JP2019165087A - Laser device, ignition device, and internal combustion engine - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、レーザ装置、点火装置および内燃機関に関する。 The present invention relates to a laser device, an ignition device, and an internal combustion engine.
半導体レーザを励起用光源として用いたレーザ装置は、点火装置、レーザ加工機、医療用機器など様々な分野への応用が期待されている。特に、このようなレーザ装置を自動車などの内燃機関における点火装置として用いる方法が検討されている。 A laser device using a semiconductor laser as an excitation light source is expected to be applied to various fields such as an ignition device, a laser processing machine, and a medical device. In particular, a method of using such a laser device as an ignition device in an internal combustion engine such as an automobile has been studied.
このような点火装置では、半導体レーザから発振されたレーザ光(励起光)をQスイッチ式のレーザ共振器に照射して、エネルギー密度の高いパルスレーザ光を発振する。発振されたパルスレーザ光は、集光用レンズおよび入射用の透明な燃焼室窓(光学窓)を通して、燃焼室内に導入された混合気中に集光させる。これにより、燃焼室内にプラズマが発生し、燃焼室内に噴射された燃料を着火させる(例えば、特許文献1参照)。 In such an ignition device, a laser beam (excitation light) oscillated from a semiconductor laser is irradiated to a Q-switch type laser resonator to oscillate a pulsed laser beam having a high energy density. The oscillated pulse laser beam is condensed into the air-fuel mixture introduced into the combustion chamber through a condensing lens and an incident transparent combustion chamber window (optical window). Thereby, plasma is generated in the combustion chamber, and the fuel injected into the combustion chamber is ignited (see, for example, Patent Document 1).
ただし、上記従来の点火装置では、光学窓の汚れが問題となっていた。そこで、例えば特許文献1には、光学窓の表面に、超親水性粒子と熱励起触媒粒子を含有する超親水膜を設ける手法が開示されている。 However, in the conventional ignition device, the contamination of the optical window has been a problem. Thus, for example, Patent Document 1 discloses a method of providing a superhydrophilic film containing superhydrophilic particles and thermally excited catalyst particles on the surface of an optical window.
しかしながら、内燃機関内で発生するゴミや不純物が光学窓に付着するのを完全に抑えるのは非常に難しく、使用するうちにいずれは汚れてしまい、その結果、レーザ光のパワーが低下して燃焼性能が悪化するという課題が存在する。 However, it is very difficult to completely prevent the dust and impurities generated in the internal combustion engine from adhering to the optical window, and it will eventually become dirty during use, resulting in a decrease in the power of the laser light and combustion. There is a problem that performance deteriorates.
そこで本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、光学窓を容易に交換することを可能にするレーザ装置を提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of the above, and an object of the present invention is to provide a laser apparatus that enables easy replacement of an optical window.
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るレーザ装置は、レーザ光を射出する光源と、前記レーザ光が通過する光学素子と、前記光学素子が収容される第1の筐体と、第2の筐体に保持され、前記光学素子を通過した光が通過する光学窓とを有する。 In order to solve the above-described problems and achieve the object, a laser apparatus according to the present invention includes a light source that emits laser light, an optical element through which the laser light passes, and a first element that houses the optical element. A housing and an optical window that is held by the second housing and through which the light that has passed through the optical element passes.
本発明によれば、光学窓を容易に交換することを可能にするレーザ装置を実現することができる。 ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the laser apparatus which makes it possible to replace | exchange an optical window easily is realizable.
以下に添付図面を参照して、レーザ装置、点火装置および内燃機関の実施の形態を詳細に説明する。 Hereinafter, embodiments of a laser device, an ignition device, and an internal combustion engine will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
[第1の実施形態]
第1の実施形態に係るレーザ装置、点火装置および内燃機関について、図面を参照して説明する。本実施形態では、内燃機関としてエンジンを用いた場合について説明する。
[First Embodiment]
A laser device, an ignition device, and an internal combustion engine according to a first embodiment will be described with reference to the drawings. In this embodiment, a case where an engine is used as the internal combustion engine will be described.
<内燃機関>
図1は、第1の実施形態に係る点火装置としてのレーザ装置を備える内燃機関の主要部を模式的に示す図である。図1に示すように、エンジン10は、レーザ装置11、燃料噴出機構12、排気機構13、燃焼室14、およびピストン15を有する。
<Internal combustion engine>
FIG. 1 is a diagram schematically illustrating a main part of an internal combustion engine including a laser device as an ignition device according to a first embodiment. As shown in FIG. 1, the
エンジン10の動作について簡単に説明する。燃料噴出機構12が、燃料と空気とを含む可燃性混合気を燃焼室14内に噴出させる(吸気)。その後、ピストン15が上昇して、可燃性混合気が圧縮される(圧縮)。レーザ装置11は、燃焼室14内の圧縮された混合気中にレーザ光を集光させ、プラズマを発生させる。発生したプラズマにより、混合気中の燃料に点火させる(着火)。点火により混合気が燃焼することで、燃焼室14内で燃焼ガスが膨張する。これにより、ピストン15が降下する(燃焼)。その後、排気機構13が、燃焼ガスを燃焼室14外へ排気する(排気)。
The operation of the
このように、エンジン10では、吸気、圧縮、着火、燃焼、および排気からなる一連の工程が繰り返される。そして、燃焼室14内の気体の体積変化に対応してピストン15が運動し、運動エネルギーを生じさせる。燃料には、例えば、天然ガスやガソリンなどが用いられる。
Thus, in the
なお、レーザ装置11は、エンジン10の外部に設けられている駆動装置16と電気的に接続されており、レーザ装置11におけるレーザ光の出射は、エンジン制御装置17の指示に基づいて駆動装置16により制御される。
The
<レーザ装置>
レーザ装置11について説明する。レーザ装置11の構成の一例を図2に示す。図2に示すように、レーザ装置11は、面発光レーザ(光源)21、第1集光光学系22、光ファイバ(伝送部材)23、第2集光光学系24、レーザ共振器25、第3集光光学系26、窓部材27A、および筐体(ハウジング)28を有する。なお、図2中、レーザ光は、二点鎖線で示す。本明細書では、3軸方向(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向)の3次元直交座標系を用い、面発光レーザ21からのレーザ光の出射方向を+Z方向とし、レーザ光の光軸に直交する面において、互いに直交する2つの方向のうち一方をX軸方向とし、他方をY軸方向として説明する。
<Laser device>
The
面発光レーザ21は、励起用光源であり、複数の発光部を有している。各発光部は、垂直共振器型の面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)である。面発光レーザ21から出射されるレーザ光の波長は、例えば、約808nmである。
The
面発光レーザ21は、駆動装置16と電気的に接続されており、エンジン制御装置17の指示に基づいて、駆動装置16が面発光レーザ21を駆動して、面発光レーザ21からレーザ光が出射される。本実施形態では、出射されるレーザ光の波長の温度依存性が低いことから、面発光レーザを光源に用いているが、レーザの温度依存性が問題にならない場合は、端面発光レーザを光源に用いることもできる。
The
第1集光光学系22は、面発光レーザ21から出射されたレーザ光を光ファイバ23の−Z側端面の中心部に集光する。第1集光光学系22は、少なくとも1つの集光レンズを有する。本実施形態では、第1集光光学系22は、マイクロレンズ221、および集光レンズ系222を有している。
The first condensing
マイクロレンズ221は、面発光レーザ21から出射されたレーザ光の光路上に配置されている。マイクロレンズ221は、面発光レーザ21の複数の発光部に対応する複数のレンズを有する。各レンズは、対応する発光部から出射されたレーザ光を略平行光とする。すなわち、マイクロレンズ221は、面発光レーザ21から出射されたレーザ光をコリメートする。
The
集光レンズ系222は、マイクロレンズ221を介したレーザ光を集光する。
The
なお、第1集光光学系22は、少なくとも1つの集光レンズを有していればよく、複数の光学素子で構成されていてもよい。
In addition, the 1st condensing
光ファイバ23は、第1集光光学系22によってレーザ光が集光される位置にコアの−Z側端面の中心が位置するように配置されている。光ファイバ23に入射したレーザ光は、コア内を伝播し、コアの+Z側端面から出射する。
The
第2集光光学系24は、光ファイバ23から出射されたレーザ光の光路上に配置され、光ファイバ23から出射された光を集光する。第2集光光学系24で集光されたレーザ光は、レーザ共振器25に入射する。本実施形態では、第2集光光学系24は、第1レンズ241、および第2レンズ242を有している。
The second condensing
第1レンズ241は、コリメートレンズであり、光ファイバ23から出射されたレーザ光を略平行光とする。
The
第2レンズ242は、集光レンズであり、第1レンズ241によって略平行光とされたレーザ光を集光する。
The
なお、第2集光光学系24は、集光レンズを有していれば、1つの光学素子で構成されていてもよいし、3つ以上のレンズを有していてもよい。
As long as the second condensing
レーザ共振器25は、Qスイッチ式のレーザ共振器である。本実施形態では、レーザ共振器25は、レーザ媒質251、および可飽和吸収体252を有している。レーザ共振器25では、入射されたレーザ光のエネルギー密度が高められて、波長が例えば約1064nmのレーザ光が短いパルス幅で出射される。
The
レーザ媒質251は、略直方体形状のNd:YAG結晶であり、Ndが1.1%ドープされている。
The
可飽和吸収体252は、略直方体形状のCr:YAG結晶である。可飽和吸収体252は、レーザ光の吸収量によって透過率が変化するものであり、初期透過率は約0.50(50%)である。レーザ光の吸収量が小さい時は吸収体として機能し、レーザ光の吸収量が飽和すると透明になる。可飽和吸収体252が透明になることで、Qスイッチ発振が発生する。
The
第2集光光学系24で集光されたレーザ光がレーザ共振器25に入射すると、レーザ光はレーザ共振器25内で共振し増幅される。また、レーザ媒質251に入射したレーザ光によってレーザ媒質251が励起される。なお、面発光レーザ21から出射されるレーザ光の波長(例えば、808nm)は、YAG結晶において最も吸収効率の高い波長である。
When the laser light condensed by the second condensing
レーザ共振器25内でレーザ光が共振して増幅される。可飽和吸収体252においてレーザ光の吸収量が飽和すると、可飽和吸収体252においてQスイッチ発振が発生する。これにより、エネルギー密度の高いレーザ光がレーザ共振器25から短いパルス幅でエネルギーを集中させて出射される。レーザ媒質251としてNd:YAGを用いた場合、出射されるレーザ光の波長は、約1064nmである。
Laser light is resonated and amplified in the
レーザ共振器25から出射されたレーザ光は、第3集光光学系26に入射される。
The laser light emitted from the
第3集光光学系26は、レーザ共振器25から出射されるレーザ光の光路上に配置されている。第3集光光学系26は、レーザ共振器25から出射されるレーザ光を集光させ、集光点で高いエネルギー密度を得る。集光されたレーザ光は、ある一定のエネルギー密度を超えると、燃焼室14内の可燃性混合気に含まれる気体を構成する分子が電離し、陽イオンと電子とに別れ、プラズマ化(ブレークダウン)する。
The third condensing
本実施形態では、第3集光光学系26は、第3レンズ261、第4レンズ262、および第5レンズ263で構成されている。
In the present embodiment, the third condensing
第3レンズ261は、レーザ共振器25から出射されるレーザ光の発散角度を大きくするための光学素子であり、本実施形態では、凹レンズが用いられている。
The
第4レンズ262は、第3レンズ261からの発散光をコリメートするための光学素子であり、本実施形態では、コリメートレンズが用いられている。
The
第5レンズ263は、第4レンズ262からのレーザ光を集光するための光学素子であり、本実施形態では、集光レンズが用いられている。
The
なお、第3集光光学系26は、3つのレンズで構成されているが、少なくとも1つのレンズで構成されていればよく、一つの光学素子で構成されていてもよいし、複数の光学素子で構成されていてもよい。
Note that the third condensing
第3集光光学系26から出射されたレーザ光は、光学窓(第2光学窓)271を透過して、燃焼室14内で集光される。
The laser light emitted from the third condensing
窓部材27Aの構成について説明する前に、ハウジング28について説明する。ハウジング28は、第2集光光学系24、レーザ共振器25、第3集光光学系26等の光学素子を収容する第1ハウジング28−1と、窓部材27Aを収容する第2ハウジング28−2とで構成されている。
Before describing the configuration of the
第2ハウジング28−2の先端(燃焼室側)には、第2ハウジング28−2内と燃焼室内との光学的な連続性を確保するため、窓部材27Aが設けられている。窓部材27Aは、第2光学窓271および光学窓保持部材272により構成され、光学窓保持部材272が第2光学窓271を保持している。第2光学窓271は、第3集光光学系26から出射されるレーザ光の光路上に配置され、入射するレーザ光に対して透明な材料で構成されている。第2光学窓271は、第2ハウジング28−2における燃焼室14側の面に形成された開口に位置するように配置される。
A
第2光学窓271は燃焼室に面して設けられるため、レーザ装置の使用に伴って第2光学窓271の出射面に汚れが付着する。本実施形態では、光学素子を収容する第1ハウジング28−1から第2ハウジング28−2を取り外して、汚れの付着した第2光学窓271のみを交換できるよう、第1ハウジング28−1と第2ハウジング28−2を別体として形成している。これにより、光学窓の交換を容易に行うことが可能となる。
Since the second
さらに、第1ハウジング28−1の先端(燃焼室側)に、第1ハウジング28−1内と第2ハウジング28−2内との光学的な連続性を確保するための第1光学窓208が設けられていてもよい。
Furthermore, a first
第1光学窓208は、第3集光光学系26から出射されるレーザ光の光路上に配置され、入射するレーザ光に対して透明な材料で構成されている。この第1光学窓208は、第2集光光学系24、レーザ共振器25、第3集光光学系26等の光学素子を第1ハウジング28−1の中に封止する。これにより、窓部材27Aの交換時に第2ハウジング28−2を取り外しても、第1ハウジング28−1内の光学素子が外気に晒されることがない。第1光学窓208により、空気中に浮遊しているゴミや不純物などから第1ハウジング28−1内の光学素子を保護することができる。このように、第1ハウジング28−1内を窓部材27Aから分離して密閉状態を保つことができる構成とすることで、レーザ装置11に使用されているレンズなどの光学素子を汚染してしまうことなく、第2光学窓271を交換することが可能となる。
The first
なお、従来技術の点火装置(例えば特許文献1)においては、集光レンズやレーザ共振器等の光学素子と光学窓とを同一の筐体に取り付けている。そのため、光学窓の交換を容易に行うことはできなかった。従来技術では、光学窓に汚れが付着した際には、ハウジングを取り外して洗浄するか、光学素子も含めてハウジングごと交換する必要があり、コストが増大していた。 In a conventional ignition device (for example, Patent Document 1), an optical element such as a condenser lens or a laser resonator and an optical window are attached to the same casing. Therefore, the optical window cannot be easily replaced. In the prior art, when dirt is attached to the optical window, it is necessary to remove and clean the housing or replace the entire housing including the optical element, which increases the cost.
第2ハウジング28−2の第1ハウジング28−1への固定は、ロウ付け、レーザ溶接、ねじ止め、焼きばめ、接着などを用いることが可能である。例えば、第2ハウジング28−2と第1ハウジング28−1との接触箇所に、互いに嵌合するねじ部を設け、このねじ部により、第2ハウジング28−2を第1ハウジング28−1へ固定してもよい。 For fixing the second housing 28-2 to the first housing 28-1, brazing, laser welding, screwing, shrink fitting, adhesion, or the like can be used. For example, a screw part that fits to each other is provided at a contact point between the second housing 28-2 and the first housing 28-1, and the second housing 28-2 is fixed to the first housing 28-1 by the screw part. May be.
また、第1ハウジング28−1は、第1光学窓208以外にも、外部からの不純物の侵入が考えられる可能性がある箇所には、Oリングやロウ付け、溶接、ガスケット、焼きばめ、接着などで封止しておく必要がある。例えば、図2には、第1ハウジング28−1と第2ハウジング28−2との接合部と、第1ハウジング28−1に対する光ファイバ23の取付部との2箇所に設けられた封止材291及び292により、外部からの不純物の侵入が防止されている。
In addition to the first
第1光学窓208は、第1ハウジング28−1に固定されるが、その固定方法には、ロウ付け、レーザ溶接、ねじ止め、焼きばめ、接着などを用いることが可能である。固定方法として、接着を用いる場合は、高温時にガスが発生しにくい材料の接着材を使用した方が良い。ガスが発生すると、それが光学素子に付着し、強度の高いレーザ光が照射すると焼きついてしまうなどの不具合が発生する可能性があるためである。
The first
ハウジング28のうち少なくとも第2ハウジング28−2には、耐熱性の高い金属を用いるのが好ましい。例えば、鉄、Ni−Fe系合金、Ni−Cr−Fe系合金、Ni−Co−Fe系合金、ステンレスなどの耐熱性金属が用いられる。Ni−Cr−Fe系合金として、例えば、インコネルなどが挙げられる。Ni−Co−Fe系合金として、例えば、コバールなどが挙げられる。また、第1ハウジング28−1と第2ハウジング28−2を同じ材料で形成してもよい。
It is preferable to use a metal having high heat resistance for at least the second housing 28-2 of the
窓部材27Aは燃焼に晒されるため、接合箇所には、耐熱、耐圧の観点からロウ付けを用いるのが好ましい。本実施形態では、第2光学窓271は、光学窓保持部材272の内面にロウ材(接合材)を用いてロウ付けされている。また、窓部材27Aを第2ハウジング28−2に固定する際にもロウ付けを用いている。
Since the
第2光学窓271の平面視における形状は、特に限定されるものではなく、例えば、矩形状、円形状、楕円状、長方形状、多角形状などであってもよい。
The shape of the second
第2光学窓271の材料としては、例えば、光学ガラス、耐熱ガラス、石英ガラス、サファイアガラスなどを用いることができる。特に、第2光学窓271は、燃焼室14内に発生する燃焼圧力からハウジング28側の第1光学窓208などの光学部材を保護するため、十分な耐圧強度であることが望ましい。例えば、第2光学窓271は、600℃以上の耐熱性と、50MPa(メガパスカル)以上の耐圧性とを備えているとよい。そこで、第2光学窓271の厚みを厚くすることが考えられる。しかし、第2光学窓271の厚みが厚くなると、第2光学窓271の出射面で入射したレーザ光の一部が反射されて、第2光学窓271の内部で集光しやすくなる。そのため、第2光学窓271の内部での集光を抑制するためには、第3集光光学系26の焦点距離を長くする必要がある。
As a material of the second
光学窓保持部材272を形成する材料としては、例えば、鉄、ニッケル、Ni−Fe系合金、Ni−Cr−Fe系合金、Ni−Co−Fe系合金、ステンレスなどの耐熱性金属材料を用いることができる。Ni−Cr−Fe系合金として、例えば、インコネルなどが挙げられる。Ni−Co−Fe系合金として、例えば、コバールなどが挙げられる。中でも、本実施形態では、第2光学窓271は、サファイアで形成されることが好ましいことから、光学窓保持部材272を形成する材料は、サファイアと熱膨張係数の近いコバールを使用することが好ましい。
As a material for forming the optical
以上のように、本実施形態によれば、第2光学窓271を容易に交換することが可能となる。さらに、第1光学窓を備えることで、第2光学窓の交換時に空気中のゴミや不純物などから第2集光光学系24などの光学素子を保護することが可能となる。
As described above, according to the present embodiment, the second
なお、以上の構成において、第1光学窓208の面積は、レーザ光が第5レンズ263で集光され始めたところで通過するため、レーザ光のビーム径を考慮して決定されるとよい。また、第2光学窓271は、第1光学窓208よりも燃焼室側に位置している。そのため、図3に示すように、第2光学窓271の面積S2は、第1光学窓208の面積S1よりも小さくても良い。それにより、材料コストが削減でき、かつ、第2光学窓271にかかる圧力も低減することができる。その結果、信頼性を向上することが可能となる。
In the above configuration, the area of the first
第1光学窓208の材質は、レーザ光が通過すればよく、サファイア、ガラス、樹脂などであってよい。
The first
第1光学窓208は、第2ハウジング28−2により外気から遮断されることで保護されているため、第2光学窓271ほどは圧力がかからない。そのため、その厚みは第2光学窓271よりも薄くてもよい。
Since the first
レーザ光は、第5レンズ263により、第2光学窓271を通過したところに集光され、ブレイクダウン(点火)が発生する。このとき、燃焼室の壁近傍で点火するよりも燃焼室の中央に近い位置で点火する方が、形成された火炎を効率よく成長させる事ができる。そのため、第5レンズ263は燃焼室側に近い方が好ましい。そのことから、第1光学窓208の厚みは、気密性が保たれる範囲で、極力薄い方が良い。但し、第1ハウジング28−1に第1光学窓208を取付ける際、焼きばめなど、第1光学窓208に力がかかる場合は破損やリークが発生しない様な厚みを設定する必要がある。
The laser light is condensed by the
一方で、窓部材27Aは高温高圧環境に晒される。そのため、第2光学窓271は、サファイアなどの高耐久性材料を用いるのが好ましく、厚みについても、破損やリークしない様な厚みにする必要がある。第2光学窓271は、少なくとも第1光学窓208よりも厚く形成するのが好ましい。
On the other hand, the
また、第2光学窓271から反射した光が、各種レンズやレーザ共振器25や第1光学窓208などの光学素子内で焦点を結ばない様にする必要がある。そこで、第2光学窓271のレーザ光が通過する入射面271aおよび出射面271bには、反射防止(AR:Anti Reflection)膜(AR膜)または反射防止構造を設けていてもよい。反射防止構造は、例えば、特開2017−111278に開示されているような複数の凸状微細構造体が入射光の波長よりも短いピッチ(頂点間隔)で形成された構造である。第2光学窓271の出射面は、燃焼室に面し、高温高圧に晒される。そのため、第2光学窓の出射面に設けるのは、反射防止膜よりも反射防止構造のほうが好ましい。一方、第1光学窓208は第2光学窓271により保護されているため、第1光学窓208の入射面208aおよび出射面208bに反射防止膜を設けることができる。なお、入射面208a/271aは、光学窓208/271の第3集光光学系26側の面であり、出射面208b/271bは、光学窓208/271の燃焼室14側の面である。
In addition, it is necessary to prevent the light reflected from the second
さらに、第2光学窓271の出射面に、光や熱により触媒機能を発揮する触媒層が設けられていてもよい。触媒層としては、一例としてTiO2を用いることができる。
Furthermore, a catalyst layer that exhibits a catalytic function by light or heat may be provided on the emission surface of the second
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係るレーザ装置、点火装置および内燃機関について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付すことで、その重複する説明を省略する。
[Second Embodiment]
Next, a laser device, an ignition device, and an internal combustion engine according to a second embodiment will be described with reference to the drawings. In the following description, the same components as those in the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and redundant description thereof is omitted.
本実施形態に係る内燃機関は、第1の実施形態において図1を用いて説明した内燃機関と同様であってよい。ただし、本実施形態では、レーザ装置11が図4に示すレーザ装置11Aに置き換えられる。
The internal combustion engine according to the present embodiment may be the same as the internal combustion engine described with reference to FIG. 1 in the first embodiment. However, in this embodiment, the
<レーザ装置>
図4に示すように、本実施形態に係るレーザ装置11Aは、図2に示したレーザ装置11と同様の構成において、ハウジング28がハウジング28Aに置き換えられた構成を備える。
<Laser device>
As shown in FIG. 4, the
ハウジング28Aでは、第1の実施形態における第1ハウジング28−1が、結晶を励起する励起側ハウジング28−1aと、レーザ光を集光する集光側ハウジング28−1bとの2つに分けられている。励起側ハウジング28−1aと集光側ハウジング28−1bとは、例えば、繋ぎ部分から不純物が侵入しないように封止材293で封止されていてもよい。集光側ハウジング28−1bの先端(燃焼室側)には、第1の実施形態と同様に、第1光学窓208が設けられている。そして、窓部材27Aを備える第2ハウジング28−2は、第1実施形態と同様に、励起側ハウジング28−1a及び集光側ハウジング28−1bで構成された第1ハウジングに対して固定される。これにより、例えば、集光側ハウジング28−1bが第2ハウジング28−2によりカバーされる。
In the
以上のような構成を備えることで、第1の実施形態と同様に、窓部材27Aの交換時に大気中に浮遊しているゴミや不純物などから第2集光光学系24等の光学素子を保護することが可能となるため、汚れた第2光学窓271を容易に、かつ、レーザ装置11に使用されているレンズなどの光学素子が空気中に触れて汚れることなく交換することが可能となる。
By providing the above configuration, as in the first embodiment, the optical elements such as the second condensing
なお、その他の構成、動作及び効果は、上述した第1の実施形態と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。 Since other configurations, operations, and effects are the same as those of the first embodiment described above, detailed description thereof is omitted here.
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態に係るレーザ装置、点火装置および内燃機関について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付すことで、その重複する説明を省略する。
[Third Embodiment]
Next, a laser device, an ignition device, and an internal combustion engine according to a third embodiment will be described with reference to the drawings. In the following description, the same components as those in the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and redundant description thereof is omitted.
本実施形態に係る内燃機関は、第1の実施形態において図1を用いて説明した内燃機関と同様であってよい。ただし、本実施形態では、レーザ装置11が図5に示すレーザ装置11Bに置き換えられる。
The internal combustion engine according to the present embodiment may be the same as the internal combustion engine described with reference to FIG. 1 in the first embodiment. However, in this embodiment, the
<レーザ装置>
図5に示すように、本実施形態に係るレーザ装置11Bは、図2に示したレーザ装置11と同様の構成において、第2ハウジング28−2が、第1ハウジング28−1における第1光学窓208が取り付けられた面のみをカバーする第2ハウジング28−2aに置き換えられた構成を備える。第1ハウジング28−1と第2ハウジング28−2aとの接合部は、例えば封止材294で封止されることで、外部からの不純物の侵入が防止されている。
<Laser device>
As shown in FIG. 5, the
このように、窓部材27Aを備える第2ハウジング28−2aが第1光学窓208が取り付けられた面のみをカバーする構成とすることで、第2ハウジング28−2aの取り外しを容易化して交換時の作業性を向上することが可能となる。また、交換部品である28−2aの小型化と形状の簡略化が可能であるため、製造コストを下げる事が可能である。なお、第2ハウジング28−2aの第1ハウジング28−1への取り付けは、例えばねじ締め固定などが好ましいが、これに限るものではない。
As described above, the second housing 28-2a including the
その他の構成、動作及び効果は、上述した第1の実施形態と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。 Since other configurations, operations, and effects are the same as those of the first embodiment described above, detailed description thereof is omitted here.
また、上述した実施形態では、第2ハウジング28−2/28−2aに光学窓保持部材272を介して第2光学窓271を取り付けるよう構成したが、光学窓保持部材272を省略して第2ハウジング28−2/28−2aが第2光学窓271を保持するよう構成してもよい。
In the above-described embodiment, the second
また、上述した実施形態では、第2ハウジング28−2/28−2aを、燃焼室14の筐体など、エンジン10を構成する部材とは異なる部材とした場合を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、第2ハウジング28−2/28−2aの代わりに燃焼室14の筐体を使用し、燃焼室14の筐体に窓部材27Aを取り付け、窓部材27Aが取り付けられた燃焼室14の筐体に第1ハウジング28−1(28−1a及び28−1b)を取り付ける構成とすることも可能である。
In the above-described embodiment, the case where the second housing 28-2 / 28-2a is a member different from the members constituting the
以上の通り、実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、上記実施形態により本発明が限定されるものではない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の組み合わせ、省略、置き換え、変更などを行うことが可能である。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。 As described above, the embodiment has been described. However, the embodiment is presented as an example, and the present invention is not limited to the embodiment. The above-described embodiment can be implemented in various other forms, and various combinations, omissions, replacements, changes, and the like can be made without departing from the spirit of the invention. These embodiments and modifications thereof are included in the scope and gist of the invention, and are included in the invention described in the claims and the equivalents thereof.
10 エンジン(内燃機関)
11,11A,11B レーザ装置
12 燃料噴出機構
13 排気機構
14 燃焼室
15 ピストン
16 駆動装置
17 エンジン制御装置
21 面発光レーザ
22 第1集光光学系
221 マイクロレンズ
222 集光レンズ系
23 光ファイバ
24 第2集光光学系
241 第1レンズ
242 第2レンズ
25 レーザ共振器
251 レーザ媒質
252 可飽和吸収体
26 第3集光光学系
261 第3レンズ
262 第4レンズ
263 第5レンズ
27A 窓部材
208 第1光学窓
271 第2光学窓
272 光学窓保持部材
28 ハウジング
28−1 第1ハウジング
28−1a 励起側ハウジング
28−1b 集光側ハウジング
28−2,28−2a 第2ハウジング
291,292,293,294 封止材
10 Engine (Internal combustion engine)
DESCRIPTION OF
Claims (11)
前記レーザ光が通過する光学素子と、
前記光学素子が収容される第1の筐体と、
第2の筐体に保持され、前記光学素子を通過した光が通過する光学窓と、
を有するレーザ装置。 A light source that emits laser light;
An optical element through which the laser beam passes;
A first housing that houses the optical element;
An optical window held by the second housing and through which the light having passed through the optical element passes;
A laser device.
請求項1に記載のレーザ装置。 The laser device according to claim 1, wherein the first housing and the second housing are combined and integrated.
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