JP2017521084A - 微細藻類バイオマスから可溶性タンパク質を抽出する方法 - Google Patents
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Abstract
Description
− 標的生成物の化学的汚染、
− 使用する破壊エネルギーが高すぎること
を回避しなければならず、後者は対象の細胞内分子の不可逆的変性または分解を引き起こす可能性がある。
− ビーズミルによる細胞崩壊、
− 粉砕された微細藻類懸濁液の遠心分離、
− 上清の透析、
− イオン交換樹脂の通過、
− 溶出物の透析、
− 変色、次いで
− 洗浄および再懸濁
を含む、単離され、汚染物質(着色物質など)が除去された、タンパク質のアミノグラムの溶解度および品質を保証する方法を提案した。
この結果、機械的粉砕により放出される、対象の微細藻類の細胞成分を抽出して安定化するための技術が不十分であるということである。
− 発酵により産生された微細藻類バイオマスを提供すること、
− 間隙可溶性化合物を除去するためにこのバイオマスを洗浄し、濃縮すること、
− エマルジョンを得るために、水平式ビーズミル型システムにおいて、洗浄され濃縮されたバイオマスの機械的粉砕を行うこと、
− このようにして得られたエマルジョンを破壊すること、
− 脂質および細胞残屑を含有する画分から可溶性画分を分離するために三相分離を行
うこと、
− 可溶性タンパク質分離物を得るために、特に精密ろ過によって、可溶性画分から残留不溶性物質を除去することにより、このようにして得られた可溶性画分の回収、および任意選択により清澄化を行うこと、
− 可溶性タンパク質分離物を得るために、5kDa未満、好ましくは1〜5kDaのカットオフ閾値を有する膜上で、清澄化可溶性画分の任意の限外ろ過を行うこと、
− 任意選択によりpH7で中和すること、
− このタンパク質分離物のエバポレーション、低温殺菌および微粒子化を行うこと
を含む、方法に関する。
好ましくは、クロレラ属の微細藻類は、クロレラ・ブルガリス(Chlorella vulgaris)、クロレラ・ソロキニアナ(Chlorella sorokiniana)およびクロレラ・プロトセコイデス(Chlorella protothecoides)からなる群から選択され、具体的にはクロレラ・プロトセコイデスである。
University of Texas at Austin−USA)である。
− 撹拌しながら28℃で72時間、グルコースおよび酵母抽出物を含有する培地中で前培養を行うこと、次いで
− 撹拌しながら、アンモニア水でpH6.5に調整して、28℃で36時間超、グルコースおよび酵母抽出物中でバイオマスそれ自身の生産のために培養を行うこと
で行われ、この結果、乾燥細胞の52重量%程度のタンパク質含量(N×6.25で評価)を有する80g/Lのバイオマスが得られる。
出願会社は、(水平式)ビーズミル技術を使用することを推奨する。
− ケイ酸ジルコニウムビーズは2〜3.5kg/Lの見かけ密度を有し、
− 粉砕チャンバーの充填率は80%以上である。
対象のペプチドまたはポリペプチド画分をそこから抽出するためのエマルジョンの成分の分離は、細胞粉砕により生じるエマルジョン(脂質、タンパク質−ペプチドおよびポリペプチド−および細胞残屑の複合混合物)の破壊/不安定化を必要とする。
− 酵素を用いた前消化による、特に特異的なプロテアーゼよる、極性溶媒を用いた処理による、および/またはエマルジョンのタンパク質画分を標的とする制御されたアルカリ処理によるかの何れかで、
− またはpHおよび温度を調整することにより、極性溶媒を用いた処理により、および/またはエマルジョンの脂質画分との境界面を標的とする酵素、特にセルラーゼ型酵素を用いた消化により、
促進される。
− 温度は、30℃超、好ましくは60℃程度の値に調整し、
− pHは、7より大きい値、好ましくは8程度(または、pHの作用のみ利用する場合、さらに任意選択により10程度)に調整する。
− 上部の脂質クリーム、
− 水性/中間体(=「未加工」の可溶性物質)可溶性化合物(および残留不溶性物質)相および
− 細胞残屑を濃縮しているペレット
が得られる。
ペプチドおよびポリペプチドを放出させるために、本発明の方法は、次に、好ましくは膜分画によって、対象のタンパク質を分離する。
− このようにして得られた可溶性画分から残留不溶性物質を除去するために、精密ろ過によって、このようにして得られた可溶性画分の回収および清澄化を行うこと、
− カットオフ閾値が5kDa未満、好ましくは1〜5kDaを有する膜上で清澄化された可溶性画分の限外ろ過を行うこと、
− 任意選択により、pHを6〜8、好ましくは7に中和すること
でこのプロセスを行うことを推奨する。
あるいは、対象のペプチドおよびポリペプチドを分離するために、3つの工程:
− 媒地のpHを4〜5の値に調整することによって、タンパク質をそれらのpIで沈殿させ、
− 沈殿したタンパク質を回収するために、遠心分離または精密ろ過を行い、
− pH6〜8、好ましくはpH7で水に溶解すること
でこのプロセスを実施する選択を行うことができる。
このようにして得られた可溶性形態のタンパク質分離物は、
− エバポレーションにより濃縮し、
− 低温殺菌し、最終的に、
− 微粒子化することができる。
使用株はクロレラ・プロトセコイデスUTEX250である。
前培養:
− 2L三角フラスコ中の500mLの培地;
− 培地の組成(g/L):
培地は次のとおりである:
40時間後に、52%のタンパク質を含有する80g/Lのバイオマスが得られる。
実施例1に従って得られたバイオマスを洗浄し、乾燥物質含量が220g/Lになり、
90%超の純度(総乾燥物質に対するバイオマスの乾燥物質の比率によって定義される純度)になるように遠心分離によって濃縮する。
〇分子量が5kDa未満のペプチドおよびDP2のオリゴ糖、例えばスクロースなどを含有する、残余物「R3」;および
〇DP1のオリゴ糖、塩、遊離アミノ酸および有機酸を含有する、透過物「R3」。
− 水酸化カリウムでpH7に中和し、
− エバポレーションによって35%乾燥物(DM)に濃縮し、
− 低温殺菌し、次いで
− 微粒子化する。
実施例2におけるものと同じ順序に従い、マリン・インペラー(marine impeller)およびバッフルを備えた反応器中で、粉砕バイオマスを撹拌する。pHを調整せずに(自然には5〜6)、温度を50℃に調整する。
Claims (7)
- クロレラ属(Chlorella genus)の微細藻類のバイオマスからタンパク質分離物を調製するための方法であって、次の工程:
− 発酵により生産された微細藻類バイオマスを提供すること、
− 間隙可溶性化合物を除去するために前記バイオマスを洗浄し、濃縮すること、
− エマルジョンを得るために、水平式ビーズミル型システムにおいて洗浄され濃縮されたバイオマスの機械的粉砕を行うこと、
− このようにして得られた前記エマルジョンを破壊すること、
− 脂質および細胞残屑を含有する画分から可溶性画分を分離するための三相分離を行うこと、
− 可溶性タンパク質分離物を得るために、このようにして得られた前記可溶性画分を回収すること、次いで、
− 前記タンパク質分離物のエバポレーション、低温殺菌および微粒子化を行うこと
を含むことを特徴とする、方法。 - 前記クロレラ属の微細藻類が、クロレラ・ブルガリス(Chlorella vulgaris)、クロレラ・ソロキニアナ(Chlorella sorokiniana)およびクロレラ・プロトセコイデス(Chlorella protothecoides)からなる群から選択され、とりわけクロレラ・プロトセコイデスであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 前記エマルジョンが、酵素による前消化によって、極性溶媒で処理することによって、および/または前記エマルジョンのタンパク質画分を標的とする制御されたアルカリ処理によって破壊されることを特徴とする、請求項1および2の何れか1項に記載の方法。
- 前記エマルジョンが、pHおよび温度を調整することによって、極性溶媒で処理することによって、および/または前記エマルジョンの脂質画分との境界面を標的とする酵素消化によって破壊されることを特徴とする、請求項1および2の何れか1項に記載の方法。
- 破壊されたエマルジョンの三相分離が遠心分離によって行われることを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の方法。
- 前記可溶性タンパク質分離物が、
− 前記可溶性画分から残留不溶性物質を除去するために、精密ろ過により前記可溶性画分を清澄化すること、
− 5kDa未満のカットオフ閾値を有する膜上で清澄化可溶性画分を限外ろ過すること、
− 任意選択により、pH値を6〜8、好ましくは7に中和すること
によって、前記可溶性画分から得られたことを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の方法。 - 前記可溶性タンパク質分離物が、
− 培地中のpHを4〜5の値に調整することによって、前記タンパク質をそれらのpIで沈殿させること、
− 沈殿したタンパク質を回収するために、遠心分離または精密ろ過すること、
− pH6〜8、好ましくはpH7で水に溶解すること
によって、前記可溶性画分から得られたことを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の方法。
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