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JP2019092852A - 着座具 - Google Patents

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JP2019092852A
JP2019092852A JP2017224891A JP2017224891A JP2019092852A JP 2019092852 A JP2019092852 A JP 2019092852A JP 2017224891 A JP2017224891 A JP 2017224891A JP 2017224891 A JP2017224891 A JP 2017224891A JP 2019092852 A JP2019092852 A JP 2019092852A
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松下 剛
Takeshi Matsushita
剛 松下
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MTG Co Ltd
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Abstract

【課題】外観がすっきりし、まとめて運搬し易い着座具を提供する。【解決手段】着座具10は、電気によって動作する機能部75と、機能部75の動作を制御する制御部と、使用者50が着座し、制御部を収納する凹部が形成された着座部11とを備えている。【選択図】図9

Description

本発明は、着座具に関するものである。
特許文献1の着座具は、座部、背もたれ部、座部に着座した使用者の頭部上方に位置する頭部電極(機能部)、及び頭部電極の下側に位置する足部電極(機能部)を備えている。この着座具は高電圧発生装置(制御部)で生じた高電圧を頭部電極と下部電極とに印加して、頭部電極と下部電極との間で高電界を発生させて、使用者を高電位とすると共に、使用者を高電界内に入れることによって使用者に電位治療を施すことができる。
特開2002−165888号公報
しかし、この着座具は、高電圧発生装置や足部電極が着座部の座部と別体に設けられている。このため、この着座具は、外観がすっきりせず、高電圧発生装置や足部電極等をまとめて運搬し難い。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、外観がすっきりし、運搬し易い着座具を提供することを目的とする。
本発明の着座具は、
電気によって動作する機能部と、
機能部の動作を制御する制御部と、
使用者が着座し、機能部又は制御部の少なくとも一部を収納する凹部が形成された本体部とを備えていることを特徴とする。
この着座具は本体部に形成された凹部に機能部又は制御部の少なくとも一部を収納することができるため、機能部や制御部を備えていてもすっきりとした外観にすることができる。また、この着座具は本体部に形成された凹部に機能部又は制御部の少なくとも一部が収納されているため、本体部、機能部、及び制御部をまとめて運搬し易い。
したがって、本発明の着座具は、外観がすっきりし、運搬し易い。
実施例1のカバー部材に覆われていない状態の着座具の正面図である。 実施例1のカバー部材に覆われていない状態の着座具の平面図である。 実施例1のカバー部材に覆われていない状態の着座具を左方からみた側面図である。 図1における矢示A−A断面図である。 実施例1の着座具に対する制御部、及び機能部の取り付け位置を示す斜視図である。 (A)は第1ヒーター部材、及び電極が着座部の上側に位置する表面クッション部材の上側の面に貼着された状態を示す平面図であり、(B)は(A)における矢示C−C断面図である。 (A)は図2における矢示B−B断面図であって、第2ヒーター部材が背凭れ部の前側に位置する表面クッション部材の前側の面に貼着された状態を示し、(B)は(A)における矢示D−D断面図である。 実施例1における、制御部、機能部、操作部、及びブランケットの構成を示した概略図である。 図1における矢示A−A断面図であって、設置面に配置された絶縁部材の上面に載置された実施例1の着座具に使用者が着座した状態を示す。 電極で生じる電圧の大きさの変化を示すグラフである。 実施例1の着座具の斜視図である。
本発明の着座具の本体部は多孔質体で形成され得る。この場合、この着座具の本体部は多孔質体でない材料を用いる場合に比べて、重量を軽量化することができる。
本発明の着座具の本体部を形成する多孔質体は発泡樹脂であり得る。この場合、この着座具の本体部は重量をより軽量化することができ、運搬し易い。また、この着座具の本体部は発泡樹脂で形成されているため成形した後に容易に加工することができる。このため、この着座具の本体部は凹部等の形状を金型で形成する必要がないため、金型の構造を簡単にすることができ、成形した本体部に対して加工することによって、凹部等の形状を所望の位置に容易に設けることができる。
本発明の着座具の凹部は本体部の側面に形成され得る。この場合、この着座具は制御部や機能部が本体部の底面に配置されている場合に比べて容易にメンテナンスすることができる。また、凹部を本体部の左右側面に設けた場合、凹部に収納された制御部や機能部に、本体部に着座した使用者の足がぶつかることを避けることができる。
本発明の着座具の凹部は一方向だけに開口し得る。この場合、この着座具は凹部に収納された制御部や機能部の1つの面が外側に露出することになる。これにより、この着座具は一方向に開口した部分を除いて制御部や機能部を保護することができる。このため、この着座具は複数の方向に開口した凹部に制御部や機能部を収納した場合に比べて、意図せず制御部や機能部に外から力が加わる機会を減らすことができる。
次に、本発明の着座具を具体化した実施例1について、図1〜11を参照しつつ説明する。
<実施例1>
実施例1の着座具10は、図1〜5に示すように、着座部11、背凭れ部16、表面クッション部材14、制御部70、機能部75、操作部80、及びカバー部材20を備えている。着座具10は、着座部11に着座した使用者50の臀部51、太腿の付け根部分53、及び背中52を暖めたり、使用者50に対して電位治療を施したりする(図9参照。)。
本体部である着座部11は、座部本体11E、第1座部クッション部材12、及び第2座部クッション部材13を有している。着座部11には使用者50が着座する。
座部本体11Eは、例えば、多孔質体であり、発泡樹脂である公知の発泡スチロール等で形成されている。つまり、座部本体11Eは多孔質体である発泡スチロールで形成されている。
座部本体11Eの底面は平面状に形成されている(図1、3、4参照。)。座部本体11Eは、図2に示すように、上方(上下は、図2における、手前側、奥側である)からの平面視において、左右方向(左右は、図2における左側、右側である)の寸法が後端より前端が僅かに大きいほぼ台形形状をなしている。また、座部本体11Eは前端面(前後は、図2における下側、上側である)の左右中間部が後方向に窪んで湾曲している。
また、座部本体11Eの上側の面は、図4に示すように、前後方向において下方向に窪んでおり、前端から前後中央部に向けて下方向に下降し、前後中央部から後端部に向けて上昇して形成されている。また、座部本体11Eの上側の面の左右両端部には、前後方向に延びて上方向に突出した一対の凸部11Dが設けられている(図1、5参照。)。
また、図1、3、5に示すように、座部本体11Eの左側の下側には溝11Aが形成されている。具体的には、溝11Aは左右方向に所定の幅を有して前後方向に延びており、座部本体11Eの底面に開口して上方向に窪んで形成されている(図示せず。)。また、溝11Aは後側の面が上方向に向けて前側に傾斜して形成されており、前端面が上方向にほぼ垂直に形成されている(図3、5参照。)。つまり、溝11Aは左方又は右方から見た側面視においてほぼ台形状である(図3参照。)。また、溝11Aには、溝11Aが成す空間とほぼ同じ形状であり、平板状をなした固定板19が着座部11の下方から上方向に挿入されて座部本体11Eに対して固定されている(図5参照。)。固定板19は例えば木製である。
また、座部本体11Eの左側の側面の下部には右方向に窪んで形成された凹部11Bが設けられている。つまり、凹部11Bは座部本体11Eの左側の側面に形成されており、一方向(左方向)だけに開口している。凹部11Bには後述する制御部70が収納される。凹部11Bは前後方向に長いほぼ直方体状をなしている。また、図3に示すように、ほぼ直方体状をなした凹部11Bを形成する四つの面のそれぞれが固定板19の平板状に拡がる面の領域内に位置している。また、凹部11Bの奥側(図3における奥側)には固定板19の左側(図3における手前側)の面が露出する。
第1座部クッション部材12は、例えば、多孔質体であり、発泡樹脂である公知のチップウレタン等で形成されている。第1座部クッション部材12は、図4、5に示すように、座部本体11Eの上側の面の前後中央部を覆っている。また、第1座部クッション部材12は座部本体11Eの一対の凸部11Dの間に配置されている(図5参照。)。第1座部クッション部材12の表面の後端は後述する背凭れ部16の前側の面の下端部に連続するように形成されている(図4参照。)。
また、第1座部クッション部材12には、図2、4、5に示すように、第1機能部収納部12A、及び一対の第2機能部収納部12Bが設けられている。第1機能部収納部12Aには後述する機能部75である接続ボックス71が収納される。また、各第2機能部収納部12Bのそれぞれには、後述する機能部75である一対の振動ユニット78の一部であるモータ78Aが1つずつ収納される。
具体的には、第1機能部収納部12Aは、図2、4に示すように、座部本体11Eの上側の面の左右中央部の左側であって、背凭れ部16の近傍の第1座部クッション部材12に厚み方向に貫通して形成されている。第1機能部収納部12Aは左右方向に長いほぼ直方体状をなしている。
また、第1機能部収納部12Aと座部本体11Eの凹部11Bとは、図5に示すように、連通孔11Cで連通している。具体的には、連通孔11Cの一方の端が第1機能部収納部12Aの内側であって、第1機能部収納部12Aを形成する面の内の左側の面に開口しており、第1座部クッション部材12、及び座部本体11Eを経由して、他方の端が凹部11Bを形成する面の内の上側の面の後端部に開口している。
一対の第2機能部収納部12Bは、図2、5に示すように、それぞれが第1座部クッション部材12の左右両端部であって、第1座部クッション部材12の前後中央部に設けられている。第2機能部収納部12Bはほぼ直方体状をなしている。第2機能部収納部12Bは第1座部クッション部材12を厚み方向に貫通している(図示せず。)。
第2座部クッション部材13は、例えば、多孔質体であり、発泡樹脂である公知の低反発の発泡ウレタン等で形成されている。第2座部クッション部材13は、図4、5に示すように、座部本体11Eの上側の面の前端部を覆っている。また、第2座部クッション部材13は座部本体11Eの一対の凸部11Dの間に配置されている。第2座部クッション部材13の上側の面の後端は第1座部クッション部材12の上側の面の前端にほぼ面一である。また、第2座部クッション部材13の上側の面の前端部は、前方上側に湾曲し、座部本体11Eの前側の面の上端にほぼ面一に形成されている(図4参照。)。
背凭れ部16は、例えば、多孔質体であり、発泡樹脂である公知の発泡スチロール等で形成されており、座部本体11Eと一体的に形成されている。つまり、背凭れ部16は多孔質体である発泡スチロールで形成されている。
背凭れ部16は、図2に示すように、背凭れ部16の左右中央部を構成する第1支持部17と、背凭れ部16の左右両側縁部を構成する左右対称な一対の第2支持部18を有している。第1支持部17は座部本体11Eの後端部から上方向に延びている。各第2支持部18は、第1支持部17の左右両側縁から前方に向けて互いの間隔が拡がるように斜め前方へ延びて形成されている。また、各第2支持部18の下側は、下方向に向かうに従い、後方向に傾斜している。これにより、着座部11に着座した使用者50が立ち上がる場合、着座部11の上側の面に手を添えることができ、立ち上がり易い。また、各第2支持部18は着座部11に着座した使用者50の背中52の左右両側部の一部に当たるのみであるため、使用者50の背中52の左右両側部が蒸れ難くなり、さらに、使用者50が圧迫感を感じ難くすることができる。また、背凭れ部16の第1支持部17の前側の面は、図4に示すように、上側に向かうに従い後方向に傾斜する度合いが大きくなっている。これにより、着座部11に使用者50が着座すると、第1支持部17、及び第2支持部18に寄りかかり易くなる。このため、使用者50の体重を第1支持部17、及び第2支持部18にも分散させることができる。さらに、使用者50の胸部が圧迫され難くなり、より深く呼吸することができ、これにより、使用者50がリラックスした状態で着座することができる。そして、第1支持部17の前後方向の厚みは座部本体11Eから上方向に離れるに従い小さく形成されている。
なお、第2支持部18の上側の面の上下方向の位置が、着座部11に着座した使用者50の胸椎の下部を支持する位置より上方に位置する場合、着座具10に着座した使用者50が圧迫感を感じるおそれがある。また、第2支持部18の上側の面の上下方向の位置が、着座部11に着座した使用者50の胸椎の下部を支持する位置より下方に位置する場合、着座具10に着座した使用者50の体が左右に旋回したり、左右に傾いたりし易くなるおそれがある。このため、第2支持部18の上側の面の上下方向の位置は、着座部11に着座した使用者50の胸椎の下部を支持する位置が好ましい。これにより、着座部11に着座した使用者50は、各第2支持部18の上側の面に肘を掛けることができ、第2支持部18の上側の面に肘を掛けつつ、読書等をすることができる。また、着座具10に着座した使用者50が立ち上がる場合、各第2支持部18の上側の面に手を添えることができ、容易に立ち上がることができる。
第1支持部17の前側の面は、着座部11に着座した使用者50の背中52の左右中央部が当たり得る領域である(図2、9参照。)。各第2支持部18の前側の面は、着座部11に着座した使用者50の背中52の左右両側部が当たり得る領域である(図2、9参照。)。また、各第2支持部18の前端部を使用者50が把持することによって、着座具10を容易に運搬することができる。
表面クッション部材14は、例えば、多孔質体であり、発泡樹脂である公知の発泡ウレタン等で形成されている。表面クッション部材14は第1座部クッション部材12の第1機能部収納部12Aに後述する接続ボックス71が収納され、一対の第2機能部収納部12Bのそれぞれに、後述する一対の振動ユニット78の一部であるモータ78Aが収納された後に取り付けられる。
表面クッション部材14は、座部本体11Eの前側の面、座部本体11Eの一対の凸部11Dの上側の面、第2座部クッション部材13の上側の面、第1座部クッション部材12の上側の面、及び背凭れ部16の前側の面及び上側の面に沿ってこれらの面を覆っている。背凭れ部16の上側の面を覆う表面クッション部材14の後端面は背凭れ部16の後側の面の上端にほぼ面一である。また、座部本体11Eの前側の面を覆う表面クッション部材14の下端面は座部本体11Eの底面の前端にほぼ面一である。
着座具10は、着座部11に使用者50が着座すると、表面クッション部材14、第1座部クッション部材12、及び第2座部クッション部材13が変形し、使用者50の臀部51、太腿の付け根部分53、及び背中52に表面クッション部材14の表面が密着する(図9参照。)。これにより、着座具10は使用者50の臀部51、太腿の付け根部分53、及び背中52が密着する表面クッション部材14に使用者50の体重を満遍なく分散させることができる。
制御部70は、図8に示すように、第1筺体70A及び第1基板70Bを有している。第1筺体70Aは、例えば、合成樹脂で形成され、ほぼ直方体状をなした箱である。第1筺体70Aの外形は座部本体11Eの凹部11Bが成す空間の形とほぼ同じである(図5参照。)。第1基板70Bは第1筺体70Aに収納されており、実装された様々な電子部品によって電気回路が形成されている。制御部70は商用電源(図示せず)から第1基板70Bに電源コード76Jを介して電力が供給され、この電力に基づいて動作する。制御部70は後述する操作部80を操作することによって、後述する機能部75の動作を制御することができる。つまり、制御部70は機能部75の動作を制御する。制御部70は、凹部11Bに収納され、奥側の面を固定板19の左側の面に当接させて固定板19に固定されている。また、第1筺体70Aにはソケット70Cが設けられている。ソケット70Cには後述するブランケット77のプラグ77Gを差し込むことによって、ブランケット77に電力を供給することができる。
機能部75は、接続ボックス71、一対の振動ユニット78、第1ヒーター部材72、第2ヒーター部材73、及び電極74を有している。
接続ボックス71は第2筺体71A、及び第2基板71Bを具備している。
第2筺体71Aは、例えば、合成樹脂で形成され、ほぼ直方体状をなした箱である。第2筺体71Aの外形は第1座部クッション部材12の第1機能部収納部12Aが成す空間の形とほぼ同じである。
第2基板71Bは第2筺体71Aに収納されており、実装された様々な電子部品によって電気回路が形成されている。第2基板71Bと第1基板70Bとは、互いに並列な2本のケーブル76A,76Bを介して電気的に接続されている。ケーブル76Aは4本のハーネスが互いに並列をなして束ねられている。また、ケーブル76Bは5本のハーネスが互いに並列をなして束ねられている。
こうして構成された接続ボックス71は第1機能部収納部12Aに収納されている(図4参照。)。そして、ケーブル76A,76Bは連通孔11Cに挿通されて、第2基板71Bと第1基板70Bとを電気的に接続している。接続ボックス71は第1基板70Bから第2基板71Bに電力が供給されると、後述する一対の振動ユニット78、後述する第1ヒーター部材72、後述する第2ヒーター部材73、及び後述する電極74のそれぞれに電力を分配して供給する。
一対の振動ユニット78のそれぞれは、モータ78A及びモータ固定板78B具備している。モータ78Aは、例えば、公知のアンバランスモータ等で構成されており、電力が供給されると回転子が回転して振動する。モータ78Aは第2基板71Bに対して、互いに並列な2本のハーネス76Cを介して電気的に接続されている。モータ固定板78Bはほぼ正方形状をなした平板である。モータ固定板78Bは、例えば、合成樹脂で形成されている。各モータ固定板78Bにはモータ78Aが1つずつ、それぞれの回転子の回転が妨げられないように固定されている。こうして構成された各振動ユニット78は一対の第2機能部収納部12Bのそれぞれに各モータ78Aを1つずつ収納し、各モータ固定板78Bで各第2機能部収納部12Bの開口を塞ぐように各モータ固定板78Bが第1座部クッション部材12の上側の面に貼着されている(図2参照。)。
第1ヒーター部材72は、図6(B)に示すように、基材72A、電線72B、不織布72Cを具備している。基材72Aは長方形状をなしたフエルト製である。電線72Bには、例えば公知のコードヒーターが用いられる。不織布72Cは基材72Aとほぼ同じ大きさをなした布である。第1ヒーター部材72は電線72Bが基材72Aの一方の面に蛇行状に配線されている。不織布72Cは電線72Bが配線された基材72Aの一方の面に、電線72Bを覆って貼着されている。
第1ヒーター部材72は、一対の凸部11Dの間であって、第1機能部収納部12Aの前端より前方に位置する表面クッション部材14の上側の面に貼着される(図6(A)参照。)。
使用者50が着座部11に着座すると、第1ヒーター部材72、表面クッション部材14、第1座部クッション部材12、及び第2座部クッション部材13が変形する。特に、第1ヒーター部材72の中央部は使用者50の体重が掛かり易く、最も沈み込む。このため、第1ヒーター部材72の中央部に電線72Bを配線すると、電線72Bが基材72Aに対してずれたり、断線したりするおそれがある。
電線72Bが基材72Aに対してずれたり、断線したりすることを防止するため、第1ヒーター部材72が表面クッション部材14の上側の面に貼着された状態において、電線72Bは、図6(A)に示すように、長方形状をなした基材72Aの左右両端部、及び後端部に配線されており、基材72Aの中央部、及び前端部の左右中央に配線されていない。
また、電線72Bの両端は、基材72Aの左端部の後端から引き出されている。引き出された電線72Bの両端のそれぞれは、互いに並列な2本のハーネス76Dを介して第2基板71Bに電気的に接続されている。これらハーネス76Dは、接続ボックス71の近傍の表面クッション部材14に厚み方向に貫通して設けられた貫通孔(図示せず)を経由して、第1ヒーター部材72の電線72Bの両端のそれぞれと、第2基板71Bとを電気的に接続している。
こうして形成された第1ヒーター部材72は変形自在であり、電線72Bに電力が供給されると電線72Bが発熱する。
第2ヒーター部材73は、図7(B)に示すように、基材73A、電線73B、不織布73Cを具備している。基材73Aは長方形状をなしたフエルト製である。電線73Bには、例えば公知のコードヒーターが用いられる。不織布73Cは基材73Aとほぼ同じ大きさをなした布である。第2ヒーター部材73は電線73Bが基材73Aの一方の面に蛇行状に配線されている。不織布73Cは電線73Bが配線された基材73Aの一方の面に、電線73Bを覆って貼着されている。
第2ヒーター部材73は、背凭れ部16の左右中央部であって、第1機能部収納部12Aの後端より上方の表面クッション部材14の前側の面に貼着されている(図7(A)参照。)。
また、電線73Bの両端は、長方形状をなした基材73Aの左端部の下端から引き出されている。引き出された電線73Bの両端それぞれは、互いに並列な2本のハーネス76Eを介して第2基板71Bに電気的に接続されている。これらハーネス76Eは、接続ボックス71の近傍の表面クッション部材14に厚み方向に貫通して設けられた貫通孔(図示せず)を経由して、第2ヒーター部材73の電線73Bの両端のそれぞれと、第2基板71Bとを電気的に接続している。
こうして形成された第2ヒーター部材73は変形自在であり、電線73Bに電力が供給されると電線73Bが発熱する。
電極74は、図6(B)に示すように、導電材74A、及び両面テープ74Cを具備している。導電材74Aはほぼ長方形状をなし、導電性を有した繊維が織り込まれた布である。電極74は、導電材74Aの一方の面を表面クッション部材14に貼着された第1ヒーター部材72の上側の面に対向させて、第1ヒーター部材72の上側に両面テープ74Cを用いて貼着されている(図4、5、6(B)参照。)。また、電極74は第1ヒーター部材72の前側の領域に重ねられている。
電極74は導電材74Aに1本のハーネス76Fの一端が電気的に接続されている。また、ハーネス76Fの他端は第2基板71Bに対して電気的に接続されている。ハーネス76Fは、接続ボックス71の近傍の表面クッション部材14に厚み方向に貫通して設けられた貫通孔(図示せず)を経由して、電極74と第2基板71Bとを電気的に接続している。
こうして形成された電極74は変形自在であり、電力が供給されると、供給された電力に基づいて所定の電圧を生じる。このように、機能部75である接続ボックス71、一対の振動ユニット78、第1ヒーター部材72、及び第2ヒーター部材73、及び電極74は電気によって動作する。
操作部80は、第3筺体80A、及び第3基板80Bを有している。
第3筺体80Aは、例えば、合成樹脂で形成され、ほぼ直方体状をなした箱である。
第3基板80Bは第3筺体80Aに収納されており、表示部80Cや複数の押しボタン80D等の電子部品が実装され、電気回路が形成されている。第3基板80Bと第1基板70Bとは、1本のケーブル76Gを介して電気的に接続されている。ケーブル76Gは4本のハーネスが互いに並列をなして束ねられている。こうして操作部80は形成されている。
着座部11に着座した使用者50は、表示部80Cに表示された情報を確認する。表示部80Cには、現在の制御部70の電源のオン/オフの状態、第1ヒーター部材72、及び第2ヒーター部材73の温度やそれぞれのオン/オフの状態、及び電極74で電圧が生じる時間や電極74のオン/オフの状態等の情報が表示される。そして、使用者は表示部80Cに表示されたこれらの情報を把握し、その後、複数の押しボタン80Dのいずれかを押下する。これにより、使用者50は制御部70の電源のオン/オフの状態、第1ヒーター部材72、及び第2ヒーター部材73の温度やそれぞれのオン/オフの状態、及び電極74で電圧が生じる時間や電極74のオン/オフの状態等を所望の状態に変更したり切り替えたりすることができる。
また、操作部80は、後述するブランケット77が制御部70に電気的に接続されている場合、ブランケット77の温度の表示や変更、及びオン/オフの状態の表示や切り替え等もすることができる。
カバー部材20は布製である。カバー部材20の厚みは全領域にわたりほぼ同じである。カバー部材20は、図4に示すように、表面クッション部材14の表面、座部本体11Eの左右両側及び後側の面、背凭れ部16の左右両側及び後側の面の形状に沿う形状に縫製されている。こうして形成されたカバー部材20は表面クッション部材14の表面、座部本体11Eの左右両側及び後側の面、背凭れ部16の左右両側及び後側の面に沿ってこれらの面を覆う。
また、カバー部材20の座部本体11Eの左側の面を覆う部分の前側には、図11に示すように、ポケット20Aが設けられている。ポケット20Aは、四角形状をなした布である。ポケット20Aはカバー部材20の座部本体11Eの左側の面に前端縁、後端縁、及び下端縁が縫いつけられ、上端縁が縫いつけられていない。ポケット20Aには縫い付けられていない上端縁から操作部80等を挿入して収納することができる。操作部80をポケット20Aに収納しておくことで、着座具10を容易に運搬することができる。また、カバー部材20の座部本体11Eの左側の面を覆う部分の後側の下端部には開口孔20Bが形成されている。制御部70には、開口孔20Bを介して電源コード76J、ケーブル76G、及びケーブル77Cが接続される。
カバー部材20は、第1座部クッション部材12、第2座部クッション部材13、及び表面クッション部材14が弾性変形すると、この弾性変形に追従して変形する。こうして着座具10は構成されている。また、着座部11の上側の面に位置する表面クッション部材14の表面に位置するカバー部材20の表面と、第1支持部17の前側の面に位置する表面クッション部材14の表面とがなす角度θはおよそ75°〜90°が好ましく、より好ましい角度θはおよそ80°である(図4参照。)。
また、着座具10にはブランケット77を電気的に接続することができる。ブランケット77は、図8に示すように、電線77A、芯地77B、ケーブル77C、内袋77D、及び外カバー77Eを有している。
電線77Aは、例えば、公知のコードヒーター等が用いられる。
芯地77Bは布製でありほぼ長方形状をなしている。また、芯地77Bの一方の面にはサンゴの砂が充填された袋が縫いつけられている(図示せず。)。この袋は充填されたサンゴの砂が片寄らないようにするため、複数の領域に区分けされており、区分けされた各領域にサンゴの砂が充填されている。また、電線77Aは芯地77Bの他方の面に蛇行状に配線されている。また、芯地77Bの他方の面には、電線77Aと共にサーミスタ77Fが貼着されている。
ケーブル77Cは4本のハーネスが互いに並列をなして束ねられている。ケーブル77Cの一方の端に位置する各ハーネスのそれぞれは、電線77Aの両端、及びサーミスタ77Fの両端に1本ずつが電気的に接続されている。また、ケーブル77Cの他方の端にはプラグ77Gが設けられている。プラグ77Gには4つの端子77Hが設けられており、これら端子77Hのそれぞれにケーブル77Cの各ハーネスが1本ずつ電気的に接続している。プラグ77Gは、制御部70に設けられたソケット70Cに差し込むことによって、電線77A及びサーミスタ77Fのそれぞれと、制御部70の第1基板70Bとをケーブル77Cを介して電気的に接続する。
内袋77Dは布製で長方形状をなした袋状であり、長方形状の内の一辺が開口している。内袋77Dの外形は芯地77Bの外形より僅かに大きい。内袋77Dは電線77Aが配線された芯地77Bの全体を覆っている。
外カバー77Eは布製で長方形状をなした袋状であり、長方形状の内の一辺が開口している。外カバー77Eの外形は内袋77Dの外形より僅かに大きい。外カバー77Eは芯地77Bを覆う内袋77Dの全体を覆っている。
こうして構成されたブランケット77は、プラグ77Gを制御部70のソケット70Cに差し込むことによって電線77A及びサーミスタ77Fのそれぞれに電力を供給することができる。そして、電線77Aは供給された電力に基づいて発熱する。また、サーミスタ77Fは電線77Aの発熱によって暖められた芯地77Bの温度に応じて電気抵抗値が変化し、この電気抵抗値がケーブル77Cを介して制御部70の第1基板70Bに伝達される。制御部70はこの電気抵抗値に基づいて電線77Aの発熱によって暖められた芯地77Bの温度を得ることができる。
着座具10は、図9に示すように、平板状をなして形成され、電気伝導性を有さない絶縁部材21の上面に座部本体11Eの底面を当接させて設置面Lに設置される。絶縁部材21は、着座具10の着座部11の前側から前方に、使用者50の足が配置できる所定の寸法突出している。
使用者50が着座具10に着座すると、臀部51、及び太腿の付け根部分53が着座部11によって下から支えられ、背中52が背凭れ部16により後方から支えられる。
そして、使用者50が操作部80の表示部80Cに表示された情報を確認して現在の着座具10の機能部75の状態を把握した後、複数の押しボタン80Dのいずれかを押下する。これにより、使用者50は、制御部70の電源のオン/オフの状態、第1ヒーター部材72、及び第2ヒーター部材73の温度やそれぞれのオン/オフの状態、及び電極74で電圧が生じる時間や電極74のオン/オフの状態等を所望の状態に変更したり切り替えたりする。
そして、ブランケット77のプラグ77Gが制御部70のソケット70Cに差し込まれている場合、使用者50は操作部80を用いて、ブランケット77の温度やオン/オフの状態を確認したり、ブランケット77の温度やオン/オフの状態を所望の状態に切り替えたりすることもできる。
ここで、使用者50が電極74をオンの状態に切り替えた際に電極74で生じる電圧Eは、図10に示すように、所定の時間T毎に、大きさが0V(ボルト)から−Vpに矩形状に変化する矩形波である。−Vpは、例えば−600V(ボルト)である。また、電極74がオン状態(すなわち、使用者50が操作部80を用いて電極74の状態をオン状態に切替えて、オン状態を保持している間)のとき、振動ユニット78のモータ78Aを間欠的に駆動してモータ78Aを間欠的に振動させる。これにより、使用者50に電極74がオン状態であることを報知することができる。
このように、着座具10は着座部11に窪んで形成された凹部11Bに制御部70を収納することができるため、制御部70を有していてもすっきりとした外観にすることができる。また、着座具10は着座部11に形成された凹部11Bに制御部70が収納されているため、着座部11、及び制御部70をまとめて運搬し易い。
したがって、本発明の着座具10は、外観がすっきりし、運搬し易い。
また、着座具10の着座部11は多孔質体で形成されている。このため、着座具10の着座部11は多孔質体でない材料を用いる場合に比べて、重量を軽量化することができる。
また、着座具10の着座部11を形成する多孔質体は発泡スチロールである。このため、着座具10の着座部11は重量をより軽量化することができ、運搬し易い。また、着座具10の着座部11は発泡スチロールで形成されているため成形した後に容易に加工することができる。このため、着座具10の着座部11は凹部11B等の形状を金型で形成する必要がないため、金型の構造を簡単にすることができ、成形した着座部11に対して加工することによって、凹部11B等の形状を所望の位置に容易に設けることができる。
また、着座具10の凹部11Bは着座部11の側面に形成されている。このため、着座具10は制御部70が着座部11の底面に配置されている場合に比べて容易にメンテナンスすることができる。また、凹部11Bが着座部11の左側面に設けられているため、凹部11Bに収納された制御部70に、着座部11に着座した使用者50の足がぶつかることを避けることができる。
また、この着座具10の凹部11Bは一方向(左方向)だけに開口している。このため、この着座具10は凹部11Bに収納された制御部70の1つの面が外側に露出することになる。これにより、この着座具10は一方向に開口した部分を除いて制御部70を保護することができる。このため、この着座具10は複数の方向に開口した凹部に制御部70を収納した場合に比べて、意図せず制御部70に外から力が加わる機会を減らすことができる。
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施例1の着座具は、座部本体と背凭れ部が一体的に形成されたものであるが、別体で成形された座部本体と背凭れ部とを組み付けて構成されるものであってもよい。これにより、梱包したり、運搬したりする時に、よりコンパクトにすることができる。
(2)実施例1では、座部本体、及び背凭れ部が発泡スチロール製であったが、座部本体、及び背凭れ部を積層した段ボールや、ハニカム構造体等の他の材料で形成してもよい。また、これらの材料を併用してもよい。
(3)実施例1では、制御部と操作部とがケーブルで電気的に接続されているが、操作部を電池による駆動として、制御部と操作部とのそれぞれに無線を送受信する送受信部を設け、制御部と操作部とを無線で通信させてもよい。これにより、より外観をすっきりさせることができ、さらに運搬し易くなる。
(4)実施例1では、電極を着座部の上側に設けられた第1ヒーター部材の上側の面に貼着しているが、電極を背凭れ部の前側に設けられた第2ヒーター部材の前側の面や、座部本体の前側の面に位置する表面クッション部材の前側の面に貼着してもよい。
(5)実施例1では、機能部として、接続ボックス、一対の振動ユニット、第1ヒーター部材、第2ヒーター部材、及び電極を設けているが、使用者の体温、脈拍、血圧等の生体情報を読み取ったり、使用者が着座した際に本体部に掛かる圧力を検知したりする圧力センサーを機能部として設け、これらセンサーから得られた情報を操作部の表示部に表示させてもよい。また、使用者に施術を行う場合、これらセンサーから得られた情報に基づいて、使用者の体の状態に最適な施術を行うことができる。また、マッサージ器や、電気刺激装置等の装置を機能部として設けてもよい。
(6)実施例1では、第1座部クッション部材に形成された第1機能部収納部に接続ボックスが収納され、第2機能部収納部に振動ユニットが収納されているが、座部本体の上面に、座部本体の上面から底面に向けて窪んで第1機能部収納部、及び第2機能部収納部を形成してもよい。これにより、使用者の臀部から操作ボックスをより離すことができ、使用者の臀部に操作ボックスの感触を伝え難くすることができる。また、使用者の臀部から一対の振動ユニットまでの距離を調節する幅を拡げることができるため、使用者に伝わる振動ユニットの振動の感覚をより様々に変化させることができる。また、第1機能部収納部、及び第2機能部収納部を座部本体の側面に形成してもよい。つまり、第1機能部収納部及び第2機能部収納部を座部本体に窪んで設けて、機能部である接続ボックスや一対の振動ユニットの少なくとも一部を収納する。
(7)実施例1では、電極で生じる電圧は0Vから−600Vで矩形状に変化するが、0Vに限らず、0Vより大きくてもよく、小さくてもよい。また、−600Vに限らず、−600Vより大きくてもよく、小さくてもよい。また、電圧の変化が矩形状に変化しなくてもよく、正弦波等の他の波形形状にしてもよい。
(8)実施例1では、固定板が木製であるが、合成樹脂等の他の材料であってもよい。
(9)実施例1では、電極に導電性を有した繊維が織り込まれた布で形成されているが、合成樹脂製の第1シートの一方の面に金属製の網目状のパターンを設け、このパターンの表面の全体を覆うように合成樹脂製の第2シートを第1シートの一方の面に貼着したものを電極として用いてもよい。
(10)実施例1では、制御部が凹部に収納されているが、制御部の一部を凹部に収納してもよい。
10…着座具
11…着座部(本体部)
75…機能部
70…制御部
11B…凹部

Claims (5)

  1. 電気によって動作する機能部と、
    前記機能部の動作を制御する制御部と、
    使用者が着座し、前記機能部又は前記制御部の少なくとも一部を収納する凹部が形成された本体部と、
    を備えていることを特徴とする着座具。
  2. 前記本体部は多孔質体で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の着座具。
  3. 前記多孔質体は発泡樹脂であることを特徴とする請求項2に記載の着座具。
  4. 前記凹部は前記本体部の側面に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の着座具。
  5. 前記凹部は一方向だけに開口していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の着座具。
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