JP2016016993A - エレベータの群管理システム - Google Patents
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Abstract
Description
制御装置は、
行先階登録装置で新たな行先階呼びが登録されたときに、
複数台のエレベータのそれぞれについて、新たな行先階呼びを仮割当し、仮割当したときに存在する全走行区間の走行距離を求め、求めた全走行区間の走行距離に基づいて、割当の優先度を示す評価値を設定し、
評価値に基づいて、複数台のエレベータのうちのいずれかを新たな行先階呼びに割り当てる。
1.構成
図1は、実施形態1に係るエレベータの群管理システムの構成を示すブロック図である。
本実施形態のエレベータ30は、号機のかごの走行速度を走行距離や乗車率に応じて定格速度よりも速い速度で走行可能な可変速エレベータである。制御装置10は、速度アップ運転条件を満たす走行区間(以下、適宜「速度アップ可能区間」という)が存在する号機について、当該速度アップ可能区間において、速度アップ運転を行う。速度アップ運転条件は、(1)走行区間の走行距離が目標走行距離以上であり、かつ(2)当該走行区間の乗車率が目標乗車率の範囲内にあることである。乗車率とは、かごへの乗車定員に対する乗車人数の比率であり、乗車人数は行先階呼びの登録個数から求めることができる。目標乗車率の範囲とは、速度アップ運転が可能となる乗車率の範囲である。目標乗車率の範囲は、かご(利用者を含む)と釣合おもりとの重量差が速度アップ運転を可能とする所定量以下となる範囲に基づいて設定される。走行距離とは、エレベータの上昇運転または下降運転時の上下方向の距離である。エレベータは、階間で走行するので、走行距離は、出発階と行先階との間の階間距離として求めることができる。目標走行距離とは、速度アップ運転を行った場合に所望の走行時間短縮効果が得られる予め設定した走行距離である。目標走行距離は、目標とする走行時間短縮量に応じて任意の値に設定すればよい。
式(1) E(i)=a×S(i)+b×P(i)
ここで、S(i)はサービス性評価値、P(i)は優先割当性評価値P(i)、a、bは、経験則やシミュレーション結果などに基づいて予め定められた定数である。サービス性評価値S(i)は、例えば、乗客全員の待ち時間の合計値の逆数である。サービス性評価値S(i)は、値が大きいほど、例えば待ち時間が短く、サービス性がよいことを示す。サービス性評価値S(i)、及び優先割当性評価値P(i)は、今制御周期で算出された値が利用される。サービス性評価値S(i)は、例えば、最終割当性評価値E(i)を求める前に、本ステップで求めてもよい。
ビルにおいては、ロビー階で行先階呼びが発生する場合、途中階で行先階呼びが発生する場合、途中階に食堂等が設けられてロビー階的に運用される場合等がある。また、高層ビル等においては、最上階までの上昇過程において複数の目標走行距離区間を生成可能な場合もある。以下、図10〜図14を参照して、本実施形態の記割当制御により速度アップ可能となる具体例を説明する。
本実施形態のエレベータの群管理システムは、利用者が所望の行先階を示す行先階呼びを登録するための行先階登録装置20と、行先階登録装置20で登録された行先階呼びに基づいて複数台のエレベータ30のうちのいずれかを行先階呼びに割り当てる制御装置10と、を備え、走行距離及び乗車率が速度アップ運転条件(所定の速度アップ運転条件)を満たす走行区間が存在するエレベータ30を、当該走行区間において、定格速度よりも速い速度で走行させる速度アップ運転を行わせることが可能である。
制御装置10は、
行先階登録装置20で新たな行先階呼びが登録されたときに、
複数台のエレベータ30のそれぞれについて、新たな行先階呼びを仮割当し、仮割当したときに存在する全走行区間の走行距離を求め、求めた全走行区間の走行距離に基づいて、割当の優先度を示す優先割当性評価値P(i)(評価値)を設定し、
優先割当性評価値P(i)に基づいて、複数台のエレベータ30のうちのいずれかを新たな行先階呼びに割り当てる。
制御装置10は、
複数台のエレベータ30のそれぞれについて、新たな行先階呼びを仮割当したときに存在する全走行区間の乗車率をさらに求め、求めた全走行区間の乗車率と走行距離とに基づいて、割当の優先度を示す優先割当性評価値P(i)を設定する。
速度アップ運転条件は、走行区間の走行距離が目標走行距離以上であり、かつ当該走行区間の乗車率が目標乗車率の範囲内にあることである。
制御装置10は、
新たな行先階呼びを仮割当した場合において、走行距離が目標走行距離以上である走行区間が存在するエレベータ30に対して、当該走行区間が存在しないエレベータ30に対してよりも割当の優先度が高いことを示す優先割当性評価値P(i)を設定する、
制御装置10は、
新たな行先階呼びを仮割当した場合において、走行距離が目標走行距離以上であり、かつ乗車率が目標乗車率の範囲に近づくまたは当該範囲内に入るという条件を満たす走行区間が存在するエレベータ30に対して、走行距離が目標走行距離以上であるという条件のみを満たす走行区間が存在するエレベータ30に対してよりも割当の優先度が高いことを示す優先割当性評価値P(i)を設定する。
制御装置10は、
新たな行先階呼びを仮割当する前に既に速度アップ運転条件を満たす走行区間が存在するエレベータ30については、速度アップ運転条件を満たすこととなったときの優先割当性評価値P(i)を記憶しており、
当該エレベータ30に対して新たな行先階呼びを仮割当した場合に、当該走行区間の走行距離が目標走行距離以上で維持され、かつ当該走行区間の乗車率が目標乗車率の範囲内で維持されるときは、当該エレベータ30における優先割当性評価値P(i)を、速度アップ運転条件を満たすこととなったときの優先割当性評価値P(i)が示す割当の優先度よりもさらに割当の優先度が高いことを示す値に変更する。
制御装置10は、
新たな行先階呼びを仮割当する前に既に速度アップ運転条件を満たす走行区間が存在するエレベータ30については、速度アップ運転条件を満たすこととなったときの優先割当性評価値P(i)を記憶しており、
当該エレベータ30に対して新たな行先階呼びを仮割当した場合に、当該走行区間の走行距離が目標走行距離よりも小さくなり、及び/または当該走行区間の乗車率が目標乗車率の範囲外になるときは、当該エレベータ30における優先割当性評価値P(i)を、走行距離が目標走行距離以上の走行区間が存在しないエレベータ30よりも割当の優先度が低いことを示す値に変更する。
11 制御部
12 記憶部
13 入出力インタフェース
20 行先階登録装置
21 制御部
22 記憶部
23 入出力インタフェース
24 表示部
25 操作部
30 エレベータ
Claims (8)
- 利用者が所望の行先階を示す行先階呼びを登録するための行先階登録装置と、前記行先階登録装置で登録された行先階呼びに基づいて複数台のエレベータのうちのいずれかを前記行先階呼びに割り当てる制御装置と、を備え、走行距離及び乗車率が所定の速度アップ運転条件を満たす走行区間が存在するエレベータを、当該走行区間において、定格速度よりも速い速度で走行させる速度アップ運転を行わせることが可能なエレベータの群管理システムであって、
前記制御装置は、
前記行先階登録装置で新たな行先階呼びが登録されたときに、
前記複数台のエレベータのそれぞれについて、前記新たな行先階呼びを仮割当し、仮割当したときに存在する全走行区間の走行距離を求め、求めた全走行区間の走行距離に基づいて、割当の優先度を示す評価値を設定し、
前記評価値に基づいて、前記複数台のエレベータのうちのいずれかを前記新たな行先階呼びに割り当てる、
エレベータの群管理システム。 - 前記制御装置は、
前記複数台のエレベータのそれぞれについて、前記新たな行先階呼びを仮割当したときに存在する全走行区間の乗車率をさらに求め、求めた全走行区間の乗車率と走行距離とに基づいて、前記割当の優先度を示す評価値を設定する、
請求項1記載のエレベータの群管理システム。 - 前記所定の速度アップ運転条件は、走行区間の走行距離が目標走行距離以上であり、かつ当該走行区間の乗車率が目標乗車率の範囲内にあることである、
請求項2に記載のエレベータの群管理システム。 - 前記制御装置は、
前記新たな行先階呼びを仮割当した場合において、走行距離が目標走行距離以上である走行区間が存在するエレベータに対して、存在しないエレベータに対してよりも割当の優先度が高いことを示す評価値を設定する、
請求項3に記載のエレベータの群管理システム。 - 前記制御装置は、
前記新たな行先階呼びを仮割当した場合において、走行距離が目標走行距離以上であり、かつ乗車率が前記目標乗車率の範囲に近づくまたは当該範囲内に入るという条件を満たす走行区間が存在するエレベータに対して、走行距離が目標走行距離以上であるという条件のみを満たす走行区間が存在するエレベータに対してよりも割当の優先度が高いことを示す評価値を設定する、
請求項3に記載のエレベータの群管理システム。 - 前記制御装置は、
前記新たな行先階呼びを仮割当する前に既に前記所定の速度アップ運転条件を満たす走行区間が存在するエレベータについては、前記所定の速度アップ運転条件を満たすこととなったときの評価値を記憶しており、
当該エレベータに対して前記新たな行先階呼びを仮割当した場合に、当該走行区間の走行距離が前記目標走行距離以上で維持され、かつ当該走行区間の乗車率が前記目標乗車率の範囲内で維持されるときは、当該エレベータにおける評価値を、前記所定の速度アップ運転条件を満たすこととなったときの評価値が示す割当の優先度よりもさらに割当の優先度が高いことを示す値に変更する、
請求項3に記載のエレベータの群管理システム。 - 前記制御装置は、
前記新たな行先階呼びを仮割当する前に既に前記所定の速度アップ運転条件を満たす走行区間が存在するエレベータについては、前記所定の速度アップ運転条件を満たすこととなったときの評価値を記憶しており、
当該エレベータに対して前記新たな行先階呼びを仮割当した場合に、当該走行区間の走行距離が前記目標走行距離よりも小さくなり、及び/または当該走行区間の乗車率が前記目標乗車率の範囲外になるときは、当該エレベータにおける評価値を、走行距離が目標走行距離以上の走行区間が存在しないエレベータよりも割当の優先度が低いことを示す値に変更する、
請求項3に記載のエレベータの群管理システム。 - 利用者が所望の行先階を示す行先階呼びを登録するための行先階登録装置で登録された行先階呼びに基づいて複数台のエレベータのうちのいずれかを前記行先階呼びに割り当て、かつ、走行距離及び乗車率が所定の速度アップ運転条件を満たす走行区間が存在するエレベータを、当該走行区間において、定格速度よりも速い速度で走行させる速度アップ運転を行わせることが可能なエレベータの群管理方法であって、
前記行先階登録装置で新たな行先階呼びが登録されたときに、
前記複数台のエレベータのそれぞれについて、前記新たな行先階呼びを仮割当し、仮割当したときに存在する全走行区間の走行距離を求め、求めた全走行区間の走行距離に基づいて、割当の優先度を示す評価値を設定し、
前記評価値に基づいて、前記複数台のエレベータのうちのいずれかを前記新たな行先階呼びに割り当てる、
エレベータの群管理方法。
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