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JP2016092911A - 振動波モータ及びそれを用いた光学機器 - Google Patents

振動波モータ及びそれを用いた光学機器 Download PDF

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Abstract

【課題】出力や駆動効率などを減少させることなく、振動波モータを、より小型化することが要請されている。
【解決手段】本発明の振動波モータは、印加される高周波電圧により振動する振動子と、振動子が固定された振動子固定部材と、振動子に形成された摺動部を加圧する加圧手段と、加圧手段により摺動部が圧接される摺動部材と、振動子を保持して摺動部材に対し相対的に駆動される振動子支持部材と、振動子固定部材と振動子支持部材とを連結する連結部材とを有し、振動子支持部材と連結部材とは、加圧手段の加圧方向を法線とする平面に振動子固定部材を投影した投影領域内の少なくとも一部において締結されていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光学機器などに適用される振動波モータに関し、特に超音波振動により駆動する超音波モータに関するものである。
従来から、高周波電圧の印加により周期的に振動する振動子を摺動部材に圧接することで摺動部材を駆動する振動波モータが知られている。
特許文献1に開示された従来技術では、振動波モータの振動板がスペーサーを介して支持部材に固定され、これらの部材で構成された振動子ユニットがスライド部品に固定されている。
特開2012−213271号公報
特許文献1の構成においては、振動子ユニットをスライド部品に固定する際、ネジを受け入れる穴が設けられている固定部はネジなどでスライド部品に締結される。そして支持部材の固定部は振動板の外形から張り出して露出してスライド部品に取り付けられる。そのため、振動波モータが大型化してしまう問題が発生する。
そこで本発明の目的は、上述の問題を解決するためになされたものであり、出力や駆動効率などを減少させることなく、振動波モータの小型化を実現することである。
本発明の振動波モータは、印加される高周波電圧により振動する振動子と、振動子が固定された振動子固定部材と、振動子に形成された摺動部を加圧する加圧手段と、加圧手段により摺動部が圧接される摺動部材と、振動子を保持して摺動部材に対し相対的に駆動される振動子支持部材と、振動子固定部材と振動子支持部材とを連結する連結部材とを有し、振動子支持部材と連結部材とは、加圧手段の加圧方向を法線とする平面に振動子固定部材を投影した投影領域内の少なくとも一部において締結されていることを特徴とする。
本発明によれば、出力や駆動効率などを減少させることなく、振動波モータの小型化が実現される。
本発明の実施例による超音波モータの要部断面図であり、図1(a)は振動子と摺動部材との相対駆動方向に直角であって、加圧部材による加圧方向に平行な面で超音波モータを切断した場合の断面図、図1(b)は振動子と摺動部材との相対駆動方向と、加圧部材による加圧方向とに平行な面で超音波モータを切断した場合の断面図を示す。 本発明の実施例における超音波モータの振動子の要部斜視図を示す。 本発明の実施例による超音波モータを構成する部品の要部分解斜視図を示す。 本発明の実施例における超音波モータの連結部材と振動子支持部材との締結部を加圧方向から見た図を示す。 本発明の超音波モータが直動型駆動の鏡筒に組み込まれた状態を表す要部断面図を示す。 本発明の超音波モータが回転型駆動の鏡筒に組み込まれた状態を表す要部断面図を示す。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。以下の各実施例の説明において図面との関連において理解を容易ならしめるべく、振動子と摺動部材との相対移動方向を「X軸」と規定し、説明を行う。また、加圧ばねにより振動子が摺動部材に対して加圧される方向を「Z軸」、X軸とZ軸とに直交する方向を「Y軸」と規定し、説明を行う。
図1は本発明の実施例を表す振動波モータとしての超音波モータの要部断面図である。図1(a)は超音波モータの振動子と摺動部材との相対駆動方向に直角であって、加圧部材による加圧方向に平行な面で超音波モータを切断した場合の断面図(YZ断面)を示す。図1(b)は振動子と摺動部材との相対駆動方向と、加圧部材による加圧方向とに平行な面で超音波モータを切断した場合の断面図(XZ断面)を示す。また本実施例は直動駆動型および回転駆動型の超音波モータを例に説明するが、その他のタイプへの応用も可能である。
図2は本発明の実施例における超音波モータの振動子の要部斜視図を示す。
101は振動板であり、被接合部101aが基台102の接合凸部102aに対して接着などにより固定される。
また振動板101には圧電素子103が公知の接着剤などにより固着されている。圧電素子103は高周波電圧が印加されると、振動板101が、例えば超音波振動などの振動を発生し、長手方向及び短手方向にそれぞれ共振を起こすように設定されている。なお、振動板101と圧電素子103とで振動子100を構成する。
振動子100の振動板101が長手方向及び短手方向にそれぞれ共振を起こすことで、図2に示すように、振動板101に形成された摺動部101bの先端が図に示すような楕円運動Rを発生する。この圧電素子103に印加する高周波電圧の周波数や位相を変えることで、楕円運動Rの回転方向や楕円比を適宜変化させて振動子100に所望の動きを発生させることができる。よって相手部品である摺動部材であるところのスライダー104と振動板101の摺動部101bが摩擦接触することにより、振動子100に駆動力を発生させ、振動子100をX軸方向に沿ってスライダー104に対し相対的に駆動することが可能となる。上記のスライダー104は後述のユニット支持部材116に図1(b)に示されるネジ117によって固定される。105は振動子支持部材で、前述の振動子100が固定された振動子固定部材としての基台102とは、後述のとおり連結部材301によって連結される。
106は加圧板であり後述のように弾性部材107を挟んで、前述の圧電素子103を図1に示す加圧方向(Z軸方向)に沿って押圧保持するように構成されている。
108は加圧バネである。当該加圧バネ108はバネ保持部材109及びバネ地板110の間に組み込まれ、これらの部材から加圧手段であるところの加圧バネユニット118が構成される。バネ保持部材109のZ軸上方の先端径大部109aはバネ地板110の嵌合部110aに軽圧入で組み込まれるので、組み立て後は加圧バネ108のバネ力に抗してユニット状態を維持できる。バネ地板110の外径部には、円周方向数か所にバヨネット突部110bが形成されている。このバヨネット突部は組み込み状態において、振動子支持部材105に形成されたバヨネット係合部105aにより加圧方向の位置が画定される。この時バネ保持部材109のZ軸下方の先端押圧部109bは、加圧バネ108の付勢力により前述の加圧板106及び弾性部材107を介して振動子100をスライダー104に付勢する加圧力を発生する。よって、振動子100とスライダー104が圧接されて摩擦接触することが可能となる。
111は振動子支持部材105の当接部105bにネジ113で固定される移動板である。振動子支持部材105には、当該ネジ113が貫通するネジ穴105cが形成されている。当該移動板111にはボール112を受け入れ、振動子と摩擦部材との相対移動方向(X軸方向)に延在してV字形状の断面を有する複数のV溝部111aが形成され、振動子支持部材105を振動子と摩擦部材との相対移動方向にガイドするガイド部を構成している(図1)。
115はカバープレートで、ユニット支持部材116に公知のネジ等により固定される。当該カバープレート115も前述のガイド部の一部を構成しており、上述の移動板111のV溝部111aに対向する位置に設けられた振動子と摩擦部材との相対移動方向(X軸方向)に延在してV字形状の断面を有するV溝部115aを有する。V溝部111aとV溝部115aとによって、前述のボール112を挟持する。よって、振動子100を備える振動子支持部材105は、振動子と摩擦部材との相対移動方向に沿って、スライダー104に対し相対的に駆動され、移動可能となる。
次に本発明の基台102と振動子支持部材105との連結について図3及び図4を用いて説明する。
図3は本発明の実施例による超音波モータを構成する部品の要部分解斜視図である。
図4は本発明の実施例による超音波モータにおける連結部材と振動子支持部材との締結部を加圧方向(Z軸方向)から見た図である。
301は連結部材であり、例えばバネ性を有するステンレスの板材により構成されている。当該連結部材301には振動子支持部材105との締結が行われるネジ穴部301aが形成されている。また、振動子支持部材105に固定された移動板111には雌ネジ部111bが形成され、止めネジ113により連結部材301と振動子支持部材105とが締結される。この、ネジ穴部301aと雌ネジ部111b、さらに振動子支持部材105に形成されたネジ穴105cにより締結部303が構成される(図1(b))。当該締結部303は図3及び図4に示すように振動子100の移動前後方向(X軸方向)に二か所形成され、振動子支持部材105と連結部材301との締結をより確実なものにする。さらに連結部材301には4か所の折り曲げ部301bにネジ穴301cが形成されており、基台102に形成されたネジ穴部102bにネジ302により締結される。
前述のように、フレーム構造を有する連結部材301と振動子支持部材105との締結は、X軸方向の二か所ネジ穴部301aで行われる。当該ネジ穴部301aの周囲の外形部301dは図4に示す通り基台102のZ軸方向から見た投影領域内、すなわち、加圧手段の加圧方向を法線とする平面に基台102を投影した投影領域内にほぼ存在する。これは図4のZ軸方向から見たとき、外形部301dは、前述の振動板101に形成された被接合部101aの外形の領域内に存在している。つまり、X軸方向において振動子100の全長は、基台102と連結部材301と振動子支持部材105との各全長とほぼ一致している。そして本構成を取ることで、前述の締結部303の振動子と摩擦部材との相対移動方向(X軸方向)の長さを短くし、振動波モータとしての超音波モータの小型化を実現できる。
上述の基台102と振動子100とは先に組み立てることが必要である。この組み立てが終了したのち、今度は連結部材301と基台102とをネジ302により締結することで振動子100と振動子支持部材105との連結が完了する。
このとき、連結部材301は前述の通り、フレーム構造を有し、ステンレスの薄板などで構成されることで、加圧方向(Z軸方向)には可撓性を有している。その結果、前述の振動子100が加圧手段であるところの加圧ユニット118により押圧される際、部品公差等により振動子のZ軸方向の高さに誤差が存在しても、その誤差を吸収してスライダー104に対して必要な押圧力を発生させることができる。上述までの構成により本発明の振動波モータである超音波モータが完成する。
図5は本発明の超音波モータが直線駆動型として光学機器の鏡筒部に組み込まれた時の様子を表す要部断面図である。この図において上述の実施例と重複する構成部品に関しては同一符号が記してある。501は第一のレンズ502を保持する第一レンズ保持部材、503は第三のレンズ504を保持する第三レンズ保持部材である。当該第三レンズ保持部材503の外周部は筒状部503aを有しており、先端部503bで第一レンズ保持部材501と不図示のネジなどにより締結される。筒状部503aの外径部の一部には、上述の超音波モータが固定されるユニット受け部503cが設けられており、公知のネジなどにより着脱自在に固定される。また筒状部503aの内径部には第二のレンズ506を保持する第二レンズ保持部材505が配置される。当該第二のレンズ506は合焦レンズとして本発明の振動波モータである超音波モータにより光軸Cに沿って移動する。この時、第二レンズ保持部材505は公知のガイドバー507と軸受け部505aにおいて相対的に摺動可能に受け入れられているので、第二のレンズを光軸Cに沿って移動させることを可能としている。第二レンズ保持部材505と前述の振動子支持部材105との連結は、例えば振動子支持部材105に設けられた係合ピン105dと第二レンズ保持部材505に設けられた被係合部505bとの係合によってなされてもよいし、公知のラックと係合ピンによってなされてもよい。
図6は本発明の実施例である超音波モータが回転駆動型として光学機器の鏡筒部に組み込まれた時の様子を表す要部断面図である。超音波モータを構成する部品は上述の直動型のものとほとんど同じであるが、前述のスライダー104は光軸Cの方向が長手方向となる直線状で構成されていたのに対して、図6のスライダー601は光軸Cの周りに回転可能なリング状で構成される。602は超音波モータユニットであり、前述の実施例で説明した超音波モータの構成部品により構成されているが、前述のカバープレート115や、ユニット支持部材116は回転駆動に合わせて円形状になしてある。スライダー601には公知のカムリング603が固定されている。604は直進案内筒で、カムリング603の内周部に相対回転が自在に配置される。また当該直進案内筒604はカメラ本体に公知のバヨネットにより着脱されるマウント605に固定される。カムリング603に形成された不図示のカム溝と直進案内筒604に形成された不図示の直進案内溝に後述の各撮影レンズ群に固定されたカムフォロアが摺動自在に入れられる。606は外装筒であり前述のカムリング603の外周部に配置される外観部品を構成する。607は第一撮影レンズ群であり、第一レンズ群鏡筒608に保持されるとともに光軸方向の後端部にはカムピン609が固設されている。610は第二撮影レンズ群であり、第二レンズ群鏡筒611に保持されるとともに光軸方向の後端部にはカムピン612が固設されている。613は第三撮影レンズ群であり、第三レンズ群鏡筒614に保持されるとともに光軸方向の後端部にはカムピン615が固設されている。
上述までの構成により回転型の超音波モータによる撮影レンズ鏡筒が完成する。この状態において超音波モータにより発生される駆動力によりスライダー601が光軸Cの周りに回転すると、一体に固定されたカムリング603も光軸Cを中心として回転する。この動きに伴い前述第一、第二、第三の撮影レンズ群は前述カム溝と直進案内溝の作用により各々のカムピン609、612、615はそれぞれ光学設計で規定された位置に進退駆動され、撮影レンズの撮影倍率を変化させることができる。
上述の実施例は撮影レンズの変倍動作について説明した。同様に合焦レンズの合焦動作を行わせることも可能である。
以上、本発明に関わる振動波モータである超音波モータ、及びそれを組み込んだ光学機器の鏡筒に関してその具体例を詳述したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、請求項記載の範囲に示したものであればどのような形態をとることも可能である。
光学機器の小型化を達成しつつ、光学機器の駆動制御を精度よく行うことができる。
100 振動子
101 振動板
102 基台
103 圧電素子
104 スライダー
105 振動子支持部材
106 加圧板
107 弾性部材
108 加圧バネ
109 バネ保持部材
110 バネ地板
111 移動板
112 ボール
113 ネジ
115 カバープレート
116 ユニット支持部材
301 連結部材
302 ネジ
303 締結部
501 第一レンズ保持部材
502 第一のレンズ
503 第三レンズ保持部材
504 第三のレンズ
505 第二レンズ保持部材
506 第二のレンズ
507 ガイドバー
601 スライダー
602 超音波モータユニット
603 カムリング
604 直進案内筒
605 マウント
606 外装筒
607 第一撮影レンズ群
608 第一レンズ群鏡筒
609、612、615 カムピン
610 第二撮影レンズ群
611 第二レンズ群鏡筒
613 第三撮影レンズ群
614 第三レンズ群鏡筒
C 光軸

Claims (8)

  1. 印加される高周波電圧により振動する振動子と、
    該振動子が固定された振動子固定部材と、
    前記振動子に形成された摺動部を加圧する加圧手段と、
    該加圧手段により前記摺動部が圧接される摺動部材と、
    前記振動子を保持して前記摺動部材に対し相対的に駆動される振動子支持部材と、
    前記振動子固定部材と前記振動子支持部材とを連結する連結部材と、
    を有する振動波モータにおいて、
    前記振動子支持部材と前記連結部材とは、前記加圧手段の加圧方向を法線とする平面に前記振動子固定部材を投影した投影領域内の少なくとも一部において締結されることを特徴とする振動波モータ。
  2. 請求項1に記載の振動波モータにおいて、前記振動子支持部材と前記連結部材とは、前記振動子支持部材が前記摺動部材に対し相対的に駆動される方向に沿う二か所において締結されていることを特徴とする振動波モータ。
  3. 請求項1又は2に記載の振動波モータにおいて、前記連結部材はフレーム構造を有することを特徴とする振動波モータ。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の振動波モータにおいて、前記加圧手段は前記振動子支持部材に取り付けられていることを特徴とする振動波モータ。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の振動波モータにおいて、前記振動子支持部材が前記摺動部材に対し相対的に駆動される方向において、前記振動子固定部材と前記振動子支持部材とはほぼ同じ全長を有することを特徴とする振動波モータ。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の振動波モータにおいて、前記振動波モータは、前記振動子が超音波振動を発生する超音波モータであることを特徴とする振動波モータ。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の振動波モータと、
    該振動波モータの前記振動子支持部材に係合され、レンズを保持するレンズ保持部材と、
    前記レンズの光軸の方向に延在し、前記レンズ保持部材に摺動可能に受け入れられているガイドバーと、
    を備え、前記振動波モータが前記光軸の方向に直線駆動することで、前記レンズ保持部材が前記ガイドバーに沿って移動することを特徴とする光学機器。
  8. 請求項1から6のいずれか一項に記載の振動波モータと、
    該振動波モータの前記摺動部材に固定されたカムリングと、
    該カムリングの内周部にカムピンを介して取り付けられ、レンズを保持するレンズ鏡筒と、
    を備え、前記振動波モータが前記レンズの光軸を中心に回転駆動することで、前記レンズ鏡筒が前記光軸の方向に移動することを特徴とする光学機器。
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