JP2016055833A - 自転車 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型で手軽に持ち運んで乗車することができ、ゆったりと運転可能な自転車を提供する。【解決手段】自転車1は、頭管21と、前ホーク22と、クランク軸23と、一対のペダル25と、前輪26と、クランクギア24と、ハブギア27と、動力伝達機構3と、後フレーム41と、サドル部42と、一対の後輪43と、ハンドル51と、ブレーキシステム52と、後フレーム回転機構6と、を有している。前輪26は、クランク軸23の外周にクランク軸23と同軸で回転可能に支持されたハブ261を備えている。後フレーム回転機構6は、連結部分60を支点として後フレーム41が回転可能、かつ、後フレーム41が固定可能に構成されている。動力伝達機構3は、クランクギア24の回転速度よりもハブギア27の回転速度が大きくなるように増速可能に構成されている。【選択図】図1
Description
本発明は、自転車に関する。
従来、一つの前輪と一つの後輪とを有する二輪自転車が知られている。二輪自転車は、通常、クランク軸に取り付けられたクランクギアと後輪軸に取り付けられた後輪ギアとの外周に金属製のローラチェーンやベルトが巻回されている。そして、二輪自転車は、ペダルをこぐ力がローラチェーンやベルトから後輪に伝達されることにより前進する。この種の二輪自転車のうち、比較的小型化されたものとして、本体フレームが横折りに折り畳み可能に構成された折り畳み式二輪自転車などがある。
また、一つの前輪と二つの後輪とを有する三輪車も知られている。三輪車は、玩具用のものが多く上市されている。この種の三輪車は、通常、複雑な動力伝達機構を有しておらず、ペダルをこぐ力が直接前輪に伝達されることにより前進する。
なお、本願に先行する技術文献として、特許文献1がある。特許文献1には、一次シャフトと該一次シャフト上に設けられている二次シャフトとを有する駆動シャフトを有する二輪または三輪車が開示されている。同文献において、一次シャフトおよび二次シャフトは、歯車伝動装置により互いに駆動可能に接続されている。
しかしながら、従来技術は以下の点で問題がある。すなわち、一般的な折り畳み式二輪自転車は、複雑な折り畳みやその後の組み立てに手間が掛かる。そのため、上記二輪自転車を、電車やバス等の公共交通機関に持ち込んだり自家用車の荷室に収容したりして持ち運びすることに対し、ためらいを感じる人がいる。また、上記二輪自転車は、身体機能が低下した高齢者等にとって運転時の速度が速過ぎる。
一方、一般的な三輪車は、玩具用のものが多いため、高齢者が乗るには抵抗がある。また、上記三輪車は、ペダルをこぐ力が直接前輪に伝達されるため、運転時の速度が遅過ぎる。そのため、上記三輪車は、街乗り等、比較的長距離を移動するための移動手段には到底なり得ない。
本発明は、上記背景に鑑みてなされたものであり、小型で手軽に持ち運んで乗車することができ、ゆったりと運転可能な自転車を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、管状の頭管と、
コラムと一対のホーク足とを備え、上記頭管内部を上記コラムが貫通する前ホークと、
一対の上記ホーク足の先端部に回転可能に支持されたクランク軸と、
該クランク軸の両端部にクランクを介して取り付けられた一対のペダルと、
上記クランク軸の外周に上記クランク軸と同軸で回転可能に支持されたハブを備えた前輪と、
上記クランク軸に固着されたクランクギアと、
該クランクギアよりも歯数が少なく、かつ、上記ハブに固着されたハブギアと、
上記クランクギアの回転力を上記ハブギアに伝達する動力伝達機構と、
略円弧状に湾曲した形状を呈する後フレームと、
該後フレーム上に配置されたサドル部と、
上記後フレームの後端部に回転可能に取り付けられており、上記前輪よりも直径が小さい一対の後輪と、
上記コラムまたは上記後フレームにステムを介して取り付けられたハンドルと、
上記前輪および上記後輪を制動するためのブレーキシステムと、
上記頭管の外周部分と上記後フレームの前端部とを連結しており、上記前輪が前方に突出して配置された運転状態から上記前輪が上記後フレームの下方に配置された収納状態まで、および、該収納状態から上記運転状態まで、上記連結部分を支点として上記後フレームが回転可能に構成されるとともに、上記運転状態および上記収納状態にて上記後フレームが固定可能に構成された後フレーム回転機構と、
を有することを特徴とする自転車にある。
コラムと一対のホーク足とを備え、上記頭管内部を上記コラムが貫通する前ホークと、
一対の上記ホーク足の先端部に回転可能に支持されたクランク軸と、
該クランク軸の両端部にクランクを介して取り付けられた一対のペダルと、
上記クランク軸の外周に上記クランク軸と同軸で回転可能に支持されたハブを備えた前輪と、
上記クランク軸に固着されたクランクギアと、
該クランクギアよりも歯数が少なく、かつ、上記ハブに固着されたハブギアと、
上記クランクギアの回転力を上記ハブギアに伝達する動力伝達機構と、
略円弧状に湾曲した形状を呈する後フレームと、
該後フレーム上に配置されたサドル部と、
上記後フレームの後端部に回転可能に取り付けられており、上記前輪よりも直径が小さい一対の後輪と、
上記コラムまたは上記後フレームにステムを介して取り付けられたハンドルと、
上記前輪および上記後輪を制動するためのブレーキシステムと、
上記頭管の外周部分と上記後フレームの前端部とを連結しており、上記前輪が前方に突出して配置された運転状態から上記前輪が上記後フレームの下方に配置された収納状態まで、および、該収納状態から上記運転状態まで、上記連結部分を支点として上記後フレームが回転可能に構成されるとともに、上記運転状態および上記収納状態にて上記後フレームが固定可能に構成された後フレーム回転機構と、
を有することを特徴とする自転車にある。
上記自転車は、クランク軸の外周にクランク軸と同軸で回転可能に支持されたハブを備えた前輪を有している。つまり、上記自転車は、クランク軸とハブとによって前輪軸が構成されている。そのため、上記自転車は、一般的な二輪自転車に比べ、前輪の中心部と後輪の中心部との間の距離を短くすることが可能となり、複雑な折り畳みをすることなく、小型化を図ることができる。
また、上記自転車は、上記後フレーム回転機構を有している。そのため、上記自転車は、前輪が後フレームの下方に配置された収納状態とされ、この収納状態にて後フレームが固定されることにより、非走行時における小型化を図ることもできる。それ故、上記自転車の所有者は、電車やバス等の公共交通機関に持ち込んだり自家用車の荷室に収容したりして、上記自転車を手軽に持ち運ぶことができる。また、上記自転車は、前輪が前方に突出して配置された運転状態とし、この運転状態にて後フレームを固定することができる。そのため、上記自転車の所有者は、持ち運び先にて、上記自転車を、比較的簡単に収容状態から運転状態に変形させ、すぐに乗車することができる。
また、上記自転車は、上記動力伝達機構を有しているので、クランクギアの回転速度よりもハブギアの回転速度が大きくなるように増速される。そのため、上記自転車は、ペダルをこぐ力が1:1で直接前輪に伝達される三輪車よりも速度を出すことができ、かつ、一般的な二輪自転車よりも速度を抑制することができる。それ故、上記自転車は、ゆったりと運転することができる。
以上、本発明によれば、小型で手軽に持ち運んで乗車することができ、ゆったりと運転可能な自転車を提供することができる。
上記自転車は、ステムに、ハンドルの角度を前後方向に多段階に調節可能な角度調節機構を有することができる。
この場合には、上記自転車を運転する運転者の体格や好み等に応じ、運転に適切な位置にハンドルを配置することが可能となる。
この際、上記自転車は、角度調節機構によってハンドルの角度が調節されることにより、前方にハンドルが折り畳まれた第1のハンドル折り畳み形態、および/または、後方にハンドルが折り畳まれた第2のハンドル折り畳み形態に変形可能であることが好ましい。
この場合には、第1のハンドル折り畳み形態および/または第2のハンドル折り畳み形態に変形させることにより、ハンドルが上方に突出しなくなり、自転車のさらなる小型化を図ることが可能となる。また、折り畳まれたハンドル部分を押したり引いたりすることによって持ち運ぶことができるので、持ち運び性も向上する。
上記自転車は、前輪よりも前方に配置されており、前輪よりも径の小さい一対の補助前輪を有することができる。
この場合には、補助前輪により、上記自転車の持ち運び性を向上させることができる。補助前輪を有する場合、上記自転車は、具体的には、例えば、以下のように構成可能である。
上記自転車は、略円弧上に湾曲した形状を呈する前フレームを有しており、前フレームの後端部が上述の連結部分に固定されるとともに、前フレームの前端部に補助前輪が回転可能に取り付けられており、運転状態および収納状態とされた際に補助前輪が接地するように構成することができる。
この場合には、運転状態において、前フレームの前端部に取り付けられた補助前輪が接地するため、運転時における上記自転車の安定性が向上する。また、収納状態において、補助前輪が接地するため、持ち運び時における上記自転車の安定性が向上し、押し引きによる自転車の持ち運び性が向上する。
また、上記自転車は、一対のホーク足のそれぞれに固定されるとともに、前方に突出する一対のアーム部を有しており、アーム部の前端部に補助前輪が回転可能に取り付けられており、運転状態とされた際に補助前輪が接地せず、収納状態とされた際に補助前輪が接地するように構成することもできる。
この場合には、収納状態において、アーム部の前端部に取り付けられた補助前輪が接地するため、持ち運び時における上記自転車の安定性が向上し、押し引きによる自転車の持ち運び性が向上する。
補助前輪を有する場合、上記自転車は、収納状態とされた際に前輪が接地しないように構成することができる。
この場合には、後輪と補助前輪とが接地した状態となるため、旋回性が向上し、押し引きによる自転車の持ち運び性が一層向上する。
補助前輪を有する場合、上記自転車は、後輪および/または補助前輪を操舵するための一対の操舵レバーと、操舵レバーのそれぞれに接続されるとともに、後輪および/または補助前輪まで延びる一対の操舵ケーブルと、操舵ケーブルに接続されるとともに、操舵レバーの操作によって操舵ケーブルに生じる引張力を利用して後輪および/または補助前輪に舵角を与える方向切替機構と、を含んで構成された操舵システムを有することができる。
この場合には、自転車の運転者は、ハンドル操作のみならず、操舵システムの操舵レバーの操作により後輪および/または補助前輪を操舵することによっても、自転車の進行方向を切り替えて自転車を旋回させることができる。そのため、この場合には、自転車の旋回性を向上させることができる。
上記自転車において、動力伝達機構は、クランクギアの回転速度よりもハブギアの回転速度が大きくなるように増速可能であればよい。
上記自転車において、動力伝達機構は、具体的には、例えば、ホーク足の一方に回転可能に支持された中間軸と、クランクギアの上方に位置し、中間軸に固着された第1中間ギアと、第1中間ギアの外周に巻き付けられた第1ローラチェーンと、ハブギアの上方に位置し、中間軸に固着された第2中間ギアと、第2中間ギアの外周に巻き付けられた第2ローラチェーンとを備えており、第1中間ギアおよび第2中間ギアの各歯先は、第1ローラチェーンおよび第2ローラチェーンが備える各ローラにそれぞれ当接しており、クランクギアおよびハブギアの各歯は、第1ローラチェーンおよび第2ローラチェーンの各ローラ間の隙間に入ってそれぞれ噛み合っている構成とすることができる。
この場合には、クランク軸と中間軸との距離を短くできるので、動力伝達機構を小型化することができる。そのため、この場合には、前輪の大きさを選択する際の自由度が向上する。
また、動力伝達機構は、具体的には、例えば、ホーク足の一方に回転可能に支持された中間軸と、クランクギアの上方に位置し、中間軸に固着された第1中間ギアと、第1中間ギアとクランクギアとの外周に巻回された外側ローラチェーンと、ハブギアの上方に位置し、中間軸に固着された第2中間ギアと、第2中間ギアとハブギアとの外周に巻回された内側ローラチェーンとを備えている構成とすることもできる。
この場合には、比較的簡素な構造で、クランクギアの回転速度を増速してハブギアに伝達可能な動力伝達機構を構成することができる。そのため、この場合には、動力伝達機構の製造性に優れた自転車が得られる。なお、上述した動力伝達機構は、カバー部材等により覆われていてもよい。
上記自転車において、後フレームは、右側に配置される右側後フレーム部と、右側後フレーム部と離間して配置されるとともに右側後フレーム部に沿う左側後フレーム部とを含んで構成されていることが好ましい。
この場合には、右側後フレーム部および左側後フレーム部にて運転者の体重を受けることができるので、強度に優れた自転車が得られる。また、自転車の左右のバランスも向上する。
なお、上述した各構成は、上述した各作用効果等を得るなどのために必要に応じて任意に組み合わせることができる。
以下、実施例の自転車について、図面を用いて説明する。なお、各図において、前輪および後輪のスポークは、便宜上省略されている。
(実施例1)
実施例1の自転車について、図1〜図9を用いて説明する。図1〜図9に示されるように、本例の自転車1は、頭管21と、前ホーク22と、クランク軸23と、一対のペダル25と、前輪26と、クランクギア24と、ハブギア27と、動力伝達機構3と、後フレーム41と、サドル部42と、一対の後輪43と、ハンドル51と、ブレーキシステム52と、後フレーム回転機構6と、を有している。以下、詳説する。
実施例1の自転車について、図1〜図9を用いて説明する。図1〜図9に示されるように、本例の自転車1は、頭管21と、前ホーク22と、クランク軸23と、一対のペダル25と、前輪26と、クランクギア24と、ハブギア27と、動力伝達機構3と、後フレーム41と、サドル部42と、一対の後輪43と、ハンドル51と、ブレーキシステム52と、後フレーム回転機構6と、を有している。以下、詳説する。
頭管21は、管状に形成されている。
前ホーク22は、コラム221と一対のホーク足222とを備えている。コラム221は、頭管21内部を貫通している。
クランク軸23は、一対のホーク足222の先端部に回転可能に支持されている。本例では、具体的には、一対のホーク足222の先端部にクランク軸受223がそれぞれ設けられており、クランク軸23は、各クランク軸受223により回転可能に支持されている。
一対のペダル25は、クランク軸23の両端部にクランク231を介して取り付けられている。本例では、ペダル25は、公知の折り畳み機構(不図示)を有しており、折り畳み機構により折り畳み可能に構成されている。
前輪26は、クランク軸23の外周にクランク軸23と同軸で回転可能に支持されたハブ261を備えている。なお、本例では、ハブ261は、ラチェット機能を有している。
クランクギア24は、クランク軸23に固着されている。本例では、具体的には、クランクギア24は、一方のホーク足222(ここでは右側のホーク足222)の外側に配置されている。なお、クランクギア24は、一方のホーク足222の内側に配置されていてもよい。
ハブギア27は、ハブ261に固着されている。本例では、ハブギア27は、一方のホーク足222(ここでは右側のホーク足222)の内側に配置されている。ハブギア27は、クランクギア24よりも歯数が少なくされている。
動力伝達機構3は、クランクギア24の回転力をハブギア27に伝達する役割を有する。自転車1は、動力伝達機構3を有することにより、クランクギア24の回転速度よりもハブギア27の回転速度が大きくなるように増速される。本例では、具体的には、動力伝達機構3は、図2に示されるように、中間軸31と、第1中間ギア32と、第1ローラチェーン34と、第2中間ギア33と、第2ローラチェーン35と、を備えている。
動力伝達機構3において、中間軸31は、ホーク足222の一方(ここでは右側のホーク足222)に回転可能に支持されている。具体的には、一対のホーク足222の途中部分に中間軸受311が設けられており、中間軸31は、中間軸受311により回転可能に支持されている。第1中間ギア32は、クランクギア24の上方に位置し、中間軸31に固着されている。本例では、クランクギア24がホーク足222の外側に配置されている例を示しているため、第1中間ギア32も、ホーク足222の外側に配置されている。なお、図示はしないが、クランクギア24がホーク足222の内側に配置される場合には、第1中間ギア32も、ホーク足222の内側に配置されることになる。第2中間ギア33は、ハブギア27の上方に位置し、中間軸31に固着されている。本例では、ハブギア27がホーク足222の内側に配置されているため、第2中間ギア33も、ホーク足222の内側に配置されている。なお、本例では、各ギア24、32、33、27の歯数は、第1中間ギア32の歯数<ハブギア27の歯数<第2中間ギア33の歯数<クランクギア24の歯数の関係を満たすように構成されている。各ギア24、32、33、27の歯数は、クランクギア24の回転速度を増速してハブギア27に伝達できれば、特に限定されることなく、適宜変更することが可能である。
動力伝達機構3において、第1ローラチェーン34は、第1中間ギア32の外周に巻き付けられている。第2ローラチェーン35は、第2中間ギア33の外周に巻き付けられている。第1ローラチェーン34および第2ローラチェーン35は、チェーン長さが異なるものの、基本的にはいずれも同様の構成を有している。本例では、具体的には、図3に示されるように、第1ローラチェーン34および第2ローラチェーン35は、いずれも内リンク36と外リンク37とが交互に連結された構造を有している。内リンク36は、2つのブッシュ穴361がそれぞれ形成された一対の内プレート362と、各内プレート362間を結合する一対のブッシュ(不図示)と、各ブッシュを軸として回転可能に設けられた一対のローラ363と、を有している。外リンク37は、一対の外プレート371と、各外プレート371間を結合する一対のピン372と、を有している。外リンク37のピンは、内リンク36のブッシュ穴361に挿入され、外リンク37と内リンク36とを結合している。
本例では、第1ローラチェーン34および第2ローラチェーン35のいずれも、少なくとも1つ以上の外リンク37における一対の外プレート371が第1中間ギア32および第2中間ギア33のある内方に突出して形成されている。そのため、第1中間ギア32、第2中間ギア33は、突出した一対の外プレート371aにより挟持され、第1ローラチェーン34、第2ローラチェーン35が外れ難いように構成されている。なお、突出した外プレート371aは、突出部分にピン穴373が形成されており、ピン穴373に通したピン374により各ギア32、33に固定されている。なお、本例では、第1ローラチェーン34および第2ローラチェーン35として、ブッシュを有する例が示されている。第1ローラチェーン34および第2ローラチェーン35は、公知のブッシュレス構造とされていてもよい。
動力伝達機構3において、第1中間ギア32および第2中間ギア33の各歯先は、第1ローラチェーン34および第2ローラチェーン35が備える各ローラ363にそれぞれ当接している。本例では、具体的には、図4に示されるように、第1中間ギア32および第2中間ギア33の各歯先は、ローラ363の外周に沿って当接可能となるように円弧状に形成されている。動力伝達機構3では、クランクギア24およびハブギア27の各歯241、271は、第1ローラチェーン34および第2ローラチェーン35の各ローラ363間の隙間38に入ってそれぞれ噛み合っている。
後フレーム41は、略円弧状に湾曲した形状を呈している。本例では、具体的には、後フレーム41は、右側に配置される右側後フレーム部412と、右側後フレーム部412と離間して配置されるとともに右側後フレーム部412に沿う左側後フレーム部413とを含んで構成されている。右側後フレーム部412と左側後フレーム部413とは、各フレーム部412、413の前端部にて連結されて一体とされている。また、右側後フレーム部412と左側後フレーム部413とは、各フレーム部412、413の途中部分に設けられた後フレーム連結板414により連結されている。また、右側後フレーム部412と左側後フレーム部413とは、後フレーム連結板414よりも後端部側における各フレーム部412、413の途中部分に設けられた後フレーム連結管415により連結されている。
サドル部42は、後フレーム41上に配置されている。本例では、具体的には、サドル部42は、後フレーム41に取り付けられている。サドル部42は、サドル421と、サド421ルの下方からの延びるサドルポスト422とを備えている。サドルポスト422は、サドル取付金具423を介して後フレーム41の上に取り付けられている。サドル取付金具423は、サドルポスト422を締め付けて固定可能に構成されている。なお、サドル部42は、後フレーム41上に配置されておれば、例えば、別のサドル取付金具(不図示)により、頭管21を貫通した前ホーク22のコラム221に取り付けられていてもよい。
一対の後輪43は、後フレーム41の後端部に回転可能に取り付けられている。本例では、具体的には、後フレーム41の後端部に後輪連結管431が固定されている。後輪連結管431の両端部には、それぞれ後輪軸受(不図示)が設けられており、後輪軸432が、各後輪軸受により回転可能に支持されている。各後輪43は、後輪軸432の両端部にそれぞれ取り付けられている。各後輪43は、いずれも、前輪26よりも直径が小さく形成されている。本例では、後輪連結管431と後フレーム連結管415との間における、右側後フレーム部412および左側後フレーム部413に、スプリング44がそれぞれ設けられている。スプリング44は、クッション性を高める効果がある。また、スプリング44は、ハンドル51の操作により生じる左右の傾きに対して、一対の後輪43が地面と接地するようにバランスを向上させるとともに、復元力によってハンドル51の操作性を高めて運転性を向上させる効果がある。なお、一対の後輪43は、後フレーム41の後端部に各後輪43ごとに設けられた後ホーク(不図示)により回転可能に取り付けられていてもよい。
ハンドル51は、コラム221にステム511を介して取り付けられている。本例では、具体的には、頭管21内部を貫通したコラム221の上端部にステム511が取り付けられており、このステム511にハンドル51のクランプ部512が取り付けられている。なお、本例では、ハンドル51として、グリップ部513がクランプ部512よりも高く配置されたアップハンドルが用いられている。
本例の自転車1は、ステム511に、ハンドル51の角度を前後方向に多段階に調節可能な角度調節機構53を有している。本例の自転車1は、角度調節機構53によってハンドル51の角度が調節されることにより、前方にハンドル51が折り畳まれた第1のハンドル折り畳み形態(不図示)、および/または、図7に示されるように、後方にハンドルが折り畳まれた第2のハンドル折り畳み形態に変形可能とされている。なお、自転車1は、ハンドル51が立てられた走行形態から第1のハンドル折り畳み形態とすることもできるし、ハンドル51が立てられた走行形態から第2のハンドル折り畳み形態とすることもできる。さらには、第1のハンドル折り畳み形態から第2のハンドル折り畳み形態、第2のハンドル折り畳み形態から第1のハンドル折り畳み形態とすることもできる。
本例では、具体的には、角度調節機構53は、図5、図6に示されるように、板状体531と、ステム取付部532と、ハンドル固定部材533とを有している。板状体531は、ハンドル51におけるステム取付部532の周辺に固着されるとともに、外周縁に複数の位置決めのための溝部531aが形成されている。なお、本例では、板状体531は、円板状であるが、半円状等の形状に形成されていてもよい。ステム取付部532は、ステム511に固定されている。ハンドル固定部533は、基端側がステム取付部532に回動可能に取り付けられるとともに回動動作によって板状体531の溝部531aに係合された状態で固定可能に構成されている。より具体的には、ハンドル固定部材533は、基端側がステム取付部532に回動可能に取り付けられるとともに回動動作によって板状体531の溝部531aに係合されるボルト部533aと、ボルト部533aの先端部に設けられたナット部533bと、回転によりナット部533bを締め込むまたは緩めることが可能な回転レバー部533cとを有している。
角度調節機構53によれば、ハンドル固定部材533における回転レバー部533cが操作され、板状体531の溝部531aにボルト部533aが係合された状態とされた後、回転レバー部533cによりナット部533bが締め込まれることにより、所定の角度にてハンドル51が固定される。一方、ハンドル固定部材533における回転レバー部533cが操作され、回転レバー部533cによりナット部533bが緩められることにより、ボルト部533aが上方に回動可能となり、ハンドル51の角度を前後方向に調節可能な状態となる。
ブレーキシステム52は、前輪26および後輪43を制動するためのものである。ブレーキシステム52は、具体的には、前輪26を制動する前輪ブレーキ(不図示)と、後輪43を制動する後輪ブレーキ521と、ハンドル51に設けられて前輪ブレーキを操作するための前輪ブレーキレバー522a(本例ではハンドル51の右側)と、ハンドル51に設けられて後輪ブレーキ521を操作するための後輪ブレーキレバー522b(本例ではハンドル51の左側)とを含んで構成されている。なお、各図中、前輪ブレーキレバー522aと前輪ブレーキとを接続する接続ケーブル、後輪ブレーキレバー522bと後輪ブレーキ521とを接続する接続ケーブル等は省略されている。ブレーキシステム52は、二輪自転車等で公知の構成を適宜採用することができる。本例では、前輪ブレーキは、キャリパーブレーキ方式とされている。後輪ブレーキ521は、ディスクブレーキ方式とされている。
後フレーム回転機構6は、頭管21の外周部分と後フレーム41の前端部とを連結している。後フレーム回転機構6は、図1に示されるような、前輪26が前方に突出して配置された運転状態から、図7に示されるような、前輪26が後フレーム41の下方に配置された収納状態まで、および、収納状態から運転状態まで、連結部分60を支点として後フレーム41が回転可能に構成されている。また、後フレーム回転機構6は、運転状態および収納状態にて後フレーム41が固定可能に構成されている。
本例では、具体的には、後フレーム回転機構6は、一対の後フレーム固定板61と、連結バー62と、頭管固定板63と、後フレーム固定部材64とを有している。一対の後フレーム固定板61は、後フレーム41の前端部下方に固着されている。具体的には、後フレーム固定板61の一方が、右側後フレーム部412の前端部下方に固着されている。後フレーム固定板61の他方が、左側後フレーム部413の前端部下方に固着されている。連結バー62は、中央部分にて頭管21の外周部分に固着されている。頭管固定板63は、連結バー62の両端部にそれぞれ固定される一対の側面板631と、各側面板631の間を連結するとともに中央部分にて頭管21が貫通する底面板632とを備えている。後フレーム固定部材64は、一対の側面板631の間に取り付けられている。より具体的には、後フレーム固定部材64は、一対の側面板631の間を貫通するボルト部641と、ボルト部641の一端部に設けられたナット部642と、回転によりナット部642を締め込むまたは緩めることが可能な回転レバー部643と、ボルト部641の他端部に設けられた固定ナット部644と、を有している。
後フレーム回転機構6において、各後フレーム固定板61には、挿通孔611が形成されている。左側の後フレーム固定板61の挿通孔611には連結バー63の左側端部が挿通され、右側の後フレーム固定板61の挿通孔611には連結バー62の右側端部が挿通される。各挿通孔611に挿通されて支持された連結バー62の両端部は、いずれもナット621およびナットキャップ623により抜き止め状態にされる。また、各後フレーム固定板61には、両端部が丸穴状に形成された略円弧状の長穴612が設けられている。各後フレーム固定板61は、頭管固定板63における各側面板631の外側に配置されており、各長穴612には、後フレーム固定部材64のボルト部641が貫通している。つまり、後フレーム固定部材64の固定ナット部644と右側の側面板631との間には、ボルト部641が貫通する右側の後フレーム固定板61が配置される。同様に、後フレーム固定部材64のナット部642と左側の側面板631との間には、ボルト部641が貫通する左側の後フレーム固定板61が配置される。
後フレーム回転機構6によれば、後フレーム固定部材64における回転レバー部643が操作され、回転レバー部643によりナット部642が緩められた状態とされた場合には、連結バー62を回転軸として、後フレーム41を前輪26の後方部分に近づくように回転させることができる。反対に、後フレーム41を前輪26の後方部分から離れるように回転させることができる。また、後フレーム固定部材64のボルト部641が長穴612の下方の丸穴に位置するときに、後フレーム固定部材64における回転レバー部643が操作され、回転レバー部643によりナット部643が締め込まれることにより、前輪26が前方に突出して配置された運転状態とされて、後フレーム41が固定される。反対に、後フレーム固定部材64のボルト部641が長穴612の上方の丸穴に位置するときに、後フレーム固定部材64における回転レバー部643が操作され、回転レバー部643によりナット部642が締め込まれることにより、前輪26が後フレーム41の下方に配置された収納状態とされて、後フレーム41が固定される。
次に、本例の自転車の作用効果について説明する。
本例の自転車1は、クランク軸23の外周にクランク軸23と同軸で回転可能に支持されたハブ261を備えた前輪26を有している。つまり、本例の自転車1は、クランク軸23とハブ261とによって前輪軸が構成されている。そのため、本例の自転車1は、一般的な二輪自転車に比べ、前輪26の中心部と後輪43の中心部との間の距離を短くすることが可能となり、複雑な折り畳みをすることなく、小型化を図ることができる。
また、本例の自転車1は、後フレーム回転機構6を有している。そのため、本例の自転車1は、前輪26が後フレーム41の下方に配置された収納状態とされ、この収納状態にて後フレーム41が固定されることにより、非走行時における小型化を図ることもできる。それ故、本例の自転車1の所有者は、電車やバス等の公共交通機関に持ち込んだり自家用車の荷室に収容したりして、本例の自転車1を手軽に持ち運ぶことができる。また、本例の自転車1は、前輪26が前方に突出して配置された運転状態とし、この運転状態にて後フレーム41を固定することができる。そのため、本例の自転車1の所有者は、持ち運び先にて、本例の自転車1を、比較的簡単に収容状態から運転状態に変形させ、すぐに乗車することができる。
また、本例の自転車1は、上述した動力伝達機構3を有しているので、クランクギア24の回転速度よりもハブギア27の回転速度が大きくなるように増速される。そのため、本例の自転車1は、ペダル25をこぐ力が1:1で直接前輪に伝達される三輪車よりも速度を出すことができ、かつ、一般的な二輪自転車よりも速度を抑制することができる。それ故、本例の自転車1は、ゆったりと運転することができる。また、上述した動力伝達機構3は、クランク軸23と中間軸31との距離を短くできるので、動力伝達機構3を小型化することができる。そのため、本例の自転車1は、前輪26の大きさを選択する際の自由度が向上する。
他にも、本例の自転車1は、ステム511に、ハンドル51の角度を前後方向に多段階に調節可能な角度調節機構53を有しているので、運転者の体格や好み等に応じ、運転に適切な位置にハンドル51を配置することができる。また、本例の自転車1は、角度調節機構53によってハンドル51の角度が調節されることにより、第1のハンドル折り畳み形態および/または第2のハンドル折り畳み形態に変形させることが可能となり、ハンドルが上方に突出しなくなり、さらなる小型化を図ることができる。また、本例の自転車1は、折り畳まれたハンドル51部分を押したり引いたりすることによって持ち運ぶことができるので、持ち運び性も向上する。
さらに、本例の自転車1は、後フレーム41が右側後フレーム部412と左側後フレーム部413とを含んで構成されている。そのため、本例の自転車1は、右側後フレーム部412および左側後フレーム部413にて運転者の体重を受けることができるので、強度に優れる。また、本例の自転車1は、左右のバランスも向上する。
(実施例2)
実施例2の自転車について、図10〜図12を用いて説明する。実施例2の自転車1は、一対の補助前輪を有している点で、実施例1の自転車と異なっている。また、実施例2の自転車1は、実施例1の自転車1と動力伝達機構3が異なっている。その他の構成は、実施例1と同様である。以下、実施例1の自転車1と異なる部分について説明する。
実施例2の自転車について、図10〜図12を用いて説明する。実施例2の自転車1は、一対の補助前輪を有している点で、実施例1の自転車と異なっている。また、実施例2の自転車1は、実施例1の自転車1と動力伝達機構3が異なっている。その他の構成は、実施例1と同様である。以下、実施例1の自転車1と異なる部分について説明する。
本例の自転車1において、一対の補助前輪7は、前輪26よりも前方に配置されており、前輪26よりも径が小さく形成されている。
本例の自転車1は、具体的には、一対のホーク足222のそれぞれに固定されるとともに、前方に突出する一対のアーム部72を有している。一対のアーム部72は、前方側において補強アーム721により連結されている。補助前輪7は、アーム部72の前端部にそれぞれ回転可能に取り付けられている。なお、本例における補助前輪7は、具体的には、回転自在のキャスターからなる。
自転車1は、図10に示されるように、後フレーム回転機構6が操作されることによって運転状態とされた際に補助前輪7が接地しないように構成されている。一方、自転車1は、図11に示されるように、後フレーム回転機構6が操作されることによって収納状態とされた際に補助前輪7が接地するように構成されている。さらに、自転車1は、上記収納状態とされた際に前輪26が接地しないように構成されている。
本例の自転車1において、動力伝達機構3は、中間軸31と、第1中間ギア32と、外側ローラチェーン38と、第2中間ギア33と、内側ローラチェーン39と、を備えている。
動力伝達機構3において、中間軸31は、ホーク足222の一方(ここでは右側のホーク足222)に回転可能に支持されている。具体的には、一対のホーク足222の途中部分に中間軸受311が設けられており、中間軸31は、中間軸受311により回転可能に支持されている。第1中間ギア32は、クランクギア24の上方に位置し、中間軸31に固着されている。本例では、クランクギア24がホーク足222の外側に配置されている例を示しているため、第1中間ギア32も、ホーク足222の外側に配置されている。なお、図示はしないが、クランクギア24がホーク足222の内側に配置される場合には、第1中間ギア32も、ホーク足222の内側に配置されることになる。第2中間ギア33は、ハブギア27の上方に位置し、中間軸31に固着されている。本例では、ハブギア27がホーク足222の内側に配置されているため、第2中間ギア33も、ホーク足222の内側に配置されている。なお、本例では、各ギア24、32、33、27の歯数は、第1中間ギア32の歯数<クランクギア24の歯数、第2中間ギア33の歯数=クランクギア24の歯数、第1中間ギア32の歯数=ハブギア27の歯数を満たすように構成されている。各ギア24、32、33、27の歯数は、クランクギア24の回転速度を増速してハブギア27に伝達できれば、特に限定されることなく、適宜変更することが可能である。
動力伝達機構3において、外側ローラチェーン38は、第1中間ギア32とクランクギア24との外周に巻回されている。つまり、第1中間ギア32とクランクギア24とは、互いに離間して配置されており、外側ローラチェーン38を介して互いに回転するようになっている。同様に、内側ローラチェーン39は、第2中間ギア33とハブギア27との外周に巻回されている。つまり、第2中間ギア33とハブギア27とは、互いに離間して配置されており、内側ローラチェーン39を介して互いに回転するようになっている。外側ローラチェーン38および内側ローラチェーン39は、基本的にはいずれも同様の構成を有している。本例では、外側ローラチェーン38および内側ローラチェーン39は、公知のローラチェーンからなる。
次に、本例の自転車の作用効果について説明する。
本例の自転車1は、補助前輪7を有しているので、持ち運び性を向上させることができる。とりわけ、本例の自転車1は、運転状態とされた際に補助前輪7が接地せず、収納状態とされた際に補助前輪7が接地するように構成されている。そのため、本例の自転車1は、収納状態において、アーム部72の前端部に取り付けられた補助前輪7が接地するため、持ち運び時における安定性が向上し、押し引きによる持ち運び性が向上する。さらに、本例の自転車1は、収納状態とされた際に前輪26が接地しないように構成されている。そのため、本例の自転車1は、後輪43と補助前輪7とが接地した状態となるため、旋回性が向上し、押し引きによる持ち運び性が一層向上する。
また、上述した動力伝達機構3は、比較的簡素な構造で、クランクギア24の回転速度を増速してハブギア27に伝達可能である。本例の自転車1は、動力伝達機構3の製造性に優れる。その他の作用効果は、実施例1と同様である。
(実施例3)
実施例3の自転車について、図13〜図17を用いて説明する。実施例3の自転車1は、一対の補助前輪7を有している点、サドル部42の構成、取付方法が異なる点、ハンドル51の取付方法が異なる点、操舵システム8を有する点で、実施例1の自転車1と異なっている。その他の構成は、実施例1と同様である。以下、実施例1の自転車1と異なる部分について説明する。
実施例3の自転車について、図13〜図17を用いて説明する。実施例3の自転車1は、一対の補助前輪7を有している点、サドル部42の構成、取付方法が異なる点、ハンドル51の取付方法が異なる点、操舵システム8を有する点で、実施例1の自転車1と異なっている。その他の構成は、実施例1と同様である。以下、実施例1の自転車1と異なる部分について説明する。
本例の自転車1において、一対の補助前輪7は、前輪26よりも前方に配置されており、前輪26よりも径が小さく形成されている。
本例の自転車1は、具体的には、略円弧上に湾曲した形状を呈する前フレーム71を有している。前フレーム71の後端部は、頭管21と後フレーム41との連結部分60に固定されている。本例では、具体的には、前フレーム71は、右側に配置される右側前フレーム部711と、右側前フレーム部711と離間して配置されるとともに右側前フレーム部711に沿う左側前フレーム部712とを含んで構成されている。右側前フレーム部711と左側前フレーム部712とは、各フレーム部711、712の途中部分に設けられた前フレーム連結板713により連結されている。なお、右側前フレーム部711と左側前フレーム部712とは、前フレーム連結板713よりも前端部側における各フレーム部711、712の途中部分に設けられた前フレーム連結管(不図示)により連結されていてもよい。右側前フレーム部711の後端部は、連結バー62の右側端部に取り付けられている。左側前フレーム部712の後端部は、連結バー62の左側端部に取り付けられている。また、右側前フレーム部711および左側前フレーム部712の上方には、運転状態とされた場合に、後フレーム41の右側後フレーム部412および左側後フレーム部413とを下方から支持する一対の受け部715が設けられている。
一対の補助前輪7は、前フレーム71の前端部にそれぞれ回転可能に取り付けられている。本例では、具体的には、前フレーム71の前端部に補助前輪連結管73が固定されている。補助前輪連結管73の両端部には、それぞれホーク74が取り付けられている。各補助前輪7は、ホーク74により回転可能に支持されている。本例では、補助前輪連結管73と前フレーム連結板713との間における、右側前フレーム部711および左側前フレーム部712には、スプリング75がそれぞれ設けられている。なお、スプリング75は、上述したスプリング44と同様の効果を得るためのものである。
自転車1は、図13〜図15に示されるように、後フレーム回転機構6が操作されることによって運転状態および収納状態とされた際に補助前輪7が接地するように構成されている。一方、自転車1は、図14、図15に示されるように、上記収納状態とされた際に前輪26が接地しないように構成されている。
サドル部42は、後フレーム41上に配置されている。但し、本例では、サドル部42は、サドルポスト422を締め付けて固定可能に構成されたサドル取付金具424を介して頭管21を貫通した前ホーク22のコラム221に取り付けられている。また、サドル部42は、サドル取付部分を支点として上下方向に回動可能に構成されている。
ハンドル51は、後フレーム41の前端部にステム511を介して取り付けられている。本例では、具体的には、右側後フレーム部412と左側後フレーム部413とが前端部にて連結されて一体とされた部分にステム511が取り付けられており、このステム511にハンドル51のクランプ部512が取り付けられている。
操舵システム8は、一対の操舵レバー81a、81bと、一対の操舵ケーブル82a、82bと、方向切替機構83とを含んで構成されている。操舵レバー81a、81bは、本例では、補助前輪7を操舵するためのものである。操舵ケーブル82a、82bは、操舵レバー81a、81bのそれぞれに接続されるとともに各補助前輪7まで延びている。方向切替機構83は、各操舵ケーブル82a、82bが接続されるとともに、各操舵レバー81a、81bの操作によって各操舵ケーブル82a、82bに生じる引張力を利用して各補助前輪7に舵角を与えることが可能に構成されている。
本例では、具体的には、各操舵レバー81a、81bは、前輪ブレーキレバー522a、後輪ブレーキレバー522bにそれぞれ取り付けられている。より具体的には、各操舵レバー81a、81bは、ハンドル51に各ブレーキレバー522a、522bを取り付けるためのブレーキレバー取付金具523に、レバー固定ボルト524およびレバー固定ナット525を用いて、各ブレーキレバー522a、522bとともに取り付けられている。なお、図16では、操舵レバー81bの取り付け状況が例示されている。
各操舵ケーブル82a、82bは、いずれも上方操舵ケーブル821a、821bと下方操舵ケーブル822a、822bとを有している。各操舵ケーブル82a、82bは、各補助前輪7まで延びている。但し、本例では、前フレーム連結板713の表面に、固定ネジ824によって引張力増幅板823が揺動可能に取り付けられている。上方操舵ケーブル821a、821bと下方操舵ケーブル822a、822bとは、引張力増幅板823を介して接続されている。具体的には、各操舵ケーブル82a、82bの上方操舵ケーブル821a、821bは、引張力増幅板823における固定ネジ824の左右両側にそれぞれ固定されている。一方、各操舵ケーブル82a、82bの下方操舵ケーブル822a、822bは、上方操舵ケーブル821a、821bの固定位置よりも外側の位置にて引張力増幅板823に固定されている。そのため、操舵レバー81a、81bにより上方操舵ケーブル821a、821bが引っ張られると、固定ネジ824を中心にして引張力増幅板823が揺動し、下方操舵ケーブル822a、822bがより大きく引っ張られる。つまり、引張力増幅板823によって操舵ケーブル82a、82bの引張力が増幅される。なお、各操舵ケーブル82a、82bの下方操舵ケーブル822a、822bは、前フレーム連結板713の表面に形成された一対のスリーブ716内を通り、各補助前輪7まで延びている。
方向切替機構83は、具体的には、一対のプーリー831a、831bと、連結ケーブル832と、バネ部材833とを有している。一対のプーリー831a、831bは、各ホーク74のコラム741にそれぞれ固定されている。連結ケーブル832は、各プーリー831a、831b間を連結しており、両端部が各プーリー831a、831bの溝の一部に沿って配置されるとともに両端部が各プーリー831a、831bに固定されている。バネ部材833は、両端部が各プーリー831a、831bに固定されている。そして、一対の操舵ケーブル82a、82bの下端部、つまり、本例では、下方操舵ケーブル822a、822bの下端部が、連結ケーブル832の両端部が固定されている各プーリー831a、831b部分にそれぞれ接続されている。なお、ハンドル51の右側に配置される右側の操舵レバー81aから延びる操舵ケーブル82aは、右側のプーリー831aに接続される。また、ハンドル51の左側に配置される左側の操舵レバー81bから延びる操舵ケーブル82bは、左側のプーリー831bに接続される。なお、図14および図15において、操舵ケーブル82a、82bは、省略されている。
上記により、本例の自転車1は、例えば、右側の操舵レバー81aが引かれると、引張力増幅板823により引張力が増幅され、右側のプーリー831aが時計回りに回転する。右側のプーリー831aには連結ケーブル832の一端部が固定されているので、右側のプーリー831aが回転するのに従い連結ケーブル832が引っ張られる。連結ケーブル832の他端部は、左側のプーリー831bに固定されているので、右側のプーリー831aの回転と連動して、左側のプーリー831bも時計回りに回転する。これにより、補助前輪7に対して右回りに適した舵角が与えられ、自転車1は、右回りに旋廻しやすくなる。上記のように旋回後、右側の操舵レバー81aが元の位置に戻されると、両方の補助前輪7は、バネ部材833の引張力により、元の位置、すなわち、直進方向に適した位置に戻される。なお、左側の操舵レバー81bが引かれた場合には、上記と同様にして、補助前輪7に対して左回りに適した舵角が与えられる。
次に、本例の自転車の作用効果について説明する。
本例の自転車1は、補助前輪7を有しているので、持ち運び性を向上させることができる。とりわけ、本例の自転車1は、運転状態および収納状態とされた際に補助前輪7が接地するように構成されている。そのため、本例の自転車1は、運転状態において、前フレーム71の前端部に取り付けられた補助前輪7が接地するため、運転時における安定性が向上する。また、本例の自転車1は、収納状態において、補助前輪7が接地するため、持ち運び時における安定性が向上し、押し引きによる持ち運び性が向上する。
また、本例の自転車1は、上述した操舵システム8を有している。そのため、本例の自転車1の運転者は、ハンドル51の操作のみならず、操舵システム8の操舵レバー81a、81bの操作により補助前輪7を操舵することによっても、本例の自転車1の進行方向を切り替えて旋回することができる。そのため、この場合には、本例の自転車1の旋回性を向上させることができる。その他の作用効果は、実施例1と同様である。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を損なわない範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、実施例3の自転車1は、補助前輪7が後輪43のように回転可能に構成され、後輪43が補助前輪7のように回転可能に構成され、かつ、操舵システム8により後輪43が操舵可能に構成されていてもよい。同様に、実施例1の自転車1、実施例2の自転車1における後輪43が、実施例3の自転車1における補助前輪7のように回転可能に構成され、かつ、操舵システム8により後輪43が操舵可能に構成されていてもよい。
また、例えば、実施例3の自転車1において、前フレーム71の前端部に、実施例2の自転車1において示されるような、キャスターからなる補助前輪7が設けられていてもよい。
また、例えば、実施例1、2の自転車1において、サドル部42は、サドル取付部分を支点として上下方向に回動可能に構成されていてもよい。
1 自転車
21 頭管
22 前ホーク
221 コラム
222 ホーク足
23 クランク軸
231 クランク
24 クランクギア
25ペダル
26 前輪
261 ハブ
27ハブギア
3 動力伝達機構
41 後フレーム
42 サドル部
43 後輪
51 ハンドル
511 ステム
52 ブレーキシステム
6 後フレーム回転機構
60 連結部分
21 頭管
22 前ホーク
221 コラム
222 ホーク足
23 クランク軸
231 クランク
24 クランクギア
25ペダル
26 前輪
261 ハブ
27ハブギア
3 動力伝達機構
41 後フレーム
42 サドル部
43 後輪
51 ハンドル
511 ステム
52 ブレーキシステム
6 後フレーム回転機構
60 連結部分
Claims (10)
- 管状の頭管と、
コラムと一対のホーク足とを備え、上記頭管内部を上記コラムが貫通する前ホークと、
一対の上記ホーク足の先端部に回転可能に支持されたクランク軸と、
該クランク軸の両端部にクランクを介して取り付けられた一対のペダルと、
上記クランク軸の外周に上記クランク軸と同軸で回転可能に支持されたハブを備えた前輪と、
上記クランク軸に固着されたクランクギアと、
該クランクギアよりも歯数が少なく、かつ、上記ハブに固着されたハブギアと、
上記クランクギアの回転力を上記ハブギアに伝達する動力伝達機構と、
略円弧状に湾曲した形状を呈する後フレームと、
該後フレーム上に配置されたサドル部と、
上記後フレームの後端部に回転可能に取り付けられており、上記前輪よりも直径が小さい一対の後輪と、
上記コラムまたは上記後フレームにステムを介して取り付けられたハンドルと、
上記前輪および上記後輪を制動するためのブレーキシステムと、
上記頭管の外周部分と上記後フレームの前端部とを連結しており、上記前輪が前方に突出して配置された運転状態から上記前輪が上記後フレームの下方に配置された収納状態まで、および、該収納状態から上記運転状態まで、上記連結部分を支点として上記後フレームが回転可能に構成されるとともに、上記運転状態および上記収納状態にて上記後フレームが固定可能に構成された後フレーム回転機構と、
を有することを特徴とする自転車。 - 上記ステムに、上記ハンドルの角度を前後方向に多段階に調節可能な角度調節機構を有していることを特徴とする請求項1に記載の自転車。
- 上記角度調節機構によって上記ハンドルの角度が調節されることにより、前方にハンドルが折り畳まれた第1のハンドル折り畳み形態、および/または、後方にハンドルが折り畳まれた第2のハンドル折り畳み形態に変形可能であることを特徴とする請求項2に記載の自転車。
- 上記前輪よりも前方に配置されており、上記前輪よりも径の小さい一対の補助前輪を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の自転車。
- 略円弧上に湾曲した形状を呈する前フレームを有しており、
該前フレームの後端部は上記連結部分に固定されるとともに、上記前フレームの前端部に上記補助前輪が回転可能に取り付けられており、
上記運転状態および上記収納状態とされた際に上記補助前輪が接地するように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の自転車。 - 一対の上記ホーク足のそれぞれに固定されるとともに、前方に突出する一対のアーム部を有しており、
該アーム部の前端部に上記補助前輪が回転可能に取り付けられており、
上記運転状態とされた際に上記補助前輪が接地せず、上記収納状態とされた際に上記補助前輪が接地するように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の自転車。 - 上記収納状態とされた際に上記前輪が接地しないように構成されていることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の自転車。
- 上記後輪および/または上記補助前輪を操舵するための一対の操舵レバーと、
該操舵レバーのそれぞれに接続されるとともに、上記後輪および/または上記補助前輪まで延びる一対の操舵ケーブルと、
該操舵ケーブルが接続されるとともに、上記操舵レバーの操作によって上記操舵ケーブルに生じる引張力を利用して上記後輪および/または上記補助前輪に舵角を与える方向切替機構と、
を含んで構成された操舵システムを有していることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載の自転車。 - 上記動力伝達機構は、上記ホーク足の一方に回転可能に支持された中間軸と、
上記クランクギアの上方に位置し、上記中間軸に固着された第1中間ギアと、
該第1中間ギアの外周に巻き付けられた第1ローラチェーンと、
上記ハブギアの上方に位置し、上記中間軸に固着された第2中間ギアと、
該第2中間ギアの外周に巻き付けられた第2ローラチェーンとを備えており、
上記第1中間ギアおよび上記第2中間ギアの各歯先は、上記第1ローラチェーンおよび上記第2ローラチェーンが備える各ローラにそれぞれ当接しており、
上記クランクギアおよび上記ハブギアの各歯は、上記第1ローラチェーンおよび上記第2ローラチェーンの各ローラ間の隙間に入ってそれぞれ噛み合っていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の自転車。 - 上記動力伝達機構は、上記ホーク足の一方に回転可能に支持された中間軸と、
上記クランクギアの上方に位置し、上記中間軸に固着された第1中間ギアと、
該第1中間ギアと上記クランクギアとの外周に巻回された外側ローラチェーンと、
上記ハブギアの上方に位置し、上記中間軸に固着された第2中間ギアと、
該第2中間ギアと上記ハブギアとの外周に巻回された内側ローラチェーンとを備えていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の自転車。
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JP (1) | JP2016055833A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018069840A (ja) * | 2016-10-26 | 2018-05-10 | ウン ホン,ミ | 自転車のフレーム構造 |
EP3774512A1 (en) * | 2018-04-06 | 2021-02-17 | Claudio Bernardi | Tricycle pedal vehicle |
CN113212620A (zh) * | 2021-06-11 | 2021-08-06 | 浙江群英车业有限公司 | 电动平衡扭扭车 |
JP2023520242A (ja) * | 2020-10-20 | 2023-05-16 | キム,ミンホ | 自転車 |
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2014
- 2014-09-12 JP JP2014185858A patent/JP2016055833A/ja active Pending
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