JP2019131417A - ニッケル複合水酸化物とその製造方法、および正極活物質の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本実施形態に係るニッケル複合水酸化物は、例えば、ニッケル、コバルト、及び、任意に金属元素Mを含み、かつ、それぞれの金属元素の原子数比(1)が、Ni:Co:M=(1−a−b):a:b (ただし、0.05≦a≦0.35、0≦b≦0.10、金属元素Mは、Mn、V、Mg、Ti及びAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表され、塩素含有量が0.1質量%を超えて1.0質量%以下であり、CuKα線を線源とするX線回折における(101)面のピークの半価幅が0.35°以上1.4°以下である。本実施形態に係るニッケル複合水酸化物は、二次電池用のリチウム金属複合酸化物(正極活物質)の前駆体として好適に用いることができる。
上記比(原子数比(1))において、コバルトの含有量を示すaは、0.05≦a≦0.35である。コバルトの含有量がこの範囲である場合、二次電池のサイクル特性を向上させ、正極活物質の充放電に伴うLiの脱挿入による結晶格子の膨張収縮挙動を低減できる。aが0.05未満である場合、コバルト含有量が少なすぎ、期待する効果を得ることができないことがある。一方、aが0.35を超える場合、コバルト含有量が多すぎ、二次電池の初期放電容量が大きく低下し、コスト面で不利となることがある。また、上記比においてコバルト含有量を示すaは、電池特性やコストの観点から、0.07≦a≦0.25が好ましく、0.10≦a≦0.20とすることがより好ましい。
上記比において、金属元素Mは、Mn、V、Mg、Ti及びAlから選ばれる少なくとも1種の元素である。上記比において、金属元素Mの含有量を示すbは、0≦b≦0.1であり、好ましくは0.01≦b≦0.1である。この範囲で金属元素Mを含有する場合、二次電池の耐久特性や熱安定性を向上させることができる。bが0.01未満である場合、金属元素Mの量が少なすぎて、期待する効果を得らないことがある。一方、bが0.1を超える場合、金属元素Mの量が多すぎて、正極活物質中の酸化還元反応に寄与する他の金属元素の量が減少し、電池容量が低下することがある。
上記比において、ニッケルの含有量を示す(1−a−b)は、0.55≦a≦0.95である。ニッケルの含有量がこの範囲である場合、高い電池容量を得ることができる。また、電池容量をより向上させる観点から、aの下限は、好ましくは0.65以上であり、より好ましくは0.7以上である。ニッケルの含有量は、上述したコバルト、及び金属元素Mの含有量により、適宜調整される。
本実施形態に係るニッケル複合水酸化物は、塩素を含む。ニッケル複合水酸化物に含まれる塩素は、後述する焼成工程(ステップS50)において、リチウム金属複合酸化物の一次粒子の成長を抑制する効果があり、特定量の塩素を含むことにより、リチウム金属複合酸化物の高い結晶性を維持させつつ、高いBET比表面積を得ることができる。
ニッケル複合水酸化物は、硫酸根を含んでもよい。ニッケル複合水酸化物中の硫酸根の含有量は、ニッケル複合水酸化物全体に対して、0.01質量%以上1.0質量%以下が好ましく、0.01質量%以上0.5質量%以下がより好ましく、0.01質量%以上0.1質量%以下がさらに好ましい。また、ニッケル複合水酸化物中の塩素含有量よりも、硫酸根の含有量の方が少ないことが好ましい。ニッケル複合水酸化物中の硫酸根含有量が0.01質量%未満である場合、目的の高いBET比表面積を有する複合酸化物粒子が得られなくなることがある。一方、ニッケル複合水酸化物中の硫酸根含有量が、1.0質量%を超える場合、上述したように不純物量が多くなり、二次電池において、電池容量の低下や熱安定性が低下することがある。
ニッケル複合水酸化物は、CuKα線を線源とするX線回折における(101)面のピークの半価幅が0.35°以上1.4°以下が好ましく、0.4°以上1.2°以下がより好ましく、0.4°以上1.0°以下がより好ましい。ニッケル複合水酸化物は、複数の一次粒子から構成された二次粒子を含み、X線回折における(101)面のピークの半価幅は、ニッケル複合水酸化物の一次粒子の粒子径と負の相関がある。すなわち、半価幅が小さい場合、ニッケル複合水酸化物の一次粒子が大きい傾向があり、半価幅が大きい場合、ニッケル複合水酸化物の一次粒子が小さい傾向にある。
本実施形態に係るニッケル複合水酸化物の製造方法は、ニッケル塩、コバルト塩、及び任意に金属元素Mを含む塩と、中和剤と、を含む反応水溶液中で、晶析によりニッケル複合水酸化物の晶析物を得ること(ステップS10)と、晶析物を含むスラリーをろ過して得られるケーキを、アルカリ水溶液で洗浄して、ニッケル複合水酸化物を得ること(ステップS20)と、を備える。また、ニッケル塩及びコバルト塩の少なくとも一方は、例えば、図1〜図3に示すように、塩化物(塩化ニッケル及び/又は塩化コバルト)であってもよい。本実施形態に係るニッケル複合水酸化物の製造方法は、上記のニッケル複合水酸化物を簡便に生産性高く製造することができる。
本実施形態に係る製造方法において、ニッケル複合水酸化物は、晶析により得ることが好ましく、特に、以下の晶析工程(ステップS10)を好適に用いることができる。すなわち、晶析工程(ステップS10)は、図1〜3に示すように、塩化ニッケル及び塩化コバルトの少なくとも一方と、任意に前記元素Mと、アンモニウムイオン供給体と、中和剤と、を含む反応水溶液中で、晶析によりニッケル複合水酸化物の晶析物を得てもよい。
洗浄工程(ステップS20)は、図1に示すように、上記のニッケル複合水酸化物の晶析物を含むスラリーをろ過して得られるケーキを、アルカリ水溶液で洗浄して、ニッケル複合水酸化物を得る工程である。晶析により得られたニッケル複合水酸化物の晶析物のスラリーは、主に原料に由来する余剰な塩素や硫酸根が多く含有しており、後の焼成工程(ステップS50)において粒子成長を過度に阻害しうるので、ニッケル複合水酸化物の段階でその含有量を特定の範囲に制御することが好ましい。
本実施形態に係る正極活物質の製造方法は、図4に示すように、上述の製造方法で得られたニッケル複合水酸化物を熱処理してニッケル複合水酸化物及びニッケル複合水酸化物の少なくとも一方を得る工程(ステップS30)と、ニッケル複合水酸化物及びニッケル複合水酸化物の少なくとも一方と、リチウム化合物とを混合してリチウム混合物を得る工程(ステップS40)と、リチウム混合物を焼成して、リチウム金属複合酸化物を得る工程(ステップS50)と、を備える。本実施形態に係る正極活物質の製造方法は、高いタップ密度と高いBET比表面積とを両立させた正極活物質を簡便に生産性高く製造することができる。以下、各工程について、詳細を説明する。
図4に示すように、上述の製造方法(ステップS10〜S20)により得られたニッケル複合水酸化物を熱処理して、ニッケル複合水酸化物及びニッケル複合酸化物の少なくとも一方を得てもよい(ステップS30)。なお、以下、ニッケル複合水酸化物及びニッケル複合酸化物の少なくとも一方をまとめて「前駆体」ともいう。
次いで、熱処理後の上記ニッケル複合水酸化物及びニッケル複合酸化物の少なくとも一方(前駆体)と、リチウム化合物とを混合してリチウム混合物を得る(ステップS40)。前駆体とリチウム化合物とは、リチウム混合物中のLi/Me比(ここでのLiは、Liのモル数を表し、Meは、NiとCoと金属元素Mのモル数の合計を表す。また、「Li/Me」と略すこともある。)が、0.95以上1.20以下となるように混合される。つまり、リチウム混合物におけるLi/Me比が、最終的に得られるリチウム金属複合酸化物(正極活物質)におけるLi/Me比と同じになるように混合される。なお、Li/Me比は、上記のリチウム金属複合酸化物を構成する金属元素の原子数比、すなわち、Li:Ni:Co:M=c:(1−a−b):a:b(ただし、0.05≦a≦0.35、0≦b≦0.10、0.95≦c≦1.20、MはMn、V、Mg、Ti及びAlから選ばれる少なくとも1種の元素)中のcの値に対応する。これは、焼成工程(ステップS50)前後で、Li/Meは変化しないので、混合工程(ステップS40)で得られるリチウム混合物のLi/Meが、リチウム金属複合酸化物(正極活物質)におけるLi/Meとなるからである。
次いで、リチウム混合物を焼成して、リチウム金属複合酸化物を得る(ステップS50)。焼成工程(ステップS50)において、リチウム混合物を焼成すると、前駆体(ニッケル複合水酸化物及びニッケル複合酸化物の少なくとも一方)中の一次粒子に、リチウム化合物中のリチウムが拡散してリチウム金属複合酸化物が形成される。
以下、上述した本実施形態の製造方法により得られる正極活物質の組成、特性などについて説明する。
正極活物質は、リチウム、ニッケル、コバルト、及び、任意に元素Mを含み、かつ、それぞれの金属元素の原子数比が、Li:Ni:Co:M=c:(1−a−b):a:b(ただし、0.05≦a≦0.35、0≦b≦0.10、0.95≦c≦1.20、MはMn、V、Mg、Ti及びAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表されるリチウム金属複合酸化物を含む。また、リチウム金属複合酸化物は、複数の一次粒子が凝集して構成された二次粒子を含むことが好ましく、主に二次粒子から構成されることが好ましい。なお、リチウム金属複合酸化物は、単独の一次粒子を少量含んでもよい。
正極活物質のタップ密度は、2.0g/cm3以上が好ましい。正極活物質のタップ密度が2.0g/cm3未満である場合、後述する正極合材ペーストを作製するときに、必要な溶媒量が増加すると共に、導電材や結着剤の必要量が増加し、正極活物質層への活物質の充填率が制約され、高い電池容量が得られないことがある。二次電池の正極において、正極活物質層は、通常その大部分がリチウム金属複合酸化物からなるため、タップ密度の高いリチウム金属複合酸化物を用いることにより、高密度の正極活物質層を形成することができる。一方、正極活物質のタップ密度の上限は、特に限定されず、タップ密度は大きければ大きいほど好ましいが、大きすぎる場合、正極活物質層内における電解液を媒体としたリチウムイオンの拡散が律速となり、負荷特性が低下することがある。よって、正極活物質のタップ密度の上限は、例えば、3.1g/cm3以下とすることができる。
正極活物質のBET比表面積は、特に限定されず、組成比や含有する元素によって大きく異なるが、0.35m2/g以上1.6m2/g以下が好ましい。正極活物質のBET比表面積がこの下限より小さい場合、リチウム金属複合酸化物の一次粒径が大きいことを意味し、レート特性が低下する傾向にある。また、比表面積が大きすぎる場合、正極合材ペーストを作製するときに、必要な溶媒量が増加すると共に、導電材や結着剤の必要量が増加し、正極板への活物質の充填率が制約され、電池容量が制約されることがある。
リチウム金属複合酸化物の塩素含有量は、リチウム金属複合酸化物全体に対して、0.1質量%を超えて1.0質量%以下であってもよく、0.15質量%以上0.5質量%以下であってもよく、0.2質量%以上0.5質量%以下であってもよい。また、リチウム金属複合酸化物は、硫酸根を含んでもよい。リチウム金属複合酸化物中の硫酸根の含有量は、リチウム金属複合酸化物全体に対して、0.01質量%以上1.0質量%以下であってもよく、0.01質量%以上0.5質量%以下であってもよく、0.01質量%以上0.1質量%以下であってもよい。なお、リチウム金属複合酸化物中の不純物(塩素、硫酸根)の含有量は、焼成工程(ステップS50)や、焼成工程(ステップS50)後の水洗等により、低減してもよい。
本発明により得られる正極活物質を用いた二次電池の実施形態について、構成要素ごとにそれぞれ詳しく説明する。二次電池は、正極、負極、非水電解質等、一般の二次電池と同様の構成要素から構成される。なお、非水系電解質を用いた二次電池は、非水系電解質二次電池ともいう。また、非水系電解質は、非水系電解液でもよく、固体電解質でもよい。以下は、非水系電解液を用いた二次電池の一例について説明する。なお、以下で説明する実施形態は例示に過ぎず、二次電池は、下記実施形態をはじめとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。また、二次電池は、その用途を特に限定するものではない。
正極を形成する正極合材およびそれを構成する各材料について説明する。本発明の粉末状の正極活物質と、導電材、結着剤とを混合し、さらに必要に応じて活性炭、粘度調整等の目的の溶剤を添加し、これを混練して正極合材ペーストを作製する。正極合材中のそれぞれの混合比も、リチウム二次電池の性能を決定する重要な要素となる。
負極には、金属リチウム、リチウム合金等、また、リチウムイオンを吸蔵・脱離できる負極活物質に結着剤を混合し、適当な溶剤を加えてペースト状にした負極合材を、銅等の金属箔集電体の表面に塗布、乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成したものを使用する。
正極と負極との間にはセパレータを挟み込んで配置する。セパレータは、正極と負極とを分離し電解質を保持するものであり、ポリエチレン、ポリプロピレン等の薄い膜で、微少な穴を多数有する膜を用いることができる。
非水系電解液は、支持塩としてのリチウム塩を有機溶媒に溶解したものである。有機溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネート等の環状カーボネート、また、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート等の鎖状カーボネート、さらに、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル化合物、エチルメチルスルホン、ブタンスルトン等の硫黄化合物、リン酸トリエチル、リン酸トリオクチル等のリン化合物等から選ばれる1種を単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。
以上説明してきた正極、負極、セパレータおよび非水系電解液で構成される本発明に係るリチウム二次電池の形状は、円筒型、積層型等、種々のものとすることができる。
いずれの形状を採る場合であっても、正極および負極を、セパレータを介して積層させて電極体とし、この電極体に上記非水電解液を含浸させる。正極集電体と外部に通ずる正極端子との間、並びに負極集電体と外部に通ずる負極端子との間を集電用リード等を用いて接続する。以上の構成のものを電池ケースに密閉して電池を完成させることができる。
ニッケル:コバルトのモル比が84.5:15.5となるように、塩化ニッケル及び塩化コバルトの混合水溶液を準備し、さらにニッケル:コバルト:アルミニウムのモル比が82.0:15.0:3.0となるようにアルミン酸ナトリウム水溶液を準備して反応槽に添加した。塩化ニッケルと塩化コバルトとアルミン酸ナトリウムを合計した濃度は1.5mol/Lとした。25質量%のアンモニア水を反応液中のアンモニア濃度が10g/Lとなるように加え、さらに、25質量%水酸化ナトリウム溶液を反応槽に添加し、反応温度を50℃に、pH11.3に保ち、共沈法によって複合水酸化物を作製した。なお、反応槽内部の酸素濃度は、窒素ガスを反応槽内の空間部に供給することにより1容量%に調整した。その後、反応槽内のニッケル複合水酸化物(晶析物)を含むスラリーを全量回収し、吸引ろ過器によりろ過した後に、得られたニッケル複合水酸化物ケーキを50g/Lの水酸化ナトリウム水溶液に入れ、混合および撹拌をした後に再度吸引ろ過器によりろ過して、得られたケーキを定置乾燥機により120℃で乾燥し、ニッケル複合水酸化物の乾燥粒子を得た。
アルカリ洗浄液として水酸化カリウムを用いること以外は実施例1と同様の方法でニッケル複合水酸化物およびリチウム金属複合酸化物を作製した。
コバルト原料として硫酸コバルトを用いること以外は実施例1と同様の方法でニッケル複合水酸化物およびリチウム金属複合酸化物を作製した。
ニッケル原料として硫酸ニッケルを用いること以外は実施例1と同様の方法でニッケル複合水酸化物およびリチウム金属複合酸化物を作製した。
アルカリ洗浄溶液として濃度を1g/Lの炭酸ナトリウムを用いた以外は実施例1と同様の方法でニッケル複合水酸化物およびリチウム金属複合酸化物を作製した。
アルカリ洗浄溶液の濃度を100g/Lとした以外は実施例1と同様の方法でニッケル複合水酸化物およびリチウム金属複合酸化物を作製した。
ニッケル原料として硫酸ニッケルを、コバルト原料として硫酸コバルトを用いること以外は実施例1と同様の方法でニッケル複合水酸化物およびリチウム金属複合酸化物を作製した。
アルカリ洗浄溶液の濃度を0.5g/Lとした以外は実施例5と同様の方法でニッケル複合水酸化物およびリチウム金属複合酸化物を作製した。
アルカリ洗浄溶液の濃度を150g/Lとした以外は実施例1と同様の方法でニッケル複合水酸化物およびリチウム金属複合酸化物を作製した。
Claims (7)
- ニッケル、コバルト、及び、任意に金属元素Mを含み、かつ、それぞれの金属元素の原子数比が、Ni:Co:M=(1−a−b):a:b(ただし、0.05≦a≦0.35、0≦b≦0.10、MはMn、V、Mg、Ti及びAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表されるニッケル複合水酸化物であって、
塩素含有量が0.1質量%を超えて1.0質量%以下であり、かつCuKα線を線源とするX線回折における(101)面のピークの半価幅が0.35°以上1.4°以下である、ニッケル複合水酸化物。 - 硫酸根含有量が0.01質量%以上1.0質量%以下である、請求項1に記載のニッケル複合水酸化物。
- ニッケル、コバルト、及び、任意に金属元素Mを含み、かつ、それぞれの金属元素の原子数比が、Ni:Co:M=(1−a−b):a:b(ただし、0.05≦a≦0.35、0≦b≦0.10、MはMn、V、Mg、Ti及びAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表されるニッケル複合水酸化物の製造方法であって、
ニッケルを含む塩、コバルトを含む塩、及び任意に前記金属元素Mを含む塩と、中和剤とを含む反応水溶液中で、晶析によりニッケル複合水酸化物の晶析物を得ることと、
前記晶析物を含むスラリーをろ過して得られるケーキを、アルカリ水溶液で洗浄して、ニッケル複合水酸化物を得ることと、を備え、
前記ニッケルを含む塩及び前記コバルトを含む塩の少なくとも一方が、塩化物を含み、
洗浄後の前記ニッケル複合水酸化物は、塩素含有量が0.1質量%を超えて1.0質量%以下であり、かつ、CuKα線を線源とするX線回折における(101)面のピークの半価幅が0.35°以上1.4°以下である、ニッケル複合水酸化物の製造方法。 - 前記アルカリ水溶液は、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、及び炭酸水素カリウムから選ばれる少なくとも1種の水溶液を用いる、請求項3に記載のニッケル複合水酸化物の製造方法。
- 前記アルカリ水溶液の濃度が、1g/L以上100g/L以下である、請求項3または4に記載のニッケル複合水酸化物の製造方法。
- リチウム、ニッケル、コバルト、及び、任意に金属元素Mを含み、かつ、それぞれの金属元素の原子数比が、Li:Ni:Co:M=c:(1−a−b):a:b(ただし、0.05≦a≦0.35、0≦b≦0.10、0.95≦c≦1.20、MはMn、V、Mg、Ti及びAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表されるリチウム金属複合酸化物を含む正極活物質の製造方法であって、
請求項1又は2に記載のニッケル複合水酸化物を熱処理してニッケル複合水酸化物及びニッケル複合酸化物の少なくとも一方を得ることと、
熱処理後の前記ニッケル複合水酸化物及びニッケル複合酸化物の少なくとも一方と、リチウム化合物とを混合してリチウム混合物を得ることと、
前記リチウム混合物を焼成して、前記リチウム金属複合酸化物を得ることと、を備える、正極活物質の製造方法。 - 前記正極活物質のBET比表面積が0.35m2/g以上1.6m2/g以下であり、かつタップ密度が2.0g/cm3以上3.1g/cm3以下である、請求項6に記載の正極活物質の製造方法。
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