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JP2016201405A - 炭化珪素半導体装置の製造方法 - Google Patents

炭化珪素半導体装置の製造方法 Download PDF

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泰典 折附
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泰典 折附
陽一郎 樽井
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陽一郎 樽井
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Abstract

【課題】製造プロセスを通しての炭化珪素(SiC)半導体層の表面の総後退量を一定に保つ。【解決手段】SiCエピタキシャル層1b上に第1の酸化膜を形成し、ドライエッチング法により当該第1の酸化膜をエッチングしてフィールド酸化膜8を形成した後、そのエッチングによるSiCエピタキシャル層1bの表面の後退量を測定する。その後、SiCエピタキシャル層1b上に第2の酸化膜として犠牲酸化膜またはゲート酸化膜9を形成する。第2の酸化膜を形成する際、SiCエピタキシャル層1bの表面が後退するが、その後退量は、第1の酸化膜のエッチングによるSiCエピタキシャル層1bの表面の後退量の測定結果に基づいて調整される。【選択図】図3

Description

本発明は、炭化珪素半導体装置の製造方法に関するものである。
近年、半導体材料として炭化珪素(SiC)を用いた半導体装置(炭化珪素半導体装置;以下「SiC半導体装置」ともいう)の開発が進んでいる。例えば、MOSFET(Metal-Oxide Semiconductor Field-Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などが、SiC半導体装置として実用化されつつある。
SiC半導体装置の製造では、例えば、フィールド酸化膜の形成工程、コンタクトホールの形成工程などにおいて、SiC半導体基板(SiC基板)上に形成した酸化膜のドライエッチングが行われる。その際、酸化膜をオーバーエッチするとSiC基板の表面が削られて後退するが、その表面の後退量(削れ量)は、エッチング装置の電極メンテナンスからの積算処理時間に応じて徐々に変化する。その理由は、エッチング装置の積算処理時間が長くなると、エッチング選択比に変化が生じるためである。本発明者の実験では、エッチング装置の積算処理時間が長くなると、SiC基板表面の後退量が大きくなり、それに伴って、しきい値電圧が高くなることが確認された。
下記の特許文献1には、エッチング処理される被処理体の寸法をスキャトロメトリー法で測定し、その測定値を予め設定された許容値と比較して、その比較結果に基づき、当該エッチング処理の継続または中断を決定する技術が開示されている。
特開2005−033187号公報
酸化膜のドライエッチングによるSiC基板表面の後退量が変化すると、SiC基板の表面部における不純物濃度が変化するため、SiC半導体装置のしきい値電圧やコンタクト抵抗などの特性にロット間でのバラツキが生じる。SiCは、Si(シリコン)と比較して不純物が拡散しにくい性質があり、不純物濃度プロファイルが急峻になりやすいため、この問題は特にSiC半導体装置に顕著に現れる。
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、製造プロセスを通しての炭化珪素半導体層の表面の総後退量を一定に保つことができる炭化珪素半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る炭化珪素半導体装置の製造方法は、炭化珪素半導体層上に第1の酸化膜を形成する工程と、ドライエッチング法により前記第1の酸化膜をエッチングする工程と、前記第1の酸化膜のエッチングによる前記炭化珪素半導体層の表面の後退量を測定する工程と、前記炭化珪素半導体層上に第2の酸化膜を形成する工程と、を備え、前記第2の酸化膜を形成する工程では、前記第2の酸化膜の形成によって生じる前記炭化珪素半導体層の表面の後退量が、前記第1の酸化膜のエッチングによる前記炭化珪素半導体層の表面の後退量の測定結果に基づいて調整される。
本発明によれば、第1の酸化膜のエッチングによる炭化珪素半導体層の表面の後退量に基づいて、第2の酸化膜の形成によって生じる炭化珪素半導体層の表面の後退量が調整されるため、それによって、製造プロセスにおける炭化珪素半導体層の表面の総後退量を調整できる。従って、炭化珪素半導体層の表面の総後退量を一定に維持することが可能である。その結果、SiC半導体装置の特性にバラツキが生じることを抑えることができる。
本発明に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を説明するための工程図である。 本発明に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を説明するための工程図である。 本発明に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を説明するための工程図である。 本発明に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を説明するための工程図である。 本発明に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を説明するための工程図である。 本発明に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を説明するための工程図である。 本発明に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を説明するための工程図である。
<実施の形態1>
本発明の実施の形態1に係る炭化珪素半導体装置(SiC半導体装置)の製造方法を、図1〜図7を参照しつつ説明する。ここでは、SiC半導体装置の例としてMOSFETを示す。
まず、n型のSiC基板1aの上にn型のSiCエピタキシャル層1b(炭化珪素半導体層)を成長させて成るSiCエピタキシャル基板1を用意する。そして、SiCエピタキシャル層1bの表層部に、選択的なイオン注入により不純物を注入することによって、図1のように、p型のウェル領域3、p型のコンタクト領域4、n型のソース領域5およびp型のガードリング6をそれぞれ形成する。図2は、このときのセル領域(MOSFETセルの形成領域)の拡大図であり、1つのユニットセルに対応する部分が示されている。
セル領域に形成したウェル領域3、コンタクト領域4およびソース領域5は、MOSFETセルを構成することとなる。図2のように、ソース領域5は、ウェル領域3内の表層部に形成され、コンタクト領域4はソース領域5を貫通してウェル領域3に達するように形成される。ソース領域5に隣接するウェル領域3の部分(SiCエピタキシャル層1bの表層部のn型領域とソース領域5との間の部分)が、MOSFETのチャネルが形成されるチャネル領域3aとなる。
一方、ガードリング6は、セル領域を囲む終端領域に形成される。なお、図1の例において、セル領域の外周部(終端領域の内周部)に形成されたウェル領域3内には、ソース領域5が形成されておらず、コンタクト領域4のみが形成されており、MOSFETセルを構成していない。これらは、ガードリング6と同様に電界を緩和するのに役立っている。
上記のイオン注入工程の後、SiCエピタキシャル基板1に対し、活性化アニールを行う。それにより、イオン注入された不純物が活性化されると共に、イオン注入時に生じた結晶欠陥が修復される。
次に、SiCエピタキシャル層1b上の全面にフィールド酸化膜8(図3参照)の材料としてのシリコン酸化膜(第1の酸化膜)を成膜し、その上にセル領域の上方を開口したレジスト7を形成する。そして、レジスト7をマスクにするドライエッチングにより、セル領域のシリコン酸化膜を除去して、セル領域のSiCエピタキシャル層1bを露出する開口を形成する。それにより、図3のように、終端領域を覆うフィールド酸化膜8が形成される。
その後、例えばスキャトロメトリー法などの光学的手法の形状測定法により、SiCエピタキシャル層1b表面の後退量(削れ量)を測定する。このとき測定される後退量は、フィールド酸化膜8の形成工程でのシリコン酸化膜のドライエッチングによる後退量である。
続いて、セル領域のSiCエピタキシャル層1b表面に、犠牲酸化処理を行う。つまり、SiCエピタキシャル層1bの表面に犠牲酸化膜(第2の酸化膜)を形成した後、その犠牲酸化膜をウェットエッチングにより除去する。犠牲酸化膜の厚さは、先に測定したSiCエピタキシャル層1b表面の後退量に基づいて、製造プロセス全体を通してのSiCエピタキシャル層1b表面の総後退量が所望の値になるように調整される。つまり、フィールド酸化膜8の形成工程でのSiCエピタキシャル層1b表面の後退量が既定値よりも大きければ、その分だけ犠牲酸化膜を薄くして、犠牲酸化膜の形成によって生じるSiCエピタキシャル層1b表面の後退量を抑える。逆に、フィールド酸化膜8の形成工程でのSiCエピタキシャル層1b表面の後退量が既定値よりも小さければ、その分だけ犠牲酸化膜を厚くして、犠牲酸化膜の形成によって生じるSiCエピタキシャル層1b表面の後退量を大きくする。なお、犠牲酸化膜を除去するウェットエッチングでは、酸化されていない部分のSiCエピタキシャル層1bは除去されないので、犠牲酸化処理の全体を通して生じるSiCエピタキシャル層1b表面の後退量は、犠牲酸化膜の厚さによって規定される。
以降の工程はユニットセルの部分のみを示す図を参照して説明する。犠牲酸化処理の後、図4のように、ゲート酸化膜9(図7参照)の材料としてのシリコン酸化膜9aをSiCエピタキシャル層1b上の全面に形成する。続いて、図5のように、例えばポリシリコンを材料とするゲート電極10をシリコン酸化膜9a上に形成し、その上を層間絶縁膜11で覆う。
次に、レジスト(不図示)をマスクにした選択的なドライエッチングより、層間絶縁膜11およびシリコン酸化膜9aをエッチングして、図6のように、層間絶縁膜11およびシリコン酸化膜9aを貫通してSiCエピタキシャル層1b(コンタクト領域4およびソース領域5)に達するコンタクトホール12を形成する。
その後、図7のように、コンタクトホール12の底部にシリサイド層13を形成し、コンタクトホール12内を含む層間絶縁膜11上にソース電極14を形成する。さらに、SiC基板1aの底面にドレイン電極15を形成する。図示は省略するが、さらに、ゲート電極10に接続するパッドや、SiCエピタキシャル基板1上を覆う保護膜などを形成することで、MOSFETが完成する。
実施の形態1に係るSiC半導体装置の製造方法によれば、フィールド酸化膜8の形成工程でのSiCエピタキシャル層1b表面の後退量に基づき、SiCエピタキシャル層1bの犠牲酸化工程での後退量を調整することにより、製造プロセス全体を通してのSiCエピタキシャル層1b表面の総後退量が一定に保たれる。その結果、チャネル領域3aを含むSiCエピタキシャル層1b表面部の不純物濃度におけるロット間のバラツキが低減され、しきい値電圧のバラツキを低減できる。また、コンタクトホール12の形成領域におけるSiCエピタキシャル層1b表面の総後退量のバラツキが抑えられることから、ソース電極14とコンタクト領域4およびソース領域5との間のコンタクト抵抗のバラツキも抑制される。
また、SiCエピタキシャル層1b表面の後退量の測定が必要となるが、SiCエピタキシャル層1bがダメージを受けるような工程を追加することなく、SiCエピタキシャル層1b表面の総後退量を調整することが可能である(例えば、SiCエピタキシャル層1b表面の後退量を調整するための追加エッチングを行うと、SiCエピタキシャル基板1が受けるダメージが増大する)。さらに、SiCエピタキシャル層1b表面の後退量の測定に、光学的な手法を用いているため、後退量の測定を非破壊で行うことができる。
以上では、SiC半導体装置の例としてMOSFETを示したが、本発明はIGBTにも適用可能である。すなわち、上記したMOSFETの製造方法に対して、SiC基板1aをp型にする、あるいはSiC基板1aの裏面にp型の半導体層を形成することによって、IGBTを作製することができる。
<実施の形態2>
実施の形態1では、酸化膜のドライエッチングによるSiCエピタキシャル層1b表面の総後退量を調整する目的で、犠牲酸化膜の形成に伴うSiCエピタキシャル層1b表面の後退量を調整したが、実施の形態2では、それと同じ目的で、ゲート酸化膜9の材料であるシリコン酸化膜9aの形成に伴うSiCエピタキシャル層1b表面の後退量を調整する。
実施の形態2では、シリコン酸化膜のドライエッチングを行ってフィールド酸化膜8を形成する工程(図3)の後に、SiCエピタキシャル層1b表面の後退量を測定する工程までは、実施の形態1と同様である。しかし、その測定結果は、ゲート酸化膜9の材料であるシリコン酸化膜9aの形成に伴うSiCエピタキシャル層1b表面の後退量に反映させる(つまり、実施の形態2では、シリコン酸化膜9aが第2の酸化膜となる)。すなわち、実施の形態2では、シリコン酸化膜9aの形成工程(図4)において、製造プロセス全体を通してのSiCエピタキシャル層1b表面の総後退量が所望の値になるように、シリコン酸化膜9aの形成に伴うSiCエピタキシャル層1b表面の後退量が調整される。
具体的には、シリコン酸化膜9aの形成を、熱酸化法とCVD(Chemical Vapor Deposition)法とを組み合わせて行い、シリコン酸化膜9aを熱酸化法で形成する厚さとCVD法で形成する厚さとの比率を調整する。例えば、フィールド酸化膜8の形成工程でのSiCエピタキシャル層1b表面の後退量が既定値よりも大きければ、その分だけ熱酸化法を用いる比率を下げてシリコン酸化膜9aを形成し、シリコン酸化膜9aの形成によって生じるSiCエピタキシャル層1b表面の後退量を小さくする。逆に、フィールド酸化膜8の形成工程でのSiCエピタキシャル層1b表面の後退量が既定値よりも小さければ、その分だけ熱酸化法を用いる比率を上げてシリコン酸化膜9aを形成し、シリコン酸化膜9aの形成によって生じるSiCエピタキシャル層1b表面の後退量を小さくする。それにより、SiCエピタキシャル層1b表面の総後退量を一定にできる。なお、シリコン酸化膜9aの厚さが変わると、ゲート酸化膜9の厚さが変わり、しきい値電圧等のデバイス特性が変わってしまうため、熱酸化法とCVD法の比率を変えてもシリコン酸化膜9aの厚さは変わらないようにすることが好ましい。
その後は、実施の形態1で図5〜図7を用いて説明したものと同様の工程が行われることによって、MOSFETが完成する。
実施の形態2に係るSiC半導体装置の製造方法によれば、フィールド酸化膜8の形成工程でのSiCエピタキシャル層1b表面の後退量に基づき、ゲート酸化膜9の材料となるシリコン酸化膜9aの形成に伴うSiCエピタキシャル層1b表面の後退量を調整することにより、製造プロセス全体を通してのSiCエピタキシャル層1b表面の総後退量が一定に保たれる。その結果、チャネル領域3aを含むSiCエピタキシャル層1b表面部の不純物濃度におけるロット間のバラツキが低減され、しきい値電圧のバラツキを低減できる。また、コンタクトホール12の形成領域におけるSiCエピタキシャル層1b表面の総後退量のバラツキが抑えられることから、ソース電極14とコンタクト領域4およびソース領域5との間のコンタクト抵抗のバラツキも抑制できる。
実施の形態2でSiCエピタキシャル層1bの犠牲酸化処理を行う場合には、実施の形態1の技術を組み合わせて、犠牲酸化膜の形成に伴うSiCエピタキシャル層1b表面の後退量とシリコン酸化膜9aの形成に伴うSiCエピタキシャル層1b表面の後退量の両方を調整することにより、SiCエピタキシャル層1b表面の総後退量が一定になるようにしてもよい。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 SiCエピタキシャル基板、1a SiC基板、1b SiCエピタキシャル層、3 ウェル領域、3a チャネル領域、4 コンタクト領域、5 ソース領域、6 ガードリング、7 レジスト、8 フィールド酸化膜、9 ゲート酸化膜、9a シリコン酸化膜、10 ゲート電極、11 層間絶縁膜、12 コンタクトホール、13 シリサイド層、14 ソース電極、15 ドレイン電極。

Claims (7)

  1. 炭化珪素半導体層上に第1の酸化膜を形成する工程と、
    ドライエッチング法により前記第1の酸化膜をエッチングする工程と、
    前記第1の酸化膜のエッチングによる前記炭化珪素半導体層の表面の後退量を測定する工程と、
    前記炭化珪素半導体層上に第2の酸化膜を形成する工程と、
    を備え、
    前記第2の酸化膜を形成する工程では、前記第2の酸化膜の形成によって生じる前記炭化珪素半導体層の表面の後退量が、前記第1の酸化膜のエッチングによる前記炭化珪素半導体層の表面の後退量の測定結果に基づいて調整される
    ことを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  2. 前記第2の酸化膜の形成によって生じる前記炭化珪素半導体層の表面の後退量は、前記炭化珪素半導体装置の製造プロセス全体を通しての前記炭化珪素半導体層の表面の総後退量が予め定められた値になるように調整される
    請求項1に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  3. 前記炭化珪素半導体層の表面の後退量の測定は、光学的手法によって行われる
    請求項1または請求項2に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  4. 前記第1の酸化膜は、フィールド酸化膜である
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  5. 前記第2の酸化膜は、犠牲酸化膜である
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  6. 前記第2の酸化膜は、ゲート酸化膜である
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  7. 前記ゲート酸化膜は、熱酸化法とCVD法とを組み合わせて形成される
    請求項6に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
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