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JP2018192827A - 車両用外板パネル - Google Patents

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JP2018192827A JP2017095478A JP2017095478A JP2018192827A JP 2018192827 A JP2018192827 A JP 2018192827A JP 2017095478 A JP2017095478 A JP 2017095478A JP 2017095478 A JP2017095478 A JP 2017095478A JP 2018192827 A JP2018192827 A JP 2018192827A
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健一 阿部
Kenichi Abe
健一 阿部
照明 青木
Teruaki Aoki
照明 青木
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Renault SAS
Nissan Motor Co Ltd
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Renault SAS
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】車両用外板パネルに衝突荷重が入力されて変形した後に元の形状に復元することが抑制される車両用外板パネルを提供する。【解決手段】フロントフェンダーは、車両内側から外側に向かって複数の繊維強化樹脂層29を積層させてなる。複数の繊維強化樹脂層29のうち、最も車両内側に配置された最内側繊維強化樹脂層(第1繊維強化樹脂層)41について、繊維37の延在方向が、車両上下方向に沿って配向されている。これによれば、衝突荷重が入力されてフロントフェンダーが変形した後に元の形状に復元することが抑制される。【選択図】図5

Description

本発明は、車両用外板パネルに関する。
従来から、板状のコア本体の表面および裏面に、繊維強化樹脂製の表皮を貼着したサンドイッチ構造体が公知である(例えば、特許文献1参照)。前記サンドイッチ構造体は、繊維強化樹脂製の表皮を有するため、強度が高いという特徴がある。
特開2006−198866号公報
ところで、前記サンドイッチ構造体を車両用外板パネルに適用すると以下のような問題がある。即ち、車両衝突時に車両用外板パネルに衝突荷重が入力して車両用外板パネルが弾性変形すると、変形後に、弾性力によって元の形状に急激に復元することがある。この場合、車両用外板パネルが衝突対象物に接触して、衝突対象物がさらに損傷するおそれがあった。
そこで、本発明は、車両用外板パネルに衝突荷重が入力されて変形した後に元の形状に急激に復元することが抑制される車両用外板パネルを提供することを目的とする。
本発明に係る車両用外板パネルは、複数の繊維強化樹脂層における最も車両内側の層または最も車両外側の層のいずれか一方の層について、繊維の延在方向が、車両の前後方向に交差する方向に沿って配向されている。
本発明に係る車両用外板パネルによれば、衝突荷重が入力されて変形した車両用外板パネルが元の形状に急激に復元することを抑制することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る車両用外板パネルがフロントフェンダーである場合の車両の側面図である。 図2は、本発明の実施形態に係る車両用外板パネルがフードである場合の車両の平面図である。 図3は、図1のフロントフェンダーの側面図である。 図4は、図3のA−A線による断面図である。 図5は、図4におけるB部の拡大図である。 図6は、図4におけるC部の拡大図である。 図7は、図3に示したP部における繊維の延在方向を説明する概略図である。 図8は、フロントフェンダーに衝突荷重が入力されて折り曲げ変形した状態を示す断面図であり、図4に対応している。 図9は、図8におけるD部の拡大図であり、図5に対応している。
以下、本発明の実施形態を図面とともに詳述する。なお、図面において、車両の前側をFR、車両の後側をRR、車幅方向右側をRH、車幅方向左側をLH、車両上側をUP、車両下側をLW、車両内側をIN、車両外側をOTR、繊維強化樹脂層の積層方向をLと示す。
図1,2に示すように、車両1の前後にはフロントタイヤ3およびリヤタイヤ5が配設され、車両前後方向における中間部分の側部にはドア7が配設されている。ドア7の前側にはフロントフェンダー9が配設され、ドア7の後側にはリヤフェンダー11が配設されている。また、左右一対のドア7,7の間における車両上部には、ルーフ13が配設され、ルーフ13の後側にはリヤガラス15が配設され、ルーフ13の前側にはフロントガラス17が配設されている。さらに、フロントガラス17の前側(左右一対のフロントフェンダー同士9,9の間)には、フード19が配設されている。
次いで、本実施形態では、車幅方向左側のフロントフェンダー9を例にとって断面構造を説明する。図3に示すように、このフロントフェンダー9の外周縁は、前後方向に沿った上縁21と、上縁21の後端から下方に延びる後縁23と、後縁23の下端から前方に延びる後部下縁25と、後部下縁25の前端から上方に湾曲しつつ前方に延びる前部下縁27と、で構成される。
図4に示すように、フロントフェンダー9は、車両内側から車両外側に向かって複数(本実施形態では12層)の繊維強化樹脂層29を積層させてなる車両用外板パネルである。具体的には、本実施形態に係るフロントフェンダー9では、12層の繊維強化樹脂層29が積層されている。また、12層の繊維強化樹脂層29における積層方向Lの中間(6層目と7層目との間)に板状部材31を介設している。板状部材31における車両前後方向の中央部の車両内側には、車両上下方向(車両1の前後方向に交差する方向)に沿って延在する凹部33(脆弱部)を設けている。この凹部33は、断面V字状の切欠きであり、図3の破線に示すように、フロントフェンダー9の上縁21から前部下縁27まで繋がって上下方向に沿って延在している。
図5を用いて、12層の繊維強化樹脂層29のうち、板状部材31よりも車両内側に配置された6層の断面構造を説明する。
図5に示すように、6層の繊維強化樹脂層29は、最内側繊維強化樹脂層(第1繊維強化樹脂層)41、第2繊維強化樹脂層42、第3繊維強化樹脂層43、第4繊維強化樹脂層44、第5繊維強化樹脂層45、第6繊維強化樹脂層46、から構成される。最内側繊維強化樹脂層(第1繊維強化樹脂層)41は、最も車両内側に配置される。第2繊維強化樹脂層42は、最内側繊維強化樹脂層41の車両外側に積層されている。第3繊維強化樹脂層43は、第2繊維強化樹脂層42の車両外側に積層されている。第4繊維強化樹脂層44は、第3繊維強化樹脂層43の車両外側に積層されている。第5繊維強化樹脂層45は、第4繊維強化樹脂層44の車両外側に積層されている。第6繊維強化樹脂層46は、第5繊維強化樹脂層45の車両外側に積層されている。
ここで、図7を用いて、繊維強化樹脂層における繊維の配向(繊維が延在する方向)を説明する。図7は、図3におけるP部を拡大した概念図である。車両前後方向に延在するX軸と、X軸に直交して車両上下方向に延在するY軸とから座標軸が構成される。X軸の矢印の向きは、車両後方側がプラスになり、Y軸の矢印の向きは、車両上方側がプラスになる。そして、本実施形態では、X軸を基準として、反時計回りをプラスの配向角θ1とし、時計回りをマイナスの配向角θ2とする。例えば、配向角が0°はX軸方向であり車両前後方向になる。配向角が90°はY軸方向であり車両上下方向になる。また、配向角が+45°はd1で示す方向であり、配向角が−45°はd2で示す方向である。
図4のB部では、図5に示すように、最内側繊維強化樹脂層(第1繊維強化樹脂層)41における繊維37の配向角が90°であり、繊維37が車両上下方向に沿って延在している。第2繊維強化樹脂層42から第6繊維強化樹脂層46までの5層全てにおいて、繊維37の配向角が0°であり、繊維37が車両前後方向に沿って延在している。
図4のC部では、図6に示すように、6層全てにおいて、繊維37の配向角が0°であり、繊維37が車両前後方向に沿って延在している。
つまり、図4のC部では、図6に示すように、6層の繊維強化樹脂層29は、第7繊維強化樹脂層47と、第8繊維強化樹脂層48と、第9繊維強化樹脂層49と、第10繊維強化樹脂層50と、第11繊維強化樹脂層51と、第12繊維強化樹脂層52と、から構成されている。前記第7繊維強化樹脂層47は、最も車両内側に配置されている。第8繊維強化樹脂層48は、第7繊維強化樹脂層47の車両外側に積層されている。第9繊維強化樹脂層49は、第8繊維強化樹脂層48の車両外側に積層されている。第10繊維強化樹脂層50は、第9繊維強化樹脂層49の車両外側に積層されている。第11繊維強化樹脂層51は、第10繊維強化樹脂層50の車両外側に積層されている。第12繊維強化樹脂層52は、第11繊維強化樹脂層51の車両外側に積層されている。そして、第7繊維強化樹脂層47から第12繊維強化樹脂層52までの6層全てにおいて、繊維37の配向角が0°であり、繊維37が車両前後方向に沿って延在している。
次に、車両衝突時におけるフロントフェンダー9の形状変化について説明する。
車両前方からフロントフェンダー9に衝突荷重が入力されると、板状部材31の凹部33が脆弱部になっているため、図8に示すように、凹部33を境に板状部材31が折り曲げ変形する。これにより、フロントフェンダー9が車両外側に膨出する形状に変形する。
ここで、図8の12層の繊維強化樹脂層29のうち、図9に示すように車両内側の6層は車両外側に凸状の弧状に湾曲変形する。そして、図9の矢印に示すように、車両内側は前後方向に圧縮変形され、車両外側は前後方向に引張変形される。ここで、前述したように、最内側繊維強化樹脂層(第1繊維強化樹脂層)41における繊維37の配向角が90°であり、第2繊維強化樹脂層42から第6繊維強化樹脂層46までの5層全てにおいて、繊維37の配向角が0°である。
従って、最内側繊維強化樹脂層41においては、複数の繊維同士の間に配置された樹脂が破壊されて繊維同士の距離が縮まるため、繊維同士が離反しようとする反力が作用しなづらくくなる。従って、最内側繊維強化樹脂層41から第6繊維強化樹脂層46までの6層について、折曲げ変形された状態で形状が保持されやすくなる。
以下に、本実施形態による作用効果を説明する。
(1)本実施形態に係るフロントフェンダー9(車両用外板パネル)は、車両内側から車両外側に向かって複数の繊維強化樹脂層29を積層させてなる。複数の繊維強化樹脂層29のうち、最も車両内側に配置された最内側繊維強化樹脂層(第1繊維強化樹脂層)41について、繊維37の延在方向が、車両上下方向(車両1の前後方向に交差する方向)に沿って配向されている。
車両前方からフロントフェンダー9に衝突荷重が入力されると、最内側繊維強化樹脂層41において、複数の繊維同士の間に配置された樹脂が破壊されて繊維同士の距離が縮まるため、繊維同士が離反しようとする反力が作用しなづらくくなる。従って、フロントフェンダー9の形状が折曲げ変形された状態で保持されやすくなる。
(2)複数の繊維強化樹脂層29における積層方向Lの中間に、車両上下方向(車両1の前後方向に交差する方向)に沿って延在する脆弱部(板状部材31の凹部33)を設けた。
車両前方からフロントフェンダー9に衝突荷重が入力されると、板状部材31の凹部33が脆弱部になっているため、図8に示すように、凹部33を境に板状部材31が折り曲げ変形する。これにより、フロントフェンダー9が車幅方向に膨出する形状に変形しやすくなる。
(3)脆弱部は、板状部材31の車両内側に形成された凹部33であり、最内側繊維強化樹脂層(第1繊維強化樹脂層)41に設けられた繊維37が、車両上下方向(車両の前後方向に交差する方向)に沿って延在する。
車両前方からフロントフェンダー9に衝突荷重が入力されると、凹部33を境に板状部材31が車両外側に折り曲げ変形し、フロントフェンダー9が車両外側に膨出する形状に変形しやすくなる。そして、フロントフェンダー9の形状が車両外側に折曲げ変形された状態で保持されやすくなる。
ところで、本発明は前述の実施形態に例をとって説明したが、本実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採用することができる。
例えば、前述した実施形態では、車両用外板パネルがフロントフェンダー9の場合を説明したが、フロントフェンダー9に限定されずにフード19にも適用可能である。
また、本実施形態に係るフロントフェンダー9では、12層の繊維強化樹脂層29のうち、最も車両内側に配置された最内側繊維強化樹脂層41について、繊維37の延在方向が車両上下方向(車両前後方向に交差する方向)に沿って延在している。しかし、最も車両外側に配置された最外側繊維強化樹脂層について、繊維37の延在方向が車両上下方向(車両前後方向に交差する方向)に沿って延在していてもよい。
さらに、最内側繊維強化樹脂層41以外の層において、繊維37の配向角は最内側繊維強化樹脂層41における繊維37の配向角と異なった角度、例えば±45°でもよい。
1 車両
9 フロントフェンダー(車両用外板パネル)
29 繊維強化樹脂層
31 板状部材
33 凹部(脆弱部)
41 最内側繊維強化樹脂層
37 繊維

Claims (3)

  1. 車両内側から車両外側に向かって複数の繊維強化樹脂層を積層させてなる車両用外板パネルであって、
    前記複数の繊維強化樹脂層のうち、最も車両内側に配置された最内側繊維強化樹脂層または最も車両外側に配置された最外側繊維強化樹脂層のいずれか一方の層について、繊維の延在方向が、車両の前後方向に交差する方向に沿って配向されたことを特徴とする車両用外板パネル。
  2. 請求項1に記載の車両用外板パネルであって、
    前記複数の繊維強化樹脂層における積層方向の中間に、前記車両の前後方向に交差する方向に沿って延在する脆弱部を設けたことを特徴とする車両用外板パネル。
  3. 請求項2に記載の車両用外板パネルであって、
    前記脆弱部は、板状部材の車両内側に形成された凹部であり、
    前記最内側繊維強化樹脂層に設けられた繊維が、前記車両の前後方向に交差する方向に沿って配向されたことを特徴とする車両用外板パネル。
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