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JP2017152710A - エッチング方法、物品及び半導体装置の製造方法、並びにエッチング液 - Google Patents

エッチング方法、物品及び半導体装置の製造方法、並びにエッチング液 Download PDF

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Abstract

【課題】異方性加工が可能なエッチング技術を提供する。【解決手段】実施形態のエッチング方法は、貴金属からなる触媒が形成された半導体を、フッ化水素酸と酸化剤と有機添加剤41とを含んだエッチング液40に接触させて、前記半導体のうち前記触媒と接している部分を除去することを含み、前記有機添加剤41は、ポリエチレングリコール、コハク酸、リンゴ酸、ジプロピルアミン、及びアラニンからなる群より選ばれる1以上の化合物である。【選択図】図4

Description

本発明の実施形態は、エッチング技術に関する。
MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)やTSV(Through-Silicon Via)の製造プロセスを初めとする微細構造の製造プロセスでは、Siなどの半導体からなる基板に、トレンチやビアホールを数μm乃至数十μmの深さで形成する深掘りエッチング技術の必要性が増している。
半導体のエッチングには、例えばフッ酸と硝酸と酢酸とを含んだエッチング液を用いた等方性ウェットエッチング、TMAH(TetraMethylAmmonium Hydroxide)又はKOHなどのアルカリ液を用いた異方性ウェットエッチング、SF6又はCF4などのエッチングガスのプラズマを用いたドライエッチングが一般的に用いられている。
但し、等方性ウェットエッチングでは、深さ方向へのエッチングとともに、幅方向へのエッチング、即ちサイドエッチングが発生する。そのため、高いアスペクト比(凹部の深さと幅との比)を達成することができない。
異方性ウェットエッチングでは、半導体の結晶方位に応じたエッチングレートの差異を利用することにより、高アスペクトの深掘りエッチングを行うことができる。しかしながら、この場合、エッチングによって形成するパターンの形状と半導体の結晶方位とを、深さ方向のエッチングレートが幅方向のエッチングレートの比較して十分に大きくなるように定める必要がある。即ち、エッチングによって形成する構造の形状が限定され、設計に大きな制約がある。
ドライエッチングを利用した深掘りエッチング技術には、ボッシュプロセスと呼ばれる技術がある。ボッシュプロセスでは、SF6ガス等を用いたプラズマエッチングと、C48ガス等を用いた側壁保護膜形成とを交互に繰り返す。この技術には、側壁にフッ化炭素系の堆積物が残留し、この堆積物がデバイスの性能へ影響を及ぼすという問題がある。また、この技術には、側壁がスキャロップ形状になるという問題もある。
近年、MacEtch(Metal-Assisted Chemical Etching)法という手法が開発された。MacEtch法では、半導体基板の表面に貴金属からなる触媒パターンを形成し、この半導体基板をフッ化水素酸と酸化剤との混合液に浸漬させる。半導体基板のうち触媒と接している部分が優先的にエッチングされ、触媒はエッチングの進行とともに下方へ移動する。その結果、例えば、深さ方向が基板の表面に対して垂直なトレンチ又はビアホールが得られる。ただし、条件によっては垂直とならない場合がある。
特表2013−527103号公報 特開2011−101009号公報
本発明は、異方性加工が可能なエッチング技術を提供することを目的とする。
実施形態のエッチング方法は、貴金属からなる触媒が形成された半導体を、フッ化水素酸と酸化剤と有機添加剤とを含んだエッチング液に接触させて、前記半導体のうち前記触媒と接している部分を除去することを含み、前記有機添加剤は、ポリエチレングリコール、コハク酸、リンゴ酸、ジプロピルアミン、及びアラニンからなる群より選ばれる1以上の化合物である。
実施形態の物品の製造方法は、上記のエッチング方法により前記半導体をエッチングすることを含む。
実施形態の半導体装置の製造方法は、上記エッチング方法により前記半導体をエッチングすることを含む。
実施形態のエッチング液は、貴金属からなる触媒が形成された半導体のうち前記触媒と接している部分を除去するために使用するエッチング液であって、フッ化水素酸と酸化剤と有機添加剤とを含み、前記有機添加剤は、ポリエチレングリコール、コハク酸、リンゴ酸、ジプロピルアミン、及びアラニンからなる群より選ばれる1以上の化合物である。
実施形態に係るエッチング方法における絶縁層形成工程を概略的に示す断面図。 実施形態に係るエッチング方法における触媒層形成工程を概略的に示す断面図。 触媒層の上面の電子顕微鏡写真。 実施形態に係るエッチング方法における浸漬工程を概略的に示す断面図。 有機添加剤を使用しないエッチング方法によって得られる構造の一例を概略的に示す断面図。 有機添加剤を使用しないエッチング方法によって得られた構造の断面の電子顕微鏡写真。 (a)乃至(e)は、有機添加剤を使用しないエッチング方法によって得られた構造の断面の電子顕微鏡写真。 実施形態に係るエッチング方法によって得られる構造の一例を概略的に示す断面図。 針状の残留部を生じ難い理由を説明するための概略断面図。 針状の残留部を生じ難い理由を説明するための概略断面図。 実施形態に係るエッチング方法によって得られた構造の断面の電子顕微鏡写真。 有機添加剤を使用しないエッチング方法によって得られた構造の断面の電子顕微鏡写真。 エッチング液におけるポリエチレングリコール(平均分子量200)の濃度を0.01質量%とした場合に得られた構造の断面の電子顕微鏡写真。 エッチング液におけるポリエチレングリコール(平均分子量200)の濃度を0.1質量%とした場合に得られた構造の断面の電子顕微鏡写真。 エッチング液におけるポリエチレングリコール(平均分子量200)の濃度を1質量%とした場合に得られた構造の断面の電子顕微鏡写真。 エッチング液におけるポリエチレングリコール(平均分子量400)の濃度を0.01質量%とした場合に得られた構造の断面の電子顕微鏡写真。 エッチング液におけるポリエチレングリコール(平均分子量400)の濃度を0.1質量%とした場合に得られた構造の断面の電子顕微鏡写真。 エッチング液におけるポリエチレングリコール(平均分子量400)の濃度を1質量%とした場合に得られた構造の断面の電子顕微鏡写真。 エッチング液におけるポリエチレングリコール(平均分子量1000)の濃度を0.01質量%とした場合に得られた構造の断面の電子顕微鏡写真。 エッチング液におけるポリエチレングリコール(平均分子量1000)の濃度を0.1質量%とした場合に得られた構造の断面の電子顕微鏡写真。 エッチング液におけるポリエチレングリコール(平均分子量1000)の濃度を1質量%とした場合に得られた構造の断面の電子顕微鏡写真。 有機添加剤を使用しないエッチング方法によって得られた構造の断面の電子顕微鏡写真。 有機添加剤としてポリエチレングリコール(平均分子量200)を使用した場合に得られた構造の断面の電子顕微鏡写真。 有機添加剤としてポリエチレングリコール(平均分子量400)を使用した場合に得られた構造の断面の電子顕微鏡写真。 有機添加剤としてポリエチレングリコール(平均分子量1000)を使用した場合に得られた構造の断面の電子顕微鏡写真。 有機添加剤としてポリエチレングリコール(平均分子量4000)を使用した場合に得られた構造の断面の電子顕微鏡写真。 有機添加剤としてポリエチレングリコール(平均分子量6000)を使用した場合に得られた構造の断面の電子顕微鏡写真。 有機添加剤としてポリエチレングリコール(平均分子量20000)を使用した場合に得られた構造の断面の電子顕微鏡写真。 有機添加剤としてコハク酸を使用した場合に得られた構造の断面の電子顕微鏡写真。 有機添加剤としてリンゴ酸を使用した場合に得られた構造の断面の電子顕微鏡写真。 有機添加剤としてジプロピルアミンを使用した場合に得られた構造の断面の電子顕微鏡写真。 有機添加剤としてアラニンを使用した場合に得られた構造の断面の電子顕微鏡写真。 実施形態に係る半導体装置の製造方法における絶縁層形成工程を概略的に示す平面図。 図33に示す構造のXXXIV−XXXIV線に沿った断面図。 実施形態に係る半導体装置の製造方法における触媒層形成工程を概略的に示す平面図。 図35に示す構造のXXXVI−XXXVI線に沿った断面図。 図33乃至図36に示す方法によって得られる構造の一例を概略的に示す平面図。 図37に示す構造のXXXVIII−XXXVIII線に沿った断面図。
以下、実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、同様又は類似した機能を発揮する構成要素には全ての図面を通じて同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
実施形態に係るエッチング方法では、先ず、図1に示す構造物10を準備する。
構造物10は半導体からなる。半導体は、例えば、Si、Ge、GaAs及びGaNなどのIII族元素とV族元素との化合物からなる半導体、並びにSiCから選択される。
なお、ここで使用する用語「族」は、短周期型周期表の「族」である。
構造物10は、例えば、半導体ウエハである。半導体ウエハには、不純物がドープされていてもよく、トランジスタやダイオードなどの半導体素子が形成されていてもよい。また、半導体ウエハの主面は、半導体の何れの結晶面に対して平行であってもよい。
次に、構造物10上に、絶縁層20を形成する。
絶縁層20は、開口部を有している。この方法では、構造物10のうち絶縁層の開口部に対応した領域11を、エッチングによって除去する。
絶縁層20の材料としては、構造物10の表面のうち絶縁層20によって覆われた領域に、後述する貴金属が付着するのを抑制できるものであれば、任意の材料を用いることができる。そのような材料としては、例えば、ポリイミド、フッ素樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、及びノボラック樹脂などの有機材料や、酸化シリコンや窒化シリコンなどの無機材料が挙げられる。
絶縁層20は、例えば、既存の半導体プロセスによって形成することができる。有機材料からなる絶縁層20は、例えば、フォトリソグラフィによって形成することができる。
無機材料からなる絶縁層20は、例えば、気相堆積法による絶縁層の成膜と、フォトリソグラフィによるマスクの形成と、エッチングによる絶縁層のパターニングとによって形成することができる。或いは、無機材料からなる絶縁層20は、構造物10の表面領域の酸化又は窒化と、フォトリソグラフィによるマスクの形成と、エッチングによる絶縁層のパターニングとによって形成することができる。
次いで、図2に示すように、領域11上に触媒層30を形成する。
触媒層30は、貴金属から各々がなる複数の粒子31の集合体である。触媒層30は、それと接している領域11を構成している半導体の酸化反応を活性化させるために用いる。貴金属は、例えば、Au、Ag、Pt、Pd、及びそれらの組み合わせから選択することができる。
貴金属粒子31の形状は、球状が好ましい。貴金属粒子31は、他の形状、例えば棒状又は板状であっても構わない。貴金属粒子31の粒径は、領域11の幅よりも十分に小さければ、特に限定されない。貴金属粒子31の粒径は、例えば、数十nm乃至数百nmの範囲内にあり、典型的には、50nm乃至200nmの範囲内にある。また、触媒層30の上面を走査電子顕微鏡(SEM)により10000倍乃至100000倍の倍率で観察した場合、貴金属粒子31の合計面積が視野の面積に占める割合は、例えば、50%乃至90%の範囲内にあり、典型的には、75%乃至85%の範囲内にある。
なお、ここで、「粒径」は、以下の方法により得られる値である。先ず、触媒層30の主面をSEMで撮影する。倍率は、10000倍乃至100000倍の範囲内とする。次に、画像の中から全体が見えている粒子31を選び、これら粒子31の各々について面積を求める。次いで、各粒子31が球形であると仮定し、先の面積から粒子31の直径を求める。この直径を、粒子31の粒径とする。
触媒層30は、例えば、電解めっき、還元めっき、又は置換めっきによって形成することができる。触媒層30は、貴金属粒子を含む分散液の塗布、又は、蒸着及びスパッタリング等の気相堆積法を用いてもよい。これら手法の中でも、置換めっきは、領域11に貴金属を直接的且つ一様に析出させることができるため特に好ましい。
置換めっきによる貴金属の析出には、例えば、硝酸銀溶液を用いることができる。以下に、このプロセスの一例を説明する。
置換めっき液は、例えば、硝酸銀溶液とフッ化水素酸と水との混合液である。フッ化水素酸は、構造物10の表面の自然酸化膜を除去する作用を有している。
構造物10を置換めっき液中に浸漬させると、構造物10の表面の自然酸化膜が除去されるのに加え、構造物10の表面のうち絶縁層20によって覆われていない部分に、貴金属、ここでは銀が析出する。これにより、触媒層30が得られる。
置換めっき液中における硝酸銀濃度は、0.001mol/L乃至0.01mol/Lの範囲内にあることが好ましい。また、置換めっき液中におけるフッ化水素酸濃度は、0.1mol/L乃至6.5mol/Lの範囲内にあることが好ましい。
図3に示す電子顕微鏡写真は、触媒層30の上面をSEMにより撮影したものである。
ここでは、0.005mol/Lの硝酸銀と1.0mol/Lのフッ化水素とを含む水溶液を置換めっき液として用い、この置換めっき液中に10mm×10mmの寸法のシリコンチップを25℃で3分間浸漬させることにより触媒層30を形成した。なお、図3の写真において、白色の部分が銀からなる粒子である。これら粒子の粒径は100nm程度である。
次に、図4に示すように、絶縁層20及び触媒層30を形成した構造物10を、エッチング液40に浸漬させる。エッチング液40は、フッ化水素酸と酸化剤と有機添加剤とを含んでいる。
エッチング液40の代わりに、フッ化水素酸及び酸化剤のみを含むエッチング液を使用した場合、即ち、エッチング液40から有機添加剤を省略した場合、領域11のうち貴金属粒子31と近接している領域においてのみ半導体が酸化され、これによって生じた酸化物はフッ化水素酸により溶解除去される。そのため、貴金属粒子31と近接している部分のみが選択的にエッチングされる。貴金属粒子31は、化学的に変化せず、エッチングの進行とともに下方へ移動し、そこで上記と同様のエッチングが行われる。その結果、図5に示すように、領域11のうち貴金属粒子31に対応した部分において、構造物10の上面に対して垂直な方向にエッチングが進む。しかしながら、領域11のうち貴金属粒子31間の隙間に対応した部分ではエッチングが進行せず、半導体が針状に残留する。即ち、針状の残留部12が発生する。
図6に示す顕微鏡写真は、フッ化水素酸及び酸化剤のみを含むエッチング液を使用した場合に得られる構造の断面をSEMにより撮影したものである。ここでは、構造物10としてのシリコンチップ上に図3に示す触媒層30と同条件で触媒層30を形成し、エッチング液として10mol/Lのフッ化水素と2mol/Lの過酸化水素とを含んだ水溶液を使用し、このエッチング液に構造物10を30分間浸漬させた。
ところで、フッ化水素酸及び酸化剤のみを含むエッチング液を使用した場合であっても、エッチング液における酸化剤濃度を高めれば、領域11のうち貴金属粒子31と近接していない部分でも半導体の酸化が起こる。従って、針状の残留部12が発生するのを抑制できる可能性がある。しかしながら、フッ化水素酸及び酸化剤のみを含むエッチング液において酸化剤濃度を高めると、サイドエッチングが過剰に進行し、高いアスペクト比を達成することができない。
図7(a)乃至図7(e)に示す顕微鏡写真は、フッ化水素酸及び酸化剤のみを含むエッチング液を使用した場合に得られる構造の断面をSEMにより撮影したものである。ここでは、構造物10としてのシリコンチップ上に、図3に示す触媒層30と同条件で触媒層30を形成した。図7(a)の例では、エッチング液として、20mol/Lのフッ化水素と1mol/Lの過酸化水素とを含んだ水溶液を使用した。図7(b)の例では、エッチング液として、10mol/Lのフッ化水素と2mol/Lの過酸化水素とを含んだ水溶液を使用した。図7(c)の例では、エッチング液として、5mol/Lのフッ化水素と4mol/Lの過酸化水素とを含んだ水溶液を使用した。図7(d)の例では、エッチング液として、4mol/Lのフッ化水素と5mol/Lの過酸化水素とを含んだ水溶液を使用した。図7(e)の例では、エッチング液として、2.5mol/Lのフッ化水素と8mol/Lの過酸化水素とを含んだ水溶液を使用した。これらエッチング液に構造物10を30分間浸漬させた。
図7(a)乃至図7(e)に示すように、フッ化水素酸及び酸化剤のみを含むエッチング液を使用した場合、針状残留部12の発生し難さとサイドエッチング量はトレードオフの関係にある。
本発明者は、上記問題を解決するために、MacEtch法において使用するエッチング液の組成について鋭意検討した。その結果、高いアスペクト比を達成でき、針状残留部12を生じ難い組成を見出した。
ここで使用するエッチング液40は、上記の通り、フッ化水素酸と酸化剤と有機添加剤とを含んでいる。このエッチング液40を使用すると、領域11のうち貴金属粒子31と近接している部分でエッチングが進行するのに加え、領域11の他の部分でもエッチングが進行する。その結果、図8に示すように、針状残留部12の発生が抑制され、高いアスペクト比を有している凹部14が得られる。
エッチング液40におけるフッ化水素の濃度は、1mol/L乃至20mol/Lの範囲内にあることが好ましく、5mol/L乃至10mol/Lの範囲内にあることがより好ましく、3mol/L乃至7mol/Lの範囲内にあることが更に好ましい。フッ化水素濃度が低い場合、高いエッチングレートを達成することが難しい。フッ化水素濃度が高い場合、過剰なサイドエッチングを生じる可能性がある。
酸化剤は、例えば、過酸化水素、硝酸、AgNO3、KAuCl4、HAuCl4、K2PtCl6、H2PtCl6、Fe(NO33、Ni(NO32、Mg(NO32、Na228、K228、KMnO4、及びK2Cr27から選択することができる。有害な副生成物が発生せず、半導体素子の汚染も生じないことから、酸化剤としては過酸化水素が好ましい。
エッチング液40における酸化剤の濃度は、0.2mol/L乃至8mol/Lの範囲内にあることが好ましく、2mol/L乃至4mol/Lの範囲内にあることがより好ましく、3mol/L乃至4mol/Lの範囲内にあることが更に好ましい。
有機添加剤の分子は、例えば極性分子である。通常、そのような有機添加剤は水溶性である。
有機添加剤の分子量は、好ましくは60乃至20000の範囲内にあり、より好ましくは60乃至1000の範囲内にある。なお、有機添加剤が高分子化合物である場合、その分子量は重量平均分子量である。
有機添加剤としては、例えば、アルコール、カルボン酸、ヒドロキシ酸、アミン、アミノ酸、チオール類、有機フッ素化合物、及びキレート剤からなる群より選ばれる1以上の化合物を使用することができる。
アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、又はそれらの組み合わせを使用することができる。
カルボン酸としては、モノカルボン酸、ポリカルボン酸、又はそれらの組み合わせを使用することができる。ポリカルボン酸としては、例えば、マロン酸及びコハク酸などのジカルボン酸を使用することができる。カルボン酸として、1種の化合物を使用してもよく、複数種の化合物を使用してもよい。
ヒドロキシ酸としては、例えば、リンゴ酸、クエン酸、又はそれらの組み合わせを使用することができる。
アミンとしては、例えば、プロピルアミン、ジプロピルアミン、又はそれらの組み合わせを使用することができる。
アミノ酸としては、例えば、グリシン、アラニン、又はそれらの組み合わせを使用することができる。
有機フッ素化合物としては、例えば、ヘプタフルオロ酪酸を使用することができる。
キレート剤としては、例えば、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、又はそれらの組み合わせを使用することができる。
一例によると、有機添加剤として、ポリエチレングリコール、コハク酸、リンゴ酸、ジプロピルアミン、及びアラニンからなる群より選ばれる1以上の化合物を使用する。
エッチング液40における有機添加剤の濃度は、0.001質量%乃至5質量%の範囲内にあることが好ましく、0.01質量%乃至1質量%の範囲内にあることがより好ましく、0.05質量%乃至0.2質量%の範囲内にあることが更に好ましい。
上記の通り、有機添加剤の使用により、針状残留部12の発生が抑制され、高いアスペクト比を有している凹部が得られる。理論に束縛されることを望む訳ではないが、本発明者は、この理由を以下のように考えている。ここでは、一例として、構造物10はシリコンウエハであるとする。
図9に示すように、MacEtch法によると、領域11のうち貴金属粒子31と近接している部分P1では、貴金属粒子31の触媒作用により、酸化剤によるシリコンの酸化が促進される。ここで生じた余剰の正孔の少なくとも一部は、構造物10の表面領域P2及び針状残留部12の先端部P3へと移動する。
一例によれば、針状残留部12間の隙間が狭いことや、残留部12の形状が針状であることなどに起因して、針状残留部12の先端部P3では、構造物10の他の部分と比較して、単位量の半導体に対する有機添加剤41の付着量がより多い。有機添加剤は、その極性に起因してホールを引き寄せる。また、針状残留部12の先端部P3には、その上方の領域だけでなく、針状残留部12間の隙間からも、酸化剤やフッ化水素酸が供給される。
その結果、図10に示すように、針状残留部12の先端部では、酸化剤によるシリコンの酸化と、これによって生じる酸化物のフッ化水素酸による溶解除去とが促進される。従って、針状残留部12の発生が抑制され、高いアスペクト比を有している凹部が得られる。
他の例によれば、有機添加剤は、構造物を構成している元素、ここではシリコンと錯体を形成する錯化剤として振る舞う場合、構造物10のうち正孔が存在している部分において、シリコンの溶解を促進する可能性がある。シリコンの酸化に伴って生じた余剰の正孔の少なくとも一部は、針状残留部12へと移動する。また、針状残留部12は、構造物10の他の部分と比較して比表面積が大きい。それ故、針状残留部12では、構造物10の他の部分と比較して、錯化によるシリコンのエッチングが生じ易い。従って、針状残留部12の発生が抑制され、高いアスペクト比を有している凹部が得られる。
更に他の例によれば、有機添加剤は、界面活性剤として振る舞い、針状残留部12間の隙間と他の領域との間でのエッチング液の循環を促進する。針状残留部12の先端部は、構造物10の他の部分と比較して比表面積が大きい。その結果、針状残留部12では、酸化剤によるシリコンの酸化と、これによって生じる酸化物のフッ化水素酸による溶解除去とが促進される。従って、針状残留部12の発生が抑制され、高いアスペクト比を有している凹部が得られる。
なお、上述した理由の2以上が複合している可能性がある。
図11に示す顕微鏡写真は、フッ化水素酸と酸化剤と有機添加剤とを含むエッチング液を使用した場合に得られる構造の断面をSEMにより撮影したものである。ここでは、構造物10としてのシリコンチップ上に、図3に示す触媒層30と同条件で触媒層30を形成した。エッチング液としては、5mol/Lのフッ化水素と4mol/Lの過酸化水素と0.01質量%のポリエチレングリコール(平均分子量400)とを含んだ水溶液を使用した。このエッチング液に、構造物10を30分間浸漬させた。
図11に示すように、針状残留部12の発生を抑制することができた。また、エッチングによって形成した凹部の側壁は、構造物10の上面に対してほぼ垂直であった。
図12に示す顕微鏡写真は、フッ化水素酸及び酸化剤のみを含むエッチング液を使用した場合に得られる構造の断面をSEMにより撮影したものである。図13乃至図21に示す顕微鏡写真は、フッ化水素酸と酸化剤と有機添加剤とを含むエッチング液を使用した場合に得られる構造の断面をSEMにより撮影したものである。
ここでは、構造物10としてのシリコンチップ上に、図3に示す触媒層30と同条件で触媒層30を形成した。そして、エッチング液に構造物10を30分間浸漬させた。
図12の例では、エッチング液として、5mol/Lのフッ化水素と4mol/Lの過酸化水素とを含んだ水溶液を使用した。
図13の例では、エッチング液として、5mol/Lのフッ化水素と4mol/Lの過酸化水素と0.01質量%のポリエチレングリコール(平均分子量200)とを含んだ水溶液を使用した。図14の例では、エッチング液として、5mol/Lのフッ化水素と4mol/Lの過酸化水素と0.1質量%のポリエチレングリコール(平均分子量200)とを含んだ水溶液を使用した。図15の例では、エッチング液として、5mol/Lのフッ化水素と4mol/Lの過酸化水素と1質量%のポリエチレングリコール(平均分子量200)とを含んだ水溶液を使用した。
図16の例では、エッチング液として、5mol/Lのフッ化水素と4mol/Lの過酸化水素と0.01質量%のポリエチレングリコール(平均分子量400)とを含んだ水溶液を使用した。図17の例では、エッチング液として、5mol/Lのフッ化水素と4mol/Lの過酸化水素と0.1質量%のポリエチレングリコール(平均分子量400)とを含んだ水溶液を使用した。図18の例では、エッチング液として、5mol/Lのフッ化水素と4mol/Lの過酸化水素と1質量%のポリエチレングリコール(平均分子量400)とを含んだ水溶液を使用した。
図19の例では、エッチング液として、5mol/Lのフッ化水素と4mol/Lの過酸化水素と0.01質量%のポリエチレングリコール(平均分子量1000)とを含んだ水溶液を使用した。図20の例では、エッチング液として、5mol/Lのフッ化水素と4mol/Lの過酸化水素と0.1質量%のポリエチレングリコール(平均分子量1000)とを含んだ水溶液を使用した。図21の例では、エッチング液として、5mol/Lのフッ化水素と4mol/Lの過酸化水素と1質量%のポリエチレングリコール(平均分子量1000)とを含んだ水溶液を使用した。
図12と図13乃至図21との対比から明らかなように、ポリエチレングリコールの平均分子量が200乃至1000の範囲内にある場合、針状残留部12の発生を抑制することができた。また、ポリエチレングリコールの濃度が0.01質量%乃至1質量%の範囲内にある場合、針状残留部12の発生を抑制することができた。特に、ポリエチレングリコールの平均分子量が200乃至1000の範囲内にあり、ポリエチレングリコールの濃度が0.01質量%乃至0.1質量%の範囲内にある場合、針状残留部12の発生を抑制する効果が大きかった。
図22に示す顕微鏡写真は、フッ化水素酸及び酸化剤のみを含むエッチング液を使用した場合に得られる構造の断面をSEMにより撮影したものである。図23乃至図32に示す顕微鏡写真は、フッ化水素酸と酸化剤と有機添加剤とを含むエッチング液を使用した場合に得られる構造の断面をSEMにより撮影したものである。
ここでは、構造物10としてのシリコンチップ上に、図3に示す触媒層30と同条件で触媒層30を形成した。そして、エッチング液に構造物10を30分間浸漬させた。
図22の例では、エッチング液として、5mol/Lのフッ化水素と4mol/Lの過酸化水素とを含んだ水溶液を使用した。
図23の例では、エッチング液として、5mol/Lのフッ化水素と4mol/Lの過酸化水素と0.1質量%のポリエチレングリコール(平均分子量200)とを含んだ水溶液を使用した。図24の例では、エッチング液として、5mol/Lのフッ化水素と4mol/Lの過酸化水素と0.1質量%のポリエチレングリコール(平均分子量400)とを含んだ水溶液を使用した。図25の例では、エッチング液として、5mol/Lのフッ化水素と4mol/Lの過酸化水素と0.1質量%のポリエチレングリコール(平均分子量1000)とを含んだ水溶液を使用した。図26の例では、エッチング液として、5mol/Lのフッ化水素と4mol/Lの過酸化水素と0.1質量%のポリエチレングリコール(平均分子量4000)とを含んだ水溶液を使用した。図27の例では、エッチング液として、5mol/Lのフッ化水素と4mol/Lの過酸化水素と0.1質量%のポリエチレングリコール(平均分子量6000)とを含んだ水溶液を使用した。図28の例では、エッチング液として、5mol/Lのフッ化水素と4mol/Lの過酸化水素と0.1質量%のポリエチレングリコール(平均分子量20000)とを含んだ水溶液を使用した。
図29の例では、エッチング液として、5mol/Lのフッ化水素と4mol/Lの過酸化水素と0.1質量%のコハク酸とを含んだ水溶液を使用した。図30の例では、エッチング液として、5mol/Lのフッ化水素と4mol/Lの過酸化水素と0.1質量%のリンゴ酸とを含んだ水溶液を使用した。図31の例では、エッチング液として、5mol/Lのフッ化水素と4mol/Lの過酸化水素と0.1質量%のジプロピルアミンとを含んだ水溶液を使用した。図32の例では、エッチング液として、5mol/Lのフッ化水素と4mol/Lの過酸化水素と0.1質量%のアラニンとを含んだ水溶液を使用した。
図23と図24乃至図32との対比から明らかなように、有機添加剤としてポリエチレングリコールを使用した場合に加え、他の化合物を使用した場合にも、針状残留部12の発生を抑制するとともに、高いアスペクト比を達成することができた。
以上説明したように、一実施形態に係る方法によると、単純なウェットプロセスで、高アスペクト比の深掘りエッチングを行うことが可能である。即ち、一実施形態によると、異方性加工が可能なエッチング技術が提供される。
上記の説明では、貴金属から各々がなる複数の粒子31の集合体を触媒層30として使用しているが、触媒層30は他の形態であってもよい。例えば、触媒層30は、連続した層に複数の貫通孔を設けたものであってもよい。
上述したエッチング方法は、様々な物品の製造に利用することができる。例えば、上述したエッチング方法は、半導体装置、インターポーザなどの回路基板、又は、ナノインプリントにおいて使用するスタンパの製造に利用することができる。このエッチング方法は、一方の主面に凹部が設けられ、他の基板と貼り合せることにより中空構造を形成する基板、例えば保護基板の製造に利用することもできる。
このエッチング方法は、例えば、トレンチなどの凹部又はビアホールなどの貫通孔の形成に利用することができる。また、このエッチング方法は、基板などの構造物の分割に利用することもできる。
図33乃至図38は、半導体ウエハを複数の半導体チップへと分割する方法を示している。
この方法では、先ず、図33及び図34に示す構造を準備する。この構造は、半導体ウエハ10と、絶縁層20と、ダイシングシート50とを含んでいる。半導体ウエハ10には、その表面領域に半導体素子13が形成されている。絶縁層20は、半導体ウエハ10のうち半導体素子13が形成された領域を被覆しており、半導体素子13を損傷から保護する役割を果たす。ダイシングシート50は、半導体ウエハ10の保護層20が設けられた面の裏面に貼り付けられている。
次に、図35及び図36に示すように、半導体ウエハ10上に触媒層30を形成する。
一例として、触媒層30は、貴金属から各々がなる複数の粒子31の集合体であるとする。
その後、フッ化水素酸と酸化剤と有機添加剤とを含んだエッチング液を用いたエッチングを行う。具体的には、図35及び図36に示す構造をエッチング液に浸漬させ、半導体ウエハ10のうち触媒層30の下方に位置した部分を除去する。これにより、図37及び図38に示すように、各々が半導体素子13を含んだ半導体チップ10’を得る。
この方法では、例えば、絶縁層20を、半導体チップ10’を保護する保護層として利用することができる。絶縁層20は半導体チップ10’の全面を被覆しているので、この方法によると、ブレードを使用する一般的なダイシングを行った場合と比較して、高い強度を達成することができる。
また、この方法では、半導体チップ10’の上面の形状は、正方形や長方形に限られない。例えば、半導体チップ10’の上面の形状は、円形又は六角形であってもよい。また、この方法では、上面形状が異なる半導体チップ10’を同時に形成することができる。
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
以下に、原出願の当初の特許請求の範囲に記載していた発明を付記する。
[1]
半導体からなる構造物上に、貴金属からなる触媒層を形成することと、
前記構造物を、フッ化水素酸と酸化剤と有機添加剤とを含んだエッチング液中に浸漬させて、前記構造物のうち前記触媒層と接している部分を除去することと
を含んだエッチング方法。
[2]
前記有機添加剤の分子は極性分子である項1に記載のエッチング方法。
[3]
前記有機添加剤の分子量は60乃至20000の範囲内にある項1又は2に記載のエッチング方法。
[4]
前記有機添加剤は、アルコール、カルボン酸、ヒドロキシ酸、アミン、アミノ酸、有機フッ素化合物、及びキレート剤からなる群より選ばれる1以上の化合物である項1乃至3の何れか1項に記載のエッチング方法。
[5]
前記有機添加剤は、ポリエチレングリコール、コハク酸、リンゴ酸、ジプロピルアミン、及びアラニンからなる群より選ばれる1以上の化合物である項1乃至3の何れか1項に記載のエッチング方法。
[6]
前記エッチング液における前記有機添加剤の濃度は0.01質量%乃至1質量%の範囲内にある項1乃至5の何れか1項に記載のエッチング方法。
[7]
前記エッチング液におけるフッ化水素の濃度は5ol/L乃至10mol/Lの範囲内にある項1乃至6の何れか1項に記載のエッチング方法。
[8]
前記エッチング液における前記酸化剤の濃度は2mol/L乃至4mol/Lの範囲内にある項1乃至7の何れか1項に記載のエッチング方法。
[9]
前記触媒層として、前記貴金属から各々がなる複数の粒子の集合体を形成し、前記エッチング液中への前記構造物の浸漬により、前記構造物のうち前記複数の粒子と近接している部分と、前記構造物のうち前記複数の粒子間の隙間に対応した部分とを除去する項1乃至8の何れか1項に記載のエッチング方法。
[10]
項1乃至9の何れか1項に記載のエッチング方法により前記構造物をエッチングすることを含んだ物品の製造方法。
[11]
項1乃至9の何れか1項に記載のエッチング方法により前記構造物をエッチングすることを含んだ半導体装置の製造方法。
[12]
フッ化水素酸と酸化剤と有機添加剤とを含んだエッチング液。
[13]
前記有機添加剤の分子は極性分子である項12に記載のエッチング液。
[14]
前記有機添加剤の分子量は60乃至20000の範囲内にある項12又は13に記載のエッチング液。
[15]
前記有機添加剤は、アルコール、カルボン酸、ヒドロキシ酸、アミン、アミノ酸、有機フッ素化合物、及びキレート剤からなる群より選ばれる1以上の化合物である項12乃至14の何れか1項に記載のエッチング液。
[16]
前記有機添加剤は、ポリエチレングリコール、コハク酸、リンゴ酸、ジプロピルアミン、及びアラニンからなる群より選ばれる1以上の化合物である項12乃至14の何れか1項に記載のエッチング液。
[17]
前記有機添加剤の濃度は0.01質量%乃至1質量%の範囲内にある項12乃至16の何れか1項に記載のエッチング液。
[18]
前記エッチング液におけるフッ化水素の濃度は5mol/L乃至10mol/Lの範囲内にある項12乃至17の何れか1項に記載のエッチング液。
[19]
前記エッチング液における前記酸化剤の濃度は2mol/L乃至4mol/Lの範囲内にある項12乃至18の何れか1項に記載のエッチング液。
10…構造物、10’…半導体チップ、11…領域、12…針状残留部、14…凹部、20…絶縁層、30…触媒層、31…貴金属粒子、40…エッチング液、41…有機添加剤、50…ダイシングシート。

Claims (13)

  1. 貴金属からなる触媒が形成された半導体を、フッ化水素酸と酸化剤と有機添加剤とを含んだエッチング液に接触させて、前記半導体のうち前記触媒と接している部分を除去することを含み、
    前記有機添加剤は、ポリエチレングリコール、コハク酸、リンゴ酸、ジプロピルアミン、及びアラニンからなる群より選ばれる1以上の化合物であるエッチング方法。
  2. 前記有機添加剤の分子量は60乃至20000の範囲内にある請求項2に記載のエッチング方法。
  3. 前記エッチング液における前記有機添加剤の濃度は0.001質量%乃至5質量%の範囲内にある請求項1又は2に記載のエッチング方法。
  4. 前記エッチング液におけるフッ化水素の濃度は5mol/L乃至10mol/Lの範囲内にある請求項1乃至3の何れか1項に記載のエッチング方法。
  5. 前記エッチング液における前記酸化剤の濃度は2mol/L乃至4mol/Lの範囲内にある請求項1乃至4の何れか1項に記載のエッチング方法。
  6. 前記触媒は、前記貴金属から各々がなる複数の粒子の集合体を含み、前記エッチング液への前記半導体の接触により、前記半導体のうち前記複数の粒子と近接している部分と、前記半導体のうち前記複数の粒子間の隙間に対応した部分とを除去する請求項1乃至5の何れか1項に記載のエッチング方法。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載のエッチング方法により前記半導体をエッチングすることを含んだ物品の製造方法。
  8. 請求項1乃至6の何れか1項に記載のエッチング方法により前記半導体をエッチングすることを含んだ半導体装置の製造方法。
  9. 貴金属からなる触媒が形成された半導体のうち前記触媒と接している部分を除去するために使用するエッチング液であって、フッ化水素酸と酸化剤と有機添加剤とを含み、前記有機添加剤は、ポリエチレングリコール、コハク酸、リンゴ酸、ジプロピルアミン、及びアラニンからなる群より選ばれる1以上の化合物であるエッチング液。
  10. 前記有機添加剤の分子量は60乃至20000の範囲内にある請求項9に記載のエッチング液。
  11. 前記有機添加剤の濃度は0.001質量%乃至5質量%の範囲内にある請求項9又は10に記載のエッチング液。
  12. 前記エッチング液におけるフッ化水素の濃度は5mol/L乃至10mol/Lの範囲内にある請求項9乃至11の何れか1項に記載のエッチング液。
  13. 前記エッチング液における前記酸化剤の濃度は2mol/L乃至4mol/Lの範囲内にある請求項9乃至12の何れか1項に記載のエッチング液。
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