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JP2018521847A - セルロースフィラメントを含む濾過媒体 - Google Patents

セルロースフィラメントを含む濾過媒体 Download PDF

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Abstract

本開示は、ベースフィルター繊維とセルロースフィラメントとを含む濾過媒体に関する。たとえば、セルロースフィラメントは、ベースフィルター繊維のみから調製された濾過媒体と比較して、濾過媒体の少なくとも1つの機械的性質を向上させることができる。本開示は、濾過媒体を調製する種々の方法、濾過媒体の濾過効率を向上させる方法、濾過媒体の最小効率報告値(MERV)定格を向上させる方法にも関する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、その全体が参照により本明細書に援用される2015年7月16日に出願された同時係属中の米国仮特許出願第62/193,141号明細書からの優先権の利益を主張する。
本開示は、セルロースフィラメント(CF)を含む濾過媒体に関する。
フィルターは、気体または液体のいずれかから粒子を除去する種々の用途に使用される。フィルターは、濾過媒体を含み、これは、気体または液体からの粒子の除去を実施するフィルターの一部である。フィルターは、フレームなどの濾過媒体を物理的に支持する構造要素をさらに含むことができる。
繊維状濾過媒体としては、繊維または繊維状材料が挙げられる。繊維は、セルロース、ガラス、炭素、セラミック、シリカ、および合成ポリマー、たとえばナイロン、レーヨン、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアラミド、ポリイミド、ポリアクリル、およびポリアミドなどの種々の材料でできていてよい。繊維に加えて、繊維状濾過媒体は、多くの場合、バインダーまたは飽和剤などの添加剤を含む。バインダーは、繊維を互いに保持し、濾過媒体の構造的完全性を改善するために濾過媒体に加えられる。バインダーの例としては、熱的に接合可能な樹脂、低ガラス転移温度ラテックス、および繊維が挙げられる。ある用途では、濾過媒体に含浸させるために飽和剤を使用することもできる。他の用途では、濾過媒体の機械的性質を改善するために、支持または硬化層を濾過媒体の設計に含めることができる。
濾過性能は、典型的には、1)通常、移送気体または液体から特定の汚染物質を除去するパーセント値として測定される、移送気体または液体からさまざまなサイズの汚染物質を捕捉するための濾過効率と、2)通常、フィルターにわたる圧力低下として測定される、移動する気体または液体に対してフィルターにより生じる抵抗と、3)通常、フィルターが特定の最大圧力低下において保持できる汚染物質量として測定される、ダスト保持容量との3つの重要な属性に関して記載される。繊維直径は、濾過媒体の濾過性能の制御において重要な要因の1つである。一般に、より小さい直径の繊維を含む濾過媒体は、より大きい直径の繊維を含む濾過媒体よりも濾過効率が高いが、透過率が低い。さらに、それらの小さい平均細孔径のために、より細い繊維でできた濾過媒体は、早期の目詰まりが問題となる傾向があり、それによってダスト保持容量がより少なくなる。
早期の目詰まりを防止し、種々のフィルター用途に適応させるために、市販の濾過媒体は、多くの場合、場合により複雑な複合構造で配列された2つ以上の直径の繊維を含有する(米国特許第3201926号明細書、米国特許第5714076号明細書)。これらの繊維は、濾過媒体全体にわたって均一または不均一に分布することができる。一般的な方法の1つでは、より細い繊維の上に粗い繊維の濾過媒体の1つまたは複数の層を配置することによって繊維の不均一な分布が得られる。たとえば、より大きい直径の繊維は、より小さい直径の繊維の上流に配置されることが多い。この方法では、より大きい直径の繊維は、より大きい粒子を捕捉して、それらの粒子による下流の細繊維層中の細孔の目詰まりを防止する(米国特許第3201926号明細書、米国特許第5672188号明細書、米国特許第5714067号明細書、米国特許第5785725号明細書)。粗い繊維の層は、濾過媒体に強度および剛性を付与することもできる(米国特許第5948344号明細書、米国特許第7993427号明細書)。同じ目的でバインダーおよび飽和剤を加えることもできる。
数ミクロン以下の直径を有する繊維を含む繊維状濾過媒体は、微粒子を捕捉する能力のために濾過産業で関心が持たれている。ミクロンまたはサブミクロンの直径の繊維はいくつかの方法によって製造することができる。
メルトブローン法では、1または2ミクロンの小さい直径を有するマイクロファイバーを製造できる。メルトブローン法によって製造された繊維を含む濾過媒体は十分な濾過効率を有するが、通常、それらは弱くかつ構造的に不十分である。
はるかに小さい直径を有するポリマー繊維は、ポリマー溶液の電界紡糸などの方法によって製造することができる。その場合、100ナノメートル未満の直径を有するナノファイバーを製造することができる。たとえば、米国特許出願公開第2012/0204527A号明細書、米国特許第8118901号明細書、米国特許第7318852号明細書、米国特許第7179317号明細書、米国特許第6924028号明細書、および米国特許第6743273号明細書において、Chungらは、改善された物理的および化学的安定性を有する細繊維の製造が可能となる種々のポリマーブレンドを開示す。この特許出願は、電界紡糸によってこれらの細繊維から製造可能な1ミクロン未満の厚さの繊維層にも及んでいる。この微細な層は、強度、剛性、およびプリーツ加工性を付与する基材に接着することができ、次に多層フィルター製品中で使用することができる。特許の米国特許第8303693号明細書は、少なくとも1つの細繊維層と、細繊維層の上流に位置する1つの粗い繊維層とを含む濾過媒体に関する。ポリマー溶液の電界紡糸によって形成されるより細い繊維は100〜300ナノメートルの好ましい直径を有し、それらが形成する層は10〜1000ミクロンの厚さを有する。この微細な層は、細繊維間に不規則にナノ粒子が配置された複数の基材を含むこともできる。細繊維のウェブに粒子を加えることは、特許出願の米国特許出願公開第2013/0008853号明細書にも記載されている。これらの粒子は、流体中に分散または溶解した材料との反応、吸収、または吸着が可能である。
種々の濾過用途で種々の直径のガラス繊維も使用される。連続延伸または回転紡糸などの方法によって製造されたより大きい繊維は、比較的低い濾過効率が要求され、多くの場合、合成繊維と併用される用途に使用される(米国特許第6555489号明細書、米国特許第7582132号明細書、および米国特許第7608125号明細書)。より高い効率を必要とする用途の場合、フレーム減衰(flame attenuation)法によって製造される細ガラス繊維が一般に使用される。これらの繊維は、0.1〜5.5ミクロンのサイズの範囲の直径を有する。これらの繊維のマットは、通常、ウェットレイド法または製紙法によって形成されるが、エアレイド法を使用することもできる(米国特許第5785725号明細書、欧州特許第0878226号明細書)。フレーム減衰されたガラス繊維は、0.3ミクロンの直径を有するすべての空中浮遊粒子の少なくとも99.97%を捕捉するHEPAフィルターなどの非常に高い濾過効率が要求される用途に使用されることが多い。HEPAフィルター中に使用されるガラス繊維ブランケットは、酸の攻撃によって繊維間の結合をある程度形成するために、場合により強い酸性条件下で形成される。しかし、多くのガラス繊維媒体では、繊維を互いに保持するために媒体の組成物にバインダーが加えられる。
上記のすべての細繊維は十分に画定された直径を有するが、フィブリル化繊維を濾過媒体の組成物に加えることも可能である。フィブリル化繊維は親繊維を含み、それらがより小さい直径のフィブリルに分岐し、それら自体がさらに小さい直径のさらなるフィブリルに分岐することができる。1ミクロン未満、好ましくは500nm未満のサイズのフィブリルを有するフィブリル化繊維は、それらの優れた濾過能力のために関心が持たれている。このような繊維は、合成セルロース(リヨセル繊維)またはアクリルポリマーなどの材料から製造することができる。これらの繊維は結合を形成する能力を有さないが、フィブリルは繊維間で絡み合いを形成する傾向にあり、それによって濾過媒体にある程度の強度が付与される。細ガラス繊維と、フィブリル化リヨセル繊維と、バインダーとの混合物から製造される濾過媒体の例が、特許の米国特許第6872311号明細書および特許出願の米国特許出願公開第2012/0152859号明細書に示されている。
1ミクロン未満の直径を有する非常に細い繊維を濾過媒体に加えることで、優れた濾過性能を有するフィルターが得られ、種々の材料からこのような繊維を製造するための数種類の異なる方法が現在存在する。しかし、フィルター組成物に少量加えた場合でさえも、優れた強度を有する濾過媒体を製造できるような自己結合能力を有する非常に細い繊維は、既存技術では製造されない。
したがって、既存の技術の欠点に少なくとも部分的に対処する装置、システム、または方法が提供されることが非常に望ましい。
複数のベース繊維と種々の量のセルロースフィラメント(CF)とを含む濾過媒体中において、それらのフィラメントは、濾過効率と機械的性質との両方に実質的に寄与できることが分かった。たとえば、狭い幅、リボン状形態、高アスペクト比、および高い水素結合能力を含むCFの特性により、濾過媒体中での複数の構造の形成が促進され得る。CFは、多くの異なる物理的形態を示すことができ、それらのすべてが、結果として得られる濾過媒体の性質の変化に寄与する。媒体中でCFが示すことができる形態としては、個別のフィラメント、それら自体間でまたはベース繊維と絡み合ったフィラメント、それら自体またはベース繊維とともに包み込むフィラメント、部分的に凝集したフィラメント、ウェブ状構造、およびフィルム状構造が挙げられる。種々の形状およびサイズのこれらの構造により、濾過媒体細孔構造および曲路性、ならびにその濾過性能および機械的性質を変化させることができる。フィルター構造中のフィラメント間の水素結合または凝集の程度は、種々の手段によって調節することができる。このような手段としては、フィラメントの量、フィラメントの種類またはグレードの変更、フィルター組成物への脱結合剤などの化学添加剤の添加、および/または濾過媒体を製造するために使用される方法の変更が挙げられる。本開示の濾過媒体を製造する方法は、ウェットレイドプロセスまたは発泡体形成プロセスであり、その後、周囲条件下で空気乾燥により、熱により、または凍結乾燥機中での乾燥が行われる。したがって、別の一態様では、本開示は、特定の濾過または別の用途のために調整された細孔構造を有するセルロースフィラメントを含有する濾過媒体を製造する方法を提供する。
本開示の一態様によると、
ベースフィルター繊維と、
セルロースフィラメントと
を含む濾過媒体が提供される。
本開示の別の一態様によると、
ベースフィルター繊維と、
セルロースフィラメントと
を含む濾過媒体であって、少なくとも約30mgf(重量ミリグラム)のガーレー曲げ剛性を有する濾過媒体が提供される。
本開示の別の一態様によると、
ベースフィルター繊維と、
セルロースフィラメンと
を含む濾過媒体であって、少なくとも約100mgf(重量ミリグラム)のガーレー曲げ剛性を有する濾過媒体が提供される。
本開示の別の一態様によると、
ベースフィルター繊維と、
セルロースフィラメントと
を含む濾過媒体であって、少なくとも約0.02kN/mの引張強度を有する濾過媒体が提供される。
本開示の別の一態様によると、
ベースフィルター繊維と、
セルロースフィラメントと
を含む濾過媒体であって、少なくとも約0.2kN/mの引張強度を有する濾過媒体が提供される。
本開示の別の一態様によると、
ベースフィルター繊維と、
セルロースフィラメントと
を含む濾過媒体であって、ベースフィルター繊維とセルロースフィラメントとが、結合剤を実質的に含まない濾過層を形成する、濾過媒体が提供される。
本開示の別の一態様によると、
ベースフィルター繊維と、
セルロースフィラメントと
を含む濾過媒体であって、ベースフィルター繊維とセルロースフィラメントとが、10mm未満の厚さを有する濾過層を形成する、濾過媒体が提供される。
本開示の別の一態様によると、
ベースフィルター繊維と、
セルロースフィラメントと
を含む濾過媒体であって、ベースフィルター繊維とセルロースフィラメントとが、約0.005mm〜約10mmの厚さを有する濾過層を形成する、濾過媒体が提供される。
本開示の別の一態様によると、
ベースフィルター繊維と、
セルロースフィラメントと
を含む濾過媒体であって、セルロースフィラメントが、ベースフィルター繊維を単独で使用する場合と比較して、ベースフィルター繊維の少なくとも1つの機械的性質を向上させるのに適切な比率でベースフィルター繊維と併用される、濾過媒体が提供される。
本開示の別の一態様によると、
ベースフィルター繊維と、
セルロースフィラメントと
を含む濾過媒体であって、セルロースフィラメントが、ベースフィルター繊維を単独で使用する場合と比較して、ベースフィルター繊維の濾過効率と少なくとも1つの機械的性質とを向上させるのに適切な比率でベースフィルター繊維と併用される、濾過媒体が提供される。
本開示の別の一態様によると、
ベースフィルター繊維と、
セルロースフィラメントと
を含む濾過媒体であって、セルロースフィラメントが、ベースフィルター繊維を単独で使用する場合と比較して、ベースフィルター繊維の濾過効率を少なくとも1%だけ向上させ、かつ引張強度を少なくとも0.02kN/mだけ向上させるのに適切な比率でベースフィルター繊維と併用される、濾過媒体が提供される。
本開示の別の一態様によると、
ベースフィルター繊維と、
セルロースフィラメントと
を含む濾過媒体であって、セルロースフィラメントが、同じベースフィルター繊維を含むが、セルロースフィラメントが存在しない濾過媒体と比較して、ベースフィルター繊維の少なくとも1つの機械的性質を向上させるのに適切な比率でベースフィルター繊維と併用される、濾過媒体が提供される。
本開示の別の一態様によると、
ベースフィルター繊維と、
セルロースフィラメントと
を含む濾過媒体であって、セルロースフィラメントが、同じベースフィルター繊維を含むが、セルロースフィラメントが存在しない濾過媒体と比較して、ベースフィルター繊維の濾過効率と少なくとも1つの機械的性質とを向上させるのに適切な比率でベースフィルター繊維と併用される、濾過媒体が提供される。
本開示の別の一態様によると、
ベースフィルター繊維と、
セルロースフィラメントと
を含む濾過媒体であって、セルロースフィラメントが、同じベースフィルター繊維を含むが、セルロースフィラメントが存在しない濾過媒体と比較して、ベースフィルター繊維の濾過効率を少なくとも1%だけ向上させ、かつ引張強度を少なくとも0.02kN/mだけ向上させるのに適切な比率でベースフィルター繊維と併用される、濾過媒体が提供される。
本開示の別の一態様によると、
ベースフィルター繊維と、
セルロースフィラメントと
を含む濾過媒体であって、
約30〜約150g/m2の坪量、
少なくとも8のMERV定格、
200Pa未満の圧力低下、
少なくとも0.1kN/mの引張強度、および
少なくとも200mgfの曲げ剛性
を有する濾過媒体が提供される。
本開示の別の一態様によると、
ベースフィルター繊維と、
セルロースフィラメントと
を含む濾過媒体であって、
約40〜約100g/m2の坪量、
少なくとも99%の濾過効率、
300Pa未満の圧力低下、
少なくとも0.1kN/mの引張強度、および
少なくとも200mgfの曲げ剛性
を有する濾過媒体が提供される。
本開示の別の一態様によると、
ベースフィルター繊維と、
セルロースフィラメントと
を含む濾過媒体であって、少なくとも約0.2N・m/gの比引張強度を有する濾過媒体が提供される。
本開示の別の一態様によると、
ベースフィルター繊維と、
セルロースフィラメントと
を含む濾過媒体であって、少なくとも約2N・m/gの比引張強度を有する濾過媒体が提供される。
本開示の別の一態様によると、濾過媒体を調製する方法であって、
ベースフィルター繊維および約0.05g/L〜約1.0g/Lの濃度のセルロースフィラメントを含む懸濁液を調製するステップと、
懸濁液を形成用の布またはメッシュに通して排液することによって濾過媒体を形成するステップと、
濾過媒体を乾燥させ、それにより、セルロースフィラメントの水素結合と、セルロースフィラメントの凝集と、セルロースフィラメント間および/またはセルロースフィラメントとベースフィルター繊維との間の絡み合いとの少なくとも1つを生じさせるステップと
を含む方法が提供される。
本開示の別の一態様によると、濾過媒体を調製する方法であって、
ベースフィルター繊維および約0.05g/L〜約1.0g/Lの濃度のセルロースフィラメントを含む懸濁液を調製するステップと、
懸濁液を形成用の布またはメッシュに通して排液することによって濾過媒体を形成するステップと、
濾過媒体を乾燥させるステップと、
セルロースフィラメントの濃度、およびセルロースフィラメントのグレードの少なくとも1つを選択することにより、濾過媒体の細孔形状および/または細孔径を制御するステップと
を含む方法が提供される。
本開示の別の一態様によると、濾過媒体を調製する方法であって、
ベースフィルター繊維および約0.05g/L〜約1.0g/Lの濃度のセルロースフィラメントを含む懸濁液を調製するステップと、
懸濁液を形成用の布またはメッシュに通して排液することによって濾過媒体を形成し、濾過媒体を乾燥させるステップと、
セルロースフィラメントの濃度、セルロースフィラメントのグレードの少なくとも1つを選択することにより、および/あるいは機械的に、または化学物質と、任意選択的に熱、凍結乾燥、溶媒交換とを使用して、または懸濁液への化学物質の添加(脱結合剤など)によってセルロースフィラメントを前処理することにより、セルロースフィラメントの凝集の程度を制御するステップと
を含む方法が提供される。
本開示の別の一態様によると、濾過媒体を調製する方法であって、
ベースフィルター繊維およびセルロースフィラメントを希薄懸濁液中で混合するステップと、
懸濁液を形成用の布またはメッシュに通して排液することによって濾過媒体を形成するステップと、
濾過媒体を乾燥させ、それにより、セルロースフィラメント間および/またはセルロースフィラメントとベースフィルター繊維との間の凝集および絡み合いの少なくとも1つを生じさせるステップと
を含む方法が提供される。
本開示の別の一態様によると、濾過媒体を調製する方法であって、
ベースフィルター繊維およびセルロースフィラメントを希薄懸濁液中で混合するステップと、
懸濁液を形成用の布またはメッシュに通して排液することによって濾過媒体を形成するステップと、
懸濁液を乾燥させ、それにより、セルロースフィラメント間および/またはセルロースフィラメントとベースフィルター繊維との間の水素結合、凝集および絡み合いの少なくとも1つを生じさせるステップと
を含む方法が提供される。
本開示の別の一態様によると、濾過媒体を調製する方法であって、
ベースフィルター繊維および約0.05g/L〜約1.0g/Lの濃度のセルロースフィラメントを含む水中または別の溶媒中の懸濁液を調製するステップと、
懸濁液を形成用の布またはメッシュに通して排液することによって濾過媒体を形成するステップと、
熱、凍結乾燥、通気乾燥、または空気乾燥によって濾過媒体を乾燥させ、それにより、セルロースフィラメントの水素結合と、セルロースフィラメントの凝集と、セルロースフィラメント間および/またはセルロースフィラメントとベースフィルター繊維との間の絡み合いとの少なくとも1つを生じさせるステップと
を含む方法が提供される。
本開示の別の一態様によると、濾過媒体を調製する方法であって、
ベースフィルター繊維および約0.05g/L〜約1.0g/Lの濃度のセルロースフィラメントを含む懸濁液を調製するステップと、
懸濁液を形成用の布またはメッシュに通して排液することによって濾過媒体を形成するステップと、
ベースフィルター繊維およびセルロースフィラメントを含む濾過媒体を熱、凍結乾燥、通気乾燥、または空気乾燥によって乾燥させるステップと、
セルロースフィラメントの濃度およびセルロースフィラメントのグレードの少なくとも1つを選択することにより、濾過媒体の細孔形状および/または細孔径を制御するステップと
を含む方法が提供される。
本開示の別の一態様によると、濾過媒体を調製する方法であって、
ベースフィルター繊維および約0.05g/L〜約1.0g/Lの濃度のセルロースフィラメントを含む懸濁液を調製するステップと、
懸濁液を形成用の布またはメッシュに通して排液することによって濾過媒体を形成するステップと、
ベースフィルター繊維およびセルロースフィラメントを含む濾過媒体を熱、凍結乾燥、通気乾燥、または空気乾燥によって乾燥させるステップと、
セルロースフィラメントの濃度、セルロースフィラメントのグレードの少なくとも1つを選択することにより、および/あるいは機械的に、または化学物質と、任意選択的に熱、凍結乾燥、溶媒交換とを使用して、または懸濁液への化学物質の添加によってセルロースフィラメントを前処理することにより、セルロースフィラメントの水素結合および/または凝集の程度を制御するステップと
を含む方法が提供される。
本開示の別の一態様によると、濾過媒体を調製する方法であって、
ベースフィルター繊維および約0.05g/L〜約1.0g/Lの濃度のセルロースフィラメントを含む懸濁液を調製するステップと、
発泡体形成プロセスによって濾過媒体を形成するステップと、
ベースフィルター繊維およびセルロースフィラメントを含む濾過媒体を熱、凍結乾燥、通気乾燥、または空気乾燥によって乾燥させるステップと
を含む方法が提供される。
本開示の別の一態様によると、ベースフィルター繊維を含む濾過媒体の濾過効率を向上させる方法であって、ベースフィルター繊維の少なくとも一部をセルロースフィラメントで置き換えるステップ、またはセルロースフィラメントの少なくとも一部を濾過媒体に加えるステップを含む方法が提供される。
本開示の別の一態様によると、ベースフィルター繊維およびバインダーを含む濾過媒体の濾過効率を向上させる方法であって、バインダーの少なくとも一部をセルロースフィラメントで置き換えるステップ、またはセルロースフィラメントの少なくとも一部を濾過媒体に加えるステップを含む方法が提供される。
本開示の別の一態様によると、ベースフィルター繊維を含む濾過媒体の機械的性質(たとえば、引張強度および/または曲げ剛性)を改善する方法であって、ベースフィルター繊維の少なくとも一部をセルロースフィラメントで置き換えるステップ、またはセルロースフィラメントの少なくとも一部を濾過媒体に加えるステップを含む方法が提供される。
本開示の別の一態様によると、ベースフィルター繊維およびバインダーを含む濾過媒体の機械的性質(たとえば、引張強度および/または曲げ剛性)を改善する方法であって、バインダーの少なくとも一部をセルロースフィラメントで置き換えるステップ、またはセルロースフィラメントの少なくとも一部を濾過媒体に加えるステップを含む方法が提供される。
本開示の別の一態様によると、ベースフィルター繊維を含む濾過媒体の最小効率報告値(MERV)定格を向上させる方法であって、ベースフィルター繊維の少なくとも一部をセルロースフィラメントで置き換えるステップ、またはセルロースフィラメントの少なくとも一部を濾過媒体に加えるステップを含む方法が提供される。
本開示の別の一態様によると、ベースフィルター繊維およびバインダーを含む濾過媒体の最小効率報告値(MERV)定格を向上させる方法であって、バインダーの少なくとも一部をセルロースフィラメントで置き換えるステップ、またはセルロースフィラメントの少なくとも一部を濾過媒体に加えるステップを含む方法が提供される。
本開示の別の一態様によると、ベースフィルター繊維を含む濾過媒体の機械的性質を改善する方法であって、ベースフィルター繊維の少なくとも一部をセルロースフィラメントで置き換えるステップ、またはセルロースフィラメントの少なくとも一部を濾過媒体に加えるステップを含み、セルロースフィラメントが、濾過媒体の曲げ剛性、濾過媒体の引張強度、濾過媒体の最小濾過効率、濾過媒体のMERV定格、濾過媒体の均一性、濾過媒体の曲路性、またはそれらの組合せを向上させることを可能にする、方法が提供される。
本開示の別の一態様によると、ベースフィルター繊維およびバインダーを含む濾過媒体の機械的性質を改善する方法であって、バインダーの少なくとも一部をセルロースフィラメントで置き換えるステップ、またはセルロースフィラメントの少なくとも一部を濾過媒体に加えるステップを含み、セルロースフィラメントが、濾過媒体の曲げ剛性、濾過媒体の引張強度、濾過媒体の最小濾過効率、濾過媒体のMERV定格、濾過媒体の均一性、濾過媒体の曲路性、またはそれらの組合せを向上させることを可能にする、方法が提供される。
本開示の別の一態様によると、ベースフィルター繊維を含む濾過媒体の曲路性を向上させる方法であって、ベースフィルター繊維の少なくとも一部をセルロースフィラメントで置き換えるステップ、またはセルロースフィラメントの少なくとも一部を濾過媒体に加えるステップを含む方法が提供される。
本開示の別の一態様によると、ベースフィルター繊維およびバインダーを含む濾過媒体の曲路性を向上させる方法であって、バインダーの少なくとも一部をセルロースフィラメントで置き換えるステップ、またはセルロースフィラメントの少なくとも一部を濾過媒体に加えるステップを含む方法が提供される。
本開示の別の一態様によると、ベースフィルター繊維を含む濾過媒体の坪量均一性を改善する方法であって、ベースフィルター繊維の少なくとも一部をセルロースフィラメントで置き換えるステップ、またはセルロースフィラメントの少なくとも一部を濾過媒体に加えるステップを含む方法が提供される。
本開示の別の一態様によると、ベースフィルター繊維およびバインダーを含む濾過媒体の坪量均一性を改善する方法であって、バインダーの少なくとも一部をセルロースフィラメントで置き換えるステップ、またはセルロースフィラメントの少なくとも一部を濾過媒体に加えるステップを含む方法が提供される。
本開示の別の一態様によると、ベースフィルター繊維およびセルロースフィラメントを含む濾過媒体であって、セルロースフィラメントがそれら自体間で絡み合い、および/またはベースフィルター繊維と絡み合う、濾過媒体が提供される。
本開示の別の一態様によると、ベースフィルター繊維およびセルロースフィラメントを含む濾過媒体であって、セルロースフィラメントがそれら自体間を包み、および/またはベース繊維を包み込む、濾過媒体が提供される。
本開示の別の一態様によると、ベースフィルター繊維およびセルロースフィラメントを含む濾過媒体であって、セルロースフィラメントが、部分的に凝集した構造を形成する、濾過媒体が提供される。
本開示の別の一態様によると、ベースフィルター繊維およびセルロースフィラメントを含む濾過媒体であって、セルロースフィラメントが、ベースフィルター繊維と絡み合うウェブ状またはフィルム状の構造を形成する、濾過媒体が提供される。
本開示の別の一態様によると、ベースフィルター繊維およびセルロースフィラメントを含む濾過媒体であって、セルロースフィラメントが、全体的に、ベースフィルター繊維間にウェブ状またはフィルム状の構造を形成する、濾過媒体が提供される。
本開示の別の一態様によると、ベースフィルター繊維およびセルロースフィラメントを含む濾過媒体であって、セルロースフィラメントが、濾過媒体の性質の変化に寄与する種々の物理的形態を示し、任意選択的に、それらの物理的形態が、個別のフィラメント、それら自体間でおよび/またはベース繊維と絡み合ったフィラメント、それら自体および/またはベース繊維とともに包み込むフィラメント、部分的に凝集したフィラメント、ウェブ状構造、フィルム状構造、およびそれらの組合せである、濾過媒体が提供される。
以下の図面は非限定的な例である。
濾過媒体の製造に使用される改良された手すき機および混合エアレーターを示し、(A)エアレーターを用いた混合の有効性を示す改良デッケルの写真;(B)デッケル中に挿入されるエアレーターの概略図;(C)図1B中のA:Aからの図を示す概略図;および(D)図1B中のB:Bからの図を示す概略図である。 セルロースフィラメント(CF)の走査型電子顕微鏡写真を示す。(A)はCFのリボン状の性質を示す。スケールバーは2.0μmを示す。(B)CFの長さの幅に対する高いアスペクト比を示す。矢印は1本のセルロースフィラメントの異なる部分を示す。スケールバーは100μmを示す。 CFを含有する濾過媒体の一部を示す走査型電子顕微鏡写真を示す。(A)は、個別のガラス繊維ロッドの周囲およびその間にフィラメント自体が配置される種々の方法を示す。スケールバーは10.0μmを示す。画像の左側の矢印は、部分的に凝集したフィラメントを示し;上部の矢印は、フィルム状構造を示し;画像の右側の上の2つの矢印は、ガラス繊維を包み込むフィラメントを示し;画像の右側の下の3つの矢印は、ガラス繊維を示す。(B)は、部分的に凝集したセルロースフィラメントから形成されたウェブ状構造およびその細孔の一部の寸法を示す。スケールバーは10.0μmを示す。 重量基準で、(A)0%のCF、(B)2%のCF、(C)5%のCF、および(D)10%のCFの種々の投入量の場合の細孔構造の変化を示す濾過媒体の走査型電子顕微鏡写真を示す。スケールバーは、図4A、4B、および4Cでは100μmを示し、図4Dでは200μmを示す。 (A)0%のCFおよび(B)4%のCFを含有するガラス繊維の濾過媒体の光学顕微鏡写真を示す。図5Aおよび5Bの顕微鏡写真中で検出された低坪量の領域がそれぞれ(C)および(D)に示されている。示される全領域は、すべての場合で3.5×2.6mmである。図5Aおよび5B中のスケールバーは1000μmを示す。 (A)0%のCFおよび(B)4%のCFを含有するガラス繊維濾過媒体の走査像を示す。図6Aおよび6Bの走査像中に検出された低坪量の領域を(C)および(D)に示す。示される全領域は、すべての場合で145×145mmである。図6Aおよび6B中のスケールバーは30mmを示す。 0%、2%、5%および10%の種々の量のCFを含有する4つの濾過媒体について測定した空中浮遊粒子サイズ(μm)の関数としての空気濾過効率(%)のグラフを示す。所望の量のCFを含有する5.5μmの平均直径のガラス繊維から作製した200g/m2の濾過媒体について、濾過効率曲線を得た。10.5フィート/分の流速において濾過効率および圧力低下(ΔP)を測定した。 0%、2%、5%、および10%のCFの種々の投入量を有する濾過媒体に関して測定した引張強度を示すグラフを示す。引張強度は、所望の量のCFを含有する5.5μmの平均直径のガラス繊維から作製した200g/m2の濾過媒体について求めた。 0%、2%、5%、および10%のCFの種々の投入量を有する濾過媒体に関して測定した曲げ剛性を示すグラフを示す。ガーレー剛性は、所望の量のCFを含有する5.5μmの平均直径のガラス繊維から作製した200g/m2の濾過媒体について求めた。 種々の量のCFを含有する濾過媒体の濾過効率を、種々のバインダーを含有する濾過媒体の濾過効率と比較する。種々のバインダーを用いて作製した100g/m2の種々のガラス繊維濾過媒体について、濾過効率曲線を測定した。濾過媒体は、5.5μmの平均直径ガラス繊維と、(A)CF、(B)ポリエチレン(PE)フィブリル化繊維、(C)ポリビニルアルコール(PVOH)繊維、(D)コポリエステル/ポリエステルBCC1(Co−PET/PET)二成分繊維、または(E)アクリル樹脂(AR)のいずれかとから作製した。比較の目的で、すべてのグラフ中にCFを用いて得られた結果を含めている。 CFまたは異なる結合剤のいずれかを種々の量で含有する濾過媒体の引張強度を示すグラフを示す。5.5μmの平均直径のガラス繊維と、グラフ上に示される種々の量のCF、熱的に接合させたPE繊維、PVOH繊維、熱的に接合させたCo−PET/PET二成分繊維、またはアクリル樹脂のいずれかとから作製した100g/m2の濾過媒体について引張強度を測定した。 CFまたは種々の結合剤とのいずれかを種々の量で含有する濾過媒体の曲げ剛性を示すグラフを示す。5.5μmの平均直径ガラス繊維と、グラフ上に示される種々の量のCF、熱的に接合されたPE繊維、PVOH繊維、熱的に接合されたCo−PET/PET二成分繊維、またはアクリル樹脂のいずれかとから作製した100g/m2の濾過媒体についてガーレー剛性を測定した。 引張強度(kN/m)の関数としての濾過効率(E1)のグラフを示す。5.5μmの平均直径のガラス繊維と、グラフ上に示されるCFまたはPE繊維またはPVOH繊維またはCo−PET/PET二成分繊維またはアクリル樹脂とから100g/m2の濾過媒体を作製した。 乾燥方法が濾過媒体の濾過効率にどのように影響を与え得るかを示す。熱乾燥および凍結乾燥を行った100g/m2の濾過媒体の濾過効率曲線の比較を示す。5.5μmの平均直径のガラス繊維と10%のCFとの混合物から濾過媒体を作製した。10.5フィート/分の流速において濾過効率および圧力低下(ΔP)を測定した。 MERV 14の定格の市販のウェットレイド濾過媒体の走査型電子顕微鏡写真を示す。スケールバーは100μmを示す。画像の左側の矢印はバインダーを示し、画像の右側の2つの矢印はガラス繊維を示す。 CFを使用する場合および使用しない場合の4.0μmの平均直径のガラスマイクロファイバーから作製した、グラフ上に示される種々の坪量の濾過媒体の濾過効率曲線を示す。10.5フィート/分の流速において濾過効率および圧力低下(ΔP)を測定した。 4.0μmの平均直径のガラスマイクロファイバーから作製され、グラフ上に示される異なるCFを種々の量で含有する100g/m2の濾過媒体の濾過効率曲線を示す。10.5フィート/分の流速において濾過効率および圧力低下(ΔP)を測定した。 (A)2.7または(B)5.5μmの平均直径のガラスマイクロファイバーで一部を置き換えたガラス繊維とCF(CF6)との混合物から作製した75g/m2の濾過媒体の濾過効率曲線を示す。
以下の例は非限定的な方法で提供される。
他に示されない限り、この項および別の項に記載の定義および実施形態は、当業者によって理解されるように適切に本明細書に記載される本開示のすべての実施形態および態様に適用可能となることが意図される。
本開示において使用される場合、内容が明確に他のことを示すのでなければ、単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、複数への言及を含んでいる。
「追加の」または「第2の」構成要素を含む実施形態では、本明細書において使用される第2の構成要素は、別の構成要素または第1の構成要素と異なる。「第3の」構成要素は、別の構成要素、第1の構成要素、および第2の構成要素と異なり、さらに挙げられる、すなわち「追加の」構成要素も同様に異なるものである。
本開示の意図の理解において、本明細書において使用される場合、用語「含む」およびその派生語は、記載の特徴、要素、成分、群、整数、および/またはステップの存在が明記されるが、別の記載されていない特徴、要素、成分、群、整数、および/またはステップの存在が排除されない開放された用語となることが意図される。以上のことは、用語「包含する」、「有する」、およびそれらの派生語などの類似の意味を有する単語にも適用される。本明細書において使用される場合、用語「からなる」およびその派生語は、記載の特徴、要素、成分、群、整数、および/またはステップの存在が明記されるが、別の記載されていない特徴、要素、成分、群、整数、および/またはステップの存在が排除される閉じた用語となることが意図される。本明細書において使用される場合、用語「から本質的になる」は、記載の特徴、要素、成分、群、整数、および/またはステップ、ならびに特徴、要素、成分、群、整数、および/またはステップの基本的および新規な特性に実質的に影響を与えないものの存在を明記することが意図される。
本明細書において使用される場合、「約」および「およそ」などの程度の用語は、最終結果が顕著に変化しないような、修飾された用語のずれの妥当な量を意味する。これらの程度の用語は、修飾される単語の意味がこのずれによって無効になるのでなければ、修飾された用語の少なくとも±5%または少なくとも±10%のずれを含むものと解釈すべきである。
本明細書において使用される場合、本開示の濾過媒体に言及する場合の表現「結合剤を実質的に含まない」は、0.5%未満の結合剤を含む濾過媒体を意味する。たとえば、媒体は0.25%未満または0.1%未満の結合剤を含むことができる。
本明細書において使用される場合、用語「セルロースフィラメント」または「CF」などは、セルロース系繊維から得られるフィラメントであって、高アスペクト比、たとえば少なくとも約200の平均アスペクト比、たとえば約200〜約1000または約5000の平均アスペクト比、ナノメートル範囲の平均幅、たとえば約30nm〜約500nmの平均幅、およびマイクロメートル範囲以上の平均長さ、たとえば約100μmを超える平均長さ、たとえば約200μm〜約2mmの平均長さを有するフィラメントを意味する。たとえば、約30nm〜約50nmまたは約40nmの平均厚さを有するCFである。このようなセルロースフィラメントは、たとえば機械的手段のみを使用する方法、たとえば2012年1月19日に出願された米国特許出願公開第2013/0017394号明細書に開示される方法によって得ることができる。たとえば、このような方法により、たとえば、少なくとも約20重量%の固体濃度(またはコンシステンシー)で運転される従来の高コンシステンシーのリファイナーを用いて、化学添加剤なしおよび誘導体化なしが可能なセルロースフィラメントが製造される。このCFの製造方法では、それらの長軸に沿って繊維が剥離され、新しいヒドロキシル基が露出されて、水素結合に利用可能な表面領域が増加する。これらのセルロースフィラメントは、たとえば、適切な混合条件下で水中または無機物の水性スラリー中に再分散させることができる。たとえば、セルロースフィラメントが得られるセルロース系繊維は、限定するものではないが、北部漂白針葉樹クラフト(Northern Bleached Softwood Kraft)(NBSK)などのクラフト繊維であってよいが、別の種類の適切な繊維を利用することもでき、その選択は当業者によって行うことができる。
セルロースフィラメント(CF)は、たとえば自然に豊富に存在し、再生可能であり、分解可能であり、および/または非毒性の生体材料となり得る木材から得られたセルロースの長く細いフィブリルである。セルロースフィラメントという用語は、CFの独特の製造方法により、繊維の切断が最小限となり、高アスペクト比が得られることを示すために使用される。セルロースフィラメントは、互いに物理的に分離され、元のセルロース系繊維から実質的に離れている(Cellulose Nanofilaments and Method to Produce Same、Hua,X.らに付与されたカナダ特許第2,799,123号明細書)。セルロースフィラメントの大規模製造は、高コンシステンシーリファイナーを用いて高から非常に高レベルの比エネルギーで、化学物質および酵素を使用せずに木材または植物の繊維をリファイニングすることによって実現できる(High Aspect Ratio Cellulose Nanofilaments and Method for their Production、Hua,X.らの国際公開第2012/097446号パンフレット、2012年)。これらは、より長い長さおよびより高いアスペクト比のために別の方法で調製されるマイクロフィブリル化セルロース(MFC)またはナノフィブリル化セルロース(NFC)などのセルロースマイクロフィブリルまたはナノフィブリルと同等以上の優れた補強性能を有する。この材料は、20%超〜60%の固体含有量で製造され、不浸透性の袋を用いてこの形態で輸送することができ、または高速抄紙機上で製造した後に形成される乾燥ロールもしくは切断されたフィルムとして輸送することもできる(米国特許出願第13/105,120号明細書)。
セルロースフィラメントへの言及で本明細書において使用される場合、表現「リボン状」は、たとえば、長く細い可撓性の帯であるセルロースフィラメントの形態を意味する。
本明細書において使用される場合、表現「品質係数」または「Q」は、

(式中、Eは、浸透性が最も高い粒子サイズ(たとえば、0.35μm)において測定され、パーセント値として表される濾過効率であり、ΔPは、特定の流速(たとえば、10.5フィート/分)で濾過媒体にわたって測定されるPaの単位での圧力低下である)
を意味する。
本明細書において使用される場合、表現「MERV」または「最小効率報告値」は、エアフィルターの濾過効率を測定するためにASHRAE学会によって作成された尺度を意味する。
フィルターへの言及で本明細書において使用される場合、表現「HEPA」または「高性能微粒子空気」(High Efficiency Particulate Air)は、たとえば、気流から非常に小さい粒子状汚染物質の大部分を捕捉するように設計されたフィルターを意味する。特に、0.3μmの空中浮遊粒子サイズにおいて測定されるそれらの濾過効率が少なくとも99.97%となる必要がある。
本明細書において使用される場合、表現「セルロースフィラメント間および/またはセルロースフィラメントとベースフィルター繊維との間の絡み合い」は、たとえば、フィラメント自体の互いの撚り合わせまたは絡み合い、および/またはフィラメントとベースフィルター繊維との互いの撚り合わせまたは絡み合いを意味する。
セルロースフィラメントへの言及で本明細書において使用される場合、表現「ベースフィルター繊維を包み込む」は、たとえば、高アスペクト比を有する長く細いリボン状で可撓性のセルロースフィラメントが、より長いベース繊維の周囲に巻き付くか、または撚り合わされる方法を意味する。
本明細書において使用される場合、表現「セルロースフィラメントの部分的な凝集」は、たとえば、フィラメントが部分的に互いに融合して別のより長い構造となるように、それらの長さの一部にわたって2本以上のフィラメント間で水素結合が形成されることを意味する。この構造は、1本のフィラメントまたは空の細孔のいずれかを有する領域と交互に融合領域を有する。
セルロースフィラメントへの言及で本明細書において使用される場合、表現「ウェブ状構造」は、たとえば、個別のフィラメントセグメント、部分的に凝集したフィラメント、およびそれらの間の開放細孔の組合せによって形成される相互に連絡した網目構造を意味する。
セルロースフィラメントへの言及で本明細書において使用される場合、表現「フィルム状構造」は、たとえば、広く連続した領域にわたって複数のセルロースフィラメントが互いに水素結合を形成する場合に形成される、薄く、あまり開放されず、ほとんど閉じているスキン状構造を意味する。
本明細書において使用される場合、表現「セルロースフィラメントの一部がそれらの間で水素結合を形成する」は、たとえば、あるフィラメントの一部が第2のフィラメントの一部に結合または融合し、次に、第2のフィラメントが水素結合によって別のフィラメントに結合できることを意味する。
本明細書において使用される場合、用語「水素結合」は、たとえば、電気陽性の原子、典型的には水素と、強く電気陰性の原子、たとえば酸素との間に形成される結合を意味する。これらの結合は、共有結合またはイオン結合よりもはるかに弱いが、紙中でセルロース系繊維を互いに接着させるのに関与する主要な機構である。水素結合は、製紙プロセス中のシートの乾燥中に生じる。セルロース系繊維中に存在する利用可能な表面、したがってヒドロキシル基の露出が増加すると、水素結合が促進される。
本開示は、フィルターの濾過媒体中でのセルロースフィラメントの使用に関する。
本明細書に開示される濾過媒体中に使用されるCFは、木材または他の天然繊維から得ることができる。
種々の代表的な形態によると、フィラメントは、木材チップ、化学木材パルプ、セミケミカル木材パルプ、またはサーモメカニカル木材パルプの繊維から製造することができる。フィラメントは、天然繊維からほぐされたまたは剥離された個別の細いスレッドと記載することができる。これらは、一般に繊維束と会合または結合が生じていないという点で元の繊維から実質的に離れており、これらはフィブリル化していないことを意味する。
たとえば、ベースフィルター繊維およびセルロースフィラメントは、約0.005mm〜約10mmの厚さを有する濾過層を形成することができる。
たとえば、濾過媒体は、少なくとも約30mgf、少なくとも約50mgf、少なくとも約80mgf、少なくとも約100mgf、少なくとも約200mgf、少なくとも約300mgf、少なくとも約400mgf、少なくとも約500mgf、少なくとも約600mgf、少なくとも約700mgf、少なくとも約800mgf、少なくとも約900mgf、少なくとも約1000mgf、少なくとも約2000mgf、少なくとも約3000mgf、少なくとも約4000mgf、少なくとも約5000mgf、少なくとも約6000mgf、または少なくとも約7000mgfの曲げ剛性を有することができる。
たとえば、濾過媒体は、約100〜約10000mgf、約500〜約10000mgf、約1000〜約10000mgf、約2000〜約8000mgf、または約2000〜約7500mgfの曲げ剛性を有することができる。
たとえば、濾過媒体は、セルロースフィラメントとベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、少なくとも約0.25%、少なくとも約0.5%、少なくとも約1%、少なくとも約2%、少なくとも約3%、少なくとも約4%、少なくとも約5%、少なくとも約6%、少なくとも約7%、少なくとも約8%、少なくとも約9%、または少なくとも約10%のセルロースフィラメントを含むことができる。
たとえば、濾過媒体は、セルロースフィラメントとベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、約0.1%〜約30%、約0.5%〜約30%、約1%〜約30%、約0.1%〜約20%、約0.5%〜約20%、約1%〜約20%、約0.5%〜約15%、約0.5%〜約15%、約1%〜約15%、約2%〜約10%、または約2%〜約5%のセルロースフィラメントを含むことができる。
たとえば、セルロースフィラメントは、約100μm〜約2mmの平均長さ、約30nm〜約500nmの平均直径、および/もしくは約200〜約1000、または約5000の平均アスペクト比を有することができる。
たとえば、濾過媒体は、少なくとも約0.02kN/m、少なくとも約0.05kN/m、少なくとも約0.07kN/m、少なくとも約0.1kN/m、少なくとも約0.15kN/m、少なくとも約0.2kN/m、少なくとも約0.4kN/m、少なくとも約0.5kN/m、少なくとも約0.6kN/m、少なくとも約0.8kN/m、少なくとも約1.0kN/m、少なくとも約1.2kN/m、少なくとも約1.4kN/m、少なくとも約2.0kN/m、少なくとも約3.0kN/mまたは少なくとも約5.0kN/mの引張強度を有することができる。
たとえば、濾過媒体は、約0.2kN/m〜約2.0kN/m、約0.2kN/m〜約1.6kN/m、約0.2kN/m〜約1.5kN/m、約0.2kN/m〜約1.4kN/m、または約0.2kN/m〜約1.3kN/mの引張強度を有することができる。
たとえば、濾過媒体は重量基準で約2%〜約10%のセルロースフィラメントを含むことができ、濾過媒体は約0.2kN/m〜約4.0kN/mの引張強度を有することができる。たとえば、濾過媒体は重量基準で約2%〜約10%のセルロースフィラメントを含むことができ、濾過媒体は約0.2kN/m〜約2.0kN/mの引張強度を有することができる。たとえば、濾過媒体は重量基準で約2%〜約5%のセルロースフィラメントを含むことができ、濾過媒体は約0.2kN/m〜約0.8kN/mの引張強度を有することができる。たとえば、濾過媒体は重量基準で約5%〜約10%のセルロースフィラメントを含むことができ、濾過媒体は約0.7kN/m〜約1.4kN/mの引張強度を有することができる。たとえば、濾過媒体は重量基準で少なくとも約2%のセルロースフィラメントを含むことができ、濾過媒体は約0.2kN/mの引張強度を有することができる。たとえば、濾過媒体は重量基準で少なくとも約1%のセルロースフィラメントを含むことができ、濾過媒体は約0.2kN/mの引張強度を有することができる。
たとえば、濾過媒体は、少なくとも約0.2N・m/g、少なくとも約0.5N・m/g、少なくとも約0.7N・m/g、少なくとも約1N・m/g、少なくとも約1.5N・m/g、少なくとも約2N・m/g、少なくとも約4N・m/g、少なくとも約5N・m/g、少なくとも約6N・m/g、少なくとも約8N・m/g、少なくとも約10N・m/g、少なくとも約12N・m/g、少なくとも約14N・m/g、少なくとも約50N・m/g、少なくとも約70N・m/g、または少なくとも約100N・m/gの比引張強度を有することができる。
たとえば、濾過媒体は約2N・m/g〜約20N・m/g、約2N・m/g〜約16N・m/g、約2N・m/g〜約15N・m/g、約2N・m/g〜約14N・m/g、または約2N・m/g〜約13N・m/gの比引張強度を有することができる。
たとえば、濾過媒体は重量基準で約2%〜約10%のセルロースフィラメントを含むことができ、濾過媒体は約2N・m/g〜約20N・m/gの比引張強度を有することができる。たとえば、濾過媒体は重量基準で約2%〜約5%のセルロースフィラメントを含むことができ、濾過媒体は約2N・m/g〜約8N・m/gの比引張強度を有することができる。たとえば、濾過媒体は重量基準で約5%〜約10%のセルロースフィラメントを含むことができ、濾過媒体は約7N・m/g〜約14N・m/gの比引張強度を有することができる。たとえば、濾過媒体は重量基準で少なくとも約2%のセルロースフィラメントを含むことができ、濾過媒体は約2N・m/gの比引張強度を有することができる。たとえば、濾過媒体は重量基準で少なくとも約1%のセルロースフィラメントを含むことができ、濾過媒体は約2N・m/gの比引張強度を有することができる。
たとえば、濾過媒体は結合剤を実質的に含まなくてよい。
たとえば、濾過媒体は、濾過媒体の第1の表面と濾過媒体の第2の表面との間で10.5フィート/分の流速で測定される差圧(ΔP)が、約1Pa〜約700Pa、約1Pa〜約400Pa、約10Pa〜約400Pa、約10Pa〜約300Pa、約1Pa〜約200Pa、または約20Pa〜約200Paであってよい。たとえば、濾過媒体は、濾過媒体の第1の表面と濾過媒体の第2の表面との間で10.5フィート/分の流速で測定される差圧(ΔP)が、約300Pa未満または約200Pa未満であってよい。
たとえば、濾過媒体は、0.3μmのサイズを有する空中浮遊粒子について少なくとも約1%、0.3μmのサイズを有する空中浮遊粒子について少なくとも約10%、0.3μmのサイズを有する空中浮遊粒子について少なくとも約20%、0.3μmのサイズを有する空中浮遊粒子について少なくとも約30%、0.3μmのサイズを有する空中浮遊粒子について少なくとも約40%、0.3μmのサイズを有する空中浮遊粒子について少なくとも約50%、0.3μmのサイズを有する空中浮遊粒子について少なくとも約60%、0.3μmのサイズを有する空中浮遊粒子について少なくとも約70%、0.3μmのサイズを有する空中浮遊粒子について少なくとも約80%、0.3μmのサイズを有する空中浮遊粒子について少なくとも約90%、0.3μmのサイズを有する空中浮遊粒子について少なくとも約95%、0.3μmのサイズを有する空中浮遊粒子について少なくとも約97%、0.3μmのサイズを有する空中浮遊粒子について少なくとも約99%、または0.3μmのサイズを有する空中浮遊粒子について少なくとも約99.97%の濾過効率を有することができる。たとえば、濾過媒体は、0.3μmのサイズを有する空中浮遊粒子について約50%〜約90%の濾過効率を有することができる。たとえば、濾過媒体は、0.3μmのサイズを有する空中浮遊粒子について約50%〜約80%の濾過効率を有することができる。たとえば、濾過媒体は、0.3μmのサイズを有する空中浮遊粒子について約60%〜約90%の濾過効率を有することができる。
たとえば、ベースフィルター繊維の第1の部分と、セルロースフィラメントの第1の部分とは、少なくとも0.005mmの厚さを有する第1の層を形成することができ、およびベースフィルター繊維の第2の部分と、セルロースフィラメントの第2の部分とは、少なくとも0.005mmの厚さを有する第2の層を形成することができる。たとえば、ベースフィルター繊維の第1の部分と、セルロースフィラメントの第1の部分とは、10mm未満の厚さを有する第1の層を形成することができ、およびベースフィルター繊維の第2の部分と、セルロースフィラメントの第2の部分とは、10mm未満の厚さを有する第2の層を形成することができる。たとえば、ベースフィルター繊維の第1の部分と、セルロースフィラメントの第1の部分とは、約0.005mm〜約10mmの厚さを有する第1の層を形成することができ、およびベースフィルター繊維の第2の部分と、セルロースフィラメントの第2の部分とは、約0.005mm〜約10mmの厚さを有する第2の層を形成することができる。
たとえば、ベースフィルター繊維は、木繊維、農業繊維、天然繊維、人造繊維、およびポリマー繊維から選択することができる。たとえばベースフィルター繊維は、ガラス繊維、セルロース繊維、炭素繊維、セラミック繊維、シリカ繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリオレフィン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリアラミド繊維、ポリイミド繊維、およびポリ乳酸繊維から選択することができる。
たとえば、ベースフィルター繊維は、ガラス繊維または木材パルプ繊維であってよい。たとえば、ベースフィルター繊維はカーリーパルプ(curly pulp)繊維から選択することができる。
たとえば、ベースフィルター繊維はガラス繊維であってよい。
たとえば、ベースフィルター繊維は単分散ガラス繊維であってよい。たとえば、ベースフィルター繊維は、約0.5〜約11μmの平均直径を有する単分散ガラス繊維であってよい。たとえば、ベースフィルター繊維は、約4〜約8μmの平均直径を有する単分散ガラス繊維であってよい。たとえば、ベースフィルター繊維は、約4〜約6μmの平均直径を有する単分散ガラス繊維であってよい。
たとえば、ベースフィルター繊維は木材パルプ繊維であってよい。
たとえば、濾過媒体は約30〜約150g/m2の坪量を有することができる。たとえば、濾過媒体は約50〜約120g/m2の坪量を有することができる。たとえば、濾過媒体は約60〜約100g/m2の坪量を有することができる。たとえば、濾過媒体は約40〜約100g/m2の坪量を有することができる。たとえば、濾過媒体は約50〜約100g/m2の坪量を有することができる。たとえば、濾過媒体は約45〜約90g/m2の坪量を有することができる。たとえば、濾過媒体は約50〜約75g/m2の坪量を有することができる。
たとえば、セルロースフィラメントの一部は、ベースフィルター繊維と絡み合うことができる。たとえば、ベースフィルター繊維と絡み合うことは、ベースフィルター繊維を包み込むことを含むことができる。
たとえば、濾過媒体は約0.01〜約0.05の品質係数を有することができる。たとえば、濾過媒体は約0.005〜約0.1の品質係数を有することができる。
たとえば、濾過媒体は約0.005〜約0.05、約0.01〜約0.1、または約0.05〜約0.1の品質係数を有することができる。
たとえば、濾過媒体は少なくとも8、少なくとも10、少なくとも12、または少なくとも14のMERV定格を有することができる。たとえば、濾過媒体は約8〜約14のMERV定格を有することができる。
たとえば、濾過媒体はHEPA濾過媒体であってよい。
たとえば、セルロースフィラメントは、ベースフィルター繊維と絡み合ったウェブ状またはフィルム状の構造を形成することができる。
たとえば、セルロースフィラメントは、ベースフィルター繊維間でウェブ状またはフィルム状の構造を形成することができる。
たとえば、セルロースフィラメントの一部はベースフィルター繊維と絡み合うことができる。たとえば、ベースフィルター繊維と絡み合うことは、ベースフィルター繊維を包み込むことを含むことができる。
たとえば、セルロースフィラメントの一部は局所的に凝集し、それによってウェブ状またはフィルム状の構造を形成することができる。
たとえば、セルロースフィラメントの一部は、それらの間で水素結合を形成することができる。
たとえば、濾過媒体は、濾過媒体の切れ目およびひだを付けるのに十分な剛性を有することができる。
たとえば、濾過媒体は、ベースフィルター繊維およびセルロースフィラメントのウェットレイイングから形成することができる。
たとえば、ウェットレイイングは、ベースフィルター繊維およびセルロースフィラメントを希薄懸濁液中に懸濁させるステップと、懸濁ステップ後、懸濁液を形成用の布またはメッシュに通して排液することによって濾過媒体を形成するステップと、セルロースフィラメントを乾燥させるステップとを含むことができる。
たとえば、ウェットレイイングは、ベースフィルター繊維およびセルロースフィラメントを希薄懸濁液中に懸濁させるステップと、懸濁ステップ後、ベースフィルター繊維およびセルロースフィラメントを含む濾過媒体を形成し乾燥させるステップとを含むことができる。
たとえば、この方法は、ベースフィルター繊維およびセルロースフィラメントを含む濾過媒体を熱、凍結乾燥、通気乾燥、または空気乾燥によって乾燥させるステップを含むことができる。
たとえば、ウェットレイイングは、
ベースフィルター繊維および約0.05g/L〜約1.0g/Lの濃度のセルロースフィラメントを含む水中または別の溶媒中の懸濁液を調製するステップと、
形成用の布またはメッシュに通して排液することにより、または発泡体形成プロセスにより、濾過媒体を形成するステップと、
ベースフィルター繊維およびセルロースフィラメントを含む濾過媒体を熱、凍結乾燥、通気乾燥、または空気乾燥によって乾燥させるステップと
を含むことができる。
たとえば、セルロースフィラメントはアニオン電荷またはカチオン電荷を有することができる。
たとえば、セルロースフィラメントは疎水性または親水性であってよい。
たとえば、本開示の濾過媒体において、
ベースフィルター繊維の第1の部分と、セルロースフィラメントの第1の部分とは第1の層を形成することができ、第1の部分は、セルロースフィラメントの第1の部分とベースフィルター繊維の第1の部分との全重量に基づく重量基準で、第1のパーセント値のセルロースフィラメントを含み、
ベースフィルター繊維の第2の部分と、セルロースフィラメントの第2の部分とは第2の層を形成することができ、第2の部分は、セルロースフィラメントの第2の部分とベースフィルター繊維の第2の部分との全重量に基づく重量基準で、第2のパーセント値のセルロースフィラメントを含み、
第1のパーセント値と第2のパーセント値とは異なっていてよい。
たとえば、本開示の濾過媒体において、
ベースフィルター繊維の第1の部分と、セルロースフィラメントの第1の部分とは第1の層を形成することができ、セルロースフィラメントの第1の部分は第1のグレード/サイズを有し、
ベースフィルター繊維の第2の部分と、セルロースフィラメントの第2の部分とは第2の層を形成することができ、セルロースフィラメントの第2の部分は第2のグレード/サイズを有し、
第1のグレード/サイズと第2のグレード/サイズとは異なっていてよい。
たとえば、セルロースフィラメントはフィブリル化されなくてよい。
たとえば、セルロースフィラメントの投入量は、濾過媒体の細孔径に基づいて選択することができる。
たとえば、セルロースフィラメントの少なくとも1つの寸法は、濾過媒体の細孔径に基づいて選択することができる。
たとえば、セルロースフィラメントの投入量は、濾過媒体中のセルロースフィラメントの水素結合または濾過媒体中のセルロースフィラメントの凝集の程度に基づいて選択することができる。
たとえば、0.3μmの粒子サイズにおける濾過効率は約1%〜約500%だけ向上され得る。明確にするため、本開示において、41%の捕捉効率が得られる0%のCFと、60%の捕捉効率が得られる5%のCFとの間の差の表6中に見られるような濾過効率の向上は、濾過効率の46.3%(19%ではない)の向上と見なされることを意味する。
たとえば、引張強度は、約0.02kN/m〜約5kN/mだけ改善され得る。
たとえば、比引張強度は、約0.2N・m/g〜約50N・m/gだけ改善され得る。
たとえば、機械的性質は、曲げ剛性、引張強度、比破裂強度、伸び、脆性、およびそれらの組合せから選択することができる。
たとえば、MERV定格は、少なくとも1の値だけ向上され得る。
たとえば、曲路率は、少なくとも1の値だけ向上され得る。
たとえば、ベースフィルター繊維およびセルロースフィラメントは、結合剤を実質的に含まない濾過層を形成することができる。
たとえば、本発明の方法は、ベースフィルター繊維および約0.05g/L〜約1.0g/Lの濃度のセルロースフィラメントを含む懸濁液を調製するステップを含むことができる。
たとえば、セルロースフィラメントのグレードは、セルロースフィラメント製造の処理条件、および出発繊維材料によって決定することができる。
たとえば、ベースフィルター繊維および約0.05g/L〜約1.0g/Lの濃度のセルロースフィラメントを含む懸濁液を調製するステップは、水中または別の溶媒(たとえば、有機溶媒)中で行うことができる。
たとえば、ベースフィルター繊維および約0.05g/L〜約1.0g/Lの濃度のセルロースフィラメントを含む懸濁液を調製するステップは、液体、ベースフィルター繊維、および約0.05g/L〜約1.0g/Lの濃度のセルロースフィラメントを含む懸濁液を調製するステップを含むことができる。たとえば、液体は溶媒または水であってよい。
以下の非限定的な例は、本出願の例証となるものである。
材料および方法
濾過媒体を作製するためのプロトコルは、以下のものを含むいくつかのステップで構成された:異なる完成紙料からおよび異なる全比エネルギーで作製されたCF試料、ガラスマイクロファイバー(GMF)試料、カーリーパルプ繊維試料(CPF)、ポリエチレン繊維(PEF)、ポリビニルアルコール繊維(PVOHF)、コポリエステル/ポリエステルBCC1二成分繊維(Co−PET/PET BF)、アクリル樹脂の添加、コンシステンシー測定、分散させたCF、GMF、およびCPFの個別の懸濁液の調製、CFまたはPEFまたはPVOHFまたはCo−PET/PET BFとGMFまたはCPFとの分散懸濁液の調製、手すき機およびウェットレイド法を使用した濾過媒体の作製、濾過媒体のプレスおよび乾燥、乾燥濾過媒体上へのアクリル樹脂の吹き付け、ならびにPEF、Co−PET/PET BFの活性化、または高温におけるアクリル樹脂の硬化。ハンドシートまたはフィルターの作製に続いて、フィルター分析方法が記載される。
CF試料:国際公開第2012/0974号パンフレットに記載の方法により、北部漂白針葉樹クラフトパルプ(NBSK)、サーモメカニカルパルプ(TMP)または溶解針葉樹パルプ(DP)からCF試料を作製した。種々の寸法の長さ、幅、厚さ、および表面積、ならびに種々の接合特性のCF試料が得られる種々のプロセス条件下でパイロットリファイナーにパルプを通すことにより、種々のグレードのCFを作製した。典型的には、より多くのエネルギーを受けたフィラメントは、PAPTAC Standard Method C.4.に準拠して純粋CFの20g/m2のハンドシート上で測定してより大きい接合または強度を有する。表1は、実施例に使用した種々のCFの繊維源、およびこれらの種々のCFから作製した20g/m2のハンドシートの比引張強度を示す。本文および図面中に他に示されない限り、すべての実施例でCF4を使用した。リファイニング後の最終CFのコンシステンシーは30%であった。
GMF試料:GMFのMicro−Strand(商標)ガラスマイクロファイバーを表2に示す。
また、ある場合には、10.8ミクロンの平均直径および1/2インチの長さを有するChop−Pak(登録商標)H117のあらかじめ切断された繊維のガラスストランドを使用した。使用したすべてのガラス繊維は、Johns Manville,Denver,CO製のものであった。
CPF試料:カーリーパルプ繊維は、機械的処理を用いて北部漂白針葉樹クラフトパルプから作製した。
PEF試料:Fybrel(登録商標)EST8は、高度にフィブリル化されたポリエチレン合成パルプ(MiniFibers,Inc.)である。平均繊維長さおよび直径は、それぞれ0.65〜1.10mmおよび5ミクロンである。繊維の融点は135℃である。
PVOHF試料:Kuralon PVA繊維VPB 105−2(Engineered Fibers Technology,LLC)は、ポリビニルアルコールでできている。その平均繊維長さおよび直径は、それぞれ4mmおよび11ミクロンである。水に対する繊維の溶解温度は60℃である。
Co−PET/PET BF試料:コポリエステル/ポリエステルBCC1二成分繊維(MiniFibers,Inc.)は、コポリエステルのシースとポリエステルのコアとの同心組成物で構成される。シースの融点は約110℃であり、コアの融点は約250℃である。平均繊維長さおよびフィラメントサイズは、1/8インチおよび2デニール/フィラメント(dpf)である。
アクリル樹脂試料:Acrodur(登録商標)950L(BASF)は、ラテックスを有さない水性アクリル樹脂である。この樹脂は150℃を超える温度で架橋を開始する。
CFの分散:British離解機を用いて修正されたPAPTAC Standard Method C10に準拠して、CFを分散させ、この場合、オーブン乾燥させた24gのCFを80℃の2Lの脱イオン水中に15分または45,000回転にわたって入れた。ガラス容器中に入れた場合のCFの希薄0.3%懸濁液中、または20g/m2の100%CFフィルム中に凝集物および束が見られない場合、CFの分散が確認された。CFフィルムの引張特性は、CFが完全に分散している場合に最高となることが示されている。
GMFの分散:British離解機を用いて修正されたPAPTAC Standard Method C10に準拠して、手で細断したGMFの小片を分散させ、この場合、オーブン乾燥させた24gのマイクロファイバーを20℃の2Lの脱イオン水に30分または90,000回転にわたって入れた。分散後にGMFの小さい凝集が観察されることが通常であった。
CPFの分散:British離解機を用いて修正されたPAPTAC Standard Method C10に準拠して、CPFを分散させ、この場合、繊維(最大でオーブン乾燥させた24g)を20℃の2Lの脱イオン水に10分または30,000回転にわたって入れた。
PEFの分散:PEFは、最初に100℃の脱イオン水中に入れて個別の繊維を遊離させた。
CF(またはPEFまたはPVOHFまたはCo−PET/PET BF)とGMF(またはCPF)との分散:あらかじめ決定された体積の分散させたCF(またはPEF、またはPVOHF、またはCo−PET/PET BF)とGMF(またはCPF)とを、British離解機を用いて修正されたPAPTAC Standard Method C10に準拠して、5分または15,000回転にわたって混合した。
ウェットレイド法によるフィルターの作製:濾過媒体(約30〜約200g/m2で変動する坪量を有する)を、CF(またはPEF、またはPVOHF、またはCo−PET/PET BF)とGMF(またはCPF)とから、修正されたPAPTAC標準方法C.4に準拠して作製した。図1は、PAPTAC方法と比較した場合の手すき機に対して行った修正を示し、この手すき機は、より大きい直径のデッケル(8.8インチであり、18Lの水を収容できる)、より大きい直径のスクリーン(外径8.9インチおよび内径8.5インチ)、およびデッケル中の繊維懸濁液を混合するためのエアレーターの導入を含む。たとえば、図1Bは、デッケル12中に挿入されるエアレーター10の概略図を示す。この図中には空気入口14および16も示されている。
CFおよびGMF(またはCPF)の混合物を、脱イオン水が収容された半分まで入ったデッケル中に注ぎ、次に水の体積を16Lにして、その後、懸濁液を、2標準立方フィート/分の流量で空気を注入することで15秒間混合した。混合後、懸濁液を70番または150番のステンレス鋼メッシュに通して排液し、ウェットレイドフィルターまたはハンドシートを形成した。濡れたハンドシートを鋼メッシュから取り外すために、濡れたハンドシートに対して、標準方法に記載のクーチローラーを用いて3回穏やかにクーチングを行った。得られたハンドシートは、空気乾燥、熱を加えることによる乾燥、通気乾燥、または凍結乾燥法による乾燥を行うことができる。ハンドシートが熱を加えることによって乾燥される場合、これを2枚の吸取紙の間に入れ、85℃の温度に設定したArkay Dual Dry(モデル150)乾燥機に通して、坪量および使用されるベース繊維により、それぞれ3分のパスを合計2〜4回行う。乾燥機中の各パス後に吸取紙を交換する。フィルターが凍結乾燥により乾燥される場合、濡れたハンドシートを液体窒素中に30秒間浸漬し、次に凍結乾燥機(VirTis,Freezemobile 12SL)中に少なくとも1日間入れる。
PEFの活性化:濾過媒体中のPEFを溶融または活性化させるために、PEFを含有するハンドシートを2枚のWhatman no.1濾紙の間に入れ、次に150℃に加熱したプレート上に置いた。5分後、ハンドシートを反転させ、さらに5分間加熱した。
Co−PET/PET BFの活性化:濾過媒体中のCo−PET/PET二成分繊維を溶融または活性化させるために、Co−PET/PETを含有するハンドシートをパーチメント紙の間に入れ、次に2枚の吸取紙の間に入れ、次に150℃に加熱したプレートの上に置いた。ハンドシートを2.5分間加熱し、さらに2.5分間にわたって反転させた。
アクリル樹脂の塗布および活性化プロセス:100%ガラスマイクロファイバーでできた乾燥濾過媒体上に吹き付けられる希薄溶液としてアクリル樹脂を塗布した。この樹脂溶液の濃度は、目標投入量により調節し、最終濾過媒体中に重量基準で10%の樹脂の投入量を得るために1%の濃度の溶液を使用し、重量基準で20%の樹脂の投入量を得るために2%の濃度の溶液を使用した。樹脂溶液で完全に浸されるまで、乾燥濾過媒体上に樹脂溶液を穏やかに吹き付けるためにガン(Gravity Feed Porter Cable Spray Gun HVLP)を使用した。次に濾過媒体を付着防止フィルム上に置き、160℃のオーブン中で1時間乾燥させた。
濾過媒体の均一性の分析:ガラス繊維にCFを添加したものおよびCFを添加しないものから作製した実験用濾過媒体の光学顕微鏡白黒写真を、2.5倍の対物レンズを使用する透過光明視野モードでZeiss Axio Imager Z.1顕微鏡を用いて撮影した。濾過媒体は、ESPON Perfection V800 Photo scannerを用いて600dpiの分解能で8ビットグレースケールフォーマットにおける走査も行った。Image Pro 6.2ソフトウェアにおいて利用可能な閾値化手順を使用して、両方の画像の組における低坪量の領域を検出した。
別のフィルター分析方法:実験室で作製した濾過媒体またはハンドシートの分析を、紙もしくは濾過製品、または多孔度測定に関して確立された標準方法により行った。使用した種々の試験方法を表3に列挙している。
図2Aは、CFのリボン状の性質、ならびにそれらがそれら自体を包み込むまたはそれら自体と絡み合う傾向を示す電子顕微鏡写真である。濾過媒体中、本明細書に記載の種々のCFは、複数のベースフィルター繊維と組み合わせることができる。ベースフィルター繊維は、植物繊維または木繊維、ガラス繊維、再生セルロース系繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維などのフィルター製品中に典型的に使用される繊維であってよい。ベースフィルター繊維は、人工的なものまたは天然起源のもののいずれであってもよい。一実施形態では、ガラス繊維がベース繊維として提供される。別の一実施形態では、パルプ繊維がベース繊維として提供される。
ベースフィルター繊維は、濾過媒体中に提供されるCFの直径と同様のまたは実質的により大きい直径を有する。たとえば、ベースフィルター繊維は、約0.1μm〜約100μmの直径を有することができる。少なくとも本明細書に開示されるCFとベースフィルター繊維とを組み合わせることで形成される濾過媒体を使用して、たとえば、媒体を通過して流れる流体から粒子を捕捉することができる。流体は、空気などの気体、または水、油、もしくは燃料などの液体であってよい。
複数のCFが互いに近接して配置されると、強い水素結合が形成されることが確認されている。この自己結合能力により、CFがバインダーとして機能することができ、それによって濾過媒体中に含まれるベースフィルター繊維を取り込み、ともに保持することができる。たとえば、CFとベースフィルター繊維とを含む希薄懸濁液から乾燥させると、CFはそれらの間で水素結合を形成する。
ある例では、形成される濾過媒体は、CFによって濾過媒体に十分な強度が付与されるため、バインダーを実質的に含まなくてよい。
CFの水素結合の程度は調節することができる。たとえば、自己結合に利用可能な露出した水素結合の量は、フィラメント製造用の材料の選択およびフィラメント製造プロセスのパラメーターの選択によって決定され得る。
さらに、CFは、それらの間で絡み合うことができる。理論によって限定することを望むものではないが、絡み合いは、たとえばCFの長い長さおよび/またはCFの高アスペクト比によって生じ得る。理論によって限定することを望むものではないが、絡み合いはCFの高い可撓性によっても生じ得る。図2Bは、フィラメントの長い長さおよび高アスペクト比を示す。図2B中の矢印は、単一のセルロースフィラメントの異なる部分を示す。
CFは、より大きいベースフィルター繊維と絡み合うこともできる。理論によって限定することを望むものではないが、絡み合いは、CFの長い長さ、CFの高アスペクト比、および/またはCFの高い可撓性によっても生じ得る。たとえば、CFは、より大きいベースフィルター繊維を包み込むことができる。CFとベースフィルター繊維とのこの絡み合いおよび包み込みにより、ベースフィルター繊維の互いの保持がさらに向上する。
ベースフィルター繊維がセルロースから形成される種々の代表的な実施形態では、CFはセルロースベースフィルター繊維とさらに水素結合を形成することができる。
種々の代表的な実施形態において、複数のCFの水素結合および凝集により、局所的にウェブ状構造またはフィルム状構造が形成されることが確認された(図3A参照)。フィルム状構造は、薄い厚さを有するが、他の寸法は比較的大きくなり得る。これらのフィルム状構造は、濾過媒体を通過して移動する流体の経路長を大幅に増加させることができる。結果として、濾過媒体を通過する流体は、より曲がりくねった経路を有し、それによって粒子が捕捉される機会が増加する。フィラメントの凝集の程度は、フィルター組成物中のフィラメントの量を調節することにより、異なるグレードのフィラメントを使用することにより、またはフィラメントの機械的、もしくは化学物質と場合により熱とを使用する前処理により制御することができる。CFの水素結合、CFの絡み合い、およびCF凝集は、形成される種々の濾過媒体の性質に影響を与える。影響を受ける性質としては、細孔形状、細孔径、曲路性、透過性、濾過効率、ダスト保持容量、および機械的性質、たとえば剛性ならびに湿潤時および乾燥時の引張強度が挙げられる。
ここで、図3Aを参照すると、一実施例によるガラスマイクロファイバー濾過媒体の一部の電子顕微鏡写真が示されている。図3Aは、複数の大きいベースフィルター繊維がCFとともに維持されていることを示すことが分かる。CFはより大きいベースフィルター繊維と絡み合っている。画像の右側の上の2つの矢印は、一部のCFがより大きいガラスマイクロファイバーの外面を包み込みこんでいることを示す。さらに、一部のCFは、2本以上のベースフィルター繊維間に延在し、それによってベースフィルター繊維を互いに捕捉し保持している。さらに、図3Bと図3Aの左側の矢印とは、ウェブ状構造を形成してベースフィルター繊維の構造接着をさらに改善するCFの局所的な凝集を示す。このウェブ状構造は、個別のフィラメントセグメントと部分的に凝集したフィラメントとの組合せを含む。幅が非常に狭いため、これらの個別のフィラメントセグメントおよび部分的に凝集したフィラメントは、濾過媒体の全体の濾過効率に大きく貢献する。図3Bは、1つのそのようなウェブ状構造中の一部の細孔の寸法を示す。
セルロースフィラメントの非常に高いアスペクト比、長い長さ、および多数の露出したヒドロキシル基のために、1本のフィラメントのさまざまな部分が媒体中で異なる物理的形態を示し得る。一部は複数のベースフィルター繊維と絡み合いそれらを包み込むことができ、一部は別のフィラメントと部分的に凝集してウェブ状およびフィルム状の構造を形成することができ、それらのすべてが濾過媒体の性質に寄与する。
濾過媒体を形成するための種々の例示的な方法によると、製紙に類似したウェットレイド法を使用することができる。たとえば、複数のベースフィルター繊維および複数のCFを希薄懸濁液中に均一に分布させ懸濁させる。次に、懸濁液を形成用の布またはメッシュに通して排液することによって濾過媒体が形成される。
次に濾過媒体を乾燥させ、それによってCFとCFの部分的な凝集との間に水素結合を形成させる。CFはベースフィルター繊維との絡み合いも生じ、たとえばCFの一部がベースフィルター繊維を包み込む。
種々の代表的な実施形態によると、濾過媒体は、均一に分布するCFと組み合わされたベースフィルター繊維から形成される1つの層を含む。
別の代表的な実施形態によると、濾過媒体は複数の層を含み、第1の層中のCFと、追加の層中のCFとは異なる性質を有する。第1の層中のCFと、追加の層中のCFとは、寸法、投入量、および/またはグレードが異なっていてよい。たとえば、第1の層は濾過媒体中の上流層に対応し、追加の層は濾過媒体中の下流層に対応する。
たとえば、濾過媒体の細孔の形状、密度、および/またはサイズを変化させることができる。細孔の形状、密度、および/またはサイズの変化は、CFの小さい直径および高比表面積ならびにその水素結合を形成する性質によって生じ得る。
たとえば、CFの凝集の程度およびそれらの自己結合の傾向を変化させることができる。たとえば、CFが有する電荷を変化させることができる。たとえば、濾過媒体の引張強度を変化させることができる。たとえば、濾過媒体の濾過効率を変化させることができる。たとえば、濾過媒体の透過性を変化させることができる。たとえば、濾過媒体のダスト保持容量を変化させることができる。たとえば、濾過媒体中のカルボキシルイオン濃度の量を変化させることができる。たとえば、濾過媒体の疎水性または親水性を変化させることができる。
濾過媒体の性質は、ベースフィルター繊維と組み合わされるCFのグレードを制御することによって変化させることができる。たとえば、密度および平均細孔径を制御することができる。
濾過媒体の性質は、ベースフィルター繊維と組み合わされるCFの投入量を制御することによって制御することができる。たとえば、投入量は、CFとベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準でのCFのパーセント値によって変化させることができる。
濾過媒体の性質は、CFを添加することで濾過媒体の坪量を低下させながら、特定の圧力低下において所望の濾過効率を実現することによって変化させることができる。
濾過媒体の性質は、ベースフィルター繊維と組み合わされるCFの寸法、たとえば長さ、幅、厚さ、および/またはアスペクト比を制御することによって変化させることができる。
濾過媒体の性質は、ベースフィルター繊維の寸法、たとえば長さ、直径、および/またはアスペクト比を制御することによって変化させることができる。
濾過媒体の性質は、ウェットレイド、発泡体形成、または凍結乾燥法などのそれらが調製される方法によって決定される。
濾過媒体の性質は、CF間の水素結合を妨害する脱結合剤などの化学物質を加えることによって変化させることができる。脱結合剤の例としては、サイズ剤、界面活性剤、リグニン、脂肪酸、またはトール油を挙げることができる。
他に示されない限り、実施例に関係するすべての表および図にCF4を使用した。CF4は、20g/m2の純粋CFのハンドシートで115N・m/gの関連する比引張強度を有した。
図4は、濾過媒体の電子顕微鏡写真を示し、重量基準のCFの種々の投入量での細孔構造の変化を示す。図4の実施例では、ガラスマイクロファイバーであるベースフィルター繊維を、クラフトパルプから作製した種々の投入量のCFと混合した。得られた懸濁液を水で希釈した後、改良した手すき機を用いてフィルターを作成した。示される4つの表面の顕微鏡写真は、重量基準でそれぞれ0%、2%、5%、および10%のCFを含有する濾過媒体に対応する。
CFにより、濾過媒体の比表面積が増加し、同時にその平均細孔径が減少することが確認された。その結果、濾過効率が向上した。
CFを用いて作製したハンドシート濾過媒体は、改善された形成を示し、すなわち、ガラス繊維単独で作製した媒体と比較して、媒体の面内でより均一な質量分布が得られた。これは、図5および6に示されるように複数の長さスケールにわたって観察された。図5Aに示される光学顕微鏡写真は、CFを含まないガラス繊維のブレンドから作製した濾過媒体に対応し、図5Bに示される光学顕微鏡写真は、4%のCFを含有する同じ濾過媒体に対応する。両方の媒体は70g/m2の坪量で作製した。透過光で撮影したこれら2枚の顕微鏡写真は、約9.5mm2の面積に及んでいる。CFを使用せずに作製した媒体は、4%のCFを使用して作製した媒体よりも明らかに均一性が低い。特に、CFを使用せずに作製した媒体は、顕微鏡写真上に白色の点(典型的なサイズは10〜50μmである)で表される低坪量領域が多数存在することが特徴である。図CおよびDは、閾値化手順によって検出した低坪量領域を示す。検出された領域はCFを使用せずに作製した媒体の全画像化領域の0.7%、および4%のCFを用いて作製した媒体の全画像化領域のわずか0.04%に及んでいる。
2つの濾過媒体間の均一性の同様の違いは、図6Aおよび6Bに示される走査像によって示されるように、より大きいスケールでも観察することができる。両方の画像中に示される領域は約21000mm2である。これらの媒体は、低坪量の領域(典型的には100〜10000μmのサイズ)が画像上でより暗い領域として見えるように、反射光を用いて走査を行った。CFを使用せずに作製した媒体(図6C)中で検出された低坪量領域は、走査した全領域の1.27%に及び、一方、4%のCFを用いて作製した媒体(図6D)の場合、低坪量領域は走査した領域のわずか0.20%に及ぶ。
図7は、平均直径5.5μmのガラス繊維と種々の投入量のCFとの組合せから作製した坪量200g/m2の4つの濾過媒体で測定した空気濾過効率曲線のグラフを示す。測定した投入量は、それぞれ重量基準で0%、2%、5%、および10%のCFであった。濾過効率はCF投入量の増加とともに向上した。実際には、MERV(最小効率報告値)は、0%のCFにおける10から、2、5、および10%のCFにおけるそれぞれ11、13、および15まで向上した。効率の改善は、気流に対する抵抗の増加によって実現された。10.5フィート/分の流速でフィルターにわたって測定した差圧は、11〜371Paの範囲であり、0〜10重量%のCF投入レベルに対応した。特に、測定された低下は、重量基準で0%のCF投入レベルで11Pa、重量基準で2%のCF投入レベルで22Pa、重量基準で5%のCF投入レベルで60Pa、重量基準で10%のCF投入レベルで371Paであった。10%の高CF添加量では、CFの凝集およびフィルム状構造の形成が優位となり、フィルターの細孔が閉じ、濾過媒体の曲路性が大きく向上する。この曲路性の向上のために、CFとベース繊維との混合物は、他の目的のため、たとえば、住居用および商業用の建築物中の壁および天井を通過する音の伝播の減衰のために使用することもできる。CFの凝集によってフィルターの細孔が閉じることで、フィルターの透過率も大きく低下した。
一般に、濾過媒体を空気が通過することで生じる抵抗は、できる限り低く維持すべきである。本明細書に開示される実施例では、この抵抗は、CF間の結合レベルを制御することで制御した。高CF含有量では、より大きいガラスマイクロファイバーは、CFを分離して自己結合を妨害する機能をもはや果たさない。
フィルター中のCF投入量に加えて、自己結合レベルは、使用されるCFのグレード、化学物質、脱結合剤、および充填剤の使用、CFの化学前処理、ならびに熱前処理を用いて変化させることもできる。CFの自己結合レベルは、濾過媒体の形成および乾燥に使用される方法を変更することによって制御することもできる。
CFの添加は、引張強度および剛性などの機械的性質にも影響を与えることがさらに確認された。剛性は、濾過媒体にひだを付けることが必要な用途では重要となる。
CFを含有する濾過媒体の強度および剛性は、CF間の全結合領域、およびベースフィルター繊維との絡み合いのレベルによって決定される。強度および剛性は、CF投入量の増加とともに向上することが確認された。
図8は、図7の4つの濾過媒体に対して測定した引張強度を示すグラフを示す。これらの200g/m2の濾過媒体は、平均直径5.5μmのガラスマイクロファイバーであるベースフィルター繊維と種々の投入量のCFとを有する。測定された投入量は、重量基準でそれぞれ0%、2%、5%、および10%のCFであった。ガラスマイクロファイバーから作製した対照濾過媒体(0%のCF)は、ゼロに近い非常に弱い引張強度を有した。フィルターの強度は、大きいベースフィルター繊維の機械的絡み合いのみによって生じるため、これは予想と一致した。典型的には、この弱い構造に対抗するために、ラテックスまたは樹脂などのバインダーが、多くの場合、3重量%〜25重量%の比較的高い比率でこのようなフィルターに加えられる。同じ目的で、熱的に接合された繊維を同様の比率で加えることもできる。ある場合には、酸の攻撃により、あるレベルの結合を繊維間に形成するために、強い酸性条件下でガラス繊維の媒体を形成することもできる。バインダーはフィルターに必要な機械的性質を付与するが、通常、それらは濾過性能を向上させない。
対照的に、ガラスマイクロファイバーでできた坪量200g/m2の濾過媒体にCFを加えることで、引張強度が、重量基準で2%のCFの投入レベルで約0.59kN/mまで、重量基準で5%のCFの投入レベルで約1.7kN/mまで、重量基準で10%のCFの投入レベルで約3.1kN/mまで改善された。
図9は、クラフトパルプから製造された種々の投入量のCFと混合された、平均直径5.5μmのガラスマイクロファイバーであるベースフィルター繊維を有する坪量200g/m2の濾過媒体の曲げ剛性を示すグラフを示す。これら4つの媒体の濾過効率曲線および引張強度は既にそれぞれ図7および8に示す。測定された投入量は、重量基準でそれぞれ0%、2%、5%、および10%のCFであった。
重量基準で2%のCFとガラスマイクロファイバーとを組み合わせることで、2000mgfを超える剛性値を達成するのに十分であったことが分かる。CFの使用によって濾過効率が向上し、同時に機械的性質も改善され、それにより、結合剤を加える必要性が軽減または解消されることが分かる。
平均直径5.5μmのガラスマイクロファイバーと種々の量のCFとから作製した坪量100g/m2の濾過媒体の濾過効率曲線を図10A中に示す。濾過媒体の濾過効率はCF含有量とともに向上し、図7中に示される200g/m2で得られた結果と一致している。さらに、CF投入量を0、2、5、および10%に増加させると、MERV定格は、9から、10、11、および14にそれぞれ向上した。図10Aの濾過効率曲線は、図10B、10C、10D、および10Eにも示され、同じガラス繊維と異なる結合剤との混合物から作製した同一の坪量の濾過媒体の濾過効率と比較する。図10B中、結合剤は、平均直径5μmの熱的に接合されたフィブリル化ポリエチレン繊維であった。図10C中、結合剤は、平均直径11μmのPVOH繊維であった。図10D中、結合剤は、熱的に接合されたCo−PET/PET二成分繊維であった。図10E中、結合剤は、水性アクリル樹脂であった。図10B、10C、10D、および10Eに示されるように、CFを含有する濾過媒体の濾過効率は、熱的に接合されたPE、またはPVOH繊維、またはCo−PET/PET二成分繊維、またはアクリル樹脂を含有する濾過媒体の濾過効率よりも明らかに優れている。
図10A〜Eに示される種々の濾過媒体にわたって測定した圧力低下を表4にまとめている。この表から分かるように、2%のCFを含有する濾過媒体にわたって測定した圧力低下は、種々の結合剤を含有する濾過媒体にわたって測定した圧力低下と実質的に同じである。しかし、2%のCFを含有する濾過媒体の濾過効率は、図10B、C、D、およびEに示されるような別の結合剤を含有する濾過媒体よりも明らかに優れていた。
表4は、図7中の200g/m2および図10A〜D中の100g/m2の異なる坪量の濾過媒体にわたって測定した圧力低下も示す。さらに2%のCFの存在は、取り扱いだけでなく、フィルター特性の測定も可能となるのに十分な強度をフィルターに付与した。さらに、2%のCFを含有する100g/m2の濾過媒体の圧力低下は、2倍の坪量でCFを有さない濾過媒体の場合よりも少なく、その濾過効率はサブミクロン空中浮遊粒子についてより高い。各層中に異なる量のCFを含有する層状濾過媒体が興味深くなり得る。
ガラスマイクロファイバーと、種々の量のCF、熱的に接合されたPE繊維、PVOH繊維、熱的に接合されたCo−PET/PET二成分繊維、またはアクリル樹脂のいずれかとから作製した100g/m2の濾過媒体上で測定した引張強度を図11に示す。CFを含有する濾過媒体の引張強度は、熱的に接合されたポリエチレン繊維または熱的に接合されたCo−PET/PET二成分繊維を含有する濾過媒体上で測定した引張強度よりも明らかに高かった。特に、重量基準で2%のCFを含有する濾過媒体は、18%もの熱的に接合されたポリエチレン繊維または20%もの熱的に接合されたCo−PET/PET二成分繊維を含有する濾過媒体よりも強かった。10%のCFを含有する濾過媒体は、同じガラスマイクロファイバーから作製されるが、代わりに10%のアクリル樹脂を含有する濾過媒体より高い引張強度も有した。重量基準で10%のCFを含有する濾過媒体の引張強度は、20%のアクリル樹脂を含有する濾過媒体の引張強度よりも高かった。しかし、10重量%のPVOH繊維を含有する濾過媒体の引張強度より低いことが確認された。図11のすべての濾過媒体で曲げ剛性測定し、それらの結果を図12中に示す。最大10%のCFを含有する濾過媒体の曲げ剛性は、熱的に接合されたポリエチレン繊維または熱的に接合されたCo−PET/PET二成分繊維を含有する濾過媒体の曲げ剛性よりも高かった。しかし、少なくとも10%のPVOH繊維またはアクリル樹脂を含有する濾過媒体の曲げ剛性より低かった。
図13は、濾過媒体の濾過効率および引張強度の両方を改善するため、CFが従来のバインダーと区別されることを示す。図11および12の場合と同様に、図13中に示される実施例では、坪量100g/m2の媒体を平均直径5.5ミクロンのガラスマイクロファイバーから作製した。CFの性能をPVOH繊維、PE繊維、Co−PET−PET二成分繊維、およびアクリル樹脂などの別の結合剤の性能と比較した。濾過効率E1は、0.35、0.475、0.625および0.85μmの4つの異なる空中浮遊粒子サイズで測定した平均濾過効率に対応する。
濾過媒体中のセルロースフィラメント間の結合レベルを減少させる方法の1つは、形成およびプレスのステップ後に濾過媒体から水を除去するために凍結乾燥法を使用することである。具体的には、濾過媒体を最初に液体窒素浴中に浸漬して、その構造中に依然として存在する水を固化させる。次に、その濾過媒体を凍結乾燥機中に入れ、そこで昇華によって水を除去する。この方法では、水を液体状態から乾燥させるときに生じる毛管力が回避される。この毛管力は、網目中の繊維間に引力を発生させ、それらの繊維がセルロースでできている場合に水素結合を生じさせる。したがって、CFを含有する濾過媒体の凍結乾燥は、機械的強度を犠牲にして濾過性能を改善させると予想される。図14は、平均直径5.5μmの90%のガラスマイクロファイバーと10%のCFとからなる混合物から作製された2つの濾過媒体の濾過性能を比較する。両方の場合の目標坪量は100g/m2であった。一方の媒体は熱によって乾燥させ、他方は窒素中に浸漬した後に凍結乾燥させた。凍結乾燥させた濾過媒体は、従来手段により作製した濾過媒体よりも濾過効率が高く、より少ない圧力低下、したがってより高い透過率も有した。しかし、予想されるように、凍結乾燥によって作製したフィルターの機械的性質は、表5に示されるように、熱によって乾燥させた濾過媒体ほど良好ではない。
以上の実施例のベース繊維はすべてガラスでできていたが、セルロースなどの別の材料でできた繊維とCFを併用することも可能である。以下の表6は、CFと高いカール指数を有するNBSK繊維との混合物から作製した濾過媒体に対して測定した性質をまとめている。130g/m2の濾過媒体は5または10重量%のCFを含有した。この表は、0.35μmの空中浮遊粒子サイズおよび10.5フィート/分の流速における空気濾過効率、ならびに同じ流速で測定した圧力低下を示す。油および燃料のフィルターを特徴付けるために使用されることが多い平均流動細孔径および最大細孔径もこの表に列挙している。表6は、濾過媒体の機械的性質および厚さも示す。
10%のCFをセルロース系繊維に加えることで、直径0.35μmの粒子の捕捉が2倍を超えた。重量基準で10%のCFを加えることで、濾過媒体の引張強度および曲げ剛性もそれぞれ75%および18%だけ向上し、フィルターの厚さは25%減少した。最後に、ポロメトリーによって得られた平均流動細孔径および最大細孔径は、最大CF投入量においてそれぞれ78%および71%減少した。
前述の議論のように、CFは、種々の繊維源から、広範囲の製造条件下で製造することができる。したがってCFの物理的性質および機械的性質は変化し、CFが加えられる濾過媒体の性質へのCFの影響も変化する。表7に示される結果はこの点を示す。これらの実施例における200g/m2の濾過媒体のすべては、90重量%のガラスマイクロファイバー(GMF)と、異なる繊維源から製造された10%のCFとの組合せからなる混合物から製造した。CF1〜CF4のCFの4つのグレードは、NBSKから製造された。CF7は、市販の溶解パルプから製造され、CF8はサーモメカニカルパルプ(TMP)から製造された。CF1〜CF4は、リファイニング中に加えられたエネルギーが増加していき、CF1が最低エネルギーを有した。これらの最初の4つのCFで得られた結果は、得られるフィルターの性質に対する種々のリファイニングの影響を明確に示し、特定の出発パルプのエネルギーが大きいほど、フィルターの剛性、強度、および捕捉効率が高くなり、透過率は低下する。
繊維源の影響に関して、表7中の結果は、90重量%のガラスマイクロファイバーと10%のCFとの特定の組合せの場合、スプルース木材チップから製造されたCFを用いて得られた濾過性能は、NBSKパルプから製造されたCF3を用いて得られた濾過性能よりもわずかに良好であることを示す。しかし、NBSKパルプから製造されたCF3は、引張強度および剛性などのフィルターの機械的性質に対して、木材チップから製造されたものよりも大きい影響を示した。この傾向は、NBSKから製造された紙をサーモメカニカルパルプ(TMP)から製造された紙と比較する場合に得られる傾向と類似している。理論によって限定することを望むものではないが、NBSKから製造された紙またはCFがTMPよりも高い機械的強度を有する理由として、NBSK完成紙料の繊維長さがより長いこと、および水素結合を妨害することが知られている脂肪酸などの疎水性抽出物の量がより少ないことが挙げられる。
NBSKまたはTMPと比較すると、溶解パルプは、繊維と会合するヘミセルロースをほとんどまたは全く有さない。したがって、溶解パルプから製造されたCFは、わずかに小さいエネルギーを用いてNBSKから製造されたCF2ほどフィルターの機械的性質を強化しない。ヘミセルロースは繊維間の結合を改善する。低ヘミセルロース含有量のCFを使用すると、繊維間の結合を減少させることができ、より少ない圧力低下を有するフィルターを得ることができる。ガラスマイクロファイバーと溶解パルプからのCFとの濾過媒体は、NBSKから製造されたCFを用いて得られた濾過媒体よりも低い濾過効率を有するが、高い透過率を有した。
本明細書に記載されるように、複数のベースフィルター繊維と複数のCFとを組み合わせることで形成される濾過媒体により、濾過媒体は種々の有利な性質を有することができる。理論によって限定することを望むものではないが、これらの利点は、部分的には、CFの狭い幅および薄い厚さ、CFの高アスペクト比、CFの可撓性、CFの自己水素結合、CFの絡み合い、ならびにCFの凝集の1つ以上に起因し得る。得られる利点としては、CF投入量およびグレードの制御によって目標設定可能な濾過効率が得られる細孔形状、細孔径、全表面積の制御;乾燥強度、引張強度、および剛性などの改善された機械的性質、切れ目およびひだを付けることなどの操作のための改善された抵抗性、より小さい容積のフィルターおよびより高いひだ密度が得られるより薄い濾過媒体の製造、自己結合および機械的絡み合いによりベース繊維およびフィルターを保持するCFの性質、濾過媒体中のバインダーおよび飽和化学物質の減少または除去、アニオン性もしくはカチオン性のCFまたは疎水性もしくは親水性のCFなどの特徴を付与するための化学変性CFを添加できることの1つ以上が挙げられる。
図15は、MERV 14の定格の市販のウェットレイドガラス繊維濾過媒体の一部の電子顕微鏡写真を示す。図15は、複数の大きいガラス繊維および小さいガラス繊維と一部のバインダーとを示すことが分かる。一般に、ガラス繊維は、それら自体間で機械的な絡み合いを形成する。この現象は、より小さい直径のガラス繊維で促進される。しかし、CFと異なり、ガラス繊維は、それら自体間で水素結合を形成しない。したがって、その機械的完全性を改善するために、通常、媒体の組成物にバインダーが加えられる。これも図15から分かるように、バインダーは、小さい直径のガラス繊維間に優先的に位置し、それにより、空気に対して露出し空中浮遊粒子の捕捉に利用可能な繊維表面積の量が減少する。結果として、バインダーの添加は、濾過性能に対して悪影響を有し得る。
図16は、媒体の組成物に2%のCFを加えることで、坪量を25%減少させることができるが、濾過性能には影響しないことを示す。この特定の実施例におけるすべての媒体は、平均直径4.0μmのガラスマイクロファイバーから作製した。ガラスマイクロファイバーのみから作製した媒体は100g/m2の坪量で作製し、重量基準で2%のCFを含む媒体は、それぞれ100および75g/m2の2つの異なる坪量で作製した。図16は、CFを使用せずに作製した100g/m2試料で測定した濾過効率曲線および圧力低下が、75g/m2において2%のCFを用いて作製した媒体とほぼ同一であることを示す。特に、両方の媒体MERV定格は11である。この図は、100g/m2の坪量において2%のCFを用いて作製した媒体が、CFを使用せずに作製した対応する媒体よりも有意に高い濾過効率を有することも示す。
機械的性質に対するCF添加の有利な影響を表8に示す。ガラスマイクロファイバーのみから作製した100g/m2試料は、弱すぎるために試験に耐えられなかった。対照的に、重量基準で2%のCFを含む媒体は、75および100g/m2の坪量でそれぞれ0.23および0.34kN/mの引張強度を有した。この場合、本明細書において議論した前述のいくつかの実施例と同様に、CFの存在により、濾過媒体の濾過効率および機械的性質の両方が改善されることが確認された。
既に表7に示したように、濾過媒体に加えられるCFのグレードは、濾過性能および機械的性質の両方に対する影響を有する。図17に示される実施例では、坪量100g/m2の媒体を、平均直径4.0μmのガラスマイクロファイバーと、種々の量のCF4またはCF5とから作製した。図17は、同じ5%の添加量で、CF4またはCF5を用いて作製した媒体は同様の濾過効率曲線を有するが、CFを用いて作製した媒体はより少ない圧力低下(26Pa対34Pa)およびより大きい品質係数(0.024対0.017)(表9参照)を有することを示す。しかし、CF4を用いて作製した濾過媒体の引張強度および曲げ剛性は、CF5を用いて作製したものよりも高い。CF5を用いて作製した試料の品質係数が、ガラスマイクロファイバーのみから作製した媒体の品質係数よりも高いことにも留意すべきである。
上記濾過媒体は、単分散ガラスマイクロファイバーから作製した。対照的に、市販の媒体は、典型的には、異なる直径の繊維のブレンドから製造される。たとえば、表10に示される処方から製造される実験用試作品はMERV定格が13である。
図18に示される実施例では、種々の量のCF(CF6)を平均直径2.7μm(A)または5.5μm(B)のガラスマイクロファイバーの代わりに使用した。両方の場合において、ガラスマイクロファイバーをCFで部分的に置き換えることで濾過効率が全体的に向上した。特に、0.35μmの空中浮遊粒子サイズにおいて測定される濾過効率は、4%のCF添加量で50%を超えた。これは30%を超える性能の向上を示す。CFの添加により、媒体の機械的性質も改善されたが、その透過率は低下した(表11)。この場合にも、CFを使用せずに作製した媒体は、弱すぎるために標準の引張試験に耐えられなかった。
すべての刊行物、特許、および特許出願は、それぞれ個別の刊行物、特許、または特許出願が、その全体が参照により援用されると明確に個別に示される場合と同じ程度で、それらの全体が参照により本明細書に援用される。本開示における用語が、参照により本明細書における文献と異なるように定義されることが見出される場合、本明細書に示される定義がその用語の定義として機能すべきである。
特定の実施形態を特に参照しながら説明を行ったが、それらの多数の修正形態が当業者に明らかであることが理解されるであろう。したがって、上記の記述および添付の図面は、特定の例であると見なすべきであり、限定を意味するものと解釈すべきではない。

Claims (135)

  1. ベースフィルター繊維と、
    セルロースフィラメントと
    を含む濾過媒体。
  2. ベースフィルター繊維と、
    セルロースフィラメントと
    を含む濾過媒体であって、前記セルロースフィラメントが、前記ベースフィルター繊維を単独で使用する場合と比較して、前記ベースフィルター繊維の少なくとも1つの機械的性質を向上させるのに適切な比率で前記ベースフィルター繊維と併用される、濾過媒体。
  3. ベースフィルター繊維と、
    セルロースフィラメントと
    を含む濾過媒体であって、少なくとも約30mgf(重量ミリグラム)のガーレー曲げ剛性を有する濾過媒体。
  4. ベースフィルター繊維と、
    セルロースフィラメントと
    を含む濾過媒体であって、少なくとも約0.02kN/mの引張強度を有する濾過媒体。
  5. ベースフィルター繊維と、
    セルロースフィラメントと
    を含む濾過媒体であって、前記ベースフィルター繊維および前記セルロースフィラメントが、結合剤を実質的に含まない濾過層を形成する、濾過媒体。
  6. ベースフィルター繊維と、
    セルロースフィラメントと
    を含む濾過媒体であって、前記ベースフィルター繊維および前記セルロースフィラメントが、10mm未満の厚さを有する濾過層を形成する、濾過媒体。
  7. ベースフィルター繊維と、
    セルロースフィラメントと
    を含む濾過媒体であって、前記セルロースフィラメントが、前記ベースフィルター繊維を単独で使用する場合と比較して、前記ベースフィルター繊維の濾過効率と少なくとも1つの機械的性質とを向上させるのに適切な比率で前記ベースフィルター繊維と併用される、濾過媒体。
  8. ベースフィルター繊維と、
    セルロースフィラメントと
    を含む濾過媒体であって、前記セルロースフィラメントが、前記ベースフィルター繊維を単独で使用する場合と比較して、前記ベースフィルター繊維の濾過効率を少なくとも1%だけ向上させ、かつ引張強度を少なくとも0.02kN/mだけ向上させるのに適切な比率で前記ベースフィルター繊維と併用される、濾過媒体。
  9. 少なくとも約100mgfの曲げ剛性を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  10. 少なくとも約300mgfの曲げ剛性を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  11. 少なくとも約500mgfの曲げ剛性を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  12. 少なくとも約700mgfの曲げ剛性を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  13. 少なくとも約1000mgfの曲げ剛性を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  14. 少なくとも約2000mgfの曲げ剛性を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  15. 少なくとも約4000mgfの曲げ剛性を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  16. 少なくとも約6000mgfの曲げ剛性を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  17. 約1000〜約10000mgfの曲げ剛性を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  18. 約2000〜約7500mgfの曲げ剛性を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  19. 前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、少なくとも約0.25%のセルロースフィラメントを含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  20. 前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、少なくとも約1%のセルロースフィラメントを含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  21. 前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、少なくとも約2%のセルロースフィラメントを含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  22. 前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、少なくとも約3%のセルロースフィラメントを含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  23. 前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、少なくとも約4%のセルロースフィラメントを含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  24. 前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、少なくとも約5%のセルロースフィラメントを含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  25. 前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、少なくとも約6%のセルロースフィラメントを含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  26. 前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、少なくとも約7%のセルロースフィラメントを含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  27. 前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、少なくとも約8%のセルロースフィラメントを含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  28. 前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、少なくとも約9%のセルロースフィラメントを含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  29. 前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、少なくとも約10%のセルロースフィラメントを含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  30. 前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、約0.5%〜約30%のセルロースフィラメントを含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  31. 前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、約2%〜約10%のセルロースフィラメントを含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  32. 前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、約2%〜約5%のセルロースフィラメントを含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  33. 前記セルロースフィラメントが約100μm〜約2mmの平均長さを有する、請求項1〜32のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  34. 前記セルロースフィラメントが約30nm〜約500nmの平均幅を有する、請求項1〜33のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  35. 前記セルロースフィラメントが約200〜約1000の平均アスペクト比を有する、請求項1〜34のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  36. 少なくとも約0.05kN/mの引張強度を有する、請求項1〜35のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  37. 少なくとも約0.07kN/mの引張強度を有する、請求項1〜35のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  38. 少なくとも約0.15kN/mの引張強度を有する、請求項1〜35のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  39. 少なくとも約0.2kN/mの引張強度を有する、請求項1〜35のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  40. 少なくとも約0.4kN/mの引張強度を有する、請求項1〜35のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  41. 少なくとも約0.6kN/mの引張強度を有する、請求項1〜35のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  42. 少なくとも約1.0kN/mの引張強度を有する、請求項1〜35のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  43. 少なくとも約5.0kN/mの引張強度を有する、請求項1〜35のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  44. 約0.2kN/m〜約2.0kN/mの引張強度を有する、請求項1〜35のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  45. 約0.2kN/m〜約1.5kN/mの引張強度を有する、請求項1〜35のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  46. 約0.2kN/m〜約1.3kN/mの引張強度を有する、請求項1〜35のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  47. 重量基準で約2%〜約10%のセルロースフィラメントを含み、約0.2kN/m〜約2.0kN/mの引張強度を有する、請求項1〜35のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  48. 重量基準で約2%〜約5%のセルロースフィラメントを含み、約0.2kN/m〜約0.8kN/mの引張強度を有する、請求項1〜35のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  49. 重量基準で約5%〜約10%のセルロースフィラメントを含み、約0.7kN/m〜約1.4kN/mの引張強度を有する、請求項1〜35のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  50. 重量基準で少なくとも約2%のセルロースフィラメントを含み、約0.2kN/mの引張強度を有する、請求項1〜35のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  51. 重量基準で少なくとも約1%のセルロースフィラメントを含み、約0.2kN/mの引張強度を有する、請求項1〜35のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  52. 結合剤を実質的に含まない、請求項1〜51のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  53. 前記濾過媒体の第1の表面と前記濾過媒体の第2の表面との間で10.5フィート/分の流速で測定される差圧(ΔP)が約1Pa〜約700Paである、請求項1〜52のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  54. 前記濾過媒体の第1の表面と前記濾過媒体の第2の表面との間で10.5フィート/分の流速で測定される差圧(ΔP)が約1Pa〜約400Paである、請求項1〜52のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  55. 前記濾過媒体の第1の表面と前記濾過媒体の第2の表面との間で10.5フィート/分の流速で測定される差圧(ΔP)が約1Pa〜約300Paである、請求項1〜52のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  56. 前記濾過媒体の第1の表面と前記濾過媒体の第2の表面との間で10.5フィート/分の流速で測定される差圧(ΔP)が約1Pa〜約200Paである、請求項1〜52のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  57. 0.3μmのサイズを有する空中浮遊粒子について少なくとも約50%の濾過効率を有する、請求項1〜56のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  58. 0.3μmのサイズを有する空中浮遊粒子について少なくとも約60%の濾過効率を有する、請求項1〜56のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  59. 0.3μmのサイズを有する空中浮遊粒子について少なくとも約70%の濾過効率を有する、請求項1〜56のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  60. 0.3μmのサイズを有する空中浮遊粒子について少なくとも約80%の濾過効率を有する、請求項1〜56のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  61. 0.3μmのサイズを有する空中浮遊粒子について少なくとも約90%の濾過効率を有する、請求項1〜56のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  62. 0.3μmのサイズを有する空中浮遊粒子について少なくとも約99%の濾過効率を有する、請求項1〜56のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  63. 前記ベースフィルター繊維の第1の部分と前記セルロースフィラメントの第1の部分とが、0.005mm〜約10mmの厚さを有する第1の層を形成し、および前記ベースフィルター繊維の第2の部分と前記セルロースフィラメントの第2の部分とが、約0.005mm〜約10mmの厚さを有する第2の層を形成する、請求項1〜62のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  64. 前記ベースフィルター繊維が、木繊維、農業繊維、天然繊維、人造繊維、およびポリマー繊維から選択される、請求項1〜63のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  65. 前記ベースフィルター繊維が、ガラス繊維、セルロース繊維、炭素繊維、セラミック繊維、シリカ繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリオレフィン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリアラミド繊維、ポリイミド繊維、およびポリ乳酸繊維から選択される、請求項1〜63のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  66. 前記ベースフィルター繊維がガラス繊維または木材パルプ繊維である、請求項1〜63のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  67. 前記ベースフィルター繊維がカーリーパルプ繊維から選択される、請求項1〜63のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  68. 前記ベースフィルター繊維がガラス繊維である、請求項1〜63のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  69. 前記ベースフィルター繊維が単分散ガラス繊維である、請求項1〜63のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  70. 前記ベースフィルター繊維が、約0.5〜約11μmの平均直径を有する単分散ガラス繊維である、請求項1〜63のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  71. 前記ベースフィルター繊維が、約4〜約8μmの平均直径を有する単分散ガラス繊維である、請求項1〜63のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  72. 前記ベースフィルター繊維が、約4〜約6μmの平均直径を有する単分散ガラス繊維である、請求項1〜63のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  73. 約30〜約150g/m2の坪量を有する、請求項1〜72のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  74. 約50〜約120g/m2の坪量を有する、請求項1〜72のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  75. 約60〜約100g/m2の坪量を有する、請求項1〜72のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  76. 約40〜約100g/m2の坪量を有する、請求項1〜72のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  77. 約50〜約100g/m2の坪量を有する、請求項1〜72のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  78. 約45〜約90g/m2の坪量を有する、請求項1〜72のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  79. 約50〜約75g/m2の坪量を有する、請求項1〜72のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  80. 約0.01〜約0.05の品質係数を有する、請求項1〜72のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  81. 約0.005〜約0.1の品質係数を有する、請求項1〜72のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  82. 少なくとも8のMERV定格を有する、請求項1〜72のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  83. 少なくとも10のMERV定格を有する、請求項1〜72のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  84. 少なくとも12のMERV定格を有する、請求項1〜72のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  85. 少なくとも14のMERV定格を有する、請求項1〜72のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  86. 約8〜約14のMERV定格を有する、請求項1〜72のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  87. ベースフィルター繊維と、
    セルロースフィラメントと
    を含む濾過媒体であって、
    約30〜約150g/m2の坪量、
    少なくとも8のMERV定格、
    200Pa未満の圧力低下、
    少なくとも0.1kN/mの引張強度、および
    少なくとも200mgfの曲げ剛性
    を有する濾過媒体。
  88. ベースフィルター繊維と、
    セルロースフィラメントと
    を含む濾過媒体であって、
    約40〜約100g/m2の坪量、
    少なくとも99%の濾過効率、
    300Pa未満の圧力低下、
    少なくとも0.1kN/mの引張強度、および
    少なくとも200mgfの曲げ剛性
    を有する濾過媒体。
  89. HEPA濾過媒体である、請求項1〜88のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  90. 前記セルロースフィラメントの一部が前記ベースフィルター繊維と絡み合う、請求項1〜89のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  91. 前記ベースフィルター繊維と絡み合うことが、前記ベースフィルター繊維を包み込むことを含む、請求項90に記載の濾過媒体。
  92. 前記セルロースフィラメントの一部が局所的に凝集し、それによってウェブ状またはフィルム状の構造を形成する、請求項1〜91のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  93. 前記セルロースフィラメントの一部が前記セルロースフィラメント間に水素結合を形成する、請求項1〜92のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  94. 前記濾過媒体に切れ目およびひだを付けるのに十分な剛性を有する、請求項1〜93のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  95. 前記ベースフィルター繊維および前記セルロースフィラメントのウェットレイイングから形成される、請求項1〜94のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  96. 前記ウェットレイイングが、
    ベースフィルター繊維および約0.05g/L〜約1.0g/Lの濃度のセルロースフィラメントを含む水中または別の溶媒中の懸濁液を調製するステップと、
    前記懸濁液を形成用の布またはメッシュに通して排液することにより、または発泡体形成プロセスにより、前記濾過媒体を形成するステップと、
    ベースフィルター繊維およびセルロースフィラメントを含む前記濾過媒体を熱、凍結乾燥、通気乾燥、または空気乾燥によって乾燥させるステップと
    を含む、請求項95に記載の濾過媒体。
  97. 前記セルロースフィラメントがアニオン電荷またはカチオン電荷を有する、請求項1〜96のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  98. 前記セルロースフィラメントが疎水性または親水性である、請求項1〜97のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  99. 前記ベースフィルター繊維の第1の部分と、前記セルロースフィラメントの第1の部分とが第1の層を形成し、前記第1の部分が、セルロースフィラメントの前記第1の部分とベースフィルター繊維の前記第1の部分との全重量に基づく重量基準で、第1のパーセント値のセルロースフィラメントを含み、
    前記ベースフィルター繊維の第2の部分と、前記セルロースフィラメントの第2の部分とが第2の層を形成し、前記第2の部分が、セルロースフィラメントの前記第2の部分とベースフィルター繊維の前記第2の部分との全重量に基づく重量基準で、第2のパーセント値のセルロースフィラメントを含み、
    前記第1のパーセント値と前記第2のパーセント値とが異なる、請求項1〜98のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  100. 前記ベースフィルター繊維の第1の部分と、前記セルロースフィラメントの第1の部分とが第1の層を形成し、セルロースフィラメントの前記第1の部分が第1のグレード/サイズを有し、
    前記ベースフィルター繊維の第2の部分と、前記セルロースフィラメントの第2の部分とが第2の層を形成し、セルロースフィラメントの前記第2の部分が第2のグレード/サイズを有し、
    前記第1のグレードと前記第2のグレードとが異なる、請求項1〜99のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  101. 前記セルロースフィラメントがフィブリル化されていない、請求項1〜100のいずれか一項に記載の濾過媒体。
  102. 濾過媒体を調製する方法であって、
    ベースフィルター繊維および約0.05g/L〜約1.0g/Lの濃度のセルロースフィラメントを含む懸濁液を調製するステップと、
    前記懸濁液を形成用の布またはメッシュに通して排液することによって前記濾過媒体を形成するステップと、
    前記濾過媒体を乾燥させ、それにより、前記セルロースフィラメントの水素結合と、前記セルロースフィラメントの凝集と、前記セルロースフィラメント間および/または前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との間の絡み合いとの少なくとも1つを生じさせるステップと
    を含む方法。
  103. 濾過媒体を調製する方法であって、
    ベースフィルター繊維および約0.05g/L〜約1.0g/Lの濃度のセルロースフィラメントを含む懸濁液を調製するステップと、
    前記懸濁液を形成用の布またはメッシュに通して排液することによって前記濾過媒体を形成するステップと、
    前記濾過媒体を乾燥させるステップと、
    前記セルロースフィラメントの濃度および前記セルロースフィラメントのグレードの少なくとも1つを選択することにより、前記濾過媒体の細孔形状および/または細孔径を制御するステップと
    を含む方法。
  104. 濾過媒体を調製する方法であって、
    ベースフィルター繊維および約0.05g/L〜約1.0g/Lの濃度のセルロースフィラメントを含む懸濁液を調製するステップと、
    前記懸濁液を形成用の布またはメッシュに通して排液することによって前記濾過媒体を形成し、前記濾過媒体を乾燥させるステップと、
    前記セルロースフィラメントの濃度、前記セルロースフィラメントのグレードの少なくとも1つを選択することにより、および/あるいは機械的に、または化学物質と、任意選択的に熱、凍結乾燥、溶媒交換とを使用して、または前記懸濁液への化学物質の添加(脱結合剤など)によって前記セルロースフィラメントを前処理することにより、前記セルロースフィラメントの凝集の程度を制御するステップと
    を含む方法。
  105. 濾過媒体を調製する方法であって、
    ベースフィルター繊維およびセルロースフィラメントを希薄懸濁液中で混合するステップと、
    前記懸濁液を形成用の布またはメッシュに通して排液することによって前記濾過媒体を形成するステップと、
    前記濾過媒体を乾燥させ、それにより、前記セルロースフィラメント間および/または前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との間の凝集および絡み合いの少なくとも1つを生じさせるステップと
    を含む方法。
  106. 前記セルロースフィラメントの投入量が前記濾過媒体の細孔径に基づいて選択される、請求項102〜105のいずれか一項に記載の方法。
  107. 前記セルロースフィラメントの少なくとも1つの寸法が前記濾過媒体の細孔径に基づいて選択される、請求項102〜105のいずれか一項に記載の方法。
  108. 前記セルロースフィラメントの投入量が、前記濾過媒体中の前記セルロースフィラメントの水素結合または前記濾過媒体中の前記セルロースフィラメントの凝集の程度に基づいて選択される、請求項102〜105のいずれか一項に記載の方法。
  109. ベースフィルター繊維を含む濾過媒体の濾過効率を向上させる方法であって、前記ベースフィルター繊維の少なくとも一部をセルロースフィラメントで置き換えるステップ、またはセルロースフィラメントの少なくとも一部を前記濾過媒体に加えるステップを含む方法。
  110. 0.3μmの粒子サイズにおける前記濾過効率が約1%〜約500%だけ向上される、請求項109に記載の方法。
  111. ベースフィルター繊維を含む濾過媒体の機械的性質を改善する方法であって、前記ベースフィルター繊維の少なくとも一部をセルロースフィラメントで置き換えるステップ、またはセルロースフィラメントの少なくとも一部を前記濾過媒体に加えるステップを含む方法。
  112. 引張強度が約0.02kN/m〜約5.0kN/mだけ改善される、請求項111に記載の方法。
  113. 前記機械的性質が、曲げ剛性、引張強度、比破裂強度、伸び、脆性、およびそれらの組合せから選択される、請求項111に記載の方法。
  114. ベースフィルター繊維を含む濾過媒体の最小効率報告値(MERV)定格を向上させる方法であって、前記ベースフィルター繊維の少なくとも一部をセルロースフィラメントで置き換えるステップ、またはセルロースフィラメントの少なくとも一部を前記濾過媒体に加えるステップを含む方法。
  115. 前記MERV定格が少なくとも1の値だけ向上される、請求項114に記載の方法。
  116. ベースフィルター繊維を含む濾過媒体の曲路性を向上させる方法であって、前記ベースフィルター繊維の少なくとも一部をセルロースフィラメントで置き換えるステップ、またはセルロースフィラメントの少なくとも一部を前記濾過媒体に加えるステップを含む方法。
  117. 前記曲路率が少なくとも1の値だけ向上される、請求項116に記載の方法。
  118. ベースフィルター繊維を含む濾過媒体の機械的性質を改善する方法であって、前記ベースフィルター繊維の少なくとも一部をセルロースフィラメントで置き換えるステップ、またはセルロースフィラメントの少なくとも一部を前記濾過媒体に加えるステップを含み、前記セルロースフィラメントが、前記濾過媒体の曲げ剛性、前記濾過媒体の引張強度、前記濾過媒体の最小濾過効率、前記濾過媒体のMERV定格、前記濾過媒体の均一性、前記濾過媒体の曲路性、またはそれらの組合せを向上させることを可能にする、方法。
  119. ベースフィルター繊維を含む濾過媒体の坪量均一性を改善する方法であって、前記ベースフィルター繊維の少なくとも一部をセルロースフィラメントで置き換えるステップ、またはセルロースフィラメントの少なくとも一部を前記濾過媒体に加えるステップを含む方法。
  120. 前記濾過媒体が、前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、約0.1〜約30%のセルロースフィラメントを含む、請求項102〜119のいずれか一項に記載の方法。
  121. 前記濾過媒体が、前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、約0.5〜約30%のセルロースフィラメントを含む、請求項102〜119のいずれか一項に記載の方法。
  122. 前記濾過媒体が、前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、約1〜約30%のセルロースフィラメントを含む、請求項102〜119のいずれか一項に記載の方法。
  123. 前記濾過媒体が、前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、約1〜約15%のセルロースフィラメントを含む、請求項102〜119のいずれか一項に記載の方法。
  124. 前記濾過媒体が、前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、約1〜約10%のセルロースフィラメントを含む、請求項102〜119のいずれか一項に記載の方法。
  125. 前記濾過媒体が、前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、約2〜約10%のセルロースフィラメントを含む、請求項102〜119のいずれか一項に記載の方法。
  126. 前記ベースフィルター繊維および前記セルロースフィラメントが、結合剤を実質的に含まない濾過層を形成する、請求項102〜125のいずれか一項に記載の方法。
  127. ベースフィルター繊維およびセルロースフィラメントを含む濾過媒体であって、前記セルロースフィラメントが、前記ベースフィルター繊維と絡み合うウェブ状またはフィルム状の構造を形成する、濾過媒体。
  128. ベースフィルター繊維およびセルロースフィラメントを含む濾過媒体であって、前記セルロースフィラメントが、全体的に、前記ベースフィルター繊維間にウェブ状またはフィルム状の構造を形成する、濾過媒体。
  129. 前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、約0.1〜約30%のセルロースフィラメントを含む、請求項127または128に記載の濾過媒体。
  130. 前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、約0.5〜約30%のセルロースフィラメントを含む、請求項127または128に記載の濾過媒体。
  131. 前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、約1〜約20%のセルロースフィラメントを含む、請求項127または128に記載の濾過媒体。
  132. 前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、約1〜約15%のセルロースフィラメントを含む、請求項127または128に記載の濾過媒体。
  133. 前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、約1〜約10%のセルロースフィラメントを含む、請求項127または128に記載の濾過媒体。
  134. 前記セルロースフィラメントと前記ベースフィルター繊維との全重量に基づく重量基準で、約2〜約10%のセルロースフィラメントを含む、請求項127または128に記載の濾過媒体。
  135. 前記ベースフィルター繊維および前記セルロースフィラメントが、結合剤を実質的に含まない濾過層を形成する、請求項127〜134のいずれか一項に記載の濾過媒体。
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