JP2017086311A - 光断層撮像装置および光断層撮像方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】撮影画角が従来よりも広い範囲を採用した場合でも、断層画像の中央から周辺まで連続した明瞭な被検査物の断層画像を表示させる。【解決手段】走査手段を介して測定光を照射した被検査物からの戻り光と測定光に対応する参照光とから得られる干渉光に基づいて、被検査物の断層画像を撮る光断層撮像装置において、参照光の光路長を切り換えるために、参照光が光路長変更部材を経ない状態と光路長変更部材を経る状態とを切り替える切替手段と、参照光が光路長変更部材を経ない状態で得た被検査物の第一の範囲の断層画像と、参照光が光路長変更部材を経る状態で得た被検査物の第一の範囲とは異なる第二の範囲の断層画像とに基づいて、新たな断層画像を生成する画像生成手段と、を配する。【選択図】図4
Description
本発明は、眼科診療等で使用される光断層撮像装置および光断層撮像方法に関する。
現在、光学機器を用いた様々な眼科用機器が知られている。例えば、被検眼を観察する光学機器として、前眼部撮影機、眼底カメラ、共焦点レーザー走査検眼鏡(Scanning Laser Ophthalmoscope:SLO)等様々な機器が使用されている。中でも、多波長光波干渉を利用した光コヒーレンストモグラフィ(OpticalCoherence Tomography:OCT)による光断層撮像装置は、サンプルの断層画像を高解像度で取得することができる装置である。このため、該光断層撮像装置は、眼科用機器として網膜の専門外来では必要不可欠な装置になりつつある。以下、これをOCT装置と称する。
OCT装置では、測定光をサンプルに照射し、そのサンプルからの後方散乱光と該測定光に対応する参照光とを、干渉光学系を用いて合波し、合波光を得ている。該合波光を高速フーリエ変換してサンプルにおける深さ方向の情報を得ることで、高感度な測定を行うことができる。測定光として用いる低コヒーレント光は、その波長幅を広くすることにより高解像度の断層画像を得ることができるという特徴を有する。また、OCT装置では、サンプルの平面方向において測定光をスキャンすることにより、平面方向の複数の位置で深さ方向の情報(複数のAスキャン)が得られ、これらを合成して高解像度の1枚の断層画像(Bスキャン)を得ることができる。
また、OCT装置において、広画角の断層画像を得ることは、網膜中心から周辺まで断層画像を一度に観察することを可能とする。このとき、OCT装置で広画角を得るためには、瞳位置と光学的に共役な位置に置かれたスキャンミラーのスキャン角度を大きくすれば良い。しかし、実際にはOCT装置内の光学系の拡大したスキャン角度に応じた最適化には装置構成上、或いは明瞭な画像を得る上で限度があるため、実際に広画角の断層画像を得るために種々の方法が提示されている。
例えば、特許文献1に示される眼科装置では、眼底の平面方向の異なる位置を複数回に分けて断層撮影して得た複数の断層画像を繋げることで広画角の断層画像を得ている。この場合、個別の断層画像を独立して複数を取得し、その後これらを繋ぎ合わせるために広画角の断層画像を一枚得るために長い時間が必要となる。
ここで、少ない回数で広画角の断層画像を得るために撮影画角を大きくすると、該撮影画角と断層画像の深さ方向の撮影範囲との関係への考慮が従来よりも必要となってくる。特に、設計上の眼底曲率よりも深い曲率を持った被検眼の場合、撮影画角内の周辺部では、深さ方向の撮影範囲が足りなくなってしまう。その結果、撮影範囲をはみ出した部分では、表示される画像の上部で断層画像の折り返しが発生してしまう。特許文献1に例示されるこれまでのOCT装置では、このように撮影範囲をはみ出した部分に対する考慮はなされていない。
ここで、撮影範囲を変える方法としては、参照ミラーの光軸上の配置を調節してコヒーレンスゲートの位置を調整することも考えられる。しかし、実際にこの測定光を走査するスキャナに対してこの参照ミラーの光軸上の移動を追随させるには、移動速度、移動精度等の点で解決すべき課題が多い。
ここで、撮影範囲を変える方法としては、参照ミラーの光軸上の配置を調節してコヒーレンスゲートの位置を調整することも考えられる。しかし、実際にこの測定光を走査するスキャナに対してこの参照ミラーの光軸上の移動を追随させるには、移動速度、移動精度等の点で解決すべき課題が多い。
本発明は上記の課題に鑑みたものであって、撮影画角を従来よりも広くした場合でも、断層画像の周辺部における被検査物の折り返しの発生を低減し、断層画像の中央部から周辺部に至るまで連続した明瞭な被検査物の断層画像を表示させることを目的とする。
上記の目的を達成する本発明に係る光断層撮像装置は、
走査手段を介して測定光を照射した被検査物からの戻り光と前記測定光に対応する参照光とから得られる干渉光に基づいて、前記被検査物の断層画像を撮る光断層撮像装置であって、
前記参照光の光路長を切り換えるために、前記参照光が光路長変更部材を経ない状態と前記光路長変更部材を経る状態とを切り替える切替手段と、
前記参照光が前記光路長変更部材を経ない状態で得た前記被検査物の第一の範囲の断層画像と、前記参照光が前記光路長変更部材を経る状態で得た前記被検査物の前記第一の範囲とは異なる第二の範囲の断層画像とに基づいて、新たな断層画像を生成する画像生成手段と、を有することを特徴とする。
走査手段を介して測定光を照射した被検査物からの戻り光と前記測定光に対応する参照光とから得られる干渉光に基づいて、前記被検査物の断層画像を撮る光断層撮像装置であって、
前記参照光の光路長を切り換えるために、前記参照光が光路長変更部材を経ない状態と前記光路長変更部材を経る状態とを切り替える切替手段と、
前記参照光が前記光路長変更部材を経ない状態で得た前記被検査物の第一の範囲の断層画像と、前記参照光が前記光路長変更部材を経る状態で得た前記被検査物の前記第一の範囲とは異なる第二の範囲の断層画像とに基づいて、新たな断層画像を生成する画像生成手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、撮影画角を従来よりも広くした場合でも、断層画像の周辺部における被検査物の折り返しの発生を低減し、断層画像の中央部から周辺部に至るまで連続した明瞭な被検査物の断層画像を表示させることができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に関わる本発明を限定するものではなく、また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
(装置構成)
本発明の一実施形態に係る光断層撮像装置(OCT装置)の構成について、図1を用いて説明する。該OCT装置は、光学ヘッド900と、分光器180とを備えている。該OCT装置は、走査部を介して測定光が照射された被検査物からの戻り光と、該測定光に対応する参照光とを合波した光に基づいて、該被検査物の断層画像を取得する。以下の実施形態では、人間の眼である被検眼100を被検査物とするOCT装置について述べる。
本発明の一実施形態に係る光断層撮像装置(OCT装置)の構成について、図1を用いて説明する。該OCT装置は、光学ヘッド900と、分光器180とを備えている。該OCT装置は、走査部を介して測定光が照射された被検査物からの戻り光と、該測定光に対応する参照光とを合波した光に基づいて、該被検査物の断層画像を取得する。以下の実施形態では、人間の眼である被検眼100を被検査物とするOCT装置について述べる。
まず、OCT装置における光学ヘッド900の内部構成について説明する。光学ヘッド900は、被検眼100の前眼画像、眼底の2次元像、および断層画像を撮像するための測定光学系により構成されている。被検眼100に対向して対物レンズ101−1が設置されている。また、光路分岐部である第1ダイクロイックミラー102および第2ダイクロイックミラー103によって、被検眼100からの光路が分離される。すなわち、被検眼100からの光路は、OCT光学系の測定光路OP1と、眼底観察光路および固視灯光路からなる光路OP2と、前眼部観察光路OP3とに、波長帯域ごとに分離される。
(測定光路OP1:OCT光学系の測定光路)
測定光路OP1は、前述の通りOCT光学系を形成しており、被検眼100の眼底の断層画像を撮像するために使用される。より具体的には、断層画像を形成するための干渉信号を取得するために使用される。測定光路OP1は、第1ダイクロイックミラー102の反射方向および第2ダイクロイックミラー103の透過方向に配置される。該測定光路OP1には、第2ダイクロイックミラー103より順に、レンズ101−3、ミラー121、およびOCT走査部が配置されている。ここで、OCT走査部は、Xスキャナ122−1およびYスキャナ122−2により構成される。なお、当該OCT走査部は、本実施形態において被検査物上で測定光を走査する走査手段を構成する。Xスキャナ122−1およびYスキャナ122−2は、測定光を被検眼100の眼底上で、第1の方向の一例であるX方向(主走査方向)、および第1の方向と交差する第2の方向の一例であるY方向(副走査方向)へ走査する。なお、図1においてXスキャナ122−1と、Yスキャナ122−2との間の光路は紙面に平行な方向に配置されているが、実際は紙面垂直方向に配置されている。走査部より光源側の構成に関しては後述する。
測定光路OP1は、前述の通りOCT光学系を形成しており、被検眼100の眼底の断層画像を撮像するために使用される。より具体的には、断層画像を形成するための干渉信号を取得するために使用される。測定光路OP1は、第1ダイクロイックミラー102の反射方向および第2ダイクロイックミラー103の透過方向に配置される。該測定光路OP1には、第2ダイクロイックミラー103より順に、レンズ101−3、ミラー121、およびOCT走査部が配置されている。ここで、OCT走査部は、Xスキャナ122−1およびYスキャナ122−2により構成される。なお、当該OCT走査部は、本実施形態において被検査物上で測定光を走査する走査手段を構成する。Xスキャナ122−1およびYスキャナ122−2は、測定光を被検眼100の眼底上で、第1の方向の一例であるX方向(主走査方向)、および第1の方向と交差する第2の方向の一例であるY方向(副走査方向)へ走査する。なお、図1においてXスキャナ122−1と、Yスキャナ122−2との間の光路は紙面に平行な方向に配置されているが、実際は紙面垂直方向に配置されている。走査部より光源側の構成に関しては後述する。
(光路OP2:眼底観察用の光学系)
光路OP2は、第2ダイクロイックミラー103の反射方向に配置され、該第2ダイクロイックミラー103によって、OCT光学系の測定光に対して波長分離された眼底観察用の光学系の光路である。該光路OP2には、第2ダイクロイックミラー103より順に、レンズ101−2、観察光走査部、合焦レンズ111、レンズ112、およびプリズム118が配置される。ここで、これらレンズのうち、合焦レンズ111は不図示の固視灯および眼底観察用光の合焦調整のため不図示のモータ等の駆動手段191によって双方向矢印で示される光軸方向に駆動される。プリズム118は、光源115からの眼底観察用の照明光を透過し、眼底からの反射光を後述したシングルディテクター116方向に反射する。
光路OP2は、第2ダイクロイックミラー103の反射方向に配置され、該第2ダイクロイックミラー103によって、OCT光学系の測定光に対して波長分離された眼底観察用の光学系の光路である。該光路OP2には、第2ダイクロイックミラー103より順に、レンズ101−2、観察光走査部、合焦レンズ111、レンズ112、およびプリズム118が配置される。ここで、これらレンズのうち、合焦レンズ111は不図示の固視灯および眼底観察用光の合焦調整のため不図示のモータ等の駆動手段191によって双方向矢印で示される光軸方向に駆動される。プリズム118は、光源115からの眼底観察用の照明光を透過し、眼底からの反射光を後述したシングルディテクター116方向に反射する。
まず、眼底観察用の光源115(SLOの光源)は、例えば780nmの波長の光を生成する。また、眼底観察用の光源115から照射された光を被検眼100の眼底上で走査するための観察光走査部は、Xスキャナ117−1およびYスキャナ117−2を有している。レンズ101−2は、Xスキャナ117−1、Yスキャナ117−2の中心位置付近を焦点位置とするように配置されている。Xスキャナ117−1は、X方向に高速スキャンするために、ポリゴンミラーによって構成されている。また、該Xスキャナ117−1は共振型のミラーで構成されていてもよい。シングルディテクター116は、APD(アバランシェフォトダイオード)により構成され、眼底から散乱・反射され戻ってきた光を検出する。プリズム118は、穴あきミラーや中空のミラーが蒸着されたプリズムであり、前述したように眼底観察用の光源115による照明光と、眼底からの戻り光とを分離する。
また、光路OP2上にダイクロイックミラーを更に配置し、不図示の固視灯の光源としてLED等を更に設けても良い。このとき、固視灯の光源を観察光走査部よりもSLOの光源側に配置する。これにより、観察光走査部を固視用の走査手段として共用することで、走査型の固視灯を構成することができる。このとき、不図示の制御部が、固視灯の光源からの光が検者の所望の位置で走査される際に固視灯の光源を点灯するように制御すれば良い。なお、固視灯の光源の点灯と消灯は、この光路上に更にシャッターを配置し、この開閉によって代用しても良い。
なお、本実施形態では、眼底観察のための構成として、上述したスポット状の測定光を2次元走査して眼底2次元像を取得する点走査型のSLOを用いている。しかし、シリンドリカルレンズ等を用いてライン状のビームを1方向に走査するライン走査型のSLO(ラインSLO)を用いることとしても良い。また、光路OP2は、例示した観察光走査部を用いる代わりに、2次元CCDセンサで赤外観察する構成でも良い。具体的には、Xスキャナ117−1およびYスキャナ117−2の代わりに、眼底観察用のCCDを配置し、被検眼100の眼底2次元像を取得するように構成されても良い。このとき、2次元CCDセンサは、不図示の眼底観察用照明光の波長、具体的には780nm付近に感度を持つ。
また、光路OP2における固視灯は、液晶等の固視用のディスプレイにより可視光を生成し、固視用のディスプレイ側で点灯位置を変更することで検者が所望の位置に被検者の固視を促すように構成されても良い。このとき、固視用のディスプレイは、観察光走査部よりも第2ダイクロイックミラー103側に配置される。なお、前述した駆動手段191、観察光走査部(117)およびシングルディテクター116は、OCT装置の制御を行う制御部187により各々制御される。
(前眼部観察光路OP3:前眼部観察用の光学系)
第1ダイクロイックミラー102の透過方向に位置する前眼部観察光路OP3には、レンズ141と、前眼部観察用の赤外線CCD142とが配置される。赤外線CCD142は、不図示の前眼部観察用の照明光の波長、具体的には970nm付近に感度を持つ。赤外線CCD142は制御部187に接続され、該赤外線CCD142の出力は該制御部187に送られる。
第1ダイクロイックミラー102の透過方向に位置する前眼部観察光路OP3には、レンズ141と、前眼部観察用の赤外線CCD142とが配置される。赤外線CCD142は、不図示の前眼部観察用の照明光の波長、具体的には970nm付近に感度を持つ。赤外線CCD142は制御部187に接続され、該赤外線CCD142の出力は該制御部187に送られる。
(眼底と光学的に共役な位置:合焦調整)
測定光路OP1において、走査部であるXスキャナ122−1およびYスキャナ122−2より光源側の構成として、合焦レンズ123、レンズ124、およびOCT光学系で測定光源となる後述するファイバー端126が配置される。該測定光源は、測定光を測定光路OP1に入射させる。光学ヘッド900では、走査部と被検眼100の前眼部とが光学的に共役の関係である場合に、合焦調整を行うことにより、ファイバー端126と被検眼100の眼底とが光学的に共役な関係になるように設計されている。合焦レンズ123およびレンズ124のうち、合焦レンズ123は、合焦調整をするために不図示のモータ等の駆動手段192によって双方向矢印で示される光軸方向に駆動される。合焦調整は、測定光源としてのファイバー端126から出射する光が眼底上に結像するように調整されることによって行われる。合焦手段の一例である合焦レンズ123は、ファイバー端126と、測定光の走査部であるXスキャナ122−1およびYスキャナ122−2との間に配置されている。これにより、より大きなレンズ101−3や、ファイバー端126と接続されている光ファイバー125−2を動かす必要がなくなる。なお、駆動手段192および走査部(122)は制御部187に接続されており、該制御部187によって駆動制御が行われる。
測定光路OP1において、走査部であるXスキャナ122−1およびYスキャナ122−2より光源側の構成として、合焦レンズ123、レンズ124、およびOCT光学系で測定光源となる後述するファイバー端126が配置される。該測定光源は、測定光を測定光路OP1に入射させる。光学ヘッド900では、走査部と被検眼100の前眼部とが光学的に共役の関係である場合に、合焦調整を行うことにより、ファイバー端126と被検眼100の眼底とが光学的に共役な関係になるように設計されている。合焦レンズ123およびレンズ124のうち、合焦レンズ123は、合焦調整をするために不図示のモータ等の駆動手段192によって双方向矢印で示される光軸方向に駆動される。合焦調整は、測定光源としてのファイバー端126から出射する光が眼底上に結像するように調整されることによって行われる。合焦手段の一例である合焦レンズ123は、ファイバー端126と、測定光の走査部であるXスキャナ122−1およびYスキャナ122−2との間に配置されている。これにより、より大きなレンズ101−3や、ファイバー端126と接続されている光ファイバー125−2を動かす必要がなくなる。なお、駆動手段192および走査部(122)は制御部187に接続されており、該制御部187によって駆動制御が行われる。
この合焦調整によって、被検眼100の眼底にファイバー端126から射出される光源像を結像させることができる。また、被検眼100の眼底からの戻り光を、ファイバー端126を通じて光ファイバー125−2へ効率良く戻すことができる。なお、前眼部観察時の光路OP2においては、合焦レンズ111を用いて同様に合焦調整を行う。
(OCT光学系の構成)
次に、図1における光源130から出射された光の光路、参照光学系、分光器180等からなる干渉系等の構成について説明する。本実施形態では、光源130、ミラー153、光カプラー125、光ファイバー125−1〜4、レンズコリメータレンズ151、コリメータレンズ152、リング状平行平面板154、および分光器180によってマイケルソン干渉系が構成されている。光ファイバー125−1〜光ファイバー125−4は、光カプラー125に接続されて一体化しているシングルモードの光ファイバーである。
次に、図1における光源130から出射された光の光路、参照光学系、分光器180等からなる干渉系等の構成について説明する。本実施形態では、光源130、ミラー153、光カプラー125、光ファイバー125−1〜4、レンズコリメータレンズ151、コリメータレンズ152、リング状平行平面板154、および分光器180によってマイケルソン干渉系が構成されている。光ファイバー125−1〜光ファイバー125−4は、光カプラー125に接続されて一体化しているシングルモードの光ファイバーである。
光源130から出射された光は、光ファイバー125−1を通じて光カプラー125に導かれる。該光カプラー125は、分割手段として、導かれた光を光ファイバー125−2側へ出射される測定光と、光ファイバー125−3側に出射される参照光とに分割する。測定光は、前述のOCT光学系の測定光路OP1を通じ、観察対象である被検眼100の眼底に照射される。眼底に照射された測定光は、網膜による反射や散乱により戻り光として同じ光路を逆に戻り、ファイバー端126を介して光カプラー125に到達する。
一方、参照光は、光ファイバー125−3、コリメータレンズ151、リング状平行平面板154および、コリメータレンズ152を介して、ミラー153に到達し反射される。そして同じ光路を戻り、光ファイバー125−3の端の面(端面)に入射して光カプラー125に到達する。ここで、コリメータレンズ151の焦点位置と光ファイバー125−3の端面が一致し、かつコリメータレンズ152の焦点位置とミラー153の表面とが一致している。また、本実施形態では、この位置関係を維持するように、コリメータレンズ152とミラー153とが一体となって、光軸方向に移動するようになっている。
なお、本実施形態では、参照光路に配置される一対のコリメータレンズ151とコリメータレンズ152の間にリング状平行平面板154が挿入されている。ここで、リング状平行平面板154について説明する。図4(a)は、参考のために、リング状平行平面板154を配置していない状態での参照光学系における参照光の光路について示している。同図において、光ファイバー125−3の端面とミラー153の表面とを往復する中央光路a−1と周辺光路a−2において、光ファイバー125−3の端面を物体、ミラー153の表面を像面とする。この場合、一般的に物体から像まで良好な結像をするために、中央光路a−1と周辺光路a−2各々の光路長は同一でなければならない。
一方、図4(b)は、本実施形態であって、周辺光路b−2上にリング状平行平面板154が挿入された状態を示している。図4(b)に示すように、ミラー153を一定の角度だけ傾けることにより、参照光は周辺光路b−2に通り、リング状平行平面板154を経るすなわち通過する事になる。ミラー153は、モータ等からなる参照ミラー回転手段194により、参照光路の光軸に垂直な回転軸を中心として回転可能とされている。参照光路の光軸を中心として参照光路を含む面内に回転することで、中央光路b−1を経た参照光を周辺光路b−2に配置されるリング状平行平面板154に導くことが可能となる。ここで、中央光路b−1に対し、ミラー153を傾けた場合に参照光が通る周辺光路b−2は、リング状平行平面板154の屈折率とその光軸方向の長さL1に応じた光路差を生じる。より詳細には、リング状平行平面板154の屈折率nは空気より大きく、参照光がこれを通過する際の光学的距離はn×L1となり、元の参照光路長よりも長くなる。ここで、コリメータレンズ151とコリメータレンズ152との間の光路において、参照光およびそのミラー153からの反射光は平行光である。このため、リング状平行平面板154により、周辺光路b−2において中央光路b−1との光路長が変わったとしても、光ファイバー125−3とミラー153においての物体と像の良好な結像関係は変化しない。上述した参照ミラー回転手段194は、制御部187によって回転角度、或いは回転させるタイミング等の制御が行われる。
なお、リング状平行平面板154は、中央光路b−1上に配置される平行平面板としても良い。この場合、中央光路b−1と周辺光路b−2との光路差は逆になる。すなわち、ミラー153が傾けられた状態での周辺光路b−2が光路長切り替え後の参照光路となり、以降の説明について中央光路と周辺光路は、通過する光路については逆になる。本実施形態では一対のコリメータレンズ間の平行光束中に光路長変更部材を有する。従って、光路長を切り換えても、光ファイバーと参照ミラーとの結像関係を維持した参照光学系を提供でき、物体の断層画像の取得において利得を向上させることができる。
次に、他の実施形態を図4(c)に示す。この実施形態では、コリメータレンズ152が、平凸コリメータレンズ152―1になっており、かつ平凸コリメータレンズ152―1の平面側が周辺に行くに従い階段状に光軸方向の厚さL2が変化する平行平面板が付加されている。即ち、本実施形態では、一方のコリメータレンズと光路長変更部材とが一体化されている。なお、この一体化は一対のレンズの何れの側において行われてもよい。この場合、ミラー153が角度θ2傾けば、周辺光路c−2を参照光が通過し、ミラー153が角度θ3傾けば、周辺光路c−3を参照光が通過する。各々の光路長は、中央光路c−1の光路長に対して、コリメータレンズ152−1の屈折率と平面から階段の厚さL2に応じた光路長差を生じる。なお、ミラー153を傾ける手段としては、Xスキャナ122−1およびYスキャナ122−2同様の手段で実現可能である。また、平凸コリメータレンズ152―1は、平行平面板側ではなく凸面側が平行光路を向いているコリメータレンズであっても良い。なお、上述した実施形態では、光路長変更部材としてリング状平行平面板154を用いている。当該形状とすることで、鏡筒内への設置の容易さおよびミラー153の傾け方向の変更を可能とするといった効果がある。しかし、平行平面板の形状はリング状に限定されず、立方体形状等、種々の形態とすることが可能である。
上述した測定光および上述した参照光路を経た参照光は、図1の光カプラー125によって合波されて干渉光となる。ここで、測定光の光路長と参照光の光路長がほぼ同一となったときに干渉を生じる。前述したように、参照ミラーであるミラー153は、一対のコリメータレンズの一方であるコリメータレンズ152の焦点に配置される。ミラー153とコリメータレンズ152とは位置関係が固定された一体とされており、不図示のモータ等からなる駆動機構193によって光軸方向にミラー153の位置が調整可能に保持される。駆動機構193の動作は制御部187によって行われる。従って、被検眼100によって変わる測定光の光路長に参照光の光路長を合わせることが可能である。光路長を合せて得られた干渉光は、光ファイバー125−4を介して分光器180へ導かれる。
分光器180は、光ファイバー125−4の端部より順に、レンズ181、回折格子182、レンズ183、およびラインセンサ184を備えている。光ファイバー125−4の端部から出射された干渉光は、レンズ181を介して略平行光となった後、回折格子182により分光され、レンズ183によってラインセンサ184上に結像される。ラインセンサ184は各々の波長に応じて分光された光を受光し、その結果得た信号を画像生成手段186に出力する。
次に、光源130について説明する。光源130には、代表的な低コヒーレント光源であるSLD(Super Luminescent Diode)を用いている。光源130から射出される光の中心波長は855nm、波長バンド幅は約100nmである。ここで波長バンド幅は、得られる断層画像の光軸方向の分解能に影響するため重要なパラメータである。また光源の種類は、ここではSLDを選択したが、低コヒーレント光を出射できればよく、ASE(Amplified Spontaneous Emission)等も用いることができる。中心波長は、被検眼を測定することを鑑みると、近赤外光が適している。また、中心波長は得られる断層画像の横方向の分解能に影響するため、なるべく短波長であることが望ましい。本実施形態では、双方の理由から光源光の中心波長を855nmとしている。
なお、本実施形態では干渉計としてマイケルソン干渉計を用いているが、マッハツェンダー干渉計を用いてもよい。測定光と参照光との光量差に応じて光量差が比較的大きい場合にはマッハツェンダー干渉計を用い、光量差が比較的小さい場合にはマイケルソン干渉計を用いることが望ましい。
(断層画像の撮像方法)
本実施形態において例示するOCT装置は、Xスキャナ122−1、Yスキャナ122−2を制御する。これにより、被検眼100の眼底における所望部位での測定光の走査を実施し、当該所望部位の断層画像を撮像することができる。
本実施形態において例示するOCT装置は、Xスキャナ122−1、Yスキャナ122−2を制御する。これにより、被検眼100の眼底における所望部位での測定光の走査を実施し、当該所望部位の断層画像を撮像することができる。
図2は、被検眼100に測定光201を照射し、眼底202に対してX方向に測定光を走査している様子を示している。眼底202におけるX方向の撮像範囲で測定光を走査し、その戻り光より所定の撮像本数の情報をラインセンサ184により取得する。ラインセンサ184より出力された情報は画像生成手段186に出力される。画像生成手段186は、X方向のある位置で得られるラインセンサ184上の輝度分布をFFT(高速フーリエ変換)し、FFTにより得られた線状の輝度分布をモニタに示すために濃度あるいはカラー情報に変換する。すなわち、画像生成手段186は、干渉光に基づいて被検査物の断層画像を生成する。この濃度変換等されて得られた画像をAスキャン画像と呼ぶ。また、この複数のAスキャン画像をX方向に並べた2次元の画像をBスキャン画像と呼ぶ。1つのBスキャン画像を構築するための複数のAスキャン画像を撮像した後、Y方向に測定光の走査位置を移動させて再びX方向の測定光の走査を行うことにより、複数のBスキャン画像を得ることができる。複数のBスキャン画像、あるいは複数のBスキャン画像から構築した3次元断層画像をモニタに表示することで、検者が断層画像を被検眼100の診断に用いることができる。
図3は、モニタ200に表示された前眼画像210、眼底2次元像211、および断層画像であるBスキャン画像212の表示例である。前眼画像210は、赤外線CCD142の出力から処理されて表示された画像である。眼底2次元像211は、シングルディテクター116の出力から処理され表示された画像である。そしてBスキャン画像212は、ラインセンサ184の出力から前述の処理がなされて構成された画像である。
なお、図3に示したBスキャン画像212は、正常に取得された断層画像である。しかし、前述したように、撮像画角に対し深さ方向の撮像範囲が足りなくなる深い眼底曲率を有する被検眼100では、測定領域の周辺部に折り返しが発生する事がある。以下、図面を参照して、本発明の効果について説明する。
図5(a)は、被検眼100における撮像画角Wに対して、深さ方向の撮像範囲Dが足りない場合について、参照光路長を切り換えなかった場合における、被検眼100上のWおよびD、参照光の光路、および断層画像について例示している。図5(a)では、一定の参照光路長にて画像取得を行ったことから、断層画像1100において、周辺で周辺折り返し1101が発生している。なお、説明の便宜上、撮像画角Wは、半画角としているが、反対側の半画角でも同様である。仮想測定光偏向ミラー122’は、走査部のXスキャナ122−1との光学的な共役位置であり、測定光走査時のXスキャナ122−1の光軸への傾きに対応する傾きを示している。本実施形態では、撮像画角Wに対し、仮想測定光偏向ミラー122’は角度θgまで傾くことが可能となっている。なお、図5(a)に示す場合での断層画像の撮像時には、参照光学系内にあるミラー153は被検眼100での測定光の走査中、一度も傾きを変更していない。
次に、図5(a)に示した断層画像1100の周辺折り返し1101を修正する方法を説明する。図5(b)と図5(c)は、被検眼100の撮像画角Wに対して、各々、撮像画角W1と撮像画角W2に分割して撮像を行った場合の各々の画角について、図5(a)の場合の各図と同様の様式にて示している。図5(b)の撮像画角W1範囲内では、仮想測定光偏向ミラー122’が角度θg1まで傾けられているが、その際図5(a)の場合と同様に、参照光学系内にあるミラー153は傾けられている。従って、図5(b)の仮想モニタ1002上に部分的に示される断層画像1201を、図5(a)の場合と同様に取得することとなる。すなわち、この工程において、画像生成手段186は、ミラー153を所定角度だけ回転させて、或いは所定角度から回転させずに得た被検査物の第一の範囲の断層画像を生成する。なお、仮想モニタとは、モニタ200に撮像画角Wでの断層画像を表示する前準備のためメモリ―に保管されている画像である。
続けて、図5(c)の撮像画角W2を撮像する前に、参照光学系内にあるミラー153は角度θ1をゼロとして(所定角度から角度θ1回転させて)いる。この状態で、撮像画角W2の撮像を開始し、仮想測定光偏向ミラー122’が角度θg1からθgまで傾けられていき、その過程で仮想モニタ1003に表示される部分的な断層画像1301を取得する。ここで、もしも、参照光学系内にあるミラー153が元の位置から回転されていなければ、破線で示した断層画像1302が取得される。しかし、ミラー153が角度θ1回転したことで、参照光はリング状平行平面板154を通過する。これにより、被検眼100上で光路長差L1’が生じるので、撮像画角W2範囲内では、深さ方向の撮像範囲Dは、光路長差L1’分だけずれる。これに合わせて、リング状平行平面板154を通過した参照光の光路長も仮想モニタ1003上では、断層画像1302より光路長差L1’に対応した距離L1’’だけ画像がシフトし、仮想モニタ1003で断層画像1301が得られる。
すなわち、この工程において、画像生成手段186は、ミラー153を回転させて得た被検査物の第一の範囲とは異なる第二の範囲の断層画像を生成する。第二の範囲は、第一の範囲の断層画像を取得する場合に対して参照光の光路長の変更或いは切り替えが必要となる該第一の範囲の周囲の範囲となる。また、以上の形態では、参照光が光路長変更部材を経ない状態と経る状態との何れか一方が他方よりも参照光の光路長が長くなる。また、この形態で得た第一の範囲の断層画像と前記第二の範囲の断層画像とのうち、参照光の光路長が長い方の状態で得た断層画像が被検査物の中央部の断層画像となり、参照光の光路長が短い方の状態で得た断層画像が被検査物の周辺部の断層画像となる。
すなわち、この工程において、画像生成手段186は、ミラー153を回転させて得た被検査物の第一の範囲とは異なる第二の範囲の断層画像を生成する。第二の範囲は、第一の範囲の断層画像を取得する場合に対して参照光の光路長の変更或いは切り替えが必要となる該第一の範囲の周囲の範囲となる。また、以上の形態では、参照光が光路長変更部材を経ない状態と経る状態との何れか一方が他方よりも参照光の光路長が長くなる。また、この形態で得た第一の範囲の断層画像と前記第二の範囲の断層画像とのうち、参照光の光路長が長い方の状態で得た断層画像が被検査物の中央部の断層画像となり、参照光の光路長が短い方の状態で得た断層画像が被検査物の周辺部の断層画像となる。
画像生成手段は、撮像画角W1において得られた断層画像1201と撮像画角W2において得られた断層画像1301とに基づいて新たな断層画像を生成する。より詳細には、断層画像1201と断層画像1301を繋ぎ合わせて得られた画像を図6(a)に示す単一の仮想モニタ1004に上に合せて表示する。この第一の範囲の断層画像と第二の範囲の断層画像との合成より具合的には繋ぎ合わせは、画像生成手段186において画像合成手段として機能するモジュールにより実行される。次に、断層画像1301は、距離L1’’だけ画像がシフトしていることがわかっているので、既知の画像処理を使用して、断層画像1301を距離L1’’だけシフトさせる。すなわち、仮想モニタ1004上に点線で示す断層画像1302の位置に断層画像1301をシフトさせる。得られた画像を再構成すれば、断層画像1600になり、折り返しのない画像をモニタ200に表示することが可能となる。
以上の断層画像1201の取得から断層画像1600の表示に至るまでの画像表示の工程を図7に示すフローチャートにまとめ、ここで簡単に説明する。まず、再構成画像の取得の開始により、ステップS1にて第一の範囲での測定光の走査を実行する。その際、ミラー153は予め所定角度だけ回転しており、参照光は光路長変更部材を経た場合の参照光路上を導かれる。ステップS1で得られた干渉信号に基づいて、ステップS2にて撮像画角W1での断層画像1201を取得する。続いてステップS3にてミラー153を回転させ、参照光がリング状平行平面板154を経ない参照光路に導かれるようにする。ステップS4では、この状態で第二の範囲での測定光の走査を実行する。続くステップS5では、得られた干渉信号に基づいて撮像画角W2での断層画像1301を取得する。ステップS6では、得られた二つの断層画像1201および1301について、断層画像1301の移動等の位置合わせを行って合成画像或いは繋ぎ合わせ画像としての断層画像1600を得る。ステップS7では得られた断層画像1600をモニタ200上に表示する。
以上の断層画像1201の取得から断層画像1600の表示に至るまでの画像表示の工程を図7に示すフローチャートにまとめ、ここで簡単に説明する。まず、再構成画像の取得の開始により、ステップS1にて第一の範囲での測定光の走査を実行する。その際、ミラー153は予め所定角度だけ回転しており、参照光は光路長変更部材を経た場合の参照光路上を導かれる。ステップS1で得られた干渉信号に基づいて、ステップS2にて撮像画角W1での断層画像1201を取得する。続いてステップS3にてミラー153を回転させ、参照光がリング状平行平面板154を経ない参照光路に導かれるようにする。ステップS4では、この状態で第二の範囲での測定光の走査を実行する。続くステップS5では、得られた干渉信号に基づいて撮像画角W2での断層画像1301を取得する。ステップS6では、得られた二つの断層画像1201および1301について、断層画像1301の移動等の位置合わせを行って合成画像或いは繋ぎ合わせ画像としての断層画像1600を得る。ステップS7では得られた断層画像1600をモニタ200上に表示する。
なお、各々の撮影画角は部分的にオーバーラップさせることが好ましい。この場合の仮想モニタ上の断層画像を図6(b)に示す。撮像画角W1の撮像時に角度θg1を超えてスキャンさせれば、仮想モニタ1005上に断層画像1202が得られる。次に、撮像画角W2をスキャンさせて得られた断層画像1301とオーバーラップした画像部位P1と画像部位P2を既知の方法でパターンマッチングさせれば、更に精密な画像合成が可能である。この第一の範囲である撮像画角W1と第一の範囲とは異なる第二の範囲である撮像画角W2とのオーバーラップ部の大きさ等は、不図示の入力手段等により制御部187において設定される。制御部187は、この設定値に基づいて、走査手段(122)、参照ミラー回転手段194、および画像生成手段186を制御する。
また、模型眼を使用して予め距離L1’’を求めておく方法も考えられる。この場合、Bスキャンにおける測定光の走査方向の眼底相当面に単純な直線を引いた模型眼を製作する。仮想モニタ上に異なる撮影画角での断層画像を同様に得るが、模型眼では各々断層画像は直線であるので、仮想モニタ上で、容易に距離L1’’を求める事ができる。次に、求められた距離L1’’を基準にして、図5(b)および図5(c)に示した条件で撮像した断層画像1201と断層画像1301に対して直接断層画像補正を行い、図6(c)に示す断層画像1600を得る。
以上説明したように、本実施形態では、OCT装置において、一対のコリメータレンズ151とコリメータレンズ152との間の平行光路中に、光路長を切り替える事で被検眼100での撮像範囲をシフトさせる光路長変更部材としてのリング状平行平面板154が配置されている。また、Xスキャナ122−1が所定の撮影画角の範囲を超える角度となるタイミングに合せてミラー153を回転させ、参照光がリング状平行平面板154を通過しない状態とする。これにより、被検眼100の周辺撮像範囲をシフトさせ、折り返しのない断層画像を取得する事が可能となる。このように、測定光の眼底上の走査位置の変化に同期した参照ミラー回転手段194によるミラー153の回転角度を制御は、制御部187において回転角度制御手段として機能するモジュールにより実行される。また、この場合、参照ミラー回転手段194によってミラー153を回転させる角度については、不図示の入力手段によって制御部187に入力することとしても良い。
なお、被検眼100が撮像画角Wに対して、深さ撮像範囲Dが足りている場合は、ミラー153を回転させる必要が無い。例えば、通常の撮像をモードA(図5(a)に示すモニタ200の画像を得るモード)、折り返しを修正する撮像をモードB(図6(c)に示すモニタ200の画像を得るモード)とする。この場合、まずモードAにて被検眼100の撮像を行い、画像の折り返しが発生したら検査者がモードBを選択して、折り返しの修正を選択しても良い。更に、眼底の周辺部での狭画角撮影(例えば、図5(c)に示す撮像画角W2のみ等の撮像)を行う場合は、あらかじめミラー153を光路長差L1’に対応する角度分だけ回転させておけば良い。これにより、通常撮像のモードAで撮像しても、折り返しの発生しない通常撮像の場合と同等の断層画像を提供することができる。
また、実際の断層画像の取得に際しては、測定光は同じ走査条件にて走査されることが画像の再現性、所謂固視微動への対処等の観点から好ましい。従って、断層画像を得ようとする眼底の撮像範囲におけるできる限り周辺の領域で折り返し画像修正を考えた方が良い。このため、予備撮像で折り返しの位置を既知の方法で判断し、最適なミラー153の傾けのタイミング、すなわち角度θg1を決定しても良い。また、被検眼100の疾患等の重要な特徴点があった場合、特徴点の近傍での画像合成を避ける位置で、角度θg1を決定しても良い。この場合、例えば予備撮像で得られたBスキャン画像の各々の画素の画素値の比較、或いは二値化によって特徴点を推定し、測定光が該特徴点を通過した走査位置に至るまでミラー153の回転をさせないように制御することとなる。このような特徴点の推定は、例えば画像生成手段186が生成した画像を解析し、該特徴部の検出を行う制御部187における検出手段として機能するモジュールにより実行される。また、このようなミラー153の回転の一時的な規制は前述した回転角度制御手段により実行される。
また、眼底における脈絡膜の画像を得る所謂脈絡膜モードの場合、当初から深さ方向の撮影範囲が十分な大きさに設定される。従って、当該モードでの撮影では折り返しが発生しない可能性が高く、初期設定でミラー153の傾けをしないようにしても良い。この場合、制御部187に配される回転角度制御手段にミラー153の回転を停止する手段を設け、ミラー153を回転させる機構への通電の停止、或いは指示する回転角度をゼロ度とすれば良い。また、モード選択に応じて、ストッパ等によりハード的にミラー153の回転を規制しても良い。更には、被検眼100の限定された撮像領域だけミラー153の傾けを行っても良く、検査者が選択した領域だけ撮像深さを変えるといった使い方も可能である。なお、ミラー153の傾ける間、すなわちミラー153の回転中に取得される画像は不要であるので、画像は廃棄することが好ましい。このような制御は、参照ミラー回転手段194の動作に応じて、制御部187が画像生成手段186に実行させる。また、干渉信号の取得自体を行わないこととしても良く、この場合制御部187は光源130を消灯させる制御を行う。
換言すれば、上述したAモードは、狭画角である前述した第一の範囲の断層画像を得るための狭画角撮影モードに対応する。また、Bモードは第一の撮影範囲の断層画像とその周りの第二の撮影範囲の断層画像とを合成して広画角の断層画像を得る広画角撮影モードに対応する。これらモードは、上述した理由等により、適宜変更或いは選択されることが好ましい。従って、制御部187は外部よりこれらの何れのモード化を選択する、或いは、例えば一旦仮撮影を行って折り返しが発生した場合に自動的に広画角撮影モードを選択する等の操作を行う選択手段を配することが好ましい。また、この場合、モニタ200は選択されたモードに応じて単なる断層画像を表示するか、合成して得た断層画像を表示するかを変更する必要がある。このようなモードに応じた断層画像の表示は、制御部187において、選択された撮影モードに応じて異なる断層画像を表示手段たるモニタ200に表示させる表示制御手段によって実行される。
換言すれば、上述したAモードは、狭画角である前述した第一の範囲の断層画像を得るための狭画角撮影モードに対応する。また、Bモードは第一の撮影範囲の断層画像とその周りの第二の撮影範囲の断層画像とを合成して広画角の断層画像を得る広画角撮影モードに対応する。これらモードは、上述した理由等により、適宜変更或いは選択されることが好ましい。従って、制御部187は外部よりこれらの何れのモード化を選択する、或いは、例えば一旦仮撮影を行って折り返しが発生した場合に自動的に広画角撮影モードを選択する等の操作を行う選択手段を配することが好ましい。また、この場合、モニタ200は選択されたモードに応じて単なる断層画像を表示するか、合成して得た断層画像を表示するかを変更する必要がある。このようなモードに応じた断層画像の表示は、制御部187において、選択された撮影モードに応じて異なる断層画像を表示手段たるモニタ200に表示させる表示制御手段によって実行される。
なお、上述した実施形態では、参照ミラーの回転により参照光が光路長変更部材を経る光路を通る構成とし、参照光の光路長を切り換えることとしている。しかし、予め参照ミラーを回転した状態に固定しておくことで予め参照光の往路の光路と復路の光路とを分離しておき、光路長の偏光時にこれら往路および復路の少なくとも何れかに光路長変更部材を挿入する構成としてもよい。この場合、上述した参照ミラーの回転のタイミングで、光路長変更部材の参照光路への挿入を行うモータ等の駆動手段を配して、該参照光路に対して光路長変更部材を挿脱可能とすることとなる。従って、上述した参照ミラーの回転手段は、この場合の光路長変更部材を参照光路に挿脱する構成と共に、参照光が光路長変更部材を通過する状態と通過しない状態との切り替えを行う切替手段として把握されることが好ましい。すなわち、参照光の光路長を切り替えるためのこの操作は、この光路長変更部材と切替手段とによって実行されると把握されるべきである。この場合、光路長変更部材は、一対のコリメータレンズの間に配置することが可能であって参照光を透過して参照光の光路長を変更する。
ここで、光路長変更部材と切替手段との更なる変形例について説明する。当該変形例における構成について、図4(a)等と同様の様式にて図4(d)として示す。本実施形態では光路長変更部材として参照光を透過する平行平板部材155を配し、且つ当該参照光が該光路長変更部材を透過することで参照光の光路長を切り替える。また、切替手段は、例えばモータ等からなる不図示の駆動装置によって構成され、図中矢印にて示す方向に平行平板部材155を駆動して、該平行平板部材155の参照光路への挿脱を行う。この挿脱の操作によって、参照光が光路長変更部材を経ない状態と経た状態との切り替えを行う。また、光路長変更部材として、ミラー等の反射部材158を用いても良い。当該変形例における構成について、図4(a)等と同様の様式にて図4(e)として示す。この場合、切替手段は、例えばモータ等からなる不図示の駆動装置により構成され、図中矢印にて示す方向にミラー153を駆動して、該ミラーの参照光路への挿脱を行う。反射部材158は光ファイバー125−3に対し、参照光の光軸上であってミラー153より遠い位置に該ミラー153の反射面と平行に反射面が位置するように配置されている。このミラー153の参照光路からの移動の操作によって、参照光の光路長が伸ばされる。すなわち、ミラー153の参照光路に対する挿脱によって参照光が光路長変更部材を経ない状態と経た状態との切り替えを行う。光路長変更部材と切替手段とをここで述べた形態とすることでも、本発明の効果が得られる。
また、上述した実施形態では、参照光の光路長が光路長変更部材を経る状態と経ない状態を切り換えることによって断層画像の折り返しの発生を避けるように、断層画像を部分的に得、その後に部分的な画像各々を繋ぎ合わせることとしている。しかし、前述した切替手段によって予め参照光が異なる光路を通過するように切り換えられる構成とし、各々の光路に異なる屈折率を有する光学部材を配置してもよい。即ち、光路が少なくとも二つ用意される場合、参照光が第一の光学部材を経る状態と、該第一の光学部材の屈折率とは異なる屈折率を有する第二の光学部材を経る状態とが切り替えられる構成とすればよい。またこの場合、光学部材は更に多くの種類を用いることも可能であり、更には上述した種々の形態を組み合わせて複数の光路を構築してもよい。
また、上述した実施形態では、参照光の光路長が光路長変更部材を経る状態と経ない状態を切り換えることによって断層画像の折り返しの発生を避けるように、断層画像を部分的に得、その後に部分的な画像各々を繋ぎ合わせることとしている。しかし、前述した切替手段によって予め参照光が異なる光路を通過するように切り換えられる構成とし、各々の光路に異なる屈折率を有する光学部材を配置してもよい。即ち、光路が少なくとも二つ用意される場合、参照光が第一の光学部材を経る状態と、該第一の光学部材の屈折率とは異なる屈折率を有する第二の光学部材を経る状態とが切り替えられる構成とすればよい。またこの場合、光学部材は更に多くの種類を用いることも可能であり、更には上述した種々の形態を組み合わせて複数の光路を構築してもよい。
また、本実施形態では被検眼を対象として説明を行ったが、本発明は該実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変形、変更を行って実施することができる。例えば、上述した実施形態では、被検査物が眼の場合について述べているが、眼以外にも皮膚や内臓等の人体といった被検査物に対して本発明を適用することも可能である。この場合、本発明は、眼科装置以外の内視鏡等の医療用機器としての撮像装置の態様を有する。従って、本発明は被検眼に例示される被検査物の断層画像を取得する光断層撮像装置として把握されることが好ましい。
なお、複数の断層撮影を連続的に行い且つ得られた断層画像を合成することで比較的短い時間で広画角の断層画像を得る手法として所謂RSOD(Rapid Scanning Optical Delay Line)を用いる方法が知られている。当該方法によれば、参照ミラーを光軸に垂直な軸周りに回転させ且つ参照光の反射位置を回転中心から離れた位置とすることで、迅速かつ停止精度良く参照ミラーが参照光を反射する位置を実質的に光軸方向に移動させている。しかし、この方法の場合に、参照光の入射出を行うファイバー端と参照ミラーとの結像位置関係が微妙にずれてしまい、ファイバー端に戻る参照光の光量が減少してしまう。このため、干渉光の光量も減少し、極端な場合には装置由来のノイズに干渉信号が埋もれる等して、当該ノイズの影響で表示すべき断層画像が得られなくなる可能性が有る。本発明によれば、ファイバー端に戻って入射する参照光の光量は常に一定となることから、このような信号低下に伴う画像の劣化も抑制することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100 被検眼
102 第1ダイクロイックミラー
103 第2ダイクロイックミラー
111、123 合焦レンズ
115、130 光源
116 シングルディテクター
117 観察光走査部
122 走査部
125 光カプラー
151、152 コリメータレンズ
153 ミラー
154 リング状平行平面板
180 分光器
186 画像生成手段
900 光学ヘッド
102 第1ダイクロイックミラー
103 第2ダイクロイックミラー
111、123 合焦レンズ
115、130 光源
116 シングルディテクター
117 観察光走査部
122 走査部
125 光カプラー
151、152 コリメータレンズ
153 ミラー
154 リング状平行平面板
180 分光器
186 画像生成手段
900 光学ヘッド
Claims (23)
- 走査手段を介して測定光を照射した被検査物からの戻り光と前記測定光に対応する参照光とから得られる干渉光に基づいて、前記被検査物の断層画像を撮る光断層撮像装置であって、
前記参照光の光路長を切り替えるために、前記参照光が光路長変更部材を経ない状態と前記光路長変更部材を経る状態とを切り替える切替手段と、
前記参照光が前記光路長変更部材を経ない状態で得た前記被検査物の第一の範囲の断層画像と、前記参照光が前記光路長変更部材を経る状態で得た前記被検査物の前記第一の範囲とは異なる第二の範囲の断層画像とに基づいて、新たな断層画像を生成する画像生成手段と、
を有することを特徴とする光断層撮像装置。 - 前記画像生成手段は、前記第一の範囲の断層画像と前記第二の範囲の断層画像とを繋ぎ合わせることにより、前記新たな断層画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の光断層撮像装置。
- 前記経ない状態と前記経る状態との何れか一方が他方よりも前記参照光の光路長が長く、
前記第一の範囲の断層画像と前記第二の範囲の断層画像とのうち、前記参照光の光路長が長い方の状態で得た断層画像が前記被検査物の中央部の断層画像であり、前記参照光の光路長が短い方の状態で得た断層画像が前記被検査物の周辺部の断層画像であることを特徴とする請求項1または2に記載の光断層撮像装置。 - 走査手段を介して測定光を照射した被検査物からの戻り光と前記測定光に対応する参照光とから得られる干渉光に基づいて、前記被検査物の断層画像を撮る光断層撮像装置であって、
前記参照光の光路長を切り替えるために、前記参照光が光路長変更部材を経ない状態と前記光路長変更部材を経る状態とを切り替える切替手段を有することを特徴とする光断層撮像装置。 - 前記走査手段により走査される前記測定光の前記被検査物上の走査位置の変化に同期して、前記切替手段が前記経る状態と経ない状態とを切り替えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の光断層撮像装置。
- 前記走査位置が前記被検査物の中央部と周辺部とで変化する際に、前記切替手段が前記経る状態と経ない状態とを切り替えることを特徴とする請求項5に記載の光断層撮像装置。
- 前記切替手段は、前記参照光の光路に配置されるレンズと、前記レンズの焦点に配置される参照ミラーと、前記参照光が前記経ない状態と前記経る状態とを切り替える際に前記参照光の光路の光軸に垂直な回転軸を中心として前記参照ミラーを回転させる回転手段と、を有し、
前記回転手段が、前記参照ミラーを回転させることによって、前記参照ミラーにより反射された前記参照光が前記レンズを介して前記光路長変更部材を経る状態と前記光路長変更部材を経ない状態とを切り替えることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の光断層撮像装置。 - 前記走査手段により走査される前記測定光の前記被検査物上の走査位置の変化に同期して、前記回転手段が前記参照ミラーを回転させる角度を制御する回転角度制御手段を有することを特徴とする請求項7に記載の光断層撮像装置。
- 前記レンズと前記参照ミラーとを一体として前記光軸の方向に駆動する駆動手段を更に有することを特徴とする請求項7または8に記載の光断層撮像装置。
- 前記レンズと前記光路長変更部材とが一体化されていることを特徴とする請求項7乃至9の何れか一項に記載の光断層撮像装置。
- 前記光路長変更部材は、前記参照光を透過させる光学部材であって、
前記切替手段は、前記光路長変更部材の前記参照光の光路への挿脱を行うことにより、前記経ない状態と前記経る状態とを切り替えることを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の光断層撮像装置。 - 前記光路長変更部材は、前記参照光を反射する反射部材であって、
前記切替手段は、前記参照光の光路に対して前記反射部材を挿脱することにより、前記経ない状態と前記経る状態とを切り替えることを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の光断層撮像装置。 - 前記被検査物を広画角の画像を撮影する広画角撮影モードと、狭画角の画像を撮影する狭画角撮影モードとを含む複数の撮影モードを選択する選択手段と、
前記選択された撮影モードに応じて異なる断層画像を表示手段に表示させる表示制御手段と、を更に有することを特徴とする請求項1乃至12の何れか一項に記載の光断層撮像装置。 - 前記表示制御手段は、前記広画角撮影モードが選択された場合には、前記新たな断層画像を前記表示手段に表示させ、
前記狭画角撮影モードが選択された場合には、前記第一の範囲の断層画像を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項13に記載の光断層撮像装置。 - 前記被検査物における特徴点を検出する検出手段を更に有し、
前記切替手段は、前記測定光を走査する位置が前記検出された特徴点を通過する際には前記参照光が前記光路長変更部材を前記経ない状態とすることを特徴とする請求項1乃至14何れか一項に記載の光断層撮像装置。 - 前記切替手段が前記参照光の光路長を切り替えている際に得られた前記干渉光に基づいて生成した断層画像を廃棄する手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至15の何れか一項に記載の光断層撮像装置。
- 前記切替手段が前記参照光の光路長を切り替えている際に前記光源を消灯する手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至16の何れか一項に記載の光断層撮像装置。
- 前記被検査物は被検眼の眼底であり、前記眼底における脈絡膜の断層画像を得る際に、前記切替手段による前記参照光の光路長の切り替えを停止する手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至17の何れか一項に記載の光断層撮像装置。
- 走査手段を介して測定光を照射した被検査物からの戻り光と前記測定光に対応する参照光とから得られる干渉光に基づいて、前記被検査物の断層画像を撮る光断層撮像装置であって、
前記参照光の光路長を切り替えるために、前記参照光が第一の光学部材を経る状態と、前記第一の光学部材の屈折率とは異なる屈折率を有する第二の光学部材を経る状態とを切り替える切替手段を有することを特徴とする光断層撮像装置。 - 走査手段を介して測定光を照射した被検査物からの戻り光と前記測定光に対応する参照光とから得られる干渉光に基づいて、前記被検査物の断層画像を撮る光断層撮像装置の制御方法であって、
前記参照光の光路長を切り替えるために、前記参照光が光路長変更部材を経ない状態と前記光路長変更部材を経る状態とを切り替える工程と、
前記参照光が前記光路長変更部材を経ない状態で得た前記被検査物の第一の範囲の断層画像と、前記参照光が前記光路長変更部材を経る状態で得た前記被検査物の前記第一の範囲とは異なる第二の範囲の断層画像とに基づいて、新たな断層画像を生成する工程と、
を有することを特徴とする光断層撮像装置の制御方法。 - 走査手段を介して測定光を照射した被検査物からの戻り光と前記測定光に対応する参照光とから得られる干渉光に基づいて、前記被検査物の断層画像を撮る光断層撮像装置の制御方法であって、
前記参照光の光路長を切り替えるために、前記参照光が光路長変更部材を経ない状態と前記光路長変更部材を経る状態とを切り替える工程を有することを特徴とする光断層撮像装置の制御方法。 - 走査手段を介して測定光を照射した被検査物からの戻り光と前記測定光に対応する参照光とから得られる干渉光に基づいて、前記被検査物の断層画像を撮る光断層撮像装置の制御方法であって、
前記参照光の光路長を切り替えるために、前記参照光が第一の光学部材を経る状態と、前記第一の光学部材の屈折率とは異なる屈折率を有する第二の光学部材を経る状態とを切り替える工程を有することを特徴とする光断層撮像装置の制御方法。 - 請求項20乃至22の何れか一項に記載の光断層撮像装置の制御方法の各工程をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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WO2020054280A1 (ja) | 2018-09-12 | 2020-03-19 | 株式会社トプコン | 眼科撮影装置、その制御方法、プログラム、及び記録媒体 |
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2015
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