JP2016035830A - Organic electroluminescence element - Google Patents
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Abstract
Description
有機エレクトロルミネッセンス素子が開示される。より詳しくは、金属からなる光反射性電極を備えた有機エレクトロルミネッセンス素子が開示される。 An organic electroluminescent device is disclosed. More specifically, an organic electroluminescence element including a light reflective electrode made of metal is disclosed.
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下「有機EL素子」ともいう)として、基板の表面に、陽極、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、及び陰極の積層体で構成される発光体が設けられたものが一般的に知られている。有機EL素子では、陽極と陰極の間に電圧を印加することによって、発光層で発した光が、光透過性を有する電極を通して外部に取り出される。 As an organic electroluminescence element (hereinafter also referred to as “organic EL element”), a light emitting body comprising a laminate of an anode, a hole transport layer, a light emitting layer, an electron transport layer, and a cathode is provided on the surface of a substrate. Is generally known. In the organic EL element, by applying a voltage between the anode and the cathode, light emitted from the light emitting layer is extracted to the outside through an electrode having optical transparency.
有機EL素子では光取り出し効率を高める試みが数多くなされている。有機EL素子は、屈折率差を起因とする全反射、材料による光の吸収などによって、発光層で生じた光が外界に出なくなり得る。したがって、光取り出し効率の向上により、有機EL素子の効率を向上させることができる。例えば、光反射性電極を設けた場合、発光層から発した光を光反射性電極により反射させて反対側(光透過性電極側)に進行せることが可能となり、光を一方向に集めて出射しやすくなる。これにより、光取り出し効率を高めることが可能である。 In an organic EL element, many attempts have been made to increase the light extraction efficiency. In the organic EL element, light generated in the light emitting layer may not be emitted to the outside due to total reflection due to a difference in refractive index, absorption of light by the material, and the like. Therefore, the efficiency of the organic EL element can be improved by improving the light extraction efficiency. For example, when a light-reflective electrode is provided, light emitted from the light-emitting layer can be reflected by the light-reflective electrode and travel to the opposite side (light-transmissive electrode side), collecting light in one direction. It becomes easy to emit. Thereby, the light extraction efficiency can be increased.
ここで、有機EL素子の光取り出し効率低下の原因として、金属による光損失がある。光損失は、金属によって光反射性電極を構成した場合に見られる。光損失の要因の一つは、表面プラズモンである。発光層から発した光は、金属に到達したとき、金属の表面でプラズマ振動を誘起する。このプラズマ振動は表面プラズモン(又は単にプラズモン)と呼ばれる。表面プラズモンでは、金属表面で光エネルギーが振動エネルギーに変換され、このエネルギー移動によって、光が損失する。また、光損失の要因の一つとして、光吸収がある。金属が光を吸収することで、光が損失する。このように、金属を光反射性電極として用いた場合には、光の反射による光取り出し効率の向上が期待できるものの、光損失が生じる可能性がある。そのため、光取り出し効率を高めるさらなる構造が重要である。 Here, there is a light loss due to metal as a cause of a decrease in light extraction efficiency of the organic EL element. Light loss is seen when the light reflective electrode is made of metal. One of the causes of light loss is surface plasmon. When light emitted from the light emitting layer reaches the metal, plasma vibration is induced on the surface of the metal. This plasma oscillation is called surface plasmon (or simply plasmon). In surface plasmons, light energy is converted into vibration energy on the metal surface, and light is lost due to this energy transfer. In addition, light absorption is one of the causes of light loss. Light is lost when the metal absorbs light. As described above, when a metal is used as a light reflective electrode, an improvement in light extraction efficiency due to light reflection can be expected, but light loss may occur. Therefore, a further structure that increases the light extraction efficiency is important.
特許文献1では、光取り出し効率を高めるために、表面プラズモンに着目し、光反射側の電極の構造が、光透過性の電極と屈折率の低い層と光反射性を有する金属層との積層構造となった有機EL素子が開示されている。この構造は、光反射性の金属層を電極とは別に設けることで、プラズモンによる光損失の抑制が期待される。しかしながら、光透過性の電極と屈折率の低い層と光反射性の金属層との積層構造は、複雑な干渉作用を生じやすくするため、光学干渉の設計が複雑になり、簡単に光取り出し効率を高めることができなくなるおそれがある。また、この構造は、複雑な干渉作用が生じるため、特定の角度における反射率の低下が生じやすく、角度依存性の少ない均一な光の出射が得られなくなる可能性が大きい。
In
本開示の目的は、光反射性電極を構成する金属による光損失を抑制し、光取り出し効率の優れた有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することである。 An object of the present disclosure is to provide an organic electroluminescence device that suppresses light loss due to a metal constituting a light reflective electrode and has excellent light extraction efficiency.
本開示の有機エレクトロルミネッセンス素子は、基板と、光透過性電極と、金属からなる光反射性電極と、前記光透過性電極と前記光反射性電極との間に配置された発光層と、を備えている。有機エレクトロルミネッセンス素子は、前記発光層と前記光反射性電極との間に、前記発光層よりも屈折率の低い光学調整層と、電荷輸送層と、を備えている。 An organic electroluminescence element of the present disclosure includes a substrate, a light transmissive electrode, a light reflective electrode made of a metal, and a light emitting layer disposed between the light transmissive electrode and the light reflective electrode. I have. The organic electroluminescence element includes an optical adjustment layer having a refractive index lower than that of the light emitting layer and a charge transport layer between the light emitting layer and the light reflective electrode.
本開示による有機エレクトロルミネッセンス素子は、光反射性電極を構成する金属による光損失を抑制することができ、光取り出し効率を向上することができる。 The organic electroluminescence element according to the present disclosure can suppress light loss due to the metal constituting the light reflective electrode, and can improve the light extraction efficiency.
有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)が開示される。図1は、有機EL素子の一例を示す。有機EL素子は、基板1と、光透過性電極2と、発光層3と、光反射性電極4とを備えている。光反射性電極4は金属からなる。発光層3は、光透過性電極2と光反射性電極4との間に配置されている。有機EL素子は、発光層3と光反射性電極4との間に、光学調整層5と電荷輸送層6とを備えている。光学調整層5は、発光層3よりも屈折率の低い層である。光学調整層5の導入によって、金属で構成される光反射性電極4の表面のプラズモンが抑制され得る。そのため、光取り出し効率が向上する。
An organic electroluminescence element (organic EL element) is disclosed. FIG. 1 shows an example of an organic EL element. The organic EL element includes a
図1の形態では、基板1は、有機発光体を支持している。有機発光体とは、光透過性電極2と発光層3と光反射性電極4とを含む積層体である。有機発光体は、複数の層が厚み方向DTで積み重なっている。以降の図においても、厚み方向はDTで示す矢印で示される。基板1は形成基板として機能する。形成基板とは、積層体を形成するための基材を意味する。基板1の存在により、有機発光体が良好に形成される。図1では、光の出射方向は、白抜き矢印で示されている(以降の図も同様)。発光層3で発した光は、基板1を通して外部に出射する。この構造は、ボトムエミッション構造と呼ばれる。基板1は、光透過性を有することが好ましい。なお、発光層3で生じた光が、基板1とは反対側の方向から出射するトップエミッション構造であってもよい。トップエミッション構造では、基板1は光反射性電極4の外面(発光層3とは反対側の面)に配置され得る。
In the form of FIG. 1, the
基板1は、ガラス、樹脂などから形成され得る。ガラス基板は、水分の浸入を抑制しやすく、信頼性を高めることができる。樹脂基板は、フレキシブル性を付与し得る。ガラスと樹脂の複合材で基板1が形成されてもよい。
The
光透過性電極2は、基板1の表面に設けられている。光透過性電極2は、基板1の上に直接設けられてもよいし、基板1に他の層を介して設けられていてもよい。基板1と光透過性電極2との間には、光散乱層に例示される光取り出し構造が設けられ得る。光取り出し構造の形成により、光取り出し効率がさらに向上する。
The
光透過性電極2は、光透過が可能な適宜の電極材料によって形成される。光透過性電極2として、例えば、金属薄膜、透明金属酸化物層に例示される透明導電層が挙げられる。透明導電層の表面に、電気伝導性を補助する補助配線が設けられてもよい。光透過性電極2は、例えば、ITOなどで形成され得る。
The
光反射性電極4は、光反射が可能な適宜の電極材料によって形成される。光反射性電極4は、金属で形成される。金属は、光の反射率が高いため、反射性の優れた電極が得られる。また、金属は、導電性が高いため、電気伝導性の優れた電極が得られる。光反射性電極4を構成する金属としては、例えば、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、金(Au)、及びそれらから選択される金属の合金、並びにそれらから選択される金属と他の金属とを含む合金が挙げられる。合金としては、MgAg、AlLi、MgInが例示される。光反射性電極4は、金属層が複数積み重なった複層構造を有していてもよい。
The light
光透過性電極2と光反射性電極4とは、電気的に対となる電極である。光透過性電極2及び光反射性電極4の一方が陽極を構成し、他方が陰極を構成する。好ましい一態様では、光透過性電極2が陽極であり、光反射性電極4が陰極である。その場合、光取り出し効率の高い構造を容易に形成できる。もちろん、光透過性電極2が陰極であり、光反射性電極4が陽極であってもよい。
The
発光層3は、発光材料を含有する層である。発光層3は、発光ドーパントとホスト材料とを含む層であってよい。発光ドーパントはホスト材料にドープされ得る。有機EL素子では、2つの電極からそれぞれ正孔と電子が発光層3に向かって入り、これらが発光層3で結合することによって、発光が生じる。発光層3は単層であってもよいし、複層であってもよい。
The
電荷輸送層6は、電極から発光層3に向けて電荷を輸送する層である。電荷とは、電子又は正孔(ホール)のことを意味する。電荷輸送層6は、電極と発光層3との間に配置され得る。図1の例では、発光層3と光反射性電極4との間に電荷輸送層6Aが配置されている。また、発光層3と光透過性電極2との間に、電荷輸送層6Bが配置されている。電荷輸送層6Aは、光反射性電極4から発光層3に向けて電荷を輸送する層である。例えば、光反射性電極4が陰極の場合、電荷輸送層6Aは電子輸送層となる。電荷輸送層6Bは、光透過性電極2から発光層3に向けて電荷を輸送する層である。例えば、光透過性電極2が陽極の場合、電荷輸送層6Bは正孔輸送層となる。
The
電極と電荷輸送層6との間には、電荷注入層が配置されてもよい。それにより、電荷の注入性が高まる。例えば、光反射性電極4が陰極である場合、電子輸送層である電荷輸送層6Aと光反射性電極4との間に、電子注入層が設けられ得る。例えば、光透過性電極2が陽極である場合、正孔輸送層である電荷輸送層6Bと光透過性電極2との間に、正孔注入層が設けられ得る。
A charge injection layer may be disposed between the electrode and the
光学調整層5は、発光層3と光反射性電極4との間に配置されている。光学調整層5は、光透過性を有する層である。光学調整層5は、発光層3で生じた光を光学的に調整することが可能である。
The
光学調整層5の屈折率は、発光層3の屈折率よりも小さい。そのため、発光層3で発した光は、発光層3と光学調整層5との屈折率差により光の進行方向が変化し得る。ここで、上述のように、金属の表面においては、表面プラズモンにより光のエネルギーが振動エネルギーに変換されて光が損失する現象が生じるため、光反射性電極4ではプラズモンが問題となる。しかしながら、光学調整層5が存在する場合、発光層3からの光は、光学調整層5によって光学的に調整され、プラズモンが生じにくい光になる。そのため、プラズモンが抑制される。このように、プラズモン抑制によって、発光層3から光反射性電極4に到達した光は、光の損失が抑えられ、高い割合で反射して基板1に向かう光になる。そのため、光をより多く取り出すことが可能になるのである。
The refractive index of the
また、光学調整層5の導入によって、金属で構成される光反射性電極4による光の吸収が抑制され得る。光損失の要因の一つとして、金属による光吸収が挙げられる。光反射性があり電極に適した材料の金属は、光を吸収する特性を有し得る。この金属の光吸収により、光が損失しやすい。しかしながら、光学調整層5が存在する場合、発光層3からの光は、光学調整層5によって光学的に調整され、光反射性電極4において吸収されにくい光になる。そのため、光吸収が抑制される。このように、光吸収抑制によって、発光層3から光反射性電極4に到達した光は、光の損失が抑えられ、高い割合で反射して基板1に向かう光になる。そのため、光をより多く取り出すことが可能になるのである。
Further, by introducing the
光学調整層5は、電荷輸送性を有していてもよい。それにより、電極と発光層3との間の電荷の輸送を円滑にすることができる。光学調整層5は電荷輸送層6Aと同じ電荷を輸送可能であることが好ましい。例えば、電荷輸送層6Aが電子輸送層である場合、光学調整層5は電子輸送性を有し得る。例えば、光学調整層5の電子移動度は1×10−7cm2/Vs以上であってもよい。
The
光学調整層5は、透明導電層で構成されていてよい。光学調整層5は、透明な電極材料で構成されてもよい。光学調整層5は、電子輸送性と正孔輸送性との両方を有していてもよい。光学調整層5は、電荷輸送層6Aと同じ電荷に対する輸送性が、電荷輸送層6Aよりも低くてもよい。光反射性電極4と発光層3との間には、光学調整層5とは別に、電荷輸送層6Aが設けられる。そのため、電荷の輸送は電荷輸送層6Aによって主に行われ、光学調整層5は光学的な調整に適した構成が採用され得る。例えば、電子輸送性の比較的低い光学調整層5では、光学調整層5の電子移動度が1×10−7cm2/Vs以下であってもよい。この場合の電子移動度はAlq3の電子移動度(1×10−6cm2/Vs程度)よりも低くなり得る。
The
光学調整層5は、有機物を含有する材料で形成することができる。光学調整層5は、有機層で構成され得る。光学調整層5は、金属を含んでいてもよい。光学調整層5の一例として、金属粒子を含む有機層が挙げられる。金属粒子としては、金属ナノワイヤが好ましい。金属ナノワイヤは有機層にドープされ得る。有機層の材料は絶縁性であってもよいし、電荷輸送性を有していてもよい。有機層は低屈折率性を有する材料で形成され得る。金属ナノワイヤを含む有機層は、電荷を移動させることが可能である。そのため、光学調整層5に電荷輸送性を付与できる。光学調整層5の一例として、導電性有機材料が挙げられる。例えば、その一例として、PEDOT:PSSが挙げられる。この材料は、電荷輸送性を有する。また、低屈折率化が容易である。そのため、優れた光学調整層5が得られる。光学調整層5の一例として、有機金属材料が挙げられる。例えば、その一例として、有機インジウム化合物が挙げられる。有機インジウム化合物は、電気伝導性を有しやすく、電荷の移動が可能である。また、有機インジウム化合物は、低屈折率化が容易である。そのため、優れた光学調整層5が得られる。光学調整層5は、低屈折率粒子を含有してもよい。低屈折率粒子を含むことで、光学調整層5の屈折率が低下する。低屈折率粒子としては、中空シリカ、メソポーラスシリカなどが例示される。なお、上記は、光学調整層5に使用可能な材料を例示しているだけであり、光学調整層5の材料は、これに限定されるものではない。
The
光学調整層5は、発光層3と光反射性電極4との間に配置されていればよく、図1とは異なって、発光層3側から、電荷輸送層6A及び光学調整層5の順に、配置されていてもよい。その場合でも、光学調整層5の作用により、光損失が抑制される。好ましい態様では、図1の例のように、光学調整層5及び電荷輸送層6Aは、発光層3側からこの順で配置される。光学調整層5は、発光層3と接していることが好ましい。光学調整層5が発光層3に接していると、発光層3で生じた光は、すぐに光学調整層5によって調整される。そのため、プラズモン抑制効果がより向上し得る。
The
図2は、有機EL素子の他の一例を示している。図1と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。同じ符号が付された構成は、特に断りのない限り、他の形態についても適用可能である(以降の実施形態も同様)。図2では、光透過性電極2と発光層3との間の構成が、図1とは異なっている。それ以外については、図1の構成と同じであってよい。
FIG. 2 shows another example of the organic EL element. The same components as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals and description thereof is omitted. The configurations with the same reference numerals are applicable to other forms unless otherwise specified (the same applies to the following embodiments). In FIG. 2, the configuration between the
図2の形態では、光透過性電極2と発光層3との間に、発光層3よりも屈折率の低い追加光学調整層7を備えている。追加光学調整層7は、光学調整層5と同じ構成を有し得る。上記の光学調整層5で説明した内容は、追加光学調整層7に適用できる。例えば、追加光学調整層7は、透明な導電層で形成され得る。追加光学調整層7は、追加された光学調整層と考えることが可能である。
In the form of FIG. 2, an additional optical adjustment layer 7 having a refractive index lower than that of the
プラズモン損失においては、光反射性電極4でのプラズモンが主に問題となるが、プラズモンの現象は光透過性電極2においても生じ得る。そのため、光透過性電極2におけるプラズモンを抑制するとさらなる光取り出し効率の向上が見込まれる。ここで、追加光学調整層7の屈折率は、発光層3の屈折率よりも小さいため、発光層3で発した光は、発光層3と追加光学調整層7との屈折率差により光の進行方向が変化し得る。そして、追加光学調整層7が存在する場合、発光層3からの光は、追加光学調整層7によって光学的に調整されて光透過性電極2の表面でプラズモンが生じにくい光になる。そのため、プラズモンが抑制され得る。また、光反射性電極4の場合と同様、光透過性電極2による光吸収も抑制され得る。このように、発光層3から光透過性電極2に到達した光は、光の損失が抑えられ、より高い割合で基板1の内部に入る光になる。そのため、光をより多く取り出すことが可能になるのである。
In the plasmon loss, the plasmon in the light
追加光学調整層7は、電荷輸送層6Bとは別の層として設けられ得る。それにより、光学調整に適した層を容易に形成できる。追加光学調整層7は、発光層3に接していることが好ましい。それにより、プラズモンをより高く抑制することができる。追加光学調整層7は、光学調整層5と同様の材料で形成され得る。
The additional optical adjustment layer 7 can be provided as a layer different from the
図3により、光学調整層による作用を説明する。図3のグラフは、光学調整層の屈折率(refractive index)と光のモードとの関係の一例を表している。光のモードとは、相対化された平均的な光の寄与度(Relative average contribution)を意味しており、光のエネルギーの配分が示される。図3では、光のモードとして、プラズモン損失、吸収損失、基板到達が示されている。なお、ここでの吸収損失は、光反射性電極だけでなく、基板までの吸収を含んでいる。 The operation of the optical adjustment layer will be described with reference to FIG. The graph of FIG. 3 represents an example of the relationship between the refractive index of the optical adjustment layer and the light mode. The light mode means a relative average light contribution (relative average contribution), and indicates the distribution of light energy. In FIG. 3, plasmon loss, absorption loss, and substrate arrival are shown as light modes. The absorption loss here includes not only the light reflective electrode but also the absorption up to the substrate.
シミュレーションを説明する。光透過性電極と発光層と光反射性電極とを備えた有機EL素子において、発光層と光反射性電極との間に、屈折率の調整可能な層(導入層と定義する)を挿入する。導入層の厚みは60nmとする。そして、屈折率を変化させて、光の配分を調べる。これにより、図3のグラフが得られる。 A simulation will be described. In an organic EL element including a light transmissive electrode, a light emitting layer, and a light reflective electrode, a layer having a refractive index adjustable (defined as an introduction layer) is inserted between the light emitting layer and the light reflective electrode. . The thickness of the introduction layer is 60 nm. Then, the refractive index is changed to examine the light distribution. Thereby, the graph of FIG. 3 is obtained.
図3に示されるように、導入層の屈折率が大きいとプラズモン損失が大きいことが分かる。しかしながら、導入層の屈折率が低くなると、プラズモン損失が小さくなっていくことが分かる。導入層の屈折率が発光層の屈折率よりも小さくなると、導入層は光学調整層となり得る。光学調整層となると、プラズモン損失がより高く抑制され得る。例えば、導入層(光学調整層)の屈折率が、1.60以下、1.55以下、1.50以下、1.45以下、1.40以下、1.35以下、1.30以下となるにしたがって、プラズモン損失は効果的に小さくなっている。このように、プラズモンの抑制には、発光層よりも屈折率の低い層(光学調整層)の導入が有効であることが理解される。光学調整層の屈折率は、より低いことが有効である。光学調整層の屈折率の下限は特に限定されないが、形成が容易なことを考えれば、例えば、1.1以上であってよい。なお、ここでは光学調整層について説明したが、追加光学調整層についても同様の作用が生じる。 As shown in FIG. 3, it can be seen that the plasmon loss is large when the refractive index of the introduction layer is large. However, it can be seen that the plasmon loss decreases as the refractive index of the introduction layer decreases. When the refractive index of the introduction layer is smaller than the refractive index of the light emitting layer, the introduction layer can be an optical adjustment layer. In the case of an optical adjustment layer, plasmon loss can be further suppressed. For example, the refractive index of the introduction layer (optical adjustment layer) is 1.60 or less, 1.55 or less, 1.50 or less, 1.45 or less, 1.40 or less, 1.35 or less, 1.30 or less. Accordingly, the plasmon loss is effectively reduced. Thus, it is understood that introduction of a layer (optical adjustment layer) having a refractive index lower than that of the light emitting layer is effective for suppressing plasmons. It is effective that the refractive index of the optical adjustment layer is lower. The lower limit of the refractive index of the optical adjustment layer is not particularly limited, but may be, for example, 1.1 or more in consideration of easy formation. In addition, although the optical adjustment layer was demonstrated here, the same effect | action arises also about an additional optical adjustment layer.
図4は、有機エレクトロルミネッセンス素子の一例を示す模式的な断面図である。この有機EL素子は、層構成は図1と同様であってよい。図4では、光学調整層5が好適化されており、その場合の光の進行が矢印で示されている。
FIG. 4 is a schematic cross-sectional view showing an example of an organic electroluminescence element. The organic EL element may have the same layer structure as that shown in FIG. In FIG. 4, the
光学調整層5の屈折率は、発光層3の屈折率の0.9倍以下であることが好ましい。それにより、プラズモンの抑制効果が増大する。光学調整層5の屈折率が低いほどプラズモンの抑制効果が高くなることは、図3によって説明した通りである。例えば、発光層3の屈折率が1.8の場合、光学調整層5の屈折率が1.62以下となることが好ましいのである。光学調整層5の屈折率は、発光層3の屈折率の0.85倍以下であることがより好ましく、発光層3の屈折率の0.8倍以下であることがさらに好ましい。
The refractive index of the
さらに、光学調整層5の屈折率が低いと、全反射成分を増加させることが可能になる。発光層3の光源においては、光は全方向に出射し得る。すなわち、発光層3で生じた光には、厚み方向DTから傾斜した斜め方向に進む光が含まれる。そして、発光層3と光学調整層5との屈折率の差が大きくなると、斜め方向に進む光が光学調整層5によって、より大きく屈折する(この屈折はプラズモン抑制にも寄与する)。そして、高い屈折率の領域から低い屈折率の領域に光が侵入する場合、屈折率差が大きいと低角度で侵入する光が界面において反射され得る。つまり全反射が生じ得る。この原理で光学調整層5の表面で光の反射が生じると、光反射性電極4に向かう光は、光反射性電極4に到達する前に基板1に向かう光になる。そのため、より多く光を取り出すことが可能になる(図4の矢印P2参照)。
Furthermore, if the refractive index of the
上記の屈折率の好ましい関係は、光学調整層5の屈折率をnとし、発光層3の屈折率をn1としたときに、
n ≦ 0.9×n1
と表現できる。
Preferred relationships of the refractive index of the above, the refractive index of the
n ≦ 0.9 × n 1
Can be expressed as
光学調整層5の厚みは、下記式で表される発光層3から発する光の重み平均波長をλwとし、光学調整層5の屈折率をnとしたときに、λw/2n以上であることが好ましい。
The thickness of the
上記式において、P(λ)は、各波長におけるスペクトル強度を示す。なお、λは波長を示し、380(nm)から780(nm)までの変数である。 In the above formula, P (λ) indicates the spectral intensity at each wavelength. Λ represents a wavelength and is a variable from 380 (nm) to 780 (nm).
上記のように屈折率差が大きいと光学調整層5の表面で反射が生じやすくなるが、光学調整層5の厚みは、光の反射に関係する。光学調整層5の厚みが大きいと、広角成分(入射角度の大きい成分)の光の反射性がより高くなる。また、光学調整層5の厚みが大きいと、全反射可能な入射角度の範囲が大きくなり得る。そして、光学調整層5の厚みが上記のようにλw/2n以上になると、全反射する光が増加しやすくなり、広角成分の光を効果的に反射させることができる。
When the difference in refractive index is large as described above, reflection tends to occur on the surface of the
光学調整層5の厚みは、図4では、D1で示されている。そのため、上記の好ましい関係は、
D1 ≧ λw/2n
と表現できる。
The thickness of the
D1 ≧ λ w / 2n
Can be expressed as
光学調整層5の厚みの上限は、特に限定されないが、例えば、光学調整層5の厚みは、1000nm以下であってよく、さらには800nm以下、さらには600nm以下であってもよい。光学調整層5の厚みが必要以上に大きくならないようにすることにより、効果的に光の損失を減少させ、光取り出し効率を向上することができる。また、光学調整層5の厚みが大きくなりすぎないことは、干渉設計においても有利である。
Although the upper limit of the thickness of the
光学調整層5が、上記のように、屈折率及び厚みの一方又は両方において好適化されると、図4に示すように、発光層3で生じた光は、効率よく反射される。発光層3で生じた光のうち光学調整層5を通過する光は、光反射性電極4によって効率よく反射されて反対側に進む光となり、基板1を通って外部に出射することができる(図4の矢印P1)。また、発光層3で生じた光のうち広角成分の光は、光学調整層5で反射されて反対側に進む光となり、基板1を通って外部に出射することができる(図4の矢印P2)。このため、光取り出し効率が効果的に向上する。なお、図4を含め図面は、層構成が模式的に示されており、実際の有機EL素子においては、発光面の大きさに対して層の厚みはかなり小さい。そのため、反射した斜め方向の光のほとんどは発光体の側端部に到達せずに基板1に到達するので、光が効率よく取り出されるのである。
When the
光学調整層5の好適化は、図5及び図6によりさらに説明される。
The optimization of the
図5は、光学調整層を変化させた場合における、入射角(Incident Angle)と反射率(Reflectance)との関係を示している。図5のグラフにおいては、光学調整層の屈折率n及び厚みD1が変化している。反射率は最大値(反射率100%)を1.00とする相対値で示している。グラフにおいて、(a)は、屈折率nが1.3、厚みD1が300nmの例を示している。(b)は、屈折率nが1.3、厚みD1が60nmの例を示している。(c)は、屈折率nが1.5、厚みD1が60nmの例を示している。(d)は、屈折率nが1.8、厚みD1が60nmの例を示している。発光層の屈折率n1は1.8としている。(d)は、正確には光学調整層の条件を満たさないが、ここでは、理解しやすいよう、光学調整層として取り扱う(上記で説明した導入層と考えてもよい)。
FIG. 5 shows the relationship between the incident angle (incident angle) and the reflectance (reflectance) when the optical adjustment layer is changed. In the graph of FIG. 5, the refractive index n and the thickness D1 of the optical adjustment layer are changed. The reflectance is shown as a relative value where the maximum value (
図5に示すように、(d)、(c)、(b)と屈折率が低くなるにしたがって、全方向(全ての入射角度)に対して反射率は向上している。そのため、光学調整層の屈折率を小さくすることは光取り出し効率の向上に有効である。さらに、(a)のように、光学調整層の厚みを大きくすると、広角成分の光は、反射率が1.0となり、全反射を生じるようになる。このように、全反射させると、広角成分の光は、図4の矢印P2で示されるように、光学調整層で反射されて光反射性電極に届かなくなるため、プラズモンや吸収が起こらなくなる。そのため、光学調整層の厚みを大きくすることはプラズモン及び光吸収を抑制することに特に有効である。このようにして、光反射性電極での光損失が抑制されて、光取り出し効率が向上する。 As shown in FIG. 5, as the refractive index decreases (d), (c), and (b), the reflectance is improved in all directions (all incident angles). Therefore, reducing the refractive index of the optical adjustment layer is effective for improving the light extraction efficiency. Further, as shown in (a), when the thickness of the optical adjustment layer is increased, the light of the wide-angle component has a reflectance of 1.0 and total reflection occurs. As described above, when totally reflected, the wide-angle component light is reflected by the optical adjustment layer and does not reach the light-reflecting electrode as indicated by an arrow P2 in FIG. 4, so that plasmon and absorption do not occur. Therefore, increasing the thickness of the optical adjustment layer is particularly effective for suppressing plasmon and light absorption. In this way, light loss at the light reflective electrode is suppressed, and light extraction efficiency is improved.
図6は、光学調整層の厚みと反射率との関係を示している。図6のグラフでは、光学調整層の屈折率nを1.3とし、発光層の屈折率を1.8とし、光の波長λwを550nmとしている。そして、光学調整層の厚みを変化させたときの入射角60度における光の反射率が示されている。 FIG. 6 shows the relationship between the thickness of the optical adjustment layer and the reflectance. In the graph of FIG. 6, the refractive index n of the optical adjustment layer is 1.3, the refractive index of the light-emitting layer was 1.8, and the wavelength lambda w of the light and 550 nm. The light reflectance at an incident angle of 60 degrees when the thickness of the optical adjustment layer is changed is shown.
図6に示されるように、光学調整層の厚みが100nm程度までは、反射率は94%程度である。そして、光学調整層の厚みが100nmを超えて大きくなると、厚みが大きくなるにつれて反射率が大きくなる。さらに、光学調整層の厚みが200nmを超えると、反射率は99%を超える。ここで、図6で説明される条件では、λwが550nmであり、屈折率nが1.3であるため、λw/2nは約211nmとなっている。すなわち、光学調整層の厚みD1がλw/2n以上になると、効果的に反射率が向上しており、上記で説明した厚みの関係が好ましいことが理解される。 As shown in FIG. 6, the reflectance is about 94% until the thickness of the optical adjustment layer is about 100 nm. When the thickness of the optical adjustment layer exceeds 100 nm, the reflectance increases as the thickness increases. Furthermore, when the thickness of the optical adjustment layer exceeds 200 nm, the reflectance exceeds 99%. Here, under the conditions described in FIG. 6, λ w is 550 nm and the refractive index n is 1.3, so that λ w / 2n is about 211 nm. In other words, it is understood that when the thickness D1 of the optical adjustment layer is λ w / 2n or more, the reflectance is effectively improved, and the thickness relationship described above is preferable.
ところで、上記の光学調整層5の好ましい構成は、追加光学調整層7にも適用することができる。例えば、追加光学調整層7の屈折率は、発光層3の屈折率の0.9倍以下であることが好ましい。例えば、追加光学調整層7の厚みは、発光層3から発する光の重み平均波長をλwとし、追加光学調整層7の屈折率をnaとしたときに、λw/2na以上であることが好ましい。それらの理由は、光学調整層5と同じである。光学調整層5のさらなる説明についても同様に追加光学調整層7に適用可能である。
By the way, the preferable configuration of the
なお、電荷輸送層6A(光反射性電極4と発光層3との間の電荷輸送層6)は、発光層3よりも屈折率が低くてもよい。その場合、電荷輸送層6Aが光学調整層5の機能を補って光学的な調整を行うことができる。電荷輸送層6Aの屈折率の好ましい範囲は、上記の光学調整層5と同様である。すなわち、電荷輸送層6Aの屈折率は、発光層3の屈折率の0.9倍以下が好ましい。また、電荷輸送層6Aの厚みはλw/2n以上であることが好ましい。また、光学調整層5の厚みと電荷輸送層6Aの厚みとの合計が、λw/2n以上であるようにしてもよい。その場合も、反射性を高めることが可能である。
The
図7は、有機EL素子の一例を示している。上記と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。図7では、光反射性電極4と発光層3との間の構成が、図1とは異なっている。それ以外については、図1の構成と同じであってよい。
FIG. 7 shows an example of the organic EL element. About the same structure as the above, the same code | symbol is attached | subjected and description is abbreviate | omitted. In FIG. 7, the configuration between the light
有機EL素子は、光学調整層5と光反射性電極4との間に、分布型ブラッグ反射構造8を備えることが好ましい。分布型ブラッグ反射構造8が存在すると、光が分布型ブラッグ反射構造8によって反射される。すると、光は、光反射性電極4に到達する前に反射されるため、光反射性電極4に到達しにくくなる。そのため、光反射性電極4によるプラズモンと光吸収を抑制することができ、光取り出し効率を向上することができる。分布型ブラッグ反射構造8は、回折格子の原理を利用している。分布型ブラッグ反射構造8は、特定の波長の光の反射を行うのに有利な構造である。
The organic EL element preferably includes a distributed
図7の例では、分布型ブラッグ反射構造8は、電荷輸送層6A(光反射性電極4と発光層3との間に配置される電荷輸送層6)とは別の層として導入されている。分布型ブラッグ反射構造8を有する層は、分布型ブラッグ反射層8Aと定義される。分布型ブラッグ反射構造は、分布ブラッグ反射鏡(Distributed Bragg Reflector)、略してDBRとも呼ばれる。
In the example of FIG. 7, the distributed
分布型ブラッグ反射構造8は、光学調整層5と電荷輸送層6Aとの間に配置されてもよいし、電荷輸送層6Aと光反射性電極4との間に配置されてもよい。好ましくは、図7に示すように、分布型ブラッグ反射構造8は、光学調整層5と電荷輸送層6Aとの間に配置される。分布型ブラッグ反射構造8は、光学調整層5に接することがより好ましい。分布型ブラッグ反射構造8が光学調整層5に近くなるほど、より発光層3の近くにおいて光を反射させることができるため、反射の効率を高めることができる。
The distributed
図8は、有機EL素子の一例を示している。図1と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。図8では、光反射性電極4と発光層3との間の構成が、図1とは異なっている。それ以外については、図1の構成と同じであってよい。
FIG. 8 shows an example of the organic EL element. The same components as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals and description thereof is omitted. In FIG. 8, the structure between the light
図8の例では、図7と同様に、有機EL素子は分布型ブラッグ反射構造8を有している。ただし、図8の例では、電荷輸送層6Aが分布型ブラッグ反射構造8を備えている。電荷輸送層6Aが電子輸送層である場合には、電子輸送層が分布型ブラッグ反射構造8を有することになる。図8のように、電荷輸送層6Aが分布型ブラッグ反射構造8を有すると、図7の場合よりも層の数が減るため、より製造が容易となる。また、電荷輸送層6Aが分布型ブラッグ反射構造8を兼用すると、より効率よく反射性が向上する。
In the example of FIG. 8, the organic EL element has a distributed
図7及び図8に示される分布型ブラッグ反射構造8についてさらに説明する。
The distributed
分布型ブラッグ反射構造8は、屈折率の異なる層を所定の厚みで交互に積層した構造であってよい。このような構造により、特定の波長及び特定の方向の光を略100%で反射することが可能になる。屈折率の異なる層の所定の厚みは、例えば、目的とする光の波長の4分の1程度にすることができる。
The distributed
分布型ブラッグ反射構造8は、低屈折率層と高屈折率層とが厚み方向DTに交互に配置された構造であり得る。この場合、分布型ブラッグ反射構造8は、複数の低屈折率層と、複数の高屈折率層とを備えている。低屈折率層及び高屈折率層における屈折率の高低は、両者における相対的なものである。すなわち、高屈折率層は、低屈折率層よりも屈折率が高い層である。高屈折率層と低屈折率層との屈折率差は0.1以上が好ましい。それにより、反射性が向上する。高屈折率層と低屈折率層との屈折率差は0.15以上がより好ましく、0.2以上がさらに好ましい。それにより、さらに反射性が向上する。高屈折率層と低屈折率層との屈折率差の上限は、特に限定されるものではないが、製造の容易性から例えば屈折率の差は0.8以下であることが好ましく、0.5以下であることがより好ましい。高屈折率層は、発光層3よりも屈折率が高くてもよい。また、低屈折率層は、発光層3よりも屈折率が低くてもよい。低屈折率層は、光学調整層5よりも屈折率が低くてもよい。低屈折率層と高屈折率層との層の合計は、10個以上(各5個以上)であることが好ましい。それにより、反射性が向上する。低屈折率層と高屈折率層との層の合計は、100個以下(各50個以下)であることが好ましい。それにより、製造が煩雑になりにくい。低屈折率層と高屈折率層の個数は同数であってもよいし、どちらかが一つ多くてもよい。低屈折率層の厚みと高屈折率層の厚みとは、略同じであってもよいが、好ましくはそれぞれの屈折率に応じて厚みが適宜調整される。複数の低屈折率層は、それぞれの厚みが同じであってよい。複数の高屈折率層は、それぞれの厚みが同じであってよい。
The distributed
分布型ブラッグ反射構造8は、入射角度の小さい光を効率よく反射させることができる。したがって、分布型ブラッグ反射構造8を有する態様は、上記のように光学調整層5の厚みD1がλw/2n以上である場合に、特に有効である。光学調整層5によって広角成分の光を反射することができ、分布型ブラッグ反射構造8によって入射角度の小さい成分の光を反射することができるからである。それにより、広い角度で反射性を高めることが可能である。図7では、広角成分の光の反射が矢印P2で示され、入射角度の小さい光の反射が矢印P3で示されている。矢印P3で示すように、分布型ブラッグ反射構造8が存在する場合、光反射性電極4に到達する前に、分布型ブラッグ反射構造8によって光は反射される。
The distributed
分布型ブラッグ反射構造8は、光反射性電極4から発光層3に移動する電荷の輸送性を有することが好ましい。それにより、電荷の移動がスムーズになり、発光が阻害されない。光反射性電極4が陰極である場合、分布型ブラッグ反射構造8は、電子輸送性を有することが好ましい。
The distributed
図9は、分布型ブラッグ反射構造による反射特性を示している。この分布型ブラッグ反射構造は、複数の低屈折率層と複数の高屈折率層とを有する。低屈折率層は、屈折率nLが1.6であり、厚みDLが85.9nmとなっている。高屈折率層は、屈折率nHが1.85であり、厚みDHが74.3nmとなっている。8個の低屈折率層と、8個の高屈折率層とが交互に積層されて、合計16個の層で分布型ブラッグ反射構造が形成されている。光の設計波長は550nmである。なお、各層の厚みは、光の波長λの4分の1をその層の屈折率で除したものである。このような関係で層の厚みを設定することが、高い反射性を得るために好ましい。低屈折率層では、DL=λ/4nLとなっている。高屈折率層では、DH=λ/4nHとなっている。なお、波長λは、上述した重み平均波長λwであってよい。 FIG. 9 shows the reflection characteristics of the distributed Bragg reflection structure. This distributed Bragg reflection structure has a plurality of low refractive index layers and a plurality of high refractive index layers. Low refractive index layer has a refractive index n L are 1.6, thickness D L is in the 85.9Nm. The high refractive index layer has a refractive index n H of 1.85 and a thickness DH of 74.3 nm. Eight low-refractive index layers and eight high-refractive index layers are alternately stacked to form a distributed Bragg reflection structure with a total of sixteen layers. The design wavelength of light is 550 nm. The thickness of each layer is obtained by dividing a quarter of the light wavelength λ by the refractive index of the layer. It is preferable to set the thickness of the layer in such a relationship in order to obtain high reflectivity. In the low refractive index layer, D L = λ / 4n L. The high refractive index layer, and has a D H = λ / 4n H. The wavelength lambda can be a weighted average wavelength lambda w described above.
図9では、分布型ブラッグ反射構造に対して入射角度0度で到達する光(厚み方向DTに沿って進む光)における、波長と反射率との関係が示されている。図9に示すように、目的とする波長550nmでは、約100%の反射率が得られている。また、可視光領域を含む380〜780nmの波長域において、反射性を有することが確認されている。このように、分布型ブラッグ反射構造では、入射角度の小さい光を効果的に反射させることができることが分かる。 FIG. 9 shows the relationship between the wavelength and the reflectance of light (light traveling along the thickness direction DT) that reaches the distributed Bragg reflector structure at an incident angle of 0 degrees. As shown in FIG. 9, at a target wavelength of 550 nm, a reflectance of about 100% is obtained. Moreover, it has been confirmed that it has reflectivity in the wavelength range of 380 to 780 nm including the visible light region. Thus, it can be seen that the distributed Bragg reflection structure can effectively reflect light with a small incident angle.
図10は、光学調整層の厚みD1をλw/2n以上とし、分布型ブラッグ反射構造を設けたときにおける、光の入射角度と反射率との関係が示されている。分布型ブラッグ反射構造は、図9で説明したものと同じである。図10に示すように、入射角度が小さい範囲(44.5度未満)においては、分布型ブラッグ反射構造の作用が大きく働き、反射率が約100%となり、高い反射率が得られている。また、入射角度が大きい範囲(62.3度以上)においては、光学調整層の全反射の作用が大きく働き、反射率が100%に近くなり、反射率が高くなっている。また、44.5度〜62.3度の範囲においても、光学調整層と分布型ブラッグ反射構造とが相互に補って、反射率が高くなっている。このように、光学調整層と分布型ブラッグ反射構造との相乗効果により、広い角度において、高い反射率を得ることが可能である。 FIG. 10 shows the relationship between the incident angle of light and the reflectance when the thickness D1 of the optical adjustment layer is set to λ w / 2n or more and the distributed Bragg reflection structure is provided. The distributed Bragg reflection structure is the same as that described in FIG. As shown in FIG. 10, in the range where the incident angle is small (less than 44.5 degrees), the action of the distributed Bragg reflection structure works greatly, the reflectivity is about 100%, and a high reflectivity is obtained. Further, in the range where the incident angle is large (62.3 degrees or more), the effect of total reflection of the optical adjustment layer is large, the reflectance is close to 100%, and the reflectance is high. Also in the range of 44.5 degrees to 62.3 degrees, the optical adjustment layer and the distributed Bragg reflection structure complement each other, and the reflectance is high. Thus, high reflectivity can be obtained in a wide angle by the synergistic effect of the optical adjustment layer and the distributed Bragg reflection structure.
分布型ブラッグ反射構造は、適宜の材料で形成することができる。分布型ブラッグ反射構造は有機材料で形成されることが好ましい。低屈折率層の材料としては、PEDOT、有機インジウム化合物が例示される。高屈折率層の材料としては、電子輸送性の有機材料が例示される。高屈折率層の材料の具体例として、有機金属錯体が挙げられ、代表例としてAlq3が挙げられる。 The distributed Bragg reflection structure can be formed of an appropriate material. The distributed Bragg reflection structure is preferably formed of an organic material. Examples of the material for the low refractive index layer include PEDOT and organic indium compounds. An example of the material for the high refractive index layer is an electron-transporting organic material. Specific examples of the material for the high refractive index layer include an organometallic complex, and a representative example is Alq 3 .
ところで、上記では、図1の有機EL素子に分布型ブラッグ反射構造8を導入した例を示したが、追加光学調整層7を備えた有機EL素子(図2参照)に分布型ブラッグ反射構造8を導入してもよい。
By the way, although the example which introduce | transduced the distribution type
図11は、有機EL素子の一例を示している。図1と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。図11では、光透過性電極2と発光層3との間の構成が、図1とは異なっている。それ以外については、図1の構成と同じであってよい。
FIG. 11 shows an example of the organic EL element. The same components as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals and description thereof is omitted. In FIG. 11, the configuration between the
有機EL素子は、光透過性電極2と発光層3との間に、少なくとも一つの追加発光層9を備えていてもよい。その場合も光学調整層5を備えることで、光損失を抑制し、光取り出し効率を向上させることができる。図11の有機EL素子は、追加発光層9を有している。追加発光層9は、単層であってもよいし、複層であってもよい。
The organic EL element may include at least one additional
図11の有機EL素子は、発光ユニット10を複数備えたマルチユニット構造を有している。発光ユニット10とは、陽極と陰極とで挟んで電気を流したときに発光を生じる構造を意味する。発光ユニット10が複数厚み方向DTに配置された構造が、マルチユニット構造である。マルチユニット構造では、目的とする色(特に白色)を効率よく得ることがより容易になる。
The organic EL element of FIG. 11 has a multi-unit structure including a plurality of light emitting
図11に示すように、電荷輸送層6Bと発光層3と光学調整層5と電荷輸送層6Aの積層構造が、第1発光ユニット10aを構成する。また、電荷輸送層6Dと追加発光層9と電荷輸送層6Cとの積層構造が、第2発光ユニット10bを構成する。光透過性電極2が陽極である場合、電荷輸送層6Dは正孔輸送層となり、電荷輸送層6Cは電子輸送層となり得る。隣り合う発光ユニット10の間には、中間層11が配置されている。中間層11は、両側の発光ユニット10に電荷を付与する機能を有する。中間層11は、光透過性を有することが好ましい。中間層11により、電荷の移動がスムーズになる。
As shown in FIG. 11, the laminated structure of the
図11に示すマルチユニット構造の有機EL素子においても、上記で説明したような好適化が可能である。光学調整層5の屈折率は、発光層3の屈折率の0.9倍以下であることが好ましい。光学調整層5の厚みは、λw/2n以上であることが好ましい。光学調整層5と光反射性電極4との間に、上記で説明した分布型ブラッグ反射構造8を備えていてもよい。分布型ブラッグ反射構造8は、電荷輸送層6Aとは別の層として導入されてもよいし、電荷輸送層6Aが分布型ブラッグ反射構造8を備えていてもよい。また、図11の有機EL素子において、上記で説明した追加光学調整層7を設けてもよい。このとき、追加光学調整層7は、好ましくは、追加発光層9と光透過性電極2との間に配置することができる。追加光学調整層7の屈折率及び厚みは、追加発光層9の屈折率に基づいて設定されてもよい。
The organic EL element having a multi-unit structure shown in FIG. 11 can also be optimized as described above. The refractive index of the
なお、図11では、発光ユニット10が2つの場合を示したが、発光ユニット10が3つ以上になってもよい。追加される発光ユニット10は、第1発光ユニット10aと第2発光ユニット10bとの間に挿入される。このとき、隣り合う発光ユニット10の間には中間層11がさらに挿入されてよい。発光層3は、光反射性電極4に最も近い発光層と定義される。追加発光層9は、光透過性電極2に最も近い発光層と定義される。
Although FIG. 11 shows the case where there are two light emitting
上記で説明した有機EL素子は、積層プロセスを用いて形成することができる。基板1の表面に、適宜の積層方法によって層を順次形成する。積層方法は、スパッタ、蒸着、塗布などから選ばれるものであってよい。積層方法は、層に応じて、適宜選択される。例えば、発光層3及び電荷輸送層6は蒸着により形成され得る。光学調整層5は、蒸着又は塗布により形成され得る。追加光学調整層7も、蒸着又は塗布により形成され得る。分布型ブラッグ反射構造8は、低屈折率層と高屈折率層とを交互に蒸着又は塗布することにより形成され得る。なお、発光層3を含む積層体は、適宜の封止材により封止されて、外部から遮断されることが好ましい。それにより、発光層3の劣化が抑制される。例えば、発光層3を含む積層体を覆うようにして封止材を基板1に接着することにより封止を行うことができる。
The organic EL element demonstrated above can be formed using a lamination process. Layers are sequentially formed on the surface of the
1 基板
2 光透過性電極
3 発光層
4 光反射性電極
5 光学調整層
6 電荷輸送層
7 追加光学調整層
8 分布型ブラッグ反射構造
9 追加発光層
DESCRIPTION OF
Claims (7)
光透過性電極と、
金属からなる光反射性電極と、
前記光透過性電極と前記光反射性電極との間に配置された発光層と、を備え、
前記発光層と前記光反射性電極との間に、前記発光層よりも屈折率の低い光学調整層と、電荷輸送層と、を備えた、有機エレクトロルミネッセンス素子。 A substrate,
A light transmissive electrode;
A light reflective electrode made of metal;
A light emitting layer disposed between the light transmissive electrode and the light reflective electrode,
An organic electroluminescence device comprising an optical adjustment layer having a refractive index lower than that of the light emitting layer and a charge transport layer between the light emitting layer and the light reflective electrode.
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TWI613849B (en) * | 2016-12-16 | 2018-02-01 | 財團法人工業技術研究院 | Light emitting device |
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