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JP2018197325A - レジスト樹脂 - Google Patents

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JP2018197325A JP2017103233A JP2017103233A JP2018197325A JP 2018197325 A JP2018197325 A JP 2018197325A JP 2017103233 A JP2017103233 A JP 2017103233A JP 2017103233 A JP2017103233 A JP 2017103233A JP 2018197325 A JP2018197325 A JP 2018197325A
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Abstract

【課題】現像時の残渣の発生を抑制し、密着性の良いパターンを得ることができるレジスト樹脂の提供。【解決手段】式(1)で示されるモノマー(A)の含有割合が1〜40モル%であり、カルボキシル基を有するモノマー(B)の含有割合が5〜40モル%であり、他の共重合可能なモノマー(C)の含有割合が20〜94モル%であり、重量平均分子量が3,000〜100,000であるレジスト樹脂。(R1はH又はメチル;R2はH、メチル又はエチル;R3はC1〜18のアルキル)【選択図】なし

Description

本発明は、現像時の残渣の発生を抑制し、密着性の良いパターンを得ることができるレジスト樹脂に関するものである。
近年、フォトレジスト材料は広く応用されており、テレビやスマートフォンをはじめとする電子製品等の製造工程又は加工工程に不可欠な微細加工材料となっている。係るレジスト材料は、マスクを用いた活性エネルギー線の照射により、露光部と未露光部のアルカリ溶液への溶解性の差を発現させることによってパターン化が行われる。次いで、アルカリ溶液で未露光部を溶解させ、さらに加熱による溶剤の除去及び硬化を行うことによって、所定形状のパターン形成が行われる。
活性エネルギー線照射部の溶解性が低下するレジスト材料を特にネガ型レジストと呼ぶ。ネガ型レジストは、活性エネルギー線による硬化に基づいて機械的強度等の向上が望めるため、プリント配線板材料のソルダーレジストや液晶ディスプレイのカラーフィルター用保護膜等の永久レジストとして応用されている。
近年では、電子製品の小型化、集積回路の微細化に伴い、レジスト性能の向上が一層強く望まれている。レジスト材料は不要な部分をアルカリ溶液により溶解させ除去するが、その際に十分に除去されずに残存する残渣が生じる場合がある。電子機器の小型化、微細化により、これまで問題とならなかった微量の残渣も、特性へ悪影響をおよぼすおそれがあり、残渣の低減が求められている。しかし、残渣を低減すると硬化物の密着性が低下する傾向があり、このため残渣の低減と密着性の両立が求められている。
密着性が良好で、さらに現像時の残渣を低減する方法として、特許文献1には、レジスト樹脂組成物として、イソシアネート基またはアミノ基を有するシランカップリング剤を添加する方法が開示されている。また、特許文献2には、レジスト樹脂組成物にメルカプト基を含有する珪素化合物を添加する方法が開示されている。
特開2010−33027号公報 特開2016−191884号公報
特許文献1、2では、前述のような各成分の添加により密着性および現像残渣低減を図っている。しかし、レジスト樹脂組成物の主成分であるレジスト樹脂としては公知の化合物を使用しており、レジスト樹脂の特性向上までには至っていなかった。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は現像時の残渣の発生を抑制し、密着性の良いパターンを得ることができるレジスト樹脂を提供することである。
本発明者は、前記課題を解決すべく検討した結果、ウレア構造を有する特定構造のモノマーからなるレジスト樹脂が上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、以下のものである。
下記一般式(1)で示されるモノマー(A)の含有割合が1モル%〜40モル%であり、カルボキシル基を有するモノマー(B)の含有割合が5モル%〜40モル%であり、他の共重合可能なモノマー(C)の含有割合が20〜94モル%であり、重量平均分子量が3,000〜100,000であることを特徴とする、レジスト樹脂。

Figure 2018197325
(式(1)中、
は水素原子またはメチル基を示し、
は水素原子、メチル基またはエチル基を示し、
は炭素数1〜18のアルキル基を示す。)
本発明のレジスト樹脂によれば、現像時の残渣の発生を抑制し、密着性の良いパターンを得ることができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
〔モノマー(A)〕
本発明で用いるモノマー(A)は、下記一般式(1)で示される。
Figure 2018197325
式(1)中、Rは、水素原子またはメチル基であり、重合のしやすさの観点からメチル基が特に好ましい。
は、水素原子、メチル基またはエチル基を示すが、水素原子が特に好ましい。
は、炭素数1〜18のアルキル基である。炭素数1〜18のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、iso-ブチル基、tert-
ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、ドデシル基、ステアリル基などが挙げられ、合成のしやすさと密着性の観点から、Rの炭素数は2〜12が好ましく、3〜6がより好ましい。
(モノマー(B))
カルボキシル基を有するモノマー(B)としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸等が挙げられ、共重合反応性、アルカリ水溶液に対する溶解性及び入手の容易性からアクリル酸、メタクリル酸が好ましい。モノマー(B)が有するカルボキシル基の数は、2以下が好ましく、1であることが更に好ましい。また、モノマー(B)は一種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
(モノマー(C))
その他の共重合可能なモノマー(C)としては、モノマー(A)またはモノマー(B)と共重合が可能であるモノマーであれば特に限定されるものではなく、1種または2種以上含んでも良いが、(メタ)アクリル酸エステル単量体、芳香族ビニル化合物が好ましい。
(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物などを挙げられ、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジルが好ましい。
芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−エチルスチレン、m−エチルスチレン、o−エチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン、ヒドロキシスチレン、t−ブトキシスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレンなどが挙げられ、スチレンが好ましい。
モノマー(A)、(B)、(C)の合計量を100モル%としたとき、モノマー(A)の含有割合は、1〜40モル%であり、好ましくは2〜30モル%、より好ましくは3〜20モル%である。またカルボキシル基を有するモノマー(B)の含有割合は、5〜40モル%であり、好ましくは7〜30モル%、より好ましくは10〜20モル%である。その他の共重合可能なモノマー(C)の含有割合は、20〜94モル%であり、好ましくは40〜91モル%、より好ましくは60〜87モル%である。モノマー(A)〜(C)の含有割合を前記の割合とすることで、現像時の残渣の発生を抑制し、密着性の良いパターンを得ることができ、さらにアルカリ現像性等のレジスト特性を満足することができる。
〔レジスト樹脂〕
レジスト樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いてポリスチレン換算で求めることができ、3,000〜100,000であり、好ましくは4,000〜50,000、より好ましくは5,000〜30,000である。レジスト樹脂の重量平均分子量が低すぎると、密着性が不足し、重量平均分子量が高すぎると、現像性などレジスト特性が悪化するおそれがある。
〔モノマー(A)の製造方法〕
本発明のモノマー(A)は、ウレア結合を有するモノマーである。
上記モノマー(A)は例えば、イソシアネート基含有モノマーとアミン化合物の反応によって得ることができる。
前記イソシアネート基含有モノマーとしては、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートが好ましく、重合安定性の観点から、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートがより好ましい。
前記アミン化合物は、1級アミン化合物又は2級アミン化合物であることが好ましく、1級アミン化合物であることがさらに好ましい。
上記1級アミン化合物としては、例えば、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、ステアリルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、アニリン等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。なかでも、レジスト樹脂の密着性の観点から、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、デシルアミン、ドデシルアミンが好ましく、n−ブチルアミンがさらに好ましい。
また、前記2級アミン化合物としては、例えば、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジオクチルアミン(ジ−n−オクチルアミン、ジ−2−エチルヘキシルアミ、ピペリジン、モルホリン等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
前記イソシアネート基含有モノマーとアミン化合物の反応は、両者を混合し、所望により温度を上げ、公知の方法で実施することができる。また必要に応じて、触媒を添加してもよく、例えば、スタナスオクトエート、ジブチルスズジラウリレートなどのスズ系触媒、トリエチレンジアミンなどのアミン系触媒など公知の触媒を用いることができる。この反応は5〜100℃、好ましくは20〜80℃の温度で行うことが望ましい。また、上記反応は溶剤を使用してもよく、例えば、アセトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン等の存在下で行うことができる。
〔レジスト樹脂の製造方法〕
次に、本発明のレジスト樹脂を製造する方法について説明する。
本発明における重合体は、モノマー混合物をラジカル重合させることにより得ることができる。重合は公知の方法で行うことができる。例えば、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などが挙げられるが、共重合体の重量平均分子量を上記範囲内に調整しやすいという面で、溶液重合が好ましい。
重合開始剤は、公知のものを使用することができる。例えば、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートなどの有機過酸化物、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ系重合開始剤などを挙げることができる。これらの重合開始剤は1種類のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
重合開始剤の使用量は、用いるモノマーの組み合わせや、反応条件などに応じて適宜設定することができる。
なお、重合開始剤を投入するに際しては、例えば、全量を一括仕込みしてもよいし、一部を一括仕込みして残りを滴下してもよく、あるいは全量を滴下してもよい。また、前記モノマーとともに重合開始剤を滴下すると、反応の制御が容易となるので好ましく、さらにモノマー滴下後も重合開始剤を添加すると、残存モノマーを低減できるので好ましい。
溶液重合の際に使用する重合溶媒としては、モノマーと重合開始剤が溶解するものを使用することができ、具体的には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどを挙げることができる。
重合溶媒に対するモノマー(合計量)の濃度は、10〜60質量%が好ましく、特に好ましくは20〜50質量%である。モノマー混合物の濃度が低すぎると、モノマーが残存しやすく、得られる共重合体の分子量が低下するおそれがあり、モノマーの濃度が高すぎると、発熱を制御し難くなるおそれがある。
モノマーを投入するに際しては、例えば、全量を一括仕込みしても良いし、一部を一括仕込みして残りを滴下しても良いし、あるいは全量を滴下しても良い。発熱の制御しやすさから、一部を一括仕込みして残りを滴下するか、または全量を滴下するのが好ましい。
重合温度は、重合溶媒の種類などに依存し、例えば、50℃〜110℃である。重合時間は、重合開始剤の種類と重合温度に依存し、例えば、重合開始剤としてジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートを使用した場合、重合温度を70℃として重合すると、重合時間は6時間程度が適している。
以上の重合反応を行なうことにより、本発明に係るレジスト樹脂が得られる。得られたレジスト樹脂は、そのまま用いてもよいし、重合反応後の反応液に、ろ取や精製を施して単離してもよい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
下記の表1に、モノマー(A)の構造と略号を示す。
Figure 2018197325

(合成例1:モノマーA1)
撹拌機、温度計、冷却器、滴下ロート及び空気導入管を取り付けた300mLフラスコに、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工株式会社製「カレンズMOI」)51.2g、テトラヒドロフラン40g、メトキノン0.012gを仕込んだ。フラスコ内に空気を導入し、内温を40℃に保持しながら、n−ブチルアミン24.1gを1時間かけて滴下した。その後、40℃で2時間熟成させたのち、テトラヒドロフランを60℃で減圧留去し、モノマーA1を得た(収率92%)。
(合成例2:モノマーA2)
撹拌機、温度計、冷却器、滴下ロート及び空気導入管を取り付けた300mLフラスコに、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工株式会社製「カレンズAOI」)46.6g、テトラヒドロフラン40g、メトキノン0.012gを仕込んだ。フラスコ内に空気を導入し、内温を40℃に保持しながら、n−ブチルアミン24.1gを1時間かけて滴下した。その後、40℃で2時間熟成させたのち、テトラヒドロフランを60℃で減圧留去し、モノマーA2を得た(収率90%)。
(合成例3:モノマーA3)
撹拌機、温度計、冷却器、滴下ロート及び空気導入管を取り付けた300mLフラスコに、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工株式会社製「カレンズMOI」)46.6g、テトラヒドロフラン40g、メトキノン0.012gを仕込んだ。フラスコ内に空気を導入し、内温を40℃に保持しながら、n−ドデシルアミン61.1gを1時間かけて滴下した。その後、40℃で2時間熟成させたのち、テトラヒドロフランを60℃で減圧留去し、モノマーA3を得た(収率90%)。
(重合例1:レジスト樹脂1)
撹拌機、温度計、冷却器、滴下ロート及び窒素導入管を取り付けた1Lセパラブルフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテル350gを仕込み、フラスコ内を窒素置換して、窒素雰囲気下にした。モノマーA1
16.9g、アクリル酸37.1g(日本触媒株式会社製「アクリル酸」)、メタクリル酸シクロヘキシル340.8g(日油株式会社製「ブレンマーCHMA」)を混合したモノマー溶液、及びプロピレングリコールモノメチルエーテル50gと2,2‘−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(製品名:V−65(和光純薬工業(株)製))10.4gを混合した重合開始剤溶液をそれぞれ調製した。
反応容器内を75℃まで昇温し、モノマー溶液及び重合開始剤溶液を同時にそれぞれ3時間かけて滴下した。その後、75℃で3時間反応させレジスト樹脂1のプロピレングリコールモノメチルエーテル溶液を得た。
(重合例2:レジスト樹脂2)
モノマー溶液をモノマーA1 233.9g、メタクリル酸 39.0g(株式会社クラレ製「MAA」)、メタクリル酸メチル(株式会社クラレ製「MMAモノマー」) 117.0gに、重合開始剤溶液の開始剤量を23.3gに変更したこと以外は重合例1と同様の手法でレジスト樹脂2を得た。
(重合例3:レジスト樹脂3)
モノマー溶液をモノマーA2 55.7g、アクリル酸 37.5g、メタクリル酸シクロヘキシル 305.9gに、重合開始剤溶液の開始剤量を1.9gに変更したこと以外は重合例1と同様の手法でレジスト樹脂3を得た。
(重合例4:レジスト樹脂4)
モノマー溶液をモノマーA3 11.6g、メタクリル酸 77.2g、スチレン(NSスチレンモノマー株式会社製「NSスチレン」) 297.1gに、重合開始剤溶液の開始剤量を4.2gに変更したこと以外は重合例1と同様の手法でレジスト樹脂4を得た。
(重合例5:レジスト樹脂5)
モノマー溶液をアクリル酸 22.8g、メタクリル酸メチル 158.1g、メタクリル酸シクロヘキシル 212.5gに、重合開始剤溶液の開始剤量を13.3gに変更したこと以外は重合例1と同様の手法でレジスト樹脂5を得た。
(重合例6:レジスト樹脂6)
モノマー溶液をメタリル酸 49.3g、メタクリル酸メチル 95.6g、スチレン 238.6gに、重合開始剤溶液の開始剤量を33.2gに変更したこと以外は重合例1と同様の手法でレジスト樹脂6を得た。
〔重量平均分子量の測定〕
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて以下の条件により、重量平均分子量(Mw)を求めた。
装置:東ソー(株)社製、HLC−8220
カラム:shodex社製、LF−804
標準物質:ポリスチレン
溶離液:THF(テトラヒドロフラン)
流量:1.0ml/min
カラム温度:40℃
検出器:RI(示差屈折率検出器)
〔現像性の評価〕
レジスト樹脂溶液10gにプロピレングリコールモノメチルエーテル10gを混合した希釈溶液をシリコンウエハにスピンコートし、120℃で乾燥させ、膜厚5μmの樹脂膜を得た。このシリコンウエハを2.4%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に2分間浸漬した。浸漬後のシリコンウエハを目視にて観察し、重合体の残存の有無を評価した。レジスト樹脂が残存していない場合を○、残存している場合を×とした。
〔現像残渣の評価〕
レジスト樹脂溶液 10gに、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(共栄社化学株式会社製「ライトアクリレートDPE−6A」) 1.5g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製「JER−834」) 3g、光重合開始剤(ビーエーエスエフ製「イルガキュア907」) 0.5g、プレピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 40gを混合し、レジスト樹脂組成物を調製した。ガラス基板上にスピンコートにより塗布し、90℃で2分乾燥後、超高圧水銀ランプにてマスクを介して100〜150mJ/cmの強度で紫外線を照射した。照射後、0.4%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に1分間浸漬し、水洗後、230℃で1時間硬化した。
得られた硬化膜を走査型電子顕微鏡にて観察し、現像により除去されたエリアに占める残渣の面積の割合にて評価した。残渣が無いものを◎、残渣の占める面積3%未満を○、3%以上を×とした。
〔密着性の評価〕
レジスト樹脂溶液10gにプロピレングリコールモノメチルエーテル10gを混合した希釈溶液をPETフィルム(東洋紡株式会社製 A4100 膜厚50μm)に塗布し、120℃で5分乾燥させ、膜厚5μmの樹脂膜を得た。この膜に100マスの切り込みを入れセロテープ(ニチバン製)を貼り付け、セロテープを剥離し、残存したマス数で密着性を評価した。剥離したマスが無く角のカケも無いものを◎、剥離したマスは無いが角がカケているものを○、剥離したマスがあるものを×とした。
Figure 2018197325

Figure 2018197325

表2からわかるように、本発明実施例に係るレジスト樹脂を用いた場合には、レジストの現像性がよく、現像時の残渣の発生を抑制でき、密着性の良いパターンを得ることができる。
表3からわかるように、比較例1、2では、本発明のモノマー(A)を用いていないが、現像時に残渣が発生した。

Claims (1)

  1. 下記一般式(1)で示されるモノマー(A)の含有割合が1モル%〜40モル%であり、カルボキシル基を有するモノマー(B)の含有割合が5モル%〜40モル%であり、他の共重合可能なモノマー(C)の含有割合が20〜94モル%であり、重量平均分子量が3,000〜100,000であることを特徴とする、レジスト樹脂。
    Figure 2018197325

    (式(1)中、
    は水素原子またはメチル基を示し、
    は水素原子、メチル基またはエチル基を示し、
    は炭素数1〜18のアルキル基を示す。)
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