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JP2017027363A - 映像処理装置、映像処理方法、及びプログラム - Google Patents

映像処理装置、映像処理方法、及びプログラム Download PDF

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JP2017027363A JP2015145227A JP2015145227A JP2017027363A JP 2017027363 A JP2017027363 A JP 2017027363A JP 2015145227 A JP2015145227 A JP 2015145227A JP 2015145227 A JP2015145227 A JP 2015145227A JP 2017027363 A JP2017027363 A JP 2017027363A
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靖子 白鷹
Yasuko Shirataka
靖子 白鷹
多聞 貞末
Tamon Sadasue
多聞 貞末
康宏 梶原
Yasuhiro Kajiwara
康宏 梶原
和史 松下
Kazufumi Matsushita
和史 松下
和寛 ▲高▼澤
和寛 ▲高▼澤
Kazuhiro Takazawa
賢 青木
Masaru Aoki
賢 青木
康子 橋本
yasuko Hashimoto
康子 橋本
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Abstract

【課題】映像フレームの特徴点の追跡精度を向上させる。【解決手段】第1フレームから特徴点を抽出する抽出部と、第2フレームに対して、特徴点を含むブロックとのブロックマッチングを行い、特徴点に対応する追跡点を特定する追跡部と、特徴点に最も類似する第1画素の位置、第1の画素と特徴点との類似度、特徴点に2番目に類似する第2画素の位置、及び第2画素と特徴点との類似度を検出する検出部と、追跡点位置と第1画素の位置とが一致し、かつ第1画素の類似度と第2画素の類似度との差が第1閾値以上の場合、第1条件を満たすと判定する第1判定部と、追跡点と特徴点との類似度と、追跡点の複数の周辺の画素の各々と特徴点との類似度とを算出し、追跡点の類似度と、複数の周辺の画素の各々の類似度との差が、第2閾値以上の場合、第2条件を満たすと判定する第2判定部とを有し、第1条件と第2条件を満たす場合、特徴点が追跡点に対応すると判断する。【選択図】図3

Description

本発明は、映像処理装置、映像処理方法、及びプログラムに関する。
自動車の自立運転等に用いる技術の一つに、自己位置の推定を行う技術(SLAM:Simultaneously Localization And Mapping)があり、SLAMを用いて正確に自己位置の推定を行う方法が広く検討されている。SLAMでは、カメラ等で撮影された映像データから特徴点を抽出し、かかる特徴点を追跡することにより、自己位置の推定を行う。
特徴点の追跡の手法として、映像のフレーム間の所定の領域の類似度を比較して、特徴点の追跡を行うブロックマッチングが広く知られている。
ブロックマッチングでは、類似度の比較のときの計算誤差により、特徴点の追跡を誤る場合があった。このため、輝度等の画素の属性を用いて、特徴点の追跡の精度を向上させる様々な方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
しかし、提案されている方法を用いても、追跡された特徴点の周辺に類似する画素が分布している場合には、特徴点を正確に追跡できないという課題があった。
本発明は、上記の課題を鑑みてされたものであって、映像のフレームの特徴点の追跡の精度を向上させることを目的とする。
本実施形態に係る映像処理装置は、第1の映像のフレームから特徴点を抽出する抽出部と、前記第1の映像のフレームより時間的に後の映像のフレームである第2の映像のフレームの所定の領域に対して、前記第1の映像のフレームの一部であって、前記特徴点を含むブロックとのブロックマッチング処理を行うことにより、前記特徴点に対応する追跡点を特定する追跡部と、前記所定の領域において、前記特徴点に最も類似する第1の画素の位置、該第1の画素と前記特徴点との類似度、前記特徴点に2番目に類似する第2の画素の位置、及び該第2の画素と前記特徴点との類似度を検出する検出部と、前記追跡点の位置と前記第1の画素の位置とが一致し、かつ前記第1の画素の類似度と前記第2の画素の類似度との差が第1の閾値以上である場合、第1の条件を満たすと判定する第1の判定部と、前記追跡点と前記特徴点との類似度と、前記追跡点の複数の周辺の画素の各々と前記特徴点との類似度とを算出し、算出された前記追跡点の類似度と、前記複数の周辺の画素の各々の類似度との差が、第2の閾値以上である場合、第2の条件を満たすと判定する第2の判定部と、を有し、前記第1の条件、及び前記第2の条件を満たす場合、前記追跡部は、前記特徴点が前記追跡点に対応すると判断する。
本実施形態によれば、映像のフレームの特徴点の追跡の精度が向上された映像処理装置、映像処理方法、及びプログラムを提供することが可能となる。
一実施形態に係る映像処理装置の機能ブロック図である。 一実施形態に係る映像処理装置の追跡部の機能ブロック図である。 一実施形態に係る動作手順を示すフローチャートである。 一実施形態に係るブロックマッチングの処理を示す図(その1)である。 一実施形態に係るブロックマッチングの処理を示す図(その2)である。 一実施形態に係るブロックマッチングの処理の計算式を示す図である。 一実施形態に係る第1の判定の動作を説明するための図(その1)である。 一実施形態に係る第1の判定の動作の計算式を示す図(その1)である。 一実施形態に係る第1の判定の動作を説明するための図(その2)である。 一実施形態に係る第1の判定の動作の計算式を示す図(その2)である。 一実施形態に係る第1の判定の動作を説明するための図(その3)である。 一実施形態に係る第1の判定の動作の計算式を示す図(その3)である。 一実施形態に係る第1の判定の動作を説明するための図(その4)である。 一実施形態に係る第1の判定の動作を示すフローチャートである。 一実施形態に係るブロックマッチングの処理を示す図(その3)である。 一実施形態に係る第2の判定の動作を説明するための図である。 一実施形態に係る第2の判定の動作の計算式を示す図である。 一実施形態に係る映像処理装置のハードウェア構成図である。
[第1実施形態]
<機能構成>
(1)全体構成
図1を用いて、本実施形態に係る映像処理装置1の機能構成について説明する。映像処理装置1は、撮影部100と、映像入力部110と、映像補正部120と、特徴点抽出部130と、追跡部140と、フレームバッファ150と、重複点除去部160とを有する。
撮影部100は、カメラで映像を撮影する。撮影された映像を映像入力部110に出力する。カメラは単眼カメラ、ステレオカメラのいずれでもよい。撮影部100のカメラは、自動車に取り付ける車載カメラでもよい。
映像入力部110は、撮影部100によって撮影された映像の入力を受け付ける。また、映像入力部110は、撮影部100以外から映像の入力を受け付けてもよい。例えば、映像入力部110は、記憶媒体に記憶された映像の入力を受け付けてもよいし、ネットワーク経由で映像の入力を受け付けてもよい。
映像補正部120は、映像入力部110から映像フレームを取得し、かかる映像フレームのひずみを補正する。
特徴点抽出部130は、映像フレームの特徴点を抽出する。特徴点とは、例えば、物体の角など、際立って検出できる映像フレーム上の点である。
フレームバッファ150は、映像補正部120から取得した映像フレームを保存する。フレームバッファ150は、追跡部140に、映像フレームを送信する。
追跡部140は、特徴点抽出部130で抽出された特徴点を追跡する。具体的には、追跡部140は、特徴点が抽出された映像フレームより時間的に後の映像フレームから、かかる特徴点に対応する追跡点を抽出する。追跡部140は、映像補正部120から映像フレームを取得する。
追跡部140は、特徴点抽出部130から、かかる映像フレームにおいて抽出された特徴点に関する情報を取得する。特徴点に関する情報とは、例えば、特徴点における輝度、及び特徴点の映像フレーム内の位置を示す座標情報等である。追跡部140は、フレームバッファ150から特徴点が抽出された映像フレームより時間的に前の映像フレームを取得する。追跡部140は、取得した映像フレーム、及び特徴点に関する情報から、特徴点を追跡する。
追跡部140が、時間Mにおける映像フレームF(M)で抽出された特徴点を追跡する場合について説明する。
追跡部140は、時間Mにおける映像フレームF(M)における特徴点に関する情報を特徴点抽出部130から取得する。追跡部140は、時間M+1における映像フレームF(M+1)を映像補正部120から取得する。追跡部140は、フレームバッファ150より、映像フレームF(M)を取得する。
追跡部140は、映像フレームF(M)と、かかる映像フレームにおける特徴点に関する情報とから、映像フレームF(M+1)における特徴点に対応する追跡点を抽出する。
重複点除去部160は、特徴点抽出部130で抽出された映像フレームF(M+1)の特徴点と、追跡部140で抽出された映像フレームF(M+1)の追跡点とが重複する場合に、一方を除去する。
(2)追跡部の構成
図2を用いて、追跡部140、及び追跡部140と関連する機能部について詳細に説明する。
追跡部140は、ブロックマッチング部141と、極値検出部142と、単一性判定部143と、曲面形状判定部145とを有する。
特徴点抽出部130は、第1の映像のフレームから特徴点を抽出する。
ブロックマッチング部141は、かかる第1の映像のフレームより時間的に後の映像のフレームである第2の映像のフレームの所定の領域に対してブロックマッチング処理を行い、特徴点に対応する追跡点を特定する。なお、ブロックマッチング処理を実行する場合、ブロックマッチング部141は、第1の映像のフレームの一部であって特徴点を含むブロックを用いる。
極値検出部142は、第2の映像のフレームの所定の領域において、特徴点に最も類似する第1の画素の位置、第1の画素と特徴点との類似度、特徴点に2番目に類似する第2の画素の位置、及び第2の画素と特徴点との類似度を検出する。
なお、以下の記述において類似度とは、特徴点に対する類似度を意味する。従って、例えば「画素Aの類似度」とは、「特徴点と画素Aとの類似度」を意味する。
なお、極値検出部142は、第1の画素と、第2の画素とを検出するときに、画素自体の特徴点との類似度に加えて、かかる画素と特徴点との類似度と、隣接する画素と特徴点との類似度の差を考慮して第1の画素と第2の画素とを検出してもよい。
単一性判定部143は、追跡点の位置と第1の画素の位置とが一致し、かつ第1の画素の類似度と第2の画素の類似度との差が第1の閾値以上である場合、第1の条件を満たすと判定する。
曲面形状判定部145は、追跡点と特徴点との類似度と、追跡点の周辺の複数の画素の各々と特徴点との類似度とを算出し、算出された追跡点の類似度と、周辺の複数の画素の各々の類似度との差が、第2の閾値以上である場合、第2の条件を満たすと判定する。
追跡部140は、第1の条件、及び第2の条件を満たす場合、第1の映像のフレームの特徴点が、第2の映像のフレームにおいて追跡点に対応すると判断する。この場合、追跡部140は、第1の映像のフレームの特徴点が、第2の映像のフレームにおいて追跡点に移動したと判断してもよい。
ブロックマッチング処理に加えて、第1の条件、及び第2の条件を満たす場合に、特徴点が追跡点に対応すると判断されるため、映像処理装置1は、追跡点を正確に特定することができる。
なお、ブロックマッチング部141は追跡部の一例である。極値検出部142は、検出部の一例である。単一性判定部143は、第1の判定部の一例である。曲面形状判定部145は、第2の判定部の一例である。
第1の画素と、第2の画素とを検出する場合、極値検出部142は、第2の映像のフレームの所定の領域において、特徴点と類似する複数の類似画素を検出してもよい。かかる複数の類似画素は隣接する画素より特徴点と類似する。これらの類似画素は極値を有する画素と表現されてもよい。例えば、隣接する8画素よりも特徴点と類似する画素が、極値を有する画素であってもよい。極値検出部142は、極値を有する画素の中から第1の画素と第2の画素とを検出してもよい。この場合、特徴点に最も類似する極値を有する画素が第1の画素、特徴点に2番目に類似する極値を有する画素が第2の画素となる。
映像フレームが白黒の映像の場合、特徴点との類似度は、特徴点における輝度と、類似度の算出対象となる画素の輝度との差で表されてもよい。かかる差が小さい画素ほど、特徴点と類似している。
映像フレームがカラーの映像の場合、特徴点との類似度は、特徴点における各色の輝度の合計値と、類似度の算出対象となる画素の輝度の合計値との差で表されてもよい。かかる合計値との差が小さい画素ほど、特徴点と類似している。
ブロックマッチング部141は、画素よりも細かい単位である副画素の精度で、ブロックマッチング処理を行い、追跡点を特定してもよい。また、極値検出部142は、副画素の精度で、第1の画素と、第2の画素とを検出してもよい。
追跡点が副画素の精度で特定されるため、特徴点に対応する追跡点を正確に特定することができる。
なお、画素はピクセル、副画素はサブピクセルと表現されてもよい。
極値検出部142は、隣接する画素の間に存在する副画素と特徴点との類似度を、隣接する画素の周辺の画素の各々と特徴点との類似度から補間してもよい。
例えば、極値検出部142は、所定の領域の画素と第1の映像のフレームの所定領域に対応する領域の画素との類似度の変化に基づいて副画素の座標を算出し、かかる座標の副画素と特徴点との類似度を補間してもよい。変化の傾向から副画素の座標を算出する場合、極値検出部142は、勾配法を用いて、かかる座標を算出してもよい。なお、「第1の映像のフレームの所定領域に対応する領域の画素」とは、所定の領域の画素と第1の映像のフレームの中で同一の位置にある画素である。
具体的な、補間の手順については後述する。
曲面形状判定部145は、追跡点と特徴点との類似度と、周辺の画素と特徴点との類似度とから2次曲面の類似度の分布を形成し、形成された2次曲面の類似度の分布から第2の条件を満たすかを判定してもよい。
例えば、曲面形状判定部145は、2次曲面が平坦に近い形状の場合、つまり特徴点と類似している点が周辺の画素と比較して際立っていない場合、第2の条件を満たさないと判断してもよい。これにより、追跡点の誤検出を避けることができる。
2次曲面の分布を表す方程式の2次の係数の少なくとも1つが、第3の閾値以上の場合、曲面形状判定部145は、第2の条件を満たすと判定してもよい。かかる2次の係数が大きい程、曲面が際立っており、追跡点が特徴点に対応する可能性が高いためである。
極値検出部142は、極値を有する画素を、特徴点と類似する順に並べ、特徴点とN番目に類似する極値を有する画素と、特徴点とN+1番目に類似する極値を有する画素との特徴点との類似度の差を算出する。ここでNは2以上の自然数であり、N+1の最大値は第2の映像のフレームの所定の領域に含まれる極値を有する画素の数である。
単一性判定部143は、第1の画素の類似度と第2の画素の類似度との差が、第1の閾値以上でない場合であっても、第1の条件を満たすと判定してもよい場合がある。
例えば、第1の画素の類似度と第2の画素の類似度との差が、第2の映像のフレームの所定の領域に含まれる特徴点とN番目に類似する極値を有する画素と特徴点とN+1番目に類似する極値を有する画素との間の類似度の差より大きい場合、第1の条件を満たすと判定してもよい。
第1の画素が特徴点と最も類似しかつ、第1の画素と第2の画素との類似度の差が、特徴点とN番目に類似する極値を有する画素と特徴点とN+1番目に類似する極値を有する画素との類似度の差よりも大きいため、他の画素よりも特徴点と際立って類似していると判断できるためである。
第1の条件を満たさない場合、映像処理装置1は、第2の映像フレームの所定の領域を拡大した領域において、ブロックマッチング処理と、第1の条件を満たすかの判定を実行してもよい。
なお、「第2の映像フレームの所定の領域」は、第1の探索ウィンドウと呼ばれてもよい。
<動作手順>
図3を用いて、本実施形態の動作手順の一例について説明する。
特徴点に対応する追跡点を特定する場合、映像処理装置1は、ブロックマッチング処理、第1の判定の処理、第2の判定の処理の順番で処理を実行する。
ステップS300で、ブロックマッチング部141は、ブロックマッチング処理を実行する。ブロックマッチング部141は、第1の映像フレームで抽出された特徴点を中心とした任意のサイズの画像を第1の映像フレームから抜き出す。抜き出された画像は、テンプレートパッチと呼ばれてもよい。次に、ブロックマッチング部141は、テンプレートパッチを、第2の映像フレームの第1の探索ウィンドウ内で移動させる。
ブロックマッチング部141は、テンプレートパッチを第1の探索ウィンドウ内で移動させ、テンプレートパッチと、テンプレートパッチと重複する部分との類似度を計算し、最も類似する位置におけるテンプレートパッチの中心を追跡点とする。具体的な計算方法については後述する。
ブロックマッチング処理が成功した場合(ステップS301 YES)、ステップS302に進む。一方、ブロックマッチング処理が成功しなかった場合(ステップS301 NO)、ステップS308に進む。
ステップS302乃至ステップS304は、第1の条件の判定の処理の動作手順である。
ステップS302で、極値検出部142は、単一性比較値の計算処理を行う。具体的には、極値検出部142は、探索ウィンドウ内の画素と特徴点との類似度を算出する。類似度は、例えば特徴点と探索ウィンドウ内の画素との輝度の差でもよい。この場合、類似度が小さい程、画素は特徴点と類似している。
極値検出部142は、周辺の画素よりも類似度が小さい画素を抽出し、極値とする。例えば、極値検出部142は、任意の画素と、かかる任意の画素の周辺の8画素とを比較して、極値を抽出してもよい。
探索ウィンドウ内で、最も小さい極値を有する画素が第1の画素であり、2番目に小さい極値を有する画素が第2の画素である。
ステップS303で、極値検出部142は、第1の画素の類似度と第2の画素の類似度とを比較し、類似度の差が、第1の閾値以上か比較する。第1の閾値は、映像処理装置1のユーザが設定可能な値である。例えば、第1の閾値に第1の画素の類似度の10%、20%といった値が設定されてもよい。
ステップS304で、類似度の差が第1の閾値以上であり、かつ第1の画素の位置がブロックマッチングで抽出した追跡点と一致する場合、単一性判定部143は、単一性判定が成功したと判定し、ステップS305に進む(ステップS304 YES)。「単一性判定が成功したこと」は、「第1の条件を満たす」と表現されてもよい。
一方、類似度の差が第1の閾値以上でない、又は第1の画素の位置が追跡点と一致しない場合、単一性判定部143は、単一性判定が失敗したと判定し、ステップS308に進む(ステップS308 NO)。
ステップS305乃至ステップS307は、第2の条件の判定の処理の動作手順である。
ステップS305で、曲面形状判定部145は、追跡点と特徴点との類似度と、追跡点の周辺の画素と特徴点との類似度とを算出し、算出された追跡点の類似度と、周辺の画素の類似度とから2次曲面の分布を形成する。
ステップS306で、曲面形状判定部145は、形状が際立っているか判定する。例えば、2次曲面の分布を表す方程式の2次の係数の少なくとも1つ以上が、第3の閾値以上の場合、曲面形状判定部145は、形状が際立っていると判定する。
2次の係数が大きい場合には、曲面の形状が平坦ではなく、形状が際立っているためである。2次の係数は周辺の画素の類似度と、追跡点の類似度との差を表している。第3の閾値は、映像処理装置1のユーザが設定可能な値であり、0.1、0.2といった値が設定される。
ステップS306で、曲面形状判定部145が、形状が際立っていると判定した場合、つまり、第2の条件を満たすと判定した場合、ステップS307に進む。一方、曲面形状判定部145が、形状が際立っていないと判定した場合、つまり第2の条件を満たさないと判定した場合、ステップS308に進む。
ステップS307に進んだ場合、追跡部140は、追跡が成功したと判定する。一方、ステップS308に進んだ場合、追跡部140は、追跡が失敗したと判定する。
なお、映像処理装置1は、ステップS302及びステップS303を実行し、第1の画素と、第2の画素とを抽出した後に、ステップS300及びステップS301のブロックマッチングの処理を実行してもよい。
<ブロックマッチング処理>
図4乃至図6を用いて、ブロックマッチング処理について説明する。
図4及び図5は、ブロックマッチングの処理の概要を示す図である。図4の(1)に示すように、ブロックマッチング部141は、n枚目の映像のフレーム410から特徴点400を抽出する。ブロックマッチング部141は、n枚目の映像のフレーム410から特徴点400を中心にN(画素)×N(画素)のサイズの領域を抜き出しテンプレートパッチ430を生成する。
図4の(2)に示すように、ブロックマッチング部141は、n枚目以降の映像のフレーム420の中のH(画素)×W(画素)のサイズの領域を抜き出し第2の探索ウィンドウ440を生成する。
ここで、テンプレートパッチ430のサイズ、及び第2の探索ウィンドウ440のサイズは映像処理装置1のユーザが設定可能な値である。
図5の(1)に示すように、ブロックマッチング部141は、テンプレートパッチ430の中心を第2の探索ウィンドウ440内で移動させる。つまり、ブロックマッチング部141は、n枚目以降の映像のフレーム420の中の(H+N)(画素)×(W+N)(画素)のサイズの領域を抜き出し、かかる領域内にテンプレートパッチ430を移動させる。この領域は、第1の探索ウィンドウ450と表現されてもよい。
ブロックマッチング部141は、テンプレートパッチ430を、第1の探索ウィンドウ450内で移動させ、テンプレートパッチ430との重複部分と、テンプレートパッチ430との類似度を算出する。
例えば、図5の(1)に示すように、ブロックマッチング部141は、テンプレートパッチ430を、第1の探索ウィンドウ450内で水平方向に移動させてもよい。ブロックマッチング部141は、テンプレートパッチ430を1画素ずつ、縦、又は横に移動させつつ、テンプレートパッチ430と重複部分との類似度を算出する。ブロックマッチング部141は、1画素よりも細かい単位である副画素単位で、テンプレートパッチ430を縦、又は横に移動させて類似度を算出してもよい。
図6の(式1)に類似度の算出例を示す。テンプレートパッチ430内の画素の輝度値の合計値と、重複部分の輝度値の合計値との差ESADが、最も小さくなる場合、又は所定の閾値よりも小さくなる場合に、ブロックマッチング部141は、かかる重複部分の中心が特徴点に対応する追跡点であると判断する。
図5の(2)の例では、テンプレートパッチ430の中心がVn(X、Y)に移動した場合に算出されるESADから、ブロックマッチング部141は、Vn(X、Y)が追跡点560であると判断する。
ブロックマッチング部141は、n枚目のフレームの特徴点400が、n枚目以降の映像のフレーム420で追跡点560に移動したと判断してもよい。また、ブロックマッチング部141は、特徴点が移動の軌跡570に沿って移動したと判断してもよい。ブロックマッチング部141は、n枚目以降の映像のフレームに繰り返しブロックマッチングの処理を行い、特徴点の移動の軌跡を算出してもよい。特徴点の移動の軌跡は、オプティカルフローと呼ばれてもよい。
上述した実施形態では、テンプレートパッチ430の輝度値の合計値と、重複部分の輝度値の合計値との絶対値の差(Sum of Absolute Difference)であるESADを用いる場合について説明した。ブロックマッチング部141は、その他の方法を用いてブロックマッチングの処理を実行してもよい。例えば、ブロックマッチング部141は、テンプレートパッチ430と重複部分の輝度値の差の二乗和を算出するSSD(Sum of Squared Differences)を用いてもよいし、テンプレートパッチ430と重複部分の輝度値の相互相関を算出するNCC(Normalized Cross Correlation)を用いてもよい。
映像のフレームがカラーの場合、ブロックマッチング部141は、各色の輝度を合計した値を用いて、テンプレートパッチと重複部分との類似度を判断してもよい。
<第1の条件の判定>
図7乃至図15を用いて第1の条件の判定の動作について説明する。
(1)極値の検出方法(その1)
図7と図8を用いて極値を検出する手順について説明する。
極値検出部142は、第1の探索ウィンドウ内の各画素と特徴点との類似度を算出する。例えば、極値検出部142は、第1の探索ウィンドウ内の各画素と特徴点との輝度の差を算出する。図7の(1)に各画素と特徴点との類似度の分布のグラフの一例を示す。類似度の値が小さい画素ほど、特徴点と類似している。
次に、極値検出部142は、算出された特徴点との類似度を用いて極値を有する画素を抽出する。極値を有する画素は、隣接する画素より特徴点と類似している画素である。例えば、図7の(2)において、位置(X,Y)の画素と特徴点との類似度R(X,Y)が、周辺の8画素よりも特徴点と類似している場合、極値検出部142は、位置(X,Y)の画素を極値を有する画素、R(X,Y)をかかる画素の極値と判断する。具体的には、極値検出部142は、図8の(式2)を満たす場合、位置(X,Y)の画素を極値を有する画素と判断する。
極値検出部142は、抽出された極値を有する画素のうち、特徴点と最も類似する極値を有する画素を第1の画素とし、特徴点と2番目に類似する極値を有する画素を第2の画素とする。
図7の(3)に極値となる画素と特徴点との類似度の分布の一例を示す。類似度の値が小さいほど特徴点と類似していることを表している。極値検出部142は、類似度の値が最も小さい極値を有する画素720と、類似度の値が2番目に小さい極値を有する画素730とを検出する。極値検出部142は、画素720を第1の画素とし、画素730を第2の画素とする。
単一性判定部143は、第1の画素の位置が、ブロックマッチングの処理で特定された追跡点の位置と同じであり、かつ、第1の画素と特徴点との類似度と第2の画素と特徴点との類似度の差が第1の閾値以上の場合、第1の条件を満たすと判断する。
第1の画素と特徴点との類似度と、第2の画素と特徴点との類似度が十分に離れていない場合には、単一性判定部143は、追跡点を誤って抽出する可能性が高い。例えば、探索ウィンドウ内の画像に、縞模様のような、類似する特徴が繰り返し出現する場合、単一性判定部143は、特徴点に対応する追跡点を誤って抽出する可能性が高い。
単一性判定部143は、第1の画素と特徴点との類似度と、第2の画素と特徴点との類似度の差が第1の閾値以上の場合にのみ第1の画素を追跡点の候補とする。このため、単一性判定部143は、適切な追跡点の候補を抽出することができる。
(2)副画素における極値の検出方法
図9を用いて副画素における極値の検出方法について説明する。上述した極値の検出方法においては、画素単位の精度で極値を算出したが、極値検出部142は、画素より細かい精度である副画素単位で極値の検出を行ってもよい。
上述した検出方法では、単一性判定部143は、中心の画素(X,Y)と特徴点との類似度と、周辺の8画素と特徴点との類似度とを比較し、極値を検出している。かかる検出方法では、中心の画素と特徴点との類似度と、略同じ特徴点との類似度を有する画素が周辺8点内の画素に存在した場合、図8の(式2)を満たさない。
図8の(式2)を満たさないときには、画像に特徴がなく追跡点になり得ない場合と、画素の間に極値が存在する場合とがある。図9は、画素の間に極値が存在する場合の一例を示している。図9は、隣接する画素である(X,Y)と(Xi+1,Y)における特徴点との類似度R(X,Y)とR(Xi+1,Y)とが略同じ場合に、副画素(a,b)900において、極値が存在する例を示している。
極値検出部142は、画素の精度よりも正確に極値を検出するため、副画素の精度で極値の検出を実行してもよい。
副画素の精度で極値の検出を実行する場合、極値検出部142は、中心の画素及び、周辺の画素と特徴点との類似度を補間することにより副画素の精度で極値を検出する。
図9の(3)を用いて、副画素(a,b)900における極値を検出する例について説明する。ここでは、各画素と特徴点との輝度の差L(以下、輝度の類似度L)から、副画素(a,b)900と特徴点との輝度の類似度Lを補間する例について説明するが、輝度以外の類似度を用いてもよいことは勿論である。
図9の(3)では、画素間の距離はβ(例えば、(X,Y)〜(X,Yi−1))であり、補間対象の副画素(a,b)900の中心の画素(X,Y)からの距離がαである場合を示している。
副画素(a,b)900における輝度の類似度L(a,b)は図10の(式3)から算出される。副画素(a,b)900の周辺の画素における輝度の類似度Lを、副画素(a,b)900と各画素との距離により重み付けすることにより、副画素(a,b)900における輝度の類似度が算出される。
(3)勾配法による極値の算出方法
副画素の精度で極値の検出を実行する場合、極値検出部142は、勾配法を用いて極値を有する副画素の位置を特定してもよい。
ここでは、KLT(Kanade−Lucas Tomasi)法を用いて副画素の位置を特定する方法について、図11及び図12を用いて説明する。
図11は、N枚目の映像のフレーム1100の画像Iと、N+1枚目の映像のフレーム1110の画像J、画像J上の第1の探索ウィンドウ1120、画像I上の第1の探索ウィンドウ1130、画像I上の輝度値I(x,y)1140、画像J上の輝度値J(x,y)1150を表している。
画像Iと画像Jの各画素の輝度値から、画像J上の副画素の座標を特定する方法について説明する。
極値検出部142は、図12の(式4)を用いて画像Iと画像Jの対応する画素における輝度値の差(δI)を算出する。
極値検出部142は、図12の(式5)を用いて、画像Jの第1の探索ウィンドウ1120内の各画素における「輝度値の差(δI)に画像I、Jの各画素を微分した値を乗算した値」であるbを求める。ここで、位置(x,y)で画像Iの各画素を微分した値は、I(x,y)で表され、位置(x,y)で画像Jの各画素を微分した値は、I(x,y)で表される。
また、極値検出部142は、図12の(式6)を用いて、第1の探索ウィンドウ1120内の各画素におけるx方向の微分値(I)とy方向の微分値(I)とを乗算して算出される2行2列の行列Gを算出する。
極値検出部142は、図12の(式7)を用いてbとGの逆行列とから、(x,y)方向の移動量ηを算出する。
極値検出部142は、図12の(式8)を用いて、副画素の座標を算出する。(式8)は、極値を有する画素の位置からの距離を表しており、νの初期値は0である。また、kは計算回数を表す。
極値検出部142は、所定の回数νの算出を繰り返してもよい。例えば、極値検出部142は、νの算出を20回程度、繰り返してもよい。或いは、極値検出部142は、移動量ηが所定の閾値以下になるまでνの算出を繰り返してもよい。例えば、極値検出部142は、ηが0.03副画素以下になるまで、νの算出を繰り返してもよい。
極値検出部142は、算出された位置の副画素と特徴点との類似度を算出する。例えば、極値検出部142は、図10の(式3)を用いてかかる位置の副画素と特徴点との輝度の差を算出してもよい。
極値検出部142は、算出された位置の副画素と特徴点との類似度と、画素単位で算出された周辺の極値の候補の画素と特徴点との類似度とを比較し、特徴点により類似する方を極値を有する画素とする。
なお、KLT法により副画素の座標を算出する方法について説明したが、その他の方法を用いて副画素の座標を算出してもよい。また、極値検出部142が、副画素の座標を算出する範囲は第1の探索ウィンドウ内に限らなくてよい。
N+1枚目の映像のフレームにおける副画素の座標を算出する方法について説明したが、N+1枚目以降の映像のフレームにおける副画素の座標の算出にも上述した算出方法を適用できる。
(4)極値の検出方法(その2)
上述した極値の検出方法においては、第1の画素と特徴点との類似度と、第2の画素と特徴点との類似度の差が第1の閾値以上でない場合、単一性判定部143は、第1の条件を満たさないと判定した。しかし、かかる類似度の差が第1の閾値以上でない場合でも、その他の極値を有する画素と特徴点との類似度によっては、第1の画素が追跡点である可能性がある。このような場合、単一性判定部143は、第1の画素を追跡点の候補とする方が好ましい。かかる場合における極値の検出の動作手順について、図13及び図14を用いて説明する。
上述したように、単一性判定部143は、第1の画素と特徴点との類似度と、第2の画素と特徴点との類似度の差が第1の閾値以上の場合、第1の条件を満たすと判定する。
図13の(1)は、第1の探索ウィンドウ内の画素の各々と特徴点との類似度を示す分布1300を示しており、図13の(2)は、図13の(1)の分布で示される画素と、かかる画素と特徴点との類似度の関係とを2次元で示す図である。これらの図では、類似度が小さい程、特徴点と類似していることを示している。
図13の(2)の場合、第1の画素1310と特徴点との類似度と、第2の画素1320と特徴点との類似度の差1330が、第1の閾値以上であるため、単一性判定部143は、第1の画素1310を追跡点の候補とする。
次に、第1の画素と特徴点との類似度と、第2の画素と特徴点との類似度の差が第1の閾値以上でない場合について説明する。
図13の(3)は、第1の探索ウィンドウ内の画素の各々と特徴点との類似度を示す分布1340であり、図13の(4)は、図13の(3)の分布で示される画素と、かかる画素と特徴点との類似度の関係を2次元で示す図である。
図13の(4)において、第1の画素1350、第2の画素1360、及び第1の画素1350と第2の画素1360の特徴点との類似度の差1355で示されている。
類似度の差1355が、第1の閾値より小さい場合、単一性判定部143は、第2の画素1360と特徴点と3番目に類似する極値を有する画素1370との類似度の差1365、及び特徴点と3番目に類似する極値を有する画素1370と特徴点と4番目に類似する極値を有する画素1380との類似度の差1375等を算出する。
次に、単一性判定部143は、かかる算出された類似度の差(1365、及び1375等)と、類似度の差1355とを比較する。つまり、単一性判定部143は、特徴点にN番目に類似する極値を有する画素と特徴点との類似度と、N+1番目に類似する極値を有する画素と特徴点との類似度の差(以下、「NとN+1との類似度の差」)を算出する。
そして、単一性判定部143は、算出されたNとN+1との類似度の差と、類似度の差1355とを比較する(Nは2以上の自然数)。
かかる比較の結果、類似度の差1355が、NとN+1との類似度の差より大きい場合、単一性判定部143は、類似度の差1355が、第1の閾値より小さい場合であっても、第1の画素1350を追跡点の候補とする。
図14を用いて、単一性判定部143の処理フローを説明する。
ステップS1401において、単一性判定部143は、第1の画素と特徴点との類似度と、第2の画素と特徴点との類似度の差が第1の閾値以上であるか否か判定する。かかる類似度の差が第1の閾値以上の場合、ステップS1404に進む(ステップS1401 YES)。一方、かかる類似度の差が第1の閾値以上でない場合、ステップS1402に進む(ステップS1401 NO)。
ステップS1402において、単一性判定部143は、第1の画素と特徴点との類似度と第2の画素と特徴点との類似度の差と、NとN+1との類似度の差とを比較する。第1の画素と第2の画素の類似度の差が、NとN+1との類似度の差より大きい場合、ステップS1404に進む(ステップS1402 YES)。一方、第1の画素と第2の画素の類似度の差が、NとN+1との類似度の差より大きくない場合、ステップS1403に進む(ステップS1402 NO)。
ステップS1403で、単一性判定部143は、単一性の判定を失敗と判断し、処理を終了する。
ステップS1404で、第1の画素の位置が、ブロックマッチング処理で特定された追跡点の位置と一致する場合、単一性判定部143は、単一性の判定を成功と判断し、処理を終了する。
なお、探索ウィンドウ内に極値を有する画素が1つしか検出されなかったときには、かかる画素の位置が、ブロックマッチングの処理で特定された追跡点の位置と一致する場合に、単一性判定部143は、単一性の判定を成功と判断する。
(5)第2の映像フレームの探索ウィンドウの拡大
単一性判定部143が単一性の判定を失敗と判断した場合、映像処理装置1は、第2の映像フレームの探索ウィンドウを拡大して、ブロックマッチングの処理、及び第1の条件の判定の処理を行ってもよい。
図15を用いて、第2の映像フレームの探索ウィンドウを拡大した場合の映像処理装置1の処理内容について説明する。
図15の(1)は、探索ウィンドウを拡大する前の第2の映像フレーム1550における第1の探索ウィンドウ1530、第2の探索ウィンドウ1500、及びテンプレートパッチ1510の関係を示す図である。
第2の映像フレーム1550は、柵の奥に家が存在する画像を示している。第1及び第2の探索ウィンドウ(1530、1500)が設定されている領域は、柵に対応する部分であり、似たようなパターンが繰り返されている。単一性判定部143は、追跡点の候補となる第1の画素を抽出するのは難しい。また、似たようなパターンが繰り返されているため、ブロックマッチング部141は、追跡点を誤って特定するおそれがある。
このような場合には、映像処理装置1は、探索ウィンドウを拡大して、ブロックマッチングの処理と、単一性の判定とを実行してもよい。
図15の(2)は、探索ウィンドウを拡大した場合の一例である。図15の(2)では、第2の探索ウィンドウ1500のサイズは一定であるが、映像処理装置1は、第1の探索ウィンドウ1540を拡大する。また、映像処理装置1は、第1の探索ウィンドウ内を移動する、テンプレートパッチ1520のサイズも拡大する。
テンプレートパッチ1520が拡大されることにより、テンプレートパッチ1520の第2の映像フレーム1550の重複部分が広くなる。これにより、重複部分は、柵以外の部分も含むようになり、テンプレートパッチ1520を第1の探索ウィンドウ内で移動した場合に、重複部分とテンプレートパッチ1520との類似度を評価する値が変化するため、追跡点を抽出し易くなる。
また、拡大された第1の探索ウィンドウ1540は、拡大前よりも変化のある画像であるため、単一性判定部143は、最も類似する第1の画素を追跡点の候補と判定し易くなる。
なお、第2の映像のフレームの探索ウィンドウを拡大する場合に、映像処理装置1は、テンプレートパッチ1510を拡大しなくてもよい。また、映像処理装置1は、第1の探索ウィンドウと共に、第2の探索ウィンドウのサイズを拡大してもよい。
<第2の条件の判定>
(1)曲面形状の算出方法
図16及び図17を用いて、曲面形状の算出方法について説明する。曲面形状判定部145は、ブロックマッチング処理と、単一性の判定(第1の条件の判定)の処理との結果、抽出された追跡点の候補の画素が追跡点であるかの判定を行う(第2の条件の判定)。
追跡点の候補の画素が追跡点か否かの判定を行うときに、曲面形状判定部145は、追跡点の候補の画素が周辺の画素に対して際立った特徴を有するか否かの判定を行う。本実施形態では、曲面形状判定部145が、追跡点の候補の画素と特徴点との類似度と、かかる候補の画素の周辺の8画素と特徴点との類似度とを比較し、追跡点か否かの判定を行う。
具体的には、曲面形状判定部145は、候補の画素(x,y)とその周辺8画素の位置と、これらの画素と特徴点との類似度から2次曲面の形状を算出する。
図16の(1)に候補の画素(x,y)と周辺8画素との位置関係を示す。Rは各画素と特徴点との類似度を表す。例えば、Rは特徴点との輝度の類似度を表してもよい。
図16の(2)は、候補の画素(x,y)と周辺8画素の位置と類似度の値とから2次曲面を形成した様子を示す図である。図16の(2)は、候補の画素(x,y)の類似度R(x,y)を中心に2次曲面を切り出した様子を示している。
2次曲面は、図17の(式9)から求められる。ここで、xの2次の係数aと、yの2次の係数cとは、それぞれ(式10)と(式11)とから求められる。
ここで、(式10)は、図16の(1)の両端の2列の6画素((x−1,y−1)、(x−1、y)、(x−1,y+1)、(x+1,y−1)、(x+1,y)、(x+1,y+1))の類似度と、候補の画素(x,y)を含む真ん中の列の3画素((x,y−1)、(x,y)、(x,y+1))の類似度の2倍との差を表している。また、(式11)は、図16の(1)の上段と下段の2行の6画素((x−1,y−1)、(x,y−1)、(x+1,y−1)、(x−1,y+1)、(x,y+1)、(x+1,y+1))の類似度と、候補の画素(x,y)を含む真ん中の行の3画素((x−1,y)、(x,y)、(x+1,y))の類似度の2倍との差を表している。xの2次の係数aと、yの2次の係数cの値とが第3の閾値より小さい場合、候補の画素(x,y)と周辺の画素の類似度から形成される2次曲面の形状は平坦に近く、候補の画素(x,y)で際立っていない。このため、特徴点に対応する追跡点が正しく特定できていない可能性が高い。この場合には、曲面形状判定部145は、第2の条件を満たさないと判定し、映像処理装置1は、追跡点の抽出に失敗したと判断する。
一方、2次の係数aとcの少なくともいずれか一方が、第3の閾値より大きい場合、候補の画素(x,y)は周辺の画素に対して、特徴点との類似度が際立っている。このため、曲面形状判定部145は、第2の条件を満たすと判定し、映像処理装置1は、追跡点の抽出に成功したと判断する。
ブロックマッチングの処理及び第1の判定の処理が副画素の精度で実行された場合、曲面形状判定部145は、追跡点の候補となる副画素から最も近い位置の画素を選択し、かかる画素とその周辺の画素とを用いて、第2の判定の処理を実行してもよい。或いは、曲面形状判定部145は、追跡点の候補となる副画素と特徴点との類似度と、周辺の画素と特徴点との類似度とから2次曲面を形成し、第2の判定の処理を実行してもよい。
上述した実施形態では、候補の画素(x,y)と隣接する周辺8画素とから2次曲面の形状を算出しているが、周辺の画素は候補の画素(x,y)と隣接しない画素を含んでもよいことに留意すべきである。例えば、周辺の画素は、候補の画素(x,y)の2画素、又は3画素、隣りまで含んでもよい。
<ハードウェア構成>
映像処理装置1は、例えば図18に示すようなハードウェア構成により実現される。
映像処理装置1は入出力部201、外部I/F203、RAM204、ROM205、CPU206、通信I/F207、HDD209、カメラモジュール210などを備え、それぞれがバスBで相互に接続されている。
入出力部201は、カメラモジュール210で撮影した映像のフレームを表示する。入出力部201は、映像処理装置1の状態などを表示する。また、入出力部201は、映像処理装置1のユーザから、映像処理装置1の各種設定を受け付けてもよい。
通信I/F207は、サーバ、PC(Personal Computer)等と、有線、又は無線のネットワークを介して通信を行う。映像処理装置1は、通信I/F207を介して、PC等の端末から、映像処理装置1に対する指示を受け付けてもよい。
また、HDD209はプログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータには映像処理装置1全体を制御する基本ソフトウェアであるOS、OS上において各種機能を提供するアプリケーションソフトウェアなどがある。なお、映像処理装置1はHDD209に替え、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置(例えばソリッドステートドライブ:SSD)を利用するものであってもよい。
外部I/F203は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体203aなどがある。これにより、映像処理装置1は外部I/F203を介して記録媒体203aの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。記録媒体203aにはフレキシブルディスク、CD、DVD、SDメモリカード、及びUSBメモリなどがある。
ROM205は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。ROM205には映像処理装置1の起動時に実行されるBIOS、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。RAM204はプログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。
カメラモジュール210は、カメラを有し、CPU206からの指示に基づいて撮影を行い、撮影された映像データをRAM204等の記憶装置に送信する。RAM204等の記憶装置は受信した撮影データを記憶し、CPU206の指示に応じて読み出す。
CPU206は、ROM205及びHDD209などの記憶装置からプログラムやデータをRAM204上に読み出し、処理を実行することで、映像処理装置1全体の制御や図1及び図2に示す映像処理装置1の機能を実現する演算装置である。映像処理装置1は図16に示すハードウェア構成により、上述した各種処理を実現できる。
[その他]
上述した実施形態では、第1の探索ウィンドウ内の画素を用いて、映像処理装置1は、第1の判定処理と、第2の判定処理とを実行しているが、第2の探索ウィンドウ内の画素を用いてこれらの処理を実行してもよい。これにより、映像処理装置1は、第1の判定処理と第2の判定処理の対象となる画素を追跡点の候補の周辺の画素に絞ることができる。
上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、映像処理装置1に供給してもよい。そして、映像処理装置1が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、上述の実施形態が、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は、いずれかの実施の形態を構成することになる。ここで、記憶媒体は、記録媒体または非一時的な記憶媒体である。
また、コンピュータ装置が読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけではない。そのプログラムコードの指示に従って、コンピュータ装置上で動作しているオペレーティングシステム(OS)等が実際の処理の一部または全部を行ってもよい。さらに、その処理によって前述した実施形態の機能が実現されてもよいことは言うまでもない。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
1 映像処理装置
110 映像入力部
120 映像補正部
130 特徴点抽出部
140 追跡部
141 ブロックマッチング部
142 極値検出部
143 単一性判定部
145 曲面形状判定部
150 フレームバッファ
160 重複点除去部
特開2003−078807号公報

Claims (10)

  1. 第1の映像のフレームから特徴点を抽出する抽出部と、
    前記第1の映像のフレームより時間的に後の映像のフレームである第2の映像のフレームの所定の領域に対して、前記第1の映像のフレームの一部であって、前記特徴点を含むブロックとのブロックマッチング処理を行うことにより、前記特徴点に対応する追跡点を特定する追跡部と、
    前記所定の領域において、前記特徴点に最も類似する第1の画素の位置、該第1の画素と前記特徴点との類似度、前記特徴点に2番目に類似する第2の画素の位置、及び該第2の画素と前記特徴点との類似度を検出する検出部と、
    前記追跡点の位置と前記第1の画素の位置とが一致し、かつ前記第1の画素の類似度と前記第2の画素の類似度との差が第1の閾値以上である場合、第1の条件を満たすと判定する第1の判定部と、
    前記追跡点と前記特徴点との類似度と、前記追跡点の複数の周辺の画素の各々と前記特徴点との類似度とを算出し、算出された前記追跡点の類似度と、前記複数の周辺の画素の各々の類似度との差が、第2の閾値以上である場合、第2の条件を満たすと判定する第2の判定部と、を有し、
    前記第1の条件、及び前記第2の条件を満たす場合、前記追跡部は、前記特徴点が前記追跡点に対応すると判断する映像処理装置。
  2. 前記検出部は、前記所定の領域において、前記特徴点と類似する複数の類似画素を検出し、前記複数の類似画素は、各々に隣接する画素よりも前記特徴点と類似しており、検出された前記複数の類似画素のうち、最も前記特徴点に類似する画素を前記第1の画素、2番目に前記特徴点に類似する画素を前記第2の画素とする請求項1に記載の映像処理装置。
  3. 前記特徴点との類似度は、前記特徴点における輝度と、該類似度の算出対象となる画素の輝度との差で表される請求項1又は2に記載の映像処理装置。
  4. 前記特徴点との類似度は、前記特徴点における各色の輝度の合計値と、該類似度の算出対象となる画素の輝度の合計値との差で表される請求項1又は2に記載の映像処理装置。
  5. 前記追跡部は、画素よりも細かい単位である副画素の精度で、前記ブロックマッチング処理を行い、前記追跡点を特定し、
    前記検出部は、前記副画素の精度で、前記第1の画素と、前記第2の画素とを検出する請求項1又は2に記載の映像処理装置。
  6. 前記検出部は、隣接する画素の間に存在する副画素と前記特徴点との類似度を、前記隣接する画素の周辺の画素の各々と前記特徴点との類似度から補間する請求項5に記載の映像処理装置。
  7. 前記検出部は、前記所定の領域の画素と前記第1の映像のフレームの前記所定の領域に対応する領域の画素との類似度の変化に基づいて前記副画素の座標を算出し、該座標における前記特徴点との類似度を補間する請求項6に記載の映像処理装置。
  8. 前記第2の判定部は、前記追跡点と前記特徴点との類似度と、前記周辺の画素と前記特徴点との類似度とから2次曲面の類似度の分布を形成し、形成された2次曲面の類似度の分布から前記第2の条件を満たすかを判定する請求項1に記載の映像処理装置。
  9. 第1の映像のフレームから特徴点を抽出するステップと、
    前記第1の映像のフレームより時間的に後の映像のフレームである第2の映像のフレームの所定の領域に対して、前記第1の映像のフレームの一部であって、前記特徴点を含むブロックとのブロックマッチング処理を行うことにより、前記特徴点に対応する追跡点を特定するステップと、
    前記所定の領域において、前記特徴点に最も類似する第1の画素の位置、該第1の画素と前記特徴点との類似度、前記特徴点に2番目に類似する第2の画素の位置、及び該第2の画素と前記特徴点との類似度を検出するステップと、
    前記追跡点の位置と前記第1の画素の位置とが一致し、かつ前記第1の画素の類似度と前記第2の画素の類似度との差が第1の閾値以上である場合、第1の条件を満たすと判定するステップと、
    前記追跡点と前記特徴点との類似度と、前記追跡点の複数の周辺の画素の各々と前記特徴点との類似度とを算出し、算出された前記追跡点の類似度と、前記複数の周辺の画素の各々の類似度との差が、第2の閾値以上である場合、第2の条件を満たすと判定するステップと、
    前記第1の条件、及び前記第2の条件を満たす場合、前記特徴点が前記追跡点に対応すると判断するステップと、を有する映像処理方法。
  10. 請求項9に記載の映像処理方法を、映像処理装置に実行させるプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112699854A (zh) * 2021-03-22 2021-04-23 亮风台(上海)信息科技有限公司 一种识别停止行驶车辆的方法与设备
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