JP2016031143A - thermostat - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、エンジンのウォータージャケットとラジエータとの間に冷却液を循環させてエンジンを冷却する自動車の水冷式のエンジンの冷却装置における冷却液の回路に、冷却液の温度の感知作動による開弁・閉弁の作動により回路を開閉制御して、エンジン側の冷却液の温度を適温に保持せしめるように組み込むワックスサーモエレメント式のサーモスタットにおいて、ワックスの圧力をピストンに伝える流動体が、ピストンの摺動面をつたって洩出するのを防止するシール手段についての改良に関する。
さらに具体的にいえば、本発明において対象とするサーモスタットは、内部に熱膨張体としてワックスを充填してダイアフラムにより封じ込めた有底の筒状のケースと、そのケースの上面側に基端側が前記ダイアフラムを介して接続するガイド筒部と、そのガイド筒部の先端側に形成されたピストン摺動孔に摺動自在に嵌合して出入作動するピストンと、前記ガイド筒部の基端側に形成された流体室と、流体室内に充填されて、前記ケース内のワックスの温度変化による体積の膨縮により生じてくるワックスの圧力を前記ピストンに伝えるオイルよりなる流動体と、この流動体がピストンの外周面とピストン摺動孔との間の摺動面をつたって外部に洩出するのを防止するために、その摺動面をシールするようピストンの外周面とピストン摺動孔との間に装填されるシール部材とを備え、ケース内のワックスの感温作動による体積膨張により生成された圧力を流動体の流動移動によりピストンに伝え、ピストンを出入作動させるように構成してあるワックスサーモエレメント式のサーモスタットであり、このワックスサーモエレメント式のサーモスタットにおいて、ケース内のワックスの体積の膨縮により生成してくるワックスの圧力をピストンに伝えるために、流体室内に充填して封入した流動体の、ピストン摺動孔とピストン外周面との間の摺動面からの洩出を防止すべく、その摺動面をシール部材を介してシールしているシール手段についての改良に関する。
The present invention relates to a coolant circuit in a cooling system for a water-cooled engine of an automobile that circulates a coolant between a water jacket and a radiator of the engine to cool the engine, and opens the valve by sensing the temperature of the coolant. In a wax thermo-element type thermostat that controls the opening and closing of the circuit by closing the valve and keeps the engine coolant temperature at an appropriate temperature, the fluid that transmits the wax pressure to the piston The present invention relates to an improvement in sealing means for preventing leakage through a moving surface.
More specifically, the thermostat targeted in the present invention includes a bottomed cylindrical case filled with wax as a thermal expansion body and enclosed by a diaphragm, and a base end side of the case on the upper surface side of the case. A guide cylinder connected via a diaphragm, a piston slidably fitted in a piston sliding hole formed on a distal end side of the guide cylinder, and a proximal end of the guide cylinder A fluid chamber formed, a fluid filled in the fluid chamber, and a fluid made of oil that conveys the pressure of the wax generated by the expansion and contraction of the volume due to the temperature change of the wax in the case to the piston, and the fluid In order to prevent leakage to the outside through a sliding surface between the outer peripheral surface of the piston and the piston sliding hole, the outer peripheral surface of the piston and the piston sliding surface are sealed to seal the sliding surface. And a seal member loaded between the two and the pressure generated by the volume expansion due to the temperature-sensitive operation of the wax in the case is transmitted to the piston by the fluid movement of the fluid, and the piston is moved in and out. It is a certain wax thermoelement type thermostat, and in this wax thermoelement type thermostat, it fills and encloses in the fluid chamber to transmit the pressure of the wax generated by the expansion and contraction of the volume of the wax in the case to the piston. In order to prevent leakage of the fluid from the sliding surface between the piston sliding hole and the piston outer peripheral surface, the present invention relates to an improvement in sealing means that seals the sliding surface via a seal member.
自動車の水冷式のエンジンの冷却装置において、エンジンのウォータージャケットとラジエータとの間に循環させる冷却液の回路に、その回路を開・閉制御するように組み込むサーモスタットは、エンジンの過熱と過度の冷却を避けてエンジンの熱効率を良好に保持せしめるため、エンジンのウォータージャケットに送り込む冷却液の温度を、適温とされる80℃程度の温度に保持せしめるためのものである。 In an automotive water-cooled engine cooling system, a thermostat built in the coolant circuit that is circulated between the engine water jacket and the radiator to control the opening and closing of the engine is an engine overheating and excessive cooling. Therefore, the temperature of the coolant fed into the water jacket of the engine is kept at a suitable temperature of about 80 ° C. in order to keep the thermal efficiency of the engine well.
冷却液の回路に組み込むサーモスタットAは、通常、図1に示している如く、エンジンEを包むウォータージャケットE’とラジエータRとを接続連通させるように設けられる冷却液の回路Kに対し、水ポンプW/Pが組み付けられるエンジンEのウォータージャケットE’の入口側に配位して組み込むか、または、図2に示している如く、エンジンEのウォータージャケットE’の出口側に配位して組み込まれる。 As shown in FIG. 1, the thermostat A incorporated in the coolant circuit normally has a water pump for the coolant circuit K provided to connect and communicate the water jacket E ′ enclosing the engine E and the radiator R. Coordinated and assembled on the inlet side of the water jacket E ′ of the engine E to which the W / P is assembled, or coordinated and assembled on the outlet side of the water jacket E ′ of the engine E as shown in FIG. It is.
このサーモスタットAは、ワックスの感温作動により作動部であるピストンが出入作動するワックスサーモ機構aに、可動の弁vとこれに対向する固定の弁座vsとからなる弁機構Vを、ピストンの出入作動により可動の弁vが弁座vsに対し進退するように連繋せしめて構成される形態のものである。 In this thermostat A, a wax thermo mechanism a in which a piston as an operating portion is moved in and out by a temperature sensing operation of wax is provided with a valve mechanism V including a movable valve v and a fixed valve seat vs facing the piston mechanism. The movable valve v is configured to be linked so as to advance and retreat with respect to the valve seat vs by the entry / exit operation.
そして、そのワックスサーモ機構aは、通常、先行技術の特許文献2の図1を引用した添付の図3に示している如く、上方が開口する有底の円筒状に形成したケース1内に、温度変化により体積が膨張・収縮する熱膨張体であるワックス2を充填し、ケース1の上面側の開放口に嵌装するダイアフラム3によりケース1内に封入し、このケース1の上面側に、基端側に非圧縮性の流動体4を封入せしめるための流体室50を備え、上端側にピストン6を摺動自在に嵌挿せしめるためのピストン摺動孔51を備える金属材により形成したガイド筒部5を一体的に組み付けて接続し、このガイド筒部5の基端側の前記流体室50内に、前記非圧縮性の流動体4を、前記ピストン摺動孔51から注入して充填し、ピストン摺動孔51に、円柱形の栓状に成形したシール部材Sを摺動自在に嵌合せしめて封栓して、流体室50内に封入し、ピストン摺動孔51には、前記シール部材Sにつづいて、円盤状に形成した保護板bと、金属材により軸杆状に形成したピストン6とを嵌挿して、そのピストン6の下端面が、前記シール部材Sの上面側に対し、円盤状の保護板bを介して当接する状態とし、これにより、温度感知のセンサであるケース1内に封入した熱膨張体(ワックス)が、感温作動により体積を膨張させると、それにより生成されるワックスの圧力で流動体4をダイアフラム3を介してガイド筒部5のピストン摺動孔51内に押し込むように流動させ、その流動する流動体4の圧力でシール部材Sとともにピストン6を押し上げ、作動杆であるピストン6を上昇作動させ、また、熱膨張体(ワックス)2が体積を収縮させると、それによる負圧で流動体4を流体室50内に引き込み、ピストン6を下降作動させるよう構成してある。
And, the wax thermo mechanism a is usually in a case 1 formed in a bottomed cylindrical shape having an open top, as shown in FIG. 3 attached with reference to FIG. 1 of
このピストン6の昇降作動の際の、流体室50内に封入せる流動体4がピストン6の外周面とピストン摺動孔51の内壁面との間の摺動面から洩出するのを阻止するための前記摺動面のシールは、前述した如く、ゴム材等の柔軟な資材により円柱形の栓状に成形してピストン摺動孔51内に摺動自在に嵌挿したシール部材Sが、流動体4より受ける圧力で軸方向に押し潰されて径方向に拡がることにより、該シール部材Sの外周面がピストン摺動孔51の内壁面に対し密着状態に圧接して、このシール部材Sとピストン摺動孔51の内壁面との間をシールすることによって、摺動面と流体室50との間の連通を遮断することで行うようにしている。
When the
そして、弁機構Vは、先行技術の特許文献2において、実施態様として説明している第8図を引用する添付の図4により説明すれば、ワックスサーモ機構aの、作動杆であるピストン6に、図4にあるように環状に形成した弁vを、その弁vを支持するバルブ組付機枠80のピストン6に対する係合・連結により組み付け、この環状の弁vに対向するよう環状に形成した弁座vsを、上フレーム8aと下フレーム8bとで、ワックスサーモ機構aを収蔵するよう篭状に形成してあるフレーム8の、前記下フレーム8bの周縁に形設してある環状のフランジ部の内側の肩部に形設するか、その環状のフランジ部を組み付けるサーモスタットA取付用の機枠に形設し、弁vを支持するバルブ組付機枠80と、フレーム8の上フレーム8aとの間に、該弁vをバルブ組付機枠80ごと下方に押し下げるように付勢するコイル状のスプリング81を張架して、ワックスサーモ機構aのサーモエレメントであるケース1内の熱膨張体2のワックスが、設定温度より低い温度の冷却液を感知して体積を収縮させている状態にあるときには、前記スプリング81のバネ圧により、環状の弁vを環状の弁座vsに圧接せしめてその環状の弁座vsの内側に形成される弁口voを閉塞して閉弁となり、ケース1内の熱膨張体のワックスが、設定温度ないしその設定温度より高い温度の冷却液を感知して体積を膨張させた状態であるときは、その体積の膨張による圧力でピストン6を、スプリング81のバネ圧に抗して押し上げ、環状の弁vを弁座vsから上方に引き離し、弁座vsの内側の弁口voを開き、開弁の状態となる弁機構Vを構成するようにしている。
Then, the valve mechanism V is described in
このように構成して、自動車の水冷エンジンの冷却装置の、冷却液の回路に組み付けるサーモスタットは、エンジン側の冷却液の温度が低くなったときに閉弁に作動して、エンジンのウォータージャケット内の冷却液に対するラジエータRにより冷却された冷却液の流入を遮断し、ウォータージャケット内の冷却液の温度が高くなったときに開弁に作動してラジエータRにより冷却された冷却液がエンジンのウォータージャケット内の冷却液に対し流入して循環するようにする、という制御作動を行わすためのものである。 The thermostat constructed in this way and assembled in the coolant circuit of the cooling system for a water-cooled engine of an automobile operates to close when the temperature of the coolant on the engine side is low, The coolant that has been cooled by the radiator R with respect to the coolant of the engine is shut off, and when the temperature of the coolant in the water jacket increases, the valve opens and the coolant that has been cooled by the radiator R This is for performing a control operation of flowing in and circulating the coolant in the jacket.
そして、その制御作動は、エンジンを冷却する冷却液の水温を、エンジンに具備する性能を最高に発揮させるのに適温とされる水温に維持せしめるためのものである。このことから、冷却液の温度変化に対応して行われる開弁・閉弁の制御作動の応答性が鋭敏であることが望まれる。応答性が鈍いと、冷却液の水温が変動し、適温に保持せしめることができず、冷却液の水温を、82℃とされている適温に維持せしめる制御が適確に行われず、エンジンが具備する性能を最高に発揮するようにならず、エンジンの性能を低下させたものとするからである。しかし、従前のサーモスタットAは、この応答性が鋭敏ではなく、鈍いものである。 The control operation is to maintain the water temperature of the coolant that cools the engine at a water temperature that is suitable for maximizing the performance of the engine. From this, it is desired that the responsiveness of the valve opening / closing control operation performed in response to the temperature change of the coolant is sensitive. If the responsiveness is dull, the coolant temperature will fluctuate and cannot be maintained at an appropriate temperature, and the control to maintain the coolant temperature at an appropriate temperature of 82 ° C. will not be performed properly, and the engine will be equipped. This is because the performance of the engine does not come out to the maximum and the performance of the engine is lowered. However, the conventional thermostat A is not sensitive but dull.
例えば、前述した図4に示しているサーモスタットAを、それのワックスサーモ機構aのケース1内に充填するワックス2の構成成分の選択・組み合わせにより、82℃において開弁作動が行われるように設定し構成した場合についていえば、冷却液の温度が82℃に上昇してきたときに、ケース1内のワックス2の体積膨張による圧力によってピストン6が上昇作動を開始し、これにより、ピストン6に連繋する弁vを吊り上げ、弁座vsから離し、弁口voを開口する開弁作動が行われるようになるが、このピストン6の上昇作動によって行われる開弁作動は、弁口voが冷却液の流過が充分な開度に開口してくるまでに数分を要するゆっくりしたもので応答性の鈍いものである。
For example, the above-described thermostat A shown in FIG. 4 is set so that the valve opening operation is performed at 82 ° C. by selecting and combining the components of the
これは、ワックス2の体積膨張による圧力で上昇するピストン6の上昇作動が、1ミリ上昇するのに1分程度を要するゆっくりしたものであることによる。即ち、ピストン6が1ミリ上昇したときは、ピストン6が上昇作動を開始してから1分を経過したときであり、このときの弁口voの開度は、弁vと弁座vsとの間隔を1ミリ程度とする開度で、小量の冷却液の流過を許容する程度の僅かな開度である。充分な量の冷却液の流過が許容されるようにするには、弁口voの開度を、拡げなければならない。弁vと弁座vsとの間隔が3ミリ程度に拡がれば、充分な量の冷却液の流過が想定できるので、弁口voの開度を少なくとも弁vと弁座vsとの間隔が3ミリ程度となるまで拡げる必要がある。これには、弁座vsとの間隔が1ミリとなる高さ位置に吊り上げられている弁vを、さらに2ミリ吊り上げることと、この弁vの吊り上げのために、1ミリ上昇した位置にあるピストン6を、さらに2ミリ上昇させることを要する。そして、ピストン6の2ミリの上昇作動には、1ミリの上昇に1分を要していることで2分の時間を要する。従って、開弁作動は、作動を開始してから弁口voを充分な開度にまで開口させるのに数分(約3分)の時間を要するゆっくりとしたものとなり、応答性の鈍いものとしている。
This is because the ascending operation of the
しかして、エンジンの冷却液(ウォータージャケットE’内の冷却液)は、この開弁作動が行われる数分の間においても昇温し続ける。この冷却液の昇温は、1分間に1℃程度と想定されている。このことから、エンジンの冷却液は、弁口voが実質的な開口度である弁vと弁座vsとの間隔が3ミリ程度となる開度にまで開口したときには、ワックスサーモ機構aが感温作動を開始したときの設定温度82℃よりも数度上昇した84℃〜85℃に昇温している。このため、エンジンの冷却液が設定温度の82℃に上昇してきたときに、弁機構Vを開弁させて、エジエータRにより冷却された冷却液を、エンジンのウォータージャケットE’内に対し流入させることで行うエンジンの冷却液の温度制御が、実際にはエンジンの冷却液が設定温度の82℃より数度高い84℃〜85℃にまで昇温したときに行われることになって、エンジンの温度を、エンジンが性能を最高に発揮する温度より数度高めの温度に維持せしめるようになり、エンジンを性能が低下したものとしている。 Accordingly, the temperature of the engine coolant (the coolant in the water jacket E ') continues to rise even during a few minutes during which the valve opening operation is performed. The temperature rise of the coolant is assumed to be about 1 ° C. per minute. Therefore, when the valve opening vo is opened to an opening degree where the distance between the valve v and the valve seat vs with a substantial opening degree is about 3 mm, the wax thermo-mechanism a senses the engine coolant. The temperature is raised to 84 ° C. to 85 ° C., which is several degrees higher than the set temperature 82 ° C. when the temperature operation is started. For this reason, when the engine coolant rises to the set temperature of 82 ° C., the valve mechanism V is opened to allow the coolant cooled by the radiator R to flow into the engine water jacket E ′. The engine coolant temperature control is performed when the engine coolant temperature is actually raised to 84 ° C. to 85 ° C., which is several degrees higher than the set temperature of 82 ° C. The engine has been maintained at a temperature several degrees higher than the temperature at which the engine performs best, and the engine has been degraded.
このエンジンに性能を充分に発揮させず、性能の低下をもたらしているサーモスタットAの開弁作動時のゆっくりとした作動は、サーモスタットAの感温作動部を構成しているガイド筒部5に形成したピストン摺動孔51に摺動自在に嵌合するピストン6が、ケース1内のワックス2の感温作動による体積の膨張により増大してきた圧力によって、ガイド筒部5の基端側に形設せる流体室50に充填せる流動体4を介して押し上げられて、ピストン摺動孔51内を摺動して上昇していくときに、ピストン摺動孔51の内壁面とピストン6との摺接面においてピストン6が受ける摺動抵抗及びピストン摺動孔51内に装設されるシール部材とピストン6との摺接面においてピストン6が受ける摺動抵抗に起因している。
The slow operation of the thermostat A during the opening operation of the thermostat A that does not allow the engine to exhibit its performance sufficiently and that the performance is deteriorated is formed in the
このことは、ピストン6を、ガイド筒部5の中心部位に設けたピストン摺動孔51に摺動自在に嵌挿し、このピストン6の外周面とピストン摺動孔51の内壁面との間の摺接部には、ガイド筒部5の基端側の内部に形設せる流体室50内に充填して封入した流動体4が、前記摺接部における摺動面をつたって洩出するのを抑止するための、シール部材Sを装着して、ワックスサーモ機構aの感温作動部を構成するときに、ピストン6とピストン摺動孔51との嵌め合いを精密に仕上げて摩擦抵抗・摺動抵抗が零または殆ど零になる状態に嵌挿し、また、装着したシール部材Sに対しても、摺接部の摺接面における摩擦抵抗・摺動抵抗が、零または殆ど零になるようにゆるく嵌合せしめて構成することで、ケース1内のワックス2が感温作動により体積膨張して流動体4を介しピストン6を押し上げるときの、そのピストン6の上昇作動が、軽く速やかに行われるようになることからも明らかである。
This is because the
このピストン6の上昇作動により行われるサーモスタットAの開弁作動をゆっくりとしたものとする要因となっているピストン6が受ける摩擦抵抗・摺動抵抗は、構成するサーモスタットAの立場から見れば、その摩擦抵抗・摺動抵抗を零または殆ど零になるように小さくすることで、開弁作動が速やかに行われるサーモスタットAを構成することができ、応答性の鋭敏なサーモスタットAが得られるようになること、を示唆する。
The frictional resistance / sliding resistance received by the
そして、サーモスタットAを応答性が良く、開弁作動が速やかなものに構成し得ることから、感温作動により開弁作動を開始したときに、直ぐに、充分な量の冷却液を流過せしめる開度にまで開弁するようになることで、エンジンまわりの冷却液がまだ設定温度の82℃の温度を維持している間に、ラジエータ側で冷却された冷却液がエンジンまわりに流入していくようになるので、エンジンまわりの冷却液の水温を制御するときに、そのエンジンまわりの冷却液の温度を、エンジン温度を性能が最高に発揮される温度とするのに適温とされる82℃の温度に保持せしめて制御することが可能となり、サーモスタットAを、エンジンの性能を向上させるものにし得る、ということを示唆する。 Since the thermostat A can be configured so that the response is good and the valve opening operation is quick, when the valve opening operation is started by the temperature-sensitive operation, a sufficient amount of coolant is allowed to flow immediately. As the coolant around the engine is still maintaining the set temperature of 82 ° C, the coolant cooled on the radiator side will flow around the engine. Therefore, when controlling the water temperature of the coolant around the engine, the temperature of the coolant around the engine is 82 ° C., which is an appropriate temperature for making the engine temperature the best performance. It is possible to control the temperature while maintaining the temperature, suggesting that the thermostat A can improve the performance of the engine.
ところで、このピストン6が受ける摺動抵抗のうちの、ピストン6外周面とピストン摺動孔51の内壁面との間の摺動面において受ける摺動抵抗は、ピストン6とピストン摺動孔51との嵌合面における摩擦抵抗であり、嵌合面を精密に仕上げることで、殆ど零にし得る。しかし、ピストン外周面とシール部材Sとの間の摺動面、またはシール部材Sとピストン摺動孔51の内壁面との間の摺動面において受ける摺動抵抗は、摩擦抵抗の他に、シール部材Sに加える締め付けによる摺動面の圧着に対する抵抗があるので、摺動抵抗を殆ど零にすることはできない。
By the way, of the sliding resistance received by the
シール部材Sは、ピストン6とピストン摺動孔51との摺動面から、流体室50内に封入した流動体4が洩出するのを防止するために装設するもので、摺動面からの流動体4の洩出を少しも許さないようにするため、シール部材Sをピストン6の外周面またはピストン摺動孔51の内壁面に対し、緊密に圧着した状態に設けるからである。
The seal member S is installed to prevent the
ところで、ワックスサーモエレメント式のサーモスタットにおいて、流体室内に充填して封入した流動体のオイルが、ピストンとピストン摺動孔との摺動面を介して洩れ出るのを阻止するために、摺動面をシール部材によりシールするシール手段には、前述した特許文献2の図1を引用する図3にあるように、シール部材Sの外周面をピストン摺動孔51の内壁面に対し圧着状態に圧接せしめて、シールする手段と、前述した同上特許文献2の図8を引用した図4にあるように、シール部材Sの内周面をピストンの外周面に対し圧着状態に圧接せしめてシールする手段とがある。
By the way, in the wax thermo element type thermostat, the sliding surface is used to prevent fluid oil filled and sealed in the fluid chamber from leaking through the sliding surface between the piston and the piston sliding hole. As shown in FIG. 3 quoting FIG. 1 of
前者は、前述の図3により説明すれば、シール部材Sを、ゴム材により円柱状のラバーピストンに成形して、これをピストン摺動孔51内に嵌挿して、ケース1内のワックス2から流動体4を介して受ける軸方向の圧力により径方向に拡がるよう変形することで、該シール部材Sの外周面をピストン摺動孔51の内壁面に緊密に圧着する状態に接合せしめて、これにより摺動面をシールするシール手段であり、シール部材Sをゴム材で成形していることで、摩擦抵抗が大きいものである。また、シール部材Sのゴム材が、相手方の接触面に対し喰い付くように接着し、かつ、締め付けるように締結していくことで摺動抵抗が大きくなるものである。
If the former is explained with reference to FIG. 3 described above, the sealing member S is formed into a cylindrical rubber piston by a rubber material, and this is inserted into the
また後者は、前述の図4において説明すれば、ピストン6が摺動自在に嵌挿されるガイド筒部5の上端部に、ピストン摺動孔51を拡径した態様の円筒形の空室52を形設し、この空室52内にフッ素樹脂・テフロン(登録商標)樹脂等の摩擦係数の小さい樹脂材で、中心に内径をピストン6の外径と同径または小径とした中心穴を具備する環状に成形したシール部材Sを、それの中心穴をピストン6の外周に嵌合させた状態として装填し、その環状に成形したシール部材Sの中心穴の内壁面をピストン6外周面に圧着状態に圧接させることで、摺動面をシールするようにしているシール手段で、ピストン6の外周面に対し摺接するシール部材Sの接触面が、摩擦係数の小さい樹脂材で環状に成形したシール部材Sの中心穴の内壁面となることで、摺動面における摩擦抵抗は小さくできるが、シール部材Sの中心穴の穴径を、ピストン6の直径に対し等しいか少し小径に形成して、シール部材Sの中心穴をピストン6に加圧して嵌合させることで、そのシール部材Sの中心穴に、ピストン6がかしめ付けられるようになることと、ピストン6の外周面を、シール部材Sが強く緊縛するようになることから、摺動抵抗は小さくし得ない手段である。
In the latter case, as will be described with reference to FIG. 4 described above, a cylindrical
本発明において解決しようとする課題は、自動車の水冷式のエンジンの冷却装置の、エンジン冷却液を循環させる水路に、エンジン冷却液の水温を、エンジンの性能を最高に発揮させるのに適温とされる温度に保持せしめる制御を行わすために、組み込むワックスサーモエレメント式のサーモスタットを、応答性が良く、開弁作動が速やかに行われるように構成して、エンジン冷却液の水温を、適温とされる82℃の温度に保持せしめる制御が、適確に行われるようにすることを目的に、ピストンとピストン摺動孔との間の摺動面からの流動体の洩出を、その摺動面に装備せしめるシール部材によるシールにより確実に阻止するようにしながら、ピストンとシール部材との間の摺動抵抗を、殆ど零になるように小さくして、ピストンの昇降作動が速やかに行えるようにし得るシール手段を提供する点にある。 The problem to be solved by the present invention is that the water temperature of the engine coolant is set to an appropriate temperature for maximizing the performance of the engine in the water passage for circulating the engine coolant in the water cooling type engine cooling device for automobiles. In order to control the temperature of the engine coolant, the built-in wax thermo-element type thermostat is configured so that the responsiveness is good and the valve opening operation is performed quickly. For the purpose of ensuring that the control for maintaining the temperature at 82 ° C. is performed accurately, the leakage of the fluid from the sliding surface between the piston and the piston sliding hole is caused by the sliding surface. The sliding resistance between the piston and the seal member is reduced so that it becomes almost zero while the piston is lifted up and down. In that it provides sealing means can so as to perform quickly.
上述の課題を解決するための手段として、本発明においては、内部に、熱膨張体としてワックス2を充填してダイアフラム3により封じ込めた有底の筒状のケース1と、そのケース1の上面側に基端側が前記ダイアフラム3を介して接続するガイド筒部5と、そのガイド筒部5の先端側に形成されたピストン摺動孔51に摺動自在に嵌合するピストン6と、前記ガイド筒部5の基端側に形成された流体室50内に充填された流動体4と、ピストン6とピストン摺動孔51との間の摺動部にピストン6の外周面の周りを囲うよう形設せる収容室52と、その収容室52内に装置されて前記摺動部をシールするシール部材Sと、を備え、前記ピストン6には、弁機構Vの弁vが、前記ピストン6の昇降作動により弁機構Vの弁座vsに対し進退するよう連繋してあるサーモスタットAにおいて、前記シール部材Sは、黒鉛の粉状体とし、該黒鉛の粉状体を、前記収容室内に、その収容室52が具備せる開放口52aを介し詰め込み加圧し、開放口52aを封塞して、粉状体の隣接する粒子同志が堅く圧接し合って連続する集合体の状態として充填し、その集合体のピストン6の外周面に接触する接触面を、加えた圧力によりピストン6の外周面の摺動面に圧着せしめて、摺動面のシールを行わすようにしたサーモスタットを提起するものである、また、これに併せて、
内部に、熱膨張体としてワックス2を充填してダイアフラム3により封じ込めた有底の筒状のケース1と、そのケース1の上面側に基端側が前記ダイアフラム3を介して接続するガイド筒部5と、そのガイド筒部5の先端側に形成されたピストン摺動孔51に摺動自在に嵌合するピストン6と、前記ガイド筒部5の基端側に形成された流体室50内に充填された流動体4と、ピストン6とピストン摺動孔51との間の摺動部にピストン6を囲うよう形設せる収容室52と、その収容室52内に装置されて前記摺動部をシールするシール部材Sと、を備え、前記ピストン6には、弁機構Vの弁vが、前記ピストン6の昇降作動により弁機構Vの弁座vsに対し進退するよう連繋してあるサーモスタットAにおいて、前記シール部材は、黒鉛の粉状体とし、該黒鉛の粉状体を、少量のグリスを添加しての練和によりペースト状の態様として収容室内に注入し、加圧手段を具備する蓋板による封鎖により圧力負荷を加えた状態として収容室内に詰め込み、加えた圧力により詰め込んだペースト状の黒鉛粉状体の、ピストン6外周面に接触する接触面をピストン6の外周面の摺動面に圧着せしめて、摺動面をシールするようにしたサーモスタットを提起し、さらに併せて、
内部に、熱膨張体としてワックス2を充填してダイアフラム3により封じ込めた有底の筒状のケース1と、そのケース1の上面側に基端側が前記ダイアフラム3を介して接続するガイド筒部5と、そのガイド筒部5の先端側に形成されたピストン摺動孔51に摺動自在に嵌合するピストン6と、前記ガイド筒部5の基端側に形成された流体室50内に充填された流動体4と、ピストン6とピストン摺動孔51との間の摺動部にピストン6を囲うよう形設せる収容室52と、その収容室52内に装置されて前記摺動部をシールするシール部材Sと、を備え、前記ピストン6には、弁機構Vの弁vが、前記ピストン6の昇降作動により弁機構Vの弁座vsに対し進退するよう連繋してあるサーモスタットAにおいて、前記シール部材は、黒鉛の粉状体とし、該黒鉛の粉状体を、少量のグリスを添加しての練和によりペースト状の態様として収容室内に注入し、収容室の開口部を封鎖する蓋板により収容室内に封じ込め、蓋板を加圧しての収容室内への押し込みにより、圧力負荷が加えられた状態とし、かつ、押し込んだ蓋板を、押し込み方向にバネ圧が働くバネ材を介しガイド筒部に対し固定して、加えられた圧力が維持されるようにし、その加えられた圧力により、封じ込めたペースト状の黒鉛粉状体の、ピストン6外周面に接触する接触面をピストンの外周面の摺動面に圧着せしめて、摺動面をシールするようにしたサーモスタットを提起するものである。
As means for solving the above-mentioned problems, in the present invention, a bottomed cylindrical case 1 filled with
A cylindrical case 1 with a bottom filled with
A cylindrical case 1 with a bottom filled with
この本発明において提起する手段は、従前から行われている、シール部材を用いて、サーモスタットのピストンの外周面とピストン摺動孔の内壁面との間の摺動面をシールして、サーモスタットの器体内の流体室に充填してある流動体が、摺動面をつたって外部に洩出するのを阻止するようにしているシール手段について、種々の検討を加え、かつ、試行錯誤を重ねることで得られた知見に基づいてなされたものである。 The means proposed in the present invention uses a sealing member, which has been used in the past, to seal the sliding surface between the outer peripheral surface of the piston of the thermostat and the inner wall surface of the piston sliding hole. Various investigations and repeated trials and errors are made on the sealing means that prevents the fluid filled in the fluid chamber in the body from leaking outside through the sliding surface. It was made based on the knowledge obtained in (1).
即ち、従前のシール部材を用いて、ピストンの外周面とピストン摺動孔の内壁面との間の摺動面をシールするシール手段は、中心部位にピストンが嵌挿されるピストン摺動孔を形成しているガイド筒部に、シール部材を装填するための収容室を、ピストン摺動孔に嵌挿せるピストンの外周を取り囲むように、ピストン摺動孔を拡径した状態に形設しておき、この収容室内に、シール部材を装填し、その装填したシール部材のピストンの外周面と接触する接触面を、ピストンの外周面に対し圧接せしめて圧着させた状態とすることで、ピストン外周面とピストン摺動孔の内壁面との間の摺動面をシール部材により封止するようにしているシール手段である。そして、収容室内に装填するシール部材には、接触面におけるピストン外周面に対する摩擦抵抗を小さくするため、摩擦係数の小さいフッ素樹脂・テフロン(登録商標)樹脂を選択して用い、この摩擦係数の小さい樹脂材を、中心部に、ピストンに対して嵌合する中心穴を具備する環状の成型品に成型し、その樹脂材の成型品を、それの中心穴がピストンの外周面に対し摺動自在に嵌合した状態として収容室内に装填して、ピストンの外周面に摺接する成型品の中心穴の内壁面を、ピストン外周面に対するシール部材の接触面とし、この中心穴の内壁面よりなる接触面を、ピストン外周面に対し圧接させて、緊密に圧着した状態とすることで、摺動面をシールするシール手段である。そしてまた、シール部材の接触面である成型品の中心穴の内壁面がピストンの外周面に対して圧接していくときの接触圧が、ピストンに中心穴を嵌め合わせたときにピストン外周面と中心穴の内壁面との両者の間に生ずる嵌め合い圧力であり、樹脂材により成型品を成型するときに設定される中心穴の穴径寸法により定められる圧力で、中心穴の穴径寸法を、ピストンの外径寸法に対し小さ目に設定して、ピストンと中心穴との嵌め合いをゆるくすれば、この接触圧は弱くなり、また、中心穴の穴径寸法をピストンの外径寸法と等しいか、少し大き目に設定してピストンと中心穴との嵌め合いを堅くすれば、この接触圧は強くなるようにしているシール手段である。 That is, the sealing means for sealing the sliding surface between the outer peripheral surface of the piston and the inner wall surface of the piston sliding hole using a conventional seal member forms a piston sliding hole into which the piston is inserted in the central portion. In the guide tube portion, the storage chamber for loading the seal member is shaped in a state where the piston sliding hole is expanded so as to surround the outer periphery of the piston that can be fitted into the piston sliding hole, A sealing member is loaded into the housing chamber, and a contact surface that contacts the outer peripheral surface of the piston of the loaded sealing member is brought into pressure contact with the outer peripheral surface of the piston so as to be in a pressure-bonded state. This is a sealing means for sealing the sliding surface between the piston sliding hole and the inner wall surface with a sealing member. In order to reduce the frictional resistance against the outer peripheral surface of the piston on the contact surface, a fluororesin / Teflon (registered trademark) resin having a small friction coefficient is selected and used for the seal member loaded in the storage chamber. The resin material is molded into an annular molded product that has a central hole that fits into the piston in the center, and the resin material molded product is slidable with respect to the outer peripheral surface of the piston. The inner wall surface of the center hole of the molded product that is loaded into the housing chamber as being fitted to the outer surface of the piston and is in sliding contact with the outer peripheral surface of the piston is used as the contact surface of the seal member with respect to the outer peripheral surface of the piston. This is a sealing means for sealing the sliding surface by bringing the surface into pressure contact with the outer peripheral surface of the piston and pressing it tightly. Further, the contact pressure when the inner wall surface of the center hole of the molded product, which is the contact surface of the seal member, is pressed against the outer peripheral surface of the piston is different from the outer peripheral surface of the piston when the center hole is fitted to the piston. This is the fitting pressure generated between the center hole and the inner wall surface of the center hole, and the center hole diameter is determined by the pressure determined by the hole diameter of the center hole set when molding a molded product with a resin material. If the outer diameter of the piston is set small and the fitting between the piston and the center hole is loosened, this contact pressure becomes weaker, and the hole diameter of the center hole is equal to the outer diameter of the piston. Alternatively, it is a sealing means that makes this contact pressure stronger if it is set slightly larger and the fitting between the piston and the center hole is made tighter.
このことから、このように構成されている従前のサーモスタットにおける流動体のシール手段は、摩擦係数の小さい樹脂材で、中心部に中心穴を備える成型品を成型するときに、その成型品の中心部位に形成する中心穴の穴径寸法を、成型される中心穴の内壁面のピストン外周面に対する接触圧が適正になるように、設定しておくことで、ピストンの昇降作動が軽快に行われる状態において、流動体の洩出の阻止が確実に行われるサーモスタットが得られるようになる筈であるが、製作されたサーモスタットの実際の製品においては、このようにはなっておらず、ピストンの作動は鈍く、充分な開度にバルブが開放させるまでに数分の時間を要する応答性が鈍いものとなっている。 For this reason, the fluid sealing means in the conventional thermostat configured as described above is a resin material having a small coefficient of friction, and when molding a molded product having a central hole at the center, the center of the molded product is By setting the hole diameter dimension of the center hole formed in the part so that the contact pressure of the inner wall surface of the center hole to be molded with the outer peripheral surface of the piston is appropriate, the lifting and lowering operation of the piston is performed lightly. In this situation, a thermostat that reliably prevents fluid leakage will be obtained, but this is not the case in the actual product of the manufactured thermostat, and the operation of the piston Is dull, and the response that takes several minutes to open the valve to a sufficient opening is dull.
そこで、この従前のシール手段について検討を加えたところ、ピストンの作動に対する抵抗は、シール部材の接触面とピストン外周面との間の摩擦抵抗ではなく、シール部材の成型品の中心穴の内壁面で形成される接触面が、ピストンに対し中心穴を嵌め込むときの嵌め合いの圧力により、ピストンの外周面に対し締め付けられて、そのピストンの外周面に圧着した状態となっていくことから、ピストンの上昇作動が、この圧着を引き剥がしながら行われることで、ピストンの作動に加えられる圧着を引き剥がすための負荷による摺動抵抗であること、が判ってきた。 Therefore, when this conventional sealing means was studied, the resistance to the operation of the piston was not the frictional resistance between the contact surface of the seal member and the outer peripheral surface of the piston, but the inner wall surface of the center hole of the molded product of the seal member. Because the contact surface formed by is tightened against the outer peripheral surface of the piston by the pressure of the fitting when the center hole is inserted into the piston, it is in a state of being crimped to the outer peripheral surface of the piston, It has been found that the piston lift operation is performed while peeling off the pressure bonding, thereby causing a sliding resistance due to a load for peeling the pressure bonding applied to the piston operation.
そして、このピストンの作動を重くする要因となる接触面のピストン外周面に対する圧着は、接触面をピストン外周面に緊密に密着させて、この接触面とピストン外周面との両者の間を、隙間が零の状態とすることで、この両者の間を封止するためのものであるから、接触面をピストン外周に圧着させるための圧力は、両者の間を封止する状態に圧着させる圧力で良い筈であるのに、ピストンの作動を重くするまでに、接触面を締め付けて強力な圧力を加えて圧着させているのは、接触面に存在している小さな凹凸などの不整形状部分を、接触面に加える圧力により、接触面とともに、変形させることで、接触面に均一に揃う平面状に押し潰し消失させるためであるが、この不整形状部分が、成型により形成されて成型品に対し固定的に形成された流動性をもたない接触面に、生成されていることで、押圧による押し潰しの変形に対し抵抗する性状のものに形成されていることから、これを無理に平面上に押し潰すよう変形せしめるのに、強力な圧力を要しているためであること、が判ってきた。 Then, the pressure-bonding of the contact surface to the piston outer peripheral surface, which is a factor that increases the operation of the piston, brings the contact surface into close contact with the piston outer peripheral surface, and a gap is formed between both the contact surface and the piston outer peripheral surface. Since this is for sealing between the two, the pressure for crimping the contact surface to the outer periphery of the piston is the pressure for crimping the seal between the two. Even though it is a good kite, the contact surface is tightened and a strong pressure is applied to make the piston work heavy, so that the irregular shape part such as small unevenness present on the contact surface is By deforming it together with the contact surface by the pressure applied to the contact surface, it is crushed into a flat surface evenly aligned with the contact surface and disappears, but this irregularly shaped part is formed by molding and fixed to the molded product Formation Because it is formed on the contact surface that does not have fluidity, it is formed into a property that resists deformation of crushing by pressing, so that it will be forced to crush on a flat surface It has been found that it is because a strong pressure is required to deform.
さらに、この知見から、次に記載する技術手段の知見に想到した。即ち、接触面に生成されている微細な不整形状部分を、押し潰すように変形せしめて消失させるのに接触面に強い圧力を加えなければならないのは、成型品の中心穴の内壁面よりなる接触面が、成型により一定の形状に形成されたシール部材の成型品に一体に連続する態様に形成されたもので、固定的に形成され、流動性を持たないものとして形成されていること、そして、微細な不整形状部分は、この流動性をもたない接触面に生成していることで、変形しにくい性状のものとなっていることが理由であり、不整形状部分が、このように変形しにくい性状のものとなっていることから、圧力により押し潰されて消失した態様にまでに変形させるのに大きな圧力を要している、というのであれば、接触面を、流動性のあるものに形成すれば、接触面に生成してくる微細な不整形状部分を、ピストン外周面に対する接触面の圧着により、消失せしめるのが、接触面を圧着せしめる圧力による接触面の流動によって生成する変形により、行えるようになって、圧着に強い圧力を加えなくても、接触面に生成された不整形状部分を消失せしめるのが可能となる、ということに想到した。 Furthermore, from this finding, the inventors have come up with the following technical means. That is, it is the inner wall surface of the center hole of the molded product that has to apply a strong pressure to the contact surface in order to deform and eliminate the fine irregular shape portion generated on the contact surface. The contact surface is formed in a form that is integrally continuous with the molded product of the seal member formed into a fixed shape by molding, and is formed as a fixed and non-flowable one. And, because the fine irregular shaped part is generated on the contact surface having no fluidity, it is a property that is difficult to deform, and the irregular shaped part is thus Since it has a property that is difficult to deform, if it requires a large pressure to be deformed until it is crushed by the pressure and disappeared, the contact surface is fluid If formed into a thing, Fine irregularly shaped parts generated on the contact surface can be eliminated by pressing the contact surface against the outer peripheral surface of the piston by deformation generated by the flow of the contact surface due to the pressure that presses the contact surface. Thus, the inventors have conceived that the irregularly shaped portion generated on the contact surface can be eliminated without applying a strong pressure to the crimping.
そして、接触面を流動性のあるものとするには、粉状体を、ピストンの外周面のまわりに、ぎっしりと詰め込み、その詰め込んだ粉状体のピストン外周面に接触する部位をもって接触面とすることでも得られることがわかってきた。 In order to make the contact surface fluid, the powdery body is packed tightly around the outer peripheral surface of the piston, and the contact surface has a portion that contacts the outer peripheral surface of the piston of the packed powdery body. It has become clear that you can also get it.
そこで、収容室内に充填するシール部材は、摩擦係数の小さい黒鉛とし、この黒鉛の粉状体を、収容室内に加圧しながら詰め込み、詰め込んだ粉状体が、それら粉状体の各粒子間において、互いに圧着し合って連続し、全体として、収容室の内面形状に倣う形状をなす集合体となるように充填し、これに圧力を加え、集合体の全体に圧力を与えた状態としたところで、収容室を蓋部材により封栓して、加圧した状態として収容室内に封入し、この粉状体の集合体の、ピストン外周面に接触する部位を接触面とし、この接触面のピストン外周面に対する圧着により、接触面とピストン外周面との摺動面をシールせしめるようにしたところ、摺動面からの流動体の洩出の阻止を、確実にしながら、ピストンの上昇作動の速度を、ピストンの1ミリの上昇に1分を要していた従来手段のものに対し1ミリの上昇が10秒位で行われる格段に速い速度として、応答性を良好にしたサーモスタットが構成し得るようになる、という結果が得られた。 Therefore, the sealing member to be filled in the storage chamber is made of graphite having a small friction coefficient, and this graphite powder is packed while being pressed into the storage chamber, and the packed powder is between the particles of the powder. When the pressure is applied to the entire assembly, the entire assembly is filled with an assembly that has a shape that follows the shape of the inner surface of the storage chamber. The housing chamber is sealed with a lid member, sealed in the housing chamber in a pressurized state, and the portion of the powdery body that contacts the piston outer peripheral surface is used as a contact surface. When the sliding surface between the contact surface and the piston outer peripheral surface is sealed by crimping to the surface, the speed of the ascending operation of the piston can be increased while ensuring the prevention of fluid leakage from the sliding surface. 1 mm of piston The result is that a thermostat with good responsiveness can be constructed as a remarkably fast speed in which a 1 mm rise is performed in about 10 seconds compared to the conventional means that took 1 minute to rise. Obtained.
これは、接触面が、粉状体の流動により自由に変形する流動性をもったものとなっていることから、与えられた圧力により、ピストン外周面に対し圧着していくときに、接触面に微細な不整形状部分が生成していても、粉状体の流動によりその不整形状部分を消失せしめて、接触面の全面が一様の圧力でピストン外周面に圧着していくようになることで、摺動面のシールのための圧着が、大きな圧力を要さずに得られていることによるものと見られる。 This is because when the contact surface is pressure-bonded to the outer peripheral surface of the piston by a given pressure, the contact surface has a fluidity that is freely deformed by the flow of the powdery body. Even if a fine irregular shaped part is generated, the irregular shaped part disappears due to the flow of the powder, and the entire contact surface is pressed against the piston outer peripheral surface with uniform pressure. Thus, it is considered that the pressure bonding for sealing the sliding surface is obtained without requiring a large pressure.
このように、収容室内に充填するシール部材を、黒鉛の粉状体として、その粉状体を収容室内に詰め込むことで、シール部材のピストン外周面に対する接触面に流動性を具備せしめているシール手段は、収容室内に詰め込む黒鉛の粉状体を、2割程度の割合でグリスを添加して練和することでペースト状にして、収容室に対する詰め込みが楽に行えるようにしても、同様の結果が得られることが判り、また、収容室内に詰め込んだ粉状体の集合体の全体に対して圧力を与えるための加圧は、詰め込んだ粉状体を、収容室内に封入せしめるために、収容室の開放口を、蓋部材で封塞する際に、詰め込んだ粉状体の集合体の、収容室の開放口に対向する上面側に、下面が前記粉状体の集合体の上面の略全面に当接する座板を、その集合体の押し蓋状に配置し、この座板の上面側に、バネ材により形成した波板座板などの、上下方向に伸縮作動するバネ機構を配置し、このバネ機構を、収容室の開放口を封栓する蓋板により押し込んで押し縮めた状態とし、この状態において蓋板を、収容室の開放口の周縁部にかしめ付けて固定することで、蓋部材にバネ圧を押し縮めた状態として組み込んだバネ機構の伸長方向バネ圧での、押し蓋状の座板の押し込みによる加圧で充分にまかなえる結果を得られている。しかして、提起した本発明によるシール手段は、上述の知見および結果に基づいてなされたものである。 As described above, the seal member that fills the storage chamber is made of graphite powder, and the powder is packed into the storage chamber so that the contact surface of the seal member with respect to the piston outer peripheral surface has fluidity. The means is that the graphite powder to be packed in the storage chamber is made into a paste by adding and kneading grease at a ratio of about 20%, so that the same result can be obtained even if the storage chamber can be easily packed. In addition, the pressurization for applying pressure to the entire aggregate of the powdery bodies packed in the storage chamber is accommodated in order to enclose the packed powdery body in the storage chamber. When the opening of the chamber is sealed with the lid member, the aggregate of the packed powdery bodies is on the upper surface side facing the opening of the storage chamber, and the lower surface is substantially the upper surface of the aggregate of the powdery bodies. The seat plate that makes contact with the entire surface is the push lid of the assembly. And a spring mechanism such as a corrugated sheet seat formed of a spring material that can be expanded and contracted vertically is arranged on the upper surface side of the seat plate, and the spring mechanism is sealed at the opening of the storage chamber. A spring mechanism in which the cover plate is pressed and contracted by the cover plate, and in this state, the cover plate is fixed by caulking to the peripheral edge of the opening of the storage chamber, and the spring pressure is applied to the cover member. The result is that it can be fully covered by the pressurization of the pushing lid-shaped seat plate with the spring pressure in the extension direction. Thus, the proposed sealing means according to the present invention has been made on the basis of the above findings and results.
本発明によるサーモスタットにおけるピストン外周面と、シール部材の接触面との間の摺動面をシールするシール手段は、シール部材の接触面が流動性のあるものとして形成されることから、ピストン外周面に対する圧着が、シール部材の流動により行われるようになるので、摺動面のシールのための接触面の全面によるピストン外周面に対する圧着が、大きな圧力を要さずに達成でき、ピストンの上昇作動が、軽く行われるようにすることで応答性の良いサーモスタットが得られるようになる。 The sealing means for sealing the sliding surface between the piston outer peripheral surface and the contact surface of the seal member in the thermostat according to the present invention is formed so that the contact surface of the seal member is fluid. Since the pressure bonding to the piston is performed by the flow of the seal member, the pressure contact against the outer peripheral surface of the piston by the entire contact surface for sealing the sliding surface can be achieved without requiring a large pressure, and the piston is lifted. However, by making it lightly performed, a thermostat with good responsiveness can be obtained.
次に本発明の実施の態様を、実施例につき図面に従い詳述する。 Next, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
図5は本発明を実施せるサーモスタットの、弁機構Vが閉弁した状態時の縦断正面図、図6は同上のサーモスタットの、弁機構Vが開弁した状態時の縦断正面図、である。 FIG. 5 is a longitudinal front view of the thermostat embodying the present invention when the valve mechanism V is closed, and FIG. 6 is a longitudinal front view of the same thermostat when the valve mechanism V is opened.
これら図において、Aはサーモスタットの全体、aは該サーモスタットAのワックスサーモ機構、Vは前記ワックスサーモ機構aに組み付けた弁機構、Fはワックスサーモ機構aを支架せしめるとともに弁機構Vの弁座vsを固定装設し、かつ、弁機構Vの弁vを、固定装設した弁座vsに対し進退自在に支架せしめて、サーモスタットAを組み立てているフレームを示す。 In these drawings, A is the whole thermostat, a is a wax thermo mechanism of the thermostat A, V is a valve mechanism assembled to the wax thermo mechanism a, F is a support for the wax thermo mechanism a and a valve seat vs of the valve mechanism V. A frame in which the thermostat A is assembled by mounting the valve v of the valve mechanism V so as to be movable forward and backward with respect to the fixedly mounted valve seat vs is shown.
ワックスサーモ機構aは、有底の円筒状に形成されたケース1と、そのケース1内に充填される温度変化により体積が膨張・収縮するワックス2と、そのワックス2を充填したケース1の上面側の開放口に、その開放口を閉鎖するように組み付けられるダイアフラム3と、軸芯部位にピストン摺動孔51を形設し、基端側(図5、6において下端側)の内部に流動体4(オイル)を充填せしめる流体室50を形成して、前記ケース1の上面側に接続するガイド筒部5と、そのガイド筒部5の流体室50内に充填する流動体4と、ガイド筒部5のピストン摺動孔51に摺動自在に嵌挿されるピストン6と、を備えていて、ケース1内に装填してダイアフラム3によりケース1内に封入したワックス2が、ケース1を介して行われる感温作動によって体積を膨張させると、それにより生成するワックスの圧力がダイアフラム3を介して、流体室50内に充填してある流動体4に伝わり、その流動体4をピストン摺動孔51内に押し込むように流動させて、その流動する流動体4の圧力で、ピストン摺動孔51に嵌挿してあるピストン6を押し上げて上昇作動させ、また、ワックス2が感温作動で体積を収縮させると、それによる負圧で、流動体4が流体室50内に引き込まれて、ピストン6を下降作動させるように構成してある通常のワックスサーモ機構である。
The wax thermo-mechanism a includes a case 1 formed in a bottomed cylindrical shape, a
そして、このワックスサーモ機構aは、この実施例のものにおいては、ガイド筒部5の基端(図5、6において下端側)とケース1の上面側との接続を、図7の要部の拡大図に示しているように、ケース1の上面側の開放口の口縁部に鍔状に設けている鍔部1aの上面側に、ガイド筒部5の基端部に該ガイド筒部5を拡径させて形設した拡径鍔部5aの下面側を、ケース1の上面側の開放口にセットしたダイアフラム3の周縁部が、ケース1の鍔部1aとガイド筒部5の拡径鍔部5aとの間に挟み込まれる状態として、ケース1の鍔部1aの上面側に重合せしめ、この拡径鍔部5aの周縁部を、加圧してのかしめ加工により、ケース1の外周に嵌挿しておくリング状の座金Zごと、ケース1の鍔部1aを外側から抱き込むように、かしめ付けることで行うようにしている。
In this embodiment, the wax thermo mechanism a connects the base end of the guide tube portion 5 (the lower end side in FIGS. 5 and 6) and the upper surface side of the case 1 to the main portion of FIG. As shown in the enlarged view, on the upper surface side of the flange portion 1 a provided in the shape of a flange at the rim of the opening on the upper surface side of the case 1, the
また、ピストン6は、それの軸芯部位に、前記図7において上方に記載している該ピストン6の横断面図にあるような形状の透孔6aが、上下に透通するように形設してあって、ガイド筒部5の基端側の内部に形成してある流体室50に対する流動体4の充填が、この透孔6aを利用して行えるようにしている。即ち、ガイド筒部5の摺動孔51に、ピストン6を嵌装せしめたところで、このピストン6の上端に開口する透孔6aの開放口から、流動体4を注ぎ込んで流体室50に流し込み、所定量の流動体4の流し込みを終えたところで、ピストン6の上端の透孔6aの開放口に封栓6bを装着して封止することで流動体4の流体室50に対する充填が行えるようにしている。
Further, the
さらに、このピストン6の軸芯部に形設する透孔6aは、流体室50内に、ピストン6の昇降作動をガイドさせるためのピストン受け8を、図8に示している如く、頭部7aが凸レンズ状で軸部7bが長い鋲状に形成して配設する際に、そのピストン受け7の軸部7bを、この透孔6aに摺動自在に嵌合させることで、ピストン6のピストン摺動孔51に対する出入作動が正しく行われるように規制するガイド溝の役割を果たすようにしている。
Further, the through-hole 6a formed in the shaft core portion of the
また、ピストン6の上端側における外周面には、弁機構Vの弁vを組み付け連繋せしめるための係止溝6cが形設してあり、これに、弁vを支持するバルブ組付機枠80を連繋せしめるようにしてある。
Further, a locking
バルブ組付機枠80は、図9に示している如く、縦断面において、周縁部に斜め上方に折り返して立ち上がる立上鍔部80aを具備する傘状をなす形状に形成されていて、頂部の中心に開設した嵌合穴80bを、ピストン6の上端側に嵌め込み、該バルブ組付機枠80の頂部を、ピストン6の上端部に形設してある係止溝6cに嵌着せしめた係止リング6dの上面に載架し、その係止リング6dに結合せしめることで、ピストン6に対し該バルブ組付機枠80を組み付けるようにしている。
As shown in FIG. 9, the valve
そして、弁vは、ゴム材により帯板状の素材を成形し、これを、図10にあるように、バルブ組付機枠80の周縁部の立上鍔部80aの環状に連続する端縁に、その端縁を挟み込むように重合せしめて、立上鍔部80aに焼き付けることで、バルブ組付機枠80に組み付け支持せしめた態様に構成している。
Then, the valve v is formed by forming a strip-shaped material from a rubber material, and this is formed into an annular continuous edge of the rising collar 80a at the peripheral edge of the valve
そして、このように弁vを支持してピストン6の上端部位に連繋して支架されるバルブ組付機枠80は、ワックスサーモ機構aを組み付け支持せしめてサーモスタットAを組み立てるよう篭状に形成せるフレーム8の上半側を構成している上フレーム8aの天板部の下面と該バルブ組付機枠80の周縁鍔部80cの上面との間に渡架するように組み込むコイルバネよりなるスプリング81により、ピストン6ごと下方に押し下げるように付勢せしめてあり、これにより、ワックスサーモ機構aのケース1内のワックス2が体積を収縮していて、流動体4を押し上げる圧力がない状態時には、スプリング81のバネ圧により、押し下げられて、立上鍔部80aに組み付け装着せる弁vを、図5にあるように、フレーム8の下半側を構成している下フレーム8bの、内面側の肩部に装設してある弁座vsに圧接せしめて、弁vと弁座vsよりなる弁機構Vを閉弁の状態に保持し、感温作動によりケース1内のワックス2が体積を膨張させ、それによる圧力で流相対4が押し上げられる、その圧力でピストン6がスプリング81を押し縮めながら上昇することで、バルブ組付機枠80を吊り上げ、弁vを図6にあるように、弁座vsから引き離し、弁口voを開放して弁機構Vを開弁の状態とするようにしている。
Then, the valve
ワックスサーモ機構aを組み付け支架せしめてサーモスタットAを組み立てているフレーム8は、下フレーム8aと上フレーム8bとを組み合わせて組み立てられる通常のものであり、それの下フレーム8aは、図11の平面図及び図12の縦断面図にあるように、底部に一段低くなる凹部8a1を備える椀状に形成された胴部8a2と、その胴部8a2の開放口の口縁から水平に拡がる周縁鍔部8a3とからなる形状に形成され、それの周縁鍔部8a3には、上フレーム8bを組み付けるための溝穴8a4が開設してあり、また胴部8a2の内面側の肩部に、前述した弁機構Vの弁座vsを装設せしめている。
The
上フレーム8bは、図13、図14にあるように、平面視において円板状の主体部8b1から左右に帯板状のアーム部8b2が突出する形状で、正面視において、平板状の主体部8b1が水平で、該主体部8b1から左右に突出する帯板状のアーム部8b2が、それぞれ斜め下方に向け折曲した後、垂直方向に折曲した全体として弓形をなす形状に形成されていて、これを、図15にあるように、下フレーム8aの上面に載置し、左右のアーム部8b2の各突出端側の垂直部の下端側を、下フレーム8aの周縁鍔部8a3に設けた溝穴8a4に差し込み、結合させることで、フレーム8を組み立てるようにしている。そして、この組み立ての際、ワックスサーモ機構aのケース1の底部を、下フレーム8aの底部に形成した凹部8a1に嵌合させることで、ワックスサーモ機構aをケース1内に組み込むようにしている。
As shown in FIGS. 13 and 14, the
再び図5、図6及び図7において、Bは、ワックスサーモ機構aに、流体室50内に充填した流動体4が、ピストン6の外周面とガイド筒部5に形設したピストン摺動孔51の内壁面との間の摺動面をつたって洩出するのを阻止するために、その摺動面を封止するよう組み込んだシール手段を示している。
5, 6, and 7, B is a piston sliding hole in which the
該シール手段Bは、この実施例においては、ガイド筒5の上端側に寄る部位に、ピストン摺動孔51に嵌挿したピストン6の外周を取り囲むようピストン6中心に環状に連続する収容室52を、ピストン摺動孔51を拡径した態様に形設し、この収容室52内に、摩擦係数の小さい黒鉛の粉状体を、加圧して詰め込み、詰め込んだ黒鉛の粉状体が、各粉状体の粒子間において、互いに緊密に圧接して圧着し合って連続し、収容室の内面形状に倣う形状をなす粉状体の集合体を形成する状態に充填し、この粉状体の集合体に圧力を加え、この圧力により、粉状体の集合体の、ピストン6の外周面に接触している接触面を、ピストン6の外周面の摺動面に向け押し出し、その摺動面に対し圧着せしめて、ピストン6の摺動面をシールするようにしているシール手段である。
In this embodiment, the sealing means B is provided in an annularly
このシール手段において、収容室52内に充填した粉状体の集合体に対する加圧は、加圧により、集合体を形成している粉状体を流動せしめて、集合体を変形させ、接触面をピストン6の摺動面に対し押し出して圧着させるためのものであり、粉状体の集合体に圧力を与えるようになればよく、適宜の手段で行ってよいものであるが、この実施例においては、収容室52内への粉状体の詰め込み充填を終えて、収容室52の開放口を、蓋部材10により閉塞して、詰め込んだ粉状体を収容室52内に封じ込めるときに、充填した粉状体の集合体の上面に、収容室52の横断面形状に対応する形状に形成した押さえ板11を載置し、この押さえ板11の上面に、バネ板から成形した波板座板の如く、上下方向に伸縮するようバネ圧が働くバネ材12を重ねて載置して、開放口を閉塞する蓋部材10の下面と前記押さえ板11との間に、バネ材12が介装された状態としておき、開放口に蓋部材10を装着する前に、その蓋部材10に圧力を加えて収容室52に向け押し込み、その押し込みによりバネ材12と押さえ板11とを押し下げ、その押さえ板11の加工作動の圧力で粉状体の集合体を加圧してその粉状体の集合体に圧力を与えることで加圧が行われるようにし、かつ、この蓋部材10の押し込みの際にバネ材12を押し潰して収縮した状態とし、この状態としたところで、蓋部材10をガイド筒部5に対し固定して、開放口を閉鎖した状態とし、これにより、蓋部材10の押し込みにより加圧された粉状体の集合体に対し、押し縮められたバネ材12が復元していくバネ圧による圧力が、粉状体の集合体に対し永続的に加えられるようにしている。
In this sealing means, the pressure applied to the aggregate of the powdery bodies filled in the
この蓋部材10の押し込みによる粉状体の集合体に対する加圧は、蓋部材10を、ガイド筒部5の上端側に形設される収容室52の開放口に対し、ネジ嵌合により組み付け固定されるネジ蓋に構成して、蓋部材10がネジ込むときの作動で、収容室52に向け進入していくようにした場合にあっては、この蓋部材10のネジ込みの作動で、押さえ板11を押し込み、粉状体の集合体を加圧するようにしてよい。この場合は、格別な加圧手段を用いることなく蓋部材10を押し込み方向に加圧し得るようになる。
The pressure applied to the aggregate of powdery bodies by pushing the
また、このシール手段は、蓋部材10と押さえ板11との間に介装するバネ材12を省略し、押さえ板11と蓋部材10との間には、蓋部材10の押し込み方向の動きを押さえ板11に伝えるための連繋部材(図示省略)を配設する場合がある。
Further, this sealing means omits the
また、収容室52内に充填する黒鉛の粉状体は、それにグリスを重量比において、2割〜3割程度の割合(粉状体7〜8grに対しグリス2〜3g程度の割合)で添加し、練和してペースト状にし、このペースト状にした粉状体を、収容室52の開放口から収容室52内に流し込んで、収容室52を満たす集合体の態様に充填し、これに前述した加圧手段で、圧力を加えるようにする場合がある。
In addition, the graphite powder filled in the
この場合は、粉状体を収容室52内に詰め込む作業が容易になり、また、収容室52に詰め込んだ粉状体の流動性を良くすることで、接触面のピストン外周面に対する圧着を適確なものとし、シールを完全なものとするようになる。
In this case, the operation of filling the powdery body into the
A サーモスタット
E エンジン
E’ ウォータージャケット
K 冷却液の回路
R ラジエータ
S シール部材
W/P 水ポンプ
V 弁機構
Z 座金
a ワックスサーモ機構
b 保護板
v 弁
vo 弁口
vs 弁座
1 ケース
1a 鍔部
2 ワックス
3 ダイアフラム
4 流動体
5 ガイド筒部
5a 拡径鍔部
6 ピストン
6a 透孔
6b 封栓
6c 係止溝
6d 係止リング
7 ピストン受け
7a 頭部
7b 軸部
8 フレーム
8a 上フレーム
8a1 凹部
8a2 胴部
8a3 周縁鍔部
8a4 溝穴
8b 下フレーム
8b1 主体部
8b2 アーム部
10 蓋部材
11 押さえ板
12 バネ材
50 流体室
51 摺動孔
52 収容室
80 バルブ組付機枠
80a 立上鍔部
80b 嵌合穴
80c 周縁鍔部
81 スプリング
A Thermostat E Engine E 'Water jacket K Coolant circuit R Radiator S Seal member W / P Water pump V Valve mechanism Z Washer a Wax thermo mechanism b Protective plate v Valve vo Valve port vs Valve seat 1
Claims (3)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014155360A JP2016031143A (en) | 2014-07-30 | 2014-07-30 | thermostat |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2014155360A JP2016031143A (en) | 2014-07-30 | 2014-07-30 | thermostat |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2016031143A true JP2016031143A (en) | 2016-03-07 |
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Family Applications (1)
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JP2014155360A Pending JP2016031143A (en) | 2014-07-30 | 2014-07-30 | thermostat |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2016031143A (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115263525A (en) * | 2022-08-30 | 2022-11-01 | 赛力斯集团股份有限公司 | Thermostat assembly |
-
2014
- 2014-07-30 JP JP2014155360A patent/JP2016031143A/en active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN115263525A (en) * | 2022-08-30 | 2022-11-01 | 赛力斯集团股份有限公司 | Thermostat assembly |
CN115263525B (en) * | 2022-08-30 | 2024-02-20 | 赛力斯集团股份有限公司 | Thermostat assembly |
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