JP2016023373A - 清拭用不織布 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】目付が30g/m2以上80g/m2未満のセルロース不織布であって、湿潤時の20%伸長時応力が10gf/cm2以上45gf/cm2未満であり、湿潤時において20gfの力で引っ張った際の厚み変化率が20%以上60%以下であることを特徴とする清拭不織布。
【選択図】なし
Description
(1)目付が30g/m2以上80g/m2未満のセルロース不織布であって、湿潤時の20%伸長時の応力が10gf/cm2以上45gf/cm2未満であり、湿潤時において20gfの力で引っ張った際の厚み変化率が20%以上60%以下であることを特徴とする清拭用不織布。
(2)前記セルロース不織布が連続長繊維不織布であることを特徴とする上記1に記載の清拭用不織布。
(3)アルコールの含有量が10%未満の水溶液を含むことを特徴とする上記1または2に記載の清拭用不織布。
(4)上記1〜3のいずれか一項に記載の不織布からなる対人用清拭シート。
本発明で用いられるセルロース繊維は特に制限はなく、銅アンモニアレーヨン、ビスコースレーヨン、テンセル(リヨセル)、ポリノジック等の再生セルロース繊維およびコットン、パルプ、麻等の天然セルロース繊維が挙げられる。好ましくは再生セルロース繊維である。再生セルロース繊維は連続長繊維でも短繊維でも構わないが、連続長繊維は、短繊維のものよりもよりリントフリー性に優れ、吸液性にも優れているので好ましい。本発明に用いられる清拭用不織布にはセルロース繊維以外の他の繊維が含まれていてもよいが、上記セルロース繊維が80%以上含まれていることが望ましい。より好ましくは90%以上であり、更に好ましくは95%以上である。セルロース繊維が80%未満の場合、吸液量が低下し拭き取り性が低下する。
上記目付を満足すれば、不織布の厚さは別に制限されないが、対人用清拭シートという用途を考慮すると0.1〜1.0mmが好ましい。
本発明のセルロース不織布の湿潤時の引張厚み変化率とは、上記乾燥後の一定質量に対して質量比100%の水分を含んだ状態で20gfの力で引っ張った際の厚みの変化率であり、次式により算出される。
湿潤時の引張厚み変化率=[(引張後の厚み−引張前の厚み)/引張前の厚み]×100
本発明において、湿潤時の引張厚み変化率は20%以上60%以下であることが好ましく、より好ましくは25%以上55%以下である。更に好ましくは30%以上50%以下である。湿潤時の引張厚み変化率が20%未満では柔軟性が損なわれ、60%より大きい場合では形態安定性が低下してしまう場合がある。
上記範囲の湿潤時引張厚み変化率は、ネット上にセルロース繊維を紡出して得られたセルロース不織布を低圧力、例えば10〜50kg/cm2、好ましくは10〜30kg/cm2の圧力での水流交絡工程とネットからの剥離工程を少なくとも2回以上繰り返した後、乾燥させることによって達成される。また、このような工程の繰り返しによって、上記湿潤時応力も達成される。
使用するアルコールは特に制限はなく、エタノール、ブチレングリコール、ペンタンジオール、メントール、グリセリンが例として挙げられる。水溶液中のアルコール含有量は10%未満であることが好ましく、より好ましくは8%未満である。更に好ましくは5%未満である。アルコールの含有量が10%以上の場合、肌への刺激が強く清拭シートとして好ましくない。また、0.1%以上であれば除菌効果が得られる。
また、清拭用不織布への水やアルコール水溶液の含浸量は、不織布重量に対して100〜700%が液だれしないので好ましい。
25℃における粘度が20Pa・Sの油剤をガラス板上に2.5g乗せ、2.5cm×9cmの試料不織布に200gの荷重をかけ、ガラス板上を2回ふき取り、ガラス板上に残った油剤の質量(g)を測定した。
被験者20人で肌触りの官能評価を行った。評価方法および判定基準は以下の通りであり、20人の平均値をそのサンプルの肌触り性の評価値とした。
評価方法:左手上腕部内側を10cm×10cmの湿潤サンプルで軽くこすり、以下の判定基準に従って各サンプルを評価した。
<判定基準>
5点:ソフトで肌への刺激が感じられない。
4点:サラサラした刺激を感じる。
3点:弱くざらざら感を感じる。
2点:ざらざらした刺激を感じる。
1点:ちくちくした刺激を感じる。
特開2003−52752号公報に記載された擦過刺激指数の測定に準拠した。
即ち、5cm×5cmの不織布をカトウテック株式会社製摩擦館テスター(KES−SE)の摩擦端子に装着し、不織布と初期圧縮応力が98N・m/cm2の弾性体とを接圧4.9×103Pa、接触面積1cm2、および摩擦距離2cmの条件で上記摩擦感テスターを用いて1回摩擦する。その結果生じた弾性体表面の傷の本数を測定した。不織布の機械軸方向と機械軸と垂直方向での摩擦試験をそれぞれ10回実施し、得られた弾性体の傷の本数の平均値を物理的刺激指数とした。
被験者20人で形態安定性の官能評価を行った。評価方法および判定基準は以下の通りであり、20人の平均値をそのサンプルの形態安定性の評価値とした。
評価方法:左手上腕部内側を4つ折りにした25cm×25cmの湿潤サンプルで軽くこすり、下記判定基準に従って各サンプルを評価した。
<判定基準>
3点:不織布がよれなく形態が安定している。
2点:不織布がよれるが気にならない程度である。
1点:不織布がよれて気になる。
公知の方法により、キュプラ繊維をネット上に紡糸して不織布を形成した後、精錬した。その後、20kg/cm2の圧力の水流交絡と不織布のネットからの剥離を2回繰り返した後、乾燥させた。尚、ネットスピードは20m/min.であった。得られたセルロース不織布の目付は55g/m2、湿潤時の20%伸長時の応力は20gf/cm2、湿潤時の引張厚み変化率は47%であった。
得られた不織布の各種物性を表1に、各種性能評価を表2に示す。
実施例1において、紡糸された繊維を積層するネットスピードを26m/min.にした以外は実施例1と同様の方法で目付が異なる清拭用シートを得た。得られたセルロース不織布の目付は41g/m2、湿潤時の20%伸長時の応力は18gf/cm2、湿潤時の引張厚み変化率は38%であった。
得られた不織布の各種物性を表1に、各種性能評価を表2に示す。
実施例1において、紡糸された繊維を積層するネットスピードを17m/min.にした以外は実施例1と同様の方法で目付が異なる清拭用シートを得た。得られたセルロース不織布の目付は65g/m2、湿潤時の20%伸長時の応力は37gf/cm2、湿潤時の引張厚み変化率は35%であった。
得られた不織布の各種物性を表1に、各種性能評価を表2に示す。
目付が55g/m2になるようにコットンファイバーをネット上に積層した後、ロール間に通して15kg/cm2の圧力をかけて不織布を形成し、その後実施例1と同様に水流交絡と不織布のネットからの剥離を2回繰り返した後、乾燥させた。得られたセルロース不織布の、湿潤時の20%伸長時の応力は44gf/cm2、湿潤時の引張厚み変化率は22%であった。
得られた不織布の各種物性を表1に、各種性能評価を表2に示す。
公知の方法により、キュプラ不織布をネット上に紡糸して不織布を形成し、精錬した後、ウォーターニードルにより30kg/cm2の圧力をかけて水流交絡させ、その後乾燥させた。得られたセルロース不織布の目付は55g/cm2、湿潤時の20%伸長時の応力は45gf/cm2、湿潤時の引張厚み変化率は−28%であった。
得られた不織布の各種物性を表1に、各種性能評価を表2に示す。
目付が80g/m2になるようにコットンファイバーをネット上に積層した後、ロール間に通して15kg/cm2の圧力をかけて不織布を形成し、その後、20kg/cm2の圧力の水流交絡を行なった後、不織布のネットからの剥離を行ない、乾燥させた。得られたセルロース不織布の湿潤時の20%伸長時の応力は88gf/cm2、湿潤時の引張厚み変化率は10%であった。
得られた不織布の各種物性を表1に、各種性能評価を表2に示す。
Claims (4)
- 目付が30g/m2以上80g/m2未満のセルロース不織布であって、湿潤時の20%伸長時の応力が10gf/cm2以上45gf/cm2未満であり、湿潤時において20gfの力で引っ張った際の厚み変化率が20%以上60%以下であることを特徴とする清拭用不織布。
- 前記セルロース不織布が連続長繊維不織布であることを特徴とする請求項1に記載の清拭用不織布。
- アルコール含有量が10%未満の水溶液を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の清拭用不織布。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の不織布からなる対人用清拭シート。
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2014
- 2014-07-16 JP JP2014145759A patent/JP2016023373A/ja active Pending
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