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JP2018155143A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置 Download PDF

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JP2018155143A
JP2018155143A JP2017051213A JP2017051213A JP2018155143A JP 2018155143 A JP2018155143 A JP 2018155143A JP 2017051213 A JP2017051213 A JP 2017051213A JP 2017051213 A JP2017051213 A JP 2017051213A JP 2018155143 A JP2018155143 A JP 2018155143A
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啓仁 植田
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啓仁 植田
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Abstract

【課題】熱、水素生成装置の作動時に、排気浄化触媒に流入するガスの空燃比を理論空燃比に制御する。【解決手段】水素を含む改質ガスを生成可能な熱、水素生成装置(50)と、機関排気通路内に配置されたNOX吸蔵触媒(14)と、NOX吸蔵触媒(14)の下流に配置されたNOXセンサ(24)とを具備する。NOXセンサ(24)の出力値は、ガス中に含まれるNOXおよびアンモニアの量の増大に伴い増大する。熱、水素生成装置(50)からNOX吸蔵触媒(14)に改質ガスを供給することによりNOX吸蔵触媒(14)から吸蔵したNOXを放出させ、このときNOXセンサ(24)の実際の出力値が、NOXセンサ(14)の基準出力値よりも低下したときには、熱、水素生成装置(50)における改質効率が低下したと判別される。【選択図】図13

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関する。
流入する排気ガスの空燃比がリーンのときには排気ガスに含まれるNOを吸蔵し流入する排気ガスの空燃比がリッチになると吸蔵したNOを放出するNO吸蔵触媒を機関排気通路に配置し、機関の空燃比が通常はリーンとされ、NO吸蔵触媒からNOを放出させるために機関の空燃比が周期的にリッチとされる内燃機関において、水素を含む改質ガスを生成するための燃料改質装置を具備しており、NO吸蔵触媒の上流に低温酸化触媒を配置し、機関始動時に、燃料改質装置において生成された水素を含む改質ガスを低温酸化触媒に供給し、それによって早期にNO吸蔵触媒によるNO浄化率を高めるようにした内燃機関が公知である(例えば特許文献1を参照)。
特開2009−165904号公報
ところで、燃料改質装置において生成されるHやCOは、機関から排出されるHCやCOに比べて、NO吸蔵触媒からNOを放出させるための還元剤としての反応性が高く、従って、NO吸蔵触媒からNOを放出させるには、NO吸蔵触媒からNOを放出させるための還元剤として燃料改質装置において生成されるHやCOを用いることが好ましいとことになる。しかしながら、この場合、燃料改質装置における燃料の改質効率が低下してHやCOの生成量が低下すると、NOの還元作用が弱まり、NOの浄化率が低下することになる。従って、NO吸蔵触媒からNOを放出させるための還元剤として燃料改質装置において生成されるHやCOを用いた場合には、燃料改質装置における燃料の改質効率が低下したことを判断できることが必要となる。
そこで、本発明によれば、水素を含む改質ガスを生成可能な熱、水素生成装置を具備しており、流入するガスの空燃比がリーンのときにはガス中に含まれるNOを吸蔵し流入するガスの空燃比がリッチになると吸蔵したNOを放出するNO吸蔵触媒が機関排気通路内に配置されており、NO吸蔵触媒の下流に、ガス中に含まれるNOを検出可能なNOセンサを配置し、NOセンサの出力値が、ガス中に含まれるNOおよびアンモニアの量の増大に伴い増大する内燃機関の排気浄化装置において、熱、水素生成装置からNO吸蔵触媒に改質ガスを供給することによりNO吸蔵触媒から吸蔵したNOを放出させ、改質効率が低下していないときに改質ガスがNO吸蔵触媒に供給されたときのNOセンサの基準出力値と、改質ガスがNO吸蔵触媒に供給されたときのNOセンサの実際の出力値とが比較され、NOセンサの実際の出力値がNOセンサの基準出力値よりも低下したときには、熱、水素生成装置における改質効率が低下したと判別される。
熱、水素生成装置からNO吸蔵触媒に供給された改質ガスによってNO吸蔵触媒から吸蔵したNOを放出させるようにした場合において、NOセンサの出力値から、熱、水素生成装置における改質効率が低下したことを判別することができる。
図1は内燃機関の全体図である。 図2は熱、水素生成装置の全体図である。 図3は燃料の改質反応を説明するための図である。 図4は、反応平衡温度TBと、O/Cモル比との関係を示す図である。 図5は、炭素原子1個当りの生成分子個数と、O/Cモル比との関係を示す図である。 図6は、熱、水素生成装置における供給燃料量と、生成水素量等の関係を表した表を示す図である。 図7は、改質効率と、改質ガス成分との関係を示す図である。 図8A、8Bおよび8Cは、NO還元率を示す図である。 図9A,9Bおよび9Cは、NHの生成状態を説明するためのタイムチャートである。 図10Aおよび10Bは、NHの発生量を示す図である。 図11は、補正係数KNOXの値を示す図である。 図12は、NOセンサの出力電流値Iを示す図である。 図13は、NO吸蔵触媒に改質ガスが供給されたときのNOセンサの出力電流値I等の変化を示すタイムチャートである。 図14は、NO吸蔵触媒からのしみ出しNO量等のマップを示す図である。 図15は、NOセンサの基準出力電流値Iの積分値ΣIと、NOセンサの実際の出力電流値Iの積分値ΣIとの関係を説明するための図である。 図16は、NO放出制御を行うためのフローチャートである。 図17は、熱、水素生成装置の改質効率の低下を検出するためのフローチャートである。 図18は、熱、水素生成装置の改質効率の低下を検出するためのフローチャートである。 図19A,19Bおよび19Cは、内燃機関の種々の変形例を示す図である。
図1にガソリンを燃料とする内燃機関の全体図を示す。図1を参照すると、1は機関本体、2は各気筒の燃焼室、3は各燃焼室2内に夫々燃料を噴射するための電子制御式燃料噴射弁、4はサージタンク、5は吸気枝管、6は排気マニホルドを夫々示す。サージタンク4は吸気ダクト7を介して排気ターボチャージャ8のコンプレッサ8aの出口に連結され、コンプレッサ8aの入口は吸入空気量検出器9を介してエアクリーナ10に連結される。吸気ダクト7内にはアクチュエータ11aにより駆動されるスロットル弁11が配置され、吸気ダクト7周りには吸気ダクト7内を流れる吸入空気を冷却するためのインタクーラ12が配置される。
一方、排気マニホルド6は排気ターボチャージャ8の排気タービン8bの入口に連結され、排気タービン8bの出口は排気管13を介して排気浄化触媒14の入口に連結される。排気浄化触媒14の出口は排気管15に連結される。図1に示される例では、この排気浄化触媒14は、流入するガスの空燃比がリーンのときにはガスに含まれるNOを吸蔵し流入するガスの空燃比がリッチになると吸蔵したNOを放出するNO吸蔵触媒からなる。排気マニホルド5とサージタンク4とは排気ガス再循環(以下、EGRと称す)通路16を介して互いに連結され、EGR通路16内には電子制御式EGR制御弁17と、EGRガスを冷却するためのEGRクーラ18とが配置される。各燃料噴射弁3は燃料供給管19を介して燃料分配管20に連結され、この燃料分配管20は燃料ポンプ22を介して燃料タンク21に連結される。
図1を参照すると、電子制御ユニット30はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス31によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、入力ポート35および出力ポート36を具備する。図1に示されるように、NO吸蔵触媒14の入口部にはNO吸蔵触媒14に流入する排気ガス温を検出するための温度センサ23が配置されており、排気管15内にはNOセンサ24が配置されている。また、排気管13内にもNOセンサ25が配置されている。これら温度センサ23、NOセンサ24、NOセンサ25、および吸入空気量検出器9の出力信号は夫々対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。
アクセルペダル40にはアクセルペダル40の踏込み量に比例した出力電圧を発生する負荷センサ41が接続されており、負荷センサ41の出力電圧は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。また、入力ポート35にはクランクシャフトが例えば30°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ42が接続される。更に入力ポート35には機関のスタータスイッチ43の作動信号が入力される。一方、出力ポート36は対応する駆動回路38を介して燃料噴射弁3、スロットル弁11の駆動用アクチュエータ11a、EGR制御弁17および燃料ポンプ22に接続される。
図1に示されるように、水素を含む改質ガスを生成可能な熱、水素生成装置50が設けられており、この熱、水素生成装置50は供給通路51を介してNO吸蔵触媒14上流の排気管13内に連結されている。この熱、水素生成装置50は、一方では、機関始動時に作動が開始され、熱、水素生成装置50において生成された改質ガスが供給通路51を介してNO吸蔵触媒14に供給され、この改質ガスによってNO吸蔵触媒14の暖機作用が促進される。他方では、熱、水素生成装置50は、NO吸蔵触媒14からNOを放出させるときに作動され、熱、水素生成装置50から供給通路51を介しNO吸蔵触媒14に供給された改質ガスによって、NO吸蔵触媒14からNOが良好に放出される。この熱、水素生成装置50は、例えば、車両のエンジンルーム内に配置される。
図2に熱、水素生成装置50の全体図を示す。図2を参照すると、52は熱、水素生成装置50の円筒状ハウジング、53はハウジング52内に形成されたバーナー燃焼室、54はハウジング52内に配置された改質用触媒、55はハウジング52内に形成されたガス流出室を夫々示す。図2に示されるように、この実施例では、ハウジング52の外周全体が断熱材56により覆われている。図2に示されるように、バーナー燃焼室53の一端部には、燃料噴射弁58を備えたバーナー57が配置されている。燃料噴射弁58の先端はバーナー燃焼室53内に配置されており、この燃料噴射弁58の先端には燃料噴射口59が形成されている。また、燃料噴射弁58周りには空気室60が形成されており、燃料噴射弁58の先端周りには空気室60内の空気をバーナー燃焼室53内に向けて噴出させるための空気供給口61が形成されている。
図2に示される実施例では、燃料噴射弁58は、図1に示されるように、燃料タンク21に接続されており、燃料タンク21内の燃料が燃料噴射弁58の燃料噴射口59から噴射される。図1および図2に示される実施例では、この燃料はガソリンからなる。一方、空気室60は、一方では高温空気流通路62を介して吐出量の制御可能な空気ポンプ64に接続され、他方では低温空気流通路63を介して吐出量の制御可能な空気ポンプ64に接続されている。図2に示されるように、これらの高温空気流通路62および低温空気流通路63内には、夫々高温空気弁65および低温空気弁66が配置されている。また、図2に示されるように、高温空気流通路62は、ガス流出室55内に配置された熱交換部を具備しており、この熱交換部が図2に、符号62aでもって図解的に示されている。
また、バーナー燃焼室53内にはグロープラグからなる点火装置68が配置されている。一方、図2に示される実施例では、改質用触媒54が、酸化部54aと改質部54bからなる。図2に示される例では、改質用触媒54の基体はゼオライトからなり、この基体上に、酸化部54aでは主にパラジウムPdが担持されており、改質部54bでは主にロジウムRhが担持されている。また、熱、水素生成装置50は、改質用触媒54の酸化部54aの上流側端面の温度を検出するための温度センサ71と、改質用触媒54の改質部54bの下流側端面の温度を検出するための温度センサ72と、低温空気流通路63内を流通する空気の温度を検出するための温度センサ73とを具備しており、これらの温度センサ71、72および73の出力信号は、図1に示される夫々対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。
一方、図1に示される出力ポート36は、対応する駆動回路38を介して夫々燃料噴射弁58、高温空気弁65および低温空気弁66に接続される。更に、図1に示されるように、出力ポート36は、空気ポンプ64の吐出量を制御するためのポンプ駆動回路44に接続されており、空気ポンプ64の吐出量は、このポンプ駆動回路44によって、供給空気量が目標供給空気量に一致するように、駆動制御される。
熱、水素生成装置50の作動開始時には、外気が、エアクリーナ67、空気ポンプ64、熱交換部62a、高温空気流通路62、および空気室60を介して空気供給口61からバーナー燃焼室53内に供給される。バーナー57から噴射された燃料がグロープラグ68により着火されると、バーナー燃焼室53内において、バーナー57から供給された燃料および空気が反応することによりバーナー燃焼が開始され、バーナー燃焼が開始されると、改質用触媒54の温度が次第に上昇する。このとき、バーナー燃焼はリーン空燃比のもとで行われる。次いで、改質用触媒44の温度が、燃料を改質可能な温度(ほぼ700℃)に到達すると、空燃比がリーン空燃比からリッチ空燃比に切換えられ、改質用触媒44において燃料の改質作用が開始される。このとき、改質用触媒44の温度が過度に上昇しないように、外気の供給経路が切換えられ、外気は、エアクリーナ67、空気ポンプ64、低温空気流通路63および空気室60を介して空気供給口61から供給される。
燃料の改質作用が開始されると、水素が生成され、生成された水素を含む高温の改質ガスが、ガス流出室55のガス流出口74から流出せしめられる。ガス流出口74から流出した高温の改質ガスは、図1に示されるように、供給通路51を介してNO吸蔵触媒14に供給される。それによりNO吸蔵触媒14の暖機作用が促進される。NO吸蔵触媒14の暖機が完了すると、熱、水素生成装置50の作動が停止せしめられる。一方、前述したように、本発明の実施例では、NO吸蔵触媒14からNOを放出させるときに、熱、水素生成装置50からNO吸蔵触媒14に改質ガスを供給するようにしている。ところで、熱、水素生成装置50は、断熱材56により強力に保温されており、熱、水素生成装置50の作動が停止せしめられても、改質用触媒44の温度は長時間に亘って、燃料を改質可能な温度(ほぼ700℃)以上に保持されている。従って、NO吸蔵触媒14からNOを放出させるために、熱、水素生成装置50からNO吸蔵触媒14に改質ガスを供給するときには、熱、水素生成装置50において、リッチ空燃比のもとでバーナー燃焼を開始させれば、ただちに水素を含む改質ガスを生成することができる。
さて、本発明の実施例では、熱、水素生成装置50において、燃料を改質することにより水素を生成するようにしている。そこでまず初めに、図3を参照しつつ、燃料の改質反応について簡単に説明する。図3の(a)および(b)には、燃料の反応に関し、完全酸化反応が行われたときの反応式と、部分酸化改質反応が行われたときの反応式が示されている。なお、各反応式における発熱量ΔHは低位発熱量(LHV)で示されている。本発明の実施例では、図3の(b)に示される部分酸化改質反応を用いて水素を生成している。なお、図3の(b)の部分酸化改質反応の反応式に示されるように、部分酸化改質反応は、反応せしめられる空気と燃料との比を示すO/Cモル比が0.5のリッチ空燃比でもって行われ、このときCOとHとが生成される。
図4は、空気と燃料とを改質触媒において反応させて平衡に達したときの反応平衡温度TBと、空気と燃料のO/Cモル比との関係を示している。なお、図4の実線は、空気温が25℃のときの理論値を示している。図4の実線に示されるように、O/Cモル比=0.5のリッチ空燃比でもって部分酸化改質反応が行われたときには、平衡反応温度TBはほぼ830℃となる。なお、このときの実際の平衡反応温度TBは830℃よりも若干低くなる。一方、図3の(a)の完全酸化反応の反応式からわかるように、O/Cモル比=1.4575のときに空気と燃料との比が理論空燃比となり、図4に示されるように、反応平衡温度TBは、空気と燃料との比が理論空燃比になったときに最も高くなる。O/Cモル比が0.5と1.4575との間では、一部では部分酸化改質反応が行われ、一部では完全酸化反応が行われる。この場合、O/Cモル比が大きくなるほど、部分酸化改質反応が行われる割合に比べて完全酸化反応が行われる割合が大きくなるので、O/Cモル比が大きくなるほど、反応平衡温度TBが高くなる。
一方、図5は、炭素原子1個当りの生成分子(HおよびCO)の個数とO/Cモル比との関係を示している。上述したように、O/Cモル比が0.5よりも大きくなるほど、部分酸化改質反応が行われる割合が減少する。従って、図5に示されるように、O/Cモル比が0.5よりも大きくなるほど、HおよびCOの生成量が減少する。一方、図5に示されるように、O/Cモル比が0.5よりも小さくなると、反応し得ない余剰の炭素Cが増大する。この余剰の炭素Cは改質用触媒の基体の細孔内に付積し、いわゆる、コーキングを起こす。コーキングを起こすと改質用触媒の改質能力が著しく低下する。従って、コーキングを起こすのを回避するために、O/Cモル比は0.5よりも小さくさせないようにする必要がある。また、図5からわかるように、余剰の炭素Cが生じない範囲で、水素の生成量が最大となるのは、O/Cモル比が0.5のときである。従って、本発明の実施例では、水素を生成するために部分酸化改質反応が行われるときには、コーキングを起こすのを回避しつつ、水素を最も効率よく生成しうるように、O/Cモル比が、原則0.5とされる。
一方、O/Cモル比が、理論空燃比であるO/Cモル比=1.4575よりも大きくされても完全酸化反応が行われるが、O/Cモル比が大きくなるほど昇温すべき空気量が増大する。従って、図4に示されるように、O/Cモル比が、理論空燃比を示すO/Cモル比=1.4575よりも大きくされると、O/Cモル比が大きくなるほど、反応平衡温度TBが低下する。なお、前述したように、改質用触媒44の温度が、燃料を改質可能な温度(ほぼ700℃)よりも低いときには、熱、水素生成装置50において、リーン空燃比のもとでバーナー燃焼が行われる。このときのO/Cモル比は、例えば、3.0とされる。
さて、前述したように、本発明の実施例では、NO吸蔵触媒14からNOを放出させるときには、熱、水素生成装置50からNO吸蔵触媒14に改質ガスを供給するようにしている。この場合、図3の(b)の反応式、或いは、図5からわかるように、改質ガスは水素Hと一酸化炭素COから構成される。これらHとCOは、NOとの反応性が高く、従って、NO吸蔵触媒14にこれらHおよびCOを含む改質ガスを供給すると、NO吸蔵触媒14に吸蔵されているNOを良好に還元することができる。従って、NO吸蔵触媒14にHおよびCOを含む改質ガスを供給することによって、NO吸蔵触媒14に吸蔵されているNOを良好に放出させることができることになる。
この場合、例えば、改質用触媒44が劣化して改質効率が低下すると、HとCOの生成量が低下し、その結果、NO吸蔵触媒14に改質ガスを供給しても、NO吸蔵触媒14に吸蔵されているNOを良好に放出させることができなくなる。従って、熱、水素生成装置50における改質効率が低下したか否かを判別することが必要となる。ところで、NO吸蔵触媒14にHを供給すると、NO吸蔵触媒14に吸蔵されているNOとHとが反応してアンモニアNHが生成され(2.5H+NO→NH+HO)、NO吸蔵触媒14にCOを供給すると、NO吸蔵触媒14に吸蔵されているNOとCOとが反応してアンモニアNHが生成される(CO+HO→H+CO、 2.5H+NO→NH+HO)。
この場合、NO吸蔵触媒14に供給されるHの量が増大するほど、アンモニアNHの発生量が増大し、NO吸蔵触媒14に供給されるCOの量が増大するほど、アンモニアNHの発生量が増大する。従って、アンモニアNHの発生量が、改質効率が低下していないとき、例えば、改質効率が100%のときのアンモニアNHの発生量に比べて低下すれば、改質効率が低下したことになる。そこで本発明の実施例では、改質効率が低下していないときの、例えば、改質効率が100%のときのアンモニアNHの発生量をアンモニアNHの基準発生量として求め、アンモニアNHの実際の発生量を検出し、これらアンモニアNHの基準発生量と、アンモニアNHの実際の発生量とを比較することにより、改質効率が低下したか否かを判別するようにしている。
そこでまず初めに、アンモニアNHの基準発生量の求め方について説明する。本発明の実施例では、通常、機関はリーン空燃比のもとで運転されており、NO吸蔵触媒14からNOを放出すべきときには、熱、水素生成装置50からNO吸蔵触媒14に改質ガスを供給することによりNO吸蔵触媒14に流入するガスの空燃比がリッチにされる。この場合、熱、水素生成装置50に供給すべき燃料量は、空燃比がリッチにされたときのリッチ空燃比の値と、空燃比がリッチにされる前のリーン空燃比の値によって定まる。例えば、排気ガス量、即ち、吸入空気量をGaとし、機関への供給燃料量をGfとし、熱、水素生成装置50に供給される空気量をQAとし、熱、水素生成装置50に供給される燃料量をQFとし、機関から排出される排気ガスの空燃比を16.0のリーン空燃比とし、NO吸蔵触媒14に流入するガスの空燃比を12.0のリッチ空燃比とすると、Ga/Gf=16であり、(Ga+QA)/(Gf+QF)=12となる。
一方、熱、水素生成装置50において部分酸化改質反応が行われているときには、O/Cモル比が0.5とされており、O/Cモル比=0.5は空燃比で言うと5.0である。従って、QA/QF=5となる。これらの関係から熱、水素生成装置50への供給燃料量QFを求めると、QF=0.036Gaとなる。従って、例えば、Ga=5(g/s)であるときは、GF=0.18(g/s)となる。即ち、吸入空気量Ga=5(g/s)であり、機関から排出される排気ガスの空燃比が16.0のリーン空燃比とされているときに、熱、水素生成装置50への供給燃料量QFを0.18(g/s)にすると、NO吸蔵触媒14に流入するガスの空燃比が12.0のリッチ空燃比になる。
一方、図6は、熱、水素生成装置50において、改質効率100%でもって、部分酸化改質反応が行われているときの熱、水素生成装置50への供給燃料量QFと、発生水素量H(g/s)および発生水素量H(mol/s)と、吸入空気量Gaが10(g/s)である場合のNO吸蔵触媒14に流入するガス中のH濃度(%)とを示している。図6から、熱、水素生成装置50への供給燃料量QFを0.18(g/s)にしたときには、発生水素量Hが0.027(g/s)および0.014(mol/s)となり、NO吸蔵触媒14に流入するガス中のH濃度が6.7(%)となる。前述したH供給時のアンモニア生成反応式(2.5H+NO→NH+HO)からわかるように、2.5モルのHで1モルのNHが発生し、前述したCO供給時のアンモニア生成反応式(CO+HO→H+CO、 2.5H+NO→NH+HO)からわかるように、2.5モルのCOで1モルのNHが発生する。従って、熱、水素生成装置50への供給燃料量QFに応じたHの生成量からNH発生量(mol/s)が算出可能となる。同様に、熱、水素生成装置50への供給燃料量QFに応じたCOの生成量からNH発生量(mol/s)が算出可能となる。
一方、図7は、熱、水素生成装置50において部分酸化改質反応が行われているときの改質効率と、改質ガス中の各成分H、COおよびHCの発生量との関係を示している。
改質効率100%のときにはHおよびCOのみが発生し、HCは発生しないが、改質効率が低下するとHおよびCOの発生量が低下し、HCの発生量が増大する。一方、図8A、図8Bおよび図8Cは、NO吸蔵触媒14に、夫々、H、COおよびHCを供給したときのNOの還元率を示している。H、COおよびHCによるNOの還元率は、NO吸蔵触媒14に流入する排気ガス温TCと、吸入空気量Gaとの関数であり、図8A、図8Bおよび図8Cからわかるように、H、COおよびHCによるNOの還元率は、吸入空気量Gaが大きくなるほど低くなる。これは、吸入空気量Gaが大きくなると、反応時間が短くなるからである。一方、NO吸蔵触媒14に流入する排気ガス温TCが低くなると、NO吸蔵触媒14の活性が弱まるために、H、COおよびHCによるNOの還元率が低下する。
図9A、図9Bおよび図9Cは、NO吸蔵触媒14に、夫々、H、COおよびHCを実線で示す期間に亘って供給したときに、各供給時においてNO吸蔵触媒14から流出するNO量およびNH量の変化を示している。図9Aに示されるように、Hが供給されるとNOからNHが生成されるために、NO吸蔵触媒14からは、NOは流出せず、NHのみが流出する。なお、時間の経過に伴い、吸蔵NO量が減少するので、NHの流出量は次第に減少する。一方、図9Bに示されるように、COが供給されるとNOからNHが生成されるために、NO吸蔵触媒14からは、NOは流出せず、NHのみが流出する。なお、時間の経過に伴い、吸蔵NO量が減少するので、NHの流出量は次第に減少する。
これに対し、図9Cに示されるように、HCが供給されるとNOはHCによって還元されるためにNO吸蔵触媒14からはNOは流出せず、また、このときNOからNHが生成されないので、NO吸蔵触媒14からはNHも流出しない。このように、改質ガス中にH或いはCOが含まれているときに、NOからNHが生成され、改質ガス中にHCが含まれていても、NOからNHは生成されない。従って、図7に示されるように、改質効率が低下して、改質ガス中のHおよびCOの量が低下すると、NO吸蔵触媒14において生成されるNH量は減少することになる。従って、NO吸蔵触媒14において生成されるNH量から、改質効率が低下したか否かを判別できることになる。
図10Aおよび図10Bは、NO吸蔵触媒14へのNO吸蔵量が飽和したときに、熱、水素生成装置50において、改質効率100%でもって、部分酸化改質反応が行われ、このとき熱、水素生成装置50への供給燃料量QFが予め設定された或る量のときのNHの発生量QNHを示している。なお、図10Bは図10Aに比べて、NO吸蔵触媒14に流入する排気ガス温TCが低いときを示している。図10Aおよび図10Bからわかるように、NHの発生量QNHは、改質効率が低下するほど低くなり、吸入空気量Gaが増大するほど低くなる。図10Aおよび図10Bに示される関係は、NO吸蔵触媒14に流入する種々の排気ガス温TCに対して予め記憶されている。
水素生成装置50への供給燃料量QFが上述の予め設定された或る量に対し、増大或いは減少したときには、それに比例してNHの発生量QNHも増大或いは減少する。従って、上述したように種々の排気ガス温TCに対して予め記憶されている図10Aおよび図10Bに示されるような関係から、水素生成装置50への供給燃料量QFに応じたNHの発生量QNHを求めることができることになる。なお、機関から排出された排気ガス中に含まれるCOによっても、少量ではあるが、NO吸蔵触媒14においてNHが発生する。このNHの発生量は機関の運転状態から決まり、従って、本発明の実施例では、このNHの発生量QNは、機関への供給燃料量Gfおよび機関回転数NEの関数として、図10Cに示すようなマップの形で予めROM32内に記憶されている。このNHの発生量QNが、上述の水素生成装置50への供給燃料量QFに応じて求められたNHの発生量QNHに加算される。
なお、上述したように、図10Aおよび図10Bに示されるNHの発生量QNHは、NO吸蔵触媒14へのNO吸蔵量が飽和しているときのNHの発生量QNHであり、NO吸蔵触媒14へのNO吸蔵量が飽和していないときには、NHの発生量QNHは減少する。図11は、NHの発生量QNHに対する補正係数KNOXの値を示しており、NO吸蔵触媒14へのNO吸蔵量が飽和したときの補正係数KNOXの値が1.0とされている。この補正係数KNOXの値は、NO吸蔵触媒14へのNO吸蔵量が少ないほど低下する。従って、種々の排気ガス温TCに対して予め記憶されている図10Aおよび図10Bに示されるような関係から水素生成装置50への供給燃料量QFに応じて求められたNHの発生量QNHとNHの発生量QNとの和に、補正係数KNOXの値を乗算することによって、熱、水素生成装置50において、改質効率100%でもって、部分酸化改質反応が行われているときの、NHの発生量QNHが算出される。このNHの発生量QNHを、本発明の実施例では、NHの基準発生量QNHと称している。
一方、図12は、NO吸蔵触媒14の下流に配置されたNOセンサ24の出力電流値Iと、NO吸蔵触媒14から流出したガス中に含まれるNO濃度との関係を示している。一方、よく知られているように、NOセンサ24はNO吸蔵触媒14から流出したガス中に含まれるNHも同時に検出し、図12には、NOセンサ24の出力電流値Iと、NO吸蔵触媒14から流出したガス中に含まれるNH濃度との関係も示されている。図12からわかるように、NOセンサ24の出力電流値Iは、NO吸蔵触媒14から流出したガス中に含まれるNO濃度とNH濃度に対して、ほぼ同じ値となる。
図13は、NO吸蔵触媒14に、熱、水素生成装置50から改質ガスを実線で示す期間に亘って供給したときに、供給時においてNO吸蔵触媒14から流出するNO量、NH量、供給時におけるNOセンサ24の出力電流値I、NO吸蔵触媒14の吸蔵NO量ΣNOX,NOセンサ24の出力電流値Iの積分値ΣI、および異常フラグの変化を示している。さて、図13に示されるように、NO吸蔵触媒14の吸蔵NO量ΣNOXが飽和NO量MAXに達すると、熱、水素生成装置50から改質ガスが供給される。この場合、本発明の実施例では、この吸蔵NO量ΣNOXは、機関から単位時間当り排出されるNO量NOXAを積算することにより算出される。この機関から単位時間当り排出されるNO量NOXAは、機関への供給燃料量Gfおよび機関回転数NEの関数として、図14Bに示すようなマップの形で予めROM32内に記憶されている。
熱、水素生成装置50からの改質ガスの供給が開始されると、NO吸蔵触媒14においてNHが生成されるため、NO吸蔵触媒14からNHが流出する。一方、熱、水素生成装置50からの改質ガスの供給が開始されると、NO吸蔵触媒14に流入するガスの空燃比がリーンからリッチに切り替わる途中で理論空燃比付近になったときに、NO吸蔵触媒14から放出されたNOが還元されることなく、NO吸蔵触媒14から流出する状態が生ずる。この状態は、NOのしみ出し作用と称されている。図13には、このNOのしみ出し作用が示されている。このときのNOのしみ出し量は、排気ガス量、即ち、吸入空気量Gaと、NO吸蔵触媒14に流入する排気ガス温TCにより定まる。このNOのしみ出し量NOWは、吸入空気量GaおよびNO吸蔵触媒14に流入する排気ガス温TCの関数として、図14Aに示すようなマップの形で予めROM32内に記憶されている。
NOセンサ24は、NO吸蔵触媒14から流出するNHおよびNOを検出し、NOセンサ24の出力電流値Iは、NO吸蔵触媒14から流出したNH量およびNO量の和に応じて変化する。NO吸蔵触媒14においてNHが生成され、NOのしみ出し作用が行われると、それによって、吸蔵NO量ΣNOXが減少する。改質ガスの供給作用は、吸蔵NO量ΣNOXが零近くになるまで、予め定められた時間、継続される。この間、NOセンサ24の出力電流値Iが積算され、改質ガスの供給作用が停止されたときに、このときのNOセンサ24の出力電流値Iの積算値がΣIとして記憶される。このNOセンサ24の出力電流値Iの積算値ΣIは、改質ガスの供給作用が行われている間に、NO吸蔵触媒14から流出した実際のNH量およびNO量の和を表しており、従って、このNOセンサ24の出力電流値Iの積算値ΣIは、NOセンサ24の実際の出力電流値Iの積算値ΣIと称される。
一方、本発明の実施例では、前述したように、熱、水素生成装置50において、改質効率100%でもって、部分酸化改質反応が行われているときの、NHの発生量QNH、即ち、このNHの基準発生量QNHが算出される。更に、本発明の実施例では、このNHの基準発生量QNHを示すNOセンサ24の出力電流値が算出され、このNOセンサ24の出力電流値が、NOセンサ24の基準出力電流値Iとされる。また、本発明の実施例では、改質ガスの供給作用が行われている間におけるこのNOセンサ24の基準出力電流値Iの積算値ΣIが算出される。このNOセンサ24の基準出力電流値Iの積算値ΣIは、熱、水素生成装置50において、改質効率100%でもって、部分酸化改質反応が行われているときの改質ガスの供給作用中に、NO吸蔵触媒14から流出するNH量およびNO量の和を表している。
図15は、このNOセンサ24の基準出力電流値Iの積算値ΣIと、NOセンサ24の実際の出力電流値Iの積算値ΣIとの関係を示している。さて、検出されたNOセンサ24の実際の出力電流値Iの積算値ΣIが、NOセンサ24の基準出力電流値Iの積算値ΣIと等しい場合には、改質効率100%であり、改質効率が低下していないことを意味している。この場合が、図15において、ΣI=ΣIの一点鎖線で示されている。一方、図15において破線で示される許容線よりも下の領域は、改質効率が相当に低下している領域であり、本発明の実施例では、この領域は異常領域とされる。また、ΣI=ΣIを示す一点鎖線と、破線で示される許容線との間の領域は、改質効率を増大可能な領域とされる。
本発明の実施例では、NOセンサ24の基準出力電流値Iの積算値ΣIが、図15において点Pで示される値であったときに、NOセンサ24の実際の出力電流値Iの積算値ΣIが、許容線上であることを示すΣIXよりも低い場合には、図13に示されるように、異常フラグがセットされる。一方、NOセンサ24の基準出力電流値Iの積算値ΣIが、図15において点Pで示される値であったときに、NOセンサ24の実際の出力電流値Iの積算値ΣIが、ΣIとΣIXとの間にあるときには、熱、水素生成装置50における改質効率を上昇させるための措置が実行される。
次に、図16を参照しつつ、NO吸蔵触媒14からのNOの放出制御ルーチンについて説明する。このNO放出制御ルーチンは一定時間毎の割込みによって実行される。
図16を参照すると、まず初めに、ステップ100において、NO吸蔵触媒14からNOを放出すべきときにセットされるNO放出フラグがセットされているか否かが判別される。NO放出フラグがセットされていないときにはステップ101に進んで、機関から単位時間当り排出されるNO量NOXAが、図14Bに示すマップから算出される。次いで、ステップ102では、このNO量NOXAが吸蔵NO量ΣNOXに加算される。次いで、ステップ103では、吸蔵NO量ΣNOXが飽和NO量MAXに達したか否かが判別される。吸蔵NO量ΣNOXが飽和NO量MAXに達していないときには処理サイクルを終了する。これに対し、吸蔵NO量ΣNOXが飽和NO量MAXに達したときにはステップ104に進んでNO放出フラグがセットされ、次いで処理サイクルを終了する。
NO放出フラグがセットされると、次の処理サイクルでは、ステップ100からステップ105に進んで、吸入空気量検出器9により検出されている吸入空気量Gaが読み込まれる。次いで、ステップ106では、吸入空気量Ga、機関への供給燃料量Gf、およびNO吸蔵触媒14に流入するガスの目標リッチ空燃比に基づいて、熱、水素生成装置50への供給燃料量QFが算出される。次いで、ステップ107では、O/Cモル比=0.5とするのに必要な熱、水素生成装置50への供給空気量QAが算出される。次いで、ステップ108では、熱、水素生成装置50に、算出された供給燃料量QFおよび算出された供給空気量QAでもって燃料および空気が供給され、熱、水素生成において、燃料の部分酸化改質反応が開始される。熱、水素生成装置50において、燃料の部分酸化改質反応が開始されると、その後、予め設定された設定供給時間に亘って、HおよびCOを含んだ改質ガスが、熱、水素生成装置50からNO吸蔵触媒14に供給される。
次いで、ステップ109では、NOセンサ24が劣化したか否かが判別される。例えば、NO吸蔵触媒14の吸蔵NO量ΣNOXが飽和NO量MAXに達しているときに、NO吸蔵触媒14の下流に配置されたNOセンサ24の出力電流値Iと、NO吸蔵触媒14の上流に配置されたNOセンサ25の出力電流値との差が大きい場合には、NOセンサ24が劣化したと判別される。次いで、ステップ110では、NO吸蔵触媒14が劣化したか否かが判別される。例えば、NO吸蔵触媒14からのNO放出制御が完了した後、次のNO放出制御が開始されるまでの間における、NO吸蔵触媒14の下流に配置されたNOセンサ24の出力電流値Iの積算値ΣI、即ち、積算NO量と、NO吸蔵触媒14の上流に配置されたNOセンサ25の出力電流値の積算値即ち、積算NO量との差が大きい場合には、NO吸蔵触媒14が劣化したと判別される。
ステップ109において、NOセンサ24が劣化したと判別されたとき、又は、ステップ110では、NO吸蔵触媒14が劣化したと判別されたときには、ステップ111に進んで、改質ガスの供給が行われる設定供給時間が経過したか否かが判別される。設定供給時間が経過していないときには処理サイクルを完了する。これに対し、設定供給時間が経過したときにはステップ112に進んで吸蔵NO量ΣNOXが零とされ、次いで、ステップ113では、熱、水素生成装置50における燃料の部分酸化改質反応が停止され、NO放出フラグがリセットされる。次いで、処理サイクルを完了する。
一方、ステップ109において、NOセンサ24が劣化していないと判別され、かつ、ステップ110において、NO吸蔵触媒14が劣化していないと判別されたときには、ステップ200に進んで、図17および図18に示される改質効率低下検出が開始される。図17を参照すると、まず初めに、ステップ201において、温度センサ23により検出されたNO吸蔵触媒14に流入する排気ガス温TCが読み込まれる。次いでステップ202では、図11に示される補正係数KNOXの値が算出される。次いでステップ203では、種々の排気ガス温TCに対して予め記憶されている図10Aおよび図10Bに示されるような関係と、図10Cに示される関係から、熱、水素生成装置50において、改質効率100%でもって、部分酸化改質反応が行われているときのNOセンサ24の基準出力電流値Iが算出される。
次いでステップ204では、NOセンサ24の基準出力電流値Iの積算値ΣIに、算出された基準出力電流値Iが加算される。次いでステップ205では、、NOセンサ24の実際の出力電流値Iの積算値ΣIに、検出された実際の出力電流値Iが加算される。次いでステップ206では、改質ガスの供給が行われる設定供給時間が経過したか否かが判別される。設定供給時間が経過していないときには処理サイクルを完了する。これに対し、設定供給時間が経過したときにはステップ207に進んで、図14Aに示される関係から、NOのしみ出し量NOWが算出される。次いでステップ208では、このNOのしみ出し量NOWに定数Dを乗算した値D・NOWが、NOセンサ24の基準出力電流値Iの積算値ΣIに加算される。
次いでステップ209では、NOセンサ24の実際の出力電流値Iの積算値ΣIが、NOセンサ24の基準出力電流値Iの積算値ΣIよりも小さいか否かが判別される。実際の出力電流値Iの積算値ΣIが、基準出力電流値Iの積算値ΣIよりも小さくないとき、即ち、改質効率が低下していないと判別されたときには、ステップ213にジャンプする。これに対し、実際の出力電流値Iの積算値ΣIが、基準出力電流値Iの積算値ΣIよりも小さいときにはステップ210に進んで、NOセンサ24の実際の出力電流値Iの積算値ΣIが、図15において許容線上のΣIXよりも小さいか否かが判別される。NOセンサ24の実際の出力電流値Iの積算値ΣIが、ΣIXよりも小さいときにはステップ211に進んで、熱、水素生成装置50に異常があることを示す異常フラグがセットされる。次いでステップ213に進む。
これに対し、ステップ210において、NOセンサ24の実際の出力電流値Iの積算値ΣIが、ΣIXよりも小さくないと判別されたとときにはステップ212に進んで、熱、水素生成装置50の改質効率を向上させる措置、例えば、熱、水素生成装置50に供給される燃料量および空気量を増大させる措置が行われる。次いでステップ213に進む。ステップ213では、改質ガスの供給が行われる設定供給時間中においてNO吸蔵触媒14から放出されたNO量C・ΣI(Cは定数)およびNOのしみ出し量NOWとを吸蔵NO量ΣNOXから減算することによって、残存する吸蔵NO量ΣNOXが算出される。次いでステップ214では、熱、水素生成装置50における燃料の部分酸化改質反応が停止され、NO放出フラグがリセットされ、ΣIおよびΣIが零とされる。次いで、処理サイクルを完了する。
図19A,19Bおよび19Cは、内燃機関の種々の変形例を示している。図19Aに示される例では、NO吸蔵触媒14の上流に空燃比センサ26が配置されており、NO吸蔵触媒14の下流に温度センサ27が配置されている。19Bに示される例では、NO吸蔵触媒14の下流にNO選択還元触媒、パティキュレートフィルタ又は酸化触媒14aが配置されており、NO選択還元触媒、パティキュレートフィルタ又は酸化触媒14aの下流にNOセンサ28が配置されている。19Cに示される例では、NO吸蔵触媒14の上流に、パティキュレートフィルタ又は酸化触媒14bが配置されている。
1 機関本体
13,15 排気管
14 NO吸蔵触媒
23、27 温度センサ
24、28 NOセンサ
50 熱、水素生成装置
51 供給通路
53 バーナー燃焼室
54 改質用触媒
57 バーナー

Claims (1)

  1. 水素を含む改質ガスを生成可能な熱、水素生成装置を具備しており、流入するガスの空燃比がリーンのときにはガス中に含まれるNOを吸蔵し流入するガスの空燃比がリッチになると吸蔵したNOを放出するNO吸蔵触媒が機関排気通路内に配置されており、NO吸蔵触媒の下流に、ガス中に含まれるNOを検出可能なNOセンサを配置し、該NOセンサの出力値が、ガス中に含まれるNOおよびアンモニアの量の増大に伴い増大する内燃機関の排気浄化装置において、熱、水素生成装置からNO吸蔵触媒に改質ガスを供給することによりNO吸蔵触媒から吸蔵したNOを放出させ、改質効率が低下していないときに改質ガスがNO吸蔵触媒に供給されたときのNOセンサの基準出力値と、改質ガスがNO吸蔵触媒に供給されたときのNOセンサの実際の出力値とが比較され、NOセンサの実際の出力値がNOセンサの基準出力値よりも低下したときには、熱、水素生成装置における改質効率が低下したと判別される内燃機関の排気浄化装置。
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