JP2019123935A - めっき積層体の製造方法及びめっき積層体 - Google Patents
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Description
金属基材の表面の任意の領域にニッケルめっき処理を施してニッケルめっき層を形成させる第一工程と、
前記ニッケルめっき層の表面の少なくとも一部に錫めっき処理を施して錫めっき層を形成させる第二工程と、
前記錫めっき層の表面の任意の領域にストライクめっき処理を施す第三工程と、
前記ストライクめっき処理を施した後の前記錫めっき層の表面の少なくとも一部に銀めっき処理を施して銀めっき層を形成させる第四工程と、を含むこと、
を特徴とするめっき積層体の製造方法、を提供する。
金属基材の表面に形成されたニッケルめっき層と、
前記ニッケルめっき層の上に形成された錫めっき層と、
前記錫めっき層の上に形成された銀めっき層と、を有し、
前記銀めっき層は前記錫めっき層に対して冶金的に接合され、
前記錫めっき層は前記ニッケルめっき層に対して冶金的に接合されていること、
を特徴とする。
図1は、本発明のめっき積層体の製造方法の工程図である。本発明のめっき積層体の製造方法は、金属基材の表面に形成された錫めっき層の上に銀めっき層を形成させるめっき積層体の製造方法であって、金属基材の表面の任意の領域にニッケルめっき処理を施してニッケルめっき層を形成させる第一工程(S01)と、前記ニッケルめっき層の表面の少なくとも一部に錫めっき処理を施して錫めっき層を形成させる第二工程(S02)と、前記錫めっき層の表面の任意の領域に銀ストライクめっき処理等のストライクめっき処理を施す第三工程(S03)と、前記ストライクめっき処理を施した後の前記ニッケルめっき層の表面の少なくとも一部に銀めっき処理を施して銀めっき層を形成させる第四工程(S04)と、を含んでいる。
ニッケルめっき処理は、金属基材(銅合金等)と錫めっき層との間において、例えば銅と錫との拡散及び反応を防止するバリア層として機能するニッケルめっき層を形成させるために施される処理である。金属基材と錫めっき層との間にニッケルめっき層が存在することで、例えば銅と錫との拡散及び反応に伴う金属間化合物(例えば、Cu6Sn5等の錫銅合金)の形成による金属基材及び/又は錫めっき層の脆化(カーケンダルボイドの形成によるめっき剥がれ)を抑制することができる。
上記のニッケルめっき処理を施した金属基材に、錫めっき処理を施す(なお、ニッケルめっき→錫めっき→リフローを施した材料については市販のものを使用することも可能である。)。また、錫めっきには、本発明の効果を損なわない範囲で従来公知の種々の錫めっき手法を用いることができる。
洗浄工程は、任意の工程であり、図1には示していないが、錫めっき層を有する金属基材のうちの少なくとも錫めっき層の表面を洗浄する工程である。ここでは、本発明の効果を損なわない範囲で従来公知の種々の洗浄処理液及び処理条件を用いることができる。
このストライクめっき処理は、第二工程(S02)によって形成された錫めっき層と銀めっき層との密着性を改善するために施される処理であり、銀ストライクめっき、金ストライクめっき、パラジウムストライクめっき、銅ストライクめっき及び錫ストライクめっきよりなる群から選ばれる1又は2以上のストライクめっきを施すことで、ニッケルめっきの密着性をより確実に向上させることができる。
銀ストライクめっき浴としては、例えば、シアン化銀及びシアン化銀カリウム等の銀塩と、シアン化カリウム及びピロリン酸カリウム等の電導塩と、を含むものを用いることができる。
金ストライクめっき浴としては、例えば、金塩、電導塩、キレート剤及び結晶成長剤を含むものを用いることができる。また、金ストライクめっき浴には光沢剤が添加されていてもよい。
パラジウムストライクめっき浴としては、例えば、パラジウム塩及び電導塩を含むものを用いることができる。また、パラジウムストライクめっき浴には光沢剤が添加されていてもよい。
銅ストライクめっき浴としては、例えば、シアン化銅浴を用いることができる。シアン化銅浴は、銅塩、シアン化アルカリ塩及び電導塩により構成され、添加剤が添加されてもよい。
銀めっき処理は第三工程(S03)においてストライクめっきされた領域のうちの少なくとも一部に、概略的には単一のより厚い銀めっき層を形成させるための処理である。
図2は、本発明のめっき積層体の第一実施形態の概略断面図である。めっき積層体1は、図2に示すように、下から順に下記の層を含む構造を有する。
ニッケルめっき層4
錫めっき層6
ストライクめっき層10
銀めっき層12
本発明のめっき積層体は、各種接続端子に好適に用いることができる。具体的には、耐摩耗性、高延性又は低挿抜性が要求される嵌合部の最表面を錫めっき層6とし、電導性が要求される接点部の最表面を銀めっき層12とすることで、安価で高性能な接続端子を製造することができる。ここでいう嵌合部とは、屈曲やカシメ等により他の部材を挟む等して、他の部材と接続される部分のことである。
市販の厚さ0.6mmの銅合金材からなる金属基材に、300g/Lのスルファミン酸ニッケル、5g/Lの塩化ニッケル・6水和物、10g/Lのホウ酸、及び0.2g/Lのラウリル硫酸ナトリウムを含むニッケルめっき浴を用い、陽極材料をサルファニッケル板、陰極材料を洗浄処理後の錫めっき材として、浴温:50℃の条件で処理を施し、0.05μmのニッケルめっき層を形成した。
ついで、100g/Lの硫酸すず、50mL/Lの硫酸、5mL/Lの光沢剤を含む錫めっき浴を用い、陽極材料をSn板、陰極材料をニッケルめっき材として、浴温:25℃の条件で処理を施し、上記ニッケルめっき層の上に1μmの錫めっき層を形成した。
更に、40g/Lのシアン化銀、30g/Lのシアン化カリウム、及び30g/Lの炭酸カリウムを含む銀めっき浴を用い、陽極材料をチタン白金板、陰極材料を銀ストライクめっき処理後の錫めっき材として、浴温:30℃の条件で処理を施し、上記錫めっき層の上に1μmの単一の銀めっき層を形成させ、めっき積層体1を作製した。
金属基材の表面に、まず錫めっき層を形成し、ついで錫めっき層の上にニッケルめっき層を形成し、更にニッケルめっき層の上に銀めっき層を形成した以外は、上記(1)と同様にしてめっき積層体2を作製した。
金属基材の表面に、まず錫めっき層を形成し、ついで錫めっき層の上に銀めっき層を形成した以外は、上記(1)と同様にしてめっき積層体3を作製した。
錫めっき層の上に更にニッケルめっき層を形成した以外は、上記(1)と同様にしてめっき積層体4を作製した。
上記のようにして作製しためっき積層体1〜4について、未加熱、150℃×1000時間加熱を行ったものに対し、使用プローブ:SK材+ニッケル下地金めっき、測定開始荷重:0.5N、測定終了荷重:40N、測定回数:10回という方法で、電気接触抵抗を測定した。結果を表1に示す。
上記のようにして作製しためっき積層体1〜4について、集束イオンビーム加工装置を用いて、加工を行い、めっき層状態を断面方向から観察するという方法で、加熱後のボイド形成状況の評価を行った。結果を表1に示す。
上記のようにして作製しためっき積層体1〜4について、90度に折り曲げ、折曲げ部を顕微鏡にて観察し、めっき割れ部より母材の露出が見られるものを×、見られないものを○と評価した。結果を表1に示す。
2・・・金属基材、
4・・・ニッケルめっき層、
6・・・錫めっき層、
10・・・ストライクめっき層、
12・・・銀めっき層。
Claims (7)
- 金属基材の表面の任意の領域にニッケルめっき処理を施してニッケルめっき層を形成させる第一工程と、
前記ニッケルめっき層の表面の少なくとも一部に錫めっき処理を施して錫めっき層を形成させる第二工程と、
前記錫めっき層の表面の任意の領域にストライクめっき処理を施す第三工程と、
前記ストライクめっき処理を施した後の前記錫めっき層の表面の少なくとも一部に銀めっき処理を施して銀めっき層を形成させる第四工程と、を含むこと、
を特徴とするめっき積層体の製造方法。 - 前記第四工程の前処理として、前記銀めっき層を形成させる前記錫めっき層の表面の任意の領域に、銀ストライクめっき、金ストライクめっき、パラジウムストライクめっき、銅ストライクめっき及び錫ストライクめっきよりなる群から選ばれる1又は2以上のストライクめっきを施すこと、
を特徴とする請求項1に記載のめっき積層体の製造方法。 - 前記ニッケルめっき層の厚さが0.05μm〜10μmであること、
を特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のめっき積層体の製造方法。 - 前記銀めっき層の厚さが0.1μm〜50μmであり、
前記銀めっき層のビッカース硬度が10HV〜250HVであること、
を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のめっき積層体の製造方法。 - 金属基材の表面に形成されたニッケルめっき層と、
前記ニッケルめっき層の上に形成された錫めっき層と、
前記錫めっき層の上に形成された銀めっき層と、を有し、
前記銀めっき層は前記錫めっき層に対して冶金的に接合され、
前記錫めっき層は前記ニッケルめっき層に対して冶金的に接合されていること、
を特徴とするめっき積層体。 - 請求項5に記載のめっき積層体を有すること、
を特徴とする接続端子。 - 耐摩耗性が要求される嵌合部の最表面を錫めっき層とし、
電導性が要求される接点部の最表面を銀めっき層とすること、
を特徴とする請求項6に記載の接続端子。
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