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JP2016132142A - インクジェット記録装置、及び、ノズル洗浄方法 - Google Patents

インクジェット記録装置、及び、ノズル洗浄方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡素な構成でインク不吐出を解消する。
【解決手段】本発明に係るインクジェット記録装置1は、記録ヘッド10、吸収装置6、移動指示部511、及び、インク吐出指示部512を備える。吸収装置6は、吸収部材61及び昇降機構60を備える。記録ヘッド10は、記録媒体P上にインクを吐出する。吸収部材61は、洗浄液が含浸され、インクを吸収する。移動指示部511は、昇降機構60を介して、吸収部材61をインク吐出面17に接触させる。インク吐出指示部512は、吸収部材61がインク吐出面17に接触させた状態で、駆動信号発生回路31を介して、記録ヘッド10内の圧電素子11に駆動波形を印加して、予め設定された所定時間TM断続的にノズルからインクを吐出する。
【選択図】図3

Description

本発明は、インクジェット記録装置、及び、ノズル洗浄方法に関する。
従来、記録ヘッドのインク不吐出を解消する種々の技術が知られている。例えば、洗浄槽にノズル面を浸漬するインクジェット記録装置が開示されている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載のインクジェット記録装置では、プリンターヘッドのノズルを洗浄槽に浸漬させ、プリンターヘッドの圧電素子に所定の洗浄用の周波数の電圧を加えて上記圧電素子を所定振動数で振動させる。また、洗浄後のインク室内のインクを排出溝からポンプによって排出する。
特許文献1には、洗浄液によりインク室内を洗浄するので高いクリーニング効果が得られると記載されている。
特開2014−94518号公報
しかしながら、特許文献1に記載のインクジェット記録装置では、洗浄槽、及び、ポンプを配置する必要があるため、装置が複雑となる。
本発明に係るインクジェット記録装置及びノズル洗浄方法は、上記課題に鑑みてなされたものであって、簡素な構成でインク不吐出を解消することを目的としている。
本発明に係るインクジェット記録装置は、記録ヘッド、吸収部材、移動部、及び、インク吐出部を備える。前記記録ヘッドは、記録媒体上にインクを吐出する。前記吸収部材には、洗浄液が含浸され、前記吸収部材はインクを吸収する。前記移動部は、前記吸収部材をノズル面に接触させる。前記インク吐出部は、前記吸収部材を前記ノズル面に接触させた状態で、前記記録ヘッド内の圧電素子に駆動波形を印加して、予め設定された所定時間断続的に前記ノズルからインクを吐出する。
本発明に係るノズル洗浄方法は、記録ヘッド、及び、吸収部材を備えるインクジェット記録装置におけるノズル洗浄方法であって、接触工程、及び、インク吐出工程を含む。前記記録ヘッドは、記録媒体上にインクを吐出する。前記吸収部材には、洗浄液が含浸され、前記吸収部材はインクを吸収する。前記接触工程において、前記吸収部材をノズル面に接触させる。前記インク吐出工程において、前記接触工程の後、前記記録ヘッド内の圧電素子に駆動波形を印加して、予め設定された所定時間断続的に前記ノズルからインクを吐出する。
本発明に係るインクジェット記録装置及びノズル洗浄方法によれば、簡素な構成でインク不吐出を解消することができる。
本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の構成を示す図である。 図1に示すヘッド部を示す斜視図である。 図1に示す制御部の機能的な構成を示す図である。 図1に示す吸収装置の吸収部材が下降した状態を示す図である。 図1に示す吸収装置の吸収部材が上昇した状態を示す図である。 図3に示す制御部の動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面(図1〜図6)を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。また、本実施形態では、図中に記載のX軸及びY軸は水平面に平行であり、Z軸は鉛直線に平行である。
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係るインクジェット記録装置1について説明する。図1は、インクジェット記録装置1の構成を示す。インクジェット記録装置1は、トレイ200、給送ローラー対201、第1搬送ユニット205、ヘッド部3、制御部51、記憶部52、吸収装置6、第2搬送ユニット212、排出ローラー対216、及び、キャップユニット290を備える。
トレイ200は、記録媒体Pを収納し、第1搬送ユニット205よりも記録媒体Pの搬送方向D0の上流側(図1では右側)に設けられる。トレイ200の搬送方向D0の下流側端(図1では左側端)には、給送ローラー対201が設けられる。給送ローラー対201は、トレイ200に収容された記録媒体Pを一枚ずつ第1搬送ユニット205へ供給する。記録媒体Pは、記録ヘッド10によって画像が形成される媒体であって、例えば、普通紙、コピー紙、再生紙、薄紙、厚紙、又は、光沢紙のような紙、並びに、OHP(Overhead Projector)シートのような合成樹脂製のシートを含む。
第1搬送ユニット205は、第1駆動ローラー206と、第1従動ローラー207と、第1搬送ベルト208とを含む。第1搬送ベルト208は、第1駆動ローラー206及び第1従動ローラー207に掛け渡される。第1駆動ローラー206が図略のモーターによって反時計回りに回転駆動されることによって、第1搬送ベルト208が回転し、第1搬送ベルト208上に載置された記録媒体Pが搬送方向D0(図1では左方向)に搬送される。
ヘッド部3は、第1搬送ベルト208における上側ベルトの上面に対向して配置される。ヘッド部3は、ヘッドハウジング18、及び、ラインヘッド10Y、10M、10C、10Kを含む。ヘッドハウジング18は、ラインヘッド10Y、10M、10C、10Kを保持する。ラインヘッド10Y、10M、10C、10Kは、それぞれ、黄色のインク、マゼンダ色のインク、シアン色のインク、及び、記録媒体Pに向けて黒色のインクを吐出し、記録媒体Pに画像を形成する。ラインヘッド10Y〜10Kは、記録媒体Pの搬送方向D0に沿って配置される。
図1に示すように、第2搬送ユニット212は、第1搬送ユニット205よりも搬送方向D0の下流側(図1では左側)に配置されている。第2搬送ユニット212は、第2駆動ローラー213と、第2従動ローラー214と、第2搬送ベルト215とを含む。第2搬送ベルト215は、第2駆動ローラー213及び第2従動ローラー214に掛け渡される。第2駆動ローラー213が図略のモーターによって反時計回りに回転駆動されることによって、第2搬送ベルト215が回転し、第2搬送ベルト215上に載置された記録媒体Pが搬送方向D0(図1では左方向)に搬送される。
ヘッド部3によって画像が形成された記録媒体Pは、第2搬送ユニット212へ送られ、記録媒体Pが第2搬送ユニット212を通過する間に、記録媒体Pの表面に付着したインクが乾燥される。また、第2搬送ユニット212の下方には吸収装置6及びキャップユニット290が位置されている。
制御部51は、インクジェット記録装置1全体の動作を制御する。記憶部52は、種々の情報を記憶する。制御部51は、例えば、吸収装置6にラインヘッド10Y〜10Kのノズルに固着したインクを除去させる前に、第1搬送ユニット205を下降させる。そして、制御部51は、第2搬送ユニット212の下方に配置された吸収装置6を水平移動させて、待機位置であるヘッド部3の下方に位置させる。その結果、吸収装置6は、ヘッド部3と第1搬送ユニット205との間に配置される。吸収装置6は、図3〜図6を参照して後述するように、ラインヘッド10Y〜10Kのノズルに固着したインクを除去する。
制御部51は、また例えば、ラインヘッド10Y〜10Kのインク吐出面17(図3参照)をキャッピングする前に、第1搬送ユニット205を下降させる。そして、キャップユニット290を水平移動させてヘッド部3の下方に位置させる。更に、制御部51は、キャップユニット290を上方に移動させる。その結果、キャップユニット290は、ラインヘッド10Y〜10Kのインク吐出面17に装着される。なお、制御部51の詳細については、図3を参照して後述する。
排出ローラー対216は、第2搬送ユニット212よりも搬送方向D0の下流側(図1では左側)に配置され、画像が形成された記録媒体Pをインクジェット記録装置1の外部に排出する。
図2は、図1に示すインクジェット記録装置1のヘッド部3を示す斜視図である。図2に示すように、ラインヘッド10Y〜10Kは、それぞれ、搬送方向D0に直交する方向(ここでは、X軸方向)に沿って千鳥状に配置される3個の記録ヘッド10を含む。
次に、図3を参照して、制御部51について説明する。図3は、図1に示す制御部51の機能的な構成を示す図である。制御部51は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を備える。記憶部52は、HDD(Hard Disk Drive)、及び、半導体メモリーのような不揮発性メモリーを備える。ROMには、本発明に係るノズル洗浄方法を実行するための制御プログラムが格納されている。そして、CPUは、ROMに格納された制御プログラムを読み出して実行することによって、移動指示部511、及び、インク吐出指示部512を含む各種機能部として機能する。また、CPUは、ROMに格納された制御プログラムを読み出して実行することによって、記憶部52を、非吐出時間記憶部521として機能させる。RAMは、CPUが制御プログラムを実行する際の作業領域として用いられる。
非吐出時間記憶部521は、ラインヘッド10Y、10M、10C、10Kに配置された全てのノズルの中で、インクを吐出しない時間の累計である累計非吐出時間が最も長いノズルについて、累計非吐出時間を記憶する。
本実施形態では、非吐出時間記憶部521が、累計非吐出時間として、インクを吐出しない時間の累計である累計非吐出時間が最も長いノズルについての累計非吐出時間を記憶する場合について説明するが、その他の累計非吐出時間を記憶する形態でもよい。例えば、記録ヘッド10毎に、累計非吐出時間を記憶する形態でもよい。この場合には、累計非吐出時間を記憶する容量を削減することができる。
移動指示部511は、吸収装置6の昇降機構60を介して、図4を参照して後述するように吸収部材61を昇降する。具体的には、移動指示部511は、吸収装置6の昇降機構60を介して、吸収部材61を上昇させて、吸収部材61を記録ヘッド10のインク吐出面17に接触させる。そして、インク吐出指示部512によって所定時間TM(例えば、6分間)インクが吐出された後、移動指示部511は、吸収装置6の昇降機構60を介して、吸収部材61を下降させる。なお、移動指示部511は、「移動部」の一部に相当する。
次に、図4、図5を参照して、吸収装置6の構成について説明する。吸収装置6は吸収部材61を備える。図4は、図1に示す吸収装置6の吸収部材61が下降した状態を示す図である。図5は、図1に示す吸収装置6の吸収部材61が上昇した状態を示す図である。なお、制御部51は、ノズルからインクを吐出させる前に、吸収部材61を、ラインヘッド10Y、10M、10C、10Kに対向するように移動させる。また、図4、図5では、便宜上、ラインヘッド10Kが備える3個の記録ヘッド10に対応する吸収部材61のみを表記している。
図4、図5に示すように、昇降機構60は、吸収部材61を支持する支持フレーム62、昇降部材63、及び、底部64を備える。昇降部材63は、それぞれ、リフト部材63a及びシャフト63bを含む。なお、昇降機構60は、「移動部」の一部に相当する。
底部64は、昇降部材63を介して支持フレーム62を支持する。昇降部材63は、底部64上に配置され、支持フレーム62を支持し昇降する。シャフト63bは、図略のモーターによって回転駆動され、リフト部材63aを介して、支持フレーム62を昇降する。リフト部材63aは、シャフト63bと一体に構成され、シャフト63bが回転駆動されることによって、シャフト63bと一体に回転する。また、リフト部材63aが回転することによって、支持フレーム62を昇降する。更に具体的には、昇降部材63のシャフト63bが、図略のモーターによって回転駆動され、リフト部材63aが起立されることによって、昇降部材63のリフト部材63aが支持フレーム62を上昇させる。また、昇降部材63のシャフト63bが、図略のモーターによって回転駆動され、リフト部材63aが倒伏されることによって、昇降部材63のリフト部材63aが支持フレーム62を下降させる。
支持フレーム62は、昇降部材63によって支持され、吸収部材61を支持する。吸収部材61には、洗浄液が含浸され、吸収部材61は、インクを吸収する平板状の部材である。また、吸収部材61は、支持フレーム62に、例えば、接着剤によって固定されている。
吸収部材61は、平均セル径が50μm以上、且つ、100μm以下のウレタン系、アクリル系、又は、セルロース系の発泡プラスチックで構成されている。このように、吸収部材61が、平均セル径が50μm以上、且つ、100μm以下の発泡プラスチックで構成されているため、洗浄液を含浸させることができると共に、ノズルから吐出されたインクを吸収することができる。
また、吸収部材61は、アスカーC硬度が3以上、且つ、15以下に形成されている。吸収部材61のアスカーC硬度が3以上、且つ、15以下であるため、吸収部材61をラインヘッド10Y〜10Kのインク吐出面17に形成されたノズル中に洗浄液を効率的に注入することができる。
吸収部材61に含浸される洗浄液は、例えば、界面活性剤にヘキシレングリコールが20質量%添加されている。界面活性剤は、例えば、マジックリン(登録商標)除菌プラス(花王株式会社製)である。なお、マジックリン(登録商標)除菌プラス(花王株式会社製)には、アルキドアミンオキシド及びアルキルグルコシドが含まれている。
このように、吸収部材61に含浸される洗浄液が、界面活性剤にヘキシレングリコールが20質量%添加されているため、ノズル内の固形化されたインクを溶解することができる。
本実施形態では、吸収部材61に含浸される洗浄液として界面活性剤にヘキシレングリコールが20質量%添加されている場合について説明するが、吸収部材61に含浸される洗浄液はその他の形態でもよい。例えば、吸収部材61に含浸される洗浄液がインクのビヒクル成分である形態でもよい。また、例えば、吸収部材61に含浸される洗浄液が界面活性剤である形態でもよい。なお、ヘキシレングリコールは洗浄液中に、10質量%以上、且つ、30質量%以下添加されていることが好ましい。
ここで、図4、及び、図5を参照して、吸収部材61を上昇させる場合の昇降機構60の動作を説明する。まず、図3に示す制御部51の移動指示部511が、図略のモーターを駆動させて、図4では右側に配置される昇降部材63のシャフト63bを時計回りに回転させ、図4では左側に配置される昇降部材63のシャフト63bを反時計回りに回転させる。そして、倒伏状態のリフト部材63aが起立状態に変化される。その結果、図5に示すように、支持フレーム62と共に吸収部材61が上昇する。
なお、ラインヘッド10Y、10M、10Cの各々に対応する吸収部材61は、昇降機構60によって、ラインヘッド10Kに対応する吸収部材61と同様の動作をする。
再び、図3に戻って、制御部51の機能構成について説明する。インク吐出指示部512は、吸収部材61がインク吐出面17に接触された状態で、予め設定された所定時間TM(例えば、6分間)の間、断続的にノズルからインクを吐出する。具体的には、インク吐出指示部512は、駆動信号発生回路31を介して、記録ヘッド10内の圧電素子11に駆動波形を印加して、ノズルからインクを吐出する。
駆動信号発生回路31は、インク吐出指示部512からの指示に応じた駆動信号を発生する回路である。
具体的には、インク吐出指示部512は、非吐出時間記憶部521に記憶された累計非吐出時間TAが長い程、1回当りのインクの吐出量Qiを増大する。更に具体的には、例えば、累計非吐出時間TAと1回当りのインクの吐出量Qiとを対応付けるテーブルを予め非吐出時間記憶部521に格納しておき、累計非吐出時間TAに対応する吐出量Qiを上記テーブルから読み出すことによって設定する。
このように、ノズル不吐出が発生している場合には、累計非吐出時間TAが長い程、不吐出になったノズルに詰まっている固形物の除去が困難である。したがって、累計非吐出時間TAが長い程、1回当りのインクの吐出量Qiを増大することによって、ノズル不吐出を効果的に解消することができる。
また、インク吐出指示部512は、予め設定された下限量Qn(例えば、5.5pL)以上、且つ、予め設定された上限量Qm(例えば、14pL)以下のインクを1回に吐出する。なお、下限量Qn及び上限量Qmは実験によって求められる。
インクの吐出量Qiが下限量Qn未満である場合には、ノズル不吐出が発生している場合に、ノズル内の固形物を取り除くことができない。一方、インクの吐出量Qiが上限量Qmより大きい場合には、正常なノズルにインクが多量に流れてしまい、不吐出のノズルに流れるインクが増大しないことになる。したがって、下限量Qn以上、且つ、上限量Qm以下のインクを吐出することによって、ノズル不吐出を効果的に解消することができる。
また、インク吐出指示部512が圧電素子11に印加する駆動波形の周波数(駆動周波数FD)は、予め設定された下限周波数Fn(例えば、5kHz)以上、且つ、予め設定された上限周波数Fm(例えば、20kHz)以下に設定される。なお、下限周波数Fn及び上限周波数Fmは実験によって求められる。
駆動周波数FDが下限周波数Fn未満である場合には、ノズル不吐出が発生している場合に、ノズル内の固形物を取り除くために長時間を要する。一方、駆動周波数FDが上限周波数Fmより大きい場合には、圧電素子11が発熱し、基板が損傷する恐れがある。したがって、駆動周波数FDを下限周波数Fn以上、且つ、上限周波数Fm以下に設定することによって、ノズル不吐出を効果的に解消することができる。
<実験結果>
次に、表1を参照して、ノズルからのインクの1回当たりの吐出量Qi及び圧電素子11の駆動周波数FDの実験結果について説明する。表1は、図3に示すインク吐出指示部512によるインク吐出量Qi及び駆動周波数FDの実験結果を示す図表である。
Figure 2016132142
40℃湿度15%RHの環境で、4日間インクを吐出しなかった記録ヘッド10を用いた。洗浄液を含浸させた吸収部材61を記録ヘッド10に6分間接触させた後、表1に示すインクの1回当たりの吐出量Qi及び圧電素子11の駆動周波数FDでインクを30分間の間、断続的に吐出した。その後、インクを2cm3吐出するパージ動作を、不吐出が解消されるまで繰り返した。そして、以下のように評価した。
◎:パージ動作が4回以下で不吐出が解消した。
○:パージ動作が6回以下で不吐出が解消した。
×:パージ動作が6回以下では不吐出が解消しなかった。
表1に示す図表は、上側の欄が実施例(実施例1〜5)であり、下側の欄が比較例(比較例1〜4)である。各実施例、及び、各比較例について、上側から順に、インクの1回当たりの吐出量Qi、圧電素子11の駆動周波数FD、不吐出が解消するまでに要したパージ回数NP、及び、圧電素子11を30分間駆動したときの発熱による基板損傷の有無を示している。
実施例1〜5に示すように、吐出量Qiが5.5pL〜14pL、且つ、駆動周波数FDが、5kHz〜20kHzの場合には、パージ動作が6回以下で不吐出が解消した。
一方、比較例1に示すように、吐出量Qiが5.0pL、且つ、駆動周波数FDが10kHzの場合には、パージ動作が8回で不吐出が解消した。この原因は、吐出量Qiが少な過ぎて、ノズル内の固形物を取り除くことができないためであると推定される。
また、比較例2に示すように、吐出量Qiが15.0pL、且つ、駆動周波数FDが10kHzの場合には、パージ動作が10回で不吐出が解消した。この原因は、吐出量Qiが多すぎて、正常なノズルにインクが多量に流れてしまい、不吐出のノズルに流れるインクが増大しないためであると推定される。
更に、比較例3に示すように、吐出量Qiが7.5pL、且つ、駆動周波数FDが4kHzの場合には、パージ動作が11回で不吐出が解消した。この原因は、駆動周波数FDが低過ぎて、ノズル内の固形物を取り除くのに長時間を要するためであると推定される。
また、比較例4に示すように、吐出量Qiが7.5pL、且つ、駆動周波数FDが21kHzの場合には、パージ動作が2回で不吐出が解消した。しかしながら、この場合には、圧電素子11を30分間駆動したときの発熱による基板損傷が発生した。
上記実験結果から、インク吐出量Qiは5.5pL〜14pL、駆動周波数FDは5kHz〜20kHzが適正な範囲であることが判った。
次に、図6を参照して、制御部51(図3参照)の動作について説明する。図6は、図3に示す制御部51の動作を示すフローチャートである。まず、移動指示部511によって、昇降機構60を介して、吸収部材61が上昇され、記録ヘッド10のインク吐出面17に接触される(ステップS101)。そして、インク吐出指示部512によって、非吐出時間記憶部521に記憶された累計非吐出時間TAが読み出される(ステップS103)。
次に、インク吐出指示部512によって、ステップS103で読み出された累計非吐出時間TAに基づいてインクの吐出量Qiが設定される(ステップS105)。次いで、インク吐出指示部512によって、圧電素子11に印加する駆動周波数FDが設定される(ステップS107)。そして、インク吐出指示部512によって、駆動信号発生回路31を介して、記録ヘッド10内の圧電素子11に駆動波形が印加されて、ノズルからインクが吐出される(ステップS109)。
次に、インク吐出指示部512によって、ノズルからのインクの吐出が開始されてから、所定時間TM(例えば、6分間)が経過したか否かの判定が行われる(ステップS111)。所定時間TMが経過したと判定された場合(ステップS111でYES)には、処理がステップS113に進められる。所定時間TMが経過していないと判定された場合(ステップS111でNO)には、処理がステップS109に戻される。
ステップS111でYESの場合には、インク吐出指示部512によって、ノズルからのインクの吐出が停止される(ステップS113)。そして、移動指示部511によって、吸収装置6の昇降機構60を介して吸収部材61が下降され(ステップS115)、処理が終了される。
このようにして、吸収部材61がインク吐出面17に接触された状態で、所定時間TMの間、断続的にノズルからインクが吐出されるため、簡素な構成でインク不吐出を解消することができる。
本実施形態では、所定時間TMが固定値である場合について説明したが、所定時間TMが、何等かの条件に基づいて設定される形態でもよい。例えば、所定時間TMが、累計非吐出時間TAに基づいて設定される形態でもよい。具体的には、累計非吐出時間TAが長い程、所定時間TMを長くすることが好ましい。この場合には、インク不吐出を更に確実に解消することができる。
図6に示すフローチャートにおいて、ステップS101が、「接触工程」の一例に相当し、ステップS103からステップS113が、「インク吐出工程」の一例に相当する。
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、下記に示す(1)〜(3))。図面は、理解し易くするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上、実際とは異なる場合がある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の構成から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(1)本実施形態では、インク吐出指示部512が予め設定された駆動周波数FDで圧電素子11を駆動する場合について説明したが、その他の形態でもよい。インク吐出指示部512が下限周波数Fn以上、且つ、上限周波数Fm以下の範囲で、駆動周波数FDを変化させる形態でもよい。また、駆動周波数FDを連続的に変化させる形態でもよいし、断続的に変化させる形態でもよい。
(2)本実施形態では、インク吐出指示部512が予め設定された吐出量Qiのインクを吐出する場合について説明したが、その他の形態でもよい。例えば、インク吐出指示部512が、下限量Qn以上、且つ、上限量Qm以下の範囲内で、吐出量Qiを変化させる形態でもよい。また、吐出量Qiを連続的に変化させる形態でもよいし、断続的に変化させる形態でもよい。
(3)本実施形態では、吸収部材61に洗浄液が含浸されている場合について説明したが、吸収装置6が吸収部材61に洗浄液を含浸させる構成を有する形態でもよい。例えば、吸収装置6が図1で示す待機位置である場合に、吸収部材61に洗浄液を含浸させることが好ましい。
本発明は、インクジェット記録装置、及び、ノズル洗浄方法の分野に利用可能である。
1 インクジェット記録装置
10 記録ヘッド
17 インク吐出面
3 ヘッド部
31 駆動信号発生回路(インク吐出部の一部)
51 制御部
511 移動指示部(移動部の一部)
512 インク吐出指示部(インク吐出部の一部)
52 記憶部
512 非吐出時間記憶部
6 吸収装置
60 昇降機構(移動部の一部)
61 吸収部材

Claims (9)

  1. 記録媒体上にインクを吐出する記録ヘッドと、
    洗浄液が含浸され、インクを吸収する吸収部材と、
    前記吸収部材をノズル面に接触させる移動部と、
    前記吸収部材が前記ノズル面に接触された状態で、前記記録ヘッド内の圧電素子に駆動波形を印加して、予め設定された所定時間断続的に前記ノズルからインクを吐出するインク吐出部と
    を備える、インクジェット記録装置。
  2. 前記洗浄液は、界面活性剤、又は、前記インクのビヒクル成分を含む、請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記洗浄液には、ヘキシレングリコールが10質量%以上、且つ、30質量%以下添加されている、請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記インク吐出部は、予め設定された下限量以上、且つ、予め設定された上限量以下のインクを1回当たり吐出する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記インク吐出部は、前記記録ヘッドからインクが吐出されない時間の累計値である累計非吐出時間が長い程、前記インクの1回当たりの吐出量を増大する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記圧電素子の駆動周波数は、予め設定された下限周波数以上、且つ、予め設定された上限周波数以下に設定される、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記吸収部材は、平均セル径が50μm以上、且つ、100μm以下のウレタン系、アクリル系、又は、セルロース系の発泡プラスチックである、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記吸収部材は、アスカーC硬度が3以上、且つ、15以下である、請求項7に記載のインクジェット記録装置。
  9. 記録媒体上にインクを吐出する記録ヘッドと、
    洗浄液が含浸され、インクを吸収する吸収部材と
    を備えるインクジェット記録装置におけるノズル洗浄方法であって、
    前記吸収部材をノズル面に接触させる接触工程と、
    前記接触工程の後、前記記録ヘッド内の圧電素子に駆動波形を印加して、予め設定された所定時間断続的に前記ノズルからインクを吐出するインク吐出工程と
    を含む、ノズル洗浄方法。
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