JP2017103173A - 車両用灯具 - Google Patents
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Abstract
【課題】導光体を備えた車両用灯具において、導光体が傾斜部分を備えている場合であっても、配光上必要となる箇所の光量を確保可能とする。【解決手段】水平面に対して傾斜した斜め方向に延びるように形成された導光体30の後面部30cに、複数の反射素子30sが境界線Lを介して上記斜め方向(導光体30の中心軸線Axが延びる方向)に並ぶようにして形成された構成とする。その際、各境界線Lは、該境界線Lが鉛直方向となす角度θ1が、中心軸線Axの法線が鉛直方向となす角度θ2よりも小さい値に設定された構成とする。これにより、各反射素子30sで内面反射した光を、中心軸線Axが延びる方向よりも水平方向に近い傾斜角度の方向に拡散する光とし、水平方向への拡がり度合いの大きい配光パターンが形成されるようにする。【選択図】図2
Description
本願発明は、導光体を備えた車両用灯具に関するものである。
従来より、テールランプやクリアランスランプ等の車両用灯具においては、導光体を備えた構成が多く採用されている。
「特許文献1」には、このような車両用灯具として、導光体に導かれた光を、その後面部に形成された複数の反射素子により内面反射させてその前面部から出射させるように構成されたものが記載されている。
この「特許文献1」に記載された車両用灯具の導光体は、水平方向に延びる水平部分と水平面に対して傾斜した斜め方向に延びる傾斜部分とを備えた構成となっている。
上記「特許文献1」に記載された導光体は、水平部分だけでなく傾斜部分においても、複数の反射素子の境界線が斜め方向と直交する方向に延びているので、この傾斜部分からの出射光によって形成される配光パターンは斜め方向に拡がる配光パターンとなり、配光上必要となる箇所の光量が不足してしまうおそれがある。
本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、導光体を備えた車両用灯具において、その導光体が傾斜部分を備えている場合であっても、配光上必要となる箇所の光量を確保することができる車両用灯具を提供することを目的とするものである。
本願発明は、導光体の構成に工夫を施すことにより、上記目的達成を図るようにしたものである。
すなわち、本願発明に係る車両用灯具は、
光源と、この光源から入射した光を導く導光体と、を備えた車両用灯具において、
上記導光体は、水平面に対して傾斜した斜め方向に延びるように形成された傾斜部分を備えており、
上記傾斜部分の表面に、該傾斜部分へ導かれた光を灯具前方へ向けて出射させるための複数の光制御素子が、互いに隣接する上記光制御素子相互間に位置する境界線を介して上記斜め方向に並ぶようにして形成されており、
少なくとも1つの上記境界線は、該境界線が鉛直方向となす角度が、該境界線の形成位置での上記斜め方向に対する法線が鉛直方向となす角度よりも小さい値に設定された領域を備えている、ことを特徴とするものである。
光源と、この光源から入射した光を導く導光体と、を備えた車両用灯具において、
上記導光体は、水平面に対して傾斜した斜め方向に延びるように形成された傾斜部分を備えており、
上記傾斜部分の表面に、該傾斜部分へ導かれた光を灯具前方へ向けて出射させるための複数の光制御素子が、互いに隣接する上記光制御素子相互間に位置する境界線を介して上記斜め方向に並ぶようにして形成されており、
少なくとも1つの上記境界線は、該境界線が鉛直方向となす角度が、該境界線の形成位置での上記斜め方向に対する法線が鉛直方向となす角度よりも小さい値に設定された領域を備えている、ことを特徴とするものである。
上記「光源」の種類は特に限定されるものではなく、例えば発光ダイオードやレーザダイオード等が採用可能である。
上記「導光体」は、水平面に対して傾斜した斜め方向に延びるように形成された傾斜部分を備えていれば、必ずしもその全長にわたって上記斜め方向に延びるように形成されていなくてもよい。
上記「水平面に対して傾斜した斜め方向」とは、水平方向および鉛直方向以外の方向を意味するものである。
上記「傾斜部分」は、直線状に延びるように形成されていてもよいし、曲線状に延びるように形成されていてもよい。
上記「光制御素子」は、傾斜部分へ導かれた光を灯具前方へ向けて出射させるための制御が可能な素子であれば、その具体的な構成は特に限定されるものではなく、例えば、傾斜部分の後面部に形成された反射素子や傾斜部分の前面部に形成されたレンズ素子等が採用可能である。
上記「少なくとも1つの上記境界線」は、該境界線における少なくとも一部の領域が「上記斜め方向に対する法線が鉛直方向となす角度」よりも小さい値に設定されていればよく、その際、上記少なくとも一部の領域の具体的な傾斜角度は特に限定されるものではない。
本願発明に係る車両用灯具においては、光源から入射した光を導く導光体が、水平面に対して傾斜した斜め方向に延びるように形成された傾斜部分を備えており、この傾斜部分の表面に、該傾斜部分へ導かれた光を灯具前方へ向けて出射させるための複数の光制御素子が、互いに隣接する光制御素子相互間に位置する境界線を介して上記斜め方向に並ぶようにして形成されており、その際、少なくとも1つの境界線は、該境界線が鉛直方向となす角度が、該境界線の形成位置での上記斜め方向に対する法線が鉛直方向となす角度よりも小さい値に設定された領域を備えているので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、上記少なくとも1つの境界線は、その少なくとも一部の領域が上記法線よりも鉛直方向寄りの方向に延びているので、これに対応する各光制御素子における少なくとも一部の領域により制御されて灯具前方へ向けて出射する光を、上記斜め方向よりも水平方向に近い傾斜角度の方向に拡散する光とすることができる。
したがって、従来のように各境界線が上記法線の方向に延びているとした場合に比して、各光制御素子からの出射光によって形成される配光パターンを水平方向への拡がり度合いの大きい配光パターンとして形成することができ、これにより配光上必要となる箇所の光量を確保することができる。
このように本願発明によれば、導光体を備えた車両用灯具において、その導光体が傾斜部分を備えている場合であっても、配光上必要となる箇所の光量を確保することができる。
上記構成において、上記少なくとも1つの境界線が鉛直方向となす角度が、該境界線が延びる方向の各位置によって互いに異なる値に設定された構成とすれば、各光制御素子からの出射光によって形成される配光パターンの水平方向への拡がり度合いを木目細かく調整することができる。
その際、上記少なくとも1つの境界線として、上記法線の方向に延びる第1領域と、この第1領域よりも鉛直方向寄りの方向に延びる第2領域とを備えた構成とすれば、各光制御素子からの出射光によって形成される配光パターンを、上記斜め方向への拡がりがある程度維持された上で、水平方向への拡がりが確保されたものとすることができる。
上記構成において、複数の光制御素子として、複数の反射素子が傾斜部分の後面部に形成された構成とすれば、傾斜部分が略均一に光って見えるようにすることが容易に可能となる。
上記構成において、複数組の光源および導光体が並列に配置された構成とした上で、複数の導光体の前方に、これら複数の導光体からの出射光を制御するレンズが配置された構成とすれば、明るい配光パターンを容易に形成することができる。
以下、図面を用いて、本願発明の実施の形態について説明する。
図1は、本願発明の一実施形態に係る車両用灯具10を示す正面図である。また、図2は、図1のII部詳細図であり、図3は、図1のIII−III線断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る車両用灯具10は、車両の左前端部に設けられるクリアランスランプであって、ランプボディ12と素通し状の透光カバー14とで形成される灯室内に、光源20と、この光源20から入射した光を導く導光体30とが収容された構成となっている。
なお、図1において、Xで示す方向が水平面に沿った「左方向」(灯具正面視では「右方向」)であり、Yで示す方向が水平面と直交する「上方向」である。
導光体30は、アクリル樹脂等からなる透明な合成樹脂成形品であって、灯具正面視において水平面に対して傾斜した斜め方向に延びる導光柱として構成されている。具体的には、この導光体30は、円柱状に形成されており(図2、3においてその中心軸線をAxで示す)、車幅方向外側(Xで示す方向)へ向けて斜め上方側に20〜40°程度傾斜するとともに後方側にも多少傾斜した状態で直線状に延びている。そして、この導光体30の左端面30a(すなわち車幅方向外側の端面)および右端面30bは、中心軸線Axと直交する平面で構成されている。
光源20は、白色発光ダイオードであって、その発光面20aを導光体30の左端面30aへ向けた状態で配置されている。そして、この光源20は、その発光面20aからの出射光を導光体30に対してその左端面30aから入射させるようになっている。
導光体30には、該導光体30へ導かれた光をその前面部30dから灯具前方へ向けて出射させるための複数の光制御素子として、複数の反射素子30sが形成されている。これら複数の反射素子30sは、導光体30の後面部30cにおける、左端面30aおよび右端面30bの近傍領域を除く領域に形成されている。
これら複数の反射素子30sは、互いに隣接する反射素子30s相互間に位置する境界線Lを介して、中心軸線Axが延びる方向に連続的に略等間隔で並ぶようにして形成されている。
図2に示すように、各境界線Lは、灯具正面視において、該境界線Lが鉛直方向となす角度θ1が、中心軸線Axの法線(すなわち上記斜め方向に対する法線)が鉛直方向となす角度θ2よりも小さい値に設定されている。具体的には、角度θ2が20〜40°程度であるのに対し、角度θ1は0〜10°程度の値に設定されている。すなわち、各境界線Lは、鉛直方向に対して僅かに右側(灯具正面視では左側)に傾斜した方向に延びている。そして、各反射素子30sは、各境界線Lに沿って帯状に延びるように形成されている。
図3に示すように、各反射素子30sは、中心軸線Axを含む平面に沿った断面形状が楔状に設定されている。その際、各反射素子30sは、その左側部分(図3において右側部分)が急斜面で構成されており、その右側部分が緩斜面で構成されている。そして、各反射素子30sは、導光体30へ導かれた光を、その右側の緩斜面において前方へ向けて全反射により内面反射させるようになっている。
図4は、車両用灯具10からの照射光により車両前方に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成される配光パターンP1を示す図である。
同図に示すように、この配光パターンP1は、灯具正面方向に位置する点H−V付近を中心としてやや横長に延びる配光パターンとして形成されている。その際、この配光パターンP1は、水平方向に対して僅かに右下がりに傾斜した配光パターンとなっている。これは、各反射素子30sが各境界線Lと共に鉛直方向から右側に僅かに傾斜した方向に延びており、これにより各反射素子30sで内面反射した光が各境界線Lの法線方向に拡がることによるものである。
同図において2点鎖線で示す配光パターンP1´は、仮に、各境界線Lが従来のように中心軸線Axの法線方向に延びているとした場合に形成される配光パターンである。この配光パターンP1´は、H−Vよりも上方に位置する点を中心として左上から右下へ向けて斜め方向に延びる配光パターンとして形成されている。
配光パターンP1は、配光パターンP1´に比して、H−Vの左右両側に位置する領域を幅広く照射する配光パターンとなっている。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態に係る車両用灯具10においては、光源20から入射した光を導く導光体30が、水平面に対して傾斜した斜め方向に延びるように形成されており、その後面部30cには、該導光体30へ導かれた光を灯具前方へ向けて出射させるための複数の反射素子30s(すなわち光制御素子)が、互いに隣接する反射素子30s相互間に位置する境界線Lを介して上記斜め方向(すなわち導光体30の中心軸線Axが延びる方向)に並ぶようにして形成されており、その際、各境界線Lは、該境界線Lが鉛直方向となす角度θ1が、中心軸線Axの法線が鉛直方向となす角度θ2よりも小さい値に設定されているので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、各境界線Lが中心軸線Axの法線よりも鉛直方向寄りの方向に延びていることにより、各反射素子30sで内面反射した光を、中心軸線Axが延びる方向よりも水平方向に近い傾斜角度の方向に拡散する光とすることができる。
したがって、従来のように各境界線Lが中心軸線Axの法線方向に延びているとした場合に比して、各反射素子30sからの出射光によって形成される配光パターンP1を水平方向への拡がり度合いの大きい配光パターンとして形成することができ、これにより配光上必要となる箇所の光量を確保することができる。
このように本実施形態によれば、導光体30を備えた車両用灯具10において、その導光体30が傾斜しているにもかかわらず、配光上必要となる箇所の光量を確保することができる。
また本実施形態においては、複数の光制御素子として、複数の反射素子30sが導光体30の後面部30cに形成された構成となっているので、灯具正面視において導光体30が略均一に光って見えるようにすることが容易に可能となる。
上記実施形態においては、導光体30が円形の断面形状を有しているものとして説明したが、これ以外の断面形状(例えば矩形状の断面形状等)を有する構成とすることも可能である。
上記実施形態においては、すべての境界線Lについて、その角度θ1が角度θ2よりも小さい値に設定されているものとして説明したが、必ずしもすべての境界線Lがこのように設定されていなくてもよい。
上記実施形態においては、各境界線Lが直線状に延びているものとして説明したが、曲線状に延びるように形成された構成とすることも可能である。
上記実施形態においては、導光体30が直線状に延びているものとして説明したが、その一部または全部が曲線状に延びるように形成された構成とすることも可能である。
上記実施形態においては、導光体30が、その全長にわたって斜め方向に延びる傾斜部分として構成されているものとして説明したが、その一部のみが傾斜部分として構成されたものとすることも可能である。
上記実施形態においては、車両用灯具10が、車両の左前端部に設けられるクリアランスランプである場合について説明したが、クリアランスランプ以外にも、デイタイムランニングランプ、テールランプ、ストップランプ、ターンシグナルランプ、ルームランプ等、車両に設けられる箇所や機能にかかわらず、上記実施形態と同様の構成を採用することにより上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
まず、上記実施形態の第1変形例について説明する。
図5(a)は、本変形例に係る車両用灯具110の要部を示す正面図である。
同図(a)に示すように、本変形例の基本的な構成は上記実施形態の場合と同様であるが、導光体130の傾斜角度が上記実施形態の場合と異なっており、それに伴って各境界線Lの傾斜角度も上記実施形態の場合と異なっている。
すなわち、本変形例の導光体130は、上記実施形態の導光体30よりも鉛直方向に近い方向に延びている。具体的には、この導光体130は、車幅方向外側へ向けて斜め上方側に60〜80°程度傾斜するとともに後方側にも多少傾斜した状態で直線状に延びている。
そして、この導光体130においては、灯具正面視において、中心軸線Axの法線が鉛直方向となす角度θ2が60〜80°程度であるのに対し、各境界線Lが鉛直方向となす角度θ1は30〜50°程度の値に設定されている。
なお、本変形例においても、各反射素子130sは、楔状の断面形状を有する反射素子として境界線Lに沿って帯状に延びるように形成されている。また、光源20は、その発光面20aを導光体130の左端面130aへ向けた状態で配置されている。
図6(a)は、車両用灯具110からの照射光により上記仮想鉛直スクリーン上に形成される配光パターンP2を示す図である。
同図(a)に示すように、この配光パターンP2は、H−V付近の点を中心として水平方向に対して右下がりに傾斜したやや細長い配光パターンとして形成されている。
同図(a)において2点鎖線で示す配光パターンP2´は、仮に、各境界線Lが従来のように中心軸線Axの法線方向に延びているとした場合に形成される配光パターンである。この配光パターンP2´は、H−Vよりも上方に位置する点を中心として左上から右下へ向けて大きく傾斜したやや細長い配光パターンとして形成されている。
配光パターンP2は、配光パターンP2´に比して、H−Vの左右両側に位置する領域を幅広く照射する配光パターンとなっている。
このように本変形例に係る車両用灯具110においても、その導光体130が傾斜しているにもかかわらず、配光上必要となる箇所の光量を確保することができる。
次に、上記実施形態の第2変形例について説明する。
図5(b)は、本変形例に係る車両用灯具210の要部を示す正面図である。
同図(b)に示すように、本変形例の基本的な構成は上記第1変形例の場合と同様であるが、導光体230の各境界線Lが鉛直方向となす角度が、該境界線Lが延びる方向の各位置によって互いに異なる値に設定されている点で、上記第1変形例の場合と異なっている。
すなわち、本変形例の導光体230は、各境界線Lとして、中心軸線Axの法線方向に延びる第1領域L1と、この第1領域よりも鉛直方向寄りの方向(上記第1変形例の導光体130における各境界線Lと同じ方向)に延びる第2領域L2とを備えた構成となっている。その際、各境界線Lは、車幅方向外側の略半分が第1領域L1として構成されており、残り略半分が第2領域L2として構成されている。
なお、本変形例においても、各反射素子230sは、楔状の断面形状を有する反射素子として境界線Lに沿って帯状に延びるように形成されている。すなわち、各反射素子230sは、第1領域L1と平行に延びる第1領域230s1と、第2領域L2と平行に延びる第2領域230s2とで構成されている。また、光源20は、その発光面20aを導光体230の左端面230aへ向けた状態で配置されている。
図6(b)は、車両用灯具210からの照射光により上記仮想鉛直スクリーン上に形成される配光パターンP3を示す図である。
同図(b)に示すように、この配光パターンP3は、H−Vのやや上方に位置する点を中心として水平方向に対して右下がりに傾斜したやや細長い配光パターンとして形成されている。この配光パターンP3は、上記第1変形例の配光パターンP2を上方側に多少拡げたような形状を有している。
同図(b)において2点鎖線で示す配光パターンP3´は、配光パターンP2´と同一の配光パターンである。
配光パターンP3は、配光パターンP3´に比して、H−Vの左右両側に位置する領域を幅広く照射する配光パターンとなっている。また、この配光パターンP3は、水平方向への拡がりがある程度維持された上で上下方向にも多少拡がりのある配光パターンとなっている。
このように本変形例に係る車両用灯具210においても、その導光体230が傾斜しているにもかかわらず、配光上必要となる箇所の光量を確保することができる。
また本変形例のように、各境界線Lとして該境界線Lが延びる方向の各位置によって互いに異なる値に設定された構成とすることにより、各反射素子230sからの出射光によって形成される配光パターンの水平方向および上下方向の拡がり度合いを木目細かく調整することができる。
次に、上記実施形態の第3変形例について説明する。
図7は、本変形例に係る車両用灯具310の要部を示す正面図である。
同図に示すように、本変形例の基本的な構成は上記実施形態の場合と同様であるが、導光体330の傾斜角度が該導光体330の途中で変化している点で上記実施形態の場合と異なっており、それに伴って各境界線Lの傾斜角度も上記実施形態の場合と異なっている。
すなわち、本変形例の導光体330は、その左端面330a寄りの第1傾斜部分330Aが、上記実施形態の導光体30よりも鉛直方向に近い方向(上記第1変形例の導光体130と略同じ傾斜方向)に直線状に延びており、その右端面330b寄りの第2傾斜部分330Bが、上記実施形態の導光体30と略同じ傾斜方向に直線状に延びており、その間の第3傾斜部分330Cが、第1および第2傾斜部分330A、330Bを滑らかに繋ぐようにして曲線状に延びている。
この導光体330は、灯具正面視において各境界線Lが鉛直方向となす角度θ1が、第1傾斜部分330Aでは30〜50°程度の値に設定されており、第2傾斜部分330Bでは0〜10°程度の値に設定されており、第3傾斜部分330Cでは第1傾斜部分330Aから第2傾斜部分330Bにかけて徐々に角度が減少するような値に設定されている。すなわち、この導光体330は、第1〜第3傾斜部分330A、330B、330Cのいずれにおいても、各境界線Lが中心軸線Axの法線よりも鉛直方向寄りの方向に延びるように形成されている。
なお、本変形例においても、各反射素子330sは、楔状の断面形状を有する反射素子として境界線Lに沿って帯状に延びるように形成されている。また、光源20は、その発光面20aを導光体330の左端面330aへ向けた状態で配置されている。
本変形例に係る車両用灯具310からの照射光により形成される配光パターンは、図4に示す配光パターンP1と図6(a)に示す配光パターンP2との中間的な配光パターンとなる。
このように本変形例に係る車両用灯具310においても、その導光体330が傾斜しているにもかかわらず、配光上必要となる箇所の光量を確保することができる。
次に、上記実施形態の第4変形例について説明する。
図8は、本変形例に係る車両用灯具410を示す正面図である。
同図に示すように、本変形例に係る車両用灯具410は、ランプボディ412と透光カバー414とで形成される灯室内に、上記第1変形例の光源20および導光体130が、車幅方向に4組並んで収容された構成となっている。
透光カバー414の内面には、複数の拡散レンズ素子414sが縦縞状に形成されている。
この車両用灯具410においては、各導光体130から出射する各光源20からの光を、透光カバー414の各拡散レンズ素子414sによって左右方向に拡散させるようになっている。すなわち、本変形例の透光カバー414は、4つの導光体130からの出射光を制御するレンズとして機能するようになっている。
図9は、車両用灯具410からの照射光により上記仮想鉛直スクリーン上に形成される配光パターンP4を示す図である。
同図に示すように、この配光パターンP4は、H−V付近の点を中心として水平方向に拡がる明るい配光パターンとして形成されている。
この配光パターンP4は、図中2点鎖線で示す上記第1変形例の配光パターンP2の明るさを増大させた上で、これを左右両側に拡げたような横長の配光パターンとなっている。
この配光パターンP4が配光パターンP2よりも明るいのは、光源20および導光体30を4組備えていることによるものである。また、この配光パターンP4が配光パターンP2を左右両側に拡げたような横長の配光パターンとして形成されるのは、各導光体130からの出射光が透光カバー414の各拡散レンズ素子414sによって左右方向に拡散することによるものである。
このように本変形例に係る車両用灯具410においても、その各導光体130が傾斜しているにもかかわらず、配光上必要となる箇所の光量を確保することができる。
特に、本変形例の構成を採用することにより、明るい横長の配光パターンを容易に形成することができる。
次に、上記実施形態の第5変形例について説明する。
図10は、本変形例に係る車両用灯具510の要部を示す、図3と同様の図である。
同図に示すように、本変形例の基本的な構成は上記実施形態の場合と同様であるが、導光体530の左端面530aの表面形状が上記実施形態の場合と異なっており、また、導光体530の右端面530bに遮光キャップ540が装着されている点でも上記実施形態の場合と異なっている。
すなわち、本変形例の導光体530は、その左端面530aが平面ではなく曲面で構成されている。具体的には、この左端面530aは、前後方向の中央部分が凹シリンドリカル面で構成されるとともに、その前後両側部分が中央部分と滑らかに繋がる凸シリンドリカル面で構成されている。そしてこれにより、光源20の発光面20aからその面直方向に近い方向に出射する明るい光を、左端面530aにおいて前後両側に屈折させるようにして導光体530に入射させるようになっている。
このような構成を採用することにより、導光体530の後面部530cにおける左端面530a寄りの部位に形成された反射素子530sで反射した光を、その前面部530dから出射させるようにすることが可能となる。そしてこれにより導光体530がより均等に光って見えるようにすることができる。
また、本変形例の導光体530は、その右端面530bに遮光キャップ540が装着されているので、導光体530に導かれてその右端面530bに到達した光が、この右端面530bで全反射して前面部530dから迷光となって出射してしまうのを未然に防止することができる。
なお、図中2点鎖線で示すように、導光体530の前方にその右端面530bの近傍領域を覆う装飾パネル550が配置されているような場合であっても、導光体530の右端面530bで全反射した光は、その前面部530dから車幅方向外側へ向けて大きい角度で出射する光となるので、この出射光を遮光することは困難である。したがって、右端面530bに遮光キャップ540を装着して迷光を遮光するようにすることが効果的である。
この遮光キャップ540としては、例えば、厚さ0.3〜1mm程度の黒い樹脂製(例えばポリプロピレン製)のキャップ等が採用可能であるが、この遮光キャップ540の代わりに熱収縮チューブ等を用いることも可能である。
なお、上記実施形態およびその変形例において諸元として示した数値は一例にすぎず、これらを適宜異なる値に設定してもよいことはもちろんである。
また、本願発明は、上記実施形態およびその変形例に記載された構成に限定されるものではなく、これ以外の種々の変更を加えた構成が採用可能である。
10、110、210、310、410、510 車両用灯具
12、412 ランプボディ
14 透光カバー
20 光源
20a 発光面
30、130、230、330、530 導光体
30a、130a、230a、330a、530a 左端面
30b、330b、530b 右端面
30c、530c 後面部
30d、530d 前面部
30s、130s、230s、330s、530s 反射素子(光制御素子)
230s1 第1領域
230s2 第2領域
330A 第1傾斜部分
330B 第2傾斜部分
330C 第3傾斜部分
414 透光カバー(レンズ)
414s 拡散レンズ素子
540 遮光キャップ
550 装飾パネル
Ax 中心軸線
L 境界線
L1 第1領域
L2 第2領域
P1、P2、P3、P4 配光パターン
θ1 境界線が鉛直方向となす角度
θ2 斜め方向に対する法線が鉛直方向となす角度
12、412 ランプボディ
14 透光カバー
20 光源
20a 発光面
30、130、230、330、530 導光体
30a、130a、230a、330a、530a 左端面
30b、330b、530b 右端面
30c、530c 後面部
30d、530d 前面部
30s、130s、230s、330s、530s 反射素子(光制御素子)
230s1 第1領域
230s2 第2領域
330A 第1傾斜部分
330B 第2傾斜部分
330C 第3傾斜部分
414 透光カバー(レンズ)
414s 拡散レンズ素子
540 遮光キャップ
550 装飾パネル
Ax 中心軸線
L 境界線
L1 第1領域
L2 第2領域
P1、P2、P3、P4 配光パターン
θ1 境界線が鉛直方向となす角度
θ2 斜め方向に対する法線が鉛直方向となす角度
Claims (5)
- 光源と、この光源から入射した光を導く導光体と、を備えた車両用灯具において、
上記導光体は、水平面に対して傾斜した斜め方向に延びるように形成された傾斜部分を備えており、
上記傾斜部分の表面に、該傾斜部分へ導かれた光を灯具前方へ向けて出射させるための複数の光制御素子が、互いに隣接する上記光制御素子相互間に位置する境界線を介して上記斜め方向に並ぶようにして形成されており、
少なくとも1つの上記境界線は、該境界線が鉛直方向となす角度が、該境界線の形成位置での上記斜め方向に対する法線が鉛直方向となす角度よりも小さい値に設定された領域を備えている、ことを特徴とする車両用灯具。 - 上記少なくとも1つの境界線が鉛直方向となす角度は、該境界線が延びる方向の位置によって互いに異なる値に設定されている、ことを特徴とする請求項1記載の車両用灯具。
- 上記少なくとも1つの境界線は、上記法線の方向に延びる第1領域と、この第1領域よりも鉛直方向寄りの方向に延びる第2領域とを備えている、ことを特徴とする請求項2記載の車両用灯具。
- 上記複数の光制御素子として、複数の反射素子が上記傾斜部分の後面部に形成されている、ことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の車両用灯具。
- 複数組の上記光源および上記導光体が並列に配置されており、
上記複数の導光体の前方に、これら複数の導光体からの出射光を制御するレンズが配置されている、ことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の車両用灯具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015237333A JP2017103173A (ja) | 2015-12-04 | 2015-12-04 | 車両用灯具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015237333A JP2017103173A (ja) | 2015-12-04 | 2015-12-04 | 車両用灯具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017103173A true JP2017103173A (ja) | 2017-06-08 |
Family
ID=59015639
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2015237333A Pending JP2017103173A (ja) | 2015-12-04 | 2015-12-04 | 車両用灯具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2017103173A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019003864A (ja) * | 2017-06-16 | 2019-01-10 | 株式会社小糸製作所 | ライトガイド装置 |
US11815237B2 (en) | 2019-12-12 | 2023-11-14 | Koito Manufacturing Co., Ltd. | Vehicle lamp having two lamp units with at least one comprising a light guide |
-
2015
- 2015-12-04 JP JP2015237333A patent/JP2017103173A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019003864A (ja) * | 2017-06-16 | 2019-01-10 | 株式会社小糸製作所 | ライトガイド装置 |
JP7029234B2 (ja) | 2017-06-16 | 2022-03-03 | 株式会社小糸製作所 | ライトガイド装置 |
US11815237B2 (en) | 2019-12-12 | 2023-11-14 | Koito Manufacturing Co., Ltd. | Vehicle lamp having two lamp units with at least one comprising a light guide |
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