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JP2019160246A - 栽培作物選定支援装置、栽培作物選定支援方法、及びプログラム - Google Patents

栽培作物選定支援装置、栽培作物選定支援方法、及びプログラム Download PDF

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JP2019160246A JP2018050198A JP2018050198A JP2019160246A JP 2019160246 A JP2019160246 A JP 2019160246A JP 2018050198 A JP2018050198 A JP 2018050198A JP 2018050198 A JP2018050198 A JP 2018050198A JP 2019160246 A JP2019160246 A JP 2019160246A
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Abstract

【課題】専門的な知識を必要とすることなく、対象となる圃場での栽培に適した農作物の選定を可能にし得る、栽培作物選定支援装置、栽培作物選定支援方法、及びプログラムを提供する。【解決手段】栽培作物選定支援装置10は、特定の圃場に関する情報を収集する、情報収集部11と、サンプルとなる圃場に関する情報と前記サンプルとなる圃場で生産された農作物の実績に関する情報との関係を、機械学習することによって作成された、予測モデル14に、情報収集部11によって収集された情報を、適用することによって、1又は2以上の農作物について、特定の圃場において栽培した場合の実績の予測値を算出する、予測値算出部12と、1又は2以上の農作物について算出された予測値に基づいて、特定の圃場において栽培に適した農作物を選出する、農作物選出部13と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、各圃場において栽培に適した作物の選定を支援するための、栽培作物選定支援装置、及び栽培作物選定支援方法に関し、更には、これらを実現するためのプログラムに関する。
従来から、露地栽培において、圃場に作付けされ農作物の種類は、圃場がある地域の気候、日当たり、土質、市場の要求等に基づいて、生産者によって任意に決定されている。このため、作付けしてみたが、農作物が圃場に合わずに、予定した、収量が得られなかったり、品質が低かったり、といった事態が発生する可能性がある。
このような事態を鑑み、圃場にあった作物を選出するための技術が開示されている(例えば、特許文献1及び2参照)。具体的には、特許文献1には、圃場に最適な農作物を提示するシステムが開示されている。特許文献1に開示されたシステムは、農作物の品種毎に土壌条件を登録しているデータベースに、土壌分析装置から得られた圃場の土壌の分析結果を、照合することで、最適な農作物を選出し、選出した農作物を画面に表示する。また、このシステムは、農作物の指定を受けた場合は、指定された農作物に適した土壌条件と、同情分析装置の分析結果とを比較し、土壌改良のための施策を特定することもできる。
また、特許文献2にも、圃場に最適な農作物を提示するシステムが開示されている。特許文献2に開示されたシステムは、圃場の土壌の成分を示す土壌分析情報、農作物の市場価格情報、農作物の栽培情報、及び圃場の地域の年間の気象情報に基づいて、作付けすべき農作物を提案する。
特開2000−83476号公報 特開2005−80514号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたシステムでは、事前に膨大なデータを収集して、データベースを事前に構築しておく必要がある。そして、このようなデータベースの構築には、熟練の生産者又は専門家の知識が必要となるので、時間及びコストがかかってしまう。また、特許文献2に開示されたシステムでも、同様のデータベースが必要になると考えられるので、同様の問題が生じている。
本発明の目的の一例は、上記問題を解消し、専門的な知識を必要とすることなく、対象となる圃場での栽培に適した農作物の選定を可能にし得る、栽培作物選定支援装置、栽培作物選定支援方法、及びプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一側面における栽培作物選定支援装置は、
特定の圃場に関する情報を収集する、情報収集部と、
サンプルとなる圃場に関する情報と前記サンプルとなる圃場で生産された農作物の実績に関する情報との関係を、機械学習することによって作成された、予測モデルに、前記情
報収集部によって収集された前記情報を、適用することによって、1又は2以上の農作物について、前記特定の圃場において栽培した場合の実績の予測値を算出する、予測値算出部と、
1又は2以上の農作物について算出された前記予測値に基づいて、前記特定の圃場において栽培に適した農作物を選出する、農作物選出部と、
を備えている、
ことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面における栽培作物選定支援方法は、
(a)特定の圃場に関する情報を収集する、ステップと、
(b)サンプルとなる圃場に関する情報と前記サンプルとなる圃場で生産された農作物の実績に関する情報との関係を、機械学習することによって作成された、予測モデルに、前記情報収集部によって収集された前記情報を、適用することによって、1又は2以上の農作物について、前記特定の圃場において栽培した場合の実績の予測値を算出する、ステップと、
(c)1又は2以上の農作物について算出された前記予測値に基づいて、前記特定の圃場において栽培に適した農作物を選出する、ステップと、
を有する、
ことを特徴とする。
更に、上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるプログラムは、
コンピュータに、
(a)特定の圃場に関する情報を収集する、ステップと、
(b)サンプルとなる圃場に関する情報と前記サンプルとなる圃場で生産された農作物の実績に関する情報との関係を、機械学習することによって作成された、予測モデルに、前記情報収集部によって収集された前記情報を、適用することによって、1又は2以上の農作物について、前記特定の圃場において栽培した場合の実績の予測値を算出する、ステップと、
(c)1又は2以上の農作物について算出された前記予測値に基づいて、前記特定の圃場において栽培に適した農作物を選出する、ステップと、
を実行させる、
ことを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、専門的な知識を必要とすることなく、対象となる圃場での栽培に適した農作物の選定を可能にすることができる。
図1は、本発明の実施の形態1における栽培作物選定支援装置の概略構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の実施の形態における栽培作物選定支援装置の具体的構成を示すブロック図である。 図3(a)は、本発明の実施の形態1において、予測モデルの作成に用いられた目的変数及び説明変数の一例を示す図であり、図3(b)は、本発明の実施の形態1において作成される予測モデルの一例を示す図である。 図4は、本発明の実施の形態1における栽培作物選定支援装置の予測モデル作成時の動作を示すフロー図である。 図5は、本発明の実施の形態1における栽培作物選定支援装置の栽培作物の選出時の動作を示すフロー図である。 図6は、本発明の実施の形態2における栽培作物選定支援装置の概略構成を示すブロック図である。 図7は、本発明の実施の形態2における栽培作物選定支援装置のアドバイス作成時の動作を示すフロー図である。 図8は、本発明の実施の形態1及び2における栽培作物選定支援装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における、栽培作物選定支援装置、栽培作物選定支援方法、及びプログラムについて、図1〜図5を参照しながら説明する。
[装置構成]
最初に、本実施の形態1における栽培作物選定支援装置の概略構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態1における栽培作物選定支援装置の概略構成を示すブロック図である。
図1に示す、本実施の形態における、栽培作物選定支援装置10は、農業事業者であるユーザが、特定の圃場において栽培する農作物を選定する際において、その選定を支援するための装置である。図1に示すように、栽培作物選定支援装置10は、情報収集部11と、予測値算出部12と、農作物選出部13とを備えている。
情報収集部11は、特定の圃場に関する情報を収集する。予測値算出部12は、予測モデル14に、情報収集部11によって収集された情報を、適用することによって、1又は2以上の農作物について、特定の圃場において栽培した場合の実績の予測値を算出する。また、予測モデルは、サンプルとなる圃場に関する情報とサンプルとなる圃場で生産された農作物の実績に関する情報との関係を、機械学習することによって作成された、モデルである。農作物選出部13は、1又は2以上の農作物について算出された予測値に基づいて、特定の圃場において栽培に適した農作物を選出する。
このように、本実施の形態1では、予測モデル14に、圃場に関する情報を適用するだけで、その圃場で農作物を栽培した場合の予測値が得られ、更に、栽培に適した農作物も選出される。このため、本実施の形態1によれば、ユーザは、専門的な知識を有していなくても、圃場での栽培に適した農作物を選定することができる。
続いて、図2を用いて、本実施の形態1における栽培作物選定支援装置の具体的構成について説明する。図2は、本発明の実施の形態における栽培作物選定支援装置の具体的構成を示すブロック図である。
図2に示すように、本実施の形態1における栽培作物選定支援装置10は、上述した、情報収集部11、予測値算出部12、及び農作物選出部13に加えて、予測モデル作成部15を備えている。予測モデル作成部15は、サンプルとなる圃場に関する情報を説明変数とし、サンプルとなる圃場で生産された農作物の実績に関する情報を目的変数として、機械学習を実行することによって、予測モデル14を作成する。
ここで、目的変数となる「農作物の実績に関する情報」としては、例えば、収量、品質、売り上げ(利益)等が挙げられる。品質としては、pH、色、粘度、糖度(Brix)、リコピン含量、ポリフェノール含量、官能試験結果等が挙げられる。また、品質の値は、平均値、最大値、及び最小値のいずれであっても良い。
また、情報収集部11によって収集される「圃場に関する情報」及び説明変数となる「
圃場に関する情報」としては、栽培された農作物の品種、圃場の土壌の特性に関する情報、及び圃場の環境に関する情報を含む情報が挙げられる。
「圃場の土壌の特性に関する情報」としては、土壌物理性、土壌化学性、土壌生物性、圃場の位置座標(緯度及び経度)等が挙げられる。より詳細には、土壌物理性としては、特定の成分(粘土、シルト、砂等)の含有率、単位容積重量、飽和透水係数、水分保持曲線等が挙げられる。土壌化学性としては、pH、特定の元素の含有率、陽イオン交換容量、電気伝導度等が挙げられる。土壌生物性としては、土壌生物叢(土壌中に存在する生物種および量)等が挙げられる。
また、「圃場の環境に関する情報」としては、気象情報、営農情報等が挙げられる。より詳細には、気象情報としては、単位時間毎の、気温、湿度、日射量、風速、風向、降雨量等が挙げられる。営農情報としては、所定期間毎の、灌漑量、施肥量、薬剤散布量、耕起回数、除草回数等が挙げられる。
予測モデル作成部15は、上述した説明変数と目的変数とに対して、線形回帰(重回帰、Ridge回帰、lasso、fused lasso、主成分回帰、partial least square回帰等)、又は非線形回帰(決定木、ガウス過程、ニューラルネットワーク等)を用いて、機械学習を行うことができる。予測モデルの学習に用いる手法は、事前に規定されていても良いし、複数の手法の中から自動で採用されても良い。後者の場合は、予測モデル作成部15は、上述した説明変数と目的変数とに対して、複数の手法を適用し、事前に規定しておいた指標(予測誤差、計算時間等)が最も良い値を示した手法を採用する。以下に予測モデル14の具体例について説明する。
例えば、注目する指標(収量、糖度、売り上げ等)を目的変数yとし、説明変数ベクトルをxとすると、予測モデル作成部15は、品種1、品種2、・・・品種nのそれぞれ毎に、下記の数1に示される予測モデルを作成する。
(数1)
y=f(x):品種1の予測モデル
y=f(x):品種2の予測モデル
・・・
y=f(x):品種nの予測モデル
この場合、予測値算出部12は、情報収集部11が収集した、特定の圃場における、例えば、砂の含有率、pH、窒素含有率、平均気温等を説明変数ベクトルxとして、各予測モデルに入力し、品種毎に、予測値yを算出する。そして、農作物選出部13は、予測値yが最も高い品種を、栽培に適した農作物として選出する。
また、着目する指標が、例えば2つである場合は、目的変数をy及びyとし、説明変数ベクトルをxとする。この場合、予測モデル作成部15は、品種1、品種2、・・・品種nそれぞれ毎に、目的変数yについて下記の数2に示す予測モデルを作成し、目的変数yについて下記の数3に示す予測モデルを作成する。
(数2)
=f11(x):品種1のyの予測モデル
=f12(x):品種2のyの予測モデル
・・・
=f1n(x):品種nのyの予測モデル
(数3)
=f21(x):品種1のyの予測モデル
=f22(x):品種2のyの予測モデル

=f2n(x):品種nのyの予測モデル
この場合、予測値算出部12は、情報収集部11が収集した、特定の圃場における、砂の含有率、pH、窒素含有率、平均気温等を説明変数ベクトルxとして、各予測モデルに入力し、品種毎に、予測値y及びyを算出する。
また、着目する指標が、例えば2つである場合は以下の数4又は数5で示される関数が定義される。従って、農作物選出部13は、下記の数4又は数5の関数を用いて、yの値を算出し、yの値が最も高い品種を、栽培に適した農作物として選出する。なお、数4又は数5のどちらかを利用するかは目的変数に応じてシステム管理者やユーザが任意に設定できる。また、数4に示す関数において、重みw及びwは、目的変数の重要性に応じてシステム管理者やユーザが任意に設定できる。
(数4)
y=g(y,y)=w+w
(数5)
y=g(y,y)=y
ここで、図3を用いて、予測モデル及びそれを用いた農作物の選出の具体例について説明する。図3(a)は、本発明の実施の形態1において、予測モデルの作成に用いられた目的変数及び説明変数の一例を示す図であり、図3(b)は、本発明の実施の形態1において作成される予測モデルの一例を示す図である。
図3(a)に示すように、本実施の形態1では、各圃場における収量及び農作物の糖度(例えば平均値)が、目的変数として用いられている。また、圃場毎の、栽培された農作物の品種、砂の含有率、pH、窒素含有率、平均気温等が説明変数として用いられている。
そして、図3(a)に示した目的変数と説明変数とが用いられると、図3(b)に示すように、予測モデル作成部15は、品種1及び品種2それぞれについて、収量を予測するための予測モデルと、糖度を予測するための予測モデルとを作成することができる。
この場合、予測値算出部12は、図3(b)に示す予測モデル14に、情報収集部11が収集した、特定の圃場における、砂の含有率、pH、窒素含有率、平均気温等を入力し、品種1及び品種2それぞれについて、収量及び糖度の予測値を算出する。
また、農作物選出部13は、上記数式の数5を用いて、品種毎に、収量と糖度との積を算出する。そして、農作物選出部13は、算出された積の値が高い品種を、特定の圃場において栽培に適した農作物として選出する。
例えば、品種1において、収量y=105t/ha、糖度y=5.7%であり、品種2において、収量y=100t/ha、糖度y=6.2%であるとする。この場合、品種1の予測値yが5.96、品種2の予測値yが6.20であるので、農作物選出部13は、品種2を、栽培に適した農作物として選出する。
[装置動作]
次に、本実施の形態1における栽培作物選定支援装置10の動作について、図4及び図5を用いて説明する。以下の説明においては、適宜図1〜図3を参照する。また、本実施の形態1では、栽培作物選定支援装置10を動作させることによって、栽培作物選定支援方法が実施される。よって、本実施の形態1における栽培作物選定支援方法の説明は、以下の栽培作物選定支援装置10の動作説明に代える。
まず、図4を用いて、本実施の形態1における栽培作物選定支援装置10における予測モデルの作成処理について説明する。図4は、本発明の実施の形態1における栽培作物選定支援装置の予測モデル作成時の動作を示すフロー図である。
図4に示すように、最初に、情報収集部11は、説明変数となる圃場に関する情報と、目的変数となる農作物の実績に関する情報とを収集する(ステップA1)。
具体的には、情報収集部11は、インターネット等のネットワークを介して、外部のデータベース、又はユーザ等の端末装置から、これらの情報を収集する。また、情報収集部11は、圃場に設置されたセンサから取得可能な情報、例えば、気象情報については、これらのセンサから収集しても良い。
また、ステップA1において収集される、圃場に関する情報(説明変数)は、後述の図5に示す処理が過去に実施された際に収集された情報であっても良い。また、この場合、ステップA1において収集される、圃場で生産された農作物の実績に関する情報(目的変数)は、上述の実施が行われた年度の実績から得られた情報であるのが良い。
次に、予測モデル作成部15は、ステップA1で取得した情報を用いて、機械学習を実行することによって予測モデル14を作成する(ステップA2)。
具体的には、図3に示したように、予測モデル作成部15は、ユーザが着目する指標及び品種に応じて、1又は2以上の予測モデル14を作成する。このようにして作成された予測モデル14は、次に示す栽培作物の選出処理に使用される。
続いて、図5を用いて、本実施の形態1における栽培作物選定支援装置10における栽培作物の選出処理について説明する。図5は、本発明の実施の形態1における栽培作物選定支援装置の栽培作物の選出時の動作を示すフロー図である。
図5に示すように、最初に、情報収集部11は、ユーザによって指定された特定の圃場に関する情報を収集する(ステップB1)。
具体的には、ユーザが、自身の端末装置を介して、圃場を特定するような情報を入力すると、情報収集部11は、その圃場に関連する情報を、インターネット等のネットワークを介して、外部のデータベース、又はユーザ等の端末装置、又は圃場に設置されたセンサ等から収集する。
このとき、情報収集部11は、作物選定時点では確定していない情報(栽培期間における気象情報、営農情報等)については、平年値、過去実績平均値などの情報を収集し、収集した情報を説明変数とする。また、情報収集部11は、予報値(気象予測等)、計画値(営農計画等)が利用できる場合には、それらを説明変数として利用することもできる。
次に、予測値算出部12は、ステップB1で収集された情報を、図4に示したステップA2で作成された予測モデル14に入力して、ユーザが着目する指標及び品種について、
予測値を算出する(ステップB2)。
次に、農作物選出部13は、ステップB2で算出された予測値に基づいて、特定の圃場において栽培に適した農作物を選出する(ステップB3)。また、ステップB3が実行されると、栽培作物選定支援装置10は、選出された農作物を特定する情報(以下「栽培作物情報」と表記する。)を、ユーザの端末装置に送信する。これにより、ユーザは、指定した圃場での栽培に適した農作物を知ることができる。
[実施の形態1における効果]
以上のように本実施の形態1では、ユーザは、圃場に関する情報を用意するだけで、この圃場での栽培に適した農作物を知ることができる。つまり、本実施の形態1によれば、ユーザは、専門的な知識を有していなくても、圃場での栽培に適した農作物を選定することができる。
[変形例]
続いて、本実施の形態における変形例について説明する。本変形例では、情報収集部11によって収集される「圃場に関する情報」及び説明変数となる「圃場に関する情報」に、圃場において測定された土壌光学反射スペクトルデータが含まれている。具体的には、圃場の土壌の特性に関する情報として、土壌光学反射スペクトルデータを用いることができる。
土壌光学反射スペクトルデータは、様々な波長の光を圃場の地表面にあてたときの反射率を測定することによって得られたデータである。土壌光学反射スペクトルデータとしては、例えば、マルチスペクトルセンサデータ、マルチスペクトルカメラデータ、ハイパースペクトルセンサデータ、ハイパースペクトルカメラデータ等が挙げられる。
土壌光学反射スペクトルデータの測定は、専用の測定機器、例えば、マルチスペクトルセンサ、マルチスペクトルカメラ、ハイパースペクトルセンサ、ハイパースペクトルカメラ等を用いて行われる。また、測定手法としては、作業者が、測定対象となる圃場の代表地点において、測定機器によって地表面(裸地)を直接測定する手法、ドローン、バルーン、航空機といった飛行体、又は人工衛星に測定機器を搭載し、上空から測定する方法が挙げられる。
また、測定機器で得られるデータは、地表面のみからしか得られないため、測定の際は、予め、耕耘機などで土壌を耕起及び攪拌して、地表から作土層までを、ある程度均質化しておくのが良い。
また、測定機器として、マルチスペクトルセンサ、又はハイパースペクトルセンサを利用する場合は、測定範囲が狭いため、圃場内に複数の代表点を設定し、点毎に測定が行われるのが良い。一方、測定機器として、マルチスペクトルカメラ、又はハイパースペクトルカメラを利用する場合は、測定範囲は広くなるため、高高度から、測定対象となる圃場全体が画角に収まるようにして、測定が行われても良いし、圃場全体を複数の画像に分けて撮影し、これらをモザイク上につなぎ合わせすることで、測定が行われても良い。
土壌光学反射スペクトルデータは、上述した、土壌物理性、土壌化学性、及び土壌生物性の代わりとして用いられても良いし、これとの組み合わせて用いられても良い。土壌光学反射スペクトルデータの取得は、土壌物理性、土壌化学性、及び土壌生物性の取得に比べて容易であるため、前者の場合は、栽培作物選定支援装置10の運用にかかる費用を削減できる。一方、後者の場合は、選定精度の向上が図られる。
[プログラム]
本実施の形態におけるプログラムは、コンピュータに、図4に示すステップA1及びA2、図5に示すステップB1〜B3を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態1における栽培作物選定支援装置10と栽培作物選定支援方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのプロセッサは、情報収集部11、予測値算出部12、農作物選出部13、及び予測モデル作成部15として機能し、処理を行なう。
また、本実施の形態1におけるプログラムは、複数のコンピュータによって構築されたコンピュータシステムによって実行されても良い。この場合は、例えば、各コンピュータが、それぞれ、情報収集部11、予測値算出部12、農作物選出部13、及び予測モデル作成部15のいずれかとして機能しても良い。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2における、栽培作物選定支援装置、栽培作物選定支援方法、及びプログラムについて、図6及び図7を参照しながら説明する。
[装置構成]
最初に、本実施の形態2における栽培作物選定支援装置の構成について説明する。図6は、本発明の実施の形態2における栽培作物選定支援装置の概略構成を示すブロック図である。
図2に示すように、本実施の形態2における栽培作物選定支援装置20は、図1及び図2に示した実施の形態1における栽培作物選定支援装置と同様の構成に加え、更に、アドバイス作成部16を備えている。つまり、栽培作物選定支援装置20は、情報収集部11と、予測値算出部12と、農作物選出部13と、予測モデル作成部15と、アドバイス作成部16とを備えている。
このうち、情報収集部11、予測値算出部12、農作物選出部13、及び予測モデル作成部15は、本実施の形態2においても、実施の形態1と同様に機能する。また、本実施の形態2においても、情報収集部11によって収集される「圃場に関する情報」及び説明変数となる「圃場に関する情報」は、圃場の土壌の特性に関する情報を含んでいる。
アドバイス作成部16は、予測モデル14において、説明変数に設定されている重み、又は説明変数を変化させたときの目的変数の変化量に基づいて、特定の圃場の土壌の改良についてのアドバイスを作成する。
ここで、アドバイス作成部16の機能についてより詳細に説明する。まず、予測モデル14が、線形回帰によって作成された線形モデルである場合について説明する。
例えば、注目する指標を目的変数yとし、土壌特性に関連する説明変数のベクトルをxsoil、それ以外の説明変数のベクトルをxotherとする。この場合、予測モデル作成部15によって作成さえる予測モデルは、下記の数6に示す通りとなる。なお、constantは定数項をまとめて表現した項である。
(数6)
y=f(xsoil,xother)+constant:品種1の予測モデル
y=f(xsoil,xother)+constant:品種2の予測モデル
・・・
y=f(xsoil,xother)+constant:品種nの予測モデル
上記数6において、品種1について考える。関数fは、線形モデルなので、学習データから学習した重みベクトルwsoil及びwotherを用いると、上記数6の品種1の予測モデルは、下記の数7に示すように表すことができる。
(数7)
y=wsoil ・xsoil+wother ・xother+constant
このため、アドバイス作成部16は、重みベクトルwsoilにおいて、重みが正の説明変数を特定し、特定した説明変数の値を大きくする土壌改良を、アドバイスとして作成する。また、アドバイス作成部16は、作成したアドバイスを、ユーザの端末装置に送信する。
例えば、収量を目的変数としたときに、説明変数である土壌の窒素含量数の重みが正値である場合、土壌窒素含量が増えるように窒素肥料が投入されれば、収量が増大する。従って、この場合は、アドバイス作成部16は、窒素肥料の投入を指示するアドバイスを作成する。一方、説明変数である土壌の窒素含量の重みが負値である場合は、アドバイス作成部16は、これ以上窒素肥料を投入しないように指示するアドバイスを作成する。
また、アドバイス作成部16は、各土壌特性xsoilに対し、実行可能範囲(上限及び下限)を設定し、線形最適化を施すことで、目的変数yを最大化するために必要な土壌特性を一括で求めることもできる。
更に、アドバイス作成部16は、上述したアドバイスの作成を品種毎に実施し、土壌改良による潜在的なyの最大値を予測することができる。この場合、与えられた条件xにおいて最適だった品種と、アドバイスに基づいて土壌改良を実施したときに最適となる品種とが異なることも考えられる。このため、アドバイス作成部16は、この場合、土壌改良を実施しない場合の最適品種と、土壌改良を実施した場合の最適品種及び必要となる土壌特性値と、の2パターンを、ユーザに提示しても良い。ユーザは、2パターンがあることを知ることができ、いずれかを選択できる。
加えて、本実施の形態2では、予測モデル作成部15は、情報収集部11から、施肥などの土壌特性が変化する営農前の土壌分析結果xbeforeと、その後の営農内容xactivityと、営農実施後の土壌分析結果xsoilとを収集することができる。そして、予測モデル作成部15は、この場合、当該営農が土壌特性に与える影響をモデル化することができる。線形回帰によるモデル化を実施した場合、得られるモデルは、下記の数8に示すとおりである。
(数8)
soil=wbefore ・xbefore+wactivity ・xactivity
+constant
この場合、アドバイス作成部16は、数8に示すモデルを用いることで、必要な土壌特性値を実現するために必要となる営農を導出することが可能となる。また、数8を数7に代入した結果は、下記の数9に示すとおりである。
(数9)
y=wsoil ・xsoil + wother ・xother+constant
=wsoil ・(wbefore ・xbefore+wactivity ・x
ctivity
+ wother ・xother+constant
上記数9に示すモデルを用いる場合、アドバイス作成部16は、線形最適化を適用して、効率よくyが最大となる営農内容xactivityを探索し、得られた営農内容をユーザに提示することができる。
また、本実施の形態2においても、圃場の土壌の特性に関する情報として、土壌光学反射スペクトルデータを用いることができる。ここで、土壌光学反射スペクトルを、xspectrumとすると、着目する指標である目的変数yの予測モデルは、線形回帰によりモデル化した場合、下記の数10に示すとおりとなる。
(数10)
y=wspectrum ・xspectrum + wother ・xother+constant
この場合、予測モデル作成部15は、土壌特性に関連する説明変数のベクトル(土壌特性データ)xsoilから、土壌光学反射スペクトルデータxspectrumを予測するためのモデルを作成することができる。線形回帰によりモデル化した場合、このモデルは、下記の数11に示すとおりとなる。
(数11)
spectrum=wsoil ・xsoil+constant
よって、上記数10は、下記の数12のように表すことができる。
(数12)
y=wspectrum ・(wsoil ・xsoil)+wother ・xother
+constant
=wspectrum ・(wsoil ・(wbefore ・xbefore
+wactivity ・xactivity))
+wother ・xother+constant
従って、アドバイス作成部16は、上記数12を用いて、線形最適化を適用して、効率よくyが最大となる営農内容xactivityを探索し、得られた営農内容をユーザに提示することができる。
続いて、予測モデル14が、ニューラルネットワーク等による非線形回帰によって作成されている場合について説明する。非線形回帰において、説明変数の変動がどのように目的変数に影響するのかを、解析的に求めることは一般に困難である。
このため、アドバイス作成部16は、土壌特性に関する説明変数ベクトルxsoilを種々の値に設定し、それらの入力についての出力(目的変数の予測値)を記録する、試行を、繰り返し実行する。そして、アドバイス作成部16は、記録から、それまでの試行で出力が最大となった場合の説明変数ベクトルxsoilを特定し、特定した説明変数ベクトルxsoilを最適値とすることができる。
このとき、より効率的に最適値を探索するために、予測モデルの勾配が計算可能な場合
には、最急降下法等の勾配法、ニュートン法等の勾配法が適用できる。予測モデルの関数の形状がわからない(ブラックボックスである)場合でも、Particle Swarm OptimizationやBayesian Optimization等の最適化手法を適用することができる。
また、目的変数yが最大となる営農内容xactivityを求めたい場合も、アドバイス作成部16は、線形モデルを用いたときと同様に、xactivityとyとの関係をモデル化し、上記と同様に試行を繰り返すことで、xactivityの最適値を求めることができる。
[装置動作]
次に、本実施の形態2における栽培作物選定支援装置20の動作について、図7を用いて説明する。図7は、本発明の実施の形態2における栽培作物選定支援装置のアドバイス作成時の動作を示すフロー図である。以下の説明においては、適宜図6を参照する。また、本実施の形態2では、栽培作物選定支援装置20を動作させることによって、栽培作物選定支援方法が実施される。よって、本実施の形態2における栽培作物選定支援方法の説明は、以下の栽培作物選定支援装置20の動作説明に代える。
また、本実施の形態2においても、図4に示すステップA1及びA2が実行されて、予測モデルが生成され、図5に示すステップB1〜B3が実行されて、栽培作物が選出される。
図7に示すように、最初に、アドバイス作成部16は、ユーザからの品種の指定を受け付ける(ステップC1)。具体的には、ユーザは、端末装置を介して、アドバイスを求める品種を指定する。
次に、アドバイス作成部16は、ステップC1で指定された品種についての土壌改良のアドバイスを作成するために、ステップC1で指定された品種の予測モデル14を取得する(ステップC2)。
次に、アドバイス作成部16は、取得した予測モデル14を用いて、アドバイスを作成する(ステップC3)。具体的には、予測モデル14が線形モデルの場合は、上記数7を用いて重みの値が正及び負のいずれであるかを判定し、判定結果に応じて、アドバイスを作成する。
その後、アドバイス作成部16は、作成したアドバイスをユーザの端末装置に送信し、端末装置を介して、ユーザにアドバイスを提示する(ステップC4)。
[実施の形態2における効果]
以上のように本実施の形態2によれば、ユーザに対して、圃場の土壌改良についてのアドバイスを提示できるので、ユーザは、土壌改良を前提として、栽培作物を選定することもできる。また、本実施の形態2においても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
[プログラム]
本実施の形態におけるプログラムは、コンピュータに、図4に示すステップA1及びA2、図5に示すステップB1〜B3、更には、図7に示すステップC1〜C4を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態1における栽培作物選定支援装置20と栽培作物選定支援方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのプロセッサは、情報収集部11、予測値算出部12、農作物選出部13、予測モデル作成部15、及びアドバイス作成部
16として機能し、処理を行なう。
また、本実施の形態2におけるプログラムは、複数のコンピュータによって構築されたコンピュータシステムによって実行されても良い。この場合は、例えば、各コンピュータが、それぞれ、情報収集部11、予測値算出部12、農作物選出部13、予測モデル作成部15、及びアドバイス作成部16のいずれかとして機能しても良い。
(物理構成)
ここで、実施の形態1及び2におけるプログラムを実行することによって、栽培作物選定支援装置を実現するコンピュータについて図8を用いて説明する。図8は、本発明の実施の形態1及び2における栽培作物選定支援装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
図8に示すように、コンピュータ110は、CPU(Central Processing Unit)111と、メインメモリ112と、記憶装置113と、入力インターフェイス114と、表示コントローラ115と、データリーダ/ライタ116と、通信インターフェイス117とを備える。これらの各部は、バス121を介して、互いにデータ通信可能に接続される。また、コンピュータ110は、CPU111に加えて、又はCPU111に代えて、GPU(Graphics Processing Unit)、又はFPGA(Field-Programmable Gate Array)を備えていても良い。
CPU111は、記憶装置113に格納された、本実施の形態におけるプログラム(コード)をメインメモリ112に展開し、これらを所定順序で実行することにより、各種の演算を実施する。メインメモリ112は、典型的には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性の記憶装置である。また、本実施の形態におけるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体120に格納された状態で提供される。なお、本実施の形態におけるプログラムは、通信インターフェイス117を介して接続されたインターネット上で流通するものであっても良い。
また、記憶装置113の具体例としては、ハードディスクドライブの他、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置が挙げられる。入力インターフェイス114は、CPU111と、キーボード及びマウスといった入力機器118との間のデータ伝送を仲介する。表示コントローラ115は、ディスプレイ装置119と接続され、ディスプレイ装置119での表示を制御する。
データリーダ/ライタ116は、CPU111と記録媒体120との間のデータ伝送を仲介し、記録媒体120からのプログラムの読み出し、及びコンピュータ110における処理結果の記録媒体120への書き込みを実行する。通信インターフェイス117は、CPU111と、他のコンピュータとの間のデータ伝送を仲介する。
また、記録媒体120の具体例としては、CF(Compact Flash(登録商標))及びSD(Secure Digital)等の汎用的な半導体記憶デバイス、フレキシブルディスク(Flexible Disk)等の磁気記録媒体、又はCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)などの光学記録媒体が挙げられる。
なお、本実施の形態1及び2における栽培作物選定支援装置は、プログラムがインストールされたコンピュータではなく、各部に対応したハードウェアを用いることによっても実現可能である。更に、栽培作物選定支援装置は、一部がプログラムで実現され、残りの部分がハードウェアで実現されていても良い。
上述した実施の形態の一部又は全部は、以下に記載する(付記1)〜(付記15)によって表現することができるが、以下の記載に限定されるものではない。
(付記1)
特定の圃場に関する情報を収集する、情報収集部と、
サンプルとなる圃場に関する情報と前記サンプルとなる圃場で生産された農作物の実績に関する情報との関係を、機械学習することによって作成された、予測モデルに、前記情報収集部によって収集された前記情報を、適用することによって、1又は2以上の農作物について、前記特定の圃場において栽培した場合の実績の予測値を算出する、予測値算出部と、
1又は2以上の農作物について算出された前記予測値に基づいて、前記特定の圃場において栽培に適した農作物を選出する、農作物選出部と、
を備えている、
ことを特徴とする栽培作物選定支援装置。
(付記2)
付記1に記載の栽培作物選定支援装置であって、
前記サンプルとなる圃場に関する情報を説明変数とし、前記サンプルとなる圃場で生産された農作物の実績に関する情報を目的変数として、機械学習を実行することによって、前記予測モデルを作成する、予測モデル作成部を更に備えている、
ことを特徴とする栽培作物選定支援装置。
(付記3)
付記2に記載の栽培作物選定支援装置であって、
前記特定の圃場に関する情報及び前記サンプルとなる圃場に関する情報が、当該圃場の土壌の特性に関する情報を含み、
前記予測モデルにおける前記目的変数を増加させたときの前記説明変数の変化量と、前記予測モデルにおいて前記説明変数に設定されている重みとに基づいて、前記特定の圃場の土壌の改良についてのアドバイスを作成する、アドバイス作成部を更に備えている、
ことを特徴とする栽培作物選定支援装置。
(付記4)
付記1または2に記載の栽培作物選定支援装置であって、
前記特定の圃場に関する情報及び前記サンプルとなる圃場に関する情報が、当該圃場の土壌の特性に関する情報と、前記圃場の環境に関する情報とを含む、
ことを特徴とする栽培作物選定支援装置。
(付記5)
付記1または2に記載の栽培作物選定支援装置であって、
前記特定の圃場に関する情報及び前記サンプルとなる圃場に関する情報が、当該圃場において測定された土壌光学反射スペクトルデータを含む、
ことを特徴とする栽培作物選定支援装置。
(付記6)
(a)特定の圃場に関する情報を収集する、ステップと、
(b)サンプルとなる圃場に関する情報と前記サンプルとなる圃場で生産された農作物の実績に関する情報との関係を、機械学習することによって作成された、予測モデルに、前記(a)のステップによって収集された前記情報を、適用することによって、1又は2以上の農作物について、前記特定の圃場において栽培した場合の実績の予測値を算出する、ステップと、
(c)1又は2以上の農作物について算出された前記予測値に基づいて、前記特定の圃場において栽培に適した農作物を選出する、ステップと、
を有する、
ことを特徴とする栽培作物選定支援方法。
(付記7)
付記6に記載の栽培作物選定支援方法であって、
(d)前記サンプルとなる圃場に関する情報を説明変数とし、前記サンプルとなる圃場で生産された農作物の実績に関する情報を目的変数として、機械学習を実行することによって、前記予測モデルを作成する、ステップを更に有している、
ことを特徴とする栽培作物選定支援方法。
(付記8)
付記7に記載の栽培作物選定支援方法であって、
前記特定の圃場に関する情報及び前記サンプルとなる圃場に関する情報が、当該圃場の土壌の特性に関する情報を含み、
当該栽培作物選定支援方法が、
(e)前記予測モデルにおける前記目的変数を増加させたときの前記説明変数の変化量と、前記予測モデルにおいて前記説明変数に設定されている重みとに基づいて、前記特定の圃場の土壌の改良についてのアドバイスを作成する、ステップを更に有している、
ことを特徴とする栽培作物選定支援方法。
(付記9)
付記6または7に記載の栽培作物選定支援方法であって、
前記特定の圃場に関する情報及び前記サンプルとなる圃場に関する情報が、当該圃場の土壌の特性に関する情報と、前記圃場の環境に関する情報とを含む、
ことを特徴とする栽培作物選定支援方法。
(付記10)
付記6または7に記載の栽培作物選定支援方法であって、
前記特定の圃場に関する情報及び前記サンプルとなる圃場に関する情報が、当該圃場において測定された土壌光学反射スペクトルデータを含む、
ことを特徴とする栽培作物選定支援方法。
(付記11)
コンピュータに、
(a)特定の圃場に関する情報を収集する、ステップと、
(b)サンプルとなる圃場に関する情報と前記サンプルとなる圃場で生産された農作物の実績に関する情報との関係を、機械学習することによって作成された、予測モデルに、前記(a)のステップによって収集された前記情報を、適用することによって、1又は2以上の農作物について、前記特定の圃場において栽培した場合の実績の予測値を算出する、ステップと、
(c)1又は2以上の農作物について算出された前記予測値に基づいて、前記特定の圃場において栽培に適した農作物を選出する、ステップと、
を実行させる、
ことを特徴とするプログラム。
(付記12)
付記11に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、
(d)前記サンプルとなる圃場に関する情報を説明変数とし、前記サンプルとなる圃場で生産された農作物の実績に関する情報を目的変数として、機械学習を実行することによって、前記予測モデルを作成する、ステップを更に実行させる、
ことを特徴とするプログラム。
(付記13)
付記12に記載のプログラムであって、
前記特定の圃場に関する情報及び前記サンプルとなる圃場に関する情報が、当該圃場の土壌の特性に関する情報を含み、
前記コンピュータに、
(e)前記予測モデルにおける前記目的変数を増加させたときの前記説明変数の変化量と、前記予測モデルにおいて前記説明変数に設定されている重みとに基づいて、前記特定の圃場の土壌の改良についてのアドバイスを作成する、ステップを更に実行させる、
ことを特徴とするプログラム。
(付記14)
付記11または12に記載のプログラムであって、
前記特定の圃場に関する情報及び前記サンプルとなる圃場に関する情報が、当該圃場の土壌の特性に関する情報と、前記圃場の環境に関する情報とを含む、
ことを特徴とするプログラム。
(付記15)
付記11または12に記載のプログラムであって、
前記特定の圃場に関する情報及び前記サンプルとなる圃場に関する情報が、当該圃場において測定された土壌光学反射スペクトルデータを含む、
ことを特徴とするプログラム。
以上のように、本発明によれば、専門的な知識を必要とすることなく、対象となる圃場での栽培に適した農作物の選定を可能にすることができる。本発明は、農業分野において有用である。
10 栽培作物選定支援装置(実施の形態1)
11 情報収集部
12 予測値算出部
13 農作物選出部
14 予測モデル
15 予測モデル作成部
16 アドバイス作成部
20 栽培作物選定支援装置(実施の形態2)
110 コンピュータ
111 CPU
112 メインメモリ
113 記憶装置
114 入力インターフェイス
115 表示コントローラ
116 データリーダ/ライタ
117 通信インターフェイス
118 入力機器
119 ディスプレイ装置
120 記録媒体
121 バス

Claims (15)

  1. 特定の圃場に関する情報を収集する、情報収集部と、
    サンプルとなる圃場に関する情報と前記サンプルとなる圃場で生産された農作物の実績に関する情報との関係を、機械学習することによって作成された、予測モデルに、前記情報収集部によって収集された前記情報を、適用することによって、1又は2以上の農作物について、前記特定の圃場において栽培した場合の実績の予測値を算出する、予測値算出部と、
    1又は2以上の農作物について算出された前記予測値に基づいて、前記特定の圃場において栽培に適した農作物を選出する、農作物選出部と、
    を備えている、
    ことを特徴とする栽培作物選定支援装置。
  2. 請求項1に記載の栽培作物選定支援装置であって、
    前記サンプルとなる圃場に関する情報を説明変数とし、前記サンプルとなる圃場で生産された農作物の実績に関する情報を目的変数として、機械学習を実行することによって、前記予測モデルを作成する、予測モデル作成部を更に備えている、
    ことを特徴とする栽培作物選定支援装置。
  3. 請求項2に記載の栽培作物選定支援装置であって、
    前記特定の圃場に関する情報及び前記サンプルとなる圃場に関する情報が、当該圃場の土壌の特性に関する情報を含み、
    前記予測モデルにおける前記目的変数を増加させたときの前記説明変数の変化量と、前記予測モデルにおいて前記説明変数に設定されている重みとに基づいて、前記特定の圃場の土壌の改良についてのアドバイスを作成する、アドバイス作成部を更に備えている、
    ことを特徴とする栽培作物選定支援装置。
  4. 請求項1または2に記載の栽培作物選定支援装置であって、
    前記特定の圃場に関する情報及び前記サンプルとなる圃場に関する情報が、当該圃場の土壌の特性に関する情報と、前記圃場の環境に関する情報とを含む、
    ことを特徴とする栽培作物選定支援装置。
  5. 請求項1または2に記載の栽培作物選定支援装置であって、
    前記特定の圃場に関する情報及び前記サンプルとなる圃場に関する情報が、当該圃場において測定された土壌光学反射スペクトルデータを含む、
    ことを特徴とする栽培作物選定支援装置。
  6. (a)特定の圃場に関する情報を収集する、ステップと、
    (b)サンプルとなる圃場に関する情報と前記サンプルとなる圃場で生産された農作物の実績に関する情報との関係を、機械学習することによって作成された、予測モデルに、前記(a)のステップによって収集された前記情報を、適用することによって、1又は2以上の農作物について、前記特定の圃場において栽培した場合の実績の予測値を算出する、ステップと、
    (c)1又は2以上の農作物について算出された前記予測値に基づいて、前記特定の圃場において栽培に適した農作物を選出する、ステップと、
    を有する、
    ことを特徴とする栽培作物選定支援方法。
  7. 請求項6に記載の栽培作物選定支援方法であって、
    (d)前記サンプルとなる圃場に関する情報を説明変数とし、前記サンプルとなる圃場で
    生産された農作物の実績に関する情報を目的変数として、機械学習を実行することによって、前記予測モデルを作成する、ステップを更に有している、
    ことを特徴とする栽培作物選定支援方法。
  8. 請求項7に記載の栽培作物選定支援方法であって、
    前記特定の圃場に関する情報及び前記サンプルとなる圃場に関する情報が、当該圃場の土壌の特性に関する情報を含み、
    当該栽培作物選定支援方法が、
    (e)前記予測モデルにおける前記目的変数を増加させたときの前記説明変数の変化量と、前記予測モデルにおいて前記説明変数に設定されている重みとに基づいて、前記特定の圃場の土壌の改良についてのアドバイスを作成する、ステップを更に有している、
    ことを特徴とする栽培作物選定支援方法。
  9. 請求項6または7に記載の栽培作物選定支援方法であって、
    前記特定の圃場に関する情報及び前記サンプルとなる圃場に関する情報が、当該圃場の土壌の特性に関する情報と、前記圃場の環境に関する情報とを含む、
    ことを特徴とする栽培作物選定支援方法。
  10. 請求項6または7に記載の栽培作物選定支援方法であって、
    前記特定の圃場に関する情報及び前記サンプルとなる圃場に関する情報が、当該圃場において測定された土壌光学反射スペクトルデータを含む、
    ことを特徴とする栽培作物選定支援方法。
  11. コンピュータに、
    (a)特定の圃場に関する情報を収集する、ステップと、
    (b)サンプルとなる圃場に関する情報と前記サンプルとなる圃場で生産された農作物の実績に関する情報との関係を、機械学習することによって作成された、予測モデルに、前記(a)のステップによって収集された前記情報を、適用することによって、1又は2以上の農作物について、前記特定の圃場において栽培した場合の実績の予測値を算出する、ステップと、
    (c)1又は2以上の農作物について算出された前記予測値に基づいて、前記特定の圃場において栽培に適した農作物を選出する、ステップと、
    を実行させる、
    ことを特徴とするプログラム。
  12. 請求項11に記載のプログラムであって、
    前記コンピュータに、
    (d)前記サンプルとなる圃場に関する情報を説明変数とし、前記サンプルとなる圃場で生産された農作物の実績に関する情報を目的変数として、機械学習を実行することによって、前記予測モデルを作成する、ステップを更に実行させる、
    ことを特徴とするプログラム。
  13. 請求項12に記載のプログラムであって、
    前記特定の圃場に関する情報及び前記サンプルとなる圃場に関する情報が、当該圃場の土壌の特性に関する情報を含み、
    前記コンピュータに、
    (e)前記予測モデルにおける前記目的変数を増加させたときの前記説明変数の変化量と、前記予測モデルにおいて前記説明変数に設定されている重みとに基づいて、前記特定の圃場の土壌の改良についてのアドバイスを作成する、ステップを更に実行させる、
    ことを特徴とするプログラム。
  14. 請求項11または12に記載のプログラムであって、
    前記特定の圃場に関する情報及び前記サンプルとなる圃場に関する情報が、当該圃場の土壌の特性に関する情報と、前記圃場の環境に関する情報とを含む、
    ことを特徴とするプログラム。
  15. 請求項11または12に記載のプログラムであって、
    前記特定の圃場に関する情報及び前記サンプルとなる圃場に関する情報が、当該圃場において測定された土壌光学反射スペクトルデータを含む、
    ことを特徴とするプログラム。
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