Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP2016010466A - 遊技機 - Google Patents

遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP2016010466A
JP2016010466A JP2014132917A JP2014132917A JP2016010466A JP 2016010466 A JP2016010466 A JP 2016010466A JP 2014132917 A JP2014132917 A JP 2014132917A JP 2014132917 A JP2014132917 A JP 2014132917A JP 2016010466 A JP2016010466 A JP 2016010466A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
effect
rotating
symbol stop
led
reel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014132917A
Other languages
English (en)
Inventor
近藤 秀志
Shuji Kondo
秀志 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Shoji Co Ltd
Original Assignee
Fuji Shoji Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Shoji Co Ltd filed Critical Fuji Shoji Co Ltd
Priority to JP2014132917A priority Critical patent/JP2016010466A/ja
Publication of JP2016010466A publication Critical patent/JP2016010466A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Slot Machines And Peripheral Devices (AREA)

Abstract

【課題】回胴の視認性を確保しつつ、遊技の興趣を発揮した演出を行う。【解決手段】 複数の図柄が表示された複数の回胴と、前記回胴を回転させる回転手段と、遊技者に対して前記複数の図柄のうちの一部を視認可能にする表示窓と、前記表示窓による視認範囲内における複数の図柄停止位置に光照射可能な照射手段と、を備えた遊技機において、前記複数の回胴に跨がるラインを構成し、役の入賞判定に用いられる前記図柄停止位置を第1図柄停止位置とし、前記第1図柄停止位置以外の前記図柄停止位置を第2図柄停止位置とし、前記照射手段は、少なくとも一つの前記回胴が回転中である状態において、前記第1図柄停止位置に対する照射は維持しつつ、前記第2図柄停止位置に対する照射は消灯可能としたことを特徴とする。【選択図】図17

Description

本発明は、回転方向に沿って複数の図柄が形成された回胴を備えた遊技機に係る。詳しくは、抽選対象役や遊技者に有利な遊技状態に当選したか否かを遊技者に伝える各種演出に関する。
特開2001−87458号公報
スロットマシンなどの回胴遊技機では、遊技者がメダル投入口にメダルを投入してスタートレバーを操作すると、抽選対象役の抽選や遊技者に有利な遊技状態の抽選が行われ、これらの抽選結果に基づいて、各種演出が実行される。各演出の中には、回胴に設けられた回胴用LEDを用いた演出がある。即ち、回胴用LEDの点灯や消灯を行った演出である。
ところが、回胴用LEDを用いた演出において、回胴の回転中に回胴用LEDを消灯させた場合、回胴に形成された図柄の視認性が低下することがある。
そこで、本発明では、回胴の視認性を確保しつつ、遊技の興趣を発揮した演出を行うことを目的とする。
本発明に係る遊技機は、複数の図柄が表示された複数の回胴と、前記回胴を回転させる回転手段と、遊技者に対して前記複数の図柄のうちの一部を視認可能にする表示窓と、前記表示窓による視認範囲内における複数の図柄停止位置に光照射可能な照射手段と、を備えた遊技機において、前記複数の回胴に跨がるラインを構成し、役の入賞判定に用いられる前記図柄停止位置を第1図柄停止位置とし、前記第1図柄停止位置以外の前記図柄停止位置を第2図柄停止位置とし、前記照射手段は、少なくとも一つの前記回胴が回転中である状態において、前記第1図柄停止位置に対する照射は維持しつつ、前記第2図柄停止位置に対する照射は消灯可能としたものである。
これにより、少なくとも一つの前記回胴が回転中である状態(遊技中)における第1図柄停止位置への光照射が確保され、第2図柄停止位置を照射する光を点消灯させる演出が可能とされる。
第2に、上記した本発明に係る遊技機の前記照射手段は、前記照射手段は、遊技の進行を一時的に停止する演出中において、前記第1図柄停止位置に対する照射を維持するものである。
これにより、遊技の進行を一時的に停止する演出中においても、第1図柄停止位置への光照射が確保される。
第3に、上記した本発明に係る遊技機の前記照射手段は、遊技の進行を一時的に停止する演出中において、前記第2図柄停止位置に対する消灯を可能としたものである。
これにより、遊技の進行を一時的に停止する演出中においても、第2図柄停止位置を照射する光の点消灯させる演出が可能とされる。
第4に、上記した本発明に係る遊技機は、前記回胴ごとに前記回胴の停止を指示する停止ボタンが設けられ、前記照射手段は、少なくとも一つの前記回胴が回転中である状態において、前記停止ボタンが押下されたことに応じて停止する回胴の図柄停止位置に対する消灯を可能とするものである。
これにより、遊技者の操作に応じた光の点消灯の演出が可能とされる。
第5に、上記した本発明に係る遊技機の前記照射手段は、少なくとも一つの前記回胴が回転中である状態において、前記複数の回胴に跨がる複数の前記第2図柄停止位置に対する一斉消灯を可能としたものである。
これにより、前記複数の回胴に跨がる複数の第2図柄停止位置に対する光を一斉に点消灯させる演出が可能とされる。
第6に、上記した本発明に係る遊技機は、前記照射手段による前記図柄停止位置に対する光照射のパターンが光演出パターンとして複数用意されており、前記照射手段は、小役または遊技者にとって有利な遊技状態に当選しているか否かによって前記複数の光演出パターンから実行する光演出パターンを選択するものである。
用意された演出パターンから選択することにより、処理負担の軽減が図られる。
第7に、上記した本発明に係る遊技機の前記照射手段は、前記実行する光演出パターンの選択を予め決められた確率に基づいて行うものである。
これにより、処理負担の軽減が図られる。
本発明によれば、回胴の第1図柄停止位置に対する視認性を確保しつつ、遊技の興趣を発揮した演出を行うことができる。
遊技機の正面図である。 遊技機の平面図(図2A)及び右側面図(図2B)である。 遊技機が備える前面パネルの背面図である。 遊技機が備える本体ケースの正面図である。 遊技機内部の制御構成の概略的なブロック図である。 遊技機が備える主制御基板の回路構成を示した図である。 原点検出に係る構成についての説明図である。 リールシートの一部とバックライト部についての説明図である。 回転リール(回胴)に形成された図柄についての説明図である。 メイン処理のフローチャートである。 タイマ割込み処理のフローチャートである。 回胴制御フラグについての説明図である。 回胴回転開始設定処理のフローチャートである。 回胴停止処理のフローチャートである。 有効ラインの例を示した説明図である。 回胴用LEDによる第1の演出例の説明図である。 回胴用LEDによる第1の演出例のフローチャートである。 回胴用LEDによる第3の演出例のフローチャートである。 期待度の高さによってLCDユニットに異なる画像が表示される例を示す説明図である。 可動役物による隠蔽演出の第1例、及び、第3例の動作を説明するための図である。 可動役物による隠蔽演出における可動役物の動きを示す概略断面図である。 可動役物による隠蔽演出の第3例のフローチャートである。 可動役物が図柄の移動軌跡に沿って動く例を示す概略断面図である。 導光板と導光板LEDを説明するための斜視図及び正面図である。 導光板による演出例のフローチャートである。 導光板による演出例を説明するための図である。
以下、本発明に係る遊技機の実施の形態について、次の順序で説明する。なお、実施の形態ではスロットマシンを例に挙げる。
<1.回胴遊技機の機構構成>
<2.回胴遊技機の制御構成>
<3.回転リール及び回胴モータ>
<4.メイン処理>
<5.タイマ割込み処理>
<6.回胴の回転及び停止に係る処理>
[6-1.回胴制御フラグ]
[6-2.回胴の回転開始〜定常回転中に係る処理]
[6-3.回胴の停止に係る処理]
<7.回胴用LEDによる演出について>
[7-1.演出タイミング]
[7-2.回胴用LEDによる第1の演出例]
[7-3.回胴用LEDによる第2の演出例]
[7-4.回胴用LEDによる第3の演出例]
[7-5.回胴用LEDによる演出と期待度]
[7-6.回胴用LEDによる演出の変形例]
[7-7.回胴用LEDによる演出のまとめ]
<8.可動役物による演出について>
[8-1.可動役物による隠蔽演出の第1例]
[8-2.可動役物による隠蔽演出の第2例]
[8-3.可動役物による隠蔽演出の第3例]
[8-4.可動役物による演出と期待度]
[8-5.可動役物による演出の変形例]
[8-6.可動役物による演出のまとめ]
<9.導光板による演出について>
[9-1.導光板の構成]
[9-2.導光板による演出例]
[9-3.導光板による演出と期待度]
[9-4.導光板による演出の変形例]
[9-5.導光板による演出のまとめ]
<10.まとめ及び変形例>
<1.回胴遊技機の機構構成>

先ず、図1〜図4により実施の形態のスロットマシンの外観構成を説明する。
図1はスロットマシンの正面図、図2Aは平面図、図2Bは右側面図、図3は前面パネル2の背面図、図4は本体ケース1の正面図である。
本実施の形態のスロットマシンは、図2からわかるように、矩形箱状の本体ケース1と、各種の遊技部材を装着した前面パネル2とが、図示しないヒンジ機構を介して連結され、前面パネル2が本体ケース1に対して開閉可能に構成されている。
図4に示すように、本体ケース1の略中央には、3つの回転リール(回胴)4a、4b、4cを備える図柄回転ユニット3が配置されている。また、その下側に、メダル払出装置5が配置されている。
各回転リール4a、4b、4cには、後述する各種図柄、例えばBB(ビッグボーナス)やRB(レギュラーボーナス)用の図柄や、各種のフルーツ図柄、リプレイ図柄などが描かれている。
メダル払出装置5は、メダルを貯留するメダルタンク5aを有する。また払出ケース5b内に、図5で後述する払出モータ75、払出接続基板73、ホッパー基板74、メダル払出センサ76等が収納されている。
メダルタンク5aに貯留されたメダルは、払出モータ75の回転に基づいて、払出口5cから図面手前方向に向けて導出される。なお、限界量を越えて貯留されたメダルは、超過メダル導出部5dを通して、補助タンク6に落下するよう構成されている。
メダル払出装置5に隣接して電源基板41が配置される。また、図柄回転ユニット3の上方に主制御基板40が配置され、主制御基板40に隣接して回胴設定基板71が配置されている。
また図柄回転ユニット3の内部には、図5に示す回胴用LED(Light Emitting Diode)中継基板56と回胴中継基板53とが設けられ、図柄回転ユニット3に隣接して外部集中端子板70が配置されている。
さらに、本体ケース1においては、図柄回転ユニット3の側方に前面パネル2の開放(ドアの開放)を検知するためのドア開放センサ35が設けられている。
図1に示すように、前面パネル2の上部にはLCD(Liquid Crystal Display)ユニット7が配置されている。このLCDユニット7には、遊技動作を盛り上げるためなどに各種のキャラクタが表示される。
またLCDユニット7の下部には、回転リール4a、4b、4cを表出させる表示窓8が形成されている。この表示窓8を通しては、各回転リール4a、4b、4cの回転方向に、各々3個程度の図柄が見えるようにされている。この場合、各回転リール4a、4b、4cが停止した際に図柄が停止する位置としての図柄停止位置は表示窓8内に9箇所となる。そして、合計9個の図柄停止位置のうち水平方向に並ぶ三つの図柄停止位置を結ぶラインが三本と、対角線方向に並ぶ三つの図柄停止位置を結ぶラインの二本の合計五本が仮想的な図柄停止ラインとなる。
また、図柄停止ラインのうちで、当選図柄(当選役)が揃ったか否かの判定に用いられる図柄停止ラインは有効ラインとされ、それ以外の図柄停止ラインは無効ラインとされる。有効ラインと無効ラインは、BBやRB、または、AT(アシストタイム)やART(アシストリプレイタイム)などの各種遊技状態に応じて、適宜変更される。即ち、例えば、通常ゲーム中は中段の1ラインが有効ラインとされるが、ボーナスゲーム中は上段と中段の2ラインが有効ラインに変更される場合などである。
なお、図柄回転ユニット3の内部には、回転リール4a、4b、4cが停止した状態において視認される9個の図柄それぞれを内側から照射可能な位置に回胴用LEDが配置されている(図1では不図示)。それぞれの回胴用LEDはそれぞれの回転リール4a、4b、4cの回転状態や停止状態、或いは各種演出に応じて点灯・消灯される。
表示窓8の下方には、遊技状態を示すLED群9や、遊技成果として払出されるメダル数を表示する払出表示部10や、貯留数表示部11が設けられている。
LED群9は、例えば、当ゲームに投入されたメダルの枚数を示すLEDや再遊技状態を示すLED、回胴を回転させる準備が整ったことを示すLED(当ゲームの遊技に要する所定枚数のメダルの投入が完了したことを示すLED)、メダルの投入の受付状態を示すLEDなどで構成されている。
払出表示部10は、7セグメントLEDを2個連設して構成されており、払出メダル数を特定すると共に、何らかの異常事態の発生時には、異常内容を表示するエラー表示器としても機能する。
貯留数表示部11は、クレジット状態で貯留されているメダル数が表示されている。
表示窓8の上方、左、右には、LED演出部15a、15b、15cが設けられている。LED演出部15a、15b、15cは、所定の絵柄、意匠が施され、内側に配置されたLEDによって光による演出が実行されるように構成されている。LED演出部15a、15b、15cで実行される演出は、例えば、BBやRBに当選したことを示す演出や、ATやART等の状態を示す演出、AT中やART中のアシスト演出等である。
なお、個々の説明は省略するが、前面パネル2には、演出や動作状態を提示するためのLEDとして他のLEDが各種配置されている。
前面パネル2の中央右側には、メダルを投入するメダル投入口12が設けられ、これに近接して、メダル投入口12に詰まったメダルを返却させるための返却ボタン13が設けられている。返却ボタン13の右側には、専用のキーを差し込むための鍵穴が設けられている。前面パネル2が本体ケース1に対して閉じた状態において、鍵穴に差し込まれたキーを右へ回すことにより前面パネル2が解錠され(以下「解錠動作」と表記)、前面パネル2の本体ケース1に対する開閉が可能となる。また、鍵穴に差し込まれたキーを左へ回すことにより、打ち止めやエラーによる遊技の中止状態が解除される(以下「中止解除動作」と表記)。
また、前面パネル2の中央左側には、クレジット状態のメダルを払出すクレジット精算ボタン14と、クレジット状態のメダルを擬似的に三枚投入するマックス投入ボタン16とが設けられている。
また、前面パネル2には、回転リール4a、4b、4cの回転を開始させるためのスタートレバー17と、回転中の回転リール4a、4b、4cを停止させるための停止ボタン18a、18b、18cが設けられている。
遊技者がスタートレバー17を操作すると、通常は、3つの回転リール4a、4b、4cが正方向に回転を開始する。但し、内部当選状態を予告するリール演出のために、回転リール4a、4b、4cの全部または一部が、変則的に回転(いわゆる「演出回転」)した上で正方向の回転を開始する場合もある。
リール演出としては具体的内容が各種考えられ、例えば、
・極めてゆっくり正方向に回転(正回転)して静止するスロー演出
・正回転と逆回転を繰り返した後に、所定時間だけ逆回転して静止する逆回転演出
・第1の所定時間だけ正回転と逆回転を繰り返した後に静止する第1の揺動演出
・第2の所定時間だけ正回転と逆回転を繰り返した後に静止する第2の揺動演出
・第2の所定時間だけ正回転と逆回転を繰り返した後に静止し、さらに、極めてゆっくり正回転した後に静止するスロー揺動演出
・第2の時間だけ正回転と逆回転を繰り返した後に静止し、さらに、所定時間だけ逆回転した後に静止する揺動逆回転演出
・所定速度で正回転または逆回転した後に所定の図柄に揃えて静止する演出
などが用意されている。そして、このようなリール演出時には、LCDユニット7におけるキャラクタ演出や、LEDランプを点滅させるランプ演出や、スピーカを駆動する音声演出の全部または一部が適宜に選択されて実行される。
前面パネル2の下方には、メダルを蓄える横長の受け皿19と、払出装置5の払出口5cに連通するメダル導出口20とが設けられている。
また前面パネル2の上方左右、及び下方左右にはスピーカ30a、30b、30c、30dが配置されている。
図3に示すように、前面パネル2の裏側は、図1で示したメダル投入口12に投入されたメダルの選別を行うメダル選別装置21と、メダル選別装置21により不適正と判別されたメダルをメダル導出口20に案内する返却通路22とが設けられている。
また、前面パネル2の裏側上部には、基板ケース23が配置されている。この基板ケース23には、図5で述べる演出制御基板42、演出インターフェース基板43、液晶制御基板44、液晶インターフェース基板45などが収容されている。
またメダル選別装置21の側方には、図1に示す各種の遊技部材と主制御基板40との間の信号を中継する遊技中継基板60(図5で後述する)が設けられている。
<2.回胴遊技機の制御構成>

次に本実施の形態のスロットマシンの制御系の構成について説明する。
図5は、スロットマシンの内部の制御構成の概略的なブロック図である。本実施の形態のスロットマシンは、その制御構成が主制御基板40を中心に構成されている。
主制御基板40は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備えたマイクロコンピュータやインターフェースのための回路等が搭載され、スロットマシンの遊技動作全般に係る統括的な制御を行う。例えば主制御基板40が回転リール4a、4b、4cを含む各種の遊技部材の動作を制御するとともに、動作状況を把握する。また遊技動作に応じて演出を実行させる。
主制御基板40は、電源基板41、演出インターフェース基板43、回胴中継基板53、遊技中継基板60、外部集中端子板70、回胴設定基板71、払出接続基板73との間で各種信号(コマンドや検出信号等)のやりとりを行う。
なお主制御基板40に搭載されたマイクロコンピュータ等を含めて主制御基板40の構成体が、請求項に言う「制御手段」に相当する。
電源基板41は、AC24Vを受けて、これを整流・平滑して直流電圧を得る。そして電源基板41はコンバータ回路を備えて各部に必要な電源電圧を生成する。図では主制御基板40を介して各部に与えられる主制御電源電圧V1、及び演出インターフェース基板43を介して各部に与えられる演出制御電源電圧V2を示している。
また電源基板41には電源遮断状態を検出する電源監視回路や、主制御基板40にバックアップ電源電圧を供給するバックアップ電源回路なども設けられている。
演出制御基板42は、CPU、ROM、RAM等を備えたマイクロコンピュータやインターフェースのための回路等が搭載され、スロットマシンの演出動作に関する制御を行う。
演出制御基板42は、演出インターフェース基板43を介して主制御基板40からのコマンドを受け取る。例えば主制御基板40は、演出制御基板42に対して、スピーカ30(30a〜30d)による音演出、LEDランプや冷陰極線管放電管によるランプ演出、LCDユニット7による図柄演出を実現するための制御コマンドを出力し、演出制御基板42はその制御コマンドに応じた演出制御処理を行う。
また演出制御基板42では、主制御基板40から内部抽選結果を特定する制御コマンド(遊技開始コマンド)受けると、内部抽選結果に対応してアシストタイム当選状態とするか否かのAT抽選を実行する。
なお、演出制御基板42においてAT抽選に当選した後の所定回数のゲーム(AT中)では、小役当選状態において、その図柄を所定の図柄停止ラインに整列できるよう、3つの回転リール4a、4b、4cの停止順序を遊技者に報知している。
また演出制御基板42は、主制御基板40からのリール演出実行を示す制御コマンドを受けると、主制御基板40で実行するリール演出に対応する演出動作を開始する。
これらのような演出制御動作のため、演出制御基板42は、演出インターフェース基板43を通して各部と必要な通信を行う。
演出制御基板42は、演出インターフェース基板43、及び液晶インターフェース基板45を介して液晶制御基板44に接続されている。
液晶制御基板44は、LCDユニット7における画像表示による演出の制御を行う。この液晶制御基板44には、VDP(Video Display Processor)、画像ROM、VRAM(Video RAM)、液晶制御CPU、液晶制御ROM、液晶制御RAM等が搭載される。
VDPは、画像展開処理や画像の描画などの映像出力処理全般の制御を行う。
画像ROMには、VDPが画像展開処理を行う画像データ(演出画像データ)が格納されている。
VRAMは、VDPが展開した画像データを一時的に記憶する画像メモリ領域とされる。
液晶制御CPUは、VDPが表示制御を行うために必要な制御データを出力する。
液晶制御ROMには、液晶制御CPUの表示制御動作手順を記述したプログラムやその表示制御に必要な種々のデータが格納される。
液晶制御RAMは、ワークエリアやバッファメモリとして機能する。
このような液晶制御基板44は、演出制御基板42からの表示演出に関するコマンドを受け付け、それに応じて表示駆動信号を生成する。そして液晶インターフェース基板45を介してLCDユニット7に表示駆動信号を供給し、画像表示を実行させる。
また、演出制御基板42は、演出インターフェース基板43を介してスピーカ中継基板47を制御し、スピーカ30a〜30dを用いた音演出を実行させる。
また演出制御基板42は、演出インターフェース基板43を介して、LED基板48や回胴LED中継基板56を経由して各種のLEDによるランプ演出を実現している。
LED基板48には、例えば図1に示したLED演出部15a、15b、15cとしてのLEDが配置されている。
回胴LED中継基板56は、第1回胴LED基板50a、第2回胴LED基板50b、第3回胴LED基板50cについて演出制御基板42からのLED駆動信号を中継する。
第1回胴LED基板50aには、回転リール4aの図柄を内側から照射する回胴用LEDが配置されている。第2回胴LED基板50bには、回転リール4bの図柄を内側から照射する回胴用LEDが配置されている。また、第3回胴LED基板50cには、回転リール4cの図柄を内側から照射する回胴用LEDが配置されている。
主制御基板40は、遊技中継基板60を介して、図5のようにスロットマシンの各種遊技部材に接続されている。
遊技表示基板61は、遊技状態を示すLED群9や、7セグメントLEDを有した払出表示部10や、同じく7セグメントLEDを有した貯留数表示部11を搭載している。主制御基板40は、遊技表示基板61に対して、遊技中継基板60を介して制御コマンドを送信し、遊技状態に応じた表示を実行させるように制御している。
始動スイッチ基板62には、スタートレバー17による始動スイッチが搭載されている。
停止スイッチ基板63には停止ボタン18a、18b、18cによる停止スイッチが搭載されている。
貯留メダル投入スイッチ基板64には、マックス投入ボタン16の投入スイッチが搭載されている。
精算スイッチ基板65には清算ボタン14の清算スイッチが搭載されている。
主制御基板40は、これらの基板(61、62、63、64、65)のスイッチによる遊技者操作の検出信号を、遊技中継基板60を介して受信する。
ドアセンサ66は、前面パネル2の前述した鍵穴に対して設けられたセンサである。ドアセンサ66によって、前述した遊技の中止解除動作を認識可能とされている。
メダル通過センサ67及びレバー検出センサ68は、メダル選別装置21に設けられている。メダル通過センサ67は、例えばフォトインタラプタで構成され、選別された正規のメダルの通過を検出するセンサである。レバー検知センサ68は、例えばフォトマイクロセンサで構成され、メダル投入口12から投入されたメダルの通過を検出するセンサである。つまり、メダル投入口12から投入されたメダルは、レバー検知センサ68を通過した後に正規のメダルだけが選別された後、メダル通過センサ67によりその通過が検出される。
主制御基板40は、これらのセンサ(66、67、68)の検出信号を、遊技中継基板60を介して受信する。さらに、主制御基板40は、受信したセンサの検出信号により投入されたメダルの投入時間や通過方向を検出し、所定の規定に合致した場合にのみ投入メダルとして受け付け、それ以外の場合には投入メダルエラーとして処理する。
ブロッカーソレノイド69は、不正メダルの通過を阻止するブロッカーをON/OFFに駆動する。主制御基板40は、遊技中継基板60を介してブロッカーソレノイドを制御する。
また、主制御基板40は、回胴中継基板53を経由して、回転リール4a、4b、4cを回転させる3つのステッピングモータ54(第1回胴ステッピングモータ54a、第2回胴ステッピングモータ54b、第3回胴ステッピングモータ54c)と接続されている。
さらに主制御基板40は、回胴中継基板53を経由して、回転リール4a、4b、4cの原点位置(後述する原点位置101)を検出するための3つのインデックスセンサ55(第1回胴インデックスセンサ55a、第2回胴インデックスセンサ55b、第3回胴インデックスセンサ55c)に接続されている。
主制御基板40は、ステッピングモータ54a、54b、54cを駆動または停止させることによって、回転リール4a、4b、4cの回転動作と、目的位置での停止動作を実現している。また主制御基板40は、インデックスセンサ55a、55b、55cの検出信号に基づき、回転リール4a、4b、4cの原点位置を検知できる。
また、主制御基板40は、払出接続基板73を介してメダル払出のための装置部にも接続されている。メダル払出のための装置部として、メダル払出制御を行うホッパー基板74と、払出モータ75と、メダル払出センサ76が設けられている。
ホッパー基板74は、主制御基板40からの制御コマンドに基づいて払出モータ75を回転させて、所定量のメダルを払出しする。
メダル払出センサ76は、払出メダルの通過を検出する。メダル払出センサ76による検出信号は、払出メダル枚数が不足したり払出動作が行われないなどの払出異常状態の検出に用いられる。
また主制御基板40は、外部集中端子板70に接続されている。外部集中端子板70は、例えばホールコンピュータに接続されており、主制御基板40は、外部集中端子板70を通して、メダルの投入枚数やメダルの払出枚数などをホールコンピュータに出力している。
また主制御基板40は、回胴設定基板71にも接続されている。回胴設定基板71は、係員が設定キースイッチ72を用いて設定した設定値を示す信号などを出力している。設定値とは、当該スロットマシンで実行される抽選処理の当選確率などを、設定1から設定6まで6段階で規定するもので、遊技ホールの営業戦略に基づいて適宜に設定される。
続いて、図6で主制御基板40の回路構成を説明する。
図示の通り、主制御基板40は、ワンチップマイコンによるコントローラ80と、8ビットパラレルデータを入出力するI/Oポート回路83と、カウンタ回路81と、各部とのインターフェース部を有して構成されている。
コントローラ80は、CPU80a、ROM80b、RAM80cの他、割込コントローラ80dやCTC(Counter/Timer Circuit) 80e等を内蔵している。
CTC80eは、8ビットのカウンタやタイマを集積した回路であり、CPU80aの処理における周期的割り込みや一定周期のパルス出力作成機能(ビットレートジェネレータ)、時間計測の機能を付与するものである。本例では、CTC80eを利用して、CPU80aに1.49msの時間間隔でタイマ割込み(後述の図11)をかけている。
カウンタ回路81はハードウェア的に乱数値を生成する回路である。コントローラ80(CPU80a)はカウンタ回路81で生成された乱数値を利用して抽選処理を行う。
主制御基板40には、コントローラ80と図5に示した各基板等とのインターフェースが設けられる。
電源インターフェース82は電源基板41の電源回路との間のインターフェースである。
遊技インターフェース84は遊技中継基板60との間のインターフェースである。コントローラ80は、遊技インターフェース84を介して各種スイッチ、センサの検出信号の入力や、LED制御、ブロッカーソレノイド制御のためのコマンド送信を行う。
回胴モータ駆動部85は回胴中継基板53との間のインターフェースである。コントローラ80は、回胴モータ駆動部85によりステッピングモータ54a、54b、54cに対するモータ駆動信号の出力を行うと共に、回胴モータ駆動部85を経由して入力されるインデックスセンサ55a、55b、55cからの検出信号を取得する。
演出制御インターフェース86は、コントローラ80が演出インターフェース基板43を介して演出制御基板42へのコマンド送信を行うためのインターフェースである。具体的には例えば8ビットパラレルポートである。
払出接続インターフェース87は払出接続基板73とのインターフェースである。
外部インターフェース88は、外部集中端子板70を介したホールコンピュータとのインターフェースである。
回胴設定インターフェース89は、回胴設定基板71との間のインターフェースである。
<3.回転リール及び回胴モータ>

続いて、回転リール4a、4b、4cについて説明する。
図7は、回転リール4a、4b、4cに対する原点検出に係る構成についての説明図である。原点検出とは、各回転リール4a、4b、4cに設けられた特定の位置、即ち、原点の検出である。
なお、原点検出に係る構成は、回転リール4a〜4cのそれぞれについて同様であるため、ここでは代表して一つの回転リールを回転リール4として図示している。図7Aは原点検出に係る構成を斜視図により示し、図7Bは回転リール4に形成された被検出部93dと原点位置101との関係を概略断面図により示している。
図7Aには、ステッピングモータ54が備えるロータ54rの中心軸である回転軸Raを一点鎖線により示している。回転リール4は、回転軸Raの軸周りに回転駆動されるリールドラム90と、リールドラム90の内側に配置されたバックライト部91と、リールドラム90を直接的または間接的に支持するベース体92とを備えている。
ベース体92は、例えば合成樹脂で構成され、略板状に形成されたベース板92bと、ベース板92bから回転軸Raに沿った方向に突出する突出部92tを有している。ベース板92bは、リールドラム90の左右方向の一方側(ここでは右側)に沿って配置されている。ステッピングモータ54は、ロータ54r(回転軸Ra)を左右方向の一方側(ここでは左側)に向けた状態で、ベース体92の一面側(ここでは左面側)に固定されている。
この場合、突出部92tは、ベース板92bから左側方向に突出している。
リールドラム90は、二つのリールフレーム93、94と、これらリールフレーム930、94の外周に円筒状に装着される帯状のリールシート95とを有して構成されている。リールフレーム93、94は、例えば光透過性を有しないかまたは光透過率が極めて低い黒色の合成樹脂製で構成されており、それぞれ外周部がリム部93r、94rとして形成されている。リールフレーム93のリム部93r、リールフレーム94のリム部94rは、それぞれリールシート95の左右の縁部に沿う円環状に形成されている。
リールフレーム93は、ステッピングモータ54のロータ54rに着脱自在に固定されたハブ部93hと、リム部93rとハブ部93hとの間を半径方向に連結する複数のスポーク部93sとを有している。
ここで、本例の場合、リールフレーム94は、リールフレーム94に対して直接的には連結されておらず、リールフレーム94のリム部94rはリールシート95を介してリールフレーム93のリム部93rに支持されている(勿論、リム部94rとリム部93rとの間を周方向の1または複数箇所で例えば一体に連結することもできる)。
リールシート95は、例えば無色透明の合成樹脂製シートにより一定幅の帯状に形成され、リールフレーム93、94のリム部93r、94rに巻き付けられ、例えば接着剤により貼着されている。この図では図示を省略したが、リールシート95上には、複数の図柄が印刷により形成されている。
リールシート95における図柄形成領域は光透過率が比較的高くされており、バックライト部91におけるLEDが点灯したとき、その発光領域が明るく発光するようになっている。詳しくは図8を用いて後述する。
インデックスセンサ55は、例えば透過型フォトセンサにより構成され、図のように本例ではベース板92bからリールドラム90に突出する突出部92tの先端部分に装着されている。インデックスセンサ55は、発光面、受光面がリールフレーム93の半径方向において互いに対向するように配置された発光部551と受光部552を有している。
本例の場合、リールドラム93の所定のスポーク部93sには、インデックスセンサ55と対向する向きに突出する被検出部93dが形成されている。この被検出部93dは、リールドラム90の回転に伴い、インデックスセンサ55の発光部551と受光部552との間の空間を通過する位置に形成されている。
このような構成により、透過型フォトセンサとしてのインデックスセンサ55によっては、リールドラム90(回転リール4)の回転の一周回につき1回、発光部551と受光部552との間を被検出部93dが通過することに伴うONパルスの出現する検出信号が得られる。
ここで、図7Bに示すように、被検出部93dは、回転方向R(正回転方向)に平行な方向おける両エッジ(端部)のうち一方のエッジが原点位置101と同じ回転角度に位置するように位置決めされている。具体的に、本例の被検出部93dは、正回転方向(R)への回転進行方向側のエッジが原点位置101と同じ回転角度に位置するように位置決めされている。
なお、原点検出のための構成は、上記で説明したものに限定されるべきものではない。例えば、突起状の被検出部93dに代えて、特開2014−33743号公報に開示されているような切欠部による被検出部を設けた構成とすることもできる。この場合、インデックスセンサ55の発光部551と受光部552は、回転リール4の回転に伴い切欠部が到来したときに発光部551の発した光が受光部552で受光されるように配置すればよい。
インデックスセンサ55としては、透過型のフォトセンサに限らず、反射型のフォトセンサを用いることもできる。
図8は、バックライト部91とリールシート95を模式的に表した図である。
バックライト部91は、側壁部91a、91aと、天板部91bと、底板部91cと、仕切板91d、91dと、LED配置部91eを有している。
側壁部91a、91aと天板部91bと底板部91cは、それぞれが略平板の板状に形成され、組み付けられて略ロ字形状を構成する。
仕切板91d、91dは、略平板の板状に形成され、天板部91bや底板部91cと略同じ方向を向いて天板部91bと底板部91cの間に略等間隔に離隔して配置される。これにより、バックライト部91には、側壁部91a、91aと、天板部91bと、底板部91cと、仕切板91d、91dとによって、略同じ大きさとされた上段照射室96a、中段照射室96b、下段照射室96cが上下に並んで形成される。
上段照射室96a、中段照射室96b、下段照射室96cは、それぞれ前方及び後方に開口され、後方の全ての開口を閉塞するようにLED配置部91eが取り付けられている。
LED配置部91eにおける上段照射室96aを閉塞する部分の前面には、複数の上段LED97a、97a、・・・が左右に離隔して配置されている。
LED配置部91eにおける中段照射室96bを閉塞する部分の前面には、中段LED97b、97b、・・・が左右に離隔して配置されている。
同様に、LED配置部91eにおける下段照射室96cを閉塞する部分の前面には、下段LED97c、97c、・・・が左右に離隔して配置されている。
なお、図8中では、上段LED97a、中段LED97b、下段LED97cは、三つずつそれぞれ左右に離隔して配置されている。
天板部91b、仕切板91d、91d、底板部91cは、リールシート95に配置された図柄1個分の間隔だけそれぞれ離隔して配置されている。従って、遊技後においてリールドラム90が停止した場合、天板部91b、仕切板91d、91d、底板部91cは、リールシート95に配置された図柄と図柄の間に位置するようにされる。従って、リールドラム90が停止した状態において、上段LED97aから照射された光は、リールシート95に配置された図柄の中で、上段照射室96aの前方に停止した図柄のみを照射する。同様に、中段LED97bから照射された光は中段照射室96bの前方に停止した図柄を、下段LED97cから照射された光は下段照射室96cの前方に停止した図柄を、それぞれ照射する。
それぞれの照射室に配置されたLEDから出射された光は、側壁部91aや仕切板91dに遮られて前方に位置する図柄以外を照射しないようにされているため、演出などで各図柄を任意に照射したい場合(例えば、上段の図柄停止ライン上だけを照射する場合)などに、照射する部分だけを明確に照射することができる。これにより、回胴用LEDを用いた様々な点消灯演出に適した回胴遊技機を提供することができる。
なお、側壁部91a、91aと、天板部91bと、底板部91cと、仕切板91d、91dは、同じ部材で一体に形成されていてもよい。さらに、LED配置部91eの少なくとも一部が同様に一体に形成されていてもよい。
続いて、回転リール4a、4b、4cを回転させる各ステッピングモータ54a、54b、54cの駆動方式と回転リール4a、4b、4cに形成された図柄との関係について、その一例を説明する。
本実施の形態において、ステッピングモータ54a、54b、54cはユニポーラ駆動のステッピングモータとされ、それぞれセンタータップされた2つの駆動巻線を有している。本実施の形態の場合、ステッピングモータ54a、54b、54cの駆動は、例えば、1相励磁と2相励磁とを交互に繰り返す1−2相励磁によって行われる。1−2相励磁による駆動方法は、1相励磁や2相励磁の駆動方法と比較して、ステップ角を半分にしたなめらかな駆動を実現できる。1−2相励磁の励磁パターン(励磁データ)の更新周期はタイマ割込み処理の周期である1.49msとされる。
図9は、回転リール4a、4b、4cに形成された図柄についての説明図である。
本例において、回転リール4a、4b、4cの表面には、回転方向に沿って21コマ分の図柄が配置されている。回転リール4a、4b、4cのそれぞれにおいて、図柄の種類は10種類(赤7、白7、バー、キャラ、チェリー、すいか、ベル、リプレイ、はずれ1、はずれ2)とされ、それらが所定の順序で配列されている。図中では、回転リール4aに形成された21コマの図柄をそれぞれ図柄4a1、4a2、・・・、4a21と表している。同様に、回転リール4bに形成された21コマの図柄を図柄4b1、4b2、・・・、4b21、回転リール4cに形成された21コマの図柄を図柄4c1、4c2、・・・、4c21と表している。各図柄の符号の末尾に付した番号は、その図柄の番号を表している。
回転リール4a、4b、4cにおいて、各図柄は等間隔で配置され、図中では図柄の切れ目位置を破線で表している。回転リール4a、4b、4cにおいては、所定の図柄切れ目位置が原点位置101とされている。本例における原点位置101は、それぞれ1番目の図柄である図柄4a1、4b1、4c1と、21番目の図柄である図柄4a21、4b21、4c21との間の図柄切れ目位置にそれぞれ設定されている。
図中の矢印Rは、定常回転中(正方向回転中)における回転リール4a、4b、4cの回転方向を表している。このことから理解されるように、各図柄に付した番号は、原点位置101を起点として、定常回転中において図柄が遷移する順番を表している。
ここで、本例においては、ステッピングモータ54a、54b、54cが1回転すると回転リール4a、4b、4cがそれぞれ1/63回転するようにステッピングモータ54a、54b、54cと回転リール4a、4b、4cとの間の回転比が設定されている。換言すれば、回転リール4a、4b、4cを1回転させるにはステッピングモータ54a、54b、54cを63回転させることを要する。
このため、本例においては、回転リール4a、4b、4cを1回転させるために必要なステッピングモータ54a、54b、54cの駆動ステップ数は8×63=504とされている。
本例における回転リール4a、4b、4cには21コマの図柄が等間隔で形成されているため、図柄1コマ当たりのステップ数は504÷21=24ステップである。
これに応じ、各図柄については、ステップ位置として計24の位置を検出可能とされている。ここで、図柄中のステップ位置は、後の図12で説明するタイマ割込み処理ごとに図柄ステップ数がデクリメント(−1)されていくことで検出可能とされる。すなわち、各図柄中で検出可能なステップ位置は、24番(先頭ステップ位置)〜1番(最終ステップ位置)の24個である。その図柄の最終ステップ位置(1番)に到達した状態から図柄ステップ数が更にデクリメントされると、図柄ステップ数は24番(=0番)へと戻る。
また、各図柄については、24(0)番〜1番のステップ位置のうち所定のステップ位置がその図柄の停止を許可すべき位置(停止許可ステップ位置)として定められている。具体的には、8番のステップ位置が図柄の停止許可ステップ位置として定められている。回転リール4の停止時には停止図柄が決定され、該停止図柄で回転リール4を停止させるが、この際、回転リール4を停止させる位置は停止図柄中のどのステップ位置でも良いわけではなく、8番のステップ位置に達したことに応じて停止を許可するように定められている。
<4.メイン処理>

続いて、主制御基板40のCPU80aが実行する各種の処理について説明する。CPU80aは、主として電源投入時に開始される無限ループ状のメイン処理と、CTC80eからの定期割込みで一定時間毎に起動されるマスク可能な(Maskable Interrupt)タイマ割込み処理とを実行する。
先ずは図10のフローチャートにより、CPU80aが実行するメイン処理について説明する。
CPU80aは、スロットマシンの電源が投入されるとステップS101の初期設定処理を実行する。ここで、電源投入後の状態としては、電断前に実行されていた処理を再開してホットスタートするか、或いは、ステップS102の処理に移行してコールドスタートするかの何れかとなる。
例えば、営業開始前に係員が前述した設定キースイッチ72を操作して抽選処理の当選確率などを設定した場合には、コールドスタート処理となるが、そのような係員の操作が無く、且つ異常が検出されない場合には、遊技動作をホットスタートする。
ここで、ホットスタートである場合、CPU80aはステップS101の初期設定処理において、所定の電断復帰処理を実行する。該電断復帰処理としては、電断が
a)リール演出中であった場合
b)起動中であった場合
c)起動が終了し定常回転中であった場合
d)停止ボタン18a、18b、18cが操作された後であった場合
のそれぞれに対応した処理を実行する。具体的に、a)のケースでは、リール演出を最初からやり直すための各種設定処理、b)またはc)のケースでは回転リール4a、4b、4cの起動をやり直すための各種設定処理、d)のケースでは電断前の停止操作に応じて実行されていた停止制御を再開させるための各種設定処理をそれぞれ実行する。なお、このようなホットスタート時に対応して実行される電断復帰処理の具体的な内容については、例えば特開2013−212264号などにも記載されているため、詳しくはそちらを参照されたい。
なお、CPU80aは、電断時に対応しては、電源基板41より供給される電源遮断を通知する信号を受けて、マスク不能のNMI(Non Maskable Interrupt)割込み処理を実行する。このNMI割込み処理では、RAM80cの所定領域についてのチェックサム演算及び算出したチェックサム値の保持やバックアップフラグのセット、及びレジスタの値の退避処理等が実行されるが、詳細な内容については上記の特開2013−212264号などを参照されたい。
一方、コールドスタートである場合、CPU80aはステップS102〜S117で表す一連のメインループ処理を繰返す。ステップS102〜S117のメインループ処理は、1ゲームごとに繰り返し実行されるものである。なお、1ゲームの期間は、回転リール4を回転させて抽選結果に応じた停止態様で停止させるまでの期間を指す。
先ず、ステップS102でCPU80aは、RAM初期化処理を実行する。すなわち、RAM80cのワークエリアにおける所定領域を0クリアする。
続くステップS103でCPU80aは、現在のゲームにおける遊技状態フラグを生成する。遊技状態フラグとは、現在のゲームが「ボーナスゲーム中」か「ボーナス内部当選中」か「通常ゲーム中」かなどの遊技状態を特定するフラグである。
さらに、CPU80aは次のステップS104で遊技メダル投入処理を実行する。すなわち、メダル投入口12から実際に投入されたメダル、及び、マックス投入ボタン16の押下によって擬似的に投入されたメダルについての投入メダル管理処理が実行される。この投入メダル管理処理では、投入または擬似投入されたメダルの枚数を判定し、その後、スタートレバー17がオン操作されるとサブルーチン処理を終了する。
なおこの際、メダルの投入に応じて、その旨を表す制御コマンド(投入コマンド)が演出制御インターフェース86における送信バッファにセットされ、後述するタイマ割込み処理(図11)のコマンド出力処理(S205)において、演出制御基板42に送信される。なお、このタイミングでは、遊技者による清算動作を示す清算コマンドなどが送信されることもある。
上記のステップS104によりスタートレバー17がオン操作されて上記の投入メダル管理処理が終了すると、CPU80aはステップS105で内部抽選用乱数抽出処理を実行する。具体的には、カウンタ回路81に保持されているカウンタ値を取得する。取得したカウンタ値は、乱数値としてRAM80cの所定の番地に保持される。
そして、続くステップS106でCPU80aは、記憶された乱数値に基づいて内部抽選処理(図柄抽選処理)を実行する。図柄抽選処理では、ボーナス図柄への当選か否か、小役図柄への当選か否か、再遊技を示すリプレイ図柄への当選か否かが決定され、決定された抽選結果を示す制御コマンド(遊技開始コマンド)が演出制御インターフェース86における送信バッファにセットされ、タイマ割込み処理のコマンド出力処理(S205)によって演出制御基板42に送信される。即ち、各図柄に当選したか否かが演出制御基板42に通知される。なお、小役図柄としては、例えば、「チェリー図柄」(4a10、4b3、4c9)、「ベル図柄」(4a4、4b5、4c3等)、「すいか図柄」(4a9、4b12、4c1等)などを例示することができる。
ステップS106の内部抽選処理を実行したことに応じて、CPU80aは次のステップS107でリール演出を実行するか否かを決定するリール演出抽選処理を実行する。なお、リール演出抽選処理において選出可能な演出は、内部抽選処理の結果に対応して定められている。例えば、「すいか図柄」等の所定の図柄に内部当選状態であれば、所定の当選確率に基づいて「極めてゆっくり正方向に回転して静止するスロー演出」等の所定のリール演出が選出可能となる。
ステップS107のリール演出抽選処理を実行したことに応じて、CPU80aは次のステップS108で停止図柄決定初期化処理として後述する図柄停止制御処理(図14のステップS410)で用いる各種データの初期化を実行した上で、次のステップS109で回転リール4a〜4cの回転を開始させるべく回胴回転開始設定処理を実行する。
ステップS109の回胴回転開始設定処理は、リール演出抽選に当選しているか否かによって処理内容が異なっている。
ここで、リール演出は、スタートレバー17の操作に応じて実行される。つまり、リール演出抽選に当選している場合には、スタートレバー17の操作に応じてリール演出が実行された上で回転リール4a、4b、4cが一旦停止し、その後に改めて回転リール4a、4b、4cが起動(加速回転)されて一定速度による定常回転状態に遷移する。
リール演出抽選に当選している場合、ステップS109の回胴回転開始設定処理においては、回転リール4a、4b、4cを演出回転させた後に改めて定常回転状態に向けて起動させるための各種の設定処理が実行される。
一方、リール演出抽選に当選していない場合、ステップS109の回胴回転開始設定処理では回転リール4a、4b、4cを定常回転状態に向けて起動させるための各種の設定処理が実行される。
なお、当該ステップS109で実行される具体的な処理の内容については後の図13で改めて説明する。
ところで、遊技者は、スタートレバー17の操作に応じて或るリール演出が実行された場合には、そのリール演出の種類に応じた所定の図柄に内部当選していることを推理できる。遊技者は、このような推理から目標とした図柄が図柄停止ライン上に揃うように停止操作を行う。推理が当った場合であって、且つ、停止タイミングが適切な場合に限り、内部当選状態が実効化されて所定のメダルが払出される。
CPU80aは、ステップS109の回胴回転開始設定処理を実行したことに応じ、次のステップS110で回胴停止処理を実行する。
回胴停止処理では、停止ボタン18a、18b、18cの操作に応じて、回転リール4a、4b、4cの停止図柄を決定するための処理や、回転リール4a、4b、4cを停止図柄で停止させるための各種データの設定処理が行われる。また、回胴停止処理では、図柄停止ライン上に停止された図柄の照合処理も行われる。
なお、ステップS110の回胴停止処理として実行される具体的な処理の内容については後の図14により改めて説明する。
なお、上記の回胴停止処理においては、内部抽選処理(S106)の当否結果に沿うように、回転リール4a、4b、4cのうち対応する回転リール4を停止制御する。すなわち、内部抽選処理の結果、何らかの内部当選状態であれば、遊技者の適切な停止操作を条件として、当選結果に合うよう回転リール4a、4b、4cの図柄を整列させる。但し、遊技者が停止ボタン18を押すタイミングや、停止操作の順番が不適切である場合には、ハズレ状態の図柄で停止される。この結果、折角の小役当選も無駄になるが、ボーナス当選については、次回のゲーム以降も持ち越される。但し、リール演出が実行された場合には、その示唆に沿って正しい停止操作を実行すれば、メダルの取りこぼしが回避可能となる。
CPU80aは、ステップS110の回胴停止処理を実行したことに応じ、次のステップS111で入賞判定処理を実行する。すなわち、ステップS110の回胴停止処理における上記の照合処理の結果に基づき、図柄停止ライン上に当選図柄(当選役)が揃ったか否かを判定すると共に、当該判定結果に応じたメダルの払出枚数を算出する。
なお、入賞判定処理では、図柄停止ライン上に当選図柄が揃ったか否かの判定結果を示す制御コマンド(入賞情報コマンド)を演出制御基板42に送信するべく、入賞情報コマンドを演出制御インターフェース86における送信バッファにセットする処理も行われる。
また、入賞判定処理では、算出した払出枚数分のメダル払出をメダル払出装置5に実行させるべく、当該払出枚数によるメダル払出を指示する制御コマンドを払出接続インターフェース87における送信バッファにセットする処理も行われる。
続くステップS112でCPU80aは、メダル払出枚数監視処理として、メダル払出センサ76の検出信号に基づき払出メダル枚数をカウントすると共に、メダル払出に応じてクレジットの値を更新する処理を行う。
なお、メダル払出枚数監視処理では、メダル払出を示す制御コマンド(払出コマンド)を演出制御基板42に送信するべく、払出コマンドを演出制御インターフェース86における送信バッファにセットする処理も行われる。
さらに、次のステップS113でCPU80aは、再遊技設定処理を実行する。再遊技設定処理では、リプレイ当選状態か否かを判定し、リプレイ当選状態であれば、再遊技動作の開始処理を実行し、ステップS114に進む。リプレイ当選状態でない場合には、再遊技動作の開始処理は実行せずにステップS114に進む。
ステップS114でCPU80aは、現在がボーナスゲーム中か否かを判定する。ボーナスゲーム中であれば、CPU80aはステップS116のボーナス作動中処理としてボーナス作動中である場合に対応した所定処理を実行した上で、先のステップS102に戻る。
一方、現在がボーナスゲーム中でなかった場合、CPU80aはステップS115でボーナス図柄が揃っているか否かを判定し、ボーナス図柄が揃っている場合には、ステップS117のボーナス作動開始処理としてボーナス開始時に対応した各種の設定処理を実行した上で、ステップS102に戻る。
ボーナス図柄が揃っていなかった場合、CPU80aはステップS117のボーナス作動開始処理をパスしてステップS102に戻る。
<5.タイマ割込み処理>

続いて、図11を参照して1.49msごとに起動されるタイマ割込み処理について説明する。
先ず、CPU80aはステップS201でレジスタの値を退避させた上で(レジスタ退避処理)、ステップS202で各種スイッチ信号やセンサ信号を受ける入力ポートのデータを取得し、例えばRAM80cの所定領域に記憶させる(ポート入力処理)。なお、センサ信号には、メダル通過センサ67やメダル払出センサ76、第1回胴インデックスセンサ55a、第2回胴インデックスセンサ55b及び第3回胴インデックスセンサ55cの各インデックスセンサ55、及びドアセンサ66等からの検出信号が含まれる。また、ポート入力処理では、カウンタ回路81からの乱数値の取り込みも行われる。
次に、CPU80aはステップS203で回胴回転制御処理を実行する。回胴回転制御処理は、図10のメイン処理における回胴回転開始設定処理(S109)や回胴停止処理(S110)での設定データに基づいて、起動回転から停止までの回転リール4の駆動を実現するためにステッピングモータ54a、54b、54cに出力する励磁データをRAM80cに用意された出力バッファにセットする処理となる。
続くステップS204でCPU80aは、定期更新処理として各種の対象タイマについての更新処理を実行した上で、ステップS205でコマンド出力処理を実行する。すなわち、演出制御インターフェース86における送信バッファにセットされている制御コマンドを1バイト毎に演出制御基板42に出力する。
次のステップS206でCPU80aは、表示・モータ出力処理として各種ランプの表示動作を更新すると共にステップS203でセットした励磁データを回胴モータ駆動部85を介してステッピングモータ54a、54b、54cに出力させる。ステッピングモータ54に励磁データが出力されると、各ステッピングモータは励磁データに応じた所定の励磁状態となり、励磁データが更新されていくことで回転リール4の回転や停止が行われる。
なお、このステップS206で表示更新されるランプには、LED群9として設けられたランプ(例えば回胴を回転させる準備が整ったことを示すLEDやメダルの投入受付状態を示すLED、投入されたメダルの枚数を示すLED等)が含まれている。
さらに、CPU80aは、次のステップS207で異常監視処理を実行し、ステップS208で外部情報信号出力処理を実行する。ステップS207の異常監視処理では、前述したレバー検知センサ68やメダル払出センサ76、ドア開放センサ35の検出信号に基づく異常の有無の判定と判定結果に応じた処理を実行する。また、ステップS208の外部情報信号出力処理は、前述した外部集中端子板70を介した情報出力に係る処理であり、具体的には、払出したメダルなどの情報をホールコンピュータに出力する処理を実行する。
続くステップS209でCPU80aは、マックス投入ボタン有効フラグを確認し、マックス投入ボタン有効フラグが「1」(オン)であればステップS210でマックス投入ボタン16が操作されているか否かを判別する。なお、マックス投入ボタン有効フラグは、1ゲームに必要な枚数のコインが投入されたことに応じてオン、それ以外の場合はオフ(「0」)とされるフラグである。
ステップS210において、マックス投入ボタン16が操作されていた場合、CPU80aはステップS211でマックス投入操作コマンドをセットし、ステップS212に進む。
一方、ステップS209でマックス投入ボタン有効フラグが「0」であった場合、またはステップS210でマックス投入ボタン16が操作されていなかった場合には、CPU80aはそのままステップS212に処理を進める。
ステップS212でCPU80aは、先のステップS201の処理で退避したレジスタの値を復帰させる。ステップS212のレジスタ復帰処理を実行したことに応じ、CPU80aはタイマ割込み処理を終える。
<6.回胴の回転及び停止に係る処理>
[6-1.回胴制御フラグ]

続いて、回転リール4a〜4cの回転と停止に係る処理について説明する。
先ずは、回転リール4a〜4cの回転と停止に係る処理で用いられる回胴制御フラグFGa〜FGcについて説明しておく。
本実施の形態においては、3つの回転リール4a〜4cに対応してそれぞれ各1バイト長(8ビット長)の回胴制御フラグFGa〜FGcが用意され、該回胴制御フラグFGa〜FGcの各バイトの値に基づいて演出回転、及び起動回転(加速回転)から完全停止までの回転動作の制御が行われる。
図12Aは、回胴制御フラグFGa〜FGcのデータ構造を例示している。
回胴制御フラグFGa〜FGcの各々は、それぞれ1ビットで成る制御中フラグF0、リール演出中フラグF1、回胴センサONフラグF2、停止命令フラグF3、停止信号検出フラグF4、回胴起動済みフラグF5、回胴起動フラグF6、回胴停止中フラグF7の8ビットで構成されている。各フラグFのビット位置は、そのフラグFに付した番号が表すビット位置と一致している。
図12Bは、各フラグF7〜F0の意義についての説明図である。
制御中フラグF0は、回転リール4が回転制御中であるか否かを表し、スタートレバー17のON操作による回転開始から、停止ボタン18のON操作に応じた完全停止状態までの間はF0=1となる。リール演出中フラグF1は、回転リール4を変則回転させるリール演出中であることをF1=1により表す。回胴起動中フラグF6は、回転リール4を定常回転としての一定速度による回転状態まで加速させる起動動作中であることをF6=1で表す。回胴起動済みフラグF5は、起動を終えた回転リール4が定常回転していることをF5=1で表す。
また、停止信号検出フラグF4は、遊技者が停止ボタン18をON操作したことが検出されるとF4=1となり、停止命令フラグF3は、その後の滑り(スベリ)制御を経てメイン処理の回胴停止処理(S110)で停止図柄への到達が検出されたことに応じてF3=1となる。
回胴停止中フラグF7は、停止図柄における所定の停止実行ステップ位置(回転リール4を停止させるためにブレーキ制御(全相励磁)を開始するステップ位置)への到達に応じてF7=1となる。なお、回胴停止中フラグF7は、後の図13により説明するステップS307で回転リール4の起動前に回胴制御フラグFG=01hにセットされることでF7=0となる。
また、回胴センサONフラグF2は、各回転リール4が回転を開始した後、原点位置101に達する毎にインデックスセンサ55がONすること応じてF2=1にセットされる。回胴センサONフラグF2は、遊技者による停止操作を受け付けるか否かを規定しており、F2=1となった後の停止操作が有効な停止操作として受け付けられる。
[6-2.回胴の回転開始〜定常回転中に係る処理]

回転リール4a〜4cの回転動作や停止動作は、図10に示したメイン処理における回胴回転開始設定処理(S109)及び回胴停止処理(S110)と、図11に示したタイマ割込み処理における回胴回転制御処理(S203)とが協働(cooperation) することで実現される。
以下、これら回胴回転開始設定処理、回胴停止処理、及び回胴回転制御処理について、回胴の回転開始〜定常回転中と、回転停止との観点で分けて説明する。
先ずは図13のフローチャートにより、回胴回転開始設定処理について説明する。
図13において、CPU80aは、ステップS301でリール演出フラグを取得し、ステップS302でリール演出抽選に当選しているか否かを判別する。リール演出フラグは、図10のメイン処理におけるリール演出抽選処理(S107)の抽選結果を表すフラグであり、リール演出抽選の当否及び当選したリール演出の種類を表す。
リール演出抽選に当選していた場合、CPU80aはステップS303でリール演出開始設定・待機処理を実行する。すなわち、予め用意された演出テーブルのうちから当選したリール演出の種類に応じた演出テーブルをステッピングモータ54a、54b、54cごとにセットする等、演出回転を開始するための必要な設定処理を実行すると共に、演出回転が終了するまで待機する。また、リール演出開始設定・待機処理では、リール演出が実行される回転リール4の回胴制御フラグFGに03hが設定される。即ち、該当の回転リール4が回転制御中であり、かつ、リール演出中であることを示す。
なお、選択した演出テーブルに基づく回転制御のための処理は、図11に示したタイマ割込み処理における回胴回転制御処理(S203)で実行される。
ステップS303によるリール演出開始設定・待機処理が完了した場合(つまりリール演出が完了した場合)、または先のステップS302でリール演出抽選に当選していないとの否定結果が得られた場合、CPU80aは、ステップS304のウェイトタイマ取得処理及び続くステップS305の指定数割込み待ち処理を実行した上で、次のステップS306でウェイトタイマを4.1sにセットする。このウェイトタイマのセットにより、4.1sのタイムカウントがスタートされる。
ここで、4.1sは、ゲーム間の時間間隔として最低限空けるべき時間長である。このようにゲーム間の時間間隔として最低限の間隔が定められていることで、遊技者がメダルを過大消費してしまうことの防止が図られている。
ステップS304のウェイトタイマ取得処理では、1ゲーム前に実行されたステップS306のタイマセット処理によりカウントスタートされたウェイトタイマの値が取得される。ステップS305の待ち処理では、このように取得したウェイトタイマの値に応じたタイマ割込回数(取得ウェイトタイマ値÷1.49ms)分の待機を行う。
これにより、ゲーム間の間隔が最低でも4.1s以上空けられる。
なお、4.1sは一例であって、適宜変更が可能である。
CPU80aは、ステップS306のタイマセット処理を実行したことに応じ、ステップS307で回胴制御フラグFGa〜FGcを01hにセットする。ここで、回胴制御フラグFG=01hとは、制御中フラグF0=1で、他のフラグF1〜F7が全て0を意味する。このように制御中フラグF0のみが「1」に設定されたことで、その後のタイマ割込み処理の回胴回転制御処理(S203)によって、3つの回転リール4a〜4cを定常回転に向けて起動させるための制御が開始される。
次のステップS308でCPU80aは、起動用のモータ動作テーブルをセットする。モータ動作テーブルとは、ステッピングモータ54a〜54cを定常回転に向けて加速回転させるためのモータ動作を実現するために設けられるものであり、モータに出力する励磁データとそれを出力する時間長とが対応付けられた情報を持つテーブルである。
続いて、CPU80aは、ステップS309で再遊技作動状態ビットのクリアと再遊技LEDのオフ制御とを行う。なお、再遊技作動状態ビットは、1つ前のゲームに対応して実行されたステップS113の再遊技設定処理において、リプレイ当選状態であった場合に所定値(例えば1)がセットされている。
続くステップS310でCPU80aは、回転状態フラグを「1」に設定して全ての回転リール4が回転中である旨を表し、次のステップS311で回転開始コマンドを演出制御インターフェース86における送信バッファにセットした上で、この図に示す回胴回転開始設定処理を終える。
[6-3.回胴の停止に係る処理]

続いて、回転リール4の停止に係る処理について説明する。
回転リール4の停止操作の受け付けは図10に示したメイン処理における回胴停止処理(S110)により行われるため、以下では先ずステップS110の回胴停止処理について説明する。
図14は、ステップS110の回胴停止処理のフローチャートである。
図14において、CPU80aは、先ずステップS401で1回の割込み処理が完了するまで待機する。
ここで、ステップS110の回胴停止処理の直前のステップS109では回胴回転開始設定処理が実行されている。先の説明から理解されるように、回転リール4a〜4cの回転は、当該ステップS109の回胴回転開始設定処理で必要な設定が為された後の初回のタイマ割込み処理において回胴回転制御処理(S203)が実行されることで開始される。従って、ステップS401の待機処理は、回転リール4a〜4cが回転を開始するまで待機する処理として機能する。
なお、ステップS401の待機処理は、この図に示す処理が進行する過程で複数回実行される。2回目以降に実行されるステップS401の待機処理は、回胴回転制御処理(S203)が1回分行われる、すなわち回転制御が1タイマ割込み分進行するのを待機する処理として機能する。
ステップS401の待機処理を行ったことに応じ、CPU80aはステップS402で回転中の回胴(回転リール4)に対応する回胴センサONフラグF2を判定し、続くステップS403で回胴センサONフラグF2が全てON(=1)であるか否か、すなわち全ての回転リール4について原点位置101が検出されたか否かを判別する。
回胴センサONフラグF2が全てONであるとの条件が満たされていない場合、CPU80aはステップS418で停止ボタン18a〜18cを赤点灯させ、ステップS401に戻る。なお、赤点灯は、停止操作の受け付けが禁止である旨を表す。
一方、回胴センサONフラグF2が全てONであるとの条件が満たされている場合、CPU80aはステップS404で無効な操作が行われているか否かを判別する。すなわち、停止ボタン18a〜18cのうち1つの停止ボタン18を押圧するという有効な停止操作以外の無効な操作が行われているか否かを判別する。
無効な操作が行われている場合、CPU80aはステップS418で停止ボタン18a〜18cを赤点灯させ、ステップS401に戻る。
無効な操作が行われていない場合、CPU80aはステップS405で有効な停止操作が行われているか否かを判別し、有効な停止操作が行われていない場合はステップS419で回転中の回転リール4に対応する停止ボタン18を青点灯させ、ステップS401に戻る。
一方、有効な停止操作が行われている場合、CPU80aはステップS406で停止ボタン18a〜18cの全てを赤点灯させる。
ここで、停止ボタン18の点灯制御のみについて着目すると、該ステップS406で停止ボタン18a〜18cの全てを赤点灯させた後には、ステップS413で全ての回転リール4が停止操作されたか否かが判別され、全ての回転リール4が停止操作されていなければステップS401に戻って上記のような青点灯・赤点灯に係る処理が実行される。
このような処理の流れにより、回転リール4a〜4cの回転開始後には、停止ボタン18a〜18cの点灯制御が以下のように行われる。

・回転開始(リール演出開始または起動開始)から停止操作が受け付け可能となるまでは、停止ボタン18a〜18cの全てを赤点灯で維持させる。
・停止操作が受け付け可能となったとき、停止ボタン18a〜18cの全てを青点灯させる。但し、無効な操作が行われたときは、停止ボタン18a〜18cの全てを赤点灯させる。
・回転リール4の停止操作が行われたときは、一旦停止ボタン18a〜18cの全てを赤点灯させた後、停止操作が行われた回転リール4の停止ボタン18のみを赤点灯で維持させ、他の回転中の回転リール4に対応する停止ボタン18を青点灯に戻す。この際、回転中の回転リール4がなければ、停止ボタン18a〜18cの全てが赤点灯状態のままとなる。
処理の説明を続ける。
上記のようにステップS405で有効な停止操作が行われていると判別され、ステップS406で停止ボタン18a〜18cを赤点灯させたことに応じ、CPU80aはステップS407で停止信号検出フラグF4=1にセットする。
そして、続くステップS408でCPU80aは、回転状態フラグを更新する。回転状態フラグは、先の図13に示した回胴回転開始設定処理(S109)におけるステップS310の処理で「1」(全ての回転リール4が回転中を表す)に設定されている。ステップS408では、回転状態フラグの値を回転リール4a〜4cの停止状態に応じた値に更新する。
ステップS408の更新処理を実行したことに応じ、CPU80aはステップS409で各種変数の更新処理を実行する。具体的には、停止間隔タイマを211msにセットする。211msは、最大滑りコマ数である4コマ分の時間に相当する。
ステップS409で各種変数の更新処理を実行したことに応じ、CPU80aはステップS410で図柄停止制御処理を実行する。この図柄停止制御処理は、停止操作が行われた回転リール4についての停止図柄を含めた停止位置を決定(算出)し、停止図柄に到達したことに応じて停止命令フラグF3=1をセットし、有効な図柄停止ライン上の図柄を照合することが主な処理内容となる。また、CPU80aは、停止操作が受け付けられた旨を演出制御基板42に通知するための停止操作受付情報コマンドの出力をステップS410で行う。
ステップS410の図柄停止制御処理を実行したことに応じ、CPU80aはステップS411に処理を進め、停止結果情報コマンドセット処理として、停止結果を表す停止結果情報コマンドを演出制御基板42に送出するべく演出制御インターフェース86における送信バッファにセットする。
続くステップS412でCPU80aは、停止間隔タイマ=0となるまで待機する。このステップS412の待機処理により、先のステップS409で停止間隔タイマが設定されてから211ms分の時間が経過するまでの待機が実現される。このような待機により、停止操作が行われてから次の回転リール4についての停止操作が受け付け可能となるまでの間に必ず最大滑りコマ数分の時間が確保される。
CPU80aは、ステップS412の待機処理を実行したことに応じ、ステップS413で全ての回転リール4が停止操作されたか否かを判別し、全ての回転リール4が停止操作されていない(つまり停止操作されていない回転リール4が残されている)場合は前述のようにステップS401に戻り、全ての回転リール4が停止操作されていた場合はステップS414に処理を進める。
ステップS414でCPU80aは、入力ポートの情報取得処理として、停止ボタン18a〜18c、スタートレバー17、マックス投入ボタン16、クレジット精算ボタン14、及びドア開放センサ35についての入力情報を取得し、次のステップS415で上記の各入力情報に対応した操作のうち何れかの操作が行われているか否かを判別する。
何れかの操作が行われている場合、CPU80aはステップS414の情報取得処理とステップS415の判別処理を再度実行する。つまり、何れかの操作が行われている限り処理がステップS414→S415→S414とループする。
何れの操作も行われていなければ、CPU80aはステップS416に進み、全停止後ウェイトタイマセット処理として、ウェイトタイマに所定値(本例では101ms)をセットし、続くステップS417で指定数割込み待ち処理を実行する。指定数割込み待ち処理としては、ステップS416でセットしたウェイトタイマの値に応じた回数分のタイマ割込み処理が実行されるまで待機する処理を実行する。
ステップS417の待機処理を実行したことに応じ、CPU80aはこの図に示す回胴停止処理を終える。
なお、実際の回転リール4の停止は、メイン処理の図柄停止制御処理(S410)において停止命令フラグF3に1をセットしたことに応じて、タイマ割込み処理の回胴回転制御処理(S203)において停止のための励磁パターンが当該回転リール4に対応するステッピングモータ54に出力されることによって行われる。この停止のための励磁パターンの出力は、停止図柄に到達したこと(=停止命令フラグF3に1がセットされたこと)に加え、所定の図柄ステップ数に到達したこと(ステップS203において監視している)に応じてなされる。
<7.回胴用LEDによる演出について>

ここでは、回胴用LEDによる演出についての説明を行う。具体的には、回転リール4a、4b、4cそれぞれに対応して設けられた回胴用LED(上段LED97a、中段LED97b、下段LED97c)を用いた演出について三つの例を挙げて説明する。なお、以下の説明にあっては、上段LED97a、中段LED97b、下段LED97cをまとめて回胴用LED97と記載する場合もある。
先ずは、以下の説明を行うにあたり、図柄停止位置に関する説明を行う。
表示窓8から視認可能な図柄停止位置は、図15に示すように、各回転リール4a、4b、4cそれぞれに3箇所ずつ合計9箇所設けられている。図柄停止位置のうちで、小役やBBなどの入賞判定に用いられる図柄停止位置を第1図柄停止位置(図15中の有効ライン)とし、それ以外の図柄停止位置を第2図柄停止位置(図15中の無効ライン)としている。具体的には、図15Aにおいては、各回転リール4a、4b、4cにおける中段の図柄停止位置が第1図柄停止位置とされ、各回転リール4a、4b、4cにおける上段及び下段の図柄停止位置が第2図柄停止位置とされている。また、図15Bにおいては、各回転リール4a、4b、4cにおける中段の図柄停止位置に加え、BBゲーム中に当選図柄(当選役)が揃ったか否かを判定する入賞判定に用いられる上段の図柄停止位置に関しても第1図柄停止位置とされ、各回転リール4a、4b、4cにおける下段の図柄停止位置のみが第2図柄停止位置とされている。
また、有効ラインは、上述したように、当該ゲームにおいて入賞判定に用いられる図柄停止ラインであり、複数の第1図柄停止位置によって構成される図柄停止ラインである。即ち、図15Aの例においては、中段図柄停止ラインの一本が有効ラインとなる。また、図15Bの例においては、通常ゲーム中は中段図柄停止ラインが有効ラインとなり、BBゲーム中は上段図柄停止ライン及び中段図柄停止ラインの二本の図柄停止ラインが有効ラインとなる。
以下では、回胴用LEDによる演出例として、第1の演出例、第2の演出例、及び、第3の演出例を説明する。
第1の演出例、及び、第2の演出例では、各回転リール4a、4b、4cの停止時に、対応する回胴用LED97を消灯させる例を説明する。このとき、図15に示すように、第1図柄停止位置か否かによって回胴用LED97の各LED(上段LED97a、中段LED97b、下段LED97c)のいずれを消灯するかを決定する。
第1の演出例では、図15Aに示すように、図柄回転ユニット3における有効ラインが全ての遊技状態において中段の図柄停止ラインのみ(つまり中段1ラインのみ)とされ、上段及び下段の図柄停止ラインは全ての遊技状態において無効ラインとされる。この場合、右上がり図柄停止ライン及び右下がり図柄停止ラインも全ての遊技状態において無効ラインとされる。
回胴用LEDによる第2の演出例では、図15Bに示すように、図柄回転ユニット3における有効ラインが遊技状態によって変わる例を挙げる。例えば、通常ゲーム中は中段の図柄停止ラインのみ(つまり中段1ラインのみ)とされ、上段及び下段の図柄停止ラインは全ての遊技状態において無効ラインとされるが、BBゲーム中は中段と上段の図柄停止ライン(つまり有効ラインが2ライン)とされる。このとき、下段の図柄停止ライン、右上がり図柄停止ライン、及び、右下がり図柄停止ラインは全ての遊技状態において無効ラインとされる。
回胴用LEDによる第3の演出例では、各回転リール4a、4b、4cの停止時に、全ての回転リール4a、4b、4cの回胴用LED97を所定の時間消灯させる例を説明する。
[7-1.演出タイミング]

先ず、回胴用LED97による演出を行うタイミングについてであるが、主制御基板40から送信された各種コマンドを演出インターフェース基板43を介して演出制御基板42が受信することにより行われる。
具体的には、例えば、図11のステップS211で示したマックス投入操作コマンドの受信や、図13のステップS311で示した回転開始コマンドの受信や、図14のステップS411で示した停止結果情報コマンドの受信や、図14のステップS410で出力される停止操作受付情報コマンドの受信などを契機に回胴用LED97による演出が行われる。また、図10のステップS106で示した内部抽選処理において、遊技開始コマンドが演出制御基板42に通知され、その通知を契機に回胴用LED97による演出が行われることもある。
遊技開始コマンドの通知では、上述したように、当選した役(成立役)が演出制御基板42に通知される。回胴用LED97を用いた演出は、各種の演出パターンから成立役に応じた所定の演出パターンが選択されて実行される。この際には、LCDユニット7におけるキャラクタ演出やスピーカを駆動する音声演出などと共に演出制御基板42によって実行される。もちろん、LCDユニット7やスピーカなどを用いずに、回胴用LED97のみで演出を実行してもよい。
また、リール演出と共に回胴用LED97を用いた演出を行うこともある。この場合には、図10のステップS107に示したリール演出抽選処理において、リール演出の抽選結果が演出制御基板42に通知されるため、リール演出の抽選結果に基づいて回胴用LED97の演出が選択される。
各種の演出パターンから所定の演出パターンを選択する際には、抽選処理によって各演出パターンが所定の確率で当選するようにされている。
具体的には、演出制御基板42のROMなどに各成立役ごとの各演出パターンの当選確率がテーブルによって定められている。演出制御基板42は、主制御基板40から通知された成立役に応じて、テーブルに記憶された情報を用いて各種の演出パターンの抽選処理を行い、所定の演出パターンの選択を行う。
[7-2.回胴用LEDによる第1の演出例]

図16乃至図17を参照して、回胴用LEDによる第1の演出例を説明する。
第1の演出例では、各回転リール4a、4b、4cの停止時に、対応する回胴用LED97を消灯させる。例えば、停止ボタン18aを押下して回転リール4aを停止させる操作を行った場合には、左の回胴用LED97を消灯させる(図16A)。次に、停止ボタン18cを押下して回転リール4cを停止させる操作を行った場合には、右の回胴用LED97を消灯させる(図16B)。
具体的に、図17のフローチャートを参照して説明する。
先ず、前提として、図10のステップS106の内部抽選処理において、制御コマンドの通知によって抽選結果が演出制御基板42に通知されており、通知に基づいて、LCDユニット7やスピーカや回胴用LED97などを用いてどのような演出をどのようなタイミングで行うかを決定する。場合によっては、複数の演出パターンから抽選により実行する演出を決定する処理を実行する。その結果、回胴用LED97を用いたリール消灯演出を行う場合を説明する。即ち、図17の消灯演出のフローチャートを実行する時点で、三つの回転リール4a、4b、4cのうちのいくつの回転リールを消灯させるか(=予定消灯リール数)が決定されている。この場合には、リール消灯演出を行うことを決定した後に、演出制御基板42は図17のフローチャートで示す消灯演出処理を実行する。
消灯演出処理では、先ず、演出制御基板42は、図17のステップS501において消灯済リール数カウンタを0にする処理、即ち、消灯済リール数カウンタを初期化する処理を実行する。消灯済リール数カウンタは、回胴用LED97が本消灯演出により消灯している回転リールの数を保持する変数である。なお、消灯済リール数カウンタを用いずに、必要に応じてその都度回胴用LED97が消灯している回転リールの数をカウントしてもよい。
次に演出制御基板42は、ステップS502で、左の回転リール4aを照射する回胴用LED97が消灯済みか否かを判定する。本演出例では、各回転リール4a、4b、4cにおける中段の図柄停止位置が第1図柄停止位置とされるため、中段LED97b以外を消灯することにより、第1図柄停止位置(即ち有効ライン)の視認性を確保しつつ遊技性を高める演出を実現する。
ステップS502で、左の回転リール4aを照射する回胴用LED97が消灯済みでないと判定した場合、演出制御基板42は、ステップS503で、左の回転リール4aが停止したか否かを判定する。具体的には、左の回転リール4aに対する図14のステップS410で出力される停止操作受付情報コマンドを受信したか否かを判定する。左の回転リール4aが停止したと判定した場合、演出制御基板42は、ステップS504で左の回転リール4aを照射する回胴用LED97の中で上段LED97aと下段LED97cを消灯する処理を実行する。
ステップS502で左の回転リール4aを照射する回胴用LED97が消灯済みであると判定した場合、及び、ステップS503で左の回転リール4aが停止していない(つまり回転中である)と判定した場合には、演出制御基板42はステップS505で、中の回転リール4bを照射する回胴用LED97が消灯済みであるか否かを判定する。
ステップS505で、中の回転リール4bを照射する回胴用LED97が消灯済みでないと判定した場合、演出制御基板42は、ステップS506で、中の回転リール4bが停止したか否かを判定する。具体的には、中の回転リール4bに対する図14のステップS410で出力される停止操作受付情報コマンドを受信したか否かを判定する。中の回転リール4bが停止したと判定した場合、演出制御基板42は、ステップS507で中の回転リール4bを照射する回胴用LED97のうちで上段LED97aと下段LED97cを消灯する処理を実行する。
ステップS505で中の回転リール4bを照射する回胴用LED97が消灯済みであると判定した場合、及び、ステップS506で中の回転リール4bが停止していないと判定した場合には、演出制御基板42はステップS508で、右の回転リール4cを照射する回胴用LED97が消灯済みであるか否かを判定する。
ステップS508で右の回転リール4cを照射する回胴用LED97が消灯済みでないと判定した場合、演出制御基板42は、ステップS509で、右の回転リール4cが停止したか否かを判定する。具体的には、右の回転リール4cに対する図14のステップS410で出力される停止操作受付情報コマンドを受信したか否かを判定する。右の回転リール4cが停止したと判定した場合、演出制御基板42は、ステップS510で右の回転リール4cを照射する回胴用LED97のうちで上段LED97aと下段LED97cを消灯する処理を実行する。
ステップS508で右の回転リール4cを照射する回胴用LED97が消灯済みであると判定した場合、及び、ステップS509で右の回転リール4cが停止していないと判定した場合には、演出制御基板42はステップS502の処理を再び実行する。
ステップS504、ステップS507、及び、ステップS510において、それぞれの回転リール4を照射する回胴用リール97a、97cの消灯処理を行った後は、演出制御基板42はステップS511において、消灯済リール数カウンタの値に1を加算する処理を実行する。この処理を実行することにより、回胴用LED97の消灯が完了している回転リールの数と消灯済リール数カウンタの値が一致する。
続いて、演出制御基板42はステップS512において、消灯済リール数カウンタの値が予定消灯リール数に一致しているか否かを判定する。例えば、二つの回転リールを消灯する演出が選択されている場合には、予定消灯リール数が2となるため、消灯済リール数カウンタが2に達した時点で、消灯済リール数カウンタの値が予定消灯リール数に一致していると判定する。また、この場合、回転リールに対する停止操作を行った順番に基づいて回胴用LED97の消灯が実行されるため、左、中、右の順番で回転リールを停止させた場合には、左と中の回転リールの上段LED97aと下段LED97cが消灯し、右の回転リールの回胴用LED97は点灯したままとなる。左、右、中の順番で回転リールを停止させた場合には、左と右の回転リールの上段LED97aと下段LED97cが消灯し、中の回転リールの回胴用LED97は点灯したままとなる。
これにより、回転リール4a、4b、4cの停止順序によらず、予定数の回転リールに対する消灯演出が可能となる。
ステップS512において、消灯済リール数カウンタの値が予定消灯リール数に一致していないと判定した場合は、演出制御基板42はステップS502の処理を再び実行する。
ステップS512において、消灯済リール数カウンタの値と予定消灯リール数が一致していると判定した場合は、演出制御基板42はステップS513において、マックス投入操作が行われたか否かを判定する。具体的には、図11のステップS211で示したマックス投入操作コマンドの受信したか否かを判定する。なお、図11のステップS211で示したマックス投入操作コマンドの受信ではなく、例えば、主制御基板40からメダル1枚の投入に関する通知を受信したか否かを判定することによって、ステップS513の処理の代替としてもよい。
ステップS513においてマックス投入操作が行われていないと判定した場合、演出制御基板42はステップS513を繰り返し実行する。即ち、マックス投入操作が行われるまでステップS513は実行される。
ステップS513においてマックス投入操作が行われたと判定した場合、演出制御基板42はステップS514において、回転リール4a、4b、4cを照射する上段LED97a、中段LED97b、下段LED97cを全点灯する処理を実行する。
なお、複数のゲームに亘って回胴用LED97の消灯演出を行う場合に備えて、ステップS513とステップS514の間に次のゲームで消灯演出を続けるか否かを判定してもよい。即ち、次のゲームで消灯演出を続ける場合には全点灯させずに、該当の回転リールの上段LED97a及び下段LED97cを消灯させたまま次のゲームへ移行してもよい。
また、ステップS503、ステップS506、及び、ステップS509において、演出制御基板42は、図14のステップS410で出力される停止操作受付情報コマンドを受信したか否かを判定していたが、図14のステップS412の停止結果情報コマンドを受信したか否かを判定してもよい。図14のステップS410で出力される停止操作受付情報コマンドを受信したか否かを判定する場合には、停止ボタン(18a、18b、または18c)が押下されたことによって消灯演出が実行されるため、厳密には回転リールがまだ回転している場合もある。図14のステップS412の停止結果情報コマンドを受信したか否かを判定する場合には、対象の回転リール4が停止したことによって演出が実行されるため、対象の回転リールが停止した状態で消灯演出が実行される。
[7-3.回胴用LEDによる第2の演出例]

続いて、回胴用LEDによる第2の演出例を説明する。
回胴用LED97を用いたリール消灯演出を行う場合の処理の大まかな流れは、第1の演出例と同様に図17のフローチャートをに沿った流れとなる。従って、第1の演出例と異なる部分についてのみ、説明を行う。
第2の演出例に関して、第1の演出例のと異なる処理は、ステップS504とステップS507とステップS510における各回胴用LED97の消灯処理となる。具体的には、第1図柄停止位置(即ち、有効ライン、または、有効ラインとなる可能性のある図柄停止位置)を照射する上段LED97a及び中段LED97bは消灯せずに、下段LED97cのみを消灯させる処理である。
これにより、図柄回転ユニット3における有効ラインが遊技状態によって変わる場合でも、適切なリール消灯演出を行うことができる。
[7-4.回胴用LEDによる第3の演出例]

次に、回胴用LEDによる第3の演出例を説明する。
本演出例に係る消灯演出は、一つの回転リール4を停止するごとに、全ての回転リール4a、4b、4cの第2図柄停止位置(即ち常時無効ライン上に位置する図柄停止位置)を照射する回胴用LED97を一定時間(例えば、0.2秒間など、人間の感覚的に短い時間)消灯する演出である。
なお、本演出例では、図柄回転ユニット3における有効ラインが全ての遊技状態において中段の図柄停止ラインのみ(つまり中段1ラインのみ)とされる。
本演出例では、消灯演出を行う回数を示す変数としての予定演出回数を用いる。この予定演出回数には、例えば、1〜3のいずれかの数値が格納されている。つまり、予定演出回数に格納される数値が1の場合には、一つ目の回転リールを停止させた際にのみ一定時間の消灯演出が行われる。予定演出回数が2の場合には、一つ目の回転リール及び二つ目の回転リールを停止させた際に一定時間の消灯演出が行われる。予定演出回数が3の場合には、回転リールを停止させるごとに消灯演出が行われる。なお、予定演出回数が3の場合には、三つ目の回転リール4を停止させた際の消灯演出は、一定時間の消灯ではなく、マックス投入操作が行われるまで継続して消灯される。
予定演出回数は、遊技開始コマンドの通知を受けて、演出制御基板42が演出内容とともに決定する。即ち、演出制御基板42は、遊技開始コマンドの通知を受け、複数ある演出パターンから本演出例に係る演出パターンの実行を決定し、消灯演出を何回行うかを決め、その回数を予定演出回数に格納する。
具体的に、上記の演出を実現するための処理に関して、図18のフローチャートを参照して説明する。
先ず、演出制御基板42はステップS601で、演出回数カウンタを0に初期化する処理を行う。
次に、演出制御基板42はステップS602で、停止結果情報コマンドを受信したか否かを判定する処理を実行する。停止結果情報コマンドを受信していないと判定した場合、演出制御基板42はステップS602を再び実行する。停止結果情報コマンドを受信したと判定した場合、演出制御基板42はステップS603で、演出回数カウンタに1を加算する処理を実行する。
続いて、演出制御基板42はステップS604で、演出回数カウンタが3であるか否かを判定する処理を実行する。演出回数カウンタが3でない場合、演出制御基板42はステップS605で各回転リール4a、4b、4cの第2図柄停止位置(即ち無効ライン上の図柄停止位置)を照射する回胴用LED97を一定時間消灯する処理を実行する。具体的には、第1図柄停止位置は各回転リール4a、4b、4cの中段の図柄停止位置のみであるため、回胴用LED97のうちで上段LED97aと下段LED97cを一定時間消灯する処理を実行する。なお、一定時間とは、例えば、0.2秒などであり、遊技者にとって比較的短いと感じる時間である。従って、遊技者が次の回転リール4に関する停止操作を行うまでには消灯演出が完了している。
続いて、演出制御基板42は、ステップS606で演出回数カウンタが予定演出回数に達したか否かを判定する処理を行う。演出回数カウンタが予定演出回数に達していないと判定した場合、演出制御基板42は、ステップS602の処理を再び実行する。演出回数カウンタが予定演出回数に達していると判定した場合、演出制御基板42は、図18に示す消灯演出処理を終了する。
ステップS604で、演出回数カウンタが3であると判定した場合、演出制御基板42は、全ての回転リール4a、4b、4cを照射する全ての回胴用LED97(上段LED97a、中段LED97b、下段LED97c)を消灯する処理をステップS607で実行する。ここでの消灯は、次のゲームを開始するために遊技者がマックス投入ボタン16を押下するまで消灯する。そのために、演出制御基板42は、次のステップS608において、マックス投入操作が行われたか否かを判定する。具体的には、図11のステップS211で示したマックス投入操作コマンドを受信したか否かを判定する。なお、図11のステップS211で示したマックス投入操作コマンドの受信ではなく、例えば、主制御基板40からメダル1枚の投入に関する通知を受信したか否かを判定することによって、ステップS608の処理の代替としてもよい。
ステップS608でマックス投入操作が行われていないと判定した場合、演出制御基板42は再度ステップS608の処理を実行する。
ステップS608でマックス投入操作が行われたと判定した場合、演出制御基板42は、ステップS609の全点灯処理を行う。全点灯処理では、三つの回転リール4a、4b、4cを照射する回胴用LED97を全て点灯させる処理である。
演出制御基板42は、ステップS606、または、ステップS609の処理を実行すると、図18に示した一連の処理を終了する。
なお、ステップS607における全ての回胴用LED97を消灯する処理は、ステップS605の各回転リール4a、4b、4cの第2図柄停止位置を照射する回胴用LED97を一定時間消灯する処理としてもよい。その場合には、ステップS608、及び、ステップS609の各処理は不要となる。
[7-5.回胴用LEDによる演出と期待度]

回胴用LED97を用いた演出のパターンと期待度の関係の一例を説明する。
期待度とは、図柄抽選処理の結果やAT、ARTなどの遊技者にとって有利な状態の抽選結果を遊技者が推し量ることができるように実行される各種演出に対して、遊技者が抱く期待感である。図柄抽選処理結果やAT、ARTの抽選結果に応じて、選択される演出の確率が決まっており、例えば、BBに当選している状態で選択されやすい演出や、BBに当選していない状態で選択されやすい演出などが用意されている。遊技者にとっては、多くの場合、抽選結果を直接的に知ることができないため、選択された演出から各抽選結果を推測することとなる。以下で説明する「期待度の低い演出」や「期待度の高い演出」などの表現は、遊技者が各演出を体験したときに「BBやATなどの抽選結果に期待が持てない演出」、或いは、「期待が持てる演出」と換言することができる。
以下に示す例では、期待度が低い順に「期待度:低」、「期待度:中」、「期待度:高」と、期待度の高さを三段階に分けて説明する。
例えば、図19に示すように、LCDユニット7には、演出の期待度の高さに応じて異なる画像が表示される。図19Aは、「期待度:低」の演出の場合に表示されやすい画像を示しており、図19Bは、「期待度:中」の演出の場合に表示されやすい画像を示している。また、図19Cは、「期待度:高」の演出の場合に表示されやすい画像を示している。即ち、LCDユニット7に表示された人物の多さで期待度の高さを表している例である。
回胴用LED97を用いて、LCDユニット7に表示される画像の期待度に合わせた演出を行うことが可能である。
例えば、上述した第1の演出例や第2の演出例の場合、期待度に基づいて予定消灯リール数を決定することが考えられる。
具体的には、「期待度:低」の場合には予定消灯リール数に「1」を設定し、「期待度:中」の場合には予定消灯リール数に「2」を設定し、「期待度:高」の場合には予定消灯リール数に「3」を設定する。即ち、停止ボタン18a、18b、18cが操作され、回転リール4a、4b、4cが停止した状態において、「期待度:低」の場合には、一つの回転リールに対する回胴用LED97の消灯演出が実行され、「期待度:中」の場合には二つの回転リールに対する回胴用LED97の消灯演出が実行され、「期待度:高」の場合には全ての回転リールに対する消灯演出が実行される。
また、上述した第3の演出例の場合、期待度の高さに基づいて予定演出回数を設定することが考えられる。具体的には、「期待度:低」の場合には予定演出回数に「1」を設定し、「期待度:中」の場合には予定演出回数に「2」を設定し、「期待度:高」の場合には予定演出回数に「3」を設定する。
[7-6.回胴用LEDによる演出の変形例]

上述した回胴用LED97を用いた演出においては、回胴用LED97を消灯させる例を説明したが、消灯させる替わりに回胴用LED97の光強度を弱くしてもよい。具体的には、光束(単位:ルーメン)、光度(単位:カンデラ)、照度(単位:ルクス)、輝度(単位:カンデラ毎平方メートル)、消費電力(単位:ワット)など、光の量や強さを数値で表せるものにおいて、通常状態より数値を低くすることを指す。さらに、1個の光源における光強度を弱くするもののみに限定されず、例えば1個の図柄停止位置に対して回胴用LED97が3個設けられている場合、演出持に3個中2個を完全消灯(残り1個は完全点灯)させることにより、相対的に光強度を弱くすることも考えられる。
また、上述した回胴用LED97を用いた演出においては、主制御基板40から送信された各種コマンドを演出制御基板42が受信することによって各演出を行う例を示したが、演出インターフェース基板43を介して演出制御基板42に接続される操作子が操作されたことに応じて各演出を行ってもよい。具体的には、演出用のボタンをスロットマシンに設け、そのボタンが押下されたことによって、主制御基板40を介さずに遊技者の操作情報を演出制御基板42が受け取り、その操作情報に基づいて各演出を行ってもよい。
更に、上述した回胴用LED97を用いた演出では、主に定常回転中における遊技者の停止操作に応じた演出を説明したが、演出回転時においても、同様に第1図柄停止位置を照射する回胴用LED97の照射を維持して、視認性を確保した上で、第2図柄停止位置を照射する回胴用LED97による点消灯の演出を行ってもよい。
また、演出回転時においては、視認性を確保する必要が無い場合もあり、その場合の回胴用LED97を用いた消灯演出では、第1図柄停止位置を照射する回胴用LED97を消灯させてもよい。具体的には、「回胴用LEDによる第1の演出例」における各回転リール4a、4b、4cの中段の図柄停止位置や、「回胴用LEDによる第2の演出例」における各回転リール4a、4b、4cの上段または中段の図柄停止位置に対する消灯演出を行ってもよい。
更に、「回胴用LEDによる第3の演出例」では、一回の消灯演出(即ち、一つの回転リール4a、4b、4cに対する停止操作に基づく消灯演出)につき、回胴用LED97の一定時間の消灯を一回行う例を示したが、回転リール4a、4b、4cの停止ごとに、複数回の点消灯を行ってもよい。
更にまた、回転リール4の演出回転と回胴用LED97の点消灯演出を組み合わせてもよい。
例えば、左右の回転リール4a、4cの正回転と中の回転リール4bの逆回転を同時に行う演出回転に合わせて、回胴用LED97の点消灯演出を実行することができる。具体的には、回転リール4a及び4cが正回転すると同時に、左と右の回転リール4a、4cの上段を照射する上段LED97a、中段を照射する中段LED97b、下段を照射する下段LED97cを順に一定時間ずつ点灯させる処理を行うことで、回転リール4a、4cの動きに合わせて回転リール4aを照射している光が上から下へ移動しているように見せる演出を行うことができる。
同様に、中の回転リール4bが逆回転すると同時に、回転リール4bの下段を照射する下段LED97c、中段を照射する中段LED97b、上段を照射する上段LED97aを順に一定時間ずつ点灯させる処理を行う。
なお、点灯する時間長を回転リールが図柄1コマ分回転する時間長とすることで、回転リール4と回胴用LED97をより連動させた演出を行うことができる。更に、特定の図柄(例えば赤7)が表示窓8内を通過するタイミングに合わせて回胴用LED97を点灯させることにより、特定の図柄が光りながら回転しているようにみせる演出を行うことができる。
更に、上段、中段、下段の回胴用LED97を順に一定時間ずつ点灯する処理においては、上段と中段の回胴用LED97が同時に点灯する瞬間や、中段と下段の回胴用LED97が同時に点灯する瞬間が設けられていてもよい。これにより、スムーズな光の移動を表現することができる。
また、このとき、第1図柄停止位置である中段の図柄停止位置を照射する中段LED97bを消灯したくない場合、発光色の異なる複数のLEDを用いて同様の演出を行うことができる。具体的には、左の回転リール4aが正回転すると同時に、回転リール4aの上段を照射する上段LED97a、中段を照射する中段LED97b、下段を照射する下段LED97cを順に赤色で一定時間ずつ点灯させる。更に、中段LED97bに赤色の光が照射されていない時間帯は、中段LED97bが白色の光を照射することにより、中段の図柄停止位置に対する光の照射を途切れさせることなく目的の演出を行うことができる。すなわち、中段の図柄停止位置を照射する光の色は、上段LED97aが赤色の光を照射している時間帯は白色となり、上段LED97aが消灯すると同時に赤色となり、下段LED97cが赤色の光を照射すると同時に白色となる。
これにより、第1図柄停止位置に対する視認性を損なうことなく、回胴用LED97を用いた各種の点消灯演出を行うことができる。
[7-7.回胴用LEDによる演出のまとめ]

上述したように、本実施の形態のスロットマシンは、複数の図柄が表示された複数の回転リール4a、4b、4cと、回転リール4a、4b、4cを回転させるステッピングモータ54と、遊技者に対して複数の図柄のうちの一部を視認可能にする表示窓8と、表示窓8による視認範囲内における複数の図柄停止位置に光照射可能な回胴用LED97とを備える。
また、複数の回転リール4に跨がるライン(図柄停止ライン)を構成し、役の入賞判定に用いられる図柄停止位置を第1図柄停止位置とし、第1図柄停止位置以外の図柄停止位置を第2図柄停止位置としている。
回胴用LED97は、少なくとも一つの回転リール4が回転中である状態において、第1図柄停止位置に対する照射は維持しつつ、第2図柄停止位置に対する照射は消灯可能としている。
これにより、第1図柄停止位置に対する視認性を維持しつつ、遊技の興趣を発揮した様々な演出を行うことができる。
また、スロットマシンには、遊技の進行を一時的に停止する演出として、上述した演出回転などが用意されることがある。このような演出中において、回胴用LED97は、第1図柄停止位置に対する照射を維持することで、第1図柄停止位置に対する視認性を維持することができる。
更に、回胴用LED97は、遊技の進行を一時的に停止する演出中において、第2図柄停止位置に対する消灯を可能とすることにより、遊技の進行を一時的に停止する演出中においても、第1図柄停止位置に対する視認性を維持しつつ、遊技の興趣を発揮した様々な演出を行うことができる。
また、スロットマシンには、回転リール4a、4b、4cごとに回転リール4a、4b、4cの停止を指示する停止ボタン18a、18b、18cが設けられ、回胴用LED97は、少なくとも一つの回転リール4が回転中である状態において、停止ボタン(18a、18bまたは18c)が押下されたことに応じて停止する回転リール4の図柄停止位置に対する消灯を可能とする。
これにより、遊技者の操作に応じて演出が行われるため、遊技者に能動的な享楽を享受させることができる。
更にまた、スロットマシンの回胴用LED97は、少なくとも一つの回転リール4が回転中である状態において、複数の回転リール4に跨がる複数の第2図柄停止位置に対する一斉消灯を可能とする。即ち、上述したように、左の回転リール4aを停止した際に、中及び右の回転リール4b、4cが回転中であっても、「回胴用LEDによる第1の演出例」における上段の図柄停止ラインや下段の図柄停止ライン上を照射する回胴用LED97の消灯が行われる。
これにより、停止操作を行った回転リール4以外の回転リール4を含めた図柄回転ユニット3の全体的な演出を行うことができる。
また、スロットマシンは、図柄停止位置に対する回胴用LED97を用いた演出パターン(光演出パターン)が複数用意されており、回胴用LED97は、小役やBBやARTなどに当選しているか否かによって複数の演出パターンから実行する演出パターンを選択する。
これにより、処理負担の軽減が図られ、更に、多彩な演出パターンから当選役に応じた適切な演出パターンを選択することができる。
更に、スロットマシンの回胴用LED97は、実行する演出パターンの選択を予め決められた確率に基づいて行うことにより、多彩な演出を当選役に応じて選択する際の処理負担の軽減を図ることができる。
<8.可動役物による演出について>

ここでは、視認性変更手段として可動役物を用いて第1図柄停止位置以外の図柄停止位置、即ち、第2図柄停止位置に対する視認性を低下させつつ第1図柄停止位置に対する視認性を維持する例を説明する。
具体的には、第2図柄停止位置を遊技者から隠蔽し、第1図柄停止位置上の図柄を強調させる例を説明する。なお、以下の説明では、回胴用LED97による第1の演出例と同様に、全ての遊技状態において中段の図柄停止ラインのみが有効ラインとされる。
また、可動役物を用いた演出についての演出タイミングは、回胴用LED97を用いた演出と同様のタイミングとされる。即ち、主制御基板40から送信されたコマンドを演出インターフェース基板43を介して演出制御基板42が受信することにより、各演出が行われる。
以下では、三つの例を挙げて隠蔽演出の例を説明する。
「可動役物による隠蔽演出の第1例」では、各回転リール4a、4b、4cの停止時に、停止させた回転リールに対応する可動役物を動作させて、所定の図柄停止位置を隠蔽する例を説明する。
「可動役物による隠蔽演出の第2例」では、各回転リール4a、4b、4cの停止時に、全ての可動役物を動作させて所定の図柄停止位置を所定の時間隠蔽する例を説明する。
「可動役物による隠蔽演出の第3例」では、前述した回転リール4a、4b、4cの揺動演出に合わせて可動役物を動作させて、所定の図柄停止位置を隠蔽する例を説明する。
可動役物を用いた演出についても、演出パターンから所定の演出パターンを選択する際には、抽選処理によって各演出パターンが所定の確率で当選するようにされている。
具体的には、演出制御基板42のROMなどに記憶された各成立役ごとの各演出パターンの当選確率に応じて演出パターンの抽選処理を行う。
[8-1.可動役物による隠蔽演出の第1例]

可動役物は、図20、図21に示すように、上段の図柄停止ライン上の図柄の少なくとも一部を遊技者から隠蔽するための上段可動役物98aと、下段の図柄停止ライン上の図柄の少なくとも一部を遊技者から隠蔽するための下段可動役物98bとが設けられる。以下の説明にあっては、上段可動役物98aと下段可動役物98bの双方を指す場合には可動役物98と記載する。
可動役物98は、図柄回転ユニット(4a、4b及び4c)3と前面パネル2の間に配置される(図21参照)。なお、可動役物98は、本体ケース1に取り付けられていてもよいし、前面パネル2に取り付けられていてもよいし、図柄回転ユニット3に取り付けられていてもよい。
「可動役物による隠蔽演出の第1例」における可動役物は、図20Aに示すように、左の回転リール4aに対応して右手を模した形状の上段可動役物98aと、中の回転リール4bに対応して顔を模した形状の上段可動役物98aと、右の回転リール4cに対応して左手を模した形状の上段可動役物98aとが設けられ、それぞれの上段可動役物98aが独立して動くようにされている。
また、左の回転リール4aに対応して木を模した形状の下段可動役物98bと、中の回転リール4bに対応して井戸を模した形状の下段可動役物98bと、右の回転リール4cに対応して木を模した形状の下段可動役物98bとが設けられ、それぞれの下段可動役物98bが独立して動くようにされている。
可動役物98は、演出制御基板42によって演出インターフェース基板43、及び、図5に示した役物駆動部102を介して制御される。
可動役物98を用いた演出を行っていない状態においては、図21Aに示すように、上段可動役物98aは、その下端が前面パネル2に形成された表示窓8の上端より上方に位置するように配置され、下段可動役物98bは、その上端が表示窓8の下端よりも下方に位置するように配置され、可動役物98が遊技者から視認されにくくされている。従って、可動役物による隠蔽演出を行っていない状態においては、図21Aに一点鎖線で示したように、遊技者は上段、中段、及び、下段の図柄停止ライン上に位置する各図柄(図21の上段図柄、中段図柄、下段図柄)が視認可能とされる。
上段可動役物98aは、少なくとも上段の図柄停止ライン上に位置する図柄を遊技者から隠蔽するのに必要な距離下方に移動可能とされている。また、下段可動役物98bは、少なくとも下段の図柄停止ライン上に位置する図柄を遊技者から隠蔽するのに必要な距離上方に移動可能とされている。
例えば、上段の図柄停止ラインに対する可動役物を用いた隠蔽演出を行っている状態においては、図21Bに示すように、上段可動役物98aが下方に移動して、遊技者から上段の図柄停止ライン上に位置する各図柄を遮蔽する。従って、図21Bに一点鎖線で示したように、遊技者は中段、及び、下段の図柄停止ライン上に位置する各図柄が視認可能とされ、図21Bに二点鎖線で示したように、上段の図柄停止ライン上に位置する各図柄が視認し難くされる。
同様に、下段の図柄停止ラインに対する可動役物を用いた隠蔽演出を行っている状態においては、図21Cに示すように、下段可動役物98bが上方に移動して、遊技者から下段の図柄停止ライン上に位置する各図柄を遮蔽する。従って、図21Cに一点鎖線で示したように、遊技者は上段、及び、中段の図柄停止ライン上に位置する各図柄が視認可能とされ、図21Cに二点鎖線で示したように、下段の図柄停止ライン上に位置する各図柄が視認し難くされる。
上記した可動役物98を用いて、各回転リール4a、4b、4cの停止時に、所定の図柄停止位置を隠蔽する例を、図17を参照して具体的に説明する。処理の大まかな流れは、「回胴用LEDによる第1の演出例」と同じであるため、ここでは、「回胴用LEDによる第1の演出例」と異なる部分を説明する。なお、この場合も、処理の実行主体は演出制御基板42である。
先ず、ステップS501の変数を初期化する処理に関しては、演出済リール数カウンタを0に初期化する処理となる。演出済リール数カウンタは、各回転リール4に関する可動役物98を用いた演出を行った場合に加算されていくカウンタである。例えば、左の回転リール4aに対する可動役物98を用いた演出と、中の回転リール4bに対する可動役物98を用いた演出を行った場合には、演出済リール数カウンタは2となる。
次に、ステップS502、ステップS505、及び、ステップS508の各判定処理は、各回転リール4に関する可動役物98を用いた演出が済んでいるか否かを判定する処理となる。
続いて、ステップS504、ステップS507、及び、ステップS510の各処理は、各回転リール4の可動役物(上段可動役物98a、下段可動役物98b)を動作させて、所定の第2図柄停止位置を隠蔽する処理となる。
ステップS511の変数に対する処理は、演出済リール数カウンタに1を加算する処理となる。
続いて、ステップS512の比較判定処理は、演出済リール数カウンタが予定演出リール数に達したか否かを判定する処理となる。予定演出リール数は、三つの回転リール4a、4b、4cのうちのいくつの回転リールに対して、可動役物98を用いた演出を行うかを示す変数である。
最後に、ステップS514の処理は、全ての回転リール4a、4b、4cの可動役物98を動作させて、各図柄停止ライン上に位置する図柄(即ち、第1図柄停止位置及び第2図柄停止位置)を遊技者から視認可能にする処理となる。
上述した処理を行うことにより、例えば、左の回転リール4aを停止させた際には、左の回転リール4aに対応した上段可動役物98aと下段可動役物98bを用いた隠蔽演出が行われ、左の回転リール4aに形成された図柄のうちで、中段に停止した図柄のみが完全に視認可能となる。このとき、中の回転リール4bと右の回転リール4cに対応した可動役物98は、遊技者から視認されにくい位置にある状態となる。
次に、右の回転リール4cを停止させた際には、右の回転リール4cに対応した上段可動役物98aと下段可動役物98bを用いた隠蔽演出が行われ、右の回転リール4cに形成された図柄のうちで、中段に停止した図柄のみが完全に視認可能となる。このとき、中の回転リール4bに対応した可動役物98は、遊技者から視認されにくい位置にある状態となる。
[8-2.可動役物による隠蔽演出の第2例]

可動役物による隠蔽演出の第2例における可動役物の構成は、第1例と同様であるため、説明は省略する。
可動役物98を用いて、各回転リール4a、4b、4cの停止時に、所定の図柄停止位置を所定の時間隠蔽する例を説明する。所定の図柄停止位置を所定の時間隠蔽する演出とは、例えば、以下のような演出である。即ち、左の回転リール4aが停止された際(即ち、中の回転リール4bと右の回転リール4cは回転中となる)各回転リール4a、4b、4cに対応した可動役物(98a、98b)を作動させ、各回転リール4a、4b、4cの上段図柄停止ラインと下段図柄停止ライン上に位置する各図柄を所定の時間(例えば0.2秒間など、人間の感覚的に短い時間)隠蔽する。次に中の回転リール4bが停止された際にも同様に各回転リール4a、4b、4cに対応した可動役物(98a、98b)を作動させる。最後に右の回転リール4cが停止された際には、マックス投入ボタンが押下されるかメダルが投入されるまで可動役物(98a、98b)を作動させた隠蔽状態を継続させる隠蔽演出を実行する。
この演出は、「回胴用LEDによる第3の演出例」における制御対象を回胴用LED97から可動役物98に置き換えたものに相当する。従って、処理の大まかな流れは、「回胴用LEDによる第3の演出例」と同じである。
以下では、具体的な処理の流れを、図18を参照して説明する。ここでは、「回胴用LEDによる第3の演出例」と異なる部分を説明する。
予定演出回数は、各回転リール4a、4b、4cに関する隠蔽演出を何回行うかを示す変数である。即ち、予定演出回数が1の場合は、一つ目の回転リールを停止させた際にのみ隠蔽演出が行われる。予定演出回数が3の場合は、回転リールを停止させるごとに隠蔽演出が行われる。また、演出回数カウンタは、隠蔽演出を行った回数を保持する変数である。
先ず、ステップS605の処理は、各回転リール4a、4b、4cの第2図柄停止位置(即ち無効ライン上の図柄)を可動役物98で隠蔽する演出を行う処理となる。
続いて、ステップS607の処理は、各回転リール4a、4b、4cに対応する全ての可動役物98を用いて所定の図柄(上段の図柄停止ライン上の図柄、及び、下段の図柄停止ライン上の図柄)を隠蔽する演出を行う処理となる。
[8-3.可動役物による隠蔽演出の第3例]

可動役物による隠蔽演出の第3例における可動役物は、上段の図柄停止ライン上の図柄の少なくとも一部を遊技者から隠蔽するための上段可動役物98aが一つ設けられる。「可動役物による隠蔽演出の第1例」及び「可動役物による隠蔽演出の第2例」においては、各回転リール4a、4b、4cごとに上段可動役物98a、及び、下段可動役物98bが設けられていたが(即ち上段可動役物98aと下段可動役物98bは三つずつ設けられていたが)、「可動役物による隠蔽演出の第3例」では、図柄回転ユニット3に対して一つの上段可動役物98aが設けられている点で異なる。上段可動役物98aは、例えば図20Bに示すように人間の両手を模した形状とされる。
本例では、回転リール4a、4b、4cの回転方向と上段可動役物98aの移動方向を合わせることにより、より視覚的に楽しめる演出を実現する
具体的に、本例では、演出回転として上述した「揺動演出」としての回転、即ち回転リール4a、4b、4cの正回転と逆回転を交互に繰り返す演出回転が行われる下で、演出制御基板42が回転リール4a、4b、4cの回転に連動して上段可動役物98aを動かす例を説明する。即ち、揺動演出により回転リール4a、4b、4cが正回転している際には、図20B→図20Cの遷移として示すように上段可動役物98aを下方に動かし、回転リール4a、4b、4cが逆方向に回転している際には図20C→図20Bの遷移として示すように上段可動役物98aを上方に動かす。これにより、あたかも手の形をした上段可動役物98aが回転リール4a、4b、4cを揺さぶっているように見せる演出を行うことができる。
演出回転は、停止操作に応じて回転が停止される定常回転とは異なり、どのような態様による回転をどの程度の時間長行うかということが予め定まっている。つまり、演出回転は、その開始タイミングを起点とした経過時間長により、回転リール4a、4b、4cがどのような態様で回転しているか(或いは停止しているか)を把握可能である。特に、本例で挙げた揺動演出としての演出回転については、開始タイミングからの経過時間長により回転リール4a、4b、4cが正回転状態にあるか逆回転状態にあるかは既知の情報である。
演出回転に連動させて可動役物を動かすにあたっては、上記のように演出回転が開始タイミングを起点として回転態様が既知とされている点を利用する。具体的に、本例のように揺動演出における正回転、逆回転に連動させて上段可動役物98aを動かす演出を実現するにあたっては、演出開始タイミングを起点として揺動演出で正回転が行われる時間帯、逆回転が行われる時間帯がそれぞれ既知である点を利用して、それらの時間帯で上段可動役物98aをそれぞれ下方移動、上方移動させる動作を規定した可動役物用の演出テーブル(以下「可動役物用演出テーブル」と表記)を作成しておく。演出制御基板42がこのような可動役物用演出テーブルに従って上段可動役物98aの動作を制御することで、上述のように上段可動役物98aが回転リール4a、4b、4cを揺さぶっているように見せる演出を実現できる。
図示は省略したが、本例のスロットマシンにおいては、上記の可動役物用演出テーブルが例えば演出制御基板42のROMなどに記憶されている。
具体的な処理の流れを、図22のフローチャートに従って説明する。
先ず、ステップS701において、演出制御基板42は、リール演出フラグの取得を行う。具体的には、図10のステップS107に示したリール演出抽選処理において、リール演出の抽選結果が演出制御基板42に通知されることにより、リール演出フラグの取得が行われる。
次に、演出制御基板42は、図22のステップS702において、可動役物を用いた演出に該当するか否かを判定する処理を行う。具体的には、リール演出フラグに応じて、可動役物を用いた演出を行うか否かを判定する。
ステップS702において、可動役物を用いた演出を行うと判定した場合、演出制御基板42は、ステップS703において、各種の可動役物用演出テーブルから演出パターンに応じて選択された上記した可動役物用演出テーブルを用いて、可動役物制御を実行する。
ステップS703において、可動役物用演出テーブルに記憶された実行すべき一連の可動役物動作を終えると、演出制御基板42は、図22に示した一連の処理を終了する。また、ステップS702で可動役物を用いた演出を行わないと判定した場合にも、図22に示した一連の処理を終了する。
[8-4.可動役物による演出と期待度]

上述した可動役物による隠蔽演出の各例をについて、演出の期待度との関連を説明する。
「回胴用LEDによる演出と期待度」で説明したように、図柄抽選処理結果やAT、ARTの抽選結果に応じて、選択されやすい演出が決まっており、遊技者にとって各種演出から各種の当選の結果を推量する材料となるものが演出の期待度である。
演出の期待度と演出の内容の組み合わせの一例として、「可動役物による隠蔽演出の第1例」の場合、期待度に基づいて予定演出リール数を決定することが考えられる。即ち、「期待度:低」の場合には予定演出リール数を1に設定し、「期待度:中」の場合には予定演出リール数を2に設定し、「期待度:高」の場合には予定演出リール数を3に設定する。
また、「可動役物による隠蔽演出の第2例」の場合、期待度に基づいて予定演出回数を決定することが考えられる。
更に、「可動役物による隠蔽演出の第3例」の場合、演出の継続時間や、正方向及び逆方向の回転を行う回数を期待度に基づいて設定することが考えられる。具体的には、先ず、主制御基板40によって、期待度に応じた揺動演出が選択される。例えば、「期待度:低」の場合には回転リール4a、4b、4cに対して正方向及び逆方向の回転を1回ずつ行い、「期待度:中」の場合には回転リール4a、4b、4cに対して正方向及び逆方向の回転を2回ずつ行い、「期待度:高」の場合には回転リール4a、4b、4cに対して正方向及び逆方向の回転を3回ずつ行う揺動演出が選択される。これに応じて、演出制御基板42は回転リール4a、4b、4cと連動する可動役物98を用いた演出パターンを選択する。即ち、演出制御基板42は、主制御基板40から通知された演出パターンから揺動演出の揺動回数を認識し、その回数に基づき可動役物98を用いた演出を行う。具体的には、「期待度:低」の場合には可動役物98に対する正方向及び逆方向の回転制御を1回ずつ行い、「期待度:中」の場合には可動役物98に対する正方向及び逆方向の回転制御を2回ずつ行い、「期待度:高」の場合には可動役物98に対する正方向及び逆方向の回転制御を3回ずつ行う演出を実行する。
[8-5.可動役物による演出の変形例]

上述した可動役物98を用いた演出においては、主制御基板40から送信された各種コマンドを演出制御基板42が受信することによって各演出を行う例を示したが、演出インターフェース基板43を介して演出制御基板42に接続される操作子が操作されたことに応じて各演出を行ってもよい。具体的には、演出用のボタンをスロットマシンに設け、そのボタンが押下されたことによって、主制御基板40を介さずに遊技者の操作情報を演出制御基板42が受け取り、その操作情報に基づいて各演出を行ってもよい。
更に、上述した視認性変更手段として、回胴用LED97を用いてもよい。
更にまた、上述した可動役物98を用いた演出では、第1例、第2例に関して、定常回転中における遊技者の停止操作に応じた演出を説明したが、演出回転時においても、同様に第1図柄停止位置を隠蔽せずに、視認性を確保してもよい。
また、演出回転時においては、視認性を確保する必要が無い場合もあり、その場合の可動役物98を用いた隠蔽演出では、第1図柄停止位置を隠蔽してもよい。具体的には、「可動役物による隠蔽演出の第1例」、及び、「可動役物による隠蔽演出の第2例」において第1図柄停止位置とされた中段の図柄停止位置に対する隠蔽演出を行ってもよい。
[8-6.可動役物による演出のまとめ]

上述したように、本実施の形態のスロットマシンは、複数の図柄が表示された複数の回転リール4a、4b、4cと、回転リール4a、4b、4cを回転させるステッピングモータ54と、遊技者に対して複数の図柄のうちの一部を視認可能にする表示窓8と、表示窓8による視認範囲内の視認性を変更する視認性変更手段(可動役物98)とを備える。
また、複数の回転リール4に跨がるラインを構成し、役の入賞判定に用いられる図柄停止位置を第1図柄停止位置とし、第1図柄停止位置以外の図柄停止位置を第2図柄停止位置としている。
視認性変更手段は、少なくとも一つの回転リール4が回転中である状態において、第1図柄停止位置に対する高い視認性は維持しつつ、第2図柄停止位置に対する視認性を前記高い視認性よりも低下させる演出(例えば、隠蔽演出など)を行う。
これにより、第1図柄停止位置に対する視認性を維持しつつ、遊技の興趣を発揮した様々な演出を行うことができる。
また、スロットマシンには、遊技の進行を一時的に停止する演出として、上述した演出回転などが用意されることがある。このような演出中において、視認性変更手段は、第1図柄停止位置に対する高い視認性を維持する。これにより、遊技の進行を一時的に停止する演出中においても、第1図柄停止位置の視認性が確保される。
更に、スロットマシンの視認性変更手段は、遊技の進行を一時的に停止する演出中において、第2図柄停止位置に対する視認性を低下させる演出をすることができる。これにより、遊技の進行を一時的に停止する演出中においても、回胴の回転による演出と視認性変更による演出を遊技者に提供でき、遊技の興趣を発揮することができる。
更にまた、スロットマシンには回転リール4a、4b、4cごとに回転リール4の停止を指示する停止ボタン(18a、18b、18c)が設けられ、視認性変更手段は、少なくとも一つの回転リール4が回転中である状態において、停止ボタン(18a、18bまたは18c)が押下されたことに応じて停止する回転リール4の第2図柄停止位置に対する視認性を低下させる演出(例えば隠蔽演出)を行うことができる。
これにより、遊技者の操作に応じて演出が実行されるため、遊技者に能動的な享楽を享受させることができる。
更にまた、スロットマシンの視認性変更手段は、少なくとも一つの回転リール4が回転中である状態において、複数の回転リール4に跨がる複数の第2図柄停止位置に対して一斉に視認性を低下させる演出を行うことができる。即ち、上述したように、左の回転リール4aを停止した際に、中及び右の回転リール4b、4cが回転中であっても、上段の図柄停止ラインや下段の図柄停止ライン上の図柄を隠蔽する演出が行われる。
これにより、停止操作を行った回転リール4以外の回転リール4を含めた図柄回転ユニット3の全体的な演出を行うことができる。
また、スロットマシンは、図柄停止位置に対する視認性変更手段を用いた演出パターン(視認性演出パターン)が複数用意されており、視認性変更手段は、小役やBBやARTなどに当選しているか否かによって複数の演出パターンから実行する演出パターンを選択する。
これにより、処理負担の軽減が図られ、更に、多彩な演出パターンから当選役に応じた適切な演出パターンを選択することができる。
更に、スロットマシンの視認性変更手段は、実行する演出パターンの選択を予め決められた確率に基づいて行うことにより、多彩な演出を当選役に応じて選択する際の処理負担の軽減を図ることができる。
スロットマシンの視認性変更手段として可動役物98を用いて表示窓8による視認範囲内の視認性を変更することにより、実物を模した造形物を用いた立体感のある演出を行うことができる。
更に、スロットマシンの可動役物98は、遊技の進行を一時的に停止する演出回転などの演出中においてステッピングモータ54が回転リール4a、4b、4cを正方向と逆方向に交互に回転させる演出(例えば上述した揺動演出)を行う場合に、回転リール4a、4b、4cの正方向及び逆方向の回転と同じ方向に可動役物98を移動させることで、回転リール4a、4b、4cと可動役物98の一体感のある遊技の興趣を発揮した演出を行うことができる。
なお、スロットマシンの可動役物98は、回転リール4a、4b、4cの図柄形成面に沿って移動するように構成することもできる。
具体的な構成を図23に示す。回転リール4a、4b、4cはリールシート95を有しており、リールシート95の外周面は図柄が形成された図柄形成面95aとされている。上段可動役物98aは、図中の矢印に示すように、リールシート95の図柄形成面95aに沿って上下に動くように本体ケース1、前面パネル2、または、図柄回転ユニット3に取り付けられている。下段可動役物98bは、図中の矢印に示すように、リールシート95の図柄形成面95aに沿って上下に動くように本体ケース1、前面パネル2、または、図柄回転ユニット3に取り付けられている。可動役物98が図柄形成面95aに沿うように動くことにより、回転リール4a、4b、4cと可動役物98の動きにより一体感が増した演出を行うことができる。
<9.導光板による演出について>

上記では、視認性変更手段として可動役物98を用いた例を説明したが、以下では、視認性変更手段としての透過率可変部を用いた例を説明する。具体的には、導光板と導光板LEDによる透過率可変部を用いて有効ライン以外の図柄の視認性を低下させつつ有効ライン上にある図柄の視認性を維持する例を説明する。なお、以下の説明では、回胴用LED97による第1の演出例と同様に、全ての遊技状態において中段の図柄停止ラインのみが有効ラインとされる。
[9-1.導光板の構成]

透過率可変部は、図24に示すように、略平板上に形成され一部が上段遮蔽部99a、他の一部が下段遮蔽部99bとされた導光板99と、導光板99の側方に上下に離隔して配置される導光板LED99c、99cとを備えている。
導光板LED99c、99cは、一方が上段遮蔽部99aの端面から導光板99に光を入射可能とされ、他方が下段遮蔽部99bの端面から導光板99に光を入射可能とされる。このとき、上段遮蔽部99aの端面から導光板99に入射された光は、上段遮蔽部99aの内部を通過し、下段遮蔽部99bの内部へは入射されないようにされている。同様に、下段遮蔽部99bの端面から導光板99に入射された光は、上段遮蔽部99aの内部へは入射されないようにされている。
上段遮蔽部99aと下段遮蔽部99bには、それぞれ凹凸が所定のパターンで形成されており、導光板99の側方から光が入射されると、形成された凹凸に光が反射され、遊技者が視認可能な所定の模様が浮かび上がるようにされている。
導光板99と、LED99c、99cとは、図示しないが、表示窓8と図柄回転ユニット3の間に配置され、導光板99の上段遮蔽部99aが回転リール4a、4b、4cの上段の図柄停止ラインの前方に位置し、導光板99の下段遮蔽部99bが回転リール4a、4b、4cの下段の図柄停止ラインの前方に位置する。
導光板LED99cは、演出制御基板42によって演出インターフェース基板43、及び、図5に示したLED基板48を介して制御される。
上段遮蔽部99aに対して導光板LED99cから光が入射されると、上述したように、上段遮蔽部99aに遊技者が視認可能な所定の模様が浮かび上がる。この模様により、上段の図柄停止ライン上に位置する図柄の視認性が低下する。同様に、下段遮蔽部99bに対して導光板LED99cから光が入射されると、下段の図柄停止ライン上に位置する図柄の視認性を低下させることができる。
導光板LED99cから出射される光の強さを変化させることにより、導光板99上に浮かび上がる所定の模様の視認性が変化する。これにより、例えば、導光板LED99cから弱い光を出射させることにより、所定の模様がうっすらと視認可能となり、図柄停止ライン上に位置する図柄の視認性を低下させることができる。また、導光板LED99cから強い光を出射させることにより、所定の模様がはっきりと視認可能となり、図柄停止ライン上に位置する図柄の視認性を更に低下させることができる。即ち、導光板LED99cから出射する光の強度を調節することにより、図柄停止ライン上に位置する図柄の視認性の度合いを調節することができる。
なお、上記では、表示窓8と図柄回転ユニット3の間に導光板99が設けられた例を示したが、表示窓8を形成する部分が導光板99によって構成されていてもよい。
上記のような導光板99を用いた視認性変更手段についても、可動役物を用いた隠蔽演出によって図柄の視認性を低下させることと同様の運用が可能となる。この場合には、演出制御基板42の制御対象が可動役物98から導光板LED99cに変わる以外は同様の処理となる。従って、例えば、「可動役物による隠蔽演出の第2例」における、各回転リール4a、4b、4cの停止時に所定の図柄停止位置を所定の時間隠蔽する処理を導光板99を用いて実現することが可能である。具体的には、上段可動役物98aを下方に移動させる替わりに、上段遮断部99aに導光板LED99cから光を入射させる。また、下段可動役物98bを上方に駆動さ移動替わりに、下段遮断部99bに導光板LED99cから光を入射させる。
また、「可動役物による隠蔽演出の第1例」における各回転リール4a、4b、4cの停止時に、各回転リール4a、4b、4cごとの所定の図柄停止位置を隠蔽する処理は、例えば、各回転リール4a、4b、4cに対応した導光板LED99c、99c、99cを導光板99の上方へ配置して光を導光板99の上方から入射させるようにし、それらの導光板LED99cを個別に制御することにより、実現することができる。具体的には、左の回転リール4aに対する隠蔽演出を行う場合には、左の回転リール4aに対応した導光板LED99cを点灯させて導光板99の上方から光を入射させることにより行う。
更に、「可動役物による隠蔽演出の第3例」における回転リール4a、4b、4cの揺動演出に合わせて所定の図柄停止位置を隠蔽する処理では、導光板99の側方に配置した導光板LED99cを、回転リール4a、4b、4cの揺動に連動させて上下に移動させることにより、実現することができる。
もちろん、可動役物98で説明した以外の演出を行うことも可能である。以下の説明では、導光板LED99c、99cを用いた演出例として、上述した回胴用LED97や可動役物98を用いた演出例と異なる例を説明する。
[9-2.導光板による演出例]

導光板による演出例を説明する。
導光板99を用いた演出は、具体的には、回転リール4a、4b、4cの回転中は上段の図柄停止ライン、下段の図柄停止ライン上の各図柄の視認性を低下させておき、回転リール4a、4b、4cが全て停止した際に所定の図柄停止ラインの視認性を回復させる。ここで、視認性を回復させる図柄停止ラインの数は、導光板LED99cを消灯させる数と換言することができる。そこで、演出制御基板42は、消灯させる導光板LED99cの数を予定消灯数として以下の図25の処理を実行する前に決定する。
具体的に、図25のフローチャートを参照して説明する。なお、図25のフローチャートは、主制御基板40から演出制御基板42に遊技開始コマンドが通知され、演出制御基板42によって導光板99を用いた演出を行うことが決定された後に開始される。
先ず、導光板演出処理では、演出制御基板42はステップS801において、全ての導光板LED99c、99cを点灯させる処理を行う。これにより、導光板99の上段遮蔽部99aと下段遮蔽部99bに光が入射して模様が浮かび上がり、上段の図柄停止ライン、及び、下段の図柄停止ライン上の各図柄の視認性が低下する。即ち、第1図柄停止位置で構成された中段の図柄停止ライン(有効ライン)上に位置する図柄の視認性のみ確保される。
次に、演出制御基板42はステップS802において、全ての回転リール4a、4b、4cが停止したか否かを判定する。具体的には、回転リール4a、4b、4cそれぞれについて、停止結果情報コマンドを受信したか否かを判定する。全ての回転リール4a、4b、4cについての停止結果情報コマンドの受信が行われていない場合、演出制御基板42は再度ステップS802の処理を実行する。
ステップS802で全ての回転リール4a、4b、4cについての停止結果情報コマンドの受信が行われたと判定した場合、演出制御基板42はステップS803で、点灯している導光板LED99c、99cのうちの予定消灯数の導光板LED99cを消灯する処理を行う。予定消灯数は、例えば0〜2とされており、実行する導光板99を用いた演出の期待度により変化する。期待度との関係については、後述する。
続いて、演出制御基板42はステップS804において、マックス投入操作が行われたか否かを判定する。具体的には、図11のステップS211で示したマックス投入操作コマンドの受信したか否かを判定する。ステップS804においてマックス投入操作が行われていないと判定した場合、演出制御基板42はステップS804を繰り返し実行する。即ち、マックス投入操作が行われるまでステップS804は実行される。
ステップS804においてマックス投入操作が行われたと判定した場合、演出制御基板42はステップS805で導光板LED99c、99cを点灯する処理を実行して、図25に示した一連の処理を終了する。導光板LED99c、99cが点灯されることにより、導光板99に光が入射しなくなり、浮かび上がっていた所定の模様が消えて、回転リール4a、4b、4c上に形成された図柄の視認性が回復する。
[9-3.導光板による演出と期待度]

図19A、図19B、図19Cは、前述したように、LCDユニット7に表示される各種画像であり、各種演出の期待度の違いによって適宜選択される。
ここでは、導光板99による演出とLCDユニット7に表示される画像の組み合わせが、演出の期待度によって変わる例を説明する。
上述したように、図25のステップS803で演出制御基板42が消灯する導光板LED99cの数は、0〜2とされている。
「期待度:低」の場合には、LCDユニット7に図19Aの画像が表示され、消灯する導光板LED99cの数(=予定消灯数)は「0」が選択される。即ち、上段遮蔽部99aと下段遮蔽部99bに光を入射させる導光板LED99c、99cはそれぞれ点灯したままとなる。これにより、上段遮蔽部99aと下段遮蔽部99bには所定の模様が浮かび上がったままとなり、上段の図柄停止ラインと下段の図柄停止ラインにおける図柄の視認性は低下したままとなる(図26A)。
「期待度:中」の場合には、LCDユニット7に図19Bの画像が表示され、消灯する導光板LED99cの数(=予定消灯数)は「1」が選択される。即ち、例えば、下段遮蔽部99bに光を入射させる導光板LED99cが消灯する。これにより、上段遮蔽部99aには所定の模様が浮かび上がったままとなるが、下段遮蔽部99bに浮かび上がっていた所定の模様は消える(図26B)。即ち、上段の図柄停止ラインにおける図柄のみ視認性は低下したままとなる。
「期待度:高」の場合には、LCDユニット7に図19Cの画像が表示され、消灯する導光板LED99cの数(=予定消灯数)は「2」が選択される。即ち、上段遮蔽部99aと下段遮蔽部99bに光を入射させる導光板LED99c、99cが双方ともに消灯する。これにより、導光板99に浮かび上がっていた所定の模様は全て消える(図26C)。即ち、上段の図柄停止ラインと下段の図柄停止ラインにおける図柄の視認性の低下は解消する。
なお、上記では、期待度の高さに応じて消灯する導光板LED99cの数を変える例を示したが、導光板LED99cの光強度を変えてもよい。即ち、「期待度:低」の場合には導光板LED99cの光強度は強いままにして図柄の視認性を低下させたままにさせ、「期待度:中」の場合には、導光板LED99cの光強度を少し弱めて図柄の視認性を少し回復させ、「期待度:高」の場合には、導光板LED99cを消灯させて図柄の視認性を完全に回復させてもよい。
[9-4.導光板による演出の変形例]

なお、上述した導光板99を用いた演出においては、主制御基板40から送信されたコマンドを演出制御基板42が受信することによって各演出を行う例を示したが、演出インターフェース基板43を介して演出制御基板42に接続される操作子が操作されたことに応じて各演出を行ってもよい。具体的には、演出用のボタンをスロットマシンに設け、そのボタンが押下されたことによって、主制御基板40を介さずに遊技者の操作情報を演出制御基板42が受け取り、その操作情報に基づいて各演出を行ってもよい。
更にまた、演出回転時の導光板99を用いた隠蔽演出では、第1図柄停止位置を隠蔽してもよい。
また、導光板99と導光板LED99cに替えて透明な液晶パネルや有機ELパネルを用いてもよい。この場合には、任意の模様や画像を可変的に表示することができる。
[9-5.導光板による演出のまとめ]

本例のスロットマシンにおいては、視認性変更手段として、光の透過率を変えることができる透過率可変部(例えば導光板99や導光板LED99c)を用いて表示窓による視認範囲内の視認性を変更することにより、可動役物を用いずに同様の演出を行うことができる。従って、可動役物が動作するための空間を確保する必要がなく、省スペースを実現することができる。
<10.まとめ及び変形例>

以上で説明したCPU80aの処理により、遊技動作の進行を制御負荷の低減を図りつつ効率的に実現できる。また、遊技動作の進行に要するメモリ容量も削減することができる。特に、回胴の起動回転や、回転停止時の駆動制御を工夫していることで、メモリ領域を浪費することなく、処理負担の軽減が図られている。
なお、本発明は実施の形態で挙げた例に限らず多様な変形例や適用例が考えられる。
例えば上記では、本発明がスロットマシンに適用される例を示したが、本発明は回転方向に沿って複数の図柄が形成された回胴を備えた遊技機に広く好適に適用できる。
1…本体ケース
2…前面パネル
3…図柄回転ユニット
4a〜4c…回転リール(回胴)
16…マックス投入ボタン
17…スタートレバー
18a〜18c…停止ボタン
40…主制御基板
54a…第1回胴ステッピングモータ
54b…第2回胴ステッピングモータ
54c…第3回胴ステッピングモータ
54r…ロータ
55a…第1回胴インデックスセンサ
55b…第2回胴インデックスセンサ
55c…第3回胴インデックスセンサ
80…コントローラ
80a…CPU
80b…ROM
80c…RAM
90…リールドラム
91…バックライト部
92…ベース体
92b…ベース板
92t…突出部
93…リールフレーム
93d…被検出部
94…リールフレーム
95…リールシート
95a…図柄形成面
96a…上段照射室
96b…中段照射室
96c…下段照射室
97…回胴用LED
97a…上段LED
97b…中段LED
97c…下段LED
98…可動役物
98a…上段可動役物
98b…下段可動役物
99…導光板
99a…上段遮蔽部
99b…下段遮蔽部
99c…導光板LED
101…原点位置
102…役物駆動部

Claims (7)

  1. 複数の図柄が表示された複数の回胴と、
    前記回胴を回転させる回転手段と、
    遊技者に対して前記複数の図柄のうちの一部を視認可能にする表示窓と、
    前記表示窓による視認範囲内における複数の図柄停止位置に光照射可能な照射手段と、を備えた遊技機において、
    前記複数の回胴に跨がるラインを構成し、役の入賞判定に用いられる前記図柄停止位置を第1図柄停止位置とし、前記第1図柄停止位置以外の前記図柄停止位置を第2図柄停止位置とし、
    前記照射手段は、少なくとも一つの前記回胴が回転中である状態において、
    前記第1図柄停止位置に対する照射は維持しつつ、
    前記第2図柄停止位置に対する照射は消灯可能とした
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記照射手段は、遊技の進行を一時的に停止する演出中において、
    前記第1図柄停止位置に対する照射を維持する
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記照射手段は、遊技の進行を一時的に停止する演出中において、
    前記第2図柄停止位置に対する消灯を可能とした
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  4. 前記回胴ごとに前記回胴の停止を指示する停止ボタンが設けられ、
    前記照射手段は、少なくとも一つの前記回胴が回転中である状態において、
    前記停止ボタンが押下されたことに応じて停止する回胴の図柄停止位置に対する消灯を可能とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  5. 前記照射手段は、少なくとも一つの前記回胴が回転中である状態において、
    前記複数の回胴に跨がる複数の前記第2図柄停止位置に対する一斉消灯を可能とした
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  6. 前記照射手段による前記図柄停止位置に対する光照射のパターンが光演出パターンとして複数用意されており、
    前記照射手段は、小役または遊技者にとって有利な遊技状態に当選しているか否かによって前記複数の光演出パターンから実行する光演出パターンを選択する
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  7. 前記照射手段は、前記実行する光演出パターンの選択を予め決められた確率に基づいて行う
    ことを特徴とする請求項6に記載の遊技機。
JP2014132917A 2014-06-27 2014-06-27 遊技機 Pending JP2016010466A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014132917A JP2016010466A (ja) 2014-06-27 2014-06-27 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014132917A JP2016010466A (ja) 2014-06-27 2014-06-27 遊技機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016010466A true JP2016010466A (ja) 2016-01-21

Family

ID=55227614

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014132917A Pending JP2016010466A (ja) 2014-06-27 2014-06-27 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016010466A (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001087458A (ja) * 1999-09-20 2001-04-03 Takasago Electric Ind Co Ltd 遊技機
JP2003210658A (ja) * 2002-01-23 2003-07-29 Sanyo Product Co Ltd 遊技機
JP2004350706A (ja) * 2003-05-26 2004-12-16 Sankyo Kk スロットマシン
JP2004357889A (ja) * 2003-06-04 2004-12-24 Snk Playmore Corp スロットマシン、及びスロットマシンに利用される遊技プログラム
JP2005245527A (ja) * 2004-03-01 2005-09-15 Yamasa Kk 遊技機
JP2009261774A (ja) * 2008-04-28 2009-11-12 Olympia:Kk 遊技機
JP2013198525A (ja) * 2012-03-23 2013-10-03 Daito Giken:Kk 遊技台
JP2015142688A (ja) * 2014-01-31 2015-08-06 株式会社三共 スロットマシン

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001087458A (ja) * 1999-09-20 2001-04-03 Takasago Electric Ind Co Ltd 遊技機
JP2003210658A (ja) * 2002-01-23 2003-07-29 Sanyo Product Co Ltd 遊技機
JP2004350706A (ja) * 2003-05-26 2004-12-16 Sankyo Kk スロットマシン
JP2004357889A (ja) * 2003-06-04 2004-12-24 Snk Playmore Corp スロットマシン、及びスロットマシンに利用される遊技プログラム
JP2005245527A (ja) * 2004-03-01 2005-09-15 Yamasa Kk 遊技機
JP2009261774A (ja) * 2008-04-28 2009-11-12 Olympia:Kk 遊技機
JP2013198525A (ja) * 2012-03-23 2013-10-03 Daito Giken:Kk 遊技台
JP2015142688A (ja) * 2014-01-31 2015-08-06 株式会社三共 スロットマシン

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6579024B2 (ja) 遊技機
JP2017189403A (ja) 遊技機
JP2017189399A (ja) 遊技機
JP7097619B2 (ja) 遊技機
JP2019201930A (ja) 遊技機
JP6447565B2 (ja) 遊技機
JP2006122246A (ja) 遊技機
JP2017189401A (ja) 遊技機
JP2016010467A (ja) 遊技機
JP2016036591A (ja) 遊技機
JP2006288570A (ja) 遊技台
JP6177203B2 (ja) 遊技機
JP7097618B2 (ja) 遊技機
JP2016187476A (ja) 回胴式遊技機
JP2016010466A (ja) 遊技機
JP6265937B2 (ja) 回胴式遊技機
JP2016168260A (ja) 回胴式遊技機
JP2006122242A (ja) 遊技機
JP2016154737A (ja) 回胴式遊技機
JP6560520B2 (ja) 回胴式遊技機
JP5196206B2 (ja) 遊技台
JP2019063182A (ja) 遊技機
JP6553911B2 (ja) 回胴式遊技機
JP6913379B2 (ja) 遊技機
JP6173993B2 (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151204

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160621