JP2016529045A - 薬物送達デバイス用の機構および機構を含む薬物送達デバイス - Google Patents
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Abstract
機構は、本体(6)と、用量を設定するように本体に対して動かされるダイヤル(7)と、ダイヤルに連結されたインジケータ部材(11)とを含む。ダイヤルの動きは、インジケータ部材の螺旋運動を生成し、インジケータ部材に可動窓(12)が連結される。
Description
本発明は、薬剤の複数の使用者可変用量を送達するように動作させることができる薬物送達デバイス内で使用するための機構に関する。
特許文献1は、ハウジングと、用量設定部材と、用量設定部材が回転するときにねじりばね内にエネルギーが蓄積されるように用量設定部材に連結されたねじりばねと、ハウジングにねじ係合され、用量設定部材に連結され、設定された用量を表示するために提供された、回転可能に取り付けられたディスプレイ部材とを含む注射デバイスを記載している。用量設定部材には、単方向ラチェットを介して駆動部材が連結される。ロッキング部材を解放するとき、ねじりばねは駆動部材を回転させ、駆動部材はピストンロッドを回転させ、ピストンロッドは、ハウジングとのねじ係合によって螺旋状に前進させられる。用量設定部材は、軸方向に引き込み可能であり、用量設定部材を引っ張ってラチェットを係合解除するとき、設定された用量をリセットまたは低減させることができる。
特許文献2は、第1のレンズを備える第1の窓を有するハウジングと、第2のレンズを備える第2の窓を有する内側スリーブとを含み、第2のレンズが、選択された用量の寸法を示す数字を表示するように第1の窓内で軸方向に摺動する、注射デバイスを記載している。数字は、軸方向にロックされた回転可能なダイヤルスリーブ上に螺旋状に配置され、このダイヤルスリーブは、内側スリーブ内に配置され、内側スリーブにねじ係合される。ダイヤルスリーブの回転は、第2の窓の変位と同時に行われる。第1の窓内のレンズは、ディスプレイを歪ませ、第2の窓内のレンズは、両方の窓を通して見られる数字の明瞭性を増大させるように、歪みを補償する。
特許文献3は、ハウジング部材と、ピストンロッドと、数字を表示するチューブと、ハウジング部材に回転方向にロックされ、チューブの外面にねじ係合される注射スリーブとを含む、注射デバイスの駆動機構を開示している。回転ノブと注射スリーブとの間の解放可能な連結は、注射中に有効であり、回転ノブが回転されることを防止する。回転ノブと、チューブに対して回転方向にロックされかつ軸方向に可動のドライバとの間のさらなる解放可能な連結は、用量設定中に有効であり、回転ノブの回転をチューブの回転へ伝達し、注射スリーブの軸方向の移動を引き起こす。注射スリーブの軸方向変位中は、チューブの表面の領域およびこの領域内に位置する数字を表示する注射スリーブの窓が、ハウジング部材の窓内に案内される。
特許文献4は、ハウジングと、ピストンロッドと、設定された用量の量を表示するスケールドラムに回転方向にロックされたドライバとを含む、注射デバイスの駆動機構を開示している。ドライバには、用量選択器が解放可能に回転方向に連結される。用量選択器が用量を設定するように回転されるとき、スケールドラムおよびドライバは、ハウジングから外される。注射のため、用量選択器は、ドライバとの連結を解放するように押され、スケールドラム、ドライバ、およびピストンロッドは、集合的に前進させられる。ハウジングの細長い孔の中で、摺動窓が軸方向に可動であり、スケールドラムの外面上のねじ山に係合するねじ山区分を有する。
特許文献5は、第2の標示位置内への動きが可能にされるようにインジケータを第1の標示位置で解放可能に固定するように構成された第1の戻り止めと、第1の標示位置内への動きが防止されるようにインジケータを第2の標示位置で固定するように構成された第2の戻り止めとを含む、薬物送達デバイス用のアセンブリおよびインジケータを開示している。
本発明の目的は、使用を容易にする薬物送達デバイス用の新しい機構を提供することである。さらなる目的は、使用を容易にする新しい薬物送達デバイスを提供することである。
これらの目的は、請求項1に記載の機構および請求項13に記載の薬物送達デバイスによって実現される。実施形態は、それぞれの従属請求項から得られる。
一態様では、本発明は、薬物送達デバイス用の機構に関する。機構は、本体と、用量を設定するように本体に対して動かされるダイヤルと、ダイヤルに連結されたインジケータ部材とを含む。インジケータ部材は、薬物の用量の量を示すために使用することができる。ダイヤルの動きは、インジケータ部材の螺旋運動を生成する。インジケータ部材に連結された可動窓によって、動く窓が形成される。この窓は、インジケータ部材上に標示を示すために提供される。
可動窓は、薬物の用量の標示を容易にしかつ改善する。
機構の一実施形態は、単方向の回転ギアまたはラチェットをさらに含み、インジケータ部材は、単方向の回転ギアまたはラチェットを介してダイヤルに連結される。
単方向の回転ギアまたはラチェットは、ダイヤルによる設定された用量の取り消しを可能にする。インジケータ部材は、取り消しを示すことができるように、ダイヤルに連結される。
機構のさらなる実施形態では、ダイヤルは回転可能である。一方向の回転でダイヤルを回すことで、インジケータ部材の螺旋運動を生成し、逆方向の回転でダイヤルを回すことで、インジケータ部材の螺旋運動を逆にする。
ダイヤルの回転は、用量の設定および取り消しならびに設定された用量の標示の変更に使用される。
機構のさらなる実施形態では、ダイヤルは、本体に軸方向にロックされかつ本体に対して回転可能である。
ダイヤルは、本体に対して同じ軸方向位置で保たれ、それにより動作を容易にする。
さらなる実施形態では、機構は、可動窓を含む窓配置をさらに含む。
窓配置は、標示の改善された表示のために提供される。
さらなる実施形態では、機構は、本体内に固定窓をさらに含み、固定窓および可動窓は、窓配置を形成し、可動窓は、固定窓の寸法内で可動である。可動窓は、特に、固定窓の領域内で動かすことができる。可動窓は、特に、摺動窓とすることができる。
機構のさらなる実施形態では、可動窓は、インジケータ部材の表面領域を表示する。
これは、インジケータ部材上に提供された標示の一部が表示されることを可能にする。
機構のさらなる実施形態では、本体は軸方向を画成し、軸方向における動きを含むインジケータ部材の螺旋運動は、逆の軸方向におけるインジケータ部材に対する可動窓の動きを生成する。
逆の動きは、機構の全体的な寸法の低減のために好ましい。
機構のさらなる実施形態では、本体は軸方向を画成し、軸方向における動きを含むインジケータ部材の螺旋運動は、逆の軸方向における本体に対する可動窓の動きを生成する。
逆の動きは、機構の全体的な寸法の低減のために好ましい。
機構のさらなる実施形態では、可動窓は、インジケータ部材に係合される。
この係合は、インジケータ部材が可動窓を駆動することを可能にする。
機構のさらなる実施形態では、可動窓は、インジケータ部材にねじ係合される。
このねじ係合は、インジケータ部材の螺旋運動が本体に対する可動窓の軸方向運動を生成することを可能にする。
さらなる実施形態では、機構は、インジケータ部材上に数字の螺旋経路をさらに含み、数字の螺旋経路は、インジケータ部材と可動窓とを連結するねじ山のピッチに整合するピッチを有する。
数字の配置は、正しい標示が可動窓内に表示されることを可能にする。
さらなる実施形態では、機構は、近位および遠位方向を画成する本体と、本体から近位方向に延びる回転可能なダイヤルと、本体にねじ係合されており、薬物カートリッジ内で栓を前進させるために使用することができる親ねじと、ダイヤルに連結されており、特に薬物の量を示すインジケータ部材と、本体に対するインジケータ部材の回転による負荷を受ける主ばねと、親ねじに回転方向にロックされた駆動部材と、回転ロックを解放することができるように、駆動部材を本体に回転方向にロックするトリガとを含む。インジケータ部材は、親ねじにねじ係合され、親ねじは、親ねじが駆動部材およびトリガを介して本体に回転方向にロックされる限り、本体に対するインジケータ部材の螺旋運動を案内する。インジケータ部材には、伝送のために使用される中間スリーブが回転方向にロックされる。ダイヤルにはダイヤルナットが回転方向にロックされ、単方向回転ギア(unidirectional rotational gear)またはラチェット内の中間スリーブに係合し、したがってインジケータ部材をダイヤルに連結する。駆動部材は、インジケータ部材に単方向に回転方向に連結される。本体に対する駆動部材の回転ロックは、トリガを遠位方向に動かすことによって解放される。
ダイヤルは、薬物の用量の設定および取り消しのために使用され、ダイヤルを後方へ回転させることによって設定される用量を取り消すことができるように、ダイヤルナットおよび中間スリーブを介して駆動部材に連結されたインジケータ部材を回転させる。取り消し工程は、単方向ギアまたはラチェットを使用する。インジケータ部材は、用量設定中に静止している親ねじとのねじ係合に応じて動かされる。トリガは、主ばね内に蓄積されたエネルギーを解放するために使用される。
機構の一実施形態では、一方向の回転でダイヤルを回すことで、単方向の回転ギアまたはラチェットによって近位方向におけるインジケータ部材の螺旋運動を生成する。
この回転は、用量を設定するために使用される。
機構のさらなる実施形態では、中間スリーブは、駆動部材に軸方向に接触し、その結果、遠位方向における中間スリーブの動きによって、インジケータ部材と駆動部材との間の単方向の回転方向連結を解放することができる。
この特徴は、用量の取り消しのために使用される。
機構のさらなる実施形態では、遠位方向における中間スリーブの動きは、中間スリーブに対するダイヤルナットの回転によって生成され、それによりダイヤルナットの回転は、ギアまたはラチェットを係合解除し、中間スリーブを遠位方向に押すように作用する。
この特徴は、使用者によって用量を取り消すための動作に使用される。
機構のさらなる実施形態では、一方向の回転でダイヤルを回すことで、単方向の回転ギアまたはラチェットを介して近位方向におけるインジケータ部材の螺旋運動を生成し、逆方向の回転でダイヤルを回すことで、単方向の回転ギアまたはラチェットによるインジケータ部材と駆動部材との間の連結を解放し、インジケータ部材の螺旋運動を逆にする。
このようにして、用量を設定することができ、設定された用量を取り消すことができる。設定された用量は、インジケータ部材上に同時に示される。
さらなる実施形態では、機構は、本体内の固定窓と、固定窓の寸法内を軸方向に可動の可動窓とをさらに含む。可動窓は、インジケータ部材にねじ係合され、インジケータ部材の表面領域を表示する。
これは、インジケータ部材上に提供される標示の一部が表示されることを可能にする。
機構のさらなる実施形態では、可動窓は、近位方向におけるインジケータ部材の螺旋運動が遠位方向における可動窓の軸方向運動を生成し、遠位方向におけるインジケータ部材の螺旋運動が近位方向における可動窓の軸方向運動を生成するように、インジケータ部材にねじ係合される。
このねじ係合は、機構の寸法を小さく保つことができるように、インジケータ部材の螺旋運動が本体に対する可動窓の軸方向運動を生成することを可能にする。
さらなる実施形態では、機構は、インジケータ部材上に数字の螺旋経路をさらに含み、数字の螺旋経路は、インジケータ部材と可動窓とを連結するねじ山のピッチに整合するピッチを有する。
数字の配置は、正しい標示が可動窓内に表示されることを可能にする。
さらなる実施形態では、機構は、本体と駆動部材との間に弾性要素をさらに含み、弾性要素は、駆動部材に近位方向に作用する。インジケータ部材は、駆動部材に対して近位方向に配置され、弾性要素は、駆動部材をインジケータ部材に連結された状態で保つように、駆動部材に作用する。
弾性要素は、設定された用量が取り消されるときに駆動部材とインジケータ部材との間の連結が取り除かれることを可能にする。
さらなる実施形態では、機構は、駆動部材をインジケータ部材に単方向に回転方向に連結するラチェット機能をさらに含む。
この単方向の連結は、駆動部材の位置に影響を及ぼすことなく、設定された用量がインジケータ部材の逆回転によって取り消されることを可能にする。
さらなる実施形態では、機構は、軸方向に可動でありかつ本体に回転方向にロックされるばねキャップをさらに含み、主ばねは、主ばねがばねキャップに対するインジケータ部材の回転による負荷を受けるように、インジケータ部材およびばねキャップに締結される。
ばねキャップは、主弾性要素が本体に対して軸方向に動くことを可能にし、その結果、動作を容易にするために、機構の一部を軸方向に移動させることができる。
さらなる実施形態では、機構は、トリガのスプラインと、駆動部材のスプラインとをさらに含み、これらのスプラインは、回転ロックを解放することができるように、駆動部材をトリガに回転方向にロックする。トリガばねが、駆動部材をトリガに回転方向にロックされた状態で保つように、トリガに近位方向に作用する。
スプラインは、容易に係合および係合解除される回転ロックを提供する。トリガばねは、ロッキング機能を係合された状態で保つ傾向があり、ロッキング機能が係合解除されることを可能にするために容易に圧縮される。
機構のさらなる実施形態では、ダイヤルはまた、本体に軸方向に束縛することができる。
ダイヤルを本体に対して同じ軸方向位置で保つことで、動作を容易にすることができる。
さらなる態様では、本発明は、上記の機構を含む薬物送達デバイスに関する。特に、薬物送達デバイスは、空になったときに再充填されないペン型デバイスおよび/または使い捨てデバイスとすることができる。薬物送達デバイスは、特に、注射デバイス、特にペン型注射器とすることができる。
本明細書で使用する用語「薬物」は、好ましくは少なくとも1つの薬学的に活性な化合物を含む医薬製剤を意味し、
ここで、一実施形態において、薬学的に活性な化合物は、最大1500Daまでの分子量を有し、および/または、ペプチド、タンパク質、多糖類、ワクチン、DNA、RNA、酵素、抗体もしくはそのフラグメント、ホルモンもしくはオリゴヌクレオチド、または上述の薬学的に活性な化合物の混合物であり、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、または糖尿病性網膜症などの糖尿病関連の合併症、深部静脈血栓塞栓症または肺血栓塞栓症などの血栓塞栓症、急性冠症候群(ACS)、狭心症、心筋梗塞、がん、黄斑変性症、炎症、枯草熱、アテローム性動脈硬化症および/または関節リウマチの処置および/または予防に有用であり、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病または糖尿病性網膜症などの糖尿病に関連する合併症の処置および/または予防のための少なくとも1つのペプチドを含み、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、少なくとも1つのヒトインスリンもしくはヒトインスリン類似体もしくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)もしくはその類似体もしくは誘導体、またはエキセンジン−3もしくはエキセンジン−4もしくはエキセンジン−3もしくはエキセンジン−4の類似体もしくは誘導体を含む。
ここで、一実施形態において、薬学的に活性な化合物は、最大1500Daまでの分子量を有し、および/または、ペプチド、タンパク質、多糖類、ワクチン、DNA、RNA、酵素、抗体もしくはそのフラグメント、ホルモンもしくはオリゴヌクレオチド、または上述の薬学的に活性な化合物の混合物であり、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、または糖尿病性網膜症などの糖尿病関連の合併症、深部静脈血栓塞栓症または肺血栓塞栓症などの血栓塞栓症、急性冠症候群(ACS)、狭心症、心筋梗塞、がん、黄斑変性症、炎症、枯草熱、アテローム性動脈硬化症および/または関節リウマチの処置および/または予防に有用であり、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病または糖尿病性網膜症などの糖尿病に関連する合併症の処置および/または予防のための少なくとも1つのペプチドを含み、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、少なくとも1つのヒトインスリンもしくはヒトインスリン類似体もしくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)もしくはその類似体もしくは誘導体、またはエキセンジン−3もしくはエキセンジン−4もしくはエキセンジン−3もしくはエキセンジン−4の類似体もしくは誘導体を含む。
インスリン類似体は、たとえば、Gly(A21),Arg(B31),Arg(B32)ヒトインスリン;Lys(B3),Glu(B29)ヒトインスリン;Lys(B28),Pro(B29)ヒトインスリン;Asp(B28)ヒトインスリン;B28位におけるプロリンがAsp、Lys、Leu、Val、またはAlaで置き換えられており、B29位において、LysがProで置き換えられていてもよいヒトインスリン;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28−B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリン、およびDes(B30)ヒトインスリンである。
インスリン誘導体は、たとえば、B29−N−ミリストイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイルヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(N−リトコリル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン、およびB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
エキセンジン−4は、たとえば、H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH2配列のペプチドであるエキセンジン−4(1−39)を意味する。
エキセンジン−4誘導体は、たとえば、以下のリストの化合物:
H−(Lys)4−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)5−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);または
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
(ここで、基−Lys6−NH2が、エキセンジン−4誘導体のC−末端に結合していてもよい);
H−(Lys)4−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)5−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);または
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
(ここで、基−Lys6−NH2が、エキセンジン−4誘導体のC−末端に結合していてもよい);
または、以下の配列のエキセンジン−4誘導体:
desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2(AVE0010)、
H−(Lys)6−desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
desAsp28Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
H−desAsp28Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
desMet(O)14,Asp28Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2;
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Lys6−desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
H−desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2;
または前述のいずれか1つのエキセンジン−4誘導体の薬学的に許容される塩もしくは溶媒和化合物
から選択される。
desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2(AVE0010)、
H−(Lys)6−desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
desAsp28Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
H−desAsp28Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
desMet(O)14,Asp28Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2;
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Lys6−desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
H−desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2;
または前述のいずれか1つのエキセンジン−4誘導体の薬学的に許容される塩もしくは溶媒和化合物
から選択される。
ホルモンは、たとえば、ゴナドトロピン(フォリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン(ソマトロピン)、デスモプレシン、テルリプレシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、ロイプロレリン、ブセレリン、ナファレリン、ゴセレリンなどの、Rote Liste、2008年版、50章に列挙されている脳下垂体ホルモンまたは視床下部ホルモンまたは調節性活性ペプチドおよびそれらのアンタゴニストである。
多糖類としては、たとえば、グルコサミノグリカン、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリン、もしくは超低分子量ヘパリン、またはそれらの誘導体、または上述の多糖類の硫酸化形態、たとえば、ポリ硫酸化形態、および/または、薬学的に許容されるそれらの塩がある。ポリ硫酸化低分子量ヘパリンの薬学的に許容される塩の例としては、エノキサパリンナトリウムがある。
抗体は、基本構造を共有する免疫グロブリンとしても知られている球状血漿タンパク質(約150kDa)である。これらは、アミノ酸残基に付加された糖鎖を有するので、糖タンパク質である。各抗体の基本的な機能単位は免疫グロブリン(Ig)単量体(1つのIg単位のみを含む)であり、分泌型抗体はまた、IgAなどの2つのIg単位を有する二量体、硬骨魚のIgMのような4つのIg単位を有する四量体、または哺乳動物のIgMのように5つのIg単位を有する五量体でもあり得る。
Ig単量体は、4つのポリペプチド鎖、すなわち、システイン残基間のジスルフィド結合によって結合された2つの同一の重鎖および2本の同一の軽鎖から構成される「Y」字型の分子である。それぞれの重鎖は約440アミノ酸長であり、それぞれの軽鎖は約220アミノ酸長である。重鎖および軽鎖はそれぞれ、これらの折り畳み構造を安定化させる鎖内ジスルフィド結合を含む。それぞれの鎖は、Igドメインと呼ばれる構造ドメインから構成される。これらのドメインは約70〜110個のアミノ酸を含み、そのサイズおよび機能に基づいて異なるカテゴリー(たとえば、可変すなわちV、および定常すなわちC)に分類される。これらは、2つのβシートが、保存されたシステインと他の荷電アミノ酸との間の相互作用によって一緒に保持される「サンドイッチ」形状を作り出す特徴的な免疫グロブリン折り畳み構造を有する。
α、δ、ε、γおよびμで表される5種類の哺乳類Ig重鎖が存在する。存在する重鎖の種類により抗体のアイソタイプが定義され、これらの鎖はそれぞれ、IgA、IgD、IgE、IgGおよびIgM抗体中に見出される。
異なる重鎖はサイズおよび組成が異なり、αおよびγは約450個のアミノ酸を含み、δは約500個のアミノ酸を含み、μおよびεは約550個のアミノ酸を有する。各重鎖は、2つの領域、すなわち定常領域(CH)と可変領域(VH)を有する。1つの種において、定常領域は、同じアイソタイプのすべての抗体で本質的に同一であるが、異なるアイソタイプの抗体では異なる。重鎖γ、α、およびδは、3つのタンデム型のIgドメインと、可撓性を加えるためのヒンジ領域とから構成される定常領域を有し、重鎖μおよびεは、4つの免疫グロブリン・ドメインから構成される定常領域を有する。重鎖の可変領域は、異なるB細胞によって産生された抗体では異なるが、単一B細胞またはB細胞クローンによって産生された抗体すべてについては同じである。各重鎖の可変領域は、約110アミノ酸長であり、単一のIgドメインから構成される。
哺乳類では、λおよびκで表される2種類の免疫グロブリン軽鎖がある。軽鎖は2つの連続するドメイン、すなわち1つの定常ドメイン(CL)および1つの可変ドメイン(VL)を有する。軽鎖のおおよその長さは、211〜217個のアミノ酸である。各抗体は、常に同一である2本の軽鎖を有し、哺乳類の各抗体につき、軽鎖κまたはλの1つのタイプのみが存在する。
すべての抗体の一般的な構造は非常に類似しているが、所与の抗体の固有の特性は、上記で詳述したように、可変(V)領域によって決定される。より具体的には、各軽鎖(VL)について3つおよび重鎖(HV)に3つの可変ループが、抗原との結合、すなわちその抗原特異性に関与する。これらのループは、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる。VHドメインおよびVLドメインの両方からのCDRが抗原結合部位に寄与するので、最終的な抗原特異性を決定するのは重鎖と軽鎖の組合せであり、どちらか単独ではない。
「抗体フラグメント」は、上記で定義した少なくとも1つの抗原結合フラグメントを含み、そのフラグメントが由来する完全抗体と本質的に同じ機能および特異性を示す。パパインによる限定的なタンパク質消化は、Igプロトタイプを3つのフラグメントに切断する。1つの完全なL鎖および約半分のH鎖をそれぞれが含む2つの同一のアミノ末端フラグメントが、抗原結合フラグメント(Fab)である。サイズが同等であるが、鎖間ジスルフィド結合を有する両方の重鎖の半分の位置でカルボキシル末端を含む第3のフラグメントは、結晶可能なフラグメント(Fc)である。Fcは、炭水化物、相補結合部位、およびFcR結合部位を含む。限定的なペプシン消化により、Fab片とH−H鎖間ジスルフィド結合を含むヒンジ領域の両方を含む単一のF(ab’)2フラグメントが得られる。F(ab’)2は、抗原結合に対して二価である。F(ab’)2のジスルフィド結合は、Fab’を得るために切断することができる。さらに、重鎖および軽鎖の可変領域は、縮合して単鎖可変フラグメント(scFv)を形成することもできる。
薬学的に許容される塩は、たとえば、酸付加塩および塩基性塩である。酸付加塩としては、たとえば、HClまたはHBr塩がある。塩基性塩は、たとえば、アルカリまたはアルカリ土類、たとえば、Na+、またはK+、またはCa2+から選択されるカチオン、または、アンモニウムイオンN+(R1)(R2)(R3)(R4)(式中、R1〜R4は互いに独立に:水素、場合により置換されたC1〜C6アルキル基、場合により置換されたC2〜C6アルケニル基、場合により置換されたC6〜C10アリール基、または場合により置換されたC6〜C10ヘテロアリール基を意味する)を有する塩である。薬学的に許容される塩のさらなる例は、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」17版、Alfonso R.Gennaro(編)、Mark Publishing Company、Easton、Pa.、U.S.A.、1985およびEncyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されている。
薬学的に許容される溶媒和物は、たとえば、水和物である。
以下、添付の図面に関する機構および薬物送達デバイスの実施形態の詳細な説明である。
図1は、機構の一実施形態を含むペン型注射器の切欠図である。薬物送達デバイスの一例としてペン型注射器を示すが、この機構は、他のタイプの薬物送達デバイスにも適している。ペン型薬物送達デバイスは、デバイスの組み立てを容易にするために提供することができるカートリッジホルダ2内に配置された薬剤カートリッジ1のような薬物用のレセプタクルを含む。機構の動作のためにトリガ3が提供され、栓5によって、薬物のダイヤル設定された用量の送達を有効にする。ディスプレイは、デバイスの本体6内に形成された固定窓4を含むことができる。本体6によって、薬物用のレセプタクルまたはカートリッジ用のコンパートメントを形成することができる。カートリッジホルダ2が使用される場合、カートリッジホルダ2は、本体6の遠位端に締結される。本体6は、単体として形成することができ、または外部のハウジングと、1つまたは複数の挿入された部材とを含むことができる。ダイヤル7が機構の動作のために提供され、薬物の用量をダイヤル設定するために使用される。ダイヤル7の回転を図1に湾曲した矢印によって示す。遠位方向に見てダイヤル7の時計回りの回転がダイヤル設定される用量を増大させ、ダイヤル7の反時計回りの回転がダイヤル設定される用量を減少させ、特に用量を完全に取り消すことができる一実施形態に関する機構について説明する。他の実施形態では、機構の要素がどのように連結されるかに応じて、ダイヤル7の動作を逆にすることができる。
本体6および本体6を含む薬物送達デバイス全体は、遠位端および近位端を有する。「遠位端」という用語は、本体、デバイス、またはその構成要素のうち、薬物送達デバイスの投薬端の最も近くに位置しまたは配置予定の端部を指す。「近位端」という用語は、本体、デバイス、またはその構成要素のうち、薬物送達デバイスの投薬端から離れて最も遠くに位置しまたは配置予定の端部を指す。「遠位方向」という用語は、近位端から遠位端に向かう方向を意味する。「近位方向」という用語は、遠位端から近位端に向かう方向を意味する。図1では、これらの方向をまっすぐな矢印によって示し、これらの矢印はまた、本体6に対する軸方向を示し、本体6の軸をさらに画成する。「軸方向運動」および「並進運動」という用語は、軸方向における本体6に対する機構の要素の動きについて説明するために使用され、この動きは、軸の周りの回転を含むことができ、または軸の周りの回転を含まないものとすることができる。「回転(rotation)」および「回転(rotational)」という用語は、軸の周りの本体6に対する機構の要素の動きについて説明するために使用される。
図2は、図1に示すデバイスによるペン型薬物送達デバイス内に配置された機構の一実施形態の横断面図を示す。図1の要素に対応する要素は、図2でも同じ参照番号で示す。固定窓4、栓5、本体6、およびダイヤル7に加えて、図2は、栓5と親ねじ9との間に配置された任意選択の支承部8を有する親ねじ9と、たとえばつる巻きばねとすることができる弾性要素10と、数字スリーブ11の形のインジケータ部材と、特に摺動窓12とすることができる、ディスプレイの一部として提供することができる可動窓と、主ばね13と、たとえばつる巻きばねとすることができるトリガばね14と、たとえばナット、リング、またはスリーブのような任意の適した形状を有することができ、以下の説明で駆動ディスク15と呼ばれる駆動部材と、連結要素として提供される中間スリーブ16と、ダイヤルナット17と、主ばね13に対して提供されるばねキャップ18とを示す。これらの部材の配置および機能は、以下の詳細な説明から明らかになる。
図3は、支承部8を有する親ねじ9を示す。親ねじ9の遠位端は、支承部8と親ねじ9との相対的な回転を許容するが軸方向の分離を防止するように、支承部8に連結する。支承部8の遠位面は、親ねじ9の螺旋状の動きを栓5の並進運動に伝送することを容易にするように、栓5に当接し、栓5の並進運動により薬物を遠位方向に排出する。支承部8の存在は好ましいが、任意選択である。親ねじ9は、ねじ山19を含み、ねじ山19は、図3に示す例では左回りであるが、その代わりに右回りとすることもできる。本質的に類似の機構をもたらす異なるタイプのねじ山19に由来する違いは、以下の説明から明らかになる。親ねじ9は、さらなる要素が親ねじ9に沿って軸方向に摺動することを可能にし、さらなる要素を親ねじ9に対して回転方向にロックする構造を備える。この構造は、さらなる要素とのねじ係合を抑えることなくねじ山19と交差する線および/または溝20内に配置された複数のスプラインを含むことができる。記載の実施形態は、親ねじ9の軸に平行に互いに反対側に配置された1対のまっすぐな溝20を含む。親ねじ9の近位端付近には、親ねじ9の最終用量当接部(last−dose abutment)21を形成するためにさらなる構造を提供することができる。最終用量当接部21の機能については、後述する。
図4は、トリガ3およびトリガばね14が取り除かれた、図2による実施形態の中間セクションの切欠図である。図4は、溝20が駆動ディスク15のスプラインまたは突起に係合することによって親ねじ9を駆動ディスク15にどのように回転方向にロックすることができるかを示す。その代わりに、親ねじ9のスプラインは、駆動ディスク15の溝に係合することができる。親ねじ9と駆動ディスク15は、同時に回転することだけが可能になるように連結され、一方、駆動ディスク15に対する親ねじ9の軸方向運動は可能である。本体6に対する親ねじ9の螺旋運動を案内するように、ねじ付本体ウェブ22が提供される。親ねじ9のねじ山19が左回りである場合、螺旋運動は左回りである。この場合、遠位方向に見て駆動ディスク15の反時計回りの回転は、親ねじ9を遠位方向に螺旋状に前進させる。その代わりに、親ねじ9が右回りのねじ山19を備える場合、駆動ディスク15の時計回りの回転が、親ねじ9を遠位方向に前進させる。ねじ付本体ウェブ22が特に適しているが、その代わりに、本体6と親ねじ9との間のねじ係合は、本体6の別の部材または構成要素によって行うこともできる。図4は、数字スリーブ11の第1のねじ山34をさらに示し、それによって数字スリーブ11は親ねじ9にねじ係合される。第1のねじ山34は、たとえば、数字スリーブ11の遠位フランジ50の中心孔内に形成することができる。
図5は、図2による実施形態の近位セクションの切欠図である。ダイヤル7は、軸方向の束縛23と、本体6の内側のスリーブ24と、本体6の外側のボタン25とを含むが、ダイヤル7の他の形状も同様に適していることがある。軸方向の束縛23は、ダイヤル7の自由な回転を可能にしかつ並進運動を防止し、したがってダイヤル7を本体6に軸方向に束縛するように提供される。軸方向の束縛23は、ビード付きの縁を有するダイヤル7の円筒形の延長部によって形成することができ、この延長部は、たとえば図5に示すように、本体6の面取り部または筋の中に挿入される。したがって、ダイヤル7は、本体6から分離することなく回すことができる。この回転はダイヤルナット17へ伝達され、ダイヤルナット17は、たとえばダイヤル7のスリーブ24に回転方向にロックされ、特にスプライン連結される。ダイヤルナット17の軸方向運動は、後述するように、制限された範囲内で可能にされる。デバイスの使用者は、用量を設定および設定解除するために、ボタン25によってダイヤル7を回転させる。記載の実施形態では、ダイヤル7の時計回りの回転は設定される用量を増大させ、反時計回りの回転は設定される用量を減少させる。
図6は、機構の記載の実施形態の中間セクションの概略横断面図を示す。図6は、親ねじ9、数字スリーブ11、駆動ディスク15、中間スリーブ16、およびダイヤルナット17の相対的な位置を示し、ダイヤルナット17は、数字スリーブ11の内面上の当接部26によって近位方向(図6に示す配置内で右側)に軸方向に束縛される。当接部26は、たとえば、ダイヤルナット17の径方向ボス51に係合することができる。径方向ボス51はまた、ダイヤルナット17を中間スリーブ16に回転方向に結び付け、用量の設定中にはトルクを中間スリーブ16へ伝達し、設定された用量の取り消し中にはトルクと軸方向の力の両方を中間スリーブ16へ伝達するようなプロファイルを有する。したがって、中間スリーブ16は、逆進スリーブの機能を得る。
図7は、機構の遠位部分の切欠図である。横断面29は、本体6の実際の表面ではなく、横断面図によってのみ形成される仮想平面を表す。数字スリーブ11の遠位面上のラチェット歯27とすることができるラチェット機能は、駆動ディスク15上の対応する機能に係合する。ラチェット歯27の各々は、好ましくは2つの係合面を有し、これらの係合面は、本体6の軸に対して本質的に径方向に延び、逆の方位方向に傾斜しており、異なる勾配を有する。ラチェット歯27が係合されるとき、ラチェット歯27の対応する表面は接触している。異なる勾配は、数字スリーブ11と駆動ディスク15との間の単方向の回転方向連結を引き起こし、一方向の回転では、数字スリーブ11と駆動ディスク15が回転方向にロックされるが、逆方向の回転では、ラチェットを乗り越えることができる。記載の実施形態では、数字スリーブ11と駆動ディスク15は、数字スリーブ11が遠位方向に対して反時計回りに回転されるとき、回転方向にロックされる。弾性要素10は、本体6と駆動ディスク15との間に作用し、ラチェット機能の係合を維持するために近位方向に軸方向の力を駆動ディスク15に印加する。弾性要素10は、内側の本体面28によって支持されるつる巻きばねとすることができ、内側の本体面28は、たとえば、ねじ付本体ウェブ22の近位面とすることができる。
図8は、機構の連結された要素の切欠図である。中間スリーブ16は、数字スリーブ11にスプライン連結される。これは、数字スリーブ11の遠位フランジ50を通って突出する軸方向のボス32のスプライン係合31によって実現することができる。軸方向のボス32は、駆動ディスク15に当接し、したがって駆動ディスク15を軸方向に遠位方向へ押すような位置にある。任意の数のそのような軸方向のボス32が位置することができ、記載の実施形態では、4つの軸方向のボス32が位置する。図8はまた、親ねじ9とのねじ係合のために提供される数字スリーブ11の第1のねじ山34を数字スリーブ11の遠位フランジ50の中心孔内にどのように形成することができるかをはっきりと示す。
図9は、数字スリーブ11が取り除かれた、図7および図8に示す機構の一部のさらなる切欠図であり、さらなる単方向回転ギアまたはラチェットを形成する異なる傾きの接触面33、33’によるダイヤルナット17と中間スリーブ16との相互作用についてさらに説明する。図9の湾曲した矢印は、用量設定中のダイヤル7の時計回りの回転を示す。トルクは、ダイヤル7からダイヤルナット17とのスプライン係合を介して中間スリーブ16へ、急勾配を有するそれらの接触面33によって伝達される。数字スリーブ11は、上記のように、中間スリーブ16の軸方向のボス32が数字スリーブ11の遠位フランジ50の凹部に係合することによって実現することができる中間スリーブ16のスプライン係合のため、同時に回転させられる。数字スリーブ11が第1のねじ山34によって親ねじ9にねじ係合されるため、後述するように、親ねじ9が本体6に対して回転方向にロックされた状態で保たれるとき、数字スリーブ11の回転は数字スリーブ11の並進運動を生成する。
図10は、機構の要素上のねじ山の配置を示す切欠図である。数字スリーブ11は、第1のねじ山34によって親ねじ9にねじ連結され、第2のねじ山35によって窓配置の部材である摺動窓12にねじ連結される。固定窓4および摺動窓12は、窓配置を形成し、摺動窓12は、固定窓4の寸法内で可動である。摺動窓12の設計により、摺動窓12の運動が固定窓4の寸法内の並進運動に制限されるため、数字スリーブ11の回転は、摺動窓12の軸方向運動を生成する。上記の様々な係合の結果、ダイヤル7のスリーブ24の時計回りの回転は、ダイヤルナット17、中間スリーブ16、および数字スリーブ11の同時の時計回りの回転を生成し、左回りの第1のねじ山34は、親ねじ9が本体6に対して静止したままである限り、数字スリーブ11を近位方向に動かす。したがって、ダイヤル7のスリーブ24の反時計回りの回転は、ダイヤルナット17、中間スリーブ16、および数字スリーブ11の同時の反時計回りの回転を生成し、左回りの第1のねじ山34は、数字スリーブ11を遠位方向に動かす。第2のねじ山35はまた、第1のねじ山34が左回りである場合は左回りであり、第1のねじ山34が右回りである場合は右回りである。いずれにせよ、近位方向における数字スリーブ11の軸方向運動は、遠位方向における摺動窓12の軸方向運動を生成し、逆も同様である。したがって、数字スリーブ11に対する摺動窓12の動きの範囲は、どちらの要素によってカバーされる本体6に対する距離よりもかなり大きい。これは、小型デバイスにおけるこのタイプのディスプレイの実装を容易にする。
図11は、用量ダイヤル設定中の異なる状態における薬物送達デバイスの近位部分の半透視図を示す。図11Aは、用量がまだダイヤル設定されておらず、摺動窓12がその最も近位の位置にある状態を示す。湾曲した矢印に応じて、ダイヤル7のボタン25が時計回りに回されるとき、摺動窓12は、上部のまっすぐな矢印によって示すように、遠位方向に動き始め、数字スリーブ11は、下部のまっすぐな矢印によって示すように、近位方向に動き始める。図11Bは、用量が部分的にダイヤル設定され、摺動窓12が固定窓4を途中まで通過した状態を示す。数字スリーブ11と駆動ディスク15との間の係合が弾性要素10によって維持されることを見ることができる。図11Cは、最大用量がダイヤル設定され、摺動窓12がその最も遠位の位置にある状態を示す。弾性要素10は最大に延ばされているが、数字スリーブ11と駆動ディスク15との間の係合はそれでもなお維持される。
図12は、用量が設定されていない機構の状態に対する図7による機構の一部のさらなる切欠図である。数字スリーブ11上の径方向に延びる当接機能によって、用量終了止め具(end−of−dose stop)36を提供することができる。当接機能は、用量がダイヤル設定されていないとき、または取り消しが完了したとき、記載の実施形態では反時計回りである取り消し方向への回転を防止するために、スプラインまたは本体6の類似の機能に係合するように提供される。
投薬予定の用量は、固定窓4および摺動窓12を通して数字スリーブ11上に表示することができる。この目的のため、摺動窓12は、数字スリーブ11のうち、数字38の螺旋経路を備えることができる表面領域を表示し、螺旋のピッチは、数字スリーブ11および摺動窓12を連結する数字スリーブ11の第2のねじ山35のピッチに整合する。数字の経路は、たとえば、数字スリーブ11上に直接印刷することができ、または数字スリーブ11の周りに巻き付けられた印刷シートもしくは箔によって提供することができる。
図13は、最大用量が設定された機構の状態に対する図7による機構の一部のさらなる切欠図である。数字スリーブ11上の径方向に延びるさらなる当接機能によって、最大用量止め具(maximum−dose stop)37を提供することができる。最大用量がダイヤル設定されるとき、さらなる当接機能は、ダイヤル設定のこの状態で固定窓4の遠位端に接近する摺動窓12に当接することによって、数字スリーブ11の回転を止める。
設定された用量を示す数字スリーブ11上の数字38は、好ましくは、摺動窓12を通して表示される。固定窓4が全体として開いたままである場合でも、ディスプレイは、摺動窓12の領域に限ることができる。これは、固定窓4のみを通して見たときに数字スリーブ11上の数字を読めなくするのに十分なほど光路を歪ませるようなプロファイルを有する固定窓4の透明カバーを使用するによって実現することができる。摺動窓12は、設定された用量に対応する数字38が読め、摺動窓12の領域内にない他の数字が読めないままになることを確実にするために、固定窓4によって引き起こされる光学的歪みを補正するように設計される。摺動窓12は、別法または追加として、ディスプレイの文字寸法を増大させるために拡大作用を提供することができる。
図14は、薬物送達デバイスのそのようなディスプレイの一例を示す。固定窓4および摺動窓12を含むディスプレイの配置を、図14Aに示す。数字スリーブ11の数字は、開いた固定窓4内に見ることができるが、摺動窓12の枠縁内の数字のみを容易に読むことができる。これは、好ましくは相補型の表面構造を備える摺動窓12によって光学的に補償される固定窓4の透明カバーの歪ませる表面構造によって実現される。図14Bは、表面構造がたとえば複数の平行なリッジ39を含み、間に湾曲した谷が位置する波状の表面を形成する一実施形態を示す。固定窓4の構造化された表面に面する摺動窓12の表面は、対応するリッジを備え、これらのリッジは、固定窓4のリッジ39間に配置され、相補型の波状表面を形成する。リッジ39は、摺動窓12が固定窓4の上へ動き、対応する波状表面が互いに接触することを可能にするように、軸方向に配置される。リッジ39の数および形状は、所望の光学効果を得るように適用される。図14Cは、軸方向を横切る横断面内の固定窓4の透明カバーのさらなる実施形態を示す。この例では、リッジ39は、平滑に湾曲しているが、間の谷は平滑に湾曲していない。摺動窓12の相補型表面は、尖鋭なリッジ間に平滑に湾曲した溝を含む。その代わりに、湾曲したリッジを摺動窓12上に形成することができ、対応する溝および尖鋭なリッジを固定窓4の透明カバー上に形成することができる。これらの例は、摺動窓12が固定窓4に対して軸方向に動くことを可能にする任意の光学的に歪ませる形状の表面構造が適していることを示す。
図15は、ディスプレイのさらなる例を示す。この実施形態では、固定窓4の透明カバーは、軸方向を横切るV字状の横断面を有する歪みレンズ(distorting lens)40を形成する。歪みレンズ40は、V字状の歪みレンズ40の光学効果を補償するために相補型の形状を有する摺動窓12の外側の数字を歪ませる。したがって、摺動窓12の後ろの数字は歪まない。図15Cは、軸方向を横切る横断面内に3重のV字状の歪みレンズ40を有する固定窓4の透明カバーのさらなる実施形態を示す。これらの例は、摺動窓12が固定窓4に対して軸方向に動くことを可能にする任意の光学的歪みレンズ40が適していることを示す。
図16は、ディスプレイのさらなる例を示す。この実施形態では、固定窓4の透明カバーは、摺動窓12の領域の外側の数字を垂直方向に拡大する拡大レンズ41を形成する。拡大レンズ41の光学効果を補償し、読み取るべき数字に焦点を合わせるために、摺動窓12は、相補型の形状を有し、その結果、摺動窓12の後ろの数字は拡大されず、したがって歪まない。図16Cは、軸方向を横切る横断面内に拡大レンズ41を有する固定窓4の透明カバーのさらなる実施形態を示す。これらの例は、摺動窓12が固定窓4に対して軸方向に動くことを可能にする任意の光学的歪み拡大レンズ41が適していることを示す。
図17は、追加の詳細を含む図4による実施形態の中間セクションのさらなる切欠図である。トリガ3は、本体6に回転方向にロックされるが、遠位止め機能42と近位止め機能43との間を軸方向に並進運動することが自由である。トリガ機構が使用者によって動作されない限り、トリガ3のスプライン44は、駆動ディスク15の対応するスプライン45に係合し、したがって駆動ディスク15および駆動ディスク15に回転方向にロックされた親ねじ9の回転を防止する。したがって、スプライン44、45は、駆動ディスク15をトリガ3に解放可能に、特に回転方向にロックするロッキング機能を形成し、このロックは、後述するように、薬物送達のために解放される。トリガばね14は、本体6とトリガ3との間に作用し、駆動ディスク15との係合を維持するために近位方向に軸方向の力をトリガ3の遠位面に印加する。図17に示す状態で、トリガ3は遠位に動かされており、トリガばね14は圧縮されており、スプライン44、45は係合されていない。
図18は、機構の一実施形態の近位セクションの半透視図である。主ばね13はねじりばねであり、数字スリーブ11の回転による負荷を受けることができる。主ばね13の端部は、それぞれ数字スリーブ11およびばねキャップ18に固定される。数字スリーブ11に対する主ばね13の遠位締結具46およびばねキャップ18に対する主ばね13の近位締結具47を図18に示す。ばねキャップ18は、本体6に回転方向にロックされるが、好ましくは、主ばね13とともに軸方向に動くことが自由である。これは、軸方向に配置された溝またはスプライン48によって実現することができる。ばねキャップ18の自由な並進運動は、主ばね13の軸方向の延長が本質的に維持されることを可能にし、したがって所期のねじりチャージ中に主ばね13の圧縮によって引き起こされるはずの追加の歪みを回避するために好ましい。さらに、実際上のトルクは、負荷を受けた主ばね13が延ばされることなく解放されるときにより大きくなる。これは、用量設定および送達動作の以下の説明からより明らかになる。
図18はまた、数字スリーブ11の第2のねじ山35によって数字スリーブ11に係合された摺動窓12を示す。主ばね13は、好ましくは、機構が用量終了状態にあるときに数字スリーブ11にトルクを印加するように、組み立てるときに事前に巻かれている。用量を設定するためのダイヤル7の回転はまた、ダイヤルナット17、中間スリーブ16、および数字スリーブ11を本体6およびばねキャップ18に対して回転させ、主ばね13を巻き上げる。主ばね13に印加されるトルクは、ばねキャップ18を介して本体6によって近位端で反応される。遠位端では、トルクは、数字スリーブ11と駆動ディスク15との間のラチェット機能、特にラチェット歯27、および駆動ディスク15をトリガ3に連結するスプライン44、45を介して、トリガ3によって反応される。
用量の設定について、図19〜22に関連して次に説明する。図19は、図17および図18からの詳細を含む図11による実施形態の近位セクションの半透視図であり、図20は、対応する横断面図である。図19および図20は、用量終了止め具36が係合されたまま第1の用量を設定する準備ができた状態で送達されたときの薬物送達デバイスの最初の状態を示す。用量を設定するために、ダイヤル7がボタン25によって時計回りに回転させられ、その結果、数字スリーブ11も、図20の横断面図に示すように、上記の機構のさらなる部材によって同時に回転させられる。数字スリーブ11は、静止したままである親ねじ9とのそのねじ係合のため、近位方向に並進運動する。数字スリーブ11が回転するため、第2のねじ山35は、数字38の螺旋経路にわたって摺動窓12を遠位方向に動かし、その結果、摺動窓12の後ろに見ることができる数字38は、設定される用量に対応して変化する。数字スリーブ11の遠位端に位置するラチェット歯27は、駆動ディスク15上の対応する機能の上へ傾斜し、各単位設定に対する使用者への触覚および可聴フィードバックを生じさせる。数字スリーブ11と駆動ディスク15との間のラチェット機能は、ダイヤル7が解放されるときに主ばね13が数字スリーブ11をほどくことを防止する。
駆動ディスク15とトリガ3はどちらも、駆動ディスク15と数字スリーブ11との間のラチェット歯27の係合および駆動ディスク15とトリガ3を連結するスプライン44、45の係合を維持する弾性要素10およびトリガばね14のため、数字スリーブ11の軸方向の並進運動に整合する。トリガばね14は、トリガばね14が駆動ディスク15をトリガ3にロックされた状態で保つ傾向があるように、トリガ3に作用する。トリガ3は、用量の設定中に本体6に対して開始位置から終了位置へ動かされ、開始位置からの終了位置の距離は、設定される用量が増大するにつれて増大する。開始位置からのトリガ3の終了位置の距離は、特に、設定される用量に比例することができる。ダイヤル7が本体6に対して回転させられるにつれて、主ばね13にはねじりがチャージされる。ばねキャップ18は、主ばね13が数字スリーブ11の軸方向の並進運動に整合することを可能にするように、主ばね13を介して数字スリーブ11とともに並進運動する。
図21は、最大用量がダイヤル設定され、最大用量止め具37が係合された機構の状態に対する図19による半透視図であり、図22は、対応する横断面図である。使用者は、最大用量止め具37に到達するまで、引き続きダイヤルアップすることができる。ダイヤル設定動作中、トリガ3および駆動ディスク15は、軸方向に並進運動し、その結果、トリガ3のスプライン44は、ダイヤル設定が止められるまで、駆動ディスク15のスプライン45に係合されたままとなる。ばねキャップ18は、主ばね13の過負荷を防止するために、その近位位置の方へ並進運動させられる。薬物送達デバイス内で利用可能なほぼすべての用量が送達され、最終用量がダイヤル設定されるとき、親ねじ9の最終用量当接部21が数字スリーブ11に係合すると、ダイヤル7の回転が止められる。これは、後述するように、最大用量止め具37に到達する前に行うことができる。
図23および図24は、図4および図17からの詳細を含む機構の実施形態の中間セクションのさらなる切欠図であり、トリガ3は、見やすいように省略されている。図23および図24は、最終用量機能の動作について説明する。図23は、複数の用量が送達された後の機構を示し、デバイスは用量終了状態にある。親ねじ9の最終用量当接部21は、依然として、数字スリーブ11の対応する最終用量当接部49から距離をあけている。図24は、親ねじ9の最終用量当接部21が数字スリーブ11の最終用量当接部49に接触しているときに、用量がダイヤル設定されて、数字スリーブ11をデバイスの近位端の方へ螺旋状に動かしたときの機構の後の状態を示す。したがって、親ねじ9が回転方向にロックされるため、機構のさらなるダイヤルアップは防止され、最終用量当接部21、49の接触は、数字スリーブ11を時計回り方向に回転方向にロックする。
設定された用量の取り消しについて、図25〜27に関連して次に説明する。図25〜27は、用量取り消し動作中の機構の異なる状態に対する図9によるさらなる切欠図を示す。設定中の回転とは反対方向のダイヤル7の回転によって、設定された用量を取り消すことができる。記載の実施形態では、設定された用量の取り消しは、ダイヤル7の反時計回りの回転を伴い、ダイヤル7は、本体6に回転方向にロックされた中間スリーブ16に対してダイヤルナット17を回転させる。これは、中間スリーブ16がスプライン係合31によって数字スリーブ11に回転方向にロックされ、数字スリーブ11がラチェット歯27によって駆動ディスク15に単方向に回転方向にロックされ、駆動ディスク15がトリガ3を介して本体6に回転方向にロックされるためである。図25Aは、駆動ディスク15、中間スリーブ16、およびダイヤルナット17の位置を示し、図25Bは、湾曲した矢印によって示すダイヤル7の反時計回りの回転中の駆動ディスク15および数字スリーブ11の配置を示す。図26Aは、中間スリーブ16を遠位方向に押すことによって単方向回転ギアの傾斜した接触面33’にダイヤルナット17がどのように乗り上げるかを示す;ダイヤルナット17は、図6に関連して上記で説明したように、数字スリーブ11の当接部26によって近位方向に軸方向に束縛される。中間スリーブ16の軸方向のボス32は、駆動ディスク15を押して数字スリーブ11から係合解除させ、数字スリーブ11は、図26Bに示すように、反時計回りに回転することが自由になる。数字スリーブ11の回転は、負荷を受けた主ばね13のトルクによって加速される。これは、スプライン係合31によって数字スリーブ11に回転方向にロックされた中間スリーブ16を、ダイヤル7およびダイヤルナット17に対して反時計回りに回転させ、傾斜した接触面33’の上へ螺旋状に摺動させる。この結果、図27Aに示すように、急な接触面33が再び接触するまで、近位方向に戻る中間スリーブ16の軸方向運動が生じ、図27Bに示すように、数字スリーブ11および駆動ディスク15のラチェット機能は弾性要素10によって再び係合される。この場合も、数字スリーブ11は、反時計回りに回転することから防止される。ダイヤル7が使用者によって反時計回りに回転させられる限り、用量終了状態に到達し、用量終了止め具36が係合するまで、記載のプロセスが繰り返される。
用量送達について、図28〜33に関連して次に説明する。図28は、最大用量がダイヤル設定され、摺動窓12が単位の最大数を表示するときの投薬の開始時における機構の半透視図である。この例では、単位の最大数は80である。主ばね13は負荷を受けており、ばねキャップ18は、ダイヤル7のボタン25付近のその近位位置にある。トリガ3、駆動ディスク15、数字スリーブ11、中間スリーブ16、主ばね13、ばねキャップ18、および親ねじ9の配置を図29に示す。トリガばね14は延ばされているが、スプライン44、45によってトリガ3と駆動ディスク15との間の連結を維持する。
図28に示すように、トリガ3を本体6に対して遠位方向に並進運動させ、トリガばね14を圧縮させることによって、設定された用量が投薬される。これにより、トリガ3と駆動ディスク15との間のスプライン係合が解放され、負荷を受けた主ばね13によって回転させられる数字スリーブ11によって駆動されて、駆動ディスク15が回転することを可能にする。図29の横断面図は、図4に示す溝またはスプライン20によって駆動ディスク15が親ねじ9に回転方向にロックされるため、回転する駆動ディスク15がどのように親ねじ9を反時計回りに回すかを示す。たとえば、親ねじ9の左回りのねじ山19が、本体6のねじ山によって、特に図4に示すねじ付本体ウェブ22によって案内されるため、親ねじ9は、遠位方向に螺旋状に前進し、栓5を駆動し、その結果、たとえば、設定された用量が、レセプタクルから、特に薬剤カートリッジ1から排出される。ばねキャップ18は、遠位方向に並進運動し、その結果、主ばね13は延ばされない。主ばね13が延ばされると、チャージされたねじりの解放を打ち消すはずである。
主ばね13はまた、数字スリーブ11に作用するため、数字スリーブ11は、駆動ディスク15と同じ速度で反時計回りに回転する。数字スリーブ11と駆動ディスク15との間のラチェットは、これらの2つの部材が親ねじ9とともに並進運動し、主ばね13からのトルクの伝送を維持するため、係合したままである。数字スリーブ11の反時計回りの回転中、摺動窓12は近位方向に動き続け、それによってまだ投薬されていない用量の減少する量を示す一続きの数字38を表示する。機構内に提供される回転ロックは、中間スリーブ16、ダイヤルナット17、およびダイヤル7を薬物送達中に数字スリーブ11とともに反時計回りに回転させる。
図30は、用量のほぼ半分が投薬された機構の中間状態に対する図28による機構の半透視図を示す。図31は、図29による対応する横断面図を示す。摺動窓12は、近位方向に途中まで動いており、まだ投薬されていない40単位を表示する。親ねじ9は、遠位方向に動いており、ばねキャップ18とボタン25との間の距離が増大している。駆動ディスク15が投薬中に累進的に並進運動するため、使用者は、トリガ3を駆動ディスク15から係合解除された状態で保つために、トリガばね14をさらに圧縮することによって、トリガ3を遠位端へ移動させ続けなければならない。これは、用量が投薬され続けているというはっきりした触覚フィードバックを提供するが、栓5を動かすために必要とされる力にかかわらず、それでもなお必要とされる使用者の力は小さい。投薬中の任意の時点でトリガ3を解放することで、トリガばね14がトリガ3のスプライン44を付勢して駆動ディスク15の対応するスプライン45に係合させることを可能にし、駆動ディスク15、数字スリーブ11、および親ねじ9のさらなる回転を防止し、投薬を停止する。主ばね13による駆動ディスク15の回転は、数字スリーブ11が用量終了止め具36に接触するまで、または使用者がトリガ3を解放するまで、継続する。トリガ3は、用量の送達中に終了位置から開始位置の方へ動かされ、用量の送達中にトリガ3によってカバーされる距離は、設定された用量全体を送達するためにまだ送達されていない薬物の量が減少するにつれて増大する。用量の送達中にトリガ3によってカバーされる距離は、特に、送達された用量に比例することができる。
用量終了止め具36に到達するとき、用量送達は完了し、機構は、図32および図33に示す状態になる。トリガ3の動きは、送達された用量より大きい軸方向の距離52をカバーし、特に、それに応じてねじ係合が設計される場合、送達された用量に比例することができる。軸方向の距離52と送達された用量との間の比例関係は、たとえば、親ねじ9のねじ山19のピッチと数字スリーブ11の第1のねじ山34のピッチとの両方を一定にすることによって得ることができる。摺動窓12は、その近位位置にあり、まだ投薬されていないゼロ単位を表示する。ばねキャップ18は、ボタン25から最も遠いその遠位位置にあり、トリガばね14は圧縮される。親ねじ9は、栓5の並進運動位置に対応する並進運動位置にある。次に、上記と同じ動作によって別の用量を設定および送達することができるが、図19および図20による最初の状態は、図32および図33による機構の状態に置き換えられる。
機構は、たとえばカートリッジのようなレセプタクルからの薬剤を、使用者によって選択することができる複数の用量で送達するように動作される任意の薬物送達デバイス内で使用することができる。デバイスは使い捨てであり、再充填されることを意図しない。デバイスは、好ましくは、使用準備のできた完全に組み立てられた状態で使用者に送達される。薬物送達デバイスは、たとえばペン型デバイス、特に投薬される用量を投与するために針を使用するペン型注射器とすることができる。
主ばね13は、使用者が用量をダイヤル設定するときにチャージされるエネルギーを蓄積する働きをし、エネルギーは、デバイスがトリガ3の移動によって投薬するようにトリガされるまで、蓄積されたままである。個々の要件に適した任意の用量寸法を選択することができ、所定の単位のダイヤル設定された数字を表示することができる。機構は、ダイヤル設定動作を単に逆進させることによって、いかなる薬剤も投薬されることなく、用量の取り消しを許容する。用量を設定および投薬するために必要とされるトルクおよび力は、レセプタクル内で栓を動かすために必要とされる力に依存しない。トリガ3を作動させるために必要とされる力は小さく、特に器用さを損なった使用者にとって、顕著な人間工学的利点を提供する。機構は、投薬された薬剤の体積に比例する軸方向の距離52だけトリガ3が動くように設計することができる。用量送達の進行に関して、非常にはっきりした触覚および視覚フィードバックを使用者に提供することができ、したがって使用者が送達を非常に精密に制御することを可能にする。さらに、機構は、部材数が比較的少なく、したがって、コストの影響を受けやすいデバイスの適用分野にとって特に魅力的である。
1 薬剤カートリッジ
2 カートリッジホルダ
3 トリガ
4 固定窓
5 栓
6 本体
7 ダイヤル
8 支承部
9 親ねじ
10 弾性要素
11 インジケータ部材
12 可動窓
13 主ばね
14 トリガばね
15 駆動部材
16 中間スリーブ
17 ダイヤルナット
18 ばねキャップ
19 ねじ山
20 溝またはスプライン
21 親ねじの最終用量当接部
22 ねじ付本体ウェブ
23 軸方向の束縛
24 ダイヤルのスリーブ
25 ダイヤルのボタン
26 当接部
27 ラチェット歯
28 本体面
29 横断面
30 軸方向の当接部
31 スプライン係合
32 中間スリーブの軸方向のボス
33 急な接触面
33’ 傾斜した接触面
34 インジケータ部材の第1のねじ山
35 インジケータ部材の第2のねじ山
36 用量終了止め具
37 最大用量止め具
38 数字
39 リッジ
40 歪みレンズ
41 拡大レンズ
42 遠位止め機能
43 近位止め機能
44 トリガのスプライン
45 駆動部材のスプライン
46 主ばねの遠位締結具
47 主ばねの近位締結具
48 溝またはスプライン
49 インジケータ部材の最終用量当接部
50 インジケータ部材の遠位フランジ
51 ダイヤルナットの径方向ボス
52 軸方向の距離
2 カートリッジホルダ
3 トリガ
4 固定窓
5 栓
6 本体
7 ダイヤル
8 支承部
9 親ねじ
10 弾性要素
11 インジケータ部材
12 可動窓
13 主ばね
14 トリガばね
15 駆動部材
16 中間スリーブ
17 ダイヤルナット
18 ばねキャップ
19 ねじ山
20 溝またはスプライン
21 親ねじの最終用量当接部
22 ねじ付本体ウェブ
23 軸方向の束縛
24 ダイヤルのスリーブ
25 ダイヤルのボタン
26 当接部
27 ラチェット歯
28 本体面
29 横断面
30 軸方向の当接部
31 スプライン係合
32 中間スリーブの軸方向のボス
33 急な接触面
33’ 傾斜した接触面
34 インジケータ部材の第1のねじ山
35 インジケータ部材の第2のねじ山
36 用量終了止め具
37 最大用量止め具
38 数字
39 リッジ
40 歪みレンズ
41 拡大レンズ
42 遠位止め機能
43 近位止め機能
44 トリガのスプライン
45 駆動部材のスプライン
46 主ばねの遠位締結具
47 主ばねの近位締結具
48 溝またはスプライン
49 インジケータ部材の最終用量当接部
50 インジケータ部材の遠位フランジ
51 ダイヤルナットの径方向ボス
52 軸方向の距離
Claims (15)
- 本体(6)と、
用量を設定するように本体(6)に対して動かされるダイヤル(7)と、
該ダイヤル(7)に連結されたインジケータ部材(11)と
を含む薬物送達デバイス用の機構であって、
ダイヤル(7)の動きは、インジケータ部材(11)の螺旋運動を生成し、
インジケータ部材(11)に可動窓(12)が連結されることを特徴とする、前記機構。 - 単方向の回転ギアまたはラチェット(33、33’)をさらに含み、インジケータ部材(11)は、単方向の回転ギアまたはラチェット(33、33’)を介してダイヤル(7)に連結される、
請求項1に記載の機構。 - ダイヤル(7)は回転可能であり、一方向の回転でダイヤル(7)を回すことで、インジケータ部材(11)の螺旋運動を生成し、逆方向の回転でダイヤル(7)を回すことで、インジケータ部材(11)の螺旋運動を逆にする、請求項1または2に記載の機構。
- ダイヤル(7)は、本体(6)に軸方向にロックされかつ本体(6)に対して回転可能である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の機構。
- 可動窓(12)を含む窓配置(4、12)
をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の機構。 - 本体(6)内に固定窓(4)をさらに含み、該固定窓(4)および可動窓(12)は、窓配置を形成し、
可動窓(12)は、固定窓(4)の寸法内で可動である、
請求項5に記載の機構。 - 可動窓(12)は、インジケータ部材(11)の表面領域を表示する、
請求項5または6に記載の機構。 - 本体(6)は軸方向を画成し、軸方向における動きを含むインジケータ部材(11)の螺旋運動は、逆の軸方向におけるインジケータ部材(11)に対する可動窓(12)の動きを生成する、請求項5〜7のいずれか1項に記載の機構。
- 本体(6)は軸方向を画成し、軸方向における動きを含むインジケータ部材(11)の螺旋運動は、逆の軸方向における本体(6)に対する可動窓(12)の動きを生成する、請求項5〜8のいずれか1項に記載の機構。
- 可動窓(12)は、インジケータ部材(11)に係合される、請求項5〜9のいずれか1項に記載の機構。
- 可動窓(12)は、インジケータ部材(11)にねじ係合される、請求項10に記載の機構。
- インジケータ部材(11)上に数字(38)の螺旋経路をさらに含み、数字(38)の螺旋経路は、インジケータ部材(11)と可動窓(12)とを連結するねじ山(35)のピッチに整合するピッチを有する、
請求項11に記載の機構。 - 請求項1〜12のいずれか1項に記載の機構を含む薬物送達デバイス。
- 薬物送達デバイスはペン型デバイスである、請求項13に記載の薬物送達デバイス。
- 薬物送達デバイスは使い捨てのデバイスである、請求項13または14に記載の薬物送達デバイス。
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