JP2016137797A - 操舵装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハウジング内部の限られた軸方向スペースにおいてブッシュの軸方向寸法を大きく取ることにより、ラック軸を安定して保持する。
【解決手段】ピニオン軸と、ラック軸6と、ラック軸6の端部に形成されたラックエンド7と、ラック軸6を収容するハウジング9と、ハウジング9に対しラック軸6を摺動自在に支承するブッシュ10と、を備える操舵装置であって、ブッシュ10は、ラック軸6の外周面6Bに摺接する摺接部13を有した筒状の弾性部材11と、弾性部材11よりも高剛性の材料で成形され、弾性部材11に外嵌されるカラー12と、を備え、弾性部材11の一端部は、ラックエンド7と突き当たったときに弾性変形するように、カラー12の一端部よりもラックエンド7側に突出している。
【選択図】図2
【解決手段】ピニオン軸と、ラック軸6と、ラック軸6の端部に形成されたラックエンド7と、ラック軸6を収容するハウジング9と、ハウジング9に対しラック軸6を摺動自在に支承するブッシュ10と、を備える操舵装置であって、ブッシュ10は、ラック軸6の外周面6Bに摺接する摺接部13を有した筒状の弾性部材11と、弾性部材11よりも高剛性の材料で成形され、弾性部材11に外嵌されるカラー12と、を備え、弾性部材11の一端部は、ラックエンド7と突き当たったときに弾性変形するように、カラー12の一端部よりもラックエンド7側に突出している。
【選択図】図2
Description
本発明は、操舵装置に関する。
車両等のステアリング装置では、ステアリングホイールなどの操舵部からの操舵力の入力を受ける入力部と、操舵力の伝達を受けて車輪などの被操舵部へと操舵力を伝達する出力部とが設けられる。一般にステアリング装置は、入力部から出力部への力の伝達機構として、ピニオン軸と、このピニオン軸のピニオンと接続するラックを有するラック軸とを有するラックアンドピニオン機構が用いられる。
このラックアンドピニオン機構において、ピニオン軸と噛み合うラック軸の離反を抑えたり、ラック軸とハウジングとの干渉防止のために、ラック軸を軸方向にガイドするブッシュが使用されることがある。このブッシュは、例えば樹脂製であり、ラック軸を収容するハウジングや、ハウジングに設けられた円筒状のラックストッパー部に形成された溝部に嵌め込まれて設けられる(例えば、特許文献1参照)。
従来のブッシュ周りの構造では次のような問題がある。ピニオン軸とラック軸の離反防止やラック軸とハウジングとの干渉防止を効果的に発揮するためには、ブッシュを、ラック軸とピニオン軸との噛合点からできるだけ離れた位置に配置し、ラック軸を受けるブッシュの軸方向寸法を大きく取ることが望ましい。ここで、一般にラック軸の端部には大径のラックエンドが形成され、ハウジングの端部にはラックエンドを当接させるためのストッパが設けられている。ストッパは、ラックエンドが当接した際の打音を生じさせない等の目的で弾性部材から構成されている。そして従来、このストッパがブッシュの隣に存在する分、ブッシュの軸方向寸法を大きく取りづらいという問題がある。
本発明は、このような課題を解決するために創作されたものであり、ハウジング内部の限られた軸方向スペースにおいてブッシュの軸方向寸法を大きく取ることにより、ラック軸を安定して保持できる操舵装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は、ピニオン軸と、前記ピニオン軸に噛合するラック軸と、前記ラック軸の端部に形成され、ラック軸の外径よりも大径のラックエンドと、前記ラック軸を収容するハウジングと、前記ハウジングに対し前記ラック軸を摺動自在に支承するブッシュと、を備える操舵装置であって、前記ブッシュは、前記ラック軸の外周面に摺接する摺接部を有した筒状の弾性部材と、前記弾性部材よりも高剛性の材料で成形され、前記弾性部材に外嵌されるカラーと、を備え、前記弾性部材の一端部は、前記ラックエンドと突き当たったときに弾性変形するように、前記カラーの一端部よりも前記ラックエンド側に突出していることを特徴とする。
この操舵装置によれば、ラックエンドが弾性部材の一端部に突き当たると、一端部はカラーの一端部から突出していることから、弾性部材の一端部が軸心方向に効果的に圧縮されて径方向に弾性変形する。これにより、ラックエンドから受ける衝突荷重を効率良く緩衝できる。
従来では、ブッシュと、ゴム材からなるストッパとが軸心方向に直列して配置されていたので、ブッシュの軸方向寸法を大きく取りづらいという問題があった。これに対して、本発明のブッシュは、ラック軸の支承機能と、ラックエンドが突き当たった際の衝突荷重の緩衝機能との両方を兼ね備えているので、従来に比して、ブッシュの軸方向寸法を大きくとれる。したがって、ラック軸の軸方向の支承範囲が長くなり、ラック軸を安定して保持できる。
従来では、ブッシュと、ゴム材からなるストッパとが軸心方向に直列して配置されていたので、ブッシュの軸方向寸法を大きく取りづらいという問題があった。これに対して、本発明のブッシュは、ラック軸の支承機能と、ラックエンドが突き当たった際の衝突荷重の緩衝機能との両方を兼ね備えているので、従来に比して、ブッシュの軸方向寸法を大きくとれる。したがって、ラック軸の軸方向の支承範囲が長くなり、ラック軸を安定して保持できる。
前記弾性部材の一端部には、径外方向に延びるフランジ部を形成してもよい。
また、前記弾性部材の他端部は、前記カラーの他端部に径内方向に延びるように形成されたカラーフランジ部に当接するようにしてもよい。
また、前記弾性部材の一端部が弾性変形したとき、前記摺接部に、前記ラック軸を前記ピニオン軸に押し付ける押し付け力が生じるようにしてもよい。
また、前記摺接部は、前記弾性部材の円周方向に間隔を空けて不連続に形成されているようにしてもよい。
また、前記摺接部は、前記ラック軸の外周面の接線方向に沿う平面として形成されてもよい。
本発明によれば、従来に比して、ブッシュの軸方向寸法を大きくとれるので、ラック軸の軸方向の支承範囲が長くなり、ラック軸を安定して保持できる。
「第1実施形態」
本実施形態に係る操舵装置1は、車両に搭載されて、車両の操舵輪を操舵する装置である。図1に示すように、操舵装置1は、運転者が操作するステアリングホイール2と、ステアリングホイール2と一体で回転するステアリング軸3と、ステアリング軸3の下端に連結されたトーションバー4と、トーションバー4の下端に連結され、下端にピニオンを有するピニオン軸5と、前記ピニオンに噛合するラック6A(図3)を有するラック軸6と、を備えている。また、操舵装置1は、ラック軸6の両端に形成されたラックエンド7、7と、そのラックエンド7、7に支持されたラックエンドスタッド8、8と、ラック軸6を収容するハウジング9と、を備えている。ラックエンドスタッド8、8のそれぞれには図示しない操舵輪が連結されている。運転手がステアリングホイール2を操作すると、ピニオン軸5に噛合したラック軸6が左右方向に移動し、操舵輪が操舵される。ラック軸6は軸心O1を中心とする断面円形の軸部材である。なお、以下では、ラック6A(図3)が車両前方に向いて形成されているものとして説明する。
本実施形態に係る操舵装置1は、車両に搭載されて、車両の操舵輪を操舵する装置である。図1に示すように、操舵装置1は、運転者が操作するステアリングホイール2と、ステアリングホイール2と一体で回転するステアリング軸3と、ステアリング軸3の下端に連結されたトーションバー4と、トーションバー4の下端に連結され、下端にピニオンを有するピニオン軸5と、前記ピニオンに噛合するラック6A(図3)を有するラック軸6と、を備えている。また、操舵装置1は、ラック軸6の両端に形成されたラックエンド7、7と、そのラックエンド7、7に支持されたラックエンドスタッド8、8と、ラック軸6を収容するハウジング9と、を備えている。ラックエンドスタッド8、8のそれぞれには図示しない操舵輪が連結されている。運転手がステアリングホイール2を操作すると、ピニオン軸5に噛合したラック軸6が左右方向に移動し、操舵輪が操舵される。ラック軸6は軸心O1を中心とする断面円形の軸部材である。なお、以下では、ラック6A(図3)が車両前方に向いて形成されているものとして説明する。
ラックエンド7は、ラックエンド7に形成された雄ねじ部(図示せず)とラック軸6の端面に形成された雌ねじ部(図示せず)との螺合によって、ラック軸6の端部に形成されている。ラックエンド7は、ラックエンドスタッド8に設けられたボール8Aを回転自在に内包しており、ラックエンドスタッド8がラック軸6に対し折れ曲がり自在となっている。
ラックエンド7は、軸心O1を中心とし、ラックエンドスタッド8との連結側(車幅方向外側)が球面状に形成された略円柱形状を呈している。ラックエンド7の外径はラック軸6の外径よりも大径である。したがって、ラックエンド7の車幅方向内側には、環状のラックエンド端面7Aが形成される。
ハウジング9は、車幅方向に長尺で、両端が開口形成された筒状の筺体部材である。ハウジング9の端部周りの内周面は、車幅方向内側寄りから順に、ラック軸6の外周面6Bよりも若干大径の小径内周面9A、小径内周面9Aよりも大径の中径内周面9B、中径内周面9Bよりも大径、かつラックエンド7の外径よりも大径の大径内周面9Cを有するように形成されている。小径内周面9Aと中径内周面9Bとの間には環状の段差面9Dが形成され、中径内周面9Bと大径内周面9Cとの間には環状の段差面9Eが形成されている。中径内周面9Bは、後記するブッシュ10を内嵌固定する面である。大径内周面9Cで囲まれた空間Sは、車幅方向内側に移動したラックエンド7を収容する。
「ブッシュ10」
操舵装置1はブッシュ10を備えている。ブッシュ10は、ハウジング9に対しラック軸6を摺動自在に支承する機能と、ラックエンド7に突き当たることでラック軸6の移動を規制し、かつ突き当たり時に生じた衝突荷重を緩衝する機能とを備えている。
以下、図1に示す左右のブッシュ10の内で左側のブッシュ10について説明するが、右側のブッシュ10の構造も左側と同様である。
操舵装置1はブッシュ10を備えている。ブッシュ10は、ハウジング9に対しラック軸6を摺動自在に支承する機能と、ラックエンド7に突き当たることでラック軸6の移動を規制し、かつ突き当たり時に生じた衝突荷重を緩衝する機能とを備えている。
以下、図1に示す左右のブッシュ10の内で左側のブッシュ10について説明するが、右側のブッシュ10の構造も左側と同様である。
図2ないし図4を参照して、ブッシュ10は、ラック軸6の外周面6Bに摺接する摺接部13を有した筒状の弾性部材11と、弾性部材11の材料よりも高剛性の材料で成形され、弾性部材11に外嵌される筒状のカラー12と、を備えている。
弾性部材11は、軸心O1を中心とし、両端が開口形成された筒状の部材である。弾性部材11は、例えばゴム材により成形されている。弾性部材11の内周面11Aには、円周方向に間隔を空けて径内方向に突出する複数(図2では3つ)の凸部14が形成されている。凸部14は、軸心O1方向から見て、軸心O1に向けて幅狭となる略台形の断面形状を呈している。軸心O1に対向する凸部14の頂面は、ラック軸6の外周面6Bの接線方向に沿う平面として形成されている。この凸部14の頂面が前記摺接部13を構成する。凸部14は、概ね弾性部材11の軸方向長さの全長にわたり形成されている。ただし、弾性部材11の左端(一端)11B側においては、左端11Bの若干手前までの形成範囲となっている。これは、ラックエンド7と突き当たったときに、弾性部材11の左端11B周りを効果的に弾性変形させて、緩衝機能を向上させるためである。
凸部14Aは、軸心O1を挟んでラック6Aと反対に配置されている。凸部14Bおよび凸部14Cは凸部14Aに対してそれぞれ90度の間隔を空けて配置されている。すなわち、凸部14は、ピニオン軸5側には形成されていない。ただし、凸部14の数は複数であれば3つに限定されず、2つ或いは4つ以上でもよい。また、凸部14の円周方向の配置間隔も90度間隔に限定されない。
カラー12は、軸心O1を中心とし、両端が開口形成された筒状の部材である。カラー12の右端(他端)12Bには、径内方向に延びるように形成されたカラーフランジ部15が形成されている。カラーフランジ部15の内径部は、ラック軸6の外周面6Bと干渉しない程度の内径寸法となっている。カラー12は、前記したように弾性部材11の材料よりも高剛性の材料で成形されており、たとえば合成樹脂材料や金属樹脂材料等により成形されている。「高剛性の材料」とは、外力を受けた際に変形に抵抗する程度が強い材料をいい、つまり変形しにくい材料である。カラー12の材質として、弾性部材11よりも高剛性のゴム材(硬質ゴム)としてもよい。
弾性部材11は、軸方向において右端11Cがカラー12のカラーフランジ部15に突き当たるようにしてカラー12に内嵌される。弾性部材11の左端11Bは、カラー12の左端(一端)12Aよりも左方(ラックエンド7側)に突出している。弾性部材11は、カラー12に対し、圧入固定や接着材を用いた固定等により、固定されている。
カラー12は、ハウジング9の中径内周面9Bに内嵌される。右端12Bは段差面9Dに突き当てられる。左端12Aは段差面9Eとほぼ面一状に位置している。なお、カラー12は、圧入により中径内周面9Bに内嵌されるか、或いは、図示しないサークリップ等により左方への抜け止めがなされている。
「作用」
ブッシュ10は、予め弾性部材11とカラー12とが組み付けられた状態で、ハウジング9に取り付けられる。
ハウジング9に取り付けられた状態において、ブッシュ10は、弾性部材11に形成された複数の凸部14の摺接部13により、ラック軸6を摺動自在に支承する。通常時、凸部14は非圧縮状態である。摺接部13は、軸心O1周りの円周方向に間隔を空けて不連続に形成されることとなるため、摺動面積が減り、ラック軸6に対する摺動抵抗の低下と摺動音の抑制を図ることができる。本実施形態のように、摺接部13を、ラック軸6の外周面6Bの接線方向に沿う平面として形成すれば、摺接部13と外周面6Bとの接触部を、図3のように軸心O1方向から見てほぼ点接触にさせることができ、摺動抵抗をより低減できる。
ブッシュ10は、予め弾性部材11とカラー12とが組み付けられた状態で、ハウジング9に取り付けられる。
ハウジング9に取り付けられた状態において、ブッシュ10は、弾性部材11に形成された複数の凸部14の摺接部13により、ラック軸6を摺動自在に支承する。通常時、凸部14は非圧縮状態である。摺接部13は、軸心O1周りの円周方向に間隔を空けて不連続に形成されることとなるため、摺動面積が減り、ラック軸6に対する摺動抵抗の低下と摺動音の抑制を図ることができる。本実施形態のように、摺接部13を、ラック軸6の外周面6Bの接線方向に沿う平面として形成すれば、摺接部13と外周面6Bとの接触部を、図3のように軸心O1方向から見てほぼ点接触にさせることができ、摺動抵抗をより低減できる。
そして、図2(b)に示すように、ラックエンド7のラックエンド端面7Aが弾性部材11の左端11Bに突き当たると、左端11Bはカラー12の左端12Aから突出していることから、左端11Bが軸心O1方向に効果的に圧縮されて径方向に弾性変形する。これにより、ラックエンド7から受ける衝突荷重を効率良く緩衝できる。
ラックエンド7からの衝突荷重により、弾性部材11には軸心O1方向に沿う圧縮力がかかる。この圧縮力を受けて弾性部材11は径方向に弾性変形しようとする。この内、図3に示すように、径内方向に弾性変形しようとする力F1〜F3が突部14の摺接部13を介してラック軸6を押圧する力として作用する。本実施形態の場合、力F2と力F3とは互いに相殺され、力F1がラック軸6のラック6Aをピニオン軸5のピニオンに押し付けるように作用する。
ここで、ラックエンド7がブッシュ10に大きな衝突荷重で突き当たったときには、ラック6Aとピニオンとには互いに離反する力が生じ、ラック6Aとピニオンとの間に打音が発生しやすい。これに対し、力F1がラック軸6のラック6Aをピニオン軸5のピニオンに押し付けるように作用するので、ラック6Aとピニオンとの噛合が良好に維持され、打音を抑制できる。
以上のように、ブッシュ10を、弾性部材11と、弾性部材11よりも高剛性の材料で成形され、弾性部材11に外嵌するカラー12とを備える構成とすれば、ハウジング9に対するブッシュ10の取り付けは、高剛性のカラー12をハウジング9に嵌め込む作業で済む。したがって、弾性部材11のような比較的柔らかいゴム材をハウジング9に嵌め込む作業に比して嵌め込み作業をスムーズに行える。
従来では、ブッシュと、ゴム材からなるストッパとが軸心O1方向に直列して配置されていたので、ブッシュの軸方向寸法を大きく取りづらいという問題があった。これに対して、本発明のブッシュ10は、ラック軸6の支承機能と、ラックエンド7が突き当たった際の衝突荷重の緩衝機能との両方を兼ね備えているので、従来に比して、ブッシュ10の軸方向寸法を大きくとれる。したがって、ラック軸6の軸方向の支承範囲が長くなり、ラック軸6を安定して保持できる。
「第2実施形態」
図5を参照して第2実施形態を説明する。第2実施形態は、弾性部材11の左端11Bに、径外方向に延びるフランジ部16を形成した形態である。その他の構成は、第1実施形態と同じであるため、同じ符号を付してその説明は省略する。
図5を参照して第2実施形態を説明する。第2実施形態は、弾性部材11の左端11Bに、径外方向に延びるフランジ部16を形成した形態である。その他の構成は、第1実施形態と同じであるため、同じ符号を付してその説明は省略する。
第2実施形態によれば、図5(b)に示すように、ラックエンド7が弾性部材11の左端11Bに突き当たると、左端11Bはカラー12の左端12Aから突出し、かつフランジ部16が形成されていることから、左端11Bが軸心O1方向に効果的に圧縮されて径方向に弾性変形する。これにより、ラックエンド7から受ける衝突荷重を一層効率良く緩衝できる。
「第3実施形態」
図6を参照して第3実施形態を説明する。第3実施形態は、第1実施形態または第2実施形態に対して、カラー12がカラーフランジ部15(図2または図5)を備えていない点で相違している。この第3実施形態では、弾性部材11の右端11Cとカラー12の右端12Bとが互いに面一状に連なったうえで、共にハウジング9の段差面9Dに突き当てられる。このようなカラー形状を有するブッシュ10によっても、第1実施形態と同じ作用・効果が奏される。
図6を参照して第3実施形態を説明する。第3実施形態は、第1実施形態または第2実施形態に対して、カラー12がカラーフランジ部15(図2または図5)を備えていない点で相違している。この第3実施形態では、弾性部材11の右端11Cとカラー12の右端12Bとが互いに面一状に連なったうえで、共にハウジング9の段差面9Dに突き当てられる。このようなカラー形状を有するブッシュ10によっても、第1実施形態と同じ作用・効果が奏される。
以上、本発明の好適な実施形態を説明した。ブッシュ10は、ハウジング9に直接に内嵌させる構造である他に、例えば図7に示すようにブッシュ保持部材21を介在させてハウジング9に取り付ける構造にしてもよい。ブッシュ保持部材21は例えば金属材により形成された部材である。その他、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で設計変更が可能である。
1 操舵装置
5 ピニオン軸
6 ラック軸
7 ラックエンド
9 ハウジング
10 ブッシュ
11 弾性部材
12 カラー
13 摺接部
15 カラーフランジ部
16 フランジ部
5 ピニオン軸
6 ラック軸
7 ラックエンド
9 ハウジング
10 ブッシュ
11 弾性部材
12 カラー
13 摺接部
15 カラーフランジ部
16 フランジ部
Claims (6)
- ピニオン軸と、
前記ピニオン軸に噛合するラック軸と、
前記ラック軸の端部に形成され、ラック軸の外径よりも大径のラックエンドと、
前記ラック軸を収容するハウジングと、
前記ハウジングに対し前記ラック軸を摺動自在に支承するブッシュと、
を備える操舵装置であって、
前記ブッシュは、
前記ラック軸の外周面に摺接する摺接部を有した筒状の弾性部材と、
前記弾性部材よりも高剛性の材料で成形され、前記弾性部材に外嵌されるカラーと、
を備え、
前記弾性部材の一端部は、前記ラックエンドと突き当たったときに弾性変形するように、前記カラーの一端部よりも前記ラックエンド側に突出していることを特徴とする操舵装置。 - 前記弾性部材の一端部に、径外方向に延びるフランジ部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の操舵装置。
- 前記弾性部材の他端部は、前記カラーの他端部に径内方向に延びるように形成されたカラーフランジ部に当接していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の操舵装置。
- 前記弾性部材の一端部が弾性変形したとき、
前記摺接部に、前記ラック軸を前記ピニオン軸に押し付ける押し付け力が生じることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の操舵装置。 - 前記摺接部は、前記弾性部材の円周方向に間隔を空けて不連続に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の操舵装置。
- 前記摺接部は、前記ラック軸の外周面の接線方向に沿う平面として形成されていることを特徴とする請求項5に記載の操舵装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018043650A (ja) * | 2016-09-15 | 2018-03-22 | Nok株式会社 | 緩衝ストッパ |
JP2019100371A (ja) * | 2017-11-29 | 2019-06-24 | Nok株式会社 | 緩衝ストッパ |
US10988171B2 (en) | 2019-04-04 | 2021-04-27 | Honda Motor Co., Ltd. | Steering rack stopper |
JP2021187208A (ja) * | 2020-05-26 | 2021-12-13 | 株式会社ジェイテクト | パワーステアリング装置 |
CN113847339A (zh) * | 2021-09-24 | 2021-12-28 | 中汽创智科技有限公司 | 一种衬套及助力转向系统 |
-
2015
- 2015-01-27 JP JP2015013426A patent/JP2016137797A/ja active Pending
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