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JP2016043677A - ベローズの製造方法およびベローズ - Google Patents

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JP2016043677A JP2014172004A JP2014172004A JP2016043677A JP 2016043677 A JP2016043677 A JP 2016043677A JP 2014172004 A JP2014172004 A JP 2014172004A JP 2014172004 A JP2014172004 A JP 2014172004A JP 2016043677 A JP2016043677 A JP 2016043677A
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Norio Usuki
功雄 臼杵
陽平 清水
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陽平 清水
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Abstract

【課題】ダイレクトブロー成形法を用いてベローズを製造する場合において、肉垂れ部が存在しないベローズの製造方法、および、当該製造方法によって製造されたベローズを提供すること。【解決手段】押出成形されたチューブ状のパリソン54を金型52内にセットする。パリソン54の上端部54Aにおける開口部63にブローピン53を挿入する。開口部63に挿入されたブローピン53からパリソン54内に空気を吹き込んでパリソン54を金型52の内面52Aに沿わせることによって、パリソン54をベローズ15へと成形する。開口部63におけるパリソン54においてブローピン53によって引きずられることにより形成された肉垂れ部73を、パリソン54の内周面54Dに押し付けて均す。【選択図】図12

Description

この発明は、ベローズの製造方法および当該製造方法によって製造されたベローズに関する。
伸縮性を有するゴムや樹脂等の材料で形成された蛇腹管状のベローズが知られている。ベローズは、たとえば、自動車の転舵機構を構成するラックアンドピニオン機構のラック軸の端部に連結されたタイロッドと、ラック軸を収容するハウジングとを覆っている。この場合のベローズは、伸縮することによってラック軸およびタイロッドの移動に追従するとともに、ハウジングとラック軸との隙間への異物の侵入を防止する。
ゴムや樹脂等による中空体の成形方法として、ダイレクトブロー成形法が知られている。ダイレクトブロー成形法は、下記特許文献1に示すように、食品や液体洗剤といった日用品を収容する容器の成形のために用いられるのが一般的である。このような容器は、ベローズとは異なり、高い寸法精度が求められない。
特開2004−1314号公報
仮にダイレクトブロー成形法を用いてベローズを製造する場合、想定される製造工程は、図1〜図4に図示される。
まず、図1に示すように、ベローズの製造装置1を構成する押出機2により、溶融した材料によってチューブ状に形成されたパリソン3が、下方の金型4へ向けて押し出される。金型4は、横方向に移動可能な複数の第1分割型5と、上下方向に移動可能な第2分割型6とに分割される。
図2に示すように、パリソン3の内部空間の下端部に第2分割型6が収容されるまでパリソン3が押し出されると、複数の第1分割型5が接近し合うように横方向に移動することによって、金型4が閉じる。これより、金型4内には、完成後のベローズに一致するキャビティ7が、金型4の内面4Aによって形成される。パリソン3の上端部は、金型4の内面4Aの上端部によって円筒状に形成され、当該上端部には、上方へ臨む開口部3Aが形成されている。パリソン3の内部空間は、第2分割型6によって下方から塞がれている。
次に、製造装置1を構成するブローピン8が、金型4にセットされたパリソン3の上方に配置される。ブローピン8は、下方へ突出していて、その下端には、吐出口8Aが形成されている。ブローピン8の内部には、空気流路8Bが形成されている。空気流路8Bは、吐出口8Aから上方へ延びた後に、コンプレッサ等の空気供給機構(図示せず)に接続されている。
次に、図3に示すように、ブローピン8が下降し、パリソン3の上端部の開口部3Aに対して上方から挿入される。これにより、パリソン3の上端部の内周面が、ブローピン8の外周面によって成形されるとともに、パリソン3の内部空間が上方から塞がれる。
次に、空気供給機構から供給された圧縮空気が、空気流路8Bを通って吐出口8Aからパリソン3内に吹き込まれる。これにより、図4に示すように、パリソン3が膨張して金型4の内面4Aに沿い、ベローズへと成形される。最後に、パリソン3において金型4からはみ出したばり9を除去すると、ベローズが完成する。
このようにダイレクトブロー成形法を用いてベローズを製造する場合、図3に示すようにブローピン8がパリソン3の開口部3Aに挿入されるときに、ブローピン8の外周面が、開口部3Aにおけるパリソン3の内周面を引きずることが想定される。パリソン3の内周面においてブローピン8によって引きずられた部分は、図3および図4に示すようにパリソン3の内周面からはみ出すように垂れた肉垂れ部10となる。肉垂れ部10は、ベローズから剥がれて異物になる虞があるので、ベローズの信頼性の観点から好ましくない。
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、ダイレクトブロー成形法を用いてベローズを製造する場合において、肉垂れ部が存在しないベローズの製造方法、および、当該製造方法によって製造されたベローズを提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、ダイレクトブロー成形法を用いたベローズ(15)の製造方法であって、押出成形されたチューブ状のパリソン(54)を金型(52)内にセットするステップと、前記パリソンの端部(54A)における開口部(63)にブローピン(53)を挿入するステップと、前記開口部に挿入された前記ブローピンから前記パリソン内に空気を吹き込んで前記パリソンを前記金型の内面(52A)に沿わせることによって、前記パリソンを前記ベローズへと成形するステップと、前記開口部における前記パリソンにおいて前記ブローピンによって引きずられることにより形成された肉垂れ部(73)を、前記ブローピンに設けられた均し手段(70,75)によって、前記パリソンの内周面(54A)に押し付けて均すステップと、を含むことを特徴とする、ベローズの製造方法である。
請求項2記載の発明は、前記均し手段は、前記肉垂れ部に空気を吹きかける手段を含むことを特徴とする、請求項1記載のベローズの製造方法である。
請求項3記載の発明は、前記均し手段は、前記ブローピンに設けられ、前記ブローピンの軸周りに回転しながら前記肉垂れ部を前記パリソンの内周面に押し付ける押付部材(75)を含むことを特徴とする、請求項1または2記載のベローズの製造方法である。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法によって製造されたことを特徴とする、ベローズである。
なお、上記において、括弧内の数字等は、後述する実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
請求項1記載の発明によれば、ダイレクトブロー成形法を用いてベローズを製造するために、ブローピンが、金型内にセットされたチューブ状のパリソンの端部における開口部に挿入される。この際、開口部におけるパリソンがブローピンによって引きずられることによりパリソンの内周面に肉垂れ部が形成されても、均し手段が、肉垂れ部をパリソンの内周面に押し付けて均す。これにより、肉垂れ部が、パリソンの内周面の一部となることによって消滅する。よって、肉垂れ部が存在しないベローズを製造できる。
請求項2記載の発明によれば、パリソンをベローズへと成形するためにブローピンからパリソン内に吹き込む空気を利用して、肉垂れ部をパリソンの内周面に押し付けて均すことができる。
請求項3記載の発明によれば、回転する押付部材により、肉垂れ部をパリソンの内周面に押し付けて均すことができる。
請求項4記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれかに記載の発明の製造方法によって、肉垂れ部が存在しないベローズを製造できる。
図1は、ベローズについての比較例に係る製造方法を示す模式的な断面図である。 図2は、図1の次の工程を示す模式的な断面図である。 図3は、図2の次の工程を示す模式的な断面図である。 図4は、図3の次の工程を示す模式的な断面図である。 図5は、本発明の一実施形態に係るベローズの模式的な斜視図である。 図6は、ベローズが組み込まれるステアリング装置の概略構成を示す模式図である。 図7は、ベローズが組み込まれる等速ジョイントの概略構成を示す模式図である。 図8は、ベローズについての本発明の一実施形態に係る製造方法を示す模式的な断面図である。 図9は、図8の次の工程を示す模式的な断面図である。 図10は、ブローピンの側面図である。 図11は、図9の次の工程を示す模式的な断面図である。 図12は、図11の次の工程を示す模式的な断面図である。 図13は、図12の要部の拡大図である。 図14は、図13に変形例を適用した図である。 図15は、図14の次の工程を示す模式的な断面図である。 図16は、完成したベローズの模式的な断面図である。
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図5は、本発明の一実施形態に係るベローズ15の模式的な斜視図である。図5に示すように、ベローズ15は、管状であり、伸縮性を有するゴムや樹脂等の材料(たとえば、オレフィン系熱可塑性エラストマー)で形成されている。ベローズ15の軸方向Xにおける一端部16および他端部17は、円環状に形成されていて、ベローズ15において一端部16と他端部17との間の部分は、蛇腹管状に形成された蛇腹部18である。一端部16および他端部17では、互いの寸法(内径や軸方向Xの長さ等)が同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、蛇腹部18における凹凸の寸法は、軸方向Xの全域で同じであってもよいし、途中で異なっていてもよい。
図6は、ベローズ15が組み込まれるステアリング装置20の概略構成を示す模式図である。図6に示すように、ベローズ15は、一例として、自動車のステアリング装置20に組み込まれる。
ステアリング装置20は、ステアリングホイール21が連結されたステアリングシャフト22と、ステアリングホイール21の回転に連動して転舵輪(図示せず)を転舵する転舵機構23とを備えている。転舵機構23は、ラックアンドピニオン機構であり、自動車の車体(図示せず)の左右方向に延びたラック軸24と、ステアリングシャフト22に連結されたピニオン軸25を備えている。ピニオン軸25は、ラック軸24に設けられたラック24Aに噛み合うピニオン25Aを有している。ステアリングホイール21の操舵に伴うステアリングホイール21およびピニオン軸25の回転は、ラック24Aおよびピニオン25Aによって、車体の左右方向への直線移動に変換される。
ラック軸24は、左右方向に延びる中空円筒状であって車体に固定されるハウジング26内に収容されている。ラック軸24の左右方向における各端部は、ハウジング26から突出している。ラック軸24の各端部には、タイロッド27が、インナーボールジョイント28を介して連結されている。ラック軸24の各端部に連結されたタイロッド27は、ナックルアーム(図示せず)を介して転舵輪(図示せず)に連結されている。転舵輪は、ラック軸24の移動に連動して転舵される。
ベローズ15は、その軸方向Xが左右方向に沿った状態で、ラック軸24の左右方向における両端部に1つずつ設けられている。ラック軸24の端部と、インナーボールジョイント28と、タイロッド27においてインナーボールジョイント28に連結された端部とは、ベローズ15内に収容されている。
ベローズ15の一端部16は、タイロッド27の外周面に対して外嵌され、ベローズ15の他端部17は、ハウジング26の内周面に対して内嵌されている。環状の締付リング29が、一端部16に対して外嵌され、一端部16をタイロッド27の外周面に密着させている。ベローズ15は、ハウジング26の内周面とラック軸24との隙間を封止していて、当該隙間への外部からの異物の侵入を防止している。
ラック軸24およびタイロッド27がステアリングホイール21の操舵に伴って移動すると、ベローズ15では、一端部16と他端部17との間の蛇腹部18が、ラック軸24およびタイロッド27の移動に追従するように自在に伸縮する。
図7は、ベローズ15が組み込まれる等速ジョイント35の概略構成を示す模式図である。ベローズ15は、図7に示す等速ジョイント35に組み込まれてもよい。等速ジョイント35は、自動車の構成部品であって、自動車の駆動軸等に設けられる。等速ジョイント35は、入力軸36と、出力軸37と、入力軸36と出力軸37との連結部分に位置して入力軸36から出力軸37に回転を伝える複数のボール38とを含む。
ベローズ15では、一端部16が入力軸36に対して外嵌され、他端部17が出力軸37に対して外嵌されている。環状の締付リング39が、一端部16に対して外嵌され、一端部16を入力軸36の外周面に密着させている。環状の締付リング40が、他端部17に対して外嵌され、他端部17を出力軸37の外周面に密着させている。ベローズ15は、入力軸36と出力軸37との連結部分を封止していて、当該連結部分への外部からの異物の侵入を防止している。
なお、ベローズ15は、ステアリング装置20や等速ジョイント35以外の装置にも用いることができる。
次に、ベローズ15の製造方法について説明する。図8は、ベローズ15についての本発明の一実施形態に係る製造方法を示す模式的な断面図である。図9は、図8の次の工程を示す模式的な断面図である。
まず、図8および図9を参照して、ベローズ15を製造する製造装置50について説明する。製造装置50は、押出機51と、金型52と、ブローピン53とを含む。
図8を参照して、押出機51は、その下面に円環状の出口51Aを有していて、加熱により溶融した材料を出口51Aから下方へ押し出す。これにより、当該材料から押出成形されたパリソン54が、押出機51の出口51Aから下方に垂れ下がる。パリソン54は、ベローズ15の元となるチューブであり、その軸方向は、ベローズ15の軸方向Xと一致する。垂れ下がったパリソン54の軸方向Xは、上下方向Zと一致している。
金型52は、横方向Yに移動可能な複数(ここでは一対)の第1分割型55と、上下方向Zに移動可能な第2分割型56とに分割される。製造装置50は、第1分割型55および第2分割型56のそれぞれを移動させるアクチュエータ(図示せず)を含む。
各第1分割型55には、上下方向Zから見て円弧状に形成された上側円弧面55Aと、ベローズ15の蛇腹部18の外面に一致した凹凸を有する凹凸面55Bと、上下方向Zから見て円弧状に形成された下側円弧面55Cとが、上方からこの順に並んで形成されている。第2分割型56は、上下方向Zから見たときの第2分割型56の輪郭をなす円形状の外周面56Aを有する。
図9を参照して、ブローピン53は、下方へ延びる金属製(例えば銅製)のピンである。ブローピン53は、上下方向Zに延びる軸線Jを円中心とする外周面53Aを有する。外周面53Aの下端部は、ブローピン53の先端部53Bであり、下方へ向かうにつれて滑らかに縮径するように丸められている。ブローピン53には、空気流路57が形成されている。空気流路57の一端部は、軸線Jに沿ってブローピン53内を下方に延び、ブローピン53の先端部53Bの下端から下方に露出されている。空気流路57において先端部53Bから下方に露出された部分は、吐出口58である。空気流路57の他端部は、製造装置50に含まれるコンプレッサ等の空気供給機構(図示せず)に接続されている。ブローピン53内には、図示しない冷却流路が形成されている。ベローズ15の製造時には、冷却水が冷却流路を流れることによって、ブローピン53全体が冷却されている。
図10は、ブローピン53の側面図である。図10に示すように、ブローピン53において、先端部53Bにおける外周面53Aには、円形状の吹出口70が複数形成されている。これらの吹出口70は、吐出口58を取り囲むように、ブローピン53の周方向Sに並んで配置されている。先端部53Bの内部には、それぞれの吹出口70と空気流路57とをつなぐ分岐流路71が形成されている(図9参照)。
ブローピン53の外周面53Aにおいて先端部53Bよりも上方の領域には、周方向Sに沿って延びる環状の溝72が形成されている。溝72の本数は、任意に設定できるが、この実施形態では、2本の溝72が、上下方向Zに間隔を隔てて平行に延びている。上下方向Zに沿う平面で切断したときの溝72の断面は、軸線J側へ窪む略半円形状である。
製造装置50は、ブローピン53を上方から支持した状態で上下方向Zに移動させるアクチュエータ(図示せず)を含む。
ベローズ15は、製造装置50によって、ダイレクトブロー成形法を用いた以下の製造方法によって製造される。ダイレクトブロー成形法では、ベローズ15の製造のために従来から用いられてきたプレスブロー成形法やインジェクションブロー成形法に比べて、製造装置50の設備費用を安く抑えられるので、低コストでベローズ15を製造できる。
まず、図8に示すように、一対の第1分割型55を互いに離間させることによって金型52が開いた状態で、チューブ状のパリソン54が、押出機51によって、下方の金型52へ向けて押出成形される。押出成形されたパリソン54は、一対の第1分割型55の間に配置される。第2分割型56は、パリソン54の内部空間の下端部に対して下方から挿入される。
次に、図9に示すように、一対の第1分割型55を互いに接近させることによって金型52を閉じる。一対の第1分割型55の上側円弧面55A同士が連続して、円形状の上側円周面60を構成し、一対の第1分割型55の下側円弧面55C同士が連続して、円形状の下側円周面61を構成する。第2分割型56は、上下方向Zにおいて下側円周面61と同じ位置にあって、第2分割型56の外周面56Aは、下側円周面61によって非接触で取り囲まれている。
上側円周面60は、完成したベローズ15の一端部16の外周面に相当し、下側円周面61は、ベローズ15の他端部17の外周面に相当し、第2分割型56の外周面56Aは、他端部17の内周面に相当する(図5参照)。一対の第1分割型55の凹凸面55B同士は、連続していて、ベローズ15の蛇腹部18の輪郭に相当する。上側円周面60、下側円周面61および凹凸面55Bは、閉じた金型52の内面52Aを構成する。閉じた金型52では、内面52Aによって、ベローズ15の輪郭に相当するキャビティ62が形成されている。
金型52が閉じると、パリソン54は、金型52内のキャビティ62にセットされる。パリソン54では、上端部54Aの外周面が、金型52の上側円周面60に沿っていて、下端部54Bが、金型52の下側円周面61と第2分割型56の外周面56Aとの隙間に配置されている。下端部54Bにおいて当該隙間から下方にはみ出した部分は、ばり64である。パリソン54において上端部54Aと下端部54Bとの間の途中部54Cは、上下方向Zにおいて凹凸面55Bと同じ位置にあり、凹凸面55Bと非接触状態にある。パリソン54の内部空間は、第2分割型56によって下方から塞がれている。パリソン54では、軸方向Xにおいて第2分割型56とは反対側の端部である上端部54Aに、円形状の開口部63が形成されている。開口部63は、閉じた金型52から上方へ露出されている。
次に、パリソン54がセットされた金型52が、図9に示すように、ブローピン53の下方まで移動する。製造装置50は、金型52を移動させるアクチュエータ(図示せず)を含む。金型52の移動が完了した状態では、ブローピン53の先端部53Bの真下に、パリソン54の開口部63が位置している。開口部63の内径は、ブローピン53の外径よりも小さい。
図11は、図9の次の工程を示す模式的な断面図である。図12は、図11の次の工程を示す模式的な断面図である。図13は、図12の要部の拡大図である。
次に、図11に示すように、ブローピン53が下降する。このとき、先端部53Bが先頭となるように、ブローピン53が、軸方向Xの上方からパリソン54の開口部63に挿入される。ブローピン53は、開口部63に軽く圧入される。
ブローピン53が開口部63に挿入される際、ブローピン53の先端部53Bが、開口部63におけるパリソン54の内周面54Dを引きずる場合がある。パリソン54の内周面54Dにおいて先端部53Bによって引きずられた部分は、パリソン54の内周面54Dからはみ出すように垂れた肉垂れ部73となる。開口部63に挿入されたブローピン53では、先端部53Bに形成された吹出口70が、パリソン54の径方向内側(軸線J側)から肉垂れ部73に対向している。
また、開口部63へのブローピン53の挿入に伴って、パリソン54の上端部54Aの一部が、ばり65となって金型52の上方にはみ出す。
このように状態のブローピン53がパリソン54の開口部63に挿入された状態では、パリソン54の内部空間が、ブローピン53によって上方から塞がれている。また、ブローピン53の外周面53Aの溝72は、上下方向Zにおいて開口部63と同じ位置にある。そのため、パリソン54の一部が、それぞれの溝72に入り込むことにより、パリソン54の上端部54Aにおける内周面54Dが、ブローピン53の外周面53Aに一致するように成形される。
次に、前述した空気供給機構(図示せず)から、ブローピン53の空気流路57に圧縮空気が供給される。これにより、図12の実線矢印で示すように、空気が、パリソン54の開口部63に挿入されたブローピン53の吐出口58からパリソン54内に吹き込まれる。その結果、パリソン54が、膨張して金型52の内面52Aに沿うことによって、ベローズ15へと成形される。これにより、パリソン54では、上端部54Aがベローズ15の一端部16となり、下端部54Bがベローズ15の他端部17となり、途中部54Cが蛇腹部18となる。
空気流路57に供給された空気は、吐出口58から吐き出されるだけでなく、図13の実線矢印で示すように、前述した分岐流路71を通って、それぞれの吹出口70からも吐き出される。これにより、吹出口70の先に位置する肉垂れ部73に空気が吹きかけられて、肉垂れ部73は、パリソン54の内周面54Dに押し付けられる。肉垂れ部73は、吹出口70から引き続き空気が吹きかけられることによって、点線で示すように、周方向Sの全域に亘って薄く広がるように均される。
このように、ブローピン53に設けられた吹出口70は、均し手段として機能し、パリソン54の内周面54Dに形成された肉垂れ部73に空気を吹きかけることによって、肉垂れ部73を内周面54Dに押し付けて均す。この時点におけるパリソン54は、硬化前の状態にあるので、薄く広がった肉垂れ部73は、パリソン54の内周面54Dの一部となることによって消滅する。つまり、肉垂れ部73が単独で存在しない。よって、肉垂れ部73が存在しないベローズ15を製造できる。
また、以上の構成では、パリソン54をベローズ15へと成形するためにブローピン53からパリソン54内に吹き込む空気を吹出口70において利用して、肉垂れ部73を内周面54Dに押し付けて均すことができる。
図14は、図13に変形例を適用した図である。図15は、図14の次の工程を示す模式的な断面図である。
均し手段として、図14および図15に示す押付部材75を用いることができる。押付部材75は、軸線Jに沿って上下方向Zに延びる支持軸76と、支持軸76の下端部に回動可能に連結された棒状のへら部材77とを含む。へら部材77は、へら部材77の上端部と支持軸76の下端部との連結部である回動軸78に設けられた戻りばね等の付勢部材(図示せず)によって、支持軸76に交差する方向へ常に付勢されている。図14に示すように待機状態の押付部材75では、へら部材77の全体が、ブローピン53の空気流路57内に収まっていて、支持軸76とほぼ平行に延びている。
製造装置50は、押付部材75を、軸線Jを中心としたブローピン53の軸周りに回転させるモータ79と、押付部材75を上方から支持した状態で上下方向Zに移動させるアクチュエータ(図示せず)とを含む。
空気がブローピン53からパリソン54内に吹き込まれることによってパリソン54が
ベローズ15へと成形された後、図15に示すように、回動軸78がブローピン53の吐出口58から下方にはみ出るまで、押付部材75が下降する。これにより、へら部材77が、ブローピン53の下方にはみ出すとともに、横方向Yへ向けて飛び出すように回動する。回動後のへら部材77において回動軸78とは反対側の先端部77Aは、肉垂れ部73と接触している。
次に、押付部材75全体が回転する。これにより、肉垂れ部73は、回転するへら部材77の先端部77Aによって、パリソン54の内周面54Dに押し付けられる。その後、肉垂れ部73は、引き続き回転するへら部材77の先端部77Aによって内周面54Dへ向けて押し広げられることによって、点線で示すように、周方向Sの全域に亘って均される。この結果、肉垂れ部73は、パリソン54の内周面54Dと一体化し、消滅する。
このように、ブローピン53に設けられた押付部材75は、均し手段として機能し、ブローピン53の軸周りに回転しながら肉垂れ部73を内周面54Dに押し付けて均す。
なお、吹出口70(図13参照)と押付部材75とを組み合わせれば、肉垂れ部73を早く均すことができる。また、押付部材75を用いる場合、空気をパリソン54内に吹き込む前の段階で、押付部材75によって肉垂れ部73を均してもよい。
以上のように肉垂れ部73が均されて消滅した後、冷却されて硬化したパリソン54において金型52から上下にはみ出したばり64(図12参照)および65を除去する。そして、ブローピン53をパリソン54の開口部63から上方へ引き抜くと、ベローズ15が完成する。金型52を開くと、完成したベローズ15が取り出される。なお、押付部材75を用いて肉垂れ部73を均した場合には、ブローピン53の引き抜きに先立って、押付部材75が上方へ引き上げられて、図14に示す待機状態に戻される。
図16は、完成したベローズ15の模式的な断面図である。前述したように成形時にパリソン54の一部がブローピン53の外周面53Aの溝72に入り込むことによって、完成後のベローズ15の一端部16の内周面16Aには、その周方向(ブローピン53の周方向Sと同じ)に沿って延びる凸部80が、溝72と同数だけ形成される。ベローズ15が、前述したタイロッド27(図6参照)や入力軸36(図7参照)といった相手部品に組み付けられた状態では、凸部80がベローズ15の内周面16Aと当該相手部品との隙間を塞ぐので、異物が当該隙間を通ることを防止できる。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
15…ベローズ、52…金型、52A…内面、53…ブローピン、54…パリソン、54A…上端部、54D…内周面、63…開口部、70…吹出口、73…肉垂れ部、75…押付部材

Claims (4)

  1. ダイレクトブロー成形法を用いたベローズの製造方法であって、
    押出成形されたチューブ状のパリソンを金型内にセットするステップと、
    前記パリソンの端部における開口部にブローピンを挿入するステップと、
    前記開口部に挿入された前記ブローピンから前記パリソン内に空気を吹き込んで前記パリソンを前記金型の内面に沿わせることによって、前記パリソンを前記ベローズへと成形するステップと、
    前記開口部における前記パリソンにおいて前記ブローピンによって引きずられることにより形成された肉垂れ部を、前記ブローピンに設けられた均し手段によって、前記パリソンの内周面に押し付けて均すステップと、
    を含むことを特徴とする、ベローズの製造方法。
  2. 前記均し手段は、前記肉垂れ部に空気を吹きかける手段を含むことを特徴とする、請求項1記載のベローズの製造方法。
  3. 前記均し手段は、前記ブローピンに設けられ、前記ブローピンの軸周りに回転しながら前記肉垂れ部を前記パリソンの内周面に押し付ける押付部材を含むことを特徴とする、請求項1または2記載のベローズの製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法によって製造されたことを特徴とする、ベローズ。
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