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JP2018077516A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像の階調性及び品質を維持できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置は、画像データを変換条件に基づいて変換する変換手段と、変換手段により変換された画像データに基づいて、画像を形成する画像形成手段と、画像形成手段により形成された測定用画像を担持する像担持体と、像担持体上の測定用画像を測定する測定手段と、画像形成手段が複数の画像を連続して形成している間に、画像形成手段に複数の測定用画像を形成させ、測定手段による複数の測定用画像の測定値に基づいて変換条件を生成する生成手段と、画像形成手段が複数の測定用画像を次回形成するための画像形成条件を、測定手段により測定された複数の測定用画像に含まれる所定の測定用画像の測定値に基づいて決定する決定手段と、を有し、画像形成手段が複数の測定用画像を次回形成するまで変換手段が画像データを変換するために用いる変換条件は、生成手段により生成された変換条件に基づいて設定される。
【選択図】図6

Description

本発明は、画像形成装置における濃度制御技術に関する。
電子写真方式を使用した画像形成装置においては、出力画像の濃度安定性や階調安定性が求められる。そのため特許文献1及び2は、像担持体にテストパターンを形成し、形成したテストパターンの濃度をセンサ等で読み取ることによって画像形成条件の調整や階調補正テーブルを生成して画像の品質を安定させる構成を開示している。
特開平04−267272号公報 特開平06−198973号公報
画像形成装置が形成する画像の濃度は、現像コントラスト電位といった画像形成条件に加えて現像剤自体の帯電量に依存する。例えば、ユーザの使用状況により現像剤の消費量が多くなると現像部内の現像剤は十分に摩擦帯電されぬまま画像形成に使用される。この場合、形成される画像の濃度は高くなる。逆に、ユーザの使用状況により現像剤の消費量が少なくなると、現像部内の現像剤は摩擦帯電によって想定よりも帯電量が増加する。この場合、形成される画像の濃度は低くなる。ここで、例えば、現像部内の現像剤の帯電量が増加し続けると、濃度の低下を補うため、濃度制御により階調補正テーブルの入力画像データ値に対する出力画像データ値は高くされ続ける。しかしながら、出力画像データ値には最大値がある。したがって、現像部内の現像剤の帯電量が増加し続けると、濃度制御において生成される階調補正テーブルは、所定値以上の入力画像データ値を総て同じ出力画像データ値の最大値に変換するものとなる可能性が有る。この場合、階調性が維持できなくなる。また、現像部内の現像剤の帯電量が減少し続けると、濃度制御により階調補正テーブルの入力画像データ値に対する出力画像データ値は低くされ続ける。この場合、形成される画像のライン部分にジャギーが発生する可能性がある。
本発明は、上記問題に鑑み、画像の階調性及び品質を維持できる画像形成装置を提供するものである。
本発明の一態様によると、画像形成装置は、画像データを変換条件に基づいて変換する変換手段と、前記変換手段により変換された画像データに基づいて、画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段により形成された測定用画像を担持する像担持体と、前記像担持体上の前記測定用画像を測定する測定手段と、前記画像形成手段が複数の画像を連続して形成している間に、前記画像形成手段に複数の測定用画像を形成させ、前記測定手段による前記複数の測定用画像の測定値に基づいて変換条件を生成する生成手段と、前記画像形成手段が前記複数の測定用画像を次回形成するための画像形成条件を、前記測定手段により測定された前記複数の測定用画像に含まれる所定の測定用画像の測定値に基づいて決定する決定手段と、を有し、前記画像形成手段が前記複数の測定用画像を次回形成するまで前記変換手段が前記画像データを変換するために用いる前記変換条件は、前記生成手段により生成された前記変換条件に基づいて設定されることを特徴とする。
本発明によると、画像の階調性及び品質を維持することができる。
一実施形態による画像形成装置の概略的な構成図。 一実施形態によるテストパターンを示す図。 一実施形態による階調補正制御のフローチャート。 一実施形態による階調補正制御で形成するテストパターンを示す図。 一実施形態による入力画像データ値と目標濃度との関係を示す図。 一実施形態による階調補正テーブルの補正制御のフローチャート。 一実施形態により形成される画像を示す図。 形成した画像の検出結果のみにより補正することで得られる階調補正テーブルの一例を示す図。 一実施形態による置き換え処理の説明図。 一実施形態による逆変換テーブルを示すグラフ。 一実施形態による補正後の階調補正テーブルを示すグラフ。 一実施形態による階調補正テーブルの補正制御のフローチャート。
以下、本発明の例示的な実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態は説明を目的としたものであり、本発明の範囲を実施形態に限定するものではない。また、以下の各図においては、実施形態の説明に必要ではない構成要素については図から省略する。
<第一実施形態>
図1は、本実施形態による画像形成装置100の構成図である。図1の画像形成装置100においては、中間転写ベルト6に沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部PY、PM、PC、PKが配列されている。画像形成部PYの感光体1Yは、像担持体であり、図中の矢印の方向に回転駆動され、帯電部2Yにより所定の電位に帯電される。露光部3Yは、感光体1Yを光で走査・露光して感光体1Yの表面に静電潜像を形成する。現像部4Yは、現像バイアスを出力して感光体1Yの静電潜像にイエローのトナー(現像剤)を供給し、トナー像として可視化する。一次転写ローラ7Yは、一次転写バイアスを出力して、感光体1Yに形成されたトナー像を中間転写ベルト6に転写する。また、画像形成部PYは、感光体1Yに形成されたトナー像の濃度を検出するための濃度センサ12Yを備えている。濃度センサ12Yは、例えば、感光体1Yに光を照射し、その反射光により濃度を検出する。
画像形成部PM、PC及びPKと画像形成部PYとは、使用するトナーの色が異なる以外、その構成は同様であるため、画像形成部PM、PC及びPKについての説明は省略する。また、以下の説明において、色を区別する必要がない場合には、文字Y、M、C、Kを除いた参照符号を使用する。なお、各画像形成部の感光体1に形成されたトナー像を重ねて中間転写ベルト6に転写することで多色のトナー像が中間転写ベルト6に形成される。
中間転写ベルト6は、3つのローラ61、62及び63により張架され、図中の矢印R2の方向に回転駆動される。カセット65から取り出された記録材Pは、ローラ対66及び67により、ローラ63と二次転写ローラ64により構成される二次転写部T2に向けて搬送される。中間転写ベルト6に転写されたトナー像は、二次転写部T2において記録材Pに転写される。記録材Pは、その後、定着部11において加熱加圧され、記録材Pへのトナー像の定着が行われて装置外へと排出される。
読取部216の光源103は、原稿台102上に置かれた記録材に光を照射し、CCDセンサ105はその反射光を受光して、記録材の画像を読み取る。CCDセンサ105が読み取った画像データは、リーダー画像処理部108及びプリンタ制御部109にて所定の画像処理が行われる。なお、本実施形態の画像形成装置100は、読取部216が読み取った画像以外にも、電話回線(FAX)を介して受信する画像データや、コンピュータからネットワークを介して受信する画像データの印刷も行うことができる様に構成されている。また、操作部20は、ユーザが画像形成装置100を操作し、画像形成装置100の状態をユーザに表示するための表示部218を備えている。制御部110は、画像形成装置100の画像形成動作を統括的に制御し、CPU111と、RAM112と、ROM113と、を有する。制御部110は、濃度センサ12からの信号に基づき感光体1に形成されたトナー像の濃度情報を判定・取得する。CPU111は、ROM113が保持するプログラムや各種データを使用し、RAM112をワークエリアとして、画像形成装置100を制御する。さらに、画像形成装置100は、画像形成装置内の環境情報、例えば、温度及び湿度のいずれか又は両方を取得して制御部110に通知する環境センサ30を備えている。
続いて、本実施形態による濃度制御について説明する。本実施形態の濃度制御は、階調補正テーブル(γLUT)の生成を行う階調補正制御と、階調補正制御で生成した階調補正テーブルを補正する階調補正テーブルの補正制御とを含んでいる。なお、濃度制御は、各色それぞれについて行う。本実施形態では、ユーザの操作、或いは、所定条件を満たすことにより階調補正制御を実行する。当該階調補正制御においては、トナー像を記録材に形成して定着させ、定着後のトナー像を読取部216で読み取って濃度に関する画像形成条件を決定する。この階調補正制御において、目標とする最大濃度の画像を形成するための画像形成条件(以下、最大濃度条件値と呼ぶ。)と、目標とする濃度を実現するために、入力される画像データの値を変換するための階調補正テーブルが生成される。さらに、生成した階調補正テーブルを使用し、決定した最大濃度条件値で感光体1に、図2(A)に示すテストパターンRを形成する。テストパターンRは、本実施形態では、図2(A)に示す様に、ベタ画像(最大濃度画像)を含む10種類の濃度(階調)を含む画像のパターンとする。しかしながら、他の階調数であっても良い。画像形成装置100は、テストパターンRの濃度を濃度センサ12により測定し、テストパターンRを形成するのに使用した画像データの値と、当該値で感光体1に形成される濃度との対応関係を示す目標濃度情報を取得する。
その後、連続画像形成中、所定枚数の通紙を行う度に、画像形成装置100は、階調補正テーブルの補正制御を行う(以下、単に補正制御と呼ぶ。)。補正制御においては、図2(B)に示すテストパターンQを感光体1に形成し、テストパターンQの濃度を濃度センサ12により検出して階調補正テーブルの補正を行う。なお、補正制御において、テストパターンQは、図2(B)に示す様に、感光体1表面において印刷するトナー像を形成する間の領域に形成される。また、テストパターンQを形成するために使用する入力値は、ROM113又はRAM112に保存されている。なお、テストパターンQを形成するために使用する入力値は、本実施形態では、画像データ値の最大値を含む5つの異なる値とする。つまり、テストパターンQは、ベタ(最大濃度)画像を含む5つの異なる濃度(階調)の画像を含むパターンとする。しかしながら、他の階調数であっても良い。
まず、図3を用いて階調補正制御の詳細について説明する。制御部110は、S10で、記録材に最大濃度を示す値の画像データでテストパターンを形成する。図4(A)は、S10で形成するテストパターンの例である。図4(A)に示すテストパターンは、例えば、入力画像データ値が8ビットで表される場合、最大濃度を示す255をその入力値とし、濃度に関する画像形成条件を変化させながら形成したものである。以下の説明において、濃度を制御するために変化させる画像形成条件を露光量とするが、濃度に関する他の画像形成条件、例えば、現像バイアスや、帯電バイアスといった現像コントラストを変化させる他の値を変化させる形態であっても良い。さらには、濃度に関する複数の画像形成条件を変化させる形態であっても良い。ユーザは、テストパターンが形成された記録材を読取部216にセットし、S11で、制御部110は、テストパターンを読取部216に読み取らせて、その濃度を検出する。制御部110は、S12で、検出した濃度に基づき最大濃度条件値、つまり、入力値の最大値で形成したトナー像を目標とする最大濃度とするための画像形成条件の値を決定する。なお、上述した様に、本例では、この画像形成条件は露光量である。
続いて、制御部110は、S13で、記録材に階調補正用のテストパターンを形成する。図4(B)は、S13で形成するテストパターンの例である。図4(B)に示すテストパターンは、例えば、入力画像データ値が8ビットである場合、0〜255から選択した複数の値により形成したものである。ユーザは、テストパターンが形成された記録材を読取部216にセットし、S14で、制御部110は、読取部216にテストパターンを読み取らせて、その濃度を検出する。制御部110は、検出した濃度に基づき、S15で階調補正テーブルを生成する。その後、制御部110は、S16で、図2(A)に示すテストパターンRを感光体1に形成し、S17で、濃度センサ12により、その濃度を検出する。制御部110は、S16で画像形成に使用した入力値と、S17で検出した当該入力値で形成されたテストパターンRの各画像の濃度との対応関係である目標濃度情報を生成して、S18でRAM112に保存する。図5は、S18で保存した目標濃度情報を補間して求めた入力画像データの値と感光体1に形成される画像の濃度との関係を示している。以下、S17で検出するテストパターンRの各画像の検出濃度を、各画像の形成に使用した入力値に対応する目標濃度と呼ぶ。さらに、テストパターンRのベタ画像の検出濃度を、目標最大濃度と呼ぶ。
続いて、図6を用いて、本実施形態による階調補正テーブルの補正制御について説明する。なお、既に述べた様に、補正制御は、連続画像形成中、所定枚数の通紙を行う度に実行する。補正制御の開始により、制御部110は、前回の補正制御において、図6のS27の処理を行っていると、S20において、濃度に関する画像形成条件、つまり、本実施形態では露光量を変更する。前回の補正制御において、図6のS27の処理を行っていなければ、濃度に関する画像形成条件の変更は行わない。なお、S27の処理と、S20における露光量の変更についての詳細は後述する。続いて、制御部110は、S21で図2(B)に示すテストパターンQを各感光体1に形成してS22で濃度センサ12により形成したテストパターンQの各画像の濃度を検出する。なお、テストパターンQは、RAM112に保存された階調補正テーブルを使用して形成する。
続いて、制御部110は、S23において、テストパターンQの検出最大濃度、つまり、テストパターンQのベタ画像の検出濃度より目標最大濃度が高いか否かを判定する。ここで、検出最大濃度が目標最大濃度より高い場合、階調補正テーブルの、入力画像データ値の最大値に対する出力画像データ値は、目標最大濃度の画像を得るために、より小さい値に変更されることになる。しかしながら、階調補正テーブルの入力画像データ値の最大値に対する出力画像データ値を下げ過ぎると、図7(A)に示す様にジャギーが発生して、文字やライン部分の品質が劣化する可能性がある。したがって、制御部110は、この場合、S24において階調補正テーブル(γLUT)の出力画像データの最大値(出力最大値)をさらに下げることができるか否かを判定する。具体的には、本実施形態では、補正対象の階調補正テーブルの出力最大値が既に第1閾値以下であるかを判定し、第1閾値以下である場合には、これ以上、下げることができないと判定してS27の処理を実行する。一方、第1閾値以下ではない場合にはS28の処理を実行する。例えば、階調補正テーブルが、8ビットの入力画像データ値を10ビットの出力画像データ値に変換するものである場合、一例として、第1閾値には800を使用することができる。
また、制御部110は、S23が"No"である場合、S25において、テストパターンQの検出最大濃度が目標最大濃度より低いか否かを判定する。ここで、検出最大濃度が目標最大濃度より低い場合、階調補正テーブルの、入力画像データ値の最大値に対する出力画像データ値は、目標最大濃度の画像を得るために、より大きい値に変更されることになる。しかしながら、階調補正テーブルの入力画像データ値の最大値に対する出力画像データ値を上げ過ぎると、階調補正テーブルが図8の実線の様な特性となり、最大濃度近辺において階調性が維持できなくなる可能性がある。なお、図8の点線は、階調性が維持できる諧調補正テーブルを示している。したがって、制御部110は、この場合、S26において階調補正テーブル(γLUT)の出力画像データの最大値(出力最大値)をさらに上げることができるか否かを判定する。具体的には、本実施形態では、補正対象の階調補正テーブルの出力最大値が既に第2閾値以上であるかを判定し、第2閾値以上である場合には、これ以上、上げることができないと判定してS27の処理を実行する。一方、第2閾値以上ではない場合にはS28の処理を実行する。例えば、階調補正テーブルが、8ビットの入力画像データ値を10ビットの出力画像データ値に変換するものである場合、一例として、第2閾値には1023を使用することができる。
続いて、S27での処理について図9を用いて説明する。図9(A)及び(B)において、参照符号81は、テストパターンQのベタ画像の濃度の検出結果であり、参照符号83は、それ以外の4つの画像(以下、中間濃度画像と呼ぶ。)の濃度の検出結果を示している。また、図9(A)及び(B)の点線は、目標濃度情報が示す入力画像データ値と濃度との関係を示している。例えば、図6のS24で、現在の階調補正テーブルの出力最大値が既に第1閾値以下である場合、S27においては、図9(A)に示すテストパターンQのベタ画像の検出濃度81を参照符号82で示す目標最大濃度に変更する。しかしながら、検出した濃度より小さく目標最大濃度以上の所定濃度であっても良い。同様に、S26で、現在の階調補正テーブルの出力最大値が既に第2閾値以上である場合、S27においては、図9(B)に示すテストパターンQのベタ画像の検出濃度81を参照符号82で示す目標最大濃度に変更する。しかしながら、検出した濃度より大きく目標最大濃度以下の所定濃度であっても良い。
続いて、図6のS28での処理について説明する。制御部110は、S27を実行しない場合には、テストパターンQの実測値を処理値とし、S27を実行した場合には、ベタ画像の濃度については実測値を所定の濃度に置き換えた値を処理値とし、処理値を図9に示す様にプロットして各値の間を線形補間する。そして、各処理値を、図9(A)及び(B)の点線で示す目標濃度情報に対して逆変換して逆変換テーブルを生成する。図10は逆変換テーブルが示す入力画像データ値と出力画像データ値をグラフで表したものである。図10の点線は、各処理値が目標濃度情報と同じ、つまり、図9の点線上にある場合の逆変換テーブルを示し、入力画像データ値と出力画像データ値は同じ値である。一方、図10の実線は、図9(A)の様に、処理値が目標濃度より高い場合の逆変換テーブルの例を示している。図10の実線においては、得られる濃度を目標濃度に近づけるため、出力画像データ値を入力画像データ値より小さい値に変換している。
制御部110は、S28において、上記逆変換テーブルを使用してRAM112が保持する階調補正テーブル(γLUT)を更新する。図11の点線は、補正前の階調補正テーブルをグラフで表したものであり、実線は、逆変換テーブルが図10の実線である場合の補正後の階調補正テーブルをグラフで表したものである。例えば、補正後の階調補正テーブルは、補正前の階調補正テーブルと逆変換テーブルの同じ入力画像データ値に対応する出力画像データ値を乗算して、当該入力画像データ値で除することで求められる。制御部110は、補正後の階調補正テーブルをRAM112に保存して補正制御を終了する。なお、その際、次回の補正制御のためにS27の処理を実行したか否かについてもRAM112に保持させる。制御部110は、補正制御を終了すると、RAM112に保存した階調補正テーブルを使用して画像形成を行う。
S27の処理を実行すると、テストパターンQのベタ画像については、実際の検出結果ではなく、予め定めた所定濃度を検出結果であったものとして階調補正テーブルの補正を行うことになる。したがって、この様にして補正した階調補正テーブルを使用して形成した画像の濃度は、最大濃度近辺で目標濃度からのずれが生じる。したがって、本実施形態では、S27の処理を実行すると、本実施形態では露光量である濃度に関する画像形成条件を変更する。具体的には、図9(A)に示す様に、形成される画像の濃度が目標最大濃度より高くなるが、階調補正テーブルの出力最大値を下げることができないと判定した場合、露光量を減少させ、同じ入力画像データ値で実際に形成される画像の濃度を低くさせる。同様に、図9(B)に示す様に、形成される画像の濃度が目標最大濃度より低くなるが、階調補正テーブルの出力最大値を上げることができないと判定した場合、露光量を増加させ、同じ入力画像データ値で実際に形成される画像の濃度を高くさせる。しかしながら、ある補正制御において、S27の実行後から露光量を変化させると、S21でテストパターンQを形成したときとは異なる画像形成条件でその後の画像形成を行うことになり、形成される画像の濃度が目標濃度からずれることになる。したがって、本実施形態において、制御部110は、S27の処理を実行したことを記憶しておき、補正制御を次に実行する際のS20において、つまり、テストパターンQの形成前に露光量を変更する。なお、変更量は予め定めた所定量を単位として増加又は減少させる。
本実施形態による効果を確認するため、連続1万枚の印刷を行い、テストパターンQの実際の検出結果のみを使用して階調補正テーブルの補正を行った場合と、図6に示す様に階調補正テーブルの補正を行った場合とを比較した。テストパターンQの実際の検出結果のみを使用して階調補正テーブルの補正を行うと、図7(A)に示す様にジャギーが発生した。一方、図6に従い階調補正テーブルの補正を行うと図7(B)に示す様に、ジャギーは発生しなかった。
以上、階調補正テーブルの入力画像データ値の最大値に対する出力画像データ値に許容範囲を設け、制御部110は、補正後の階調補正テーブルの出力画像データ値がこの許容範囲外であるか否かを判定する。そして、許容範囲外であると判定すると、制御部110は、テストパターンQの最大濃度の画像の検出濃度を所定濃度に変更する。また、テストパターンQの最大濃度の画像の検出濃度を所定濃度に変更した場合、次の階調補正テーブルの補正制御の実行時に、濃度に関する画像形成条件を変更する。この構成により、形成される画像濃度の目標濃度からのずれを減少させることができる。
<第二実施形態>
第一実施形態では、補正制御においてテストパターンQのベタ画像の検出結果のみを変更していた。また、ベタ画像の検出結果を変更すると、次の補正制御の開始時に露光量を変更していた。しかしながら、形成される画像濃度の減少が継続し、かつ、露光量の変更量より画像濃度の減少量が大きいと、図8の実線に示す様な、入力画像データ値が所定値以上において、出力画像データ値が同じとなる階調補正テーブルに補正されてしまう可能性がある。この場合、階調性が維持できなくなる。本実施形態においては、テストパターンQのベタ画像のみならず、中間濃度画像についても検出結果の変更を行う。なお、検出結果の変更を行う画像は、テストパターンQの総ての画像とすることも、所定の濃度以上の画像とすることもできる。本実施形態では、テストパターンQの5つの画像の総てを変更対象とする。
図12は、本実施形態による階調補正テーブルの補正制御のフローチャートである。なお、図12は、図6のS23〜S27を置き換えたものであり、S20〜S22と、S28については図6と同様である。なお、図12において、iはテストパターンQの5つの画像を区別するインデックスである。また、Riは画像iのS22における検出濃度であり、Tiは、画像iを形成するのに使用する画像データの入力値に対応する目標濃度である。さらに、Oiは、画像iを形成するのに使用する入力画像データ値に対する階調補正テーブルの出力画像データ値である。さらに、Th1i及びTh2iは、画像iを形成するのに使用する入力画像データ値に対する階調補正テーブルの出力画像データ値の許容範囲の下限及び上限である。中間濃度画像に対するTh1i及びTh2iは、例えば、階調補正制御で生成した階調補正テーブルの、画像iを形成するのに使用する入力画像データ値に対する出力画像データ値の0.8倍及び1.2倍といった様に決定することができる。なお、ベタ画像に対するTh1i及びTh2iは第一実施形態と同様である。制御部110は、図12の各処理については、各画像iそれぞれについて実行する。この構成により、階調補正テーブルの中間調部分の補正が継続して階調性が維持できなくなることを防止できる。
<第三実施形態>
第一実施形態及び第二実施形態では、図6のS20において変更する露光量の値は所定値としていた。しかしながら、画像形成装置の特性変化が大きく、S20において変更する露光量で補償しきれない場合、濃度のずれが大きくなり過ぎる可能性がある。本実施形態は、図6のS20において変更する露光量を可変とするものである。以下、変更する露光量をどの様に決定するかについて説明する。なお、本実施形態のその他の処理は、第一実施形態及び第二実施形態と同様である。
まず、制御部110は、図9(A)及び(B)に示す、テストパターンQのベタ画像の検出濃度81の、目標最大濃度82を基準とした変化率を以下の式で求める。
変化率=(検出濃度/目標最大濃度−1)×100
そして、変化率の絶対値が大きくなる程、変更する露光量を大きくする。例えば、変化率の絶対値が10%以内であれば第一実施形態と同じ基準量とし、変化率の絶対値が10%より大きく20%以下であれば基準量の2倍とし、変化率の絶対値が30%より大きいと基準量の3倍とすることができる。制御部110は、変更すべき露光量を図6のS27や、図12のS37で求めてRAM112に保持させ、次の階調補正テーブルの補正制御を実行する際に、図6のS20でRAM112に保持されている値に基づき露光量を増減させる。
以上、画像形成装置の特性変化に応じて、露光量の変更量を決定することで形成する画像の階調性を維持し、濃度を目標濃度に近づけることができる。
[その他の実施形態]
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
110:制御部、1:感光体、12:濃度センサ

Claims (11)

  1. 画像データを変換条件に基づいて変換する変換手段と、
    前記変換手段により変換された画像データに基づいて、画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段により形成された測定用画像を担持する像担持体と、
    前記像担持体上の前記測定用画像を測定する測定手段と、
    前記画像形成手段が複数の画像を連続して形成している間に、前記画像形成手段に複数の測定用画像を形成させ、前記測定手段による前記複数の測定用画像の測定値に基づいて変換条件を生成する生成手段と、
    前記画像形成手段が前記複数の測定用画像を次回形成するための画像形成条件を、前記測定手段により測定された前記複数の測定用画像に含まれる所定の測定用画像の測定値に基づいて決定する決定手段と、を有し、
    前記画像形成手段が前記複数の測定用画像を次回形成するまで前記変換手段が前記画像データを変換するために用いる前記変換条件は、前記生成手段により生成された前記変換条件に基づいて設定されることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記複数の測定用画像は、前記所定の測定用画像と、前記所定の測定用画像と異なる他の測定用画像とを含み、
    前記生成手段は、前記所定の測定用画像の測定値と前記他の測定用画像の測定値とに基づいて前記変換条件を生成する第1生成処理と、前記所定の測定用画像の前記測定値の代わりに所定の測定値を用いて、当該所定の測定値と前記他の測定用画像の前記測定値とに基づいて前記変換条件を生成する第2生成処理とを実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記複数の測定用画像は、前記所定の測定用画像と、前記所定の測定用画像と異なる他の測定用画像とを含み、
    前記生成手段は、前記所定の測定用画像の測定値と前記他の測定用画像の測定値とに基づいて前記変換条件を生成するか、前記所定の測定用画像の測定値の代わりに所定の測定値を用いて当該所定の測定値と前記他の測定用画像の測定値とに基づいて前記変換条件を生成するかを、前記所定の測定用画像の前記測定値に基づいて判定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記複数の測定用画像は、前記所定の測定用画像と、前記所定の測定用画像と異なる他の測定用画像とを含み、
    前記生成手段は、前記所定の測定用画像の測定値と前記他の測定用画像の測定値とを用いて前記変換条件を生成するか否かを判定し、
    前記生成手段は、前記所定の測定用画像の測定値と前記他の測定用画像の測定値とを用いて前記変換条件を生成しない場合、前記所定の測定用画像の測定値の代わりに所定の測定値を用いて、当該所定の測定値と前記他の測定用画像の前記測定値とに基づいて前記変換条件を生成することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記変換条件は、画像データの入力値を出力値へ変換する1次元テーブルであり、
    前記生成手段は、前記変換手段に前記変換条件に基づいて測定用画像データを変換させ、前記画像形成手段に前記変換された測定用画像データに基づいて前記複数の測定用画像を形成させ、
    前記生成手段は、前記所定の測定用画像の測定値と、前記複数の測定用画像を形成するために用いた前記1次元テーブルにおける所定入力値の変換結果とに基づいて、前記所定の測定用画像の測定値と前記他の測定用画像の測定値とを用いて前記変換条件を生成するか否かを判定することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記生成手段は、前記所定の測定用画像の測定値が所定の濃度より濃く、且つ、前記所定入力値の変換結果が閾値より小さい場合、前記所定の測定値と前記他の測定用画像の前記測定値とに基づいて前記変換条件を生成することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記生成手段は、前記所定の測定用画像の測定値が前記所定の濃度より薄く、且つ、前記所定入力値の変換結果が閾値より大きい場合、前記所定の測定値と前記他の測定用画像の前記測定値とに基づいて前記変換条件を生成することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  8. 前記所定の入力値の変換結果は、前記1次元テーブルにおいて最大入力値に対応する変換結果であることを特徴とする請求項6又は7に記載の画像形成装置。
  9. 前記所定の測定用画像は、前記他の測定用画像の濃度より濃いことを特徴とする請求項2乃至8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  10. 前記画像形成条件は、前記画像形成手段により形成される画像の最大濃度を調整するための条件であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  11. 前記画像形成手段は、感光体と、静電潜像を形成するために前記感光体を露光する露光手段と、前記感光体上の前記静電潜像を現像する現像手段と、を有し、
    前記画像形成条件は、前記露光手段の露光強度を含むことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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