JP2018127861A - 建具及び建具における戸体の吊り込み方法 - Google Patents
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Description
前記カバー部材の室外側の見付け面は、前記戸体の室外側の見付け面と面一であることが好ましい。
前記吊り込み工程後、前記移動機構により、前記戸体が前記上枠の室外側端部より室外側から室内側に配置されるように前記枠体側羽根板を移動させる室外−室内移動工程と、
前記室外−室内移動工程後、前記固定用孔に前記固定部材を挿通することにより前記戸体を前記縦枠に固定する固定工程(例えば、後述の固定工程S7)と、を有する戸体の吊り込み方法が好ましい。
図1は、本発明の第一実施形態に係る建具の正面図である。本明細書において、建具1の奥行方向を見込み方向と言い、建具1の表面に沿う方向を見付け方向と言う。
図1に示すように、建具1は、戸体2と、枠体3と、丁番4と、カバー部材としての丁番カバー5と、を有する。
戸体2は、開口部等の出入口を開閉するように取り付けられる長方形の板体であり、ドアの戸先側に取っ手6が設けられている。
枠体3は、開口部等の周囲に設けられる部材であり、開口部等の上方で幅方向に延びる上枠31及び下枠33と、上枠31及び下枠33の両端部を結ぶ一対の縦枠32と、により構成される。
枠体側羽根板41は、長孔411と、固定用孔412を有する。
長孔411は、枠体側羽根板41の長手方向に離間して2つ、見込み方向に延びるように形成される。長孔411は、長孔411の長手方向が、枠体側羽根板41の短手方向に沿って延びる。
固定用孔412は、枠体側羽根板41の長手方向に沿って縦に3つ、短手方向に2列、計6つ配置される。固定用孔412は、長手方向に沿って配置される3つの固定用孔412のうち、長手方向外側の固定用孔412と、中央側の固定用孔412との間に、長孔411が位置するように並んでいる。固定用孔412には、固定部材としての固定ねじ414が取り付けられる。固定ねじ414は、皿小ねじである(図3(c)参照)。
移動機構は、長孔411と、長孔411に挿通して縦枠32の見込み面32aに一時的に固定される仮固定部材としての取り付けねじ413(図3(a)参照)により構成される。
戸体側羽根板43は、戸体2に取り付けるための戸体固定用孔431を有し、ねじにより固定される。戸体固定用孔431は、戸体側羽根板43の長手方向に沿って縦に3つ、短手方向に2列、計6つ配置されている。
取り付け部51は、戸体2の吊元側の見込み面に沿って取り付けられる部分である。
表面部52は、取り付け部51から屈曲し、戸体2の室外側の見付け面と面一に延びる。表面部の枠体3側の端部は、見込み方向の室内側に向かってわずかに屈曲している。
なお、取り付けねじ413は、取り付けねじ413を締結した跡が見えないように、縦枠32にそのまま取り付けられる。このため、枠体側羽根板41はより強固に取り付けられる。
本実施形態によれば、建具1を、建物の開口部に配置される枠体3と、枠体3の内側に配置される戸体2と、枠体3を構成する縦枠32の見込み面32aに取り付けられる枠体側羽根板41と、枠体側羽根板41の室外側端部から上方に向かって突出する軸部42と、戸体2の吊元側の側面に取り付けられる戸体側羽根板43と、戸体側羽根板43の軸部42側の端部に設けられ軸部42を受ける軸受け部44と、を有し、戸体2を開閉可能に枠体3に連結する丁番4と、を含んで構成した。また、軸部42及び軸受け部44を、枠体3を構成する上枠31における室外側端部よりも室内側に配置した。また、戸体2を上枠31の室外側端部よりも室外側から室内側へ見込み方向に移動させることが可能な移動機構を含んで構成した。
本実施形態によれば、丁番4の軸部42及び軸受け部44が枠体3の室外側端部よりも室内側に位置しているので、室外側から見たときに丁番4が戸体2の表面から突出することがなく意匠性が高まる。さらに、戸体2が枠体3の上枠31に干渉するような位置関係であっても、戸体2が枠体3の室外側端部よりも室外側から室内側へ見込方向に移動可能な移動機構を含んでいるので、戸体2を上方に持ち上げてケンドン方式で吊り込んだ後に戸体2を室内側へ移動させることができ、施工性が向上する。よって、容易に戸体2を吊り込むことができる。
第二実施形態以降の説明において、第一実施形態と共通する点については説明を省略又は簡略化する。また、第一実施形態と共通する構成には、第一実施形態と共通する符号を用いる。
第二実施形態の建具1Aにおいては、主に、移動機構が、縦枠32に形成される長孔321と、取り付けねじ413とにより構成されている点で、第一実施形態と異なる。
長孔321は、縦枠32の見込み面32aにおいて見込方向に沿って延び、上下に離間して二本形成される。
縦枠固定用孔322は、長孔321を間に挟むように上下方向に三個配置され、見込方向内側に一列と外側に一列、計二列形成される。縦枠固定用孔322は、縦枠32の見込み面32aにおいて、以下に説明する羽根板固定用孔412に対応する位置に形成される。
羽根板固定用孔412は、第一実施形態における固定用孔412と同じ形状を有し、同じ位置に配置される。
長孔取り付け孔411Aは、枠体側羽根板41Aを縦枠32の見込み面32aに取り付けたときに、長孔321に重なる位置に配置される円形の孔である。長孔取り付け孔411Aは、羽根板固定用孔412の間に挟まれるように、上下に離間して二つ形成される。
縦枠32の見込み面32aに枠体側羽根板41Aを当て、長孔321に、長孔取り付け孔411Aを重ねる。
次に、図6(a)及び図7(a)に示すように、後に戸体2を取り付けた際、戸体2が枠体3の室外側端部よりも室外側に配置されるような位置に、枠体側羽根板41Aを配置する。枠体側羽根板41Aの位置は、第一実施形態と同様である。そして、取り付けねじ413を長孔取り付け孔411Aから長孔321に挿通させて、一時的にしっかりと締結する。この時、軸部42が見込方向に移動しないように固定する。第二実施形態では、図7(a)〜(c)に示されるように、縦枠32の内部の長孔321の裏側にナット415が配置され、取り付けねじ413を固定できるように構成されている。
次に、図6(b)及び図7(b)に示すように、戸体側羽根板43が取り付けられた戸体2を枠体3に吊り込む。
次に、図7(c)に示すように、戸体2に丁番カバー5を取り付ける。
第三実施形態の建具1Bにおいては、長孔411、321が形成されず、移動機構として、枠体側羽根板41Bのスライド移動を可能にするスライド枠35が縦枠32の見込み面32aに取り付けられる点で第一及び第二実施形態と異なる。
当接部351aは、見込み面32aに当接する平坦な面であり、図8(a)等に示すように見込方向に長い長方形である。当接部351aは、ねじにより見込み面32aに固定される。
保持部351bは、当接部351aの短手方向の端部から、見込み面32aから外側へ離れる方向に起立する。また、図9(e)に示すように、保持部351bは、起立した部分の上端から見込み面32aと平行な方向に延び、全体で断面視L字型である。保持部351bは、向かい合う一対の枠部351が、枠部351同士の間に枠体側羽根板41Bをスライド移動可能に保持する空間を形成するように配置される。すなわち、保持部351bは、一対の枠部351が見込み面32aに配置された状態で、当接部351aの短手方向の端部の互いに向き合う側に配置される。
その後、戸体2を上方に持ち上げ、軸部42と軸受け部44の位置を合せる。
次に、図8(b)及び図9(b)に示すように、戸体側羽根板43が取り付けられた戸体2を枠体3に吊り込む。
次に、図9(c)に示すように、戸体2に丁番カバー5を取り付ける。
例えば、上記実施形態では、丁番4は戸体2の長手方向に沿って3箇所配置されているが、丁番の数や配置箇所は、戸体2の大きさや意匠によって変更される。また、丁番カバー5は、戸体2の長手方向に沿って上下に連続しているが、これに限られない。丁番4が設けられる位置に対応して部分的に設けられてもよい。
2 戸体
3 枠体
4 丁番
5 丁番カバー(カバー部材)
32 縦枠
32a見込み面
41 枠体側羽根板
42 軸部
43 戸体側羽根板
44 軸受け部
411 長孔
413 取り付けねじ(仮固定部材)
412 固定用孔
414 固定ねじ(固定部材)
Claims (9)
- 建物の開口部に配置される枠体と、
前記枠体の内側に配置される戸体と、
前記枠体を構成する縦枠の見込み面に取り付けられる枠体側羽根板と、該枠体側羽根板の室外側端部から上方に向かって突出する軸部と、前記戸体の吊元側の側面に取り付けられる戸体側羽根板と、該戸体側羽根板の前記軸部側の端部に設けられ前記軸部を受ける軸受け部と、を有し、前記戸体を開閉可能に前記枠体に連結する丁番と、を備える建具であって、
前記軸部及び前記軸受け部は、前記枠体を構成する上枠における室外側端部よりも室内側に配置され、
前記戸体を前記上枠の室外側端部よりも室外側から室内側へ見込み方向に移動させることが可能な移動機構を有する建具。 - 前記移動機構は、
前記枠体側羽根板又は前記縦枠に形成され、見込み方向に延びる長孔と、
前記長孔に挿通され、前記縦枠の見込み面に前記枠体側羽根板を見込み方向に移動可能に仮固定する仮固定部材と、により構成される請求項1に記載の建具。 - 前記枠体側羽根板は、固定部材を挿通して前記縦枠の見込み面に前記枠体側羽根板を固定するための固定用孔を有する請求項1又は2に記載の建具。
- 前記戸体の吊元側端部に取り付けられ、前記吊元側端部から前記丁番の室外側を覆うように見付け方向に延びるカバー部材をさらに備え、
前記カバー部材の室外側の見付け面は、前記戸体の室外側の見付け面と面一である請求項1から3いずれかに記載の建具。 - 請求項1に記載の建具における前記戸体の吊り込み方法であって、
前記戸体側羽根板が取り付けられた前記戸体を吊り込んで前記軸受け部に前記軸部を挿通する吊り込み工程と、
前記吊り込み工程後、前記移動機構により、前記戸体が前記上枠の室外側端部より室外側から室内側に配置されるように前記枠体側羽根板を移動させる室外−室内移動工程と、を有する戸体の吊り込み方法。 - 前記吊り込み工程前に、前記移動機構により、前記戸体を室内側から前記枠体の室外側端部よりも室外側に配置されるように前記枠体側羽根板を移動させる室内−室外移動工程と、をさらに有する請求項5に記載の戸体の吊り込み方法。
- 請求項2に記載の建具における前記戸体の吊り込み方法であって、
前記長孔に前記仮固定部材を挿通することにより、前記枠体側羽根板を見込み方向に移動可能に仮固定する仮固定工程と、
前記仮固定工程後、前記移動機構により、前記戸体が取り付けられた場合に前記戸体を室内側から前記枠体の室外側端部よりも室外側に配置される位置まで前記枠体側羽根板を移動させる室内−室外移動工程と、
前記室内−室外移動工程後、前記戸体側羽根板が取り付けられた前記戸体を吊り込んで前記軸受け部に前記軸部を挿通する吊り込み工程と、
前記吊り込み工程後、前記移動機構により、前記戸体が前記上枠の室外側端部より室外側から室内側に配置されるように前記枠体側羽根板を移動させる室外−室内移動工程と、を有する戸体の吊り込み方法。 - 前記室内−室外移動工程の後、前記吊り込み工程の前に、前記仮固定部材を一時的に強く締結する一時締結工程と、を有する請求項7に記載の戸体の吊り込み方法。
- 請求項3に記載の建具における前記戸体の吊り込み方法であって、
前記移動機構により、前記戸体が取り付けられた場合に前記戸体を室内側から前記枠体の室外側端部よりも室外側に配置される位置まで前記枠体側羽根板を移動させる室内−室外移動工程と、
前記室内−室外移動工程後、前記戸体側羽根板が取り付けられた前記戸体を吊り込んで前記軸受け部に前記軸部を挿通する吊り込み工程と、
前記吊り込み工程後、前記移動機構により、前記戸体が前記上枠の室外側端部より室外側から室内側に配置されるように前記枠体側羽根板を移動させる室外−室内移動工程と、
前記室外−室内移動工程後、前記固定用孔に前記固定部材を挿通することにより前記戸体を前記縦枠に固定する固定工程と、を有する戸体の吊り込み方法。
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