JP2017058400A - 画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】広画角で高画質の画像を外景に重ねられる小型で製造し易い画像表示装置を提供する。
【解決手段】画像表示装置GHは画像IM0を表示する表示素子DPと画像IM0を虚像として外景に重なるよう観察者眼EYに投影する観察光学系KKとを有し、観察光学系KKは導光板1、入射光学系NK、入射/射出側ホログラフィック光学素子Hi/Hoを有する。これらから成る導波路に関し、式:t/2L<tan(90°−θ1)<2t/L,tan(90°−θc)<tan(90°−θ2)<4t/L(t:導波路厚、L:ホログラフィック光学素子の導波路伝搬方向長、θ1:ホログラフィック光学素子の導波路伝搬方向端のうち中間像とは反対側の端に垂直光が入射又は射出した時の回折反射角度、θ2:ホログラフィック光学素子の導波路伝搬方向端のうち中間像側の端に垂直光が入射又は射出した時の回折反射角度、θc:導波路の臨界角度)を満足する。
【選択図】図1
【解決手段】画像表示装置GHは画像IM0を表示する表示素子DPと画像IM0を虚像として外景に重なるよう観察者眼EYに投影する観察光学系KKとを有し、観察光学系KKは導光板1、入射光学系NK、入射/射出側ホログラフィック光学素子Hi/Hoを有する。これらから成る導波路に関し、式:t/2L<tan(90°−θ1)<2t/L,tan(90°−θc)<tan(90°−θ2)<4t/L(t:導波路厚、L:ホログラフィック光学素子の導波路伝搬方向長、θ1:ホログラフィック光学素子の導波路伝搬方向端のうち中間像とは反対側の端に垂直光が入射又は射出した時の回折反射角度、θ2:ホログラフィック光学素子の導波路伝搬方向端のうち中間像側の端に垂直光が入射又は射出した時の回折反射角度、θc:導波路の臨界角度)を満足する。
【選択図】図1
Description
本発明は画像表示装置に関するものであり、例えば、液晶表示素子(LCD:liquid crystal display)の2次元画像をホログラフィック光学素子(HOE:holographic optical element)を用いて観察者眼にシースルーで投影表示する眼鏡型の画像表示装置に関するものである。
画像を外景(つまり外界視野)に重ねて表示する眼鏡型の画像表示装置が、特許文献1〜5で提案されている。これらの画像表示装置はハンズフリーで使用されるため、使用者に最適な状況で情報を表示することが重要になり、一方、表示画像だけでなく外景も良好に見たいという要望にも応える必要がある。そのため、ホログラフィック光学素子を用いることにより、波長選択的な回折反射によるシースルー表示を可能としている。
特許文献1に記載の画像表示装置に用いられているホログラフィック光学素子は、導光板内で平行光束を回折反射させるために、導波路に対する画像光の入射出を行うものである。そのため、長い導波路の後に光学系を配置することが必要になる。その光学系の焦点距離は導波路の長さ程度になるため、画角を広くすることは困難である。
特許文献2に記載の画像表示装置に用いられているホログラフィック光学素子は、2つのプリズム間で斜めに配置されている。そのため、貼り合わせ面が見えてしまうおそれがあり、良好なシースルー性を得ることは難しい。
特許文献3に記載の画像表示装置も中間像を形成するタイプである。曲面反射ミラーで観察者眼に投影表示するために、ホログラフィック光学素子をプリズムに貼り合わせてシースルー性を上げている。そのため、特許文献2と同様の課題がある。
特許文献4に記載の画像表示装置は、導光板内で光束を回折反射させるとともに中間像を形成するタイプである。薄い導光板の両面に各面2枚ずつホログラフィック光学素子が貼り付けられているため、2枚のホログラフィック光学素子が目の前に位置することによるシースルー性の低下が問題となる。また、同じホログラム面を透過と反射の両方に使う構成になっているため、効率が悪く、輝度ムラやゴーストが発生する懸念もある。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、コンパクトかつ製造しやすい構成でありながら、明るい外景に広い画角で画質の良好な画像が重ねられたシースルー表示の可能な画像表示装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明の画像表示装置は、画像を表示する表示素子と、前記画像が外景に重なるように、前記画像を虚像として観察者眼にシースルーで投影表示する観察光学系と、を有する眼鏡型の画像表示装置であって、
前記観察光学系が、導光板と、その導光板に前記画像の光を入射させる入射光学系と、前記導光板内に入射してきた光のうち特定波長の光を回折反射させて前記画像の中間像を導光板内に形成する入射側ホログラフィック光学素子と、前記中間像の形成後に前記導光板内を伝搬してきた光を観察者眼に向けて回折反射させる射出側ホログラフィック光学素子と、を有し、
前記導光板が観察者眼の前方に位置するように設けられており、前記入射側ホログラフィック光学素子及び射出側ホログラフィック光学素子が前記導光板の表面に設けられており、
前記入射側ホログラフィック光学素子に一度入射した光が再度入射せず、前記射出側ホログラフィック光学素子に一度入射した光が再度入射しないように、前記入射側ホログラフィック光学素子で回折反射された光を前記導光板が全反射によって前記射出側ホログラフィック光学素子に伝搬し、
前記入射側ホログラフィック光学素子及び射出側ホログラフィック光学素子が、両方とも回折作用による集光パワーを有し、
前記入射側ホログラフィック光学素子及び射出側ホログラフィック光学素子のそれぞれと前記導光板で構成される導波路とについて、以下の条件式(1)及び(2)を満足することを特徴とする。
t/2L<tan(90°−θ1)<2t/L …(1)
tan(90°−θc)<tan(90°−θ2)<4t/L …(2)
ただし、
t:導波路の厚み、
L:ホログラフィック光学素子の導波路伝搬方向の長さ、
θ1:ホログラフィック光学素子の導波路伝搬方向の端のうち、中間像とは反対側の端に垂直光が入射又は射出したときの回折反射角度、
θ2:ホログラフィック光学素子の導波路伝搬方向の端のうち、中間像側の端に垂直光が入射又は射出したときの回折反射角度、
θc:導波路の臨界角度、
である。
前記観察光学系が、導光板と、その導光板に前記画像の光を入射させる入射光学系と、前記導光板内に入射してきた光のうち特定波長の光を回折反射させて前記画像の中間像を導光板内に形成する入射側ホログラフィック光学素子と、前記中間像の形成後に前記導光板内を伝搬してきた光を観察者眼に向けて回折反射させる射出側ホログラフィック光学素子と、を有し、
前記導光板が観察者眼の前方に位置するように設けられており、前記入射側ホログラフィック光学素子及び射出側ホログラフィック光学素子が前記導光板の表面に設けられており、
前記入射側ホログラフィック光学素子に一度入射した光が再度入射せず、前記射出側ホログラフィック光学素子に一度入射した光が再度入射しないように、前記入射側ホログラフィック光学素子で回折反射された光を前記導光板が全反射によって前記射出側ホログラフィック光学素子に伝搬し、
前記入射側ホログラフィック光学素子及び射出側ホログラフィック光学素子が、両方とも回折作用による集光パワーを有し、
前記入射側ホログラフィック光学素子及び射出側ホログラフィック光学素子のそれぞれと前記導光板で構成される導波路とについて、以下の条件式(1)及び(2)を満足することを特徴とする。
t/2L<tan(90°−θ1)<2t/L …(1)
tan(90°−θc)<tan(90°−θ2)<4t/L …(2)
ただし、
t:導波路の厚み、
L:ホログラフィック光学素子の導波路伝搬方向の長さ、
θ1:ホログラフィック光学素子の導波路伝搬方向の端のうち、中間像とは反対側の端に垂直光が入射又は射出したときの回折反射角度、
θ2:ホログラフィック光学素子の導波路伝搬方向の端のうち、中間像側の端に垂直光が入射又は射出したときの回折反射角度、
θc:導波路の臨界角度、
である。
第2の発明の画像表示装置は、上記第1の発明において、前記導光板内での全反射回数が3〜5回であることを特徴とする。
第3の発明の画像表示装置は、上記第1又は第2の発明において、前記入射光学系が正パワーを有する透過型のホログラフィック光学素子からなり、前記導光板の表面に設けられていることを特徴とする。
第4の発明の画像表示装置は、上記第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記入射側ホログラフィック光学素子での主光線変換角度と前記射出側ホログラフィック光学素子での主光線変換角度とが略同等であることを特徴とする。
第5の発明の画像表示装置は、上記第1〜第4のいずれか1つの発明において、前記導光板の形状が、平行平面板状であるか、又は両面が同じ曲率半径を有する板状であることを特徴とする。
第6の発明の画像表示装置は、上記第1〜第5のいずれか1つの発明において、前記中間像が前記入射側ホログラフィック光学素子よりも前記射出側ホログラフィック光学素子に近い位置に形成されることを特徴とする。
本発明によれば、コンパクトかつ製造しやすい構成でありながら、明るい外景に広い画角で画質の良好な画像が重ねられたシースルー表示の可能な画像表示装置を実現することができる。
以下、本発明に係る画像表示装置等を、図面を参照しつつ説明する。なお、各実施の形態等の相互で同一の部分や相当する部分には同一の符号を付して重複説明を適宜省略する。
図1に、本発明の実施の形態に係る画像表示装置GHの光学構成例を示し、その光学構成例における軸上光束の光路を図2に示し、その主要部を図3に拡大して示す。この画像表示装置GHは、画像IM0を表示する表示素子DPと、画像IM0が外景に重なるように、画像IM0を虚像として観察者眼EYにシースルーで投影表示する観察光学系KKと、を有している。表示素子DPとしては、例えば、反射型又は透過型のLCD,デジタル・マイクロミラー・デバイス(digital micromirror device),有機ELディスプレイ等が挙げられる。照明が必要な表示素子DPの場合、それを照明するための光源(例えばLED(light emitting diode))が配置され、その光源からの照明光を表示素子DPが変調して画像IM0を表示する。また、光源と表示素子DPとの間には、レンズやミラーからなる照明光学系が適宜配置される。
観察光学系KKは、導光板1と、その導光板1に画像IM0の光を入射させる入射光学系NKと、導光板1内に入射してきた光のうち特定波長の光を回折反射させて画像IM0の中間像IM1を導光板1内に形成する入射側ホログラフィック光学素子Hiと、中間像IM1の形成後に導光板1内を伝搬してきた光を観察者眼EYに向けて回折反射させる射出側ホログラフィック光学素子Hoと、を有している。
入射光学系NKは、導光板1の表面S1(観察者眼EY側の平面)に設けられており、回折作用による集光パワー(つまり正パワー)を有する透過型のホログラフィック光学素子からなっている(パワー:焦点距離の逆数で定義される量)。また、入射側ホログラフィック光学素子Hi及び射出側ホログラフィック光学素子Hoは、導光板1の表面S2(外景側の平面)に設けられており、両方とも回折作用による集光パワー(つまり正パワー)を有している。なおここでは、シースルー表示を可能とするため、入射光学系NKとして、透過型の体積位相型ホログラフィック光学素子を想定しており、入射側ホログラフィック光学素子Hi及び射出側ホログラフィック光学素子Hoとして、反射型の体積位相型ホログラフィック光学素子を想定しており、また、導光板1として透明基板を想定している。
表示素子DPに表示された画像IM0からの発散光は、入射光学系NKの集光パワーにより略平行光となって導光板1に入射する。その略平行光は、入射側ホログラフィック光学素子Hiで斜め方向に回折反射されるとともにその集光パワーにより集光され、導光板1で構成される導波路内で中間像IM1を形成する。中間像IM1を形成した後の光は、発散して射出側ホログラフィック光学素子Hoに入射する。そして、射出側ホログラフィック光学素子Hoの集光パワーにより略平行光となり、瞳EPから射出して観察者眼EYに入射する。なお、略平行光とは、平行からのずれが角度にすると0.5度以下であり、さらに具体的には、瞳の直径を3mmとした場合、虚像の距離が500mm以上のことをいう。
観察光学系KKでは、導光板1で構成される導波路で画像IM0の光を導光するとともに、入射側ホログラフィック光学素子Hiと射出側ホログラフィック光学素子Hoの波長選択性を利用する構成になっているため、高いシースルー性を得ることができる。また、入射側ホログラフィック光学素子Hi及び射出側ホログラフィック光学素子Hoは、両方とも回折作用による集光パワーを有することにより、導光板1で構成される導波路内で中間像IM1を形成する構成になっているため、射出側ホログラフィック光学素子Hoの焦点距離が導波路の長さの影響を受けない。したがって、高いシースル性を得るために導波路を長く確保しても、小型の構成で大きな画角を得ることができる。なお、図1では画角20°×6°の設計例を6°側の光路断面で示している。
入射側ホログラフィック光学素子Hiに一度入射した光が再度入射せず、射出側ホログラフィック光学素子Hoに一度入射した光が再度入射しないように、入射側ホログラフィック光学素子Hiで回折反射された光を導光板1が全反射によって射出側ホログラフィック光学素子Hoに伝搬する構成になっている。つまり、入射側ホログラフィック光学素子Hiと射出側ホログラフィック光学素子Hoには、1回だけ光が当たることになる。これにより、効率の高いシースルーディスプレイを実現することができる。正パワーを持ったホログラフィック光学素子では、すべての画角で同じ回数だけの反射が必要になる。もしホログラフィック光学素子が2回作用すると、その部分の光はホログラフィック光学素子による位置ズレが生じたり、ホログラフィック光学素子の回折により光の一部が別方向に回折されたりすることになる。したがって、入射側ホログラフィック光学素子Hiや射出側ホログラフィック光学素子Hoに一度入射した光が再度入射することは、輝度ムラや色ムラの原因となる。
上記観点から、入射側ホログラフィック光学素子Hi及び射出側ホログラフィック光学素子Hoの両方について、それぞれ1度だけ回折作用を受ける構成が好ましいため、この画像表示装置GHでは、入射側ホログラフィック光学素子Hi及び射出側ホログラフィック光学素子Hoのそれぞれと導光板1で構成される導波路とについて、以下の条件式(1)及び(2)を満足する構成としている。
t/2L<tan(90°−θ1)<2t/L …(1)
tan(90°−θc)<tan(90°−θ2)<4t/L …(2)
ただし、
t:導波路の厚み、
L:ホログラフィック光学素子の導波路伝搬方向の長さ、
θ1:ホログラフィック光学素子の導波路伝搬方向の端のうち、中間像とは反対側の端に垂直光が入射又は射出したときの回折反射角度、
θ2:ホログラフィック光学素子の導波路伝搬方向の端のうち、中間像側の端に垂直光が入射又は射出したときの回折反射角度、
θc:導波路の臨界角度、
である。
t/2L<tan(90°−θ1)<2t/L …(1)
tan(90°−θc)<tan(90°−θ2)<4t/L …(2)
ただし、
t:導波路の厚み、
L:ホログラフィック光学素子の導波路伝搬方向の長さ、
θ1:ホログラフィック光学素子の導波路伝搬方向の端のうち、中間像とは反対側の端に垂直光が入射又は射出したときの回折反射角度、
θ2:ホログラフィック光学素子の導波路伝搬方向の端のうち、中間像側の端に垂直光が入射又は射出したときの回折反射角度、
θc:導波路の臨界角度、
である。
図3(A)は入射側ホログラフィック光学素子Hiでの回折反射を拡大して示しており、図3(B)は射出側ホログラフィック光学素子Hoでの回折反射を拡大して示している。その回折反射に関して条件式(1)及び(2)が規定している範囲を、図4の光路展開図に示す。
図4において、条件式(1)の2t/Lを示す実線ラインは、導波路を光が伝搬するのに必要な条件を示している。一方、条件式(1)のt/2Lを示す破線ラインは、これ以上回折反射角度θ1が大きくなると、回折による収差の発生量が大きくなるため、必要な光学性能が得られなくなることを意味している。また、図2に示すように導光板1内で3回全反射する場合、条件式(2)は厚み4枚分に相当する4回反射までに中間像IM1が形成されることを規定している。したがって、条件式(2)の4t/Lを示す二点鎖線ラインは、ぎりぎりの90°−θ1でも厚み4tまでに集光する条件を示している。なお、導光板の屈折率をnとすると、導波路の臨界角度θcはθc=sin-1(1/n)で表される。
以上の点から、コンパクトかつ製造しやすい構成でありながら、明るい外景に広い画角で画質の良好な画像が重ねられたシースルー表示の可能な画像表示装置GHを実現することができる。例えば、少ない消費電力で明るい画像表示が可能であり、側方視界も良好に確保可能であるにもかかわらず、不要光による画質劣化の無い画像表示が可能である。
導光板1内での全反射回数が3〜5回であることが好ましく、全反射回数が3回であることが更に好ましい。全反射回数が少ないと(例えば1回又は2回の場合)、入射側ホログラフィック光学素子Hiから射出側ホログラフィック光学素子Hoまでの距離が短くなるので、眼鏡型の画像表示装置等に適用しようとすると、表示素子DP等が目の周りにぶつかる可能性がある。逆に距離が長くなりすぎると、導波路の平面性の影響で画質劣化したり、汚れや水滴等による全反射条件のやぶれによる画質劣化の影響が大きくなる。
入射光学系NKが正パワーを有する透過型のホログラフィック光学素子からなり、導光板1の表面に設けられていることが好ましい。ホログラフィック光学素子からなる入射光学系NKを用いた場合、入射側ホログラフィック光学素子Hi等での回折反射により発生する色収差を打ち消す方向の色収差を入射光学系NKで発生させることが可能になり、色収差の良好に補正された観察光学系KKを実現することができる。そのためには、中間像IM1が入射側ホログラフィック光学素子Hiよりも射出側ホログラフィック光学素子Hoに近い位置(つまり瞳EP側)に形成されることが好ましい。
入射光学系NKとして、正パワーを有するホログラフィック光学素子の代わりに、正パワーを有するプリズムで光路を折り曲げる構成にしてもよい。図5に、正パワーを有するプリズムNPで構成された入射光学系NKの具体例を示す。このようにプリズムNPを用いることにより、表示素子DPと合わせて入射光学系NKをコンパクトに構成することができる。なお、正パワーを有する透過型のホログラフィック光学素子とプリズムNPとを組み合わせて入射光学系NKを構成してもよいし、正レンズとプリズムNPとを組み合わせて入射光学系NKを構成してもよい。
入射側ホログラフィック光学素子Hiでの主光線変換角度θ(図3(A))と、射出側ホログラフィック光学素子Hoでの主光線変換角度θ’(図3(B))と、が略同等(θ≒θ’)であることが好ましく、主光線変換角度θとθ’とが等しいこと(θ=θ’)が更に好ましい。このように主光線変換角度θ,θ’を設定することにより、入射側ホログラフィック光学素子Hiと射出側ホログラフィック光学素子Hoとで色収差をキャンセルすることができる。つまり、回折反射により反射方向に発生する色収差を打ち消すことが可能となるので、色収差の無い高性能の観察光学系KKを実現することができる。なお、図3では、観察光学系KKの光軸AXがホログラフィック光学素子Hi,Hoに対する画面中心主光線(表示素子DPの画面中心から出射した主光線である。)に相当する。
導光板1の形状は、平行平面板状であるか、又は両面が同じ曲率半径を有する板状であることが好ましく、導光板1の表面の曲率半径が500mm以上であることが更に好ましい。外景がまっすぐ前方に見えるようなシースルー性を得るには、平行平面板状の導光板1を採用することが好ましい。ただし、両面の曲率半径が500mm以上であれば、平行平面板と大きな違いがなく、略同等の作用を得ることは可能である。
中間像IM1は、入射側ホログラフィック光学素子Hiよりも射出側ホログラフィック光学素子Hoに近い位置に形成されることが好ましい。中間像IM1の位置は、入射側ホログラフィック光学素子Hiよりも射出側ホログラフィック光学素子Hoに近い方が高い光学性能を確保し易いからである。
図6に、光路横回しタイプの眼鏡型の画像表示装置GHの概略断面構造を、その上方から見た状態で示し、図7に、光路縦回しタイプの眼鏡型の画像表示装置GHの概略外観構造を、その斜め上方から見た状態で示す。これらの画像表示装置GHは、図1等に示す表示素子DP及び観察光学系KKを、観察者眼EYに対して左右対称に有する構成になっている。そして、画像表示装置GHは、眼鏡型の形態をとるため、左右の観察者眼EYの側方にそれぞれ位置するテンプル(つる)2と、左右の観察者眼EYの前方にそれぞれ位置する導光板1(例えばガラス平板)と、左右の導光板1を連結するブリッジ3と、を備えている。
導光板1の表面S1,S2(図1等)には、図6,図7に示すように、入射光学系NK,入射側ホログラフィック光学素子Hi及び射出側ホログラフィック光学素子Hoが保持されている。また、表示素子DPは照明用の光源4(図6)等と共に筐体5内に収納されている。図6に示す画像表示装置GHでは、筐体5がテンプル2に固定されることによって表示素子DPがテンプル2に保持されており、図7に示す画像表示装置GHでは、筐体5が左右の導光板1にそれぞれ固定されることによって表示素子DPが導光板1に保持されている。
観察者は、テンプル2によって画像表示装置GHを眼前に保持することができるので、表示素子DPの画像IM0を虚像として観察しながら、通常の眼鏡と同様に、導光板1を通して外景を見ることができる。眼鏡という小さく限られた構造の中で画像表示装置を構成するのは非常に難しいが、頭部に装着する眼鏡型の画像表示装置では小型化・薄型化を達成することが必須になる。特に前側に重たいものがあると装着性が良くないので、この画像表示装置GHでは、回折作用を効果的に利用したホログラフィック光学素子Hi,Ho,NKを用いることにより、装着性を改善するとともに小型化・薄型化を実現している。したがって、コンパクトでありながら、明るい外景に広い画面で画像が重ねられたシースルー表示の可能な画像表示装置GHを実現することができる。なお、上記特徴的な観察光学系KKを用いれば、光路横回し・光路縦回しタイプの眼鏡型以外のHMD(head mounted display),HUD(headup display)等の画像表示装置においても、上記効果を得ることは可能である。
GH 画像表示装置
KK 観察光学系
NK 入射光学系
Hi 入射側ホログラフィック光学素子
Ho 射出側ホログラフィック光学素子
DP 表示素子
IM0 画像
IM1 中間像
AX 光軸(画面中心から出射した主光線)
S1,S2 導光板の表面
1 導光板
2 テンプル
3 ブリッジ
4 光源
5 筐体
EP 瞳
EY 観察者眼
KK 観察光学系
NK 入射光学系
Hi 入射側ホログラフィック光学素子
Ho 射出側ホログラフィック光学素子
DP 表示素子
IM0 画像
IM1 中間像
AX 光軸(画面中心から出射した主光線)
S1,S2 導光板の表面
1 導光板
2 テンプル
3 ブリッジ
4 光源
5 筐体
EP 瞳
EY 観察者眼
Claims (6)
- 画像を表示する表示素子と、前記画像が外景に重なるように、前記画像を虚像として観察者眼にシースルーで投影表示する観察光学系と、を有する眼鏡型の画像表示装置であって、
前記観察光学系が、導光板と、その導光板に前記画像の光を入射させる入射光学系と、前記導光板内に入射してきた光のうち特定波長の光を回折反射させて前記画像の中間像を導光板内に形成する入射側ホログラフィック光学素子と、前記中間像の形成後に前記導光板内を伝搬してきた光を観察者眼に向けて回折反射させる射出側ホログラフィック光学素子と、を有し、
前記導光板が観察者眼の前方に位置するように設けられており、前記入射側ホログラフィック光学素子及び射出側ホログラフィック光学素子が前記導光板の表面に設けられており、
前記入射側ホログラフィック光学素子に一度入射した光が再度入射せず、前記射出側ホログラフィック光学素子に一度入射した光が再度入射しないように、前記入射側ホログラフィック光学素子で回折反射された光を前記導光板が全反射によって前記射出側ホログラフィック光学素子に伝搬し、
前記入射側ホログラフィック光学素子及び射出側ホログラフィック光学素子が、両方とも回折作用による集光パワーを有し、
前記入射側ホログラフィック光学素子及び射出側ホログラフィック光学素子のそれぞれと前記導光板で構成される導波路とについて、以下の条件式(1)及び(2)を満足することを特徴とする画像表示装置;
t/2L<tan(90°−θ1)<2t/L …(1)
tan(90°−θc)<tan(90°−θ2)<4t/L …(2)
ただし、
t:導波路の厚み、
L:ホログラフィック光学素子の導波路伝搬方向の長さ、
θ1:ホログラフィック光学素子の導波路伝搬方向の端のうち、中間像とは反対側の端に垂直光が入射又は射出したときの回折反射角度、
θ2:ホログラフィック光学素子の導波路伝搬方向の端のうち、中間像側の端に垂直光が入射又は射出したときの回折反射角度、
θc:導波路の臨界角度、
である。 - 前記導光板内での全反射回数が3〜5回であることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
- 前記入射光学系が正パワーを有する透過型のホログラフィック光学素子からなり、前記導光板の表面に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の画像表示装置。
- 前記入射側ホログラフィック光学素子での主光線変換角度と前記射出側ホログラフィック光学素子での主光線変換角度とが略同等であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像表示装置。
- 前記導光板の形状が、平行平面板状であるか、又は両面が同じ曲率半径を有する板状であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像表示装置。
- 前記中間像が前記入射側ホログラフィック光学素子よりも前記射出側ホログラフィック光学素子に近い位置に形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像表示装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2015180703A JP2017058400A (ja) | 2015-09-14 | 2015-09-14 | 画像表示装置 |
Publications (1)
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