JP2019124487A - 車両用表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】斬新な混合色の表示を実現した車両用表示装置を提供する。【解決手段】車両用表示装置は、車両に用いられ、情報を表示する。車両用表示装置は、リング画像IMGRを表示する奥側ディスプレイと、リング画像IMGRを透過可能に形成され、リング画像IMGRと重畳する位置にリング図柄PTNRを表示する透過ディスプレイと、リング画像IMGRの表示色とリング図柄PTNRの表示色とを混合して、両表示色とは異なる混合色を発現するように奥側ディスプレイ及び透過ディスプレイを制御する色制御部と、を備える。【選択図】図16
Description
本開示は、車両に用いられ、情報を表示する車両用表示装置に関する。
従来、車両に用いられ、情報を表示する車両用表示装置が知られている。例えば特許文献1に開示された装置は、目盛板を照明する光源として、第1の光源及び第2の光源を備えている。第1の光源は、白色系の発光色で発光する。第2の光源は、任意の発光色に切り替え可能となっている。第1の光源の光と第2の光源の光が混合され、目盛板が照明される。
しかしながら、特許文献1の構成では、第1の光源及び第2の光源は、共通の目盛板を照明するものである。このため、第1の光源の光と第2の光源の光が混合されたとしても、目盛板の色が混合色になるだけであり、視認者に対して、平面的で新鮮味に欠ける印象を与える表示であった。
開示されるひとつの目的は、斬新な混合色の表示を実現した車両用表示装置を提供することにある。
ここに開示された車両用表示装置のひとつは、車両に用いられ、情報を表示する車両用表示装置において、
奥側表示部(IMG,IMGR)を表示する奥側ディスプレイ(60)と、
奥側表示部を透過可能に形成され、奥側表示部と重畳する位置に手前側表示部(PTN,PTNR)を表示する透過ディスプレイ(29)と、
奥側表示部の表示色と手前側表示部の表示色とを混合して、両表示色とは異なる混合色を発現するように奥側ディスプレイ及び透過ディスプレイを制御する色制御部(84)と、を備える。
奥側表示部(IMG,IMGR)を表示する奥側ディスプレイ(60)と、
奥側表示部を透過可能に形成され、奥側表示部と重畳する位置に手前側表示部(PTN,PTNR)を表示する透過ディスプレイ(29)と、
奥側表示部の表示色と手前側表示部の表示色とを混合して、両表示色とは異なる混合色を発現するように奥側ディスプレイ及び透過ディスプレイを制御する色制御部(84)と、を備える。
このような車両用表示装置によると、奥側ディスプレイを用いて表示される奥側表示部の表示色と、透過ディスプレイを用いて表示される手前側表示部の表示色とが混合された混合色が発現する。すなわち、透過ディスプレイに表示される手前側表示部の表示色と、透過ディスプレイよりも奥側にて表示され、当該透過ディスプレイを透過する奥側表示部の表示色を、車両の乗員に対して前後するように立体的に感じさせつつも、個々の表示色とは異なる新規の混合色を一体的に混ざり合ったように感じさせることができる。故に本開示の混合色による表示は、不思議で極めて斬新な見栄えとなるのである。
また、ここに開示された車両用表示装置の他のひとつは、車両に用いられ、情報を表示する車両用表示装置において、
第1表示部(IMG1)を表示する第1ディスプレイ(260)と、
第2表示部(IMG2)を表示する第2ディスプレイ(264)と、
第1ディスプレイと第2ディスプレイとを制御する制御装置(284)と、を備え、
第1ディスプレイと第2ディスプレイとは、第1表示部と第2表示部とが重畳して重畳表示される重畳表示部(267)を形成するように配置されており、
制御装置は、重畳表示部が、第1表示部の表示色と第2表示部の表示色との混合に基づいて少なくとも両表示色とは異なる色の混合色を発現するよう第1ディスプレイと第2ディスプレイとを制御する。
第1表示部(IMG1)を表示する第1ディスプレイ(260)と、
第2表示部(IMG2)を表示する第2ディスプレイ(264)と、
第1ディスプレイと第2ディスプレイとを制御する制御装置(284)と、を備え、
第1ディスプレイと第2ディスプレイとは、第1表示部と第2表示部とが重畳して重畳表示される重畳表示部(267)を形成するように配置されており、
制御装置は、重畳表示部が、第1表示部の表示色と第2表示部の表示色との混合に基づいて少なくとも両表示色とは異なる色の混合色を発現するよう第1ディスプレイと第2ディスプレイとを制御する。
このような車両用表示装置によると、第1ディスプレイを用いて表示される第1表示部の表示色と、第2ディスプレイを用いて表示される第2表示部の表示色とが混合された混合色が発現する。すなわち、第1表示部の表示色と、第2表示部の表示色を、第1表示部と第2表示部との重畳により立体的に感じさせつつも、個々の表示色とは異なる新規の混合色を一体的に混ざり合ったように感じさせることができる。故に本開示の混合色による表示は、不思議で極めて斬新な見栄えとなるのである。
なお、括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。
以下、複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合せることができる。
(第1実施形態)
図1に示すように、本開示の第1実施形態による車両用表示装置100は、車両に用いられ、当該装置100を視認する乗員が着座する座席と対向するインストルメントパネルに設置されている。車両用表示装置100は、乗員が位置することとなる方向へ向けて、車両の情報を表示可能となっている。インストルメントパネルにおいて上面部は、車両の上方に凸となる緩やかな曲面状に形成されている。本実施形態において、車両用表示装置100を搭載する車両は、例えば駆動手段として電動モータを備える電気自動車、又は、駆動手段としてエンジンと電動モータとの両方を備えるハイブリッド自動車となっている。
図1に示すように、本開示の第1実施形態による車両用表示装置100は、車両に用いられ、当該装置100を視認する乗員が着座する座席と対向するインストルメントパネルに設置されている。車両用表示装置100は、乗員が位置することとなる方向へ向けて、車両の情報を表示可能となっている。インストルメントパネルにおいて上面部は、車両の上方に凸となる緩やかな曲面状に形成されている。本実施形態において、車両用表示装置100を搭載する車両は、例えば駆動手段として電動モータを備える電気自動車、又は、駆動手段としてエンジンと電動モータとの両方を備えるハイブリッド自動車となっている。
本実施形態において、手前側及び奥側は、車両用表示装置100を視認する乗員を基準として定義される。すなわち、手前側は乗員が着座する座席に近い側であり、奥側は当該座席から遠い側である。このため、座席が車両の前方を向いている本実施形態では、奥側が車両の前側に対応し、手前側が車両の後側に対応している。なお、車両の前後、上下、及び左右の方向は、水平面上の車両を基準として定義される。また、手前側を視認側とも称し、奥側を背面側とも称することとする。
このような車両用表示装置100は、図2,3にも示すように、ケース部10、メイン回路基板26、指針表示部20、奥側ディスプレイ60、透過ディスプレイ29、表示制御部70等により構成されている。
ケース部10は、第1ケース部材11、第2ケース部材12、プレートウインド部材13、及び半透過板14を有している。第1ケース部材11は、例えば合成樹脂により遮光性に形成されており、メイン回路基板26を、装置100の奥側から覆っている。
第1ケース部材11とはメイン回路基板26を挟んで反対側に位置する第2ケース部材12は、例えば合成樹脂により遮光性に形成されており、指針表示部20、奥側ディスプレイ60、及び透過ディスプレイ29を外側から囲む外枠部12aを形成していると共に、ケース内部空間を区画する区画部12bを形成している。
プレートウインド部材13は、例えば合成樹脂により遮光性に形成されており、第1ケース部材11から手前側に突出するように形成されている。プレートウインド部材13は、装置100の外周を囲むように、開口する筒状に形成されている。
半透過板14は、装置100において最も手前側に配置され、例えば着色されたアクリル樹脂又はポリカーボネイト樹脂等の半透光性樹脂により、プレートウインド部材13の開口部の全面を塞ぐ曲面板状に形成されている。これにより、指針表示部20、奥側ディスプレイ60、及び透過ディスプレイ29は、半透過板14を通して乗員に視認されることとなる。本実施形態の半透過板14は、スモーク調の着色により、光の透過率が30%程度に設定されているが、30%以上の任意の値に設定されていてもよい。
メイン回路基板26は、例えば合成樹脂により平板状に形成されており、第1ケース部材11と第2ケース部材12との間に挟まれている。メイン回路基板26には、後に詳述する表示制御部70と共に、発光素子20a、ステッピングモータ23等が実装及び保持されている。
指針表示部20は、奥側ディスプレイ60及び透過ディスプレイ29の隣に並ぶように配置され、より詳細には、両ディスプレイ29,60を左右に挟むように、装置100の左側及び右側の領域に、一対設けられている。
各指針表示部20は、表示板22及び指針24を有している。表示板22は、一般的に文字板とも呼ばれており、例えばアクリル樹脂又はポリカーボネイト樹脂等の透光性を有する基材の表面に、印刷又は塗装が全体的又は部分的に施されて、平板状に形成されている。こうした表示板22は、メイン回路基板26が乗員から視認されないように、第2ケース部材12の開口部を覆っている。
図2に示すように、メイン回路基板26に配置された発光素子20aからの光が表示板22を照明することで、表示板22において当該光を透過可能に形成された指標(図示は省略)が発光するようになっている。
指針24は、連結部24a及び指示部24bを一体的に有している。連結部24aは、表示板22に開けられた貫通穴を通して配置されており、メイン回路基板26に保持されたステッピングモータ23の回転軸と連結されている。指針24は、ステッピングモータ23の出力に応じて回動するようになっており、表示板22上の指標を指示する。こうして指針表示部20は、指示部24bの指示位置に応じて、何らかの車両の情報を表示するようになっている。
奥側ディスプレイ60は、装置100の中央の領域において、メイン回路基板26よりも手前側に位置している。本実施形態の奥側ディスプレイ60には、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、TFT)を用いた液晶ディスプレイが採用されている。液晶ディスプレイは、バックライト62及び液晶パネル61を有している。
液晶パネル61は、例えば、2次元方向に配列された複数の液晶画素により矩形状の表示画面60aが形成されているアクティブマトリクス型の液晶パネルである。液晶パネル61は、バックライト62により透過ディスプレイ29とは反対側から照明されることで、表示画面60aにて画像IMGを形成し、その表示光を手前側へ向けて射出する。このように奥側ディスプレイ60は、奥側表示部としての画像IMGを、表示可能となっている。
より隣り合う液晶画素には、互いに異なる色(例えば、赤色、緑色、及び青色)のカラーフィルタが設けられている。これらの組み合わせにより、色度図の所定の範囲内にて様々な色が実現されるようになっている。
透過ディスプレイ29は、透光板30及び光源部50を有している。透光板30は、装置100の中央において、液晶パネル61の表示画面60aの全域と重なるように、奥側ディスプレイ60よりも手前側に配置されている。透光板30は、例えばアクリル樹脂又はポリカーボネイト樹脂等の合成樹脂により透光性に形成され、手前側を向く表板面31aと、表示画面60aと対向する裏板面31bとを有する平板状を呈している。
本実施形態において、透光板30の外周部32により形成される外輪郭は、図1に示すように、五角形状をなしている。具体的に、透光板30の外周部32のうち車両上側では、車両上側へ向かう程先細るテーパ構造が形成されている。こうしたテーパ構造を有する外周部32では、互いに接続され、透光板30の内部側にて互いに鈍角をなしている一対の板端部32d,32eを有している。各板端部32d,32eは、板厚と一致する幅を有する細長い平面状かつ鏡面状の面を有している。こうした板端部32d,32eと対向するように、光源部50が設けられている。
光源部50は、図3に示すように、透光板30に光源光を提供する。具体的に光源部50は、光源用基板52に実装された複数の発光素子53を有している。複数の発光素子53は、板端部32d,32eに沿って配列されている。各発光素子53には、発光ダイオードが採用されており、各発光素子53は光源用基板52上の導通パターンを通じて電源と接続されることで発光する。複数の発光素子53は、同時に点灯又は消灯を切り替え可能に設けられ、互いに同じ色で光源光を発するようになっている。特に本実施形態の各発光素子53は、白色の光源光を発するようになっている。
各発光素子53から発せられた光源光は、各発光素子53と板端部32d,32eの間に配置された光学シート部材54を透過して、色調が例えば青色に変換された後、板端部32d,32eを介して透光板30の板内部に導入される。すなわち、光源部50と対向する車両上側の板端部32d,32eは、透光板30において光源光が入射する入射部として機能している。透光板30の板内部に導入された光源光は、車両上側から車両下側へ向かう方向を進行方向PDとして、当該板内部を進むようになっている。なお、板内部を進む光源光には、各発光素子53から様々な方向に進むものが含まれるが、ここでいう進行方向PDとは、当該様々な方向を、強度を加味しつつ平均化した方向を意味する。
こうした光源光の板内部への導入に対応して、透光板30は、溝部40及び反射部33を有している。溝部40は、光源光が導入される車両上側の板端部32d,32eと、反射部33との間に配置されている。溝部40は、プレートウインド部材13に隠れる位置において各板端部32d,32eとは一定間隔をあけて、各板端部32d,32eに対して実質平行に延伸している溝状に形成されている。溝部40は、後述する反射部33の光反射素子35とは逆に、表板面31aから裏板面31b側へ凹む有底溝状を呈している。
したがって、板端部32d,32eを介して板内部に導入された光源光の一部は、溝部40を経由して、反射部33に到達する。溝部40に入射した光源光は、当該溝部40により所定の程度の拡散作用を受けることで、各発光素子53が配列されていることに起因する照明ムラを調整する(より詳細には照明ムラを低減する)。
反射部33は、透光板30の中央部に配置されている。反射部33は、図4〜6に示すように、裏板面31bから表板面31a側へ凹んで形成された素子であって、凹み深さ5〜20μm程度の微細なサイズの複数の光反射素子35を有している。図1に示すように、反射部33は、複数の光反射素子35を適宜配置することにより、巨視的に乗員から視認可能な図柄PTNを形成している。特に本実施形態では、複数の光反射素子35が裏板面31bに沿って2次元に並べて配置されることにより、図柄PTNが形成されている。各光反射素子35が板内部に導入された光源光を手前側(すなわち奥側ディスプレイ60とは反対側)へ反射させることにより、手前側表示部としての図柄PTNが面光源状に光輝して、奥側表示部としての画像IMGよりも手前側にて表示されるようになっている。
図4〜6に示すように、複数の光反射素子35には、複合反射素子36が含まれている。特に本実施形態では、反射部33を構成する全ての光反射素子35が、複合反射素子36となっている。
各複合反射素子36は、裏板面31bから表板面31a側へ三角錐状に凹んで形成されている。特に図4に示すように、各複合反射素子36は、裏板面31bに垂直な透光板30の板厚方向TDに沿ってみた平面図上では、二等辺三角形状をなしている。各複合反射素子36は、2つの傾斜面37a,37bで構成された複合反射面37、及び素子裏面38を有している。
2つの傾斜面37a,37bは、平面図上の二等辺三角形状において等辺に対応する位置にそれぞれ配置されている。2つの傾斜面37a,37bは、三角錐状の複合反射素子36による各面のうち、光源光が導入される板端部側(すなわち車両上側)を向く2面として、外輪郭が三角形の平面状にそれぞれ形成されている。
各複合反射素子36は、平面図上の二等辺三角形の頂角(又は底辺)を二等分する断面に沿って、2つの傾斜面37a,37b同士を接続する直線状の接続辺36bを有している。接続辺36bは、裏板面31b側から表板面31a側へ向かう程、光源光が導入される板端部32d,32eに対してより離間するように傾斜しており、特に図5に示すように、板厚方向TDに対して例えば45度の傾斜角をなしている。各傾斜面37a,37bも、接続辺36bと同様に、裏板面31b側から表板面31a側へ向かう程、光源光が導入される板端部32d,32eに対してより離間するように傾斜している。各傾斜面37a,37bも、上述の頂角を二等分する断面に平行な断面上では、板厚方向TDに対して例えば45度の傾斜角をなしている。
さらに、2つの傾斜面37a,37b同士は、互いに向きが相異なるように設定されている。具体的に、2つの傾斜面37a,37bは、平面図上の二等辺三角形状の等辺の傾斜に沿うかたちで、互いに斜め側方を向いている。車両左側の傾斜面37aは、僅かに車両左側を向き、車両右側の傾斜面37bは、僅かに車両右側を向いている。具体的に本実施形態では、三角錐状の複合反射素子36において、最も凹み深さが深い凹底部36aを含み、上述の頂角を2等分する断面に垂直な垂直断面上では、特に図6に示すように、2つの傾斜面37a,37bは、裏板面31bに対して例えば10度の傾斜角をなして、互いに反対向きに傾いている。
素子裏面38は、特に図4,5に示すように、平面図上の二等辺三角形状において底辺に対応する位置に配置され、光源光が導入される板端部32d,32eとは反対側(すなわち車両下側)を向いて形成されている。素子裏面38は、外輪郭が三角形の平面状に形成されている。素子裏面38は、裏板面31b側から表板面31a側へ向かう程、光源光が導入される車両上側の板端部32d,32eに近づくように傾斜しており、板厚方向TDに対して例えば5度の傾斜角をなしている。
本実施形態では、各複合反射素子36は、裏板面31bにおいて平坦に形成された平坦部39を介することで、配列方向D1,D2にそれぞれ設定された配列ピッチPT1,PT2だけ互いに離間し、1つずつ孤立して配置されている。なお、配列方向D2は、光源光の主な進行方向PDである車両上側から車両下側の方向に沿っており、配列方向D1は、配列方向D2に実質垂直な方向となっている。
そして、複数の複合反射素子36は、その凹底部36aの位置を、1列毎に配列ピッチPT1,PT2の半値分ずらした、所謂千鳥状に配置されている。ここで、複合反射素子36の配列ピッチPT1,PT2は、光源部50の発光素子53の配列ピッチに対して、極めて小さな値に設定されている。
溝部40を経由する光源光により、反射部33は、比較的ムラの少ない輝度で図柄PTNを面光源状に発光表示させる。さらに、溝部40が有底であることにより溝部40を経由しない光源光が存在することで、反射部33は、面光源状の発光表示に重畳させて、点光源状の複数の発光素子53による光源像を、図柄PTN内の複合反射素子36は配列された領域に映し込んで表示することが可能となっている。
より詳細に、複合反射素子36は、2つの傾斜面37a,37bにより構成された複合反射面37によって光源光を反射しているため、視認者が反射部33の図柄PTNを視認する角度によって、光源像の見え方が変化する。
例えば、視認者が車両上側から少し見下ろすように図柄PTNを視認すると、直線状に延びた複数の光源像が、発光素子53の配列間隔に応じて映り込み、反射部33の図柄PTNに縞状の輝度ムラを生じさせる。視認者が透光板30の板厚方向TDに沿って正面から図柄PTNを視認すると、直線状に延びた光源像が、上述の場合に比べて2倍映り込み、図柄PTNに複雑な縞状の輝度ムラを生じさせる。視認者が車両下方から少し見上げるように図柄PTNを視認すると、光源像の数が最初の場合に戻る。
視認者としての乗員が例えば運転者であれば、車両の運転動作に伴う眼の位置の移動によって、図柄PTNがキラキラと輝くように視認される。そして、各複合反射素子36が千鳥状に配列されているので、図柄PTNにおいて、キラキラ感が表現されつつも、比較的穏やかな印象も付与することができる。
特に本実施形態の反射部33による図柄PTNは、透光板30の中央部に配置された一重の円環状のリング図柄PTNRとなっている。ここで、リング図柄PTNRを形成する反射部33において、各光反射素子35の凹み深さは、それぞれ実質等しく設定されている。リング図柄PTNRは、発光素子53の光源光が光学シート部材54を透過して青色に変換されているため、青色の表示色に光輝する。
このように透過ディスプレイ29は、奥側表示部としての画像IMGを透過すると共に、手前側表示部としての図柄PTNを当該画像IMGに重畳するように表示する。
一方、光源部50が消灯され、光源光が板内部に導入されないときには、各光反射素子35が微細なサイズかつ平坦部39を介して形成されていることによって、図柄PTNが殆ど視認されないようになっている。
さて、メイン回路基板26には、図7に示す電源回路71、メータ駆動ドライバ72、メータ照明ドライバ73、図柄表示ドライバ74、液晶表示ドライバ75、バックライトドライバ76、及び制御回路77が設けられている。表示制御部70は、これらを含んで、指針表示部20、奥側ディスプレイ60、及び透過ディスプレイ29を制御するように構成されている。
電源回路71は、リニア方式又はスイッチング方式のDC−DCコンバータである。電源回路71は、車両に搭載されたバッテリ電源(+B)と接続されている。電源回路71は、バッテリ電源(+B)から供給される直流電源を例えば5ボルト程度の出力電圧に変圧し、制御回路77及び各ドライバ72,73,74,75,76に出力電圧を安定的に供給する。
メータ駆動ドライバ72は、制御回路77からの指令に基づく制御信号を、各指針表示部20のステッピングモータ23へ向けて出力する。メータ駆動ドライバ72は、各ステッピングモータ23を駆動することで、各指針24の指示位置を制御する。
メータ照明ドライバ73は、制御回路77からの指令に基づく制御信号を、各指針表示部20の各発光素子20aへ向けて出力する。メータ照明ドライバ73は、各発光素子20aの点灯及び消灯を切り替え、点灯の際には発光量を調整することで、表示板22上の指標及び指針24の照明状態を制御する。
図柄表示ドライバ74は、制御回路77からの指令に基づく制御信号を、透過ディスプレイ29の光源部50へ向けて出力する。より詳細に、図柄表示ドライバ74は、光源部50の各発光素子53の点灯及び消灯を切り替え、点灯の際には発光量を調整することで、図柄PTNの表示を制御する。
液晶表示ドライバ75は、制御回路77からの指令に基づく制御信号を、奥側ディスプレイ60の液晶パネル61へ向けて出力する。より詳細に、液晶表示ドライバ75は、液晶パネル61の各液晶画素における透過率を設定して、表示画面60aに表示される画像IMGを規定する。
バックライトドライバ76は、制御回路77からの指令に基づく制御信号を、奥側ディスプレイ60のバックライト62へ向けて出力する。より詳細に、バックライトドライバ76は、バックライト62の点灯及び消灯を切り替え、点灯の際には発光量を調整することで、画像IMGの表示を制御する。
制御回路77は、装置100の表示を制御する電子回路である。制御回路77は、車両に搭載された車載ネットワーク2の通信パスと通信可能に接続されている。制御回路77は、少なくとも1つのプロセッサ及び記憶部78等を有するマイクロコントローラを主体に構成されている。記憶部78は、ROM又はRAM等の記憶媒体により形成されている。記憶部78には、表示に必要な表示制御プログラム、及び種々の画像IMGを描画するための画像データ等が格納されている。制御回路77は、記憶部78により記憶された表示制御プログラムをプロセッサによって実行することにより、情報取得部80、通常表示演出部81、起動表示演出部82、終了表示演出部83、色制御部等の機能ブロックを構築している。
情報取得部80は、車載ネットワーク2等から、各種の情報を取得する。取得する情報としては、車両の速度、電動モータ等の制御状態(走行モードともいう)の他、車両の特定箇所の異常を示す異常信号、さらには車両の起動スイッチ3の状態等が採用されている。情報取得部80は、車両の起動中において情報を継続的に取得する。なお、車両の起動スイッチ3は、例えばエンジンを始動させるためのイグニッションスイッチや、電気自動車の電源スイッチが該当する。
通常表示演出部81は、各ドライバ72,73,74,75,76と協働して、車両の走行中等の通常制御時における通常表示演出を実施する。例えば、通常表示演出にて各指針表示部20は、適宜照明され、各指針24に対応した情報を表示するように回動する。通常表示演出にて奥側ディスプレイ60は、画像IMGにより情報を表示すると共に、透過ディスプレイ29は、光源部50の各発光素子53が点灯することにより、図柄PTNを表示する。画像IMGと図柄PTNとが重畳して、演出性の高い通常表示演出が実施される。
具体的に、画像IMGとして、リング図柄PTNRとはずれた位置において、シフトレンジ、警告表示、積算走行距離の表示、時間の表示等が実施される。これと共に、画像IMGとしての車両の速度を表す速度画像IMGSがリング図柄PTNRに囲まれた内部領域に表示され、さらには、画像IMGとしてのリング図柄PTNRと重畳する円環状のリング画像IMGRが表示される。
起動表示演出部82は、各ドライバ72,73,74,75,76と協働して、車両の起動スイッチ3がオフ状態からオン状態に切り替わると、開始される起動表示演出を実施する。以下に、起動表示演出において、奥側ディスプレイ60の画像IMGと、透過ディスプレイ29の図柄PTNとを、組み合わせた演出の詳細を、図8のフローチャート及び図9のタイムチャートを用いつつ説明する。なお、起動表示演出の開始時には、奥側ディスプレイ60の画像IMGの輝度と透過ディスプレイ29の図柄PTNの輝度との両方が低輝度状態となっている。特に本実施形態では、画像IMG及び図柄PTNの表示輝度が実質0cd/m2の状態(すなわち光源部50及びバックライト62が消灯している状態)となっている。
ここでいう低輝度状態とは、所定輝度よりも輝度が低い状態を意味し、逆に高輝度状態とは、所定輝度よりも輝度が高い状態を意味する。本実施形態における奥側ディスプレイ60の画像IMGでは、各液晶画素のうち最も輝度が高く視認され得る部分を、画像IMGの輝度と定義して所定輝度と比較する。本実施形態による透過ディスプレイ29の図柄PTNでは、最も輝度が高く視認され得る最外周部を、図柄PTNの輝度と定義して所定輝度と比較する。
所定輝度は、画像IMG又は図柄PTNが視認可能な表示状態にあるか視認不能な非表示状態にあるか判別するための大凡の基準値であり、例えば5〜10cd/m2の範囲内に設定されている。特に本実施形態では、外界の明るさに対する装置100の表示のコントラストを考慮して、所定輝度が夜間では5cd/m2と、昼間では10cd/m2と異なる値に設定されている。
まず、ステップS10では、奥側ディスプレイ60における画像IMGの表示が開始される。すなわち、時刻T1にて奥側ディスプレイ60の画像IMGが低輝度状態から高輝度状態へ移行する(これを第1移行SW1と称することとする)。第1移行SW1において、画像IMGの輝度は、瞬時に0cd/m2から目標輝度である150cd/m2程度に切り替わる。ステップS10の処理後、ステップS20へ移る。
ステップS20では、奥側ディスプレイ60における画像IMGの表示が高輝度状態(特に本実施形態では目標輝度)にて継続される。具体的に、奥側ディスプレイ60は、動的な画像IMGとして、フレームレートが例えば60fps程度のアニメーションを表示する。本実施形態のアニメーションは、図柄PTNを形成する反射部33と同心円状の位置に表示される波紋(波動)のアニメーションである。
まず、図10に示すように、外周側から内周側へ向かって徐々に小さくなる複数の波紋が出現する。その後、図11に示すように、内周側に向かう波紋が図柄PTNが表示される予定の位置まで到達すると消え、また外周側に次の波紋が外周側から内周側へ向かって徐々に小さくなるように出現する。その後、図12に示すように波紋の表示が徐々におさまり始め、図13に示すように図柄PTNが表示される予定の位置まで最後の波紋が到達する。ステップS20の処理後、ステップS30へ移る。
ステップS30では、透過ディスプレイ29における図柄PTNの表示が開始される。より詳細には、奥側ディスプレイ60の画像IMGが高輝度状態から低輝度状態に移行する(移行時には瞬時に切り替わる)。これと同時に、透過ディスプレイ29における各発光素子53の発光量が徐々に増加を開始し、図14に示すように図柄PTNの輝度が徐々に高くなる。特に本実施形態では、図柄PTNの輝度が連続的に高くなる。そして、時刻T1から時間差を設けた時刻T2にて、図柄PTNが低輝度状態から高輝度状態へ移行する(これを第2移行SW2と称することとする)。そして、図柄PTNの輝度が目標輝度である150〜200cd/m2に到達する。ステップS30の処理後、ステップS40へ移る。
ステップS40では、透過ディスプレイ29における図柄PTNの表示が高輝度状態(特に本実施形態では目標輝度)にて継続される。ステップS40の後、ステップS50へ移る。
ステップS50では、奥側ディスプレイ60の画像IMGと透過ディスプレイ29の図柄PTNとの組み合わせ表示が開始される。具体的に、一時的に低輝度状態となっていた画像IMGが再び高輝度状態へと移行する(移行時には瞬時に切り替わる)。そして、図15に示すように、円環状のリング図柄PTNRに重畳するように円環状のリング画像IMGRが表示され、円環状の図柄PTNの中心の非表示部分に、例えば車両の速度等の情報が画像IMGによって表示されるようになる。ステップS50を以って、一連の処理を終了し、通常表示演出部81による通常表示演出が実施されるようになる。
以上説明した起動表示演出は、画像IMG及び図柄PTNのうち一方を低輝度状態から高輝度状態に移行する第1移行SW1と、第1移行SW1の後、当該第1移行SW1とは時間差を設けて、画像IMG及び図柄PTNのうち他方を低輝度状態から高輝度状態に移行する第2移行SW2と、を含んでいる。このようにすると、第1移行SW1で乗員に対して感動を湧き上がらせることができると共に、第2移行SW2での図柄PTNの表示開始により、時間差を置いて演出に立体感を付与して、また感動を湧き上がらせることができる。故に、立体感と継続的な感動とが両立して、極めて斬新な起動表示演出が実現されているのである。
また、車両の起動スイッチ3がオン状態からオフ状態になると、終了表示演出部83により、終了表示演出が実施される。具体的には、図柄PTN、並びに画像IMGのうち積算走行距離の表示及び時間の表示以外が瞬時に高輝度状態から低輝度状態へ移行し、指針表示部20の照明は、徐々に輝度が低下する。
また、車両の起動スイッチ3がオン状態からオフ状態になった直後に、再びオン状態になると、一旦、画像IMG及び図柄PTNの両方を低輝度状態とし、その後、ステップS10が開始されるようになっている。
さて、起動表示演出及び通常表示演出において表示され得る奥側ディスプレイ60のリング画像IMGR及び透過ディスプレイ29のリング図柄PTNRの色調は、色制御部84によって制御される。以下、色制御部84によるリング画像IMGR及びリング図柄PTNRの色調制御について、詳細に説明する。
なお、本実施形態では、上述の光源部50の構成により、リング図柄PTNRの表示色が青色に固定されている。したがって、色制御部84は、光源部50の各発光素子53の消灯及び点灯を切り替え、各発光素子53が点灯している場合には、その発光量を制御する。すなわち、色制御部84は、リング図柄PTNRを消灯する固定表示消灯部84bを、機能ブロックとして有している。
逆に、リング画像IMGRの表示色は、液晶パネル61の表示色の設定能力に応じた範囲で、様々に変更可能である。したがって、色制御部84は、リング画像IMGRの表示色を変更する色変更部84aを、機能ブロックとして有している。
本実施形態では、色制御部84がリング画像IMGR及びリング図柄PTNRの色調を制御することによって、車両の情報として電動モータ等の制御状態(走行モードともいう)が表示される。電動モータの制御状態としては、回生制御状態(以下、CHARGE)、燃費優先のエコ運転制御状態(以下、ECO)、出力優先のパワー運転制御状態(以下、POWER)の各状態、さらにこれら各状態の中間状態を、連続的に規定可能となっている。
具体的に、図16に示すように、CHARGEの場合では、色制御部84は、リング画像IMGRの表示色を青色に設定する。これと共に、色制御部84は、リング図柄PTNRの表示色を青色に設定する(すなわち点灯状態に設定する)。結果として、リング画像IMGRとリング図柄PTNRとが重畳して、乗員からは青色のリングが視認される。
CHARGEとECOとの中間状態では、色制御部84は、色変更部84aによってリング画像IMGRの表示色を青色と緑色との中間色に設定する。これと共に、色制御部84は、リング図柄PTNRの表示色を青色に設定する(すなわち点灯状態に設定する)。この結果、リング画像IMGRとリング図柄PTNRとが重畳して、両表示色が加法混色に基づいて混合されることにより、両表示色とは異なる混合色が発現する。具体的に、乗員からは混合色としての青緑色のリングが視認される。
ECOの場合では、色制御部84は、色変更部84aによってリング画像IMGRの表示色を緑色に設定する。これと共に、色制御部84は、固定表示消灯部84bによってリング図柄PTNRの表示色を無色に設定する(すなわち消灯状態に設定する)。この結果、表示色が固定されたリング図柄PTNRとの混合では発現不可能な緑色の表示色にて、リング画像IMGRが表示されることとなる。
ECOとPOWERとの中間状態では、色制御部84は、色変更部84aによってリング画像IMGRの表示色を黄緑色に設定する。これと共に、色制御部84は、リング図柄PTNRの表示色を青色に設定する(すなわち点灯状態に設定する)。この結果、リング画像IMGRとリング図柄PTNRとが重畳して、両表示色が混合されることにより、両表示色とは異なる混合色が発現する。具体的に、乗員からは混合色としての水色のリングが視認される。
POWERの場合では、色制御部84は、色変更部84aによってリング画像IMGRの表示色を黄色に設定する。これと共に、色制御部84は、リング図柄PTNRの表示色を青色に設定する(すなわち点灯状態に設定する)。この結果、リング画像IMGRとリング図柄PTNRとが重畳して、両表示色が混合されることにより、両表示色とは異なる混合色が発現する。具体的に、乗員からは混合色としての白色のリングが視認される。
次に、図17を用いて、電動モータ等の制御状態がECO→POWER→ECO→CHARGEの順に経時変化する場合の詳細について説明する。
最初のECOの場合では、光源部50の各発光素子53が消灯し(すなわち0%発光)、液晶パネル61のリング画像IMGRに対応する画素の青信号が0%、緑信号が100%、赤信号が0%に設定される。
ECOからPOWERに推移する過程では、光源部50の各発光素子53が消灯状態から点灯状態へ発光量を漸次大きくしながら変化し(すなわち0%発光から100%発光へ漸次変化し)、液晶パネル61のリング画像IMGRに対応する画素の赤信号が0%から100%へ漸次変化する。
POWERの場合では、光源部50の各発光素子53が100%発光し、液晶パネル61のリング画像IMGRに対応する画素の青信号が0%、緑信号が100%、赤信号が100%に設定される。
POWERからECOに推移する過程では、光源部50の各発光素子53が点灯状態から消灯状態へ発光量を漸次大きくしながら変化し(すなわち100%発光から0%発光へ漸次変化し)、液晶パネル61のリング画像IMGRに対応する画素の赤信号が100%から0%へ漸次変化する。
2回目のECOの場合では、最初のECOの場合と同様に、光源部50の各発光素子53が消灯し(すなわち0%発光)、液晶パネル61のリング画像IMGRに対応する画素の青信号が0%、緑信号が100%、赤信号が0%に設定される。
ECOからCHARGEに推移する過程では、光源部50の各発光素子53が消灯状態から点灯状態へ発光量を漸次大きくしながら変化し(すなわち0%発光から100%発光へ漸次変化し)、液晶パネル61のリング画像IMGRに対応する画素の青信号が0%から100%へ漸次変化すると共に、緑信号が100%から0%へ漸次変化する。
最後のCHARGEの場合では、光源部50の各発光素子53が100%発光し、液晶パネル61のリング画像IMGRに対応する画素の青信号が100%、緑信号が100%、赤信号が0%に設定される。
以上のように、リング画像IMGRの表示色とリング図柄PTNRの表示色とが混合される。こうした混合において、互いに重畳するリング画像IMGRの表示位置とリング図柄PTNRの表示位置とが例えば10mm以下(より好ましくは2〜3mm程度)の距離に近接している。このため、重畳されたリングの表示は、リング画像IMGRとリング図柄PTNRとの間の視差を少なくして一体感を高めつつも、リング画像IMGRとリング図柄PTNRとの見栄えが互いに異なるため立体的に混合色のリングが浮かび上がる表示となっている。
(作用効果)
以上説明した第1実施形態の作用効果を以下に改めて説明する。
以上説明した第1実施形態の作用効果を以下に改めて説明する。
第1実施形態によると、奥側ディスプレイ60を用いて表示される奥側表示部としてのリング画像IMGRの表示色と、透過ディスプレイ29を用いて表示される手前側表示部としてのリング図柄PTNRの表示色とが混合された混合色が発現する。すなわち、透過ディスプレイ29に表示されるリング図柄PTNRの表示色と、透過ディスプレイ29よりも奥側にて表示され、当該透過ディスプレイ29を透過するリング画像IMGRの表示色を、車両の乗員に対して前後するように立体的に感じさせつつも、個々の表示色とは異なる新規の混合色を一体的に混ざり合ったように感じさせることができる。故に本実施形態の混合色による表示は、不思議で極めて斬新な見栄えとなるのである。
また、第1実施形態によると、両表示色のうち少なくとも一方(本実施形態ではリング画像IMGR)の表示色が変更されることにより、混合色が変更される。混合色の変更により、両ディスプレイ29,60における表示色の設定能力に応じた様々な色を、斬新な混合態様で実現することができる。
また、第1実施形態によると、車両の状態に応じて、混合色が変更される。このため、混合色の変更を視認することによって、乗員は、高い演出性を感じつつ、車両の状態を容易に把握することができる。
また、第1実施形態によると、リング画像IMGR及びリング図柄PTNRのうち固定された一方(本実施形態ではリング図柄PTNR)が消灯され、固定された一方の表示色との混合では発現不可能な表示色にて、他方(本実施形態ではリング画像IMGR)の表示が表示される。この構成によれば、一方の表示色に制約が存在していても、当該制約を取り除いた上で、他方の表示色の設定能力を十分に発揮して、表示可能な色の幅を広げることができる。
また、第1実施形態によると、透過ディスプレイ29による手前側表示部としてのリング図柄PTNRは、透光板30の板内部に提供された光を奥側表示部としてのリング画像IMGRと重畳する位置に並べられた複数の光反射素子35により手前側へ反射させることにより実現されている。こうした光反射素子35による反射では、リング図柄PTNRを視認する角度によって見栄えに変化が生じるので、両表示色が混合された表示の立体感は一層高まり、その斬新さは、格別なものとなる。
(第2実施形態)
図18,19に示すように、第2実施形態は第1実施形態の変形例である。第2実施形態について、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。
図18,19に示すように、第2実施形態は第1実施形態の変形例である。第2実施形態について、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。
第2実施形態の車両用表示装置200は、図18に示すように、第1実施形態の奥側ディスプレイ60及び透過ディスプレイ29に代えて、第1ディスプレイ260及び第2ディスプレイ264を備えている。第1ディスプレイ260は、装置100の中央の領域に配置されており、第1実施形態の奥側ディスプレイ60と同様に、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、TFT)を用いた液晶ディスプレイを採用している。第1ディスプレイ260は、液晶パネル261にて手前側を向く表示画面260aによって、第1表示部としての実像の画像IMG1を、表示する。実像の画像IMG1は、半透過板214を通して乗員により視認されるようになっている。
半透過板214は、第1ディスプレイ260の表示画面260aに対して傾斜して配置されている。特に本実施形態では、半透過板214は、第1ディスプレイ260より手前にて、車両上側から車両下側へ向かう程、第1ディスプレイ260の表示画面260aとは離間するように傾斜している。
第2ディスプレイ264は、半透過板214に対して車両の上方に配置されている。第2ディスプレイ264は、第1実施形態の奥側ディスプレイ60と同様に、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、TFT)を用いた液晶ディスプレイを採用している。第2ディスプレイ264の液晶パネル265における表示画面264aは、半透過板214において手前側を向く表面214aと対向している。そして、第2ディスプレイ264の表示画面264aから射出された画像IMG2の光が半透過板214の表面214aにて手前側に反射される。その結果、半透過板214よりも奥側に、乗員により視認可能な虚像の画像IMG2が、第2表示部として表示される。
このようにして、第1ディスプレイ260による実像の画像IMG1と、第2ディスプレイ264による虚像の画像IMG2とが重畳して重畳表示される重畳表示部267が形成されている。本実施形態においても、虚像の画像IMG2の位置が実像の画像IMG1の位置に対して僅かに手前側にくるように、第2ディスプレイ264が配置されている。なお、虚像の画像IMG2の位置は、実像の画像IMG1と一致していてもよく、実像の画像IMG1の位置に対して奥側に位置していてもよい。
第2実施形態の表示制御部270は、図19に示すように、第1実施形態の図柄表示ドライバ74、液晶表示ドライバ75、及びバックライトドライバ76に代えて、第1ディスプレイ260及び第2ディスプレイ264に個別に対応した2つの液晶表示ドライバ275a,275b及び2つのバックライトドライバ276a,276bを有している制御装置となっている。
第2実施形態においても色制御部284は、第1実施形態と同様に、第1ディスプレイ260の画像IMG1及び第2ディスプレイ264の画像IMG2の色調を制御する。ただし、第2実施形態では、画像IMG1の表示色と画像IMG2の表示色の両方が固定されていないので、各液晶パネル261,265の表示色の設定能力に応じた範囲で、両表示色を様々に変更可能である。したがって、色制御部284は、画像IMG1の表示色及び画像IMG2を変更する色変更部284aを、機能ブロックとして有している。
したがって、色制御部284は、一方を固定した場合では発現不可能な色を乗員に視認させたい場合においても、両表示色の加法混色に基づく混合により表示を実現可能としている。
また、本実施形態では、虚像の画像IMG2の表示位置が乗員の視点移動に追随して移動するので、当該視点移動によっても両画像IMG1,IMG2の重畳状態が維持され易い。
以上説明した第2実施形態によると、第1ディスプレイ260を用いて表示される第1表示部としての実像の画像IMG1の表示色と、第2ディスプレイ264を用いて表示される第2表示部としての虚像の画像IMG2の表示色とが混合された混合色が発現する。すなわち、実像の画像IMG1の表示色と、虚像の画像IMG2の表示色を、両画像IMG1,IMG2の重畳により立体的に感じさせつつも、個々の表示色とは異なる新規の混合色を一体的に混ざり合ったように感じさせることができる。故に本実施形態の混合色による表示は、不思議で極めて斬新な見栄えとなるのである。
(他の実施形態)
以上、複数の実施形態について説明したが、本開示は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
具体的に、第1実施形態に関する変形例1としては、各光反射素子35の凹み深さは、全て等しくなくてもよく、適宜異なるようにしてもよい。また、各光反射素子35として、様々な形状を採用することができる。例えば、曲面状の単一の反射面を有する光反射素子が採用されてもよい。また、複数の光反射素子35の間に平坦部39を設けなくてもよい。
以上、複数の実施形態について説明したが、本開示は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
具体的に、第1実施形態に関する変形例1としては、各光反射素子35の凹み深さは、全て等しくなくてもよく、適宜異なるようにしてもよい。また、各光反射素子35として、様々な形状を採用することができる。例えば、曲面状の単一の反射面を有する光反射素子が採用されてもよい。また、複数の光反射素子35の間に平坦部39を設けなくてもよい。
第1実施形態に関する変形例2としては、液晶パネル61の各色の信号を、必ずしも0%から100%の間で変化させなくてもよい。例えば、ECOの場合に、リング画像IMGRのみで緑色のリングを表示するとき、CHARGE及びPOWERの場合よりも乗員に視認される輝度が低下しないように、CHARGE及びPOWERの場合の信号を50〜80%程度に調整してもよい。
第1実施形態に関する変形例3としては、リング図柄PTNRの表示色は、青色以外の例えば緑色等に固定されていてもよい。また、光学シート部材54を設けずに、各発光素子53に例えばマルチカラーの発光ダイオードを採用して、リング図柄PTNRの表示色を可変してもよい。
第1実施形態に関する変形例4としては、リング画像IMGRの表示位置とリング図柄PTNRの表示位置とが例えば10mmより大きな距離に離間していてもよい。このようにすると、表示の立体感をより高めることができる。
第1実施形態に関する変形例5としては、奥側表示部として円環状のリング画像IMGRが採用されていなくてもよく、手前側表示部として円環状のリング図柄PTNRが採用されていなくてもよい。奥側表示部及び手前側表示部には、例えば矩形状、星形状等、表示の意図に合わせた様々な形状を採用することができる。また、奥側表示部及び手前側表示部は、目盛、警告灯等の形状をなすことで、種々の車両の情報を表示することができる。
第1実施形態に関する変形例6としては、奥側ディスプレイ60を、有機ELディスプレイ等の他の方式のディスプレイ、又は表示板を用いた発光表示に変更してもよい。
第1実施形態に関する変形例7としては、透過ディスプレイ29を、反射部33により図柄PTNを光輝する方式に代えて、透光性を有する有機ELディスプレイとしてもよい。
第2実施形態に関する変形例8としては、第1ディスプレイ260及び第2ディスプレイ264のうち少なくとも1つを、有機ELディスプレイ等の他の方式のディスプレイに変更してもよい。
変形例9としては、本開示の車両用表示装置100,200は、ハイブリッド自動車又は電気自動車に限らず、エンジン車にも適用可能である。この場合、色制御部84,284は、走行モードではなく、例えばエンジン回転数に応じて両表示色の色調を制御する。
100,200 車両用表示装置、29 透過ディスプレイ、60 奥側ディスプレイ、84 色制御部(制御装置)、260 第1ディスプレイ、264 第2ディスプレイ、267 重畳表示部、IMG1 画像(第1表示部)、IMG2 画像(第2表示部)、IMGR リング画像(奥側表示部)、PTNR リング図柄(手前側表示部)
Claims (6)
- 車両に用いられ、情報を表示する車両用表示装置において、
奥側表示部(IMG,IMGR)を表示する奥側ディスプレイ(60)と、
前記奥側表示部を透過可能に形成され、前記奥側表示部と重畳する位置に手前側表示部(PTN,PTNR)を表示する透過ディスプレイ(29)と、
前記奥側表示部の表示色と前記手前側表示部の表示色とを混合して、両前記表示色とは異なる混合色を発現するように前記奥側ディスプレイ及び前記透過ディスプレイを制御する色制御部(84)と、を備える車両用表示装置。 - 前記色制御部は、両前記表示色のうち少なくとも一方の前記表示色を変更して、前記混合色を変更する色変更部(84a)を有する請求項1に記載の車両用表示装置。
- 前記色制御部は、前記車両の状態に応じて、前記混合色を変更する請求項1又は2に記載の車両用表示装置。
- 両前記表示色のうち一方は、固定されており、
前記色制御部は、前記奥側表示部及び前記手前側表示部のうち固定された一方を消灯すると共に、前記固定された一方の表示色との混合では発現不可能な表示色にて、他方の表示を表示する固定表示消灯部(84b)を有する請求項1から3のいずれか1項に記載の車両用表示装置。 - 前記透過ディスプレイは、
前記奥側表示部と重畳する位置に配置された透光板(30)と、
前記透光板の入射部(32d,32e)を介して光を前記透光板の板内部に提供する光源部(50)と、を有し、
前記透光板は、板面(31b)から凹む形状をなし、前記板内部に提供された光を手前側へ反射させる複数の光反射素子(35)を、前記奥側表示部と重畳する位置に並べて配置することにより、前記手前側表示部を表示する請求項1から4のいずれか1項に記載の車両用表示装置。 - 車両に用いられ、情報を表示する車両用表示装置において、
第1表示部(IMG1)を表示する第1ディスプレイ(260)と、
第2表示部(IMG2)を表示する第2ディスプレイ(264)と、
前記第1ディスプレイと前記第2ディスプレイとを制御する制御装置(284)と、を備え、
前記第1ディスプレイと前記第2ディスプレイとは、前記第1表示部と前記第2表示部とが重畳して重畳表示される重畳表示部(267)を形成するように配置されており、
前記制御装置は、前記重畳表示部が、前記第1表示部の表示色と前記第2表示部の表示色との混合に基づいて少なくとも両前記表示色とは異なる色の混合色を発現するよう前記第1ディスプレイと前記第2ディスプレイとを制御する車両用表示装置。
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