイオセンサ1で分析されるべき試料が収容される。例えば、第2の基板16には、試料を注入する注入口(図示せず)と試料を排出する排出口(図示せず)が開口されている。或いは、外周部以外の場所においても、必要に応じて第1の基板6と第2の基板16とを繋ぐ柱を形成して、補強することが出来る。
For example, the
バイオセンサ1は、第2のソース電極11にスイッチ回路50が繋がっていて、第2のソース電極11をグランドライン20と電源ライン54とのいずれかと接続することができる。電源ライン54は、スイッチ回路52によって交流(AC)電源18と直流(DC)電源56とのいずれかに接続することができる。さらにドレイン電極9は直列抵抗21を介してグランドライン20に接続している。当該スイッチ回路50と直列抵抗21は、個々のセンサ素子5にそれぞれ形成されていて、スイッチ回路50は、センサ素子5毎に個別に切り替えることができる。直列抵抗21は、センサ素子5に比べて、十分大きな抵抗値であるか、あるいはセンサ素子5の抵抗に応じて抵抗値を可変することが出来る可変抵抗である。これにより、チャネル12aの電位を、電源ライン54の電位によって制御することが可能となる。例えば、センサ素子の抵抗が10〜20kΩ程度であった場合には、100〜200kΩとすれば、電源ライン54の電位の9割前後の電位にチャネル12aを制御することができる。
In the
また、バイオセンサ1は遮蔽電極14にスイッチ53が繋がっていて、グランドライン20とDC電源57のいずれかに接続できる。
In the
上部電極3にスイッチ53に繋がっていて、グランドライン20とDC電源57のいずれかに接続できる。
The
また、各センサ素子5はそれぞれ、電流計19と電圧計58とを備える。電流計19は、チャネル12aと直列に接続されていて、例えば、ドレイン電極9と直列抵抗21との間に接続されている。電圧計58は、ドレイン電極9と第1のソース電極10とに接続されていて、チャネル12aとは並列に接続されている。
Each
従って、電流計19で計測したチャネル12aを流れる電流値と、電圧計58で計測したチャネル12aの電位差から、チャネル12aの抵抗値を読み取ることが出来る。
Therefore, the resistance value of the
図1は便宜上バイオセンサ1の一部を示すものであり、2つのセンサ素子5を示したが、センサ素子5の数はこれに限られるものではない。例えば、1つのバイオセンサ1に10〜1,000,000個、好ましくは500〜10,000個のセンサ素子5が配置される。
FIG. 1 shows a part of the
図2は、第1の実施形態のバイオセンサ1の平面図を示す。ここでは、便宜上4つのセンサ素子5A、5B、5C、5Dを備えるセンサアレイ2を示す。なお、図1の断面図は、図2のバイオセンサをB−B’に沿って切断した断面に相当するものである。第2の絶縁層(図示せず)及び遮蔽電極14は、ほぼ同じ平面形状となっており、センサ素子5A、5B、5C、5Dの上部に、それぞれ、開口部15A、15B、15C、15Dを備える。ここで、遮蔽電極14の面積は、開口部15A、15B、15C、15Dからそれぞれ露出するチャネル12A、12B、12C、12Dのそれぞれの面積よりも大きい。上部電極3の形状は、例えばセンサ素子上面の全面を覆うような平板となっている。
FIG. 2 shows a plan view of the
以下、各構成について詳細に説明する。 Hereinafter, each configuration will be described in detail.
第1の基板6及び第2の基板16はそれぞれ、例えば、矩形の板状である。各基板はそれぞれ、例えば、電極が配置される表面に絶縁膜を備える。絶縁膜は、例えば、酸化シリコン、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、又は高分子材料等からなる。基板自体は、例えば、シリコン、ガラス、セラミックス、高分子材料又は金属等である。チャネル12A,12B,12C,12Dの下に絶縁膜を挟んでゲート電極を形成する場合には、同部の絶縁膜の厚さは、絶縁性を損なわない範囲で出来る限り薄い方がよく、例えば数nm程度とすることが好ましい。このような高品質の薄膜は、例えばALD(Atomic Layer Deposition)法によって形成することが可能である。また、チャネル12A,12B,12C,12Dへのゲート電圧印加は、遮蔽電極14と必要に応じて上部電極3とから、試料溶液を介して印加することも可能である。この場合には、チャネル下の絶縁膜の厚さは前記のように薄くする必要はない。
Each of the
第1の基板6の大きさは、限定されるものではないが、例えば、1〜16mm×1〜16mm×0.1〜1mm(幅×長さ×厚さ)とすることができる。第2の基板16の大きさは、限定されるものではないが、例えば、1〜16mm×1〜16mm×0.001〜1mm(幅×長さ×厚さ)とすることができる。
The size of the
第1の基板6が、例えばシリコンの場合には、半導体回路を形成することが可能であり、前述のスイッチ回路や電源回路、電圧計、電流計、直列抵抗などを形成することが可能である。また、第1の基板6の外周部に当該半導体回路との入出力端子を形成してもよい。
When the
また、第2の基板16は、第1の基板6の上に、センサ素子や第2の絶縁膜、遮蔽電極等を形成した後、犠牲層を成膜してその上に、上部電極3とともに成膜して形成した後、犠牲層を除去することによって製造することができる。この工法を用いた場合には、犠牲層の厚さを薄く均一に形成できるため、試料溶液の供給される空間4の厚さや上部電極3と遮蔽電極14との距離を高精度とすることができる。
The
なお、第2の基板16と上部電極3は、必ずしも孔のない平板である必要はなく、例えば犠牲層を除去するための孔が残っていてもよい。この孔を試料溶液の供給口や排出口として使う場合には、そのまま開けておいてよし、試料溶液の供給口と排出口は別に形成して、空間4を密閉した流路にしたい場合には、犠牲層除去孔を塞ぐこともできる。犠牲層除去孔を塞ぐ方法としては、別の平板を貼り付ける、高粘度の塗布膜を成膜する等、様々な方法を用いることができる。
Note that the
第1の絶縁層7は、例えば、酸化シリコン、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、又は高分子材料等の絶縁体からなる。第1の絶縁層7の厚さは、例えば、50nm〜500nmとすることができる。
The first insulating
ドレイン電極9、第1のソース電極10及び第2のソース電極11はそれぞれ、例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、タングステン(W)、ルテニウム(Ru)、又はアルミニウム(Al)等の金属、或いは、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウムスズ(ITO),IGZO、導電性高分子等の導電性物質からなる。各電極の大きさはそれぞれ、100×100nm〜5x50μmとすることができ、また検出対象を細胞外小胞とする場合には、100x100nm〜1×1μmとすることが好ましい。各電極の厚さは、例えば、第1の絶縁層7と同じ厚さであってもよいし、第1の絶縁層7より若干厚くてもよい。
The
図1、2に示す例では、は3端子法によって、チャネル12aの抵抗値を読み取っているが、ドレイン電極を2つにして4端子法によってチャネル12aの抵抗値を読み取ることもできる。この場合、ドレイン電極9のチャネル12aとは反対側に第2のドレイン電極を直列に形成し、第2のドレイン電極と直列抵抗21との間に電流計を直列に設置し、ドレイン電極9と第1のソース電極10とに電圧計を並列に設置することによって、チャネル12aの抵抗を計測することが出来る。この形態の場合、ドレイン電極9の寄生抵抗の影響を小さくすることが出来るため、より高精度にチャネル12aの抵抗値を読み取ることが出来る。或いは、例えばドレイン電極9及び第1のソース電極の2つを備える2端子法を採用してもよい。
1 and 2, the resistance value of the
チャネル12は、例えば、グラフェン、カーボンナノチューブ、或いはMoS2等からなる。チャネル12は、膜状又はワイヤ状の形状を有する。チャネル12の大きさは、限定されるものではないが、例えば、0.1〜100μm×0.1〜100μm(幅×長さ)とすることができる。実用的には20〜200nm×300〜5,000nmであれば細胞外小胞の捕捉用として好適である。
第2の絶縁層13は、例えば、酸化シリコン、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、又は高分子材料等の絶縁体から形成される。第2の絶縁層13の厚さは、例えば、50nm〜2μmとすることができ、細胞外小胞を検出対象とする場合には50nm〜300nmとすることが好ましい。
The second insulating
第2の絶縁層13に形成される開口部15は、詳しくは後述するが、バイオセンサ1の分析対象である標的粒子が進入する穴である。開口部15は、標的粒子が1つだけ進入される大きさとすることが好ましい。例えば、標的粒子が細胞外小胞である場合、開口部15は、50×50nm〜1×1μmとすることが好ましい。また、開口部15から露出するチャネル12aの大きさは、同じく50×50nm〜1×1μmとすることもできるし、チャネル幅を狭くして、例えば30x50nm〜0.5x1μm(チャネル幅x露出したチャネル長さ)としても構わない。
The
遮蔽電極14は、例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)又はアルミニウム(Al)等の金属、或いは、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウムスズ(ITO),IGZO、導電性高分子等の導電性物質からなる。遮蔽電極14の厚さは、例えば、50nm〜2μmとすることができ、細胞外小胞を検出対象とする場合には50nm〜300nmとすることが好ましい。開口部15は、例えば、チャネル12a側から遮蔽電極14側に向けて広がるテーパーを有する。それによって、標的粒子が開口部15により進入しやすくなる。
The shielding
上部電極3は、例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)又はアルミニウム(Al)等の金属、或いは、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウムスズ(ITO),IGZO、導電性高分子等の導電性物質からなる。上部電極3の厚さは、例えば、50nm〜 5μmとすることできる。
The
センサアレイ2及び上部電極3は、例えば、半導体プロセスやMEMSプロセス等により作成することができる。
The
空間4は、例えば、厚さ(高さ)1〜20μmとすることが好ましい。例えば、空間4内には、水、生理水、イオン液体、有機溶媒、又はPBS等の液体が収容されていてもよい。
The
血中の細胞外小胞のうち、癌由来のものは1%程度と言われている。例えば、センサアレイ2が500個のセンサ素子を含む場合、1%の割合で含まれている癌由来の細胞外小胞を検出できる確率は、1−0.99^500となり、99%以上の検出率が期待できる。さらに癌細胞はひとつの腫瘍内においても多様性があることが知られていて、そこから分泌される細胞外小胞も多様となっていると言われている。センサアレイ2が10,000個のセンサ素子を含む場合、1%の割合で含まれている癌由来の細胞外小胞を100個程度捕捉できるため、多様性があったとしても見落とすことなく検出することができる。 更なる実施形態において、バイオセンサ1は、上部電極3を備えなくともよい。その場合、空間4の上方は開放されていて、試料はセンサアレイ2上の空間4に直接滴下される。
It is said that about 1% of extracellular vesicles in blood are derived from cancer. For example, when the
・標的粒子検出方法
以下、第1の実施形態のバイオセンサを用いる標的粒子検出方法について説明する。当該方法は、試料中の標的粒子を検出する方法である。
-Target particle detection method Hereinafter, a target particle detection method using the biosensor of the first embodiment will be described. This method is a method for detecting target particles in a sample.
試料は、その中の標的粒子を含み得る分析対象である。試料は、例えば、生物学的な液体試料である。試料は、例えば、血液、血清、血漿、血球、尿、便、汗、唾液、喀痰、リンパ液、髄液、涙液、母乳、羊水、精液、細胞抽出物又は組織抽出物或いはそれらの混合物等である。試料は、手術等の治療時や検査時に生体を洗浄した際に生じる廃液(洗浄液)も含む。或いは、試料は、土壌、河川水、海水或いはそれらの混合物等の環境由来の試料であってもよい。 A sample is an analyte that can include target particles therein. The sample is, for example, a biological liquid sample. The sample is, for example, blood, serum, plasma, blood cells, urine, stool, sweat, saliva, sputum, lymph, cerebrospinal fluid, tear, breast milk, amniotic fluid, semen, cell extract or tissue extract, or a mixture thereof. is there. The sample also includes a waste liquid (cleaning liquid) generated when the living body is washed at the time of treatment such as surgery or an examination. Alternatively, the sample may be a sample from the environment, such as soil, river water, seawater, or a mixture thereof.
或いは、試料は、上記材料を調製した調製物であってもよい。調製物は、例えば、上記の何れかの材料を本実施形態に従う試料として使用するために、例えば、希釈、濃縮、精製及び抽出等の公知の何れかの前処理を行ったものであってもよい。 Alternatively, the sample may be a preparation of the above material. The preparation may be, for example, one that has been subjected to any known pretreatment such as dilution, concentration, purification, and extraction in order to use any of the above materials as a sample according to the present embodiment. Good.
標的粒子は、例えば、生体由来の物体である。例えば、標的粒子は、生体内に存在する直径20nm〜50μmの脂質二重膜に囲まれた構造を有する微小小胞である。例えば、標的粒子は特定の細胞外小胞であり、例えば、特定のエクソソームである。或いは、標的粒子は、タンパク質等の断片や凝固物、細胞、細菌、菌類又はウイルス等であってもよい。 The target particle is, for example, an object derived from a living body. For example, the target particle is a microvesicle having a structure surrounded by a lipid bilayer having a diameter of 20 nm to 50 μm and existing in a living body. For example, the target particle is a specific extracellular vesicle, for example, a specific exosome. Alternatively, the target particle may be a fragment or a coagulate of a protein or the like, a cell, a bacterium, a fungus, a virus, or the like.
ここで、標的粒子の誘電率は、試料における標的粒子の媒体である液体(以下、「試料液」と称する)よりも大きい。例えば、標的粒子は生体膜を含みそれに由来して負電荷を有する。標的粒子の誘電率が試料液よりも小さい試料を用いる場合は、試料にアルコール等を混合し、試料液の誘電率を小さくすればよい。 Here, the dielectric constant of the target particles is higher than that of a liquid that is a medium of the target particles in the sample (hereinafter, referred to as “sample liquid”). For example, the target particles include a biological membrane and have a negative charge therefrom. When using a sample in which the dielectric constant of the target particles is smaller than that of the sample solution, alcohol may be mixed with the sample to reduce the dielectric constant of the sample solution.
図3は、第1の実施形態の標的粒子検出方法の概略フローを示す図である。標的粒子検出方法は、次の工程を含む。(S1)バイオセンサの空間に試料溶液を収容すること、(S2)上部電極及び遮蔽電極をグランドラインに接続し、各センサ素子をAC電源に接続し、誘電泳動を起こして標的粒子を各センサ素子上の開口部に捕捉すること、(S3)試料溶液を洗浄して、余剰の標的粒子を排出すること、(S4)標的粒子に特異的に結合する捕捉体を空間内に添加すること、(S5)各センサ素子に流れる電流値と少なくとも2つの電極(ソースドレイン)間の電位差を測定すること、(S6)前記測定の結果に従って、試料中の標的粒子の有無又は量を決定すること。 FIG. 3 is a diagram illustrating a schematic flow of the target particle detection method according to the first embodiment. The target particle detection method includes the following steps. (S1) A sample solution is accommodated in the space of the biosensor. (S2) The upper electrode and the shield electrode are connected to a ground line, each sensor element is connected to an AC power supply, and dielectrophoresis is caused to cause target particles to reach each sensor. Capturing at the opening on the element, (S3) washing the sample solution and discharging excess target particles, (S4) adding a capturing body that specifically binds to the target particles into the space, (S5) measuring a current value flowing through each sensor element and a potential difference between at least two electrodes (source / drain); and (S6) determining the presence or absence or amount of target particles in the sample according to the result of the measurement.
以下、上記工程を行うことにより標的粒子が検出できる原理について図4、図5を用いて説明する。図4、図5は、バイオセンサ1の使用時の様子を示す図である。
Hereinafter, the principle that target particles can be detected by performing the above steps will be described with reference to FIGS. FIG. 4 and FIG. 5 are views showing a state when the
工程(S1)の前に、バイオセンサ1の空間4内に液体を予め収容することが好ましい。液体は、例えば、水、生理水、イオン液体、有機溶媒又はPBS等である。
Prior to the step (S1), it is preferable that a liquid is previously stored in the
工程(S1)で空間4内に試料溶液を収容する。
In the step (S1), the sample solution is stored in the
工程(S2)において図4に示すようにスイッチ53をグランド側に接続し、遮蔽電極14を接地する。また上部電極3を用いる場合には、スイッチ53により上部電極3も同じく接地される。一方スイッチ52はAC電源側に接続し、各センサ素子5に繋がっているスイッチ50をスイッチ52に接続する。これにより、各センサ素子5に交流電圧が印加されるが、直列抵抗21の抵抗をチャネル12の抵抗に比べて十分大きくしておけば、チャネル12全体にほぼAC電源と同程度の電圧が印加される。その結果、チャネル12と遮蔽電極14との間に電界がかかり、また開口部15のチャネル12aは上部電極3との間にも電界がかかる。また、上部電極3を用いない場合には、開口部15のチャネル12aの直上の電界は無限遠に向かってかかる。これらの電界強度分布は空間4において不均一となっている。即ち、チャネル12aの面積は上部電極3及び遮蔽電極14と比較して小さいため、チャネル12a付近に発生する電界強度が強くなり、図中破線で示す電気力線が密となる。他方、上部電極3及び遮蔽電極14付近に発生する電界強度は弱くなり、電気力線が疎となる。
In the step (S2), as shown in FIG. 4, the
そのため、試料溶液中に誘電率の異なる粒子が存在すると誘電泳動による移動が起こる。下記に示すクラウジウス・モソッティの式により、物体の誘電率が媒体の誘電率より大きい場合、電界強度の強い方向に物体が泳動する。
式中、「FDEP」は誘電泳動力であり、「εp」は、粒子の誘電率であり、「εm」は媒体の誘電率であり、「r」は粒子半径であり、「E」は電場強度である。したがって、試料中に標的粒子22が存在している場合、図4に示すように試料液よりも誘電率が大きい物体(例えば、標的粒子22)は、電界が集中するチャネル12aに引き寄せられて開口部15に進入する。標的粒子22が開口部15内に進入するまで、例えば数分ほど放置する。あるいは下記センサ素子による検出から、所望の数のセンサ素子が標的粒子の捕捉を示すまで放置する。
Where “ FDEP ” is the dielectrophoretic force, “ε p ” is the dielectric constant of the particle, “ε m ” is the dielectric constant of the medium, “r” is the particle radius, and “E "Is the electric field strength. Therefore, when the
開口部15に標的粒子22が進入されたか否かを確認するために、各センサ素子5の電流計19と電圧計58を用いて、ドレイン電極9及び第1のソース電極10間の電位差と電流値からチャネル12aの抵抗(以下、「ソースドレイン間抵抗」又は「チャネル抵抗」とも称する)を測定してもよい。
The potential difference between the
図4の(a)に示すように、開口部15に標的粒子22が入ったセンサ素子5aにおいては、電流値が変化する。電極間には交流電圧が印加されているので電流値は特定の周期で振幅する。例えば、電流値の変化とは、電流値が振幅する位置のシフトである。例えば、標的粒子22が開口部15に入った後は、図4の(a)に示すように振幅の位置がより電流値の低い位置(以下、「下側」と称する)にシフトし得る。或いは、バイオセンサ1の構成や試料の種類に依存して振幅が電流値のより高い位置(以下、「上側」と称する)シフトする場合もある。
As shown in FIG. 4A, in the sensor element 5a in which the
一方、開口部15に標的粒子22が進入しなかったセンサ素子5bにおいては、図4の(b)に示すように電流値に変化がなく、同じ位置で振幅する。なお、ここでは便宜上電圧を一定とした場合で説明したが、実際にはチャネル抵抗が変化するため、電圧値は若干変動する。従って、電流値だけでなく電位差も計測してチャネル抵抗の変化として計測することにより、より正確に標的粒子の捕捉を検出することができる。
On the other hand, in the sensor element 5b in which the
しかしながらこの工程においては、標的粒子22と同様の形状を有する標的粒子22以外の物体(非標的粒子23)が開口部15に進入する可能性もある。その場合も電流値は変化する。
However, in this step, an object (non-target particle 23) other than the
次に、工程(S4)以降について図5を用いて説明する。工程(S3)で試料溶液を洗浄して、余剰の標的粒子を洗い流した後、工程(S4)において、空間4内に捕捉体を添加する。捕捉体24は、標的粒子22に特異的に結合する物質であるため、例えば、開口部15内に進入した標的粒子22に結合する。捕捉体24を標的粒子22に結合させるため、例えば、1時間程度放置することが好ましい。一方、非標的粒子23には捕捉体24が結合しない。工程(S4)は、開口部15から標的粒子が放出されないよう、工程(S2)で発生させた誘電泳動を維持したまま行う。
Next, the step (S4) and the subsequent steps will be described with reference to FIG. After the sample solution is washed in step (S3) to wash away excess target particles, a capture body is added into the
工程(S5)において、ソースドレイン間抵抗を測定する。測定は、工程(S3)の後、工程(S4)の直前から連続的に行うことが望ましいが、必要に応じて間欠的に測定しても構わない。例えば捕捉体24を負電荷を有する標識物質25で標識しておけば、捕捉体24が開口部15内の標的粒子22に結合すると、そのセンサ素子5aにおいてはソースドレイン間抵抗が捕捉体24結合前と比較して変化する。便宜上電圧一定として説明すると電流値は図5の(a)のように低下あるいは上昇する。一方、開口部15に非標的粒子23が入ったセンサ素子5b又は開口部15に標的粒子22が進入しなかったセンサ素子5(図示せず)においては、図5の(b)に示すように電流値の変化がなく、同じ位置で振幅する。なお、便宜上電流値の変化で説明したが、実際に変化しているのは抵抗値であり、抵抗値の変化を検出した方が正確な測定が出来ることは、前述と同様である。
In the step (S5), the resistance between the source and the drain is measured. It is desirable that the measurement is performed continuously immediately after the step (S3) immediately before the step (S4), but may be performed intermittently as needed. For example, if the capturing
工程(S6)において工程(S5)の測定結果から、標的粒子22の有無又は量を決定する。例えば、抵抗値が変化したセンサ素子5がある場合、試料中に標的粒子22が存在すると決定することができる。反対に抵抗値が変化したセンサ素子5がない場合、試料中に標的粒子22が存在しないと決定してもよい。また、抵抗値が変化したセンサ素子5は、その開口部15に標的粒子22が存在するとみなすことができる。反対に抵抗値が変化しないセンサ素子5は、その開口部15に標的粒子22が存在しないとみなすことができる。
In step (S6), the presence or absence or amount of
或いは、抵抗値の変化量が予め設定された閾値以上であるセンサ素子5があった場合に、その開口部15に標的粒子22が存在する、或いは試料中に標的粒子22が存在すると決定してもよい。そのような閾値は、標的粒子22が存在することが知られている試料を当該バイオセンサによる検出に供し、抵抗値の変化量を計測することによって決定することができる。
Alternatively, when there is a
或いは、抵抗値が変化したセンサ素子5又は変化量が閾値以上であるセンサ素子5の数から試料中の標的粒子22の存在量を決定することもできる。
Alternatively, the abundance of the
上記抵抗値の変化について、チャネル12としてグラフェンを使用した例を用いて説明する。グラフェンは、両極特性を有しているため、電子がキャリアである状態と空孔がキャリアである状態がある。したがって、図8に示すように、ゲート電圧(Vg)とソースドレイン間電流値(ISd)との関係はV字の形を示す。
The change in the resistance will be described using an example in which graphene is used for the
標的粒子22や捕捉体24は負電荷を有するため、それらが開口部15に進入することによって、電子がチャネル12aからチャネル12に注入される。その結果、グラフは見掛け上、図8の破線で示すようにVg軸のマイナス側にシフトする。ソースドレイン間に印加されている交流電圧の幅(図中両矢印で示す)においては、このシフトによってISdが小さくなる。故に、標的粒子22や捕捉体24が開口部15に進入すると図8の(a)に示すように電流値の振幅が下側にシフトする。一方、標的粒子22や捕捉体24が開口部15に進入しなかった場合は、シフトは起こらないので図8の(b)に示すように同じ位置で振幅する。このようにして、開口部15への標的粒子22や捕捉体24の進入を電流値の変化(正確には抵抗値の変化)として検出することができる。
Since the
更なる実施形態において、工程(S4)〜(S6)を異なる種類の捕捉体を用いて繰り返し行ってもよい。即ち、上記のように1種類目の捕捉体を添加して工程(S4)〜(S6)を行った後、更に異なる種類の標的粒子に特異的に結合する、異なる種類の捕捉体を添加し、同様に工程(S4)〜(S6)を行うことができる。即ち、複数の種類の捕捉体を用いて工程(S4)〜(S6)を行うことにより、複数種類の標的粒子の検出を続けて行うことが可能である。繰り返しの都度、抵抗値の変化したセンサ素子5の位置を記録しておけば、複数の標的粒子22がそれぞれ存在するセンサ素子5の位置情報を得ることができる。
In a further embodiment, steps (S4) to (S6) may be repeated using different types of capture bodies. That is, after performing the steps (S4) to (S6) by adding the first kind of capturing body as described above, further adding a different kind of capturing body that specifically binds to a different kind of target particle. Steps (S4) to (S6) can be similarly performed. That is, by performing steps (S4) to (S6) using a plurality of types of capturing bodies, it is possible to continuously detect a plurality of types of target particles. By recording the position of the
なお、上記ではチャネル抵抗をAC測定した事例で説明しているが、DC測定することも可能である。その場合には、図6に示すように、スイッチ52をDC電源56側に接続する。また、ゲート電圧を印加して測定することも可能である。その場合には図7に示すように、スイッチ53をDC電源57側に接続する。ただし、DC測定を行う際には誘電泳動は切れてしまうため、標的粒子が開口15から出て行ってしまうおそれがある。そのような場合には、図6、Cに示すように、標的粒子を捕捉するようなプローブをチャネル12aの表面に固定しておけばよい。
In the above description, the case where the channel resistance is measured by AC is described, but DC measurement can also be performed. In that case, as shown in FIG. 6, the
なお、前記捕捉体は、正確には標的粒子の表面に発現しているバイオマーカを認識して結合している。従って、バイオマーカの発現量に応じて捕捉体の結合数も変わるため、抵抗値の変化量からバイオマーカの発現量を計測することも出来る。さらに、ひとつの粒子が複数種類の捕捉体に結合するバイオマーカを発現している場合にも、それら捕捉体のいずれにおいても抵抗値が変化するため、その粒子がいずれのバイオマーカをも発現していることを検出することが出来る。 The capturer recognizes and binds to a biomarker expressed on the surface of the target particle to be precise. Therefore, the number of binding of the capturing body changes according to the expression amount of the biomarker, and therefore, the expression amount of the biomarker can be measured from the change amount of the resistance value. Furthermore, even when one particle expresses a biomarker that binds to a plurality of types of capturers, the resistance value changes in any of the capturers, so that the particle expresses any of the biomarkers. Can be detected.
以上に説明したバイオセンサ及び標的粒子検出方法によれば、試料中の標的粒子22を誘電泳動により引き付け、標的粒子22を1つずつ開口部15に収容し、抵抗値の変化により標的粒子22を検出する。そのため、試料中の標的粒子のデジタルカウントが可能であり、高感度且つ特異的に標的粒子を検出することができる。また、試料をそのまま用いても検出が可能であるため、遠心又は抽出等の工程を予め行う必要がなく、操作が簡便であり、コンタミネーションや標的粒子の破壊等を防ぐこともできる。また、バイオセンサは、小型であるため持ち運びが容易であり様々な場所において使用可能である。
According to the biosensor and the target particle detection method described above, the
複数の捕捉体を用いて複数の標的粒子を検出する場合は、標的粒子の種類及びその数の情報を得ることができる。 When a plurality of target particles are detected using a plurality of capturing bodies, information on the type and the number of the target particles can be obtained.
捕捉体24として、例えば、抗体又は抗原結合フラグメント、レクチン、或いは、天然由来核酸、人工核酸、アプタマー、ペプチドアプタマー、オリゴペプチド又はタンパク質等を用いることができる。例えば、標的粒子22が細胞外小胞である場合、細胞外小胞の表面に発現しているタンパク質、糖タンパク質、脂質、糖鎖、或いは表面に付着しているcfDNA等と結合する捕捉体24を用いることができる。
As the capturing
捕捉体24を標識する標識物質25として、例えば、負電荷のアニオン、正電荷のカチオン、蛍光色素、金属ビーズ、誘電体ビーズ等を用いることができる。捕捉体24への標識は、公知の何れかの方法を用いて行うことができる。捕捉体24は、例えば、捕捉体24を溶媒中に含ませた試薬として用意されてもよい。
As the
標的粒子検出方法は、各工程を自動的に行う装置によって行われてもよい。そのような装置は、例えば、バイオセンサ1と、試料、洗浄剤又は試薬等を空間4に送液する送液部と、各センサ素子5の抵抗値の情報を格納し、処理するデータ処理部と、これらの各部の操作を制御する制御部とを含む。上記工程の操作は、装置の操作者の入力により実行されてもよいし、制御部に含まれるプログラムによって実行されてもよい。
The target particle detection method may be performed by an apparatus that automatically performs each step. Such a device includes, for example, a
標的粒子22の有無又は量を検出することにより、試料の状態又は試料の由来となる生体の状態を知ることができる。例えば、標的粒子22が細胞外小胞である場合には、その検出により、試料の由来となる生体の健康状態、例えば、特定の疾患の有無、種類、経過、薬理効果又は罹患しやすさ等の情報を得ることが可能である。特定の疾患とは、例えば、癌や、アルツハイマー病、パーキンソン病、レビー小体型認知症等の認知症、神経変性疾患、あるいは急性腎障害等であるが、これらに限定されるものではない。特定の疾患が癌である場合、その部位、転移先あるいは転移リスクのある部位等の情報も得られる可能性がある。或いは、生体の疾患以外の性質、例えば、老化、代謝、疲労、ストレス、妊娠又は胎児の状態等の情報も得られ得る。
By detecting the presence or absence or amount of the
また、複数の捕捉体24を用いて複数種類の標的粒子22の検出を行うことによって、例えば、複数の標的粒子22の数の比や組み合わせ等から、生体の健康状態を判断してもよい。或いは、生体における複数の健康状態の項目について網羅的な情報を得ることもできる。
In addition, by detecting a plurality of types of
例えば、実施形態の方法による細胞外小胞の検出結果から、試料の由来となる生体の疾患や健康状態の診断を行うこともできる。 For example, from the detection result of extracellular vesicles by the method of the embodiment, it is possible to diagnose a disease or a health condition of a living body from which the sample is derived.
なお、第1の実施形態の標的粒子検出方法には、図7に示すような上部電極3を備え、遮蔽電極14を備えないバイオセンサ1を用いてもよい。この場合、バイオセンサ1を平面視した時の上部電極3の面積は、チャネル12aの面積よりも大きい。この構成によれば、上部電極3には電圧を印加せず、各センサ素子5のドレイン電極9と第2のソース電極11との間にそれぞれ交流電圧を印加すると、標的粒子22が開口部15に引き付けられるような誘電泳動を起こすことができる。
Note that, in the target particle detection method of the first embodiment, the
ただし、バイオセンサ1を平面視したときのチャネル12の面積が開口15の面積よりも大きすぎると、絶縁膜のチャネル12に積層された箇所に標的粒子が引っ掛かってしまうため、チャネル12の大きさをなるべく小さくすることが好ましい。従って、図9の実施例では、3端子法ではなく2端子法の構造としている。さらに本実施例では、構成をより単純にするため電圧計を削除している。このようなバイオセンサ1も上記の標的粒子検出方法に用いることが可能である。
However, if the area of the
(第2の実施形態)
・バイオセンサ
図10は、第2の実施形態のバイオセンサの一例を示す断面図、図11は、第2の実施形態のバイオセンサ1の平面図である。本実施例においては、上部電極3aは、行方向に並ぶセンサ素子の開口部と開口部との間、及び列方向に並ぶセンサ素子の開口部と開口部との間に配置され、格子形状をなす。平面視した時の上部電極3aの面積は遮蔽電極14の面積よりも小さい。上部電極3の幅wは、例えば、50nm〜5μmとすることができる。
(Second embodiment)
-Biosensor Fig. 10 is a sectional view showing an example of the biosensor of the second embodiment, and Fig. 11 is a plan view of the
上部電極3aは、スイッチ51に繋がっていて、AC電源18とスイッチ53との、いずれかに接続できる。スイッチ53は、グランドとDC電源57とのいずれかに接続できる。
The
図12は、本実施例のバイオセンサを用いて標的粒子を捕捉する様子を示す断面図である。上部電極3aはスイッチ51、スイッチ53を介して、グランド電位に接続されている。遮蔽電極14はスイッチ53を介して、グランド電位に接続されている。チャネル12はスイッチ50とスイッチ52を介して、AC電源に接続されている。これにより、図4同様に、開口15内に向けて電界強度が強くなる分布となるため、標的粒子が開口15内に侵入する。標的粒子の侵入をチャネル12aの電流変化(正確には抵抗変化)によって電気的に検出できる点も図4同様である。
FIG. 12 is a cross-sectional view illustrating a state in which target particles are captured using the biosensor of this example. The
図13は、本実施例のバイオセンサを用いて標的粒子に捕捉体を結合させる様子を示す断面図である。スイッチ51,53,50,52は、図12の通りであり、チャネル12aの電流変化(正確には抵抗変化)によって電気的に検出できる点は図5同様である。
FIG. 13 is a cross-sectional view showing a state where a capturing body is bound to target particles using the biosensor of this example. The
図14および図15は、本実施例のバイオセンサを用いて、所望の標的粒子を回収あるいは排出する方法を説明する断面図および平面図である。図14は所望の標的粒子だけを開口15の中から排出する方法を示す断面図である。上部電極3aはスイッチ51によりAC電源18に接続する。遮蔽電極はスイッチ53によりグランドのままとしておく。スイッチ50は、個々のセンサ素子5毎に切り替える。例えば、回収あるいは排出したくない標的粒子が捕捉されているセンサ素子5に繋がっているスイッチ50は電源ライン54に接続したままとしておく。電源ライン54はスイッチ52によってAC電源18に繋がっている。一方、回収あるいは排出したい標的粒子が捕捉されているセンサ素子5に繋がっているスイッチ50は、グランドライン20側に接続する。これにより、グランドライン20に繋がったチャネル12は、遮蔽電極と同電位になるため、遮蔽電極との間の電界は消失し、上部電極3aとの間で電界分布を形成する。ここで上部電極3aは、遮蔽電極と遮蔽電極の開口から露出しているチャネル12aを合わせた面積に比べて小さいため、電界強度分布は、上部電極3a側に向かって強くなる。従って、グランドライン20に接続されたチャネル12aに捕捉されていた標的粒子は、誘電泳動によって上部電極3aに向かって排出される。一方、AC電源18に接続されたチャネル12aは、上部電極3とは同電位のため、上部電極3aとの間での電界分布を形成されない。遮蔽電極との間の電界分布を残ったままであるため、開口15周辺で局所的な電界強度の分布が形成される。この電界強度分布は開口15の外側に向けて疎となっているため、AC電源18に接続されたチャネル12aに捕捉された標的粒子は開口15内に入ったままとなる。
14 and 15 are a cross-sectional view and a plan view illustrating a method of collecting or discharging desired target particles using the biosensor of the present embodiment. FIG. 14 is a cross-sectional view showing a method for discharging only desired target particles from the
図15は、図14における標的粒子の排出の様子を平面図で示したものである。AC電源18に接続されたチャネル上の開口部15bに入った標的粒子は、開口部15bの中に捕捉されたままとなっているのに対し、グランドライン20に接続されたチャネル上の開口部15aに入っていた標的粒子は上部電極3aに向けて排出される。空間4に充填された液相に流れを与えれば、開口部から排出された標的粒子は、上部電極3aの線路に沿って排出される。この際、AC電源に接続したチャネルが形成する電界分布は、開口部周辺の局所的なものとなっているため、上部電極3aの線路に沿って排出される標的粒子を再捕捉してしまうことがない。
・標的粒子検出方法
図16は、第2の実施形態のバイオセンサを用いる標的粒子検出および分離方法の一例を示す概略フローである。標的粒子検出方法は、次の工程を含む。(S1)バイオセンサの空間に試料溶液を収容すること、(S2)上部電極3a及び遮蔽電極をグランドラインに接続し、各センサ素子をAC電源に接続し、誘電泳動を起こして標的粒子を各センサ素子上の開口部に捕捉すること、(S3)試料溶液を洗浄して、余剰の標的粒子を排出すること、(S4)標的粒子に特異的に結合する捕捉体を空間内に添加すること、(S5)各センサ素子に流れる電流値と少なくとも2つの電極間の電位差を測定すること、(S6)前記測定の結果に従って、試料中の標的粒子の有無又は量を決定すること、(必要に応じて、捕捉体の種類を変えてS3〜6を繰り返す)、(S7)前記測定の結果に従って、回収あるいは排出したい標的粒子が捕捉されているセンサ素子を決定すること、(S8)回収または排出したい標的粒子を捕捉したセンサ素子と遮蔽電極を接地し、その他のセンサ素子と上部電極3aをAC電源に接続すること、(S9)空間4の液体に流れを与えて、回収または排出したい標的粒子を、センサアレイ上の空間4から回収または排出すること。
FIG. 15 is a plan view showing how the target particles are discharged in FIG. Target particles entering the
-Target particle detection method Fig. 16 is a schematic flow chart showing an example of a target particle detection and separation method using the biosensor of the second embodiment. The target particle detection method includes the following steps. (S1) storing the sample solution in the space of the biosensor; (S2) connecting the
工程(S1)〜(S6)は、例えば、第1の実施形態において説明した標的粒子検出方法の工程(S1)〜(S6)と同様に行うことができる。 Steps (S1) to (S6) can be performed, for example, in the same manner as steps (S1) to (S6) of the target particle detection method described in the first embodiment.
工程(S7)においては、工程(S6)までの測定結果から、各捕捉体の結合に対して所望の結果、すなわち陽性、陰性、或いは所望の応答量(抵抗変化量)を示した標的粒子のサブクラスが捕捉されているセンサ素子の位置を読み取る。この結果から、回収して別の解析に回したいサブクラス、あるいは不要であるため排出してしまいたいサブクラスを決定する。 In the step (S7), from the measurement results up to the step (S6), the target particles exhibiting a desired result with respect to the binding of each capturer, that is, a positive or negative, or a desired response amount (resistance change amount). Read the position of the sensor element where the subclass is captured. From this result, a subclass that is desired to be collected and sent to another analysis, or a subclass that is unnecessary and should be discharged is determined.
次に工程(S8)において、前記で回収あるいは排出したいサブクラスが捕捉されたセンサ素子をグランド電位に接地する。一方、開口部15内に捕捉しておきたいサブクラスが入ったセンサ素子はAC電源に接続しておく。さらに遮蔽電極をグランドに接地し、上部電極3aをAC電源に接続する。グランドに接地されたセンサ素子の開口部15内の露出部は、遮蔽電極とともに、上部電極3aとの間で電界を形成し、電界強度が上部電極3a側で密となるため、誘電泳動によって開口部15内の標的粒子が排出される。一方、AC電源に接続されたセンサ素子の開口部15内の露出部は、遮蔽電極との間で局所的な電界を形成し、電界強度が開口部の外に向かって疎な分布となるため、標的粒子は引き続き開口部15内に保持される。
Next, in step (S8), the sensor element in which the subclass to be collected or discharged is captured is grounded to the ground potential. On the other hand, a sensor element containing a subclass to be captured in the
次に工程(S9)によって、空間4内の液に何等かの流れを与えれば、前記にて開口部から排出された標的粒子がセンサアレイ上から回収あるいは排出される。空間4内の液に流れを与える方法としては、マイクロポンプを用いてもよいし、電気泳動を行っても構わない。
Next, if a certain flow is given to the liquid in the
(第3の実施形態)
・バイオセンサ
図17は、第3の実施形態のバイオセンサの一例を示す断面図である。この例におけるバイオセンサ1は、開口部15に露出したチャネル12aの表面にプローブ26を備える。それ以外の構成は、第2の実施形態のバイオセンサと同じである。
(Third embodiment)
-Biosensor Fig. 17 is a cross-sectional view illustrating an example of the biosensor according to the third embodiment. The
プローブ26は、標的粒子22を選択的又は特異的に捕捉する分子である。プローブ26は、例えば、抗体又は抗原結合フラグメント、或いは、天然由来核酸、人工核酸、アプタマー、ペプチドアプタマー、オリゴペプチド、レクチン又はタンパク質等である。
The
例えば、標的粒子22が細胞外小胞である場合、細胞外小胞の表面に発現しているタンパク質、糖タンパク質、脂質又は糖鎖、或いは表面に付着しているcfDNA等と結合するプローブ26を用いることができる。
For example, when the
また、プローブ26は、標的粒子22とチャネル12とを解離可能に結合する。例えば、これらは適切な試薬の添加等により標的粒子22とプローブ26との間、プローブ26内又はプローブ26とチャネル12との間において結合を切断することが可能であるように構成される。
Further, the
例えば、チャネル12a上にNi−NTAを固定し、プローブ26をHis−Tagで修飾する。そして、His−TagとNi−NTAとの結合によりプローブ26をチャネル12aに固定する。この場合、イミダゾールの添加によりHis−TagとNi−NTAとの間の結合を切断することができる。
For example, Ni-NTA is immobilized on the
或いは、プローブ26として抗体を用いる場合、チャネル12a上にプロテインAを固定し、抗体のFc部とプロテインAとの結合によりプローブ26をチャネル12aに固定する。この場合、試料液を酸性条件とすることによってプロテインAと抗体との間の結合を切断することができる。
Alternatively, when an antibody is used as the
或いは、プローブ26としてGST発現抗体を用いる場合、チャネル12a上にグルタチオンを固定し、抗体のGSTとグルタチオンとの結合によりプローブ26をチャネル12aに固定する。この場合、還元型グルタチオンの添加によってGSTとグルタチオンとの結合が還元型グルタチオンとの結合に置換され、抗体とをチャネル12との結合を切断することができる。
Alternatively, when a GST-expressing antibody is used as the
或いは、磁性体ビーズを担持させたプローブ26を用いれば、チャネル12の磁性を入/切することによってチャネル12とプローブ26とを結合させたり解離させたりすることができる。
Alternatively, if a
或いは、チャネル12とプローブ26と標的粒子22とを直接結合する。この場合、プローブ26との結合について標的粒子22と競合する競合リガンドを添加することによって、プローブ26との結合が標的粒子22から競合リガンドに置き換わる。その結果、標的粒子22を解離することができる。競合リガンドは、例えばプローブ26へのアフィニティーが標的粒子22よりも強いリガンドであることが好ましい。
Alternatively, the
或いは、プローブ26としてRNAアプタマー、DNAアプタマー、ペプチドアプタマーを用いる場合、RNase、DNAase、プロテアーゼをそれぞれ添加することによってプローブ26を分解し、標的粒子22を解離することができる。
Alternatively, when an RNA aptamer, a DNA aptamer, or a peptide aptamer is used as the
・標的粒子検出方法
図18は、第3の実施形態のバイオセンサを用いる標的粒子検出方法の一例を示す概略フローである。当該方法においては、まず、(S11)バイオセンサの空間に試料溶液を収容すること、(S12)上部電極及び遮蔽電極をグランドに接地し、各センサ素子のソース電極にAC電源を接続して、誘電泳動により標的粒子を開口部に誘い込む。工程(S11)と(S12)は、例えば、第3の実施形態において説明した標的粒子検出方法の工程(S1)(S2)と同様に行うことができる。
-Target particle detection method Fig. 18 is a schematic flow chart showing an example of a target particle detection method using the biosensor of the third embodiment. In the method, first, (S11) the sample solution is accommodated in the space of the biosensor, (S12) the upper electrode and the shield electrode are grounded to ground, and an AC power source is connected to the source electrode of each sensor element. The target particles are guided into the opening by dielectrophoresis. Steps (S11) and (S12) can be performed, for example, in the same manner as steps (S1) and (S2) of the target particle detection method described in the third embodiment.
次に工程(S13)にて、センサ素子と遮蔽電極をグランド電位に接地し、上部電極にAC電源を接続する。この操作によって、以下に示すプローブ26と結合能を持たない粒子は、誘電泳動によって開口部15から排出される。
Next, in step (S13), the sensor element and the shield electrode are grounded to the ground potential, and an AC power supply is connected to the upper electrode. By this operation, particles having no binding ability with the
(a)標的粒子22を特異的に捕捉するプローブ26を用いた場合
この例においては、工程(S12)により標的粒子22が開口部15に進入すると、標的粒子22がプローブ26と結合する。その結果、標的粒子22をチャネル12aに捕捉することができる。
(A) In the case where the
工程(S13)では、工程(S12)と逆の電界強度勾配がかかるため、プローブ26と結合しなかった非標的粒子23や、開口部15内に進入した夾雑物を除去することができる。一方、標的粒子22はプローブ26によって捕捉されているため、開口部15から放出されない。
In the step (S13), an electric field strength gradient opposite to that in the step (S12) is applied, so that the
次に工程(S14)にて、開口部15から排出された非標的粒子23や夾雑物および空間4内の余剰の標的粒子22を洗い流す。
Next, in a step (S14), the
その後、(S15)各センサ素子5のソースドレイン電極間抵抗値を測定すること、及び(S16)試料中の標的粒子22の有無又は量を決定することを行ってもよい。抵抗値の測定は、工程(S12)の操作中にも行っておけば、開口部15に標的粒子22が入る前の抵抗値との差から、洗浄後に開口部15に標的粒子22が残ったセンサ素子5を特定することができる。
After that, (S15) measuring the resistance value between the source and drain electrodes of each
工程(S15)及び(S16)によって標的粒子22が存在することが確認された場合、更にその後、工程(S17)にて、チャネル12と標的粒子22との結合を解離させる試薬を添加し、工程(S18)にて、工程(S13)と同様の電界をかけることにより、空間4内に標的粒子22を放出し、さらに工程(S19)にて空間4内の液体を流すことによって、標的粒子22を回収することも可能である。空間4内の液体に流れを作る方法としては、例えばマイクロポンプや電気泳動を行うことが可能である。
When the presence of the
この方法によって、試料を遠心又は抽出等を行うことなく、試料から所望の標的粒子22を容易に分離することができる。工程(S11)〜(S19)を含む方法を「標的粒子分離方法」とも称する。分離し、回収した標的粒子22を更に分析することもできる。例えば、標的粒子22が細胞外小胞である場合は、回収後、膜タンパク質や脂質、糖鎖、内包物等を分析することができる。あるいはサイトカインやリガンド、細胞や生体組織に対する応答をin Vitroで確認したり、モデル動物への影響をin Vivoで確認したりすることができる。
By this method, the desired
(b)標的粒子22を選択的に捕捉するプローブ26を用いる場合
この例においては、工程(S11)〜(S12)を行うことにより、例えば、標的粒子22を含む大きな分類の物体集団がプローブ26に捕捉される。この後工程(S13)にて誘電泳動により、それ以外の物体からなる夾雑物を開口部15から空間4内に放出し、工程(S20)で洗浄することによって、これらの夾雑物を除去することができる。この工程によって、試料から標的粒子22を含む大きな分類の物体集団を一度選別することができ、この後の捕捉体24を用いた検出の精度を高めることが可能である。
(B) In the case of using the
次に、捕捉体24を用いた更なる検出工程として、(S21)標的粒子に特異的に結合する捕捉体を空間内に添加すること、(S22)各センサ素子のソースドレイン電極間抵抗値を測定すること、(S23)前記測定の結果に従って、試料中の標的粒子の有無又は量を決定することを行ってもよい。工程(S20)〜(S23)はそれぞれ、上記第1.5の実施例における工程(S3)〜(S6)と同様に行うことができる。工程(S21)は、工程(S12)のような誘電泳動を発生させて行ってもよい。捕捉体24の誘電率が高い場合あるいは誘電率の高い標識を修飾した場合には、誘電泳動により捕捉体24を開口部15に近づけ、標的粒子22に結合しやすくすることができる。或いは、誘電泳動により標的粒子22が進入していない開口部15に捕捉体24が近づくことにより検出に悪影響を及ぼすことが考えられる場合は、誘電泳動を停止して行ってもよいし、あるいは工程(S13)と同様の逆勾配の誘電泳動を行ってもよい。捕捉体24の誘電率が低い場合あるいは誘電率の低い標識を修飾した場合には、上記誘電泳動の方向を逆さまにすればよい。工程(S20)〜(S23)を複数の捕捉体24を用いて繰り返し行い、複数の標的粒子22を検出してもよい。
Next, as a further detection step using the capturing
更に、工程(S21)の後、工程(S22)の前に、空間4を洗浄してもよい。それによって標的粒子22と結合しなかった捕捉体24を除去することができる。例えば、開口部15に非特異的に進入した捕捉体24も除去することができる。それによってより正確な検出が可能となる。
Furthermore, the
洗浄工程は、例えば、空間4内に水、生理水、PBS,TBS、又はPBS−T,TBS−T等の洗浄剤を送液し、古い液体を押し出すことにより行うことができる。
The washing step can be performed by, for example, sending a cleaning agent such as water, physiological water, PBS, TBS, or PBS-T or TBS-T into the
(第4の実施形態)
・標的粒子検出方法
図21は、第4の実施形態の標的粒子検出方法の一例を示す概略フローである。当該方法においては、工程(S31)〜(S33)は、第2の実施例の工程(S11)〜(S13)と同様であり、工程(S34)〜(S39)は、第2の実施例の工程(S14)〜(S19)と同様であり、工程(S40)〜(S47)は、第2の実施例の工程(S20)〜(S27)と同様である。本実施例が、第2の実施例と異なる点は、工程(S32)と(S33)を必要に応じて繰り返す点である。
(Fourth embodiment)
-Target Particle Detection Method FIG. 21 is a schematic flow chart showing an example of the target particle detection method of the fourth embodiment. In this method, steps (S31) to (S33) are the same as steps (S11) to (S13) of the second embodiment, and steps (S34) to (S39) are the same as those of the second embodiment. Steps (S14) to (S19) are the same as steps (S40) to (S47), and are the same as steps (S20) to (S27) of the second embodiment. This embodiment is different from the second embodiment in that steps (S32) and (S33) are repeated as necessary.
図22に工程(S32)における断面図を示す。センサ素子はスイッチ50とスイッチ52によってAC電源18に接続されていて、遮蔽電極はスイッチ53でグランドに接地されていて、上部電極はスイッチ51とスイッチ53でグランドに接地されている。この際、開口部15に露出しているチャネル12aは、遮蔽電極と上部電極とに対して電界を形成し、電界強度の分布は開口部15に向かって密となっている。従って、標的粒子は開口部15の中に誘電泳動によって、誘い込まれる。ここで標的粒子同様に誘電率が高い非標的粒子があった場合、同様に開口部15に誘電泳動によって誘い込まれてしまう。また、非標的粒子の性状が標的粒子に似ている場合、センサ素子で検出される電気信号も似たようなものとなってしまい、この段階では標識粒子と非標識粒子の違いが見分けられない。
FIG. 22 shows a cross-sectional view in the step (S32). The sensor element is connected to the
図14に工程(S33)における断面図を示す。センサ素子はスイッチ50によってグランド電位に接地され、遮蔽電極もスイッチ53によってグランド電位に接地される。上部電極はスイッチ51によってAC電源に接続される。上部電極が、遮蔽電極と開口部15に露出しているチャネル12aに対して、電界を形成する。ここで上部電極の面積は、遮蔽電極とチャネル12aを合わせた面積に対して、小さいため、電界強度は上部電極に向けて密となり、図22とは逆向きの勾配となる。従って、開口部15から粒子を放出する方向の誘電泳動が発生するが、標的粒子はチャネル12a表面に固定されたプローブに結合しているため、開口部15から放出されない。一方、非標的粒子はプローブに結合しないため、誘電泳動によって開口部15から放出される。
FIG. 14 shows a sectional view in the step (S33). The sensor element is grounded to the ground potential by the
図15に再び工程(S32)を行った際の断面図を示す。非標的粒子が放出された開口部に新たに粒子が誘い込まれ、それに応じてセンサ素子が新たな粒子の捕捉を検出している。一方、標的粒子が開口部に入ったままになっていたセンサ素子の信号は図14で検出したままの信号となっている。新たに捕捉した粒子が標的粒子か非標的粒子かは分からないが、捕捉したままになっている粒子が標的粒子であることは予測できる。これらの検出情報から所望の数の標的粒子が捕捉できるまで、工程(S32)と(S33)を繰り返すことができる。あるいは、単純に繰返し回数を決めて処理しても構わない。 FIG. 15 shows a cross-sectional view when the step (S32) is performed again. Particles are newly attracted to the opening from which the non-target particles have been released, and the sensor element detects the capture of the new particles accordingly. On the other hand, the signal of the sensor element in which the target particle has remained in the opening is the signal detected in FIG. It is not known whether the newly captured particles are target particles or non-target particles, but it can be predicted that the particles that remain captured are target particles. Steps (S32) and (S33) can be repeated until a desired number of target particles can be captured from the detection information. Alternatively, processing may be performed simply by determining the number of repetitions.
上記繰り返し工程は、試料中の標的粒子22の存在量が少ないと予想される場合に特に有効である。例えば、癌由来の細胞外小胞は、細胞外小胞全体の1%程度しか存在していない場合がある。この場合、単純に細胞外小胞を集めた場合、1,000個集めたとしても平均で10個程度しか癌由来の細胞外小胞は回収できない。癌由来の細胞外小胞が多様性を持っていることを考慮すると、発現量の少ないサブクラスは回収しそこなってしまうリスクがある。このような場合、例えば癌由来の細胞外小胞に特徴的に発現している表面マーカ、例えばCD9に結合するようなプローブを用いれば、捕捉された細胞外小胞の中に高頻度で癌由来の細胞外小胞が含まれることになる。
The repetition step is particularly effective when the amount of the
従って、本実施例を用いれば、所望の標的粒子を効率的に回収できるため、標的粒子に含まれるサブクラスを見落とすリスクが小さく、レアなサブクラスも検出することが可能となり、さらにセンサアレイの規模も小さくすることが出来る。 Therefore, by using this example, the desired target particles can be efficiently collected, so that the risk of overlooking the subclasses contained in the target particles is small, rare subclasses can be detected, and the size of the sensor array can be reduced. Can be smaller.
1…バイオセンサ
2…センサアレイ
3,3a…上部電極
4…空間
5…センサ素子
6…第1の基板
7…第1の絶縁層
8a…第1の間隙
8b…第2の間隙
9…ドレイン電極
10…第1のソース電極
11…第2のソース電極
12…チャネル
13…第2の絶縁層
14…遮蔽電極
15…開口部
17…第1のAC/DC電源
18…第2のAC/DC電源
19…電流計
22…標的粒子
24…捕捉体
25…標識物質
26…プローブ
DESCRIPTION OF
Claims (27)
第1の基板上に複数のセンサ素子を配置したセンサアレイを備え、
前記複数のセンサ素子はそれぞれ、
前記第1の基板上に設けられた第1の絶縁層と、
前記第1の絶縁層に互いに間隙をあけて埋め込まれた少なくとも2つの電極と、
前記少なくとも2つの電極及び前記間隙上に設けられ、前記少なくとも2つの電極と接続されたチャネルと、
前記第1の絶縁層及び前記チャネル上に設けられ、前記間隙に対応する前記チャネルを露出させる開口部を有する第2の絶縁層と、
前記開口部よりも上方に設けられた第2の電極と
を備え、
前記バイオセンサを平面視した時、前記第2の電極の面積が、前記開口部から露出する前記チャネルの面積よりも大きい
バイオセンサ。 A biosensor for detecting target particles in a sample,
A sensor array having a plurality of sensor elements arranged on a first substrate;
Each of the plurality of sensor elements is
A first insulating layer provided on the first substrate;
At least two electrodes embedded in the first insulating layer with a gap therebetween;
A channel provided on the at least two electrodes and the gap and connected to the at least two electrodes;
A second insulating layer provided on the first insulating layer and the channel, the second insulating layer having an opening exposing the channel corresponding to the gap;
A second electrode provided above the opening,
A biosensor in which the area of the second electrode is larger than the area of the channel exposed from the opening when the biosensor is viewed in a plan view.
(i)第1の基板上に複数のセンサ素子を配置したセンサアレイ上に前記試料を配置すること、
(ii)第1誘電泳動を起こし、各センサ素子上の開口部に標的粒子を捕捉すること、
(iii)前記標的粒子に特異的に結合する捕捉体をセンサアレイ上に添加すること、
(iv)前記工程(iii)の直前から連続して、前記各センサ素子に流れる電流値と、前記センサ素子に備えられた少なくとも2つの電極間の電位差とを測定すること、
(v)前記測定の結果に従って、前記試料中の前記標的粒子の有無又は量を決定すること
を含む標的粒子検出方法。 A method for detecting target particles in a sample, comprising:
(I) disposing the sample on a sensor array in which a plurality of sensor elements are disposed on a first substrate;
(Ii) causing first dielectrophoresis to capture target particles in openings on each sensor element;
(Iii) adding a capturer that specifically binds to the target particle onto a sensor array;
(Iv) measuring a current value flowing through each of the sensor elements and a potential difference between at least two electrodes provided in the sensor elements continuously immediately before the step (iii);
(V) A method for detecting target particles, comprising determining the presence or absence or amount of the target particles in the sample according to the result of the measurement.
(i)第1の基板上に複数のセンサ素子を配置したセンサアレイ上に前記試料を配置すること、
(ii)第1誘電泳動を起こし、各センサ素子上の開口部に前記標的粒子を捕捉し、前記標的粒子を前記開口部から露出した前記センサ素子の基板上に埋め込まれた少なくとも2つの電極と接続されたチャネルに固定されたプローブで、前記標的粒子を特異的に捕捉すること、(iv)前記工程(i)の後、前記工程(ii)の直前から連続して、前記各センサ素子に流れる電流値と、前記センサ素子の少なくとも2つの電極間の電位差とを測定すること、
(v)前記測定の結果に従って、前記試料中の前記標的粒子の有無又は量を決定すること
を含む標的粒子検出方法。 A method for detecting the target particles in a sample,
(I) disposing the sample on a sensor array in which a plurality of sensor elements are disposed on a first substrate;
(Ii) causing first dielectrophoresis, capturing the target particles in the openings on each sensor element, and at least two electrodes embedded on the substrate of the sensor element exposing the target particles from the openings; Specifically capturing the target particles with a probe fixed to a connected channel; (iv) after the step (i), immediately after the step (ii), immediately before the step (ii); Measuring a flowing current value and a potential difference between at least two electrodes of the sensor element;
(V) A method for detecting target particles, comprising determining the presence or absence or amount of the target particles in the sample according to the result of the measurement.
(i)第1の基板上に複数のセンサ素子を配置したセンサアレイ上に前記試料を配置すること、
(ii)第1誘電泳動を起こし、各センサ素子上の開口部に標的粒子を捕捉すること、
(iii)前記標的粒子に特異的に結合する、捕捉体を前記センサアレイ上に添加すること、
(iv)前記各センサ素子に流れる電流値と、前記センサ素子の少なくとも2つの電極間の電位差を測定すること、
(v)前記測定の結果に従って、前記試料中の前記標的粒子の有無又は量を決定すること、
(vi)前記開口部に露出したチャネルと前記標的粒子とを解離し、前記標的粒子を回収すること
を含む標的粒子分離方法。 A method for separating target particles in a sample, comprising:
(I) disposing the sample on a sensor array in which a plurality of sensor elements are disposed on a first substrate;
(Ii) causing first dielectrophoresis to capture target particles in openings on each sensor element;
(Iii) adding a capturing body, which specifically binds to the target particle, onto the sensor array;
(Iv) measuring a current value flowing through each of the sensor elements and a potential difference between at least two electrodes of the sensor elements;
(V) determining the presence or absence or amount of the target particles in the sample according to the result of the measurement;
(Vi) A method for separating target particles, comprising dissociating the channel exposed in the opening from the target particles and collecting the target particles.
前記工程(vi)は、回収したい前記標的粒子が存在する前記センサ素子で、前記開口部よりも上方に設けられた第2の電極に、前記開口部に露出した前記チャネルよりも強い電界を生じさせるための第2誘電泳動を起こし、それ以外の前記センサ素子で前記第1誘電泳動を起こすことを複数種類の前記標的粒子について行い、複数種類の前記標的粒子を回収する、
請求項20に記載の方法。 The steps (iii) to (v) are repeated using different types of the capturing bodies,
In the step (vi), a stronger electric field is generated in the second electrode provided above the opening in the sensor element in which the target particles to be collected are present than in the channel exposed in the opening. Causing a second dielectrophoresis to cause the first dielectrophoresis to occur in the other sensor elements for a plurality of types of the target particles, and collecting a plurality of types of the target particles,
The method according to claim 20.
(i)第1の基板上に複数のセンサ素子を配置したセンサアレイ上に前記試料を配置すること、
(ii)第1誘電泳動を起こし、各センサ素子上の開口部に前記標的粒子を捕捉し、前記標的粒子を前記開口部から露出した前記センサ素子の基板上に埋め込まれた少なくとも2つの電極と接続されチャネルに固定されたプローブで、前記標的粒子を特異的に捕捉すること、(iv)前記工程(i)の後、前記工程(ii)の直前から連続して、前記各センサ素子に流れる電流値と、前記センサ素子の少なくとも2つの電極間の電位差とを測定すること、
(v)前記測定の結果に従って、前記試料中の前記標的粒子の有無又は量を決定すること
(vi)前記チャネルと前記標的粒子とを解離し、前記標的粒子を回収すること
を含む標的粒子分離方法。 A method for separating target particles in a sample, comprising:
(I) disposing the sample on a sensor array in which a plurality of sensor elements are disposed on a first substrate;
(Ii) causing first dielectrophoresis, capturing the target particles in the openings on each sensor element, and at least two electrodes embedded on the substrate of the sensor element exposing the target particles from the openings; Specifically capturing the target particles with a probe connected and fixed to a channel, (iv) after the step (i), continuously flowing to each of the sensor elements immediately before the step (ii). Measuring a current value and a potential difference between at least two electrodes of the sensor element;
(V) determining the presence or absence or amount of the target particles in the sample according to the result of the measurement; and (vi) separating target channels including dissociating the channel and the target particles and collecting the target particles. Method.
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