JP2017150228A - Construction machine hydraulic drive system - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、油圧ショベル等の建設機械に用いられ、油圧ポンプの吐出圧が複数のアクチュエータの最高負荷圧より目標差圧だけ高くなるようにロードセンシング制御を行う建設機械の油圧駆動システムに係わり、特に、エンジンの排気ガスに含まれる粒子状物質(パーティキュレートマター)を浄化するための排気ガス浄化装置を備えた建設機械の油圧駆動システムに関する。 The present invention relates to a hydraulic drive system for a construction machine that is used in a construction machine such as a hydraulic excavator and performs load sensing control so that a discharge pressure of a hydraulic pump is higher than a maximum load pressure of a plurality of actuators by a target differential pressure, In particular, the present invention relates to a hydraulic drive system for a construction machine provided with an exhaust gas purification device for purifying particulate matter (particulate matter) contained in engine exhaust gas.
油圧ポンプの吐出圧が複数のアクチュエータの最高負荷圧より目標差圧だけ高くなるようにロードセンシング制御を行う油圧駆動システムはロードセンシングシステムと呼ばれており、例えば特許文献1に記載されている。
A hydraulic drive system that performs load sensing control so that the discharge pressure of the hydraulic pump is higher than the maximum load pressure of a plurality of actuators by a target differential pressure is called a load sensing system, and is described in
特許文献1に記載の油圧駆動システムは、エンジンと、このエンジンにより駆動される可変容量型の油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出された圧油により駆動される複数のアクチュエータと、油圧ポンプから複数のアクチュエータへ供給される圧油の流量を制御する複数の流量・方向制御弁と、複数のアクチュエータの最高負荷圧を検出する検出回路と、油圧ポンプの吐出圧が前記複数のアクチュエータの最高負荷圧より目標差圧だけ高くなるようロードセンシング制御する制御弁を含むポンプ制御装置と、油圧ポンプを複数の流量・方向制御弁に接続する管路に設けられ、油圧ポンプの吐出圧が最高負荷圧に設定圧を加算した圧力よりも高くなると開状態になって油圧ポンプの吐出油をタンクに戻し、油圧ポンプの吐出圧の上昇を制限するアンロード弁とを備えている。
The hydraulic drive system described in
また、ロードセンシングシステムであって排気ガス浄化装置を備えたものとして、特許文献2に記載のものがある。このものでは、ポンプ制御装置と差圧減圧弁との間に制御圧切換弁を設けるとともに、排気管に設けられた排気ガス浄化装置に排気抵抗センサを設け、センサの検出値が所定レベル以上になったときにコントローラから信号を出力して制御圧切換弁を切り換えて差圧減圧弁によって生成したメインポンプの吐出圧と最高負荷圧との差圧を容量制御弁に導き、メインポンプの吐出量を増加させてエンジンに油圧的な負荷をかける。これによりエンジンの出力を高くして排気ガス温度を上昇させ、酸化触媒を活性化してフィルタ堆積物を燃焼させフィルタを再生する。
Moreover, there exists a thing of
また、技術文献1及び2に記載の油圧駆動システムは、共に、エンジン回転数に依存するパイロットポンプの吐出流量を利用したエンジン回転数検出弁を備え、このエンジン回転数検出弁によってエンジン回転数に依存する絶対圧を生成し、この絶対圧を制御弁に導きロードセンシング制御の目標差圧を設定している。
The hydraulic drive systems described in
油圧ショベル等の建設機械はその駆動源としてディーゼルエンジンを搭載している。ディーゼルエンジンから排出される粒子状物質(以下PMという)の排出量は、NOx、CO、HC等とともに年々規制が強化されてきている。このような規制に対して、エンジンに排気ガス浄化装置を設け、エンジン排気ガス浄化装置内のディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF:Diesel Particulate Filter )と呼ばれるフィルタでPMを捕集して、外部へ排出されるPMの量を低減することが一般的に行われている。この排気ガス浄化装置では、フィルタのPM補足量が増加してくるとフィルタは目詰まりを起こしてゆき、そのことによりエンジンの排圧が上昇して、燃費の悪化等を誘発するため、フィルタに捕集したPMを適宜燃焼してフィルタの目詰まりを除去し、フィルタを再生することが必要である。 Construction machines such as hydraulic excavators are equipped with a diesel engine as a drive source. The amount of particulate matter (hereinafter referred to as PM) discharged from diesel engines is being regulated more and more year by year along with NOx, CO, HC, and the like. In response to such regulations, an exhaust gas purification device is provided in the engine, and PM is collected by a filter called a diesel particulate filter (DPF) in the engine exhaust gas purification device and discharged to the outside. It is common practice to reduce the amount of PM. In this exhaust gas purifying device, when the amount of supplemental PM in the filter increases, the filter becomes clogged, which increases the exhaust pressure of the engine and induces deterioration of fuel consumption. It is necessary to burn the collected PM appropriately to remove clogging of the filter and regenerate the filter.
フィルタの再生には、通常、酸化触媒を用いる。酸化触媒はフィルタの上流側に配置される場合と、フィルタに直接担持される場合と、その両方の場合とがあるが、いずれの場合も酸化触媒を活性化するためには、排気ガスの温度が酸化触媒の活性温度よりも高くなければならず、そのために排気ガス温度を強制的に酸化触媒の活性温度よりも高い温度に上昇させる必要がある。 For the regeneration of the filter, an oxidation catalyst is usually used. The oxidation catalyst may be disposed upstream of the filter, directly supported by the filter, or both. In either case, in order to activate the oxidation catalyst, the temperature of the exhaust gas Must be higher than the activation temperature of the oxidation catalyst, and for this purpose, it is necessary to forcibly raise the exhaust gas temperature to a temperature higher than the activation temperature of the oxidation catalyst.
特許文献1に記載の油圧駆動システムでは、可変容量型のメインポンプはロードセンシング制御を行うため、例えば全ての操作レバーが中立にあり、アクチュエータが動作していないときには、メインポンプの傾転角(容量)は最小となり、吐出流量も最少となる。また、メインポンプの吐出圧はアンロード弁により制御され、全ての操作レバーが中立にあるときはメインポンプの吐出圧はアンロード弁の設定圧とほぼ等しい最小圧力となる。その結果、メインポンプの吸収トルクも最小となる。
In the hydraulic drive system described in
このようなロードセンシング制御を行う油圧駆動システムのエンジンに排気ガス浄化装置を設けた場合は、全ての操作レバーが中立にあり、アクチュエータが動作していないときは、エンジンの負荷は低くなり、エンジンの排気ガスの温度は低くなってしまう。このため、酸化触媒は活性化せず、フィルタ堆積物を燃焼除去することができない。また、特許文献1の油圧駆動システムでは、エンジン回転数に依存するロードセンシング制御の目標差圧を設定するために、パイロットポンプの吐出流量を利用したエンジン回転数検出弁を用いているため、パイロットポンプの吐出圧がパイロットリリーフ圧にロードセンシング制御の目標差圧を加算した値になり、パイロットポンプの吸収馬力が大きくなり、エネルギ損失となる。
When an exhaust gas purifying device is installed in an engine of a hydraulic drive system that performs such load sensing control, when all the operation levers are neutral and the actuator is not operating, the engine load is reduced, and the engine The temperature of the exhaust gas becomes low. For this reason, the oxidation catalyst is not activated, and the filter deposit cannot be removed by combustion. Further, in the hydraulic drive system of
特許文献2に記載の油圧駆動システムでは、ポンプ制御装置と差圧減圧弁との間に制御圧切換弁を設けて、コントローラがフィルタの再生が必要であると判定したときに、電子制御により制御圧切換弁を切り換えて差圧減圧弁によって生成したメインポンプの吐出圧と最高負荷圧との差圧を容量制御弁に導き、メインポンプの吐出量を増大させてエンジンの負荷を高めている。これによりエンジンの出力を高くして排気ガス温度を上昇させ、酸化触媒を活性化してフィルタ堆積物を燃焼させる。このため全ての操作レバーが中立にあり、アクチュエータが動作していないときでも、メインポンプの吸収馬力は小さくならず、フィルタの再生を行うことができる。
In the hydraulic drive system described in
しかし、特許文献2の第1実施例の技術では、特許文献1と同様、エンジン回転数に依存するロードセンシング制御の目標差圧を生成するために、パイロットポンプの吐出流量を利用したエンジン回転数検出弁を利用しているため、パイロットポンプの吐出圧が増加して吸収馬力が大きくなり、エネルギ損失となるという問題は解消されない。
However, in the technique of the first embodiment of
上記のパイロットポンプの吐出圧の増大を防ぐ方法として、特許文献2の第2実施例のようにエンジン回転数検出弁を使用しないシステムがある。しかし、特許文献2の第2実施例の技術では、ロードセンシング制御の目標差圧がエンジン回転数に依存して増減しないため、エンジン回転数に応じてアクチュエータへの供給流量、つまりアクチュエータ速度を調整することができず、良好な操作性を確保することができない。
As a method for preventing an increase in the discharge pressure of the pilot pump, there is a system that does not use an engine speed detection valve as in the second embodiment of
また、特許文献2の第1実施例において、エンジン回転数検出弁を使用せず、ロードセンシング制御の目標差圧がエンジン回転数に依存して変化するよう容量制御弁(LS制御弁)に設定されるロードセンシング制御の目標差圧を電子制御によって可変にすれば、パイロットポンプの吐出圧が増加してエネルギ損失となるという問題は解消される。しかし、特許文献2の第1実施例において容量制御弁をそのように変更した場合は、制御圧切換弁と容量制御弁の両方を電子制御することが必要となるため、制御装置や油圧回路の構成が複雑になり、コスト高となってしまう。
Further, in the first embodiment of
本発明の目的は、ロードセンシング制御を行う油圧駆動システムにおいて、アクチュエータが動作していない場合でも排気ガス浄化装置内のフィルタ堆積物を効率的に燃焼除去することができるとともに、パイロットポンプの吐出圧を増大させずにエンジン回転数に応じた良好な操作性を確保することができ、しかも制御装置や油圧回路の構成が簡素である建設機械の油圧駆動システムを提供することである。 SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a hydraulic drive system that performs load sensing control, in which the filter deposits in the exhaust gas purification device can be efficiently burned and removed even when the actuator is not operating, and the discharge pressure of the pilot pump. It is an object of the present invention to provide a hydraulic drive system for a construction machine that can ensure good operability according to the engine speed without increasing the engine speed and that has a simple configuration of a control device and a hydraulic circuit.
本発明は、上記目的を達成するために、エンジンと、このエンジンにより駆動される可変容量型の油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出された圧油により駆動される複数のアクチュエータと、前記油圧ポンプから複数のアクチュエータへ供給される圧油の流量を制御する複数の流量・方向制御弁と、前記複数のアクチュエータの最高負荷圧を検出する最高負荷圧検出回路と、前記油圧ポンプの吐出圧が前記複数のアクチュエータの最高負荷圧より目標差圧だけ高くなるよう前記油圧ポンプの容量をロードセンシング制御するロードセンシング制御部を有するポンプ制御装置と、前記油圧ポンプを前記複数の流量・方向制御弁に接続する管路に設けられ、前記油圧ポンプの吐出圧が前記最高負荷圧に設定圧を加算した圧力よりも高くなると開状態になって前記油圧ポンプの吐出油をタンクに戻し、前記油圧ポンプの吐出圧の上昇を制限するアンロード弁とを備えた建設機械の油圧駆動システムにおいて、前記エンジンの排気ガス中に含まれる粒子状物質を捕集するフィルタと、このフィルタに捕集され堆積した粒子状物質を燃焼除去し前記フィルタの再生処理を行う酸化触媒とを備えた排気ガス浄化装置と、前記ロードセンシング制御の目標差圧を任意の値に制御する比例電磁弁と、前記排気ガス浄化装置の再生が必要になったかどうかと、前記再生が必要になったときに前記複数の流量・方向制御弁のいずれも中立位置から切り換えられていないかどうかを判定し、前記再生が必要でない場合と、前記再生が必要になった場合でも前記複数の流量・方向制御弁のいずれかが中立位置から切り換えられていた場合は通常ロードセンシング制御を選択し、前記再生が必要となりかつ前記複数の流量・方向制御弁のいずれも中立位置から切り換えられていない場合はポンプ出力上昇制御を選択する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記通常ロードセンシング制御を選択したときは、前記ロードセンシング制御の目標差圧として前記エンジンの回転数に依存する通常ロードセンシング制御用の目標差圧を設定し、この目標差圧に対応する電気信号を前記比例電磁弁に出力して前記ロードセンシング制御部を制御し、前記ポンプ出力上昇制御を選択したときは、前記ロードセンシング制御の目標差圧として前記通常ロードセンシング制御用の目標差圧よりも大きく、前記複数の流量・方向制御弁のいずれも中立位置から切り換えられていない場合であっても前記油圧ポンプの容量を増加させることが可能なポンプ出力上昇制御用の目標差圧を設定し、この目標差圧に対応する電気信号を前記比例電磁弁に出力して前記油圧ポンプの容量が増加するよう前記ロードセンシング制御部を制御するものとする。 In order to achieve the above object, the present invention provides an engine, a variable displacement hydraulic pump driven by the engine, a plurality of actuators driven by pressure oil discharged from the hydraulic pump, and the hydraulic pump. A plurality of flow rate / direction control valves for controlling the flow rate of pressure oil supplied to the plurality of actuators, a maximum load pressure detection circuit for detecting a maximum load pressure of the plurality of actuators, and a discharge pressure of the hydraulic pump A pump control device having a load sensing control unit that performs load sensing control of the capacity of the hydraulic pump so as to be higher than a maximum load pressure of a plurality of actuators by a target differential pressure, and connecting the hydraulic pump to the plurality of flow rate / direction control valves When the discharge pressure of the hydraulic pump becomes higher than the maximum load pressure plus the set pressure, it opens. In a hydraulic drive system for a construction machine, which includes an unload valve that returns the discharge oil of the hydraulic pump to the tank and restricts the increase of the discharge pressure of the hydraulic pump, and is included in the exhaust gas of the engine An exhaust gas purifying device comprising a filter for collecting particulate matter, an oxidation catalyst for burning and removing the particulate matter collected and deposited on the filter and performing regeneration processing of the filter, and a target of the load sensing control A proportional solenoid valve that controls the differential pressure to an arbitrary value, whether the exhaust gas purification device needs to be regenerated, and when the regeneration is necessary, all of the plurality of flow rate / direction control valves are neutral. It is determined whether or not the position has been switched, and even when the regeneration is not necessary and when the regeneration is necessary, any of the plurality of flow rate / direction control valves is in a neutral position. A control device that selects normal load sensing control when the switch has been switched from, and selects pump output increase control when the regeneration is necessary and none of the plurality of flow rate / direction control valves is switched from the neutral position When the normal load sensing control is selected, the control device sets a target differential pressure for normal load sensing control that depends on the engine speed as the target differential pressure of the load sensing control, When the load sensing control unit is controlled by outputting an electric signal corresponding to the target differential pressure to the proportional solenoid valve and the pump output increase control is selected, the normal load is set as the target differential pressure of the load sensing control. It is larger than the target differential pressure for sensing control, and all of the flow and direction control valves are switched from the neutral position. Even if not, a target differential pressure for pump output increase control that can increase the capacity of the hydraulic pump is set, and an electric signal corresponding to the target differential pressure is output to the proportional solenoid valve. The load sensing control unit is controlled to increase the capacity of the hydraulic pump.
このように構成した本発明において、再生が必要となりかつ複数の流量・方向制御弁のいずれも中立位置から切り換えられていない場合は、制御装置はポンプ出力上昇制御を選択し、ロードセンシング制御の目標差圧として通常ロードセンシング制御用の目標差圧よりも大きいポンプ出力上昇制御用の目標差圧を設定してロードセンシング制御によって油圧ポンプの容量が増大させる。これにより油圧ポンプの吸収トルクが増大するため、アクチュエータが動作していない場合でも排気ガス浄化装置内のフィルタ堆積物を効率的に燃焼除去することができる。 In the present invention configured as described above, when the regeneration is necessary and none of the plurality of flow rate / direction control valves has been switched from the neutral position, the control device selects the pump output increase control, and the load sensing control target A target differential pressure for pump output increase control larger than the target differential pressure for normal load sensing control is set as the differential pressure, and the capacity of the hydraulic pump is increased by load sensing control. As a result, the absorption torque of the hydraulic pump increases, so that filter deposits in the exhaust gas purification device can be efficiently burned and removed even when the actuator is not operating.
また、再生が必要でない場合と、再生が必要になった場合でも複数の流量・方向制御弁のいずれかが中立位置から切り換えられていた場合は、制御装置は通常ロードセンシング制御を選択し、ロードセンシング制御の目標差圧としてエンジン回転数に依存する通常ロードセンシング制御用の目標差圧を設定し、ロードセンシング制御によってエンジン回転数に応じて油圧ポンプの吐出流量を変化させる。これによりパイロットポンプの吐出圧を増大させずにエンジン回転数に応じた良好な操作性を確保することができる。 Also, when regeneration is not necessary and when any of the multiple flow / direction control valves has been switched from the neutral position even when regeneration is necessary, the control device selects normal load sensing control and loads A target differential pressure for normal load sensing control that depends on the engine speed is set as the target differential pressure for sensing control, and the discharge flow rate of the hydraulic pump is changed according to the engine speed by load sensing control. As a result, good operability according to the engine speed can be ensured without increasing the discharge pressure of the pilot pump.
更に、制御装置は、ポンプ出力上昇制御を選択したときも、通常ロードセンシング制御を選択したときも、同じパラメータであるロードセンシング制御の目標差圧を変え、電気信号を比例電磁弁に出力し、ロードセンシング制御によって油圧ポンプの容量を変化させる。これにより制御装置の演算が簡素化されかつ比例電磁弁は1つで済むので、制御装置や油圧回路の構成が簡素化され、油圧駆動システムの製作コストを低減することができる。 Furthermore, the control device changes the target differential pressure of the load sensing control, which is the same parameter, and outputs an electric signal to the proportional solenoid valve when the pump output increase control is selected or when the normal load sensing control is selected. The capacity of the hydraulic pump is changed by load sensing control. As a result, the calculation of the control device is simplified and only one proportional solenoid valve is required. Therefore, the configuration of the control device and the hydraulic circuit is simplified, and the manufacturing cost of the hydraulic drive system can be reduced.
本発明によれば、ロードセンシング制御を行う油圧駆動システムにおいて、アクチュエータが動作していない場合でも排気ガス浄化装置内のフィルタ堆積物を効率的に燃焼除去することができるとともに、パイロットポンプの吐出圧を増大させずにエンジン回転数に応じた良好な操作性を確保することができ、しかも制御装置や油圧回路の構成が簡素で、油圧駆動システムの製作コストを低減することができる。 According to the present invention, in a hydraulic drive system that performs load sensing control, filter deposits in the exhaust gas purification device can be efficiently burned and removed even when the actuator is not operating, and the discharge pressure of the pilot pump It is possible to ensure good operability according to the engine speed without increasing the engine speed, and to simplify the configuration of the control device and the hydraulic circuit, thereby reducing the manufacturing cost of the hydraulic drive system.
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
<第1の実施の形態>
〜構成〜
図1は本発明の第1の実施の形態における油圧駆動システムの構成を示す図である。本実施の形態は、本発明をフロントスイング式の油圧ショベルの油圧駆動システムに適用した場合のものである。
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
<First Embodiment>
~Constitution~
FIG. 1 is a diagram showing a configuration of a hydraulic drive system according to a first embodiment of the present invention. In this embodiment, the present invention is applied to a hydraulic drive system of a front swing type hydraulic excavator.
図1において、本実施の形態に係わる油圧駆動システムは、エンジン1と、このエンジン1により駆動されるメインポンプとしての可変容量型の油圧ポンプ(以下メインポンプという)2a及び固定容量型のパイロットポンプ2bと、メインポンプ2aから吐出された圧油により駆動される複数のアクチュエータ3a,3b,3c…と、メインポンプ2aの圧油供給油路5に接続されたアクチュエータ3b,3c…に対応する油路8a,8b,8c…に接続され、メインポンプ2aからアクチュエータ3a,3b,3c…に供給される圧油の流量と方向をそれぞれ制御するクローズドセンタ型の複数の流量・方向制御弁6a,6b,6c…と、流量・方向制御弁6a,6b,6c…の上流側において油路8a,8b,8c…に接続され、流量・方向制御弁6a,6b,6c…のメータイン通路の前後差圧を制御する圧力補償弁7a,7b,7c…と、複数のアクチュエータ3a,3b,3c…の最高負荷圧を検出する、シャトル弁9a,9b,9c…を含む最高負荷圧検出回路9と、メインポンプ2aの吐出圧と最高負荷圧検出回路9によって検出された最高負荷圧との差圧を絶対圧として油路12に出力する差圧減圧弁11と、メインポンプ2aの圧油供給油路5に接続され、圧油供給油路5の圧力(メインポンプ2aの吐出圧)が設定圧力以上にならないように制限するメインリリーフ弁14と、メインポンプ2aの圧油供給油路5に接続され、圧油供給油路5の圧力(メインポンプ2aの吐出圧)が上記最高負荷圧にバネ15aで設定されたクラッキング圧(設定圧)Punを加算した圧力よりも高くなると、開状態になって圧油供給油路5の圧油をタンクTに戻し、メインポンプ2aの吐出圧の上昇を制限するアンロード弁15と、複数の流量・方向制御弁6a,6b,6c…のいずれかが中立位置から操作されたかどうかを検出する操作検出装置16と、メインポンプ2aの傾転角(容量)を制御するポンプ制御装置17と、パイロットポンプ2bに接続されたパイロット圧供給油路31aと、パイロット圧供給油路31aに接続され、パイロット圧供給油路31aの圧力を一定に保つパイロットリリーフ弁32と、ゲートロックレバー24によって操作され、パイロット圧供給油路31aの下流側のパイロット圧供給油路31bをパイロット圧供給油路31a及びタンクTの一方に選択的に連通させる安全弁としてのゲートロック弁100と、パイロット圧供給油路31bに接続され、流量・方向制御弁6a,6b,6c…を操作して対応するアクチュエータ3a,3b,3c…を動作させるための指令パイロット圧(指令信号)を生成する操作レバー装置122,123(図3参照)を含む操作手段とを備えている。
In FIG. 1, a hydraulic drive system according to the present embodiment includes an
エンジン1はディーゼルエンジンであり、燃料噴射量を調整する電子ガバナ48を備えている。
The
アクチュエータ3a,3b,3cは例えば油圧ショベルの旋回モータ、ブームシリンダ及びアームシリンダであり、流量・方向制御弁6a,6b,6cはそれぞれ例えば旋回用、ブーム用、アーム用の流量・方向制御弁である。図示の都合上、バケットシリンダ、ブームスイングシリンダ、走行モータ等のその他のアクチュエータ及びこれらアクチュエータに係わる流量・方向制御弁の図示は省略している。
The
圧力補償弁7a,7b,7c…は、その目標補償差圧として差圧減圧弁11の出力圧が油路12を介して導かれる開方向作動の受圧部21a,21b,21c…と、流量・方向制御弁6a,6b,6c…のメータイン通路の前後差圧を検出する受圧部22a,23a、22b,23b,22c,23c…を有し、流量・方向制御弁6a,6b,6c…のメータイン通路の前後差圧が差圧減圧弁11の出力圧(メインポンプ2aの吐出圧とアクチュエータ3a,3b,3c…の最高負荷圧との差圧)に等しくなるように制御する。
The
最高負荷圧検出回路9は、前述したシャトル弁9a,9b,9c…と、流量・方向制御弁6a,6b,6c…のそれぞれに設けられた負荷ポート26a,26b,26c…とを有し、シャトル弁9a,9b,9c…は負荷ポート26a,26b,26c…にトーナメント形式に接続され、アクチュエータ3a,3b,3c…の負荷圧のうちの最高圧力を選択して出力する。負荷ポート26a,26b,26c…は、流量・方向制御弁6a,6b,6c…が中立位置にあるときはタンクTに連通し、負荷圧としてタンク圧を出力し、流量・方向制御弁6a,6b,6c…が中立位置から図示左右の操作位置に切り換えられたときは、それぞれのアクチュエータ3a,3b,3c…に連通し、アクチュエータ3a,3b,3c…の負荷圧を出力する。
The maximum load
シャトル弁9aは、流量・方向制御弁6aの負荷ポート26aの圧力と流量・方向制御弁6bの負荷ポート26bの圧力との高圧側を選択して出力し、シャトル弁9bは、シャトル弁9bの出力圧と流量・方向制御弁6cの負荷ポート26cの圧力との高圧側を選択して出力し、シャトル弁9cは、シャトル弁9bの出力圧と図示しない他の同様なシャトル弁の出力圧との高圧側を選択して出力する。シャトル弁9cは最後段のシャトル弁であり、その出力圧は最高負荷圧として信号油路27を介して差圧減圧弁11及びアンロード弁15とポンプ制御装置17(後述)とに導かれる。
The
差圧減圧弁11は、メインポンプ2aの吐出圧が導かれる受圧部11aと、最高負荷圧が導かれる受圧部11bと、自身の出力圧が導かれる受圧部11cとを有し、パイロット圧供給油路31aの圧力が油路34を介して導かれ、その圧力を元圧としてメインポンプ2aの吐出圧と最高負荷圧との差圧を絶対圧として生成する。
The differential
アンロード弁15は、クラッキング圧Punを設定する閉方向作動の上述したバネ15aと、圧油供給油路5の圧力(メインポンプ2aの吐出圧)が導かれる開方向作動の受圧部15bと、信号油路27からの最高負荷圧が信号油路27aを介して導かれる閉方向作動の受圧部15cとを有し、メインポンプ2aの吐出圧が最高負荷圧にバネ15aの設定圧であるクラッキング圧Punを加算した圧力よりも高くなると、開状態になって圧油供給油路5の圧油をタンクTに戻し、メインポンプ2aの吐出圧の上昇を制限する。アンロード弁15のバネ15aの設定圧(クラッキング圧Pun)は、一般的に、エンジン1の目標回転数が定格最高回転数にあるときのロードセンシング制御の目標差圧(後述)と概ね同じ値か、それよりも少し高い圧力に設定されており、本実施の形態では、エンジン1の目標回転数が定格最高回転数にあるときの通常のロードセンシング制御用の目標差圧と同じ値(例えば2.0MPa)に設定されている。
The unload
操作検出装置16は流量・方向制御弁6a,6b,6c…を直列に貫通して伸びる操作検出油路35を有し、操作検出油路35の上流側は絞り36及び油路34を介してパイロット圧供給油路31aに接続され、下流側はタンクTに接続されている。流量・方向制御弁6a,6b,6c…が中立位置にあるとき操作検出油路35の上流側は流量・方向制御弁6a,6b,6c…を介してタンクTに連通し、操作検出油路35の上流側の圧力はタンク圧となる。流量・方向制御弁6a,6b,6c…が中立位置から切り換えられたときは操作検出油路35の上流側とタンクTとの連通が遮断され、操作検出油路35の上流側の圧力は油路34の圧力(パイロット圧供給油路31aの圧力)と同じ圧力に上昇する。操作検出油路35の上流側に圧力センサ45が接続されており、圧力センサ45によって操作検出油路35の上流側の圧力を検出することで、流量・方向制御弁6a,6b,6c…が中立位置にあるか中立位置から切り換えられたかを判別することができる。
The
流量・方向制御弁6a,6c,6c…と、圧力補償弁7a,7b,7c…と、シャトル弁9a,9b,9c…と、差圧減圧弁11と、メインリリーフ弁14と、アンロード弁15と、操作検出油路35は、コントロールバルブ4内に配置されている。
Flow rate / direction control valves 6a, 6c, 6c,
メインポンプ2aとパイロットポンプ2bとポンプ制御装置17とはポンプ装置2内に配置されている。ポンプ制御装置17はトルク制御部51とロードセンシング制御部52とを有している。
The main pump 2 a, the
トルク制御部51はメインポンプ2aの吐出圧が導かれるトルク制御ピストン17aと、最大トルクを設定するバネ17uとを有し、トルク制御ピストン17aはメインポンプ2aの吐出圧が高くなるにしたがってメインポンプ2aの傾転角(容量)を減らして、メインポンプ2aの吸収トルクがバネ17uによって設定した最大トルクを超えないように制御する。これによりメインポンプ2aの吸収トルクがエンジン1の制限トルク(図2の制限トルクTEL)を越えないように制御され、過負荷によるエンジン1の停止(エンジンストール)が防止される。
The
図2はトルク制御部51の制御によって得られるメインポンプ2aの吐出圧と容量(傾転角)との関係(Pq特性)を示す図である。図2の縦軸はメインポンプ2aの容量(傾転角)qであり、縦軸はメインポンプ2aの容量qである。
FIG. 2 is a diagram showing a relationship (Pq characteristic) between the discharge pressure of the main pump 2 a and the capacity (tilt angle) obtained by the control of the
図2において、メインポンプ2aのPq特性は、最大容量一定特性Tp0と最大吸収トルク一定特性Tp1,Tp2とで構成されている。 In FIG. 2, the Pq characteristic of the main pump 2a is composed of a maximum capacity constant characteristic Tp0 and maximum absorption torque constant characteristics Tp1, Tp2.
メインポンプ2aの吐出圧Pが、最大容量一定の特性線Tp0から最大吸収トルク一定の特性Tp1,Tp2に移行する折れ点(移行点)の圧力である第1の値P0以下にあるとき、メインポンプ2aの吐出圧Pが上昇してもメインポンプ2aの最大容量はq0で一定である。このとき、メインポンプ2aの吐出圧Pが上昇するにしたがって、ポンプ吐出圧とポンプ容量との積で表されるメインポンプ2aの吸収トルクは増加する。メインポンプ2aの吐出圧Pが第1の値P0を超えて更に上昇すると、メインポンプ2aの最大容量は最大吸収トルク一定の特性線TP1,TP2に沿って減少し、メインポンプ2aの吸収トルクは特性線TP1,TP2によって決まる最大トルクTmaxに保たれる。特性線TP1,TP2は吸収トルク一定曲線(双曲線)を近似するよう2つのバネ(図1では1つのバネ17uのみを示す)によって設定されている。また、その最大トルクTmaxはエンジン1の制限トルクTELよりも小さくなるように設定されている。これによりメインポンプ2aの吐出圧Pが第1の値P0を超えて上昇するとメインポンプ2aの最大容量を減らして、メインポンプ2aの吸収トルク(入力トルク)が最大トルクTmaxを超えないように制御し、メインポンプ2aの吸収トルクがエンジン1の制限トルクTELを越えないように制御される。
When the discharge pressure P of the main pump 2a is equal to or lower than a first value P0 that is a pressure at a break point (transition point) at which the maximum capacity constant characteristic line Tp0 shifts to the maximum absorption torque constant characteristics Tp1 and Tp2. Even if the discharge pressure P of the pump 2a increases, the maximum capacity of the main pump 2a is constant at q0. At this time, as the discharge pressure P of the main pump 2a increases, the absorption torque of the main pump 2a represented by the product of the pump discharge pressure and the pump capacity increases. When the discharge pressure P of the main pump 2a further increases beyond the first value P0, the maximum capacity of the main pump 2a decreases along the characteristic lines TP1 and TP2 where the maximum absorption torque is constant, and the absorption torque of the main pump 2a is The maximum torque Tmax determined by the characteristic lines TP1 and TP2 is maintained. The characteristic lines TP1 and TP2 are set by two springs (only one
図2中、A点は、全操作レバーが中立でかつ通常ロードセンシング制御(後述)が選択されているときのメインポンプ2aの動作点であり、B点は、全操作レバーが中立でかつポンプ出力上昇制御(後述)が選択されているときのメインポンプ2aの動作点である。Tminは動作点Aにおけるメインポンプ2aの吸収トルクであり、Tupは動作点Bにおけるメインポンプ2aの吸収トルクである。 In FIG. 2, point A is the operating point of the main pump 2a when all the operating levers are neutral and normal load sensing control (described later) is selected, and point B is all the operating levers neutral and the pump This is the operating point of the main pump 2a when output increase control (described later) is selected. Tmin is the absorption torque of the main pump 2a at the operating point A, and Tup is the absorption torque of the main pump 2a at the operating point B.
図1に戻り、ロードセンシング制御部52は、メインポンプ2aの吐出圧が複数のアクチュエータ3a,3b,3c…の最高負荷圧より目標差圧(2.0MPa)だけ高くなるようメインポンプ2aの容量をロードセンシング制御するものであり、LS制御弁17bとLS制御ピストン17cを有している。
Returning to FIG. 1, the load
LS制御弁17bは対向する受圧部17d,17eを有し、受圧部17eと同じ側にはバネ17fが配置されている。受圧部17dにはメインポンプ2aの吐出圧が導かれ、受圧部17eに最高負荷圧検出回路9によって検出された最高負荷圧が信号油路27,27aを介して導かれる。また、LS制御弁17bはバネ17fと対向する側にソレノイド17gを有する比例電磁弁として構成されている。
The
ここで、バネ17fの付勢力は、その圧力換算値がアンロード弁15のクラッキング圧Pun(2.0MPa)よりも大きく、ポンプ出力上昇制御を選択したときに設定されるロードセンシング制御の目標差圧と等しい値(例えば3.0MPa)に設定されている。LS制御弁17bは、メインポンプ2aの吐出圧とソレノイド17gの付勢力の圧力換算値の和がアクチュエータ3a,3b,3c…の最高負荷圧とバネ17fの付勢力の圧力換算値の和よりも大きくなると図示右方向(メインポンプ2aの容量を減少させる方向)にストロークし、メインポンプ2aの吐出圧を油路33を介してLS制御ピストン17cに導いてメインポンプ2aの傾転角を減らし、メインポンプ2aの吐出圧とソレノイド17gの付勢力の圧力換算値の和がアクチュエータ3a,3b,3c…の最高負荷圧とバネ17fの付勢力の圧力換算値の和よりも小さくなると図示左方向(メインポンプ2aの容量を増加させる方向)にストロークし、LS制御ピストン17cをタンクTに連通してメインポンプ2aの傾転角を増やす。これによりメインポンプ2aの吐出圧が最高負荷圧よりもバネ17fの付勢力の圧力換算値とソレノイド17gの付勢力の圧力換算値との差圧だけ高くなるようにメインポンプ2aの傾転角が制御される。つまり、バネ17fとソレノイド17gとによってロードセンシング制御の目標差圧が設定され、ソレノイド17gに与えられる電気信号を制御することでロードセンシング制御の目標差圧を変更することができる。
Here, the biasing force of the spring 17f has a pressure converted value larger than the cracking pressure Pun (2.0 MPa) of the unload
本実施の形態において、ソレノイド17gの付勢力の圧力換算値は、コントローラ49(後述)により、通常時はロードセンシング制御の目標差圧(バネ17fの付勢力の圧力換算値とソレノイド17gの付勢力の圧力換算値との差圧)がエンジン1の回転数に依存して変化するように制御される。エンジン1の目標回転数が定格最高回転数にあるとき、ロードセンシング制御の目標差圧は例えば2.0MPaとなるように制御される。
In the present embodiment, the pressure converted value of the urging force of the solenoid 17g is normally converted by the controller 49 (described later) to the target differential pressure of the load sensing control (the pressure converted value of the urging force of the spring 17f and the urging force of the solenoid 17g). Is controlled so as to change depending on the rotational speed of the
図3は、本実施の形態における油圧駆動システムが搭載される油圧ショベルの外観を示す図である。 FIG. 3 is a diagram showing an appearance of a hydraulic excavator on which the hydraulic drive system according to the present embodiment is mounted.
油圧ショベルは、下部走行体101と、この下部走行体101上に旋回可能に搭載された上部旋回体102と、この上部旋回体102の先端部分にスイングポスト103を介して上下及び左右方向に回動可能に連結されたフロント作業機104とを備えている。下部走行体101はクローラ式であり、トラックフレーム105の前方側に上下動可能な排土用のブレード106が設けられている。上部旋回体102は基礎下部構造をなす旋回台107と、旋回台107上に設けられたキャノピタイプの運転室108とを備えている。フロント作業機104はブーム111と、アーム112と、バケット113とを備え、ブーム111の基端はスイングポスト103にピン結合され、ブーム111の先端はアーム112の基端にピン結合され、アーム112の先端はバケット113にピン結合されている。
The hydraulic excavator includes a
上部旋回体102は下部走行体101に対して旋回モータ3aにより旋回駆動され、ブーム111、アーム112、バケット113は、それぞれ、ブームシリンダ3b、アームシリンダ3c、バケットシリンダ3dを伸縮することにより回動する。下部走行体101は左右の走行モータ3f,3gにより駆動される。ブレード106はブレードシリンダ3hにより上下に駆動される。図1ではバケットシリンダ3d、左右の走行モータ3f,3g、ブレードシリンダ3hやそれらの回路要素の図示を省略している。
The
運転室108には、運転席121、操作レバー装置122、123(図2では右側のみ図示)及びゲートロックレバー24が設けられている。
The driver's
再び図1に戻り、本実施の形態の油圧駆動システムは、上述した構成に加えて、エンジン1の排気系を構成する排気管路41に配置された排気ガス浄化装置42と、排気ガス浄化装置42内の排気抵抗を検出する排気抵抗センサ43と、オペレータによって操作され、排気ガス浄化装置42の再生の開始を指示する強制再生スイッチ44(再生指示装置)と、操作検出油路35の上流側に接続され、操作検出油路35の上流側の圧力を検出する前述した圧力センサ45と、オペレータによって操作され、エンジン1の目標回転数を指示する回転数指示装置46と、ゲートロックレバー24が下げ位置(ロック解除位置)にあるか上げ位置(ロック位置)にあるかを検出するゲートロックスイッチ47(操作ロック検出装置)と、これら排気抵抗センサ43、圧力センサ45、ゲートロックスイッチ47のそれぞれの検出信号と、強制再生スイッチ44の指令信号、回転数指示装置46の指示信号を入力し、所定の演算処理を行い、電子ガバナ48とLS制御弁17bのソレノイド17gにそれぞれを制御するための電気信号を出力するコントローラ49(制御装置)とを備えている。
Returning to FIG. 1 again, in addition to the above-described configuration, the hydraulic drive system according to the present embodiment includes an exhaust
排気ガス浄化装置42はエンジン1の排気ガスに含まれる粒子状物質(PM)を捕集するフィルタ42aと、このフィルタ42aに捕集された堆積したPMを燃焼除去し、フィルタ42aを再生する酸化触媒42bとを有している。酸化触媒4bは排気ガス温度が所定温度以上になると活性化し、排気ガス中に添加された未燃燃料を燃焼させることで排気ガス温度を上昇させ、フィルタに捕集され堆積したPMを燃焼処理する。
The exhaust
排気抵抗センサ43は、例えば、排気ガス浄化装置42のフィルタの上流側と下流側の前後差圧(排気ガス浄化装置42の排気抵抗)を検出する差圧検出装置である。
The
図4は、排気ガス浄化装置42内のPM堆積量と排気抵抗センサ43によって検出される排気抵抗(フィルタの前後差圧)との関係を示す図である。
FIG. 4 is a diagram showing the relationship between the amount of PM accumulated in the exhaust
図4において、排気ガス浄化装置42内のPM堆積量Wが増加するにしたがって排気ガス浄化装置42の排気抵抗は上昇する。図中、Wbは自動再生制御が必要となるPM堆積量であり、ΔPbはPM堆積量がWbであるときの排気抵抗である。Waは再生制御を終了させてもよいPM堆積量であり、ΔPaはPM堆積量がWaであるときの排気抵抗である。
In FIG. 4, the exhaust resistance of the exhaust
コントローラ49の記憶装置(図示せず)には、ΔPbが自動再生制御を開始するためのしきい値として記憶され、ΔPaが再生制御を終了させるためのしきい値として記憶されている。
In a storage device (not shown) of the
ゲートロックレバー22は図3に示すように運転席121の入口側に設けられており、図3に実線で示される下げ位置(ロック解除位置)と破線で示される上げ位置(ロック位置)とに選択的に操作可能である。ゲートロックレバー22は、下げ位置にあるとき、運転室108の入口通路を制限し、上げ位置にあるとき運転室108の入口通路を開放する。また、ゲートロックレバー22が下げ位置に操作されるとき、ゲートロック弁100は図1に示す右位置から左位置に切り換わり、下流側のパイロット圧供給油路31bを上流側のパイロット圧供給油路31aに連通させる。これにより操作レバー装置122,123(図3参照)を含む操作手段による指令パイロット圧の生成が可能となり(アクチュエータの動作指令が有効となり)、操作手段の操作によりアクチュエータを動作させることができる。ゲートロックレバー22が上げ位置に操作されるとき、ゲートロック弁100は図1に示す右位置に切り換わり、下流側のパイロット圧供給油路31bをタンクTに連通させる。これにより操作レバー装置122,123(図3参照)を含む操作手段による指令パイロット圧の生成が不能となり(アクチュエータの動作指令が無効となり)、操作手段を操作してもアクチュエータを動作させることができなくなる。また、ゲートロックレバー22が下げ位置に操作されるときゲートロックスイッチ47はON信号を出力し、ゲートロックレバー22が上げ位置に操作されるときゲートロックスイッチ47はOFF信号を出力する。ゲートロックスイッチ47は、複数の流量・方向制御弁6a,6b,6c…が中立位置にロックされているか否かを検出する操作ロック検出装置を構成している。
As shown in FIG. 3, the gate lock lever 22 is provided on the entrance side of the driver's seat 121. The gate lock lever 22 is in a lowered position (lock release position) indicated by a solid line and a raised position (lock position) indicated by a broken line in FIG. It can be selectively operated. The gate lock lever 22 restricts the entrance passage of the
コントローラ49は以下の機能を有している。
The
機能1.
回転数指示装置46の指示信号を入力しエンジン1の回転数と出力を制御する。
An instruction signal from the rotation
機能2.
排気ガス浄化装置42のフィルタ42aの再生が必要になったかどうかと、再生が必要になったときに複数の流量・方向制御弁6a,6b,6c…のいずれも中立位置から切り換えられていないかどうかを判定し、再生が必要でない場合と、再生が必要になった場合でも複数の流量・方向制御弁6a,6b,6c…のいずれかが中立位置から切り換えられていた場合は通常ロードセンシング制御を選択し、再生が必要となりかつ複数の流量・方向制御弁6a,6b,6c…のいずれも中立位置から切り換えられていない場合はポンプ出力上昇制御を選択する。
Whether or not the regeneration of the
機能3.
通常ロード制御を選択したときは、ロードセンシング制御の目標差圧としてエンジン回転数に依存する通常ロードセンシング制御用の目標差圧(定格最高回転数のとき2.0MPa)を設定し、この目標差圧に対応する電気信号をLS制御弁17b(比例電磁弁)のソレノイド17gに出力してロードセンシング制御部52を制御する。
Function 3.
When normal load control is selected, a target differential pressure for normal load sensing control that depends on the engine speed (2.0 MPa at the rated maximum speed) is set as the target differential pressure for load sensing control. The load
機能4.
ポンプ出力上昇制御を選択したときは、ロードセンシング制御の目標差圧として通常ロードセンシング制御用の目標差圧よりも大きく、複数の流量・方向制御弁6a,6b,6c…のいずれも中立位置から切り換えられていない場合であってもメインポンプ2aの容量を増加させることが可能なポンプ出力上昇制御用の目標差圧(3.0MPa)を設定し、この目標差圧に対応する電気信号をLS制御弁17b(比例電磁弁)のソレノイド17gに出力してメインポンプ2aの容量が増加するようロードセンシング制御部52を制御する。
Function 4.
When the pump output increase control is selected, the target differential pressure for load sensing control is larger than the target differential pressure for normal load sensing control, and any of the plurality of flow rate / directional control valves 6a, 6b, 6c,. A target differential pressure (3.0 MPa) for pump output increase control capable of increasing the capacity of the main pump 2a even if not switched is set, and an electric signal corresponding to this target differential pressure is set to LS. The load
機能5.
再生が必要となった場合は、合わせて電子ガバナ48にポスト噴射を指令する電気信号を出力し、未燃燃料供給制御を行う。
When regeneration is necessary, an electric signal for instructing post-injection is output to the
図5は、コントローラ49の機能2〜5を実行する処理手順の詳細を示すフローチャートである。
FIG. 5 is a flowchart showing details of a processing procedure for executing the
エンジン1の稼働によって図5の処理動作がスタートすると、まず、コントローラ49は、ステップS1において、排気抵抗センサ43からの検出信号と強制再生スイッチ44からの指示信号に基づいて、排気ガス浄化装置42内の排気抵抗ΔPと自動再生制御を開始するためのしきい値ΔPbとを比較し、ΔP>ΔPbかどうかを判定するとともに、強制再生スイッチ44がOFFからONに切り換わったかどうかを判定する。これらの判定は排気ガス浄化装置42のフィルタ42aの再生が必要か否かを判定するものであり、ΔP>ΔPbでなくかつ強制再生スイッチ91がONでない場合(判定結果がNOの場合)は「再生不要」の場合であり、ステップS8に進み、通常ロードセンシング制御を選択する。通常ロードセンシング制御では、ロードセンシング制御の目標差圧としてエンジン回転数に依存する通常ロードセンシング制御用の目標差圧(定格最高回転数のとき2.0MPa)が設定されるようソレノイド17gを制御する。
When the processing operation of FIG. 5 is started by the operation of the
ステップS1においてΔP>ΔPbの場合或いは強制再生スイッチ44がONの場合(判定結果がYESの場合)は「再生必要」の場合であり、ステップS2に進む。
If ΔP> ΔPb in step S1 or if the forced
ステップS2では、ゲートロックスイッチ47からの信号に基づいてゲートロックレバー24が上げ位置(ロック位置)にあるか否か、即ちゲートロック弁100が図1に示す右位置にあるか否かを判定する。この判定はフィルタの再生を実行するために排気ガスの昇温が必要か否かを判定するものであり、ゲートロックスイッチ47からの信号がOFFでゲートロックレバー24が上げ位置(ロック位置)にある場合(判定結果がYESの場合)は「昇温が必要」の場合であり、ステップS3に進み、コントローラ49はポンプ出力上昇制御を選択する。このポンプ出力上昇制御では、ロードセンシング制御の目標差圧を通常ロードセンシング制御用の目標差圧(定格最高回転数のとき2.0MPa)よりも大きいポンプ出力上昇制御用の目標差圧(3.0MPa)に設定し、LS制御弁17bのソレノイド17gに出力する電気信号を切り換えてポンプ出力上昇制御を実行する。また、コントローラ49は排気ガス中に未燃燃料を供給する制御を行う。この制御は、例えば、エンジン1の電子ガバナ48を制御して、エンジン主噴射後の膨張行程におけるポスト噴射(追加噴射)を実施することにより行う。
In step S2, it is determined based on the signal from the
ポンプ出力上昇制御はメインポンプ2aの容量を増加させてメインポンプ2aの吸収トルクを増加させる制御である。ポンプ出力上昇制御が行われるとエンジン1の油圧負荷が高くなり、エンジン1の排気ガスの温度が上昇する。これにより排気ガス浄化装置42に設けられた酸化触媒が活性化する。このような状況下で、排気ガス中に未燃燃料を供給することにより、未燃燃料が活性化した酸化触媒によって燃焼して排気ガスの温度を上昇させ、その高温の排気ガスによりフィルタに堆積したPMを燃焼除去する。
The pump output increase control is control for increasing the absorption torque of the main pump 2a by increasing the capacity of the main pump 2a. When the pump output increase control is performed, the hydraulic load on the
なお、未燃燃料の供給は、排気管に再生制御用の燃料噴射装置を設け、この燃料噴射装置を作動させることにより行ってもよい。 The unburned fuel may be supplied by providing a fuel injection device for regeneration control in the exhaust pipe and operating this fuel injection device.
ポンプ出力上昇制御の間、コントローラ49は、ステップS4において、排気ガス浄化装置42に設けられた排気抵抗センサ43からの検出信号に基づいて、排気ガス浄化装置42内の排気抵抗ΔPと自動再生制御を終了するためのしきい値ΔPaとを比較し、ΔP<ΔPaとなったかどうかを判定し、ΔP<ΔPaでない場合(判定結果がNOの場合)は、ステップS2に戻り、ステップS3におけるポンプ出力上昇制御を継続する。ΔP<ΔPaとなると(判定結果がYESとなると)、ステップS5に進む。ステップS5において、コントローラ49は通常ロードセンシング制御を選択し、ソレノイド17gに出力する電気信号を切り換えてポンプ出力上昇制御を停止し、通常のロードセンシング制御を行う。また、これと同時に未燃燃料の供給を停止する。
During the pump output increase control, the
ステップS2においてゲートロックスイッチ47がONでゲートロックレバー24が下げ位置(ロック解除位置)にある場合(判定結果がNOの場合)は、ステップS7に進む。ステップS7において、コントローラ49は、オペレータが操作レバーを操作しているか否か、すなわち流量・方向制御弁6a,6c,6c…のいずれか中立位置から切り換えられたか否かを圧力センサ45からの検出信号により判定する。
In step S2, when the
前述したように、流量・方向制御弁6a,6b,6c…が中立位置にあるとき操作検出油路35の上流側の圧力はタンク圧となり、流量・方向制御弁6a,6b,6c…が中立位置から切り換えられたときは操作検出油路35の上流側の圧力はパイロット圧供給油路31aの圧力に上昇する。コントローラ49は、圧力センサ45がタンク圧を検出した場合は、流量・方向制御弁6a,6b,6c…のいずれも中立位置から切り換えられておらず(操作されておらず)アクチュエータが駆動していない場合であると判定し、圧力センサ45がパイロット圧供給油路31aの圧力(パイロットリリーフ圧)を検出した場合は、流量・方向制御弁6a,6b,6c…のいずれかが操作されて中立位置から切り換えられ、いずれかのアクチュエータが駆動している場合であると判定する。
As described above, when the flow rate / direction control valves 6a, 6b, 6c... Are in the neutral position, the pressure upstream of the operation
ステップS7において、いずれの流量・方向制御弁6a,6b,6c…も中立位置から切り換えられておらずアクチュエータが駆動していない場合(判定結果がYESの場合)は、「昇温必要」の場合であり、ステップS3に進む。ステップS3では上述したように、コントローラ49はコントローラ49はポンプ出力上昇制御を選択し、LS制御弁17bのソレノイド17gに出力する電気信号を切り換えてポンプ出力上昇制御を行う。また、コントローラ49は排気ガス中に未燃燃料を供給する制御を行う。
In step S7, when any of the flow rate / direction control valves 6a, 6b, 6c,... Are not switched from the neutral position and the actuator is not driven (when the determination result is YES), “temperature increase is necessary” And the process proceeds to step S3. In step S3, as described above, the
ステップS7において、流量・方向制御弁6a,6b,6c…のいずれかが中立位置から切り換えられいずれかのアクチュエータが駆動している場合(判定結果がNOの場合)は、「昇温不要」の場合であり、ステップS5に進む。ステップS5では通常ロードセンシング制御を選択しかつ未燃燃料供給制御を行う。すなわち、アクチュエータ駆動に伴いメインポンプ2aの吐出圧と吐出流量は増加しており、エンジン1にはアクチュエータ駆動に伴うポンプ負荷(回転負荷)が作用している。この結果、通常ロードセンシング制御のままであっても(ポンプ出力上昇制御を行わなくても)エンジン1の排気ガス温度は上昇しており、排気ガス浄化装置42に設けられた酸化触媒が活性化する。このような状況下で、コントローラは49は電子ガバナ48を制御して排気ガス中に未燃燃料を供給することにより、未燃燃料が活性化した酸化触媒によって燃焼して排気ガスの温度を上昇させ、その高温の排気ガスによりフィルタに堆積したPMを燃焼除去する。
In step S7, if any of the flow rate / direction control valves 6a, 6b, 6c... Is switched from the neutral position and any of the actuators is driven (when the determination result is NO), “temperature increase is not required”. The process proceeds to step S5. In step S5, normal load sensing control is selected and unburned fuel supply control is performed. That is, as the actuator is driven, the discharge pressure and the discharge flow rate of the main pump 2a are increased, and the pump load (rotational load) accompanying the actuator drive is acting on the
図6は、コントローラ49におけるソレノイド17gに出力する電気信号(ロードセンシング制御の目標差圧)の生成処理の詳細を示すブロック図である。
FIG. 6 is a block diagram showing details of the generation process of the electrical signal (target differential pressure for load sensing control) output to the solenoid 17g in the
コントローラ49は、通常ロードセンシング制御用の第1目標差圧生成ブロック49aと、ポンプ出力上昇制御用の第2目標差圧生成ブロック49bと、ソレノイド駆動電流生成ブロック49cとを有している。
The
第1目標差圧生成ブロック49aは、エンジン回転数が低下するにしたがって目標差圧が小さくなるようにエンジン回転数と目標差圧との関係を設定している。コントローラ49は通常ロードセンシング制御を選択したとき、この第1目標差圧生成ブロック49aを用いて回転数指示装置46が指示するエンジン1の目標回転数に対応する通常ロードセンシング用の目標差圧を生成する(第3機能)。第2目標差圧生成ブロック49bはエンジン回転数に係わらず一定の目標差圧を設定している。コントローラ49はポンプ出力上昇制御を選択したとき、この第2目標差圧生成ブロック49bを用いて回転数指示装置46が指示するエンジン1の目標回転数に係わらず、ポンプ出力上昇制御用の一定の目標差圧を生成する(第4機能)。第1及び第2目標差圧生成ブロック49a,49bにおいて、回転数指示装置46が指示する目標回転数に代え、エンジン1の回転数を検出し、その回転数(実回転数)を用いてもよい。
The first target differential
ソレノイド駆動電流生成ブロック49cは、ブロック49a,49bで生成された目標差圧からソレノイド17gの駆動電流値を生成するブロックであり、目標差圧が増加するにしたがって駆動電流値が比例的に小さくなるように目標差圧と駆動電流値との関係が設定されている。コントローラ49はこのソレノイド駆動電流生成ブロック49cを用いて、ブロック49a,49bで生成された目標差圧に対応する駆動電流値を算出する。この駆動電流値は適宜増幅され、ソレノイド17gに電気信号として出力される。
The solenoid drive
図7は、第1目標差圧生成ブロック49aで生成される通常ロードセンシング制御用の目標差圧と第2目標差圧生成ブロック49bで生成されるポンプ出力上昇制御用の目標差圧との関係を示す図であり、図8は、これら第1及び第2目標差圧生成ブロック49a,49bで生成される目標差圧とソレノイド駆動電流生成ブロック49cで生成されるソレノイド駆動電流値との関係を示す図である。
FIG. 7 shows the relationship between the target differential pressure for normal load sensing control generated by the first target differential
図7において、エンジン1の目標回転数が定格最高回転数にあるときに第1目標差圧生成ブロック49aに設定される通常ロードセンシング制御用の目標差圧は、例えばアンロード弁15のバネ15aの設定圧と同じ2.0MPaであり、エンジン1の目標回転数が定格最高回転数から低下するにしたがって通常ロードセンシング制御用の目標差圧は2.0MPaから小さくなってゆく。第2目標差圧生成ブロック49bに設定されるポンプ出力上昇制御用の一定の目標差圧は、エンジン1の目標回転数が定格最高回転数にあるときの通常ロードセンシング制御用の目標差圧(2.0MPa)よりも大きく、複数の流量・方向制御弁6a,6b,6c…のいずれも中立位置から切り換えられていない場合であってもメインポンプ2aの容量を増加させることが可能な目標差圧であり、例えば3.0MPaである。また、このポンプ出力上昇制御用の一定の目標差圧はエンジン1の目標回転数が定格最高回転数にあり、複数の流量・方向制御弁6a,6b,6c…のいずれも操作されていない状態で、メインポンプ2aの容量(吐出流量)を最大に増加させたときにアンロード弁15によって決まるメインポンプ2aの吐出圧Prb(図2のB点)よりも大きい値である。ここで、当該メインポンプ2aの吐出圧Prbは、アンロード弁15のバネ15aの設定圧2.0MPaに、エンジン1の目標回転数が定格最高回転数にあり全流量・方向制御弁6a,6b,6c…が操作されていない状態で、メインポンプ2aの容量(吐出流量)を最大に増加させたときのアンロード弁15のオーバーライド特性の圧力を加算した圧力である。
In FIG. 7, the target differential pressure for normal load sensing control set in the first target differential
図8において、ソレノイド駆動電流生成ブロック49cは、目標差圧が定格最高回転数時における通常ロードセンシング制御の目標回転数である2.0MPaであるとき、LS制御弁17bに設定されるロードセンシング制御の目標差圧が2.0MPaとなるようにソレノイド17gの駆動電流値を生成する。また、目標回転数がポンプ出力上昇制御用の目標差圧である3.0MPaにあるとき、ソレノイド17gが消磁されるように駆動電流値を0にする。
In FIG. 8, when the target differential pressure is 2.0 MPa, which is the target rotational speed of normal load sensing control when the target differential pressure is the rated maximum rotational speed, the solenoid driving
なお、第2目標差圧生成ブロック49bに設定されるポンプ出力上昇制御用の一定の目標差圧は上述したPrbよりも大きければ、3.0MPaよりも大きくても小さくてもよい。第2目標差圧生成ブロック49bに設定されるポンプ出力上昇制御用の一定の目標差圧がPrbよりも大きければ、全流量・方向制御弁6a,6b,6c…が中立位置から切り換えられていなくても(中立位置にあっても)、LS制御弁17bは図示左方向(メインポンプ2aの容量を増加させる方向)にストロークし、ポンプ出力上昇制御を行うことができる。
〜作動〜
次に、ポンプ出力上昇制御(ポンプ出力上昇制御)の詳細を含め本実施の形態の動作を説明する。
Note that the constant target differential pressure for pump output increase control set in the second target differential
~ Activation ~
Next, the operation of the present embodiment will be described including details of pump output increase control (pump output increase control).
<1.全操作レバー中立かつ通常ロードセンシング制御時の場合>
まず、全ての操作レバー(操作レバー装置122,123等の操作レバー)が中立にあり、コントローラ49において図5のステップS1の判定が否定され「再生不要」と判定されるとき、コントローラ49はステップS8において通常ロードセンシング制御を選択する。このときソレノイド17gは図6の第1目標差圧生成ブロック49aの通常ロードセンシング制御用の目標差圧に基づいてLS制御弁17bに設定される目標差圧がエンジン回転数に依存して変化するように制御される。
<1. For all control lever neutral and normal load sensing control>
First, when all the control levers (control levers such as the
全ての操作レバーが中立にあるときは、流量・方向制御弁6a,6b,6c…は図示の中立位置に保持され、それらの負荷ポート26a,26b,26c…の圧力もタンク圧となる。このため、シャトル弁9a,9b,9c…によって検出される最高負荷圧はタンク圧となる。このため、LS制御弁17bの受圧部17eに導かれる圧力はタンク圧となる。また、メインポンプ2aの吐出圧はアンロード弁15により制御される。このとき、エンジン1の目標回転数が定格最高回転数であるとすると、メインポンプ2aの吐出圧はアンロード弁15のバネ15aの設定圧(クラッキング圧)にアンロード弁15のオーバーライド特性の圧力を加算した圧力Pra(図2のA点)となる。そのため、LS制御弁17bの受圧部17dに導かれる圧力は圧力Praとなる。また、LS制御弁17bに設定されるロードセンシング制御の目標差圧は2.0MPaである。エンジン1の目標回転数が定格最高回転数よりも低いときは、LS制御弁17bに設定されるロードセンシング制御の目標差圧は2.0MPaよりも小さくなる。その結果、いずれの場合も、メインポンプ2aの吐出圧のPraはロードセンシング制御の目標差圧より大きくなり、LS制御弁17bは図示左位置に切り換わり、メインポンプ2aのLS制御ピストン17cに導かれる圧力が上昇し、メインポンプ2aの傾転角が小さくなるよう制御される。しかし、メインポンプ2aには、その最小傾転角qmin(qa)を規定するストッパが設けられるため、メインポンプ2aはストッパにより規定される最小傾転角qminに保持され、最少流量を吐出する。その結果、メインポンプ2aの吸収トルクも図2のA点で示すように最小Tminとなる。
When all the operation levers are neutral, the flow rate / direction control valves 6a, 6b, 6c,... Are held at the neutral positions shown in the figure, and the pressures of the
<2.通常ロードセンシング制御時に操作レバーを操作した場合>
上記1の通常ロードセンシング制御時に操作レバーを操作した場合について説明する。
<2. When operating the control lever during normal load sensing control>
A case where the operation lever is operated during the normal load sensing control of 1 will be described.
この場合も、コントローラ49はステップS5において通常ロードセンシング制御を選択し、ソレノイド17gは図6の第1目標差圧生成ブロック49aの通常ロードセンシング制御用の目標差圧に基づいてLS制御弁17bに設定される目標差圧がエンジン回転数に依存して変化するように制御される。
Also in this case, the
また、例えばブーム操作レバーをブームシリンダ3bが伸長する方向にフルに操作した場合、ブームシリンダ3b駆動用の流量・方向制御弁6bが図中で右方向に切り換わり、流量・方向制御弁6bのメータイン通路の開口面積は最大となる。
Further, for example, when the boom operation lever is fully operated in the direction in which the
ブームシリンダ3bのボトム側の負荷圧は最高負荷圧検出回路9によって検出され、アンロード弁15と差圧減圧弁11に導かれる。最高負荷圧がアンロード弁15に導かれることによって、アンロード弁15は圧油供給油路5の圧油をタンクTに排出する油路を遮断する。また、最高負荷圧が差圧減圧弁11に導かれることによって、差圧減圧弁11は圧油供給油路5の圧力(メインポンプ2aの吐出圧)と最高負荷圧との差圧(LS差圧)を絶対圧として出力する。この圧力は圧力補償弁7bに導かれ、流量・方向制御弁6bのメータイン通路の前後差圧をメインポンプ2aの吐出圧と最高負荷圧との差圧に維持するように制御する。
The load pressure on the bottom side of the
一方、メインポンプ2aの吐出圧と最高負荷圧はそれぞれLS制御弁17bの受圧部17d,17eに導かれる。LS制御弁212bは、上記のようにソレノイド17gが制御されることによりLS制御弁17bに設定されたロードセンシング制御の目標差圧と、受圧部17d,17eに導かれたメインポンプ2aの吐出圧と最高負荷圧との差圧を比較する。
On the other hand, the discharge pressure and the maximum load pressure of the main pump 2a are respectively guided to the
ブーム上げ起動時の操作レバー入力直後は、圧油供給油路5の圧力とブームシリンダ3bの負荷圧はほぼ等しくメインポンプ2aの吐出圧と最高負荷圧との差圧はほぼ0であり、LS制御弁17bは図中で左方向に切り換わり、LS制御ピストン17cの圧油をタンクTに放出する。このためメインポンプ2aの容量(流量)は増加してゆき、その流量増加はメインポンプ2aの吐出圧と最高負荷圧との差圧がLS制御弁17bに設定されたロードセンシング制御の目標差圧と等しくなるまで継続する。これによりブーム操作レバーの入力に応じた流量の圧油がブームシリンダ3bのボトム側に供給され、ブームシリンダ3bは伸長方向に駆動される。
Immediately after the operation lever is input at the time of raising the boom, the pressure in the pressure oil
また、このようにブームシリンダ3bをメインポンプ2aの吐出流量によって駆動するとき、メインポンプ2aの吸収トルクはトルク制御部51によってエンジン1の制限トルク(図2の制限トルクTEL)を越えないように制御され、過負荷によるエンジン1の停止(エンジンストール)を防止することができる。
Further, when the
更に、ロードセンシング制御の目標差圧はエンジン回転数に応じて変化するため、エンジン回転数に応じてメインポンプ2aの吐出流量を変化させることができる。これにより微操作作業の場合は、回転数指示装置46により低速の目標回転数を指示することで、ブームシリンダ3bの駆動速度を低速にすることができ、エンジン回転数に応じた良好な操作性を確保することができる。しかも、パイロットポンプの吐出流量を利用したエンジン回転数検出弁を使用せず、エンジン回転数に依存するロードセンシング制御の目標差圧を電子的に生成するため、パイロットポンプ2bの吐出圧は増大せず、エネルギ損失を低減し、エンジン1の出力馬力をアクチュエータの駆動に有効利用することができる。
Further, since the target differential pressure of load sensing control changes according to the engine speed, the discharge flow rate of the main pump 2a can be changed according to the engine speed. Thereby, in the case of fine operation work, the low speed target rotation speed is instructed by the rotation
<3.全操作レバー中立かつポンプ出力上昇制御時の場合>
全ての操作レバー(操作レバー装置122,123等の操作レバー)が中立にあるときに、排気ガス浄化装置42の再生が必要となり、オペレータが強制再生スイッチ44をONに操作した場合、或いはコントローラ49において排気ガス浄化装置42内の排気抵抗ΔPと自動再生制御を開始するためのしきい値ΔPbとが比較され、ΔP>ΔPbとなった場合、図5のステップS1の判定が肯定され、「再生必要」の場合となる。また、ゲートロックレバー24が上げ位置(ロック位置)にある場合は図5のステップS2の判定が肯定され、「昇温必要」の場合となる。ゲートロックレバー24が下げ位置(ロック解除位置)にあり図5のステップS2の判定が否定された場合でも、全操作レバーが中立にあるためステップS7の判定が肯定され、「昇温必要」の場合となる。このためコントローラ49はステップS3においてポンプ出力上昇制御を選択し、ソレノイド17gの制御は図6の第2目標差圧生成ブロック49bによるポンプ出力上昇制御に切り換えられる。
<3. When all control levers are neutral and pump output increase control>
When all the operating levers (operating levers such as the operating
ソレノイド17gの制御がポンプ出力上昇制御に切り換えられると、図6のソレノイド駆動電流生成ブロック49cによって演算される駆動電流値は0となり、ソレノイド17gを消磁する。
When the control of the solenoid 17g is switched to the pump output increase control, the drive current value calculated by the solenoid drive
前述したように、全ての操作レバーが中立にあるときは、流量・方向制御弁6a,6b,6c…は図示の中立位置に保持され、LS制御弁17bの受圧部17eに導かれる圧力はタンク圧となる。また、メインポンプ2aの吐出圧はアンロード弁15により制御され、LS制御弁17bの受圧部17dに導かれる圧力はアンロード弁15のバネ15aの設定圧(クラッキング圧)にアンロード弁15のオーバーライド特性の圧力を加算した圧力Prb(図2のB点)となる。その結果、バネ17fの付勢力の圧力換算値(3.0PMa)はメインポンプ2aの吐出圧のPrbより大きいため、LS制御弁17bは図示右位置に切り換わり、メインポンプ2aのLS制御ピストン17cに導かれる圧力はタンク圧となり、メインポンプ2aの傾転角が大きくなるよう制御される。したがって、このときメインポンプ2aの傾転角(容量)は最大q0となり、吐出流量も最大となる。その結果、メインポンプ2aの吸収トルクは図2のB点に示すTupへと増加する。
As described above, when all the operation levers are in the neutral position, the flow rate / direction control valves 6a, 6b, 6c,... Are held at the neutral position shown in the figure, and the pressure guided to the pressure receiving portion 17e of the
このようにソレノイド17gの制御が切り換えられることでメインポンプ2aのポンプ出力上昇制御を行うことができる。 Thus, the pump output increase control of the main pump 2a can be performed by switching the control of the solenoid 17g.
このようにメインポンプ2aの吸収トルクが上昇すると、それに応じてエンジン1の負荷が高くなり、排気温度が上昇する。これにより排気ガス浄化装置42に設けられた酸化触媒が活性化するため、前述したように、排気ガス中に未燃燃料を供給することにより、未燃燃料が活性化した酸化触媒によって燃焼して排気ガスの温度が上昇し、その高温の排気ガスによりフィルタに堆積したPMが燃焼除去される。
When the absorption torque of the main pump 2a increases as described above, the load on the
このポンプ出力上昇制御は、排気ガス浄化装置42に設けられた排気抵抗センサ43で検出した排気ガス浄化装置42内の排気抵抗ΔPがしきい値ΔPaより小さくなるまで継続される。
This pump output increase control is continued until the exhaust resistance ΔP in the exhaust
<4.ポンプ出力上昇制御時に操作レバーを操作した場合>
次に、上記3のポンプ出力上昇制御状態の再生中に操作レバーを操作した場合について説明する。
<4. When operating the lever during pump output increase control>
Next, a case where the operation lever is operated during the regeneration of the above-described pump output increase control state 3 will be described.
まず、ゲートロックレバー24が上げ位置(ロック位置)から下げ位置(ロック解除位置)に操作された場合、コントローラ49はゲートロックスイッチ47の信号がONになることによりゲートロックレバー24がロック解除位置に切り換えられたことを認識し、図5のフローチャートにおいてステップS7に移行する。次いで、いずれかの操作レバーを操作すると、圧力センサ45が操作検出油路35の圧力上昇を検知し、コントローラ49は操作レバーが中立でないことを認識する(「昇温不要」)。このときコントローラ49は図5のフローチャートにおいてステップS5に移行し、ソレノイド17gの制御を通常ロードセンシング制御に切り換える。これによりメインポンプ2aはメインポンプ2aの吐出圧が最高負荷圧より、エンジン回転数に依存して増減される目標差圧分高くなるように制御され、エンジン1の負荷を増加させて排気温度を上昇させることができる。その結果、排気ガス浄化装置42に設けられた酸化触媒が活性化するため、前述したように、排気ガス中に未燃燃料を供給することにより、未燃燃料が活性化した酸化触媒によって燃焼して排気ガスの温度が上昇し、その高温の排気ガスによりフィルタに堆積したPMが燃焼除去される。
〜効果〜
以上のように構成した本実施の形態によれば、次の効果が得られる。
First, when the
~effect~
According to the present embodiment configured as described above, the following effects can be obtained.
1.アクチュエータが動作していない場合に、排気ガス浄化装置42のフィルタのPM堆積量が増加し、排気ガス浄化装置42が再生を必要とする状態になると、コントローラ49はソレノイド17gの制御をポンプ出力上昇制御に切り換え、ロードセンシング制御の目標差圧を通常ロードセンシング制御用の目標差圧からそれよりも大きいポンプ出力上昇制御用の目標差圧に切り換える。これによりロードセンシング制御の目標差圧がアンロード弁15で決まるメインポンプ2aの吐出圧より大きくなり、ロードセンシング制御は無効となる。これにより前述したように、アクチュエータが動作していない場合であっても、メインポンプ2aの吐出流量が増加し、ポンプ出力上昇制御(ポンプ出力上昇制御)が行われる。このようにメインポンプ2aの吸収トルクが上昇すると、エンジン1の負荷が高くなり、排気温度が上昇し、排気ガス浄化装置42内のフィルタ堆積物を効率的に燃焼除去することができる。
1. When the actuator is not operating and the PM accumulation amount of the filter of the exhaust
2.アクチュエータを動作させるときは、コントローラ49はソレノイド17gの制御を通常ロードセンシング制御に切り換え、パイロットポンプの吐出流量を利用したエンジン回転数検出弁を使用せず、エンジン回転数に依存するロードセンシング制御の目標差圧を電子的に生成し、エンジン回転数に応じて油圧ポンプの吐出流量を変化させる。これによりパイロットポンプの吐出圧を増大させずにエンジン回転数に応じた良好な操作性を確保することができる。
2. When operating the actuator, the
3.コントローラ49は、ポンプ出力上昇制御を選択したときも、通常ロードセンシング制御を選択したときも、同じパラメータであるロードセンシング制御圧の値を変えて対応する電気信号をLS制御弁17b(比例電磁弁)のソレノイド17gに出力し、ロードセンシング制御によって油圧ポンプの容量を変化させる。これによりコントローラ49内の演算が簡素化されかつソレノイドを備えた比例電磁弁は1つで済むので、コントローラ49や油圧回路の構成が簡素化され、油圧駆動システムの製作コストを低減することができる。
<第2の実施の形態>
〜構成〜
図9は本発明の第2の実施の形態における油圧駆動システムの構成を示す図である。
3. Whether the pump output increase control or normal load sensing control is selected, the
<Second Embodiment>
~Constitution~
FIG. 9 is a diagram showing a configuration of a hydraulic drive system according to the second embodiment of the present invention.
図9において、本実施の形態に係わる油圧駆動システムは、LS制御弁117bと比例電磁弁118を備え、LS制御弁117bを通常の油圧切換弁としたものである。
In FIG. 9, the hydraulic drive system according to the present embodiment includes an
すなわち、LS制御弁117bは、第1の実施の形態のソレノイド17gに代え受圧部117gを有し、受圧部117gに比例電磁弁118の出力圧が導かれる。比例電磁弁118はソレノイド118aを備え、このソレノイド118aにコントローラ49の電気信号が出力される。比例電磁弁118は、パイロットポンプ2bによって生成されるパイロット圧供給油路31aの圧力を元圧として、コントローラ49から出力された電気信号に応じた制御圧を生成し、LS制御弁117bの受圧部117gに出力する。受圧部117gは、コントローラ49が出力する電気信号に対し、第1の実施の形態のソレノイド17gと同じ付勢力を生成するように構成されている。
〜効果〜
このように構成した本実施の形態においても、LS制御弁117bと比例電磁弁118aの組み合わせは第1の実施の形態におけるソレノイド17gを備えたLS制御弁17bと同様に機能し、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
In other words, the
~effect~
Also in this embodiment configured as described above, the combination of the
また、本実施の形態においては、LS制御弁を比例電磁弁に改造する必要が無く、LS制御弁117bを従来と同様の油圧切換弁で構成し、比例電磁弁118を既存の比例電磁弁で構成できるため、更なるコスト低減が可能となる。
<第3の実施の形態>
〜構成〜
図10は本発明の第3の実施の形態における油圧駆動システムの構成を示す図である。
Further, in the present embodiment, it is not necessary to modify the LS control valve to a proportional solenoid valve, the
<Third Embodiment>
~Constitution~
FIG. 10 is a diagram showing a configuration of a hydraulic drive system according to the third embodiment of the present invention.
図10において、本実施の形態に係わる油圧駆動システムは、LS制御弁217bを備え、LS制御弁217bは、第1の実施の形態の対向する2つの受圧部17d,17eに代え、LS制御弁217bを図示右方向(メインポンプ2aの容量を減少させる方向)にストロークさせる側(ソレノイド17gと同じ側)に1つの受圧部217hを有し、受圧部217hに差圧減圧弁11の出力圧が導かれる。
In FIG. 10, the hydraulic drive system according to the present embodiment includes an
差圧減圧弁11はメインポンプ2aの吐出圧と最高負荷圧との差圧を絶対圧として生成するものであり、差圧減圧弁11の出力圧を受圧部217hに導くことにより、第1の実施の形態において受圧部17d,17eにメインポンプ2aの吐出圧とシャトル弁9a,9b,9c…によって検出された最高負荷圧とを別々に導いた場合と同様の作用が得られる。
〜効果〜
したがって、本実施の形態においても、LS制御弁217bは第1の実施の形態におけるLS制御弁17bと同様に機能し、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
The differential
~effect~
Therefore, also in the present embodiment, the
また、本実施の形態においては、LS制御弁の受圧部が1つ減り、受圧部に導かれる油路が1つになるで、回路構成がより簡素化され、更なるコスト低減が可能となる。
<第4の実施の形態>
〜構成〜
図11は本発明の第4の実施の形態における油圧駆動システムの構成を示す図である。
Further, in the present embodiment, the pressure receiving portion of the LS control valve is reduced by one, and the number of oil passages guided to the pressure receiving portion is reduced, so that the circuit configuration is further simplified and the cost can be further reduced. .
<Fourth embodiment>
~Constitution~
FIG. 11 is a diagram showing a configuration of a hydraulic drive system according to the fourth embodiment of the present invention.
図11において、本実施の形態に係わる油圧駆動システムは、LS制御弁317bを備え、LS制御弁317bは、第1の実施の形態の対向するバネ17fとソレノイド17gに代え、LS制御弁317bを図示左方向(メインポンプ2aの容量を増加させる方向)にストロークさせる側(第1の実施の形態におけるソレノイド17gと反対側)にソレノイド317gを有し、LS制御弁317bを図示右方向(メインポンプ2aの容量を減少させる方向)にストロークさせる側にバネ317hを有し、ソレノイド317gにコントローラ349の電気信号が出力される。バネ317hは油圧駆動システムの非作動時(エンジン1の停止時)にLS制御弁317bを所定位置に保持するための弱いバネであり、その付勢力はソレノイド317gが発生する付勢力に対し無視できる程度である。
In FIG. 11, the hydraulic drive system according to the present embodiment includes an
図12は、コントローラ349におけるソレノイド317gに出力する電気信号(ロードセンシング制御の目標差圧)の生成処理の詳細を示すブロック図である。
FIG. 12 is a block diagram showing details of the generation process of the electrical signal (target differential pressure for load sensing control) output to the solenoid 317 g in the
コントローラ349は、第1の実施の形態におけるコントローラ49のソレノイド駆動電流生成ブロック49cに代えソレノイド駆動電流生成ブロック349cを有している。
The
ソレノイド駆動電流生成ブロック349cは、ブロック49a,49bで生成された目標差圧からソレノイド317gの駆動電流値を生成するブロックであり、目標差圧が増加するにしたがって駆動電流値が比例的に大きくなるように目標差圧と駆動電流値との関係が設定されている。コントローラ349はこのソレノイド駆動電流生成ブロック349cを用いて、ブロック49a,49bで生成された目標差圧に対応する駆動電流値を算出する。この駆動電流値は適宜増幅され、ソレノイド317gに出力される。
The solenoid drive
図13は、第1目標差圧生成ブロック49aで生成される通常ロードセンシング制御用の目標差圧と第2目標差圧生成ブロック49bで生成されるポンプ出力上昇制御用の目標差圧とソレノイド駆動電流生成ブロック349cで生成されるソレノイド駆動電流値との関係を示す図である。
FIG. 13 shows the target differential pressure for normal load sensing control generated by the first target differential
図13において、ソレノイド駆動電流生成ブロック349cは、目標差圧が定格最高回転数時における通常ロードセンシング制御の目標回転数である2.0MPaであるとき、LS制御弁317bに設定されるロードセンシング制御の目標差圧が2.0MPaとなるようにソレノイド317gの駆動電流値を生成する。また、目標回転数がポンプ出力上昇制御用の目標差圧である3.0MPaにあるとき、ソレノイド317gの付勢力が最大で、その付勢力の圧力換算値が全操作レバーの中立時に受圧部17dに導かれるアンロード弁15で決まるメインポンプ2aの吐出圧よりも大きくなるようにソレノイド317gの駆動電流値を生成する。
〜効果〜
このように構成した本実施の形態においても、LS制御弁317bは第1の実施の形態におけるLS制御弁17bと同様に機能し、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
<その他の実施の形態>
以上の実施の形態は本発明の精神の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、差圧減圧弁11の出力圧(メインポンプ2aの吐出圧と最高負荷圧との差圧の絶対圧)を圧力補償弁7a,7b,7c…とLS制御弁17bに導いたが、メインポンプ2aの吐出圧と最高負荷圧を別々に圧力補償弁7a,7b,7c…とLS制御弁17bに導いてもよい。
In FIG. 13, the solenoid drive
~effect~
Also in the present embodiment configured as described above, the
<Other embodiments>
Various modifications can be made to the above embodiment within the spirit of the present invention. For example, in the above embodiment, the output pressure of the differential pressure reducing valve 11 (the absolute pressure of the differential pressure between the discharge pressure of the main pump 2a and the maximum load pressure) is used as the
また、上記実施の形態は、建設機械が油圧ショベルである場合について説明したが、油圧ショベル以外建設機械(例えば油圧クレーン、ホイール式ショベル等)であっても、ディーゼルエンジンと排気ガス浄化装置を備え、かつロードセンシング制御を行う油圧駆動システムを搭載するものであれば、上記実施の形態と同様に本発明を適用し、同様の効果が得られる。 Moreover, although the said embodiment demonstrated the case where a construction machine was a hydraulic excavator, even if it is construction machines (for example, a hydraulic crane, a wheeled shovel, etc.) other than a hydraulic excavator, a diesel engine and an exhaust gas purification apparatus are provided. And if it mounts the hydraulic drive system which performs load sensing control, this invention is applied similarly to the said embodiment, and the same effect is acquired.
1 エンジン
2a メインポンプ(油圧ポンプ)
2b パイロットポンプ
3a,3b,3c… アクチュエータ
4 コントロールバルブ
5 圧油供給油路
6a,6b,6c… 流量・方向制御弁
7a,7b,7c… 圧力補償弁
9 最高負荷圧検出回路
9a,9b,9c… シャトル弁
11 差圧減圧弁
14 メインリリーフ弁
15 アンロード弁
15a バネ
16 操作検出装置
17 ポンプ制御装置
17a トルク制御ピストン17a
17b LS制御弁
17c LS制御ピストン17c
17d,17e 受圧部
17f バネ
17g ソレノイド
24 ゲートロックレバー
26a,26b,26c… 負荷ポート
35 操作検出油路
36 絞り
41 排気管路
42 排気ガス浄化装置
42a フィルタ
42b 酸化触媒
43 排気抵抗センサ
44 強制再生スイッチ
45 圧力センサ
46 回転数指示装置
47 ゲートロックスイッチ(操作ロック検出装置)
48 電子ガバナ
49 コントローラ(制御装置)
49a 第1目標差圧生成ブロック
49b 第2目標差圧生成ブロック
49c ソレノイド駆動電流生成ブロック
51 トルク制御部
52 ロードセンシング制御部
100 ゲートロック弁
122,123 操作レバー装置
117b LS制御弁
117g 受圧部
118 比例電磁弁
118a ソレノイド
217b LS制御弁
217h 受圧部
317b LS制御弁
317h バネ
317g ソレノイド
349 コントローラ
349c ソレノイド駆動電流生成ブロック
1 Engine 2a Main pump (hydraulic pump)
2b Pilot pumps 3a, 3b, 3c ... Actuator 4
17b
17d, 17e Pressure receiving portion 17f
48
49a First target differential
Claims (5)
このエンジンにより駆動される可変容量型の油圧ポンプと、
この油圧ポンプから吐出された圧油により駆動される複数のアクチュエータと、
前記油圧ポンプから複数のアクチュエータへ供給される圧油の流量を制御する複数の流量・方向制御弁と、
前記複数のアクチュエータの最高負荷圧を検出する最高負荷圧検出回路と、
前記油圧ポンプの吐出圧が前記複数のアクチュエータの最高負荷圧より目標差圧だけ高くなるよう前記油圧ポンプの容量をロードセンシング制御するロードセンシング制御部を有するポンプ制御装置と、
前記油圧ポンプを前記複数の流量・方向制御弁に接続する管路に設けられ、前記油圧ポンプの吐出圧が前記最高負荷圧に設定圧を加算した圧力よりも高くなると開状態になって前記油圧ポンプの吐出油をタンクに戻し、前記油圧ポンプの吐出圧の上昇を制限するアンロード弁とを備えた建設機械の油圧駆動システムにおいて、
前記エンジンの排気ガス中に含まれる粒子状物質を捕集するフィルタと、このフィルタに捕集され堆積した粒子状物質を燃焼除去し前記フィルタの再生処理を行う酸化触媒とを備えた排気ガス浄化装置と、
前記ロードセンシング制御の目標差圧を任意の値に制御する比例電磁弁と、
前記排気ガス浄化装置の再生が必要になったかどうかと、前記再生が必要になったときに前記複数の流量・方向制御弁のいずれも中立位置から切り換えられていないかどうかを判定し、前記再生が必要でない場合と、前記再生が必要になった場合でも前記複数の流量・方向制御弁のいずれかが中立位置から切り換えられていた場合は通常ロードセンシング制御を選択し、前記再生が必要となりかつ前記複数の流量・方向制御弁のいずれも中立位置から切り換えられていない場合はポンプ出力上昇制御を選択する制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記通常ロードセンシング制御を選択したときは、前記ロードセンシング制御の目標差圧として前記エンジンの回転数に依存する通常ロードセンシング制御用の目標差圧を設定し、この目標差圧に対応する電気信号を前記比例電磁弁に出力して前記ロードセンシング制御部を制御し、前記ポンプ出力上昇制御を選択したときは、前記ロードセンシング制御の目標差圧として前記通常ロードセンシング制御用の目標差圧よりも大きく、前記複数の流量・方向制御弁のいずれも中立位置から切り換えられていない場合であっても前記油圧ポンプの容量を増加させることが可能なポンプ出力上昇制御用の目標差圧を設定し、この目標差圧に対応する電気信号を前記比例電磁弁に出力して前記油圧ポンプの容量が増加するよう前記ロードセンシング制御部を制御することを特徴とする建設機械の油圧駆動システム。 Engine,
A variable displacement hydraulic pump driven by this engine;
A plurality of actuators driven by pressure oil discharged from the hydraulic pump;
A plurality of flow rate / direction control valves for controlling the flow rate of pressure oil supplied from the hydraulic pump to a plurality of actuators;
A maximum load pressure detection circuit for detecting a maximum load pressure of the plurality of actuators;
A pump control device having a load sensing control unit that performs load sensing control of a capacity of the hydraulic pump such that a discharge pressure of the hydraulic pump is higher by a target differential pressure than a maximum load pressure of the plurality of actuators;
The hydraulic pump is provided in a pipeline connecting the plurality of flow rate / direction control valves, and is opened when the discharge pressure of the hydraulic pump becomes higher than a pressure obtained by adding a set pressure to the maximum load pressure. In a hydraulic drive system for a construction machine including an unload valve that returns pump discharge oil to a tank and restricts an increase in discharge pressure of the hydraulic pump,
Exhaust gas purification comprising a filter that collects particulate matter contained in the exhaust gas of the engine, and an oxidation catalyst that burns and removes the particulate matter collected and deposited by the filter and regenerates the filter Equipment,
A proportional solenoid valve that controls the target differential pressure of the load sensing control to an arbitrary value;
It is determined whether or not regeneration of the exhaust gas purification device is necessary, and whether or not any of the plurality of flow rate / direction control valves is switched from a neutral position when the regeneration is necessary, and the regeneration When any of the plurality of flow rate / direction control valves has been switched from the neutral position even when the regeneration is necessary, normal load sensing control is selected, and the regeneration is necessary and A control device that selects pump output increase control when none of the plurality of flow rate / direction control valves is switched from the neutral position;
When the normal load sensing control is selected, the control device sets a target differential pressure for normal load sensing control that depends on the engine speed as the target differential pressure of the load sensing control. Is output to the proportional solenoid valve to control the load sensing control unit, and when the pump output increase control is selected, a target differential pressure for the load sensing control is set as the target differential pressure for the normal load sensing control. The target difference for pump output increase control that is larger than the target differential pressure and can increase the capacity of the hydraulic pump even when none of the plurality of flow rate / direction control valves is switched from the neutral position. The pressure is set, and an electric signal corresponding to the target differential pressure is output to the proportional solenoid valve to increase the capacity of the hydraulic pump. Construction machine hydraulic drive system and controls the de sensing control unit.
前記制御装置は、前記ポンプ出力上昇制御用の目標差圧として、前記エンジンが定格最高回転数にあり、前記複数の流量・方向制御弁のいずれも中立位置から切り換えられていない状態で前記油圧ポンプの容量を最大に増加させたときに、前記アンロード弁によって決まる前記油圧ポンプの吐出圧よりも大きい値を設定することを特徴とする建設機械の油圧駆動システム。 The hydraulic drive system for a construction machine according to claim 1,
The control device includes the hydraulic pump as a target differential pressure for pump output increase control in a state where the engine is at a maximum rated speed and none of the plurality of flow rate / direction control valves is switched from a neutral position. A hydraulic drive system for a construction machine, wherein a value larger than a discharge pressure of the hydraulic pump determined by the unload valve is set when the capacity of the hydraulic pump is increased to the maximum.
前記排気ガス浄化装置の再生の開始を指示する再生指示装置と、
前記複数の流量・方向制御弁のいずれかが中立位置から切り換えられたかどうかを検出する操作検出装置とを更に備え、
前記制御装置は、前記再生指示装置によって前記排気ガス浄化装置の再生の開始が指示されかつ前記操作検出装置によって前記複数の流量・方向制御弁のいずれも中立位置から切り換えられていないことが検出されたときに、前記再生が必要となりかつ前記複数の流量・方向制御弁のいずれも中立位置から切り換えられていない場合であると判定し、前記ポンプ出力上昇制御を選択することを特徴とする建設機械の油圧駆動システム。 The hydraulic drive system for a construction machine according to claim 1,
A regeneration instruction device for instructing the start of regeneration of the exhaust gas purification device;
An operation detection device that detects whether any of the plurality of flow rate / direction control valves is switched from a neutral position;
The control device detects that the regeneration instruction device is instructed to start regeneration of the exhaust gas purification device, and the operation detection device detects that none of the plurality of flow rate / direction control valves has been switched from the neutral position. And the pump output increase control is selected by determining that the regeneration is necessary and none of the plurality of flow rate / direction control valves is switched from the neutral position. Hydraulic drive system.
前記排気ガス浄化装置の再生の開始を指示する再生指示装置と、
前記複数の流量・方向制御弁が中立位置にロックされているか否かを検出する操作ロック検出装置とを更に備え、
前記制御装置は、前記再生指示装置によって前記排気ガス浄化装置の再生の開始が指示されかつ前記操作ロック検出装置によって前記複数の流量・方向制御弁が中立位置にロックされていることが検出されたときに、前記再生が必要となりかつ前記複数の流量・方向制御弁のいずれも中立位置から切り換えられていない場合であると判定し、前記ポンプ出力上昇制御を選択することを特徴とする建設機械の油圧駆動システム。 The hydraulic drive system for a construction machine according to claim 1,
A regeneration instruction device for instructing the start of regeneration of the exhaust gas purification device;
An operation lock detecting device for detecting whether or not the plurality of flow rate / direction control valves are locked in a neutral position;
In the control device, the regeneration instruction device instructs the start of regeneration of the exhaust gas purification device, and the operation lock detection device detects that the plurality of flow rate / direction control valves are locked in a neutral position. When it is determined that the regeneration is necessary and none of the plurality of flow rate / direction control valves has been switched from the neutral position, the pump output increase control is selected. Hydraulic drive system.
前記ロードセンシング制御部は、前記油圧ポンプの吐出圧が前記最高負荷圧に前記目標差圧を加算した圧力よりも高くなると前記油圧ポンプの容量を減少させる方向にストロークし、前記油圧ポンプの吐出圧が前記最高負荷圧に前記目標差圧を加算した圧力よりも低くなると前記油圧ポンプの容量を増加させる方向にストロークする制御弁を有し、
前記制御弁は前記制御装置から出力された電気信号により制御されるソレノイドを有し、前記比例電磁弁として構成されていることを特徴とする建設機械の油圧駆動システム。 The hydraulic drive system for a construction machine according to claim 1,
When the discharge pressure of the hydraulic pump becomes higher than the pressure obtained by adding the target differential pressure to the maximum load pressure, the load sensing control unit strokes in a direction to decrease the capacity of the hydraulic pump, and the discharge pressure of the hydraulic pump Has a control valve that strokes in a direction to increase the capacity of the hydraulic pump when the pressure becomes lower than the pressure obtained by adding the target differential pressure to the maximum load pressure,
The hydraulic drive system for a construction machine, wherein the control valve has a solenoid controlled by an electric signal output from the control device, and is configured as the proportional solenoid valve.
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