JP2019064198A - レーザーマーキング記録媒体およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
少なくとも、レーザー光を透過しないコア基材に、レーザー光の照射により発色する内発色層と、レーザー光を透過する表面材とが順次積層された記録媒体であって、
前記表面材上に、レーザー光の照射により前記内発色層と異なる色の発色または白濁を発現する外発色層がさらに積層されてなることを特徴とするレーザーマーキング記録媒体である。
レーザー光の照射により前記外発色層に発現する前記白濁が、発泡により形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載のレーザーマーキング記録媒体である。
前記外発色層上に、ホログラムまたは回折格子またはその両方からなる光学デバイスが形成された光学デバイス層が積層されてなることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のレーザーマーキング記録媒体である。
レーザー光を透過しないコア基材に、レーザー光の照射により発色する内発色層と、レーザー光を透過する表面材とを順次積層する第一の工程、
前記表面材上からレーザー光を照射して、所定の記録情報に従って前記内発色層を発色させ、前記所定の記録情報を前記内発色層に記録する第二の工程、
前記表面材上に、レーザー光の照射により前記内発色層と異なる色の発色または白濁を発現する外発色層をさらに積層する第三の工程、
を少なくとも有することを特徴とするレーザーマーキング記録媒体の製造方法である。
前記第三の工程が、耐熱性の基材フィルムに少なくとも前記外発色層を積層した熱転写フィルムから、前記外発色層を熱転写する工程であることを特徴とする請求項4に記載のレーザーマーキング記録媒体の製造方法である。
前記第三の工程が、前記外発色層をインクジェット方式により積層する工程であることを特徴とする請求項4に記載のレーザーマーキング記録媒体の製造方法である。
前記第三の工程に次いで、前記外発色層上にホログラムまたは回折格子またはその両方からなる光学デバイスが形成された光学デバイス層を積層する第四の工程を有することを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載のレーザーマーキング記録媒体の製造方法である。
前記第四の工程が、耐熱性の基材フィルムに少なくとも前記光学デバイス層を積層した熱転写フィルムから、前記光学デバイス層を熱転写する工程であることを特徴とする請求項7に記載のレーザーマーキング記録媒体の製造方法である。
前記第三の工程が、耐熱性の基材フィルムに少なくともホログラムまたは回折格子またはその両方からなる光学デバイスが形成された光学デバイス層と前記外発色層が順次積層された熱転写フィルムから、前記表面材側が前記外発色層となるようにして同時に熱転写する工程であることを特徴とする請求項5に記載のレーザーマーキング記録媒体の製造方法である。
ーマルヘッドやヒートローラーなどの公知の手段で熱転写することで形成できるため、均一な膜厚の光学デバイス層を乾燥工程などが不要なドライプロセスで容易に形成することができる。
で、記録の改竄や追記をするためのレーザー光40を外発色層4側から照射することになるが、レーザー光40が内発色層2に達する前に外発色層4を通過するため、外発色層4にはレーザー光40を吸収して赤色に発色した発色部41が形成される。
本発明のレーザーマーキング記録媒体は、コア基材1、レーザー光線の照射により主に黒色や濃灰色を発現する内発色層2を含む複数のシート基材により構成することができる。
コア基材1、内発色層2、表面材3などのシート基材は、紙類でも良いが、カード形状とすることを想定すると樹脂を主成分とするシート基材を用いるのが好ましい。
このようなものとして例えばポリカーボネート(PC)、植物由来ポリカーボネート(バイオPC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、非晶質ポリエチレンテレフタレート(PETG)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ABS樹脂などがあげられる。 また、シート基材の膜厚は、10〜500μmの範囲内が好適である。
レーザー光線の照射により無彩色を発現する内発色層2は、レーザー光照射により黒色や濃灰色などの無彩色に発色または変色可能なもの好ましいが、これに限定するものではない。このようなものとして例えば、前項に例示した各樹脂に、用いるレーザー光の波長域に吸収のある添加剤を加えたものを用いることができる。レーザー光の波長域に吸収のある添加剤(レーザー光吸収剤)としては、レーザー光を吸収して熱エネルギーに変換できる材料を用いることができる。レーザー光を吸収して熱エネルギーに変換できる材料を用いることで、レーザー光吸収剤の周囲の樹脂を炭化させることで黒く発色させることができる。
外発色層4は、シート基材にレーザー光を照射することにより照射部分(及びその近傍)が内発色層とは異なる色に発色するものを用いることができる。異なる色としては有彩色とすると内発色層の発色との識別性が高くなり好ましいが、有彩色を発色するためには、外発色層を形成する樹脂材料に、市販の、例えばレーザーマーキングコンパウンド(大日精化工業製)などを含有させることで得られ、赤、青、黄などの発色が得られる。なお、レーザー光を照射することにより照射部分が発色するのは、外発色層中に含まれる顔料の金属イオンの結晶構造がレーザー光のエネルギーで変化するなどして化学的変化が起こり、発色または変色が起こるためであることが知られている。
濁したり、見た目の性状が変化するような態様であっても良い。例えば記録媒体の下地が着色されていたり、模様などが印刷されている場合は、白濁したり発泡したりするほうが視認性が良い場合がある。
光学デバイス層5は、透明樹脂にホログラム、回折格子などの光学デバイスのパターンをエンボス加工した層に、高屈折率の透明〜半透明の無機物質蒸着層を薄く積層し、さらに保護樹脂層を設けたものである。エンボス加工する樹脂層および保護樹脂層の材質としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線あるいは電子線硬化性樹脂等が使用できる。熱可塑性樹脂では、アクリレート樹脂系、ポリウレタン系、アクリルポリオール樹脂などが例示できるが、その他の層との相性なども考慮して使用可能な範囲で任意の樹脂を用いることができる。
熱転写リボン50、51の基材フィルム6は、適度な耐熱性と強度があるものであれば特に制限はないが、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、二軸延伸ポリプロピレン、セロファン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、不飽和ポリエステル、ポリメタクリル酸メチル等の合成樹脂のフィルム、およびコンデンサー紙、パラフィン紙などの紙類等を単独、又は組み合わされた複合体が例示できる。中でも、物性面、加工性、コスト面などを考慮するとポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。また、その厚さは、2μm以上100μm以下の範囲のものが好適に使用できる。
2・・・内発色層
3・・・表面材
4・・・外発色層
5・・・光学デバイス層
6・・・基材フィルム
10、11、12、13・・・記録媒体
21・・・記録情報
22・・・追記や改竄されたレーザーマーキング記録
30・・・レーザー光
40・・・追記や改竄をするためのレーザー光
41、42・・・外発色層の発色部
43・・・隆起(発泡して白濁した部位)
50、51・・・熱転写リボン
Claims (9)
- 少なくとも、レーザー光を透過しないコア基材に、レーザー光の照射により発色する内発色層と、レーザー光を透過する表面材とが順次積層された記録媒体であって、
前記表面材上に、レーザー光の照射により前記内発色層と異なる色の発色または白濁を発現する外発色層がさらに積層されてなることを特徴とするレーザーマーキング記録媒体。 - レーザー光の照射により前記外発色層に発現する前記白濁が、発泡により形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載のレーザーマーキング記録媒体。
- 前記外発色層上に、ホログラムまたは回折格子またはその両方からなる光学デバイスが形成された光学デバイス層が積層されてなることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のレーザーマーキング記録媒体。
- レーザー光を透過しないコア基材に、レーザー光の照射により発色する内発色層と、レーザー光を透過する表面材とを順次積層する第一の工程、
前記表面材上からレーザー光を照射して、所定の記録情報に従って前記内発色層を発色させ、前記所定の記録情報を前記内発色層に記録する第二の工程、
前記表面材上に、レーザー光の照射により前記内発色層と異なる色の発色または白濁を発現する外発色層をさらに積層する第三の工程、
を少なくとも有することを特徴とするレーザーマーキング記録媒体の製造方法。 - 前記第三の工程が、耐熱性の基材フィルムに少なくとも前記外発色層を積層した熱転写フィルムから、前記外発色層を熱転写する工程であることを特徴とする請求項4に記載のレーザーマーキング記録媒体の製造方法。
- 前記第三の工程が、前記外発色層をインクジェット方式により積層する工程であることを特徴とする請求項4に記載のレーザーマーキング記録媒体の製造方法。
- 前記第三の工程に次いで、前記外発色層上にホログラムまたは回折格子またはその両方からなる光学デバイスが形成された光学デバイス層を積層する第四の工程を有することを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載のレーザーマーキング記録媒体の製造方法。
- 前記第四の工程が、耐熱性の基材フィルムに少なくとも前記光学デバイス層を積層した熱転写フィルムから、前記光学デバイス層を熱転写する工程であることを特徴とする請求項7に記載のレーザーマーキング記録媒体の製造方法。
- 前記第三の工程が、耐熱性の基材フィルムに少なくともホログラムまたは回折格子またはその両方からなる光学デバイスが形成された光学デバイス層と前記外発色層が順次積層された熱転写フィルムから、前記表面材側が前記外発色層となるようにして同時に熱転写する工程であることを特徴とする請求項5に記載のレーザーマーキング記録媒体の製造方法。
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