JP2018035298A - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明はまた、この熱可塑性エラストマー組成物を成形してなる成形体、この熱可塑性エラストマー組成物を用いた複合成形体及び自動車用部材に関する。
成分A:スチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物であり、その共役ジエンがイソプレンとブタジエンの混合物であるもの
成分B:パラフィン系オイル
成分C:ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーの群から選ばれた少なくとも1種の熱可塑性エラストマー
また、特許文献1で用いられている成分Aのスチレン・共役ジエンブロック共重合体の共役ジエン成分は、イソプレンとブタジエンの混合物である。
具体的には、特許文献1では、後掲の実施例の項に示される方法と同様の方法で熱融着性の評価を行っているが、例えば、ポリカーボネート樹脂に対する熱融着性(成形温度240℃の場合の剥離強度)は、2.2〜9.1kg/25mm(=2.16〜89N/25mm)であり、本発明の実施例で達成される剥離強度よりも明らかに劣るものである。
本発明はまた、この熱可塑性エラストマー組成物を成形してなる成形体、この熱可塑性エラストマー組成物を用いた複合成形体及び自動車用部材を提供するものである。
即ち、本発明は以下を要旨とする。
成分(A):下記成分(A−1)及び/又は(A−2)を含むポリウレタン系熱可塑性エラストマー
成分(A−1):ポリエーテル系熱可塑性ポリウレタンエラストマー
成分(A−2):ポリカーボネート系熱可塑性ポリウレタンエラストマー
成分(B):スチレン系エラストマー及び/又はスチレン系エラストマーの水添物
成分(C):炭化水素系ゴム用軟化剤
このため、本発明の熱可塑性エラストマー組成物によれば、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ASA樹脂、アクリル系樹脂等の極性樹脂層の表面に、柔軟性に優れた熱可塑性エラストマー組成物層を形成してなる複合成形体を、熱融着による一体成形により、高い生産性にて製造することが可能となる。
本発明は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。尚、本明細書において、「〜」を用いてその前後に数値又は物性値を挟んで表現する場合、その前後の値を含むものとして用いることとする。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、少なくとも下記成分(A)、(B)及び(C)を含有し、組成物中に全組成物100質量部に対して、成分(A)を30〜70質量部、成分(B)を10〜50質量部、成分(C)を5〜50質量部含有することを特徴とする。
成分(A):下記成分(A−1)及び/又は(A−2)を含むポリウレタン系熱可塑性エラストマー
成分(A−1):ポリエーテル系熱可塑性ポリウレタンエラストマー
成分(A−2):ポリカーボネート系熱可塑性ポリウレタンエラストマー
成分(B):スチレン系エラストマー及び/又はスチレン系エラストマーの水添物
成分(C):炭化水素系ゴム用軟化剤
成分(A)と成分(B)と成分(C)を所定の割合で含む本発明の熱可塑性エラストマー組成物により、柔軟性を付与しながら、極性樹脂との優れた熱融着性が得られるメカニズムの詳細は明らかではないが、成分(A)のポリウレタン系熱可塑性エラストマーのソフトセグメントのポリカーボネート成分又はポリエーテル成分が熱融着時に極性樹脂との分子の絡み合いを増加させ、それに伴い、熱融着強度が向上することによると考えられる。即ち、本発明の熱可塑性エラストマー組成物では、成分(A)のポリウレタン系熱可塑性エラストマーとして、成分(A−1)のポリエーテル系熱可塑性ポリウレタンエラストマー及び/又は成分(A−2)のポリカーボネート系熱可塑性ポリウレタンエラストマーを用いることで、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーとしてアジペート系熱可塑性ポリウレタンエラストマーを用いた特許文献1よりも、極性樹脂に対して高い熱融着性を得ることができる。
本発明では、成分(A)のポリウレタン系熱可塑性エラストマーとして、極性樹脂との接着性、成形加工性、ゴム的感触を良好に確保する観点から、ジイソシアネート化合物と分子量約50〜500のグリコールとからなるハードセグメントと、ジイソシアネート化合物と長鎖グリコールからなるソフトセグメントとを有するものであって、該長鎖グリコールが分子量約500〜10,000のポリアルキレングリコールなどのようなポリエーテル系熱可塑性ポリウレタンエラストマー(成分(A−1))、及び/又は該長鎖グリコールがポリカーボネートであるポリカーボネート系熱可塑性ポリウレタンエラストマー(成分(A−2))を用いる。
本発明で用いる成分(B)のスチレン系エラストマーとしては、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム等が挙げられるが、これらの中でも耐熱性及び柔軟性の点から、スチレン系のブロック共重合体が好ましく、ビニル芳香族炭化水素単位からなる重合体ブロックと共役ジエン単位からなる重合体ブロックを有するスチレン系のブロック共重合体が更に好ましく、以下の式(2)及び/又は式(3)で表されるビニル芳香族炭化水素と共役ジエンブロックとの共重合体及びその水添物(水素添加誘導体)(以下、「水添ブロック共重合体」と称する場合がある。)であるのが特に好ましく、以下の式(2)及び/又は式(3)で表されるビニル芳香族炭化水素と共役ジエンブロックとの共重合体の水添物であるのが最も好ましい。
(S−D)n …(3)
(式中、Sはビニル芳香族炭化水素単位からなる重合体ブロックを表し、Dは共役ジエン単位からなる重合体ブロックを表し、m及びnは1〜5の整数を表す)
Dの重合体ブロックを構成する共役ジエン単量体としては、ブタジエン及び/又はイソプレンが好ましく、特にブタンジエンが好ましい。
機器:日本ミリポア社製「150CALC/GPC」
カラム:昭和電工社製「AD80M/S」3本
検出器:FOXBORO社製赤外分光光度計「MIRANIA」測定
波長3.42μm
溶媒:o−ジクロロベンゼン
温度:140℃
流速:1cm3/分
注入量:200マイクロリットル
濃度:2mg/cm3
酸化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−フェノール0.2質量%添加
本発明で用いる成分(C)の炭化水素系ゴム用軟化剤は、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の柔軟性、流動性の向上に有効である。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、組成物中に、全組成物100質量部に対して、成分(A)を30〜70質量部、成分(B)を10〜50質量部、成分(C)を5〜50質量部含有する。
全組成物100質量部中の成分(A)の含有量が30質量部未満であると、熱融着性の改善効果が十分でなく、70質量部を超えると相対的に成分(B)及び成分(C)の含有量が少なくなることで、柔軟性、流動性が低下する。
全組成物100質量部中の成分(B)の含有量が10質量部未満で、柔軟性及びゴム弾性が低下し、50質量部を超えると相対的に成分(A)及び成分(C)の含有量が少なくなることで、熱融着性や流動性が不十分となる。
全組成物100質量部中の成分(C)の含有量が5質量部未満であると、成分(C)を配合することによる柔軟性、流動性の改善効果が十分でなく、50質量部を超えると相対的に成分(A)及び成分(B)の含有量が少なくなることで、熱融着性や機械強度が低下する。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、上記の成分(A)〜(C)以外の他の成分(本明細書において、単に「その他の成分」と称することがある。)を含有していてもよい。その他の成分としては、成分(A)、(B)以外の樹脂(本明細書においては単に「その他の樹脂」と称することがある。)や各種添加剤が挙げられる。
、4,4’−メチレン−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルベンジル)スルフィド、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−o−クレゾール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ビス(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸ジエチルエステル、2,2’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ(α−メチルシクロヘキシル)−5,5’−ジメチル−ジフェニルメタン、α−オクタデシル−3(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、6−(ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−2,4−ビス−オクチル−チオ−1,3,5−トリアジン、ヘキサメチレングリコール−ビス[β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネート]、N,N’−ヘキサメチレン−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロ桂皮酸アミド)、2,2−チオ[ジエチル−ビス−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゼンホスホン酸ジオクタデシルエステル、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ジ−t−ブチルフェニル)ブタン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアヌレート、トリス[β−(3,5−ジ−t−ブチル−4ヒドロキシフェニル)プロピオニル−オキシエチル]イソシアヌレート等が挙げられる。
これらの中でも特にテトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンのような分子量が500以上のものの使用が好ましい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法は、特に限定されるものではなく、常法に従って、成分(A)〜(C)と、必要に応じて添加されるその他の成分とをドライブレンドした後、溶融混練することにより製造することができる。
なお、成分(B)と成分(C)とは予め混合した後、他の成分と混合することが、常温(23℃)で液状成分である成分(C)を取り扱う作業性の面で好ましい。
本発明の熱可塑性エラストマーの柔軟性は、後掲の実施例で示すようなデュロA硬度として評価することができる。このデュロA硬度は値が低い方が柔軟性に優れるものと評価され、95以下が好ましく、90以下がより好ましい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を成形することにより、種々の成形体として用いることができる。成形体の具体例としては、射出成形体、押出成形体、プレス成形体等が挙げられる。本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、通常の射出成形法、押出成形法、プレス成形法等の各種成形方法を用いることができ、必要に応じて、ガスインジェクション成形法、射出圧縮成形法、ショートショット発泡成形法等の各種成形方法を用いることにより、成形体とすることができる。
成形温度は一般に150〜300℃であり、好ましくは180〜280℃である。射出圧力は通常、5〜100MPaであり、好ましくは10〜80MPaである。また、金型温度は通常0〜80℃であり、好ましくは20〜60℃である。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を成形してなる成形体は、ポリカーボネート樹脂やABS樹脂、ASA樹脂又はアクリル樹脂のような極性樹脂に熱融着して、複合成形体として用いることもできる。
AES樹脂は、同様にアクリロニトリル10〜30質量%、エチレン・プロピレン系ゴム5〜45質量%、スチレン50〜85質量%の組成を有する樹脂であり、スチレンの替わりにα−メチルスチレンを使用したものも含まれる。
芯材の成形は、通常の射出成形法を用いたものでも良く、ガスインジェクション成形をしたものでも良い。
この射出成形体における芯材層の平均肉厚は、0.6〜6mmであることが好ましく、上記範囲を超えるものは芯材層にヒケが発生し、成形品表面の平滑性に劣るものとなり、上記範囲未満のものでは、例えば、自動車用部品に用いる場合に必要とされる剛性、強度等の機械的特性、耐熱性、耐久性を満たせない場合がある。また、表層材層の平均肉厚は1〜5mmであることが好ましく、上記範囲を超えるものはソフト感に劣り、上記範囲未満のものは芯材と表層材との付着性が悪くなる。また、表層材層の射出成形条件としては、一般に150〜300℃、好ましくは200〜290℃、特に好ましくは220〜280℃の成形温度、50〜1,000kg/cm2、好ましくは100〜800kg/cm2の射出圧力が採用される。また、表層材のみからなるランナー、スプール類等を表層材に、芯材のみ、又、は芯材と表層材からなるランナー、スプール類等や不良成形品等を芯材にリサイクルして使用することもできる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物よりなる層と、ポリカーボネート樹脂やABS樹脂、ASA樹脂又はアクリル樹脂といった極性樹脂よりなる層が熱融着により一体化された複合成形体は、各種工業部品として使用することができる。具体的には、インストルメントパネル、センターパネル、センターコンソールボックス、ドアトリム、ピラー、アシストグリップ、ハンドル、エアバックカバー等の自動車内装部材、モール等の自動車外装部材、掃除機バンパー、リモコンスイッチ、OA機器の各種キートップ等の家電部品、水中眼鏡、水中カメラカバー等の水中使用製品、各種カバー部品、密閉性、防水性、防音性、防振性等を目的とした各種パッキン付き工業部品、ラック&ピニオンブーツ、サスペンションブーツ、等速ジョイントブーツ等の自動車機能部材、カールコード電線被覆、ベルト、ホース、チューブ、消音ギア等の電気、電子部品、玩具、スポーツ用品等に使用することができる。
成分(A)(ポリエーテル系又はポリカーボネート系熱可塑性ポリウレタンエラストマー)
(a−1):DICバイエルン社製 パンデックス(登録商標)T−8190
ポリエーテル系熱可塑性ポリウレタンエラストマー
デュロA硬度:90
(a−2):DICバイエルン社製 パンデックス(登録商標)T−9290
ポリカーボネート系熱可塑性ポリウレタンエラストマー
デュロA硬度:90
(b−1):TSRC社製 タイポール(登録商標)6151
スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水添物
重量平均分子量:25万
スチレン含有量:32質量%
ブタジエンブロックのミクロ構造中の1,2−付加構造:30質量%
(c−1):出光興産社製「ダイアナ プロセスオイルPW90」
パラフィン系オイル
動粘度(40℃):90センチストークス
(d−1):DICバイエルン社製 パンデックス(登録商標)T−1180
アジペート系熱可塑性ポリウレタンエラストマー
デュロA硬度:81
ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレンエーテルブロック共重合体
ポリテトラメチレンエーテルユニットの数平均分子量:1000
ポリテトラメチレンエーテルユニットの含有量:52質量%
ポリブチレンテレフタレートユニットの含有量:48質量%
融点(DSC装置により測定):185℃
デュロA硬度:95
1)柔軟性:デュロA硬度
各例で得られた熱可塑性エラストマー組成物のペレットで、射出成形機を用いて、射出温度240℃、金型温度40℃にて、100mm×100mm×2mmのシートを成形し、JIS K6253に準拠してデュロA硬度を測定した。デュロA硬度はその値が小さいほど柔軟性に優れることを示し、柔軟性の材料としては95以下が好ましい。
射出成形機を用いて、ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス社製「ノバレックス(登録商標)H−3000」)、ABS樹脂(テクノポリマー社製「テクノABS(登録商標)150」、ASA樹脂(UMG ABS社製「ダイヤラック(登録商標)S201B」)、アクリル樹脂(三菱レイヨン社製「アクリペット(登録商標)IRK304」)の極性樹脂をそれぞれ100mm×100mm×2mmのシートに成形し、得られたシートを100mm×100mm×4mmのシート用金型にインサートした。次いで、該成形シートと金型との空隙に、各例で得られた熱可塑性エラストマー組成物のペレットを射出成形機を用いて、射出温度240℃、金型温度40℃にて射出して熱融着成形を行った。得られた2層成形シートを25mm×100mmの短冊状試験片に切断し、表層材層(熱可塑性エラストマー組成物)と芯材層(極性樹脂)を180℃方向に引張速度200mm/分で剥離試験を行い、表層材層/芯材層の剥離強度を測定した。この値が大きいほど、極性樹脂との熱融着性に優れ、この融着強度は、60N/25mm以上であるのが好ましいが、材料破壊(層間で剥離せずに試験片が破断する。)となることが最も好ましい。
<実施例1>
(a−1)50質量部、(b−1)30質量部、(c−1)20質量部、酸化防止剤(BASFジャパン社製 商品名イルガノックス(登録商標)1010)0.1質量部、耐候剤(BASFジャパン社製 商品名チヌビン(登録商標)XT855FF)0.2質量部、カーボンマスターバッチ(大日精化工業社製 PC40B)1.5質量部をヘンシェルミキサーにて1分間ブレンドし、同方向二軸押出機(神戸製鋼製「TEX30α」、L/D=45、シリンダブロック数=13)へ20kg/hの速度で投入し、180〜210℃の範囲で昇温して溶融混練を行い、熱可塑性エラストマー組成物のペレットを製造した。得られた熱可塑性エラストマー組成物のペレットについて、前記1)〜2)の評価を行った。それらの評価結果を表−1に示す。
表−1に示す配合量で各成分を配合し、実施例1と同様に溶融混練を行い、熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得た。また、実施例1と同様に、前記1)〜2)の評価を行った。評価結果を表−1に示す。
極性樹脂に対する熱融着性向上のメカニズムの詳細は定かではないが、成分(A)のポリウレタン系熱可塑性エラストマーのソフトセグメントのポリカーボネート成分又はポリエーテル成分が熱融着時に極性樹脂との分子の絡み合いを増加させ、それに伴い、剥離強度が向上していると考えられる。
Claims (8)
- 少なくとも下記成分(A)、(B)及び(C)を含有し、組成物中に全組成物100質量部に対して、成分(A)を30〜70質量部、成分(B)を10〜50質量部、成分(C)を5〜50質量部含有することを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
成分(A):下記成分(A−1)及び/又は(A−2)を含むポリウレタン系熱可塑性エラストマー
成分(A−1):ポリエーテル系熱可塑性ポリウレタンエラストマー
成分(A−2):ポリカーボネート系熱可塑性ポリウレタンエラストマー
成分(B):スチレン系エラストマー及び/又はスチレン系エラストマーの水添物
成分(C):炭化水素系ゴム用軟化剤 - 成分(B)が、スチレン・共役ジエンブロック共重合体及び/又はその水添物であり、
該共役ジエンがブタンジエンである、請求項1又は2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。 - 成分(C)が、40℃における動粘度が20〜800センチストークスのパラフィン系オイルである、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物を成形してなる成形体。
- 請求項5に記載の成形体が、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ASA樹脂又はアクリル系樹脂と熱融着されてなる複合成形体。
- 請求項6に記載の複合成形体よりなる自動車用部材。
- 自動車外装用部材である、請求項7に記載の自動車用部材。
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