<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるスロットマシンに本発明を適用した場合の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図であり、図2はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図である。
図2に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、複数の木製パネルが固定されることにより、全体として前方に開放された箱状に形成されている。
筐体11の前面側には、前面扉12が取り付けられている。前面扉12はその左側部を回動軸として、筐体11の内部空間を開閉可能とするように筐体11に支持されている。なお、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置13によって開放不能に施錠状態とされており、この施錠状態は、キーシリンダ14への所定のキーによる解錠操作により解除される。
前面扉12の中央部上寄りには、図1に示すように、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル20が設けられている。遊技パネル20には、縦長の3つの表示窓部21L,21M,21Rが横並びとなるように形成されている。表示窓部21L,21M,21Rは透明又は半透明な材質により形成されており、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。
図2に示すように、筐体11は仕切り板によりその内部が上下2分割されており、仕切り板の上部にはリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓部21L,21M,21Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓部21L,21M,21Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
これら各リール32L,32M,32Rは、それぞれが図示しないステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、即ちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。
図1に示すように、遊技パネル20の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。メダルがベットされているときにこのスタートレバー41が操作されると、各リール32L,32M,32Rが一斉に回転を始める。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるストップボタン42,43,44が設けられている。各ストップボタン42,43,44は停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓部21L,21M,21Rの直下にそれぞれ配置されている。各ストップボタン42,43,44は、左リール32Lが回転を開始してから所定時間が経過すると停止させることが可能な状態となる。
なお、スタートレバー41の操作に基づき各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、各ストップボタン42,43,44の操作に基づき各リール32L,32M,32Rが回転を停止して、メダル付与及び遊技状態の管理といった各種処理の実行が完了するまでが、1回のゲームに相当する。
表示窓部21L,21M,21Rの下方右側には、投資価値としてのメダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45から投入されたメダルは、図2に示すように、前面扉12の背面に設けられたセレクタ52によって、投入可能時であればホッパ装置53へ導かれ、投入不可時であれば前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口58からメダル受け皿59へと導かれる。なお、ホッパ装置53は、上記有効ライン上にメダルの付与に対応した入賞が成立した場合に、貯留タンクに貯留されたメダルを、メダル排出口58を通じてメダル受け皿59に払い出す機能を有している。
メダル投入口45の下方には、図1に示すように、メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ52内に詰まった際に押される返却ボタン46が設けられている。また、表示窓部21L,21M,21Rの下方左側には、クレジットされた仮想メダルを一度にベット可能な最大分投入するための第1クレジット投入ボタン47と、仮想メダルを一度に2枚投入するための第2クレジット投入ボタン48と、仮想メダルを一度に1枚投入するための第3クレジット投入ボタン49とが設けられている。
スタートレバー41の左側には、精算ボタン51が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算ボタン51を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口58から払い出されるようになっている。
筐体11の内部においてホッパ装置53の左方には、図2に示すように、電源装置54が設けられている。電源装置54には、電源投入時や電源遮断時に操作される電源スイッチ55と、スロットマシン10の各種状態をリセットするためのリセットボタン56と、スロットマシン10の設定状態を「設定1」から「設定6」の範囲で変更するために操作される設定キー挿入孔57と、を備えている。
<各リール32L,32M,32Rに付されている図柄>
次に、各リール32L,32M,32Rに付されている図柄について説明する。
図3には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0〜20まで付されているが、これら番号は主制御装置70が表示窓部21L,21M,21Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「リプレイ1」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの15番目)、「リプレイ2」図柄(例えば、左リール32Lの11番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)、「リプレイ3」図柄(例えば、左リール32Lの6番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの5番目)の9種類がある。そして、図3に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
図4は、表示窓部21L,21M,21Rの正面図である。各表示窓部21L,21M,21Rは、対応するリールに付された21個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓部21L,21M,21Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rの図柄が視認可能となる位置を結ぶようにして、1本のメインラインMLが設定されている。メインラインMLは、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだラインである。規定数のメダルがベットされた状態で各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、当該メインラインML上に当選役に対応した入賞が成立した場合には、メダルの払い出しという特典、再遊技という特典及び遊技状態の移行という特典のいずれかが付与される。
つまり、本スロットマシン10では、入賞が成立し得るラインとして1本のメインラインMLのみが設定されている。そして、当該メインラインMLは一直線に延びるラインではなく、折り曲げラインとして設定されている。したがって、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL1と、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの上段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL2と、左リール32Lの中段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの中段図柄を結んだサブラインSL3と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの下段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL4と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL5といった1直線に延びるライン上に、入賞対象となる図柄の組合せが成立したとしても、入賞は成立しない。なお、メインラインMLは1本に限定されることはなく2本、3本、4本又は5本以上であってもよく、このようにメインラインMLが複数設定されている構成においてはベット枚数に応じて有効化されるメインラインMLの数が相違する構成としてもよい。また、メインラインMLが折れ曲がりラインである構成に限定されることはなく、一直線に延びるラインであってもよい。
以下、図5〜図7を参照しながら、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明する。図5は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明するための説明図であり、図6(a)〜図6(g)及び図7(a)〜図7(g)は各入賞が発生した場合の停止図柄の態様を説明するための説明図である。
メダル払出が行われる小役入賞としては、第1〜第12補填入賞、第1ベル入賞、第2ベル入賞、第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞がある。
詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄、「BAR」図柄、「赤7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかである場合、第1補填入賞〜第9補填入賞のいずれかとなる。また、メインラインML上において左から「赤7」図柄、「ベル」図柄及び「ベル」図柄が停止した場合、第10補填入賞となり、メインラインMLにおいて左から「BAR」図柄、「ベル」図柄及び「ベル」図柄が停止した場合、第11補填入賞となり、メインラインMLにおいて左から「スイカ」図柄、「ベル」図柄及び「ベル」図柄が停止した場合、第12補填入賞となる。第1補填入賞〜第12補填入賞のいずれかとなった場合、3枚ベット時であれば1枚のメダルが払い出され、2枚ベット時であれば2枚のメダルが払い出される。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1ベル入賞となる。第1ベル入賞となった場合、3枚ベット時であれば4枚のメダルが払い出され、2枚ベット時であれば2枚のメダルが払い出される。
第1ベル入賞となる場合、図6(a)に示すように、下段のサブラインSL4において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「ベル」図柄となる。遊技者は、同一の図柄の組合せが一直線のライン上に停止表示されると入賞が成立したと認識し易い。この場合に、第1ベル入賞に際して同一の「ベル」図柄の組合せを停止表示させることにより、メインラインMLにおける入賞成立態様の多様化を図った構成において入賞の発生を遊技者に認識させ易くすることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第2ベル入賞となる。第2ベル入賞となった場合、3枚ベット時であれば9枚のメダルが払い出され、2枚ベット時であれば2枚のメダルが払い出される。
第2ベル入賞となる場合、図6(b)に示すように、右上がりのサブラインSL5において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「ベル」図柄となる。これにより、第2ベル入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。また、第2ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL5であり、第1ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL4とは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、第1ベル入賞と第2ベル入賞とを区別させることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「スイカ」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「スイカ」図柄である場合、第1スイカ入賞となる。第1スイカ入賞となった場合、3枚ベット時であれば4枚のメダルが払い出され、2枚ベット時であれば2枚のメダルが払い出される。
第1スイカ入賞となる場合、図6(c)に示すように、右下がりのサブラインSL1において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「スイカ」図柄となり得る。これにより、第1スイカ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、左リール32Lの停止タイミングによっては「スイカ」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。なお、「チェリー」図柄が上段、中段又は下段を通過するタイミングで左リール32Lを停止操作する場合には、第1スイカ入賞に際して、サブラインSL1にて「スイカ」図柄の組合せが停止表示される。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「BAR」図柄及び「赤7」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「スイカ」図柄である場合、第2スイカ入賞となる。第2スイカ入賞となった場合、3枚ベット時であれば4枚のメダルが払い出され、2枚ベット時であれば2枚のメダルが払い出される。
第2スイカ入賞となる場合、図6(d)に示すように、下段のサブラインSL4において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「スイカ」図柄となる。これにより、第2スイカ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。また、第2スイカ入賞に際して「スイカ」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL4であり、第1スイカ入賞に際して「スイカ」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL1とは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、第1スイカ入賞と第2スイカ入賞とを区別させることが可能となる。
メダル(又は仮想メダル)をベットすることなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞として、通常リプレイ入賞、第1ベルリプレイ入賞、第2ベルリプレイ入賞、第1チェリーリプレイ入賞、第2チェリーリプレイ入賞、第1特殊リプレイ入賞、第2特殊リプレイ入賞、第1特別リプレイ入賞、第2特別リプレイ入賞及び第3特別リプレイ入賞がある。
詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄、「BAR」図柄、「赤7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、通常リプレイ入賞となる。
通常リプレイ入賞となる場合、図6(e)に示すように、中段のサブラインSL3において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかとなる。これにより、通常リプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄、「BAR」図柄、「赤7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第1ベルリプレイ入賞となる。
第1ベルリプレイ入賞となる場合、図6(f)に示すように、上段のサブラインSL2において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「ベル」図柄となる。これにより、第1ベルリプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。また、第1ベルリプレイ入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL2であり、第1ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL4及び第2ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL5とは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、第1ベルリプレイ入賞を第1ベル入賞及び第2ベル入賞に対して区別させることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄のいずれかである場合、第2ベルリプレイ入賞となる。
第2ベルリプレイ入賞となる場合、図6(g)に示すように、中段のサブラインSL3において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「ベル」図柄となる。これにより、第2ベルリプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。また、第2ベルリプレイ入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL3であり、第1ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL4、第2ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL5及び第1ベルリプレイ入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL2とは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、第2ベルリプレイ入賞を第1ベル入賞、第2ベル入賞及び第1ベルリプレイ入賞に対して区別させることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄、「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第1チェリーリプレイ入賞となる。
第1チェリーリプレイ入賞となる場合、図7(a)に示すように、右下がりのサブラインSL1において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「チェリー」図柄となり得る。これにより、第1チェリーリプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、左リール32L又は右リール32Rの停止タイミングによっては「チェリー」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第1チェリーリプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置24にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「チェリー」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「チェリー」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42〜44が停止操作されることにより、サブラインSL1において2個の「チェリー」図柄又は3個の「チェリー」図柄が停止表示され得る。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄、「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第2チェリーリプレイ入賞となる。
第2チェリーリプレイ入賞となる場合、図7(b)に示すように、上段のサブラインSL2において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「チェリー」図柄となり得る。これにより、第2チェリーリプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、各リール32L,32M,32Rの停止タイミングによっては「チェリー」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第2チェリーリプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置24にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「チェリー」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「チェリー」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42〜44が停止操作されることにより、サブラインSL2において2個の「チェリー」図柄又は3個の「チェリー」図柄が停止表示され得る。また、第2チェリーリプレイ入賞に際して「チェリー」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL2であり、第1チェリーリプレイ入賞に際して「チェリー」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL1とは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、第1チェリーリプレイ入賞と第2チェリーリプレイ入賞とを区別させることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかである場合、第1特殊リプレイ入賞となる。なお、第1特殊リプレイ入賞となるか否かに関して、中リール32Mの停止図柄は任意である。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかである場合、第2特殊リプレイ入賞となる。
メインラインML上において中リール32Mの停止図柄が「白7」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄である場合、第1特別リプレイ入賞となる。なお、第1特別リプレイ入賞となるか否かに関して、左リール32Lの停止図柄は任意である。
第1特別リプレイ入賞となる場合、図7(c)に示すように、右下がりのサブラインSL1及び右上がりのサブラインSL5のそれぞれにおいて各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「白7」図柄となり得る。これにより、第1特別リプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、各リール32L,32M,32Rの停止タイミングによっては「白7」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第1特別リプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置24にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「白7」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「白7」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42〜44が停止操作されることにより、サブラインSL1において3個の「白7」図柄が停止表示され得る。なお、当該演出は、第1特別リプレイ入賞に対応した役に当選していない場合にも実行され得る。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄及び「リプレイ1」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄である場合、第2特別リプレイ入賞となる。
第2特別リプレイ入賞となる場合、図7(d)に示すように、上段のサブラインSL2において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「白7」図柄となり得る。また、これ以外にも、下段のサブラインSL4において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「白7」図柄となり得る。これにより、第2特別リプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、各リール32L,32M,32Rの停止タイミングによっては「白7」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第2特別リプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置24にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「白7」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「白7」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42〜44が停止操作されることにより、サブラインSL2又はサブラインSL4において3個の「白7」図柄が停止表示され得る。また、第2特別リプレイ入賞に際して「白7」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL2又はサブラインSL4であり、第1特別リプレイ入賞に際して「白7」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL1及びサブラインSL5とは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、第1特別リプレイ入賞と第2特別リプレイ入賞とを区別させることが可能となる。なお、当該演出は、第2特別リプレイ入賞に対応した役に当選していない場合にも実行され得る。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄、「赤7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、第3特別リプレイ入賞となる。
第3特別リプレイ入賞となる場合、図7(e)に示すように、下段のサブラインSL4において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「赤7」図柄となり得る。これにより、第3特別リプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、各リール32L,32M,32Rの停止タイミングによっては「赤7」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第3特別リプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置24にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「赤7」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「赤7」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42〜44が停止操作されることにより、サブラインSL4において3個の「赤7」図柄が停止表示され得る。なお、当該演出は、第3特別リプレイ入賞に対応した役に当選していない場合にも実行され得る。
上記いずれかのリプレイ入賞となった場合、メダル及び仮想メダルの両方についてベットを不要としながら次ゲームの遊技を行うことが可能となる。具体的には、メダルを3枚ベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ入賞となった場合、メダル及び仮想メダルの両方についてベットを不要としながら、3枚ベット状態で次ゲームの遊技を開始することが可能となる。また、メダルを2枚ベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ入賞となった場合、メダル及び仮想メダルの両方についてベットを不要としながら、2枚ベット状態で次ゲームの遊技を開始することが可能となる。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞として、CB(チャレンジボーナス)入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「BAR」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、CB入賞となる。CB入賞が成立した場合には、遊技状態がCB状態に移行する。
CB状態とは、メインラインMLで小役入賞に対応した図柄の組合せが停止すると、当選役の有無に関わらず入賞成立としてメダルの払い出しが行われる遊技状態である。例えば、第1ベル入賞に対応した当選フラグに「1」がセットされていない場合であっても、第1ベル入賞に対応した図柄の組合せがメインラインML上に停止すると、当該第1ベル入賞に対応した枚数のメダルが遊技者に付与される。一方、リプレイ入賞に関しては、抽選で対応する役に当選していることを条件として成立する。
CB状態では、CB状態ではない非CB状態とは異なるリール制御が行われる。非CB状態では、ストップボタン42〜44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われる。換言すれば、非CB状態では、ストップボタン42〜44が操作されてから規定時間(190msec)が経過するまでに停止させるリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われるとも言える。一方、CB状態では、中リール32Mと右リール32Rについて上記リール制御、すなわち通常ゲームと同様のリール制御が行われるが、左リール32Lについて上記リール制御が行われない。左リール32Lについては、左ストップボタン42を操作されてから最大1図柄分までしか滑らせないリール制御が行われる。換言すれば、CBゲーム状態では、左ストップボタン42が操作されてから規定時間より短い規定時間(75msec)が経過するまでに停止させるリール制御が、左リール32Lについて行われるとも言える。
CB状態では、リプレイ入賞に対応した役に当選している場合にはリプレイ入賞が優先され、リプレイ入賞が不可であればいずれかの小役入賞が100%で発生する。また、リプレイ入賞に対応した役に当選していない場合にはいずれかの小役入賞が100%で発生する。この場合に、CB状態では、各ゲームのベット枚数が2枚に定められる。既に説明したとおりベット枚数が2枚である場合、いずれの小役入賞が成立したとしてもメダルの払い出し枚数は2枚となる。したがって、CB状態では小役入賞成立時のメダルの払い出し枚数は2枚のみとなる。また、CB状態においてリプレイ入賞が成立した場合、次のゲームにおけるベット枚数は2枚となる。したがって、CB状態では2枚ベットされた各ゲームにおいて2枚のメダルの払い出し及び2枚ベット状態での再遊技のいずれかが発生することとなり、CB状態においては遊技者の所有メダルの増減が発生しない。当該CB状態は、小役入賞が19回発生した場合に終了する。
なお、CBゲームにおいて、最大1図柄分までしか滑らないリール制御は、左リール32Lに限定されるものではなく、最初に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分までしか滑らない制御が行われてもよく、予め定められたリールについてのみ最大1図柄分しか滑らないリール制御が行われてもよい。さらには、2番目に操作されたストップボタン又は最後に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分までしか滑らないリール制御が行われるといったように、ある順番目に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分しか滑らないリール制御が行われてもよい。
上記のように入賞の態様として小役入賞、リプレイ入賞及びCB入賞が存在しているが、内部抽選の抽選結果にはこれら全ての入賞が発生し得ない外れ結果が存在している。そして、外れ結果となった場合には、図7(f)に示すように、中段のサブラインSL3上に「白7」図柄の組合せが停止し得るとともに、図7(g)に示すように、中段のサブラインSL3上に「赤7」図柄の組合せが停止し得る。これにより、外れ結果となったことを遊技者に認識させることが可能となる。但し、当該外れ結果となった場合には、メインラインML上には、上記いずれかの入賞に対応した図柄の組合せは停止表示されない。また、外れ結果の場合に「白7」図柄の組合せ又は「赤7」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL3であるため、第1特別リプレイ入賞、第2特別リプレイ入賞及び第3特別リプレイ入賞の場合に「白7」図柄の組合せ又は「赤7」図柄の組合せが停止表示されるサブラインとは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、外れ結果を第1特別リプレイ入賞、第2特別リプレイ入賞及び第3特別リプレイ入賞に対して区別させることが可能となる。
<各種報知及び各種演出を実行するための装置>
次に、各種報知及び各種演出を実行するための装置について説明する。
前面扉12の上部には、図1に示すように、上部ランプ64が設けられているとともに画像表示装置66が設けられており、前面扉12の下部には、スピーカ65が設けられている。上部ランプ64は、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した態様で発光制御されるとともに、入賞結果に応じた態様で発光制御される。また、上部ランプ64は、画像表示装置66における表示演出に対応した発光演出が行われるように発光制御される。スピーカ65は左右一対として設けられており、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御されるとともに、入賞結果に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御される。また、スピーカ65は、画像表示装置66における表示演出に対応した音出力演出が行われるように音出力制御される。
画像表示装置66は表示面66aを有しており、スロットマシン10において異常が発生した場合には当該異常に対応した画像が当該表示面66aにて表示されるように表示制御される。また、画像表示装置66は、内部抽選における役の当選結果及び各ゲームにおける入賞結果に対応した画像が表示面66aにて表示されるように表示制御される。
画像表示装置66に対しては、表示面66aの前方において動作演出の実行を可能とするための可動物ユニット67が設けられている。可動物ユニット67は、左右一対の可動物68,69を備えている。これら可動物68,69は、駆動ユニットにより駆動されることで動作し、表示面66aに対して前方から重ならない初期位置と、表示面66aに対して前方から重なる演出時位置との間でスライド移動可能となっている。可動物68,69は、演出時位置に配置された場合には可動物68,69同士が左右に並設された状態となり、これら可動物68,69により所定の形状が形成される。これら可動物68,69が初期位置から演出時位置に移動する演出は、内部抽選の結果、ATゲームへの移行当選となっている期待度が高いことを示すため、ATゲームのゲーム数が加算される期待度が高いことを示すため、又は分岐前AT状態に復帰する期待度が高いことを示すために実行される。
ここで、可動物ユニット67の構成及び当該可動物ユニット67を動作させるための機械的構成について、図8を参照しながら説明する。図8(a)は可動物ユニット67の可動物68,69が初期位置に配置されている状況における可動物ユニット67の様子を模式的に示す図であり、図8(b)は図8(a)の状態を平面視で見た様子を模式的に示す図であり、図8(c)は可動物ユニット67の可動物68,69が演出時位置に配置されている状況における可動物ユニット67の様子を模式的に示す図である。
可動物ユニット67は、既に説明したとおり、左右一対の可動物68,69を備えているとともに、これら可動物68,69を初期位置と演出時位置との間で動作させるための上下一対の駆動ユニット101a,101bと、各可動物68,69が初期位置に配置されていることを検知するための一対の初期位置センサ107a,107bと、各可動物68,69が演出時位置に配置されていることを検知するための一対の演出時位置センサ108a,108bと、を備えている。
各可動物68,69は基本的に同一の構成を備えている。具体的には、可動物68,69は、図8(a)に示すように、画像表示装置66の表示面66aの外方に設けられた固定縦軸部91a,91bを通じて回動可能に支持されたベース板92a,92bと、対応するベース板92a,92bに対して連結縦軸部93a,93bを通じて回動可能に支持された連動板94a,94bと、を備えている。ベース板92a,92bは横方向の一端が表示面66aの外方に存在しており、当該端部が固定縦軸部91a,91bに支持されている。また、ベース板92a,92bにおいて固定縦軸部91a,91bに支持された側とは反対側の端部が連結縦軸部93a,93bを通じて連動板94a,94bの横方向の一端と連結されている。
各可動物68,69が初期位置に配置されている状況では、図8(b)に示すように、対応するベース板92a,92bと連動板94a,94bの板面同士が近い位置にて対向し、これらベース板92a,92b及び連動板94a,94bが共に前後方向に起立した状態となるように、各可動物68,69が折り畳まれた状態となる。当該初期位置に配置されている状況では、ベース板92a,92b及び連動板94a,94bの両方が横方向において表示面66aの外方に存在することとなり、各可動物68,69は表示面66aに対してその前方にて重ならない位置に配置される。
一方、各可動物68,69のそれぞれが表示面66aの横方向の中央側に向けて展開されることにより、図8(c)に示すように、各可動物68,69が演出時位置に配置される。演出時位置に配置されている状況では、ベース板92a,92bの板面及び連動板94a,94bの板面の両方が表示面66aと平行となる位置に可動物68,69が配置される。また、各可動物68,69が横方向に展開された場合の横方向の長さ寸法の和は、左右一対の固定縦軸部91a,91b間の長さ寸法と略同一となっている。したがって、各可動物68,69が演出時位置に配置されている状況では、これら各可動物68,69において相互に近い側の端部が当接又は近接することとなり、表示面66aの全体が各可動物68,69により前方から覆われた状態となる。
各可動物68,69は上下一対に設けられた駆動ユニット101a,101bにより駆動されることで初期位置と演出時位置との間で動作する。各駆動ユニット101a,101bは、各可動物68,69を縦方向に挟むようにして設けられている。各駆動ユニット101a,101bは基本的に同一の構成となっている。具体的には、駆動ユニット101a,101bは、図8(a)に示すように、ステッピングモータである駆動モータ102a,102bと、当該駆動モータ102a,102b及び各可動物68,69の両方に連結させて設けられ駆動モータ102a,102bの動力を各可動物68,69に伝達する伝達ユニット103a,103bと、を備えている。
伝達ユニット103a,103bは、駆動モータ102a,102bの出力軸が固定された駆動ローラ104a,104bと、駆動ローラ104a,104bの回転に伴って周回する搬送ベルト105a,105bと、搬送ベルト105a,105bの周回動作に従動する従動ローラ106a,106bと、を備えている。搬送ベルト105a,105bは横方向に延在させて設けられており、各搬送ベルト105a,105bには各可動物68,69における連動板94a,94bの連結縦軸部93a,93b側とは逆側の端部に設けられた支持部95a,95bが支持されている。この場合、搬送ベルト105a,105bが所定方向に周回する場合には各可動物68,69が近付く側に移動し、搬送ベルト105a,105bが当該所定方向とは逆方向に周回する場合には可動物68,69が遠ざかる側に移動する構成となっている。したがって、各可動物68,69が初期位置に配置されている状態において搬送ベルト105a,105bが所定方向に周回することとなる第1駆動状態となるように駆動モータ102a,102bが駆動制御されることにより、各可動物68,69は演出時位置に向けてスライド移動し、その一方、搬送ベルト105a,105bが所定方向とは逆方向に周回することとなる第2駆動状態となるように駆動モータ102a,102bが駆動制御されることにより、各可動物68,69は初期位置に向けてスライド移動する。
各可動物68,69が初期位置に配置された場合には連動板94a,94bの支持部95a,95bが初期位置センサ107a,107bにより検知される。一方、各可動物68,69が演出時位置に配置された場合には連動板94a,94bの支持部95a,95bが演出時位置センサ108a,108bにより検知される。これにより、各可動物68,69が初期位置に配置されていること及び演出時位置に配置されていることのそれぞれを検知することが可能となっている。
各可動物68,69は、後述する役の抽選処理の結果が遊技者にとって有利であることを期待させるための演出や、後述するAT状態への移行が発生することを遊技者に期待させるための演出などを行うために動作する。この場合、当該動作演出の一種として、前面扉12に設けられた演出操作装置111の操作部が操作されることに応じて各可動物68,69が動作する演出が存在している。
当該動作演出について、図9のタイムチャートを参照しながら説明する。図9(a)は演出操作装置111の操作状況を示し、図9(b)は可動物68,69が演出時位置に配置されることとなる優先演出の実行可能期間を示し、図9(c)は各可動物68,69の初期位置からの距離を示す。
t1のタイミングで図9(a)に示すように演出操作装置111が操作されることにより、図9(c)に示すように可動物68,69が初期位置から演出時位置に向けて移動を開始する。その後、t2のタイミングで可動物68,69の初期位置からの距離が演出時位置に到達しない範囲の所定距離となることで、当該可動物68,69は初期位置に向けた復帰を開始する。
なお、各可動物68,69の動作は後述するサブ制御装置80により制御されるが、当該サブ制御装置80は初期位置センサ107a,107bにて検知されている状態からの駆動モータ102a,102bのステップ数により可動物68,69の初期位置からの距離が所定距離となったか否かを特定する。但し、これに限定されることはなく、所定距離となる位置に可動物68,69が配置されたことを検知するための検知センサを設け、当該検知センサの検知結果に基づいて所定距離となったことを特定する構成としてもよい。
その後、t3のタイミングで、図9(c)に示すように可動物68,69が初期位置に復帰することで、t1のタイミングにおける演出操作装置111の操作に対する可動物68,69の動作が終了する。つまり、図9に示す動作演出では、演出操作装置111が操作されたことを契機として可動物68,69が初期位置から演出時位置に向けて所定距離だけ移動した後に、可動物68,69が初期位置に復帰する動作を行う。
その後、図9(a)に示すように、t4のタイミング、t5のタイミング及びt6のタイミングのそれぞれで演出操作装置111が操作されることにより、可動物68,69が所定距離だけ演出時位置に向けて移動した後に初期位置に復帰する動作を繰り返す。
その後、t7のタイミングで、図9(b)に示すように、可動物68,69が最終的に演出時位置に配置されることとなる優先演出の可能期間となる。そして、当該可能期間におけるt8のタイミングで、図9(a)に示すように演出操作装置111が操作されることにより、図9(c)に示すように、可動物68,69が演出時位置に向けて移動を開始する。そして、t9のタイミングで可動物68,69が演出時位置に配置され、当該演出時位置に配置された状態が維持される。
なお、動作演出としては、可動物68,69が演出操作装置111の操作に応じて所定距離だけ移動した後に初期位置に復帰する動作を繰り返すのみで演出時位置に向けた動作が発生しない演出と、可動物68,69が演出操作装置111の操作に応じて演出時位置に配置される演出とが含まれている。後者の演出が実行された場合の方が前者の演出が実行された場合よりも遊技者にとって有利となることへの期待度が高い構成となっている。
<各種制御装置>
スロットマシン10には、各種制御装置が設けられている。
具体的には、図2に示すように、リールユニット31の上方には、主制御装置70が設けられている。当該主制御装置70は、筐体11の背板に取り付けられている。主制御装置70は、主基板が基板ボックスに収容されて構成されている。基板ボックスを開放する場合には、締結状態を解除する必要があり、当該締結状態の解除に際して破壊箇所が生じることとなる。当該破壊箇所の有無を確認することで、基板ボックスが開放されたか否かを簡易的に確認することが可能となる。
スロットマシン10には、主制御装置70以外にもサブ制御装置80が設けられている。サブ制御装置80は、前面扉12において画像表示装置66の後方に重ねて配置されている。サブ制御装置80は、主制御装置70から受信したコマンドに基づき、上部ランプ64、スピーカ65、画像表示装置66、及び可動物ユニット67の制御を実行する。なお、サブ制御装置80は、主制御装置70と同様に、基板ボックス内に制御基板が収容されてなる。
<スロットマシン10の電気的構成>
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図10のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置70は、遊技の主たる制御を司る主制御基板71を具備している。主制御基板71には、MPU72が搭載されている。MPU72には、当該MPU72により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM73と、そのROM73内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM74と、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路75と、割込回路、データ入出力回路、乱数発回路などが内蔵されている。なお、MPU72に対してROM73及びRAM74が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU72には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU72の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップボタン42,43,44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a,43a,44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、各クレジット投入ボタン47,48,49の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ47a,48a,49a、精算ボタン51の操作を検出する精算検出センサ51a、ホッパ装置53の払出検出センサ、リセットボタン56の操作を検出するリセット検出センサ56a、設定キー挿入孔57に設定キーが挿入されたことを検出する設定キー検出センサ57a等の各種センサが接続されており、これら各センサからの信号はMPU72に入力される。
MPU72の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、ホッパ装置53の払出モータ及びサブ制御装置80等が接続されている。各ゲームにおいてはリールユニット31の各リール32L,32M,32Rの回転駆動制御がMPU72により行われるとともに、小役入賞が成立してメダルの払い出しを実行する場合にはホッパ装置53の駆動制御がMPU72により行われる。また、サブ制御装置80には、各ゲームの各タイミングでMPU72からコマンドが送信される。
MPU72の入力側には、電源装置54に設けられた停電監視回路が接続されている(図示略)。電源装置54には、主制御装置70をはじめとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部及び停電監視回路が搭載されており、停電監視回路は、外部電源から電源部に印加されている電圧を監視し、当該電圧が基準電圧以下となった場合にMPU72に停電信号を出力する。MPU72は、停電信号を受信することにより停電時処理を実行し、復電後において停電前の処理状態への復帰を可能とする。また、電源装置54には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電断中電力としてバックアップ電力をRAM74に供給するための電断中電源部が設けられている。これにより、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況であっても、電断中電源部においてバックアップ電力を供給可能な状況(例えば1日や2日)ではRAM74においてデータが記憶保持される。但し、電源装置54に設けられたリセットボタン56を押圧操作した状態でスロットマシン10の電源のON操作を行うことで、RAM74に記憶保持されているデータは初期化される。
サブ制御装置80は、各種報知や各種演出の実行制御を実行するためのサブ制御基板81を具備している。サブ制御基板81には、MPU82が搭載されている。MPU82には、当該MPU82により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM83と、そのROM83内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM84と、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路85と、割込回路、データ入出力回路、乱数発回路などが内蔵されている。
なお、MPU82に対してROM83及びRAM84が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。また、RAM84には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電源装置54の電断中電源部からバックアップ電力が供給され、当該バックアップ電力が供給されている状況(例えば1日や2日)ではRAM84においてデータが記憶保持される。但し、電源装置54に設けられたリセットボタン56を押圧操作した状態でスロットマシン10の電源のON操作を行うことで、RAM84に記憶保持されているデータは初期化される。
MPU82には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU82の入力側には、既に説明したとおり主制御装置70のMPU72が接続されており、当該MPU72から各種コマンドを受信する。また、MPU82の入力側には、可動物ユニット111が接続されている。具体的には、可動物ユニット111の初期位置センサ107a,107b及び演出時位置センサ108a,108bの検知結果がMPU82に入力される。また、MPU82の入力側には演出操作装置111が接続されており、演出操作装置111の操作部が操作されたか否かの監視処理がMPU82において行われる。
MPU82の出力側には、上部ランプ64、スピーカ65、画像表示装置66及び可動物ユニット67(具体的には駆動モータ102a,102b)が接続されている。MPU82は、主制御装置70のMPU72から受信したコマンドに基づき、上部ランプ64の発光制御、スピーカ65の音出力制御、画像表示装置66の表示制御、及び可動物ユニット67の駆動制御を実行することで、各種報知や各種演出が行われるようにする。
なお、以下の説明では説明の便宜上、主制御装置70のMPU72、ROM73及びRAM74をそれぞれ主側MPU72、主側ROM73及び主側RAM74といい、サブ制御装置80のMPU82、ROM83及びRAM84をそれぞれサブ側MPU82、サブ側ROM83及びサブ側RAM84という。
<主側MPU72及びサブ側MPU82により実行される処理>
次に、主側MPU72及びサブ側MPU82により実行される処理について説明する。まず、主側MPU72にて実行される基本的な処理の内容について説明する。
かかる主側MPU72の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されたメイン処理の実行後に繰り返し実行される通常処理と、当該通常処理に対して定期的に割り込んで起動されるタイマ割込み処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込み処理を説明し、その後、通常処理を説明する。
<タイマ割込み処理>
図11は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。当該タイマ割込み処理は、例えば1.49msecごとに起動される。
ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用している主側MPU72内の全レジスタの値を主側RAM74に退避させる。ステップS102では停電フラグに「1」がセットされているか否かを確認し、停電フラグに「1」がセットされているときにはステップS103に進み、停電時処理を実行する。
停電フラグは、電源装置54の停電監視回路からの停電信号が主側MPU72に入力された場合にセットされる。停電時処理では、まずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、主側MPU72のスタックポインタの値を主側RAM74に保存する。その後、主側MPU72の出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時に主側RAM74のデータが正常か否かを判定するための判定値を算出して当該主側RAM74に保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、主側MPU72自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれのステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入力ポートに接続された各種センサの状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS110では、各種コマンドをサブ制御装置80へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS111では、入出力ポートからI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS112では、先のステップS101にて主側RAM74に退避させた各レジスタの値をそれぞれ主側MPU72内の対応するレジスタに復帰させる。その後、ステップS113にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について図12のフローチャートに基づき説明する。
ステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、開始待ち処理を実行する。開始待ち処理では、前回の遊技でいずれかのリプレイ入賞が発生したか否かを判定する。いずれかのリプレイ入賞が発生していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。いずれのリプレイ入賞も発生していなかった場合には、精算ボタン51が操作されたか否かを判定し、精算ボタン51が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。メダル返却処理の終了後又は精算ボタン51が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入ボタン47〜49の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入ボタン47〜49の操作との両方が行われていない場合にはそのまま開始待ち処理を終了する。
開始待ち処理の終了後、ステップS203ではメダルのベット数が規定数(本実施の形態では「3」又は「2」)に達しているか否かを判定し、ベット数が規定数に達していない場合には、ステップS202の開始待ち処理に戻る。ベット数が規定数に達している場合には、ステップS204にてスタートレバー41が操作されたか否かを判定する。
スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS202の開始待ち処理に戻る。一方、スタートレバー41が操作された場合には、メインラインMLを有効化させた後に、ステップS205にてセレクタ52を制御することによりベット受付を禁止する。その後、ステップS206にて、今回のゲームにおける役の抽選を行うための抽選処理を実行し、ステップS207にて、各リール32L,32M,32Rを駆動制御するためのリール制御処理を実行する。
その後、ステップS208にて、メダル払出処理を実行する。メダル払出処理では、今回のゲームにおいて小役入賞が成立している場合に、当該小役入賞に対応した枚数のメダル又は仮想メダルを遊技者に付与するための処理を実行する。具体的には、仮想メダルを付与する場合には主側RAM74に設けられた仮想メダル用エリアに今回の小役入賞に対応した値を加算し、仮想メダル用エリアの値が最大値に達している場合にはその最大値を超えた数分のメダルがメダル受け皿59に払い出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。その後、ステップS209にて、CB状態を制御するためのCB状態処理を実行した後に、ステップS201の処理に戻る。
以下、ステップS206の抽選処理、ステップS207のリール制御処理、及びステップS209のCB状態処理について詳細に説明する。
<抽選処理>
図13は、通常処理(図12)におけるステップS206の抽選処理を示すフローチャートである。
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0〜65535の乱数を生成しており、主側MPU72は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値を主側RAM74に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、ステップS302では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを主側ROM73から読み出す。本スロットマシン10では、主側MPU72において抽選テーブルが相違する遊技状態として、CB非内部状態と、CB内部後状態と、CB中状態との3種類が存在している。ステップS302では、主側RAM74に設けられた遊技状態に対応したフラグの内容に基づいてスロットマシン10の現在の遊技状態を判別し、遊技状態と対応した抽選テーブルを選択する。具体的には、現在の遊技状態がCB非内部状態である場合には非内部状態用抽選テーブルを選択し、現状の遊技状態がCB内部後状態である場合には内部後状態用抽選テーブルを選択し、現状の遊技状態がCB状態である場合にはCB状態用抽選テーブルを選択する。
また、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。内部後状態用抽選テーブルは6段階の設定状態に1対1で対応させて用意されており、ステップS302では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い内部後状態用抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い内部後状態用抽選テーブルを選択する。一方、非内部状態用抽選テーブル及びCB用抽選テーブルは全ての設定状態に共通となるように1種類のみ用意されている。
各抽選テーブルについて説明する。まず図14の説明図を参照しながら、非内部状態用抽選テーブルについて説明する。なお、以下の説明では図16の説明図を適宜参照する。
非内部状態用抽選テーブルには、図14に示すように、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。ポイント値PVは、対応する抽選役の当選確率をフリーランカウンタの最大値(「65535」)との関係で定めるものである。
具体的には、IV=1には、第2ベル当選データと、第1補填当選データと、第5補填当選データと、第9補填当選データとが設定されている。IV=1で当選となった場合、図16に示すように、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に第2ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1補填入賞、第5補填入賞及び第9補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第1補填入賞、第5補填入賞及び第9補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
IV=2には、図14に示すように、第2ベル当選データと、第2補填当選データと、第4補填当選データと、第9補填当選データとが設定されている。IV=2で当選となった場合、図16に示すように、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に第2ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2補填入賞、第4補填入賞及び第9補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第2補填入賞、第4補填入賞及び第9補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
IV=3には、図14に示すように、第2ベル当選データと、第2補填当選データと、第6補填当選データと、第7補填当選データとが設定されている。IV=3で当選となった場合、図16に示すように、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合に第2ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2補填入賞、第6補填入賞及び第7補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第2補填入賞、第6補填入賞及び第7補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
IV=4には、図14に示すように、第2ベル当選データと、第3補填当選データと、第5補填当選データと、第7補填当選データとが設定されている。IV=4で当選となった場合、図16に示すように、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合に第2ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第3補填入賞、第5補填入賞及び第7補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第3補填入賞、第5補填入賞及び第7補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
IV=5には、図14に示すように、第1ベル当選データと、第1補填当選データと、第3補填当選データと、第4補填当選データと、第5補填当選データと、第8補填当選データと、第9補填当選データとが設定されている。IV=5で当選となった場合、図16に示すように、第1停止が中リール32Mである場合に第1ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1補填入賞、第3補填入賞、第4補填入賞、第5補填入賞、第8補填入賞及び第9補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第1補填入賞、第3補填入賞、第4補填入賞、第5補填入賞、第8補填入賞及び第9補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。この取りこぼしが発生する確率は、IV=1〜4の場合よりも低い。
IV=6には、図14に示すように、第1ベル当選データと、第1補填当選データと、第2補填当選データと、第4補填当選データと、第6補填当選データと、第8補填当選データと、第9補填当選データとが設定されている。IV=6で当選となった場合、図16に示すように、第1停止が右リール32Rである場合に第1ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1補填入賞、第2補填入賞、第4補填入賞、第6補填入賞、第8補填入賞及び第9補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第1補填入賞、第2補填入賞、第4補填入賞、第6補填入賞、第8補填入賞及び第9補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。この取りこぼしが発生する確率は、IV=1〜4の場合よりも低い。
IV=7には、図14に示すように、第1スイカ当選データと、第2スイカ当選データと、第10補填当選データと、第11補填当選データと、第12補填当選データとが設定されている。IV=7で当選となった場合、図16に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第1スイカ入賞又は第2スイカ入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。また、第1停止が中リール32M又は右リール32Rである場合には、第10補填入賞、第11補填入賞及び第12補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第10補填入賞、第11補填入賞及び第12補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
IV=8には、図14に示すように、通常リプレイ当選データが設定されている。IV=8で当選となった場合、図16に示すように、各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に発生する。
IV=9には、図14に示すように、CB当選データが設定されている。IV=9で当選となった場合、各リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なくCB入賞が発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、CB入賞が発生しない可能性がある。
非内部状態用抽選テーブルが選択される場合、IV=1の際に当選となる確率、IV=2の際に当選となる確率、IV=3の際に当選となる確率、IV=4の際に当選となる確率は、それぞれ約1/9.3であり、IV=5の際に当選となる確率、及びIV=6の際に当選となる確率は、それぞれ約1/11.6であり、IV=7の際に当選となる確率は約1/66.7であり、IV=8の際に当選となる確率は約1/7であり、IV=9の際に当選となる確率は約1/4.3である。
次に、図15の説明図を参照しながら、内部後状態用抽選テーブルについて説明する。なお、以下の説明では図16の説明図を適宜参照する。
内部後状態用抽選テーブルには、図15に示すように、非内部状態用抽選テーブルと同様に、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
IV=1〜8に設定されている当選データは、非内部状態用抽選テーブルの場合と同様である。
IV=9には、第1ベルリプレイ当選データと、第1チェリーリプレイ当選データとが設定されている。IV=9で当選となった場合、図16に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第1ベルリプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1チェリーリプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。
IV=10には、図15に示すように、第2ベルリプレイ当選データと、第1チェリーリプレイ当選データと、第1特殊リプレイ当選データとが設定されている。IV=10で当選となった場合、図16に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第2ベルリプレイ入賞又は第1特殊リプレイ入賞が発生する。この場合、第2ベルリプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1特殊リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=10で当選となり左リール32Lが最初に停止操作された場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第2ベルリプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第2ベルリプレイ入賞の発生が優先され、第2ベルリプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1特殊リプレイ入賞が発生する。また、第1停止が中リール32M又は右リール32Rである場合には、第1チェリーリプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。
IV=11には、図15に示すように、第1ベルリプレイ当選データと、第1チェリーリプレイ当選データと、第2特別リプレイ当選データと、第3特別リプレイ当選データとが設定されている。IV=11で当選となった場合、図16に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第1ベルリプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。それ以外の場合には、第1チェリーリプレイ入賞、第2特別リプレイ入賞又は第3特別リプレイ入賞が発生する。この場合、第2特別リプレイ入賞及び第3特別リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1チェリーリプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=11で当選となり中リール32M又は右リール32Rが最初に停止操作された場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第2特別リプレイ入賞又は第3特別リプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第2特別リプレイ入賞又は第3特別リプレイ入賞の発生が優先され、第2特別リプレイ入賞及び第3特別リプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1チェリーリプレイ入賞が発生する。
IV=12には、図15に示すように、第2ベルリプレイ当選データと、第1チェリーリプレイ当選データと、第1特殊リプレイ当選データと、第2特別リプレイ当選データとが設定されている。IV=12で当選となった場合、図16に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第2ベルリプレイ入賞又は第1特殊リプレイ入賞が発生する。この場合、第2ベルリプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1特殊リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=12で当選となり左リール32Lが最初に停止操作された場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第2ベルリプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第2ベルリプレイ入賞の発生が優先され、第2ベルリプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1特殊リプレイ入賞が発生する。また、第1停止が中リール32M又は右リール32Rである場合には、第1チェリーリプレイ入賞又は第2特別リプレイ入賞が発生する。この場合、第2特別リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1チェリーリプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=12で当選となり中リール32M又は右リール32Rが最初に停止操作された場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第2特別リプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第2特別リプレイ入賞の発生が優先され、第2特別リプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1チェリーリプレイ入賞が発生する。
IV=13には、図15に示すように、第2ベルリプレイ当選データと、第1チェリーリプレイ当選データと、第1特殊リプレイ当選データと、第1特別リプレイ当選データとが設定されている。IV=13で当選となった場合、図16に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第2ベルリプレイ入賞又は第1特殊リプレイ入賞が発生する。この場合、第2ベルリプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1特殊リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=13で当選となり左リール32Lが最初に停止操作された場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第2ベルリプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第2ベルリプレイ入賞の発生が優先され、第2ベルリプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1特殊リプレイ入賞が発生する。また、第1停止が中リール32M又は右リール32Rである場合には、第1チェリーリプレイ入賞又は第1特別リプレイ入賞が発生する。この場合、第1特別リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1チェリーリプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=13で当選となり中リール32M又は右リール32Rが最初に停止操作された場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第1特別リプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第1特別リプレイ入賞の発生が優先され、第1特別リプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1チェリーリプレイ入賞が発生する。
IV=14には、図15に示すように、第1チェリーリプレイ当選データが設定されている。IV=14で当選となった場合、図16に示すように、各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく第1チェリーリプレイ入賞が確実に発生する。
IV=15には、図15に示すように、第2チェリーリプレイ当選データが設定されている。IV=15で当選となった場合、図16に示すように、各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく第2チェリーリプレイ入賞が確実に発生する。
IV=16には、図15に示すように、第1特殊リプレイ当選データと、第2特殊リプレイ当選データとが設定されている。IV=16で当選となった場合、図16に示すように、各リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1特殊リプレイ入賞又は第2特殊リプレイ入賞が発生する。この場合、第2特殊リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1特殊リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=16で当選となった場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第2特殊リプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第2特殊リプレイ入賞の発生が優先され、第2特殊リプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1特殊リプレイ入賞が発生する。
内部後状態用抽選テーブルが選択される場合、IV=1の際に当選となる確率、IV=2の際に当選となる確率、IV=3の際に当選となる確率、IV=4の際に当選となる確率は、それぞれ約1/9.3であり、IV=5の際に当選となる確率、及びIV=6の際に当選となる確率は、それぞれ約1/11.6であり、IV=7の際に当選となる確率は約1/66.7であり、IV=8の際に当選となる確率は約1/2.9であり、IV=9の際に当選となる確率は約1/65であり、IV=10の際に当選となる確率は約1/135であり、IV=11の際に当選となる確率は約1/3277であり、IV=12の際に当選となる確率は約1/1456であり、IV=13の際に当選となる確率は約1/1456であり、IV=14の際に当選となる確率は約1/212であり、IV=15の際に当選となる確率は約1/185であり、IV=16の際に当選となる確率は約1/328であり、IV=1〜16のいずれにも当選とならない外れ結果となる確率は1/65536である。
次に、CB状態用抽選テーブルについて説明する。
CB状態用抽選テーブルには、非内部状態用抽選テーブル及び内部後状態用抽選テーブルと同様に、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。当該CB状態用抽選テーブルでは、IV=1として通常リプレイ当選データが設定されているのみであり、それ以外の当選データは設定されていない。また、その当選確率は、内部後状態用抽選テーブルの場合と同一となっている。但し、これに限定されることはなく、内部後状態用抽選テーブルの場合よりも通常リプレイ役の当選確率が高い構成としてもよく、低い構成としてもよい。
CB状態用抽選テーブルには、上記のとおり通常リプレイ役のみが設定されているが、既に説明したとおり、CB状態では通常リプレイ役に当選していない状況では抽選処理の結果に関係なく小役入賞を発生させることが可能であり、さらには通常リプレイ役に当選していない状況ではいずれかの小役入賞が確実に発生するようにリール制御が実行される。したがって、CB状態では、通常リプレイ役に当選している場合には通常リプレイ入賞が確実に発生し、通常リプレイ役に当選していない場合にはいずれかの小役入賞が確実に発生する。
抽選処理(図13)の説明に戻り、ステップS302にて抽選テーブルを選択した後、ステップS303ではインデックス値IVを1とし、続くステップS304では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS305ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS306に進み、そのときのインデックス値IVと対応する当選役のデータを主側RAM74にセットするための当選データの取得処理を実行する。
ステップS305にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS307にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS308ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
ステップS306の処理を実行した場合、又はステップS308にて否定判定をした場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。この場合には、ステップS309にて抽選結果コマンドをセットする。抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべくサブ制御装置80に送信されるコマンドであり、当該抽選結果コマンドには役の当否判定の結果に対応したデータが含まれる。その後、ステップS310にて、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報第1設定処理を行い、本抽選処理を終了する。
<リール制御処理>
次に、通常処理(図12)におけるステップS207のリール制御処理について、図17のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、まずステップS401において各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、主側RAM74に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理におけるステップS106のステッピングモータ制御処理にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、主側MPU72は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップボタン42〜44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
回転開始処理に続き、ステップS402では、ストップボタン42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップボタン42〜44も操作されていない場合には、ストップボタン42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップボタン42〜44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS403に進み、回転中のリールと対応するストップボタンが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS402に戻り、ストップボタン42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップS404にて停止指令コマンドをセットする。
停止指令コマンドとは、いずれのストップボタン42〜44が操作されて停止指令が発生したのかを把握させるべくサブ制御装置80に送信されるコマンドである。停止指令コマンドをセットした場合には、回転中のリールを停止させるべくステップS405〜ステップS411に示す停止制御処理を行う。
ステップS405では、ストップボタンの操作されたタイミングで基点位置(本実施形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続くステップS406では、主側RAM74に格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップボタン42〜44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS406では、主側RAM74に格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0〜4のいずれかの値を算出する。
その後、ステップS407では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS408では今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にはステップS409にてリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。その後、ステップS410では、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、ステップS411にて停止情報第2設定処理を行い、ステップS402に戻る。
ここで、停止情報とは、各リール32L,32M,32Rの停止態様を、抽選処理(図13)の結果に対応したものとするための情報であり、当該停止情報を利用することにより、各ストップボタン42〜44が停止操作された場合に基点位置に到達している到達図柄に対するスベリ数(具体的には「0」〜「4」)を算出することが可能となる。当該停止情報としては、各図柄とスベリ数との対応関係を示すスベリ数データが、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応させて主側ROM73に予め記憶されている。但し、これに限定されることはなく、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応するスベリ数データを、リール32L,32M,32Rの回転中などに導出する構成としてもよい。
上記停止情報を設定するための処理として、抽選処理(図13)のステップS310にて実行される停止情報第1設定処理と、リール制御処理(図17)のステップS411にて実行される停止情報第2設定処理とが存在している。停止情報第1設定処理では、抽選処理結果に応じて停止情報を設定する。この場合に設定される停止情報は、CB非内部状態におけるIV=1〜7であれば、図16に示すような第1停止と入賞役との関係に対応した停止情報を設定し、CB内部後状態におけるIV=1〜7,9〜13であれば、図16に示すような第1停止と入賞役との関係に対応した停止情報を設定する。
停止情報第2設定処理では、停止情報第1設定処理又は前回の停止情報第2設定処理にて主側RAM74に格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選データと、リール32L,32M,32Rの停止順序と、停止しているリール32L,32M,32Rの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、CB非内部状態及びCB内部後状態においてIV=1〜7,9〜13の際に当選となった場合(図16参照)に、セットされている当選データと、停止指令を発生させたストップボタン42〜44の操作順序と、停止出目とによって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報第2設定処理を行う。
ちなみに、第1ベル入賞、第2ベル入賞、通常リプレイ入賞、第1ベルリプレイ入賞、第1チェリーリプレイ入賞、第2チェリーリプレイ入賞又は第1特殊リプレイ入賞に対応した図柄組合せを形成する図柄は、対応する各リール32L,32M,32Rにおいて周回方向に離間される最大の図柄数が4図柄分となるように配置されている。かかる構成において、抽選処理の結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序の組合せが、第1ベル入賞、第2ベル入賞、通常リプレイ入賞、第1ベルリプレイ入賞、第1チェリーリプレイ入賞、第2チェリーリプレイ入賞及び第1特殊リプレイ入賞のいずれかの入賞発生に対応している場合、各ストップボタン42〜44の操作順序に関係なく当該入賞が発生するように停止情報が設定される。
また、CB内部後状態においてはCB当選フラグに「1」がセットされている状況下でいずれかの小役又はリプレイ役に当選することになるが、この場合、その当選に対応した小役入賞又はリプレイ入賞がCB入賞よりも優先されるように停止情報が設定される。例えば、CB内部後状態においてIV=1で当選となった場合、CB入賞を発生させることが可能なタイミングでストップボタン42〜44が操作されたとしても、停止情報との関係で小役入賞が優先されるスベリ数が選択されることで小役入賞が発生してCB入賞は発生しない。また、例えば、CB内部後状態においてリプレイ役に当選となった場合、CB入賞を発生させることが可能なタイミングでストップボタン42〜44が操作されたとしても、停止情報との関係でリプレイ入賞が優先されるスベリ数が選択されることでリプレイ入賞が発生してCB入賞は発生しない。但し、抽選結果が外れ結果となった場合には、CB入賞よりも発生が優先される役が存在しないため、ストップボタン42〜44の操作タイミングによってはCB入賞が発生し得る。
リール制御処理(図17)の説明に戻り、ステップS410にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS412にて入賞判定処理を実行し、続くステップS413にて当該入賞判定処理の結果に対応したデータを含む入賞結果コマンドをサブ制御装置80への出力対象としてセットした後に、本リール制御処理を終了する。
入賞判定処理では、左リール32L、中リール32M及び右リール32RのそれぞれにおいてメインラインML上に停止している図柄の種類を把握する。この図柄の種類の把握に際しては、図柄の種類毎に設定されている2バイトデータを主側ROM73から読み出す。そして、図柄組合せの論理演算処理として、各2バイトデータを同一の順番のビット同士でAND処理することで、図柄の組合せに対応した2バイトデータを導出する。この導出した2バイトデータのうちいずれかのビットに入賞データが存在している場合には、当該入賞データに対応した当選フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、「1」がセットされていない場合には異常コマンドをサブ制御装置80への出力対象としてセットする。サブ側MPU82では、当該異常コマンドを受信することにより、不正入賞に対応した異常報知をスピーカ65及び画像表示装置66により実行する。上記対応した当選フラグに「1」がセットされている場合には、その入賞が小役入賞であればメダル払出処理においてメダル又は仮想メダルの付与を可能とするように払出対象となるメダルの数を主側RAM74の払出対象カウンタにセットする。一方、その入賞がリプレイ入賞であれば、通常処理(図12)における次回のステップS202にて、今回のベット数と同一数のベット設定を可能とするためのフラグ設定処理を実行する。
<CB状態処理>
次に、通常処理(図12)のステップS209にて実行されるCB状態処理について、図18のフローチャートを参照しながら説明する。
まずステップS501では、主側RAM74に設けられたCB状態フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、遊技状態がCB中状態であるか否かを判定する。ステップS501にて否定判定をした場合には、ステップS502にて、主側RAM74に設けられたCB当選フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS502にて否定判定をした場合にはそのまま本CB状態処理を終了し、ステップS502にて肯定判定をした場合にはステップS503に進む。ステップS503では、主側RAM74に設けられたCB成立フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、CB入賞が発生したか否かを判定する。ステップS503にて否定判定をした場合にはそのまま本CB状態処理を終了し、ステップS503にて肯定判定をした場合にはステップS504に進む。
ステップS504では、CB状態フラグに「1」をセットするとともに、CB当選フラグ及びCB成立フラグを「0」クリアする。続くステップS505では、主側RAM74に設けられたCB中カウンタに「19」をセットする。CB中カウンタは、CB中状態において発生した小役入賞の回数がCB終了条件回数に達したか否かを主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
続くステップS506では、主側RAM74に設けられたベット規定数カウンタに「2」をセットする。これにより、通常処理(図12)のステップS203では、ベット数が「2」であるか否かが判定されることとなる。したがって、ベット数が「2」に達していないとスタートレバー41の操作が無効化されるとともに、3枚以上のベットが不可となる。
続くステップS507では、CB中状態が開始されたことを示すデータを含むCB開始コマンドをサブ制御装置80への出力対象としてセットした後に、本CB状態処理を終了する。これにより、サブ側MPU82ではCB中状態に対応した演出が実行されるようにスピーカ65及び画像表示装置66などを制御する。
一方、CB中状態でありステップS501にて肯定判定をした場合には、ステップS508にて、今回のゲームで小役入賞が成立しているか否かを判定する。ステップS508にて否定判定をした場合にはそのまま本CB状態処理を終了し、ステップS508にて肯定判定をした場合にはステップS509に進む。
ステップS509では、主側RAM74のCB中カウンタの値を1減算する。そして、ステップS510にて、CB中カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する。「0」となっていない場合にはそのまま本CB状態処理を終了し、「0」となっている場合にはステップS511〜ステップS513の処理に進む。
ステップS511では、主側RAM74のCB状態フラグを「0」クリアすることでCB中状態を終了させる。続くステップS512では、主側RAM74のベット規定数カウンタに「3」をセットする。これにより、通常処理(図12)のステップS203では、ベット数が「3」であるか否かが判定されることとなる。したがって、ベット数が「3」に達していないとスタートレバー41の操作が無効化されるとともに、4枚以上のベットが不可となる。
その後、ステップS513にて、CB中状態が終了したことを示すデータを含むCB終了コマンドをサブ制御装置80への出力対象としてセットした後に、本CB状態処理を終了する。これにより、サブ側MPU82では、スピーカ65及び画像表示装置66などにおけるCB中状態に対応した演出を終了させる。
<主側MPU72の制御下で発生する遊技状態の移行の態様>
次に、主側MPU72の制御下で発生する遊技状態の移行の態様について、図19の説明図を参照しながら説明する。
主側RAM74が初期化された場合、又はCB当選フラグが「0」である状況下で設定変更が行われた場合には、CB非内部状態ST1となる。例えば、遊技ホールの営業開始時などにCB非内部状態ST1となる。CB非内部状態ST1では、通常リプレイ確率が約1/7である。なお、CB非内部状態ST1では、他のリプレイ役が抽選役として設定されていない。また、CB非内部状態ST1では、CB確率が約1/4.3となっているとともに、払出発生確率が約1/1.6となっている。但し、CB非内部状態ではサブ側MPU82においてAT状態用の制御が実行されることはなく、さらに第1ベル入賞には1/4となるストップボタン42〜44の押し順に正解する必要があるとともに第2ベル入賞には1/2となるストップボタン42〜44の押し順に正解する必要があるため、払出発生確率が約1/1.6と比較的高確率であったとしても、払い出される枚数は基本的に1枚となる。この枚数は、ベット枚数の規定数である3枚よりも少ない枚数である。
CB非内部状態ST1においてCB役に当選し且つCB入賞が発生しなかった場合には、CB内部後状態ST2に移行する。また、CB内部後状態ST2には、CB当選フラグが「1」である状況下で設定変更が行われた場合にも移行する。CB内部後状態ST2では、通常リプレイ確率がCB非内部状態ST1よりも高く、約1/2.9となる。また、CB内部後状態ST2では、通常リプレイ役以外にもリプレイ役が存在しているため、リプレイ発生確率はより高くなる。また、CB内部後状態ST2では、CB当選フラグに既に「1」がセットされている状況であるため、CB役が抽選役として設定されていない。
また、CB内部後状態ST2では、払出発生確率が約1/1.6となっている。ここで、CB内部後状態ST2では、詳細は後述するように、サブ側MPU82においてAT状態用の制御が実行され得る。AT状態用の制御が実行されていない状況では、CB非内部状態ST1の場合と同様に、払出発生確率が約1/1.6と比較的高確率であったとしても、払い出される枚数は基本的に1枚となる。この枚数は、ベット枚数の規定数である3枚よりも少ない枚数である。一方、サブ側MPU82においてAT状態用の制御が実行されている状況では、第1ベル入賞とするためのストップボタン42〜44の押し順が報知されるとともに、第2ベル入賞とするためのストップボタン42〜44の押し順が報知される。これにより、AT状態では、払出発生確率が約1/1.6と比較的高確率であるとともに、払い出される枚数は基本的に9枚又は4枚となる。この枚数は、ベット枚数の規定数である3枚よりも多い枚数である。
CB内部後状態ST2においてCB入賞が発生した場合、又はCB非内部状態ST1においてCB役に当選し且つそのゲームでCB入賞が発生した場合には、CB中状態ST3に移行する。CB中状態ST3では、既に説明したとおり、各ゲームにおいて小役入賞又はリプレイ入賞が発生する。但し、CB中状態ST3では、ベット枚数の規定数が「2」に制限されるため、小役入賞が発生したとしても払い出される枚数は2枚に制限される。したがって、CB中状態ST3では、遊技者が所有するメダルが減少することもないが、増加することもない。CB中状態ST3において小役入賞が19回発生した場合には、CB非内部状態ST1に移行する。
<サブ側MPU82における各種報知及び各種演出の実行制御>
次に、各種報知及び各種演出を実行するためのサブ側MPU82の処理構成について説明する。
<周期処理>
まず、サブ側MPU82において定期的(例えば2msec周期)に実行される周期処理について、図20のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS601では、主側MPU72から新たなコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS601にて肯定判定をした場合には、ステップS602にて、サブ側RAM84に設けられたリングバッファに、今回受信したコマンドを格納する。リングバッファは、複数のコマンドを格納することが可能なバッファであり、書き込みポインタが示すエリアへのコマンドの書き込み処理が実行されるとともに書き込み処理が実行される度に当該書き込みポインタが更新され、読み出しポインタが示すエリアからのコマンドの読み出し処理が実行されるとともに読み出し処理が実行される度に当該読み出しポインタが更新される。なお、読み出しポイントの更新は、周期処理の1処理回においてコマンドの読み出しが行われた場合においてその次の処理回の周期処理が開始された場合に行われる。
ステップS601にて否定判定をした場合、又はステップS602の処理を実行した場合には、ステップS603にて、CB内部後状態であるか否かを判定する。サブ側MPU82では、主側MPU72からCB役当選に対応した抽選結果コマンドを受信することでCB内部後状態が開始されたことを特定し、CB開始コマンドを受信することでCB内部後状態が終了したことを特定する。
ステップS603にて肯定判定をした場合には、ステップS604にて、サブ側RAM84に設けられているフラグを確認することでサブ側MPU82においてAT用の制御を実行している状況であるか否かを判定する。ステップS604にて否定判定をした場合にはステップS605にて非AT中処理を実行し、ステップS604にて肯定判定をした場合にはステップS606にてAT中処理を実行する。これら非AT中処理及びAT中処理については後に詳細に説明する。
ステップS603にて否定判定をした場合、ステップS605の処理を実行した場合、又はステップS606の処理を実行した場合には、ステップS607にて演出用データの設定処理を実行した後に、本周期処理を終了する。
<演出用データの設定処理>
演出用データの設定処理(ステップS607)について説明する。演出用データの設定処理では、各ゲームにおける役の抽選結果又は入賞結果に応じた演出、AT状態の移行期待度を示す演出、及びAT状態の進行状況に応じた演出を、上部ランプ64、スピーカ65、画像表示装置66及び可動物ユニット67にて行わせるための処理を実行する。
当該演出用データの設定処理では、図21に示すサブ側RAM84の各種エリア121,122を利用する。具体的には、サブ側RAM84には、演出テーブルの記憶エリア121と、ACTデータの記憶エリア122とが設けられている。
演出テーブルの記憶エリア121には、サブ側ROM83から読み出された演出テーブルが書き込まれる。演出テーブルは、主側MPU72から抽選結果コマンド、停止指令コマンド、入賞結果コマンド、CB開始コマンド及びCB終了コマンドのいずれかを受信したことを契機として所定期間の演出を行う場合に当該演出を実行するために必要なACTデータの種類が経過時間に応じて定められたデータである。
ACTデータは、所定期間の演出に含まれる単位期間における演出を実行するために必要な発光データ、音データ、表示データ及び可動物データの少なくとも一つを含むデータである。発光データは、上部ランプ64の発光態様を定めるデータであり、音データはスピーカ65からの音出力態様を定めるデータであり、表示データは画像表示装置66の表示態様を定めるデータであり、可動物データは可動物ユニット67の動作態様を定めるデータである。ACTデータとしては、発光データ、音データ、表示データ及び可動物データの全てを含むデータが存在しているとともに、発光データ、音データ、表示データ及び可動物データのうち一部であって1又は複数を含むデータが存在している。
演出テーブルには上記ACTデータが1又は複数定められている。演出テーブルを用いた演出の実行制御が開始されてからの経過時間が当該演出テーブルにおいて定められているACTデータの読み出しタイミングとなっている場合には、当該読み出しタイミングに対応させて定められている種類のACTデータをサブ側ROM83から読み出して、サブ側RAM84におけるACTデータの記憶エリア122に書き込む。ACTデータの記憶エリア122には、発光データエリア122aと、音データエリア122bと、表示データエリア122cと、可動物データエリア122dとが設けられており、ACTデータに含まれる発光データ、音データ、表示データ及び可動物データはそれぞれ対応するエリア122a〜122dに書き込まれる。なお、サブ側MPU82は、当該周期処理とは別に上部ランプ64、スピーカ65、画像表示装置66及び可動物ユニット67を制御するための制御用処理を定期的(例えば2msec周期)に実行しており、当該制御用処理において各エリア122a〜122dの各データを参照して制御対象の装置に対して各種信号を出力することで、上部ランプ64、スピーカ65、画像表示装置66及び可動物ユニット67において各種演出を実行させる。
図22は、周期処理(図20)におけるステップS607にて実行される演出用データの設定処理を示すフローチャートである。
まずステップS701では、演出テーブルの変更又は追加が必要であるか否かを判定する。演出テーブルの変更は、CB状態が開始された場合、CB状態が終了した場合、AT状態が開始された場合、AT状態が終了した場合、複数ゲームに亘って期待感を高めるための演出が連続して実行される連続演出が開始された場合、当該連続演出が終了した場合、1ゲームでの単発的な演出が開始された場合、当該単発的な演出が終了した場合などに発生する。演出テーブルの追加は、既に実行が決定されている演出に対して付加的な演出を実行する場合などに発生する。例えば所定の演出が実行されている状況で入賞が発生し、当該入賞の発生に対応した音を出力する場合に、所定の演出を実行するための演出テーブルに対して入賞発生音に対応した演出テーブルが追加される。この場合、既に読み出されている演出テーブルをそのまま残しながら、付加的な演出に対応した演出テーブルが読み出される。
ステップS701にて肯定判定をした場合には、今回の読み出し指示に対応した演出テーブルをサブ側ROM83から読み出して演出テーブルの記憶エリア121に書き込む。ステップS701にて否定判定をした場合、又はステップS702の処理を実行した場合には、ステップS703にて、演出テーブルの記憶エリア121に現状読み出されている演出テーブルにおいて現状の読み出し対象ポインタに対応したデータにACTデータの読み出し指示のデータが設定されているか否かを判定する。
ステップS703にて肯定判定をした場合には、ステップS704にて今回の読み出し指示に対応したACTデータをサブ側ROM83から読み出してACTデータの記憶エリア122に書き込む。この場合、発光データ、音データ、表示データ及び可動物データのうち、今回の読み出し指示に対応したACTデータに含まれているデータのみについてACTデータの記憶エリア122に対する書き込み処理を実行する。したがって、ACTデータの記憶エリア122における発光データエリア122a、音データエリア122b、表示データエリア122c及び可動物データエリア122dのうち、読み出し指示に対応したACTデータに含まれていないデータに対応したエリアでは、それまでのデータ設定状態が維持される。例えば、読み出し指示に対応したACTデータに音データのみが含まれている場合には、音データエリア122bのみが書き換えられ、発光データエリア122a、表示データエリア122c及び可動物データエリア122dはそれまでの状態が維持される。この場合、上部ランプ64の発光態様、画像表示装置66の表示態様及び可動物ユニット67の動作態様はそれまでの流れに応じた態様とされながら、スピーカ65からの音出力態様のみがそれまでの流れに応じた態様とは異なる態様とされる。
ステップS703にて否定判定をした場合、又はステップS704の処理を実行した場合には、ステップS705にて、現状読み出されている演出テーブルにおいて現状の読み出し対象ポインタに対応したデータを確認することで、操作対応期間であるか否かを判定する。操作対応期間とは、演出操作装置111の操作が行われた場合と操作が行われなかった場合とで演出の内容が異なる期間のことである。当該操作対応期間は、可動物ユニット67の各可動物68,69が初期位置から演出時位置に向けて所定距離となるまで移動した後に初期位置に復帰する往復動作を実行するのに要する必要実行期間の複数倍以上又は3倍以上である期間として設定されている。具体的には、必要実行期間は3secに設定されており操作対応期間は30secに設定されている。そして、操作対応期間であって操作対応演出が実行されていない期間であれば、当該操作対応期間中に操作対応演出が実行された後であっても当該操作対応演出を新たに開始することが可能な構成となっている。また、ステップS706では、演出操作装置111が操作されたか否かを判定する。
操作対応期間ではない場合(ステップS705:NO)又は演出操作装置111が操作されていない場合(ステップS706:NO)にはそのまま本演出用データの設定処理を終了し、操作対応期間であって演出操作装置111が操作されている場合(ステップS705:YES、ステップS706:YES)にはステップS707に進む。ステップS707では、現状読み出されている演出テーブルにおいて現状の読み出し対象ポインタに対応したデータを確認することで、今回の演出操作装置111の操作が優先演出の実行タイミングに対応しているか否かを判定する。
演出操作装置111の操作に対応して実行される操作対応演出には実行の優先度が予め定められている。現状実行されている操作対応演出と優先度が同一又はそれよりも低い優先度の操作対応演出の開始指示が発生した場合には、可動物ユニット67を利用した演出に関しては現状実行されている操作対応演出の実行が継続され、上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66を利用した演出に関しては新たな開始指示に対応した操作対応演出の実行が開始される。一方、現状実行されている操作対応演出よりも高い優先度の操作対応演出の開始指示が発生した場合には、現状実行されている操作対応演出の全ての実行が中止されて新たな開始指示に対応した操作対応演出が開始される。ステップS707では、現状実行されている操作対応演出よりも高い優先度の操作対応演出を開始すべきタイミングであるか否かを判定する。
ステップS707にて否定判定をした場合には、ステップS708にて、サブ側RAM84に設けられたキャンセル規制フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。キャンセル規制フラグは、現状実行されている操作対応演出と優先度が同一又はそれよりも低い優先度の操作対応演出の開始指示が発生したか否かをサブ側MPU82にて特定するためのフラグである。
ステップS708にて肯定判定をした場合には、ステップS709にて一部読み出し処理を実行した後に本演出用データの設定処理を終了する。一部読み出し処理では、今回の操作対応演出に対応したACTデータのうち発光データ、音データ及び表示データについては、ACTデータの記憶エリア122における対応するエリア122a〜122cの書き換え処理を実行する一方、可動物データエリア122dの書き換え処理は実行しない。これにより、可動物ユニット67はそれまでの動作態様に従って駆動制御され、上部ランプ64の発光制御、スピーカ65の音出力制御及び画像表示装置66の表示制御は新たに開始される。
なお、一部読み出し処理は、可動物ユニット67の各可動物68,69が初期位置から演出時位置に向けて所定距離となるまで移動した後に初期位置に復帰する動作が演出操作装置111の操作に応じて行われる往復動作の実行可能期間において、当該往復動作の実行中に演出操作装置111が操作された場合に発生する。
ステップS707にて肯定判定をした場合、又はステップS708にて否定判定をした場合には、ステップS710にて、全部読み出し処理を実行する。全部読み出し処理では、今回の操作対応演出に対応したACTデータのうち発光データ、音データ、表示データ及び可動物データの全てについて、ACTデータの記憶エリア122における対応するエリア122a〜122dの書き換え処理を実行する。これにより、上部ランプ64の発光制御、スピーカ65の音出力制御、画像表示装置66の表示制御、及び可動物ユニット67の駆動制御の全てが新たに開始される。
続くステップS711では、今回の操作対応演出がキャンセル規制対象であるか否かを判定する。具体的には、今回の開始指示の操作対応演出が上記往復動作であるか否かを判定する。ステップS711にて否定判定をした場合にはそのまま本演出用データの設定処理を終了し、ステップS711にて肯定判定をした場合にはステップS712にて、サブ側RAM84のキャンセル規制フラグに「1」をセットした後に、本演出用データの設定処理を終了する。
<操作対応演出が実行される様子>
次に、図23のタイムチャートを参照しながら操作対応演出が実行される様子について説明する。図23(a)は演出操作装置111の操作状況を示し、図23(b)は可動物ユニット67における可動物68,69の初期位置からの距離を示し、図23(c)はキャンセル規制フラグのデータ状態を示し、図23(d)はACTデータに含まれる可動物データの読み出しタイミングを示し、図23(e)はACTデータに含まれる可動物データ以外のデータの読み出しタイミングを示す。
t1のタイミングで、図23(a)に示すように演出操作装置111が操作されることにより、図23(d)に示すように可動物データが読み出される。これにより、図23(b)に示すように可動物68,69において往復動作が開始される。かかる往復動作では、可動物68,69が初期位置から所定距離だけ移動した後に初期位置に復帰する動作が行われるが、かかる所定距離だけ移動したか否かの特定は可動物ユニット67における駆動モータ102a,102bのステップ数を利用して行われる。また、図23(e)に示すように可動物データ以外のデータも読み出されるため、可動物68,69の動作に応じた態様で上部ランプ64の発光制御、スピーカ65の音出力制御及び画像表示装置66の表示制御が行われる。この場合、上部ランプ64では可動物68,69が初期位置から移動して当該初期位置に復帰するまでに要する期間において可動物68,69の位置に依存しない態様による所定の発光パターンによる発光が繰り返され、スピーカ65では可動物68,69が初期位置から移動して当該初期位置に復帰するまでに要する期間において可動物68,69の位置に依存しない態様による所定の効果音の出力が繰り返され、画像表示装置66では可動物68,69が初期位置から移動して当該初期位置に復帰するまでに要する期間において可動物68,69の位置に依存しない態様による所定のエフェクト画像の表示が繰り返される。また、図23(c)に示すようにキャンセル規制フラグに「1」がセットされる。
その後、図23(c)に示すようにキャンセル規制フラグに「1」がセットされている状況であるt2のタイミングで、図23(a)に示すように演出操作装置111が操作される。この場合、図23(d)に示すように可動物データの新たな読み出しが行われないものの、図23(e)に示すように発光データ、音データ及び表示データの新たな読み出しが行われる。これにより、可動物68,69ではそれまでの往復動作が継続されながら、上部ランプ64の発光制御、スピーカ65の音出力制御及び画像表示装置66の表示制御が新たに開始される。
その後、t3のタイミングで図23(b)に示すように可動物68,69が初期位置に復帰したことが初期位置センサ107a,107bにより検知されることで、今回の往復動作が終了したものとして、図23(c)に示すようにキャンセル規制フラグが「0」クリアされる。なお、当該t3のタイミングで往復動作に対応した演出が終了するため、現状読み出されている演出テーブルにおいて現状の読み出し対象ポインタに対応したデータに定められているACTデータを読み出し、当該ACTデータに従った演出を開始する。
その後、t4のタイミング、t5のタイミング及びt6のタイミングのそれぞれで、上記t1のタイミング、t2のタイミング及びt3のタイミングのそれぞれと同一の処理及び動作が行われる。
その後、t7のタイミングで、図23(a)に示すように演出操作装置111が操作されることにより、図23(d)に示すように可動物データが読み出される。これにより、図23(b)に示すように可動物68,69において往復動作が開始される。また、図23(e)に示すように可動物データ以外のデータも読み出されるため、可動物68,69の動作に応じた態様で上部ランプ64の発光制御、スピーカ65の音出力制御及び画像表示装置66の表示制御が行われる。また、図23(c)に示すようにキャンセル規制フラグに「1」がセットされる。
その後、図23(c)に示すようにキャンセル規制フラグに「1」がセットされている状況であるt8のタイミングで、図23(a)に示すように演出操作装置111が操作される。この場合、現状読み出されている演出テーブルにおいて現状の読み出し対象ポインタに対応したデータが、演出操作装置111の操作が行われた場合には往復動作ではなく可動物68,69が演出時位置に配置される動作を実行させることに対応したデータとなっている。したがって、キャンセル規制フラグに「1」がセットされている状況であっても、図23(d)に示すように可動物データの新たな読み出しが行われ、図23(b)に示すように可動物68,69はそれまでの往復動作を中止して往復動作における途中位置から演出時位置に向けた移動を開始する。また、t8のタイミングでは、図23(e)に示すようにACTデータにおいて可動物データ以外のデータを読み出す。これにより、可動物68,69が演出時位置に向けて移動するのに合わせた演出が、上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66のそれぞれで実行される。なお、当該t8のタイミングで、図23(c)に示すようにキャンセル規制フラグが「0」クリアされる。
その後、t9のタイミングで、可動物68,69が演出時位置に配置され、当該演出時位置に配置された状態が所定の終了タイミングまで維持される。当該終了タイミングとしては新たなゲームが開始されたタイミングなどが挙げられる。また、可動物68,69が演出時位置に配置されたことは、可動物ユニット67の演出時位置センサ108a,108bにて可動物68,69が検知されたことに基づき特定される。
以上のように演出操作装置111が操作されたことに基づき可動物ユニット68,69にて往復動作が開始され得る期間である場合、当該往復動作中に演出操作装置111が操作されたとしても可動物ユニット68,69におけるそれまでの往復動作が継続される。これにより、演出操作装置111が操作されたタイミングに応じて可動物68,69の動作態様が変化してしまうことが抑制され、可動物68,69の動作態様を一定のものとすることが可能となる。よって、可動物68,69の動作に遊技者が違和感を感じてしまう可能性が低減されるとともに、可動物68,69において異常動作が発生してしまう可能性が低減される。
また、上記のように可動物ユニット68,69におけるそれまでの往復動作が継続される場合であっても、上部ランプ64の発光制御、スピーカ65の音出力制御、及び画像表示装置66の表示制御は演出操作装置111の操作に応じて新たに開始される。これにより、演出操作装置111の操作が有効であったことを遊技者に認識させることが可能となる。
<非AT中処理>
次に、周期処理(図20)のステップS605にて実行される非AT中処理について、図24のフローチャートを参照しながら説明する。
まずステップS801では、主側MPU72から抽選結果コマンドを受信しているか否かを判定する。抽選結果コマンドを受信している場合には、ステップS802にて、その抽選結果コマンドに対応した当選役データをサブ側RAM84に書き込む。
ステップS801にて否定判定をした場合、又はステップS802の処理を実行した場合には、ステップS803にて、主側MPU72から停止指令コマンドを受信しているか否かを判定する。停止指令コマンドを受信している場合には、ステップS804にて、今回のゲームにおける各リール32L,32M,32Rの停止順序を記憶するために停止順序データをサブ側RAM84に書き込む。
ステップS803にて否定判定をした場合、又はステップS804の処理を実行した場合には、ステップS805にて、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信しているか否かを判定する。入賞結果コマンドを受信していない場合にはそのまま本非AT中処理を終了し、入賞結果コマンドを受信している場合にはステップS806に進む。
ステップS806では、ペナルティ事象が発生したか否かを判定する。ペナルティ事象とは、CB内部後状態であって非AT状態において第1停止として中リール32M又は右リール32Rを停止させるとともに、いずれかの入賞が発生する事象のことである。ペナルティ事象が発生すると、スロットマシン10の設計段階において設定されている非AT状態中のメダルの付与率よりも、実際のメダルの付与率の方が高くなってしまう可能性がある。そこで、ペナルティ事象が発生した場合には、遊技者に不利益を与えることにより、非AT状態中においては第1停止として左リール32Lを停止させることを促すようにしている。
なお、ペナルティ事象が発生した場合には、周期処理(図20)における演出用データの設定処理(ステップS607)にてペナルティ用の表示データが設定されるとともに、ペナルティ用の音データが設定される。これにより、ペナルティ事象が発生したことが遊技者に報知される。
ペナルティ事象が発生した場合には、ステップS807にて、サブ側RAM84に設けられたペナルティカウンタへの加算処理を実行する。当該加算処理では、ペナルティ対応ゲーム数に対応した値である「5」をペナルティカウンタの値に加算する。ペナルティカウンタの値が1以上の場合、ペナルティカウンタの値分だけAT状態への移行が遅延される。その後、本非AT中処理を終了する。なお、ペナルティカウンタの値はAT状態の1実行回の継続ゲーム数である「50」よりも少ない値である「30」を上限として設定されているが、これに限定されることはなく当該上限が設定されていなくてもよい。
ステップS806にて否定判定をした場合には、ステップS808にて移行チャンス管理処理を実行するとともに、ステップS809にて天井ゲーム管理処理を実行する。そして、ステップS810にて入賞対応処理を実行した後に、本非AT中処理を終了する。
移行チャンス管理処理(ステップS808)では、非AT状態において主側MPU72における役の抽選処理にてIV=7,9〜12,14〜16のいずれかにて当選となった場合にAT状態への移行抽選処理を実行する。当該移行抽選処理にて当選となった場合には所定ゲーム数(例えば32ゲーム)に亘って、上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66にて前兆演出が実行された後にAT状態への移行が発生する。また、移行チャンス管理処理(ステップS808)では、非AT状態において主側MPU72における役の抽選処理にて外れ結果となった場合に、上記前兆演出を実行させた後にAT状態に移行させる。なお、当該前兆演出において演出操作装置111の操作に基づき可動物ユニット67が動作する操作対応演出が実行され得るとともに、例えば前兆演出の最終ゲームにおいて可動物68,69が演出時位置に配置される演出が実行され得る。
天井ゲーム管理処理(ステップS809)では、AT状態が前回終了する場合に設定された天井ゲーム数分のゲームがAT状態への新たな移行が発生することなく消化された場合にAT状態に移行させるための処理を実行する。但し、ペナルティカウンタの値が1以上である場合には、ゲームが消化されたとしてもペナルティカウンタの値のみが減算され、天井ゲーム数の消化は発生しない。また、天井ゲーム数の残りゲーム数が32以下となった場合には天井ゲーム前兆状態となり、当該残りゲーム数に亘って、上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66にて前兆演出が実行された後にAT状態への移行が発生する。なお、当該前兆演出において演出操作装置111の操作に基づき可動物ユニット67が動作する操作対応演出が実行され得るとともに、例えば前兆演出の最終ゲームにおいて可動物68,69が演出時位置に配置される演出が実行され得る。
AT状態は1実行回が50ゲームに亘って継続することとなるが、移行チャンス管理処理又は天井ゲーム管理処理にてAT状態への移行設定が行われる場合、実行回の抽選処理が実行される。実行回の抽選処理では、1実行回、2実行回、3実行回、4実行回及び5実行回のいずれかが選択され、その選択された実行回の値が、サブ側RAM84に設けられたAT実行カウンタにセットされる。また、AT状態への移行設定が行われる場合、サブ側RAM84に設けられたATゲームカウンタに1実行回の継続ゲーム数である「50」をセットする。
入賞対応処理(ステップS810)では、今回の入賞役に対応した画像が画像表示装置66にて表示されるようにするための処理を実行するとともに、入賞の発生に対応した音がスピーカ65を通じて出力されるようにするための処理を実行する。
<AT中処理>
次に、周期処理(図20)のステップS606にて実行されるAT中処理について、図25のフローチャートを参照しながら説明する。
まずステップS901では、主側MPU72から抽選結果コマンドを受信しているか否かを判定する。抽選結果コマンドを受信している場合には、ステップS902にて、その抽選結果コマンドに対応した当選役データをサブ側RAM84に書き込む。その後、ステップS903にて、第1ベル役又は第2ベル役に当選しているか否かを判定する。ステップS903にて肯定判定をした場合には、ステップS904にて、第1ベル入賞又は第2ベル入賞の発生を可能とする各ストップボタン42〜44の押し順データを、今回受信している抽選結果コマンドの内容から読み出し、サブ側RAM84に書き込む。つまり、AT状態においては、第1ベル役又は第2ベル役に当選した場合には各ストップボタン42〜44の押し順が報知される。これにより、当該AT状態下においては、それ以外の遊技状態の場合よりもメダル付与の期待度が高い。
なお、AT状態において報知された順序で各リール32L,32M,32Rが停止操作されなかったとしても、ベル入賞は発生しないもののそれがペナルティ事象として扱われることはない。つまり、AT状態において報知された順序で各リール32L,32M,32Rが停止操作されなかったとしても、AT状態の終了、AT状態の一時的な中断、及び通常リプレイ役の当選確率の低下といった事象は発生しない。
ステップS901にて否定判定をした場合、ステップS903にて否定判定をした場合、又はステップS904の処理を実行した場合には、ステップS905にて、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信しているか否かを判定する。入賞結果コマンドを受信している場合には、ステップS906にて入賞対応処理を実行する。入賞対応処理では、今回の入賞役に対応した画像が画像表示装置66にて表示されるようにするための処理を実行するとともに、入賞の発生に対応した音がスピーカ65を通じて出力されるようにするための処理を実行する。
ステップS905にて否定判定をした場合、又はステップS906の処理を実行した場合には、ステップS907にて、サブ側RAM84のATゲームカウンタの値が1以上であるか否かを判定する。ATゲームカウンタの値が1以上である場合にはAT状態の実行回の途中であることを意味するため、ステップS908にて分岐前AT状態用処理を実行した後に本AT中処理を終了し、ATゲームカウンタの値が「0」である場合にはAT状態の実行回が終了した後の状態であることを意味するため、ステップS909にて分岐AT状態用処理を実行した後に本AT中処理を終了する。
<分岐前AT状態用処理>
次に、AT中処理(図25)のステップS908にて実行される分岐前AT状態用処理について、図26のフローチャートを参照しながら説明する。
まずステップS1001では主側MPU72から入賞結果コマンドを受信しているか否かを判定する。入賞結果コマンドを受信していない場合にはそのまま本分岐前AT状態用処理を終了し、入賞結果コマンドを受信している場合にはステップS1002に進む。
ステップS1002では、上乗せ用処理を実行する。上乗せ用処理では、主側MPU72における役の抽選処理にてIV=7,9〜12,14〜16のいずれかにて当選となった場合に上乗せ抽選処理を実行する。上乗せ抽選処理では、ATゲームカウンタの値を加算するか否かが決定されるとともに、ATゲームカウンタの値を加算する場合にはその加算対象となる値が5ゲーム、10ゲーム、20ゲーム、30ゲーム、50ゲーム及び100ゲームの中から選択される。また、上乗せ抽選処理では、役の抽選処理にて外れ結果となった場合、上乗せ抽選処理を実行することなくATゲームカウンタに300ゲームを加算する。
続くステップS1003では、サブ側RAM84のATゲームカウンタの値を1減算する。そして、ステップS1004にて、その1減算後のATゲームカウンタの値が「0」となっているか否かを判定する。ATゲームカウンタの値が「0」となっていない場合にはそのまま本分岐前AT状態用処理を終了し、ATゲームカウンタの値が「0」となっている場合にはステップS1005にて分岐AT状態の設定処理を実行した後に本分岐前AT状態用処理を終了する。
図27は、ステップS1005の分岐AT状態の設定処理を示すフローチャートである。
まずステップS1101では、サブ側RAM84のAT実行カウンタの値が1以上となっているか否かを判定することでAT状態の実行回がストックされているか否かを判定する。AT実行カウンタの値が1以上である場合には、ステップS1102にてAT実行カウンタの値を1減算するとともに、ステップS1103にてサブ側RAM84のATゲームカウンタに「50」をセットした後に、本分岐AT状態の設定処理を終了する。これにより、AT状態の新たな実行回が開始される。
AT実行カウンタの値が「0」である場合にはステップS1104〜ステップS1106にて分岐AT状態を開始させるための処理を実行する。具体的には、ステップS1104にて、終了条件ポイントの設定処理及び継続条件ポイントの設定処理を実行する。終了条件ポイントの設定処理では、分岐前AT状態への復活が発生することなく分岐AT状態が終了する条件を設定するための処理を実行し、継続条件ポイントの設定処理では、分岐前AT状態に復活する条件を設定するための処理を実行する。
その後、ステップS1105にて選択演出の指示設定処理を実行するとともに、ステップS1106にてサブ側RAM84に設けられた選択演出中フラグに「1」をセットした後に、本分岐AT状態の設定処理を終了する。選択演出は、分岐AT状態の演出の実行態様を遊技者自身に選択させるための演出であり、画像表示装置66にて表示されている選択画面において演出操作装置111の操作に基づき選択されている演出内容が明示される。選択演出の指示設定処理では、当該選択演出を実行するための演出テーブルを読み出すための指示設定を行う。これにより、演出用データの設定処理(図22)にて選択演出に対応した演出テーブルが読み出され、上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66にて選択演出が実行される。また、選択演出中フラグは、選択演出の実行中であることをサブ側MPU82にて特定するためのフラグである。
<分岐AT状態用処理>
次に、AT中処理(図25)のステップS909にて実行される分岐AT状態用処理について説明する。
当該分岐AT状態用処理では、分岐前AT状態に復帰させるか、分岐前AT状態に復帰させることなくAT状態を終了させるか否かが主側MPU72での役の抽選処理の結果に応じて決定される。当該決定は、役の抽選処理の結果をポイント換算することにより行われる。なお、分岐AT状態は1ゲームで終了することもあれば、複数ゲーム継続することもある。
図28の説明図に示すように、サブ側RAM84には、分岐前AT状態への復帰を生じさせることなく分岐AT状態を終了させる事象が発生してしまうまでの猶予分となる残りポイントを記憶するための終了条件ポイントエリア123と、分岐前AT状態への復帰を生じさせるために必要な残りポイントを記憶するための継続条件ポイントエリア124と、継続条件ポイントエリア124への反映が待機されているポイント分を記憶するためのストックポイントエリア125とが設けられている。これらエリア123〜125はそれぞれ1バイトのデータ量となっており、それぞれ上限値が「10」となっている。なお、当該上限値は「10」に限定されることはなく任意である。
分岐AT状態では、主側MPU72における役の抽選処理の結果がアタックポイントに対応した結果となることにより継続条件ポイントエリア124の値(以下、継続条件ポイントともいう)が減算され、ダメージポイントに対応した結果となることにより終了条件ポイントエリア123の値(以下、終了条件ポイントともいう)が減算される。そして、終了条件ポイントエリア123の値が「0」となるまでに継続条件ポイントエリア124の値が「0」となることにより、分岐前AT状態に復帰することとなる。
これらアタックポイント及びダメージポイントと役の抽選処理の結果との関係を図29の説明図を参照しながら説明する。なお、図29に示すテーブルに対応したデータは、ポイント選択テーブル83aとしてサブ側ROM83に予め記憶されている。
AT状態は既に説明したとおりCB内部後状態において発生又は滞在することとなるため、分岐AT状態における役の抽選処理において参照される抽選テーブルは、図15に示す内部後状態用抽選テーブルとなる。内部後状態用抽選テーブルでは当選役の組合せの種類として、IV=1〜16が設定されているが、IV=1〜4はアタックポイント及びダメージポイントとは無関係の役となっている。つまり、メダルの払い出しに対応した役のうち押し順が報知されるAT状態において最も入賞確率が高い第2ベル役を当選役として含むIV=1〜4は、アタックポイント及びダメージポイントの発生対象役から除外されている。
図29に示すように、IV=5〜7,9〜16はアタックポイントの発生対象役として設定されている。このうち、IV=5,6,9,10,14は当選となったとしてもアタック発生抽選処理にてアタック発生当選とならないとアタックポイントの発生契機とならない。また、アタック発生当選となった場合におけるアタックポイントは1ポイントで固定となっている。
一方、IV=7,11〜13,15,16は当選となった場合にはアタック発生抽選処理が実行されることなくアタックポイントの発生契機となる。また、役の抽選処理にて外れ結果となった場合にもアタック発生抽選処理が実行されることなくアタックポイントの発生契機となる。このうち、IV=7,15,16となった場合、アタックポイントは所定の範囲の中からアタックポイント抽選処理にて選択されるとともに、その際に選択されるアタックポイントとして継続条件ポイントの上限値未満の値が設定されている。これに対して、IV=11〜13又は外れ結果は、選択されるアタックポイントが継続条件ポイントの上限値で固定されている。したがって、分岐AT状態においてIV=11〜13のいずれかに当選した場合又は外れ結果となった場合には継続条件ポイントが確実に「0」となり、分岐前AT状態に復帰することとなる。
図29に示すように、IV=8はダメージポイントの発生対象役として設定されている。つまり、リプレイ役のうち最も当選確率が高い通常リプレイ役を当選役として含むIV=8がダメージポイントの発生対象役として設定されている。但し、IV=8で当選となったとしてもダメージポイントの発生が確定するのではなく、ダメージ発生抽選処理にてダメージ発生当選となった場合にダメージポイントが発生する。また、ダメージ発生当選となった場合にはダメージポイント抽選処理が実行されて所定の範囲の中からダメージポイントが選択されることとなる。
ここで、ダメージポイントの発生契機となるIVの値の種類に比べてアタックポイントの発生契機となるIVの値の種類が多く設定されていることにより、アタックポイントが発生する場合における入賞の発生態様を多様化させることが可能となるとともに、ダメージポイントの発生契機を明確にすることが可能となる。
また、ダメージポイントの発生契機となるIV=8にて当選となった場合、各リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく通常リプレイ入賞が発生することとなる。この場合に、IV=8にて当選となったとしてもダメージ発生抽選処理にてダメージ発生当選とならないとダメージポイントが発生しないようにすることにより、通常リプレイ入賞が発生する場合であってもダメージポイントが発生しないことを遊技者に期待させることが可能となる。
上記のとおり役の抽選処理の結果に応じてアタックポイント及びダメージポイントが変化することとなるが、画像表示装置66にて対決演出に対応した画像が表示されることによりこれらポイントの状態を遊技者が把握又は予測することが可能となっている。当該対決演出に対応した画像の内容について、図30(a)及び図30(b)を参照しながら説明する。図30(a)及び図30(b)は分岐AT状態中に画像表示装置66にて実行される対決演出の内容を示す説明図である。
図30(a)及び図30(b)に示すように、対決演出が実行される場合、画像表示装置66では味方キャラクタCH1,CH2と敵キャラクタCH3とが対峙している様子の画像が表示される。また、画像表示装置66には、味方キャラクタCH1,CH2及び敵キャラクタCH3のそれぞれについてライフポイントを表示すべく、終了側ポイント表示領域PA1と、継続側ポイント表示領域PA2とが表示されている。
終了側ポイント表示領域PA1は味方キャラクタCH1,CH2のライフポイントに対応しているように表示されており、当該終了側ポイント表示領域PA1では終了条件ポイントエリア123に格納されている値に対応した表示がされる。具体的には、終了側ポイント表示領域PA1は横方向に10分割されており、白色となった分割領域の左側からの連続数が終了条件ポイントの値に対応している。なお、対決演出が開始された場合には終了側ポイント表示領域PA1の分割領域の全てが白色となっており、終了条件ポイントの値が減少するのに合わせて右側の分割領域から順に黒色に変更されていく。
継続側ポイント表示領域PA2は敵キャラクタCH3のライフポイントに対応しているように表示されており、当該継続側ポイント表示領域PA2では継続条件ポイントエリア124に格納されている値に対応した表示がされる。具体的には、継続側ポイント表示領域PA2は横方向に10分割されており、白色となった分割領域の右側からの連続数が継続条件ポイントの値に対応している。なお、対決演出が開始された場合には継続側ポイント表示領域PA2の分割領域の全てが白色となっており、継続条件ポイントの値が減少するのに合わせて左側の分割領域から順に黒色に変更されていく。
終了条件ポイントが1以上の状況で継続条件ポイントが「0」となった場合には、敵キャラクタCH3のライフポイントに対応した継続側ポイント表示領域PA2がそれに対応した表示となり、味方キャラクタCH1,CH2が勝利した表示が行われる。一方、継続条件ポイントが1以上の状況で終了条件ポイントが「0」となった場合には、味方キャラクタCH1,CH2のライフポイントに対応した終了側ポイント表示領域PA1がそれに対応した表示となり、味方キャラクタCH1,CH2が敗北した表示が行われる。
ここで、図30(a)の場合と図30(b)の場合とで味方キャラクタCH1,CH2の種類が相違している。第1味方キャラクタCH1が表示されている場合と第2味方キャラクタCH2が表示されている場合とでは、対決演出における演出内容が相違するだけでなく、継続条件ポイントの減算態様も相違している。具体的には、第1味方キャラクタCH1が表示されている場合には、役の抽選処理にてIV=5〜7,9〜16のいずれかにて当選となり、又は役の抽選処理にて外れ結果となりアタックポイントが発生する場合にはそのアタックポイント分の値の全てが継続条件ポイントから減算される。
一方、第2味方キャラクタCH2が表示されている場合には、役の抽選処理にてIV=7,15,16のいずれかにて当選となりアタックポイントが発生する場合にはそのアタックポイント分の値の一部がストックポイントエリア125にストックされて、残り分のみが継続条件ポイントから減算される場合が生じる。このアタックポイントのストックは、2以上のアタックポイントが発生した場合であって当該アタックポイントが継続条件ポイントよりも小さい値である場合に発生し得る。ストックされた分のアタックポイントは、その後にアタックポイントがさらに発生した場合にその新たに発生したアタックポイントとの合計分として、継続条件ポイントから減算される。
なお、継続条件ポイントとの関係でストックとは、アタックポイントが発生した場合にそのアタックポイントの一部又は全部が継続側ポイント表示領域PA2に反映されることなく蓄積されることをいう。その蓄積された分のポイントは、当該蓄積された分のポイントを含めて分岐AT状態中に発生したアタックポイントの合計が「10」となった場合には継続側ポイント表示領域PA2に反映されることとなる。この点、アタックポイントがストックされたとしても、そのストックは継続側ポイント表示領域PA2における見た目の表示内容との関係で発生しているだけであり、継続条件ポイントが「0」となったか否かという内部的な判定に際してはストックされていないと言える。
第1味方キャラクタCH1及び第2味方キャラクタCH2のうちいずれを対決演出の味方キャラクタとして表示させるかの選択は、演出操作装置111の操作に基づき遊技者により行われる。このキャラクタの選択は、分岐AT状態に移行する場合において対決演出の前に実行される選択演出中に行われる。図31(a)は画像表示装置66における選択演出の様子を説明するための説明図である。選択演出では、画像表示装置66にて第1味方キャラクタCH1と第2味方キャラクタCH2とが表示されるとともに、演出操作装置111の操作に基づきいずれのキャラクタが選択されているのかを示すポインタ画像PGが表示される。選択演出が実行されている期間中において演出操作装置111が操作される度に、ポインタ画像PGが指し示すキャラクタの種類が変更される。そして、選択演出中において新たなゲームが開始された場合に、その時点でポインタ画像PGが指し示しているキャラクタが対決演出を実行するキャラクタとして選択される。
なお、選択演出においては選択可能なキャラクタCH1,CH2が表示されることに加えて又は代えて、対決演出におけるアタックポイントの発生態様の内容又はそれに対応した内容が各キャラクタCH1,CH2との関係で示される構成としてもよい。例えば、第1味方キャラクタCH1は継続側ポイント表示領域PA2の減算が相対的に安定して発生する「ヒット重視型」であることを示す表示が当該第1味方キャラクタCH1と関連付けて表示され、第2味方キャラクタCH2は継続側ポイント表示領域PA2の減算が不安定であるものの大きな減算が相対的に発生し易い「パワー重視型」であることを示す表示が当該第2味方キャラクタCH2と関連付けて表示される構成としてもよい。これにより、遊技者は、各キャラクタCH1,CH2と対決演出との関係を理解し易くなり、その理解の元にキャラクタCH1,CH2の選択を行うことが可能となる。
図31(b)は選択演出の実行期間を示すタイムチャートである。図31(b−1)は1ゲームの実行期間を示し、図31(b−2)は分岐前AT状態の実行期間を示し、図31(b−3)は分岐AT状態の実行期間を示し、図31(b−4)は選択演出の実行期間を示し、図31(b−5)は対決演出の実行期間を示す。
t1のタイミングで、図31(b−1)に示すように所定の1ゲームが終了することで、図31(b−2)に示すように分岐前AT状態が終了するとともに、図31(b−3)に示すように分岐AT状態が開始される。また、当該t1のタイミングで選択演出が開始される。
その後、t2のタイミングで、図31(b−1)に示すように新たな1ゲームが開始されることで、図31(b−4)に示すように選択演出が終了され、図31(b−5)に示すように対決演出が開始される。そして、当該対決演出が行われている状況においてt3のタイミング以降において新たなゲームが開始される。
以上説明した選択演出及び対決演出の実行を可能とするための処理内容について以下に説明する。図32は、分岐AT状態用処理を示すフローチャートである。
まずステップS1201では、選択用処理を実行する。選択用処理では、図33のフローチャートに示すようにステップS1301にてサブ側RAM84の選択演出中フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、キャラクタ選択の有効期間であるか否かを判定する。また、ステップS1302では演出操作装置111が操作されたか否かを判定する。
ステップS1301及びステップS1302の両方にて肯定判定をした場合には、ステップS1303にて、サブ側RAM84に設けられた選択フラグの切換処理を実行する。選択フラグは、「0」及び「1」の2値のいずれかがセットされる構成であり、初期値として「0」がセットされている。「0」の場合には第1味方キャラクタCH1が選択された状態となり、「1」の場合には第2味方キャラクタCH2が選択された状態となる。そして、ステップS1303の切換処理が実行されることにより、「0」がセットされている状況では「1」がセットされた状態に切り替わり、「1」がセットされている状況では「0」クリアされる。その後、ステップS1304にて演出テーブル切換の指示設定を実行する。これにより、演出用データの設定処理(図22)にて演出テーブルの変更が行われ、画像表示装置66においてポインタ画像PGが指し示しているキャラクタが変更される(図31(a)参照)。
ステップS1301にて否定判定をした場合、ステップS1302にて否定判定をした場合、又はステップS1304の処理を実行した場合には、ステップS1305にて、主側MPU72から抽選結果コマンドを受信しているか否かを判定する。抽選結果コマンドを受信していない場合にはそのまま本選択用処理を終了し、抽選結果コマンドを受信している場合にはステップS1306に進む。
ステップS1306では、サブ側ROM83からサブ側RAM84にポイント選択テーブル83a(図29参照)を読み出す。ここで、ポイント選択テーブル83aは、第1味方キャラクタCH1が選択されている場合及び第2味方キャラクタCH2が選択されている場合のいずれであっても共通して読み出される。ポイント選択テーブル83aは既に説明したとおり、主側MPU72における役の抽選処理の結果に対するアタックポイント及びダメージポイントの選択態様を決定するためのテーブルであるため、当該ポイント選択テーブル83aが共通して読み出されることにより、選択されている味方キャラクタCH1,CH2の種類に関係なく役の抽選処理の結果に対するアタックポイント及びダメージポイントの選択態様が一定となっている。
続くステップS1307では、サブ側RAM84の選択フラグの状態を確認することで、今回選択されたキャラクタが第2味方キャラクタCH2であるか否かを判定する。選択フラグの値が「0」である場合にはステップS1308にて、サブ側ROM83からサブ側RAM84に非ストック用の振分テーブル83bを読み出し、選択フラグの値が「1」である場合にはステップS1309にて、サブ側ROM83からサブ側RAM84にストック用の振分テーブル83cを読み出す。
図34は、振分テーブル83b,83cの内容を説明するための説明図である。第1味方キャラクタCH1が選択されている場合には、図34(a−1)、図34(b−1)及び図34(c−1)に示す非ストック用の振分テーブル83bが選択され、第2味方キャラクタCH2が選択されている場合には、図34(a−2)、図34(b−2)及び図34(c−2)に示すストック用の振分テーブル83cが選択される。また、図34(a−1)及び図34(a−2)はIV=7にて当選となった場合に選択される振分テーブル83b,83cであり、図34(b−1)及び図34(b−2)はIV=15にて当選となった場合に選択される振分テーブル83b,83cであり、図34(c−1)及び図34(c−2)はIV=16にて当選となった場合に選択される振分テーブル83b,83cである。
図34(a−1)、図34(b−1)及び図34(c−1)に示すように、非ストック用の振分テーブル83bでは、アタックポイントの振分率が設定されているとともに、振分率が1以上となっているのは全て「ストック無し」に対応している。したがって、第1味方キャラクタCH1が選択されている状況でIV=7,15,16のいずれかにて当選となった場合には、非ストック用の振分テーブル83bに従ってアタックポイントの値が決定されるとともに、その決定されたアタックポイントは全てストックされることなく継続条件ポイントからの減算対象とされる。
図34(a−2)、図34(b−2)及び図34(c−2)に示すように、ストック用の振分テーブル83cでは、アタックポイントの振分率が設定されているとともに、各アタックポイントの振分率はポイントのストック態様に対して振り分けられている。したがって、第2味方キャラクタCH2が選択されている状況でIV=7,15,16のいずれかにて当選となった場合には、ストック用の振分テーブル83cに従ってアタックポイントの値が決定されるとともに、その決定されたアタックポイントをストックするか否か及びストックする場合には何ポイント分をストックするのかが決定される。
この場合に、アタックポイントがストックされる場合であっても、そのストックされるポイントは、発生が決定されたアタックポイントの一部となっている。これにより、、IV=7,15,16のいずれかにて当選となりアタックポイントがストックされる場合であっても、継続条件ポイントからの減算が発生する。したがって、IV=7,15,16のいずれかにて当選となったにも関わらず敵キャラクタCH3のライフポイントが減少しないという事態の発生が防止される。
選択用処理(図33)の説明に戻り、ステップS1308又はステップS1309の処理を実行した場合、ステップS1310に進む。ステップS1310では選択フラグの内容に対応した演出テーブルの指示設定を実行する。その後、本選択用処理を終了する。当該指示設定が行われることにより、演出用データの設定処理(図22)にて第1味方キャラクタCH1に対応した演出テーブル及び第2味方キャラクタCH2に対応した演出テーブルのうち選択フラグの内容に対応した演出テーブルをサブ側ROM83から演出テーブルの記憶エリア121に読み出す。これにより、選択された味方キャラクタCH1,CH2に対応した対決演出が開始される。
分岐AT状態用処理(図32)の説明に戻り、ステップS1201にて選択用処理を実行した後は、ステップS1202にて主側MPU72から抽選結果コマンドを受信したか否かを判定する。抽選結果コマンドを受信していない場合には、そのまま本分岐AT状態用処理を終了する。抽選結果コマンドを受信している場合には当該抽選結果コマンドに含まれる当選役の情報を確認することにより、ステップS1203ではIV=11〜13のいずれかにて当選となったか否か又は役の抽選処理にて外れ結果となったか否かを判定し、ステップS1204ではIV=5,6,9,10,14のいずれかにて当選となったか否かを判定し、ステップS1205ではIV=7,15,16のいずれかにて当選となったか否かを判定し、ステップS1206ではIV=8にて当選となったか否かを判定する。
ステップS1203にて肯定判定をした場合には、ステップS1207にて継続確定用処理を実行する。既に説明したとおり、IV=11〜13のいずれかにて当選となった場合又は役の抽選処理にて外れ結果となった場合には、継続条件ポイントの上限値と同じ値のアタックポイントが確実に発生する。この場合、第1味方キャラクタCH1が選択されている場合及び第2味方キャラクタCH2が選択されている場合のいずれであっても分岐前AT状態への復帰が確定するため、継続条件ポイントエリア124の値を「0」クリアするとともに、必殺技用の演出テーブルの指示設定を行う。必殺技用の演出テーブルの指示設定が行われることにより、演出用データの設定処理(図22)にて、選択対象の味方キャラクタCH1,CH2が必殺技を繰り出す演出が行われるようにするための演出テーブルがサブ側ROM83から演出テーブルの記憶エリア121に読み出される。これにより、選択対象の味方キャラクタCH1,CH2が敵キャラクタCH3に必殺技を繰り出す様子の画像が画像表示装置66にて表示される。また、当該必殺技の発生に応じて継続側ポイント表示領域PA2の残りポイントが「0」となる演出が実行される。ちなみに、この必殺技を繰り出す演出が、対決演出において最も期待度が高い演出に相当する。
一方、ステップS1204にて肯定判定をした場合にはステップS1208にて第1アタック用処理を実行し、ステップS1205にて肯定判定をした場合にはステップS1209にて第2アタック用処理を実行し、ステップS1206にて肯定判定をした場合にはステップS1210にてダメージ用処理を実行する。以下、これら第1アタック用処理、第2アタック用処理及びダメージ用処理について説明する。
図35は、分岐AT状態用処理(図32)におけるステップS1208の第1アタック用処理を示すフローチャートである。
まずステップS1401では、アタック発生抽選処理を実行する。アタック発生抽選処理では、当選となったIVの値及び選択されている味方キャラクタCH1,CH2の種類に関係なく1/2の確率でアタック発生当選となる。アタック発生当選となった場合(ステップS1402:YES)には、ステップS1403にてサブ側RAM84の選択フラグの値が「1」であるか否かを判定することで、第2味方キャラクタCH2が選択されているか否かを判定する。また、ステップS1404では、ストックポイントエリア125の値が1以上であるか否かを判定する。ステップS1403及びステップS1404の両方にて肯定判定をした場合には、ステップS1405にて、今回発生するアタックポイントとストックポイントエリア125の値との和が現状の継続条件ポイント以上となっているか否かを判定する。
ステップS1403〜ステップS1405のいずれかにて否定判定をした場合には、ステップS1406にて継続条件ポイントを1減算するとともに、ステップS1407にて第1アタック用の演出テーブルの指示設定を行った後に、本第1アタック用処理を終了する。第1アタック用の演出テーブルの指示設定が行われることにより、演出用データの設定処理(図22)にて、選択対象の味方キャラクタCH1,CH2が小攻撃を繰り出す演出が行われるようにするための演出テーブルがサブ側ROM83から演出テーブルの記憶エリア121に読み出される。これにより、選択対象の味方キャラクタCH1,CH2が敵キャラクタCH3に小攻撃を繰り出す様子の画像が画像表示装置66にて表示される。また、当該小攻撃の発生に応じて継続側ポイント表示領域PA2の残りポイントが1減少する演出が実行される。ちなみに、この小攻撃を繰り出す演出が、対決演出において期待度が低目の演出に相当する。
ステップS1403〜ステップS1405の全てにて肯定判定をした場合には、ステップS1408にて継続条件ポイントエリア124を「0」クリアするとともに、ステップS1409にて必殺技用の演出テーブルの指示設定を行った後に、本第1アタック用処理を終了する。必殺技用の演出テーブルの指示設定が行われることにより、演出用データの設定処理(図22)にて、第2味方キャラクタCH2が必殺技を繰り出す演出が行われるようにするための演出テーブルがサブ側ROM83から演出テーブルの記憶エリア121に読み出される。これにより、第2味方キャラクタCH2が敵キャラクタCH3に必殺技を繰り出す様子の画像が画像表示装置66にて表示される。また、当該必殺技の発生に応じて継続側ポイント表示領域PA2の残りポイントが「0」となる演出が実行される。
一方、ステップS1402にて否定判定をした場合には、ステップS1410にて非発生時の演出テーブルの指示設定を行った後に、本第1アタック用処理を終了する。非発生時の演出テーブルの指示設定が行われることにより、演出用データの設定処理(図22)にて、選択対象の味方キャラクタCH1,CH2が攻撃しようとしてそれが失敗する演出が行われるようにするための演出テーブルがサブ側ROM83から演出テーブルの記憶エリア121に読み出される。これにより、選択対象の味方キャラクタCH1,CH2が攻撃しようとしてそれが失敗する様子の画像が画像表示装置66にて表示される。
図36は、分岐AT状態用処理(図32)におけるステップS1209の第2アタック用処理を示すフローチャートである。
まずステップS1501では、アタックポイント抽選処理を実行する。アタックポイント抽選処理では、サブ側RAM84にて定期的に更新されている乱数カウンタから乱数値を取得するとともに、その取得した乱数値について、サブ側RAM84に現状読み出されている振分テーブル83b,83cと照合する。これにより、第1味方キャラクタCH1が選択されている場合には今回発生するアタックポイントが特定され、第2味方キャラクタCH2が選択されている場合には今回発生するアタックポイント及びストックポイントエリア125に加算する値が特定される。
続くステップS1502では、サブ側RAM84の選択フラグの値が「1」であるか否かを判定する。選択フラグの値が「0」である場合には、ステップS1503にて、今回選択されたアタックポイントを継続条件ポイントから減算するとともに、ステップS1504にて、今回選択されたアタックポイントに対応する演出テーブルの指示設定を行った後に、本第2アタック用処理を終了する。当該演出テーブルの指示設定が行われることにより、演出用データの設定処理(図22)にて、第1味方キャラクタCH1が中攻撃又は大攻撃を繰り出す演出が行われるようにするための演出テーブルがサブ側ROM83から演出テーブルの記憶エリア121に読み出される。これにより、第1味方キャラクタCH1が敵キャラクタCH3に中攻撃又は大攻撃を繰り出す様子の画像が画像表示装置66にて表示される。また、当該中攻撃又は大攻撃の発生に応じて継続側ポイント表示領域PA2の残りポイントが今回のアタックポイント分減少する演出が実行される。なお、アタックポイントが2〜4の場合には中攻撃となり、5〜8の場合には大攻撃となる。また、中攻撃を繰り出す演出は小攻撃を繰り出す演出よりも期待度が高い演出に相当し、大攻撃を繰り出す演出は中攻撃を繰り出す演出よりも期待度が高い演出に相当する。
ステップS1502にて、選択フラグの値が「1」であると判定した場合には、ステップS1505にて、今回発生するアタックポイント(今回のストック分として選択されたポイントと非ストック分として選択されたポイントとの合計)とストックポイントエリア125の値との和が現状の継続条件ポイント以上となっているか否かを判定する。ステップS1505にて否定判定をした場合にはステップS1506に進む。
ステップS1506では、ステップS1501にてストック用の振分テーブル83cを参照して選択した非ストック分のアタックポイントを継続条件ポイントから減算する。続くステップS1507では、ステップS1501にてストック用の振分テーブル83cを参照して選択したストック分のアタックポイントをストックポイントエリア125の値に加算する。
その後、ステップS1508にて、今回選択された非ストック分のアタックポイントに対応する演出テーブルの指示設定を行った後に、本第2アタック用処理を終了する。当該演出テーブルの指示設定が行われることにより、演出用データの設定処理(図22)にて、第1味方キャラクタCH1が小攻撃、中攻撃又は大攻撃を繰り出す演出が行われるようにするための演出テーブルがサブ側ROM83から演出テーブルの記憶エリア121に読み出される。これにより、第1味方キャラクタCH1が敵キャラクタCH3に小攻撃、中攻撃又は大攻撃を繰り出す様子の画像が画像表示装置66にて表示される。また、当該小攻撃、中攻撃又は大攻撃の発生に応じて継続側ポイント表示領域PA2の残りポイントが今回のアタックポイント分減少する演出が実行される。なお、非ストック分のアタックポイントが1の場合には小攻撃となり、2〜4の場合には中攻撃となり、5〜8の場合には大攻撃となる。
ステップS1505にて肯定判定をした場合、ステップS1509に進み、ステップS1501のアタックポイント抽選処理の結果に関係なく継続条件ポイントエリア124の値を「0」クリアする。続くステップS1510では、ストックポイントエリア125の値が1以上であるか否かを判定する。ステップS1510にて否定判定をした場合にはステップS1508にて対応する演出テーブルの指示設定を実行した後に、本第2アタック用処理を終了する。当該ステップS1508の処理が実行された場合における処理内容は既に説明したとおりである。一方、ステップS1510にて肯定判定をした場合には、ステップS1511にて、必殺技用の演出テーブルの指示設定を実行した後に、本第2アタック用処理を終了する。当該ステップS1511の処理が実行された場合における処理内容は、第1アタック用処理(図35)におけるステップS1409の処理が実行された場合と同様である。
図37は、分岐AT状態用処理(図32)におけるステップS1210のダメージ用処理を示すフローチャートである。
まずステップS1601では、ダメージ発生抽選処理を実行する。ダメージ発生抽選処理では、味方キャラクタCH1,CH2の種類に関係なく1/2の確率でダメージ発生当選となる。ダメージ発生当選とならなかった場合(ステップS1602:NO)には、そのまま本ダメージ用処理を終了する。
ダメージ発生当選となった場合(ステップS1602:YES)には、ステップS1603にてダメージポイント抽選処理を実行する。ダメージポイント抽選処理では、2/3の確率で「1」のダメージポイントが選択され、1/3の確率で「2」のダメージポイントが選択される。続くステップS1604では、ステップS1603のダメージポイント抽選処理にて選択されたダメージポイントを終了条件ポイントから減算する。
その後、ステップS1605にて、今回選択されたダメージポイントに対応する演出テーブルの指示設定を行った後に、本ダメージ用処理を終了する。当該演出テーブルの指示設定が行われることにより、演出用データの設定処理(図22)にて、敵キャラクタCH3が小攻撃又は中攻撃を繰り出す演出が行われるようにするための演出テーブルがサブ側ROM83から演出テーブルの記憶エリア121に読み出される。これにより、敵キャラクタCH3が味方キャラクタCH1,CH2に小攻撃又は中攻撃を繰り出す様子の画像が画像表示装置66にて表示される。また、当該小攻撃又は中攻撃の発生に応じて終了側ポイント表示領域PA1の残りポイントが今回のダメージポイント分減少する演出が実行される。なお、ダメージポイントが「1」の場合には小攻撃となり、「2」の場合には中攻撃となる。
分岐AT状態用処理(図32)の説明に戻り、ステップS1206にて否定判定をした場合、又はステップS1207〜ステップS1210のいずれかの処理を実行した場合には、ステップS1211にて継続条件ポイントが「0」であるか否かを判定する。継続条件ポイントが「0」である場合には、ステップS1212にてサブ側RAM84のATゲームカウンタに「50」をセットするとともに、ステップS1213にて継続用演出テーブルの指示設定を行う。
継続用演出テーブルの指示設定が行われることにより、演出用データの設定処理(図22)にて、分岐前AT状態に復帰することに対応した演出及び分岐前AT状態用の演出が行われるようにするための演出テーブルがサブ側ROM83から演出テーブルの記憶エリア121に読み出される。この場合、演出テーブルの記憶エリア121には、ステップS1207〜ステップS1209のいずれかにて味方キャラクタCH1,CH2が攻撃する演出が行われるようにするための演出テーブルが既に読み出されているため、当該演出テーブルを上書きしないようにして新たな演出テーブルが読み出される。これにより、敵キャラクタCH3が倒されて分岐前AT状態に復帰することに対応した演出の画像が画像表示装置66にて表示されるとともに、その後には分岐前AT状態中であることに対応した演出の画像が画像表示装置66にて表示される。
その後、ステップS1214にてポイントクリア処理を実行した後に本分岐AT状態用処理を終了する。ポイントクリア処理では、終了条件ポイントエリア123、継続条件ポイントエリア124及びストックポイントエリア125のそれぞれを「0」クリアする。
ステップS1211にて否定判定をした場合には、ステップS1215にて終了条件ポイントが「0」であるか否かを判定する。ステップS1215にて否定判定をした場合にはそのまま本分岐AT状態用処理を終了する。ステップS1215にて肯定判定をした場合には、ステップS1216にてサブ側RAM84のAT中フラグを「0」クリアするとともに、ステップS1217にて終了用演出テーブルの指示設定を行う。
終了用演出テーブルの指示設定が行われることにより、演出用データの設定処理(図22)にて、AT状態が終了することに対応した演出が行われるようにするための演出テーブルがサブ側ROM83から演出テーブルの記憶エリア121に読み出される。この場合、演出テーブルの記憶エリア121には、ステップS1210にて敵キャラクタCH3が攻撃する演出が行われるようにするための演出テーブルが既に読み出されているため、当該演出テーブルを上書きしないようにして新たな演出テーブルが読み出される。これにより、味方キャラクタCH1,CH2が倒されてAT状態が終了することに対応した演出の画像が画像表示装置66にて表示されるとともに、その後には非AT状態であることに対応した演出の画像が画像表示装置66にて表示される。
その後、ステップS1218にてポイントクリア処理を実行した後に本分岐AT状態用処理を終了する。ポイントクリア処理では、終了条件ポイントエリア123、継続条件ポイントエリア124及びストックポイントエリア125のそれぞれを「0」クリアする。
<分岐AT状態が進行していく様子>
次に、図38のタイムチャートを参照しながら分岐AT状態が進行していく様子について説明する。図38(a)はアタックポイントの発生タイミングを示し、図38(b)はストックポイントエリア125の値を示し、図38(c)は継続条件ポイントエリア124の値を示す。
まず、第1味方キャラクタCH1が選択されている場合について説明する。
t1のタイミング、t2のタイミング、t3のタイミング、t4のタイミング及びt5のタイミングのそれぞれで、図38(a)に示すようにアタックポイントが発生する。この場合、t1のタイミング、t3のタイミング及びt5のタイミングでは「1」の値のアタックポイントが発生しており、t2のタイミング及びt4のタイミングでは2以上の値のアタックポイントが発生しているが、今回は第1味方キャラクタCH1が選択されているため、いずれのタイミングであっても図38(b)及び図38(c)に示すように、各タイミングにおいて全てのアタックポイントが継続条件ポイントからの減算対象となる。そして、t5のタイミングで、図38(c)に示すように継続条件ポイントが「0」となっているため、分岐前AT状態に復帰することとなる。
次に、第2味方キャラクタCH2が選択されている場合について説明する。
t6のタイミング、t7のタイミング、t8のタイミング、t9のタイミング及びt10のタイミングのそれぞれで、図38(a)に示すようにアタックポイントが発生する。この場合、t6のタイミング及びt8のタイミングでは「1」の値のアタックポイントが発生している。アタックポイントが「1」である場合にはストック対象とならないため、第2味方キャラクタCH2が選択されている場合であっても当該アタックポイントは図38(c)に示すように継続条件ポイントからの減算対象となる。
一方、t7のタイミング及びt9のタイミングでは、2以上の値のアタックポイントが発生しているが、今回は第2味方キャラクタCH2が選択されているため、図38(b)に示すように一部のアタックポイントがストックポイントエリア125にストックされる。但し、t7のタイミング及びt9のタイミングのいずれであっても、アタックポイントのうちストック対象とならなかった分については図38(c)に示すように継続条件ポイントからの減算対象となる。
t10のタイミングでは、当該タイミングに発生したアタックポイントと当該タイミングにおけるストックポイントとの和が現状の継続条件ポイントの値以上となっている。したがって、アタックポイントとストックポイントとの和の値が現状の継続条件ポイントから減算される。これにより、図38(c)に示すように継続条件ポイントが「0」となり、分岐前AT状態に復帰することとなる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
演出操作装置111の操作に対応して操作対応演出が実行されることにより、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。この場合に、可動物ユニット67において往復動作が実行されている状況においては操作対応期間にて演出操作装置111が操作されたとしてもその実行中の往復動作が継続される。これにより、往復動作が遊技者による演出操作装置111の操作によってキャンセルされてしまわいようにすることが可能となり、例えば往復動作の実行が中止されて遊技者に違和感を与えてしまうといった不都合の発生を抑制することが可能となる。また、可動物ユニット67における往復動作の開始が繰り返し発生してしまうことに起因して当該可動物ユニット67が予期せぬ動作をしてしまうといった不都合の発生を抑制することが可能となる。
可動物ユニット67にて往復動作が実行されている状況において演出操作装置111が操作された場合、可動物ユニット67においては実行中の往復動作を継続させることで当該往復動作の新たな開始を規制する一方、上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66では操作対応演出が新たに開始される。これにより、可動物ユニット67については往復動作を中止しないことで可動物ユニット67の動作に遊技者が違和感を受けないようにしながら、上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66については操作対応演出の実行を中止して操作対応演出を新たに開始することで演出操作装置111の操作が有効であったことを遊技者に認識させることが可能となる。
優先演出の開始契機となるタイミングで演出操作装置111が操作された場合には、可動物ユニット67の往復動作の途中であったとしても当該可動物ユニット67において優先演出が開始される。これにより、基本的には往復動作の実行が中止されることを規制しながら、優先演出については往復動作の実行中であったとしても優先して開始させることが可能となる。これにより、演出操作装置111が操作された場合に往復動作を継続させることで遊技者に違和感を与えないようにしながら、優先度の高い演出については積極的に遊技者に視認させることが可能となる。
分岐AT状態においては役の抽選処理の結果に応じてアタックポイントが発生した場合には継続条件ポイントが減算され、継続条件ポイントが「0」となった場合には分岐前AT状態に復帰することで、所定ゲーム数に亘ってAT状態が継続することとなる。これにより、遊技者はアタックポイントの発生契機となり得る役の抽選結果となることを期待しながら遊技を行うこととなり、さらにアタックポイントが付与されることに基づき継続条件ポイントが「0」となるか否かに注目しながら遊技を行うこととなる。
この場合に、画像表示装置66の継続側ポイント表示領域PA2では継続条件ポイントに対応した表示が行われることにより、当該継続条件ポイントがどの程度となっているかを遊技者に確認させることが可能となる。これにより、継続条件ポイントが「0」となることへの期待感を高めることが可能となる。
また、対決演出が開始される場合に遊技者により第1味方キャラクタCH1が選択された場合にはアタックポイントが付与された場合にはポイントがストックされることなく継続側ポイント表示領域PA2の表示に反映され、遊技者により第2味方キャラクタCH2が選択された場合にはアタックポイントが付与された場合に当該ポイントの一部がストックされながら継続側ポイント表示領域PA2の表示に反映されるとともにそのストックされた分がまとめて反映される。これにより、第1味方キャラクタCH1が選択された場合には継続側ポイント表示領域PA2におけるポイントの変動が安定して発生し、第2味方キャラクタCH2が選択された場合には継続側ポイント表示領域PA2におけるポイントの変動が不安定となるものの大きな変動が発生し易くなる。よって、継続側ポイント表示領域PA2の表示態様を多様化することが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。さらに第1味方キャラクタCH1とするか第2味方キャラクタCH2とするかの選択が遊技者により行われるため、遊技者の好みに応じて表示態様を選択することが可能となる。
上記のように選択する味方キャラクタCH1,CH2の種類によって継続側ポイント表示領域PA2の表示態様が変化する構成において、いずれの味方キャラクタCH1,CH2が選択されている場合であっても、アタックポイントの付与率、付与態様及び分岐前AT状態への復帰確率などが変化しない。これにより、対決演出の態様の多様化を図りながら、スロットマシン10の設計の容易化が図られるとともに、スロットマシン10のメダル付与率といった試験を行う場合において各味方キャラクタCH1,CH2毎の試験を行う必要がないため当該試験態様の簡素化が図られる。また、いずれの味方キャラクタCH1,CH2を選択した場合であってもメダルの付与率が変化しないため、未熟な遊技者が遊技内容をあまり理解することなくキャラクタ選択を行った場合であっても不利益が発生することがない。
ストック分のポイントは、アタックポイントが新たに発生することを条件として当該アタックポイントとともに継続側ポイント表示領域PA2に反映される。これにより、継続側ポイント表示領域PA2の値が変動する契機が一定となるため、当該値の変動が発生するタイミングが遊技者にとって分かり易くなる。また、新たに発生したアタックポイントとともにストック分のポイントが反映されることにより、継続側ポイント表示領域PA2のポイントの変動分を大きくすることが可能となる。
特に、ストック分のポイントは、新たに発生するアタックポイントとストック分のポイントとの和が継続条件ポイントの値以上となる場合に継続側ポイント表示領域PA2に反映されるため、その際における継続側ポイント表示領域PA2のポイントの変動分を大きくすることが可能となるとともに、当該ストック分のポイントが反映される場合には分岐前AT状態への復帰が確定するため、当該ストック分のポイントが反映されることに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。
ストック分のポイントはストックポイントエリア125に記憶され、発生したアタックポイントのうちストックポイントエリア125にストックされていない分のポイントが継続条件ポイントエリア124に記憶される。そして、当該継続条件ポイントエリア124に記憶された値に対応した表示が継続側ポイント表示領域PA2にて行われる。これにより、発生したアタックポイントのうちストック分と非ストック分とを区別して記憶する場合の処理構成の簡素化が図られる。また、このようにストック分と非ストック分とが区別して記憶される構成であることにより、継続側ポイント表示領域PA2の表示に際しては継続条件ポイントエリア124のみを参照すればよく、継続側ポイント表示領域PA2の表示を行う場合の処理負荷の軽減が図られる。
アタックポイントが発生する場合において当該アタックポイントを含めてアタックポイントの合計が継続条件ポイントの上限値以上となる場合には、ポイントのストックは発生しない。これにより、継続条件ポイントが「0」となり分岐前AT状態への復帰が行われるタイミングと、継続側ポイント表示領域PA2に表示されているポイントが「0」となるタイミングとを一致させることが可能となる。よって、分岐前AT状態への復帰が発生する場合には継続側ポイント表示領域PA2に表示されているポイントが「0」となるようにすることが可能となり、当該継続側ポイント表示領域PA2への遊技者の注目度が高められる。
アタックポイントが新たに発生して当該アタックポイントを含めてストック分のポイントが継続側ポイント表示領域PA2に反映される場合には、最も演出が派手な攻撃演出として、第2味方キャラクタCH2が必殺技を繰り出す演出が行われる。これにより、ストック分のポイントが反映される場合における演出効果を高めることが可能となり、その際の遊技者の期待感を好適に高めることが可能となる。
分岐AT状態においては役の抽選処理の結果に応じてダメージポイントが発生した場合には終了条件ポイントが減算され、終了条件ポイントが「0」となった場合には分岐前AT状態に復帰することなく分岐AT状態が終了する。そして、終了条件ポイントに対応した表示が終了側ポイント表示領域PA1にて行われる。これにより、遊技者は、終了条件ポイントが「0」となるまでに継続条件ポイントが「0」となるようにする必要があり、遊技者は継続側ポイント表示領域PA2だけでなく終了側ポイント表示領域PA1に注目しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上が図られる。
また、役の抽選処理の結果に応じてダメージポイントが発生し、終了条件ポイントの値が「0」となることにより分岐AT状態が終了する構成とすることで、分岐前AT状態への復帰が発生することなく分岐AT状態が終了する場合であっても当該終了タイミングとなるまでに要する期間の長さを不規則なものとすることが可能となり、遊技の多様化が図られる。さらに、その不規則性を役の抽選処理を利用して発生させることが可能となる。
第1味方キャラクタCH1が選択された場合及び第2味方キャラクタCH2が選択された場合のいずれであっても、終了側ポイント表示領域PA1の表示については一定の態様で行われる。これにより、分岐前AT状態の復帰が発生するか否かを期待させる演出については多様化を図りながら、分岐AT状態が終了するか否かの判断については容易に行うことができるようにすることが可能となり、演出内容と遊技状況との関係が複雑になり過ぎてしまうことを抑制することが可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、分岐AT状態における対決演出の実行態様が上記第1の実施形態と異なっている。以下、当該相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図39は、対決演出を実行するために利用されるサブ側RAM84の各種エリア131〜134を説明するための説明図である。
図39に示すに示すように、サブ側RAM84には、分岐前AT状態への復帰を生じさせることなく分岐AT状態を終了させる事象が発生してしまうまでの猶予分となる残りポイントを記憶するための終了条件ポイントエリア131と、分岐前AT状態への復帰を生じさせるために必要な残りポイントを記憶するための内部継続条件ポイントエリア132と、画像表示装置66の継続側ポイント表示領域PA2に表示させる見た目の継続条件ポイントを記憶するための表示継続条件ポイントエリア133と、内部継続条件ポイントエリア132の値(以下、内部継続条件ポイントともいう)と表示継続条件ポイントエリア133の値(以下、表示継続条件ポイントともいう)との差の値を記憶する表示ストックポイントエリア134とが設けられている。これらエリア131〜134はそれぞれ1バイトのデータ量となっており、それぞれ上限値が「10」となっている。なお、当該上限値は「10」に限定されることはなく任意である。
図40は、本実施形態における分岐AT状態用処理を示すフローチャートである。
ステップS1701〜ステップS1710では、上記第1の実施形態における分岐AT状態用処理(図32)のステップS1201〜ステップS1210と同様の処理を実行する。但し、ステップS1707の継続確定用処理、ステップS1708の第1アタック用処理、ステップS1709の第2アタック用処理、及びステップS1710のダメージ用処理の処理内容が上記第1の実施形態におけるステップS1207〜ステップS1210の処理内容とは一部相違している。
詳細には、ステップS1707の継続確定用処理は、IV=11〜13のいずれかにて当選となった場合又は役の抽選処理にて外れ結果となった場合に実行される。この場合には、内部継続条件ポイントの上限値と同じ値のアタックポイントが確実に発生する。また、第1味方キャラクタCH1が選択されている場合及び第2味方キャラクタCH2が選択されている場合のいずれであっても分岐前AT状態への復帰が確定するため、内部継続条件ポイントエリア132の値を「0」クリアするとともに、表示継続条件ポイントエリア133の値を「0」クリアする。また、必殺技用の演出テーブルの指示設定を行う。必殺技用の演出テーブルの指示設定が行われた場合における処理内容及び演出内容は上記第1の実施形態と同様である。
図41は、ステップS1708の第1アタック用処理を示すフローチャートである。
まずステップS1801では、アタック発生抽選処理を実行する。アタック発生抽選処理の処理内容は、上記第1の実施形態における第1アタック用処理(図35)のアタック発生抽選処理(ステップS1401)の処理内容と同様である。
アタック発生当選となった場合(ステップS1802:YES)には、ステップS1803にてサブ側RAM84の選択フラグの値が「1」であるか否かを判定することで、第2味方キャラクタCH2が選択されているか否かを判定する。また、ステップS1804では、表示ストックポイントエリア134の値が1以上であるか否かを判定する。ステップS1803及びステップS1804の両方にて肯定判定をした場合には、ステップS1805にて、今回発生するアタックポイントが現状の内部継続条件ポイントと同一であるか否かを判定する。
ステップS1803〜ステップS1805のいずれかにて否定判定をした場合には、ステップS1806にて内部継続条件ポイント及び表示継続条件ポイントのそれぞれを1減算するとともに、ステップS1807にて第1アタック用の演出テーブルの指示設定を行った後に、本第1アタック用処理を終了する。第1アタック用の演出テーブルの指示設定が行われた場合における処理内容及び演出内容は上記第1の実施形態と同様である。
ステップS1803〜ステップS1805の全てにて肯定判定をした場合には、ステップS1808にて内部継続条件ポイントエリア132及び表示継続条件ポイントエリア133のそれぞれを「0」クリアするとともに、ステップS1809にて必殺技用の演出テーブルの指示設定を行った後に、本第1アタック用処理を終了する。必殺技用の演出テーブルの指示設定が行われた場合における処理内容及び演出内容は上記第1の実施形態と同様である。
一方、ステップS1802にて否定判定をした場合には、ステップS1810にて非発生時の演出テーブルの指示設定を行った後に、本第1アタック用処理を終了する。非発生時の演出テーブルの指示設定が行われた場合における処理内容及び演出内容は上記第1の実施形態と同様である。
図42は、ステップS1709の第2アタック用処理を示すフローチャートである。
まずステップS1901では、アタックポイント抽選処理を実行する。アタックポイント抽選処理の処理内容は、上記第1の実施形態における第2アタック用処理(図36)のアタックポイント抽選処理(ステップS1501)の処理内容と同様である。続くステップS1902では、アタックポイント抽選処理にて選択された非ストック分のアタックポイントとストック分のアタックポイントとの合計の値を内部継続条件ポイントから減算する。
続くステップS1903では、サブ側RAM84の選択フラグの値が「1」であるか否かを判定する。選択フラグの値が「0」である場合には、ステップS1904にて、今回選択されたアタックポイントを表示継続条件ポイントから減算するとともに、ステップS1905にて、今回選択されたアタックポイントに対応する演出テーブルの指示設定を行った後に、本第2アタック用処理を終了する。当該演出テーブルの指示設定が行われた場合における処理内容及び演出内容は、上記第1の実施形態においてステップS1504の処理が実行された場合と同様である。
ステップS1903にて、選択フラグの値が「1」であると判定した場合には、ステップS1906にて、ステップS1902の減算処理が実行された後の内部継続条件ポイントの値が「0」であるか否かを判定する。ステップS1906にて否定判定をした場合にはステップS1907に進む。
ステップS1907では、ステップS1901にてストック用の振分テーブル83cを参照して選択した非ストック分のアタックポイントを表示継続条件ポイントから減算する。続くステップS1908では、ステップS1901にてストック用の振分テーブル83cを参照して選択したストック分のアタックポイントを表示ストックポイントエリア134の値に加算する。その後、ステップS1909にて、今回選択された非ストック分のアタックポイントに対応する演出テーブルの指示設定を行った後に、本第2アタック用処理を終了する。当該演出テーブルの指示設定が行われた場合における処理内容及び演出内容は、上記第1の実施形態においてステップS1508の処理が実行された場合と同様である。
ステップS1906にて肯定判定をした場合、ステップS1910に進み、表示継続条件ポイントの値が2以上であるか否かを判定する。ステップS1910にて否定判定をした場合には、ステップS1911にて表示継続条件ポイントエリア133の値を「0」クリアする。続くステップS1912では、表示ストックポイントエリア134の値が1以上であるか否かを判定する。
ステップS1912にて否定判定をした場合には、ステップS1909にて対応する演出テーブルの指示設定を行った後に、本第2アタック用処理を終了する。当該演出テーブルの指示設定が行われた場合における処理内容及び演出内容は、上記第1の実施形態においてステップS1508の処理が実行された場合と同様である。ステップS1912にて肯定判定をした場合には、ステップS1913にて必殺技用の演出テーブルの指示設定を行った後に、本第2アタック用処理を終了する。必殺技用の演出テーブルの指示設定が行われた場合における処理内容及び演出内容は、上記第1の実施形態と同様である。
一方、ステップS1910にて表示継続条件ポイントの値が2以上であると判定した場合には、ステップS1914にて相打ち演出抽選処理を実行する。相打ち演出抽選処理では、当選となったIVの値に関係なく1/4の確率で相打ち演出当選となる。相打ち演出当選とならなかった場合(ステップS1915:NO)には、既に説明したステップS1911以降の処理を実行する。
相打ち演出当選となった場合(ステップS1915:YES)には、ステップS1916に進む。ステップS1916では、サブ側RAM84に設けられた相打ち持越しフラグに「1」をセットする。相打ち持越しフラグとは、相打ち演出の実行が持ち越されている状態であることをサブ側MPU82にて特定するためのフラグである。相打ち演出とは、第2味方キャラクタCH2の攻撃及び敵キャラクタCH3の攻撃の両方が発生する演出のことである。当該相打ち演出は、表示ストックポイントエリア134の値が1以上である状況でIV=8で当選となり第2味方キャラクタCH2へのダメージポイントが発生する場合に発生し得るとともに、それ以外にも、IV=7,15,16で当選となり内部継続条件ポイントが「0」となる場合に発生し得る。
ステップS1916の処理を実行した後は、ステップS1917にて表示継続条件ポイントを1減算するとともに、ステップS1918にて第1アタック用の演出テーブルの指示設定を行った後に、本第2アタック用処理を終了する。第1アタック用の演出テーブルの指示設定が行われた場合における処理内容及び演出内容は上記第1の実施形態と同様である。
図43は、ステップS1710のダメージ用処理を示すフローチャートである。
まずステップS2001では、ダメージ発生抽選処理を実行する。ダメージ発生抽選処理の処理内容は、上記第1の実施形態におけるダメージ用処理(図37)のダメージ発生抽選処理(ステップS1601)の処理内容と同様である。
ダメージ発生当選とならなかった場合(ステップS2002:NO)には、そのまま本ダメージ用処理を終了する。ダメージ発生当選となった場合(ステップS2002:YES)には、ステップS2003にてダメージポイント抽選処理を実行する。ダメージポイント抽選処理の処理内容は、上記第1の実施形態におけるダメージ用処理(図37)のダメージポイント抽選処理(ステップS1603)の処理内容と同様である。続くステップS2004では、ステップS2003のダメージポイント抽選処理にて選択されたダメージポイントを終了条件ポイントから減算する。
続くステップS2005では、ステップS2004の減算処理後における終了条件ポイントの値が相打ち演出対応の数値範囲に含まれているか否かを判定する。具体的には、終了条件ポイントの値が1以上であって3以下であるか否かを判定する。また、ステップS2006では表示ストックポイントエリア134の値が1以上であるか否かを判定する。
ステップS2005及びステップS2006のいずれかにて否定判定をした場合には、ステップS2007にて、対応する演出テーブルの指示設定を行った後に、本ダメージ用処理を終了する。当該演出テーブルの指示設定が行われた場合における処理内容及び演出内容は、上記第1の実施形態におけるステップS1605の処理が実行された場合と同様である。
一方、ステップS2005及びステップS2006の両方にて肯定判定をした場合には、ステップS2008にて、表示ストックポイントエリア134に現状格納されている値を表示継続条件ポイントから減算し、その後に表示ストックポイントエリア134の値を「0」クリアする。その後、ステップS2009にて、相打ち演出テーブルの指示設定を行った後に、本ダメージ用処理を終了する。
相打ち演出テーブルの指示設定が行われることにより、演出用データの設定処理(図22)にて、第2味方キャラクタCH2が小攻撃、中攻撃又は大攻撃を繰り出すとともに、敵キャラクタCH3が小攻撃又は中攻撃を繰り出す演出が行われるようにするための演出テーブルがサブ側ROM83から演出テーブルの記憶エリア121に読み出される。これにより、第2味方キャラクタCH2が敵キャラクタCH3に小攻撃、中攻撃又は大攻撃を繰り出す様子の画像が画像表示装置66にて表示されるとともに、敵キャラクタCH3が第2味方キャラクタCH2に小攻撃又は中攻撃を繰り出す様子の画像が画像表示装置66にて表示される。また、これらの攻撃に応じて継続側ポイント表示領域PA2の残りポイントが表示継続条件ポイントから減算される分減少する演出が実行されるとともに、終了側ポイント表示領域PA1の残りポイントが今回のダメージポイント分減少する演出が実行される。
分岐AT状態用処理(図40)の説明に戻り、ステップS1706にて否定判定をした場合、又はステップS1707〜ステップS1710のいずれかの処理を実行した場合には、ステップS1711にて内部継続条件ポイントの値が「0」となっているか否かを判定する。ステップS1711にて否定判定をした場合には、ステップS1712にて終了条件ポイントの値が「0」であるか否かを判定する。ステップS1712にて否定判定をした場合にはそのまま本分岐AT状態用処理を終了し、ステップS1712にて肯定判定をした場合にはステップS1713〜ステップS1715の処理を実行した後に本分岐AT状態用処理を終了する。ステップS1713〜ステップS1715の処理内容は、上記第1の実施形態における分岐AT状態用処理(図32)のステップS1216〜ステップS1218の処理内容と同様である。なお、ステップS1715のポイントクリア処理では、終了条件ポイントエリア131、内部継続条件ポイントエリア132、表示継続条件ポイントエリア133及び表示ストックポイントエリア134のそれぞれを「0」クリアする。
一方、ステップS1711にて肯定判定をした場合には、ステップS1716にて継続設定用処理を実行した後に、本分岐AT状態用処理を終了する。図44は、継続設定用処理を示すフローチャートである。
まずステップS2101にて、サブ側RAM84の相打ち持越しフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。相打ち持越しフラグに「1」がセットされていない場合には、ステップS2102にてATゲームカウンタの設定処理を実行し、ステップS2103にて継続用演出テーブルの指示設定を行い、ステップS2104にてポイントクリア処理を実行した後に、本継続設定用処理を終了する。これらステップS2102〜ステップS2104の処理内容は、上記第1の実施形態における分岐AT状態用処理(図32)のステップS1212〜ステップS1214の処理内容と同様である。
一方、相打ち持越しフラグに「1」がセットされている場合には、ステップS2105にて、サブ側RAM84のATゲームカウンタに「50」をセットした後に、対決演出を終了させるための演出テーブルの指示設定を行うことなく本継続設定用処理を終了する。これにより、画像表示装置66において対決演出が継続された状態のまま、内部的には分岐前AT状態に復帰することとなる。
図45は、本実施形態における分岐前AT状態用処理を示すフローチャートである。
まずステップS2201では主側MPU72から抽選結果コマンドを受信しているか否かを判定する。抽選結果コマンドを受信している場合には、ステップS2202にて、サブ側RAM84の相打ち持越しフラグに「1」がセットされているか否かを判定し、「1」がセットされている場合にはステップS2203にて持越し中処理を実行する。ステップS2202にて否定判定をした場合、又はステップS2203の処理を実行した場合には、本分岐前AT状態用処理を終了する。
ステップS2201にて否定判定をした場合には、ステップS2204〜ステップS2208の処理を実行した後に本分岐前AT状態用処理を終了する。ステップS2204〜ステップS2208の処理内容は、上記第1の実施形態における分岐前AT状態用処理(図26)のステップS1001〜ステップS1005の処理内容と同様である。
図46のフローチャートを参照しながら、ステップS2203の持越し中処理について説明する。
まずステップS2301では、今回受信した抽選結果コマンドに含まれる当選役の情報がIV=8であるか否かを判定する。IV=8で当選となっている場合とは、分岐AT状態用処理(図40)においてダメージ用処理が実行される場合である。
IV=8で当選となっている場合には、ステップS2302にて相打ち演出テーブル及び継続用演出テーブルの指示設定を行う。この場合、演出用データの設定処理(図22)では、相打ち演出テーブル及び継続用演出テーブルの両方がサブ側ROM83から演出テーブルの記憶エリア121に読み出される。また、この読み出しに際しては、相打ち演出テーブルが先に使用され、継続用演出テーブルがその後に使用されるように使用順序の設定が行われる。これにより、画像表示装置66では、相打ち演出が実行された後に継続用演出が行われることとなる。相打ち演出の内容は、ダメージ用処理(図43)のステップS2009にて説明した場合と同様であり、継続用演出の内容は、上記第1の実施形態の場合と同様である。
ステップS2302の処理を実行した後は、ステップS2303にてポイントクリア処理を実行した後に、本持越し中処理を終了する。ポイントクリア処理の処理内容は、分岐AT状態用処理(図40)におけるステップS1715の処理内容と同様である。
一方、ステップS2301にて否定判定をした場合には、ステップS2304にて、今回受信した抽選結果コマンドに含まれる当選役の種類がI=5〜7,9〜16のいずれかであるか否か又は役の抽選処理の結果が外れ結果であるか否かを判定する。IV=5〜7,9〜16のいずれかで当選となっている場合又は外れ結果となっている場合とは、分岐AT状態用処理(図40)において継続確定用処理、第1アタック用処理及び第2アタック用処理のいずれかが実行される場合である。
ステップS2304にて否定判定をした場合にはそのまま本持越し中処理を終了し、ステップS2304にて肯定判定をした場合にはステップS2305に進む。ステップS2305では、必殺技用の演出テーブル及び継続用演出テーブルの指示設定を行う。この場合、演出用データの設定処理(図22)では、必殺技用の演出テーブル及び継続用演出テーブルの両方がサブ側ROM83から演出テーブルの記憶エリア121に読み出される。また、この読み出しに際しては、必殺技用の演出テーブルが先に使用され、継続用演出テーブルがその後に使用されるように使用順序の設定が行われる。これにより、画像表示装置66では、必殺技用の演出が実行された後に継続用演出が行われることとなる。必殺技用の演出の内容及び継続用演出の内容は、上記第1の実施形態の場合と同様である。
ステップS2305の処理を実行した後は、ステップS2306にてポイントクリア処理を実行した後に、本持越し中処理を終了する。ポイントクリア処理の処理内容は、分岐AT状態用処理(図40)におけるステップS1715の処理内容と同様である。
次に、終了条件ポイントが発生する場合に相打ち演出が発生する様子について、図47のタイムチャートを参照しながら説明する。
図47(a)はダメージポイントの発生タイミングを示し、図47(b)はアタックポイントの発生タイミングを示し、図47(c)は終了条件ポイントエリア131の値を示し、図47(d)は表示継続条件ポイントエリア133の値を示し、図47(e)は表示ストックポイントエリア134の値を示す。
t1のタイミングで、図47(a)に示すようにダメージポイントが発生することにより、図47(c)に示すように終了条件ポイントが減算される。その後、t2のタイミングで、図47(b)に示すように2以上の値に対応したアタックポイントが発生することにより、図47(d)に示すように表示継続条件ポイントが減算されるとともに、図47(e)に示すように表示ストックポイントが加算される。
その後、t3のタイミング、t5のタイミング及びt6のタイミングのそれぞれで、図47(a)に示すようにダメージポイントが発生することにより、t1のタイミングと同様に終了条件ポイントが減算される。また、t4のタイミングでは、図47(b)に示すように2以上の値に対応したアタックポイントが発生することにより、t2のタイミングと同様に、表示継続条件ポイントが減算されるとともに表示ストックポイントが加算される。
その後、t7のタイミングで、図47(a)に示すようにダメージポイントが発生することにより、図47(c)に示すように終了条件ポイントが減算される。この場合、その減算後の終了条件ポイントは、相打ち演出の実行に対応した1以上であって3以下の値の範囲に含まれることとなる。したがって、t7のタイミングでは相打ち演出が発生することとなり、図47(d)に示すように表示ストックポイントエリア134にストックされていた分のアタックポイントが表示継続条件ポイントから減算される。また、当該t7のタイミングで、図47(e)に示すように表示ストックポイントエリア134は「0」クリアされる。
その後、t8のタイミングで、図47(a)に示すようにダメージポイントが発生することにより、図47(c)に示すように終了条件ポイントが減算されて当該終了条件ポイントの値が「0」となる。よって、分岐前AT状態に復帰することなくAT状態が終了することとなる。なお、当該t8のタイミングでポイントクリア処理が実行されることにより、表示継続条件ポイントエリア133の値が「0」クリアされる。
ちなみに、表示ストックポイントエリア134の値が1以上である状況でダメージポイントが発生して当該ダメージポイントの発生後の終了条件ポイントが依然として1以上であって3以下の範囲に含まれる場合には、相打ち演出が再度発生する。これにより、表示ストックポイントエリア134の値が1以上であるまま対決演出が終了してしまう可能性が低減される。
次に、相打ち演出の実行が持ち越される場合の様子について、図48のタイムチャートを参照しながら説明する。
図48(a)はダメージポイントの発生に対応した役に当選したタイミングを示し、図48(b)はアタックポイントの発生に対応した役に当選したタイミングを示し、図48(c)は分岐AT状態の実行期間を示し、図48(d)は分岐前AT状態の実行期間を示し、図48(e)は相打ち演出の実行が持ち越されている期間を示し、図48(f)は対決演出の実行期間を示し、図48(g)は分岐前AT中の演出の実行期間を示す。
まず相打ち演出の実行が持ち越されることなく分岐前AT状態に復帰する場合について説明する。
図48(c)に示すように分岐AT状態である状況であって図48(f)に示すように対決演出が実行されている状況であるt1のタイミングで、図48(b)に示すようにアタックポイントの発生に対応した役に当選する。そして、当該役に当選することを契機として内部継続条件ポイントが「0」となる。これにより、図48(c)に示すように分岐AT状態が終了して図48(d)に示すように分岐前AT状態が開始される。また、相打ち演出抽選処理にて相打ち演出当選とならなかったことにより、当該t1のタイミングで、図48(f)に示すように対決演出が終了して図48(g)に示すように分岐前AT中の演出が開始される。
次に、相打ち演出の実行が持ち越されるとともにその持ち越された状態がダメージポイントの発生に対応した役に当選したことを契機として解除される場合について説明する。
図48(c)に示すように分岐AT状態である状況であって図48(f)に示すように対決演出が実行されている状況であるt2のタイミングで、図48(b)に示すようにアタックポイントの発生に対応した役に当選する。そして、当該役に当選することを契機として内部継続条件ポイントが「0」となる。これにより、図48(c)に示すように分岐AT状態が終了して図48(d)に示すように分岐前AT状態が開始される。
この場合に、当該t2のタイミングで実行された相打ち演出抽選処理にて相打ち演出当選となったことにより、当該t2のタイミングでは、図48(f)に示すように対決演出が終了されることなく継続される。また、図48(e)に示すように相打ち演出の実行が持ち越された状態となる。
その後、内部的には分岐前AT状態であるにも関わらず演出上は対決演出が実行されている状況であるt3のタイミングで、ダメージポイントの発生に対応した役に当選する。これにより、相打ち演出が実行され、図48(f)に示すように対決演出が終了される。そして、図48(g)に示すように分岐前AT中の演出が開始される。
次に、相打ち演出の実行が持ち越されるとともにその持ち越された状態がアタックポイントの発生に対応した役に当選したことを契機として解除される場合について説明する。
図48(c)に示すように分岐AT状態である状況であって図48(f)に示すように対決演出が実行されている状況であるt4のタイミングで、図48(b)に示すようにアタックポイントの発生に対応した役に当選する。そして、当該役に当選することを契機として内部継続条件ポイントが「0」となる。これにより、図48(c)に示すように分岐AT状態が終了して図48(d)に示すように分岐前AT状態が開始される。
この場合に、当該t4のタイミングで実行された相打ち演出抽選処理にて相打ち演出当選となったことにより、当該t4のタイミングでは、図48(f)に示すように対決演出が終了されることなく継続される。また、図48(e)に示すように相打ち演出の実行が持ち越された状態となる。
その後、内部的には分岐前AT状態であるにも関わらず演出上は対決演出が実行されている状況であるt5のタイミングで、アタックポイントの発生に対応した役に当選する。この場合、相打ち演出が実行されることなく、図48(f)に示すように対決演出が終了される。そして、図48(g)に示すように分岐前AT中の演出が開始される。
なお、分岐前AT中の演出では、分岐前AT状態の残りの継続ゲーム数が画像表示装置66にて表示されることとなるが、相打ち演出が持ち越された後に分岐前AT中の演出が開始される場合にはその開始タイミングにおいて分岐前AT状態の継続ゲーム数がある程度消化されたタイミングとなっている。したがって、この場合には、分岐前AT中の演出が開始されたタイミングでは、その時点における残りの継続ゲーム数が表示されることとなる。ちなみに、相打ち演出が持ち越されることなく分岐前AT状態への復帰に伴って分岐前AT中の演出が開始される場合には、残りの継続ゲーム数の開始時における初期値である「50」が画像表示装置66にて表示されることとなる。
また、相打ち演出が持ち越された状態であっても主側MPU72における役の抽選処理にてIV=7,9〜12,14〜16のいずれかにて当選となった場合には上乗せ用処理(ステップS2205)が実行される。そして、当該上乗せ用処理における上乗せ抽選処理にて上乗せ当選となった場合にはATゲームカウンタの値が加算される。また、相打ち演出が持ち越された状態であっても主側MPU72における役の抽選処理にて外れ結果となった場合にはATゲームカウンタの値が加算される。ここで、相打ち演出が持ち越されている状態において役の抽選処理が上記のような抽選結果となった場合、相打ち演出が発生することなく対決演出が終了することとなるが、その終了に際してATゲームの上乗せが発生したことが報知される構成としてもよく、その報知に際して上乗せされることとなるゲーム数が示される構成としてもよい。この場合、対決演出が終了して分岐前AT状態の残りの継続ゲーム数が表示される場合、当初設定された継続ゲーム数と上乗せ対象の継続ゲーム数との和から、相打ち演出が持ち越された状態で消化されたゲーム数を引いた値が表示される構成とすることが好ましい。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
アタックポイントが新たに発生してそのアタックポイントとストック分のポイントとの和が継続側ポイント表示領域PA2に表示されているポイントの値以上となる場合だけでなく、ポイントがストックされている状況においてダメージポイントが発生した場合にも、ストック分のポイントが継続側ポイント表示領域PA2に反映される。これにより、ポイントがストックされた状態のまま分岐AT状態が終了してしまう可能性が低減される。
ダメージポイントが発生した場合にストック分のポイントが継続側ポイント表示領域PA2に反映される事象は、ダメージポイント分が減算された後における終了条件ポイントの値が3以下となる場合に発生する。これにより、ダメージポイントが発生した場合にそれに合わせてストック分のポイントが継続側ポイント表示領域PA2に反映される頻度をある程度抑えることが可能となる。特に、当該反映は、終了条件ポイントがある程度少なくなった場合に発生するため、ポイントがストックされた状態のまま分岐AT状態が終了してしまう可能性を低減しながら、上記反映される頻度をある程度抑えることが可能となる。
ダメージポイントが発生した場合にストック分のポイントが継続側ポイント表示領域PA2に反映される事象は、ダメージポイント分が減算された後における終了条件ポイントの値が1以上である場合に発生する。これにより、ダメージポイントが発生した場合にそれに合わせてストック分のポイントが継続側ポイント表示領域PA2に反映されることが、終了条件ポイントが「0」となる状況下以外において発生するため、当該反映が発生することへの期待感を高めることが可能となる。
ダメージポイントが発生した場合にストック分のポイントが継続側ポイント表示領域PA2に反映される場合、敵キャラクタCH3による攻撃と第2味方キャラクタCH2による攻撃との両方が発生する相打ち演出が行われる。これにより、当該反映が行われることを遊技者が明確に認識し易くなる。
アタックポイントが発生して継続条件ポイントが「0」となり分岐前AT状態に復帰する場合であっても、継続側ポイント表示領域PA2においてはポイントが残った状態として対決演出が継続され得る。そして、当該対決演出が継続されている状態は、分岐AT状態においてダメージポイントの発生契機となるIV=8で当選となった場合に相打ち演出が実行されて終了する。この場合、相打ち演出が実行された後に分岐前AT状態に復帰したかのような印象を遊技者に与えることが可能となる。これにより、相打ち演出が発生した場合に分岐前AT状態への復帰が発生し得ることとなり、当該相打ち演出が発生することへの期待感を高めることが可能となる。
継続条件ポイントが「0」となり分岐前AT状態に復帰している状況下で対決演出が継続されている事象は、役の抽選処理にてIV=8で当選となった場合だけでなく、他の抽選結果となった場合にも終了する。これにより、分岐前AT状態に復帰しているにも関わらず対決演出が行われ続ける可能性が低減されるとともに、当該終了タイミングの不規則性を役の抽選処理を利用しながら生じさせることが可能となる。
相打ち演出が持ち越された状態は第2味方キャラクタCH2が選択されている場合に発生し、第1味方キャラクタCH1が選択されている場合には発生しない構成であるが、当該相打ち演出が持ち越された状態においてサブ側MPU82では分岐前AT状態用処理が実行され内部的には分岐前AT状態の新たな実行回が開始され、相打ち演出が持ち越された状態において消化されたゲーム数はATゲームカウンタから減算される構成である。これにより、第2味方キャラクタCH2を選択した場合には相打ち演出が持ち越された状態が発生し得るとしても、メダルの付与率は第1味方キャラクタCH1を選択した場合と同一とすることが可能となる。これにより、選択するキャラクタCH1,CH2の種類によって遊技者に有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。
<第3の実施形態>
本実施形態では、分岐AT状態における対決演出の実行態様が上記第1の実施形態と異なっている。以下、当該相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図49は、本実施形態におけるダメージ用処理を示すフローチャートである。
まずステップS2401では、抽選状態の変更抽選処理を実行する。分岐AT状態においてはIV=8で当選となりダメージ発生抽選処理にてダメージ発生当選となることでダメージポイントが発生することとなるが、ダメージ発生当選となった場合に選択され易いダメージポイントが相違するように複数の抽選状態が設定されている。具体的には、「2」のダメージポイントが70%で選択され「1」のダメージポイントが30%で選択される大ダメージ状態と、「2」のダメージポイントが30%で選択され「1」のダメージポイントが70%で選択される小ダメージ状態とが設定されている。
ステップS2401では、20%の確率で大ダメージ状態が選択され、80%の確率で小ダメージ状態が選択される。そして、ステップS2402にて、ダメージテーブルの設定処理を実行する。当該設定処理では、ステップS2401における変更抽選処理にて現状の抽選状態とは異なる側の抽選状態が選択された場合に、その選択した抽選状態に対応したダメージテーブルをサブ側ROM83から読み出してサブ側RAM84に書き込む。
その後、ステップS2403にてダメージ発生抽選処理を実行し、ステップS2404にてその抽選処理の結果がダメージ発生当選結果であるか否かを判定する。なお、ステップS2403の処理内容は、上記第1の実施形態におけるダメージ用処理(図37)のステップS1601の処理内容と同様である。
ダメージ発生当選ではない場合にはそのまま本ダメージ用処理を終了し、ダメージ発生当選である場合にはステップS2405に進む。ステップS2405では、サブ側RAM84から現状の抽選状態に対応したダメージテーブルを読み出す。その後、ステップS2406にて、ダメージポイント抽選処理を実行する。ダメージポイント抽選処理では、ステップS2405にて読み出したダメージテーブルに従ってダメージポイントの値が選択される。
その後、ステップS2407にて、ステップS2406において選択したダメージポイントを終了条件ポイントから減算する。そして、ステップS2408にて、対応する演出テーブルの指示設定を行った後に、本ダメージ用処理を終了する。ステップS2408の処理が実行された場合における処理内容及び演出内容は、上記第1の実施形態におけるダメージ用処理(図37)にてステップS1605の処理が実行された場合と同様である。
次に、本実施形態における対決演出に対応した画像の内容について、図50を参照しながら説明する。なお、図50は第2味方キャラクタCH2が選択されている場合における画像の内容を示す。
図50に示すように、対決演出が実行される場合、上記第1の実施形態と同様に画像表示装置66では第2味方キャラクタCH2と敵キャラクタCH3とが対峙している様子の画像が表示される。また、上記第1の実施形態と同様に、第2味方キャラクタCH2のライフポイントに対応させて終了側ポイント表示領域PA1が表示されるとともに敵キャラクタCH3のライフポイントに対応させて継続側ポイント表示領域PA2が表示される。
上記各種表示に加え、第2味方キャラクタCH2に対応させてストックポイント表示領域PA3が表示されているとともに、敵キャラクタCH3に対応させてダメージ度合表示領域PA4が表示されている。ストックポイント表示領域PA3では、ストックポイントエリア125に格納されている値に対応した表示がされる。
一方、ダメージ度合表示領域PA4では、サブ側RAM84に読み出されているダメージテーブルが小ダメージテーブルであれば、ダメージ度合表示領域PA4の横方向の中間位置よりも右端側の範囲で当該右端から延びる黒色領域が表示され、サブ側RAM84に読み出されているダメージテーブルが大ダメージテーブルであれば、ダメージ度合表示領域PA4の横方向の中間位置よりも左端側の範囲にまで黒色領域が延在するように表示される。遊技者は、ダメージ度合表示領域PA4の内容を確認することにより、現状のダメージテーブルの種類を予測することが可能となる。
なお、第1味方キャラクタCH1が選択されている場合にはストックポイント表示領域PA3及びダメージ度合表示領域PA4は表示されない。
次に、サブ側MPU82にて実行される分岐AT状態の表示設定処理について、図51のフローチャートを参照しながら説明する。なお、分岐AT状態の表示設定処理は、対決演出が実行されている状況においてサブ側MPU82にて2msec周期で定期的に実行される。
まずステップS2501では、サブ側RAM84における終了条件ポイントエリア123の値を読み出し、ステップS2502にて、その読み出した値に対応した画像データの設定処理を実行する。これにより、画像表示装置66の終了側ポイント表示領域PA1では終了条件ポイントの値に対応した表示がなされる。
続くステップS2503では、サブ側RAM84における継続条件ポイントエリア124の値を読み出し、ステップS2504にて、その読み出した値に対応した画像データの設定処理を実行する。これにより、画像表示装置66の継続側ポイント表示領域PA2では継続条件ポイントの値に対応した表示がなされる。
その後、ステップS2505ではサブ側RAM84の選択フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、第2味方キャラクタCH2が選択されているか否かを判定する。選択フラグの値が「0」である場合、すなわち第1味方キャラクタCH1が選択されている場合にはそのまま本表示設定処理を終了する。この場合、ストックポイント表示領域PA3及びダメージ度合表示領域PA4は表示されない。
一方、選択フラグの値が「1」である場合、すなわち第2味方キャラクタCH2が選択されている場合にはステップS2506に進む。ステップS2506では、サブ側RAM84におけるストックポイントエリア125の値を読み出し、ステップS2507にて、その読み出した値に対応した画像データの設定処理を実行する。これにより、画像表示装置66のストックポイント表示領域PA3ではストックポイントの値に対応した表示がなされる。
この場合に、ストックポイント表示領域PA3では、継続側ポイント表示領域PA2に表示されている継続条件ポイントの残りポイントに対するストックポイントエリア125の値の割合に対応した表示がなされる。詳細には、ストックポイントエリア125の値を継続条件ポイントエリア124の値で除算した値として取り得る値が含まれ得る数値範囲を複数の数値範囲に区分し、それら区分された各数値範囲に応じてストックポイント表示領域PA3の表示態様が設定されている。具体的には、上記除算した値が「0」である場合にはストックポイント表示領域PA3の全体が白色領域とされ、上記除算した値が「0」よりも大きく「0.25」以下である場合にはストックポイント表示領域PA3の1/4の領域が黒色領域とされ、上記除算した値が「0.25」よりも大きく「0.5」以下である場合にはストックポイント表示領域PA3の1/2の領域が黒色領域とされ、上記除算した値が「0.5」よりも大きく「0.75」以下である場合にはストックポイント表示領域PA3の3/4の領域が黒色領域とされ、上記除算した値が「0.75」よりも大きい場合にはストックポイント表示領域PA3の全体が黒色領域とされる。
但し、当該構成に限定されることはなく、例えば、上記除算した値が含まれる範囲に応じてストックポイント表示領域PA3の全体の表示色が変更される構成としてもよい。この場合、例えば1以上のアタックポイントが次回に発生すれば当該新たに発生したアタックポイントとストックポイントとの合計分によって継続条件ポイントが「0」となる状況では、ストックポイント表示領域PA3の表示色を虹色にすることにより、アタックポイントが新たに発生すれば分岐前AT状態の復帰が確実に発生する旨を報知するようにしてもよい。
続くステップS2508ではサブ側RAM84に読み出されているダメージテーブルの種類を把握し、ステップS2509にて、その把握したダメージテーブルの種類に対応した画像データの設定処理を実行する。この場合、小ダメージ状態に対応したダメージテーブルである場合には、ダメージ度合表示領域PA4の横方向の中間位置よりも右端側の範囲において表示させる黒色領域の範囲を抽選により決定し、その決定結果に対応した画像データを設定する。一方、大ダメージ状態に対応したダメージテーブルである場合にはダメージ度合表示領域PA4の横方向の中間位置よりも左端側の範囲まで延在させる黒色領域の範囲を抽選により決定し、その決定結果に対応した画像データを設定する。当該ステップS2509の処理が実行されることにより、ダメージ度合表示領域PA4では読み出されているダメージテーブルの種類に対応した表示がなされる。ステップS2509の処理を実行した後に、本表示設定処理を終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、ストックポイントエリア125に記憶されている値に対応した表示がストックポイント表示領域PA3にて行われる。これにより、ポイントがストックされていることを遊技者に認識させることが可能となるとともに、ストックされているポイントがどの程度であるかを遊技者に認識又は予測させることが可能となる。これにより、ポイントがストックされた状態のまま分岐AT状態が終了する場合であっても、どの程度のポイントを既に獲得していたのかを遊技者に認識させることが可能となり、第2味方キャラクタCH2を選択した場合であってポイントのストックが多く発生した場合であっても継続条件ポイントが「0」となることへの期待感を高めることが可能となる。
ストックポイント表示領域PA3では、継続側ポイント表示領域PA2における残りポイントとの関係でストック分のポイントがどの程度となっているのかを示す表示が行われる。これにより、継続側ポイント表示領域PA2における残りポイントとの関係でストック分のポイントがどの程度となっているのかを遊技者が認識し易くなり、ポイントがストックされた場合における遊技者の期待感を好適に高めることが可能となる。
ダメージポイントの値の選択率が異なるように抽選状態が複数種類設定されている構成において、当該抽選状態に対応した表示がダメージ度合表示領域PA4にて行われる。これにより、第2味方キャラクタCH2についての終了側ポイント表示領域PA1に対の関係となるように敵キャラクタCH3についての継続側ポイント表示領域PA2が行われ、第2味方キャラクタCH2についてのストックポイント表示領域PA3に対の関係となるように敵キャラクタCH3についてのダメージ度合表示領域PA4が行われる。よって、上記各表示を各キャラクタとの関係で好適に行うことが可能となる。
第1味方キャラクタCH1が選択された場合にはストックポイント表示領域PA3及びダメージ度合表示領域PA4が表示されない。これにより、第1味方キャラクタCH1が選択された場合と第2味方キャラクタCH2が選択された場合とで、出現する表示領域の種類によっても表示内容を相違させることが可能となり、表示内容の多様化が図られる。
<第4の実施形態>
本実施形態では演出用テーブルの設定処理の処理内容が上記第1の実施形態と異なっている。以下、当該相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図52は、本実施形態における演出用データの設定処理を示すフローチャートである。
ステップS2601〜ステップS2604では、上記第1の実施形態における演出用データの設定処理(図22)のステップS701〜ステップS704と同様の処理を実行する。その後、ステップS2605にて、現状読み出されている演出テーブルにおいて現状の読み出し対象ポインタに対応したデータを確認することで、操作対応期間であるか否かを判定する。また、ステップS2606では、演出操作装置111が操作されたか否かを判定する。
操作対応期間ではない場合(ステップS2605:NO)又は演出操作装置111が操作されていない場合(ステップS2606:NO)にはそのまま本演出用データの設定処理を終了し、操作対応期間であって演出操作装置111が操作されている場合(ステップS2605:YES、ステップS2606:YES)にはステップS2607に進む。ステップS2607では、現状読み出されている演出テーブルにおいて現状の読み出し対象ポインタに対応したデータを確認することで、今回の演出操作装置111の操作が優先演出の実行タイミングに対応しているか否かを判定する。
ステップS2607にて否定判定をした場合には、ステップS2608にて、現状実行されている操作対応演出が所定の進行度合いとなっているか否かを判定する。具体的には、可動物ユニット67の可動物68,69が往復動作の全体の動作過程のうち所定の過程以上の動作を完了しているか否かを判定する。より詳細には、当該所定の過程は可動物68,69が初期位置に向けた復帰動作を開始する前のタイミングとして設定されている。
ステップS2608にて肯定判定をした場合には、ステップS2609にて一部読み出し処理を実行した後に本演出用データの設定処理を終了する。一部読み出し処理では、今回の操作対応演出に対応したACTデータのうち発光データ、音データ及び表示データについては、ACTデータの記憶エリア122における対応するエリア122a〜122cの書き換え処理を実行する一方、可動物データエリア122dの書き換え処理は実行しない。これにより、可動物ユニット67はそれまでの動作態様に従って駆動制御され、上部ランプ64の発光制御、スピーカ65の音出力制御及び画像表示装置66の表示制御は新たに開始される。
ステップS2607にて肯定判定をした場合、又はステップS2608にて否定判定をした場合には、ステップS2610にて全部読み出し処理を実行した後に本演出用データの設定処理を終了する。全部読み出し処理では、今回の操作対応演出に対応したACTデータのうち発光データ、音データ、表示データ及び可動物データの全てについて、ACTデータの記憶エリア122における対応するエリア122a〜122dの書き換え処理を実行する。これにより、上部ランプ64の発光制御、スピーカ65の音出力制御、画像表示装置66の表示制御、及び可動物ユニット67の駆動制御の全てが新たに開始される。
以上詳述した本実施形態によれば、可動物ユニット67にて往復動作が行われている状況であっても演出操作装置111の操作に基づき往復動作の新たな開始を許容した構成において、可動物ユニット67にて初期位置に向けた復帰動作が開始されているにも関わらず往復動作が新たに開始されてしまうことが防止される。これにより、可動物ユニット67の可動物68,69を真逆の方向に移動させるという事象が発生しないようにすることが可能となり、可動物68,69の動作に遊技者が違和感を感じてしまう可能性が低減されるとともに、可動物68,69が予期せぬ動作をしてしまう可能性が低減される。
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記実施形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組合せて適用してもよい。
(1)上記第1の実施形態における演出用データの設定処理(図22)においてステップS709の一部読み出し処理が実行された場合、今回の操作対応演出に対応したACTデータの発光データ、音データ、表示データ及び可動物データのうち、発光データ、音データ及び表示データが読み出され、可動物データが読み出されない構成としたが、一部読み出し処理にて読み出されるデータは上記のものに限定されない。例えば、可動物ユニット67にて往復動作が行われる場合に画像表示装置66にて可動物68,69の位置に依存したエフェクト画像が表示される構成においては、可動物68,69の動作が継続されるのに合わせて画像表示装置66の表示内容も継続されるようにすべく、上記一部読み出し処理では、発光データ及び音データが読み出され、表示データ及び可動物データが読み出されない構成としてもよい。
(2)演出操作装置111の操作に対応した演出が実行される期間であることを示す操作有効期間画像が画像表示装置111にて表示される構成としてもよい。この場合、演出操作装置111が操作されたとしても往復動作が継続される期間であって可動物ユニット67にて往復動作が行われている期間である往復動作中期間においては上記操作有効期間画像が表示されない構成としてもよく、当該期間であっても上記操作有効期間画像が表示される構成としてもよい。また、往復動作中期間にて上記操作有効期間画像が表示されない構成においては、演出操作装置111の操作に対して優先演出が実行される期間となった場合には上記操作有効期間画像が表示される構成としてもよい。この場合、優先演出の開始に対応した演出操作装置111の操作を行うべきことを遊技者に促すことが可能となる。
(3)AT状態といった遊技者の有利な状態が発生することを遊技者に報知する確定演出が、当該有利な状態の発生が確定している状況にて任意のタイミングで発生する構成においては、演出操作装置111の操作に対して操作対応演出が実行され得る操作対応期間にて上記確定演出が発生した場合、演出操作装置111が操作されたとしても確定演出の実行が継続されて操作対応演出が開始されない構成としてもよい。これにより、遊技者の注目度が高い確定演出の実行が操作対応演出によって中止されたり邪魔されたりしないようにすることが可能となる。
(4)可動物ユニット67において往復動作が行われている状況で演出操作装置111が操作された場合には、当該演出操作装置111の操作に対応した可動物データは読み出されずに、発光データ、音データ及び表示データは読み出される構成としたが、これに限定されることはなく、可動物ユニット67において往復動作が行われている状況で演出操作装置111が操作された場合には上部ランプ64、スピーカ65、画像表示装置66及び可動物ユニット67の全てにおいてそれまでの演出の実行が継続され、操作対応演出の新たな開始が規制される構成としてもよい。
(5)可動物68,69がスライド移動する構成としたが、可動物68,69が回転移動する構成としてもよい。当該構成においては、往復動作に際しては可動物68,69が所定方向に所定量回転した後にそれとは逆方向に所定量回転する構成とし、優先演出に際しては所定方向又はそれとは逆方向に上記所定量以上の移動量となるまで回転する構成としてもよい。当該構成であっても、可動物ユニット67において往復動作が行われている状況で演出操作装置111が操作された場合には当該実行中の往復動作を継続させて新たな往復動作の開始を規制することが好ましい。
(6)可動物ユニット67にて操作対応演出が実行される場合に可動物68,69の動作が3段階以上で変化していく構成において、可動物68,69の動作が特定段階以上となるまでは演出操作装置111が操作された場合に操作対応演出が新たに開始され、可動物68,69の動作が特定段階以上となった状況では演出操作装置111が操作されたとしても操作対応演出の新たな開始が規制される構成としてもよい。
(7)第2味方キャラクタCH2が選択されている場合に継続側ポイント表示領域PA2から1ゲームで減算される最小値が、第1味方キャラクタCH1が選択されている場合に継続側ポイント表示領域PA2から1ゲームで減算される最小値以上である構成に限定されることはなく、前者の最小値が後者の最小値よりも大きくなるように第2味方キャラクタCH2が選択されている場合にはポイントのストックが行われる構成としてもよい。この場合、第2味方キャラクタCH2が選択されている状況であってストック分のポイントが反映されない状況で1ポイントのアタックポイントが発生する場合には、当該ポイントは確実にストックされることとなる。当該構成においては、第2味方キャラクタCH2が選択されている場合における継続側ポイント表示領域PA2の1度の変動量を多くすることが可能となる。
(8)第2味方キャラクタCH2が選択されている場合において役の抽選処理にてIV=5,6,9,10,14のいずれかにて当選となり且つ第1アタック用処理(図35)のアタック発生抽選処理(ステップS1401)にてアタック発生当選となった場合には、「1」のアタックポイントが付与される構成において、当該「1」のアタックポイントがストックされ得る構成としてもよい。具体的には、「1」のアタックポイントが付与される場合であっても、当該「1」のアタックポイントを付与した後における継続条件ポイントとストックポイントとの和が1以上である場合には、所定の確率(0%よりも大きく100%よりも小さい確率)又は確実に、その「1」のアタックポイントがストックされる構成としてもよい。この場合、ストックポイントが増加し易くなる。また、当該構成においては、第1味方キャラクタCH1は継続側ポイント表示領域PA2の減算が相対的に発生し易くなり、第2味方キャラクタCH2は継続側ポイント表示領域PA2の減算が相対的に発生しにくいものの大きな減算が相対的に発生し易くなる。なお、当該構成を、上記第2の実施形態又は上記第3の実施形態の構成に適用してもよい。
(9)第1味方キャラクタCH1及び第2味方キャラクタCH2のうちいずれかを選択する選択演出の実行期間を確保すべく、分岐前AT状態の最終ゲームが終了した場合には演出操作装置111が操作されるまでは次のゲームの開始が規制されるフリーズ期間が設定される構成としてもよい。この場合、演出操作装置111が操作された場合には選択対象のキャラクタが現状選択されているキャラクタとは異なるキャラクタに変更されるとともにフリーズ期間が解除され、新たなゲームが開始された場合には選択対象のキャラクタが確定する構成としてもよい。また、当該構成に代えて、フリーズ期間において演出操作装置111が操作された場合には当該フリーズ期間が解除されるものの、選択対象のキャラクタが現状選択されているキャラクタから変更されない構成としてもよい。上記構成によれば、キャラクタを選択する期間を確実に担保することが可能となる。
(10)味方キャラクタの種類は第1味方キャラクタCH1及び第2味方キャラクタCH2の2種類に限定されることはなく、3種類以上であってもよい。3種類以上である場合、ポイントがストックされる態様を相違させることで、対決演出の態様をそれぞれの味方キャラクタ毎に相違させるようにすればよい。
(11)ポイントのストックが発生する場合、発生したアタックポイントの一部のみがストックされる構成としたが、発生したアタックポイントの全部がストックされ得る構成としてもよい。
(12)上記各実施形態では、選択する味方キャラクタの種類がいずれであっても各ゲームにおけるアタックポイントの発生態様(アタックポイントの発生確率、アタックポイントの種類及びアタックポイントの振分確率)及びダメージポイントの発生態様(ダメージポイントの発生確率、ダメージポイントの種類及びダメージポイントの振分確率)が相違しない構成としたが、これら発生態様が相違するもののその差異が遊技者が同一であると認識できる程度である構成としてもよい。また、これら構成に代えて、選択する味方キャラクタの種類によって上記発生態様が大きく相違する構成としてもよい。但し、このように上記発生態様が大きく相違する構成であったとしても、分岐前AT状態への復帰確率、すなわち対決演出が実行された後における特典の付与率が同一であることが好ましく、当該付与率が相違するとしてもその差異が遊技者にとって認識できない程度であることが好ましい。
(13)継続条件ポイントが「0」となる前に終了条件ポイントが「0」となった場合、次回の分岐AT状態はその終了時における継続条件ポイントから開始される構成としてもよい。例えば、分岐AT状態の終了時に抽選処理が実行され当選となった場合には継続条件ポイントが引き継がれる構成としてもよい。
(14)分岐AT状態において継続条件ポイントの上限値よりも多くのアタックポイントを獲得した場合には、その上限値を超えた余剰分が次回の分岐AT状態に持ち越される構成としてもよい。この場合、分岐AT状態においてより多くのアタックポイントを獲得することを遊技者が期待することとなり、分岐AT状態における遊技者の注目度を高めることが可能となる。
(15)アタックポイントが新たに発生してストック分のポイントが継続側ポイント表示領域PA2に反映されるためには、アタックポイントが新たに発生したことによって継続条件ポイントが「0」となる必要がある構成としたが、これに代えて、継続条件ポイントが「0」とならない状況であってもストック分のポイントが継続側ポイント表示領域PA2に反映される構成としてもよい。具体的には、新たに発生したアタックポイントとストック分のポイントとの和が放出基準値以上である場合には、継続条件ポイントが「0」となるか否かに関係なくストック分のポイントが反映される構成としてもよい。この場合、ストック分のポイントが継続側ポイント表示領域PA2に反映される頻度を高めることが可能となる。
(16)サブ側RAM84には継続条件ポイントエリアとストックポイントエリアとが設けられており、継続条件ポイントが残り何ポイントであるかの把握に際しては継続条件ポイントエリアが参照され、継続側ポイント表示領域PA2には継続条件ポイントエリアの値からストックポイントエリアの値を引き算した値に対応した表示が行われる構成としてもよい。
(17)ダメージポイントが発生して終了条件ポイントが「0」となる場合にストック分のポイントが残っている場合には、ストック分のポイントが継続側ポイント表示領域PA2に反映されるとともに相打ち演出が実行される構成としてもよい。この場合、ポイントがストックされたまま分岐AT状態が終了してしまわないようにすることが可能となる。
(18)ダメージポイントが発生した場合にストック分のポイントが継続側ポイント表示領域PA2に反映されるとともに相打ち演出が実行された後は、アタックポイントが発生した際にはその全てが継続側ポイント表示領域PA2に反映されポイントのストックが発生しない構成としてもよい。この場合、ポイントがストックされたまま分岐AT状態が終了してしまう可能性が低減されるとともに、第2味方キャラクタCH2が選択されている場合における対決演出の態様を途中で変更することが可能となり演出態様の多様化が図られる。
(19)相打ち演出が持ち越された状態は、その持ち越された状態で終了基準ゲームが消化された場合に解除される構成としてもよい。この場合、終了基準ゲームが消化された場合という終了条件が、上記第2の実施形態における終了条件に追加される構成としてもよく、IV=8にて当選となった場合及び終了基準ゲームが消化された場合のいずれかのみが終了条件として設定されている構成としてもよい。
(20)分岐AT状態は最低限継続するゲーム数が定められている構成としてもよい。当該構成において、その継続ゲーム数が消化されるまでに継続条件ポイントが「0」となった場合にはそのポイントについてストックが行われ、当該継続ゲーム数が消化された後にストック分のポイントが継続側ポイント表示領域PA2に反映されて分岐前AT状態に復帰する構成とする。この場合、上記継続ゲーム数が消化された後であってダメージポイントの発生契機役に当選した場合にストック分のポイントが継続側ポイント表示領域PA2に反映されるとともに相打ち演出が実行される構成とし、上記継続ゲーム数が消化された後であってアタックポイントの発生契機役に当選した場合にストック分のポイントが継続側ポイント表示領域PA2に反映されるとともに味方キャラクタの攻撃演出が実行される構成としてもよい。
(21)相打ち演出が持ち越されている状態においては、ダメージポイントの発生契機役に当選した場合だけでなく、アタックポイントの発生契機役に当選した場合であっても相打ち演出が発生する構成としてもよい。
(22)相打ち演出が持ち越されている状態においてダメージポイントの発生契機役とは異なる契機役(具体的にはアタックポイントの発生契機役)に1回当選した時点で対決演出が終了される構成に代えて、当該異なる契機役の当選が2回以上として定められた基準回数発生した場合に対決演出が終了される構成としてもよい。この場合、相打ち演出が持ち越されている状態においてダメージポイントの発生契機役となり、相打ち演出が実行されて体悦演出が終了されることとなる可能性が高められる。
(23)相打ち演出が持ち越されている状態においてアタックポイントの発生契機役に当選したとしても対決演出が継続される又は継続され得る構成においては、アタックポイントの発生契機役に当選して上乗せ用処理(ステップS2205)にてATゲームカウンタの値の加算が決定された場合、当該上乗せが発生すること又はその上乗せの継続ゲーム数が当該発生契機役に当選したゲームで報知される構成としてもよく、当該ゲームでは報知されない構成としてもよい。後者の構成のように当該ゲームでは報知されない場合には、相打ち演出が持ち越された状態が解除されて対決演出が終了する場合に、当該持ち越された状態において発生した継続ゲーム数の上乗せの合計ゲーム数が報知される構成としてもよい。これにより、対決演出で勝利して分岐前AT状態に復帰することへの優越感だけでなく、多くの上乗せが発生したことへの意外性を付与することが可能となる。
(24)分岐前AT状態は継続ゲーム数が所定ゲーム数となった場合に終了する構成において、画像表示装置66における分岐前AT状態の継続ゲーム数が残り何ゲームであるのかを示す表示は、当該残りゲームが所定ゲーム以下となった場合に開始される構成としてもよい。この場合、上記第2の実施形態のように相打ち演出が持ち越された後に分岐前AT状態に復帰する場合であっても、その復帰タイミングにおいて分岐AT状態の継続ゲーム数が残り何ゲームであるのかを示す表示が開始されない可能性が高くなるため、相打ち演出が持ち越されていたことを遊技者が認識しづらくなる。
(25)相打ち演出が持ち越されている状態においてアタックポイントの発生契機役に当選したことに基づいて当該持ち越されている状態が解消される場合には、分岐前AT状態の継続ゲーム数が上乗せされる構成としてもよい。この場合、当該持ち越されている状態が解消される場合における味方キャラクタの攻撃内容に応じて継続ゲーム数の上乗せ期待度又は上乗せされるゲーム数が多いことへの期待度が変化する構成としてもよい。
(26)上記第2の実施形態では、表示ストックポイントが1以上である状況でダメージ発生抽選処理(ステップS2001)にてダメージ発生当選となり、その発生当選に対応したダメージポイントを減算した後に終了条件ポイントが1以上であって3以下である場合には確実に相打ち演出が発生する構成としたが、これに代えて、さらに相打ち演出の発生抽選処理が実行され当該抽選処理にて当選(例えば当選確率が1/2)となった場合に相打ち演出が発生する構成としてもよい。これにより、相打ち演出が発生する状況に不規則性を与えることが可能となる。
(27)上記第3の実施形態において、第1味方キャラクタCH1が選択されている場合であってもストックポイント表示領域PA3及びダメージ度合表示領域PA4が表示される構成としてもよい。この場合、ストックポイント表示領域PA3には、継続条件ポイントが残り1ポイント又は2ポイントといったように所定ポイント以下となった場合に期待感を高める表示が行われるようにしてもよい。
(28)上記第3の実施形態において、ストックポイント表示領域PA3ではストックされているポイントの値がそのまま明示される構成としてもよい。具体的には、ストックポイントが多いほどストックポイント表示領域PA3の左端から右側に延びる黒色領域の長さ寸法が大きくなる。この場合、ストックポイントエリア125の値が「0」であれば黒色領域が表示されずに、ストックポイントエリア125の値が「10」である場合にはストックポイント表示領域PA3の全体が黒色領域となり、ストックポイントエリア125の値が「1」〜「9」の場合には黒色領域の長さ寸法がその値に応じた大きさとなる。遊技者は、ストックポイント表示領域PA3の内容を確認することにより、ストックポイントエリア125にセットされているストックポイントの値を予測することが可能となる。
(29)上記第3の実施形態において、ダメージポイントの割り振り比率が異なるように抽選状態が設定されている構成に限定されることはなく、ダメージポイントの発生確率が異なるように抽選状態が設定されている構成としてもよく、ダメージポイントが発生する場合におけるポイントの選択範囲が異なるように抽選状態が設定されている構成としてもよい。
(30)ポイントがストックされたまま分岐AT状態が終了する場合には、そのストックされているポイントが画像表示装置66にて表示される構成としてもよい。この場合であっても、ポイントがどの程度ストックされていたのかを遊技者が知らないまま分岐AT状態が終了してしまわないようにすることが可能となる。
(31)上記各実施形態における各ポイントを利用した遊技内容及び対決演出の内容が、AT状態を継続させるか否かを決定する場合の内容として利用されるのではなく、非AT状態においてAT状態に移行させるか否かを決定する場合の内容として利用される構成としてもよい。
(32)分岐AT状態において実行される演出は対決演出に限定されない。例えば、所定のキャラクタがスタート地点からゴール地点を目指して進行していく演出が行われる構成としてもよい。この場合、役の抽選処理の結果に応じて、アタックポイントの代わりに進行ポイントを獲得する構成とし、その獲得した進行ポイントに応じて上記所定のキャラクタがゴール地点に向けて進行する構成とする。そして、所定の終了条件が成立するまでに所定ポイント以上の進行ポイントを獲得した場合には、所定のキャラクタがゴール地点に到達した演出が行われ分岐前AT状態に復帰するといった特典が付与されるようにする。また、当該構成において、所定のキャラクタとして第1キャラクタと第2キャラクタとを選択可能とし、第1キャラクタが選択されている場合には獲得した進行ポイント分がストックされることなくゴール地点に向けた進行分として反映され、第2キャラクタが選択されている場合には獲得した進行ポイントの全部又は一部がストックされるとともに所定の放出契機でそのストック分が反映されることでゴール地点に向けた進行量が多くなる構成としてもよい。
(33)上記各実施形態では、分岐AT状態用処理(図32、図40)において主側MPU72から抽選結果コマンドを受信した場合に、継続確定用処理、第1アタック用処理、第2アタック用処理及びダメージ用処理のいずれかが実行される構成としたが、これに代えて、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信した場合に、継続確定用処理、第1アタック用処理、第2アタック用処理及びダメージ用処理のいずれかが実行される構成としてもよい。この場合、入賞結果に応じてアタックポイント及びダメージポイントを発生させることが可能となる。
(34)上記第1〜第4の実施形態における各構成、及び上記他の実施形態の各構成を任意の組み合わせで相互に適用してもよい。これにより、各構成を備えたことによる相乗的な効果を得ることが可能となる。
(35)上記実施形態では、小役入賞が成立した場合にメダルを払い出す特典を付与する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、遊技者に何らかの特典が付与される構成であればよい。例えば、小役入賞が成立した場合にメダル以外の賞品を払い出す構成であってもよい。また、現実のメダル投入やメダル払出機能を有さず、遊技者の所有するメダルをクレジット管理するスロットマシンにおいては、クレジットされたメダルの増加が特典の付与に相当する。
(36)本発明を所謂Bタイプのスロットマシンに適用してもよく、またCタイプ、AタイプとCタイプの複合タイプ、BタイプとCタイプの複合タイプ、さらにはRTゲーム、CTゲーム又はARTゲームを備えたタイプなど、どのようなスロットマシンにこの発明を適用してもよい。
(37)各リール32L,32M,32Rの図柄としては、絵、数字、文字等に限らず、幾何学的な線や図形等であってもよい。また、光や色等によって図柄を構成することも可能であるし、立体的形状等によっても図柄を構成し得るし、これらを複合したものであっても図柄を構成し得る。即ち、図柄は識別性を有した情報としての機能を有するものであればよい。
(38)上記各実施形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、パチンコ機に対して適用してもよく、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。
<上記実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.遊技者により操作される演出操作手段(演出操作装置111)と、
操作対応期間において前記演出操作手段が操作された場合に、操作対応演出が実行されるように演出実行手段(上部ランプ64、スピーカ65、画像表示装置66、可動物ユニット67)を制御する演出制御手段(サブ側MPU82)と、
前記操作対応期間であって所定の演出が実行されている状況において前記演出操作手段が操作された場合に、前記所定の演出の実行を中止することなく継続させる継続実行手段(サブ側MPU82におけるステップS708にて肯定判定をしてステップS709の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、演出操作手段の操作に対応して操作対応演出が実行されることにより、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
この場合に、所定の演出が実行されている状況においては操作対応期間にて演出操作手段が操作されたとしても所定の演出の実行が継続される。これにより、所定の演出の実行が遊技者による演出操作手段の操作によってキャンセルされてしまわないようにすることが可能となり、例えば所定の演出の実行が中止されて遊技者に違和感を与えてしまうといった不都合の発生を抑制することが可能となる。以上より、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A2.前記継続実行手段は、前記操作対応期間であって所定の演出が実行されている状況において前記演出操作手段が操作された場合に前記操作対応演出が新たに開始されることを規制するものであることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、所定の演出が実行されている状況において操作対応演出が重ねて実行されてしまうことが防止され、実行中である所定の演出に遊技者を注目させることが可能となる。
特徴A3.前記所定の演出は前記操作対応演出であることを特徴とする特徴A1又はA2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、操作対応演出が実行されている状況において当該操作対応演出が新たに開始されてしまうことを抑制することが可能となる。
なお、前記操作対応期間は前記操作対応演出を実行するのに要する期間の複数倍以上又は3倍以上の期間として設定されている構成としてもよい。
特徴A4.前記演出実行手段は、所定の動作を実行する可動手段(可動物ユニット67)であり、
前記継続実行手段は、前記操作対応期間であって前記可動手段にて前記所定の演出が実行されている状況において前記演出操作手段が操作された場合に、前記可動手段における前記所定の演出の実行を中止することなく継続させるものであることを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A4によれば、可動手段にて所定の演出が実行されている状況において演出操作手段が操作されたとしても当該所定の演出の実行が継続されることとなり、例えば可動手段にて新たな動作が繰り返し発生してしまうことに起因して当該可動手段が予期せぬ動作をしてしまうといった不都合の発生を抑制することが可能となる。
特徴A5.前記所定の演出は前記操作対応演出であり、
当該操作対応演出は、前記可動手段が所定方向にスライド移動又は回転移動した後に、当該所定方向とは逆方向にスライド移動又は回転移動する演出であることを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
特徴A5によれば、可動手段が所定方向にスライド移動又は回転移動している途中で新たに当該所定方向への移動設定が行われたり、可動手段が所定方向とは逆方向にスライド移動又は回転移動している途中で新たに所定方向の移動設定が行われることが規制される。これにより、可動手段が予期せぬ動作をしてしまうといった不都合の発生を抑制することが可能となる。
特徴A6.前記演出実行手段は、第1演出実行手段(可動物ユニット67)と、第2演出実行手段(上部ランプ64、スピーカ65、画像表示装置66)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記操作対応期間において前記演出操作手段が操作された場合に、前記第1演出実行手段にて操作対応演出が実行されるようにする手段(サブ側MPU82にて可動物ユニット67を駆動制御する機能)と、
前記操作対応期間において前記演出操作手段が操作された場合に、前記第2演出実行手段にて操作対応演出が実行されるようにする手段(サブ側MPU82にて上部ランプ64の発光制御を実行する機能、スピーカ65の音出力制御を実行する機能及び画像表示装置66の表示制御を実行する機能)と、
を備え、
前記継続実行手段は、前記操作対応期間であって前記所定の演出が実行されている状況において前記演出操作手段が操作された場合に、前記第1演出実行手段における前記所定の演出の実行を中止することなく継続させる一方、前記第2演出実行手段における前記所定の演出の実行を中止して操作対応演出を新たに開始させるものであることを特徴とする特徴A1乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A6によれば、所定の演出が実行されている状況において演出操作手段が操作された場合、演出実行手段の種類に応じて当該所定の演出の実行を継続させたり、当該所定の演出の実行を中止して操作対応演出を新たに開始させたりする。これにより、所定の演出の実行を中止すると違和感を与えるおそれがあるなどの不都合が生じ得る演出実行手段については演出操作手段が操作されたとしても当該所定の演出の実行を継続することでそのような不都合の発生を防止しつつ、それ以外の演出実行手段については演出操作手段の操作に対して所定の演出の実行を中止して操作対応演出を新たに開始することで当該演出操作手段の操作が有効であったことを遊技者に認識させることが可能となる。
特徴A7.前記第1演出実行手段は、所定の動作を実行する可動手段であり、
前記第2演出実行手段は、可動手段とは異なる演出実行手段であることを特徴とする特徴A6に記載の遊技機。
特徴A7によれば、可動手段については所定の演出の実行を中止しないことで可動手段の動作に遊技者が違和感を受けないようにしながら、当該可動手段とは異なる演出実行手段については所定の演出の実行を中止して操作対応演出を新たに開始することで演出操作手段の操作が有効であったことを遊技者に認識させることが可能となる。
特徴A8.前記継続実行手段は、前記操作対応期間であって前記所定の演出が実行されている状況において特別開始契機が発生した場合に前記所定の演出の実行を中止して特別の演出を開始させるものであることを特徴とする特徴A1乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A8によれば、基本的には所定の演出の実行が中止されることを規制しながら、特定の演出については所定の演出の実行中であっても優先して開始させることが可能となる。これにより、演出操作手段が操作された場合に所定の演出の実行を継続させることで遊技者に違和感を与えないようにしながら、優先度の高い特定の演出については積極的に遊技者に視認させることが可能となる。
特徴A9.前記演出制御手段は、
前記操作対応期間のうち特定タイミングよりも前である期間において前記演出操作手段が操作された場合に、第1操作対応演出が実行されるように前記演出実行手段を制御する第1演出制御手段(サブ側MPU82における往復動作を実行させるための機能)と、
前記操作対応期間のうち前記特定タイミング以降である期間において前記演出操作手段が操作された場合に、第2操作対応演出が実行されるように前記演出実行手段を制御する第2演出制御手段(サブ側MPU82における優先演出を実行させるための機能)と、
を備え、
前記継続実行手段は、前記操作対応期間のうち前記特定タイミングよりも前である期間であって前記所定の演出が実行されている状況において前記演出操作手段が操作された場合に前記第1操作対応演出が新たに開始されることを規制して前記所定の演出の実行を継続させる一方、前記操作対応期間のうち前記特定タイミング以降である期間であって前記所定の演出が実行されている状況において前記演出操作手段が操作された場合には前記所定の演出の実行を中止して前記第2操作対応演出を新たに開始させるものであることを特徴とする特徴A1乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A9によれば、所定の演出が実行されている途中で第1操作対応演出が開始されることを規制しながら、第2操作対応演出については所定の演出の実行中であっても優先して開始させることが可能となる。これにより、第1操作対応演出については所定の演出の実行を継続させることで遊技者に違和感を与えないようにしながら、優先度の高い第2操作対応演出については積極的に遊技者に視認させることが可能となる。
特徴A10.前記所定の演出は、特定の演出のうち所定タイミング以降の実行期間(第4の実施形態における操作対応演出の実行期間のうち所定の進行度合い以降の期間)における演出であり、
前記継続実行手段は、前記特定の演出のうち所定タイミング以降の実行期間において前記演出操作手段が操作された場合に前記所定の演出の実行を中止することなく継続させ、前記特定の演出のうち前記所定タイミングよりも前の実行期間において前記演出操作手段が操作された場合に前記所定の演出の実行を中止して前記操作対応演出を新たに開始させるものであることを特徴とする特徴A1乃至A9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A10によれば、特定の演出が所定タイミング以降まで進行していない場合には演出操作手段の操作に対して操作対応演出を新たに開始させ、特定の演出が所定タイミング以降まで進行している場合には演出操作手段が操作されたとしても特定の演出の実行が継続される。これにより、特定の演出がある程度進んだ段階で当該特定の演出が中止されてしまわないようにすることが可能となる。
なお、上記特徴A群の各特徴によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
スロットマシンについて具体的には、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、例えば所定のゲームにて抽選処理の結果や入賞結果が遊技者にとって有利な結果である場合に、遊技者による演出操作手段の操作に基づき操作対応演出が実行される構成とすることにより、遊技の興趣向上を図ることが可能となると考えられる。この場合に、当該操作対応演出の実行制御を好適に行うことを可能とする構成が求められており、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴B群>
特徴B1.特定契機(IV=5,6,9,10,14で当選となりアタック発生抽選処理にてアタック発生当選となる場合、IV=7,11〜13,15,16で当選となる場合)が発生した場合に特典側ポイントを付与する特典側ポイント付与手段(第1の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS1207、ステップS1406、ステップS1408、ステップS1503、ステップS1506、ステップS1507及びステップS1509の処理を実行する機能、第2の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS1707、ステップS1806、ステップS1808及びステップS1902の処理を実行する機能)と、
当該特典側ポイント付与手段により付与された特典側ポイントが所定ポイント以上となった場合に遊技者に有利な特典を付与する特典付与手段(第1の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS1212の処理を実行する機能、第2の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS2102及びステップS2105の処理を実行する機能)と、
特典側ポイント表示(継続側ポイント表示領域PA2)が行われるように表示手段(画像表示装置66)を表示制御する表示制御手段(サブ側MPU82における演出用データの設定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特典側ポイント表示が前記所定ポイントの付与に対応した表示となった場合、前記特典付与手段により前記特典が付与される構成であり、
前記表示制御手段は、
前記特典側ポイント表示の態様を第1表示態様(第1味方キャラクタCH1が表示される態様)及び第2表示態様(第2味方キャラクタCH2が表示される態様)を含めた複数種類の表示態様の中から遊技者により選択された表示態様に設定する態様設定手段(サブ側MPU82における選択用処理を実行する機能)と、
前記第1表示態様が前記態様設定手段により設定されている場合、前記特典側ポイント付与手段により特典側ポイントが付与される場合にそれに対応した特典側ポイント表示が行われるようにする第1表示制御手段(第1の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS1404にて否定判定をしてステップS1407の処理を実行する機能、及びステップS1504の処理を実行する機能、第2の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS1804にて否定判定をしてステップS1807の処理を実行する機能、及びステップS1905の処理を実行する機能)と、
前記第2表示態様が前記態様設定手段により設定されている場合、前記特典側ポイント付与手段により特典側ポイントが付与されたとしてもその特典側ポイントの全部又は一部が前記特典側ポイント表示に反映されないようにストックし、その後に反映契機が発生した場合にそのストック分が前記特典側ポイント表示に反映されるようにする第2表示制御手段(第1の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS1404にて肯定判定をした後にステップS1407の処理を実行する機能、及びステップS1409、ステップS1508、ステップS1511の処理を実行する機能、第2の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS1803にて肯定判定をした後にステップS1807の処理を実行する機能、及びステップS1809、ステップS1909、ステップS1913、ステップS1918の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、特典側ポイントが付与され、さらにその合計が所定ポイント以上となることにより特典が付与されるため、遊技者は特定契機が発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、さらに付与された特典側ポイントの合計が所定ポイント以上となるか否かに注目しながら遊技を行うこととなる。
この場合に、特典側ポイント表示が行われることにより、特典側ポイントの合計がどの程度となっているかを遊技者に確認させることが可能となる。これにより、所定ポイント以上となることへの期待感を高めることが可能となる。
また、遊技者により第1表示態様が選択された場合には特典側ポイントがストックされることなく特典側ポイント表示に反映され、遊技者により第2表示態様が選択された場合には特典側ポイントがストックされながら特典側ポイント表示が行われる。これにより、第1表示態様では特典側ポイント表示におけるポイントの変動が安定して発生し、第2表示態様では特典側ポイント表示におけるポイントの変動が不安定となるものの大きな変動が発生し易くなる。よって、特典側ポイント表示の態様を多様化することが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。さらに第1表示態様とするか第2表示態様とするかの選択が遊技者により行われるため、遊技者の好みに応じて表示態様を選択することが可能となる。
特徴B2.前記態様設定手段により前記第1表示態様が設定されている場合及び前記第2表示態様が設定されている場合のいずれであっても、前記特典の付与率が同一又は当該付与率の差異が遊技者にとって当該付与率が同一であると認識される程度であることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、第1表示態様が設定されている場合及び第2表示態様が設定されている場合のいずれであっても有利度が変化しないため、特典側ポイント表示の態様の多様化を図りながら、特典の付与率の一定化を図ることが可能となる。これにより、第1表示態様及び第2表示態様のいずれを選択した場合であっても遊技者に有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。
特徴B3.前記態様設定手段により前記第1表示態様が設定されている場合及び前記第2表示態様が設定されている場合のいずれであっても、前記特典側ポイント付与手段による特典側ポイントの付与態様が同一であることを特徴とする特徴B1又はB2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、第1表示態様が設定されている場合及び第2表示態様が設定されている場合のいずれであっても特典側ポイントの付与態様が同一であるため、特典側ポイント表示の態様の多様化を図りながら、遊技機の設計の容易化が図られるとともに遊技機の試験を行う場合の試験態様の簡素化が図られる。また、第1表示態様及び第2表示態様のいずれを選択した場合であっても遊技者に有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。
特徴B4.前記特典側ポイント付与手段により特典側ポイントが付与される場合に前記反映契機が発生し得ることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B4によれば、ストック分のポイントが特典側ポイント表示に反映させる場合の契機が、特典側ポイントが付与されて特典側ポイント表示が反映される場合の契機と同一となるため、特典側ポイント表示の変動が発生するタイミングが遊技者にとって分かり易くなる。また、特典側ポイントが付与される場合にそれに合わせてストック分のポイントが特典側ポイント表示に反映されるため、ストック分のポイントが反映される場合における特典側ポイント表示の変動分を大きくすることが可能となる。
特徴B5.前記特典側ポイント付与手段により特典側ポイントが付与される場合であって当該付与される特典側ポイントとその時点の前記ストック分との和が、前記所定ポイント以上となるのに必要な残ポイント分以上である場合に前記反映契機が発生し得ることを特徴とする特徴B1乃至B4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B5によれば、ストック分のポイントが特典側ポイント表示に反映される場合というのは、特典側ポイントの合計が所定ポイント以上となり特典の付与が発生する場合であるため、ストック分のポイントが反映されることに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。
特徴B6.前記表示制御手段は、前記ストック分のポイントを記憶するストック記憶手段(第1の実施形態ではストックポイントエリア125、第2の実施形態では表示ストックポイントエリア134)を備え、
当該ストック記憶手段は、前記ストックが発生した場合、そのストック分のポイントを累積して記憶するものであることを特徴とする特徴B1乃至B5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B6によれば、ポイントのストックは累積されていくため、ストック分のポイントが反映される場合における特典側ポイント表示の変動分を大きくすることが可能となる。
特徴B7.前記ストック分のポイントを記憶するストック記憶手段(第1の実施形態ではストックポイントエリア125、第2の実施形態では表示ストックポイントエリア134)と、
前記特典側ポイント付与手段により付与された特典側ポイントのうち前記ストック記憶手段にストックされていない分の特典側ポイントに対応した情報を記憶する付与ポイント記憶手段(第1の実施形態では継続条件ポイントエリア124、第2の実施形態では表示継続条件ポイントエリア133)と、
を備え、
前記第2表示制御手段は、前記付与ポイント記憶手段に記憶されている情報に対応した特典側ポイント表示が行われるようにするものであることを特徴とする特徴B1乃至B6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B7によれば、特典側ポイントが付与される場合、ストック分がストック記憶手段に記憶され、非ストック分に対応した情報が付与ポイント記憶手段に記憶されるため、ストック分と非ストック分を区別して記憶する場合の処理構成の簡素化が図られる。また、このようにストック分と非ストック分とが区別して記憶される構成であることにより、特典側ポイント表示に際しては付与ポイント記憶手段のみを参照すればよく、特典側ポイント表示を行う場合の処理負荷の軽減が図られる。
特徴B8.前記第2表示制御手段は、前記特典側ポイント付与手段により特典側ポイントが付与されることで当該特典側ポイントの合計が前記所定ポイント以上となる場合、その付与タイミングにおける特典側ポイントについて前記ストックを行うことなく前記特典側ポイント表示に反映されるようにする手段(第1の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS1409の処理を実行する機能、及びステップS1505にて肯定判定をした後にステップS1508、ステップS1511の処理を実行する機能、第2の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS1809の処理を実行する機能、及びステップS1906にて肯定判定をした後にステップS1909、ステップS1913の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B8によれば、特典側ポイントの合計が所定ポイント以上となる場合には特典側ポイントのストックは発生しないため、所定ポイント以上となり特典が付与されるタイミングと、特典側ポイント表示の表示態様が所定ポイント以上となったことに対応した態様となるタイミングとを一致させることが可能となる。これにより、特典が付与される場合には特典側ポイント表示が所定ポイントの付与に対応した表示となるようにすることが可能となり、特典側ポイント表示への注目度が高められる。
特徴B9.前記特典付与手段は、前記特典の付与として、遊技状態が遊技者に有利な有利遊技状態(分岐前AT状態)であるようにするものであり、付与された特典側ポイントの合計が前記所定ポイント以上となった場合、前記特典側ポイント表示の内容に関係なく遊技状態が前記有利遊技状態であるようにするものであり、
前記第2表示制御手段は、前記特典側ポイント付与手段により特典側ポイントが付与されることで特典側ポイントの合計が前記所定ポイント以上となる場合であっても前記特典側ポイント表示が前記所定ポイントの付与に対応した表示とならないようにして当該特典側ポイント表示を継続させる継続手段(サブ側MPU82におけるステップS1916〜ステップS1918の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B9によれば、実際には有利遊技状態への移行が発生している状況下において特典側ポイントの合計が所定ポイント以上となっていないような特典側ポイント表示を行うことが可能となり、特典側ポイント表示を利用した演出の実行態様を多様化することが可能となる。
特徴B10.所定契機(IV=8で当選となりダメージ発生抽選処理にてダメージ発生当選となる場合)が発生した場合に終了側ポイントを発生させる終了側ポイント発生手段(第1の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS1604の処理を実行する機能、第2の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS2004の処理を実行する機能、第3の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS2407の処理を実行する機能)を備え、
前記特典付与手段は、前記終了側ポイント発生手段が発生させた終了側ポイントが終了基準ポイント以上となるまでに前記ポイント付与手段により付与されたポイントが所定ポイント以上となった場合に前記特典を付与するものであることを特徴とする特徴B1乃至B9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B10によれば、終了側ポイントの合計が終了基準ポイント以上となるまでに特典側ポイントの合計が所定ポイント以上となるようにする必要があり、遊技者は特典側ポイントだけでなく終了側ポイントに注目しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上が図られる。また、終了側ポイントの合計が終了基準ポイント以上となることにより特典の付与機会が消失する構成とすることで、当該付与機会が消失するまでに要する期間の長さを不規則なものとすることが可能となり、遊技の多様化が図られる。
特徴B11.前記態様設定手段により前記第1表示態様が設定されている場合及び前記第2表示態様が設定されている場合のいずれであっても、前記終了側ポイント発生手段による終了側ポイントの発生態様が同一であることを特徴とする特徴B10に記載の遊技機。
特徴B11によれば、第1表示態様が設定されている場合及び第2表示態様が設定されている場合のいずれであっても特典側ポイントの付与態様が同一であるとともに終了側ポイントの発生態様が同一であるため、特典側ポイント表示の態様の多様化を図りながら、遊技機の設計の容易化が図られるとともに遊技機の試験を行う場合の試験態様の簡素化が図られる。また、第1表示態様及び第2表示態様のいずれを選択した場合であっても遊技者に有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。
特徴B12.絵柄を可変表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
当該始動操作手段が操作された場合に役抽選処理を実行する役抽選実行手段(主側MPU72におけるステップS206の処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示されたことに基づいて入賞対応特典を遊技者に付与する入賞対応付与手段(主側MPU72におけるメダル払出処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定契機及び前記所定契機は、前記役抽選処理のそれぞれ異なる抽選結果、又はそれぞれ異なる入賞結果となったことに基づき発生することを特徴とする特徴B11に記載の遊技機。
特徴B12によれば、役抽選処理の抽選結果又は入賞結果に対応して特典側ポイント及び終了側ポイントが発生することとなるため、抽選結果又は入賞結果への注目度を高めることが可能となる。
特徴B13.終了側ポイント表示(終了側ポイント表示領域PA1)が行われるように表示手段を制御する終了側表示制御手段(サブ側MPU82におけるステップS1605、ステップS2007、ステップS2009又はステップS2408の処理を実行することに基づき演出用データの設定処理を実行する機能)を備え、
前記終了側ポイント表示が前記終了基準ポイントの発生に対応した表示となった場合、前記特典付与手段による前記特典の付与機会が消失する構成であることを特徴とする特徴B10乃至B12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B13によれば、終了側ポイント表示が行われることにより、終了側ポイントの合計がどの程度となっているかを遊技者に確認させることが可能となる。これにより、遊技者は、終了側ポイント表示及び特典側ポイント表示の両方を見比べながら特典の付与が発生する可能性を予測することが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
特徴B14.前記終了側表示制御手段は、前記特典側ポイント表示の態様が前記第1表示態様及び前記第2表示態様のいずれであっても、前記終了側ポイント発生手段により終了側ポイントが発生する場合にそれに対応した前記終了側ポイント表示が行われるようにするものであることを特徴とする特徴B13に記載の遊技機。
特徴B14によれば、第1表示態様及び第2表示態様のいずれであっても終了側ポイント表示については一定の態様で行われるため、特典の付与機会が消失するか否かの判断については容易に行うことができるようにすることが可能となり、遊技内容が複雑になり過ぎてしまうことを抑制することが可能となる。
特徴B15.前記表示制御手段は、前記特典側ポイントが付与されて前記特典側ポイント表示の内容が変更される場合に味方キャラクタが敵キャラクタに攻撃するような表示が行われるようにし、前記終了側ポイントが発生して前記終了側ポイント表示の内容が変更される場合に敵キャラクタが味方キャラクタに攻撃するような表示が行われるように前記表示手段を表示制御するキャラクタ表示制御手段(サブ側MPU82における演出用データの設定処理を実行する機能)を備え、
前記終了側ポイント表示は前記味方キャラクタに対応付けて表示され、前記特典側ポイント表示は前記敵キャラクタに対応付けて表示されることを特徴とする特徴B13又はB14に記載の遊技機。
特徴B15によれば、味方キャラクタ及び敵キャラクタを利用した対決演出と関連付けながら特典側ポイント表示と終了側ポイント表示とを確認させることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
なお、「攻撃するような表示」とは、各キャラクタのそれまでの状況よりも味方キャラクタが有利となり敵キャラクタが不利となった印象を遊技者に与えることが可能な表示であればよく、例えば、味方キャラクタが敵キャラクタに身体的な接触を行うことにより味方キャラクタが有利となり敵キャラクタが不利となる表示が挙げられ、それ以外にもテニスや野球などのスポーツの対決において味方キャラクタが得点を得るような表示や、ゴールを目指す対決において味方キャラクタが敵キャラクタとの距離を縮めたり敵キャラクタよりもゴールに近づくような表示が挙げられる。これは以下も同様である。
特徴B16.前記キャラクタ表示制御手段は、
前記特典側ポイントが付与される場合において前記特典側ポイント表示に反映されるポイントの値の大きさに応じて前記味方キャラクタの攻撃態様を選択する攻撃態様選択手段(第1の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS1207、ステップS1407、ステップS1504、ステップS1508の処理を実行する機能、第2の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS1707、ステップS1807、ステップS1905、ステップS1909の処理を実行する機能)と、
前記特典側ポイントが付与される場合において前記ストック分を含めて前記特典側ポイント表示に反映される場合、当該反映されるポイントの値の大きさに関係なく、前記攻撃態様選択手段において前記ポイントの値の大きさが所定値以上である場合に選択される攻撃態様が発生するようにする手段(第1の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS1409、ステップS1511の処理を実行する機能、第2の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS1809、ステップS1913の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする特徴B15に記載の遊技機。
特徴B16によれば、特典側ポイント表示に反映されるポイントの値の大きさに応じて味方キャラクタの攻撃態様が選択されるため、当該攻撃態様を多様化させることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。また、ストック分のポイントを含めて特典側ポイントが特典側ポイント表示に反映される場合には、その際に反映されるポイントの値の大きさに関係なく、所定のポイント値以上の大きさに対応した攻撃態様が選択されるため、その際の遊技者の期待感を好適に高めることが可能となる。
特徴B17.前記味方キャラクタの種類として、前記第1表示態様に対応した第1味方キャラクタと、前記第2表示態様に対応した第2味方キャラクタとが設定されており、
前記キャラクタ表示制御手段は、前記第1表示態様に設定されている場合には前記第1味方キャラクタと前記敵キャラクタとの対決演出が行われ、前記第2表示態様に設定されている場合には前記第2味方キャラクタと前記敵キャラクタとの対決演出が行われるようにするものであることを特徴とする特徴B13乃至B16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B17によれば、第1表示態様及び第2表示態様のそれぞれに対応した種類の味方キャラクタが表示されるため、第1表示態様と第2表示態様とで表示演出の内容を大きく相違させることが可能となる。
特徴B18.前記第2表示制御手段は、
前記ストック分のポイントを記憶するストック記憶手段(第2の実施形態では表示ストックポイントエリア134、第3の実施形態ではストックポイントエリア125)と、
当該ストック記憶手段にポイントがストックされていること又はストックされていたことを遊技者に認識可能とさせる演出が行われるようにするストック対応制御手段(第2の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS1918の処理を実行する機能、第3の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS2507の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B17のいずれか1に記載の遊技機。
第2表示態様が設定されている場合、特典側ポイントが付与されるとしてもポイントのストックが発生するため、特典側ポイント表示においてポイントの大きな変動を発生させることが可能となる反面、ストックされたまま特典側ポイント表示が終了されるとポイントの変動が少ないまま当該表示演出が終了してしまう可能性がある。そうすると、遊技者が第2表示態様を選択しなくなってしまうおそれがある。これに対して、特徴B18によれば、ポイントがストックされていること又はストックされていたことを遊技者に認識させることが可能となり、上記のような不都合の発生を抑制することが可能となる。
特徴B19.所定契機(IV=8で当選となりダメージ発生抽選処理にてダメージ発生当選となる場合)が発生した場合に終了側ポイントを発生させる終了側ポイント発生手段(第1の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS1604の処理を実行する機能、第2の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS2004の処理を実行する機能、第3の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS2407の処理を実行する機能)を備え、
前記特典付与手段は、前記終了側ポイント発生手段が発生させた終了側ポイントが終了基準ポイント以上となるまでに前記特典側ポイント付与手段により付与されたポイントが所定ポイント以上となった場合に前記特典を付与するものであり、
終了側ポイント表示(終了側ポイント表示領域PA1)が行われるように表示手段を制御する終了側表示制御手段(サブ側MPU82におけるステップS1605、ステップS2007、ステップS2009又はステップS2408の処理を実行することに基づき演出用データの設定処理を実行する機能)を備え、
前記終了側ポイント表示が前記終了基準ポイントの発生に対応した表示となった場合、前記特典付与手段による前記特典の付与機会が消失する構成であり、
前記ストック対応制御手段は、前記ストック記憶手段にポイントがストックされている状況で前記終了側ポイントが発生することを少なくとも一の条件として、当該ストックされている分のポイントを前記特典側ポイント表示に反映させる非付与時反映手段(サブ側MPU82におけるステップS2009の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B18に記載の遊技機。
特徴B19によれば、ポイントがストックされている場合、終了側ポイントが発生した場合にそれに合わせてそのストック分のポイントが特典側ポイント表示に反映される。これにより、ポイントがストックされた状態のまま特典付与の発生機会が消失してしまう可能性が低減される。
特徴B20.前記非付与時反映手段は、前記終了側ポイントが発生する場合であってその終了側ポイントが発生した後における当該終了側ポイントの合計が特定のポイント又は特定のポイント以上であることを少なくとも一の条件として、前記ストック記憶手段にストックされている分のポイントを前記特典側ポイント表示に反映させるものであることを特徴とする特徴B19に記載の遊技機。
特徴B20によれば、終了側ポイントが発生した場合にそれに合わせてストック分のポイントが特典側ポイント表示に反映される頻度をある程度抑えることが可能となる。特に、当該反映は、終了側ポイントの合計が終了基準ポイントに達するまでに必要な残りポイントがある程度少なくなった場合に発生するため、ポイントがストックされた状態のまま特典付与の発生機会が消失してしまう可能性を低減しながら、上記反映される頻度をある程度抑えることが可能となる。
特徴B21.前記非付与時反映手段は、前記終了側ポイントが発生する場合であってその終了側ポイントが発生した後であっても前記終了基準ポイントに達しない状況下において、前記ストック記憶手段にストックされている分のポイントを前記特典側ポイント表示に反映させるものであることを特徴とする特徴B19又はB20に記載の遊技機。
特徴B21によれば、終了側ポイントが発生した場合にそれに合わせてストック分のポイントが特典側ポイント表示に反映されることが、終了側ポイントが終了基準ポイントに達する状況下以外において発生するため、当該反映が発生することへの期待感を高めることが可能となる。
特徴B22.前記表示制御手段は、前記特典側ポイントが付与される場合に味方キャラクタが敵キャラクタに攻撃するような表示が行われるようにし、前記終了側ポイントが発生する場合に敵キャラクタが味方キャラクタに攻撃するような表示が行われるように前記表示手段を表示制御するキャラクタ表示制御手段(サブ側MPU82における演出用データの設定処理を実行する機能)を備え、
当該キャラクタ表示制御手段は、前記非付与時反映手段による前記反映が行われる場合、前記敵キャラクタによる攻撃及び前記味方キャラクタによる攻撃の両方が行われるようにするものであることを特徴とする特徴B19乃至B21のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B22によれば、終了側ポイントが発生した場合にそれに合わせてストック分のポイントが特典側ポイント表示に反映される場合、敵キャラクタによる攻撃と味方キャラクタによる攻撃との両方が発生する演出が行われる。これにより、当該反映が行われることを遊技者が明確に認識し易くなる。
特徴B23.前記特典付与手段は、前記特典の付与として、遊技状態が遊技者に有利な有利遊技状態(分岐前AT状態)であるようにするものであり、付与された特典側ポイントの合計が前記所定ポイント以上となった場合、前記特典側ポイント表示の内容に関係なく遊技状態が前記有利遊技状態であるようにするものであり、
前記第2表示制御手段は、
前記特典側ポイント付与手段により特典側ポイントが付与されることで特典側ポイントの合計が前記所定ポイント以上となる場合であっても前記特典側ポイント表示が前記所定ポイントの付与に対応した表示とならないようにして当該特典側ポイント表示を継続させる継続手段(サブ側MPU82におけるステップS1916〜ステップS1918の処理を実行する機能)と、
前記所定契機又は当該所定契機を発生させるために必要な事象が発生したことに基づいて、前記特典側ポイント表示が前記所定ポイントの付与に対応した表示となるようにし、前記継続手段により前記特典側ポイント表示が継続された状態を終了させる継続終了手段(サブ側MPU82におけるステップS2302の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴B19乃至B22のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B23によれば、終了側ポイントの発生契機となる所定契機又は当該所定契機を発生させるために必要な事象が発生した場合にストック分のポイントが特典側ポイント表示に反映されて所定ポイントの付与に対応した表示が行われる状況が起こり得ることとなる。これにより、当該反映が発生することへの期待感を高めることが可能となる。
特徴B24.前記表示制御手段は、前記特典側ポイントが付与される場合に味方キャラクタが敵キャラクタに攻撃するような表示が行われるようにし、前記終了側ポイントが発生する場合に敵キャラクタが味方キャラクタに攻撃するような表示が行われるように前記表示手段を表示制御するキャラクタ表示制御手段(サブ側MPU82における演出用データの設定処理を実行する機能)を備え、
当該キャラクタ表示制御手段は、前記非付与時反映手段による前記反映が行われる場合及び前記継続終了手段により前記継続された状態が終了される場合、前記敵キャラクタによる攻撃及び前記味方キャラクタによる攻撃の両方が行われるようにするものであることを特徴とする特徴B23に記載の遊技機。
特徴B24によれば、終了側ポイントが発生した場合にそれに合わせてストック分のポイントが特典側ポイント表示に反映される場合、敵キャラクタによる攻撃と味方キャラクタによる攻撃との両方が発生する演出が行われる。これにより、当該反映が行われることを遊技者が明確に認識し易くなる。また、当該演出が行われる場合、有利遊技状態が発生し得るため、当該演出が行われることへの期待感を高めることが可能となる。
特徴B25.前記第2表示制御手段は、前記継続手段により前記特典側ポイント表示が継続されている場合に前記所定契機とは異なる契機が発生したことに基づいて、前記継続手段により前記特典側ポイント表示が継続された状態を終了させる別終了手段(サブ側MPU82におけるステップS2305の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B23又はB24に記載の遊技機。
特徴B25によれば、有利遊技状態となっているにも関わらず特典側ポイント表示が行われている状況が継続し続けてしまう可能性が低減される。
特徴B26.絵柄を可変表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
当該始動操作手段が操作された場合に役抽選処理を実行する役抽選実行手段(主側MPU72におけるステップS206の処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示されたことに基づいて入賞対応特典を遊技者に付与する入賞対応付与手段(主側MPU72におけるメダル払出処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定契機は前記役抽選処理にて所定役に当選した場合又は当該所定役に入賞した場合に発生し、前記異なる契機は前記役抽選処理にて前記所定役の当選とは異なる抽選結果となった場合又は当該抽選結果に対応した入賞結果となった場合に発生することを特徴とする特徴B25に記載の遊技機。
特徴B26によれば、終了側ポイントが発生した場合にそれに合わせてストック分のポイントが特典側ポイント表示に反映させる演出が抽選結果又は入賞結果に応じて発生するとともに、有利遊技状態となった後においても特典側ポイント表示が継続されている状態の解除も抽選結果又は入賞結果に応じて発生する。これにより、抽選結果又は入賞結果への注目度を高めることが可能となるとともに、役抽選処理の結果又は入賞処理の結果を利用しながら所定の頻度で上記継続されている状態を解除することが可能となる。
特徴B27.前記ストック対応制御手段は、前記ストック記憶手段に記憶されているストック分のポイントに対応したストック対応表示(ストックポイント表示領域PA3)が行われるように前記表示手段を制御するものであることを特徴とする特徴B18乃至B26のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B27によれば、ストック対応表示が行われることにより、ストック分のポイントがどの程度であるかを遊技者に確認又は予測させることが可能となる。これにより、ポイントがストックされた状態のまま特典付与の発生機会が消失する場合であっても、どの程度のポイントを既に獲得していたのかを遊技者に認識させることが可能となり、第2表示態様を選択した場合であってポイントのストックが多く発生した場合であっても特典側ポイントが所定ポイント以上となることへの期待感を高めることが可能となる。
特徴B28.前記ストック対応制御手段は、前記ストック対応表示として、前記特典側ポイント表示における残りポイントと前記ストック分のポイントとの割合に応じた表示が行われるようにするものであることを特徴とする特徴B27に記載の遊技機。
特徴B28によれば、特典側ポイント表示における残ポイントとの関係でストック分のポイントがどの程度となっているのかを遊技者が認識し易くなり、ポイントがストックされた場合における遊技者の期待感を好適に高めることが可能となる。
特徴B29.所定契機(IV=8で当選となりダメージ発生抽選処理にてダメージ発生当選となる場合)が発生した場合に終了側ポイントを発生させる終了側ポイント発生手段(第1の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS1604の処理を実行する機能、第2の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS2004の処理を実行する機能、第3の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS2407の処理を実行する機能)を備え、
前記特典付与手段は、前記終了側ポイント発生手段が発生させた終了側ポイントが終了基準ポイント以上となるまでに前記ポイント付与手段により付与されたポイントが所定ポイント以上となった場合に前記特典を付与するものであり、
終了側ポイント表示(終了側ポイント表示領域PA1)が行われるように表示手段(画像表示装置66)を制御する終了側表示制御手段(サブ側MPU82におけるステップS1605、ステップS2007、ステップS2009又はステップS2408の処理を実行することに基づき演出用データの設定処理を実行する機能)を備え、
前記終了側ポイント表示が前記終了基準ポイントの発生に対応した表示となった場合、前記特典付与手段による前記特典の付与機会が消失する構成であり、
前記表示制御手段は、前記特典側ポイントが付与される場合に味方キャラクタが敵キャラクタに攻撃するような表示が行われるようにし、前記終了側ポイントが発生する場合に敵キャラクタが味方キャラクタに攻撃するような表示が行われるように前記表示手段を表示制御するキャラクタ表示制御手段(サブ側MPU82における演出用データの設定処理を実行する機能)を備え、
前記終了側ポイント表示及び前記ストック対応表示は前記味方キャラクタに対応付けて表示され、前記特典側ポイント表示は前記敵キャラクタに対応付けて表示されることを特徴とする特徴B27又はB28に記載の遊技機。
特徴B29によれば、味方キャラクタ及び敵キャラクタを利用した対決演出と関連付けながら特典側ポイント表示、終了側ポイント表示及びストック対応表示を確認させることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
特徴B30.前記第1表示態様が前記態様設定手段により設定されている場合、前記ストック対応表示は行われないことを特徴とする特徴B27乃至B29のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B30によれば、ストック対応表示を行うか否かによっても第1表示態様と第2表示態様との間における表示内容を相違させることが可能となり、表示内容の多様化が図られる。
特徴B31.前記所定契機が発生した場合における前記終了側ポイントの発生態様が相違する複数の発生態様状態が設定されており、
前記発生態様状態に対応した発生態様対応表示(ダメージ度合表示領域PA4)が行われるように前記表示手段を制御する態様制御手段(サブ側MPU82におけるステップS2509の処理を実行する機能)を備え、
前記終了側ポイント表示及び前記ストック対応表示は前記味方キャラクタに対応付けて表示され、前記特典側ポイント表示及び前記発生態様対応表示は前記敵キャラクタに対応付けて表示されることを特徴とする特徴B27乃至B30のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B31によれば、味方キャラクタ及び敵キャラクタを利用した対決演出と関連付けながら特典側ポイント表示、終了側ポイント表示、ストック対応表示及び発生態様対応表示を確認させることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。特に、本構成によれば、味方キャラクタについての終了側ポイント表示に対の関係となるように敵キャラクタについての特典側ポイント表示が行われ、味方キャラクタについてのストック対応表示に対の関係となるように敵キャラクタについての発生態様対応表示が行われる。これにより、上記各表示を各キャラクタとの関係で好適に行うことが可能となる。
特徴B32.絵柄を可変表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
当該始動操作手段が操作された場合に役抽選処理を実行する役抽選実行手段(主側MPU72におけるステップS206の処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示されたことに基づいて入賞対応特典を遊技者に付与する入賞対応付与手段(主側MPU72におけるメダル払出処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定契機は前記役抽選処理にて特定役に当選した場合又は当該特定役に入賞した場合に発生することを特徴とする特徴B1乃至B31のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B32によれば、役抽選処理の抽選結果又は入賞結果に応じて特典側ポイントが発生することとなるため、抽選結果又は入賞結果への注目度を高めることが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.特定契機(IV=5,6,9,10,14で当選となりアタック発生抽選処理にてアタック発生当選となる場合、IV=7,11〜13,15,16で当選となる場合)が発生した場合に特典側ポイントを付与する特典側ポイント付与手段(第1の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS1207、ステップS1406、ステップS1408、ステップS1503、ステップS1506、ステップS1507及びステップS1509の処理を実行する機能、第2の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS1707、ステップS1806、ステップS1808及びステップS1902の処理を実行する機能)と、
当該特典側ポイント付与手段により付与された特典側ポイントが所定ポイント以上となった場合に遊技者に有利な特典を付与する特典付与手段(第1の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS1212の処理を実行する機能、第2の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS2102及びステップS2105の処理を実行する機能)と、
特典側ポイント表示(継続側ポイント表示領域PA2)が行われるように表示手段(画像表示装置66)を表示制御する表示制御手段(サブ側MPU82における演出用データの設定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特典側ポイント表示が前記所定ポイントの付与に対応した表示となった場合、前記特典付与手段により前記特典が付与される構成であり、
前記表示制御手段は、
前記特典側ポイント表示の態様を第1表示態様(第1味方キャラクタCH1が表示される態様)及び第2表示態様(第2味方キャラクタCH2が表示される態様)を含めた複数種類の表示態様の中から遊技者により選択された表示態様に設定する態様設定手段(サブ側MPU82における選択用処理を実行する機能)と、
前記第1表示態様が前記態様設定手段により設定されている場合、前記特典側ポイント付与手段により特典側ポイントが付与される場合にそれに対応した特典側ポイント表示が行われるようにする第1表示制御手段(第1の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS1404にて否定判定をしてステップS1407の処理を実行する機能、及びステップS1504の処理を実行する機能、第2の実施形態ではステップS1804にて否定判定をしてステップS1807の処理を実行する機能、及びステップS1905の処理を実行する機能)と、
前記第2表示態様が前記態様設定手段により設定されている場合、前記特典側ポイント付与手段により特典側ポイントが付与されたとしてもその特典側ポイントの全部又は一部が前記特典側ポイント表示に反映されないようにストックし、その後に反映契機が発生した場合にそのストック分が前記特典側ポイント表示に反映されるようにする第2表示制御手段(第1の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS1404にて肯定判定をした後にステップS1407の処理を実行する機能、及びステップS1409、ステップS1508、ステップS1511の処理を実行する機能、第2の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS1803にて肯定判定をした後にステップS1807の処理を実行する機能、及びステップS1809、ステップS1909、ステップS1913、ステップS1918の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2表示制御手段は、
前記ストック分のポイントを記憶するストック記憶手段(第2の実施形態では表示ストックポイントエリア134、第3の実施形態ではストックポイントエリア125)と、
当該ストック記憶手段にポイントがストックされていること又はストックされていたことを遊技者に認識可能とさせる演出が行われるようにするストック対応制御手段(第2の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS1918の処理を実行する機能、第3の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS2507の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、特典側ポイントが付与され、さらにその合計が所定ポイント以上となることにより特典が付与されるため、遊技者は特定契機が発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、さらに付与された特典側ポイントの合計が所定ポイント以上となるか否かに注目しながら遊技を行うこととなる。
この場合に、特典側ポイント表示が行われることにより、特典側ポイントの合計がどの程度となっているかを遊技者に確認させることが可能となる。これにより、所定ポイント以上となることへの期待感を高めることが可能となる。
また、遊技者により第1表示態様が選択された場合には特典側ポイントがストックされることなく特典側ポイント表示に反映され、遊技者により第2表示態様が選択された場合には特典側ポイントがストックされながら特典側ポイント表示が行われる。これにより、第1表示態様では特典側ポイント表示におけるポイントの変動が安定して発生し、第2表示態様では特典側ポイント表示におけるポイントの変動が不安定となるものの大きな変動が発生し易くなる。よって、特典側ポイント表示の態様を多様化することが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。さらに第1表示態様とするか第2表示態様とするかの選択が遊技者により行われるため、遊技者の好みに応じて表示態様を選択することが可能となる。
ここで、第2表示態様が設定されている場合、特典側ポイントが付与されるとしてもポイントのストックが発生するため、特典側ポイント表示においてポイントの大きな変動を発生させることが可能となる反面、ストックされたまま特典側ポイント表示が終了されるとポイントの変動が少ないまま当該表示演出が終了してしまう可能性がある。そうすると、遊技者が第2表示態様を選択しなくなってしまうおそれがある。これに対して、ポイントがストックされていること又はストックされていたことを遊技者に認識可能とさせる演出が行われることにより、ポイントがストックされていること又はストックされていたことを遊技者に認識させることが可能となり、上記のような不都合の発生を抑制することが可能となる。
特徴C2.前記態様設定手段により前記第1表示態様が設定されている場合及び前記第2表示態様が設定されている場合のいずれであっても、前記特典の付与率が同一又は当該付与率の差異が遊技者にとって当該付与率が同一であると認識される程度であることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、第1表示態様が設定されている場合及び第2表示態様が設定されている場合のいずれであっても有利度が変化しないため、特典側ポイント表示の態様の多様化を図りながら、特典の付与率の一定化を図ることが可能となる。これにより、第1表示態様及び第2表示態様のいずれを選択した場合であっても遊技者に有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。
特徴C3.前記態様設定手段により前記第1表示態様が設定されている場合及び前記第2表示態様が設定されている場合のいずれであっても、前記特典側ポイント付与手段による特典側ポイントの付与態様が同一であることを特徴とする特徴C1又はC2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、第1表示態様が設定されている場合及び第2表示態様が設定されている場合のいずれであっても特典側ポイントの付与態様が同一であるため、特典側ポイント表示の態様の多様化を図りながら、遊技機の設計の容易化が図られるとともに遊技機の試験を行う場合の試験態様の簡素化が図られる。また、第1表示態様及び第2表示態様のいずれを選択した場合であっても遊技者に有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。
特徴C4.前記ストック対応制御手段は、前記ストック記憶手段に記憶されているストック分のポイントに対応したストック対応表示(ストックポイント表示領域PA3)が行われるように前記表示手段を制御するものであることを特徴とする特徴C1乃至C3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C4によれば、ストック対応表示が行われることにより、ストック分のポイントがどの程度であるかを遊技者に確認又は予測させることが可能となる。これにより、ポイントがストックされた場合における遊技者の期待感を好適に高めることが可能となる。
特徴C5.前記ストック対応制御手段は、前記ストック対応表示として、前記特典側ポイント表示における残りポイントと前記ストック分のポイントとの割合に応じた表示が行われるようにするものであることを特徴とする特徴C4に記載の遊技機。
特徴C5によれば、特典側ポイント表示における残ポイントとの関係でストック分のポイントがどの程度となっているのかを遊技者が認識し易くなり、ポイントがストックされた場合における遊技者の期待感を好適に高めることが可能となる。
特徴C6.所定契機(IV=8で当選となりダメージ発生抽選処理にてダメージ発生当選となる場合)が発生した場合に終了側ポイントを発生させる終了側ポイント発生手段(第1の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS1604の処理を実行する機能、第2の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS2004の処理を実行する機能、第3の実施形態ではサブ側MPU82におけるステップS2407の処理を実行する機能)を備え、
前記特典付与手段は、前記終了側ポイント発生手段が発生させた終了側ポイントが終了基準ポイント以上となるまでに前記ポイント付与手段により付与されたポイントが所定ポイント以上となった場合に前記特典を付与するものであり、
終了側ポイント表示(終了側ポイント表示領域PA1)が行われるように表示手段(画像表示装置66)を制御する終了側表示制御手段(サブ側MPU82におけるステップS1605、ステップS2007、ステップS2009又はステップS2408の処理を実行することに基づき演出用データの設定処理を実行する機能)を備え、
前記終了側ポイント表示が前記終了基準ポイントの発生に対応した表示となった場合、前記特典付与手段による前記特典の付与機会が消失する構成であり、
前記表示制御手段は、前記特典側ポイントが付与される場合に味方キャラクタが敵キャラクタに攻撃するような表示が行われるようにし、前記終了側ポイントが発生する場合に敵キャラクタが味方キャラクタに攻撃するような表示が行われるように前記表示手段を表示制御するキャラクタ表示制御手段(サブ側MPU82における演出用データの設定処理を実行する機能)を備え、
前記終了側ポイント表示及び前記ストック対応表示は前記味方キャラクタに対応付けて表示され、前記特典側ポイント表示は前記敵キャラクタに対応付けて表示されることを特徴とする特徴C4又はC5に記載の遊技機。
特徴C6によれば、味方キャラクタ及び敵キャラクタを利用した対決演出と関連付けながら特典側ポイント表示、終了側ポイント表示及びストック対応表示を確認させることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
特徴C7.前記態様設定手段により前記第1表示態様が設定されている場合及び前記第2表示態様が設定されている場合のいずれであっても、前記終了側ポイント発生手段による終了側ポイントの発生態様が同一であることを特徴とする特徴C6に記載の遊技機。
特徴C7によれば、第1表示態様が設定されている場合及び第2表示態様が設定されている場合のいずれであっても特典側ポイントの付与態様が同一であるとともに終了側ポイントの発生態様が同一であるため、特典側ポイント表示の態様の多様化を図りながら、遊技機の設計の容易化が図られるとともに遊技機の試験を行う場合の試験態様の簡素化が図られる。また、第1表示態様及び第2表示態様のいずれを選択した場合であっても遊技者に有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。
特徴C8.前記第1表示態様が前記態様設定手段により設定されている場合、前記ストック対応表示は行われないことを特徴とする特徴C4乃至C7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C8によれば、ストック対応表示を行うか否かによっても第1表示態様と第2表示態様との間における表示内容を相違させることが可能となり、表示内容の多様化が図られる。
特徴C9.前記所定契機が発生した場合における前記終了側ポイントの発生態様が相違する複数の発生態様状態が設定されており、
前記発生態様状態に対応した発生態様対応表示(ダメージ度合表示領域PA4)が行われるように前記表示手段を制御する態様制御手段(サブ側MPU82におけるステップS2509の処理を実行する機能)を備え、
前記終了側ポイント表示及び前記ストック対応表示は前記味方キャラクタに対応付けて表示され、前記特典側ポイント表示及び前記発生態様対応表示は前記敵キャラクタに対応付けて表示されることを特徴とする特徴C4乃至C8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C9によれば、味方キャラクタ及び敵キャラクタを利用した対決演出と関連付けながら特典側ポイント表示、終了側ポイント表示、ストック対応表示及び発生態様対応表示を確認させることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。特に、本構成によれば、味方キャラクタについての終了側ポイント表示に対の関係となるように敵キャラクタについての継続側ポイント表示が行われ、味方キャラクタについてのストック対応表示に対の関係となるように敵キャラクタについての発生態様対応表示が行われる。これにより、上記各表示を各キャラクタとの関係で好適に行うことが可能となる。
特徴C10.前記特典側ポイント付与手段により特典側ポイントが付与される場合に前記反映契機が発生し得ることを特徴とする特徴C1乃至C9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C10によれば、ストック分のポイントが特典側ポイント表示に反映させる場合の契機が、特典側ポイントが付与されて特典側ポイント表示が反映される場合の契機と同一となるため、特典側ポイント表示の変動が発生するタイミングが遊技者にとって分かり易くなる。また、特典側ポイントが付与される場合にそれに合わせてストック分のポイントが特典側ポイント表示に反映されるため、ストック分のポイントが反映される場合における特典側ポイント表示の変動分を大きくすることが可能となる。
特徴C11.前記特典側ポイント付与手段により特典側ポイントが付与される場合であって当該付与される特典側ポイントとその時点の前記ストック分との和が、前記所定ポイント以上となるのに必要な残ポイント分以上である場合に前記反映契機が発生し得ることを特徴とする特徴C1乃至C10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C11によれば、ストック分のポイントが特典側ポイント表示に反映される場合というのは、特典側ポイントの合計が所定ポイント以上となり特典の付与が発生する場合であるため、ストック分のポイントが反映されることに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。
特徴C12.前記特典側ポイント付与手段により付与された特典側ポイントのうち前記ストック記憶手段にストックされていない分の特典側ポイントに対応した情報を記憶する付与ポイント記憶手段(第1の実施形態では継続条件ポイントエリア124、第2の実施形態では表示継続条件ポイントエリア133)を備え、
前記第2表示制御手段は、前記付与ポイント記憶手段に記憶されている情報に対応した特典側ポイント表示が行われるようにするものであることを特徴とする特徴C1乃至C11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C12によれば、特典側ポイントが付与される場合、ストック分がストック記憶手段に記憶され、非ストック分に対応した情報が付与ポイント記憶手段に記憶されるため、ストック分と非ストック分を区別して記憶する場合の処理構成の簡素化が図られる。また、このようにストック分と非ストック分とが区別して記憶される構成であることにより、特典側ポイント表示に際しては付与ポイント記憶手段のみを参照すればよく、特典側ポイント表示を行う場合の処理負荷の軽減が図られる。
特徴C13.前記第2表示制御手段は、前記特典側ポイント付与手段により特典側ポイントが付与されることで当該特典側ポイントの合計が前記所定ポイント以上となる場合、その付与タイミングにおける特典側ポイントについて前記ストックを行うことなく前記特典側ポイント表示に反映されるようにする手段(第1の実施形態ではステップS1409の処理を実行する機能、及びステップS1505にて肯定判定をした後にステップS1508、ステップS1511の処理を実行する機能、第2の実施形態ではステップS1809の処理を実行する機能、及びステップS1906にて肯定判定をした後にステップS1909、ステップS1913の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C13によれば、特典側ポイントの合計が所定ポイント以上となる場合には特典側ポイントのストックは発生しないため、所定ポイント以上となり特典が付与されるタイミングと、特典側ポイント表示の表示態様が所定ポイント以上となったことに対応した態様となるタイミングとを一致させることが可能となる。これにより、特典が付与される場合には特典側ポイント表示が所定ポイントの付与に対応した表示となるようにすることが可能となり、特典側ポイント表示への注目度が高められる。
特徴C14.前記特典付与手段は、前記特典の付与として、遊技状態が遊技者に有利な有利遊技状態(分岐前AT状態)であるようにするものであり、付与された特典側ポイントの合計が前記所定ポイント以上となった場合、前記特典側ポイント表示の内容に関係なく遊技状態が前記有利遊技状態であるようにするものであり、
前記第2表示制御手段は、前記特典側ポイント付与手段により特典側ポイントが付与されることで特典側ポイントの合計が前記所定ポイント以上となる場合であっても前記特典側ポイント表示が前記所定ポイントの付与に対応した表示とならないようにして当該特典側ポイント表示を継続させる継続手段(サブ側MPU82におけるステップS1916〜ステップS1918の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C14によれば、実際には有利遊技状態への移行が発生している状況下において特典側ポイントの合計が所定ポイント以上となっていないような特典側ポイント表示を行うことが可能となり、特典側ポイント表示を利用した演出の実行態様を多様化することが可能となる。
特徴C15.絵柄を可変表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
当該始動操作手段が操作された場合に役抽選処理を実行する役抽選実行手段(主側MPU72におけるステップS206の処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示されたことに基づいて入賞対応特典を遊技者に付与する入賞対応付与手段(主側MPU72におけるメダル払出処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定契機は前記役抽選処理にて特定役に当選した場合又は当該特定役に入賞した場合に発生することを特徴とする特徴C1乃至C14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C15によれば、役抽選処理の抽選結果又は入賞結果に応じて特典側ポイントが発生することとなるため、抽選結果又は入賞結果への注目度を高めることが可能となる。
<特徴D群>
特徴D1.特定契機(IV=5,6,9,10,14で当選となりアタック発生抽選処理にてアタック発生当選となる場合、IV=7,11〜13,15,16で当選となる場合)が発生した場合に特典側ポイントを付与する特典側ポイント付与手段(サブ側MPU82におけるステップS1707、ステップS1806、ステップS1808及びステップS1902の処理を実行する機能)と、
所定契機(IV=8で当選となりダメージ発生抽選処理にてダメージ発生当選となる場合)が発生した場合に終了側ポイントを発生させる終了側ポイント発生手段(サブ側MPU82におけるステップS2004の処理を実行する機能)と、
当該終了側ポイント発生手段が発生させた終了側ポイントが終了基準ポイント以上となるまでに前記特典側ポイント付与手段により付与されたポイントが所定ポイント以上となった場合に前記特典を付与する特典付与手段(サブ側MPU82におけるステップS2102及びステップS2105の処理を実行する機能)と、
特典側ポイント表示(継続側ポイント表示領域PA2)が行われるように表示手段(画像表示装置66)を表示制御する表示制御手段(サブ側MPU82における演出用データの設定処理を実行する機能)と、
終了側ポイント表示(終了側ポイント表示領域PA1)が行われるように表示手段(画像表示装置66)を制御する終了側表示制御手段(サブ側MPU82におけるステップS1605、ステップS2007、ステップS2009又はステップS2408の処理を実行することに基づき演出用データの設定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特典側ポイント表示が前記所定ポイントの付与に対応した表示となった場合、前記特典付与手段により前記特典が付与される構成であって、前記終了側ポイント表示が前記終了基準ポイントの発生に対応した表示となった場合、前記特典付与手段による前記特典の付与機会が消失する構成であり、
前記表示制御手段は、
前記特典側ポイント表示の態様を第1表示態様(第1味方キャラクタCH1が表示される態様)及び第2表示態様(第2味方キャラクタCH2が表示される態様)を含めた複数種類の表示態様の中から遊技者により選択された表示態様に設定する態様設定手段(サブ側MPU82における選択用処理を実行する機能)と、
前記第1表示態様が前記態様設定手段により設定されている場合、前記特典側ポイント付与手段により特典側ポイントが付与される場合にそれに対応した特典側ポイント表示が行われるようにする第1表示制御手段(サブ側MPU82におけるステップS1804にて否定判定をしてステップS1807の処理を実行する機能、及びステップS1905の処理を実行する機能)と、
前記第2表示態様が前記態様設定手段により設定されている場合、前記特典側ポイント付与手段により特典側ポイントが付与されたとしてもその特典側ポイントの全部又は一部が前記特典側ポイント表示に反映されないようにストックし、その後に反映契機が発生した場合にそのストック分が前記特典側ポイント表示に反映されるようにする第2表示制御手段(サブ側MPU82におけるステップS1803にて肯定判定をした後にステップS1807の処理を実行する機能、及びステップS1809、ステップS1909、ステップS1913、ステップS1918の処理を実行する機能)と、
を備え、
当該第2表示制御手段は、
前記ストック分のポイントを記憶するストック記憶手段(表示ストックポイントエリア134)と、
当該ストック記憶手段にポイントがストックされている状況で前記終了側ポイントが発生することを少なくとも一の条件として、当該ストックされている分のポイントを前記特典側ポイント表示に反映させる非付与時反映手段(サブ側MPU82におけるステップS2009の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、特典側ポイントが付与され、さらにその合計が所定ポイント以上となることにより特典が付与されるため、遊技者は特定契機が発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、さらに付与された特典側ポイントの合計が所定ポイント以上となるか否かに注目しながら遊技を行うこととなる。
また、終了側ポイントの合計が終了基準ポイント以上となるまでに特典側ポイントの合計が所定ポイント以上となるようにする必要があり、遊技者は特典側ポイントだけでなく終了側ポイントに注目しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上が図られる。また、終了側ポイントの合計が終了基準ポイント以上となることにより特典の付与機会が消失する構成とすることで、当該付与機会が消失するまでに要する期間の長さを不規則なものとすることが可能となり、遊技の多様化が図られる。
この場合に、特典側ポイント表示が行われることにより、特典側ポイントの合計がどの程度となっているかを遊技者に確認させることが可能となる。これにより、所定ポイント以上となることへの期待感を高めることが可能となる。また、終了側ポイント表示が行われることにより、終了側ポイントの合計がどの程度となっているかを遊技者に確認させることが可能となる。これにより、遊技者は、終了側ポイント表示及び特典側ポイント表示の両方を見比べながら特典の付与が発生する可能性を予測することが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
また、遊技者により第1表示態様が選択された場合には特典側ポイントがストックされることなく特典側ポイント表示に反映され、遊技者により第2表示態様が選択された場合には特典側ポイントがストックされながら特典側ポイント表示が行われる。これにより、第1表示態様では特典側ポイント表示におけるポイントの変動が安定して発生し、第2表示態様では特典側ポイント表示におけるポイントの変動が不安定となるものの大きな変動が発生し易くなる。よって、特典側ポイント表示の態様を多様化することが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。さらに第1表示態様とするか第2表示態様とするかの選択が遊技者により行われるため、遊技者の好みに応じて表示態様を選択することが可能となる。
また、第2表示態様が設定されている場合、特典側ポイントが付与されるとしてもポイントのストックが発生するため、特典側ポイント表示においてポイントの大きな変動を発生させることが可能となる反面、ストックされたまま特典側ポイント表示が終了されるとポイントの変動が少ないまま当該表示演出が終了してしまう可能性がある。そうすると、遊技者が第2表示態様を選択しなくなってしまうおそれがある。これに対して、ポイントがストックされている場合、終了側ポイントが発生した場合にそれに合わせてそのストック分のポイントが特典側ポイント表示に反映される。これにより、ポイントがストックされた状態のまま特典付与の発生機会が消失してしまう可能性が低減される。
特徴D2.前記態様設定手段により前記第1表示態様が設定されている場合及び前記第2表示態様が設定されている場合のいずれであっても、前記特典の付与率が同一又は当該付与率の差異が遊技者にとって当該付与率が同一であると認識される程度であることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、第1表示態様が設定されている場合及び第2表示態様が設定されている場合のいずれであっても有利度が変化しないため、特典側ポイント表示の態様の多様化を図りながら、特典の付与率の一定化を図ることが可能となる。これにより、第1表示態様及び第2表示態様のいずれを選択した場合であっても遊技者に有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。
特徴D3.前記態様設定手段により前記第1表示態様が設定されている場合及び前記第2表示態様が設定されている場合のいずれであっても、前記特典側ポイント付与手段による特典側ポイントの付与態様が同一であって前記終了側ポイント発生手段による終了側ポイントの発生態様が同一であることを特徴とする特徴D1又はD2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、第1表示態様が設定されている場合及び第2表示態様が設定されている場合のいずれであっても特典側ポイントの付与態様が同一であって終了側ポイントの発生態様が同一であるため、特典側ポイント表示の態様の多様化を図りながら、遊技機の設計の容易化が図られるとともに遊技機の試験を行う場合の試験態様の簡素化が図られる。また、第1表示態様及び第2表示態様のいずれを選択した場合であっても遊技者に有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。
特徴D4.前記非付与時反映手段は、前記終了側ポイントが発生する場合であってその終了側ポイントが発生した後における当該終了側ポイントの合計が特定のポイント又は特定のポイント以上であることを少なくとも一の条件として、前記ストック記憶手段にストックされている分のポイントを前記特典側ポイント表示に反映させるものであることを特徴とする特徴D1乃至D3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D4によれば、終了側ポイントが発生した場合にそれに合わせてストック分のポイントが特典側ポイント表示に反映される頻度をある程度抑えることが可能となる。特に、当該反映は、終了側ポイントの合計が終了基準ポイントに達するまでに必要な残りポイントがある程度少なくなった場合に発生するため、ストック分のポイントが多くなる機会を高めることが可能となる。
特徴D5.前記非付与時反映手段は、前記終了側ポイントが発生する場合であってその終了側ポイントが発生した後であっても前記終了基準ポイントに達しない状況下において、前記ストック記憶手段にストックされている分のポイントを前記特典側ポイント表示に反映させるものであることを特徴とする特徴D1乃至D4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D5によれば、終了側ポイントが発生した場合にそれに合わせてストック分のポイントが特典側ポイント表示に反映されることが、終了側ポイントが終了基準ポイントに達する状況下以外において発生するため、当該反映が発生することへの期待感を高めることが可能となる。
特徴D6.前記表示制御手段は、前記特典側ポイントが付与される場合に味方キャラクタが敵キャラクタに攻撃するような表示が行われるようにし、前記終了側ポイントが発生する場合に敵キャラクタが味方キャラクタに攻撃するような表示が行われるように前記表示手段を表示制御するキャラクタ表示制御手段(サブ側MPU82における演出用データの設定処理を実行する機能)を備え、
当該キャラクタ表示制御手段は、前記非付与時反映手段による前記反映が行われる場合、前記敵キャラクタによる攻撃及び前記味方キャラクタによる攻撃の両方が行われるようにするものであることを特徴とする特徴D1乃至D5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D6によれば、終了側ポイントが発生した場合にそれに合わせてストック分のポイントが特典側ポイント表示に反映される場合、敵キャラクタによる攻撃と味方キャラクタによる攻撃との両方が発生する演出が行われる。これにより、当該反映が行われることを遊技者が明確に認識し易くなる。
特徴D7.前記特典付与手段は、前記特典の付与として、遊技状態が遊技者に有利な有利遊技状態(分岐前AT状態)であるようにするものであり、付与された特典側ポイントの合計が前記所定ポイント以上となった場合、前記特典側ポイント表示の内容に関係なく遊技状態が前記有利遊技状態であるようにするものであり、
前記第2表示制御手段は、
前記特典側ポイント付与手段により特典側ポイントが付与されることで特典側ポイントの合計が前記所定ポイント以上となる場合であっても前記特典側ポイント表示が前記所定ポイントの付与に対応した表示とならないようにして当該特典側ポイント表示を継続させる継続手段(サブ側MPU82におけるステップS1916〜ステップS1918の処理を実行する機能)と、
前記所定契機又は当該所定契機を発生させるために必要な事象が発生したことに基づいて、前記ストック記憶手段にストックされている分のポイントを前記特典側ポイント表示に反映させて前記特典側ポイント表示が前記所定ポイントの付与に対応した表示となるようにし、前記継続手段により前記特典側ポイント表示が継続された状態を終了させる継続終了手段(サブ側MPU82におけるステップS2302の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴D1乃至D6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D7によれば、終了側ポイントの発生契機となる所定契機又は当該所定契機を発生させるために必要な事象が発生した場合にストック分のポイントが特典側ポイント表示に反映されて所定ポイントの付与に対応した表示が行われる状況が起こり得ることとなる。これにより、当該反映が発生することへの期待感を高めることが可能となる。
特徴D8.前記表示制御手段は、前記特典側ポイントが付与される場合に味方キャラクタが敵キャラクタに攻撃するような表示が行われるようにし、前記終了側ポイントが発生する場合に敵キャラクタが味方キャラクタに攻撃するような表示が行われるように前記表示手段を表示制御するキャラクタ表示制御手段(サブ側MPU82における演出用データの設定処理を実行する機能)を備え、
当該キャラクタ表示制御手段は、前記非付与時反映手段による前記反映が行われる場合及び前記継続終了手段により前記継続された状態が終了される場合、前記敵キャラクタによる攻撃及び前記味方キャラクタによる攻撃の両方が行われるようにするものであることを特徴とする特徴D7に記載の遊技機。
特徴D8によれば、終了側ポイントが発生した場合にそれに合わせてストック分のポイントが特典側ポイント表示に反映される場合、敵キャラクタによる攻撃と味方キャラクタによる攻撃との両方が発生する演出が行われる。これにより、当該反映が行われることを遊技者が明確に認識し易くなる。また、当該演出が行われる場合、有利遊技状態が発生し得るため、当該演出が行われることへの期待感を高めることが可能となる。
特徴D9.前記第2表示制御手段は、前記継続手段により前記特典側ポイント表示が継続されている場合に前記所定契機とは異なる契機が発生したことに基づいて、前記継続手段により前記特典側ポイント表示が継続された状態を終了させる別終了手段(サブ側MPU82におけるステップS2305の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D7又はD8に記載の遊技機。
特徴D9によれば、有利遊技状態となっているにも関わらず特典側ポイント表示が行われている状況が継続し続けてしまう可能性が低減される。
特徴D10.絵柄を可変表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
当該始動操作手段が操作された場合に役抽選処理を実行する役抽選実行手段(主側MPU72におけるステップS206の処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示されたことに基づいて入賞対応特典を遊技者に付与する入賞対応付与手段(主側MPU72におけるメダル払出処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定契機は前記役抽選処理にて所定役に当選した場合又は当該所定役に入賞した場合に発生し、前記異なる契機は前記役抽選処理にて前記所定役の当選とは異なる抽選結果となった場合又は当該抽選結果に対応した入賞結果となった場合に発生することを特徴とする特徴D9に記載の遊技機。
特徴D10によれば、終了側ポイントが発生した場合にそれに合わせてストック分のポイントが特典側ポイント表示に反映させる演出が抽選結果又は入賞結果に応じて発生するとともに、有利遊技状態となった後においても特典側ポイント表示が継続されている状態の解除も抽選結果又は入賞結果に応じて発生する。これにより、抽選結果又は入賞結果への注目度を高めることが可能となるとともに、役抽選処理の結果又は入賞処理の結果を利用しながら所定の頻度で上記継続されている状態を解除することが可能となる。
特徴D11.前記特典側ポイント付与手段により特典側ポイントが付与される場合に前記反映契機が発生し得ることを特徴とする特徴D1乃至D10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D11によれば、ストック分のポイントが特典側ポイント表示に反映させる場合の契機が、特典側ポイントが付与されて特典側ポイント表示が反映される場合の契機と同一となるため、特典側ポイント表示の変動が発生するタイミングが遊技者にとって分かり易くなる。また、特典側ポイントが付与される場合にそれに合わせてストック分のポイントが特典側ポイント表示に反映されるため、ストック分のポイントが反映される場合における特典側ポイント表示の変動分を大きくすることが可能となる。
特徴D12.前記特典側ポイント付与手段により特典側ポイントが付与される場合であって当該付与される特典側ポイントとその時点の前記ストック分との和が、前記所定ポイント以上となるのに必要な残ポイント分以上である場合に前記反映契機が発生し得ることを特徴とする特徴D1乃至D11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D12によれば、ストック分のポイントが特典側ポイント表示に反映される場合というのは、特典側ポイントの合計が所定ポイント以上となり特典の付与が発生する場合であるため、ストック分のポイントが反映されることに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。
特徴D13.前記特典側ポイント付与手段により付与された特典側ポイントのうち前記ストック記憶手段にストックされていない分の特典側ポイントに対応した情報を記憶する付与ポイント記憶手段(表示継続条件ポイントエリア133)を備え、
前記第2表示制御手段は、前記付与ポイント記憶手段に記憶されている情報に対応した特典側ポイント表示が行われるようにするものであることを特徴とする特徴D1乃至D12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D13によれば、特典側ポイントが付与される場合、ストック分がストック記憶手段に記憶され、非ストック分に対応した情報が付与ポイント記憶手段に記憶されるため、ストック分と非ストック分を区別して記憶する場合の処理構成の簡素化が図られる。また、このようにストック分と非ストック分とが区別して記憶される構成であることにより、特典側ポイント表示に際しては付与ポイント記憶手段のみを参照すればよく、特典側ポイント表示を行う場合の処理負荷の軽減が図られる。
特徴D14.前記第2表示制御手段は、前記特典側ポイント付与手段により特典側ポイントが付与されることで当該特典側ポイントの合計が前記所定ポイント以上となる場合、その付与タイミングにおける特典側ポイントについて前記ストックを行うことなく前記特典側ポイント表示に反映されるようにする手段(サブ側MPU82におけるステップS1809の処理を実行する機能、及びステップS1906にて肯定判定をした後にステップS1909、ステップS1913の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D1乃至D13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D14によれば、特典側ポイントの合計が所定ポイント以上となる場合には特典側ポイントのストックは発生しないため、所定ポイント以上となり特典が付与されるタイミングと、特典側ポイント表示の表示態様が所定ポイント以上となったことに対応した態様となるタイミングとを一致させることが可能となる。これにより、特典が付与される場合には特典側ポイント表示が所定ポイントの付与に対応した表示となるようにすることが可能となり、特典側ポイント表示への注目度が高められる。
特徴D15.絵柄を可変表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
当該始動操作手段が操作された場合に役抽選処理を実行する役抽選実行手段(主側MPU72におけるステップS206の処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示されたことに基づいて入賞対応特典を遊技者に付与する入賞対応付与手段(主側MPU72におけるメダル払出処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定契機及び前記所定契機は、前記役抽選処理のそれぞれ異なる抽選結果、又はそれぞれ異なる入賞結果となったことに基づき発生することを特徴とする特徴D1乃至D14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D15によれば、役抽選処理の抽選結果又は入賞結果に対応して特典側ポイント及び終了側ポイントが発生することとなるため、抽選結果又は入賞結果への注目度を高めることが可能となる。
<特徴E群>
特徴E1.複数ゲームに亘って継続し得る特定状態における遊技内容に応じて、遊技者に有利な有利遊技状態(分岐前AT状態)に滞在させるか否か又は当該有利遊技状態に移行させるか否かを決定する決定手段(サブ側MPU82におけるステップS1711〜ステップS1715の処理を実行する機能)と、
前記特定状態において特定状態中演出(対決演出)が実行されるように演出実行手段(画像表示装置66)を制御する演出制御手段(サブ側MPU82における演出用データの設定処理を実行する機能)と、
を備え、
当該演出制御手段は、
前記決定手段により前記有利遊技状態に滞在させること又は当該有利遊技状態に移行させることが決定された場合に、前記特定状態において当該決定に対応した内容の演出が実行されるようにする状態中実行手段(サブ側MPU82におけるステップS1707、ステップS1807、ステップS1809、ステップS1905、ステップS1909、ステップS1913の処理を実行する機能)と、
前記決定手段により前記有利遊技状態に滞在させること又は当該有利遊技状態に移行させることが決定された後の有利遊技状態である状況であっても、前記特定状態中演出を継続させる継続手段(サブ側MPU82におけるステップS1916〜ステップS1918の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、特定状態における遊技内容に応じて有利遊技状態に滞在させるか否か又は有利遊技状態に移行させるか否かが決定されるため、特定状態において遊技内容への注目度を高めることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。また、特定状態では特定状態中演出が実行されるため、特定状態における遊技者の期待感を高めることが可能となる。
この場合に、有利遊技状態に滞在すること又は有利遊技状態に移行することを示す内容の演出が実行される場合もあれば、有利遊技状態の滞在又は移行が決定され当該有利遊技状態である状況であっても特定状態中演出が継続される場合もある。これにより、特定状態中演出の実行態様を多様化させることができるとともに、特定状態中演出の実行期間を必要に応じて延長することが可能となるため当該特定状態中演出を好適に実行することが可能となる。
特徴E2.前記演出制御手段は、前記有利遊技状態の滞在又は移行を発生させることなく前記特定状態を終了させる契機となり得る所定契機(IV=8で当選となりダメージ発生抽選処理にてダメージ発生当選となる場合)が発生した場合に、前記継続手段により継続されている前記特定状態中演出を終了させて前記有利遊技状態であることを遊技者に認識させる演出が実行されるようにする継続終了手段(サブ側MPU82におけるステップS2302の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2によれば、遊技者が不利益感を感じる所定契機が発生した場合に、特定状態中演出が終了して有利遊技状態であることを認識させる演出が実行されるため、意外性を与えることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。また、所定契機が発生する場合であっても遊技者の期待感を持続させることが可能となる。
特徴E3.前記継続終了手段は、前記継続手段により前記特定状態中演出が継続されている状況において前記所定契機とは異なる契機が発生した場合にも当該特定状態中演出を終了させるものであることを特徴とする特徴E2に記載の遊技機。
特徴E3によれば、有利遊技状態である状況で特定状態中演出が継続され続けてしまう可能性が低減される。
特徴E4.絵柄を可変表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
当該始動操作手段が操作された場合に役抽選処理を実行する役抽選実行手段(主側MPU72におけるステップS206の処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示されたことに基づいて入賞対応特典を遊技者に付与する入賞対応付与手段(主側MPU72におけるメダル払出処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定契機及び前記異なる契機は、前記役抽選処理のそれぞれ異なる抽選結果、又はそれぞれ異なる入賞結果となったことに基づき発生することを特徴とする特徴E3に記載の遊技機。
特徴E4によれば、役抽選処理の抽選結果又は入賞結果を利用しながら特定状態中演出が終了するタイミングの不規則性を高めた構成において、これら役抽選処理の内容や入賞結果の内容についての設計の自由度を高めながら、特定状態中演出が継続されている状態の終了契機が発生する確率を所定の確率に設定することが可能となる。
特徴E5.前記有利遊技状態は所定ゲーム数が消化された場合に1単位の実行回が終了する構成であり、
前記決定手段は、前記特定状態における遊技内容に応じて、前記有利遊技状態の前記1単位の実行回を開始させるか否かを決定するものであり、
前記継続手段により前記特定状態中演出の実行が継続されている状況であっても前記有利遊技状態の継続ゲーム数が消化される構成であることを特徴とする特徴E1乃至E4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E5によれば、遊技者の利益に影響を与えないようにしながら特定状態中演出を継続させることが可能となる。
特徴E6.前記有利遊技状態において当該有利遊技状態の残りの継続ゲーム数が表示されるようにするゲーム数表示手段を備え、
当該ゲーム数表示手段は、前記継続手段により前記特定状態中演出の実行が継続されている状況が終了した場合、当該タイミングにおける残りの継続ゲーム数が表示されるようにするものであることを特徴とする特徴E1乃至E5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E6によれば、特定状態中演出が有利遊技状態である状況で継続していたことを遊技者に認識させることが可能となる。
上記特徴B群、上記特徴C群、上記特徴D群及び上記特徴E群の各特徴は、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
スロットマシンについて具体的には、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されることにより制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:始動操作手段の操作に基づき周回体の回転を開始させ、停止操作手段の操作に基づき周回体の回転を停止させ、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。