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JP2019066803A - 表示装置 - Google Patents

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JP2019066803A
JP2019066803A JP2017195324A JP2017195324A JP2019066803A JP 2019066803 A JP2019066803 A JP 2019066803A JP 2017195324 A JP2017195324 A JP 2017195324A JP 2017195324 A JP2017195324 A JP 2017195324A JP 2019066803 A JP2019066803 A JP 2019066803A
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正実 間瀬
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Seigo Tane
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Abstract

【課題】見栄えの良い表示装置を提供する。【解決手段】表示装置100は、表示領域11に画像を表示する画像表示部10と、画像表示部10の背面側に配置され、画像表示部10を通して表示可能に設けられた実体物30と、画像表示部10及び実体物30の両方へ背面側から光を照射可能な第1バックライト20と、画像表示部10と実体物30との間に配置され、画像表示部10へ背面側から光を照射可能な第2バックライト50と、を備える。第2バックライト50は、表示領域11と重なるように配置され、透光性を有する透光板53と、透光板53の入射部53aを介して光を透光板53の板内部に提供する光源部51と、を有する。透光板53は、板面53cから凹む形状をなし、板内部に提供された光を画像表示部10側に正反射させる複数の光反射素子を、実体物30と重畳する実体物重畳領域に並べて配置している。【選択図】図1

Description

本開示は、画像を表示する表示装置に関する。
従来、画像を表示する表示装置が知られている。例えば特許文献1において、画像表示部、実体物、第1バックライト、及び第2バックライトを備えた表示装置が開示されている。画像表示部は、表示領域に画像を表示する。実体物は、画像表示部よりも背面側に配置され、当該画像表示部を通して表示可能に設けられている。第1バックライトは、画像表示部及び実体物の両方へ背面側から光を照射可能となっている。第2バックライトは、画像表示部と実体物との間に配置され、画像表示部へ背面側から光を照射可能となっている。
第2バックライトは、透光板及び光源部と、を有している。透光板は、表示領域と重なるように配置され、透光性を有している。光源部は、透光板の入射部を介して光を透光板の板内部に提供するようになっている。さらに透光板の板面には、シボ加工が施されており、光源部により提供された光が乱反射されるようになっている。
特開2016−57277号公報
こうした第2バックライトは、実体物の表示と非表示とを切り替えることを意図して設けられている。しかしながら、特許文献1では、第2バックライトを点灯させたとき、光の乱反射により実体物も照明されてしまい、実体物を完全に隠すことが困難となっている。一方で第2バックライトを消灯させたときも、シボ加工により透光板が摩りガラスのように白濁しているので、当該透光板を通して実体物が明確に視認されなくなってしまい、実体物の視認性が十分ではなかった。故に、表示装置の見栄えに改善の余地があった。
開示されるひとつの目的は、見栄えの良い表示装置を提供することにある。
ここに開示された表示装置は、表示領域(11)に画像を表示する画像表示部(10)と、
画像表示部よりも背面側に配置され、画像表示部を通して表示可能に設けられた実体物(30)と、
画像表示部及び実体物の両方へ背面側から光を照射可能な第1バックライト(20)と、
画像表示部と実体物との間に配置され、画像表示部へ背面側から光を照射可能な第2バックライト(50,250)と、を備え、
第2バックライトは、
表示領域と重なるように配置され、透光性を有する透光板(53,253)と、
透光板の入射部(53a)を介して光を透光板の板内部に提供する光源部(51)と、を有し、
透光板は、板面(53c)から凹む形状をなし、板内部に提供された光を画像表示部側に正反射させる複数の光反射素子(55)を、実体物と重畳する実体物重畳領域(OOR)に並べて配置している表示装置。
このような表示装置によると、透光板において板面から凹む複数の光反射素子は、実体物と重畳する実体物重畳領域に並べて配置され、板内部に提供された光を画像表示部側にそれぞれ正反射する。第2バックライトを点灯させたとき、板内部に提供された光が画像表示部側に正反射されるため、画像表示部とは反対側に位置する実体物を照明することが抑制される。したがって、第2バックライトによって実体物を十分に隠すことが可能となる。以上により、見栄えのよい表示装置を提供することができる。
なお、括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。
第1実施形態の表示装置の概略構成を示す図である。 第1実施形態の第2バックライトの全体構成を示す平面図である。 第1実施形態の透光板を一部拡大して示す拡大平面図である。 図3のIV−IV線断面図である。 図4のV−V線断面図である。 第1実施形態の制御ユニットを説明するためのブロック図である。 第1実施形態の表示装置における表示例を示す正面図である。 第1実施形態の表示装置における他の表示例を示す正面図である。 第1実施形態の表示装置におけるまた他の表示例を示す正面図である。 第1実施形態の表示装置によるフローチャートである。 第2実施形態における図1に対応する図である。 第2実施形態における図2に対応する図である。
以下、複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合せることができる。
(第1実施形態)
図1に示すように、本開示の第1実施形態による表示装置100は、車両に用いられ、当該装置100を視認する乗員が着座する座席と対向するインストルメントパネルに設置されている車両用表示装置である。表示装置100は、乗員が位置することとなる視認側へ向けて車両の情報を表示可能となっている。表示される情報としては、例えば車両の速度、エンジン回転数、燃料残量、エンジン冷却水の水温、ギヤのシフトレンジ、走行距離等の車両の状態が挙げられる。また、表示される情報としては、道路情報、視界補助情報、電子メール等の各種情報が挙げられる。
このような表示装置100は、画像表示部10、第1バックライト20、実体物30、可動機構40、第2バックライト50、及び制御ユニット60等により構成されている。
画像表示部10は、表示領域11に画像を表示するパネル状の表示素子である。本実施形態では、画像表示部10として、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、TFT)を用いた透過型の液晶パネルであって、矩形状の表示領域11において2次元方向に配列された複数の画素を有するアクティブマトリクス型の液晶パネルが採用されている。
具体的に画像表示部10には、偏光軸を互いに実質直交させている一対の偏光フィルムとの間に、画素毎に制御可能な一対の透明電極が液晶を封入した液晶層を挟んで形成されている。
本画像表示部10では、例えばTNモードが採用されており、透明電極間の電圧が所定値以下の場合では、配向膜のラビング方向に基づいて、液晶の配向方向が透明電極間でねじれた状態となる。この状態では、視認側とは反対側の背面側から画像表示部に入射する光は透過する。一方、透明電極間の電圧が所定値以上の状態では、液晶の配向方向のねじれが解消された状態となる。この状態では、背面側から画像表示部に入射する光は遮光される。すなわち、透明電極間の電圧に応じて、各画素の透過率が変化する。
第1バックライト20は、画像表示部10、第2バックライト50、及び実体物30よりも背面側に配置され、光源部21、導光板23、反射板24、及び拡散板25を有した所謂エッジライト型のバックライトとなっている。光源部21は、複数の発光素子21aを有している。各発光素子21aは、例えば白色発光ダイオード素子であり、導光板23の側面に対向するように複数配列されている。各発光素子21aから発せられた光は、導光板23の側面を入射部23aとして板内部へと入射するようになっている。こうして光源部21は、入射部23aを介して光を導光板23の板内部に提供する。
導光板23は、例えば透光性の合成樹脂により矩形板状に形成されている。反射板24は、例えば合成樹脂によりフィルム状に形成されており、導光板23の背面側に接着して配置されている。拡散板25は、例えば合成樹脂により板状に形成されており、導光板23の視認側に接着して配置されている。導光板23に入射した光は、反射板24により反射され、拡散板25にて拡散されつつ、拡散板25全体から視認側に射出される。こうして第1バックライト20は、画像表示部10及び実体物30の両方へ背面側から光を照射可能に形成されている。
実体物30は、画像表示部10及び第2バックライト50よりも背面側かつ第1バックライト20よりも視認側に配置されている。本実施形態の実体物30は、指標プレート31及び実体指針33により構成されている。
指標プレート31は、例えばアクリル樹脂等の合成樹脂により、透光性の円盤状に形成されている。指標プレート31の内周部31aは、平板状に形成されている。指標プレート31の外周部31bには、実体指針33による指示対象としての指標が形成されている。詳細に、本実施形態の指標は、複数の立体目盛31cを含んでいる。複数の立体目盛31cは、互いに円環状に配列されており、内周部31aよりも視認側に突出した目盛状に形成されている。立体目盛31cにおいて視認側を向く頂部には、例えば遮光性の印刷又は塗装が施されている。
実体指針33は、例えば合成樹脂により遮光性に形成され、指標プレート31の内周部31aと重なって表示されるように、当該内周部31aよりも視認側に配置されている。実体指針33は、指標としての立体目盛31cを指示可能な針状に形成されており、回動可能となっている。これにより、実体指針33は、指示位置に応じた情報を表示可能となっている。
可動機構40は、実体物30を可動するための機構であり、特に本実施形態では実体指針33を回動するための回動機構となっている。可動機構40は、ステッピングモータ41及び回転軸42を有している。ステッピングモータ41は、第1バックライト20よりも背面側において、回路基板43に保持されている。回転軸42は、第1バックライト20に開けられた貫通穴を貫通して配置されており、ステッピングモータ41と実体指針33とを連結している。こうして実体指針33は、ステッピングモータ41の出力に応じて回転軸42まわりに回動するようになっている。
第2バックライト50は、画像表示部10よりも背面側かつ第1バックライト20及び実体物30よりも視認側に配置されている。第2バックライト50は、光源部51及び透光板53を有している。光源部51は、複数の発光素子51aを有している。各発光素子51aは、第1バックライト20の発光素子21aと同様に、例えば白色発光ダイオード素子となっており、透光板53の側面に対向するように複数配列されている。各発光素子51aから発せられた光は、透光板53の側面を入射部53aとして板内部へと入射するようになっている。こうして光源部51は、入射部53aを介して光を透光板53の板内部に提供する。
透光板53は、例えばアクリル樹脂等の合成樹脂により、透光性に形成され、視認側の表板面53b及び背面側の裏板面53cを有する平板状を呈している。透光板53は、画像表示部10及び第1バックライト20の導光板23と略平行に設けられており、本実施形態では、画像表示部10の背面側に表板面53bを貼り合わされて形成されている。こうして透光板53は、画像表示部10の表示領域11の全域と重なるように配置されている。一方で、透光板53と実体物30とは、互いに離間して配置されている。
ここで図2に示すように、透光板53において、画像表示部10の表示領域11と重畳する領域を、表示重畳領域DORと定義する。また透光板53において、実体物30と重畳する領域を実体物重畳領域OORと定義する。本実施形態では、実体物30が表示領域11のうち一部である中央部11aに対応して形成されているため、表示重畳領域DORのうち中央の一部が実体物重畳領域OORに該当している。
透光板53は、実体物重畳領域OORを含む表示重畳領域DORの全体に、複数の光反射素子55を並べて配置している。各光反射素子55は、裏板面53cから板内部に凹む形状をなした素子であって、凹み深さが100μm以下、より好適には5〜20μm程度の微細なサイズの素子となっている。各光反射素子55は、光源部51により板内部に提供された光を画像表示部10側(換言すると視認側)に正反射するようになっている。正反射は、一般的に鏡面反射とも称されている。なお、図1,2においてドットハッチングが施されている範囲が裏板面53cに光反射素子55が配置されている範囲である。
より詳細に、各光反射素子55は、裏板面53cから表板面53b側へ三角錐状に凹んで形成されている。各光反射素子55は、特に図3に示すように、裏板面53cに垂直な透光板53の板厚方向TDに沿った視線からみた平面図上では、二等辺三角形状をなしている。各光反射素子55は、2つの傾斜面56aで構成された反射面56及び素子裏面57を有している。
2つの傾斜面56aは、平面図上の二等辺三角形状において等辺に隣接する位置にそれぞれ配置されている。2つの傾斜面56aは、三角錐状の光反射素子55による各面のうち、光源部51からの光が入射する入射部53a側を向く2面として、外輪郭が三角形の平面状かつ鏡面状にそれぞれ形成されている。
各光反射素子55は、平面図上の二等辺三角形状の頂角(又は底辺)を二等分する断面に沿って、2つの傾斜面56a同士を接続する直線状の接続辺56bを有している。接続辺56bは、裏板面53c側から表板面53b側へ向かう程、入射部53aに対してより離間するように傾斜しており、特に図4に示すように板厚方向TDに対して例えば45度の傾斜角をなしている。各傾斜面56aも接続辺56bと同様に、裏板面53c側から表板面53b側へ向かう程、入射部53aに対してより離間するように傾斜している。各傾斜面56aも、上述の頂角を二等分する断面に平行な平行断面上では、板厚方向TDに対して例えば45度の傾斜角をなしている。
さらに、2つの傾斜面56a同士は、互いに向きが相異なるように設定されている。具体的に、2つの傾斜面56aは、平面図上の二等辺三角形状の等辺の傾斜に沿うかたちで、互いに斜め側方を向いている。具体的に本実施形態では、三角錐状の光反射素子55において、最も深い底部を構成する凹底部55aを含み、上述の頂角を二等分する断面に垂直な垂直断面上では、特に図5に示すように、2つの傾斜面56aは、裏板面53cに対して例えば10度の傾斜角をなして、互いに反対向きに傾いている。
素子裏面57は、特に図3,4に示すように、平面図上の二等辺三角形状において底辺に隣接する位置に配置され、入射部53aとは反対側を向いて形成されている。素子裏面57は、外輪郭が三角形の平面状かつ鏡面状に形成されている。素子裏面57は、裏板面53c側から表板面53b側へ向かう程、入射部53aに近づくように傾斜しており、板厚方向TDに対して例えば5度の傾斜角をなしている。すなわち、素子裏面57の傾斜角は反射面56の傾斜角よりも小さく設定されている。このため、視認者である乗員が板厚方向TDに沿って透光板53を視認した場合、素子裏面57が視認される面積は極めて小さい。
本実施形態では、各光反射素子55は、裏板面53cにおいて平坦に形成された鏡面状の平坦部59を介することで、配列方向D1,D2にそれぞれ設定された配列ピッチPT1,PT2だけ互いに離間し、1つずつ孤立して配置されている。なお、配列方向D1は、提供された光の主な進行方向PDに沿っており、配列方向D2は、配列方向D1に実質的に進行方向PDに垂直な方向となっている。
そして、複数の光反射素子55は、その凹底部55aの位置を、1列毎に配列ピッチPT1,PT2の半値分ずらした、所謂千鳥状に配列されている。ここで、光反射素子55の配列ピッチPT1,PT2は、光源部51の発光素子51aの配列ピッチに対して、極めて小さな値に設定されている。
こうした光反射素子55の配置構造は、上述の表示重畳領域DORの全体に設定されているが、実体物重畳領域OORを含む表示重畳領域DORの全体において、複数の光反射素子55が占有する裏板面53c上の面積は、平坦部59が占有する裏板面53c上の面積よりも小さくされている。より詳細に、配置構造中において複数の光反射素子55が占有する裏板面53c上の面積、すなわち光反射素子55の密度は、10%以下となっている。配置構造中において光反射素子55が占有する面積を除く部分は平坦部59により占有されている。
光源部51から入射部53aを介して提供された光は、板内部を主に進行方向PDに沿って進むこととなる。より詳細に、提供された光は、板内部を表板面53b及び裏板面53cに沿って直線的に進む光を含み、板内部を各板面53b,53cに反射されながらジグザグに進む光を含む。すなわち提供された光に進行方向PDから少しずれた方向に進む光が混在しているが、当該光は、平均的には、進行方向PDに沿って進むこととなる。
こうした光は、各光反射素子55の反射面56に入射することとなる。そうすると、上述のように反射面56が裏板面53cに対して傾斜した角度に設定されていることにより、当該光が視認側に正反射される。こうして正反射された光が表板面53bを通じて画像表示部10に入射することとなる。したがって、第2バックライト50は、画像表示部10へ背面側から光を照射可能となっている。
制御ユニット60は、図6に示すように、例えば切替スイッチ61及び制御回路部62等により構成されている。切替スイッチ61は、乗員により操作可能に配置されているが、所定の条件に応じて自動的に切り替わるようにしてもよい。
制御回路部62は、少なくとも1つのプロセッサ、メモリ、入出力インターフェース等を基板上に実装した電子回路となっている。プロセッサは、入出力インターフェースを通じて入力された信号に基づいて、メモリに記憶されているコンピュータプログラムを実行することで、各種処理を実施可能となっている。また、制御回路部62は、切替スイッチ61、画像表示部10、第1バックライト20、第2バックライト50、さらには可動機構40と電気的に接続されている。
制御回路部62は、こうした電子回路を主体として構築されている機能ブロックとして、表示切替部63、実体物表示作動部64及び実体物表示制限部65を有している。
表示切替部63は、切替スイッチ61から入力された電気信号に基づいて、表示装置100の表示を切り替える。具体的に表示切替部63は、切替スイッチ61がオン状態となると、実体物表示作動部64による表示制御に切り替え、切替スイッチ61がオフ状態となると、実体物表示制限部65による表示制御に切り替える。
実体物表示作動部64は、第1バックライト20を点灯させ、第2バックライト50を消灯させることにより、実体物30が画像表示部10を通して表示されるようにする。詳細に、第2バックライト50の各発光素子51aを消灯すると、透光板53の板内部には光が提供されなくなる。このときには、各光反射素子55は、微細なサイズかつ平坦部59を介して形成されていることによって、あたかも存在していないかのようになる。さらには、反射面56及び素子裏面57が鏡面状に形成されていることにより透光板53において高い透明度が実現される。
この結果、実体物重畳領域OORに光反射素子55が配列されていたとしても邪魔にならずに、第1バックライト20により照明された実体物30を、画像表示部10を通して明確に表示することが可能となる。もちろん、各バックライト20,50の制御に連動して、実体物表示作動部64は、画像表示部10の表示領域11において実体物30と重畳する中央部11aの画素の透過率を、背面側の実体物30が視認可能となる程度に高く制御する必要がある。
図7,8に示す表示例として、実体物表示作動部64は、中央部11aに、実体物30としての指標プレート31及び実体指針33を表示させる。ここで、指標プレート31において透光性に設定された部分が第1バックライト20からの光を透過させ、指標プレート31及び実体指針33において遮光性に設定された部分が第1バックライト20からの光を遮るので、立体的かつコントラストが際立った実体物30の表示が実現されている。一方、表示領域11の他の部分では、図7のように画素の透過率を低く設定して実体物30の表示が引き立つようにしてもよいし、図8のようにカーナビゲーションの表示及び文字情報の表示を画像により表示してもよい。なお、図7,8にて斜線で示されている範囲は、画像表示部10よりも背面側にて実体物30が表示されている範囲である。
実体物表示制限部65は、第1バックライト20を消灯させ、第2バックライト50を点灯させることにより、実体物30が画像表示部10を通して表示されることを制限する。詳細に、第1バックライト20の各発光素子21aを消灯すると、実体物30は背面側から照明されなくなる。そして、第2バックライト50の各発光素子51aが点灯すると、それにより透光板53の板内部に提供された光が各光反射素子55の反射面56により画像表示部10側に正反射される。こうした正反射により、光反射素子55が占有する面積が比較的小さくても、画像表示部10へ背面側から効率的に光が照射される。その一方で、光が光反射素子55の反射面56の構成により、実体物30側に反射されることは規制されているので、実体物30に光は照射され難い。
この結果、実体物30は画像表示部10を通じて殆ど見えなくなり、さらには第2バックライト50からの光が表示領域11全体に万遍なく照射されることによって、画像表示部10による自由度の高い画像表示が表示領域11全体に実現される。
図9に示す表示例として、実体物表示制限部65は、中央部11aに、文字情報の表示を画像により表示させる。さらに実体物表示制限部65は、表示領域の他の部分において、指針画像及び指標画像を画像により表示させる。
このような表示装置100により実行される処理を、図10のフローチャートに基づいて説明する。以下の処理は、所定の契機又は所定時間毎に実行される。
ステップS10では、表示切替部63は、切替スイッチ61の状態を取得し、当該切替スイッチがオン状態か否かを判定する。ステップS10にて肯定判定が下されると、ステップS20へ移る。ステップS10にて否定判定が下されると、ステップS30へ移る。
ステップS20では、実体物表示作動部64により表示制御が実施される。すなわち、第1バックライト20が点灯すると共に、第2バックライト50が消灯する。そして、画像表示部10において図7,8に示す表示例のように各画素の透過率が設定される。ステップS20を以って一連の処理を終了する。
ステップS30では、実体物表示制限部65により表示制御が実施される。すなわち、第1バックライト20が消灯すると共に、第2バックライト50が点灯する。そして、画像表示部10において図9に示す表示例のように各画素の透過率が設定される。ステップS30を以って一連の処理を終了する。
こうして、第1バックライト20及び第2バックライト50のうち点灯するバックライトが切り替わることにより、実体物30を視認させたり隠したりすることが可能となっているのである。
(作用効果)
以上説明した第1実施形態の作用効果を以下に改めて説明する。
第1実施形態によると、透光板53において裏板面53cから凹む複数の光反射素子55は、実体物30と重畳する実体物重畳領域OORに並べて配置され、板内部に提供された光を画像表示部10側にそれぞれ正反射する。第2バックライト50を点灯させたとき、板内部に提供された光が画像表示部10側に正反射されるため、画像表示部10とは反対側に位置する実体物30を照明することが抑制される。したがって、第2バックライト50によって実体物30を十分に隠すことが可能となる。以上により、見栄えのよい表示装置100を提供することができる。
また、第1実施形態によると、透光板53の実体物重畳領域OORには、鏡面状の反射面56を有する光反射素子55が複数並べられているので、実体物重畳領域OORにおいてシボ加工を施した場合のような白濁を抑制して、透光板53の透明感を高めることができる。したがって、第2バックライト50を消灯させたときに透光板53を通して実体物30がより明確に視認されるようになり、実体物30の視認性が高まる。
また、第1実施形態によると、光反射素子55は、平坦部59を介することにより、互いに離間して配置されている。このようにすると、第2バックライト50を消灯させたときには、実体物重畳領域OORの所々に光反射素子55が存在していたとしても、実体物30を、平坦部59を通して明確に視認させることが可能となる。したがって、表示装置100の見栄えは格別なものとなる。
また、第1実施形態によると、実体物重畳領域OORにおいて、複数の光反射素子55が占有する面積は、平坦部59が占有する面積よりも小さい。平坦部59が占有する面積が大きいので、透光板53の透明感はより高まる。この結果、第2バックライト50を消灯させたときに透光板53を通して実体物30がさらに明確に視認されるようになり、実体物30の視認性が高まる。
また、第1実施形態によると、実体物重畳領域OORにおいて、複数の光反射素子55が占有する面積は、10%以下である。光反射素子55の占有面積を抑制したことにより、裏板面53cにおける光反射素子55の密度が低下する。故に、光反射素子55が配置されることによる透光板53の白濁感さえも感じられなくなる。この結果、第2バックライト50を消灯させたときに透光板53を通して実体物30がさらに明確に視認されるようになり、実体物30の視認性が高まる。
また、第1実施形態によると、実体物30と第2バックライト50とは、互いに離間して配置されている。このようにすると、第2バックライト50を点灯させたときに、第2バックライト50の光が漏光して実体物30が高い照度で照明されることが確実に抑制されるので、実体物30をより確実に隠すことができる。したがって、表示装置100の見栄えが高まる。
また、第1実施形態によると、光反射素子55は、表示領域11と重畳する表示重畳領域DOR全体に配置されている。このようにすると、第2バックライト50により表示領域11の全体に万遍なく光を照射することができるので、実体物30を隠した場合にも、表示領域11全体で自由度の高い画像表示を実施することができる。
また、第1実施形態によると、第1バックライト20が消灯し、かつ、第2バックライト50が点灯することにより、実体物30が画像表示部10を通して表示されることは、制限されている。こうした実体物30の表示制限では、実体物30が背面側から光を照射されないので、実体物30が配置された第2バックライト50よりも背面側の空間がより暗くなり、確実に実体物30の存在を隠すことができる。したがって、表示装置100の見栄えが高まる。
また、第1実施形態によると、第1バックライト20が点灯し、かつ、第2バックライト50が消灯することにより、実体物30が画像表示部10を通して表示されるようになっている。光反射素子55を用いた第2バックライト50の消灯による実体物30の表示では、透光板53の透明感が高いので、第1バックライト20を点灯させることで明確に実体物30を視認させることが可能となる。
(第2実施形態)
図11,12に示すように、第2実施形態は第1実施形態の変形例である。第2実施形態について、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。
第2実施形態の透光板253において光反射素子55の配置構造は、表示重畳領域DORのうち一部、より詳細には実体物重畳領域OORのみに設定されている。特に本実施形態では、光反射素子55の配置構造は、指標プレート31に合わせた円形領域、すなわち実体物重畳領域OORの全域に設定されている。実体物重畳領域OORにおける光反射素子55の形状及び配列は、第1実施形態と同様である。表示重畳領域DORのうち実体物重畳領域OORを除く部分では、裏板面53cが全て平坦部59に設定されている。なお、図11,12においてドットハッチングが施されている範囲が裏板面53cに光反射素子55が配置されている範囲である。
また、第2実施形態の第1バックライト20は、切替スイッチ61の状態に関わらず、常時点灯するようになっている。すなわち、実体物表示制限部65は、第1バックライト20を点灯させた状態で、第2バックライト250を点灯させることにより、実体物30が画像表示部10を通して表示されることを制限している。
第2実施形態の第2バックライト250は、実体物重畳領域OORのみから画像表示部10へ光を照射するため、実体物30を隠したい場合に、第1バックライト20を消灯してしまうと、画像表示部10の表示領域11全体に光が照射されない。よって表示領域11全体に画像を表示できなくなってしまうからである。
以上説明した第2実施形態によると、光反射素子55は、実体物重畳領域OORのみに配置されている。このようにすると、光反射素子55を表示重畳領域DORの全体に形成する手間を削減できるので、実体物30を十分に隠すことが可能な第2バックライト250を、容易に実現することができる。
(他の実施形態)
以上、複数の実施形態について説明したが、本開示は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
具体的に変形例1としては、光反射素子55は、板内部に提供された光を画像表示部10側に正反射するものであれば、様々な形状を採用することができる。例えば光反射素子55として、湾曲した曲面状かつ鏡面状の反射面56を有する素子を採用することができる。また例えば、光反射素子55として、外輪郭が矩形状の反射面56を有する素子を採用することができる。
変形例2としては、光反射素子は、光を画像表示部側に正反射するものであれば、表板面53bから凹んでいてもよい。
変形例3としては、第1バックライト20は、エッジライト型に限らず、直下型のバックライトであってもよい。
変形例4としては、第1バックライト20及び第2バックライト50とは別に、実体物30を照明するための専用の光源が設けられていてもよい。こうした専用の光源は、第1バックライト20の点灯時に点灯し、第1バックライト20の消灯時に消灯することが好ましい。
変形例5としては、実体物30として、指標プレート31及び実体指針33以外の様々な物体を採用可能である。すなわち実体物30は、情報を表示する物体に限られず、加飾リング、人形等の装飾に用いられる物体でもよい。また実体物30は、可動しない静止物体であってもよい。また実体物は、透光性の物体でも遮光性の物体でもよい。
変形例6としては、表示装置100は、車両に搭載されるものに限られず、例えば街頭広告、インテリア、家電製品、バチンコやスロットマシン等の遊技機に用いられる表示装置であってもよい。
10 画像表示部、11 表示領域、20 第1バックライト、30 実体物、50,250 第2バックライト、51 光源部、53,253 透光板、53a 入射部、53c 裏板面(板面)、55 光反射素子、OOR 実体物重畳領域

Claims (10)

  1. 表示領域(11)に画像を表示する画像表示部(10)と、
    前記画像表示部よりも背面側に配置され、前記画像表示部を通して表示可能に設けられた実体物(30)と、
    前記画像表示部及び前記実体物の両方へ背面側から光を照射可能な第1バックライト(20)と、
    前記画像表示部と前記実体物との間に配置され、前記画像表示部へ背面側から光を照射可能な第2バックライト(50,250)と、を備え、
    前記第2バックライトは、
    前記表示領域と重なるように配置され、透光性を有する透光板(53,253)と、
    前記透光板の入射部(53a)を介して光を前記透光板の板内部に提供する光源部(51)と、を有し、
    前記透光板は、板面(53c)から凹む形状をなし、前記板内部に提供された光を前記画像表示部側に正反射させる複数の光反射素子(55)を、前記実体物と重畳する実体物重畳領域(OOR)に並べて配置している表示装置。
  2. 各前記光反射素子は、鏡面状の反射面(56)を有する請求項1に記載の表示装置。
  3. 各前記光反射素子は、前記板面において平坦に形成された平坦部(59)を介することにより、互いに離間して配置されている請求項1又は2に記載の表示装置。
  4. 前記実体物重畳領域において、複数の前記光反射素子が占有する面積は、前記平坦部が占有する面積よりも小さい請求項3に記載の表示装置。
  5. 前記実体物重畳領域において、複数の前記光反射素子が占有する面積は、10%以下である請求項4に記載の表示装置。
  6. 前記実体物と前記第2バックライトとは、互いに離間して配置されている請求項1から5のいずれか1項に記載の表示装置。
  7. 前記光反射素子は、前記表示領域と重畳する表示重畳領域(DOR)全体に配置されている請求項1から6のいずれか1項に記載の表示装置。
  8. 前記第1バックライトを消灯させ、前記第2バックライトを点灯させることにより、前記実体物が前記画像表示部を通して表示されることを制限する実体物表示制限部(65)を、さらに備える請求項1から7のいずれか1項に記載の表示装置。
  9. 前記第1バックライトを点灯させ、前記第2バックライトを消灯させることにより、前記実体物が前記画像表示部を通して表示されるようにする実体物表示作動部(64)を、さらに備える請求項1から8のいずれか1項に記載の表示装置。
  10. 前記光反射素子は、前記実体物重畳領域のみに配置されている請求項1から6のいずれか1項に記載の表示装置。
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